JP6326254B2 - 医療用トレイ、及びその収容体 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用トレイ、及びこれに用いられる収容体に関する。
近年は様々な医療行為が行なわれており、例えば、カテーテルと呼ばれるチューブを血管に挿入し、造影剤を注入してレントゲンを撮影したり、そのカテーテルを利用して薬剤を患部に注入したり、或いは、ワイヤの先のバルーンで血管の狭窄部分を拡張する等の行為が行われている。
このような医療行為に用いられる医療器具については、施術前に生理食塩水等のプライミング液に浸漬させるために、医療用トレイが使用される。また、この医療トレイは、滅菌処理がされているため、手術中に種々の器具を置く際にも使用される。
特許文献1はこのような医療用トレイの例であり、その図1に示されるように、上側が開口した矩形状のトレイとされ、トレイを小型化するため、収容されるカテーテルやガイドワイヤ等のワイヤ状部材300が巻回されている。
ここで、巻回されたワイヤ状部材300は、その弾性力によりトレイから勢いよく跳ね出ようとする。そのため、特許文献1のトレイは、かかる跳ね出しを防止するため、壁面に複数の着脱可能なクリップ202が取り付けられており、クリップ202の先端部でワイヤ状部材300を押さえている。
特開2004−321642公報
ところで、特許文献1のような着脱可能なクリップ202でワイヤ状部材300を押さえているトレイでは、トレイに衝撃を与えると、ワイヤ状部材300の弾性力も手伝ってクリップ202が外れてしまい、ワイヤ状部材300が跳ね出る恐れがある。
この点、このような恐れを可及的に回避しつつ、ワイヤ状部材300を確実にトレイに収容しておくためには、トレイにはある程度の深さが必要である。
しかし、それではトレイの大型化を招き、保管スペースをとってしまう。また、廃棄する際、ごみ箱が直ぐに一杯になってしまう。特に、プライミング液のような液体を入れるトレイは相当の剛性が必要であり、トレイを潰さずに専用のごみ箱に廃棄することから、ごみ箱が直ぐに一杯になってしまうという問題がある。また、医療用廃棄物は単位体積当たりの廃棄コストが高額なため、これは医療経済性の観点からも深刻な問題となる。
本発明は以上の問題を解決するためのもので、医療器具の確実な収容が可能であって、かつ、保管や廃棄のスペースを小さくできる医療用トレイを提供することを目的とする。
上記課題は、施術に使用される巻回したカテーテルやガイドワイヤ等の弾性部材である医療器具を上側の開口部から収容できる収容部、及び前記収容部の側面から連続して形成され、前記医療器具を保存する際に前記開口部を覆う蓋部を有する収容体と自立可能であり、内側に前記収容体を配置して、前記収容体を取付け可能である自立体と、を備え、前記自立体に前記収容体を取付けた状態では、前記開口部を解放して前記蓋部を立てた状態を前記自立体が保持することで、前記蓋部が前記開口部上方の空間を囲んで、前記空間を前記弾性部材の跳ね出しを防止する跳ね出し防止空間とし、前記収容体は、滅菌処理されて可撓性を有しており、かつ、前記自立体に取付ける際、前記自立体の上端部よりも上側に余った余剰部を有し、前記収容体の前記可撓性は、前記巻回した前記弾性部材を収容した状態において、前記収容部の側面の前記巻回した前記弾性部材に接した部分が、前記弾性部材の弾性力で外側に窪む程度とされ、さらに、前記収容体は、前記余剰部を折り返して前記自立体に取付けた状態において、前記収容部内で前記弾性部材をプライミング可能な剛性を有している医療用トレイにより解決される。
上記構成によれば、上側の開口部から医療器具を収容できる収容部、及び、収容部の側面から連続して形成され、開口部を覆う蓋部を有する収容体を有しており、この収容体の中に医療器具を入れて保存することができる。
ここで、内側に収容体を配置して取付け可能である自立体を有し、この自立体に収容体を取付けた状態では、開口部を解放して蓋部を立てた状態を自立体が保持することで、蓋部が開口部上方の空間を囲むようになっている。
そうすると、使用時に蓋部を立てて、その状態を自立体で保持させれば、開口部上方の空間を囲む蓋部がカテーテル等の跳ね出しを防止するため、カテーテル等の医療器具の確実な収容が可能となる。
