JP6324483B2 - ポリエチレンブレンドを含む繊維 - Google Patents

ポリエチレンブレンドを含む繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP6324483B2
JP6324483B2 JP2016500449A JP2016500449A JP6324483B2 JP 6324483 B2 JP6324483 B2 JP 6324483B2 JP 2016500449 A JP2016500449 A JP 2016500449A JP 2016500449 A JP2016500449 A JP 2016500449A JP 6324483 B2 JP6324483 B2 JP 6324483B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
denier
ldpe
density
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016500449A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016516911A (ja
Inventor
アーノルド・ティー・ロレンソ
セリム・ベンサソン
ジャックリン・エイ・デグルート
Original Assignee
ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー, ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー filed Critical ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
Publication of JP2016516911A publication Critical patent/JP2016516911A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6324483B2 publication Critical patent/JP6324483B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/44Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from mixtures of polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds as major constituent with other polymers or low-molecular-weight compounds
    • D01F6/46Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from mixtures of polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds as major constituent with other polymers or low-molecular-weight compounds of polyolefins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/04Homopolymers or copolymers of ethene
    • C08L23/06Polyethene
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D5/00Formation of filaments, threads, or the like
    • D01D5/08Melt spinning methods
    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H3/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length
    • D04H3/005Synthetic yarns or filaments
    • D04H3/007Addition polymers
    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H3/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length
    • D04H3/08Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of strengthening or consolidating
    • D04H3/16Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of strengthening or consolidating with bonds between thermoplastic filaments produced in association with filament formation, e.g. immediately following extrusion

Description

本開示は、スパンボンド不織布に好適なエチレン系ポリマーの繊維に関する。スパンボンド不織布は、低目付、経済的、強靭、かつ布状の織物を提供するために、衛生、医療、産業、または自動車用途などの多様な用途で広く使用されている。おむつなどの衛生用品の場合、柔軟な不織布の必要性がある。不織布に使用されるエチレンポリマーに基づいた繊維は、ポリプロピレンに基づいた従来の不織布と比較した場合、向上した柔軟性を織物に与える。しかしながら、エチレン系ポリマーの繊維及びそれらで作製される不織布は、同等の繊維及びポリプロピレンから作製される織物と比較した場合、より低い弾性率及び引張強度を有する。類似の弾性率及び引張強度の欠如は、乳幼児おむつのような衛生用品への不織布の下流プロセスに関連する要件、ならびに最終使用性能要件のため、向上した柔軟性を提供するエチレン系ポリマーをポリプロピレンの代用とすることにおいて課題である。
したがって、増加した弾性率及び引張強度を有する柔軟な不織布を作製することができる、増加した弾性率及び引張強度を有するエチレン系ポリマー繊維の必要性が存在する。
本開示は、(i)高密度エチレン系ポリマーと少量の(ii)低密度エチレン系ポリマーとのポリマーブレンドからなる繊維を提供する。この繊維は、正味の(i)高密度エチレン系ポリマーからなる繊維と比較して、向上した弾性率を示す。
一実施形態において、本繊維は、(i)2.0〜3.0のM/Mを有する95重量%〜99重量%の高密度エチレン系ポリマー、及び(ii)5g/10分〜15g/10分のメルトインデックスを有する5重量%〜1重量%の低密度エチレン系ポリマーを含むポリマーブレンドを含む。この繊維は、1デニール〜2デニールの密度、及び8.5g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を有する。
一実施形態において、本繊維は、2600メートル毎分(mpm)〜3200mpmの破断勾配(ramp−to−break)を有する。
本開示は、織物を提供する。一実施形態において、この織物は繊維を含む。
不飽和の測定について分析された領域を示すNMRスペクトログラフである。 HDPE1、HDPE2、及びPPの1フィラメント当たり2デニールの繊維の荷重伸度曲線を示すグラフである。 HDPE1と3%、4%、及び5%のLDPE2とのブレンドの1フィラメント当たり2デニールの繊維の荷重伸度曲線を示すグラフである。 様々なレベルのLDPE2及びLDPE3と混合されたHDPE1の、1フィラメント当たり2デニールの繊維の3%の伸度における割線弾性率を示すグラフである。 繊維の高い表面粗さを図示する、100%の高密度エチレン系ポリマーHDPE1で作製されたスパンボンド不織布の走査電子顕微鏡検査(SEM)の顕微鏡写真である。挿入の顕微鏡写真は、厚さ方向に切断した織物の光学顕微鏡検査によって得られ、繊維内の大きな球晶の存在を指し示し、高い表面粗さを引き起こす。 平滑な繊維を図示する、100%の高密度エチレン系ポリマーHDPE2で作製されたスパンボンド不織布のSEM顕微鏡写真である。挿入の顕微鏡写真は、厚さ方向に切断した織物の光学顕微鏡検査によって得られ、繊維内の球晶を指し示さず、高い表面粗さを引き起こす。 図5のものと同様の表面粗さを図示する、100%のHDPE1で作製されたモノスパン繊維のSEM顕微鏡写真である。挿入の顕微鏡写真は、厚さ方向に切断した織物の光学顕微鏡検査によって得られ、微細な球顆状形態の存在を指し示す。 混合によって達成された繊維の平滑な表面を図示する、97%のHDPE1及び3%のLDPE2のモノスパン繊維の走査電子顕微鏡検査によって取られたSEM顕微鏡写真である。
