JP6324335B2 - モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置及びモータ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、人力を動力とする車両の走行を補助する電動アシスト装置のモータ制御装置及びモータ制御方法に関するものである。
車いすや台車、自転車等、人が人力で移動させる車両は数多く存在している。そして、これら車両は例えば上り坂等では人に対する負荷が増大する。これに対し、近年ではモータで回転する駆動車輪を備えた電動アシスト装置を有する車いすや自転車が商品化されている。そして、これら電動アシスト装置には負荷に応じて自動的にモータの回転力を制御する下記[特許文献1]に示すようなモータ制御装置を備えたものも存在する。
特開平09−099017号公報
しかしながら、[特許文献1]に示す従来のモータ制御装置は、トルクセンサ等の高価なセンサが必要であり、装置構成が複雑化するとともに高コストであるという問題点がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、駆動系の情報取得にセンサを用いない安価なモータ制御装置及びモータ制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、
(1)人力を動力とする車両10の走行を補助する駆動車輪14のモータ制御装置であって、
前記駆動車輪14のモータ12の端子間電圧Uを前記車両10の目標速度Vrefに応じて速度制御する速度制御部30と、
前記速度制御部30が出力する端子間電圧Uと前記モータ12を流下する電流値Iとを取得して前記駆動車輪14の角速度ωを算出する速度オブザーバ部32と、
前記速度オブザーバ部32が算出した角速度ωと前記電流値Iとに基づいて前記車両10に働く人力の値Fxsを推定する外乱オブザーバ部34と、
前記外乱オブザーバ部34が推定した人力の値Fxsに基づいて前記車両10の目標速度Vrefを設定し前記速度制御部30にフィードバックするアドミッタンス制御部36と、を有し、
前記速度オブザーバ部32が、端子間電圧Uと電流値Iと、予め取得されたモータ12の減速ギアのギア比grと前記モータ12の巻線抵抗Rと前記モータ12の逆起電力定数Keとから下記[数1]式に基づいて前記駆動車輪の角速度ωを算出し、
前記外乱オブザーバ部34が、前記角速度ωと端子間電圧Uと、予め取得されたモータ12の半径rと車両の粘性抵抗係数Dwと減速ギアのギア比grと前記モータ12のトルク定数Kτと前記モータの慣性モーメントJと前記モータの粘性抵抗係数Dmと重力加速度gと、入力もしくは予め設定された車両10と積載物とを合わせた重量mと車両10の転がり摩擦定数cと斜面の角度θと、から下記[数7]式に基づいて前記人力の値Fxsを推定し、
前記アドミッタンス制御部36が、前記外乱オブザーバ部34が推定した人力の値Fxsと、任意に設定され人への負荷及び駆動車輪14への応答速度に関与する仮想質量Mと仮想ダンピング係数Dとから下記[数10]式に基づいて前記車両10の目標速度Vrefを設定することを特徴とするモータ制御装置80を提供することにより、上記課題を解決する。
)外乱オブザーバ部34が出力した人力の値Fxsの急激な変動成分を除去するフィルタ部38をさらに有することを特徴とする上記()記載のモータ制御装置80を提供することにより、上記課題を解決する。
)人力を動力とする車両10の走行を補助する駆動車輪14のモータ制御方法であって、
前記駆動車輪14のモータ12の端子間電圧Uと前記モータ12を流下する電流値Iとを取得するVI取得ステップと、
前記VI取得ステップで取得した端子間電圧Uと前記電流値Iとに基づいて前記駆動車輪14の角速度ωを算出する角速度算出ステップと、
前記角速度算出ステップで算出した角速度ωと前記電流値Iとに基づいて前記車両10に働く人力の値Fxsを推定する人力推定ステップと、
前記人力推定ステップで推定された人力の値Fxsに基づいて前記車両10の目標速度Vrefを設定する目標速度設定ステップと、
