JP6327293B2 - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6327293B2
JP6327293B2 JP2016120902A JP2016120902A JP6327293B2 JP 6327293 B2 JP6327293 B2 JP 6327293B2 JP 2016120902 A JP2016120902 A JP 2016120902A JP 2016120902 A JP2016120902 A JP 2016120902A JP 6327293 B2 JP6327293 B2 JP 6327293B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
vaporization
filter material
water
case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016120902A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016180587A (ja
Inventor
塚田 一郎
一郎 塚田
実 下峰
実 下峰
敏弘 大滝
敏弘 大滝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Home Technology Corp filed Critical Toshiba Home Technology Corp
Priority to JP2016120902A priority Critical patent/JP6327293B2/ja
Publication of JP2016180587A publication Critical patent/JP2016180587A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6327293B2 publication Critical patent/JP6327293B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Humidification (AREA)

Description

本発明は、気化フィルタを有する加湿装置に関する。
従来知られている加湿装置の加湿方式は、気化式,ハイブリッド式,ヒータ式,超音波式の4種類に大別されるが、消費電力が少なく静寂性の高い加湿装置が求められている。特に気化フィルタを内蔵する気化式の加湿装置は、消費電力が少ないものの風量が多いという特徴を有し、例えば特許文献1などに開示される。引用文献1の気化フィルタは、トレイに貯留する加湿用の液体に触れた状態で、本体内部のファンからの風が当たる部位に配設される。
特開2010−249511号公報
しかし上述した加湿装置は、次のような課題があった。
少ない風量で多くの加湿量を得るためには、気化フィルタへの給水による保水量を多くし、且つ風を受けたことによる気化作用(気化の速さと気化の量)を高めることが必要とされる。しかし、従来の加湿装置では、気化フィルタの保水性能が十分であるとは言い難く、また気化性能も不十分であるため、気化フィルタの使用量が増加して、製品の小型化を実現できない問題があった。
また、気化フィルタは使用を継続するためにメンテナンスを伴うが、製品から気化フィルタを分解して揉み洗いを繰り返すうちに、フィルタ素材の寸法が変化して伸びる傾向にある。そのため、フィルタ素材が伸びたまま巻枠に取り付けると、フィルタ素材が弛んで隙間を生じ、加湿性能に影響が出る問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、その目的は、気化フィルタを巻枠に取り付けたときに隙間が生じず、安定した加湿性能を維持できる加湿装置を提供することにある。
請求項1の発明では、巻枠に対するフィルタ素材の固定位置を任意に決めることができるので、メンテナンスの繰り返しでフィルタ素材の長さが伸びても、隙間を生じないように取付け位置を調整でき、固定具の間の距離が一定となるように調整して、気化フィルタの外周を常に所定の寸法に維持できる。そのため、気化フィルタを巻枠に取り付けたときに隙間が生じず、安定した加湿性能を維持できる。
請求項の発明では、ユーザーが固定具を利用してフィルタ素材を巻枠に装着する際に、フィルタ素材を裏表間違いなく巻枠に巻き付けできるように、フィルタ素材の方向を識別部で知らせるので、誤った向きに巻き付けられたフィルタ素材が弛んだり突っ張ったりすることで、加湿空気が漏れる隙間が形成される不具合を解消できる。
