JP5487172B2 - 医用画像診断装置及び医用画像処理装置 - Google Patents

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本発明は、造影剤を用いて被検体内部の構造を画像化する医用画像診断装置に関し、特に、造影剤に起因するビームハードニングを補正するものに関する。
従来において、造影剤でコントラストを強調した血管を撮影するため、例えば略C字形状の支持器(以下、「Cアーム」という)、該略Cアームの一端に備えられたX線発生源としてのX線管球、他端に備えられている検出器としてのイメージインテンシファイア、そして、収集された投影データを処理する画像処理部等からなる(循環器用)X線画像撮影装置が知られている。これは、一般には「アンギオ装置」とも称呼され、被検体中へのカテーテルの挿入作業等の医師による手術、検査と並行してX線撮影をも同時に行うことを可能とする。
また、前記X線画像撮影装置とX線CT装置とが組み合わされたIVR(Interventional Radiology)―CT装置(X線画像診断システム)が提案されている。このIVR―CT装置においては、X線CT装置におけるCT架台とアンギオ装置におけるCアームとを同一空間で併存させて動作させ、例えば一方の装置により取得した被検体に関する情報(例えば断層像又は血管造影像)に基づき、他方の装置におけるX線検査をどのように行うかを決定し、かつ、比較的長い間をおかずに実行に移すことが可能であるという点に特徴がある。乃ち、カテーテルを患部に挿入すると同時に、一般的なアンギオ検査を行い、腫瘍などへの栄養血管を三次元的に同定するためにCT撮影を行う。
このような装置を利用することで、X線透視下において、動脈瘤や狭窄等の治療を、外科的な手術より低侵襲に行う治療法、IVRを行うことができる。このIVRは、カテーテルを患部まで挿入し、例えば動脈瘤の場合はカテーテル先端から動脈瘤内部にコイルを留置することにより、また狭窄の場合はバルーンを膨らませることにより患部を治療する。
このような手技において、予め血管の三次元構造を把握することは非常に重要であり、前記アンギオ装置では、術中に、撮影した造影像から三次元血管構造を再構成することができるため、IVRには不可欠な装置となりつつある。
特開平1−259842号公報
ところで、上述のような従来のアンギオ装置においては、例えばある方向に走行する血管を撮影して画像の再構成を行うと、図12(A)に示すように、本来表示されるべき血管像R1に対して、本来よりも偏平した状態の血管像R2が表示されてしまうようなアーチファクト(偽像)が生じるという問題があった。特に、前記「ある方向」がX線パス(透過長)が特に長くなる方向である場合には、前記偏平が顕著に生じていた。
さらには、動脈瘤の場合には、図12(B)に示すように、動脈瘤の径が大きいと動脈瘤自身の内部のCT値が低くなり動脈瘤内部が中空状態で表示され、かつ、動脈瘤の付近に走行する他の血管も細く表示されてしまうような現象も生じていた。
この主たる原因は、X線がマルチスペクトルであり、造影剤の吸収に大きく寄与するX線スペクトルの特定領域に基づく投影データが、X線スペクトルの他の領域に基づく投影データに比べて大きく減少する、いわゆるビームハードニング現象の一種であると考えられる。なお、一般的には、骨や軟組織などに起因するビームハードニングは、その補正法も各種提案されているが、造影剤に起因するものについては、その対処法がなかった。
また、造影剤を用いた検査は、X線CT装置においてもCTAとして行われる。このCTAで使用される造影剤は、静脈から注入する方式のもので、直接動脈に注入する場合の造影剤の濃度に対して約1/10程度の濃度となっている。このため、X線CT装置では、造影剤に起因するアーチファクトは見受けられないものの、アンギオ装置では、透視下でカテーテルを患部付近まで挿入して直接造影剤を注入するので造影剤の濃度が低下せず、コントラストの良い画像を収集することができる反面、造影剤の濃度が高いために、上述のようなアーチファクトが多々見受けられるという事態が生じていた。
同様に、IVR−CT装置においても、患部付近に留置したカテーテルから挿入する高濃度の造影剤を使用するために、前記のようなアーチファクトが発生していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、造影剤に起因するビームハードニングに基づく血管像や動脈瘤等の画像のアーチファクトを防止することのできる医用画像診断装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、略C字形状となる支持器並びに該支持器の一端および他端にそれぞれ対向するよう備えられたX線発生手段およびX線検出手段を有し、被検体に関するX線画像を撮影し、撮影された複数の投影データを収集可能なX線画像撮影装置と、前記被検体を挿脱可能な撮影空間部の周囲にX線発生手段およびX線検出手段がそれぞれ対向するように備えられたCT架台を有し、前記被検体に関するCT画像を撮影可能なCT像撮影装置と、を組み合わせて有する医用画像診断装置であって、前記X線画像撮影装置によって造影剤の注入後に収集された前記複数の投影データに基づいて、前記被検体の画像を再構成する再構成手段と、前記再構成手段にて得られた再構成画像から、所定の閾値に基づいて造影剤領域を抽出する抽出手段と、抽出した前記造影剤領域を前記CT像撮影装置において定義される走査系を用いて再投影する投影処理手段と、前記造影剤領域の厚みに対する補正値を定義した補正テーブルに基づいて、前記再投影された投影データに対して、造影剤に起因するビームハードニングの補正を行い、補正済みの補正投影データを得る補正手段と、を有し、前記再構成手段は、前記補正手段にて算出された前記補正投影データに基づいて、再度再構成処理を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、略C字形状の支持器の両端に配された撮影手段により被検体を撮影し、撮影された複数の投影データを収集可能なX線画像撮影装置と、前記被検体に関するCT画像を撮影可能なCT像撮影装置と、から投影データを受けて再構成する医用画像処理装置であって、前記X線画像撮影装置によって造影剤の注入後に収集された前記複数の投影データに基づいて、前記被検体の画像を再構成する再構成手段と、前記再構成手段にて得られた再構成画像から、所定の閾値に基づいて造影剤領域を抽出する抽出手段と、抽出した前記造影剤領域を前記CT像撮影装置において定義される走査系を用いて再投影をさせる投影処理手段と、前記造影剤領域の厚みに対する補正値を定義した補正テーブルに基づいて、前記再投影された投影データに対して、造影剤に起因するビームハードニングの補正を行い、補正済みの補正投影データを得る補正手段と、を有し、前記再構成手段は、前記補正手段にて算出された前記補正投影データに基づいて、再度再構成処理を行うことを特徴とする。