そして、収容体の収容部の方の高さについては、カテーテル等の跳ね出し問題を特に考慮せずに、プライミングをするのに問題のない高さとすればよい。従って、保存時や廃棄時には、自立体と収容体とを分離させ、蓋部を元に戻して寝かせれば、使用時に比べて容積を小さくできる。しかも、廃棄時には、開口部を塞ぐように蓋をした状態となるため、中の廃棄物に触らずに安全に廃棄できる。
また、収容体は可撓性を有するため、廃棄する際に変形されて、ゴミの容積を減らすことができる。なお、このように可撓性を有していても、自立体により収容体の起立状態を保持できる。
さらに、収容体を自立体に取付ける際、自立体の上端部よりも上側に余った余剰部を有するため、この余剰部を折り返して、自立体の上端部に係止させ、容易に収容体を自立体に固定させることができる。
しかも、このような折り返された収容体は滅菌処理がされているため、自立体を再利用したとしても、自立体の少なくとも上端部を覆い隠して、清潔領域を確保できる。なお、本発明は滅菌処理された自立体の使用を排除するものではないが、予め滅菌処理された収容体で自立体の少なくとも上端部を隠すことで、確実な衛生性を図れる。
また、好ましくは、前記自立体は骨格のみからなる骨状であり、高さ調整ができることを特徴とする。
従って、自立体は骨状であるため露出面が少なくなり、衛生性を高めることができる。しかも、このような自立体は高さ調整ができるため、未使用時にはコンパクトにして保管できる。
また、好ましくは、前記収容部にはフィルターが形成されており、このフィルターの外側には分離又は剥離可能な除去部が設けられていることを特徴とする。
従って、プライミングした後、除去部を分離又は剥離して、フィルターで廃棄物が排出されないようにして、廃棄物に触れることなしに廃液を捨てることができる。
また、好ましくは、予め滅菌処理がなされ、前記自立体に前記収容体を取付けた際に、前記収容体の内側と前記自立体の外側を覆うことができるシートを有していることを特徴とする。
従って、使用時には、このシートで自立体の外側等を覆って、より大きな清潔域を確保できる。なお、この清潔域を広げるシートは、使用前の収容部の中に入れておくのが好ましい。
また、上記課題は、術に使用される巻回したカテーテルやガイドワイヤ等の弾性部材である医療器具を上側の開口部から収容できる収容部、及び、前記収容部の側面から連続して形成され、前記医療器具を保存する際に前記開口部を覆う蓋部を有するようにした医療用トレイの収容体であって、前記収容体とは別に用意された自立可能な自立体の内側に配置されて、前記自立体に取付け可能であり、前記自立体に取付けられた状態では、前記開口部を解放して前記蓋部を立てた状態を前記自立体に保持されることで、前記蓋部が前記開口部上方の空間を囲んで、前記空間を前記弾性部材の跳ね出しを防止する跳ね出し防止空間とし、さらに、前記収容体は、滅菌処理されて可撓性を有しており、かつ、前記自立体に取付ける際、前記自立体の上端部よりも上側に余った余剰部を有し、前記収容体の前記可撓性は、前記巻回した前記弾性部材を収容した状態において、前記収容部の側面の前記巻回した前記弾性部材に接した部分が、前記弾性部材の弾性力で外側に窪む程度とされ、さらに、前記収容体は、前記余剰部を折り返して前記自立体に取付けた状態において、前記収容部内で前記弾性部材をプライミング可能な剛性を有している医療用トレイの収容体により解決される。
以上、本発明によれば、医療器具の確実な収容が可能であって、かつ、保管や廃棄のスペースを小さくできる医療用トレイを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る医療用トレイの収容体であって、図1(A)は蓋部を閉じた状態の斜視図、図1(B)は蓋部を開けた状態の斜視図。 本発明の第1の実施形態に係る医療用トレイの自立体であって、図2(A)は立てた状態の斜視図、図2(B)は折り畳んだ状態の斜視図。 図1の収容体と図2の自立体を組み合わせた斜視図。 図1(A)のA−A断面図。 図1の除去部を切り離した状態の部分拡大斜視図。 除去部のその他の実施例であり、図6(A)はその拡大図、図6(B)は除去部を丸めて図6(A)のB−B線の位置で切断した場合の断面図。 自立体の変形例を示す斜視図。 使用前の収容体の斜視図。 使用前の自立体の斜視図。 図10(A)は収容体を自立体に取り付けようとしている図、図10(B)は収容体を自立体に取り付けて、プライミングをしている図。 本発明の第2の実施形態に係る医療用トレイであって、蓋部を開けた収容体の斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る医療用トレイの使用状態を示す図。