請求項の発明では、巻枠はフィルタ素材よりも保液性に劣るため、液滴が付着した巻枠の露出部に直接風が当たると、風力で液滴が周辺に飛散するが、露出部をカバーで覆うことで、そうした液滴の飛散を防止できる。
請求項の発明では、巻枠はフィルタ素材よりも保液性に劣るため、液滴が付着した巻枠の露出部に風が当たると、風力で液滴が周辺に飛散するが、露出部をフィルタで覆うことで、そうした液滴の飛散を防止できる。また、フィルタ素材に加えて、フィルタ自体の保液性能や気化性能を利用でき、液滴の飛散を防止しつつも、加湿性能をさらに向上させることができる。
請求項の発明では、巻枠はフィルタ素材よりも保液性に劣るため、液滴が付着した巻枠に直接風が当たると、巻枠の端部から風力で液滴が周辺に飛散するが、巻枠の端部にリング状のリブを設けることで、そうした液滴の飛散を防止できる。
請求項1の発明によれば、気化フィルタを巻枠に取り付けたときに隙間が生じず、安定した加湿性能を維持できる。
請求項の発明によれば、誤った向きに巻き付けられたフィルタ素材が弛んだり突っ張ったりすることで、隙間が形成される不具合を解消できる。
請求項の発明によれば、巻枠の露出部からの液滴の飛散を防止できる。
請求項の発明によれば、巻枠の露出部からの液滴の飛散を防止しつつも、加湿性能をさらに向上させることができる。
請求項の発明によれば、巻枠の端部からの液滴の飛散を防止できる。
本発明の一実施例を示す加湿装置の前面方向から見た斜視図である。 同上、加湿装置の背面方向から見た斜視図である。 同上、加湿装置の分解斜視図である。 同上、フィルタ素材単体の正面図である。 同上、(A)は基材の一方の面を示し、(B)は基材の他方の面を示した図である。 同上、図4に示すフィルタ素材の要部拡大断面図である。 別な変形例として、2枚の基材からなるフィルタ素材の要部拡大断面図である。 従来例を示すフィルタ素材の要部拡大断面図である。 同上、フィルタケースとフィルタユニットとの係合部分を示す要部斜視図である。 別な変形例のフィルタケースとフィルタユニットとの係合部分を示す要部斜視図である。 同上、別な方向から見たフィルタケースとフィルタユニットとの係合部分を示す要部斜視図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明における加湿装置の好ましい実施例を説明する。
図1〜図11は、本発明の一実施例における加湿装置を示している。先ず、加湿装置の全体的な構成について、図1〜図3を参照しながら説明すると、1は背面側を開口した略円筒有底状の本体、2は本体の背面開口を塞ぐ後カバー、3は後カバー2を覆うように本体1の背面に取り付けられる後パネル、4は本体1の前面に取り付けられる前パネルである。本実施例では、何れも樹脂製の本体1,後パネル3および前パネル4により、加湿装置の外観をなす外郭部材が形成される。
本体1には、複数枚の羽根5を放射状に配置してなるファン6と、ファン6の駆動源となる送風モータ7が設けられ、送風モータ7の回転軸8をファン6の中心部に形成した孔部9に貫通させ、ファン6の背面側から突出する回転軸8の先端部にスピンナー10を螺着することにより、ファン6が回転軸8に取付け固定される。その他に本体1は、ファン6の外周を取り囲むドーナツ形で円環状の気化フィルタ11と、気化フィルタ11の下側に配設するトレイ12と、気化フィルタ11に液体である水を送り込む給水用のギアモータ13と、をそれぞれ備えている。
ファン6は、側面から空気を吸い込み、外周から空気を吐き出すターボファンやシロッコファンとして構成される。また、送風モータ7の回転軸8は、その軸方向が本体1の前後方向に一致するように配置される。
本体1の上面部には、複数のボタンからなる操作部16やLEDなどの表示部17を備えた操作パネル18が設けられると共に、本体1に対して起伏自在な略L字状のハンドル19が設けられる。また、本体1の左右側面部には、多数の開口を有する排気口20がそれぞれ設けられる。排気口20は、ファン6の排気方向に直交して、ファン6の外周を取り囲むように形成される。
前記後パネル3には、多数の開口を有する吸気口21が設けられる。吸気口21は、ファン6の吸気方向である回転軸8の軸方向に直交して形成される。また、吸気口21からファン6に向かう空気の流れを遮断しないように、後パネル3とファン6との間にある中間部材としての後カバー2には、空気の流通口22が開口形成される。
