JP6327207B2 - Ge又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法 - Google Patents

Ge又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体デバイスの製造工程において、Ge又はSiGeまたはゲルマニド表面上のレジストや金属残渣を洗浄除去するためのGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法に係り、詳しくは、Ge又はSiGeまたはゲルマニドを溶解させずにGe又はSiGeまたはゲルマニド表面上のレジストや金属残渣を効率的に洗浄除去するGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法に関する。
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、チャネルの移動度向上のためチャネル材料がSiからGeやSiGe、シリサイドやゲルマニドに変わりつつある。一方、GeやSiGeやゲルマニドを用いたデバイスの製造工程でも、従来のSi半導体の製造工程と同様に、Ge又はSiGe層またはゲルマニド上からレジストや金属残渣を除去する洗浄工程が必要とされている。
従来、Siチャネルやシリサイド上のレジストや金属残渣除去には、通常SPM(硫酸と過酸化水素の混合液)が用いられている(例えば特許文献1,2)、
しかしならが、SPMを用いてGe又はSiGe層またはゲルマニドを洗浄するとGe又はSiGeまたはゲルマニドの溶解が起こり、デバイスの電気特性が悪化する。
特開2014−241386号公報 特開2013−168576号公報
本発明は、半導体デバイス製造時のGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄工程において、Ge又はSiGeまたはゲルマニドを溶解させずにレジストや金属残渣を効率的に洗浄除去することができるGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、洗浄液として、硫酸濃度が所定値以上で、酸化剤濃度が所定値以下の硫酸溶液を用いることにより、Ge又はSiGeまたはゲルマニドを溶解させずに、レジストや金属残渣を効率的に洗浄除去することができることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] Ge又はSiGeまたはゲルマニド上のレジストないし金属残渣を洗浄により除去するための洗浄方法であって、洗浄液として、硫酸濃度が96重量%以上かつ酸化剤濃度が200g/L以下の硫酸溶液を用いることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
[2] [1]において、前記洗浄液が硫酸溶液を電気分解して得られた電解液であることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
[3] [1]において、前記洗浄液が硫酸溶液に過酸化水素を混合した溶液であることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
[4] [1]において、前記洗浄液が硫酸溶液にオゾンガスを溶解させた溶液であることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記洗浄時の処理温度が50℃以下であることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
本発明によれば、Ge又はSiGeまたはゲルマニドを溶解させることなく、Ge又はSiGeまたはゲルマニド上のレジストや金属残渣を効率的に洗浄除去することができる。