本発明の画像処理装置の一例である3Dアンギオシステム(アンギオ装置)の構成の一例を示す機能ブロック図ある。 同図(A)(B)は、図1の装置に用いられる補正テーブルの一例を示す説明図である。 補正テーブルを作成するためのデータ収集における実験系を示す説明図である。 同図(A)(B)は、歪補正の原理を説明するための説明図である。 図1の装置における処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の画像処理装置の一例であるIVR―CTシステム(IVR―CT装置)の全体構成を示す概要図である。 図6の装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。 図6の装置における処理手順の一例を示すフローチャートである。 同図(A)(B)は、図6の装置における3Dデータを示す説明図である。 図6の装置における再投影処理の原理を説明するための説明図である。 本発明の画像処理装置の一例であるIVR―CTシステム(IVR―CT装置)における他の実施形態の処理手順の一例を示すフローチャートである。 同図(A)(B)は、従来技術の問題を説明するための説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
[第1の実施の形態]
(全体構成)
先ず、本発明の特徴的な構成である造影剤に起因するビームハードニング補正の原理説明に先立って、本発明の画像処理装置の全体の概略構成について、図1を参照して説明する。なお、本実施形態においては、本発明にいう「画像処理装置」ないしは「医用画像診断装置」を、いわゆる「アンギオ装置」あるいは「3Dアンギオシステム」に適用した場合を例とした説明を行うこととする。さらに、本実施形態における3Dアンギオシステム(ないしは単にアンギオ装置)では、画像作成等においては、例えば、次に記す二つのモード、乃ち、通常通りのX線撮影を実施して、単に造影剤(の流れ)を含むX線画像を取得し、これを表示・記憶する「DA(Digital Angiography)モード」と、造影剤(の像)を含まないX線画像(マスク像)と、造影剤(の像)を含むX線画像(コントラスト像又はライブ像)との差分画像を取得(サブトラクション処理)することで、造影剤ないしその流れ方をより鮮明に捕らえたX線画像を表示・記憶することが可能な「DSA(Digital Subtraction Angiography)モード」とを実施しうるが、以下ではDSAモードの場合について説明する。
図1は、本実施形態に係る3Dアンギオシステム(ないしは単にアンギオ装置)の全体構成の概要を示す機能ブロック図を示している。本実施形態の3Dアンギオシステム(ないしは単にアンギオ装置)1は、図1に示すように、被検体に対して多方向からX線を曝射してX線撮影を行い複数の投影データ(X線投影像)を収集するデータ収集部10、X線データをデジタル信号に変換するA/D変換部21、造影剤注入前・後の各投影データを各々記憶するサブトラクション処理専用の第1、第2の画像記憶部22、23、造影剤注入前・後の各投影データを同じ撮影角度同士でサブトラクション(差分)処理を行うサブトラクション部31、エッジ強調、高周波強調等の表示のためのフィルタリング処理などを行うフィルタリング部32、投影データに基づいて3D再構成を行う三次元再構成処理部33、造影剤に起因するビームハードニングを補正するビームハードニング補正部34、画像の作成処理及び画像保存などの各種処理を行う三次元画像処理部35、画像の拡大・縮小・回転・移動処理などの処理を行うためにアフィン変換を行うアフィン変換部36、階調変換を行うためのLUT(Look Up Table)37、D/A変換部38、そして前記データ収集部10により取得された種々の画像や、再構成された画像、3D画像などを表示する表示部39、X線制御ユニット、各画像を記録する記録装置、操作者の指令を発するための操作部、これら各部を制御する制御部(いずれも不図示)などから構成されている。
この制御部は、図示されていないが、上記操作部から受けた指令内容に基づいて、画像の作成又は記憶等を実行し、各部の動作を司る。なお、デジタル変換されたX線データに対し、感度補正やX線強度補正等の適当な補正を行って「投影データ」とする種々のキャリブレーション処理等を行う前処理部を含んでよい。
ここに、前記「ビームハードニング補正部」は本発明の「補正手段」に該当し、前記「三次元再構成処理部」は本発明の「再構成手段」に該当し、前記「サブトラクション部」は本発明の「処理手段」に該当する。
データ収集部10は、図1に示すように、その内部に図示しないX線源を備えたX線管球11と、例えばイメージインテンシファイア(Image Intensifier、いわゆる「I.I.」)として構成されるX線検出器12とを、それぞれ両端に備えたCアーム13、及び、被検体Pを載置する寝台15等から概略構成されている。このうち、Cアーム13は、図1において、X線管球11が寝台15の図中下方から図中左上方にせり出すような、又は、X線検出器12が被検体Pに覆い被さるようなスライド動作(図中矢印A及びB参照)をすることが可能な他、回転軸14を中心として図中矢印Cに示すような回転動作等をすることも可能である。なお、Cアーム13においては、上記した図中矢印A,B及びCに係る動作を実現するための複数の動力源、該複数の動力源に対応するように、その角度や位置の情報を検出する状態検出手段(不図示)などがそれぞれ備えられている。
三次元再構成処理部33は、「I.I.」などの歪みを補正する歪補正部、逆投影部(いずれも不図示)などを含んで構成されている。
このような構成の3Dアンギオシステム1によれば、その構成要素たるCアーム13の外形(図1)を見るとわかるように、被検体P周囲の全周を覆うようなX線CT装置とは異なり、Cアーム開口端を利用して、医師等が被検体Pに対し直接に触れること等が可能であるから、被検体Pの中にカテーテルを挿入する等の医師による手術ないしは検査を行いつつ、これと並行して血管造影等に係るX線撮影をも同時に行うことができ、複雑なカテーテル操作等を含むIVR等を行うのには、最も適した装置であるということができる。