本体1と前パネル4との間には、液体供給源としてのタンク23が着脱自在に配設される。タンク23は周知のように、水を収納する容器24と、容器24の口部に着脱可能に装着されるキャップ25とからなる。キャップ25には図示しない弁体が設けられており、キャップ25を下にしてタンク23を直立状態で本体1に装着したときに、トレイ12側から弁体が押され、タンク23内の水が有底状に形成されたトレイ12の貯留部27に送出されるようになっている。このときの貯留部27内の液位は、タンク23に収納される水の残量に拘らず、タンク23の下端の位置に規定される。なお、タンク23を本体1から頻繁に着脱する関係で、前パネル4も本体1に対して、例えば爪嵌合などにより着脱自在に配設される。
気化フィルタ11は、ドラム状に形成されたフィルタ支持体としてのフィルタケース31に、例えばポリエステルなどの繊維を組み合わせて縫製された帯状のフィルタ素材32が巻付くように取り付けられている。フィルタケース31は、リング状に形成された前後一対の枠体33,34の間に、複数本の支柱35を連結して形成され、フィルタ素材32は各支柱35の外側に配設される。
トレイ12は、前述した貯留部27の他に、ギアモータ13を駆動源として、貯留部27に貯留した水を気化フィルタ11に導いて供給する給水手段37を備える。給水手段37は、ギアモータ13の回転軸に連結する回動自在な歯車38や、貯留部27に貯留する水を汲み上げるための回動自在な柄杓39の他に、柄杓39で汲み上げた水を、気化フィルタ11の内側に導いて給水するシャワーユニット40などを備えて構成される。そして、ギアモータ13の回転力が歯車38に与えられると、歯車38に噛合する気化フィルタ11がファン6の周りを回転すると共に、気化フィルタ11の回転力が柄杓39に伝達することで、いわゆる水汲み水車構造をなす柄杓39が貯留部27内の水を汲み上げて、気化フィルタ11の内側からフィルタ素材32に向けて給水を行なう構成となっている。
本実施例では、送風モータ7を中心として、その周囲にファン6と、気化フィルタ11が配置されている。ここで、操作部16のボタン(例えば、運転切/入ボタン)を操作して、加湿装置の運転を開始すると、送風モータ7に所定の電力が供給され、本体1の内部でファン6が回転軸8を中心に回転する。これにより、吸気口21から流通口22を通してファン6の後側面から取り込まれた加湿用空気は、ファン6の外周方向に向きを変えて気化フィルタ11を通過する。また、加湿装置の運転時には、必要に応じてギアモータ13に所定の電力が供給されるので、本体1の内部で気化フィルタ11を回転させつつ、気化フィルタ11の内側からフィルタ素材32に向けて水が供給され、フィルタ素材32は常に水を含んだ状態になる。したがって、前記ファン6の回転に伴い気化フィルタ11を通過する加湿用空気は、フィルタ素材32から水分を奪って、本体1の側面に形成された排気口20に湿潤空気として排出される。
41は、本体1内部に組み込まれた霧化装置である。霧化装置41は、加湿装置の運転時に操作部16の別なボタン(例えば、ピコイオンボタン)を操作することで動作し、操作パネル18と排気口20との間に形成されたミスト放出口42から、マイナスイオンを帯電した微小な粒子径を有する微細ミストが放出されるようになっている。
次に、本実施例の加湿装置に関する特徴的部分について、図4〜図11を参照しながらさらに詳しく説明する。
図4は、フィルタケース31から取り外したフィルタ素材32を含むフィルタユニット45を示している。同図において、フィルタ素材32は、複数の基材47A,47B,47Cを重ね合わせて縫製したもので、フィルタ素材32の長手方向の一端部と他端部には、同形状の固定部材48,49がそれぞれ取付け固定される。また50は、フィルタ素材32と同材質の別な短冊状のフィルタであり、このフィルタ50の一端部が、フィルタ素材32の一端部と共に固定部材48に取付け固定される。フィルタ素材32を構成する基材47A,47B,47Cは、何れも同じ材質で、可撓性に富む帯状の繊維体であり、これらの基材47A,47B,47Cを途中で束ねて止めるために、フィルタ素材32の適所には樹脂製の止め具51が配設される。そして、フィルタケース31に着脱可能に設けられるフィルタユニット45は、上述したフィルタ素材32と、固定部材48,49と、フィルタ50と、止め具51とにより構成される。
