JP6325377B2 - レンズユニット、およびホルダの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のレンズがホルダ内で調芯されたレンズユニット、および当該ホルダの製造方法に関するものである。
撮像装置等に用いるレンズユニットにおいて、ホルダには光軸方向の複数個所に円筒状のレンズ保持部が形成されており、レンズホルダの内周面とレンズの外周端面とが当接して、レンズの調芯が行われている(特許文献1参照)。また、レンズ保持部の周方向の複数個所に径方向内側に同一寸法で突出する凸部を設け、凸部をレンズの外周端面に当接させる構造が提案されている(特許文献2参照)。
特開2011−215183号公報 特開2005−266227号公報
特許文献1で示すホルダを射出成形により製造する場合、図7(a)に示す第1金型100xおよび第2金型200xを用いる。具体的には、第2金型200xの中空部210x内に第1金型100xを配置し、第2金型200xの中空部210xの内周面220xと第1金型100の外周面110xとの間に樹脂を導入してホルダ30xを製造する。ここで、ホルダ30xの内周面300xが、図7(b)に一点鎖線C1で示すような真円であれば、レンズを適正に調芯することができる。
しかしながら、ホルダ30xの形状や樹脂成形時のゲートの位置等の影響によっては、図7(b)に実線C2で示すように、ホルダ30xの内周面300xが真円から歪んだ形状になることがある。このような事態が発生すると、レンズを挿入した際、レンズが偏芯することがあるとともに、ホルダ30xが変形し、他のレンズに偏心が発生することがある。
従って、図7(c)に示すように、図7(b)に実線C2で示す歪みを補正するように、第1金型100xの外周面110xの形状を修正することになるが、かかる修正作業には多大な手間がかかるとともに、1回の修正では、ホルダ30xの内周面300xの形状を修正できないことが多い。なお、ホルダ30xの内周面300xの歪みは、図7(b)に示す形状の他、ホルダ30の内周面300xが四角形になるような場合もあり、このような場合でも、第1金型100xの修正には多大な手間がかかるとともに、1回の修正では、ホルダ30xの内周面300xの形状を修正できないことが多い。このような問題は、特許文献2に記載の構成を採用しても、解消することが困難である。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、多大なコストをかけずにレンズを適正に調芯することのできるホルダを用いたレンズユニット、および当該ホルダの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、光軸に沿って配置された複数のレンズと、該複数のレンズを保持する円筒状の複数のレンズ保持部を備えた樹脂製のホルダと、を有する
レンズユニットにおいて、前記複数のレンズ保持部のうちの少なくとも1つは、内周面から径方向内側に突出して前記レンズの外周側面に当接する複数の調芯用凸部が周方向に配置された凸部付きレンズ保持部になっており、前記複数の調芯用凸部には、第1調芯用凸部と、前記内周面からの突出寸法が前記第1調芯用凸部と異なる第2調芯用凸部と、が含まれていることを特徴とする。
本発明における「調芯」とは、レンズの中心を光軸に直交する方向で位置合わせすることを意味する。
本発明は、円筒状の複数のレンズ保持部を光軸方向に備えたホルダを樹脂成形により製造するにあたって、前記複数のレンズ保持部のうちの少なくとも1つのレンズ保持部の内周面を形成する金型の外周面には、前記内周面に調芯用凸部を形成するための凹部を周方向の複数個所に形成しておき、前記金型を用いて前記ホルダを製造した後、前記複数の調芯用凸部に内接する仮想円を求め、前記複数個所の凹部のうち、前記仮想円上に内端が位置しない前記調芯用凸部を形成する凹部については、深さを調整する金型修正工程を行い、その後、ホルダを樹脂成形により製造することを特徴とする。