本開示は、繊維を提供する。この繊維は、
(A)2.0〜3.0のM/Mを有する95重量%〜99重量%の高密度エチレン系ポリマーと、
(B)5g/10分〜15g/10分のメルトインデックスを有する5重量%〜1重量%の低密度エチレン系ポリマーと、を含むポリマーブレンドからなる。
この繊維は、1デニール〜2デニールの密度及び8.5g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を有する。
一実施形態において、繊維は、1デニール〜2デニールの密度、及び10g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を有する。
「繊維」は、本明細書で使用される場合、長さと密度の比率が10を超える素材の細長いストランドである。繊維は、典型的に、球状、または実質的に球状の断面を有する。繊維の他の断面形状としては、三葉形状、または平坦な(すなわち、「リボン」のような)形状が挙げられる。繊維は、両方とも平行、または実質的に平行な側面を有するフィルムを除外する。
1.高密度エチレン系ポリマー
繊維は、高密度エチレン系ポリマーを含む。用語「エチレン系ポリマー」は、50モルパーセント超の重合されたエチレンモノマー(重合可能なモノマーの総量に基づく)を含有し、任意に、少なくとも1つのコモノマーを含有し得るポリマーである。「高密度エチレン系ポリマー」(または「HDPE」)は、0.930g/ccを超える密度、または0.930g/cc超〜0.97g/ccの密度を持つエチレン系ポリマーである。HDPEは、エチレンホモポリマーまたは、1つ以上のC−C10α−オレフィンと共重合されたエチレンモノマーからなるエチレンコポリマーであり得る。
HDPEは、(a)エチレン由来の、100重量%以下、例えば、少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%の単位、及び(b)1つ以上のα−オレフィンコモノマー由来の、30重量%未満、例えば、25重量%未満、または20重量%未満、または10重量%未満の単位を含む。
α−オレフィンコモノマーは、典型的に、20個以下の炭素原子を有する。例えば、α−オレフィンコモノマーは、3〜10個の炭素原子、または3〜8個の炭素原子を有し得る。例示的なα−オレフィンコモノマーは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、及び4−メチル−1−ペンテンを含むが、これらに限定されない。一実施形態において、1つ以上のα−オレフィンコモノマーは、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテン、及びそれらの組み合わせから選択され得る。さらなる実施形態において、1つ以上のα−オレフィンコモノマーは、1−ヘキセン、1−オクテン、及びそれらの組み合わせから選択される。
HDPEは、15,000〜150,000ダルトンの範囲内の重量平均分子量(M)を有する。例えば、分子量(M)は、下限15,000、20,000、または30,000ダルトン〜上限100,000、120,000、または150,000ダルトンである。
HDPEは、2.0〜3.0の範囲の分子量分布(M/M)を有する。例えば、M/Mは、下限2.0、2.1、または2.2〜上限2.5、2.7、2.9、または3.0であり得る。
一実施形態において、HDPEは、2.0または2.2〜2.4または2.5のM‐/Mを有する。
HDPEは、15g/10分(min)〜30g/10分の範囲のメルトインデックス(MIまたはI)を有する。例えば、メルトインデックス(I)は、下限15、16、17、18または20g/10分〜上限18、20、24、26、28、または30g/10分であり得る。
一実施形態において、HDPEは、HDPEの100万重量部当たりのハフニウム系メタロセン触媒から残留した、100重量部以下、例えば、0重量部または0重量部超〜10重量部未満、または8重量部未満、または5重量部未満、または4重量部未満、または1重量部未満、または0.5重量部未満、または0.1重量部未満のハフニウム残渣を含む。HDPE内のハフニウム系メタロセン触媒から残留したハフニウム残渣は、参照基準へ較正される蛍光X線(XRF)によって測定され得る。HDPEポリマー樹脂粒子は、高温で、X線測定で約3/8インチの厚さを有するプラークへ圧縮成形され得る。0.1ppmを下回るような非常に低い金属の濃度において、本HDPE内に存在する金属残渣を決定するために、誘導結合プラズマ原子分光分析(ICP−AES)が好適な方法である。
別の実施形態において、HDPEは、HDPEの100万重量部当たりの多価アリールオキシエーテルの金属錯体を含む触媒系から残留した、0重量部または0重量部超〜100重量部以下、または10重量部未満、または8重量部未満、または5重量部未満、または4重量部未満、または1重量部未満、または0.5重量部未満、または0.1重量部未満の金属錯体残渣を含む。HDPE内の多価アリールオキシエーテルの金属錯体を含む触媒系から残留した金属錯体残渣は、参照基準へ較正される蛍光X線(XRF)によって測定され得る。HDPEポリマー樹脂粒子は、好ましい方法において、高温で、X線測定で約3/8インチの厚さを有するプラークへ圧縮成形され得る。0.1ppmを下回るような非常に低い金属錯体の濃度において、本HDPE内に存在する金属錯体残渣を決定するために、ICP−AESが好適な方法である。
一実施形態において、HDPEは、以下の構造(I)によって表される[2,2’’’−[1,3−プロパンジイルビス(オキシ−κO)]ビス[3’’,5,5’’−トリス(1,1−ジメチルエチル)−5’−メチル[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−2’−オラト−κO]]ジメチル−、(OC−6−33)−ジルコニウムである、多価アリールオキシエーテル(以後、多価アリールオキシエーテル−触媒HDPE)によって生成される。
一実施形態において、多価アリールオキシエーテル−触媒HDPEは、1つ、いくつか、または全ての以下の特性を持つエチレン/オクテンコポリマーである。
−0.93g/cc超〜0.96g/ccの密度
−2.0〜2.5のM/M
−15g/10分〜20g/10分のI
−2.0未満、または1.0、または1.3〜1.5、または1.6、2.0未満のMz/Mw
−1.1を超える、または1.2〜1.5のZSVR
−100未満、または10、または25、または50〜75、100ビニル10炭素(C)未満までのビニル/10炭素(C)
HDPEは、本明細書で開示される2つ以上の実施形態を含み得る。
2.低密度ポリエチレン
本繊維のブレンドは、低密度エチレン系ポリマーを含む。「低密度エチレン系ポリマー」(または「LDPE」)は、0.915g/cc〜0.930g/ccの密度を有するエチレンホモポリマーであり、タービュラープロセスまたはオートクレーブプロセス、またはそれらの混成において、高圧遊離ラジカル重合によって生成される。LDPEは、直鎖状低密度ポリエチレンを除外し、高密度ポリエチレン(すなわち、0.93g/ccを超える密度を持つエチレン系ポリマー)を除外する。
LDPEは、5.0を超える、または6.0を超えるM/Mを有する。一実施形態において、LDPEは、下限6.0、または7.0、または8.0〜上限10.0、または11.0、または12.0、または13.0、または14.0、または15.0を持つM/Mを有する。
LDPEは、1g/10分〜30g/10分のIを有する。一実施形態において、LDPEは、5g/10分〜15g/10分のIを有する。
一実施形態において、LDPEは、0.915g/cc〜0.925g/ccの密度、及び5g/10分〜15g/10分のメルトインデックスを有する。
一実施形態において、LDPEは、高圧管形反応器内で生成される。(「HP−LDPE」)。HP−LDPEは、0.915g/ccまたは0.920g/cc〜0.93g/ccの密度を有する。HP−LDPEは、5g/10分、または6g/10分、または7g/10分〜8g/10分、または9g/10分、または10g/10分のIを有する。
一実施形態において、LDPEは、1つ、いくつか、または全ての以下の特性を持つHP−LDPE(タービュラー)である。
−0.915g/cc〜0.930g/ccの密度
−5.0〜7.0のM/M
−10g/10分〜20g/10分のI
一実施形態において、LDPEは、オートクレーブで生成され、1つ、いくつか、または全ての以下の特性を有する。
−0.915g/cc〜0.920g/ccの密度
−11.0〜12.0のM/M
−7g/10分〜9g/10分のI