実験例1における各試験液の硫酸濃度とGe溶解速度との関係を示すグラフである。 実験例2における各試験液の酸化剤濃度とGe溶解速度との関係を示すグラフである。 実験例3における各試験液の硫酸濃度とNiPt残渣除去率との関係を示すグラフである。 実験例3における各試験液の硫酸濃度とレジスト除去率との関係を示すグラフである。 実験例4におけるESA試験液の酸化剤濃度とNiPt残渣除去率及びレジスト除去率との関係を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明者らは、従来、シリコンウェハの洗浄に用いられているSPMでは、GeやSiGeやゲルマニドが溶解してしまう要因について検討し、洗浄液として酸化剤と水分を含む酸性溶液を用いて洗浄処理した場合、洗浄液中の水分がGe又はSiGeまたはゲルマニドの溶解に大きく影響していることを見出した。通常、SPMは硫酸と過酸化水素水(過酸化水素濃度30重量%)を3:1〜5:1(体積比)の比率で混合しているため、相当量の水分を含んでいる。さらに、混合後のSPMの液温は混合による発熱反応のため100℃以上の高温になるため、Ge又はSiGeまたはゲルマニドを激しく溶解させる。
一方、Ge又はSiGeまたはゲルマニド上のレジストや金属残渣を除去するためには酸化剤が必要であるため、SPMを使用する場合Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解を防ぐには酸化剤濃度を減らすことなく酸化剤を含む洗浄液中の水分含有量を出来るだけ減らすことが必須である。
上記のような課題に対し、本発明者らは、Ge又はSiGeまたはゲルマニドを溶解させない酸性洗浄液によるGe又はSiGeまたはゲルマニドの新規洗浄方法について検討を重ねた結果、硫酸濃度が90重量%以上で酸化剤濃度が200g/L以下の硫酸溶液を用い、好ましくは50℃以下の処理温度で洗浄することで、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解を十分に抑制して、レジストや金属残渣を高度に洗浄除去することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
本発明において、洗浄対象となるGe又はSiGeまたはゲルマニドは、具体的には、半導体デバイスの製造工程において、シリコンウェハ上に成膜されたGe又はSiGe膜上に、絶縁膜や電極膜等を形成するために、レジスト膜や、ゲルマニド化後の金属残渣が付着し、Ge又はSiGe膜またはゲルマニド層が表出するウェハであり、次の成膜工程のために、このウェハ上のレジストや金属残渣は確実に除去する必要がある一方で、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解を極力抑制する必要がある。なお、SiGeとしては、Si1−xGe(0.5≦x<1)程度のSiGe合金が好適である。
本発明においては、このようなGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄に当たり、洗浄液として硫酸濃度が90重量%以上で酸化剤濃度が200g/L以下の硫酸溶液を用いる。
洗浄液としての硫酸溶液の硫酸濃度は、高い方が相対的に水分濃度が低くなって、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解を抑制することができる。従って、洗浄液として用いる硫酸溶液の硫酸濃度は90重量%以上、特に96重量%以上で、水分濃度が10重量%以下、特に4重量%以下であることが好ましい。硫酸溶液の硫酸濃度の上限は通常98重量%である。
このように硫酸濃度が高く、水分濃度の低い硫酸溶液であれば、洗浄時のGe又はSiGeまたはゲルマニドの溶解を抑制することができる。
また、本発明において、洗浄液の酸化剤濃度を200g/L以下とする理由は以下の通りである。
酸化剤は、レジストや金属残渣の除去に必要な成分であるが、上述のように、本発明においては、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解を抑制するために、硫酸濃度90重量%以上の硫酸溶液を用いる。このような高濃度硫酸溶液を電気分解して過硫酸を生成させる場合、高濃度硫酸溶液は電解効率が悪いことから、一般的な電解装置では、酸化剤濃度を200g/Lより高くすることは困難である。この場合の好適な酸化剤濃度は5g/L以下である。
また、硫酸溶液にオゾンガスを溶解させた溶液を用いる場合、硫酸溶液へのオゾンガスの溶解度の上限は通常0.2g/L程度であり、酸化剤濃度5g/Lを超える硫酸溶液を調整することは困難である。
なお、通常、過酸化水素水の過酸化水素濃度は30重量%であることから、一般的なSPM中の硫酸濃度は90重量%以下となるため、硫酸濃度90重量%以上のSPMを調製するには、混合比を十分に制御する必要がある。
これらの観点から、洗浄液としては、混合比が3:1〜5:1の従来のSPMに比べ、高い硫酸濃度を維持しながら酸化剤を含有させることができる後述のESA又はSOMが望ましい。
