[1.ゲームシステム及びゲーム制御装置のハードウェア構成]
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において同一又は対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略することがある。図1は、ゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステムSは、ゲーム制御装置10と、サーバ30と、を含む。ゲーム制御装置10及びサーバ30は、インターネットなどのネットワークNに接続される。このため、ゲーム制御装置10とサーバ30との間で相互にデータ通信が可能である。
ゲーム制御装置10は、ユーザが操作するコンピュータである。例えば、ゲーム制御装置10は、携帯端末(例えば、スマートフォンなどの携帯電話又はタブレット型コンピュータ)、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、据置ゲーム機、業務用ゲーム機、又は、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(スマートテレビ)等である。
図1に示すように、ゲーム制御装置10は、制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、及び表示部15を含む。制御部11は、少なくとも1つのマイクロプロセッサを含む。制御部11は、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えば、RAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ)を含む。記憶部12は、プログラムやデータを記憶する。なお例えば、ゲーム制御装置10がパーソナルコンピュータ等である場合、記憶部12は、例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等の補助記憶部を含むようにしてもよい。通信部13は、ネットワークカードなどの通信インタフェースを含む。通信部13は、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
操作部14は、入力デバイスであり、例えば、選択肢、キー、レバー、ゲームコントローラ(ゲームパッド)、マウスやタッチパネルなどのポインティングデバイス、又はキーボード等を含んでもよい。また例えば、操作部14は、ユーザが音声又はジェスチャによって入力操作を行うためのマイクやカメラを含んでもよい。表示部15は、例えば、液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11の指示に従って画面を表示する。なお、操作部14及び表示部15は、ゲーム制御装置10に内蔵されていなくともよく、ゲーム制御装置10に接続された外部装置であってもよい。
サーバ30は、サーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。例えば、サーバ30は、ゲームプログラムを記憶しており、ゲーム制御装置10からの要求に応じてゲームプログラムを配信する。
なお、記憶部12又は記憶部32に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、例えば、ネットワークNを介してゲーム制御装置10又はサーバ30に供給されるようにしてもよい。また、ゲーム制御装置10又はサーバ30は、情報記憶媒体(例えば、光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための読取部(例えば、光ディスクドライブ又はメモリカードスロット)を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介してゲーム制御装置10又はサーバ30にプログラムやデータが供給されるようにしてもよい。
[2.ゲームの概要]
ゲームシステムSでは、ユーザがパラメータを変化させることを目指すゲームが実行され、例えば、パラメータを高めることを目指す育成ゲームが実行されてもよいし、パラメータが所定値になると勝敗が決まる対戦ゲームが実行されてもよい。本実施形態のゲームでは、複数の選択機会の各々において、オブジェクトが関連付けられた選択肢をユーザが選択すると、パラメータが変化する。ここで、ゲームの具体的な内容を説明する前に、選択肢、選択機会、及びオブジェクトなどの各用語の意味を説明する。
選択肢とは、例えば、ゲーム中において表示部15に表示されるコマンドであり、ゲームを進行するために選択される。例えば、主人公などの登場人物がいるゲームでは、選択肢は、登場人物がゲームの中の世界で取る行動を示す。本実施形態では、パラメータが変化するゲームが実行されるので、例えば、選択肢によって変化するパラメータの種類や変化量が異なってもよい。また、育成ゲームの場合は、選択肢は、育成方法を示し、例えば、練習方法、トレーニング方法、又は教育方法などを示す。本実施形態では、複数の選択肢の各々は、後述する育成対象オブジェクトの育成方法を示す選択肢である場合を一例として説明する。
選択機会とは、例えば、ユーザが選択肢を選択可能な状態であり、選択肢が提示されて選択が待ち受けられている状態である。本実施形態では、後述するようにターン制のゲームを一例として説明するので、個々のターンが選択機会に相当する。このため、本実施形態でターンと記載した箇所は、選択機会と読み替えることができる。
オブジェクトとは、例えば、ゲームで使用され得る対象であってもよいし、表示部15に表示される対象であってもよい。例えば、キャラクタ、カード、アイテム、仮想世界で移動する移動物体、又は画面に表示される画像等が、オブジェクトの一例に相当する。本実施形態では、オブジェクトの一例として、育成対象オブジェクト、第1オブジェクト、第2オブジェクト、第3オブジェクト、及び第4オブジェクトを説明する。
育成対象オブジェクトとは、例えば、育成ゲームにおける育成対象となるオブジェクトであり、例えば、主人公のキャラクタであってもよいし、主人公とは異なる登場人物のキャラクタであってもよい。本実施形態では、後述する主人公キャラクタが育成対象オブジェクトに相当する。このため、本実施形態で主人公キャラクタと記載した箇所は、育成対象オブジェクトと読み替えることができる。
第1オブジェクトとは、例えば、選択肢に関連付けられるオブジェクトである。例えば、第1オブジェクトは、ゲームの進行を支援するためのオブジェクトであってもよいし、ゲームを有利にするためのオブジェクトであってもよい。また例えば、第1オブジェクトは、ユーザが保有するオブジェクトの中から選択されてもよいし、予め定められたオブジェクトであってもよいし、ゲームの進行中にユーザが獲得するオブジェクトであってもよい。例えば、育成ゲームが実行される場合には、第1オブジェクトは、ゲームの中で育成を応援、協力、又は支援するオブジェクトであってよい。また例えば、第1オブジェクトは、ゲームにおけるパラメータの変化に影響するオブジェクトとして指定されたものであってもよく、ゲームの中の世界に登場する対象であってもよい。本実施形態では、第1オブジェクトは、育成対象オブジェクトを支援するためのオブジェクトであり、後述するエンジェルキャラクタが第1オブジェクトに相当する。このため、本実施形態でエンジェルキャラクタと記載した箇所は、第1オブジェクトと読み替えることができる。
第2オブジェクトとは、第1オブジェクトとは異なるオブジェクトであればよく、例えば、第1オブジェクトにより生成されるオブジェクトであってよい。例えば、第2オブジェクトは、表示部15に表示され、その種類や数によって、変化するパラメータの種類や量が変わるようにしてよい。また例えば、第2オブジェクトは、ゲーム上で発生する効果を示すオブジェクトであってよい。効果は、ゲームが有利又は不利にするものであり、例えば、パラメータの変化量を通常よりも多く又は少なくするものである。本実施形態では、第2オブジェクトは、パラメータを向上させるためのオブジェクトであり、後述するハートが第2オブジェクトに相当する。このため、本実施形態でハートと記載した箇所は、第2オブジェクトと読み替えることができる。
第3オブジェクト及び第4オブジェクトは、それぞれ第1オブジェクト及び第2オブジェクトとは異なるオブジェクトであればよく、第3オブジェクトと第4オブジェクトは、互いに同じであってもよいし異なってもよい。例えば、第3オブジェクトと第4オブジェクトは、ゲームの中で育成を応援、協力、又は支援するオブジェクトであってよい。例えば、第3オブジェクト及び第4オブジェクトは、表示部15に表示され、その種類や数によって、変化するパラメータの種類や量が変わるようにしてよい。また例えば、第3オブジェクト及び第4オブジェクトは、ゲーム上で発生する効果を示すオブジェクトであってよい。効果は、ゲームが有利又は不利にするものであり、例えば、パラメータの変化量を通常よりも多く又は少なくするものである。本実施形態では、後述するイベントキャラクタが第3オブジェクトに相当する。このため、本実施形態でイベントキャラクタと記載した箇所は、第3オブジェクトと読み替えることができる。また、本実施形態では、後述するイベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタが第4オブジェクトに相当する。このため、本実施形態でイベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタと記載した箇所は、第4オブジェクトと読み替えることができる。
パラメータとは、例えば、ゲームにおいて変化させることを目指すパラメータであり、ユーザが選択した選択肢によって変化するパラメータである。パラメータは、オブジェクトに関するパラメータであってよく、例えば、育成ゲームの場合、育成対象オブジェクトを育成させるためのパラメータでもよいし、育成対象オブジェクトの能力やスキルなどでもよいし、キャラクタの評価や調子などのパラメータでもよい。本実施形態では、育成対象オブジェクトを育成するために用いられるパラメータであり、後述する経験点がパラメータに相当する。このため、本実施形態で経験点と記載した箇所は、パラメータと読み替えることができる。
以降、上記説明した各用語の意味のもとでゲームの具体的な内容を説明する。本実施形態では、野球選手であるキャラクタを育成するゲームが実行される場合を一例として説明する。本実施形態のゲームは、複数のパートを含んでおり、例えば、ユーザがキャラクタを育成するサクセスパートと、ユーザチームと対戦相手チームとが対戦するスタジアムパートと、ユーザがミッションをクリアした場合に報酬を得るチャレンジパートと、を含む。例えば、サクセスパートでの育成が完了したキャラクタは、スタジアムパートでの試合に出場させることができる。以降では、サクセスパートで育成中のキャラクタを主人公キャラクタと記載し、育成が完了してスタジアムパートでの試合に出場可能になったキャラクタをオリジナルキャラクタと記載する。
本実施形態では、主に、サクセスパートにおける処理を説明する。サクセスパートでは、ユーザはシナリオを進めながら主人公キャラクタを育成する。シナリオは、例えば、ゲームの進行に合わせて展開されるゲームストーリーであり、ゲームの中の世界で発生する架空の出来事である。本実施形態では、シナリオの一例として、高校の野球部に所属する主人公キャラクタが高校2年生の夏からプロ野球選手になるまでのゲームストーリーを説明する。シナリオは、1つだけであってもよいが、複数種類が用意されており、シナリオ毎に育成しやすい能力が異なるようにしてもよい。ユーザは、ゲームのホーム画面などから好きなシナリオを選択することができてよい。