さて、以上のような、データ収集部10、A/D変換部21乃至D/A変換部38、表示部39によれば、X線管球11から発せられ被検体Pを透過したX線をX線検出器12により検出し、この検出した結果を、後段の各部等において適切に処理することで、種々の画像を生成・表示ないし観察することが可能となる。例えば、X線管球11から低線量のX線を連続して発しこれを連続してX線検出器12で検出すれば、被検体Pに関する、いわゆる透視像を生成することが可能となる。また、Cアーム13を被検体P周囲で回転させて複数方向からの投影データを取得することにより、被検体Pに関する、いわゆる断層像を生成(再構成)することが可能となる。さらに、本実施形態の上記構成例においては、被検体Pに関する、いわゆる3D画像を生成(再構成)することが可能となる。
具体的には、まず、3Dアンギオシステム1にて、土台に設けられたモーターを用いて被検体Pの周りでCアーム13を200度以上の角度で短時間で回転させつつ、データを収集する。乃ち、Cアーム13を、図中矢印Cに示すいずれかの方向に回転させながら(=投影角度を変化させながら)、例えば1度間隔で撮影を繰り返し、得られた回転角度、例えば200度分のX線強度分布(つまり、200パターンのX線強度分布)を収集する。本実施形態では、被検体に対し造影剤を注入しながらX線撮影を行う。投影された200パターンは、A/D変換部21でデジタル信号に変換される。
例えば、血管のみを表す画像の再構成を行う場合は、このような投影データの収集を、造影剤注入前と造影剤注入後の2回行い、造影剤注入前の投影データは第1の画像記憶部22に、造影剤注入後の投影データは第2の画像記憶部23に記憶する。双方の各画像記憶部22、23に投影データが蓄積されると、サブトラクション部31において、造影剤注入前に撮影された画像(マスク像)と、造影剤注入後に撮影された画像(コントラスト像)とで対応する角度同士の投影データの差分を取る処理、すなわちサブトラクション(DSA;Digital Subtraction Anigiology)処理を行い、サブトラクション処理した処理済のデータを三次元再構成処理部33に送る。
上記サブトラクション処理は、被検体Pの同一位置についてのマスク像及びコントラスト像によって実施しなければならないから、両像に関する位置座標が必要となり、これらが一致する場合に差分画像が取得されることになる。そして、この「一致」は、装置側がマスク像の存在する場所(位置座標)を認識し、当該場所(位置座標)におけるコントラスト像の収集を行うことにより自動的に実現される。
三次元再構成処理部33における再構成処理を行う際には、離散化された再構成領域の再構成を行う。再構成方法の一例として、例えばFeldkamp等によって提案されたフィルタードバックプロジェクション(フィルター逆投影)法を示すと、得られた200フレームのDSA画像(投影データ)に対して、フィルタリング部32により、例えばSheep&LoganやRamachandranのような適当なコンボリューションフィルター(補正フィルター)を用いてコンボリューションする。
次に、かかるコンボリューション結果に対して、三次元再構成処理部33により投影データを逆投影する逆投影演算(逆投影処理)を行うことにより、再構成画像データ、乃ち3D画像が得られる。このようにして再構成された3D画像は、記憶装置に記録され再構成処理が完了する。
また、三次元再構成処理部33により、この他、歪補正部(不図示)によるイメージインテンシファイアの歪補正を行い、この処理の後、フィルタリング部32により前記DSA画像(投影データ)に対してフィルター逆投影法に係る補正フィルターを用いてコンボリューションする構成としてもよい。なお、検出器としてイメージインテンシファイアを具備しない場合、歪補正部は不要である。また、検出器としては、イメージインテンシファイアに限らず、いわゆる「FPD(Flat panel Detector;平面検出器)」を採用してよいことは勿論である。
なお、上記において、再構成領域は、X線管球11の全方向へのX線束に内接する円筒として定義される。この円筒内は、例えばX線検出器12の一つの検出素子の幅に投影される再構成領域中心部での長さで三次元的に離散化され、これにより得られる離散点のデータの集合によって再構成像を得る必要がある。ただし、離散間隔はここに述べた例に限らず、基本的にはどのようなものであってもよい。具体的には、装置構成等によって違うことがあり、この場合、当該装置構成によって定義される離散間隔を用いればよい。
かくして、再構成領域は、三次元の格子状に離散化され、この格子状に離散化されたデータの各素子は、一般にボクセルと称される。
また、三次元再構成処理部33における画像再構成処理によって得られた画像、例えば、被検体の断層像は、閾値処理等により血管領域を抽出し、血管の表面画像に対する陰影付けのためのシェーディング処理等を行うことにより、任意の方向から観察した血管の表面画像を表示できる。
以上のようにして、3D画像の再構成が完了すると、該3D画像が表示可能になった旨を表す信号が表示部39に送られ、この信号を受けた表示部39は、当該3D画像を、各種の3D画像表示法により、表示することになる。ここに各種の3D画像表示法とは、ボリュームレンダリング法、サーフェスレンダリング法、MIP法、MinIP法、X線投影法等その他の各種の画像表示方法のことを指す。また、この3D画像表示においては、光学パラメータ変換関数(サーフェスレンダリング法の場合は閾値)、カラー、光源の位置、強さ等を変更させて表示することも可能である。これら3D画像表示法、光学パラメータ変換関数等のパラメータについては、予めデフォルト条件を定めておくとよく、以降、操作者の操作によって任意に変更可能な構成にしておくとよい。
なお、図1に示したLUT37及びフィルタリング部32は、この3D画像若しくはもとのDSA画像を、よりよい診断・観察等に資するように画像処理する際、場合に応じて利用される形態としておけばよい。
(ビームハードニング補正について)
ここで、本発明の特徴、すなわち、ビームハードニング補正の具体的内容について、図2〜図3を用いて説明する。
ビームハードニング補正部34では、主として造影剤に起因するビームハードニングの補正を行うものであり、図2(B)に示すような相関関係を有する補正テーブルを用いることにより、DSA値を補正する。なお、図2(B)において、横軸は実際のDSA値を、縦軸は補正値を示している。