HDPE及びLDPEのそれぞれは、1つ以上の添加剤などの追加の、任意の成分をさらに含み得る。そのような添加剤としては、帯電防止剤、着色促進剤、染料、潤滑剤、充填剤、顔料、一次酸化防止剤、二次酸化防止剤、加工助剤、紫外線安定剤、ブロッキング防止剤、スリップ剤、粘着剤、難燃剤、抗微生物剤、減臭剤、抗真菌剤、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。HDPE及びLDPEのそれぞれは、そのような添加剤を含む個々の樹脂の重量に基づいて、そのような添加剤の総重量で約0.1〜約10パーセントを含有し得る。
本LDPEは、本明細書で開示される2つ以上の実施形態を含み得る。
3.繊維
本繊維は、モノフィラメント繊維、ホモフィル繊維、または複合繊維であり得る。
一実施形態において、繊維は、モノフィラメント繊維である。「モノフィラメント繊維」または「モノファイバー」は、不定の(すなわち、所定ではない)長さの素材の連続的なストランドであり、それに対して、「ステープルファイバー」は、明確な長さの断続的なストランド(すなわち、切断されたか、さもなければ所定の長さの切片へ分割されたストランド)である。
一実施形態において、繊維は、ホモフィル繊維である。「ホモフィル繊維」は、単一のポリマー領域またはドメインを有する、及びいずれの他の別個のポリマー領域を有しない(複合繊維である場合)、繊維である。
一実施形態において、繊維は、複合繊維である。「複合繊維」は、2つ以上の別個のポリマー領域またはドメインを有する繊維である。複合繊維はまた、コンジュゲートファイバーまたは多成分繊維としても知られる。ポリマーは、通常、互いに異なるが、2つ以上の成分は、同じポリマーを含み得る。ポリマーは、複合繊維の断面にわたって、実質的に別個の区域に配列され、通常、複合繊維の長さに沿って延伸する。複合繊維の構成は、例えば、鞘/芯配置(1つのポリマーが別のポリマーに包囲される)、並列配置、パイ状配置、または「アイランズ・イン・ザ・シー」配置であり得る。
繊維は、溶融紡糸繊維またはメルトブロー繊維であり得る。
一実施形態において、繊維は、溶融紡糸繊維である。「溶融紡糸繊維」は、本明細書で使用される場合、溶融紡糸プロセスによって生成される繊維である。溶融紡糸は、複数の微細なダイ細管(例えば、紡糸口金など)を通じて、ポリマー溶融体を溶融フィラメントとして押出成形しながら、同時に、溶融フィラメントの密度を低減する延伸力を適用するプロセスである。溶融フィラメントは、繊維を形成するその溶融温度未満に冷却するときに、固体化する。用語「溶融紡糸」は、安定した繊維紡糸(短紡及び長紡を含む)及びバルク連続フィラメント繊維を包含する。溶融紡糸繊維は、冷間引抜きであり得る。
一実施形態において、繊維は、メルトブロー繊維である。「メルトブロー繊維」は、複数の微細な、通常環状のダイ細管を通じて、溶融熱可塑性ポリマー組成物を溶融スレッドまたはフィラメントとして押出成形することによって、低減された密度までスレッドまたはフィラメントを細くするように機能する高速のガス流(例えば、空気)を、収束するように形成される繊維である。フィラメントまたはスレッドは、高速のガス流によって運搬され、収集表面上に堆積されて、通常10ミクロンより小さい平均密度を持つ無造作に分散した繊維のウェブを形成する。
一実施形態において、繊維は、1デニール、または2デニール、または3デニール、または4デニールの下限、及び5デニール、または6デニール、または7デニール、または8デニール、または9デニール、または10デニールの上限を持つ密度を有する。
一実施形態において、繊維は、2デニール以上の密度及び2600メートル毎分(mpm)〜3200mpmの破断勾配を有する。
一実施形態において、繊維は、2デニールの密度を有し、1.0g/デニール〜1.3g/デニールの引張強度を有する。
繊維は、任意に、1つ以上の他の添加剤を含み得る。好適な添加剤の非限定的な例として、安定剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤、核剤、離型剤、分散剤、触媒失活剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色料、離型剤、潤滑剤、帯電防止剤、顔料、前述のいずれかの組み合わせが挙げられる。
本繊維は、本明細書で開示される2つ以上の実施形態を含み得る。
4.織物
本繊維を使用して、織物スパンボンド不織布、梳繊接合ウェブ、織布、編物、織テープ、及び人工芝を作製することができる。
一実施形態において、本繊維を使用して、不織布を作製する。本明細書で使用される場合、「不織」または「不織布」、または「不織布素材」は、機械的インターロックによって、または繊維の少なくとも一部を融合させることなどによって、ランダムウェブ内に結束される、繊維の組立体(例えば、鞘/芯、アイランズ・イン・ザ・シー、並列、セグメント化パイなど)である。本開示による不織布は、異なる技法によって製作され得る。そのような方法としては、スパンボンドプロセス、梳繊ウェブプロセス、エアレイドプロセス、熱カレンダリングプロセス、接着結合プロセス、熱風結合プロセス、ニードルパンチプロセス、水流交絡プロセス、電界紡糸プロセス、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
一実施形態において、本繊維は、スパンボンドプロセスによって生成される。スパンボンドプロセスにおいて、不織布の製作は、(a)HDPE/LDPEブレンドのストランドを、紡糸口金から押出成形するステップと、(b)通常、ブレンドの溶融ストランドの固体化を速めるために冷却される、ブレンドのストランドを空気流で急冷するステップと、(c)空気流内でフィラメントを空圧で同調させることによって、または紡織繊維産業において一般的に使用される型式の機械的引張ロールにそれらを巻きつけることによってのいずれかで適用され得る引張力を用いて、急冷区域を通じてフィラメントを前進させることによって細くするステップと、(d)引張ストランドを、例えば動式篩または多孔ベルトなどの小孔状表面上のウェブへ収集するステップと、(e)ばらのストランドのウェブを不織布へ結合するステップと、を含む。結合は、限定されないが、熱カレンダリングプロセス、接着結合プロセス、熱風結合プロセス、ニードルパンチプロセス、水流交絡プロセス、及びそれらの組み合わせを含む、様々な手段によって達成され得る。
スパンボンド不織布は、多層または積層構造に形成され得る。そのような多層構造は、少なくとも2つ以上の層を含み、少なくとも1つ以上の層は本開示によるスパンボンド不織布であり、1つ以上の他の層は、1つ以上のメルトブロー不織層、1つ以上のウェットレイド不織層、1つ以上のエアレイド不織層、任意の不織または溶融紡糸プロセスによって生成された1つ以上のウェブ、キャストフィルム、ブローフィルムなどの1つ以上のフィルム層、例えば、押出成形コーティング、スプレーコーティング、グラビアコーティング、印刷、浸漬、キスロール、またはブレードコーティングによるコーティング組成物由来の1つ以上のコーティング層から選択される。積層構造は、任意の数の結合方法(熱結合、接着積層、水流交絡、ニードルパンチ)によって、接合され得る。構造は、S〜SX、またはSXX、またはSXXX、またはSXXXX、またはSXXXXXの範囲であり得、構造中、Xが、フィルム、コーティング、または任意の組み合わせの他の不織素材であり得る。追加のスパンボンド層は、本明細書に記載されるように、エチレン系ポリマー組成物から、及び、任意に1つ以上のポリマー及び/または添加剤との組み合わせで、作製され得る。
ステープルまたはバインダー繊維の場合、繊維は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成繊維、またはセルロース、レーヨン、または綿などの天然繊維を含む、様々な他の繊維で混合され得る。これらの繊維は、不織ウェブにウェットレイド、エアレイド、または梳繊され得る。不織ウェブは、次いで、他の素材へ積層され得る。
スパンボンド不織布は、限定されないが、おむつ、女性用衛生用品、成人用失禁製品、ウェットティッシュ、包帯、及び使い捨てスリッパならびに履物などの吸収性衛生製品、隔離用ガウン、外科手術用ガウン、外科手術用ドレープ及びカバー、外科手術用手術着、帽子、マスク、ならびに医療品包装などの医療用途を含む、様々な最終使用用途で使用され得る。
一実施形態において、本繊維を、梳繊ラインと共に使用して織物を生成することができる。
一実施形態において、本繊維を使用して、敷物、織布、人工芝、または他の繊維含有用品を作製することができる。
定義
用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」及びそれらの派生語は、いずれの追加の構成要素または手順の存在を除外しない。用語「〜から本質的になる」は、操作性に欠かせないものを除いて、いずれの他の構成要素または手順を除外する。用語「〜からなる」は、特に述べられていない、いずれの構成要素または手順を除外する。
用語「デニール」は、繊維の線形質量密度である。デニールは、繊維長さ9000メートル当たりの繊維のグラムとして定義される。