図2は、サクセスパートのフローの一例を示す図である。図2に示すように、サクセスパートでは、プレパートが実行された後にメインパートが実行され、シナリオが最後まで進行すると、主人公キャラクタの育成が完了し、オリジナルキャラクタとして登録されてスタジアムパートで使用可能になる。プレパートでは、メインパートに必要な情報が登録・設定される。例えば、プレパートでは、主人公キャラクタの基本情報として、名前、守備位置、及び利き腕などが登録される。また例えば、プレパートでは、イベントデッキの設定及びゲームアイテムの選択が行われる。
イベントデッキとは、メインパート中にイベントを発生させるためのキャラクタのデッキである。デッキは、例えば、ユーザが所有するキャラクタのうちゲームで使用するキャラクタのグループである。以降、イベントデッキにセットされるキャラクタをイベントキャラクタと記載する。イベントは、ゲームの中で発生する出来事であり、例えば、キャラクタ同士の会話である。イベントは、主人公キャラクタの育成に関係のないものであってもよいし、育成に影響を与えるものであってもよい。イベントが育成に影響を与える場合、例えば、育成に有利なものだけでなく、育成に不利なものであってもよい。本実施形態では、メインパート中に発生するイベントは、固定的ではなく、ユーザがイベントデッキに組み込んだ1又は複数のイベントキャラクタに応じて、様々なイベントが発生する。
イベントキャラクタは、ゲームの初回起動時やチュートリアル中に付与されてもよいし、抽選又は報酬によって付与されてもよいし、他のユーザからのプレゼントとして付与されてもよい。なお、付与されたイベントキャラクタが、ゲームにおいてユーザを特定するユーザID等の識別情報と対応付けられている状態のことを、ユーザが所有するという。例えば、ユーザは、自分が所有するイベントキャラクタのうちから任意に所定人数(例えば、5人)までのイベントキャラクタをイベントデッキに組み込むことができる。なお、他のユーザが所有するベントキャラクタを、1人だけ助っ人としてイベントデッキに組み込むことができるようにしてもよい。イベントデッキの設定が終了すると、ユーザは、主人公キャラクタの育成を有利にするためのゲームアイテムを選択する。ゲームアイテムの選択が完了すると、プレパートが完了し、メインパートが開始される。
メインパートのシナリオには、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタが登場する。イベントキャラクタは、主人公キャラクタのチームメイトやマネージャーとして登場するようにしてよい。このため、ユーザが所有するイベントキャラクタは、イベントデッキに組み込まれることによって登場人物となる。なお、イベントデッキに組み込まれたキャラクタは、例えばライバルチームの選手として登場してもよい。また、シナリオには、固有のキャラクタ(例えば、監督、スカウト、マネージャー、チームメイトなど)があらかじめ登場人物として設定されているようにしてもよい。以降では、このキャラクタをシナリオ固有キャラクタという。
図2に示すように、メインパートは複数のセクションを含む。セクションは、ゲーム内の大まかな期間であり、例えば、4半期又は季節に相当する。図2に示す例では、メインパートが時系列的に4つのセクションに分けられている。また、図2に示すように、各セクションは、複数のターンを含み、例えば、12個のターンを含む。ターンは、ゲーム内の細かな期間であり、例えば、1日、1週間、又は1カ月に相当する。
例えば、ユーザは、ターンごとに主人公キャラクタの行動を指示できる。このため、ターンは、主人公キャラクタの行動の選択単位といえる。例えば、1つのターンがゲーム内の1週間に対応する場合、1つのターンが終了するごとに、ゲーム内の仮想的な時間が1週間進行する。なお、セクションに含まれるターンの数は、セクションごとに異なっていてもよい。メインパートでは、各ターンが訪れると、主人公キャラクタの行動を示す選択肢を選択するためのメイン画像が表示部15に表示される。
図3は、メインパートにおけるメイン画像の一例を示す図である。図3に示すように、メイン画像G1の上部領域A10にはシナリオの進行度が表示される。例えば、上部領域A10には、現在のセクション、現在のセクションが終了するまでの残りのターン数、及び、ゲーム内の日時に関する情報等が表示される。上部領域A10は、主人公キャラクタの体力パラメータを示すゲージ領域A11を含む。例えば、体力パラメータは、主人公キャラクタが練習するために必要なパラメータであり、主人公キャラクタが練習すると減少(消費)し、主人公キャラクタが休むと増加(回復)する。なお、メイン画像G1の下部領域A12には、メインパートのログを表示させたり、メッセージの自動送り・スキップ・省略をしたりするためのボタンが表示されるようにしてよい。
また、メイン画像G1は、主人公能力領域A13を含む。主人公能力領域A13には、主人公キャラクタの各種能力パラメータが表示される。図3に示す例では、主人公キャラクタの打者としての能力パラメータが示され、例えば、弾道パラメータ、ミートパラメータ、パワーパラメータ、走力パラメータ、肩力パラメータ、及び守備力パラメータが表示されている。弾道パラメータは、主人公キャラクタの打球がどの程度高く上がるのかを示す。ミートパラメータは、主人公キャラクタのミート力を示す。パワーパラメータは、主人公キャラクタのパワーを示す。走力パラメータは、主人公キャラクタの足の速さを示す。肩力パラメータは、主人公キャラクタの送球の速さを示す。守備力パラメータは、主人公キャラクタの守備のうまさを示す。
更に、メイン画像G1は、コマンド領域A14を含む。コマンド領域A14には、主人公キャラクタの行動を示す選択肢P141〜P147が表示される。ユーザが選択肢P141を選択すると、主人公キャラクタが練習を休み、体力パラメータが増加する。ユーザが選択肢P142を選択すると、後述する練習画像に遷移し、主人公キャラクタが練習する。ユーザが選択肢P143を選択すると、後述するエンジェルキャラクタを獲得したり発掘したりすることができる。ユーザが選択肢P144を選択すると、後述する経験点を消費して主人公キャラクタの能力パラメータを向上させることができる。ユーザが選択肢P145を選択すると、主人公キャラクタが通院して怪我や病気が治癒される。ユーザが選択肢P146を選択すると、主人公キャラクタが遊び、経験点の獲得量に影響するやる気パラメータが増加する。ユーザが選択肢P147を選択すると、主人公キャラクタがデートして、やる気パラメータが増加する。
上記のように、各ターンが訪れるたびに、ユーザは、メイン画像G1から選択肢P141〜P147の何れかを選択する。主人公キャラクタは、選択肢P146又はP147が選択されて、遊んだりデートしたりするイベントにおいて経験点を獲得してもよいが、基本的には、選択肢P142が選択されて練習した場合に経験点を獲得する。例えば、ユーザが選択肢P142を選択すると、練習項目を選択するための練習画像に切り替わる。
図4は、練習画像の一例を示す図である。図4に示すように、練習画像G2の上部領域A20は、メイン画像G1の上部領域A10と同様であってよい。練習画像G2は、経験点領域A22も含む。経験点領域A22には、主人公キャラクタの現在の経験点が表示される。経験点は、主人公キャラクタを育成するためのパラメータであり、本実施形態では、筋力ポイント、敏捷ポイント、技術ポイント、変化球ポイント、及び精神ポイントの5種類の経験点が設定されている。経験点は、主人公キャラクタが練習したりイベントが発生したりすると増加する。
また、練習画像G2は、コマンド領域A23も含む。コマンド領域A23には、複数の練習項目にそれぞれ対応する複数の選択肢P231〜P236が表示される。練習項目は、練習内容又は育成方法ということもできる。本実施形態では、練習項目ごとに、増加する経験点の種類やその増加量が定められている。また、各練習項目には、レベルが設定されており、練習を行った回数が所定回数に達した場合に上昇する。練習項目のレベルが高いほど経験点の増加量が多くなる。
例えば、ユーザが選択肢P231を選択すると、主人公キャラクタが打撃練習を行い、筋力ポイント、技術ポイント、及び精神ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P232を選択すると、主人公キャラクタが筋力練習を行い、筋力ポイント及び精神ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P233を選択すると、主人公キャラクタに走塁練習を行い、筋力ポイント及び敏捷ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P234を選択すると、主人公キャラクタが肩力練習を行い、筋力ポイント、敏捷ポイント、及び技術ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P235を選択すると、主人公キャラクタが守備練習を行い、敏捷ポイント、技術ポイント、及び精神ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P236を選択すると、主人公キャラクタがメンタル練習を行い、技術ポイント及び精神ポイントが増加する。
本実施形態では、ユーザは、主人公キャラクタに練習させるために、選択肢P231〜P236の何れかを連続して2回選択する。例えば、主人公キャラクタに走塁練習をさせたい場合、まず、ユーザは選択肢P233を選択する。この場合、選択肢P233が仮選択された状態となり、カーソルC237が選択肢P233を指し示すように表示され、走塁練習中に怪我をする確率が表示される。この確率は、例えば、主人公キャラクタの体力パラメータに基づいて決定され、体力パラメータが小さいほど怪我をする確率は高くなる。なお、経験点領域A22の付近には、仮選択された練習項目(図4では走塁練習)が実行された場合に増加する経験点が表示されるようにしてよい。
また、練習画像G2は、キャラクタ領域A24も含む。本実施形態では、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタと、シナリオ固有キャラクタと、が各練習項目に関連付けられ、主人公キャラクタ以外のキャラクタも何れかの練習をしたり、練習を見守ったりするように演出される。例えば、キャラクタ領域A24には、仮選択された練習項目に関連付けられたキャラクタが表示される。なお、各練習項目に関連付けられるキャラクタは、固定されていてもよいが、本実施形態ではターンごとに変化する。
図4に示す例では、走塁練習が仮選択されているため、走塁練習に関連付けられたキャラクタがキャラクタ領域A24に表示される。キャラクタ領域A24は、ゲージ領域A241を含む。ゲージ領域A241は、キャラクタの主人公キャラクタに対する評価を示す。例えば、主人公キャラクタが、イベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタに関連付けられている練習をすると評価が上昇する。例えば、イベントキャラクタの評価が高くなると、イベントが発生しやすくなってもよいし、経験点がより多く増加する特殊な育成が行われるようにしてもよい。
なお、イベントキャラクタには、得意練習が関連付けられており、イベントキャラクタが得意練習をする際に主人公キャラクタが一緒に練習すると、通常の場合に比べて、経験点の増加量が多くなるようにしてもよい。例えば、図4に示す例では、走塁練習に関連付けられたイベントキャラクタ(矢部)の得意練習は走塁練習であり、この状態で主人公キャラクタが走塁練習をすると、通常よりも経験点の増加量が多くなる。ただし、イベントキャラクタは、自らの得意練習と同じ練習項目に関連付けられるとは限らず、自らの得意練習と異なる練習項目に関連付けられる場合もある。
