JP6325409B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
1.下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物から誘導されるカーボネート単位(a)と、下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物以外の脂肪族ジオール化合物及び脂環式ジオール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物から誘導されるカーボネート単位(b)とを含み、単位(a)と単位(b)とのモル比(a/b)が47/53以上98/2以下のポリカーボネート樹脂を含むポリカーボネート樹脂層(A層)の少なくとも一方の面に、多官能アクリレート65重量部以上90重量部以下とコロイダルシリカ10重量部以上35重量部以下を含む樹脂組成物を硬化させたハードコート層(B層)が形成された積層体。
3.上記単位(a)と単位(b)とのモル比(a/b)が70/30以上90/10以下である上記1〜2のいずれかに記載の積層体。
4.上記B層が紫外線硬化により形成された上記1〜3のいずれかに記載の積層体。
5.沸騰水に3時間浸漬した後の積層体にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤目を作りニチバン製粘着テープ(商品名“セロテープ(登録商標)”、粘着力3.9N/10mm)を圧着し、垂直に強く引き剥がして基体上に残った碁盤目の数で評価する(JIS K5600−5−6に準拠)試験方法で100個のマス目全てでコート層が基体上に残っていることを特徴とする上記1〜4の何れかに記載の積層体。
6.車両用途である上記1〜5のいずれかに記載の積層体。
7.ヘッドランプレンズまたはグレージング用途である上記1〜5のいずれかに記載の積層体。
<ポリカーボネート樹脂層(A層)>
(ポリカーボネート樹脂)
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、上記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物から誘導されるカーボネート単位(a)と、脂肪族ジオール化合物及び脂環式ジオール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物から誘導されるカーボネート単位(b)とを含む。
本発明にかかる単位(a)は上記式(1)に示したように、エーテル基を有する脂肪族ジオールから誘導されるものである。
上記式(1)は、バイオマス資源の中でエーテル結合を有するジオールで、耐熱性及び鉛筆硬度が高い材料である。
上記式(1)は、立体異性体の関係にある下記式で表される(a1)、(a2)および(a3)が例示される。
イソソルビド、イソマンニド、イソイディッドのなかでも特に、イソソルビド(1,4;3,6ージアンヒドローDーソルビトール)から誘導される繰り返し単位は、製造の容易さ、耐熱性に優れることから好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂における単位(b)は、上記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物以外の脂肪族ジオール化合物及び脂環式ジオール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物から誘導されるカーボネート単位である。
脂環式ジオール化合物として、好ましくは炭素原子数6〜30、より好ましくは炭素原子数6〜20の脂環式ジオール化合物が使用される。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、単位(a)と単位(b)とを含み、それら単位(a)と単位(b)とのモル比(a/b)は47/53以上98/2以下である。モル比(a/b)が47/53以上98/2以下の範囲では、本願発明の積層体の構成とした際に耐候試験後の密着性に優れる。単位(a)と単位(b)とのモル比(a/b)は、好ましくは60/40以上98/2以下、より好ましくは70/30以上95/5以下、さらに好ましくは73/27以上90/10以下、特に好ましくは80/20以上90/10以下、最も好ましくは83/17以上89/11以下である。各繰り返し単位のモル比は、日本電子社製JNM−AL400のプロトンNMRにて測定し算出する。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、カーボネート単位(a)とカーボネート単位(b)との合計が全カーボネート単位中70モル%以上が好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましく、95モル%以上が特に好ましい。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂の比粘度(ηSP)は、0.3〜0.8が好ましく、0.32〜0.6がさらに好ましく、0.33〜0.5が特に好ましい。比粘度が0.3〜0.8では強度及び成形加工性が良好となる。本発明のポリカーボネート樹脂の比粘度が、0.3より小さいと強度が低下し、落下衝撃時に成形品の破片が飛散しやすく、他方0.8より大きいと射出成形の際の成形加工性が低下しやすくなる。
本発明でいう比粘度は、20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めた。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは70〜150℃、より好ましくは80〜140℃である。Tgが90℃〜130℃であると、光学成形体として使用した際に、耐熱安定性及び成形性が良好であり好ましい。
ガラス転移温度(Tg)はティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製2910型DSCを使用し、昇温速度20℃/minにて測定する。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、通常のポリカーボネート樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段、例えばジオール成分に炭酸ジエステルなどのカーボネート前駆物質を反応させる方法により製造される。次にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説明する。