基材47A,47B,47Cは、それぞれの長手方向の長さをLA,LB,LCとすると、LA>LB>LCの関係にある。つまり、フィルタユニット45をフィルタケース31に巻き付けたときに、気化フィルタ11の外周側に位置する基材47Aの長さLAは、気化フィルタ11の内周側に位置する基材47Cの長さLCよりも大きな寸法とする。この寸法差は、円筒巻枠状のフィルタケース31の直径に依存するもので、本体1内に装着される気化フィルタ11として、基材47A,47B,47Cが弛んだり突っ張ったりしないように選定される。基材47A,47B,47Cの数は、本実施例のような3つに限られないが、複数の基材でフィルタ素材32を構成する限り、こうした寸法関係となるように各基材の長手方向の長さが考慮される。
固定部材48,49は何れもクリップ状をなし、フィルタケース31に係脱可能な係止部55と、フィルタ素材32の端部に取付けられ、その取付け位置を可変できるストッパ部56とにより構成される。ここで注目すべきは、固定部材48,49の係止部55は、何れもフィルタケース31に装着される側に突出した形状を有している、ということである。つまり、このような係止部55の形状は、基材47Aが自ずと気化フィルタ11の外周側の向きに位置するように、フィルタ素材32をフィルタケース31へ巻き付けるための識別部として設けられている。ここでいう識別部は、例えばフィルタユニット45の適所に設けた目印として設けても構わないが、本実施例では、フィルタケース31に係脱する係止部55を、識別部としてそのまま兼用することができる。
ストッパ部56は、例えば固定部材48,49の本体57から突出してフィルタ素材32の適所に挿抜可能なピン58と、このピン58に着脱可能に設けられる板状の押え部59とにより構成される。そのため、フィルタ素材32に対するピン58の挿入位置を変えることで、固定部材48,49の間の距離が一定となるように調整して、気化フィルタ11の外周を常に所定の寸法に維持できる。勿論、別な構造で同等の機能を実現しても構わない。何れにせよ、フィルタ素材32に対する固定部材48,49の取付け位置は、固定部材48,49に設けたストッパ部56により可変できる構成とする。
そして本実施例では、気化フィルタ11の両端を、フィルタケース31に設けられた固定部材48,49に気化フィルタ11の長さを調整しながら固定できるので、気化フィルタ11の弛みや突っ張りによる隙間(加湿用空気が漏れる隙間)を解消できる。
フィルタ50は、固定部材49の係止部55が挿通可能な大きさの孔61が開口形成されている。この孔61に固定部材49の係止部55を挿通して、フィルタケース31にフィルタユニット45を装着することで、フィルタケース31の外周部は、連続するフィルタ素材32とフィルタ50で覆われる。
図5は、基材47A,47B,47Cの一方の面と、反対側の他方の面をそれぞれ示したものである。図5(A)に示すように、基材47A,47B,47Cの一方の面は、何れも略リング状の通気可能な開口62を多数有するように縫製された縫製体63が設けられる。また、図5(B)に示すように、基材47A,47B,47Cの他方の面は、何れも先端が開放した撥水性を有する繊維部材64が設けられる。繊維体63は、縫製により通気可能な空間を開口62として形成しており、それに対して繊維部材64は、断面長さの異なる多数の繊維を密集して植設した集合体として構成される。
図6は、図4で示したような3枚の基材47A,47B,47Cからなるフィルタ素材32の断面図を示している。前述のように、基材47Aは気化フィルタ11の外周部を形成し、基材47Cは気化フィルタ11の内周部を形成するが、これらの基材47A,47Cは、気化フィルタ11の外周部側の外面と内周部側の外面の少なくとも一方が繊維部材64となるように、裏表を考慮して配設される。
図7は、別な変形例として2枚の基材47A,47Cからなるフィルタ素材32の断面図を示している。この場合も同様に、気化フィルタ11の外周部側の外面と内周部側の外面の少なくとも一方が繊維部材64となるように、基材47A,47Cが配設される。また、図示しないが4枚以上の基材からなるフィルタ素材についても、気化フィルタ11の外周部に位置する基材と、気化フィルタ11の内周部に位置する基材を、同様に配置すればよい。
