JP6328387B2 - X線測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線測定装置に関し、特に、エネルギーが異なる複数種のX線を用いて測定を行う装置に関する。
骨粗鬆症等の診断を行うための評価値として骨密度があり、その測定を行うX線測定装置が広く用いられている。X線測定装置は、X線発生器から発せられ被検体を透過したX線をX線検出器によって検出し、検出結果に基づいて被検体の骨密度を測定する。X線測定装置が骨密度を測定する方法には2重エネルギーX線吸収測定法(DXA:Dual X−ray Absoptiometry)がある。この測定法は、エネルギーが異なる2種類のX線のそれぞれについて被検体に対する吸収率を求め、それらの吸収率から骨密度を測定するものである。
また、DXA法によるX線測定装置は、体脂肪率や筋肉率の測定にも用いられる。体脂肪率は、体重に対する脂肪の重量の比率として定義され、筋肉率は、体重に対する筋肉の重量の比率として定義される。体脂肪率および筋肉率は、健康管理のための評価値として測定されることが多い。
以下の特許文献1には、X線骨密度測定装置が記載されている。この装置では、骨密度分布および体脂肪率分布が求められ、骨密度分布が第1の色の階調で表され、体脂肪率が第2の色の階調で表された合成画像が生成される。特許文献2には、骨塩量を測定するX線測定装置が記載されている。この装置では、X線ビームを走査する際に、骨塩量の測定のために照射する必要のない部位へのX線の照射を回避するX線シャッタが、X線発生器に設けられている。特許文献3には、一種類のエネルギーのX線によって得られた単一エネルギ画像、およびDXA法によって得られた二重エネルギ画像を選択的に表示するX線骨密度測定システムが記載されている。
特開2004−147863号公報 特開2004−113408号公報 特開平9−262228号公報
DXA法によって骨密度を測定する場合や、体脂肪率または筋肉率を測定する場合、エネルギーが異なる2種類のX線が被検体に走査される。従来のX線測定装置には、被検体の全域に亘って2種類のX線が照射されるものがあった。このような装置では、被検体における測定対象の領域外にも2種類のX線が照射され、被検体に不要なX線が照射される。
本発明は、X線測定における被検体の被曝量を低減することを目的とする。
本発明の関連技術に係るX線測定装置は、エネルギーが異なる複数種のX線を発生するX線発生部と、X線を検出するX線検出部と、前記X線発生部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記X線発生部に第1X線を発生させ、被検体に対し前記第1X線を走査させる第1走査部と、前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第1X線の走査に応じた第1検出値分布を求める第1演算部と、前記第1検出値分布が示す検出値群を参照し、骨領域の特定のために予め定められた範囲内の検出値が求められた領域を前記被検体における骨領域として特定し、さらに、軟部組織領域の特定のために予め定められた範囲内の検出値が求められた領域を前記被検体における軟部組織領域として特定して、前記骨領域および前記軟部組織領域に基づいて測定対象領域を特定する特定部と、前記第1X線とはエネルギーが異なる第2X線を前記X線発生部に発生させ、前記測定対象領域に対し前記第2X線を走査させる第2走査部と、前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第2X線の走査に応じた第2検出値分布を求める第2演算部と、前記第1検出値分布および前記第2検出値分布に基づいて、前記測定対象領域に関する測定を行う測定部と、を備える。
本発明によれば、被検体に対するX線の走査は、第1走査部による第1X線の走査と、第2走査部による第2X線の走査とに分けて行われる。これによって、X線を発生し走査する制御が簡単となる。また、第2X線の走査は測定対象領域に対して行われる。そのため、X線の走査範囲が制限され、被検体の被曝量が低減される。また、測定対象領域は、第1X線の走査によって得られる第1検出値分布に基づいて特定されるため、測定結果が有効に用いられる。
本発明における制御部は、例えば、プロセッサによって構成される。プロセッサは、プログラムに従って動作し、制御部が備える各構成部を形成する。
また、本発明は、エネルギーが異なる複数種のX線を発生するX線発生部と、X線を検出するX線検出部と、前記X線発生部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記X線発生部に第1X線を発生させ、被検体に対し前記第1X線を走査させる第1走査部と、前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第1X線の走査に応じた第1検出値分布を求める第1演算部と、前記第1検出値分布に基づいて、前記被検体に含まれる測定対象領域を特定する特定部と、前記第1X線とはエネルギーが異なる第2X線を前記X線発生部に発生させ、前記測定対象領域に対し前記第2X線を走査させる第2走査部と、 前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第2X線の走査に応じた第2検出値分布を求める第2演算部と、前記第1検出値分布および前記第2検出値分布に基づいて、前記測定対象領域に関する測定を行う測定部と、を備え、骨測定モードまたは軟部組織測定モードのいずれかを選択するモード選択部を備え、前記骨測定モードが選択されたときに、前記特定部は、前記測定対象領域として骨領域を特定し、前記第2走査部は、前記第2X線のエネルギーを前記第1X線のエネルギーより大きく設定し、前記測定部は、前記測定対象領域における骨塩に関する測定を行い、前記軟部組織測定モードが選択されたときに、前記特定部は、前記測定対象領域として軟部組織領域を特定し、前記第2走査部は、前記第2X線のエネルギーを前記第1X線のエネルギーより小さく設定し、前記測定部は、前記測定対象領域における脂肪または筋肉に関する測定を行う、ことを特徴とする
