JP6325915B2 - ティルティングパッド型ジャーナル軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、ティルティングパッド型ジャーナル軸受に関する。
遠心圧縮機等の回転機械の中には、回転軸を半径方向に支持するためにティルティングパッド型ジャーナル軸受が備わっているものがある。ティルティングパッド型ジャーナル軸受は、円弧軸受や楕円軸受と比較して、自励振動に対しきわめて高い安定性を有している。これは、回転軸を支えるティルティングパッド(以下、単に「パッド」ともいう)が自由に揺動することで、振動に対して不安定化作用をする油膜の連成ばね項、すなわち回転軸を振れ動かす方向に作用するばね定数が小さくなるからであるとされる。
このようなティルティングパッド型ジャーナル軸受は、回転機械の効率向上の要請から高周速や高面圧に対応する必要がある。しかし、高周速や高面圧になるほど回転軸との摺動面で焼き付きが発生しやすくなるため、摺動面の温度上昇を低減すべく、潤滑油の供給が重要となる。
ティルティングパッド型ジャーナル軸受の潤滑油の供給方式には、大きく分けて油浴式と直接給油式の2種類がある。直接給油式は、油浴式と比較して、パッドの冷却性能に優れ、少ない給油量で高周速が実現できるという特徴がある。
直接給油式に分類される従来のティルティングパッド型ジャーナル軸受の例が、特許文献1および2にそれぞれ記載されている。
特許文献1に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受は、直接給油式のパッドの摺動面に溝190,191を設ける構造を備える。この溝により、パッドの摺動面上の潤滑油をパッドの摺動面における軸方向中央に集め、パッドの後縁から出る次のパッドへのキャリーオーバー油を意図的に増やすことで、摺動面に流入する油量の増加を図っている。これにより、油量不足の防止を図っている。
特許文献2に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受は、直接給油式のパッドの摺動面における側方(回転軸の軸方向)の外縁部にシール溝47を設けることにより、パッドの側方に油が漏洩することの防止を図っている。また、パッドの摺動面における周方向の前縁部と後縁部にキャリーオーバー油低減用の構造である段部41やスクレーパ44等を設けることで、潤滑油の次のパッドへのキャリーオーバーの低減を図っている。
米国特許第6361215号明細書 特開2001−132737
上記特許文献1に記載の技術では、パッドの摺動面に溝を設けることによって、パッドの摺動面を通過して高温となったキャリーオーバー油を意図的に増やしているため、溝を設けない構造と比べて潤滑油温度やパッド温度は高くなる。そのため、特許文献1に記載のものは、軸受材料の耐熱性の関係上、使用限界周速が溝を設けない構造と比べて低くなり、高周速で使用することが難しくなる可能性がある。または、高周速の運転条件においてパッド温度を低減するためにパッドに対する供給油量を増やさなければならない可能性がある。また、パッドの摺動面に設けた溝には摺動面上を通過して温度上昇した潤滑油が通るため、溝によるパッド温度低減効果は望めないと考えられる。
上記特許文献2に記載の技術では、パッドの摺動面に設けられた漏洩防止用のシール溝に流入する潤滑油がパッド温度の低減にも役立つ可能性がある。しかし、シール溝をパッドの摺動面上に設ける必要があるため、シール溝内を通る潤滑油がパッドの最も温度が高くなる領域を効果的に冷却できず、シール溝によるパッド温度低減効果は低いと考えられる。
本発明は上記のような従来技術の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、給油量を従来と比較して増加させることなく、潤滑特性の維持と、給油によるパッド温度低減効果の向上とを図り、パッド温度の上昇抑制を実現できるティルティングパッド型ジャーナル軸受を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受は、回転軸を半径方向に支持する複数のティルティングパッドと、前記複数のティルティングパッドを揺動可能に内部に収容する軸受ハウジングと、前記ティルティングパッドと前記軸受ハウジングとの周方向の相対位置を規制する規制構造と、を備え、前記ティルティングパッドは、該ティルティングパッドの内周面における前記回転軸の回転方向上流側かつ前記回転軸の軸方向端部両側に凹状に形成され、前記ティルティングパッドの内周面と前記回転軸の外周面との間における前記回転方向上流側に流入する潤滑油の一部を内部に取り込む一対の誘導穴と、前記誘導穴を経て誘導される潤滑油を前記ティルティングパッドの内部を通過させてから前記誘導穴よりも前記回転軸の回転方向下流側で前記ティルティングパッドの外部に流出させるパッド内部孔と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、給油量を従来と比較して増加させることなく、潤滑特性の維持と、給油によるパッド温度低減効果の向上とを図り、パッド温度の上昇抑制を実現できるティルティングパッド型ジャーナル軸受を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受の軸直角断面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図3(a)は、図1に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図3(b)は、図3(a)のB−B線に沿う断面図、図3(c)は、図3(b)のC−C線に沿う断面図である。 ティルティングパッドの周方向位置と摺動面近傍のパッド温度との関係を示す図である。 図5(a)〜図5(d)は、本発明の第2実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの例を示す平面図である。 図6(a)は、本発明の第3実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図6(b)は、図6(a)のD−D線に沿う断面図、図6(c)は、図6(b)のE−E線に沿う断面図である。 図7(a)〜図7(d)は、本発明の第4実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの例を示す平面図である。 