また、練習画像G2は、エンジェルキャラクタ領域A25も含む。本実施形態では、主人公キャラクタと一緒に練習するイベントキャラクタやシナリオ固有キャラクタだけではなく、主人公キャラクタを応援するエンジェルキャラクタも各練習項目に関連付けられている。エンジェルキャラクタは、例えば、主人公キャラクタを応援するマネージャーや他校の生徒であり、イベントキャラクタと異なるキャラクタであってもよいし、イベントキャラクタの一部がエンジェルキャラクタとして設定されるようにしてもよい。例えば、メインパートの開始時点で所定人数のエンジェルキャラクタが存在するようにしてもよいし、後述するように、メインパートの進行中にエンジェルキャラクタを獲得できるようにしてもよい。
本実施形態では、イベントデッキとは別に、エンジェルキャラクタが組み込まれるエンジェルデッキも用意されている。ユーザは、使用可能なエンジェルキャラクタの一部又は全部を、エンジェルデッキに組み込むことができる。例えば、ユーザは、使用可能なエンジェルキャラクタのうちから任意に所定人数(例えば、12人)までのエンジェルキャラクタをエンジェルデッキに組み込むことができる。エンジェルデッキに組み込まれたエンジェルキャラクタは、何れかの練習項目に関連付けられる。例えば、エンジェルキャラクタ領域A25には、仮選択された練習項目に関連付けられたエンジェルキャラクタが表示される。なお、各練習項目に関連付けられるエンジェルキャラクタは、固定されていてもよいが、本実施形態ではターンごとに変化する。
エンジェルキャラクタが関連付けられた練習項目の練習を主人公キャラクタが行うと育成が有利になる点は、イベントキャラクタと同様である。ただし、エンジェルキャラクタが関連付けられた練習をしたターンでは、すぐに効果が発生せず、次のターン又はそれ以降のターンにおいて効果が発生する。このため、イベントキャラクタの効果は即効性が有るのに対し、エンジェルキャラクタの効果は即効性がないものといえる。例えば、エンジェルキャラクタが関連付けられた練習を主人公キャラクタが行うと、育成を有利にするためのハートが放出される。
図5は、練習画像G2においてハートが放出される様子を示す図である。図5に示すように、ユーザが選択肢P233を選択すると、エンジェルキャラクタ領域A25の各エンジェルキャラクタから少なくとも1つのハートHが放出される。ハートHは、育成を有利にする効果が関連付けられており、回収された場合に当該効果が発生する。ハートHは、放出されたターンでは回収することができず、次のターン又はそれ以降のターンで回収することができる。
図5に示すように、ハートHは、種々のサイズ及び色のものが存在し、これらが混在して放出される。例えば、ハートHのサイズは効果の強さを示し、ハートHの色は効果の内容を示す。例えば、ハートHのサイズが大きいほど、経験点アップなどの効果が強くなる。また例えば、ハートHの色が異なると、発生する効果の内容が変わる。例えば、筋力ポイントが増加する効果、敏捷ポイントが増加する効果、体力パラメータが回復する効果、及び怪我の確率が低減する効果などの種々の効果ごとに、ハートHが色分けされている。
ハートHがどのサイズ及びどの色で放出されるかは、エンジェルキャラクタに関係なくランダムに定まってもよいが、本実施形態では、放出されるハートHのサイズ及び色は、エンジェルキャラクタによって決まるようになっている。なお、サイズの大きなハートHを放出可能なエンジェルキャラクタの場合は、必ずハートHを放出しなければならないわけではなく、ハートHが少し膨らむだけでもよい。この場合、その後のターンにおいて、当該ハートHが更に膨らんで所定サイズになった場合に放出されるようにしてもよい。ハートHが放出される演出がなされると、練習で獲得した経験点などを示す練習結果が表示され、ターンが終了する。放出されたハートHは、例えば、次のターン又はそれ以降のターンにおける各練習項目にランダムに関連付けられ、回収可能な状態となる。
図6は、練習項目にハートHが関連付けられる様子を示す図である。図6の練習画像G2は、図4及び図5に示す練習画像G2の次のターンを示している。図6に示すように、放出されたハートHは各練習項目に関連付けられており、どのハートHがどの練習項目に関連付けられているかは、ユーザが選択肢P231〜P236を仮選択した場合に表示されるようになっている。図6に示す例では、走塁練習が仮選択されているため、走塁練習に関連付けられたハートHが、練習画像G2上を漂うように表示される。例えば、前のターンの練習で発生したハートHの一部が走塁練習に関連付けられている。走塁練習以外の練習に関連付けられたハートHは、当該練習が仮選択された場合に練習画像G2に表示される。
ユーザは、主人公キャラクタが行う練習の練習項目に関連付けられたハートHを回収することができる。例えば、図6に示す状態で、ユーザが選択肢P233を選択し、主人公キャラクタが走塁練習をすると、走塁練習に関連付けられた4つのハートHが回収され、回収したハートHの各々の効果が発生する。例えば、筋力ポイントを増加させる効果を有するハートHであれば、回収時に筋力ポイントが増加する。また例えば、敏捷ポイントを増加させる効果を有するハートHであれば、回収時に敏捷ポイントが増加する。また例えば、体力パラメータを回復させる効果を有するハートHであれば、回収時に体力パラメータが回復する。
なお、ハートHの効果が発生するのは、選択肢P231〜P236が選択された後であってもよいし、選択される前であってもよい。例えば、怪我の確率を低減させる効果を有するハートHであれば、練習画像G2が表示された時点でその効果が発生してもよい。また、ハートHの回収時の演出としては、ハートHが収縮し、対応する経験点に吸い込まれるような動きをしてもよい。例えば、筋力ポイントが増加するハートHであれば、経験点領域A22の筋力ポイントに向かうように移動して消滅する。また、図6の例では、エンジェルキャラクタ領域A25に示すように、選択肢P233にエンジェルキャラクタが関連付けられているので、ユーザが選択肢P233を選択すると、図5で説明したように新たなハートHが放出されることになる。このハートHは、次のターン又はそれ以降において回収可能となる。
図6の例では、選択肢P233以外の選択肢にもハートHが関連付けられているが、このハートHは、回収されず効果は発生しないことになる。例えば、回収されなかったハートHは、次のターンで回収することができるようにしてもよい。即ち、ハートHは、回収されなかった場合にすぐに消滅するのではなく、次のターンに持ち越せるようにしてもよい。回収されなかったハートHは、メインパートの最後まで持ち越せるようにしてもよいが、本実施形態では、発生してから所定ターンが経過すると消滅する。
なお、本実施形態では、メインパート中において、ユーザがメイン画像G1(図3)の選択肢P143を選択すると、エンジェルキャラクタのレベルを上げたり、新たなエンジェルキャラクタを獲得したりすることができる。例えば、メイン画像G1において、ユーザが選択肢P143を選択すると、エンジェルキャラクタに関する設定をするためのエンジェル画像に切り替わる。
図7は、エンジェル画像の一例を示す図である。図7に示すように、エンジェル画像G3の上部領域A30は、メイン画像G1の上部領域A10と同様であってよい。エンジェル画像G3は、エンジェル設定領域A32を含む。エンジェル設定領域A32は、エンジェルキャラクタのレベルを上げるためのタブT321と、新たなエンジェルキャラクタを獲得するためのタブT322と、を含む。図7では、タブT321が選択された状態を示す。
タブT321が選択された状態では、エンジェル設定領域A32は、現時点で使用可能なエンジェルキャラクタの基本情報を示す基本情報領域A323,A324と、エンジェルキャラクタのレベルを上げるためのボタンP325,P326と、を含む。エンジェルキャラクタの基本情報としては、名前、レベル、及び属性などが表示される。レベルは、放出するハートHの数やサイズに影響する。例えば、レベルが高いほど、放出するハートHが多くなったり大きくなったりする。属性は、ハートHの放出タイプを示し、例えば、小さなハートHを多く放出する連発型、大きなハートHを少なく放出する膨脹型、又は、中程度のハートHをバランス良く放出するバランス型の何れかとなる。なお、エンジェルキャラクタの基本情報は、上記の例に限られず、他にも例えば、放出するハートHの色(即ち、効果の内容)であってもよい。
ユーザがボタンP325,P326を選択すると、主人公キャラクタの経験点と引き換えに、エンジェルキャラクタのレベルを上げることができる。図7の例では、レベルを上げるために必要な経験点の種類及び量は、ボタンP325,P326に表示される。ユーザがボタンP325,P326を選択してエンジェルキャラクタのレベルを上げると、ターンを消費して次のターンが訪れるようにしてもよいが、本実施形態では、ターンを消費しないものとして説明する。
図8は、タブT322が選択された状態を示す図である。図8に示すように、タブT322が選択された状態では、エンジェル設定領域A32は、獲得の候補となるエンジェルキャラクタの基本情報を示す基本情報領域A327と、当該エンジェルキャラクタを獲得するためのボタンP328と、新たなエンジェルキャラクタを発掘するためのボタンP329と、が表示される。基本情報領域A327に示すように、獲得前のエンジェルキャラクタには、主人公キャラクタに対する好感度が設定されている。好感度は、例えば、主人公キャラクタの経験点や能力パラメータによって変わったり、メインパート中に発生したイベントによって変わったりする。エンジェルキャラクタの好感度が高いほど、獲得できる確率は高くなるようにしてもよいし、好感度が閾値以上になった場合にエンジェルキャラクタを確実に獲得できるようにしてもよい。
また、ユーザがボタンP329を選択すると、新たなエンジェルキャラクタを探すイベントが発生し、エンジェルキャラクタを発掘することができる。例えば、このイベントは、主人公キャラクタが他校を訪れてエンジェルキャラクタを見つけるものであってよい。発掘したエンジェルキャラクタは、すぐに獲得できるようにしてもよいが、ここでは、いったん獲得の候補となり、好感度を上げたうえで獲得することができる。ユーザが獲得したエンジェルキャラクタは、エンジェルデッキに組み込むことで練習画像G2のエンジェルキャラクタ領域A25に表示されるようになる。なお、エンジェルキャラクタは、練習後やその他のタイミングで発生するイベントにおいて発掘又は獲得されてもよい。
上記のように、本実施形態では、選択肢P231〜P236のうち、エンジェルキャラクタが関連付けられた選択肢をユーザが選択すると、エンジェルキャラクタが、主人公キャラクタの育成に効果のあるハートHを放出する。放出されたハートHは、次のターン又はそれ以降のターンにおいて回収可能となるので、イベントキャラクタが関連付けられた即効性のある選択肢だけでなく、エンジェルキャラクタが関連付けられた即効性のない選択肢をあえて用意することによって、単調にならない戦略性の高いゲームを提供することができるようになっている。以降、この処理の詳細を説明する。
[3.ゲーム制御装置において実現される機能]
図9は、ゲーム制御装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。本実施形態では、ゲーム制御装置10において、データ記憶部100、イベントキャラクタ設定部101、イベント発生部102、獲得部103、エンジェル設定部104、ハート変化部105、エンジェル関連付け部106、ハート関連付け部107、解除部108、表示制御部109、経験点変化部110、ハート累積パラメータ変化部111、及び効果発生部112が実現される。
[3−1.データ記憶部]
データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。データ記憶部100は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部100が記憶するデータの一例として、エンジェルキャラクタデータDT1、エンジェルデッキデータDT2、イベントキャラクタデータDT3、イベントデッキデータDT4、及びゲーム状況データDT5を説明する。