また、本発明は、エネルギーが異なる複数種のX線を発生するX線発生部と、X線を検出するX線検出部と、前記X線発生部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記X線発生部に第1X線を発生させ、被検体に対し前記第1X線を走査させる第1走査部と、前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第1X線の走査に応じた第1検出値分布を求める第1演算部と、前記第1検出値分布に基づいて、前記被検体に含まれる測定対象領域を特定する特定部と、前記第1X線とはエネルギーが異なる第2X線を前記X線発生部に発生させ、前記測定対象領域に対し前記第2X線を走査させる第2走査部と、前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第2X線の走査に応じた第2検出値分布を求める第2演算部と、前記第1検出値分布および前記第2検出値分布に基づいて、前記測定対象領域に関する測定を行う測定部と、を備え、前記特定部は、前記測定対象領域として、骨領域と軟部組織領域とを区別して特定し、前記第2走査部は、前記骨領域に対する走査については、前記第2X線のエネルギーを前記第1X線のエネルギーより大きく設定し、前記軟部組織領域に対する走査については、前記第2X線のエネルギーを前記第1X線のエネルギーより小さく設定し、前記測定部は、前記骨領域における骨塩に関する測定を行い、前記軟部組織領域における脂肪または筋肉に関する測定を行う、ことを特徴とする
このような発明によれば、第1X線、および第1X線のエネルギーよりもエネルギーが大きい第2X線を用いて骨塩に関する測定が行われる。そして、第1X線、および第1X線のエネルギーよりもエネルギーが小さい第2X線を用いて脂肪または筋肉に関する測定が行われる。これによって、各領域について適切なエネルギーのX線を用いて測定が行われ、測定精度が向上する。
また、本発明は、エネルギーが異なる複数種のX線を発生するX線発生部と、X線を検出するX線検出部と、前記X線発生部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記X線発生部に第1X線を発生させ、被検体に対し前記第1X線を走査させる第1走査部と、前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第1X線の走査に応じた第1検出値分布を求める第1演算部と、前記第1検出値分布に基づいて、前記被検体に含まれる測定対象領域を特定する特定部と、前記第1X線とはエネルギーが異なる第2X線を前記X線発生部に発生させ、前記測定対象領域に対し前記第2X線を走査させる第2走査部と、前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第2X線の走査に応じた第2検出値分布を求める第2演算部と、前記第1検出値分布および前記第2検出値分布に基づいて、前記測定対象領域に関する測定を行う測定部と、を備え、前記第2走査部は、前記X線発生部に、前記第1検出値分布に応じた速度または管電流で前記第2X線を走査させる、ことを特徴とする
このような発明によれば、被検体の厚みに応じて第2X線の走査速度またはX線発生部の管電流が決定される。これによって適切な強度でX線が検出され、測定精度が向上する。
本発明によれば、X線測定における被検体の被曝量を低減することができる。
本発明の実施形態に係るX線測定装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係るX線測定装置の側面図である。 制御部が実行する処理を示すフローチャートである。 骨密度測定の際に制御部が実行する処理のフローチャートである。 測定対象領域が設定されたX線画像領域を概念的に示す図である。 脂肪・筋肉率測定の際に制御部が実行する処理のフローチャートである。 測定対象領域が設定されたX線画像領域を概念的に示す図である。 骨・軟部組織測定の際に制御部が実行する処理のフローチャートである。 骨密度および脂肪・筋肉率の各測定対象領域が設定されたX線画像領域を概念的に示す図である。
図1には、本発明の実施形態に係るX線測定装置10およびそれと共に用いられるブッキーテーブル18の斜視図が示されている。X線測定装置10は、X線20を発生する本体部12、X線20を検出するアーム部14、およびアーム部14を本体部12の上方で支持する支柱16を備える。本体部12、支柱16およびアーム部14によって囲まれる空間は被検体が配置される測定空間22をなす。測定空間22には、支柱16が存在しない側からy軸正方向に向かって被検体が受け入れられる。
X線測定装置10は、本体部12がブッキーテーブル18のテーブル台の下に入り込むよう配置される。測定空間22内においては、ブッキーテーブル18上に図1の手前側に余裕を残して被検体が横たえられる。X線測定装置10は、本体部12から発せられ被検体を透過してアーム部14で検出されたX線20の検出値に基づいて骨密度や、体脂肪率、筋肉率(以下、体脂肪率および筋肉率を併せた測定量を脂肪・筋肉率とする。)等を測定する。