図8(a)は、本発明の第5実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図8(b)は、図8(a)のF−F線に沿う断面図、図8(c)は、図8(b)のGから見た図である。 本発明の第6実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受の軸直角断面図である。 図9のH−H線に沿う断面図である。 図9に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッド周辺を拡大して示す軸直角断面図である。 図12(a)は、図9に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図12(b)は、図12(a)のI−I線に沿う断面図、図12(c)は、図12(b)のJ−J線に沿う断面図である。 図13(a)は、図9〜図11に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるノズルを半径方向内側から見た図、図13(b)は、図13(a)のK−K線に沿う断面図である。 本発明の第7実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受の軸直角断面図である。 図15(a)は、図14に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるノズルを半径方向内側から見た図、図15(b)は、図15(a)のL−L線に沿う断面図である。 本発明の第8実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッド周辺を拡大して示す軸直角断面図である。 本発明の第9実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッド周辺を拡大して示す軸直角断面図である。 図18(a)は、本発明の第10実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図18(b)は、図18(a)のM−M線に沿う断面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、同一の部材または相当する部材には同一の参照符号を付し、重複した説明を適宜省略する。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のため、変形または誇張して模式的に表す場合がある。例えば、図1等において、軸とパッドとの隙間等は、説明の便宜上、実際とは異なる大きさに描かれている。
〔第1実施形態〕
まず、図1〜図4を参照しながら本発明の第1実施形態について説明する。
本発明の第1実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受20は、例えば多段の遠心圧縮機のような高速で運転される回転機械の回転軸を支持するのに好適である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受の軸直角断面図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図1〜図2に示すように、本発明の第1実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受20は、高速で回転方向10に回転する回転軸1を該回転軸1の半径方向に支持する複数(図1では5個)のティルティングパッド(単に「パッド」ともいう)2を備えている。複数のパッド2は、揺動可能に筒状の軸受ハウジング5内に収容されている。軸受ハウジング5は、ここでは、第1ハウジング51と、第1ハウジング51の内側に配置される第2ハウジング52とから構成されている。
パッド2の外周面2bに、該パッド2を揺動可能に支持する凸状のピボット12が形成されている。そして、パッド2は、軸受ハウジング5の内周面5aにピボット12の表面が接触するように、軸受ハウジング5内に周方向等間隔に配置される。
パッド2は、パッド2の内周面2aと回転軸1の外周面1aとの間に供給する潤滑油を溜める給油溝構造7(図2、図3も参照)と、パッド2における回転軸1の半径方向外側から給油溝構造7内まで形成され、潤滑油を導入する導入孔31とを備えている。
また、パッド2は、該パッド2と軸受ハウジング5を接続し、該パッド2の揺動に追従する給油管3を備えている。導入孔31は、給油管3の内部に形成されるとともに、パッド2の内部を半径方向に貫通して給油溝構造7の溝底に開口している。給油管3は、略円筒形状を呈し、パッド2の外周面2bから、回転軸1の半径方向外方に突出して設けられており、Oリング3aが装着された先端部が軸受ハウジング5に形成された貫通孔に挿入されている。給油管3は、ここではパッド2に一体に形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、パッド2と別体に形成されてねじ締結等によってパッド2に取り付けられてもよい。
軸受ハウジング5の軸方向両端面には、略中空円盤状を呈する一対の端板16(図2参照)がねじ締結等により固定されている。パッド2は、これら一対の端板16により軸方向に保持されるようになっている。
パッド2は、概ね円筒を半径方向に沿って切断して周方向に分割した形状を呈しており、回転軸1との摺動面となる内周面2aは、例えばホワイトメタル等の軸受材料で形成されている。
図3(a)は、図1に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図3(b)は、図3(a)のB−B線に沿う断面図、図3(c)は、図3(b)のC−C線に沿う断面図である。
なお、図3においては、図1に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受20における最下方のパッドが例示されており、他のパッドも同様の形状である(図5〜図8、図11、図12、図16〜図18でも同様)。
図3に示すように、パッド2は、該パッド2の内周面2aと回転軸1(図1参照、以下同様)の外周面1aとの間における周方向前縁側(回転軸1の回転方向上流側)に流入する潤滑油の一部を内部に取り込む一対の誘導穴72を有している。一対の誘導穴72は、パッド2の内周面2aにおける周方向前縁側かつ回転軸1の軸方向端部両側に凹状に形成されている。