洗浄液としての硫酸溶液の酸化剤濃度は、低過ぎるとレジスト及び金属残渣の除去効率が悪い。特にレジストや金属残渣を完全に除去するための酸化剤濃度は、後述の実験例4に示されるように、2g/L以上である。
なお、後述の実験例で使用される硫酸濃度98重量%、酸化剤濃度5g/Lの硫酸溶液の水分濃度は、2重量%程度である。
本発明で洗浄液として用いる硫酸溶液は、上記の酸化剤濃度及び硫酸濃度を満たすものであればよく、その酸化剤の種類等には特に制限はないが、本発明で用いる硫酸溶液としては、具体的には次のようなものが挙げられる。
(1) 硫酸溶液を電気分解した電解液(以下「ESA」と称す場合がある。)
(2) 硫酸溶液に過酸化水素を混合した溶液であるSPM
(3) 硫酸溶液にオゾンガスを溶解させた溶液(以下「SOM」と称す場合がある。)
ESAは、硫酸溶液の電気分解で、酸化剤として過硫酸であるペルオキソ二硫酸(H)を生成させたものであり、生成したペルオキソ二硫酸は高い酸化力によりレジストや金属残渣を剥離除去する。
ESAの酸化剤濃度は、電解条件を調整することにより容易に制御することができる。
ESAを洗浄液として用いることにより、液中のペルオキソ二硫酸イオンの自己分解で過硫酸濃度が低下した硫酸溶液は、電気分解で再生して循環使用することが好ましい。この場合、過硫酸濃度が低下した硫酸溶液を洗浄装置から循環ラインを通して電解装置に送液する。電解装置では、硫酸溶液に陽極及び陰極を接触させ、電極間に電流を流して電気分解することによって硫酸イオン又は硫酸水素イオンを酸化してペルオキソ二硫酸イオンを生成させ、過硫酸濃度を所望の濃度とした硫酸溶液を再生する。再生した過硫酸含有硫酸溶液を、循環ラインを通して洗浄装置に返送して洗浄に再使用する。このように、過硫酸含有硫酸溶液を洗浄装置と電解反応装置との間で循環させることで、剥離洗浄に用いる過硫酸含有硫酸溶液のペルオキソ二硫酸イオン組成を、洗浄に好適な濃度に維持した状態で効率的な洗浄を継続することができる。
SPMは、硫酸溶液に過酸化水素を混合することにより調製されるが、過酸化水素は、通常2〜50重量%程度、一般的には30重量%の過酸化水素濃度の過酸化水素水として提供される。前述のように、従来シリコンウェハの洗浄に用いられているSPMは、硫酸と30重量%過酸化水素水を3:1〜5:1の比率(体積比)で混合しているため硫酸濃度90重量%以上で所定の酸化剤濃度とすることが困難である。本発明では、例えば、硫酸と30重量%過酸化水素水との混合率を10:1以上(体積比)と硫酸混合比率を大きくしたSPMとすることで、硫酸濃度が高く、水分濃度が低く、かつ所定濃度の酸化剤を含むSPMとする。
SOMは、硫酸へのオゾンガス吹き込みにより調製される。濃度90重量%以上の硫酸溶液へのオゾンガスの吹き込みでは、オゾンガスの溶解濃度は通常0.2g/L以下であり、これよりも高濃度のオゾンガス含有硫酸溶液を調整することは困難である。
このため、本発明では、レジスト及び金属残渣の除去効率の面から、洗浄液としてはSPMまたはESAを用いることが好ましい。特に、ESAは、前述のように、電解装置と洗浄装置を循環させることで、所望の酸化剤(ペルオキソ二硫酸イオン)濃度を維持して洗浄を行うことができ、工業的に有利である。
本発明においては、洗浄液として上記のような酸化剤含有硫酸溶液を用いてGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄を行うが、その際の処理温度(洗浄液温度)は、50℃以下であることが好ましい。レジストや金属残渣の除去、特にレジストの除去には、高温処理することが好ましいが、50℃以上を超える処理温度では、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解速度が急激に速くなる傾向がある。このため、洗浄時の処理温度は、レジスト又は金属残渣を洗浄除去できる範囲において、なるべく低くすることが好ましく、30〜50℃の範囲に設定することが好ましい。
また、洗浄時間についても、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解を抑制する観点から、レジストや金属残渣を除去できる範囲で短く設定することが好ましく、洗浄液として用いる硫酸溶液の硫酸濃度および処理温度によっても異なるが、2分以内、特に1分以内、例えば30秒〜1分とすることが好ましい。