例えば、真のDSA値がbの時は、図2(A)に示すように、実際のDSA値はNとなり、図2(B)に示すように、その補正値はΔbとなるので、補正後のDSA値をN+Δbとする。ここで、前記Δbは、以下のように導出される。
乃ち、図3に示す実験構成にて、造影剤の濃度を一定とし、X線パス(透過長)がその造影剤Wを切る厚みを変化させつつ、その時のDSA値(造影剤なしの時のプロジェクション値と造影剤ありの時のプロジェクション値とのサブトラクション値)を算出してプロットすると、図2(A)のようになる。図3は、造影剤Wの厚みに対する各々のサブトラクション値を作成するための実験系である。このようにして、造影剤の厚みや濃度等の物理量に応じたDSA値を定義しておく。
図2(A)において、真のDSA値がaより小さい場合には、造影剤の厚みが増大するに従い、実際のDSA値も線形増加するが、真のDSA値が所定の値aより大きくなると、増加率が減少し非線形(やや緩やかなカーブ)となる。乃ち、X線スペクトルが実際にはマルチスペクトルであるために、ある一定以上の厚さを有する造影剤に対してX線が通過する場合、造影剤の吸収に大きく寄与するX線スペクトルの特定領域に基づく投影データが、X線スペクトルの他の領域に基づく投影データと比べて大きく減少する。乃ち、相対的にX線の吸収率が低く見えてしまう。その結果、造影剤の厚みが厚い領域では、X線スペクトルの吸収率が、実際の吸収率よりも低いように見えてしまう。例えば、真のDSA値がbの時は、本来吸収率が線形に変化していれば実際のDSA値がNcとなるはずであるが、実際にはNとなってしまう。従って補正量Δb=Nc―Nとなる。
このようにして、図2(A)に示す、DSA値に対する実際のDSA値を実験的に計測し、その結果から補正値を算出して、図2(B)のように実際のDSA値と補正値との相関関係を導出する。この相関関係を定義した補正テーブルを予め容易し、収集された画像の各ピクセルの値(DSA値)を、前記補正テーブルに従って補正量を導出し、導出した当該補正量を真のDSA値に加えることにより、ビームハードニングの影響を抑制できる。
なお、図2(A)に示す特性は、X線管の管電圧に応じての変化率も異なる。従って、図2(B)の関係を定義した補正テーブルを、X線管電圧毎に各々用意することが好ましい。具体的には、図2(A)に示す特性において、管電圧が高いほどビームハードニングの影響が低減するために、S1のように特性が変化し、従って、図2(B)においても、管電圧が高いほどS2のように特性が変化する。そして、補正時には、ビームハードニング補正部34において、複数の各補正テーブルのうち、対応するX線管電圧の補正テーブルを用いるように選択制御する構成とすることが好ましい。当然のことながら、この場合の「ビームハードニング補正部」では、投影データの付帯情報に含まれる管電圧情報に基づいて、いずれかの補正テーブルを選択する機能を有することとなる。
また、三次元再構成処理部33においては、歪補正を行うことが好ましい。この歪補正では、簡単のために正方格子状にワイヤーが縦横に等間隔で並べられたファントムを考える。このファントムをイメージインテンシファイア(I.I.)前面に張って撮影すると、本来であれば図4(A)に示すように正方格子状の投影像が得られるはずであるが、実際にはイメージインテンシファイア(I.I.)前面の形状に起因する糸巻き型歪や、地磁気などに起因するS字状歪などの影響で、図4(B)に示すような投影像になってしまう。
そこで、図4(B)に示す歪んだ投影像のデータを予め収集しておき、この歪んだ投影像のデータに基づいてワイヤーとワイヤーの交点を格子点Q1(格子点情報)として抽出する。前記格子点Q1は、元来歪がない場合には図4(A)に示す格子点Q2のように等間隔で並ぶので、先ず、各格子点Q1をQ2のように等間隔にするような補正処理を行う(格子点補正処理)。さらに、各格子点Q2以外の例えば点Q3は、周囲の各格子点Q1の格子点情報を利用し、近似を用いて図4(A)の正方格子に対応する位置を推測して算出することで補正処理を行う(格子点外補正処理)。このようにして、歪補正を行うことができる。なお、歪分布は角度毎に異なるために、収集した角度毎のファントム投影像から計測した歪分布テーブルを保持し、当該歪分布テーブルをもとに歪を補正することとなる。
(処理手順について)
次に、上述のような構成の3Dアンギオシステム1についての作用効果について、図5に示すフローチャートに沿った説明を行う。なお、本発明は、ビームハードニング補正に関し特徴があるものであるから、以下ではこの点を中心とした説明を、図1〜図5を参照しつつ説明することとする。
先ず、サブトラクション処理を行った後、図5に示すフローチャートに示すように、造影剤に起因するビームハードニング補正を行う(ステップ、以下「S」101)。
このS101では、図1に示すビームハードニング補正部34が図2(B)に示す相関関係を定義した補正テーブルを参照しながら、DSA値の補正を行う。具体的には、例えば真のDSA値がbであるとすると、ビームハードニング補正部34は、前記補正テーブルを参照して、補正値Δbを抽出し、その結果、DSA値をN+Δbとする補正演算を行うこととなる。このようにして、収集された画像のDSA値を、補正テーブルに従って補正量を導出し、導出した補正量を加えることにより、造影剤の厚み等に起因するビームハードニングの影響を抑制できる。
なお、上述したように、当該補正テーブルはX線管電圧に応じて異なることから、ビームハードニング補正部34が「補正テーブルを参照する」際の前提処理として、「X線管電圧に基づいて、X線管電圧に応じた複数の各補正テーブルの中から、対応する補正テーブルを選択する」処理を行う必要がある。このようにして、X線管電圧に応じた最適な補正テーブルを選択し、選択された当該補正テーブルに基づいて、補正後のDSA値の算出を行うこととなる。これにより、X線管電圧の影響をも鑑みた補正を行うことができる。
次に、図5に説明を戻すと、イメージインテンシファイアの歪補正処理を行う(S102)。このS102では、予め図4(B)に示す歪んだ投影像のデータを収集しておき(歪投影像データ)、三次元再構成処理部33に含まれる不図示の歪補正部は、当該歪投影像データに基づいて、ワイヤーとワイヤーの交点である格子点Q1(格子点情報)を算出する。