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1〜図3は第1の実施形態に係る医療用トレイ10であって、図1(A)はその収容体20の蓋部24を閉じた状態、図1(B)は収容体20の蓋部24を開けた状態、図2(A)はその自立体30を立てた状態、図2(B)は自立体30を折り畳んだ状態、図3は収容体20と自立体30とを組み合わせた状態を示している。なお、図1(A)の一点鎖線で囲った図は除去部50の拡大図、図1(B)の二点鎖線で囲った図は収容体20の側面を(対面せずに)横から視認した図である。
これらの図の医療用トレイ10は、例えばアンギオグラフィー用キットの中の医療器具として販売される。アンギオグラフィーとは、血管にカテーテルと呼ばれるチューブを挿入し、そのカテーテルを介して造影剤を注入してレントゲンを撮影する検査方法である。また、このカテーテルを血管に挿入することを利用して、薬剤の投入、狭窄した血管の拡 張などの種々の治療・手術を行っており、ここでは、これらの総称としてアンギオグラフィーと呼ぶ。そして、これらの検査・治療・手術(以下、「施術」という)には様々な医療器具が用いられ、その事前準備を容易にしたり院内感染を防止したりするため、複数の医療器具がセットとして販売されている。このセットがアンギオグラフィー用キットであり、そのセットの中に、例えば、カテーテル・ガイドワイヤ・メス・注射器・鉗子・ドレープ等、そして、本実施形態の医療用トレイ10がある。
医療用トレイ10は、図1の収容体20と図2の自立体30を図3に示すように組み合わせて使用される(後述するように、自立体30は再利用が可能であるため、アンギオグラフィー用キットの中に必ず含まれるものではない)。
〔収容体について〕
先ず、収容体20について、主に図1を用いて説明する。
収容体20は使い捨ての部品であり、予め滅菌処理された収容部23及び蓋部24を有している。
収容部23は図1(B)の上側の開口部26からカテーテル・ガイドワイヤ・メス等の医療器具を収容するための内側空間Sを有している。図の収容部23は略矩形状であり、四角形状の底面23aと、この底面23aの周縁から起立する四方側面23b,23c,23d,23eとからなっている。
この収容部23は施術直前のプライミングに使用される。プライミングは、生理食塩水やヘパリン加生理食塩水等のプライミング液にカテーテル・ガイドワイヤ等を浸漬させて、空気を抜くために行われる処理である。従って、収容部23の内側空間Sは、図1(B)に示すように、カテーテル・ガイドワイヤMが収容され、かつ、プライミング液を充填できる高さH1を有する容積とされている(図の収容部23の高さH1は約5cmである)。なお、カテーテル・ガイドワイヤMは、細長いチューブ又はワイヤ状であって、収容部23を小さくするために収容部23の中で巻回して入れられ、弾性力を発揮している(以下、このカテーテル・ガイドワイヤMを「弾性部材M」という)。
また、収容部23は滅菌処理がされているため、施術中に鉗子等の種々の器具を置く容器としても使用される。
このような収容部20は、プライミングを行うため防水性が必要であり、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂から形成されている。
さらに、本実施形態の場合、収容部20は防水性に加えて、可撓性を有する。これにより、廃棄する際、収容部20を変形させて廃棄スペースを小さくすることができる。また、後述するように蓋部24も可撓性を有するため、収容部20と蓋部24とを一体成型できる。また、巻回した弾性部材Mを収容した際、その弾性力により、図1(B)の一点鎖線で囲った図のように、収容部20の四方側面23b,23c,23d,23eが外側UTに若干窪むようになり、この窪み部29により弾性部材Mを軽く係止することができる。収容部20の可撓性は大き過ぎると、却って弾性部材Mや施術中の医療器具を取り出し難くなる恐れがあるため、収容部20には相当の剛性が必要であり、本実施形態の場合、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂材料を当該相当の剛性を有するように薄いフィルム状にして形成されている。
なお、当該相当の剛性は、収容する弾性部材Mの種類により調整をして決めればよい。