本発明では、ホルダのレンズ保持部に、径方向内側に突出してレンズの外周側面に当接する複数の調芯用凸部を形成しておき、これらの調芯用凸部によってレンズの調芯を行う。ここで、ホルダを樹脂成形により製造する際、金型の外周面に調芯用凸部を形成するための凹部を周方向の複数個所に形成しておき、金型を用いてホルダを製造した後、複数の調芯用凸部に内接する仮想円を求め、複数個所の凹部のうち、仮想円上に内端が位置しない調芯用凸部を形成する凹部については、深さを調整する金型修正工程を行う。このため、レンズは、金型に対する修正によって突出寸法が異なることになった第1調芯用凸部および第2調芯用凸部によって適正に調芯される。また、金型の修正は、凹部に対して行えばよいので、金型の修正工程には多大な手間がかからない。それ故、本発明によれば、多大なコストをかけずにレンズを適正に調芯することができる。
本発明において、前記凸部付きレンズ保持部は、光軸方向で隣り合う複数個所に設けられ、前記複数個所に設けられた前記凸部付きレンズ保持部において前記調芯用凸部が光軸方向で連続して形成されていることが好ましい。かかる構成によれば、ホルダを成形後、ホルダと金型とを光軸方向で離す際、調芯用凸部に起因する引っ掛かりが発生しにくい。
本発明において、前記ホルダの外周面には、円弧面と、該円弧面に対して周方向で隣り合う平坦面と、が形成されており、前記調芯用凸部は、前記凸部付きレンズ保持部の内周面のうち、前記円弧面が形成されている角度範囲に設けられていることが好ましい。外周面が円弧面になっている角度範囲では、平坦面が形成されている角度範囲よりも、レンズ保持部の内周面の形状に歪みが発生しにくいことから、円弧部が形成されている角度範囲に調芯用凸部を設ければ、金型に対する修正を効率よく行うことができる。
本発明において、前記複数のレンズ保持部のうち、少なくとも、前記平坦面からの光軸方向における距離が最も短いレンズ保持部が、前記凸部付きレンズ保持部になっていることが好ましい。平坦面に対して光軸方向で近い位置のレンズ保持部では、内周面の形状に歪みが発生しやすいことから、かかるレンズ保持部を凸部付きレンズ保持部とすれば、平坦面に対して光軸方向で近い位置のレンズを適正に調芯することができる。
本発明において、前記ホルダは、円形の第1外周面と、該第1外周面に光軸方向で隣り合う位置に設けられ、円形以外の形状を有する第2外周面と、を有し、前記複数のレンズ保持部のうち、少なくとも、前記第2外周面からの光軸方向における距離が最も短いレンズ保持部が、前記凸部付きレンズ保持部になっていることが好ましい。円形以外の形状を
有する第2外周面が形成されている場合、第2外周面に対して光軸方向で近い位置のレンズ保持部では、内周面の形状に歪みが発生しやすいことから、かかるレンズ保持部を凸部付きレンズ保持部とすれば、第2外周面に対して光軸方向で近い位置のレンズを適正に調芯することができる。
本発明において、前記複数のレンズのうち、いずれか2つのレンズの間には絞りが配置され、前記複数のレンズ保持部のうち、前記絞りに対して光軸方向の一方側で隣り合うレンズを保持するレンズ保持部、および前記絞りに対して光軸方向の他方側で隣り合うレンズを保持するレンズ保持部の少なくとも一方が前記凸部付きレンズ保持部になっていることが好ましい。絞りに光軸方向で近い位置のレンズには高い調芯精度が求められることから、かかるレンズを保持するレンズ保持部を凸部付きレンズ保持部とすれば、絞りに近い位置のレンズを適正に調芯することができる。
本発明では、ホルダのレンズ保持部に、径方向内側に突出してレンズの外周側面に当接する複数の調芯用凸部を形成しておき、これらの調芯用凸部によってレンズの調芯を行う。ここで、ホルダを樹脂成形により製造する際、金型の外周面に調芯用凸部を形成するための凹部を周方向の複数個所に形成しておき、金型を用いてホルダを製造した後、複数の調芯用凸部に内接する仮想円を求め、複数個所の凹部のうち、仮想円上に内端が位置しない調芯用凸部を形成する凹部については、深さを調整する金型修正工程を行う。このため、レンズは、金型に対する修正によって突出寸法が異なることになった第1調芯用凸部および第2調芯用凸部によって適正に調芯される。また、金型の修正は、調芯用凸部に対して行えばよいので、金型の修正工程には多大な手間がかからない。それ故、本発明によれば、ホルダにおいてレンズを効率よく調芯することができる。