また、パッド2は、誘導穴72を経て誘導される潤滑油をパッド2の内部を通過させてから誘導穴72よりも回転軸1の回転方向下流側でパッド2の外部に流出させるパッド内部孔73を有している。パッド内部孔73の誘導穴72と反対側の開口端である出口77は、パッド2の後端面(下流側端面)2cに形成されている。また、パッド内部孔73の誘導穴72に臨む開口端である入口78は、誘導穴72の回転軸1の回転方向下流側の内端面79に形成されている。ただし、パッド内部孔73の入口78は、誘導穴72の例えば底面等の他の内面に開口するように形成されてもよい。
給油溝構造7は、パッド2の内周面2aにおける周方向前縁側かつ一対の誘導穴72の間に凹状に形成されており、回転軸1の軸方向に延びる矩形形状を呈している。そして、給油溝構造7の回転軸1の軸方向端部両側には、給油溝構造7と誘導穴72とを区画する一対の壁部71が設けられている。
壁部71と回転軸1との間の隙間は、パッド2の内周面2aと回転軸1との間の隙間よりも大きく設定されている。このようにすれば、給油溝構造7内の潤滑油の一部を壁部71を越えて逃がすことによって、給油溝構造7内の潤滑油の温度上昇を抑制することができる。
ピボット12はパッド2の外周面2bに軸方向に延在して形成されており、ピボット12の表面は、略円筒面形状の凸面12aとなっている。ここで、凸面12aの曲率半径は、軸受ハウジング5の内周面5aの半径よりも小さい。したがって、パッド2は、軸受ハウジング5内に収容された状態で、ピボット12を中心にして揺動可能である。また、ピボット12の凸面12aの中央には、円柱形状のピン4(図1参照)が係合する係合穴12bが形成されている。
図1〜図3に示すように、ティルティングパッド型ジャーナル軸受20は、パッド2と軸受ハウジング5との周方向の相対位置を規制する規制構造を備えている。第1実施形態では、この規制構造は、軸受ハウジング5に固定されるピン4と、ピボット12に形成されピン4が挿入して係合する係合穴12bとを有する。具体的には、ピン4が軸受ハウジング5に設けられた貫通孔5cに圧入等により固定されるとともに、その先端部がパッド2のピボット12の係合穴12bに挿入されて係合される。これにより、パッド2と軸受ハウジング5との周方向の位置関係が規制されるようになっている。
次に、前記のように構成されたティルティングパッド型ジャーナル軸受20の作用について説明する。
図3に示すように、導入孔31を経て給油される潤滑油6は、給油溝構造7に溜まり、この潤滑油6は、回転軸1の回転により、互いに摺動面となる回転軸1の外周面1aとパッド2の内周面2aとの間に引き込まれる。回転軸1とパッド2の摺動面に流入した潤滑油6aは、該摺動面において油膜を形成し、これにより、回転軸1とパッド2との直接接触を防止するとともに、回転軸1に作用する荷重を負担する。
一方、回転軸1とパッド2の摺動面に引き込まれない潤滑油6bは、回転軸1と壁部71の間を通って誘導穴72に入る。そして、誘導穴72を介してパッド内部孔73を通過する潤滑油6cは、パッド2の内部温度を低減する。すなわち、回転軸1とパッド2の摺動面で油膜の形成に必要な潤滑油6aは維持しつつ、余分な潤滑油6cでパッド2の内部温度を低減することができる。
また、回転軸1とパッド2の摺動面に引き込まれる潤滑油6aの温度とパッド内部孔7cを通る潤滑油6cの温度とは、ほぼ同じ比較的低い温度となる。このため、回転軸1とパッド2の摺動面に引き込まれる潤滑油6aと同じ温度の潤滑油6cで、パッド2の内部から冷却することができる。すなわち、パッド2の摺動面と内部から同時に冷却することができ、給油によるパッド温度低減効果を高めることができる。
図4は、ティルティングパッドの周方向位置と摺動面近傍のパッド温度との関係を示す図である。図4において、パッド周方向位置とは、給油溝構造7の下流側端縁74(図3(b)参照)から下流側へ向けての周方向位置を示しており、下流側端縁74から該当位置までの周方向距離の、下流側端縁74からパッド後縁75(図3(b)参照)までの周方向距離に対する割合(%)で示す。
図4に示すように、パッド温度は、新たに供給される潤滑油が流入するパッド2における回転軸1の回転方向上流側が低く、下流側にいくにしたがって高くなるとともにパッド周方向位置が75%付近でほぼ一定となっている。第1実施形態では、パッド2の内周面2aにおける回転方向上流側に形成された誘導穴72に比較的低温の潤滑油を取り込んで、パッド2のうちの温度が高くなる領域の近くを通過させることができ、パッド温度低減効果が高まる。
前記したように第1実施形態では、パッド2は、該パッド2の内周面2aにおける回転軸1の回転方向上流側かつ軸方向端部両側に凹状に形成され、パッド2の内周面2aと回転軸1の外周面1aとの間における回転方向上流側に流入する潤滑油の一部を内部に取り込む一対の誘導穴72と、誘導穴72を経て誘導される潤滑油をパッド2の内部を通過させてから誘導穴72よりも回転方向下流側でパッド2の外部に流出させるパッド内部孔73とを有している。
このような構成によれば、給油量を従来と比較して増加させることなく、潤滑特性の維持と、給油によるパッド温度低減効果の向上とを図り、パッド温度の上昇抑制を実現できるティルティングパッド型ジャーナル軸受20を提供することができる。
また、パッド2は、該パッド2の内周面2aと回転軸1の外周面1aとの間に供給する潤滑油を溜める給油溝構造7と、パッド2における半径方向外側から給油溝構造7内まで形成され潤滑油を導入する導入孔31と、給油溝構造7の軸方向端部両側に設けられ該給油溝構造7と誘導穴72とを区画する一対の壁部71とを有している。
このような構成によれば、パッド2の導入孔31を経て給油溝構造7に溜められる潤滑油が回転軸1とパッド2の摺動面に直接供給されるため、供給した潤滑油の軸方向への漏出が抑制され、少ない給油量で摺動面の温度上昇を低減できる。また、回転軸1とパッド2の摺動面に入らない潤滑油は、回転軸1と壁部71の間を通り誘導穴72を介してパッド内部孔73を通過することによって、パッド2の内部温度を低減できる。
〔第2実施形態〕