また、本発明の収容部20は、必ず可撓性を必要とするものではなく、例えば厚みが大きくなるように樹脂材料を成型して、可撓性がなく剛性の高いものにしても構わない。
本実施形態の収容部23は、さらに、図1のA−A断面図である図4、及び、図1の除去部50を切り離した状態の部分拡大斜視図である図5に示すように、収容部23の後述するフィルター55の領域から分離可能な除去部50が形成されている。除去部50を除去した領域は、プライミング液を排出するための排出口となり、図1の一点鎖線で囲った図、及び図5に示すように、好ましくは収容部23の下部であって角部に形成されている。本実施形態では、図1及び図4に示すように、予め側面23b,23cに厚みを薄くした切り取り線53が形成されて、除去部50を引きちぎることが可能とされているが、鋏等で切り取られるようにしてもよい。
そして、除去部50の内側には、図4及び図5に示すように、側面23b,23cから所定の間隔W1をおいて、内側にフィルター55が設けられている。このフィルター55は、プライミング液を排出する際に、中の注射針等が排出されないようにするためのものであり、多数の小孔48が空いている。
このような除去部については、その他の実施例である除去部50−1に係る図6に示すように、収容部23から剥離して収容体20に付着した状態のままにし、ゴミにならないようにするのが好ましい。
具体的には、除去部50−1の内側は、収容部23に複数の小孔69が形成されてフィルター部72とされている。また、小孔69の周囲の外面はホットメルト等の接着剤が塗布された接着部54とされて、これにより、フィルター部72に対して除去部50−1は着脱可能となっている。
本変形例では、除去部50−1にも着脱可能な接着剤が塗布されており、この接着剤は、プライミング液への汚染を考慮して、小孔69にはかからないように周縁77にのみ塗布されている。また、除去部50−1は、フィルター部72から離間した離間部80aと、フィルター部72を覆うカバー部80bとを有し、離間部80aとカバー部80bとの境界に切り込み80cが形成されている。
以上のようにして、廃液を排出する際は、図6(B)に示すように、除去部50−1をフィルター部72から剥離してフィルター部72を露出させると共に、除去部50−1を丸め乃至折り曲げて、接着剤が塗布された周縁77を収容部23に貼付することができる。従って、除去部50−1は廃液の際に邪魔にならないし、また、収容体20と別のゴミになることもない。
なお、除去部50−1は、収容部23から完全に剥離した場合であっても、収容体20の任意の個所に再接着すればよい。
蓋部24は、図1に示すように、収容部23の側面23b〜23eから連続して形成され、開口部26を覆うことができる。なお、開口部26を覆うだけであれば蓋部24は、例えば互いに対向する2つの蓋部の部分24a,24cのみでも構わないが、本実施形態の蓋部24は、四方側面23b〜23eの全てから延伸した四方の蓋部の部分24a〜24dにより構成されている。これにより、開口部26を解放して蓋部24を立てた状態では、四方の蓋部の部分24a〜24dが開口部26の上方の空間S1(図3参照)を囲むようになっている。従って、蓋部24が立った図3の状態では、カテーテル等の弾性部材が、その弾性力により跳ね出ようとしても、四方を囲った蓋部24がそれを防止できる(以下、この蓋部24が囲む空間S1を「跳ね出し防止空間S1」という)。
このように、蓋部24は、収容部23の内側空間Sを封止することを主目的とするものではなく、弾性部材Mの跳ね出しを防止することを主目的とする。
このような蓋部24は、図2(A)の自立体30の内側空間S2に挿入した際、自立体30の上端部33よりも上側に余った余剰部である図1(B)の先端部25を有している。この先端部(余剰部)25は、図3に示すように、自立体30に対して固定させるため、折り返されて、先端部25と自立体30の上端部33とが係止するようになっている。図1の蓋部24はこのように可撓性を有しており、このため、上述したように、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂を薄いフィルム状にして形成されている。