図10は、エンジェルキャラクタデータDT1の一例を示す図である。図10に示すように、エンジェルキャラクタデータDT1は、エンジェルキャラクタの基本情報を示す。ここでは、シナリオで用意された全てのエンジェルキャラクタの基本情報が格納され、獲得前又は発掘前のエンジェルキャラクタの基本情報も格納されているものとする。例えば、エンジェルキャラクタデータDT1には、エンジェルキャラクタを一意に識別するエンジェルキャラクタIDに関連付けて、エンジェルキャラクタの名前、現在のレベル、現在の好感度、属性、放出可能なハートの種類、及び現在の状態などが格納される。現在の状態とは、獲得済み、発掘済み、又は未発掘の何れであるかを示す情報である。エンジェルキャラクタデータDT1は、ユーザがエンジェルキャラクタのレベルを上げたり、新たにエンジェルキャラクタを獲得又は発掘したりすると更新される。
図11は、エンジェルデッキデータDT2の一例を示す図である。図11に示すように、エンジェルデッキデータDT2は、エンジェルデッキに組み込まれたエンジェルキャラクタを示す。例えば、エンジェルデッキデータDT2には、エンジェルデッキに組み込まれているエンジェルキャラクタのエンジェルキャラクタIDが格納される。本実施形態では、エンジェルデッキに組み込めるエンジェルキャラクタの上限数が定められているので、エンジェルデッキデータDT2には、使用可能なエンジェルキャラクタのうち、当該上限数までのエンジェルキャラクタIDが格納されることになる。エンジェルデッキデータDT2は、ユーザがエンジェルデッキの編集操作をすると更新される。
図12は、イベントキャラクタデータDT3の一例を示す図である。図12に示すように、イベントキャラクタデータDT3は、ユーザが所有するイベントキャラクタの基本情報を示す。例えば、イベントキャラクタデータDT3には、イベントキャラクタを一意に識別するイベントキャラクタIDに関連付けて、イベントキャラクタの名前、レアリティ、属性、ポジション、得意練習、イベントの内容、ボーナス、及び能力パラメータなどが格納される。
属性は、例えば、イベントキャラクタの役割や種類であり、ここでは、選手又はマネージャーの何れかであるかが示される。イベントの内容としては、イベントが発生した場合の主人公キャラクタ及びイベントキャラクタのセリフやイベントにより変化する経験点の種類及び変化量が格納されてよい。ボーナスは、イベントキャラクタと一緒に練習した場合の経験点のボーナスが格納されてよい。イベントキャラクタデータDT3は、ユーザがイベントキャラクタを新たに入手すると更新される。
図13は、イベントデッキデータDT4の一例を示す図である。図13に示すように、イベントデッキデータDT4は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタを示す。例えば、イベントデッキデータDT4には、イベントデッキを一意に識別するイベントデッキIDに関連付けて、イベントデッキに組み込まれているイベントキャラクタのイベントキャラクタIDが格納される。例えば、ユーザは、複数のイベントデッキを登録することができ、イベントデッキごとに、組み込まれているイベントキャラクタのイベントキャラクタIDが格納されている。イベントデッキデータDT4は、ユーザがイベントデッキの編集操作をすると更新される。
図14は、ゲーム状況データDT5の一例を示す図である。図14に示すように、ゲーム状況データDT5は、実行中のサクセスパートの状況を示すデータである。例えば、ゲーム状況データDT5には、シナリオを一意に識別するシナリオID、現在のセクション、現在のターン、主人公キャラクタの基本情報、現在の経験点、現在の能力パラメータ、特殊能力、使用中のイベントデッキのイベントデッキID、イベントキャラクタ及びシナリオ固有キャラクタの現在の評価、放出中のハートHを一意に識別するハートID、ハートHの種類、ハートHのサイズ、発生ターン、消滅ターン、及びハート累計パラメータが格納される。
発生ターンは、ハートHが発生したターンを示す。消滅ターンは、ハートHが消滅するターンを示し、例えば、発生ターンから所定ターン後のターンとなる。ハート累計パラメータは、本発明に係る効果発生用パラメータに相当し、サクセスパートが開始されてから現在までに発生したハートHの累計を示し、例えば、ハートHのサイズの累計を示す。例えば、小さなサイズのハートHが発生した場合は、そのサイズに応じた小さな値が加算され、大きなサイズのハートHが発生した場合は、そのサイズに応じた大きな値が加算される。ゲーム状況データDT5は、サクセスパートの進行に応じて随時更新される。
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部100は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶すればよく、例えば、データ記憶部100は、エンジェルキャラクタやイベントキャラクタのマスタデータを記憶してもよい。また例えば、データ記憶部100は、ハートHなどの各画像の画像データを記憶してもよい。
[3−2.イベントキャラクタ設定部]
イベントキャラクタ設定部101は、制御部11を主として実現される。イベントキャラクタ設定部101は、ユーザが所有する複数のイベントキャラクタのうちの少なくとも1つを、経験点を変化させるためのイベントの発生用として設定する。本実施形態では、イベントキャラクタ設定部101は、イベントキャラクタデータDT3に基づいてユーザが所有するイベントキャラクタを特定し、ユーザが所有するイベントキャラクタをイベントデッキに組み込むことによって、イベントの発生用として設定する。例えば、イベントキャラクタ設定部101は、ユーザが選択したイベントキャラクタをイベントデッキに組み込んでもよいし、オートデッキ機能を利用して選択されたイベントキャラクタをイベントデッキに組み込んでもよい。オートデッキ機能では、予め定められた方法によってイベントキャラクタが選択されるようにすればよく、例えば、得意練習、イベントの内容、又はレアリティなどが条件となる。
[3−3.イベント発生部]
イベント発生部102は、制御部11を主として実現される。イベント発生部102は、イベントの発生用として設定されたイベントキャラクタに基づいて、イベントを発生させる。イベント発生部102は、イベントデッキデータDT4に基づいて、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタを特定し、イベントキャラクタデータDT3に基づいて、当該イベントキャラクタに関連付けられたイベントの内容を特定し、当該イベントを発生させる。
イベント発生部102は、所与のイベント発生条件に基づいて、イベントを発生させるかを決定する。この条件は、予め定められたものであってよく、予めデータ記憶部100に記憶されているものとする。例えば、イベントキャラクタと同じ練習をすること、イベントキャラクタの評価が閾値以上になること、所定のセクション若しくはターンに到達すること、イベントを発生させるための抽選に当選すること、又はこれらの組み合わせがイベント発生条件であってよい。例えば、イベント発生部102は、各ターンにおいて、ゲーム状況データDT5に基づいてイベント発生条件が満たされるかを判定し、満たされると判定した場合にイベントを発生させる。なお、メインパート中において、同じイベントが繰り返し発生してもよいし、1度発生したイベントは繰り返し発生しないようにしてもよい。
[3−4.獲得部]
獲得部103は、制御部11を主として実現される。獲得部103は、ゲームの実行中に、ユーザにエンジェルキャラクタを獲得させる。獲得とは、例えば、エンジェルキャラクタを使用可能な状態にすることであり、エンジェルデッキに組み込むことができる状態にすることである。本実施形態では、ユーザがエンジェルキャラクタを獲得すると、エンジェルキャラクタはハートHを発生可能な状態になる。
獲得部103は、所与の獲得条件に基づいて、ユーザにエンジェルキャラクタを獲得させるかを決定する。この獲得条件は、予め定められたものであってよく、例えば、エンジェルキャラクタを発掘すること、好感度が閾値以上になること、エンジェルキャラクタを獲得するための抽選に当選すること、所定のイベントが発生すること、又はこれらの組み合わせが獲得条件であってよい。例えば、獲得部103は、各ターンにおいて、ゲーム状況データDT5に基づいて獲得条件イベント発生条件が満たされるかを判定し、満たされると判定した場合にエンジェルキャラクタを獲得させる。獲得部103は、エンジェルキャラクタデータDT1を参照し、ユーザが獲得したエンジェルキャラクタの状態を獲得済みに変更する。
[3−5.エンジェル設定部]
エンジェル設定部104は、制御部11を主として実現される。エンジェル設定部104は、イベントの発生用として設定されたイベントキャラクタの少なくとも1つを、エンジェルキャラクタとして設定する。エンジェル設定部104は、イベントデッキに組み込まれた全てのイベントキャラクタをそのままエンジェルキャラクタとしてもよいし、一部のイベントキャラクタのみをエンジェルキャラクタとしてもよい。
一部のイベントキャラクタのみをエンジェルキャラクタとする場合、エンジェル設定部104は、ランダムに選択した一部のイベントキャラクタをエンジェルキャラクタとしてもよいが、本実施形態では、エンジェル設定部104は、イベントの発生用として設定されたイベントキャラクタの中に特定種類のキャラクタが含まれる場合に、当該特定種類のキャラクタをエンジェルキャラクタとして設定する。
特定種類のキャラクタとは、例えば、エンジェルキャラクタになりうる種類のキャラクタである。特定種類は、予め指定された種類であればよく、例えば、イベントキャラクタの属性が所定の属性を示すことである。本実施形態では、イベントキャラクタがマネージャーであることが、特定種類のキャラクタであることに相当する。エンジェル設定部104は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタの属性がマネージャーを示している場合、当該イベントキャラクタをエンジェルデッキに組み込むようにしてよい。
[3−6.ハート変化部]
ハート変化部105は、制御部11を主として実現される。ハート変化部105は、ゲームの実行中に、所定の条件を満たすことで、エンジェルキャラクタに対応するハートHの種類又は数を変化させる。所定の条件とは、例えば、ユーザが所定の操作をすることであってもよいし、経験点を消費することであってもよいし、仮想通貨やポイントなどを消費することであってもよい。他にも例えば、所定の条件は、所定のゲームイベントを発生させることであってもよいし、所定のミッションをクリアすることであってもよい。
本実施形態では、ユーザがボタンP325,P326を選択し、エンジェルキャラクタのレベルアップのための経験点を引き換えることが所定の条件に相当する場合を説明する。このため、ハート変化部105は、ゲーム状況データDT5を参照し、レベルアップに十分な経験点があるかを判定する。ハート変化部105は、十分な経験点がある場合、エンジェルキャラクタをレベルアップさせ、ハートHの種類又は数を変化させる。
なお、エンジェルキャラクタのレベルと、ハートHの種類又は数と、の関係は、数式形式又はテーブル形式で定義されていてもよいし、プログラムコードの一部として定義されていてもよい。ハート変化部105は、エンジェルキャラクタのレベルに関連付けられた種類又は数のハートHを取得することになる。この関係には、レベルが高いほどハートHの数が多くなったり、育成に有利な種類になったりする。ここでの育成に有利とは、経験点の増加量の多いことを意味する。このため、例えば、レベルが高いほどハートHのサイズが大きくなる。
[3−7.エンジェル関連付け部]
