JP6325377B2 - レンズユニット、およびホルダの製造方法 - Google Patents
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レンズユニットにおいて、前記複数のレンズ保持部のうちの少なくとも1つは、内周面から径方向内側に突出して前記レンズの外周側面に当接する複数の調芯用凸部が周方向に配置された凸部付きレンズ保持部になっており、前記複数の調芯用凸部には、第1調芯用凸部と、前記内周面からの突出寸法が前記第1調芯用凸部と異なる第2調芯用凸部と、が含まれていることを特徴とする。
有する第2外周面が形成されている場合、第2外周面に対して光軸方向で近い位置のレンズ保持部では、内周面の形状に歪みが発生しやすいことから、かかるレンズ保持部を凸部付きレンズ保持部とすれば、第2外周面に対して光軸方向で近い位置のレンズを適正に調芯することができる。
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係るレンズユニットの説明図であり、図1(a)、(b)は、レンズユニットに用いたホルダの斜視図、およびレンズユニットの断面図である。
り具体的には、広角レンズ10は、物体側L1(前側)から順に、負のパワーをもつ第1レンズ11(第1群)、負のパワーをもつ第2レンズ12(第2群)、正のパワーをもつ第3レンズ13(第3群)、および正のパワーを有する接合レンズ16(第4群)を有している。接合レンズ16では、負のパワーを有する第4レンズ14と、正のパワーをもつ第5レンズ15とが接合されている。本形態において、第1レンズ11はガラスレンズまたはプラスチックレンズからなり、第2レンズ12、第3レンズ13、第4レンズ14および第5レンズ15はプラスチックレンズからなる。レンズユニット1は、第3レンズ13と第4レンズ14との間に絞り18を有しており、第5レンズ15より像側L2に赤外線カットフィルタ17を有している。
第2レンズ12>第3レンズ13>第4レンズ14
レンズユニット1において、ホルダ30は樹脂製である。第1レンズ11は、第1レンズ保持部31の内側に圧入されており、第1レンズ保持部31の内周面は、第1レンズ11の外周側面に直接、当接して、第1レンズ11を調芯している。これに対して、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34は、以下に説明する調芯用凸部が形成された凸部付きレンズ保持部として構成されており、調芯用凸部の内側に第2レンズ12、第3レンズ13および第4レンズ14が圧入されている。このため、第2レンズ12、第3レンズ13および第4レンズ14は、調芯用凸部によって調芯されている。つまり、第2レンズ保持部32の内周面の内径は第2レンズ12の外径よりも若干大きく、第3レンズ保持部33の内周面の内径は第3レンズ13の外径よりも若干大きく、第4レンズ保持部34の内周面の内径は第4レンズ14の外径よりも若干大きい。
本形態では、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34が同様な構成の凸部付きレンズ保持部として構成されていることから、以下の説明では、第4レンズ保持部34の構成を中心に説明する。また、以下の説明では、ホルダ30の製造方法を説明しながら、第4レンズ保持部34の構成を説明する。
46が仮想円C0上に届かない調芯用凸部345を形成する凹部115(成形面281およびゲート230から離間する位置の凹部115)の深さを深くする調整を行う。
以上説明したように、本形態では、ホルダ30を樹脂成形により製造するにあたって、ホルダ30の第4レンズ保持部34に、径方向内側に突出して第4レンズ14の外周側面に当接する複数の調芯用凸部345を形成しておき、これらの調芯用凸部345によって第4レンズ14の調芯を行う。ここで、ホルダ30を樹脂成形により製造する際、第1金型100の外周面110に調芯用凸部345を形成するための凹部115を周方向の複数個所に形成しておき、第1金型100を用いてホルダ30を製造した後、複数の調芯用凸部345に内接する仮想円C0を求める。そして、複数個所の凹部115のうち、仮想円C0上に内端346が位置しない調芯用凸部345を形成する凹部115については、深さを調整する金型修正工程を行う。このため、第4レンズ14は、第1金型100に対する修正によって突出寸法が異なることになった第1調芯用凸部345aおよび第2調芯用凸部345bによって適正に調芯される。また、第1金型100の修正は、凹部115に対して行えばよいので、第1金型100の修正工程には多大な手間がかからない。それ故、本形態によれば、多大なコストをかけずに、ホルダ30において第4レンズ14を適正に調芯することができる。
とができる。