本実施形態の蓋部24は、以上の弾性部材Mの跳ね出しの防止、及び自立体への係止という2つの機能を満たすように、図1の高さH2を所要の寸法とすればよい。すなわち、図3に示すように、蓋部24の自立体30への係止度合を考慮して上端部(余剰部)25の高さ(長さ)H3を決め、また、蓋部24で四方を囲った跳ね出し防止空間S1を形成できる高さH4を決めて(図の高さH4は、収容部23の高さH1の約2〜3倍である約10〜15cm)、H3+H4以上となるように図1の高さH2を決めればよい。
なお、図1の四方の蓋部の部分24a〜24dは、その全てが同じ高さH2とされているが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、短辺側の互いに対向する蓋部の部分24b,24dの高さを、長辺側の蓋部の部分24a,24cに比べて大きくして、より係止し易くしてもよい。
〔自立体について〕
次に、自立体30について、主に図2を用いて説明する。
自立体30は、自立が可能であり、その内側に図1(B)の収容体20を配置して、収容体20が取付け可能とされている。
具体的には、自立体30は、図2(A)の上側の開口部44から上述した収容体を挿脱可能とされ、内側空間S2に収容体20を配置可能とされている。なお、図2(A)の自立体30は、開口部44及び内側空間S2の水平方向の断面形状が、図1(A)の収容部23の水平方向の断面形状と略相似であり、その断面積が僅かに大きい。
この自立体30は、図2(A)及び図2(B)に示すように、主面のない骨格のみからなる骨状のものを組み合わせて形成された骨組であり、これにより、再利用した場合、自立体30の滅菌処理がされず、或いは滅菌処理が不十分であったとしても、自立体30に触れる機会を少なくして、清潔領域を増やすことができる。
さらに、自立体30は形態を変えて高さ調整することができる。具体的には、図2(A)に示すように、自立体30は、略四角形の枠状の下側枠部34と、この下側枠部34の四隅にピン39を介して連結された支柱32と、この4本の支柱32の上側の端部にピン39を介して連結された枠状の上側枠部(自立体30の上端部)33とを有している。そして、各支柱32は2本に分割され、分割された上下の支柱32a,32bはピン39を介して連結されている。これにより、図2(A)の状態から、各支柱32を折り畳むようにして図2(B)のように小さな高さH6とした状態にすることができる。また、図2(B)の状態から、上側枠部33を矢印LF方向に持ち上げて、図2(A)のように相対的に大きな高さH5とした状態にすることができる。この高さH5が、図3のプライミング可能な収容部23の高さH1に、跳ね出し防止空間S1の高さH4を加算した高さである。
なお、図2に示すように、自立体30の下側枠部34の角部には切り欠き部57が形成されている。切欠き部57は、図3のように自立体30に収容体20を取り付けた状態で、上述した収容部23の除去部50を外部に露出させるためのものである。
また、本実施形態では、収容体20は全体が可撓性を有するため、自立体30は収容体20全体が立った状態を保持できるだけの剛性を備えているが、本発明は、このような形態に限られるものではなく、収容体20の収容部23の剛性が高い場合は、蓋部24が立った状態のみを保持できる剛性とすればよい。
また、自立体30は、例えば、その第1変形例である図7(A)に示すように、四本の支柱32を折り畳む方式ではなく、上下に分割された支柱32を上下方向にスライドさせて伸縮自在にし、適当な位置でクランプ45によりスライドを止めて、支柱32の長さを調整できる自立体30−1としても構わない。
或いは、第2変形例である図7(B)に示すように、そもそも骨状ではなく、主面のある箱状の自立体30−2であっても構わない。この場合、側面をヒンジ47で折り畳むようにして、高さ調整できるようにするとよい。
〔医療用トレイの使用方法〕
次に、上述した医療用トレイ10の使用方法の概要を、図8〜図10を用いて説明する。
図8は使用前の収容体20の斜視図、図9は使用前の自立体30の斜視図、図10(A)は収容体20を自立体30に取り付けようとしている図、図10(B)は収容体20を自立体30に取り付けて、プライミングをしている図である。
図8に示すように、使用前における医療トレイ10の収容体20は、予め滅菌処理がしており、さらに滅菌処理をした袋14の中に入れて保管するのが好ましい。なお、保管時の収容体20の中には、メス・注射器・鉗子・ドレープ等の種々の医療器具(不図示)が収容されている。