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図5(a)〜図5(d)は、本発明の第2実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの例を示す平面図である。
図5(a)〜図5(d)に示すように、第2実施形態は、パッド2のパッド内部孔73aの経路が第1実施形態におけるパッド内部孔73に対して変化させられ、一対の誘導穴72にそれぞれ連通する一対のパッド内部孔73aが交差する交差部76が形成されている点で、第1実施形態と相違している。なお、図5(d)に示す例では、パッド内部孔73aの誘導穴72と反対側の開口端である出口77は、パッド2の側端面(軸方向端面)2dに形成されている。
この第2実施形態によれば、流れが最も乱流になり熱伝達率が上昇するパッド内部孔73aの交差部76を、摺動面の最も温度が高くなると予測される領域を効果的に冷却できる位置に配置することができる。これにより、パッド2から潤滑油への熱伝達率をより高めて、パッド温度低減効果をより高めることができる。
〔第3実施形態〕
次に、図6を参照して、本発明の第3実施形態について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図6(a)は、本発明の第3実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図6(b)は、図6(a)のD−D線に沿う断面図、図6(c)は、図6(b)のE−E線に沿う断面図である。
図6に示すように、第3実施形態は、誘導穴72aの周方向(回転軸1の回転方向)の寸法が、該誘導穴72aの回転軸1の軸方向の寸法、および該誘導穴72aの深さ方向(回転軸1の半径方向)の寸法のいずれよりも大きい点で、第1実施形態と相違している。つまり、第3実施形態では、パッド2のパッド内部孔73に繋がる誘導穴72aの領域が周方向下流側に第1実施形態よりも拡大されている。
この第3実施形態によれば、誘導穴72aは、回転軸1と壁部71の間を通る潤滑油6bをパッド内部孔73へ誘導する効果だけでなく、誘導穴72a内の潤滑油6eに回転軸1の回転に伴い回転方向への流れを発生させる効果を発揮する。この流れにしたがって誘導穴72a内の潤滑油6eが入口78からパッド内部孔73に流入することで、パッド内部孔73を通る潤滑油6cが滞らず排油されるようになる。さらに、潤滑油6cの流速が増して、より乱流になるため、パッド2から潤滑油6cへの熱伝達率を高めることができる。
パッド内部孔73の誘導穴72に臨む開口端である入口78は、前記した第1実施形態と同様に、誘導穴72の回転軸1の回転方向下流側の内端面79に形成されているため、誘導穴72a内の潤滑油6eを、回転方向への流れにしたがって入口78からパッド内部孔73に、よりスムーズに流入させることができる。ただし、パッド内部孔73の入口78は、誘導穴72の回転方向下流側における例えば底面等の他の内面に開口するように形成されてもよい。
また、回転軸1とパッド2の摺動面においては回転軸1の回転方向に沿って次第に圧力が高まるため、給油溝構造7から摺動面に入った潤滑油6aの中には、パッド圧力最大位置よりも周方向前縁側で、すなわち高温となる領域を通過する前に、側方(サイド)へ外れる潤滑油6dが存在する。そのため、誘導穴72aを介してパッド内部孔73へ潤滑油6dを誘導することで、より多くの潤滑油でパッド温度低減を図ることが可能となる。
また、誘導穴72aの回転軸1の回転方向下流側の内端面79は、パッド2の内周面2aにおける回転軸1の回転方向の中央位置よりも上流側に位置していることが望ましい。このようにすれば、パッド2の内周面2aにおける回転方向上流側から比較的低温の潤滑油を誘導穴72aに取り込んで、パッド内部孔73によってパッド2のうちの温度が高くなる領域の近くを通過させることができ、パッド温度低減効果がより高まる。
〔第4実施形態〕
次に、図7を参照して、本発明の第4実施形態について、前記した第3実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図7(a)〜図7(d)は、本発明の第4実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの例を示す平面図である。
図7(a)〜図7(d)に示すように、第4実施形態は、パッド2のパッド内部孔73aの経路が第3実施形態におけるパッド内部孔73に対して変化させられ、一対の誘導穴72aにそれぞれ連通する一対のパッド内部孔73aが交差する交差部76が形成されている点で、第3実施形態と相違している。なお、図7(d)に示す例では、パッド内部孔73aの誘導穴72aと反対側の開口端である出口77は、パッド2の側端面(軸方向端面)2dに形成されている。
この第4実施形態によれば、前記した第2実施形態と同様に、流れが最も乱流になり熱伝達率が上昇するパッド内部孔73aの交差部76を、摺動面の最も温度が高くなると予測される領域を効果的に冷却できる位置に配置することができる。これにより、パッド2から潤滑油への熱伝達率をより高めて、パッド温度低減効果をより高めることができる。
〔第5実施形態〕
次に、図8を参照して、本発明の第5実施形態について、前記した第3実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図8(a)は、本発明の第5実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図8(b)は、図8(a)のF−F線に沿う断面図、図8(c)は、図8(b)のGから見た図である。
図8に示すように、第5実施形態は、回転軸と軸受の間を潤滑油で満たす給油方式のティルティングパッド型ジャーナル軸受である点で、摺動面に直接給油する給油方式のティルティングパッド型ジャーナル軸受である第3実施形態と相違している。
第5実施形態のパッド2は、第3実施形態に示したものと同様に、周方向下流側に領域が拡大された誘導穴72aとパッド内部孔73とを有している。なお、誘導穴72aの周方向上流側は、パッド2の前端面(上流側端面)2eに開口している。第5実施形態の給油方式の場合には、パッド2の全体が潤滑油で満たされているので、例えば第1実施形態のようにパッド2に給油溝構造7を設ける必要はない。