ここでは、X線測定装置10とブッキーテーブル18とを別体とした実施形態について採り挙げているが、X線測定装置10の本体部12の上面を被検者が横たわるブッキー台とし、X線測定装置10とブッキーテーブルとを一体化した構成としてもよい。
図2には、X線測定装置10の側面が模式的に示されている。この側面図においては本体部12およびアーム部14について内部構成が示されている。X線測定装置10は、本体部筐体24に収容されたX線発生器26と、アーム部筐体28に収容されたX線検出器30とを備える。X線発生器26は、本体部12の内部において水平方向に搬送され、X線検出器30はアーム部14の内部において水平方向に搬送される。X線発生器26には、例えば、zx平面に平行な平面状のビーム形状を有するX線を発生するものが用いられる。ビーム形状は、X線発生器26から離れるに従って、幅が広がる末広がり形状としてもよい。
骨密度の測定、および脂肪・筋肉率の測定にはDXA法が用いられる。X線測定装置10の測定空間22には、被検体32が配置される被検体診断空間34と、被検体32の存在を許容しない基準測定空間36とが定められている。X線発生器26およびX線検出器30が、それぞれ、基準位置P1およびQ1に位置する場合、X線発生器26およびX線検出器30の間に基準測定空間36が介在する。この場合、X線発生器26から発せられたX線は、被検体32を透過せずにX線検出器30で検出される。X線発生器26およびX線検出器30が、それぞれ、基準位置P1およびQ1に配置された状態では、X線検出器30で検出されたX線の検出値が基準データとして取得される。
X線測定装置10は、X線発生器26およびX線検出器30をそれぞれ図2の搬送範囲R1およびR2で対向させながら搬送する。この搬送範囲R1およびR2は、左端をそれぞれ基準位置P1およびQ1とし、右端をそれぞれ折り返し位置P2およびQ2とする。搬送範囲R1およびR2は、基準測定空間36および被検体診断空間34を挟む。X線発生器26は、基準位置P1と折り返し位置P2との間を移動する。X線検出器30は、基準位置Q1と折り返し位置Q2との間を移動する。
X線測定装置10は、X線発生器26およびX線検出器30を搬送しながら、X線発生器26によるX線の発生およびX線検出器30によるX線の検出を行う。これによってX線測定装置10は、被検体配置空間22に対してX線を走査し、被検体配置空間22を通過したX線の検出値を取得する。X線測定装置10は、被検体配置空間22について取得した検出値および上記の基準データに基づいて、被検体32に対する吸収率の分布を求める。ここで、吸収率の分布とは、被検体空間22を上方向に通過するX線についての吸収率の水平面(yz平面)での分布をいう。吸収率は、基準データが示す値を、X線検出器30で検出されたX線の検出値で除した値として定義される。X線検出器30で検出されるX線の検出値が小さい程、吸収率は大きい。吸収率の分布は、X線検出器30で検出されるX線の検出値の逆数に相当する分布であるということもできる。X線測定装置10は、後述する動作によって、エネルギーが異なる2種類のX線のそれぞれについて吸収率の分布を求め、それぞれの吸収率の分布から骨密度、脂肪・筋肉率等を測定する。
X線測定装置10の具体的な構成について説明する。X線測定装置10には、制御装置38が接続されている。制御装置38は、例えば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータによって構成される。制御装置38は、制御部40、操作パネル42およびディスプレイ44を備える。操作部としての操作パネル42は、キーボード、マウス、ドラッグボール、レバー等を備える。制御部40は、プロセッサ、メモリ等によって構成され、予め記憶されたプログラムに従って動作する。制御装置38は、X線測定装置10と一体化されていてもよいし、個別に構成されていてもよい。
本体部筐体24は、X線発生器26の他、発生器搬送レール46、および発生器駆動機構48を収容する。発生器搬送レール46は、その長手方向が水平となるよう本体部筐体24に固定されている。X線発生器26は、X線の放射方向を上方に向けて発生器搬送レール46に取り付けられている。発生器駆動機構48は、制御部40の制御に基づいてX線発生器26に駆動力を与える。X線発生器26は、発生器駆動機構48から与えられた駆動力によって発生器搬送レール46に沿って移動する。これによってX線発生器26は水平方向に移動する。発生器駆動機構48には、X線発生器26に取り付けられたベルトまたはチェーンをモータによって搬送する機構を用いてもよい。
X線発生器26には、X線を発生するX線管等が用いられる。制御部40は、X線管の管電圧または管電流を制御して、発生するX線のエネルギー、放射量(強度)等を変化させる。本体部筐体24の天板50はX線が透過する材料によって形成されており、X線発生器26からは天板50を介して上方にX線が発せられる。また、X線発生器26には、制御部40によって開閉するシャッター52が設けられている。シャッター52は、鉛板等のX線を遮蔽する材料で形成されている。X線を遮蔽する場合にはX線発生器26におけるX線放射口を塞ぎ、X線を放射する場合には、X線放射口を開く。以下の説明では、特に断らない限りシャッター52は開いているものとする。また、シャッター52の代わりに、X線を減衰させるフィルタを用いてもよい。