エンジェル関連付け部106は、制御部11を主として実現される。エンジェル関連付け部106は、複数のターンの各々が訪れるたびに、複数の選択肢P231〜P236の中で、エンジェルキャラクタを関連付ける選択肢を決定する。本実施形態では、ユーザがメインパートの途中でエンジェルキャラクタを獲得可能なので、エンジェル関連付け部106は、ユーザがエンジェルキャラクタを獲得した場合に、当該エンジェルキャラクタを、複数の選択肢の少なくとも1つに関連付けることになる。
例えば、エンジェル関連付け部106は、エンジェルキャラクタを関連付ける選択肢を、複数の選択肢P231〜P236の中からランダムに決定するようにしてもよいし、前のターンで関連付けられた選択肢を除いた選択肢の中からランダムに決定してもよい。また例えば、エンジェル関連付け部106は、ターンが経過するごとに、エンジェルキャラクタの関連付く選択肢が所定の順番で移動するようにしてもよいし、イベントキャラクタが関連付けられた選択肢に基づいて、エンジェルキャラクタを関連付ける選択肢を決定してもよい。なお、エンジェルキャラクタが複数存在する場合には、エンジェル関連付け部106は、全てのエンジェルキャラクタを同じ選択肢に関連付けてもよいし、エンジェルキャラクタごとに関連付ける選択肢を決定し、各エンジェルキャラクタが関連付けられる選択肢が異なるようにしてもよい。
[3−8.ハート関連付け部]
ハート関連付け部107は、制御部11を主として実現される。ハート関連付け部107は、第xターン(xは自然数)で選択された選択肢にエンジェルキャラクタが関連付けられていた場合に、第xターンよりも後の第yターン(yはxよりも大きい自然数)における複数の選択肢の少なくとも1つに、ハートHを関連付ける。
第xターンは、本発明に係る第1選択機会の一例であり、例えば、ゲームの中で訪れる複数のターンのうちの任意のターンである。ただし、最後のターンではないものとする。このため、ゲームの中でX回のターンが訪れるとすると、xは、1以上であり、かつ、X未満となる。本実施形態では、1つのセクションは12個のターンから構成されるので、xは、1〜11の何れかとなるようにしてよい。ただし、セクションをまたいでハートHを有効にする場合には、xは、4つ目のセクション(最終セクション)の最終ターンでなければよい。第yターンは、本発明に係る第2選択機会の一例であり、第1選択機会よりも後に訪れるターンであればよい。例えば、yは、x+1以上であり、かつ、X以下となる。
ハート関連付け部107は、エンジェルキャラクタに関係なく所定種類のハートHを所定数だけ発生させてもよいが、本実施形態では、ハート関連付け部107は、エンジェルキャラクタに対応する種類又は数のハートHを、第yターンにおける複数の選択肢の少なくとも1つに関連付ける。本実施形態では、エンジェルキャラクタとハートHの種類又は数との関係は、エンジェルキャラクタデータDT1に定められている場合を説明するが、この関係は、数式形式で定めてもよいし、プログラムコードの一部として定めてもよい。ハート関連付け部107は、エンジェルキャラクタデータDT1に基づいて、エンジェルキャラクタに対応する種類又は数のハートHを生成し、ゲーム状況データDT5に格納する。
本実施形態では、エンジェルキャラクタに関連付けられた種類のハートHを、エンジェルキャラクタに関連付けられた属性に対応するサイズで、当該属性に対応する数だけ発生させる。即ち、ハート関連付け部107は、エンジェルキャラクタによって、ハートHの種類、サイズ、及び数の少なくとも1つを異ならせる。ハート関連付け部107は、発生させたハートHにハートIDを付与し、ゲーム状況データDT5において、現在のターンを発生ターンとして格納し、所定ターン後(例えば、3ターン又は5ターン)のターンを消滅ターンとして格納する。
例えば、ハート関連付け部107は、ハートHを関連付ける選択肢を、複数の選択肢P231〜P236の中からランダムに決定するようにしてもよいし、前のターンで関連付けられた選択肢を除いた選択肢の中からランダムに決定してもよい。また例えば、ハート関連付け部107は、ターンが経過するごとに、ハートHの関連付く選択肢が所定の順番で移動するようにしてもよいし、エンジェルキャラクタ又はイベントキャラクタが関連付けられた選択肢に基づいて、ハートHを関連付ける選択肢を決定してもよい。なお、ハートHが複数存在する場合には、ハート関連付け部107は、全てのハートHを同じ選択肢に関連付けてもよいし、ハートHごとに関連付ける選択肢を決定し、各ハートHが関連付けられる選択肢が異なるようにしてもよい。
本実施形態では、第xターンで発生したハートHが第yターンで回収されなかった場合はそれ以降のターンに繰り越せるので、ハート関連付け部107は、第yターンよりも後の第zターンにおける複数の選択肢の少なくとも1つに、ハートHを関連付ける。第zターンは、本発明に係る第3選択機会の一例であり、例えば、第yターンよりも後に訪れるターンであればよい。例えば、zは、y+1以上であり、かつ、X以下となる。
本実施形態では、ハート関連付け部107は、第yターンで選択された選択肢にエンジェルキャラクタが関連付けられていた場合に、第zターンにおける複数の選択肢の少なくとも1つに、新たなハートHを関連付けることになる。新たなハートH(即ち、第yターンで発生するハートH)は、既に発生しているハートH(即ち、第xターンで発生していたハートH)とは異なるハートHであり、追加で発生するハートHといえる。新たなハートHを選択肢に関連付ける方法自体は、上記説明した方法と同様である。
各ハートHが関連付けられる選択肢は可変でなく固定されていてもよいが、例えば、ハート関連付け部107は、ハートHが関連付けられた選択肢が第yターンで選択されなかった場合に、第yターン以降のターンが訪れるたびに、ハートHを関連付ける選択肢を決定するようにしてもよい。別の言い方をすれば、ハート関連付け部107は、ターンごとに、ハートHを関連付ける選択肢を異ならせることが可能であってよい。
また例えば、ハート関連付け部107は、第xターンで選択された選択肢に特定種類のエンジェルキャラクタが関連付けられていた場合は、当該選択肢にハートHを関連付けて、第yターン以降のターンが訪れても、ハートHが関連付けられる選択肢を変えないようにしてもよい。特定種類のエンジェルキャラクタとは、予め定められたエンジェルキャラクタであればよく、例えば、1体だけ存在してもよいし、複数体存在してもよい。なお、この場合に発生する当該ハートHの効果はランダムに決まってもよい。また例えば、ハート関連付け部107は、第xターンで他の種類のエンジェルキャラクタが関連付けられた選択肢が選択された場合は、第yターン以降のターンが訪れるたびに、ハートHが関連付けられる選択肢を可変とするようにしてよい。他の種類とは、特定種類以外の種類を意味する。
[3−9.解除部]
解除部108は、制御部11を主として実現される。解除部108は、第zターンまでにハートHが関連付けられた選択肢が選択されなかった場合は、ハート関連付け部107による関連付けを解除する。解除とは、例えば、ハートHと選択肢が関連付いている状態から関連付いていない状態に変化させることであってもよいし、ハートHを消滅させることであってもよい。ハートHと選択肢との関連付けが解除されたりハートHが消滅したりすると、ハートHの効果が発生しなくなる。例えば、解除部108は、ゲーム状況データDT5に基づいて、各ハートHの消滅ターンが経過したかを判定する。解除部108は、消滅ターンが経過したハートHをゲーム状況データDT5から削除することによって、ハートHを消滅させる。このため、解除部108は、ハートHの効果が発生することを禁止することになる。
[3−10.表示制御部]
表示制御部109は、制御部11を主として実現される。表示制御部109は、エンジェルキャラクタ及びイベントキャラクタを含む複数のキャラクタの各々を、エンジェルキャラクタとして選択肢に関連付けられているか、イベントキャラクタとして選択肢に関連付けられているか、を識別可能な表示態様で表示させる。
識別可能な表示態様とは、例えば、エンジェルキャラクタを、エンジェルキャラクタ用の領域(例えば、エンジェルキャラクタ領域A25)内に表示させ、イベントキャラクタを、イベントキャラクタ用の領域(例えば、キャラクタ領域A24)内に表示させることである。別の言い方をすれば、エンジェルキャラクタを、エンジェルキャラクタ用の表示位置に表示させ、イベントキャラクタをイベントキャラクタ用の表示位置に表示させることである。また例えば、エンジェルキャラクタを、エンジェルキャラクタ用の色・輝度・形状・向き・エフェクトで表示させ、イベントキャラクタを、イベントキャラクタ用の色・輝度・形状・向き・エフェクトで表示させることである。
[3−11.経験点変化部]
経験点変化部110は、制御部11を主として実現される。経験点変化部110は、エンジェルキャラクタが関連付けられた選択肢を含む複数の選択肢のうち、複数のターンの各々で選択された選択肢に基づいて、経験点を変化させる。選択肢と、経験点の変化方法と、の関係は、数式形式又はテーブル形式で定義されてもよいし、プログラムコードの一部として記述されてもよい。ここでの変化方法とは、変化させる経験点の種類及び変化量(増加量又は減少量)である。経験点変化部110は、ユーザが選択した選択肢に関連付けられた変化方法で経験点を変化させる。
また、経験点変化部110は、第yターンで選択された選択肢にハートHが関連付けられていた場合は、当該選択肢と当該ハートHとに基づいて、経験点を変化させる。ハートHと、経験点の変化方法と、の関係は、数式形式又はテーブル形式で定義されてもよいし、プログラムコードの一部として記述されてもよい。経験点変化部110は、選択肢に関連付けられた変化方法と、ハートHに関連付けられた変化方法と、により経験点を変化させる。例えば、経験点変化部110は、選択肢にハートHが関連付けられていた場合は、選択肢にハートHが関連付けられていない場合よりも、経験点の変化量を多くする。
本実施形態では、複数の選択肢は、イベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタが関連付けられた選択肢を含むので、経験点変化部110は、変化部は、イベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタが関連付けられた選択肢が選択された場合は、当該選択肢と当該イベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタとに基づいて、経験点を変化させる。イベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタと、経験点の変化方法と、の関係は、数式形式又はテーブル形式で定義されてもよいし、プログラムコードの一部として記述されてもよい。経験点変化部110は、選択肢に関連付けられた変化方法と、イベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタに関連付けられた変化方法と、により経験点を変化させる。例えば、経験点変化部110は、選択肢にイベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタが関連付けられていた場合は、選択肢にイベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタが関連付けられていない場合よりも、経験点の変化量を多くする。
例えば、経験点変化部110は、第zターンで選択された選択肢にハートHが関連付けられていた場合に、当該選択肢と当該ハートHとに基づいて、経験点を変化させることになる。また例えば、第zターンでは、第xターンと第yターンの両方で放出されたハートHの累積が可能なので、経験点変化部110は、第zターンで選択された選択肢にハートH及び新たなハートHが関連付けられていた場合は、当該選択肢と当該ハートHと当該新たなハートHとに基づいて、経験点を変化させることになる。
