JP6323898B2 - 不活性ガス置換包装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パンやカステラ等の多孔質の食品に、窒素ガス等の不活性ガスをガス置換する不活性ガス置換包装装置に関する。
食品中のなかでもパン類(菓子パン、調理パン、惣菜パン、食パン等)及び、カステラ等の菓子類は、いずれも製造後、日持ちせず、風味も日を追って落ちてくるため、賞味期限が短く、売れ残りによる廃棄処分が問題となっている。
前記問題は、いずれもパン等の酸化による劣化が、その原因の一つとされている。前記の解決手段として、窒素ガス等の不活性ガスを包装袋内に封入する方法が以前から知られている。
窒素ガスを封入する一般的な方法は、ピロー包装機よるガス封入方式が知られている。特許文献1の横ピロー包装機は、供給コンベアにより被包装物を横方向に供給し、フォーマによりウェブ状包装材をその両側縁部が上側にくる状態で筒状包装材に形成し、センターシーラで筒状包装材の両側縁部をシールし、搬送コンベアによって、被包装物を包む筒状包装材を載置状態で搬送し、前記センターシーラの下流側に配置されたエンドシーラにより、被包装物を包む筒状包装材の両端を挟み込んでシールする。食品の場合、送気管が前記筒状包装材の入口に開口し、この送気管から窒素ガス等の不活性ガスを送り込むことにより、筒状包装材内に窒素ガスを封入することができる。
特許文献2の食パンの日持ち包装方法は、食パンが納まる包装袋の一部に小穴を開けて未完に包装し、小穴を通して包装袋の中から空気を抜き取ると同時に、その真空引きの差圧で不活性ガスを包装袋の中に注入することにより、包装袋内および食パンの気泡中の空気を不活性ガスに置換する。その置換状態を保持し得るよう小穴を封じて包装を完成し、包装する直前または包装後に、食パンに紫外線照射により殺菌を施す。
特開2004−331136号公報 特開2004−57133号公報 特開2008−199961号公報
特許文献1の横ピロー包装機の場合、パン類では多孔質で気泡があるため、不活性ガスの置換率が悪く、窒素置換による食味保存効果には程遠かった。また、特許文献2の包装方法は、包装袋の一部に小穴を開け、この小穴を通して包装袋の中から空気を抜き取ると同時に、その真空引きの差圧で不活性ガスを包装袋の中に注入することにより、食パンの気泡中の空気を不活性ガスに置換する。この特許文献2の包装方法は、前記のような置換率の問題は少ないが、大量のパン類のガス置換には不向きである。
本発明は、不活性ガスの置換率が高く、大量にガス置換が可能な不活性ガス置換包装装置及び不活性ガス置換包装方法を提供すること目的とする。
不活性ガス置換包装装置は、パンやカステラ等の多孔質の食品からなる被包装物に、窒素ガス等の不活性ガスをガス置換する不活性ガス置換包装装置であって、前記不活性ガス置換包装装置は、多孔質の食品からなる被包装物に不活性ガスをガス置換する真空チャンバーを備えた不活性ガス置換装置と、ガス置換した前記被包装物を包装するピロー包装機とを備え、前記不活性ガス置換装置の真空チャンバーには、不活性ガスを加温、加湿するための加湿器が接続し、この加湿器から前記真空チャンバー内に加温、加湿した不活性ガスが流入すると共に、前記真空チャンバー内は、減圧と大気圧以上の加圧が複数回繰り替えされる、ことを特徴とする
前記構成による不活性ガス置換装置で処理することにより、低真空とガス加圧の複数段の繰り返し処理により、被包装物の命である水分率低下を極力抑え、なおかつ高置換率を得ることができる。
本発明の不活性ガス置換包装装置は、水分率低下を極力抑え、不活性ガスの置換率が高く、被包装物を大量にガス置換することが可能である。
本発明のベルト搬送式不活性ガス置換包装装置の模式図 本発明の不活性ガス置換装置の真空チャンバー内の圧力の変化を示した説明図 本発明の不活性ガス置換装置の真空チャンバー内の圧力の変化を示した他の説明図 本発明の第1のパン製造装置の全体の構成の概略図 本発明の第2のパン製造装置の全体の構成の概略図 図5の部分拡大図 図5の部分拡大斜視図
ガス置換しにくい気泡があってもガス置換の効果を発揮し、好ましい置換率(例えば、残存酸素約1%)を得るには、真空引きを行いガス置換する方式が好ましい。しかし、横ピロー包装機の包装速度(例えば、30〜40袋/分)で真空引きし、ガス置換すると過度な水分蒸発、パン等の被包装物の膨張収縮により表面に皺が出来たり、ひびがはいったりして商品価値が低下する。