アーム部筐体28は、X線検出器30の他、検出器搬送レール54および検出器駆動機構56を収容する。検出器搬送レール54は、その長手方向が水平方向となるようアーム部筐体28に固定されている。X線検出器30は、X線検出方向を下方に向けて検出器搬送レール54に取り付けられている。検出器駆動機構56は、制御部40の制御に基づいてX線検出器30に駆動力を与える。X線検出器30は、検出器駆動機構56から与えられた駆動力によって検出器搬送レール54に沿って移動する。これによってX線検出器30は水平方向に移動する。検出器駆動機構56には、発生器駆動機構48と同様、X線検出器30に取り付けられたベルトまたはチェーンをモータによって搬送する機構を採用してもよい。アーム部筐体28の底板58は、X線を透過する材料によって形成されており、本体部12からアーム部14に向けて発せられたX線は、底板58を介してX線検出器30で検出される。
X線検出器30には、X線を電気エネルギーに変換する電子管、X線波長に対して動作するホトダイオード等の変換デバイスが用いられる。X線検出器30は、例えば、搬送方向に垂直かつ水平方向(z軸正方向)を列方向として、複数列に亘って複数の変換デバイスを配列し、その複数の変換デバイスから検出値を出力する構成とする。また、X線検出器30は、1つの変換デバイスをz軸方向にリニア走査することで、各検出点における検出値を出力する構成としてもよい。
この構成では、X線発生器26が本体部筐体24に収容され、X線検出器30がアーム部筐体28に収容されているが、X線測定装置10は、X線発生器26がアーム部筐体28部に収容され、X線検出器30が本体部筐体24に収容された構成であってもよい。
制御部40が実行する具体的な処理について説明する。図3には、制御部40が実行する処理のフローチャートが示されている。この処理は、エネルギーELのX線によって測定空間22を先行走査して測定条件を設定した後、エネルギーELとは異なるエネルギーのX線によって測定空間22を折り返し走査し、骨密度および脂肪・筋肉率の少なくとも一方を測定するものである。骨密度測定を行う場合、折り返し走査においてはエネルギーELよりも大きいエネルギーEHのX線が用いられる。脂肪・筋肉率測定を行う場合、折り返し走査においてはエネルギーELよりも小さいエネルギーEVLのX線が用いられる。
X線測定装置10は、骨密度測定モード、脂肪・筋肉率測定モード、および骨・軟部組織測定モードのうち、ユーザによって指定された測定モードを実行する。骨密度測定モードは、骨密度測定のみを行う測定モードである。また、脂肪・筋肉率測定モードは、脂肪・筋肉率測定のみを行う測定モードである。そして、骨・軟部組織測定モードは、骨密度測定および脂肪・筋肉率測定の両方を行う測定モードである。
初めにX線発生器26およびX線検出器30は、それぞれ、発生器搬送レール46および検出器搬送レール54上の所定の初期位置にあるものとする。また、X線のビーム形状は、zx平面に平行な末広がりの平面状であるものとする。
制御部40は、測定モードの選択肢をディスプレイ44に表示し、測定モードの指定操作を待機する(S101)。制御部40は、操作パネル42において測定モードの指定操作があったときは、モード指定情報を操作パネル42から読み込む(S102)。
制御部40は、発生器駆動機構48を制御し、X線発生器26を初期位置から基準位置P1に搬送する(S103)。また、制御部40は、検出器駆動機構56を制御し、X線検出器30を初期位置から基準位置Q1に搬送する(S103)。これによって、X線発生器26とX線検出器30との間に被検体32が介在しない状態が形成される。
この状態において制御部40は、X線発生器26にエネルギーELのX線を発生させ、X線検出器30における検出値を基準データALとして取得する(S104)。基準データALは、X線検出器30の検出面においてz軸方向に並ぶ各位置のうちいずれかの位置における検出値を示すものとする。
制御部40は、発生器駆動機構48および検出器駆動機構56を制御し、X線発生器26およびX線検出器30を対向させながら、X線発生器26およびX線検出器30をそれぞれ搬送範囲R1およびR2に亘って右方向(y軸正方向)に搬送する(S105)。これによって、X線発生器26は、基準位置P1から折り返し位置P2まで移動し、X線検出器30は、基準位置Q1から折り返し位置Q2まで移動する。
制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30が搬送されている間、X線発生器26にエネルギーELのX線を発生させ、エネルギーELのX線について、X線検出器30で検出された検出値を取得する。このようにして、測定空間22に対する先行走査が行われる。
制御部40は、搬送範囲R2に亘ってエネルギーELのX線について取得された検出値群を検出X線データBLとして取得する(S106)。
制御部40は、検出X線データBLに基づいて折り返し搬送速度を決定する(S107)。例えば、制御部40は、検出X線データBLが示す検出値群の平均値を評価値として求め、評価値が予め定められた閾値THより大きいときは折り返し搬送速度をvHとし、評価値が閾値TH以下であるときは折り返し搬送速度をvLとする。ここで、折り返し搬送速度vHは、折り返し搬送速度vLよりも大きい速度である。また、制御部40は、評価値と搬送速度との関係を定めたテーブルを予め記憶し、評価値に対応付けられた搬送速度を折り返し搬送速度として決定する処理を実行してもよい。このテーブルにおいては、評価値が大きい程、大きい値の搬送速度が対応付けられるものとする。評価値は、検出X線データBLが示す検出値群の平均値の他、検出X線データBLが示す各検出値の大きさの傾向を表す値、例えば、中央値、平均値に所定のオフセットを加えた値等であってもよい。
制御部40は、検出X線データBLに基づくX線画像(骨画像)をディスプレイ44に表示させる(S108)。