用語「ポリマー」は、同じまたは異なる種類のモノマーを重合することによって調製される、高分子化合物である。「ポリマー」は、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、インターポリマーなどを含む。用語「インターポリマー」とは、少なくとも2つの種類のモノマーまたはコモノマーの重合によって調製されるポリマーを意味する。それには、コポリマー(通常、2つの異なる種類のモノマーまたはコモノマーから調製されるポリマーを指す)、ターポリマー(通常、3つの異なる種類のモノマーまたはコモノマーから調製されるポリマーを指す)、テトラポリマー(通常、4つの異なる種類のモノマーまたはコモノマーから調製されるポリマーを指す)、などを含むが、それらに限定されない。
用語「破断勾配」は、メートル毎分(またはmpm)での、溶融紡糸繊維が完全に破断して断続的である伸線速度である。
試験方法
密度
密度のために測定する試料を、ASTM D−1928に従って調製する。測定は、方法BのASTM D−792を使用して、試料押圧の1時間内に作成される。
メルトインデックス
メルトインデックス(MI)、またはIを、ASTM−D 1238、条件190℃/2.16kgに従って測定し、10分ごとに溶出されるグラムで報告する。I10を、ASTM−D 1238、条件190℃/10kgに従って測定し、10分ごとに溶出されるグラムで報告する。
高温ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)システムは、内蔵の示差屈折計(RI)(他の好適な濃度検出器は、Polymer ChAR(Valencia,Spain)からのIR4赤外線検出器を含み得る)を装備した、150℃の高温クロマトグラフであるWaters(Milford,Mass)(他の好適な高温GPC器具は、Polymer Laboratories(Shropshire,UK)Model 210及びModel 220を含む)からなる。データ収集を、Viscotek TriSECソフトウェア、バージョン3、及び4−チャネルViscotek Data Manager DM400を使用して実施する。このシステムはまた、Polymer Laboratories(Shropshire,United Kingdom)からのオンライン溶媒脱気装置を装備する。
好適な高温GPCカラムは、4つの30cm長Shodex HT803 13ミクロンカラムまたは、20ミクロンの混合孔寸法パッキングの4つの30cm Polymer Labsカラム(MixA LS,Polymer Labs)のように使用され得る。試料のカルーセル・コンパートメントを、140℃で動作し、カラムコンパートメントを150℃で動作する。試料は、50ミリリットルの溶媒中で、0.1グラムのポリマーの濃度で調製される。クロマトグラフィーの溶媒及び試料調製溶媒は、200ppmのトリクロロベンゼン(TCB)を含有する。両方の溶媒とも、窒素で散布される。ポリエチレン試料を、160℃で、4時間緩やかに攪拌する。注入量は、200マイクロリットルである。GPCを通じた流速を、1ml/分に設定する。
GPCカラムの設定を、21の狭分子量分布ポリスチレン基準を行うことによって較正する。基準の分子量(MW)は、580〜8,400,000の範囲であり、基準は、6つの「カクテル」混合物中に含有される。各基準混合物は、少なくとも10個の個々の分子量間の分離を有する。基準混合物を、Polymer Laboratoriesから購入する。ポリスチレン基準を、1,000,000以上の分子量に対する50mLの溶媒中に0.025gで、及び1,000,000未満の分子量に対する50mLの溶媒中に0.05gで調製する。ポリスチレン基準を、80℃で、30分の緩やかな攪拌によって融解する。狭い基準混合物を最初に行い、次いで、分解を最小限にするために、最高分子量成分を減少させる。ポリスチレン基準のピーク分子量を、以下の等式(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Letters,6,621(1968)に記載されるように)を使用して、ポリエチレン分子量へ変換する。
ポリエチレン=Ax(Mポリスチレン
式中、Mが、ポリエチレンまたはポリスチレンの分子量(示されるように)であり、Bが、1.0と等しい。Aが、約0.38〜約0.44の範囲内であり得ることは当業者に既知であり、広いポリエチレン基準を使用して、較正の時間で決定される。分子量分布(MWDまたはM/M)などの分子量値を得るこのポリエチレン較正方法の使用、及び関連する統計値(一般に、従来のGPCまたはcc−GPC結果を指す)は、本明細書において、Williams及びWardの修正方法として定義される。
分子量分布の時間、M(数平均分子量)、M(重量平均分子量)、及びM(Z平均分子量)は、以下のようにデータから算出され、Wは、分子量Mを持つ種別の重量分率である。
示差走査熱量測定
測定を、RCS(冷蔵された冷却システム)及びオートサンプラを装備する、TA instruments Q1000 DSCを用いて実施する。各試料をまず、175℃で、薄いフィルムへ溶融押圧し、溶けた試料は次いで、室温まで空冷する。3〜10mgの直径6mmの試験体を、冷却したポリマーから抽出し、はかりにかけて、軽量アルミニウム鍋(約50mg)の中へ配置し、シャットを折り曲げる。試料の熱挙動を、試料温度を上げる及び下げることによって決定し、温度プロファイルに対する熱流を生み出す。試験のあいだ、50ml/分の窒素パージガス流を使用する。最初に、試料を180℃まで急速に加熱し、その熱履歴を除去するために3分間等温を保持する。次に、試料を、10℃/分の冷却速度で−40℃まで冷却し、−40℃で3分間等温を保持する。試料を、次いで、10℃/分の加熱速度で150℃(2回目の加熱スキャン)まで加熱する。冷却及び加熱(2回目のスキャン)曲線を記録する。冷却曲線を、結晶化の開始から−20℃までの基線の終点を設定することによって、分析する。加熱曲線を、−20℃から溶融の終了までの基線の終点を設定することによって、分析する。決定される値は、ピーク溶融温度(Tm)、ピーク結晶化温度(Tc)、溶融熱(Hf)(J/gで)、及び結晶化熱(Hc)(J/gで)である。
クリープゼロせん断粘度測定法
ゼロせん断粘度を、直径25mmの平行板を190℃で使用して、AR−G2ストレス・コントロールド・レオメーター(TA Instruments;New Castle,Del)上で行うクリープ試験によって得る。レオメーターオーブンを、ゼロ点に固定する前に、少なくとも30分間試験温度へ設定する。試験温度で、圧縮成形された試料ディスクをその板の間に挿入し、5分間平衡状態となるようにする。次いで、上板を、所望の試験差(1.5mm)を超える50μmまで下げる(loared down)。任意の余分な素材を切り落とし、上板を所望の差まで下げる(loared down)。測定は、5L/分の流速の窒素パージにおいて完了する。デフォルトのクリープ時間を、2時間に設定する。
20Paの継続的な低いせん断応力を、安定状態のせん断速度がニュートン領域であるのに十分低いことが確実である全ての試料に適用する。結果として得た安定状態のせん断速度は、この研究における試料について、10−3〜10−4−1の範囲内である。安定状態は、ログ(J(t))対ログ(t)のプロットの残り10%の時間窓における全てのデータについての線形回帰を取ることによって決定され、J(t)が、クリープコンプライアンスであり、tが、クリープ時間である。線形回帰の傾斜が0.97を超える場合、安定状態に到達したとみなされ、次いでクリープ試験は停止する。この研究における全ての場合で、傾斜は、2時間以内に判定基準を満たした。安定状態のせん断速度は、ε対tのプロットの残り10%の時間窓における全てのデータ点の線形回帰の傾斜から決定され、εは張力である。ゼロせん断粘度は、適用される応力と安定状態のせん断速度との比率から決定される。
試料が、クリープ試験中に分解されたかどうかを決定するために、小振幅振動せん断試験を、0.1〜100rad/秒の同じ試験体上で、クリープ試験の前及び後に行う。2つの試験の複素粘度値を、比較する。0.1rad/秒での粘度値の差が5%を超える場合、試料は、クリープ試験中に分解していたとみなされ、その結果は破棄される。
ゼロせん断粘度比(ZSVR)は、以下の等式による同等の重量平均分子量(Mw−gpc)における、分岐状ポリエチレン素材のゼロせん断粘度(ZSV)と直鎖状ポリエチレン素材のZSVとの比率として定義される。