以下に実施例に代わる実験例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<試験項目条件>
試験目的に合わせ、以下の項目を決定する。
(1) 硫酸濃度
(2) 酸化剤濃度
(3) 処理温度
(4) 処理時間
<サンプル条件>
以下3種類のウェハを使用した。
(1) 50nmNiPt残渣付き 20nmNiPtGe/300mmSi(Pt含有率:5重量%)
(2) エピタキシャル80nmGe/300mmSi
(3) レジスト付き エピタキシャル80nmGe/300mmSi
上記サンプル(1)は、直径300mmのSiウェハ上に厚さ20nmのNiPtGe膜(Pt含有率5重量%)を有し、厚さ50nmのNiPt残渣が付着しているものである。
上記サンプル(2)は、直径300mmのSiウェハの表面に厚さ80nmのエピタキシャルGe膜が形成されたものである。
上記サンプル(3)は、上記サンプル(2)に更にレジストが付着したものである。
<分析方法>
(1) ICP−MS:試験液中のGe、SiGe、金属濃度を分析する。
(2) 顕微鏡:Ge上のレジスト除去率を分析する。
<試験フロー>
それぞれの300mmウェハを25mm角の試験片にカットする。カットした試験片を所定時間、試験液に浸漬する。浸漬後、試験液をICP−MSなどで分析し、溶出金属濃度からNiPt残渣除去率又はGe溶解速度を算出する。或いは、顕微鏡観察により、試験片上のレジスト除去の程度を調べる。
[実験例1]
試験液の硫酸濃度の差異によるGe溶解性を試験した。
試験条件:
(1) 試験液:硫酸(硫酸水溶液)、ESA、SPM、SOM
(2) 硫酸濃度:30〜98重量%
(3) 酸化剤濃度:5g/L(ESA、SPM中)
0.2g/L(SOM中)
0g/L(硫酸中)
(4) 処理温度:30℃
(5) 浸漬時間:30秒
(6) 使用ウェハ:エピタキシャル80nmGe/300mmSi
分析方法:ICP−MS(試験液中のGe濃度を分析)
結果:図1に示す。
硫酸のみで酸化剤が存在しない場合、Ge溶解速度は1nm/min以下である。一方で、酸化剤が存在する場合、Ge溶解速度は試験液中の硫酸濃度に反比例する(Ge溶解速度は試験液中の水分量に比例する。)。特に、Ge溶解速度を1nm/min以下に抑えるためには、試験液中の硫酸濃度が90重量%以上である必要があることが分かる。
また、SOMのGe溶解速度はESAやSPMに比べて低い。しかし、実験例3に示されるようにSOMの酸化力はESAやSPMに比べて弱いため、SOMではレジストや金属残渣を完全に除去することは出来ない。
SPM中の硫酸濃度と酸化剤濃度はバッチ式洗浄機での使用や時間経過によって変化するため、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解量は安定しない。したがって、Ge又はSiGeまたはゲルマニド溶解量の制御において、洗浄液としてはESAが最も望ましい。
[実験例2]
試験液の酸化剤濃度の差異によるGe溶解性を試験した。
試験条件:
(1) 試験液:ESA、SPM
(2) 硫酸濃度:85〜98重量%
(3) 酸化剤濃度:5g/L(ESA中)
3〜350g/L(SPM中)
(4) 処理温度:30℃
(5) 浸漬時間:60秒
(6) 使用ウェハ:エピタキシャル80nmGe/300mmSi
分析方法:ICP−MS(試験液中のGe濃度を分析)
結果:図2に示す。
酸化剤濃度が200g/Lを超える場合、Ge溶解速度は1nm/minを超えることから、半導体の高集積化の流れの中では受け入れられない。酸化剤濃度は200g/L以下であることが好ましいことが分かる。
[実験例3]
試験液の硫酸濃度の差異によるNiPt残渣又はレジストの除去性を試験した。
試験条件:
(1) 試験液:硫酸(硫酸水溶液)、ESA、SPM、SOM
(2) 硫酸濃度:30〜98重量%
(3) 酸化剤濃度:5g/L(ESA、SPM中)
0.2g/L(SOM中)
0g/L(硫酸中)
(4) 処理温度:30℃(NiPt残渣除去の場合)
50℃(レジスト除去の場合)
(5) 浸漬時間:30秒
(6) 使用ウェハ:50nmNiPt残渣付き 20nmNiPtGe/300mmSi(Pt含有率:5重量%)
レジスト付き エピタキシャル80nmGe/300mmSi
分析方法:ICP−MS(試験液中のNi、Pt濃度を分析)
顕微鏡(レジスト除去率を分析)
結果:図3及び図4に示す。