検出X線データBLには、軟部組織領域における値の方が骨領域における値よりも大きく、空気領域における値の方が軟部組織領域における値よりも大きいという傾向がある。そこで、制御部40は、検出X線データBLに基づいて、骨領域および軟部組織領域を特定する(S109)。すなわち、制御部40は、検出X線データBLが示す検出値群を参照し、骨領域の特定のために予め定められた範囲内の値を有する領域を骨領域として特定する。また、制御部40は、検出X線データBLが示す検出値群を参照し、軟部組織領域の特定のために予め定められた範囲内の値を有する領域を軟部組織領域として特定する。
制御部40は、骨密度測定、脂肪・筋肉率測定、または骨・軟部組織測定のうち、ステップS102で読み込まれたモード指定情報に応じた測定を実行する(S110)。以下では、骨密度測定、脂肪・筋肉率測定、および骨・軟部組織測定のそれぞれについて具体的に説明する。
図4には、骨密度測定の際に制御部40が実行する処理のフローチャートが示されている。制御部40は、ステップS109で特定された骨領域および軟部組織領域に基づいて、測定対象領域62を設定する(S201)。
図5には、測定対象領域62が設定されたX線画像領域60が概念的に示されている。X線画像領域60は、ステップS108でディスプレイ44に表示されるX線画像に対応する。ただし、この領域は演算上の領域であり、必ずしもディスプレイ44に表示されなくてもよい。
X線画像領域60の左端は、基準位置P1およびQ1(y=0)に対応し、X線画像領域60の右端は、折り返し位置P2およびQ2(y=d)に対応する。X線画像領域60には、4つの腰椎64と、これらの腰椎64を取り巻く軟部組織領域66が含まれている。
制御部40は、ステップS109で特定された骨領域の他、骨領域を取り囲む軟部組織領域66を含めた領域を測定対象領域62として設定する。図5では、y1≦y≦y2で表される範囲が測定対象領域62として設定されている。測定対象領域62に軟部組織領域66を含める理由は、エネルギーEHのX線に対する減衰定数と、エネルギーELのX線に対する減衰定数との比を軟部組織について実測し、この実測値をDXA法に基づく骨密度測定に用いるためである。予め定められた固定値をこれらの減衰定数の比として用いる場合には、測定対象領域62に軟部組織領域66を含めなくてもよい。
制御部40は、発生器駆動機構48および検出器駆動機構56を制御し、X線発生器26およびX線検出器30を対向させながら、X線発生器26およびX線検出器30をそれぞれ搬送範囲R1およびR2に亘ってy軸負方向に搬送する(S202)。このときの搬送速度は、ステップS107で決定された折り返し搬送速度である。これによって、X線発生器26は、折り返し位置P2から基準位置P1まで移動し、X線検出器30は、折り返し位置Q2から基準位置Q1まで移動する。
制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30が搬送されている間、X線発生器26にエネルギーEHのX線を発生させる(S202)。
また、制御部40は、測定対象領域62に対応する位置にX線発生器26が搬送されている場合にはシャッター52を開き、測定対象領域62以外の領域に対応する位置にX線発生器26が搬送されている場合には、シャッター52を閉じる(S202)。すなわち、制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30がy>y2の範囲に位置するときはシャッター52を閉じ、y1≦y≦y2の範囲に位置するときはシャッター52を開く。そして、X線発生器26およびX線検出器30が0<y<y2の範囲に位置するときはシャッター52を再び閉じる。さらに、制御部40は、エネルギーEHのX線について、X線検出器30で検出された検出値を取得する。このようにして測定空間22に対する折り返し走査が行われる。
制御部40は、測定対象領域62に亘ってエネルギーEHのX線について取得された検出値群を検出X線データBHとして取得する(S203)。また、制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30がそれぞれ基準位置P1およびQ1に到達し停止したときは、シャッター52を開き、X線検出器30によって検出された検出値を基準データAHとして取得する(S204)。基準データAHは、X線検出器30の検出面においてz軸方向に並ぶ各位置のうち、基準データALが取得された位置における検出値を示すものとする。
制御部40は、検出X線データBHおよび基準データAHに基づいて、エネルギーEHのX線についての吸収率分布データCHを求める(S205)。また、制御部40は、検出X線データBLおよび基準データALに基づいて、エネルギーELのX線についての吸収率分布データCLを求める(S206)。
制御部40は、DXA法に基づいて、吸収率分布データCHおよびCLに基づいて、骨塩の分布および骨密度画像を求める(S207)。ここで骨塩の分布は、骨塩のyz平面での分布であり、骨密度画像は、骨塩の分布を各画素値で表した画像である。また、制御部40は、骨塩の分布をyz平面について積算して骨塩量を求める(S207)。さらに、yz平面に投影された骨の面積で骨塩量を除すことにより骨密度を求める(S207)。ここで、骨の面積は、例えば、検出X線データBLまたはBHが示す値が所定値未満の領域の面積として求められる。また、吸収率分布データCHまたはCLが示す値が所定値以上の領域の面積として求めてもよい。制御部40は、骨塩に関するこれらの測定結果をディスプレイ44に表示させる(S208)。具体的には、例えば、骨密度画像、骨塩量および骨密度のうちいずれか1つまたは複数のものを、ユーザの操作に応じてディスプレイ44に表示させる。
図6には、脂肪・筋肉率測定の際に制御部40が実行する処理のフローチャートが示されている。制御部40は、ステップS109で特定された骨領域および軟部組織領域に基づいて、測定対象領域62を設定する(S301)。