本発明の実施の形態1に係るレンズユニットの説明図である。 本発明の実施の形態1に係るレンズユニットにおいて修正前の金型で凸部付きレンズ保持部(第4レンズ保持部)を形成した場合の説明図である。 図2に示す修正前の金型で形成した凸部付きレンズ保持部(第4レンズ保持部)の説明図である。 本発明の実施の形態1に係るレンズユニットにおいて修正後の金型で凸部付きレンズ保持部(第4レンズ保持部)を形成した場合の説明図である。 本発明の実施の形態1の変形例に係るレンズユニットの説明図である。 本発明の実施の形態2に係るレンズユニットの説明図である。 従来のレンズユニットの説明図である。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係るレンズユニットの説明図であり、図1(a)、(b)は、レンズユニットに用いたホルダの斜視図、およびレンズユニットの断面図である。
図1に示すように、本形態のレンズユニット1は、光軸L方向に複数のレンズが配置された広角レンズ10と、広角レンズ10を内側に保持する筒状のホルダ30とを有する広角レンズユニットであり、各種撮像装置に用いられる。広角レンズ10の画角は、例えば、190°である。広角レンズ10は、例えば、4群5枚のレンズ構成を備えている。よ
り具体的には、広角レンズ10は、物体側L1(前側)から順に、負のパワーをもつ第1レンズ11(第1群)、負のパワーをもつ第2レンズ12(第2群)、正のパワーをもつ第3レンズ13(第3群)、および正のパワーを有する接合レンズ16(第4群)を有している。接合レンズ16では、負のパワーを有する第4レンズ14と、正のパワーをもつ第5レンズ15とが接合されている。本形態において、第1レンズ11はガラスレンズまたはプラスチックレンズからなり、第2レンズ12、第3レンズ13、第4レンズ14および第5レンズ15はプラスチックレンズからなる。レンズユニット1は、第3レンズ13と第4レンズ14との間に絞り18を有しており、第5レンズ15より像側L2に赤外線カットフィルタ17を有している。
本形態において、第2レンズ12、第3レンズ13、および第4レンズ14の外径寸法は、以下の関係を有しており、第2レンズ12、第3レンズ13、および第4レンズ14の順でわずかに大きい。
第2レンズ12>第3レンズ13>第4レンズ14
また、第1レンズ11は、第2レンズ12、第3レンズ13、第4レンズ14および第5レンズ15より外径寸法が大きい。また、接合レンズ16において、第4レンズ14は、第5レンズ15より外径寸法が大きい。
かかる構成に対応して、ホルダ30は、物体側L1(前側)から順に、円筒状の第1レンズ保持部31、円筒状の第2レンズ保持部32、円筒状の第3レンズ保持部33、および円筒状の第4レンズ保持部34を有している。また、ホルダ30の内周側において、円筒状の第2レンズ保持部32の物体側L1の面には、第1レンズ11を受ける環状の受け部36が形成されている。また、ホルダ30の内周側において、円筒状の第4レンズ保持部34の像側には、第4レンズ14を受ける環状の段部35が形成されている。
ここで、第1レンズ保持部31の外周面の全体が円弧面になっているが、第2レンズ保持部32の一部、第3レンズ保持部33、および第4レンズ保持部34の外周面38は、周方向の2個所が平坦面381になっており、かかる平坦面381に対して周方向で隣り合う部分が円弧面382になっている。従って、ホルダ30を樹脂成形する際、平坦面381に相当する位置にゲートを配置すれば、ゲートに起因するバリが発生しても、円弧面382より径方向外側にバリが突出しにくい。また、ホルダ30において、像側L2の端面には、ホルダ30を樹脂成形する際の樹脂のヒケを防止する環状凹部39が形成されている。
このように構成したホルダ30においては、第2レンズ保持部32の内縁がカシメされて第2レンズ12を像側L2に向けて押し付け固定し、第1レンズ保持部31の内縁がカシメされて第1レンズ11を像側L2に向けて押し付け固定している。
(調芯構造)