ZSV値は、上述の方法によって、190℃でのクリープ試験から得られる。Mw−gpc値を、従来のGPC法によって決定する。直鎖状ポリエチレンのZSVとそのMw−gpcとの間の相関関係は、一連の直鎖状ポリエチレン参照素材に基づいて確立される。ZSVとMwの関係についての説明は、ANTEC proceeding:Karjala,Teresa P.;Sammler,Robert L.;Mangnus,Marc A.;Hazlitt,Lonnie G.;Johnson,Mark S.;Hagen,Charles M.,Jr.;Huang,Joe W.L.;Reichek,Kenneth Nの中で見出すことができる。ポリオレフィン中の低レベルの長鎖分岐の検出。Annual Technical Conference−Society of Plastics Engineers(2008),66th 887−891。
H NMR法
3.26gの原液を、10mmのNMR管中の0.133gのポリオレフィン試料へ添加する。原液は、テトラクロロエタン−d(TCE)及び、0.001MのCr3+を持つテトラクロロエチレン(50:50、w:w)の混合物である。管中の溶液を、Nで5分間パージして、酸素量を低減させる。密封された試料の管を、室温で一晩放置して、ポリマー試料を膨潤させる。試料を、震盪しながら110℃で融解する。試料は、例えば、エルカミドなどのスリップ剤といった、不飽和の一助となり得る添加剤を含まない。
H NMRを、10mmのクリオプローブを用いて、120℃で、Bruker AVANCE 400 MHz分光器上で行った。
2つの実験を行い、不飽和を得た:対照実験及び二重予備飽和実験。対照実験については、データを、LB=1 Hzを持つ指数窓関数で処理し、基線を7〜−2ppmに補正する。TCEの残留Hからの信号を、100へ設定して、−0.5〜3ppmの整数I合計を、対照実験の全ポリマーからの信号として使用する。ポリマー中のCH基、NCHの数は、以下のように計算される。
NCH=I合計/2
二重予備飽和実験については、データを、LB=1 Hzを持つ指数窓関数で処理し、基線を6.6〜4.5ppmに補正する。TCEの残留Hからの信号を、100へ設定して、不飽和に対応する整数(Iビニレン、I三置換、Iビニル、及びIビニリデン)を、図1に示される領域に基づいて積分する。
ビニレン、三置換、ビニル、及びビニリデンの不飽和単位の数を、計算する。
ビニレン=Iビニレン/2
三置換=I三置換
ビニル=Iビニル/2
ビニリデン=Iビニリデン/2
不飽和単位/1,000,000炭素を、以下のように計算する。
ビニレン/1,000,000C=(Nビニレン/NCH)*1,000,000
三置換/1,000,000C=(N三置換/NCH)*1,000,000
ビニル/1,000,000C=(Nビニル/NCH)*1,000,000
ビニリデン/1,000,000C=(Nビニリデン/NCH)*1,000,000
不飽和NMR分析についての要件は、定量レベルが、3.9重量%の試料、10mmの高温クリオプローブを用いて、200走査(対照実験を行う時間を含む1時間未満のデータ取得)を持つVd2について0.47±0.02/1,000,000炭素である(Vd2構造については、Macromolecules,vol.38,6988,2005を参照されたい)。定量レベルは、10の信号対ノイズ比として定義される。
化学シフト基準を、6.0ppmで、TCT−d2からの残留プロトンからのH信号について設定する。対照を、ZGパルス、TD 32768、NS 4、DS 12、SWH 10,000 Hz、AQ 1.64s、D1 14sを用いて行う。二重予備飽和実験を、修正されたパルス配列、O1P 1.354ppm、O2P 0.960ppm、PL9 57db、PL21 70db、TD 32768、NS 200、DS 4、SWH 10,000Hz、AQ 1.64s、D1 1s、D13 13sを用いて行う。Bruker AVANCE 400 MHz分光器を用いた不飽和の修正されたパルス配列を、以下に示す。
[表]
二軸スクリュー押出機の配合による、ブレンドの調製
ブレンドを、30mmの共回転噛合Coperion Werner−Pfleiderer ZSK−30(ZSK−30)二軸スクリュー押出機で調製する。ZSK−30は、全長960mm及び32の長さ対直径比(L/D)を持つ10個の胴部を有する。供給区域の温度は、80℃である。区域1〜4をそれぞれ、160、180、185、及び190℃に設定する。ダイ温度は、230℃である。スクリュー速度を、およそ18.14kg/時(40lb/時)の出力速度をもたらす325rpmで設定する。
繊維紡糸手順
繊維を、ヒルズ社の複合連続フィラメント繊維紡糸ライン上で、毎分一穴当たり0.50グラムの押出量で紡糸する。50/50の鞘/芯比で動作するヒルズ社の複合ダイを使用して、同じ素材を各押出機へ供給し、それにより単成分繊維を形成する。ダイ構成は、0.6mmの穴直径及び4/1のL/D比を持つ144個の穴からなる。急冷空気温度及び流速をそれぞれ、15℃、及び最大の30%に設定する。押出機プロファイルを、220〜224℃の溶融温度を達成するように調節する。繊維束を、2つのゴデットの間での引張なく、ゴデットの周囲で最低4回巻装し、次いで、巻取機によるいかなる変動性も排除するように吸入器へ移動する。
ドローダウン能力:破断勾配測定
破断勾配は、フィラメント束の巻き取り速度を徐々に増加させることによって達成するように、ヒルズライン上のドローダウン繊維の最大ライン速度を決定するための方法である。これは、勾配方法を用いて、少なくとも1つの繊維破断が発生する点に達する。素材を、単一の繊維破断なく、最低30秒間行う最高速度は、最大ドローダウン速度または破断勾配速度である。勾配手順は、1500mpmの巻取速度で、または必要であればそれより低い速度で、開始する。素材を、このライン速度で30秒間行い、繊維破断が観察されない場合は、次いで、ゴデットロール速度は30秒を超えて250mpm増加する。素材を、破断を確認する間に、各中間点で30秒間行う。これは、破断を達成するまでに完了する。破断が発生する速度を、記録する。本プロセスを、最低3回繰り返し、破断勾配技法によって、最大ドローダウン速度として平均を記録する。同じポリマーにおけるリピート測定の標準偏差は、約100mpmである。
繊維張力試験
繊維の引張応力歪曲線を、ASTM Standard D 2256に従って試験する。144個の繊維のストランドを、MTS Sintech 5/G試験機を使用して、単一の束として試験する。従来の繊維ホーングリップを使用する。ジョーを、8インチの初期分離で設定する(すなわち、8インチの初期ゲージ長さ)。クロスヘッド速度を、16インチ/分へ設定する。5つの複製物を、各試料のために行う。3%張力での割線弾性率の平均及び標準偏差、ピーク引張強度、及びピーク引張強度での伸度を、表形式で報告する。
複屈折測定
繊維中の複屈折を、光学顕微鏡を使用して、4つの個々のフィラメントについて測定する。約1cmの長さのフィラメントを、清潔なスライドガラスに載上し、いかなる伸張も適用しないように配慮する。ノーランド光学接着剤の小滴を、繊維上に配置し、清潔なカバーガラスをそれらの上に位置づける。接着剤を、紫外線ランプの下で、5分間硬化する。
各フィラメントの顕微鏡写真を、40倍の対物レンズで撮り、各フィラメントの直径を、画像分析ソフトウェアを使用して測定する。各繊維の5つの厚さ測定を取り、平均化する。繊維のリタデーションを測定するために、Nichika Berekコンペンセータアクセサリを持つ、Nikon Eclipse E600偏光顕微鏡を使用する。複屈折を、厚さでリタデーションを分割することによって計算する。
走査電子顕微鏡検査
フィールドレンズではないモードで、1kVの加速電圧、4mmの作動距離で動作する、Hitachi SU−70走査電子顕微鏡を使用して、不織布中の繊維の画像を捉える。不織布の小片を切断し、カーボンテープ及びカーボン塗料を使用して、アルミニウムSEMスタブに載上する。試料を、画像処理する前に、Irを使用してスパッタコーティングする。
光学顕微鏡検査
Nikon DCM−1000デジタルカメラ及びACT−1画像取得ソフトウェアを装備した、Olympus Vanox−S複合型光学顕微鏡を使用して、繊維断面図の送信された交差偏光の光学顕微鏡写真を収集する。不織布を薄いストリップに切断し、EpoFix(商標)に包埋し、18時間に設定させる。約2.5um厚さの包埋した繊維の断片を、Leica UCT6ミクロトーム及びダイヤモンドナイフを使用して、−80℃で取る。断片を、浸漬油を持ち、かつカバーガラスが適用されたスライドガラスの上に配置する。
ここでは、本開示のいくつかの実施形態が、以下の実施例の中で詳細に開示される。
1.素材
実施例の素材及び比較試料を、下の表1に列挙する。
HDPE及びLDPEとして分類される樹脂は、The Dow Chemical Companyから入手可能である。HDPE1は、上記のように、多価アリールオキシエーテルの金属錯体を含む触媒系の存在中に連続して接続される、二重反応器構成における溶液重合プロセスによって調製される、エチレン−オクテンコポリマーである。