図7には、測定対象領域62が設定されたX線画像領域60が概念的に示されている。制御部40は、例えば、折り返し位置P2およびQ2からy軸負方向側において、検出X線データBLが示す値が所定範囲内にある領域を測定対象領域62として設定する。
制御部40は、測定空間22に対する折り返し走査を行う(S302)。この処理は、ステップS202における処理について、エネルギーEHのX線をエネルギーEVLのX線に置き換えた処理に相当する。すなわち、X線発生器26およびX線検出器30がy1≦y≦y2の範囲に位置するときはシャッター52が開かれ、測定対象領域62にエネルギーEVLのX線が走査され、測定対象領域62を透過したX線がX線検出器30で検出される。
制御部40は、測定対象領域62に亘ってエネルギーEVLのX線について取得された検出値群を検出X線データBVLとして取得する(S303)。また、制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30がそれぞれ基準位置P1およびQ1に到達し停止したときは、シャッター52を開き、X線検出器30によって検出された検出値を基準データAVLとして取得する(S304)。基準データAVLは、X線検出器30の検出面においてz軸方向に並ぶ各位置のうち、基準データALが取得された位置における検出値を示すものとする。
制御部40は、検出X線データBVLおよび基準データAVLに基づいて、エネルギーEVLのX線についての吸収率分布データCVLを求める(S305)。また、制御部40は、検出X線データBLおよび基準データALに基づいて、エネルギーELのX線についての吸収率分布データCLを求める(S306)。
制御部40は、DXA法に基づいて、吸収率分布データCLおよびCVLに基づいて脂肪の分布および筋肉の分布を求める(S307)。ここで脂肪の分布は、脂肪のyz平面での分布であり、筋肉の分布は、筋肉のyz平面での分布である。制御部40は、脂肪の分布をyz平面について積算して脂肪重量を求め、予め操作パネル42から入力された被検体32の体重で脂肪重量を除すことで体脂肪率を求める(S307)。さらに、筋肉の分布をyz平面について積算して筋肉重量を求め、被検体32の体重で筋肉重量を除すことで筋肉率を求める(S307)。制御部40は、脂肪および筋肉に関するこれらの測定結果をディスプレイ44に表示させる(S308)。具体的には、例えば、脂肪重量、体脂肪率、筋肉重量、および筋肉率のうちいずれか1つまたは複数のものを、ユーザの操作に応じてディスプレイ44に表示させる。
図8には、骨・軟部組織測定の際に制御部40が実行する処理のフローチャートが示されている。制御部40は、ステップS109で特定された骨領域および軟部組織領域に基づいて、骨密度および脂肪・筋肉率のそれぞれについて測定対象領域を設定する(S401)。
図9には、骨の測定対象領域62−1および軟部組織の測定対象領域62−2が設定されたX線画像領域60が概念的に示されている。制御部40は、ステップS201と同様の処理によって骨の測定対象領域62−1を設定し、ステップS301と同様の処理によって軟部組織の測定対象領域62−2を設定する。ここでは、y1≦y≦y2の範囲が骨の測定対象領域62−1として設定され、y3≦y≦y4の範囲が軟部組織の測定対象領域62−2として設定されている。
制御部40は、発生器駆動機構48および検出器駆動機構56を制御し、X線発生器26およびX線検出器30を対向させながら、X線発生器26およびX線検出器30をそれぞれ搬送範囲R1およびR2に亘ってy軸負方向に搬送する(S402)。このときの搬送速度は、ステップS107で決定された折り返し搬送速度である。これによって、X線発生器26は、折り返し位置P2から基準位置P1まで移動し、X線検出器30は、折り返し位置Q2から基準位置Q1まで移動する。
制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30が、軟部組織の測定対象領域62−2に対応する位置に搬送されている間は、X線発生器26にエネルギーEVLのX線を発生させる。そして、X線発生器26およびX線検出器30が、骨の測定対象領域62−1に対応する位置に搬送されている間は、X線発生器26にエネルギーEHのX線を発生させる(S402)。また、制御部40は、測定対象領域62−1および62−2に対応する位置にX線発生器26が搬送されている場合にはシャッター52を開き、測定対象領域62−1および62−2以外の領域に対応する位置にX線発生器26が搬送されている場合には、シャッター52を閉じる(S402)。すなわち、制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30がy>y4の範囲に位置するときはシャッター52を閉じ、y3≦y≦y4の範囲に位置するときはシャッター52を開く。そして、X線発生器26およびX線検出器30がy2<y<y3の範囲に位置するときはシャッター52を閉じ、y1≦y≦y2の範囲に位置するときはシャッター52を開く。制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30が0<y<y1の範囲に位置するときはシャッター52を閉じる。このようにして測定空間22に対する折り返し走査が行われる。
制御部40は、測定対象領域62−2に亘ってエネルギーEVLのX線について取得された検出値群を検出X線データBVLとして取得する(S403)。また、制御部40は、測定対象領域62−1に亘ってエネルギーEHのX線について取得された検出値群を検出X線データBHとして取得する(S404)。