レンズユニット1において、ホルダ30は樹脂製である。第1レンズ11は、第1レンズ保持部31の内側に圧入されており、第1レンズ保持部31の内周面は、第1レンズ11の外周側面に直接、当接して、第1レンズ11を調芯している。これに対して、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34は、以下に説明する調芯用凸部が形成された凸部付きレンズ保持部として構成されており、調芯用凸部の内側に第2レンズ12、第3レンズ13および第4レンズ14が圧入されている。このため、第2レンズ12、第3レンズ13および第4レンズ14は、調芯用凸部によって調芯されている。つまり、第2レンズ保持部32の内周面の内径は第2レンズ12の外径よりも若干大きく、第3レンズ保持部33の内周面の内径は第3レンズ13の外径よりも若干大きく、第4レンズ保持部34の内周面の内径は第4レンズ14の外径よりも若干大きい。
(調芯用凸部および凸部付きレンズ保持部の構成)
本形態では、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34が同様な構成の凸部付きレンズ保持部として構成されていることから、以下の説明では、第4レンズ保持部34の構成を中心に説明する。また、以下の説明では、ホルダ30の製造方法を説明しながら、第4レンズ保持部34の構成を説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るレンズユニット1において修正前の金型で凸部付きレンズ保持部(第4レンズ保持部34)を形成した場合の説明図であり、図2(a)、(b)は、ホルダ30を樹脂成形するための金型(修正前)において第4レンズ保持部34を形成する部分の説明図、および第4レンズ保持部34の説明図である。図3は、図2に示す修正前の金型で形成した凸部付きレンズ保持部(第4レンズ保持部34)の説明図である。図4は、本発明の実施の形態1に係るレンズユニット1において修正後の金型で凸部付きレンズ保持部(第4レンズ保持部34)を形成した場合の説明図であり、図4(a)、(b)は、ホルダ30を樹脂成形するための金型(修正後)において第4レンズ保持部34を形成する部分の説明図、および第4レンズ保持部34の説明図である。
図1を参照して説明したホルダ30を射出成形により製造する場合、図2(a)に示す第1金型100および第2金型200を用いる。具体的には、第2金型200の中空部210内に第1金型100を配置し、第2金型200の中空部210の内周面220と第1金型100の外周面110との間に樹脂を導入してホルダ30を製造する。ここで、第2金型200では、ホルダ30の平坦面381を形成するための成形面281に対応する2個所にゲート230が配置される。
また、本形態では、第1金型100の外周面110のうち、第4レンズ保持部34を形成する部分には、周方向の複数個所に凹部115を形成しておく。本形態では、周方向の6個所に凹部115を形成しておく。その結果、図2(b)に示すように、ホルダ30の内周面300のうち、第4レンズ保持部34の内周面340には、内周面340から径方向内側に突出する複数の調芯用凸部345が6個所に形成される。その際、複数の調芯用凸部345において、内周面340からの突出寸法は同一である。ここで、調芯用凸部345は、円弧面382が形成されている角度範囲に設けられ、平坦面381が形成されている角度範囲には設けられていない。
このように製造したホルダ30において、図2(b)に示すように、複数の調芯用凸部345に内接する仮想円C0を描いたとき、複数の調芯用凸部345の内端346の全てが仮想円C0に届いていれば、第4レンズ14を、調芯用凸部345の内側に圧入して第4レンズ保持部34に設けた際、第4レンズ14は適正に調芯される。
但し、ホルダ30の形状(平坦面381の形成)や樹脂成形時のゲート230の位置等の影響によっては、図3に示すように、第4レンズ保持部34の内周面340のうち、平坦面381が形成された部分やゲート230が位置していた部分が内側に張り出した形状になることがある。このような事態が発生すると、平坦面381やゲート230から離間する位置では内周面340が引っ込む結果、複数の調芯用凸部345のうち、平坦面381やゲート230が位置していた部分から離間する位置では、調芯用凸部345の内端346が仮想円C0に届かず、仮想円C0上に位置しなくなる。