そして、前記歪補正部は、各格子点Q1(図4(B)参照)を、Q2(図4(A)参照)のように等間隔にするような補正処理を行う(格子点補正処理)。さらに、前記歪補正部は、周囲の各格子点Q1の格子点情報に基づいて、各格子点Q2以外の例えば点Q3を、図4(A)の正方格子に対応する位置を算出することで補正処理を行う(格子点外補正処理)。これらの各補正処理を行う際には、収集した角度毎のファントム投影像から計測した歪分布テーブルを用意し、前記歪補正部が当該歪分布テーブルを参照することによって歪補正を行うことができる。これによって、イメージインテンシファイアの面の形状に起因する糸巻き型歪や、地磁気などに起因するS字状歪などの影響を考慮した補正を行うことができる。
再び図5に説明を戻すと、次に、三次元再構成処理を行う(S103)。例えば、Feldkamp等によって提案されたフィルタードバックプロジェクション法(フィルター補正逆投影法)を用いた場合には、三次元再構成処理部33に含まれる不図示のフィルタ処理部により所定フレームのDSA画像(投影データ)に対して、コンボリューションフィルターを掛ける。しかる後、三次元再構成処理部33に含まれる不図示の逆投影部により、三次元的な逆投影演算を行うことにより再構成データが得られる。
再構成された画像は、(三次元画像)表示部39に転送され、例えばボリュームレンダリングなどの方法により三次元的に表示される。
以上のように本実施の形態によれば、DSAデータを元に再構成する方法(血管のみが抽出された画像(サブトラクション像)を得る場合)においては、造影剤の厚みに対するDSA値の変化を補正テーブルとして保持しておき、収集されたDSA値をこのテーブルを用いて、本来収集されるべき線形に変換することにより補正を行い、その補正データを用いて再構成を行うことで、造影剤の濃度や量に関わらず、造影剤に起因するビームハードニングによるアーチファクト(偽像)を防止することができ、特に、回転軸に垂直な方向に走行する血管をも正しい形状に表示することができる。
なお、本実施の形態においては、3Dアンギオシステム(アンギオ装置)の中に、三次元再構成処理部・三次元画像処理部を含む構成について例示したが、このような構成に限定されるものではなく、アンギオ装置において、X線撮影装置部(本体)と、三次元再構成処理部および三次元画像処理部とが各々物理的に独立した装置で構成される場合であってもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明にかかる第2の実施の形態について説明する。なお、以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
上述の第1の実施の形態では、補正テーブルとしてX線管電圧毎の補正テーブルを用いてビームハードニング補正を行う構成としたが、本実施の形態では、補正テーブルとして、ある一定範囲のX線管電圧を代表するテーブルのみを用いた構成としている。
具体的には、図1に示すビームハードニング補正部34において、当該補正テーブルを、ある一定範囲のX線管電圧を代表するもののみを有するよう構成すればよい。ただし、この場合には、X線管電圧の変化が小さいことが前提条件となる。この管電圧の変化が小さい場合とは、管電圧が例えば80keV(±5〜±10)等の範囲のオーダーとするのが好ましい。
このように本実施の形態によれば、X線管電圧の変化が小さい場合には、X線管電圧毎の各補正テーブルは各々類似したものとなるので、一定範囲のX線管電圧を代表する補正テーブルのみを用意し、当該範囲内である場合には前記代表の補正テーブルのみ用いることによっても、ビームハードニング補正を行うことができ、補正テーブルに要するメモリ領域の低減を図ることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明にかかる第3の実施の形態について説明する。上記第1の実施の形態では、造影剤による影響しか考慮していないが、実際には部位によって骨や軟組織も大きく変わってくる場合がある。例えば、頭部では骨の影響が大きく、また腹部の場合は軟組織の影響が大きい等である。そこで、本実施の形態では、上述の図1のビームハードニング補正部34の構成において、骨や軟組織の代わりとなるものを、その厚みは代表的な数値にして補正テーブルを作成する構成とする。
この場合には、撮影部位毎に頭部用、腹部用等の補正テーブルがそれぞれX線管電圧毎に保持されることとなり、臨床適用時はそれぞれ対応する部位・管電圧のテーブルを用いてDSA値を補正する。
このように本実施の形態によれば、造影剤に起因するビームハードニング補正のみならず、骨や軟組織の影響をも考慮したビームハードニング補正を行うことができる。
[第4の実施の形態]
(全体構成)
次に、本発明にかかる第4の実施の形態について、図6に基づいて説明する。なお、本実施形態においては、本発明にいう「画像処理装置」ないし「医用画像診断装置」を、いわゆる「IVR―CTシステム」あるいは「IVR―CT装置」に適用した場合を例とした説明を行うこととする。図6は、本実施形態に係るIVR―CTシステム(IVR―CT装置)の全体の概略構成を示す機能ブロック図である。また、本実施形態のIVR―CTシステム(あるいは単にIVR―CT装置)では、通常のアンギオ装置の制御系とX線CT装置の制御系とを各々形成したものと異なり、双方の制御系を一つの制御系として構成した場合を例示している。以下、詳述する。
本実施形態のIVR―CTシステム(あるいは単にIVR―CT装置)100は、図6に示すように、被検体を載置する寝台114と、前記寝台114を側部より覆い得るような略C字形状となるCアーム111を有するアンギオ装置(=循環器用のX線画像撮影装置)110と、前記寝台114に矢印X方向(被検体の体軸方向)に移動可能に備えられた天板114aを挿入可能な空洞部(撮影空間部)Hを有するCT架台131を備えたX線CT装置(=CT像撮影装置)130とを備えている。ここで、寝台114は、アンギオ装置110とX線CT装置130とによって共通に使用される。なお、X線CT装置130は、螺旋状CT(スパイラルCT、ヘリカルCTとも呼ばれている)のようなものでも良いし、デュアルスライスCTや、マルチスライスCTなどでも良い。
また、本実施形態におけるIVR―CTシステムにおけるアンギオ装置110では、画像作成等においては、例えば、次に記す二つのモード、乃ち、通常通りのX線撮影を実施して、単に造影剤(の流れ)を含むX線画像を取得し、これを表示・記憶する「DAモード」と、造影剤(の像)を含まないX線画像(マスク像)と、造影剤(の像)を含むX線画像(コントラスト像又はライブ像)との差分画像を取得(サブトラクション処理)することで、造影剤ないしその流れ方をより鮮明に捕らえたX線画像を表示・記憶することが可能な「DSAモード」とを実施しうるが、以下ではDAモードを用いる場合について説明する。