そこで、横ピロー包装機の前工程で、例えば、多量のパンをガス置換処理できる不活性ガス置換装置を設け、低真空とガス加圧の複数段の繰り返し処理により、被包装物であるパンの命である水分率低下を極力抑え、なおかつ高置換率を得るために不活性ガス置換装置で処理する。なお、被包装物はパンに限定されないが、以下ではパンで説明する。また、ピロー包装は横ピロー包装機以外に、縦ピロー包装機であってもよいが、以下の説明では横ピロー包装機を用いて説明する。
前記の不活性ガス置換装置には、バッチ式不活性ガス置換装置と、ベルト搬送式不活性ガス置換装置が考えられる。図1は本発明のベルト搬送式不活性ガス置換包装装置の模式図である。まず、この図1に示すベルト搬送式不活性ガス置換包装装置を用いて、本発明の不活性ガス置換包装方法について説明する。
図1の符号1は、不活性ガス置換装置であり、この不活性ガス置換装置1の下流側にアキュームコンベア2が配置され、さらに、このアキュームコンベア2の下流側に横ピロー包装機3が配置され、被包装物であるパン4は、上流側の不活性ガス置換装置1、アキュームコンベア2、横ピロー包装機3へと順番に搬送されてガス置換包装される。
不活性ガス置換装置1のベルトコンベア部5の左側部は、ガス置換する前のパンを並べて、待機するための配列領域6である。この配列領域6にパンが並べられた後、ベルトコンベア部5が回転して右側部に搬送されて停止する。右側部の上部に、真空チャンバー7が配置され、この真空チャンバー7と対向するベルトコンベア部5の内部に負圧室8が設けられている。この負圧室8は、図示していないが、真空ポンプと接続しており、この負圧室8を介してベルトコンベア部5に複数穿設された吸引孔9から真空チャンバー7内の空気や窒素ガスを吸引する。
真空チャンバー7には、加湿された窒素ガスを流入させる流入路10が接続し、この流入路10に第1制御弁12が設けられている。なお、前記負圧室8に窒素ガスを排気する排気路11が接続し、この排気路11に第2制御弁13が設けられている。不活性ガス置換装置1の左側部には、加湿窒素ガス発生装置14が図示されている。ボンベ15に蓄えられた窒素ガスが、温水の入った加湿器16内に吹き込まれ、所定の湿度に加湿される。この加湿器16にはヒータ17が設けられており、加湿された窒素ガスは80℃程度まで加温されて真空チャンバー7内に導かれる。
不活性ガス置換装置1でガス置換されたパン4は、アキュームコンベア2に搬送される。このアキュームコンベア2は、不活性ガス置換装置1からガス置換されて一度に搬出されたパン4を一列に整列して横ピロー包装機3に送り込む。ただし、このアキュームコンベア2は、必須の構成要素ではなく、作業員によって不活性ガス置換装置1から搬出されたパン4を横ピロー包装機3に手作業で並べてもよい。なお、このアキュームコンベア2は従来と同様のものを用いているが、このアキュームコンベア2の上部は、窒素を吹き出すためのフード18が配置されており、ガス置換されたパン4が極力空気に晒されないように、フード18から窒素ガスを下方向に噴き出して窒素ガスで覆っている。
横ピロー包装機3は、従来の横ピロー包装機と同様であって、所定の間隔でパン4が搬送され、ロール状の帯状フィルム19が繰り出され、フォーマ20によりウェブ状包装材をその両側縁部が上側にくる状態で筒状包装材に形成し、センターシーラ(図示せず)で筒状包装材の前記両側縁部をシールし、搬送コンベア21によってパン4を包む筒状包装材を載置状態で搬送し、前記センターシーラの下流側に配置されたエンドシーラ(図示せず)により、パン4を包む筒状包装材の端部を挟み込んでシールする。送気管22は筒状包装材の入口に開口し、この送気管22から窒素ガスを送り込むことにより、筒状包装材内に窒素ガスを封入する。なお、筒状包装材内に、窒素ガスのみではなく制菌目的で炭酸ガスやアルコールガスを混ぜてもよい。