制御部40は、X線発生器26およびX線検出器30がそれぞれ基準位置P1およびQ1に到達し停止したときは、シャッター52を開く。この状態において制御部40は、X線発生器26にエネルギーEHのX線を発生させ、X線検出器30における検出値を基準データAHとして取得する(S405)。基準データAHは、X線検出器30の検出面においてz軸方向に並ぶ各位置のうちいずれかの位置における検出値を示すものとする。さらに、制御部40は、X線発生器26にエネルギーEVLのX線を発生させ、X線検出器30における検出値を基準データAVLとして取得する(S406)。基準データAVLは、基準データAHが取得された位置と同一の位置で取得される。
制御部40は、ステップS205〜S207と同様の処理によって、骨塩の分布、骨密度画像、骨塩量および骨密度を求める(S407)。すなわち、検出X線データBHおよび基準データAHに基づいて吸収率分布データCHを求め、検出X線データBLおよび基準データALに基づいて吸収率分布データCLを求め、さらに、吸収率分布データCHおよびCLに基づいて、これらの測定値を得る。
また、制御部40は、ステップS305〜S307と同様の処理によって、脂肪の分布、筋肉の分布、脂肪重量、体脂肪率、筋肉重量、筋肉率を求める(S408)。すなわち、検出X線データBLおよび基準データALに基づいて吸収率分布データCLを求め、検出X線データBVLおよび基準データAVLに基づいて吸収率分布データCVLを求め、さらに、吸収率分布データCLおよびCVLに基づいて、これらの測定値を得る。
制御部40は、骨および軟部組織に関するこれらの測定結果をディスプレイ44に表示させる(S409)。具体的には、例えば、骨密度画像、骨塩量、骨密度、脂肪の分布、筋肉の分布、脂肪重量、体脂肪率、筋肉重量および筋肉率のうちいずれか1つまたは複数のものを、ユーザの操作に応じてディスプレイ44に表示させる。
ここで説明した処理には次のような利点がある。骨塩量の測定には、エネルギーEHのX線およびエネルギーELのX線が用いられ、脂肪・筋肉率の測定には、エネルギーELのX線およびエネルギーEVLのX線が用いられる。これによって、骨および軟部組織のそれぞれについて適切な大きさのエネルギーのX線で測定が行われ、測定精度が向上する。すなわち、X線のエネルギーが小さ過ぎてX線が骨を透過しないことによって、骨密度の測定精度が低下することが回避される。また、X線のエネルギーが大き過ぎて脂肪を透過したX線の強度と、筋肉を透過したX線の強度との差異が小さくなってしまい、体脂肪率および筋肉率の測定精度が低下することが回避される。
また、エネルギーEL、EHおよびEVLのX線の走査は、それぞれ個別に行われる。これによって、X線を発生し走査する制御が簡単となる。
さらに、折り返し走査の速度は、検出X線データBLが示す各検出値の大きさの傾向を示す評価値が大きい程、大きい値に設定される。これによって、被検体32が厚い程、X線の折り返し走査速度が遅くなり、適切な強度でX線を検出することができる。
また、測定対象領域でない領域に対しては、先行走査によるX線のみが照射され、折り返し走査によるX線はシャッター52によって遮蔽される。これによって、被検者の被曝量が低減される。
さらに、骨・軟部組織測定モードにおいて、骨の測定対象領域62−1および軟部組織の測定対象領域62−2が重ならない場合には、各測定対象領域に照射されるX線は2種類のみである。これによって、エネルギーEH、ELおよびEVLの総てのX線が被検体32に照射されることが回避される。
なお、各測定モードにおける測定対象領域の設定は、ユーザの操作によって行われてもよい。この場合、ユーザは、ステップS108においてディスプレイ44に表示されているX線画像を参照し、操作パネル44の操作によって、測定対象領域を設定する。操作に応じて設定される測定対象領域は、ディスプレイ44に表示されてもよい。制御部44は、操作パネル44から測定対象領域を設定する情報を読み込む。
また、各測定モードでは、測定開始時におけるX線の発生、測定終了時におけるX線の遮断は、シャッター52によって行われてもよい。すなわち、X線を発生している状態にX線発生器26を予め設定しておき、測定の開始および終了に応じてシャッター52を開閉してもよい。これによって、X線の発生およびX線の遮断が迅速に行われる。また、制御部40は、シャッター52の制御に代えて、X線管の管電圧または管電流のオンおよびオフを行ってもよい。
さらに、折り返し走査におけるX線発生部26の管電流は、ステップS106で取得された検出X線データBLに基づいて決定してもよい。すなわち、検出X線データBLが示す値が小さい傾向にある程、管電流を大きくしてもよい。このような制御によって、被検体32が厚い程、被検体32に照射されるX線の強度が大きくなり、適切な強度でX線が検出される。
具体的には、検出X線データBLが示す検出値群の平均値等、検出X線データBLが示す値の大きさの傾向を表す評価値が小さい程、折り返し走査におけるX線発生部26の管電流を大きくする。このように管電流を変化させたとしても、X線のエネルギーは変化しない。そのため、被検体32の各組織における減衰定数は影響を受けず、骨密度測定および脂肪・筋肉率測定にDXA法を用いることができる。
また、上記では、予め定められた折り返し位置P2およびQ2から、折り返し走査を開始する制御について説明した。このような制御の他、検出X線データBLに基づいて、軟部組織の右端の位置を求め、軟部組織の右端の位置から左方向へのX線走査を開始してもよい。この場合、先行走査が終了した後、X線走査速度より大きい速度で、X線発生器26およびX線検出器30の位置を軟部組織の右端の位置に搬送し、この位置から折り返し走査を行うこととすればよい。