第5実施形態では、潤滑油は、回転軸1の回転により、回転軸1とパッド2の摺動面に引き込まれる。回転軸1とパッド2の摺動面に流入した潤滑油6aは、この摺動面において油膜を形成し、これにより、回転軸1とパッド2との直接接触を防止するとともに、回転軸1に作用する荷重を負担する。
一方、回転軸1とパッド2の摺動面に引き込まれない潤滑油6bは、誘導穴72aを介してパッド内部孔73へ誘導され、パッド内部孔73を通過する潤滑油6cは、パッド2の内部温度を低減することができる。また、誘導穴72a内の潤滑油6eは、回転軸1の回転に伴い回転方向に流れを発生する。この流れにしたがって誘導穴72a内の潤滑油6eが入口78からパッド内部孔73に流入することで、パッド内部孔73を通る潤滑油6cが滞らず排油されるようになる。さらに、潤滑油6cの流速が増して、より乱流になるため、第3実施形態で示したようにパッド2から潤滑油6cへの熱伝達率を高めることができる。
また、回転軸1とパッド2の摺動面においては回転軸1の回転方向に沿って次第に圧力が高まるため、給油溝構造7から摺動面に入った潤滑油6aの中には、パッド圧力最大位置よりも周方向前縁側で、すなわち高温となる領域を通過する前に、側方へ外れる潤滑油6dが存在する。そのため、誘導穴72aを介してパッド内部孔73へ潤滑油6dを誘導することで、より多くの潤滑油でパッド温度低減を図ることが可能となる。
なお、第5実施形態のパッド2を使用する限りでは、回転軸と軸受の間を潤滑油で満たす給油方式が採用されるが、潤滑油を回転軸と軸受の間に供給する方法は特に限定されるものではない。
〔第6実施形態〕
次に、図9〜図13を参照して、本発明の第6実施形態について、前記した第3実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図9は、本発明の第6実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受の軸直角断面図である。図10は、図9のH−H線に沿う断面図である。図11は、図9に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッド周辺を拡大して示す軸直角断面図である。図12(a)は、図9に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図12(b)は、図12(a)のI−I線に沿う断面図、図12(c)は、図12(b)のJ−J線に沿う断面図である。図13(a)は、図9〜図11に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるノズルを半径方向内側から見た図、図13(b)は、図13(a)のK−K線に沿う断面図である。
図9〜図10に示すように、本発明の第6実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受20aは、高速で回転方向10に回転する回転軸1を該回転軸1の半径方向に支持する複数(図9では5個)のパッド2を備えている。複数のパッド2は、揺動可能に筒状の軸受ハウジング5内に収容されている。
また、ティルティングパッド型ジャーナル軸受20aは、複数のパッド2の内周面2aと回転軸1の外周面1aとの間にそれぞれ潤滑油を供給する複数(図9では5個)のノズル9を備えている。
図11〜図12に示すように、パッド2は、ノズル9を内部に配置するために、該パッド2の外周面2bから内周面2aまで貫通する断面略矩形状の貫通孔11を有する。貫通孔11は、パッド2の周方向前縁側(回転軸1の回転方向の上流側)に形成されている。
図11に示すように、ノズル9は、パッド2の貫通孔11の内部を通り、その基端部が軸受ハウジング5に設けられた貫通孔5bにねじ締結等により固定されるとともに、その先端部が回転軸1の外周面1aに臨むように構成されている。
そして、ノズル9とパッド2の貫通孔11の内面との間に、パッド2がピボット12を中心にして揺動してもノズル9とパッド2との接触を回避する隙間8が形成されている。
図12に示すように、パッド2は、第3実施形態と同様に、周方向下流側に領域が拡大された誘導穴72aとパッド内部孔73とを有している。なお、誘導穴72aの周方向上流側は、貫通孔11の内面に開口している。
また、ティルティングパッド型ジャーナル軸受20aは、第3実施形態と同様に、パッド2と軸受ハウジング5との周方向の相対位置を規制する規制構造を備えており、この規制構造は、軸受ハウジング5に固定されるピン4と、ピボット12に形成されピン4が挿入して係合する係合穴12bとを有する。これにより、パッド2と軸受ハウジング5との周方向の位置関係が規制され、ノズル9とパッド2との間の隙間8をより確実に保持できる。ピン4は、パッド2が軸受ハウジング5の内周面を周方向に移動しようとする動きを規制するように働くが、パッド2が傾く動き(揺動)を拘束することはない。
通常、ピン4と係合穴12bとの間の(ピンの)径方向の隙間は、ノズル9とパッド2の貫通孔11の内面との間の周方向の隙間8よりも小さく、かつ、パッド2の内周面2aと回転軸1の外周面1aとの間の径方向の隙間(軸受隙間)よりも大きくなる。このような構成により、パッド2の自由な揺動、およびノズル9とパッド2との接触の回避が、より確保される。なお、図11等において、前記した3つの隙間は、説明の便宜上、実際とは異なる大きさに描かれている。
図13に示すように、ノズル9は、外形が矩形板状を呈している。第6実施形態では、ノズル9の先端部に、潤滑油を噴出する複数の噴出口9aが設けられている。ここでは、複数の噴出口9aは、回転軸1の軸方向に一列に並んで形成されている。ノズル9の噴出口9aの開口端は、パッド2の内周面2aよりも内径側に突出しない範囲内で、回転軸1の外周面1aに近接して配置される(図11参照)。一方、ノズル9の基端部に、潤滑油を導入する導入口9bが設けられており、導入口9bから導入される潤滑油は、分配室9cに集められた後、複数の噴出口9aに安定的に送られるようになっている。
ノズル9は、ここでは、図13(b)における分配室9cの中央付近で図13(b)の上下方向に2分割された2つの部品を接合することにより形成されるが、これに限定されるものではなく、例えば図13(a)におけるノズル9の厚さ方向中央で厚さ方向に2分割された2つの部品を接合することにより形成されてもよい。
次に、前記のように構成されたティルティングパッド型ジャーナル軸受20aの作用について説明する。