アンギオ装置110は、そのCアーム111における一端及び他端に、それぞれX線管球112と、例えばイメージインテンシファイア(I.I.)等により構成されるX線検出器113とが、各々対向するように備えられている。また、アンギオ装置110には、前記X線検出器113にて検出された投影データに基づき、画像処理された画像情報を表示する表示部115等を有する。アンギオ装置110では、これらの構成により、被検体P中に対して、カテーテルを挿入する等の医師による手術ないしは検査を行いつつ、これと並行して血管造影等に係るX線撮影をも同時に行うことが可能である。
Cアーム111は、図6中矢印Dで示すスライド動作、矢印Eで示す回転動作、支点111aに対し矢印Fで示す回転動作が可能である。この上記支点111aは、図中矢印Gに示す方向に移動し、Cアーム111が矢印Gの方向に並進動作できる。
X線CT装置130は、既述したCT架台131の空洞部Hの周囲において、図示しないX線発生装置とX線検出器とが当該周囲の部位に沿って回転可能に備えられている。また、X線検出器の出力に基づき、被検体Pに関し再構成された断層像は表示する表示部132を有する。
CT架台131は、図6の矢印χで示されているように、自身の空洞部H内に前記天板114aを導入あるいは導出することが可能な方向に並進動作し、加えて、図6中矢印I及びJによって示されているように、前後方向に傾倒するようなチルト動作をすることが可能とされ、その姿勢が変更可能となっている。このことにより、被検体Pに関する、斜め方向に断層したX線画像を取得することが可能となる。
IVR―CTシステム100における制御系は、図7に示すように、上記第1の実施の形態と同様の構成である、A/D変換部121、第1の画像記憶部122、第2の画像記憶部123、サブトラクション部124、フィルタリング部125、アフィン変換部126、LUT127、D/A変換部128、表示部115、132を有し、さらに、X線管球およびX線検出器を高速に回転させる機構を有したCT架台131(ガントリ)の他、CT装置側の制御系として、A/D変換部141、専用の高速再構成ユニットである高速再構成部143、ビームハードニング補正部144、例えばターゲットの膨張に起因する焦点補正等の種々の補正を行うキャリブレーション部145、領域抽出部142、投影処理部146などの三次元画像処理ユニット、X線制御ユニット(不図示)、これら各部の制御を司る制御部(不図示)などから構成されている。
ここで、前記「領域抽出部」は本発明の「抽出手段」に該当し、「投影処理部」は本発明の「投影手段」に該当し、「高速再構成部」は本発明の「再構成手段」に該当し、「ビームハードニング補正部」は本発明の「補正手段」に該当する。
領域抽出部142は、再構成処理された3Dデータに対して閾値処理を行い、造影剤の部位(図9(B)の血管部L)を抽出する処理を行うものである。ここで、一般に、患部近辺に直接造影剤を注入した場合、Acを造影剤部(血管部L)のCT値、Abを骨部MのCT値とすると、Ac>Abであるので、例えば(Ac―Ab)/2等を閾値として造影剤部(血管部L)を抽出できる。この際、当該閾値は、要はAcとAbとの間の所定の値でもよく、前記「(Ac―Ab)/2」の閾値に限定されるものではない。また、前記閾値はプリセットされており、図示しない入力部にて変更することができる構成としてもよい。このようにして造影剤領域(血管領域)の特定を行うことができる。
投影処理部146では、抽出された領域のみを撮影したCTと全く同じ光学系Nを用いて、図10に示すように前記造影剤領域を投影し、造影剤のみの投影データOを算出する再投影処理を行うものである。
本発明の「再構成手段」に該当する高速再構成部143は、撮影されたプロジェクション(投影)データに基づいて、通常の条件で再構成処理を行う他、投影処理部146で再投影されたプロジェクションデータをビームハードニング補正部144にて補正し、この補正後のプロジェクションデータに基づいて、再度再構成処理を行う機能を有する。
このような構成を有するIVR―CTシステム100においても、補正テーブルを用いたビームハードニング補正部144による造影剤に起因するビームハードニング補正を行う。
(処理手順)
次に、上述のような構成を有するIVR―CTシステムにおけるビームハードニング補正を行いつつ再構成を行う場合の処理手順について、図6〜図10を参照しつつ説明する。
まず、装置使用者は、寝台114の天板114b上に被検体Pを載置した後、アンギオ装置110によるX線画像撮影を実施する。これは、公知の通り、寝台114ないし天板114bの位置とCアーム111の位置ないし姿勢とを、図6中矢印X、あるいは矢印D乃至Gで示したような各動作を通じて適当あるいは所望なものとるように調整した後、X線管球112よりX線を曝射し、該X線が被検体Pを透過したものをX線検出器113により検出する結果、実現されることになる。なお、この場合において、被検体Pの血管中に、必要に応じ造影剤を導入する。このようにして、透視(低線量でのX線撮影)を行いながら、カテーテルを目的の患部近くまで挿入し、そこから造影剤を直接注入しながらCT画像を撮影する。
具体的には、図8に示すように、先ず、撮影されたプロジェクション(投影)データPθ(U,V)に基づいて、通常の条件で高速再構成部143により再構成処理を行う(S201)。なお、本実施の形態では省略してあるが、上記第1の実施の形態に示したような歪補正や、キャリブレーション部145による補正等を行う必要がある場合には、このS201における再構成処理の前に、前処理として行われることとなる。
S201の再構成処理が行われると、図9(A)(B)に示すような、3Dデータが得られる。次いで、当該3Dデータに対し閾値処理を行い、造影剤の部位(図9(B)の血管部L)を抽出する処理を行う(S202)。
ここで、一般に、患部近辺に直接造影剤を注入した場合、Acを造影剤部(血管部L)のCT値、Abを骨部MのCT値とすると、Ac>Abであるので、例えば(Ac―Ab)/2等を閾値として造影剤部(血管部L)を抽出できる。このようにして造影剤領域(血管領域)の特定を行うことができる。