一方、図9に示すように、保管時における自立体30は折り畳んで、低い高さH6とする。これにより、保管スペースを小さくすることができる。なお、図9の自立体30は再利用するものであり、好ましくは施術前に消毒をしておくのがよい。
そして、施術直前に、自立体30をテーブルの上に載置して、その上側枠部33を図9の矢印LF方向に持ち上げて、折り畳んだ支柱32を図10(A)に示すように伸ばして(起立させ)、大きな高さH5とする。
一方、収容体20については、図8の袋14から取り出して蓋部24を開け、中からメス等のプライミングに必要のない医療器具を取り出す。そして、図10(A)に示すように、高さを大きくした自立体30の内側空間S2内に、蓋部24が上となるように挿入する。
次に、図10(B)に示すように、挿入した収容体20の蓋部24の先端部25を外側に折り返して、図10(A)の自立体30の上側枠部33に係止させる。この際、図10(B)に示すように、先端部25で上側枠部33が隠れるのが好ましい。
そして、プライミングをするカテーテルやガイドワイヤ等の弾性部材Mを収容部23の中に入れる。ここで、収容体20は、収容部23だけではなく、蓋部24が四方を囲っているので(跳ね出し防止空間S1を囲っているので)、弾性部材Mが跳ね出ようとしても、それを防止できる。また、本実施形態の収容部23は可撓性を有しているため、弾性部材Mの弾性力で外側に撓んで、弾性部材Mの跳ね出しをより有効に防止できる。
次いで、プライミング液RQを入れて、その中に弾性部材Mを浸漬し、プライミングする。施術が終わった後、除去部50を分離又は剥離してフィルター55(図5参照)を露出させ、そして、医療トレイ10を傾けてプライミング液RQを排出する。プライミング液RQには血液が混ざっている可能性があるので、慎重に捨てる必要がある。このように、本実施形態では、プライミングした後、廃棄物に触れずに、廃液を捨てることができる。
次いで、自立体30と収容体20とを分離させて、自立体30については、図9に示すように支柱32をピン39の周りを回動するように折り畳んで、高さを低くして保管をし、次の施術に控える。
これに対して、収容体20は廃棄する。この際、図1(A)に示すように蓋部24を元に戻して寝かせれば、図10の使用時に比べて容積を小さくて廃棄できる。さらに、本実施形態は収容部23も可撓性を有するため、収容部23自身の容積も小さくすることができる。しかも、収容部の開口部を塞ぐように蓋をするため、中の廃棄物に触らずに安全に廃棄できる。
本第1の実施形態は以上のように構成され、このため、使用時において医療器具の確実な収容が可能であって、かつ、保管や廃棄のスペースを小さくすることができる。
〔第2の実施形態〕
図11及び図12は本発明の第2の実施形態に係る医療用トレイ11あって、 図11は蓋部24を開けた収容体20の斜視図、図12はその使用状態を示す図である。
これらの図において、図1ないし図10の医療用トレイ10と同一の符号を付した箇所は同様の構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
本第2の実施形態の医療用トレイ11が第1の実施形態の医療用トレイ10と異なるのは、シート70を有することである。
即ち、使用前の収容部23の中には、図11のように、メス・注射器・鉗子・ドレープ等の医療器具MSが収容されており、この医療器具Mを包むようにして、予め滅菌処理がされたシート70が収容されている。このように、医療用トレイ11を使用する前におけるシート70は医療器具Mを包む包装体である。
このシート70は、医療用トレイ11を使用の際は、広げて、包まれていた医療器具Mを取り出し、そして、図12に示すように、自立体30に収容体20を取付けた後、収容体20の内側と自立体30の外側の夫々の面に密着するようにして、医療用トレイ11の底面を除く略全てを覆って使用される。この際、シート70は、例えば図3に示す蓋部24どうしの間に隙間がある場合、そこから跳ね出し防止空間S1に露出した自立体30も覆うように用いるのが好ましい。
なお、本実施形態のシート70は、防水・撥水性を発揮する既知の防水又は撥水シートであり、これにより、プライミングの際、プライミング液がシート70に吸収される事態を防止できる。また、シート70は、上述した除去部50に対応した位置に排出口(不図示)を有するのが好ましい。