比較として、図8に従来のフィルタ素材32の断面図を示す。この例では、気化フィルタ11の外周部側の外面と内周部側の外面の両方が、共に縫製体63となるように、基材47A,47Cが配設される。縫製体63は、略リング状の開口62を有するので、気化フィルタ11への給水により開口62に水を保持することができ、繊維の集合体からなる繊維部材64よりも保水機能に向いている。一方、繊維部材64は先端が開放されていて、縫製体63に保持された水を先端から離水させる離水性に優れている。しかし、図8に示す従来のフィルタ素材32では、繊維部材64の先端部から気化されようとする水が、縫製体63に閉じ込められて保持されてしまい、十分な保湿性能と離水性能が得られない。これに対して、図6や図7に示すフィルタ素材32では、繊維部材64の先端が開放した空間に向いているので、気化フィルタ11の内部で縫製体63により十分に保水すると共に、加湿用空気を直接受ける気化フィルタ11の外面を気化し易くすることができ、結果的に加湿装置としての加湿性能が向上する。
図9は、気化フィルタ11におけるフィルタケース31とフィルタユニット45との係合部分を示したものである。フィルタケース31の一側を形成する枠体33には、ギアモータ13からの駆動力をフィルタケース31への回転力として伝達する歯車71が設けられる。この歯車71は、ギアモータ13の回転軸に連結する歯車38に噛合すると共に、柄杓39に設けた図示しない歯車にも噛合して、柄杓39に回転力を与える伝達機構を構成している。本体1内部の気化フィルタ11は、貯留部27の液位よりも高い位置にあって、ギアモータ13が駆動しない限り、乾燥状態を保つ一方で、給水手段37を構成する柄杓39の下端部は、貯留部27の液位よりも低い位置にあって、柄杓39は一部が浸かっており、ギアモータ13の駆動力によって、気化フィルタ11と共に柄杓39が回転すると、柄杓39により貯留部27からの水を汲み上げて、給水トレイとしてのシャワーユニット40に給水が行われるようになっている。シャワーユニット40には、気化フィルタ11に対応して複数の孔が設けられており、この孔を通して回転する気化フィルタ11の内側に、液体である水が供給される。
複数の支柱35は、フィルタケース31の前側と後側に配置された円環状の枠体33,34を、所定の間隔に支持すると共に、その外側面にフィルタユニット45が被さる支持体として設けられるもので、回転するフィルタケース31の中心から同じ距離にあって等間隔に配置される。また、枠体33,34の間には、支柱35とは別に、フィルタユニット45の固定部材48,49をフィルタケース31に着脱可能にする取付け部材73が配設される。この取付け部材73には、固定部材48,49の係止部55にそれぞれ係止される一対の被係止部75が、間隔を置いて設けられる。フィルタケース31を構成する枠体33,34や、支柱35や、取付け部材73は、何れも撥水性を有する樹脂で形成される。
図9に示す気化フィルタ11は、固定部材48,49の係止部55を取付け部材73の被係止部75に係止して、フィルタ素材32をフィルタケース31の外周部に巻き付けたときに、フィルタ素材32の不連続な部分で、支柱35や取付け部材73などの樹脂材料が気化フィルタ11の外面にあらわれる露出部76が形成される。しかし本実施例では、固定部材49を取付け部材73に取付け固定する際に、固定部材49の係止部55をフィルタ50の他端側に設けた孔61に予め挿通した上で、この係止部55を取付け部材73の被係止部75に係止することで、露出部76を覆い隠すことができる。このようにすると、気化フィルタ11に保持された水分が、撥水性のある露出部76に水滴として付着した状態で、露出部76にファン6の回転に伴う風が当たっても、露出部76の水滴はフィルタ50に保持されるため、気化フィルタ11から外部には飛散しない。また、フィルタ素材32のみならず、フィルタ50自体の保水性能や気化性能を利用できるので、フィルタ50を付加した分、加湿性能をさらに向上させることができる。
図10および図11は、フィルタ50に代わって、カバー77を設けた別の変形例を示している。この変形例でも、フィルタ素材32をフィルタケース31の外周部に巻き付けたときに、フィルタ素材32の不連続な部分で、フィルタケース31の樹脂材料が気化フィルタ11の外面にあらわれる露出部76が形成される。しかし、フィルタケース31に着脱可能に設けられるカバー77を、フィルタ素材32の不連続な部分に装着することで、露出部76を覆い隠すことができる。そのため、気化フィルタ11に保持された水分が、撥水性のある露出部76に水滴として付着した状態で、露出部76にファン6の回転に伴う風が当たっても、露出部76の水滴はカバー77によってガードされ、気化フィルタ11から外部には飛散しない。