前記目標速度設定ステップで設定された目標速度Vrefに基づいて前記モータ12の端子間電圧Uを速度制御する制御ステップと、を有し、
前記角速度算出ステップが、端子間電圧Uと電流値Iと、予め取得されたモータ12の減速ギアのギア比grと前記モータ12の巻線抵抗Rと前記モータ12の逆起電力定数Keとから下記[数1]式に基づいて前記駆動車輪の角速度ωを算出し、
前記人力推定ステップが、前記角速度ωと端子間電圧Uと、予め取得されたモータ12の半径rと車両の粘性抵抗係数Dwと減速ギアのギア比grと前記モータ12のトルク定数Kτと前記モータ12の慣性モーメントJと前記モータ12の粘性抵抗係数Dmと重力加速度gと、入力もしくは予め設定された車両10と積載物とを合わせた重量mと車両10の転がり摩擦定数cと斜面の角度θと、から下記[数7]式に基づいて前記人力の値Fxsを推定し、
前記目標速度設定ステップが、前記人力推定ステップが推定した人力の値Fxsと、任意に設定され人への負荷及び駆動車輪14への応答速度に関与する仮想質量Mと仮想ダンピング係数Dとから下記[数10]式に基づいて前記車両10の目標速度Vrefを設定することを特徴とするモータ制御方法を提供することにより、上記課題を解決する。
)人力推定ステップで得られた人力の値Fxsの急激な変動成分を除去するフィルタステップをさらに有することを特徴とする上記()記載のモータ制御方法を提供することにより、上記課題を解決する。
)仮想ダンピング係数Dを、順次入力する人力の値Fxs(n)と目標負荷Fxdとの差E(n)と学習ゲインで構成し、前記差E(n)が小さくなるように前記学習ゲインを順次変化させ、前記仮想ダンピング係数Dを最適化する学習ステップをさらに有することを特徴とする上記()または()に記載のモータ制御方法。
本発明に係るモータ制御装置及びモータ制御方法は、モータ等の駆動系の情報収取にセンサを必要としない。これにより、人力を補助するモータ制御装置を安価に提供することができる。
本発明に係るモータ制御装置を示すブロック図である。 斜面で車両に掛かる力を示すモデル図である。 本発明に係るモータ制御装置のブロック線図である。
本発明に係るモータ制御装置及びモータ制御方法の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るモータ制御装置80の概略構成を示すブロック図である。図1に示すモータ制御装置80は、モータ12を駆動する端子間電圧Uをモータドライバ16に出力し、モータ12の速度制御を行う速度制御部30を有している。そして、モータドライバ16は速度制御部30から入力した端子間電圧Uでモータ12を回転駆動する。このモータ12の回転駆動力は図示しない減速ギアを介して駆動車輪14に伝達され、駆動車輪14が回転する。この駆動車輪14の回転は車両10の走行をサポートし人の負荷を軽減する。尚、ここでの車両10とは、例えば車いすや台車、リアカー、ベビーカー、ショッピングカート、自転車等の人力で走行する全ての車両を意味する。また、本発明に係るモータ制御装置80及びモータ制御方法は、基本的に車両10の人力による走行をアシストして人の負荷を軽減するためのものであり、車両10をモータ12のみで走行させることは想定していない。尚、駆動車輪14は、車両10自体の車輪に駆動装置を設けて、これを駆動車輪14として構成しても良いし、駆動車輪14を有する電動アシスト装置を車両10に設置しても良い。
また、モータ制御装置80は、速度制御部30が出力する端子間電圧Uとモータ12を流下する電流値Iとを取得して車両10の駆動車輪14の角速度ωを算出する速度オブザーバ部32と、この速度オブザーバ部32が算出した駆動車輪14の角速度ωと前記電流値Iとに基づいて車両10に働く人力の値Fxsを推定する外乱オブザーバ部34と、この外乱オブザーバ部34が推定した人力の値Fxsに基づいて車両10の目標速度Vrefを設定し速度制御部30にフィードバックするアドミッタンス制御部36と、を有している。