本第2の実施形態は以上のように構成され、医療用トレイ11を使用する際、収容体20の内側と自立体30の外側を滅菌されたシート70で覆うことができる。従って、仮に再利用した自立体30が滅菌処理をされず、或いはその処理が不十分であったとしても、シート70で自立体30の外側等を覆って、より大きな清潔域を確保することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、本発明では、図1の収容体20は必ずしも可撓性を備えていなくてもよく、全体的な剛性が高くても、収容部23と蓋部24との境界部58、及び、図3の先端部25の根本57さえ可撓性を有すれば、蓋部24の開け閉めや、自立体30に対する係止を問題なく行える。
また、蓋部24を折り曲げる個所(図1の蓋部24と収容部23との境界部58、図3の先端部25の根本57)に脆弱部を形成して、蓋部24を折れ曲げ易くしてもよい。
また、本発明の収容体20や自立体30の全体形状は、矩形状に限られるものではなく、円筒状等の他の形態であっても構わない。
10,11・・・医療用トレイ、20・・・収容体、23・・・収容部、24・・・蓋部、26・・・開口部、30・・・自立体、50・・・除去部、55・・・フィルター、70・・・シート

Claims (5)

  1. 施術に使用される巻回したカテーテルやガイドワイヤ等の弾性部材である医療器具を上側の開口部から収容できる収容部、及び前記収容部の側面から連続して形成され、前記医療器具を保存する際に前記開口部を覆う蓋部を有する収容体と
    自立可能であり、内側に前記収容体を配置して、前記収容体を取付け可能である自立体と、
    を備え、
    前記自立体に前記収容体を取付けた状態では、前記開口部を解放して前記蓋部を立てた状態を前記自立体が保持することで、前記蓋部が前記開口部上方の空間を囲んで、前記空間を前記弾性部材の跳ね出しを防止する跳ね出し防止空間とし、
    前記収容体は、滅菌処理されて可撓性を有しており、かつ、前記自立体に取付ける際、前記自立体の上端部よりも上側に余った余剰部を有し、
    前記収容体の前記可撓性は、前記巻回した前記弾性部材を収容した状態において、前記収容部の側面の前記巻回した前記弾性部材に接した部分が、前記弾性部材の弾性力で外側に窪む程度とされ、
    さらに、前記収容体は、前記余剰部を折り返して前記自立体に取付けた状態において、前記収容部内で前記弾性部材をプライミング可能な剛性を有している
    ことを特徴とする医療用トレイ。
  2. 前記自立体は骨格のみからなる骨状であり、高さ調整できることを特徴とする請求項1に記載の医療用トレイ。
  3. 前記収容部にはフィルターが形成されており、このフィルターの外側には分離又は剥離可能な除去部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用トレイ。
  4. 予め滅菌処理がなされ、前記自立体に前記収容体を取付けた際に、前記収容体の内側と前記自立体の外側を覆うことができるシートを有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の医療用トレイ。
  5. 施術に使用される巻回したカテーテルやガイドワイヤ等の弾性部材である医療器具を上側の開口部から収容できる収容部、及び、前記収容部の側面から連続して形成され、前記医療器具を保存する際に前記開口部を覆う蓋部を有するようにした医療用トレイの収容体であって、
    前記収容体とは別に用意された自立可能な自立体の内側に配置されて、前記自立体に取付け可能であり、
    前記自立体に取付けられた状態では、前記開口部を解放して前記蓋部を立てた状態を前記自立体に保持されることで、前記蓋部が前記開口部上方の空間を囲んで、前記空間を前記弾性部材の跳ね出しを防止する跳ね出し防止空間とし、
    さらに、前記収容体は、滅菌処理されて可撓性を有しており、かつ、前記自立体に取付ける際、前記自立体の上端部よりも上側に余った余剰部を有し、
    前記収容体の前記可撓性は、前記巻回した前記弾性部材を収容した状態において、前記収容部の側面の前記巻回した前記弾性部材に接した部分が、前記弾性部材の弾性力で外側に窪む程度とされ、
    さらに、前記収容体は、前記余剰部を折り返して前記自立体に取付けた状態において、前記収容部内で前記弾性部材をプライミング可能な剛性を有している
    ことを特徴とする医療用トレイの収容体。
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