[3−12.ハート累積パラメータ変化部]
ハート累積パラメータ変化部111は、制御部11を主として実現される。ハート累積パラメータ変化部111は、複数のターンの各々で選択された選択肢にエンジェルキャラクタが関連付けられていた場合に、所定の効果を発生させるためのハート累積パラメータを変化させる。ハート累積パラメータ変化部111は、ハートHが発生する場合にハート累積パラメータを変化させればよく、例えば、発生したハートHのサイズに応じた値だけハート累積パラメータを変化させる。ハート累積パラメータの現在の値は、メイン画像G1において識別可能に表示されてもよい。
[3−13.効果発生部]
効果発生部112は、制御部11を主として実現される。効果発生部112は、ハート累積パラメータに基づいて、所定の効果を発生させる。所定の効果とは、ゲームを有利に進めることができる効果である。例えば、経験点の変化量を増やすことでもよいし、特殊能力を獲得することでもよいし、特殊能力を獲得しやすくすることでもよい。特殊能力を獲得しやすくするとは、例えば、主人公キャラクタが特殊能力の獲得のコツを覚えて、特殊能力の獲得に必要な経験点の消費量を低減することであってよい。本実施形態では、効果発生部112は、特殊能力を獲得しやすくなる効果を発生させる。例えば、効果発生部112は、ハート累積パラメータが閾値以上になった場合に、所定の効果を発生させるための特別なハートHを放出するようにしてもよい。
[4.ゲーム制御装置において実行される処理]
図15−図17は、ゲーム制御装置10において実行される処理の一例を示すフロー図である。図15−図17に示す処理は、メインパート中の各ターンが訪れた場合に、制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。下記の処理は、図9に示す各機能ブロックによる処理の一例である。
図15に示すように、まず、制御部11は、ゲーム状況データDT5に基づいて、消滅ターンが過ぎたハートHを消滅させる(S1)。S1においては、制御部11は、ゲーム状況データDT5を参照して現在のターンを特定し、ゲーム状況データDT5を参照して各ハートHの消滅ターンを特定する。そして、制御部11は、消滅ターンが現在のターンよりも前のハートHを消滅させる。ハートHの消滅は、例えば、ハートHに対応するレコードをゲーム状況データDT5から削除してもよいし、ハートHが消滅していることを示すフラグを用意しておき、当該フラグの値をオンにしてもよい。
制御部11は、ゲーム状況データDT5に基づいて、メイン画像G1を表示部15に表示させる(S2)。S2においては、制御部11は、ゲーム状況データDT5を参照して現在のセクション、現在のターン、及び主人公キャラクタの能力パラメータなどを特定し、メイン画像G1の表示内容を決定する。制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S3)。ここでは、選択肢P141〜P147の何れかを選択する操作が行われた場合を説明する。
ユーザが選択肢P142を選択した場合(S3;練習)、図16に移行し、制御部11は、イベントデッキデータDT4及びゲーム状況データDT5に基づいて、イベントキャラクタ及びシナリオ固有キャラクタの各々を選択肢P141〜P147の何れかに関連付ける(S4)。S4においては、制御部11は、例えば、イベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタごとに、選択肢P141〜P147の中からランダムに選択肢を選出して関連付けてもよいし、選択肢P141〜P147ごとに、イベントキャラクタ及びシナリオ固有キャラクタの中からランダムに選出して関連付けてもよい。イベントキャラクタ及びシナリオ固有キャラクタの各々に関連付けられた選択肢は記憶部12に保持される。
制御部11は、エンジェルキャラクタデータDT1及びエンジェルデッキデータDT2に基づいて、エンジェルキャラクタを選択肢P141〜P147の何れかに関連付ける(S5)。S5においては、制御部11は、例えば、エンジェルキャラクタごとに、ランダムに選択肢を選出して関連付けてもよいし、選択肢P141〜P147ごとに、エンジェルキャラクタの中からランダムに選出して関連付けてもよい。各エンジェルキャラクタに関連付けられた選択肢は記憶部12に保持される。
制御部11は、ゲーム状況データDT5に基づいて、ハートHを選択肢P141〜P147の何れかに関連付ける(S6)。S6においては、制御部11は、例えば、ハートHごとに、ランダムに選択肢を選出して関連付けてもよいし、選択肢P141〜P147ごとに、ハートHの中からランダムに選出して関連付けてもよい。各ハートHに関連付けられた選択肢は、ゲーム状況データDT5に格納される。なお、現在のターンにおいてハートHが存在しない場合は、S6の処理は実行されない。
制御部11は、ゲーム状況データDT5に基づいて、練習画像G2を表示部15に表示させる(S7)。S7においては、制御部11は、ゲーム状況データDT5に基づいて主人公キャラクタの経験点などを特定し、練習画像G2の表示内容を決定する。以降、選択肢P231〜P236の何れかを選択する操作が待ち受けられる。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザが仮選択した選択肢を特定し(S8)、練習画像G2の表示を更新する(S9)。S9においては、制御部11は、ユーザが仮選択した選択肢に関連付けられたイベントキャラクタ及びシナリオ固有キャラクタをキャラクタ領域A24に表示させ、当該選択肢に関連付けられたエンジェルキャラクタをエンジェルキャラクタ領域A25に表示させる。また、制御部11は、ユーザが仮選択した選択肢に関連付けられたハートHを任意の位置に表示させ、練習画像G2内を漂うように表示させる。また、制御部11は、ユーザが仮選択した選択肢に関連付けてカーソルC237を表示させる。また、制御部11は、ユーザが仮選択した選択肢の練習が実行された場合の獲得経験点を予測し、経験点領域A22付近に表示させるようにしてよい。なお、各特経験点の予測では、ハートHによる加算分は考慮してもよいし、ハートHによる加算分は考慮しなくてもよい。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S10)。ここでは、仮選択した選択肢を選択する操作、又は、他の選択肢を仮選択する操作が行われるものとする。ユーザが他の選択肢を仮選択した場合(S10;仮選択)、S9の処理に戻り、仮選択された当該他の選択肢に関連付けられたイベントキャラクタ、シナリオ固有キャラクタ、エンジェルキャラクタ、及びハートHに基づいて、練習画像G2の表示が更新される。
一方、仮選択された選択肢をユーザが選択した場合(S10;本選択)、制御部11は、ユーザが選択した選択肢に基づいて、所定の演出を実行する(S11)。S11においては、制御部11は、選択肢に関連付けられたハートHが回収され、選択肢に関連付けられたエンジェルナインからハートHが放出される演出を実行する。制御部11は、エンジェルナインデータを参照し、エンジェルナインのレベルや属性をもとに、放出するハートHの数、サイズ、及び種類を決定することになる。なお、制御部11は、ハート累積パラメータが閾値以上であれば、S11において、特別な効果を発生させるためのハートHを生成して放出することになる。また、制御部11は、当該選択肢が示す練習項目の練習を主人公キャラクタが行う演出を実行する。また、制御部11は、選択肢にイベントキャラクタが関連付けられていた場合には、当該イベントキャラクタに対応するイベントが発生する演出を実行する。なお、制御部11は、回収されたハートHはゲーム状況データから削除する。
制御部11は、主人公キャラクタの経験点を増加させる(S12)。S12においては、制御部11は、ユーザが選択した選択肢に関連付けられた経験点の基本的な増加分を、当該選択肢に関連付けられたイベントキャラクタ、シナリオ固有キャラクタ、及びハートHの分だけ増加させることによって、最終的な増加分を決定してゲーム状況データDT5を更新する。なお、ハート累積パラメータによる特別なハートHが放出されていた場合には、制御部11は、当該ハートHの効果を発生させる。
制御部11は、放出されたハートHを追加し(S13)、本処理は終了して次のターンに移行する。S13においては、制御部11は、放出されたハートHにハートIDを付与し、ゲーム状況データDT5に新たなレコードを追加して格納する。そして、制御部11は、現在のターンを発生ターンとして格納し、所定ターン後のターンを消滅ターンとして格納する。また、制御部11は、放出されたハートHのサイズに基づいて、ハート累積パラメータを更新する。更に、制御部11は、ゲーム状況データに格納された現在のターンをインクリメントする。
図15に戻り、S3において、ユーザが選択肢P143を選択した場合(S3;エンジェル)、図17に移行し、制御部11は、エンジェルキャラクタデータDT1に基づいて、エンジェル画像G3を表示部15に表示させる(S14)。エンジェル画像G3が表示されたばかりの時点では、タブT321が選択された状態となる。このため、S14においては、制御部11は、エンジェルキャラクタデータDT1を参照して、獲得済みのエンジェルキャラクタを特定し、タブT321の表示内容を決定する。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S15)。ここでは、ボタンP325,P326を選択する操作、又は、タブT322を選択する操作が行われるものとする。ユーザがボタンP325,P326を選択した場合(S15;レベル)、制御部11は、エンジェルキャラクタデータDT1とゲーム状況データDT5とに基づいて、エンジェルキャラクタのレベルを上げ(S16)、S2の処理に戻る。S16においては、制御部11は、ゲーム状況データDT5が示す経験点からレベルアップに必要な経験点を差し引き、エンジェルキャラクタデータDT1が示すエンジェルキャラクタのレベルを増加させる。なお、本実施形態では、エンジェルキャラクタのレベルを上げてもターンを消費しない場合を説明するが、ターンを消費してもよい。
一方、ユーザがタブT322を選択した場合(S15;タブ)、制御部11は、エンジェルデータに基づいて、タブT322内の表示を更新する(S17)。S17においては、制御部11は、エンジェルデータを参照し、発掘しているが獲得していないエンジェルキャラクタを特定し、タブT322内の表示内容を決定する。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S18)。ここでは、ボタンP328を選択する操作、ボタンP329を選択する操作、又は、タブT321を選択する操作が行われるものとする。ユーザがタブT321を選択した場合(S18;タブ)、S14の処理に戻る。
一方、ユーザがボタンP328を選択した場合(S18;交渉)、制御部11は、エンジェルデータに基づいて、エンジェルキャラクタの獲得処理を実行し(S19)、本処理は終了して次のターンに移行する。S19においては、制御部11は、エンジェルデータを参照してエンジェルキャラクタの好感度を特定し、当該好感度に基づいて、エンジェルキャラクタの獲得に成功したかを判定する。例えば、制御部11は、好感度に応じた獲得確率を設定し、当該獲得確率に基づく抽選処理に当選した場合はエンジェルキャラクタの獲得に成功したと判定し、制御部11は、エンジェルキャラクタデータDT1を更新する。一方、エンジェルキャラクタの獲得に成功したと判定されない場合は、エンジェルキャラクタは獲得済みとはならない。