ここで、端子間電圧Uとモータ12を流下する電流値Iの取得方法の一例を簡単に説明する。先ず、モータ12の電流値Iは、モータ12を駆動するモータドライバ16の電流センサからアナログ信号として取得することが出来る。このとき、モータドライバ16とモータ制御装置80とは例えば絶縁アンプ等を用いて絶縁し、この絶縁アンプを通過した信号を増幅して電流値Iを取得することが好ましい。また、端子間電圧Uは速度制御部30からモータドライバ16を経由しモータ12へ出力する信号を取得し分圧した後、計装アンプを用いて基準電位の統一と出力レンジの調整を行う。また、端子間電圧Uはモータ12の回転方向により電圧の正負が切り替わるため、計装アンプによって所定のバイアス電圧を印加し、例えば正回転なら2.5V〜5V、逆回転なら0V〜2.5Vといったように正負の端子間電圧を正の端子間電圧Uに変換して取得することが好ましい。以上が本発明に係るモータ制御方法のVI取得ステップに相当する。
次に、速度オブザーバ部32による駆動車輪14の角速度ωの算出方法を説明する。先ず、モータ12の角速度ωmは逆起電力Ue[V]の式から次のように表される。ここで、Keは逆起電力定数[Vs/rad]である。
Ue=Ke・ωm
また、小型なモータ12のインダクタンスは小さく、このインダクタンスを無視すると、モータ12の端子間電圧Uは逆起電力Ueとモータ12の巻線抵抗R[Ω]とモータ12の電流値Iとから次のように表される。
U=R・I+Ue
よって、モータ12の角速度ωmは次のように表される。
ωm=(U−R・I)/Ke
そして、モータ12の減速ギアのギア比をgrとすると、駆動車輪14の角速度ωは次のように表される。
ω=ωm/gr
よって、モータ12のインダクタンスを無視すると、駆動車輪14の角速度ωは次のように表される。
Figure 0006324335
ここで、モータ12の巻線抵抗R、減速ギアのギア比gr、逆起電力定数Keは、実測等により取得が可能な定数であるから、よって、モータ12の端子間電圧Uとモータ12の電流値Iとから駆動車輪14の角速度ωは算出することができる。そして、速度オブザーバ部32は予め設定されている巻線抵抗R、減速ギアのギア比gr、逆起電力定数Keと、取得した端子間電圧Uと電流値Iとから駆動車輪14の角速度ωを算出して速度オブザーバ部32に出力する。以上が本発明に係るモータ制御方法の角速度算出ステップに相当する。
次に、外乱オブザーバ部34による人力Fxの推定方法を説明する。先ず、平面において車両10に掛かる力Fは次のように表される。ここで、Fは駆動車輪14のアシスト力であり、Frは路面との転がり摩擦抵抗である。
F=Fx+F−Fr
ここで、モータ12のトルクTmは電流値Iを用いて次のように表される。尚、Kτはモータ12のトルク定数[NmA]である。
Tm=Kτ・I
また、モータ12のトルクTmは次のようにも表される。ここで、Tは駆動車輪14のトルクであり、J[Kgm]はモータの慣性モーメントであり、Dmはモータの粘性抵抗係数[Nm・rad/s]である。また、ωmは前述のモータ12の角速度である。
Figure 0006324335
よって、駆動車輪14のトルクTは次のように表される。
Figure 0006324335
そして、力Fは、F=(gr/r)・T で表されるから、力Fは次のように表される。尚、grは前述の減速ギアのギア比であり、rはモータ12の半径である。
Figure 0006324335
また、路面との転がり摩擦抵抗Frは次のように表される。尚、cは車両10の転がり摩擦定数であり、mは車両10と積載物とを合わせた重量であり、gは重力加速度である。
Fr=c・m・g
また、車両10に掛かる力Fは運動方程式によって次のように表される。尚、Dwは車両10の粘性抵抗係数である。
Figure 0006324335
よって、人力Fxは次のように表される。
Figure 0006324335
ここで、車両10と積載物とを合わせた重量m、モータ12の半径r、車両10の粘性抵抗係数Dw、減速ギアのギア比gr、モータ12のトルク定数Kτ、モータの慣性モーメントJ、モータの粘性抵抗係数Dm、は実測等により取得が可能な定数である。また、モータ12の角速度ωmは、前述のように駆動車輪14の角速度ωから求めることができる。