また、図10や図11に示すフィルタケース31は、気化フィルタ11へ外周方向に突出する立壁状のリブ78を枠体33,34に形成している。リブ78は、ファン6から気化フィルタ11に向けて送出される加湿用空気の流れに臨んで、枠体33,34の内周側部よりファン6に向けて立設しており、枠体33,34間を連結する支持体としての支柱35に付着した水滴が、ファン6からの風によって周辺に飛散しないように、支柱35の先端よりもリブ78の先端が外方に延びてフランジ状に形成される。そのため、気化フィルタ11に保持された水分が、撥水性のある支柱35に水滴として付着した状態で、支柱35にファン6の回転に伴う風が当たっても、露出部76の水滴はリブ78によってガードされ、気化フィルタ11から外部には飛散しない。
以上のように、本実施例における加湿装置は気化フィルタ11を備え、この気化フィルタ11は、複数の基材47A,47B,47Cを重ね合わせて構成され、複数の基材47A,47B,47Cはそれぞれ、一方の面が通気可能な開口62を有する縫製体63と、他方の面が繊維の集合体からなる繊維部材64で構成され、気化フィルタ11の両面は、少なくとも片面を繊維部材64で形成している。
この場合、基材47A,47B,47Cの一方の面は、縫製体63により略リング状に開口しているので、気化フィルタ11を吸水したときの保水性能に向いている。一方、基材47A,47B,47Cの他方の面は、繊維部材64により先端が開放されているので、離水性ひいては気化性能に優れる。このように気化フィルタ11は、それぞれの特徴を活かした構造を有するので、気化フィルタ11の内部で十分に保水し、加湿用空気を直接受ける外面を気化し易くして、加湿性能を向上でき、気化フィルタ11の使用量を低減させて、製品の小型化を実現できる。
また、本実施例では、帯状に形成されたフィルタ素材32を巻枠としてのフィルタケース31に巻き付けて構成した気化フィルタ11を備え、気化フィルタ11を回転させつつ、液体を含んだ状態のフィルタ素材32に加湿用空気を通過させて、湿潤空気を排出させる加湿装置であって、気化フィルタ11は、フィルタ素材32の端部と他端部にそれぞれ取付け固定され、フィルタケース31に一定の間隔で着脱可能な固定具としての固定部材48,49を備え、固定部材48,49は、フィルタ素材32の端部に対する固定部材48,49の取付け位置を可変できるストッパ部56を備えて構成される。
この場合、フィルタケース31に対するフィルタ素材32の固定位置を任意に決めることができるので、メンテナンスの繰り返しでフィルタ素材32の長さが伸びても、隙間を生じないように取付け位置を調整でき、固定部材48,49の間の距離が一定となるように調整して、気化フィルタ11の外周を常に所定の寸法に維持できる。そのため、気化フィルタ11をフィルタケース31に取り付けたときに隙間が生じず、安定した加湿性能を維持できる。
また、本実施例のフィルタ素材3は、複数の基材47A,47B,47Cを重ね合わせて構成され、気化フィルタ11の外側に位置する基材47Aを、気化フィルタ11の内側に位置する基材47Cよりも長く形成している。
この場合のフィルタ素材3は、気化フィルタ11の外側に位置する基材47Aが、気化フィルタ11の内側に位置する素材47Cよりも長い寸法で形成されるため、それぞれの基材47A,47B,47Cを弛ませることなく、フィルタケース31にフィルタ素材32を巻き付けることが可能になり、加湿性能をより安定化させることができる。
さらに本実施例では、フィルタケース31に着脱可能な固定具としての固定部材48,49を、フィルタ素材3の両端部に設けており、固定部材48,49は、フィルタ素材32を所定の向きにフィルタケース31へ巻き付けできるようにする識別部として、フィルタケース31に装着される側に突出した形状を有する係止部55を設けている。
この場合、ユーザーが固定部材48,49を利用してフィルタ素材32をフィルタケース31に装着する際に、フィルタ素材32を裏表間違いなくフィルタケース31に巻き付けできるように、フィルタ素材32の方向を係止部55で知らせるので、誤った向きに巻き付けられたフィルタ素材32が弛んだり突っ張ったりすることで、加湿空気が漏れる隙間が形成される不具合を解消できる。
また、本実施例の気化フィルタ11は、フィルタ素材32の一端部と他端部との間に、フィルタケース31の露出部76が形成され、この露出部76を覆うカバー77を設けている。
この場合、フィルタケース31はフィルタ素材32よりも保水性に劣るため、水滴が付着したフィルタケース31の露出部76に直接風が当たると、風力で水滴が周辺に飛散するが、露出部76をカバー77で覆うことで、そうした水滴の飛散を防止できる。