図11に示すように、複数の噴出口9a(図13参照)が形成されたノズル9から供給される潤滑油6aは、互いに摺動面となるパッド2の内周面2aと回転軸1の外周面1aとの間に直接噴出(噴霧)して供給される。ノズル9はパッド2の貫通孔11の内部を通るように配置されており、その周囲をパッド2に囲まれているため、噴出口9aから噴出された潤滑油6aは、回転軸1の軸方向に漏れ出ずにそのまま摺動面の方へ引き込まれる。
なお、第6実施形態のティルティングパッド型ジャーナル軸受20aは、回転軸1とパッド2の摺動面に直接給油するものであるが、回転軸1の外周面1aと端板16(図10参照)の内周面との間の隙間を比較的小さく設定することによって、回転軸と軸受の間を潤滑油で満たす給油方式でも使用可能である。
図12に示すように、潤滑油は、回転軸1の回転により、回転軸1とパッド2の摺動面に引き込まれる。回転軸1とパッド2の摺動面に流入した潤滑油6aは、該摺動面において油膜を形成し、これにより、回転軸1とパッド2との直接接触を防止するとともに、回転軸1に作用する荷重を負担する。
一方、回転軸1とパッド2の摺動面に引き込まれない潤滑油6bは、誘導穴72aを介してパッド内部孔73へ誘導され、パッド内部孔73を通過する潤滑油6cは、パッド2の内部温度を低減することができる。すなわち、回転軸1とパッド2の摺動面で油膜の形成に必要な潤滑油6aは維持しつつ、余分な潤滑油6cでパッド2の内部温度を低減することができる。
また、誘導穴72aは、潤滑油をパッド内部孔73へ誘導する効果だけでなく、誘導穴72a内の潤滑油6eに回転軸1の回転に伴い回転方向への流れを発生させる効果を発揮する。この流れにしたがって誘導穴72a内の潤滑油6eが入口78からパッド内部孔73に流入することで、パッド内部孔73を通る潤滑油6cが滞らず排油されるようになる。さらに、潤滑油6cの流速が増して、より乱流になるため、パッド2から潤滑油6cへの熱伝達率を高めることができる。
また、回転軸1とパッド2の摺動面においては回転軸1の回転方向に沿って次第に圧力が高まるため、給油溝構造7から摺動面に入った潤滑油6aの中には、パッド圧力最大位置よりも周方向前縁側で、すなわち高温となる領域を通過する前に、側方へ外れる潤滑油6dが存在する。そのため、誘導穴72aを介してパッド内部孔73へ潤滑油6dを誘導することで、より多くの潤滑油でパッド温度低減を図ることが可能となる。
さらに、パッド2が揺動してもノズル9とパッド2とが接触しない程度の隙間8が形成されているため、パッド2の揺動が抑制されることなく自由になる。これにより、振動に対する不安定化力の低減を図ることができるため、自励振動の発生限界(振動に対する安定性の限界)が向上し、回転機械は、回転軸をより高い回転数まで回転させて運転することが可能となる。
しかも、ノズル9への給油が故障等により停止した場合であっても、回転軸と軸受の間を潤滑油で満たす給油方式であれば、ノズル9とパッド2の貫通孔11の内面との間の隙間8を通って、回転軸1の回転により回転軸1とパッド2の摺動面に引き込まれて一定時間供給される。つまり、何らかの原因によるノズル9への給油の停止時においても、隙間8を通じた摺動面への潤滑油の一定時間の供給が可能となる。
前記したように第6実施形態では、パッド2は、該パッド2の外周面2bから内周面2aまで貫通する貫通孔11を有し、ノズル9は、パッド2の貫通孔11の内部を通り、基端部が軸受ハウジング5に固定されるとともに、先端部が回転軸1の外周面1aに臨むように構成されている。そして、ノズル9とパッド2の貫通孔11の内面との間に、パッド2が揺動してもノズル9とパッド2との接触を回避する隙間8が形成されている。
このような第6実施形態によれば、ティルティングパッド型ジャーナル軸受20aにおいて、パッド2の貫通孔11の内部を通るノズル9から潤滑油が回転軸1とパッド2の摺動面に直接供給されるため、供給した潤滑油の軸方向への漏出が抑制され、少ない給油量で摺動面の温度上昇を低減できる。また、回転軸1とパッド2の摺動面に入らない潤滑油は誘導穴72aを介してパッド内部孔73を通過し、パッド2の内部温度を低減できる。さらに、隙間8の形成によるパッド2の揺動を抑制しない効果により、振動に対する不安定化力を低減し、振動に対する安定性の限界を向上させることができる。しかも、何らかの原因によるノズル9への給油の停止時においても、回転軸と軸受の間を潤滑油で満たす給油方式であれば、隙間8を通じた摺動面への潤滑油の一定時間の供給が確保される。すなわち、振動に対する安定化機能を維持しつつ、給油量の低減および油膜温度の上昇抑制を実現できる。
また、第6実施形態では、ノズル9の先端部に、潤滑油を噴出する噴出口9aが設けられている。このような構成によれば、導入口9bからノズル9に導入される潤滑油を、回転軸1とパッド2の摺動面に直接噴出して供給することができる。
〔第7実施形態〕
次に、図14〜図15を参照して、本発明の第7実施形態について、前記した第6実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図14は、本発明の第7実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受の軸直角断面図である。図15(a)は、図14に示すティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるノズルを半径方向内側から見た図、図15(b)は、図15(a)のL−L線に沿う断面図である。
図14〜図15に示すように、第7実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受20bは、第6実施形態のノズル9とは異なるノズル17を備えている点で、第6実施形態と相違しているが、他は同様である。
第7実施形態では、ノズル17の先端部に、回転軸1の外周面1aに臨む開口を備え潤滑油を貯留可能な油貯留部17aが設けられている。ノズル17の油貯留部17aの開口端は、パッド2の内周面2aよりも内径側に突出しない範囲内で、回転軸1の外周面1aに近接して配置される。ノズル17の基端部に、潤滑油を導入する導入口17bが設けられており、導入口17bから導入される潤滑油が油貯留部17aに溜められるようになっている。