図5は、実施の形態1の変形例に係るレンズユニット1の説明図である。実施の形態1では、6つの調芯用凸部345の全てが第4レンズ14の外周側面に当接していたが、図5に示すように、6つの調芯用凸部345の一部が第4レンズ14の外周側面に当接しない構成であってもよい。例えば、第4レンズ14がプラスチックレンズの場合、第4レンズ14を成形した際にゲートが位置していた個所348が平坦になっていることがあり、このような場合、6つの調芯用凸部345のうちの1つが、第4レンズ14の外周側面に当接しないことになる。このような場合でも、少なくとも3つの調芯用凸部345が第4レンズ14の外周側面に当接しているので、第4レンズ14を適正に調芯することができる。
図6は、本発明の実施の形態2に係るレンズユニットの説明図であり、図6(a)、(b)は、レンズユニットに用いたホルダの斜視図、およびレンズユニットの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。図6に示すように、本形態のレンズユニット1も、実施の形態1と同様、光軸L方向に複数のレンズが配置された広角レンズ10と、広角レンズ10を内側に保持する筒状のホルダ30とを有している。
35、345が形成された凸部付きレンズ保持部になっている。このため、ホルダ30のフランジ部388(第2外周面387)の形状や樹脂成形時のゲートの位置等の影響によって、第2レンズ保持部32、第3レンズ保持部33および第4レンズ保持部34の内周面の形状に歪みが発生した場合でも、第2レンズ12、第3レンズ13および第4レンズ14は、調芯用凸部325、335、345によって適正に調芯される。
Claims (7)
- 光軸に沿って配置された複数のレンズと、
該複数のレンズを保持する円筒状の複数のレンズ保持部を備えた樹脂製のホルダと、
を有するレンズユニットにおいて、
前記複数のレンズ保持部のうちの少なくとも1つは、内周面から径方向内側に突出して前記レンズの外周側面に当接する複数の調芯用凸部が周方向に配置された凸部付きレンズ保持部になっており、
前記複数の調芯用凸部には、第1調芯用凸部と、前記内周面からの突出寸法が前記第1調芯用凸部と異なる第2調芯用凸部と、が含まれていることを特徴とするレンズユニット。 - 前記凸部付きレンズ保持部は、光軸方向で隣り合う複数個所に設けられ、
前記複数個所に設けられた前記凸部付きレンズ保持部において前記調芯用凸部が光軸方向で連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。 - 前記ホルダの外周面には、円弧面と、該円弧面に対して周方向で隣り合う平坦面と、が形成されており、
前記調芯用凸部は、前記凸部付きレンズ保持部の内周面のうち、前記円弧面が形成されている角度範囲に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズユニット。 - 前記複数のレンズ保持部のうち、少なくとも、前記平坦面からの光軸方向における距離が最も短いレンズ保持部が、前記凸部付きレンズ保持部になっていることを特徴とする請求項3に記載のレンズユニット。
- 前記ホルダは、円形の第1外周面と、該第1外周面に光軸方向で隣り合う位置に設けられ、円形以外の形状を有する第2外周面と、を有し、
前記複数のレンズ保持部のうち、少なくとも、前記第2外周面からの光軸方向における距離が最も短いレンズ保持部が、前記凸部付きレンズ保持部になっていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のレンズユニット。 - 前記複数のレンズのうち、いずれか2つのレンズの間には絞りが配置され、
前記複数のレンズ保持部のうち、前記絞りに対して光軸方向の一方側で隣り合うレンズを保持するレンズ保持部、および前記絞りに対して光軸方向の他方側で隣り合うレンズを保持するレンズ保持部の少なくとも一方が前記凸部付きレンズ保持部になっていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のレンズユニット。 - 円筒状の複数のレンズ保持部を光軸方向に備えたホルダを樹脂成形により製造するにあたって、
前記複数のレンズ保持部のうちの少なくとも1つのレンズ保持部の内周面を形成する金型の外周面には、前記内周面に調芯用凸部を形成するための凹部を周方向の複数個所に形成しておき、
前記金型を用いて前記ホルダを製造した後、前記複数の調芯用凸部に内接する仮想円を求め、
前記複数個所の凹部のうち、前記仮想円上に内端が位置しない前記調芯用凸部を形成する凹部については、深さを調整する金型修正工程を行い、
その後、ホルダを樹脂成形により製造することを特徴とするホルダの製造方法。
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