また、車両10の転がり摩擦定数cは駆動車輪14の摩擦定数に概ね依存し路面状態によって大きな変動は生じない。よって、転がり摩擦定数cは平均的な路面状態における車両10の摩擦定数に固定することができる。また、予め複数の転がり摩擦定数cを設定しておき使用者がその都度選択して設定しても良い。以上のことから、上記の[数6]式の変数は駆動車輪14の角速度ω(モータ12の角速度ωm)と電流値Iのみとなり、よって人力Fxの推定値は駆動車輪14の角速度ωと電流値Iとから算出することができる。
また、図2のモデル図に示すように、角度θ°の斜面で車両10に掛かる力Fsは次のように表される。ここで、Fsは斜面における駆動車輪14のアシスト力であり、Frsは斜面における路面との摩擦抵抗である。
Fs=Fxs+Fs−Frs
ここで、Fs=F m・g・sinθ であり、
Frs=c・m・g・cosθ であるから、これと上記の[数6]式とから、斜面における人力Fxsは次の式で表される。
Figure 0006324335
尚、平面においてはθが0°であるから、cosθ=1、sinθ=0となり、上記の[数7]式は平面でも適用が可能である。よって、θが0°の時にはFxs=Fxとなる。そしてこの角度θは、角度センサや斜度計等により自動的に取得するようにしても良いし、複数の角度θを予め記録しておき、使用者が適宜選択するようにしても良い。また、日本国内の通常の舗装路の斜度は通常5°以下であるため、角度θを例えば4°で固定し、上り下りのみを取得もしくは入力するようにしても良い。
このようにして、斜面の角度θが得られれば、[数7]式に示す人力Fxsの推定値は前述のように駆動車輪14の角速度ωと電流値Iとから算出することができる。そして、外乱オブザーバ部34は上記のようにして算出された人力Fxsの推定値をアドミッタンス制御部36に出力する。以上が本発明に係るモータ制御方法の人力推定ステップに相当する。
次に、アドミッタンス制御部36による車両10の目標速度Vrefの算出方法を説明する。尚、本発明に係るモータ制御装置80及びモータ制御方法は、車両10が坂道や悪路等に進入し人への負荷が変化した場合に、人力Fxsを略一定に保つようにモータ12を制御するものである。よって、上り坂等で人力Fxsが増加するような場面ではアドミッタンス制御部36は目標速度Vrefを上昇させ、端子間電圧Uを増大させる。これにより、駆動車輪14のトルクが増大し人への負荷が減少する。また、人への負荷が減少するような場面ではアドミッタンス制御部36は目標速度Vrefを下降させ、端子間電圧Uを減少させる。これにより、駆動車輪14のトルクが減少し人への負荷が略一定に維持される。
ここで、人力Fxs(t)(下記[数8]におけるF(t))は時間領域で次の式で表される。尚、Mは仮想質量であり、Dは仮想ダンピング係数である。これら、仮想質量M、仮想ダンピング係数Dは、人への負荷及びモータ制御装置80の応答速度、反応速度等を決めるパラメータであり、車両10の重量や使用方法、機種等により設計者が予め設定する。
Figure 0006324335
この式から、アドミッタンス制御部36の伝達関数は、次の式で表される。尚、sはラブラス変換の複素数である。
Figure 0006324335
そして、目標速度Vref(下記[数10]におけるVref(s))は人力Fxs(下記[数10]におけるFxs(s))により次の式で表される。
Figure 0006324335
これにより、人力Fxsによって目標速度Vrefが設定される。以上が本発明に係るモータ制御方法の目標速度設定ステップに相当する。
また、人力Fxsがステップ状の入力の場合、目標速度Vrefの時間応答は次の式で表される。ここでτは時定数であり、Fは人の負荷感覚である。
Figure 0006324335
このように、時定数τは仮想質量Mと仮想ダンピング係数Dで表され、時定数τが小さいほど定常状態(人への負荷が略一定に制御された状態)になるまでの時間が早まる。