S18において、ユーザがボタンP329を選択した場合(S18;発掘)、制御部11は、エンジェルキャラクタデータDT1に基づいて、エンジェルキャラクタの発掘処理を実行し(S20)、本処理は終了して次のターンに移行する。S20においては、制御部11は、所与の確率に基づく抽選処理により、未発掘のエンジェルキャラクタを発掘済みに変更するようにしてもよいし、ユーザが選択したイベントに対応するエンジェルキャラクタを発掘済みに変更してもよい。なお、エンジェル画像G3においては、上記の処理以外にも、エンジェルデッキの編集処理が実行されるようにしてもよい。
図15に戻り、S3において、ユーザが選択肢P144を選択した場合(S3;能力)、制御部11は、ゲーム状況データDT5に基づいて、能力パラメータの向上処理を実行し(S21)、S2の処理に戻る。S21においては、制御部11は、主人公キャラクタの経験点を消費し、それと引き換えに能力パラメータを向上させる。一方、ユーザが選択肢P141,P145〜P147の何れかを選択した場合(S3;その他)、制御部11は、ゲーム状況データDT5に基づいて、選択内容に応じた処理を実行し(S22)、本処理は終了して次のターンに移行する。
以上説明したゲーム制御装置10によれば、第xターンで選択された選択肢にエンジェルキャラクタが関連付けられている場合に、第xターンよりも後の第yターンにおいて、選択肢だけでなく選択肢に関連付けられたハートHによっても経験点を変化可能とすることで、ユーザに即効性のない選択肢(つまり、次回以降の選択時に効果を奏する選択肢)を提供することができる。このため、複数の選択機会に選択肢を選択することを繰り返して経験点を変化させるゲームにおいて、どの選択肢を選択することが最終的な経験点の変化に有利な効果を奏するかをユーザによく考えさせることができ、単調にならない戦略性の高いゲームを提供することができる。
また、イベント発生用のイベントキャラクタをエンジェルキャラクタとして設定することで、どのイベントキャラクタを利用すれば、イベントの発生以外の効果を得ることができるかをユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、イベントの発生用として設定されたイベントキャラクタの中にマネージャーが含まれる場合にエンジェルキャラクタとして設定することで、マネージャーのイベントキャラクタの新しい利用方法を提供することができる。これにより、マネージャーの利用価値が高まるため、マネージャーを入手する動機づけをユーザに与えることもできる。
また、選択肢が選択された場合の経験点の変化にイベントキャラクタを影響させることができるので、エンジェルキャラクタが関連付けられた選択肢を選択するか、イベントキャラクタが関連付けられた選択肢を選択するか、をユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性をより高めることができる。即ち、即効性のある選択肢(イベントキャラクタが関連付けられた選択肢)と、即効性のない選択肢(エンジェルキャラクタが関連付けられた選択肢)と、の何れを選択するかをユーザに考えさせることができ、単調にならない戦略性の高いゲームを提供することができる。
また、練習画像G2では、エンジェルキャラクタがエンジェルキャラクタ領域A25に表示され、イベントキャラクタがキャラクタ領域A24に表示されるので、選択肢に関連付けられたキャラクタが、エンジェルキャラクタであるかイベントキャラクタであるかが識別可能になり、ユーザは、即効性のある選択肢であるか、即効性のない選択肢であるか、を容易に把握することができる。
また、選択機会が訪れるたびに、エンジェルキャラクタが関連付けられる選択肢が決定されるので、特別な方法で経験点を変化させる選択肢に変化を付けることができ、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、シナリオの進行中にユーザがエンジェルキャラクタを獲得するので、ゲームの戦略性をより高めることができる。例えば、ターンを消費してまでエンジェルキャラクタを獲得するのか、それともエンジェルキャラクタは獲得せずに練習を行うのか、をユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性を効果的に高めることができる。
また、エンジェルキャラクタのレベルを上げることで、エンジェルキャラクタに対応するハートHの種類又は数が変化するので、ゲームの戦略性をより高めることができる。例えば、主人公キャラクタが獲得した経験点を使ってまでエンジェルキャラクタのレベルを上げるのか、それとも経験点は温存して能力パラメータに割り振るのか、をユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性を効果的に高めることができる。
また、ハートHが第yターンだけでなく第zターンに繰り越されるので、ハートHを累積させたうえで使用するような使い方をすることができ、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、ハートHが関連付けられた選択肢が第zターンになっても選択されなかった場合は、ハートHの関連付けを解除することで、特別な方法で経験点を変化させるためには、ハートHが関連付けられた選択肢をいつまでに選択しなければならないかをユーザに考えさせることで、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、第yターン以降の選択機会が訪れるたびに、特別な方法で経験点を変化させるための選択肢が決定されるので、ゲームの戦略性をより高めることができる。例えば、ハートHが関連付く選択肢がターンごとにランダムに変わることによって、ハートHを大量に回収可能な選択肢が存在したり、イベントキャラクタが関連付いているがハートHが関連付いていない選択肢が存在したりするので、種々のパターンの選択肢の何れを選択すると育成にゆうりであるかをユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性を効果的に高めることができる。
また、特定種類のエンジェルキャラクタが関連付けられた選択肢が選択された場合は、特別な方法で経験点を変化させる選択肢を変えずに固定とし、他の種類のエンジェルキャラクタが関連付けられた選択肢が選択された場合は、特別な方法で経験点を変化させる選択肢を可変とするので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、エンジェルキャラクタが関連付けられた選択肢が選択された場合にハート累積パラメータを変化させて所定の効果を発生させることで、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、育成ゲームにおいて即効性のない選択肢を提供するので、育成ゲームにおける戦略性を高めることができる。
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
例えば、ハートHの表示態様は、実施形態の例に限られず、例えば、ハートH内部に効果の内容がアイコンなどによって示されてもよいし、ハートHの色ではなく輝度や模様などによって効果の内容が示されてもよい。また例えば、ハートHは、効果が異なったとしてもサイズや色が全て同じであってもよいし、ハートHによって発生する効果は全て同じでもよい。また例えば、ハートHは半透明であってもよいし、回転しながら漂ってもよい。また例えば、ユーザが操作部14で指し示す画面上の位置付近にハートHが表示されないようにしてもよい。また例えば、エンジェル画像G3において、各エンジェルのハートHの種類が確認できるようにしてもよい。また例えば、選択肢に関連付けられているエンジェルキャラクタの数や組み合わせに応じて、放出されるハートHのサイズが大きくなったり数が増えたりしてもよい。また、ハートH以外の任意の画像が第2オブジェクトとして用いられてもよい。
また例えば、実施形態では、主人公キャラクタが野手である場合を説明したが、主人公キャラクタが投手である場合には、例えば、経験点を用いて、球速パラメータ、コントロールパラメータ、及びスタミナパラメータ等の投手能力に関する能力パラメータを向上させるようにしてもよい。また例えば、実施形態では、主人公キャラクタが練習によって経験点を獲得し、その後に経験点を消費することで能力パラメータが向上する場合を説明したが、練習後に直ちに経験点が能力パラメータに消費されてもよいし、経験点の概念がそもそもなく、練習後に直ちに能力パラメータが向上するゲームであってよい。この場合、能力パラメータが本発明に係るパラメータに相当する。
また例えば、イベントデッキは、必ずしも設定される必要はなく、エンジェルキャラクタのみが用いられてもよい。また例えば、エンジェルデッキは、必ずしも設定される必要はなく、ユーザが獲得したエンジェルキャラクタが全て練習画像G2に登場するようにしてもよい。また例えば、シナリオ固有キャラクタは、必ずしも選択肢に関連付けられる必要はなく、エンジェルキャラクタのみが選択肢に関連付けられてもよい。また例えば、練習画像G2において、エンジェルキャラクタとイベントキャラクタとが特に区別されずに表示されてもよい。また例えば、エンジェルキャラクタはシナリオに固定されており、特に途中で獲得可能なものでなくてもよい。また例えば、ハートHが関連付けられる選択肢は、特にターンごとに変わらなくてもよい。また例えば、特にハート累積パラメータによる特別な効果は発生しなくてもよい。
また例えば、ゲーム制御装置10において実現される各機能は、サーバ30において実現されてもよい。例えば、サーバ30によって、データ記憶部100が実現されてもよい。この場合、データ記憶部100は、記憶部32を主として実現される。ゲーム制御装置10は、サーバ30からデータを受信することによって、ゲームを実行する。ゲーム制御装置10は、ゲームの実行結果をサーバ30に送信することによって、サーバ30が記憶する各データが更新される。
また例えば、サーバ30において、ゲームの主な処理が実行されるようにしてもよい。この場合、サーバ30が本発明に係るゲーム制御装置に相当する。例えば、イベントキャラクタ設定部101、イベント発生部102、獲得部103、エンジェル設定部104、ハート変化部105、エンジェル関連付け部106、ハート関連付け部107、解除部108、表示制御部109、経験点変化部110、ハート累積パラメータ変化部111、及び効果発生部112がサーバ30で実現される場合、これらは制御部31を主として実現される。この場合、ゲーム制御装置10は、サーバ30から画像データを受信して各画像を表示部15に表示させる。また、ゲーム制御装置10は、操作部14が受け付けた指示を示すデータをサーバ30に送信する。サーバ30は、当該データを受信することで、ユーザの指示を特定し、ゲームを実行すればよい。また例えば、ゲーム制御装置10とサーバ30とで各機能が分担されてもよい。この場合、各機能ブロックの処理結果が、ゲーム制御装置10とサーバ30との間で送受信されるようにすればよい。
また例えば、野球ゲームが実行される場合を説明したが、他のゲームに本発明に係る処理を適用してもよい。例えば、野球ゲーム以外のスポーツゲーム(例えば、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール等を題材としたゲーム)に本発明に係る処理を適用してもよい。また例えば、スポーツゲームや育成ゲーム以外にも、アクションゲームやロールプレイングゲーム等のように、ゲーム形式・ジャンルを問わず種々のゲームに本発明に係る処理を適用してもよい。
[6.付記]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。