また、上記カバー77に代わって、フィルタ50を設けてもよい。この場合も、フィルタケース31はフィルタ素材よりも保水性に劣るため、水滴が付着したフィルタケースの露出部76に風が当たると、風力で水滴が周辺に飛散するが、露出部76をフィルタ50で覆うことで、そうした水滴の飛散を防止できる。また、フィルタ素材32に加えて、フィルタ50自体の保水性能や気化性能を利用でき、水滴の飛散を防止しつつも、加湿性能をさらに向上させることができる。
さらに、本実施例の気化フィルタ11は、フィルタケース31の端部にリング状のリブ78を設けている。
この場合、フィルタケース31はフィルタ素材32よりも保水性に劣るため、水滴が付着したフィルタケースに直接風が当たると、フィルタケース31の端部から風力で水滴が周辺に飛散するが、フィルタケース13の端部にリング状のリブ78を設けることで、そうした水滴の飛散を防止できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば、本体1の内部構造において、各部の形状や配置などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更が可能である。また、本発明の加湿装置は、例えば気化フィルタ11の下流側に空気清浄フィルタを備えたにも適用できるものである。
11 気化フィルタ
31 フィルタケース(巻枠)
32 フィルタ素材
47A,47B,47C 基材
48,49 固定部材(固定具)
50 フィルタ
55 係止部(識別部)
56 ストッパ部
76 露出部
77 カバー
78 リブ

Claims (5)

  1. 帯状に形成されたフィルタ素材を巻枠に巻き付けて構成した気化フィルタを備え
    前記気化フィルタを回転させつつ、液体を含んだ状態の前記フィルタ素材に加湿用空気を通過させて、湿潤空気を排出させる加湿装置であって、
    前記気化フィルタは、前記フィルタ素材の一端部と他端部にそれぞれ取付け固定され、前記巻枠に一定の間隔で着脱可能な固定具を備え、
    前記固定具は、前記フィルタ素材の端部に対する前記固定具の取付け位置を可変できるストッパ部を備えたことを特徴とする加湿装置。
  2. 記固定具は、前記フィルタ素材を所定の向きに前記巻枠へ巻き付けできるようにする識別部を設けたことを特徴とする請求項記載の加湿装置。
  3. 前記気化フィルタは、前記フィルタ素材の一端部と他端部との間に、前記巻枠の露出部が形成され、
    前記露出部を覆うカバーを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の加湿装置。
  4. 前記気化フィルタは、前記フィルタ素材の一端部と他端部との間に、前記巻枠の露出部が形成され、
    前記露出部を覆うフィルタを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の加湿装置。
  5. 前記気化フィルタは、前記巻枠にリブを設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の加湿装置。
JP2016120902A 2016-06-17 2016-06-17 加湿装置 Active JP6327293B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016120902A JP6327293B2 (ja) 2016-06-17 2016-06-17 加湿装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016120902A JP6327293B2 (ja) 2016-06-17 2016-06-17 加湿装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012210144A Division JP2014066382A (ja) 2012-09-24 2012-09-24 加湿装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016180587A JP2016180587A (ja) 2016-10-13
JP6327293B2 true JP6327293B2 (ja) 2018-05-23

Family