このような化合物としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の、有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物、アルコキシド、4級アンモニウムヒドロキシド等が好ましく用いられ、これらの化合物は単独もしくは組み合わせて用いることができる。
これらの重合触媒の使用量は、ジオール成分1モルに対し好ましくは1×10−9〜1×10−2当量、好ましくは1×10−8〜1×10−5当量、より好ましくは1×10−7〜1×10−3当量の範囲で選ばれる。
また、本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂と併用してもよい。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂には、光安定剤が好ましく含有される。光安定剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して好ましくは0.0001重量部〜1重量部、より好ましくは0.001重量部〜0.8重量部、更に好ましくは0.005重量部〜0.5重量部、特に好ましくは0.01重量部〜0.3重量部、最も好ましくは0.05重量部〜0.15重量部である。
ル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(1−アクロイル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サクシネート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−1−[2−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび1−トリデカノールとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール及び1−トリデカノールとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール及び3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール及び3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンとの混合エステル化物、ジメチルサクシネートと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ[(6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕]、ポリ[〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕]、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミン縮重合物などが挙げられる。これらのヒンダードアミン系光安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のポリカーボネート層は上述のポリカーボネート樹脂組成物を射出成形法、溶融押出法等で平面状に成形した層である。
ここで、射出成形法では、樹脂の分子量や組成、粘弾特性によっても変わってくるがシリンダー温度220〜300℃、金型温度70〜100℃で射出成形してポリカーボネート層を得ることができる。射出成形法としては通常の成形方法だけでなく適宜目的に応じて射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、超高速射出成形法を用いることができる。
溶融押出法では押出機のTダイから溶融したポリカーボネート樹脂をシート状に押出し、複数の冷却ロールで冷却してポリカーボネート層を得ることができる。
本発明で使用されるハードコート層は多官能アクリレートとコロイダルシリカを特定の割合で含む活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させたハードコート層である。ここで多官能アクリレートとは1分子中に重合反応可能なアクリル基を3個以上有するアクリレート化合物を指し、具体的には、下記式(5)、(6)、(7)、(8)で表される化合物等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を併せて使用できる。
また、コロイダルシリカとは好ましくは直径5〜200nm、より好ましくは直径5〜40nmのシリカ微粒子が、水または有機溶媒中にコロイド状に分散されたものである。
添加量が上記範囲のコート剤は耐摩耗性の低下を最小限に抑え、かつ優れた硬化収縮抑制効果を付与することができる。
ここで開始剤とは活性エネルギー線を吸収して励起状態になり、活性種を形成してアクリレート基の連鎖的付加重合反応を開始させる物質であり、下記式(9)、(10)、(11)、(12)で表される化合物等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を併せて使用できる。
開始剤は多官能アクリレート100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部使用されることが好ましい。
紫外線吸収剤としては有機系ではベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシフェニルトリアジン系の化合物が挙げられ、無機系では酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄などの微粒子が挙げられる。
ラジカル捕捉作用のある光安定剤としてはヒンダードフェノール系化合物や上述のヒンダードアミン系化合物を挙げる事ができる。
ラジカル捕捉作用のある光安定剤はコート剤の硬化反応を阻害する作用があるので、種類の選択や添加量に注意を払う必要がある。
レベリング剤は塗工性並びに得られる塗膜の平滑性を向上する目的で添加される。一般に使用されるレベリング剤としては、エーテル系、シリコーン系、フッ素系化合物が挙げられる。
また、本発明の目的を損なわない範囲で染料、顔料、フィラーなどその他添加剤を添加してもよい。
これらの硬化方法のなかでも活性エネルギー線が紫外線の場合、初期のYI値が低くなるため好ましい。