また、定常状態のとき駆動車輪14の速度はV=F/D となる。これにより人の負荷感覚Fは次の式のようになる。
F=V・D
この式から、定常状態においては仮想ダンピング係数Dによって人の負荷感覚を設定することが出来る。以上がアドミッタンス制御を用いた人力補助の原理である。
そして、アドミッタンス制御部36で設定された目標速度Vrefは、速度制御部30に出力される。また、速度オブザーバ部32は駆動車輪14の速度V(=ω・r)を算出して速度制御部30に出力する。速度制御部30は目標速度Vref、駆動車輪14の速度Vから周知のP(Proportinal:比例)、I(Integral:積分)、D(Differntial:微分)制御により、目標速度Vrefに近づくような適切な端子間電圧Uを出力する。これにより、モータ12は目標速度Vrefに近づくように駆動する。以上が本発明に係るモータ制御方法の制御ステップに相当する。尚、上記で説明した本発明に係るモータ制御装置80の平地におけるブロック線図を図3に示す。
そして、このモータ制御装置80によるモータ12の制御により、駆動車輪14のトルクは人力Fxsが略一定となるように徐々に増減し、最終的に人への負荷は定常状態(例えば平地での走行時)と略同等となる。
尚、アドミッタンス制御部36で設定される仮想ダンピング係数Dは、学習機能により最適な値に徐々に変化する構成を備えていても良い。例えば、仮想ダンピング係数D(n)を、目標負荷Fxdと人力Fxs(n)との差E(n)と学習ゲインGで構成し、この差E(n)が小さくなるように学習ゲインGを順次変化させる。この構成によれば、車両10の走行に伴って徐々に仮想ダンピング係数Dが最適化され、負荷の変動に対する円滑なアシスト動作を行うことができる。以上が本発明に係るモータ制御方法の学習ステップに相当する。
また、本発明に係るモータ制御装置80及びモータ制御方法では、外乱オブザーバ部34とアドミッタンス制御部36との間にフィルタ部38(ローパスフィルタ)を設け、外乱オブザーバ部34が出力する人力Fxsの急激な変動成分(高周波成分)を除去するようにしても良い。ここで、例えば車両10が段差等に衝突するなどした場合、角速度ωが急変し、これに伴ってFxsが瞬間的に過大となる。このような場合、目標速度Vrefも過大となって車両10が暴走する危険性が有る。しかしながら、外乱オブザーバ部34とアドミッタンス制御部36との間に上記のフィルタ部38を設けることで、このような突発的事象によるFxsの瞬間的な変動を除去することができる。以上が本発明に係るモータ制御方法のフィルタステップに相当する。
以上のように、本発明に係るモータ制御装置80及びモータ制御方法は、モータ12の端子間電圧Uとモータ12を流下する電流値Iに基づいて、車両10に働く人力の値Fxsを算出する。そして、この人力Fxsに基づいてモータ12の制御を行う。このため、トルクセンサ等の駆動系の情報を取得する高価なセンサが不要となり、電動アシスト装置に用いるモータ制御装置80を極めて安価に構成することができる。これにより、負荷に応じて自動的にモータの回転力を制御する電動アシスト装置を極めて安価に提供することができる。
尚、本例で示したモータ制御装置80及びモータ制御方法の構成は一例であり、各部の構成、機構、回路等は上記の例に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。
10 車両
12 モータ
14 駆動車輪
30 速度制御部
32 速度オブザーバ部
34 外乱オブザーバ部
36 アドミッタンス制御部
38 フィルタ部
80 モータ制御装置

Claims (5)

  1. 人力を動力とする車両の走行を補助する駆動車輪のモータ制御装置であって、
    前記駆動車輪のモータの端子間電圧を前記車両の目標速度に応じて速度制御する速度制御部と、
    前記速度制御部が出力する端子間電圧と前記モータを流下する電流値とを取得して前記駆動車輪の角速度を算出する速度オブザーバ部と、
    前記速度オブザーバ部が算出した角速度と前記電流値とに基づいて前記車両に働く人力の値を推定する外乱オブザーバ部と、