ID=57131697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016120902A Active JP6327293B2 (ja) 2016-06-17 2016-06-17 加湿装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6327293B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1075591A (en) * 1975-07-21 1980-04-15 White Consolidated Industries Humidifier drive system
US4127620A (en) * 1977-07-18 1978-11-28 Canadian Appliance Manufacturing Company Limited Integral water fill system for humidifiers
JPS5789134U (ja) * 1980-11-20 1982-06-01
JPS6298136A (ja) * 1985-10-24 1987-05-07 Ryohei Yoshimoto 低温保存ケ−ス用加湿器
JP3434049B2 (ja) * 1994-01-20 2003-08-04 三菱重工業株式会社 吸水型加熱式加湿装置
JPH1026379A (ja) * 1996-07-09 1998-01-27 Mitsubishi Juko Reinetsu Kizai Kk 吸水型加熱式加湿装置における吸水エレメント
JP3769676B2 (ja) * 1997-03-25 2006-04-26 三菱重工空調システム株式会社 吸水型加熱式加湿装置における吸水エレメント
JP4170709B2 (ja) * 2002-08-30 2008-10-22 九州日立マクセル株式会社 マイナスイオン発生装置
JP5130875B2 (ja) * 2007-11-15 2013-01-30 パナソニック株式会社 加湿装置
JP5493888B2 (ja) * 2010-01-12 2014-05-14 パナソニック株式会社 加湿装置および加湿機能付空気清浄装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016180587A (ja) 2016-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10094582B2 (en) Apparatus for both humidification and air cleaning
EP3179174B1 (en) Apparatus for both humidification and air cleaning
KR20170051211A (ko) 가습청정장치
EP2993420A2 (en) Air washer
EP3163189B1 (en) Apparatus for both humidification and air cleaning
KR101871268B1 (ko) 가습청정장치
JP2021167714A (ja) 加湿清浄装置
EP3163199B1 (en) Apparatus for both humidification and air cleaning
CN106989466B (zh) 加湿净化装置
CN107101305B (zh) 加湿净化装置
KR102384474B1 (ko) 기화식 가습기
JP4937036B2 (ja) 加湿装置
JP2010117061A (ja) 加湿装置および加湿機能付空気清浄装置
US10267528B2 (en) Air conditioning apparatus
JP6327293B2 (ja) 加湿装置
KR101925667B1 (ko) 가습기능을 구비하는 습식 공기청정기
JP2014066382A (ja) 加湿装置
JP7113186B2 (ja) 加湿装置
JP2007285565A (ja) 加湿装置
KR102381724B1 (ko) 가습청정장치
JP2014064964A (ja) ミスト発生装置
KR101968442B1 (ko) 가습기능을 구비하는 습식 공기청정기
JP2003014263A (ja) 加湿器
WO2014010296A1 (ja) 加湿装置
JP6295503B2 (ja) 加湿装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6327293

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250