このような第7実施形態によれば、導入口17bからノズル17に導入される潤滑油を、回転軸1とパッド2の摺動面付近の油貯留部17aに溜めることができ、この油貯留部17aから回転軸1とパッド2の摺動面に潤滑油を供給することができる。したがって第7実施形態によれば、第6実施形態と同様の作用効果を奏することができることに加えて、第6実施形態のノズル9の場合のような給油圧の調整が不要となり、形状もより簡単な構造のノズル17とすることができ、コストダウンが可能になる。
〔第8実施形態〕
次に、図16を参照して、本発明の第8実施形態について、前記した第6実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図16は、本発明の第8実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッド周辺を拡大して示す軸直角断面図である。
図16に示すように、第8実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受20cでは、パッド2は、該パッド2の前縁部、すなわち該パッド2における回転軸1の回転方向の上流側端部に設けられる突起14を有している点で、第6実施形態と相違しているが、他は同様である。
突起14は、パッド2の内周面2aを上流側に延長して形成した内周延長面14aと、該内周延長面14aの先端縁から該内周延長面14aに対して鋭角をなして傾斜した傾斜面14bとを有している。
このような第8実施形態によれば、回転軸1の回転方向の上流側に位置するパッド2の摺動面を通過して潤滑したキャリーオーバー油6fを、鋭角の先端縁を有するエッジ状の突起14により回転軸1からかきとることができる。したがって第8実施形態によれば、第6実施形態と同様の作用効果を奏することができることに加えて、温度が上昇したキャリーオーバー油6fが次のパッド2の摺動面へ流入することを低減でき、ノズル9から供給される温度の低い新しい潤滑油が摺動面に引き込まれやすくなる。これにより、摺動面の油膜温度をより低減することが可能となる。
〔第9実施形態〕
次に、図17を参照して、本発明の第9実施形態について、前記した第6実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図17は、本発明の第9実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッド周辺を拡大して示す軸直角断面図である。
図17に示すように、第9実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受20dでは、パッド2と軸受ハウジング5との周方向の相対位置を規制する規制構造が第6実施形態と相違しているが、他は同様である。
第9実施形態では、規制構造は、軸受ハウジング5の内周面5aに形成されピボット12の凸面12aと係合する凹面5dを有する。ここで、凹面5dの曲率半径は、凸面12aの曲率半径以上であり、かつ、内周面5aの半径よりも小さい。このような構成により、パッド2と軸受ハウジング5との周方向の位置関係が規制され、ノズル9とパッド2との間の隙間8を簡易な構成で確実に保持できる。このような第9実施形態によっても、第6実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
〔第10実施形態〕
次に、図18を参照して、本発明の第10実施形態について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図18(a)は、本発明の第10実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受におけるティルティングパッドの平面図、図18(b)は、図18(a)のM−M線に沿う断面図である。
図18に示すように、第10実施形態に係るティルティングパッド型ジャーナル軸受20eは、誘導穴72内からパッド内部孔73を通過した潤滑油を軸受ハウジング5の外部に排出する排油ノズル15を備えている点で、第1実施形態と相違しているが、他は同様である。
排油ノズル15は、パッド内部孔73の誘導穴72と反対側の開口端である出口77に接続されている。排油ノズル15は、L字状に屈曲した形状を呈しており、その先端側が、軸受ハウジング5の半径方向に貫通して形成された孔5eの内部に挿入されている。そして、排油ノズル15と軸受ハウジング5の孔5eの内面との間に、パッド2が揺動しても排油ノズル15と軸受ハウジング5との接触を回避する隙間18が形成されている。
このような第10実施形態によれば、排油ノズル15と軸受ハウジング5との間に隙間18があるため、排油ノズル15は、軸受ハウジング5と接触することなく、パッド2の揺動に追従が可能であり、パッド2の動きを制限しない。また、パッド内部孔73を通りパッド内部温度低減に寄与した潤滑油6cを、ティルティングパッド型ジャーナル軸受20eの外部に確実に排出することができる。これにより、パッド内部孔73を通り排油される潤滑油6gが再度パッド2に触れないようにすることができ、パッド2に熱を与えることを確実に防止することができる。
以上、本発明について実施形態に基づいて説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した実施形態では、ティルティングパッド型ジャーナル軸受が遠心圧縮機等の回転機械に適用される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、蒸気タービン、ガスタービン等の各種の回転機械に適用可能である。
1 回転軸
1a 外周面
2 ティルティングパッド
2a 内周面
2b 外周面
3 給油管
3a Oリング
31 導入孔
4 ピン(規制構造)
5 軸受ハウジング
5a 内周面
5d 凹面(規制構造)
5e 孔
6 潤滑油
6a 摺動面に引き込まれる潤滑油
6b 摺動面に引き込まれない潤滑油
6c 内部孔を通過する潤滑油
6d 側方(サイド)へ外れる潤滑油
6e 軸の回転に伴って流れる潤滑油
6f キャリーオーバー油
6g 排油される潤滑油
7 給油溝構造
71 壁部
72,72a 誘導穴
73,73a パッド内部孔
76 パッド内部孔の交差部
77 出口
78 入口
79 内端面
8 隙間
9 ノズル
9a 噴出口
9b 導入口
9c 分配室
10 回転方向
11 貫通孔
12 ピボット
12a 凸面
12b 係合穴(規制構造)
14 突起
14a 内周延長面