10 X線測定装置、12 本体部、14 アーム部、16 支柱、18 ブッキーテーブル、20 X線、22 測定空間、24 本体部筐体、26 X線発生器、28 アーム部筐体、30 X線検出器、32 被検体、34 被検体診断空間、36 基準測定空間、38 制御装置、40 制御部、42 操作パネル、44 ディスプレイ、46 発生器搬送レール、48 発生器駆動機構、50 天板、52 シャッター、54 検出器搬送レール、56 検出器駆動機構、58 底板、60 X線画像領域、62,62−1,62−2 測定対象領域、64 腰椎、66 軟部組織領域。

Claims (3)

  1. エネルギーが異なる複数種のX線を発生するX線発生部と、
    X線を検出するX線検出部と、
    前記X線発生部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記X線発生部に第1X線を発生させ、被検体に対し前記第1X線を走査させる第1走査部と、
    前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第1X線の走査に応じた第1検出値分布を求める第1演算部と、
    前記第1検出値分布に基づいて、前記被検体に含まれる測定対象領域を特定する特定部と、
    前記第1X線とはエネルギーが異なる第2X線を前記X線発生部に発生させ、前記測定対象領域に対し前記第2X線を走査させる第2走査部と、
    前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第2X線の走査に応じた第2検出値分布を求める第2演算部と、
    前記第1検出値分布および前記第2検出値分布に基づいて、前記測定対象領域に関する測定を行う測定部と、
    を備え、
    骨測定モードまたは軟部組織測定モードのいずれかを選択するモード選択部を備え、
    前記骨測定モードが選択されたときに、
    前記特定部は、前記測定対象領域として骨領域を特定し、
    前記第2走査部は、前記第2X線のエネルギーを前記第1X線のエネルギーより大きく設定し、
    前記測定部は、前記測定対象領域における骨塩に関する測定を行い、
    前記軟部組織測定モードが選択されたときに、
    前記特定部は、前記測定対象領域として軟部組織領域を特定し、
    前記第2走査部は、前記第2X線のエネルギーを前記第1X線のエネルギーより小さく設定し、
    前記測定部は、前記測定対象領域における脂肪または筋肉に関する測定を行う、ことを特徴とするX線測定装置。
  2. エネルギーが異なる複数種のX線を発生するX線発生部と、
    X線を検出するX線検出部と、
    前記X線発生部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記X線発生部に第1X線を発生させ、被検体に対し前記第1X線を走査させる第1走査部と、
    前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第1X線の走査に応じた第1検出値分布を求める第1演算部と、
    前記第1検出値分布に基づいて、前記被検体に含まれる測定対象領域を特定する特定部と、
    前記第1X線とはエネルギーが異なる第2X線を前記X線発生部に発生させ、前記測定対象領域に対し前記第2X線を走査させる第2走査部と、
    前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第2X線の走査に応じた第2検出値分布を求める第2演算部と、
    前記第1検出値分布および前記第2検出値分布に基づいて、前記測定対象領域に関する測定を行う測定部と、
    を備え、
    前記特定部は、
    前記測定対象領域として、骨領域と軟部組織領域とを区別して特定し、
    前記第2走査部は、
    前記骨領域に対する走査については、前記第2X線のエネルギーを前記第1X線のエネルギーより大きく設定し、
    前記軟部組織領域に対する走査については、前記第2X線のエネルギーを前記第1X線のエネルギーより小さく設定し、
    前記測定部は、
    前記骨領域における骨塩に関する測定を行い、前記軟部組織領域における脂肪または筋肉に関する測定を行う、ことを特徴とするX線測定装置。
  3. エネルギーが異なる複数種のX線を発生するX線発生部と、
    X線を検出するX線検出部と、
    前記X線発生部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記X線発生部に第1X線を発生させ、被検体に対し前記第1X線を走査させる第1走査部と、
    前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第1X線の走査に応じた第1検出値分布を求める第1演算部と、
    前記第1検出値分布に基づいて、前記被検体に含まれる測定対象領域を特定する特定部と、
    前記第1X線とはエネルギーが異なる第2X線を前記X線発生部に発生させ、前記測定対象領域に対し前記第2X線を走査させる第2走査部と、
    前記X線検出部で検出されたX線に基づいて、前記第2X線の走査に応じた第2検出値分布を求める第2演算部と、
    前記第1検出値分布および前記第2検出値分布に基づいて、前記測定対象領域に関する測定を行う測定部と、
    を備え、
    前記第2走査部は、前記X線発生部に、前記第1検出値分布に応じた速度または管電流で前記第2X線を走査させる、ことを特徴とするX線測定装置。
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