このような場合、図4(a)に示すように、第1金型100において、凹部115のうち、内端346が仮想円C0上に位置しない調芯用凸部345を形成する凹部115b(成形面281およびゲート230から離間する位置の凹部115)の深さを調整する金型修正工程を行う。本形態では、金型修正工程において、第1金型100において、内端3
46が仮想円C0上に届かない調芯用凸部345を形成する凹部115(成形面281およびゲート230から離間する位置の凹部115)の深さを深くする調整を行う。
従って、金型修正工程を行った以降、第1金型100および第2金型200を用いてホルダ30を樹脂成形すると、図4(b)に示すように、複数の調芯用凸部345のいずれもが、内端346が仮想円C0上に位置することになる。それ故、第4レンズ保持部34に第4レンズ14を配置した際、第4レンズ14の外周側面には、複数の調芯用凸部345が全て当接し、第4レンズ14は適正に調芯される。
ここで、複数の調芯用凸部345には、修正が行われなかった凹部115で形成された第1調芯用凸部345aと、修正が行われた凹部115で形成された第2調芯用凸部345bとが含まれ、第1調芯用凸部345aと第2調芯用凸部345bとでは、ホルダ30の内周面340からの突出寸法が異なることになる。すなわち、修正が行われた凹部115で形成された第2調芯用凸部345bは、修正が行われなかった凹部115で形成された第1調芯用凸部345aより突出寸法が大となる。
このような構成は、第2レンズ保持部32および第3レンズ保持部33でも、同様である。ここで、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34は、光軸L方向で隣り合っており、第2レンズ保持部32に形成される調芯用凸部325、第3レンズ保持部33に形成される調芯用凸部335、および第4レンズ保持部34に形成される調芯用凸部345は、光軸L方向で連続したリブ状に形成されている。このため、ホルダ30を成形後、ホルダ30と第1金型100とを光軸L方向で離す際、調芯用凸部325、335、345に起因する引っ掛かりが発生しにくい。それ故、高価なスライド金型等を用いなくても、ホルダ30を製造することができる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、ホルダ30を樹脂成形により製造するにあたって、ホルダ30の第4レンズ保持部34に、径方向内側に突出して第4レンズ14の外周側面に当接する複数の調芯用凸部345を形成しておき、これらの調芯用凸部345によって第4レンズ14の調芯を行う。ここで、ホルダ30を樹脂成形により製造する際、第1金型100の外周面110に調芯用凸部345を形成するための凹部115を周方向の複数個所に形成しておき、第1金型100を用いてホルダ30を製造した後、複数の調芯用凸部345に内接する仮想円C0を求める。そして、複数個所の凹部115のうち、仮想円C0上に内端346が位置しない調芯用凸部345を形成する凹部115については、深さを調整する金型修正工程を行う。このため、第4レンズ14は、第1金型100に対する修正によって突出寸法が異なることになった第1調芯用凸部345aおよび第2調芯用凸部345bによって適正に調芯される。また、第1金型100の修正は、凹部115に対して行えばよいので、第1金型100の修正工程には多大な手間がかからない。それ故、本形態によれば、多大なコストをかけずに、ホルダ30において第4レンズ14を適正に調芯することができる。
また、本形態においては、6つの調芯用凸部345の全てが第4レンズ14の外周側面に当接している。すなわち、本形態では、少なくとも3つの調芯用凸部345が第4レンズ14の外周側面に当接している。このため、第4レンズ14を適正に調芯することができる。
また、調芯用凸部345は、円弧面382が形成されている角度範囲に設けられ、平坦面381が形成されている角度範囲には設けられていない。かかる構成によれば、内周面の形状に歪みが発生しにくい円弧面382に調芯用凸部を設けられていることになるので、第1金型100に対する修正が最小限に済む。それ故、金型修正工程を効率よく行うこ
とができる。