LDPE樹脂は、2g/10分〜35g/10分のMI範囲を表し、タービュラー及びオートクレーブグレードを含む。ポリプロピレン(PP)D549は、Braskem America Incから入手可能な、繊維グレードプロピレンホモポリマーである。
HDPE1は、上に開示される構造(I)を有する、多価アリールオキシエーテル触媒、つまり、[2,2’’’−[1,3−プロパンジイルビス(オキシ−κO)]ビス[3’’,5,5’’−トリス(1,1−ジメチルエチル)−5’−メチル[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−2’−オラト−κO]]ジメチル−、(OC−6−33)−ジルコミウム、の存在中の二重ループ反応器システムにおける溶液重合プロセスによって調製される。
HDPE1(エチレン−オクテンコポリマー)の重合条件を、表2及び3に報告する。表2及び3を参照すると、MMAOが、修飾メチルアルミノキサンであり、RIBS−2が、ビス(水素化タローアルキル)メチル、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(1−)アミンである。
HDPE2は、エチレン−オクテンコポリマーであり、チーグラー・ナッタ触媒を使用して、単一の反応器構成において、溶液重合プロセスによって調製される。HDPE1及びHDPE2の特性を、表4で要約する。2つの樹脂の間の分子重量分布における差異が明らかであって、分子重量分布(M/M)は、HDPE2と比較したときに、HDPE1について狭い。
2.ブレンド
少量のLDPEを持つHDPE樹脂の溶融ブレンドを、上述のように、ZSK 30共回転噛合二軸押出機で調製する。表5、及び図2で見られるHDPE1及びHDPE2の正味の樹脂対照はまた、ブレンドに関して、ZSK30内での同じプロセス履歴を目的とする。実施例において使用される特定のLDPE及びブレンド比が、表5で見られる。
3.繊維張力特性及び破断勾配測定
様々な組成物を、張力特性の測定のために、フィラメント当たり2デニールの繊維へ加工し、さらに破断勾配プロトコルで評価する。
3a.HDPE及びPP対照
HDPE1、HDPE2、及び対照の荷重伸度曲線、ならびにPP5D49繊維を、図2に示す。
3b.LDPEとのHDPEの溶融ブレンド:3%荷重でのLDPE型の効果
例えば、2a〜2dならびに1a及び1cといった、対応する応力−ひずみ曲線が、図3で見られる。
3%割線弾性率を指し示す表5のデータは、3%のLDPE2またはLDPE3をHDPE1へ添加するときに著しく改善し、改善の規模は、LDPEのメルトインデックスの順序に従う。発明の実施例2b、2c、3a、3b、3c、3d、3e、及び3fは、8.5g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を示し、発明の実施例2a、2b、3a、3b、3c、3e、3fは、10g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を示す。引張強度データの調査は、LDPE型に非感受性であり、HDPE1(試料1a)のそれに近似のままである値を明らかにする。破断勾配でのデータは、LDPEメルトインデックスについて、最適な範囲を提示し、その中で、ブレンドの破断勾配が、3000mpmで、実験的なエラーの範囲内で、正味のHDPE1のそれと同等である。実施例2aの場合のような低いメルトインデックスで、おそらくは溶融の増進した弾性に関連する、破断勾配の著しい低下がある。HDPE1に混合されたLDPEのメルトインデックスを増加させることにより、破断勾配は改善する(実施例2b、2d)。LDPE4のブレンドについて、表5で、割線弾性率データ、つまりLDPEメルトインデックスを増加させる割線弾性率の傾向は見られないが、7g/10分〜15g/10分の範囲内のメルトインデックスを持つ3%LDPEを添加することにより、正味のHDPE1のそれに匹敵する破断勾配性能を提供すると同時に、割線弾性率の改善を提供することが明らかである。メルトインデックスを増加させることはさらに、破断勾配を低下することは期待しないが、割線弾性率の改善にも有益ではない。
3c.LDPEとのHDPE1の溶融ブレンド:LDPE荷重の効果
繊維特性についてのLDPE荷重の効果を、上の表5の2重量%〜5重量%のLDPE荷重の範囲内での、LDPE2及びLDPE3とのHDPE1のブレンドについてのデータで例示する。
割線弾性率の改善レベルは、LDPE2対LDPE3のブレンドについてより著しいが、しかしながら、LDPE3とのブレンドの場合、2〜5%の範囲内のLDPE荷重にかかわらず、試料1aと比較して、破断勾配は変化がないままである。それゆえ、破断勾配特性のいかなる損失もなく、最大で対照のそれの2倍の値(試料1a)の引張弾性率の向上を提供するため、LDPE3のそれに匹敵するメルトインデックスの範囲は、有利であると考えられる。
4.溶融及び結晶化挙動
溶融及び結晶化挙動へのLDPE添加の影響を、上述のように、示差走査熱量測定を使用して、少数のブレンドで調査し、表6で要約する。結晶化ピーク温度についての結果は、純LDPEの結晶化温度がHDPE1及びHDPE2のそれよりも低いという事実にかかわらず、核剤で観察されるように、LDPE添加がHDPEの結晶化温度を増加させることを提示する。
5.繊維配向の指標としての複屈折
複屈折の測定を、LDPE型及び荷重の影響を比較及び対照するのに選択した一組の試料のために、繊維の全配向において実施する。測定プロトコルを、上述の項で説明する。2デニール繊維についての結果は、表7で見られる。
表7のデータは、おそらくは、HDPE2でのより広い分子量分布のため、正味のHDPE2繊維の配向が、正味のHDPE1繊維のそれよりも、著しく高いことを提示する。実施例2a〜2dについてのデータは、繊維弾性率データについても観察されるように、3%LDPE添加の配向における向上が、LDPEメルトインデックスに依存し、メルトインデックスを減少させることで増加することを指し示す。実施例2b及び2cについて達成された複屈折が、HDPE2(実施例1b)のそれに匹敵するとしても、対応する弾性率は、純HDPE2と比較したブレンドにとってより高い。実施例3a〜3cについてのデータは、たった2%の少量のLDPEでさえ、HDPE1繊維の配向を向上させることを提示する。配向のレベルは、3%LDPE添加を超えてあまり増加しなかった。
6.繊維の表面粗さ
走査電子顕微鏡(SEM)及び光学顕微鏡を用いた繊維の調査はさらに、HDPE1へ混合したLDPEの予期しない影響を明らかにし、それは、弾性率及び複屈折についての観察と定性的に一致する。図5は、HDPE1で作製されたスパンボンド不織布のSEM顕微鏡写真である。図5において、表面粗さは、2デニールの繊維で明らかである。比較において、同一のプロセス条件で作製されるHDPE2スパンボンド不織布のSEM顕微鏡写真は、図6の平滑な繊維(所与の拡大レベルで)を特色とする。光学顕微鏡検査による不織布の断面について実施する分析は、繊維の表面粗さが、図5の挿入画像に示されるように、HDPE1繊維内に存在する大きな球晶に関連することを明らかにする。対照的に、そのような織地は、HDPE2繊維内に存在しない(図6の挿入画像)。
実施例1a及び2bの繊維のために実施される顕微鏡検査は、それぞれ、図7及び8で見られる。明らかに、HDPE1に見ることができる表面粗さ(実施例1a)は、おそらくは異なるプロセス履歴のために、不織布で観察されるもの(図5)ほど際立ってはいない。それにもかかわらず、表面粗さは、図7ではっきりと明白であり、挿入画像に見られる微細な球顆状織地によく比例して変化する。図8で見られる3%LDPE2(実施例2b)の添加では、粗さは完全に除去される。この効果は、LDPE混合によって与えられる増加する配向、及び向上した列状核生成(row−nucleation)を伴うポリエチレンに周知の結晶化の様式における付随するシフトに関連する。
7.結果の要約
我々は、予期せずに、少量のLDPEを大量のHDPE1で添加することで、繊維の弾性率及び引張強度が改善することを発見した。弾性率における2倍〜3倍の向上は、3%割線弾性率による測定のように、1重量%〜5重量%のLDPEをHDPE1へ添加することによって達成可能である。不特定の理論によって結び付けられ、引張強度の改善は、複屈折測定によって確認されるように、LDPE添加によって獲得した増加した全配向の結果であると考えられる。LDPEのHDPE1への添加はまた、DSCデータ内で明らかなように、静止状態で結晶化の発現を増加する。
本明細書で表されるデータは、破断勾配試験によって測定されるように、ブレンド内のLDPEグレード及びその荷重の選択によって、繊維のドローダウン挙動の損失なく、それらの向上を達成することができることを例示する。本明細書で使用されるHDPEに匹敵するMIのLDPE樹脂は、長鎖分岐に属する高い溶融弾性のために、乏しい紡糸性能を有するとして既知であるため、後者は、LDPEをHDPEへ混合する可能性についての重要な制約である。そのようなブレンド組成物が破断勾配において顕著な低下がないことを示しながら、同時に弾性率における向上を提供することが好ましい。