硫酸のみではレジストやNiPt残渣を除去し得ず、レジストやNiPt残渣の除去には酸化剤が必要であった。レジストは硫酸濃度75重量%以上のESA又はSPMで除去できた。一方、NiPt残渣は、硫酸濃度に関わらずESA又はSPMで除去できた。しかしながら、本処理においてはSOM中の酸化剤濃度は少ないため、SOMはレジストおよびNiPt残渣を十分に除去することが出来なかった。
この実験例より、レジストやNiPt残渣の除去には、硫酸濃度が75重量%以上のESA又はSPMが有効であることが分かった。
しかし、実験例1の通り、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解速度を抑えるためには、硫酸濃度が90重量%以上のESA又はSPMを使用する必要がある。
[実験例4]
ESA中の酸化剤濃度の差異によるレジスト又はNiPt残渣の除去性を試験した。
試験条件:
(1) 試験液:ESA
(2) 硫酸濃度:96重量%
(3) 酸化剤濃度:0〜5g/L
(4) 処理温度:30℃(NiPt残渣除去の場合)
50℃(レジスト除去の場合)
(5) 浸漬時間:30秒
(6) 使用ウェハ:50nmNiPt残渣付き 20nmNiPtGe/300mmSi(Pt含有率:5重量%)
レジスト付き エピタキシャル80nmGe/300mmSi
分析方法:ICP−MS(試験液中のNi、Pt濃度を分析)
顕微鏡(レジスト除去率を分析)
結果:図5に示す。
レジスト又はNiPt残渣の除去率は酸化剤濃度に比例する。半導体デバイスの製造において、レジスト又はNiPt残渣の僅かな残留でも歩留りを下げるため、レジスト又はNiPt残渣は完全に除去する必要がある。そのため、酸化剤濃度が2g/L以上の試験液が必要となる。さらに、実験例1に記載の通り、Ge又はSiGeまたはゲルマニドの溶解を防ぐには、硫酸濃度が90重量%以上のESA又はSPMを使用するべきである。90重量%以上の硫酸を電気分解する場合、ペルオキソ硫酸の生成効率は悪くなるため、ESA製造装置の価格を考慮すると酸化剤濃度は最大5g/L程度とすべきである。したがって、好適な酸化剤濃度は5g/L以下である。
SPMでは、過酸化水素を混合するほど酸化剤濃度が高くなる。しかし、過酸化水素の添加によってSPM中の水分含有量が増加し、Ge又はSiGeまたはゲルマニド溶解が促進される。したがって、Ge又はSiGeまたはゲルマニド上のレジスト又はNiPt残渣意除去には、硫酸濃度が90重量%以上、酸化剤濃度が5g/L以下であるESA又はSPMが最適である。
[実験例5]
処理温度の差異によるGe溶解性を試験した。
試験条件:
(1) 試験液:ESA
(2) 硫酸濃度:98重量%
(3) 酸化剤濃度:2g/L
(4) 処理温度:30、40、50、60℃
(5) 浸漬時間:15、30、60秒
(6) 使用ウェハ:エピタキシャル80nmGe/300mmSi
分析方法:ICP−MS(試験液中のGe濃度を分析)
結果:
処理温度はGe溶解速度に明確に影響しており、50℃で処理した場合、Ge溶解速度が1nm/min以下となった。さらに、60℃で処理した場合はGe溶解速度は1nm/min超であった。よって、処理温度は50℃以下が好ましいことが分かる。

Claims (5)

  1. Ge又はSiGeまたはゲルマニド上のレジストないし金属残渣を洗浄により除去するための洗浄方法であって、
    洗浄液として、硫酸濃度が96重量%以上かつ酸化剤濃度が200g/L以下の硫酸溶液を用いることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
  2. 請求項1において、前記洗浄液が硫酸溶液を電気分解して得られた電解液であることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
  3. 請求項1において、前記洗浄液が硫酸溶液に過酸化水素を混合した溶液であることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
  4. 請求項1において、前記洗浄液が硫酸溶液にオゾンガスを溶解させた溶液であることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記洗浄時の処理温度が50℃以下であることを特徴とするGe又はSiGeまたはゲルマニドの洗浄方法。
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