また、本形態では、第2レンズ保持部32および第3レンズ保持部33においても、第4レンズ保持部34の調芯用凸部345と同様な調芯用凸部325、335(図1(b)参照)によって、第2レンズ12および第3レンズ13の調芯を行う。このため、平坦面381からの光軸L方向における距離が最も短いレンズ保持部(第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34)が、調芯用凸部325、335、345を備えた凸部付きレンズ保持部になっている。従って、平坦面381に対して光軸L方向で近い位置で形状の歪みが発生しやすいという傾向がある場合でも、第2レンズ12、第3レンズ13および第4レンズ14を適正に調芯することができる。
また、本形態では、絞り18に対して光軸L方向の一方側(物体側L1)で隣り合う第3レンズ13を保持する第3レンズ保持部33、および絞り18に対して光軸L方向の他方側(像側L2)で隣り合う第4レンズ14を保持する第4レンズ保持部34の双方が、調芯用凸部335、345を備えた凸部付きレンズ保持部になっている。このため、解像度等の観点から絞り18に光軸L方向で近い位置の第3レンズ13および第4レンズ14には高い調芯精度が求められる場合でも、第3レンズ13および第4レンズ14を適正に調芯することができる。
[実施の形態1の変形例]
図5は、実施の形態1の変形例に係るレンズユニット1の説明図である。実施の形態1では、6つの調芯用凸部345の全てが第4レンズ14の外周側面に当接していたが、図5に示すように、6つの調芯用凸部345の一部が第4レンズ14の外周側面に当接しない構成であってもよい。例えば、第4レンズ14がプラスチックレンズの場合、第4レンズ14を成形した際にゲートが位置していた個所348が平坦になっていることがあり、このような場合、6つの調芯用凸部345のうちの1つが、第4レンズ14の外周側面に当接しないことになる。このような場合でも、少なくとも3つの調芯用凸部345が第4レンズ14の外周側面に当接しているので、第4レンズ14を適正に調芯することができる。
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2に係るレンズユニットの説明図であり、図6(a)、(b)は、レンズユニットに用いたホルダの斜視図、およびレンズユニットの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。図6に示すように、本形態のレンズユニット1も、実施の形態1と同様、光軸L方向に複数のレンズが配置された広角レンズ10と、広角レンズ10を内側に保持する筒状のホルダ30とを有している。
ここで、ホルダ30は、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34が形成されている部分が、外周面が円形の第1外周面386になっている。これに対して、第1外周面386に光軸L方向の像側L2で隣り合う部分は、第1外周面386より径方向外側に広がったフランジ部388になっている。このため、ホルダ30は、第1外周面386に光軸L方向の像側L2で隣り合う部分は、円形以外の形状を有する第2外周面387になっている。このような構成の場合、ホルダ30を樹脂成形する際、フランジ部388の像側L2の面にゲートが配置される。本形態において、フランジ部388は、レンズユニット1を撮像装置に搭載する際の固定部や位置合わせ部等として利用される。
このように構成したレンズユニット1においても、実施の形態1と同様、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34は、調芯用凸部325、3
35、345が形成された凸部付きレンズ保持部になっている。このため、ホルダ30のフランジ部388(第2外周面387)の形状や樹脂成形時のゲートの位置等の影響によって、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34の内周面の形状に歪みが発生した場合でも、第2レンズ12、第3レンズ13および第4レンズ14は、調芯用凸部325、335、345によって適正に調芯される。
また、本形態では、フランジ部388(第2外周面387)からの光軸L方向における距離が最も短い第4レンズ保持部34が、調芯用凸部345を備えた凸部付きレンズ保持部になっている。このため、フランジ部388(第2外周面387)に対して光軸L方向で近い位置で形状の歪みが発生しやすいという傾向がある場合でも、第4レンズ14を適正に調芯することができる。