1)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、第1オブジェクトが関連付けられた選択肢を含む複数の選択肢のうち、複数の選択機会の各々で選択された選択肢に基づいて、パラメータを変化させる変化手段(110)と、第1選択機会で選択された選択肢に前記第1オブジェクトが関連付けられていた場合に、前記第1選択機会よりも後の第2選択機会における前記複数の選択肢の少なくとも1つに、第2オブジェクトを関連付ける第2オブジェクト関連付け手段(107)と、を含み、前記変化手段(110)は、前記第2選択機会で選択された選択肢に前記第2オブジェクトが関連付けられていた場合は、当該選択肢と当該第2オブジェクトとに基づいて、前記パラメータを変化させる、ことを特徴とする。
15)本発明の一態様に係るゲームシステム(S)は、第1オブジェクトが関連付けられた選択肢を含む複数の選択肢のうち、複数の選択機会の各々で選択された選択肢に基づいて、パラメータを変化させる変化手段(110)と、第1選択機会で選択された選択肢に前記第1オブジェクトが関連付けられていた場合に、前記第1選択機会よりも後の第2選択機会における前記複数の選択肢の少なくとも1つに、第2オブジェクトを関連付ける第2オブジェクト関連付け手段(107)と、を含み、前記変化手段(110)は、前記第2選択機会で選択された選択肢に前記第2オブジェクトが関連付けられていた場合は、当該選択肢と当該第2オブジェクトとに基づいて、前記パラメータを変化させる、ことを特徴とする。
16)本発明の一態様に係るプログラムは、1)〜14)の何れかに記載のゲーム制御装置(10,30)又は15)に記載のゲームシステム(S)としてコンピュータを機能させる。
17)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、16)のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
1)又は15)〜17)に係る発明によれば、第1選択機会で選択された選択肢に第1オブジェクトが関連付けられている場合に、第1選択機会よりも後の第2選択機会において、選択肢だけでなく選択肢に関連付けられた第2オブジェクトによってもパラメータを変化可能とすることで、ユーザに即効性のない選択肢(つまり、次回以降の選択時に効果を奏する選択肢)を提供することができる。このため、複数の選択機会に選択肢を選択することを繰り返してパラメータを変化させるゲームにおいて、どの選択肢を選択することが最終的なパラメータの変化に有利な効果を奏するかをユーザによく考えさせることができ、単調にならない戦略性の高いゲームを提供することができる。
2)本発明の一態様では、ユーザが所有する複数の第3オブジェクトのうちの少なくとも1つを、前記パラメータを変化させるためのイベントの発生用として設定する第3オブジェクト設定手段(101)と、前記イベントの発生用として設定された第3オブジェクトに基づいて、前記イベントを発生させるイベント発生手段(102)と、前記イベントの発生用として設定された第3オブジェクトの少なくとも1つを、前記第1オブジェクトとして設定する第1オブジェクト設定手段(104)と、を更に含むことを特徴とする。2)の態様によれば、イベント発生用の第3オブジェクトを第1オブジェクトとして設定することで、どの第3オブジェクトを利用すれば、イベントの発生以外の効果を得ることができるかをユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性をより高めることができる。
3)本発明の一態様では、前記第1オブジェクト設定手段(104)は、前記イベントの発生用として設定された第3オブジェクトの中に特定種類のオブジェクトが含まれる場合に、当該特定種類のオブジェクトを前記第1オブジェクトとして設定する、ことを特徴とする。3)の態様によれば、イベントの発生用として設定された第3オブジェクトの中に特定種類のオブジェクトが含まれる場合に第1オブジェクトとして設定することで、第3オブジェクトの新しい利用方法を提供することができるため、第3オブジェクトを入手する動機づけをユーザに与えることができる。
4)本発明の一態様では、前記複数の選択肢は、第4オブジェクトが関連付けられた選択肢を含み、前記変化手段(110)は、前記第4オブジェクトが関連付けられた選択肢が選択された場合は、当該選択肢と当該第4オブジェクトとに基づいて、前記パラメータを変化させる、ことを特徴とする。4)の態様によれば、選択肢が選択された場合のパラメータの変化に第4オブジェクトを影響させることができるので、第1オブジェクトが関連付けられた選択肢を選択するか、第4オブジェクトが関連付けられた選択肢を選択するか、をユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性をより高めることができる。即ち、即効性のある選択肢(第3オブジェクトが関連付けられた選択肢)と、即効性のない選択肢(第1オブジェクトが関連付けられた選択肢)と、の何れを選択するかをユーザに考えさせることができ、単調にならない戦略性の高いゲームを提供することができる。
5)本発明の一態様では、前記第1オブジェクト及び前記第4オブジェクトを含む前記複数のオブジェクトの各々を、前記第1オブジェクトとして選択肢に関連付けられているか、前記第4オブジェクトとして選択肢に関連付けられているか、を識別可能な表示態様で表示させる表示制御手段(109)を更に含む、ことを特徴とする。5)の態様によれば、選択肢に関連付けられたオブジェクトが、第1オブジェクトであるか第4オブジェクトであるかが識別可能になるので、ユーザは、即効性のある選択肢であるか、即効性のない選択肢であるか、を容易に把握することができる。
6)本発明の一態様では、前記複数の選択機会の各々が訪れるたびに、前記複数の選択肢の中で、前記第1オブジェクトを関連付ける選択肢を決定する第1オブジェクト関連付け手段(106)、を更に含むことを特徴とする。6)の態様によれば、選択機会が訪れるたびに、第1オブジェクトが関連付けられる選択肢が決定されるので、特別な方法でパラメータを変化させる選択肢に変化を付けることができ、ゲームの戦略性をより高めることができる。
7)本発明の一態様では、ゲームの実行中に、前記ユーザに前記第1オブジェクトを獲得させる獲得手段(108)と、前記ユーザが前記第1オブジェクトを獲得した場合に、当該第1オブジェクトを、前記複数の選択肢の少なくとも1つに関連付ける第1オブジェクト関連付け手段(106)と、を更に含むことを特徴とする。7)の態様によれば、ゲームの実行中にユーザが第1オブジェクトを獲得するので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
8)本発明の一態様では、前記第2オブジェクト関連付け手段(107)は、前記第1オブジェクトに対応する種類又は数の前記第2オブジェクトを、前記第2選択機会における前記複数の選択肢の少なくとも1つに関連付け、前記ゲームの実行中に、所定の条件を満たすことで、前記第1オブジェクトに対応する前記第2オブジェクトの種類又は数を変化させる第2オブジェクト変化手段(110)を更に含む、ことを特徴とする。8)の態様によれば、第1オブジェクトに対応する第2オブジェクトの種類又は数が変化するので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
9)本発明の一態様では、前記第2オブジェクト関連付け手段(107)は、前記第2選択機会よりも後の第3選択機会における前記複数の選択肢の少なくとも1つに、前記第2オブジェクトを関連付け、前記第2選択機会で選択された選択肢に前記第1オブジェクトが関連付けられていた場合に、前記第3選択機会における前記複数の選択肢の少なくとも1つに、新たな前記第2オブジェクトを関連付け、前記変化手段(110)は、前記第3選択機会で選択された選択肢に前記第2オブジェクト及び前記新たな第2オブジェクトが関連付けられていた場合は、当該選択肢と当該第2オブジェクトと当該新たな第2オブジェクトとに基づいて、前記パラメータを変化させる、ことを特徴とする。9)の態様によれば、第2オブジェクトが第2選択機会だけでなく第3選択機会に繰り越されるので、第2オブジェクトを累積させたうえで使用するような使い方をすることができ、ゲームの戦略性をより高めることができる。
10)本発明の一態様では、前記第2オブジェクト関連付け手段(107)は、前記第2選択機会よりも後の第3選択機会における前記複数の選択肢の少なくとも1つに前記第2オブジェクトを関連付け、前記変化手段(110)は、前記第3選択機会で選択された選択肢に前記第2オブジェクトが関連付けられていた場合に、当該選択肢と当該第2オブジェクトとに基づいて、前記パラメータを変化させ、前記第3選択機会までに前記第2オブジェクトが関連付けられた選択肢が選択されなかった場合は、前記第2オブジェクト関連付け手段(107)による関連付けを解除する解除手段(108)、を更に含むことを特徴とする。10)の態様によれば、第2オブジェクトが関連付けられた選択肢が第3選択機会になっても選択されなかった場合は、第2オブジェクトの関連付けを解除することで、特別な方法でパラメータを変化させるためには、第2オブジェクトが関連付けられた選択肢をいつまでに選択しなければならないかをユーザに考えさせることで、ゲームの戦略性をより高めることができる。
11)本発明の一態様では、前記第2オブジェクト関連付け手段(107)は、前記第2オブジェクトが関連付けられた選択肢が前記第2選択機会で選択されなかった場合に、前記第2選択機会以降の選択機会が訪れるたびに、前記第2オブジェクトを関連付ける選択肢を決定する、ことを特徴とする。11)の態様によれば、第2選択機会以降の選択機会が訪れるたびに、特別な方法でパラメータを変化させるための選択肢が決定されるので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
12)本発明の一態様では、前記第2オブジェクト関連付け手段(107)は、前記第1選択機会で選択された選択肢に特定種類の前記第1オブジェクトが関連付けられていた場合は、当該選択肢に前記第2オブジェクトを関連付けて、前記第2選択機会以降の選択機会が訪れても、前記第2オブジェクトが関連付けられる選択肢を変えず、前記第1選択機会で他の種類の前記第1オブジェクトが関連付けられた選択肢が選択された場合は、前記第2選択機会以降の選択機会が訪れるたびに、前記第2オブジェクトが関連付けられる選択肢を可変とする、ことを特徴とする。12)の態様によれば、特定種類の第1オブジェクトが関連付けられた選択肢が選択された場合は、特別な方法でパラメータを変化させる選択肢を変えずに固定とし、他の種類の第1オブジェクトが関連付けられた選択肢が選択された場合は、特別な方法でパラメータを変化させる選択肢を可変とするので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
13)本発明の一態様では、前記複数の選択機会の各々で選択された選択肢に前記第1オブジェクトが関連付けられていた場合に、所定の効果を発生させるための効果発生用パラメータを変化させる効果発生用パラメータ変化手段(111)と、前記効果発生用パラメータに基づいて、前記所定の効果を発生させる効果発生手段(112)と、を更に含むことを特徴とする。13)の態様によれば、第1オブジェクトが関連付けられた選択肢が選択された場合に効果発生用パラメータを変化させることで、ゲームの戦略性をより高めることができる。
14)本発明の一態様では、前記パラメータは、育成対象オブジェクトを育成するために用いられるパラメータであり、前記複数の選択肢の各々は、前記育成対象オブジェクトの育成方法を示す選択肢であり、前記第1オブジェクトは、前記育成対象オブジェクトを支援するためのオブジェクトであり、前記第2オブジェクトは、前記パラメータを向上させるためのオブジェクトである、ことを特徴とする。14)の態様によれば、育成ゲームにおける戦略性を高めることができる。