14b 傾斜面
15 排油ノズル
16 端版
17 ノズル
17a 油貯留部
17b 導入口
18 隙間
20、20a〜20e ティルティングパッド型ジャーナル軸受

Claims (13)

  1. 回転軸を半径方向に支持する複数のティルティングパッドと、
    前記複数のティルティングパッドを揺動可能に内部に収容する軸受ハウジングと、
    前記ティルティングパッドと前記軸受ハウジングとの周方向の相対位置を規制する規制構造と、を備え、
    前記ティルティングパッドは、
    該ティルティングパッドの内周面における前記回転軸の回転方向上流側かつ前記回転軸の軸方向端部両側に凹状に形成され、前記ティルティングパッドの内周面と前記回転軸の外周面との間における前記回転方向上流側に流入する潤滑油の一部を内部に取り込む一対の誘導穴と、
    前記誘導穴を経て誘導される潤滑油を前記ティルティングパッドの内部を通過させてから前記誘導穴よりも前記回転軸の回転方向下流側で前記ティルティングパッドの外部に流出させるパッド内部孔と、を有する
    ことを特徴とするティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  2. 前記誘導穴の前記回転軸の回転方向の寸法は、該誘導穴の前記回転軸の軸方向の寸法、および該誘導穴の深さ方向の寸法のいずれよりも大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  3. 前記誘導穴の前記回転軸の回転方向下流側の内端面は、前記ティルティングパッドの内周面における前記回転軸の回転方向の中央位置よりも上流側に位置している
    ことを特徴とする請求項2に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  4. 一対の前記誘導穴にそれぞれ連通する一対の前記パッド内部孔が交差する交差部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  5. 前記ティルティングパッドは、
    該ティルティングパッドの内周面における前記回転軸の回転方向上流側かつ前記一対の誘導穴の間に凹状に形成され、前記ティルティングパッドの内周面と前記回転軸の外周面との間に供給する潤滑油を溜める給油溝構造と、
    前記ティルティングパッドにおける前記回転軸の半径方向外側から前記給油溝構造内まで形成され、潤滑油を導入する導入孔と、
    前記給油溝構造の前記回転軸の軸方向端部両側に設けられ、該給油溝構造と前記誘導穴とを区画する一対の壁部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  6. 前記壁部の半径方向内側端面と前記回転軸の外周面との間の隙間は、前記ティルティングパッドの内周面と前記回転軸の外周面との間の隙間よりも大きい
    ことを特徴とする請求項5に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  7. 前記ティルティングパッドの内周面と前記回転軸の外周面との間に潤滑油を供給するノズルを備え、
    前記ティルティングパッドは、該ティルティングパッドの外周面から内周面まで貫通する貫通孔を有し、
    前記ノズルは、前記ティルティングパッドの前記貫通孔の内部を通り、基端部が前記軸受ハウジングに固定されるとともに、先端部が前記回転軸の前記外周面に臨み、
    前記ノズルと前記ティルティングパッドの前記貫通孔の内面との間に、前記ティルティングパッドが揺動しても前記ノズルと前記ティルティングパッドとの接触を回避する隙間が形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  8. 前記ノズルの前記先端部に、潤滑油を噴出する噴出口が設けられている
    ことを特徴とする請求項7に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  9. 前記ノズルの前記先端部に、前記回転軸の前記外周面に臨む開口を備え潤滑油を貯留可能な油貯留部が設けられている
    ことを特徴とする請求項7に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  10. 前記ティルティングパッドは、該ティルティングパッドにおける前記回転軸の回転方向の上流側端部に設けられる突起を有し、
    前記突起は、前記ティルティングパッドの前記内周面を前記上流側に延長して形成した内周延長面と、該内周延長面の先端縁から該内周延長面に対して鋭角をなして傾斜した傾斜面とを有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  11. 前記ティルティングパッドの前記外周面に、該ティルティングパッドを揺動可能に支持する凸状のピボットが形成され、
    前記規制構造は、前記軸受ハウジングに固定されるピンと、前記ピボットに形成され前記ピンが挿入して係合する係合穴とを有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  12. 前記ティルティングパッドの前記外周面に、該ティルティングパッドを揺動可能に支持する凸状のピボットが形成され、
    前記規制構造は、前記軸受ハウジングの内周面に形成され前記ピボットと係合する凹面を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
  13. 前記パッド内部孔の前記誘導穴と反対側の開口端である出口に接続され、前記誘導穴内から前記パッド内部孔を通過した潤滑油を前記軸受ハウジングの外部に排出する排油ノズルを備え、
    前記排油ノズルの先端側が、前記軸受ハウジングの半径方向に貫通して形成された孔の内部に挿入されており、
    前記排油ノズルと前記軸受ハウジングの前記孔の内面との間に、前記ティルティングパッドが揺動しても前記排油ノズルと前記軸受ハウジングとの接触を回避する隙間が形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のティルティングパッド型ジャーナル軸受。
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