1・・レンズユニット、10・・広角レンズ、11・・第1レンズ、12・・第2レンズ、13・・第3レンズ、14・・第4レンズ、15・・第5レンズ、16・・接合レンズ、18・・絞り、30・・ホルダ、31・・第1レンズ保持部、32・・第2レンズ保持部、33・・第3レンズ保持部、34・・第4レンズ保持部、100・・第1金型、115・・凹部、200・・第2金型、210・・第2金型の凹部、230・・ゲート、281・・成形面、300・・ホルダの内周面、325、335、345・・調芯用凸部、345a・・第1調芯用凸部、345b・・第2調芯用凸部、346・・内端、381・・平坦面、386・・第1外周面、387・・第2外周面、388・・フランジ部

Claims (7)

  1. 光軸に沿って配置された複数のレンズと、
    該複数のレンズを保持する円筒状の複数のレンズ保持部を備えた樹脂製のホルダと、
    を有するレンズユニットにおいて、
    前記複数のレンズ保持部のうちの少なくとも1つは、内周面から径方向内側に突出して前記レンズの外周側面に当接する複数の調芯用凸部が周方向に配置された凸部付きレンズ保持部になっており、
    前記複数の調芯用凸部には、第1調芯用凸部と、前記内周面からの突出寸法が前記第1調芯用凸部と異なる第2調芯用凸部と、が含まれていることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記凸部付きレンズ保持部は、光軸方向で隣り合う複数個所に設けられ、
    前記複数個所に設けられた前記凸部付きレンズ保持部において前記調芯用凸部が光軸方向で連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記ホルダの外周面には、円弧面と、該円弧面に対して周方向で隣り合う平坦面と、が形成されており、
    前記調芯用凸部は、前記凸部付きレンズ保持部の内周面のうち、前記円弧面が形成されている角度範囲に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズユニット。
  4. 前記複数のレンズ保持部のうち、少なくとも、前記平坦面からの光軸方向における距離が最も短いレンズ保持部が、前記凸部付きレンズ保持部になっていることを特徴とする請求項3に記載のレンズユニット。
  5. 前記ホルダは、円形の第1外周面と、該第1外周面に光軸方向で隣り合う位置に設けられ、円形以外の形状を有する第2外周面と、を有し、
    前記複数のレンズ保持部のうち、少なくとも、前記第2外周面からの光軸方向における距離が最も短いレンズ保持部が、前記凸部付きレンズ保持部になっていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のレンズユニット。
  6. 前記複数のレンズのうち、いずれか2つのレンズの間には絞りが配置され、
    前記複数のレンズ保持部のうち、前記絞りに対して光軸方向の一方側で隣り合うレンズを保持するレンズ保持部、および前記絞りに対して光軸方向の他方側で隣り合うレンズを保持するレンズ保持部の少なくとも一方が前記凸部付きレンズ保持部になっていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のレンズユニット。
  7. 円筒状の複数のレンズ保持部を光軸方向に備えたホルダを樹脂成形により製造するにあたって、
    前記複数のレンズ保持部のうちの少なくとも1つのレンズ保持部の内周面を形成する金型の外周面には、前記内周面に調芯用凸部を形成するための凹部を周方向の複数個所に形成しておき、
    前記金型を用いて前記ホルダを製造した後、前記複数の調芯用凸部に内接する仮想円を求め、
    前記複数個所の凹部のうち、前記仮想円上に内端が位置しない前記調芯用凸部を形成する凹部については、深さを調整する金型修正工程を行い、
    その後、ホルダを樹脂成形により製造することを特徴とするホルダの製造方法。
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