日本電子社製JNM−AL400のプロトンNMRにて各繰り返し単位を測定し、ポリマー組成比(モル比)を算出した。
20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めた。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
目視にて、積層体にクラック、白化、ゆず肌、コート層のウキ・はがれ等の外観不良があるかどうかを判断した。
日本電色製ヘーズメーターNDH−2000を用いてA光源を用いる以外はJIS K7136で規程されたシングルビーム法で全光線透過率、ヘーズを測定した。
日本電色(株)製分光式色彩計SE−2000を用いて、D65光源、透過法で試験片の3刺激値を測定し、そこから計算してYIを求めた。
Calibrase社製CS−10Fの摩耗輪を用い、荷重500gで1000回転テーバー摩耗試験を行い、テーバー摩耗試験後のヘーズとテーバー摩耗試験前のヘーズとの差△Hを測定して評価した(ASTM D1044に準拠)。
(ヘーズ=Td/Tt×100、Td:散乱光線透過率、Tt:全光線透過率)
コート層にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤目を作りニチバン製粘着テープ(商品名“セロテープ(登録商標)”)を圧着し、垂直に強く引き剥がして基体上に残った碁盤目の数で評価した(JIS K5600−5−6に準拠)。
コート層を形成した面を紫外線照射面にして、スガ試験機製(株)スーパーキセノンウェザーメーターSX−75を用いて、UV照射強度180W/m2、ブラックパネル温度63℃、120分中18分降雨条件下で積算照射量が300MJ/m2、および600MJ/m2になるように暴露試験し、試験片を取出して、表面を中性洗剤を染み込ませたスポンジで軽く擦り洗浄した後、外観の目視評価および試験前後のヘーズ変化(ΔH)および黄色度変化(ΔYI)を評価した。なお、黄色度(YI)測定は日本電色(株)製分光式色彩計SE−2000を用いて行った。
試験片を110℃のオーブンに投入して720時間処理した後に取り出し、コート層にクラックが発生していないかどうかを目視にて確認した。
<ポリカーボネート樹脂の製造>
イソソルビド(以下ISSと略す)426部、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(以下DEPと略す)83部、ジフェニルカーボネート(以下DPCと略す)750部、および触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.8×10−2部と水酸化ナトリウム0.6×10−4部を窒素雰囲気下180℃に加熱し溶融させた。その後、30分かけて減圧度を13.4kPaに調整した。その後、60℃/hrの速度で250℃まで昇温を行い、10分間その温度で保持した後、1時間かけて減圧度を133Pa以下とした。合計6時間撹拌下で反応を行い、反応終了後、反応槽の底より窒素加圧下吐出し、水槽で冷却しながら、ペレタイザーでカットしてペレット(I)を得た。組成および比粘度の測定結果を表1に示す。
ISS441部、1,9−ノナンジオール(以下NDと略す)66部、DPC750部を原料として用いた他は、製造例1と全く同様の操作を行いペレット(II)を得た。組成および比粘度の測定結果を表1に示す。
ISS461部、ND44部、DPC750部を原料として用いた他は、製造例1と全く同様の操作を行いペレット(III)を得た。組成および比粘度の測定結果を表1に示す。
ISS426部、1,6−ヘキサンジオール(以下HDと略す)61部、DPC750部を原料として用いた他は、製造例1と全く同様の操作を行いペレット(IV)を得た。組成および比粘度の測定結果を表1に示す。
ISS376部、HD101部、DPC750部を原料として用いた他は、製造例1と全く同様の操作を行いペレット(V)を得た。組成および比粘度の測定結果を表1に示す。
ISS351部、1,4−シクロヘキサンジメタノール(以下CHDMと略す)148部、DPC750部を原料として用いた他は、製造例1と全く同様の操作を行いペレット(VI)を得た。組成および比粘度の測定結果を表1に示す。
ISS225部、CHDM272部、DPC750部を原料として用いた他は、製造例1と全く同様の操作を行いペレット(VII)を得た。組成および比粘度の測定結果を表1に示す。
ISS501部、DPC750部を原料として用いた他は、製造例1と全く同様の操作を行いペレット(VIII)を得た。組成および比粘度の測定結果を表1に示す。
〔調製例1〕
多官能アクリレート(新中村化学(株)製U15HA)80部を1−メトキシ−2−プロパノール160部、2−プロパノール160部で希釈し、メチルエチルケトン分散タイプのコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製MEK−AC−2140Z 固形分濃度40%)50部、光開始剤としてフェニル−1−ヒドロキシシクロヘキシルケトン(BASF(株)製Irgacure184)7部を混合し、コート剤(i)を得た。コート剤の組成を表2に示す。
多官能アクリレート(新中村化学(株)製U15HA)70部を1−メトキシ−2−プロパノール140部、2−プロパノール140部で希釈し、メチルエチルケトン分散タイプのコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製MEK−AC−2140Z 固形分濃度40%)75部、光開始剤としてフェニル−1−ヒドロキシシクロヘキシルケトン(BASF(株)製Irgacure184)7部を混合し、コート剤(ii)を得た。コート剤の組成を表2に示す。
多官能アクリレート(新中村化学(株)製U15HA)88部を1−メトキシ−2−プロパノール80部、2−プロパノール120部で希釈し、水分散タイプのコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製スノーテックス30 固形分濃度30%)40部、2−プロパノール40部、1−メトキシ−2−プロパノール80部を混合した分散液を加え、光開始剤としてフェニル−1−ヒドロキシシクロヘキシルケトン(BASF(株)製Irgacure184)8部、光安定剤として1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート(旭電化工業(株)製LA−82)2.5部を混合し、コート剤(iii)を得た。コート剤の組成を表2に示す。