次に、抽出された領域のみを撮影したCTと全く同じ光学系Nを用いて、図10に示すように投影し、造影剤のみの投影データOを算出する、再投影処理を行う(S203)。図10は、造影剤領域(血管領域)のみを抽出した投影データ示した説明図である。算出された投影データOは、上記第1の実施の形態のDSA値とほぼ同様のものであるので、第1の実施の形態と同様に、ビームハードニング補正部144により補正値Pθc(U,V)を求める。但し、上記第1の実施の形態においては、DSAモードであるために、補正テーブルはDSA値を補正するものとしたが、本実施の形態においては、DAモードであるために、補正テーブルは、通常のプロジェクション値を補正するものとする。この場合の補正テーブルは、前記第1の実施の形態における「DSA値」を「プロジェクション値」と読み替えたものとしてよい。
そして、ビームハードニング補正部144は、求めた補正値をプロジェクションデータに加味したデータ(補正投影データ)、Pθ(U,V)+Pθc(U,V)を算出することでビームハードニング補正の処理を行うこととなる(S204)。さらに、前記データ、Pθ(U,V)+Pθc(U,V)に基づいて、高速再構成部143により再度再構成処理を行う(S205)。
以上のように本実施の形態によれば、IVR―CTやDAデータをもとに再構成する方法においては、収集したデータをそのまま用いて再構成を行い、再構成像から血管部(造影剤部)を閾値処理により抽出し、抽出した血管部を再投影し、再投影値に対し第1の実施形態で利用したテーブルを用いて同様に補正(変換)を行う。この際、変換データと変換前のデータ値との差異を、収集データ値に反映して収集データを補正し、その補正データを用いて再度再構成を行うことにより、アーチファクトの少ない画像を再構成する。このようにして二度再構成を行うことにより、造影剤に起因するアーチファクトを補正することができる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明にかかる第5の実施の形態について、図11を参照して説明する。上記第4の実施の形態では、造影剤に起因するビームハードニング補正のみを行う構成としたが、本実施形態においては、前記補正に加えて、他の例えば骨や軟組織に起因するビームハードニング補正をも行うことが可能な構成としている。
具体的には、上記第4の実施の形態同様、図11に示すように、撮影されたプロジェクションデータPθ(U,V)に基づいて、通常の条件で再構成処理を行う(S301)。次いで、得られた3Dデータに対し、閾値処理を行い、造影剤の領域、骨領域、軟組織領域、バックグランド領域(エアーの領域)に分割する(S302)。
ここで、造影剤を患部近辺に直接注入する場合など造影剤の濃度が高い場合には、A1を造影剤領域のCT値、A2を骨領域のCT値、A3を軟組織領域のCT値とすると、A1(例えば約2000〜3000)>A2(例えば平均して約1000前後)>A3(例えば平均して0付近)となるので、例えば(A1―A2)/2等を造影剤領域と骨領域を区分する閾値、例えば(A2―A3)/2等を骨領域と軟組織領域を区分する閾値として、各領域を抽出できる。この際、当該各閾値は、要はA1とA2との間の所定の値、A2とA3との間の所定の値でもよく、前記「(A1―A2)/2」の閾値、「(A2―A3)/2」の閾値等に限定されるものではない。
次に、抽出された各領域をそれぞれ別々に再投影する(S303)。この際、造影剤領域のみの投影データ、骨領域のみの投影データ、軟組織領域のみの投影データを各々算出する。そして、算出されたそれぞれの投影データに対し、造影剤に起因する補正テーブル、骨に起因する補正テーブル、軟組織に起因する補正テーブルを用いてそれぞれ補正値Pθc(U,V)、Pθb(U,V)、Pθs(U,V)を求めることで各ビームハードニング補正を行う(S304)。求めた補正値をプロジェクションデータに加味したデータ、Pθ(U,V)+Pθc(U,V)+Pθb(U,V)+Pθs(U,V)を算出する。すなわち、各ビームハードニング補正値を加算する処理を行う(S305)。そして、このデータPθ(U,V)+Pθc(U,V)+Pθb(U,V)+Pθs(U,V)に基づいて、再度再構成処理を行う(S306)。
以上のように本実施形態によれば、上記第4の実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、造影剤に起因するビームハードニング補正に加えて、骨、軟組織に起因するビームハードニングをも補正することが可能となり、造影剤、骨、軟組織に起因するアーチファクトを防止することができ、さらには、これら各補正を同時に補正することができ効率的である。
ところで、本実施の形態ならびに上記第4の実施の形態において、「再投影処理」における投影には、X線CT装置とほぼ同様の光学系を用いても良いが、平行ビームを仮定して投影・再構成を行うと、演算時間を短縮して高速な処理を行うことができる。
なお、本発明にかかる装置と方法(処理手順)は、そのいくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能である。
例えば、上述の第1の実施の形態では、3Dアンギオシステム(装置)においてDSAモードでの補正処理を行う例を、上述の第4の実施の形態では、IVR―CTシステム(装置)においてDAモードでの補正処理を行う例を各々開示したが、このような例に限定されず、3Dアンギオ装置においてDAモードでの補正処理を行う場合や、IVR―CT装置においてDSAモードでの補正処理を行う場合であってもよい。特に、前者の場合、図1に示す構成に加え、図7に示す「領域抽出部」「投影処理部」などを構成すればDAモードでの補正処理の機能を達成できる。
また、上述の第4の実施の形態では、IVR―CTシステム(装置)における制御系の構成として、アンギオ装置の制御系とX線CT装置の制御系とを共通化した場合の例を開示したが、アンギオ装置の制御系とX線CT装置の制御系とを各々独立して構成し、インターフェースによって各制御系での情報の授受を制御する構成であってよい。この際、本発明の特徴的な各構成は、各制御系のうちいずれか一方又は双方もしくは別の制御系として構成しても構わない。
さらにまた、上記各実施の形態では、造影剤に起因するビームハードニング補正が自動的に処理される構成としたが、ビームハードニング補正部にて補正を行う第1モード、補正を行わない第2モードを選択する選択手段を設けた構成としてもよい。この場合、選択手段は、例えば表示部における表示画面から選択できる構成が好ましく、さらには、再構成条件設定画面などに構成することが好ましい。また、造影剤に起因するビームハードニング補正処理の実行、不実行を選択する場合に限らず、骨、軟部組織に起因する各ビームハードニング補正処理の実行、不実行をも選択できる構成としてもよい。このように選択できる構成とすることにより、特にIVR―CTの場合に、補正が必要な場合にのみ選択することで、補正が不要な処理の場合に無駄な処理がなくなり処理時間の短縮化ならびにスループットの向上が図れる。ここに補正が不要な場合とは、例えば、低い濃度の造影剤を静脈に注入し、CTのみを用いる場合等である。