さらに我々は、1重量%〜5重量%のLDPEをHDPE1へ添加することで、HDPE1内の球顆状形態の原因となる表面粗さを、効果的に抑制することを発見した。HDPE1のような、狭分子量分布を持つポリマーは、HDPE2と比較して高い破断勾配に明らかなように、優れた紡糸性能を示す。不特定の理論によって結び付けられ、本明細書に記載される溶融紡糸プロセスの冷却特性化と組み合わせた莫大な伸び率によって無妨害である、大きな球晶の形成のため、狭分子量分布は、表面粗さを促進すると考えられる。1重量%〜5重量%のLDPEの添加により、HDPE1内のこの表面粗さを効果的に低減及び排除する。LDPE添加への表面粗さの感受性を使用して、望まれる場合に応じて、表面粗さを調節し、おそらくは、摩擦係数、摩擦抵抗、ならびに織物手触り及び柔軟性といった触覚特性のような特性を操作し得る。
7g/10分〜15g/10分のMIを持つLDPEグレードは、破断勾配ドローダウンの残留率と組み合わせた、向上された弾性率の良好な均衡を提供する。より高いメルトインデックス範囲で、破断勾配の感受性はLDPE荷重まで少なくなる。したがって、7g/10分〜15g/10分のメルトインデックスを持つ、LDPEグレードは、3%〜5%の添加レベルでの混合因子として、最も好適であると考えられる。HDPE1内での場合、狭分子量分布HDPEは、向上した配向に関して、混合から最も恩恵を受けると考えられ、それはまた、LDPEを添加するときに、これらの繊維内の球顆状織地を抑制することが明らかであり、非常に低減された表面粗さを引き起こす。
本開示は特に、本明細書に含有される実施形態及び例示に限定されないが、以下の特許
請求の範囲内であるように、実施形態の一部、及び異なる実施形態の構成要素の組み合わ
せを含む、それらの実施形態の修正形態を含むことを意図する。
なお、本発明には、以下の実施形態が包含される。
[1]ポリマーブレンドを含む繊維であって、前記ポリマーブレンドが、
2.0〜3.0のM /M を有する95重量%〜99重量%の高密度エチレン系ポリマーと、5g/10分〜15g/10分のメルトインデックスを有する5重量%〜1重量%の低密度エチレン系ポリマーと、を含み、
前記繊維が、1デニール〜2デニールの密度及び8.5g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を有する、前記繊維。
[2]10g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を有する、[1]に記載の前記繊維。
[3]2600mpm〜3200mpmの破断勾配(ramp−to−break)を有する[1]または[2]のいずれかに記載の前記繊維。
[4]前記高密度エチレン系ポリマーが、0.930g/cc超〜0.96g/ccの密度、及び15g/10分〜20g/10分のメルトインデックスを有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の前記繊維。
[5]前記高密度エチレン系ポリマーが、2.0未満のMz/Mwを有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の前記繊維。
[6]前記高密度エチレン系ポリマーが、1.1を超えるゼロせん断粘度比を有する、[1]〜[5]のいずれかに記載の前記繊維。
[7]前記高密度エチレン系ポリマーが、100未満のビニル/10 炭素を有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の前記繊維。
[8]前記低密度エチレン系ポリマーが、0.915g/cc〜0.925g/ccの密度、及び5g/10分〜15g/10分のメルトインデックスを有する、[1]〜[7]のいずれかに記載の前記繊維。
[9]前記繊維が、溶融紡糸繊維である、[1]〜[8]のいずれかに記載の前記繊維。
[10]前記繊維が、2デニールの密度、10g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率、1.0g/デニール超〜1.3g/デニールの引張強度、及び2600mpm〜3200mpmの破断勾配を有する、[1]〜[9]のいずれかに記載の前記繊維。
[11]前記繊維が、205J/gを超える結晶化熱を有する、[1]〜[10]のいずれかに記載の前記繊維。
[12][1]〜[11]のいずれかに記載の前記繊維を含む織物。

Claims (12)

  1. ポリマーブレンドを含む繊維であって、前記ポリマーブレンドが、
    2.0〜3.0のM/Mを有する95重量%〜99重量%の高密度エチレン系ポリマーと、
    5g/10分〜15g/10分のメルトインデックスを有する5重量%〜1重量%の低密度エチレン系ポリマーと、を含み、
    前記繊維が、1デニール〜2デニールの線形質量密度及び8.5g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を有する、前記繊維。
  2. 10g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率を有する、請求項1に記載の前記繊維。
  3. 2600mpm〜3200mpmの破断勾配(ramp−to−break)を有する請求項1または2のいずれかに記載の前記繊維。
  4. 前記高密度エチレン系ポリマーが、0.930g/cc超〜0.96g/ccの密度、及び15g/10分〜20g/10分のメルトインデックスを有する、請求項1〜3のいずれかに記載の前記繊維。
  5. 前記高密度エチレン系ポリマーが、2.0未満のMz/Mwを有する、請求項1〜4のいずれかに記載の前記繊維。
  6. 前記高密度エチレン系ポリマーが、1.1を超えるゼロせん断粘度比を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の前記繊維。
  7. 前記高密度エチレン系ポリマーが、100未満のビニル/10炭素を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の前記繊維。
  8. 前記低密度エチレン系ポリマーが、0.915g/cc〜0.925g/ccの密度、及び5g/10分〜15g/10分のメルトインデックスを有する、請求項1〜7のいずれかに記載の前記繊維。
  9. 前記繊維が、溶融紡糸繊維である、請求項1〜8のいずれかに記載の前記繊維。
  10. 前記繊維が、2デニールの線形質量密度、10g/デニール〜20g/デニールの3%割線弾性率、1.0g/デニール超〜1.3g/デニールの引張強度、及び2600mpm〜3200mpmの破断勾配を有する、請求項1〜9のいずれかに記載の前記繊維。
  11. 前記繊維が、205J/gを超える結晶化熱を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の前記繊維。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の前記繊維を含む不織布
JP2016500449A 2013-03-11 2014-02-27 ポリエチレンブレンドを含む繊維 Active JP6324483B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361776379P 2013-03-11 2013-03-11
US61/776,379 2013-03-11
PCT/US2014/018884 WO2014163918A1 (en) 2013-03-11 2014-02-27 Fiber comprising polyethylene blend

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016516911A JP2016516911A (ja) 2016-06-09
JP6324483B2 true JP6324483B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=50280524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016500449A Active JP6324483B2 (ja) 2013-03-11 2014-02-27 ポリエチレンブレンドを含む繊維

Country Status (10)

Country Link
US (1) US10145027B2 (ja)
EP (1) EP2971296B1 (ja)
JP (1) JP6324483B2 (ja)
KR (1) KR102140852B1 (ja)
CN (1) CN105008601B (ja)
AR (1) AR095086A1 (ja)