多官能アクリレート(新中村化学(株)製U15HA)80部を1−メトキシ−2−プロパノール160部、2−プロパノール160部で希釈し、メチルエチルケトン分散タイプのコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製MEK−AC−2140Z 固形分濃度40%)50部、紫外線吸収剤としてBASF(株)製TINUVIN479(ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物)12部を混合し、コート剤(iv)を得た。コート剤の組成を表2に示す。
多官能アクリレート(東亜合成(株)製M315)80部を1−メトキシ−2−プロパノール160部、2−プロパノール160部で希釈し、メチルエチルケトン分散タイプのコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製MEK−AC−2140Z 固形分濃度40%)50部、光開始剤としてフェニル−1−ヒドロキシシクロヘキシルケトン(BASF(株)製Irgacure184)5部を混合し、コート剤(v)を得た。コート剤の組成を表2に示す。
多官能アクリレート(新中村化学(株)製U15HA)60部を1−メトキシ−2−プロパノール120部、2−プロパノール120部で希釈し、メチルエチルケトン分散タイプのコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製MEK−AC−2140Z 固形分濃度40%)100部、光開始剤としてフェニル−1−ヒドロキシシクロヘキシルケトン(BASF(株)製Irgacure184)7部を混合し、コート剤(vi)を得た。コート剤の組成を表2に示す。
多官能アクリレート(新中村化学(株)製U15HA)100部を1−メトキシ−2−プロパノール200部、2−プロパノール200部で希釈し、光開始剤としてフェニル−1−ヒドロキシシクロヘキシルケトン(BASF(株)製Irgacure184)7部を混合し、コート剤(vii)を得た。コート剤の組成を表2に示す。
〔実施例1〕
製造例1で得られたペレットをスクリュー径40mmの単軸押出機を用いてシリンダー温度250〜270℃の条件で幅300mmのTダイから押出し、冷却ロールに溶融樹脂の一方の面を接触させて冷却して厚さ2mmのシートを得た。
得られたシートの片方の面に調製例1で得られたコート剤をフローコート法により塗布し、80℃で1分間溶剤を乾燥させた後、積算で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させて積層体を得た。
得られた積層体の外観に異常は見られなかった。積層体のコート層厚みが4〜5μmの部分を切り出して試験片を作成し各種評価を実施した結果、全光線透過率90.2%、ヘーズ0.3%、テーバー摩耗試験500回転後のΔヘーズ2.0%、碁盤目剥離試験での密着は初期、沸水浸漬3時間後、ともに100/100、耐候性試験および耐熱試験後も外観に異常は見られず、耐候性試験後のΔYIは0.4だった。
用いたペレット、コート剤および得られた積層体の評価結果を表3に示す。
以下実施例、比較例において評価はすべてコート層厚み4〜5μmの部分で実施した。
表3で示したペレット、コート剤を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
製造例2で得られたペレットを用い、実施例1と同様にして厚さ2mmのシートを得た。得られたシートの片方の面に調製例1で得られたコート剤をフローコート法により塗布し、80℃で1分間溶剤を乾燥させた後、40kVの加速電圧で加速した電子線150kGyを照射して硬化させて積層体を得た。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
表3で示したペレット、コート剤を用いた以外は実施例5と同様にして積層体を得た。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
表3で示したペレット、コート剤を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
厚さ2mmのビスフェノール−Aポリカーボネート樹脂シート(帝人化成(株)製PC−1111シート)、調製例1で得られたコート剤を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
表3で示したペレット、コート剤を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
製造例2で得られたペレットを用い、実施例1と同様にして厚さ2mmのシートを得た。得られたシートの片方の面に紫外線硬化型ハードコート剤(日本精化(株)製セイカビーム)をフローコート法により塗布し、80℃で1分間溶剤を乾燥させた後、積算で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させて積層体を得た。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
Claims (7)
- 上記単位(a)と単位(b)とのモル比(a/b)が60/40以上98/2以下である請求項1記載の積層体。
- 上記単位(a)と単位(b)とのモル比(a/b)が70/30以上90/10以下である請求項1〜2のいずれかに記載の積層体。
- 上記B層が紫外線硬化により形成された請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
- 沸騰水に3時間浸漬した後の積層体にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤目を作りニチバン製粘着テープ(商品名“セロテープ(登録商標)”、粘着力製3.9N/10mm)を圧着し、垂直に強く引き剥がして基体上に残った碁盤目の数で評価する(JIS K5600−5−6に準拠)試験方法で100個のマス目全てでコート層が基体上に残っていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
- 車両用途である請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
- ヘッドランプレンズまたはグレージング用途である請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
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