    前記外乱オブザーバ部が推定した人力の値に基づいて前記車両の目標速度を設定し前記速度制御部にフィードバックするアドミッタンス制御部と、を有し、
    前記速度オブザーバ部が、端子間電圧Uと電流値Iと、予め取得されたモータの減速ギアのギア比grと前記モータの巻線抵抗Rと前記モータの逆起電力定数Keとから下記式に基づいて前記駆動車輪の角速度ωを算出し、
    Figure 0006324335
    前記外乱オブザーバ部が、前記角速度ωと端子間電圧Uと、予め取得されたモータの半径rと車両の粘性抵抗係数Dwと減速ギアのギア比grと前記モータのトルク定数Kτと前記モータの慣性モーメントJと前記モータの粘性抵抗係数Dmと重力加速度gと、入力もしくは予め設定された車両と積載物とを合わせた重量mと車両の転がり摩擦定数cと斜面の角度θと、から下記式に基づいて前記人力の値Fxsを推定し、
    Figure 0006324335
    前記アドミッタンス制御部が、前記外乱オブザーバ部が推定した人力の値Fxsと、任意に設定され人への負荷及び駆動車輪への応答速度に関与する仮想質量Mと仮想ダンピング係数Dとから下記式に基づいて前記車両の目標速度Vrefを設定することを特徴とするモータ制御装置。
    Figure 0006324335
  2. 外乱オブザーバ部が出力した人力の値Fxsの急激な変動成分を除去するフィルタ部をさらに有することを特徴とする請求項記載のモータ制御装置。
  3. 人力を動力とする車両の走行を補助する駆動車輪のモータ制御方法であって、
    前記駆動車輪のモータの端子間電圧と前記モータを流下する電流値とを取得するVI取得ステップと、
    前記VI取得ステップで取得した端子間電圧と前記電流値とに基づいて前記駆動車輪の角速度を算出する角速度算出ステップと、
    前記角速度算出ステップで算出した角速度と前記電流値とに基づいて前記車両に働く人力の値を推定する人力推定ステップと、
    前記人力推定ステップで推定された人力の値に基づいて前記車両の目標速度を設定する目標速度設定ステップと、
    前記目標速度設定ステップで設定された目標速度に基づいて前記モータの端子間電圧を速度制御する制御ステップと、を有し、
    前記角速度算出ステップが、端子間電圧Uと電流値Iと、予め取得されたモータの減速ギアのギア比grと前記モータの巻線抵抗Rと前記モータの逆起電力定数Keとから下記式に基づいて前記駆動車輪の角速度ωを算出し、
    Figure 0006324335
    前記人力推定ステップが、前記角速度ωと端子間電圧Uと、予め取得されたモータの半径rと車両の粘性抵抗係数Dwと減速ギアのギア比grと前記モータのトルク定数Kτと前記モータの慣性モーメントJと前記モータの粘性抵抗係数Dmと重力加速度gと、入力もしくは予め設定された車両と積載物とを合わせた重量mと車両の転がり摩擦定数cと斜面の角度θと、から下記式に基づいて前記人力の値Fxsを推定し、
    Figure 0006324335
    前記目標速度設定ステップが、前記人力推定ステップが推定した人力の値Fxsと、任意に設定され人への負荷及び駆動車輪への応答速度に関与する仮想質量Mと仮想ダンピング係数Dとから下記式に基づいて前記車両の目標速度Vrefを設定することを特徴とするモータ制御方法。
    Figure 0006324335
  4. 人力推定ステップで得られた人力の値Fxsの急激な変動成分を除去するフィルタステップをさらに有することを特徴とする請求項記載のモータ制御方法。
  5. 仮想ダンピング係数Dを、順次入力する人力の値Fxs(n)と目標負荷Fxdとの差E(n)と学習ゲインで構成し、前記差E(n)が小さくなるように前記学習ゲインを順次変化させ、前記仮想ダンピング係数Dを最適化する学習ステップをさらに有することを特徴とする請求項または請求項に記載のモータ制御方法。
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