BR (1) BR112015020700B1 (ja)
ES (1) ES2626786T3 (ja)
MX (1) MX2015012289A (ja)
WO (1) WO2014163918A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20170152377A1 (en) * 2014-06-26 2017-06-01 Dow Global Technologies Llc Breathable films and articles incorporating same
CN113710836B (zh) * 2019-12-27 2023-04-07 可隆工业株式会社 聚乙烯纱线、其制造方法及包括其的皮肤冷却织物

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4835611B1 (ja) * 1970-12-26 1973-10-29
JPS5984942A (ja) * 1982-11-05 1984-05-16 Showa Denko Kk フィラメントの製造方法
US5082899A (en) * 1988-11-02 1992-01-21 The Dow Chemical Company Maleic anhydride-grafted polyolefin fibers
WO1996017119A1 (en) * 1994-11-28 1996-06-06 Exxon Chemical Patents Inc. Fibers and fabrics of high density polyethylene and method of making same
JPH10158969A (ja) * 1996-11-21 1998-06-16 Oji Paper Co Ltd 複合長繊維不織布及びその製造方法
BR9916964A (pt) * 1998-12-08 2002-05-28 Dow Chemical Co Fibras de polipropileno/etileno ligável por fusão, composição para produzì-la, método para melhorar sua resistência de ligação e processo para produzì-la
EP1294565B1 (en) * 2000-06-22 2010-03-17 Univation Technologies, LLC Metallocene-produced very low density polyethylene and low density polyethylene blends
US6932592B2 (en) 2000-06-22 2005-08-23 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Metallocene-produced very low density polyethylenes
WO2004003278A1 (en) * 2002-06-26 2004-01-08 E.I. Du Pont De Nemours And Company Multiple component spunbond web and laminates thereof
EP1709117B1 (en) * 2004-01-26 2009-10-28 The Procter and Gamble Company Fibers and nonwovens comprising polyethylene blends and mixtures
KR20070016110A (ko) * 2004-01-26 2007-02-07 더 프록터 앤드 갬블 캄파니 폴리에틸렌 블렌드 및 혼합물을 포함하는 섬유 및 부직포
AU2006220811A1 (en) * 2005-03-04 2006-09-14 Dow Global Technologies Inc. Improved polyethylene resin compositions having low mi and high melt strength
US7951873B2 (en) * 2006-05-05 2011-05-31 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Linear low density polymer blends and articles made therefrom
JP5157221B2 (ja) * 2007-03-30 2013-03-06 住友化学株式会社 樹脂組成物およびフィラメント
WO2012004422A1 (es) 2010-07-06 2012-01-12 Dow Global Technologies Llc Mezclas de polímeros de etileno y artículos orientados con resistencia mejorada a la contracción

Also Published As

Publication number Publication date
BR112015020700B1 (pt) 2022-10-04
BR112015020700A2 (pt) 2017-07-18
WO2014163918A1 (en) 2014-10-09
EP2971296B1 (en) 2017-03-22
US10145027B2 (en) 2018-12-04
EP2971296A1 (en) 2016-01-20
AR095086A1 (es) 2015-09-16
CN105008601B (zh) 2017-08-18
ES2626786T3 (es) 2017-07-26
CN105008601A (zh) 2015-10-28
JP2016516911A (ja) 2016-06-09
MX2015012289A (es) 2015-12-16
KR20150126847A (ko) 2015-11-13
KR102140852B1 (ko) 2020-08-04
US20160017518A1 (en) 2016-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7101622B2 (en) Propylene-based copolymers, a method of making the fibers and articles made from the fibers
JP6336908B2 (ja) スパンボンド不織布
TWI359220B (en) Improved fibers for polyethylene nonwoven fabric a
KR101709467B1 (ko) 폴리프로필렌 섬유 및 직물
CA2554103C (en) Fibers and nonwovens comprising polypropylene blends and mixtures
JP5484564B2 (ja) 捲縮複合繊維、及び当該繊維からなる不織布
KR100440529B1 (ko) 폴리프로필렌섬유및이로부터제조된제품
KR101581518B1 (ko) 권축 복합 섬유, 및 당해 섬유로 이루어지는 부직포
BR112015012973B1 (pt) Composição de polímero de propileno
BR112013003887B1 (pt) artigo fabricado, tecido fiado e termoconsolidado, e, artigo de uso final
JPH08246228A (ja) 高強度不織材料用繊維の製造方法および得られた繊維並びに不織材料
JP6324483B2 (ja) ポリエチレンブレンドを含む繊維
JP7013486B2 (ja) スパンボンド不織布、衛生材料、及びスパンボンド不織布の製造方法
EP3202843A1 (en) Polyolefin-based compositions, fibers, and related multi-layered structures prepared therefrom
JP7378419B2 (ja) 不織布及びその製造方法
KR20070016109A (ko) 폴리프로필렌 블렌드 및 혼합물을 포함하는 섬유 및 부직포
TWI510538B (zh) 丙烯聚合物
JP2022156696A (ja) スパンボンド不織布及びスパンボンド不織布の製造方法
KR20070016110A (ko) 폴리에틸렌 블렌드 및 혼합물을 포함하는 섬유 및 부직포

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6324483

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250