また、IVR―CTシステムとしては、上記のような場合に限らず、例えば、X線CT装置のガントリがアンギオ装置に対して相対的にレール式に移動可能に構成され、ある場合には、アンギオ装置とX線CT装置とを各々独立して利用し、必要に応じてガントリを移動させてアンギオ装置とコンバインし、IVR―CT装置として利用できるような構成であっても構わない。このような場合に、ガントリを退避させて他の部屋でX線CTのみの機能を用いる場合に、前記選択手段にてビームハードニング補正機能を停止できると便利である。
さらに、本発明にいう「画像処理装置」として、「アンギオ装置」「IVR―CT装置」を例にとった説明を行ったが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、本発明は、いわゆる「透視撮影装置」や「多目的X線画像診断装置」に適用することが可能である。またさらに、医用画像診断装置としては、X線検査を行うX線画像撮影装置とCT検査を行うX線CT装置とを備えたいわゆるIVR―CTに限定されるものではない。例えば、CT検査を行うことが可能な(もしくはそのようなCT検査機能を備えた)X線画像撮影装置や、X線検査を行うことが可能な(もしくはそのようなX線画像撮影機能を備えた)X線CT装置であってもよい。具体的には、ドーナツ型の高速回転可能な支持器(ドーナツ部)と、当該支持器から前方に張り出したX線管球及び検出器(撮影系)を有し、通常は撮影系が前方に張り出した状態で位置されることにより作業スペースを確保し、必要に応じてドーナツ部と撮影系とを一緒に回転させる構成とするのが好ましい。この場合、前者の状態では、前記作業スペースによりアンギオ検査を行い、後者の状態ではドーナツ部と撮影系とを一緒に回転させてCT検査を行うことが可能となる。
1 3Dアンギオシステム(アンギオ装置)
10 データ収集部
21 A/D変換部
22 第1の画像記憶部
23 第2の画像記憶部
31 サブトラクション部
32 フィルタリング部
33 三次元再構成処理部
34 ビームハードニング補正部
35 三次元画像処理部
36 アフィン変換部
37 LUT
38 D/A変換部
100 IVR―CTシステム(IVR―CT装置)
110 アンギオ装置
130 X線CT装置
131 CT架台
142 領域抽出部
143 高速再構成部
144 ビームハードニング補正部
146 投影処理部

Claims (4)

  1. 略C字形状となる支持器並びに該支持器の一端および他端にそれぞれ対向するよう備えられたX線発生手段およびX線検出手段を有し、被検体に関するX線画像を撮影し、撮影された複数の投影データを収集可能なX線画像撮影装置と、
    前記被検体を挿脱可能な撮影空間部の周囲にX線発生手段およびX線検出手段がそれぞれ対向するように備えられたCT架台を有し、前記被検体に関するCT画像を撮影可能なCT像撮影装置と、を組み合わせて有する医用画像診断装置であって、
    前記X線画像撮影装置によって造影剤の注入後に収集された前記複数の投影データに基づいて、前記被検体の画像を再構成する再構成手段と、
    前記再構成手段にて得られた再構成画像から、所定の閾値に基づいて造影剤領域を抽出する抽出手段と、
    抽出した前記造影剤領域を前記CT像撮影装置において定義される走査系を用いて再投影する投影処理手段と、
    前記造影剤領域の厚みに対する補正値を定義した補正テーブルに基づいて、前記再投影された投影データに対して、造影剤に起因するビームハードニングの補正を行い、補正済みの補正投影データを得る補正手段と、
    を有し、
    前記再構成手段は、前記補正手段にて算出された前記補正投影データに基づいて、再度再構成処理を行うことを特徴とする医用画像診断装置。
  2. 前記抽出手段は、所定の各閾値に基づいて、前記造影剤領域の他に、骨領域、軟組織領域の各領域を各々分別して抽出し、
    前記補正手段は、各前記領域毎の各補正テーブルに基づいて、各前記再投影された投影データを各々補正して各領域毎の各補正値を算出するとともに、前記各補正値に投影データを加味した総和を算出して補正投影データとし、
    前記再構成手段は、前記補正手段にて算出された前記補正投影データに基づいて、前記再度の再構成処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
  3. 補正テーブルは、造影剤領域の厚みに対する前記造影剤の投入前後に撮影された前記投影データの差分値の補正値であって、各前記領域に対応し、かつ前記X線発生手段の管電圧に対応した補正値を定義されており、
    前記補正手段は、前記補正テーブルに基づいて、前記投影データに対して、造影剤に起因し、かつ前記領域及び管電圧に起因したビームハードニングの補正を行い、補正済みの補正投影データを得ることを特徴とする請求項2に記載の医用画像診断装置。
  4. 略C字形状の支持器の両端に配された撮影手段により被検体を撮影し、撮影された複数の投影データを収集可能なX線画像撮影装置と、前記被検体に関するCT画像を撮影可能なCT像撮影装置と、から投影データを受けて再構成する医用画像処理装置であって、
    前記X線画像撮影装置によって造影剤の注入後に収集された前記複数の投影データに基づいて、前記被検体の画像を再構成する再構成手段と、
    前記再構成手段にて得られた再構成画像から、所定の閾値に基づいて造影剤領域を抽出する抽出手段と、
    抽出した前記造影剤領域を前記CT像撮影装置において定義される走査系を用いて再投影をさせる投影処理手段と、
    前記造影剤領域の厚みに対する補正値を定義した補正テーブルに基づいて、前記再投影された投影データに対して、造影剤に起因するビームハードニングの補正を行い、補正済みの補正投影データを得る補正手段と、
    を有し、
    前記再構成手段は、前記補正手段にて算出された前記補正投影データに基づいて、再度再構成処理を行うことを特徴とする医用画処理装置。
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