次に、前記不活性ガス置換装置1を用いて不活性ガス置換包装方法について説明する。図2は、真空チャンバー7内の圧力の状態を示した説明図である。この説明図に示すように、真空チャンバー7内は大気圧(1気圧)の状態から、真空チャンバー7がベルトコンベア部5に被せられ、第1、第2制御弁12、13が閉じられ、負圧室8から吸引孔9を介して真空引きされ、低真空(0.5気圧)に減圧される。減圧後、窒素ガスの流入路10に設けられた第1制御弁12を開いて加湿器16から加湿された窒素ガスを真空チャンバー7内に導き入れ、窒素ガスで真空チャンバー7内を大気圧以上に加圧(1.3気圧)する。大気圧から0.5気圧に減圧して1.3気圧まで加圧するまでの時間は30秒である。
その後、第1制御弁12を閉じて真空チャンバー7内への窒素ガスの流入を止め、第2制御弁13を開いて真空チャンバー7内を大気圧に戻した後、第2制御弁13を閉じ、負圧室8を再び真空引きして低真空(0.5気圧)まで減圧する。減圧した後、第1制御弁12を開いて窒素ガスを真空チャンバー7内に流入させ、1.3気圧まで加圧する。先の1.3気圧から低真空の状態を経て2回目の1.3気圧の大気圧以上に加圧するまでのサイクルに要する時間は30秒で、最初の大気圧の状態から60秒経過している。
さらに、前記第2回目の大気圧以上の加圧(1.3気圧)から、第2制御弁13を開いて真空チャンバー7内を大気圧に戻した後、第2制御弁13を閉じ、負圧室8を再び低真空(0.5気圧)に減圧し、第3回目の大気圧以上の1.3気圧に加圧する。この間の時間も30秒で、最初の大気圧の状態から90秒が経過している。
最後に1.3気圧の大気圧以上の加圧から第2制御弁13を開いて真空チャンバー7内を大気圧にもどして不活性ガス置換作業は終了する。1.3気圧から大気圧に戻した時にパン4は一瞬膨張するので、ふっくら感が出せる。以上のように大気圧以上の加圧の繰り返しにより、長時間減圧で気化熱を奪われる一般的ガス置換方式に比べて、素材温度の冷却を防止できる。その後、パン4は前記のようにアキュームコンベア2に搬送され一列に整列されて横ピロー包装機3に送られてピロー包装される。
前記のように、時間をかけて減圧を3回、大気圧以上の加圧を3回繰り返すことにより水分の脱水を極力おさえ、窒素ガスを加湿することと合わせてパン4のしっとり感を維持する。さらに、減圧と加圧に時間をかけることによりパン4のへこみを防止でき、ソフト感を維持できる。パンのしっとり感、ソフト感を維持して理想とする置換率1.0%以上を目指す。
前記では、パン類の大気圧以上の加圧(1.3気圧)を実施したが、大気圧までとすると置換率は2倍以上悪くなる。即ち、加圧を1気圧までとし、減圧を0.5気圧とすると、置換率は2.6%となる。
即ち、パンに残る酸素の残留を20.9%とし、真空チャンバー7内に50%(0.5気圧/1.0気圧×100)の未置換ガスが残るとすると、3回の減圧、加圧の繰り返しで下記のような置換率となる。
1回目 20.9%×50%→10.45%、
2回目 10.45%×50%→ 5.25%
3回目 5.25%×50%→ 2.6%。
これに対して、窒素ガスで大気圧以上の1.3気圧に加圧した後、0.5気圧に減圧すると、約38.46%(0.5気圧/1.3気圧×100)の未置換ガスが残ることになる。これを繰り返すと、次のようになる。
1回目 20.9%×38.46%→約8.04%、
2回目 8.04%×38.46%→約3.1%
3回目 3.1%×38.46%→約1.19%。
従って、前記方法よりも、約2.18倍の置換率を得ることができる。よって、本方法では、大気圧以上の圧力で窒素ガスを流入させ、それを3回続けることにより相対的な置換率を向上させることができる。
図3は、加圧の方式を変えた第2の不活性ガス置換包装方法の説明図である。この第2の方法は、前記の第1の方法に加えて、不活性ガス置換不良対策として真空チャンバー7内の圧力を1.3気圧まで上昇させた後、第2制御弁13を開放して大気圧まで低下させ、第2制御弁13を開放したまま第1制御弁12を開いて窒素ガスが真空チャンバー7内を通過するようにする(図3の「P」で示し、ガス圧が小刻みに変動していることを表す)。このように窒素ガスの通過により、加圧直後の真空チャンバー7内の残存空気をチャンバー外へ追い出すと共に、パン4内の空気もスムースに追い出し、窒素ガス置換を確実なものとする。大気圧付近で真空チャンバー7内に不活性ガスを流すことにより、滞留しがちなパン内の気体を追い出すことができ、窒素ガス置換の効率を上げることができる。前記のように、不活性ガスを通過させた後、さらに低真空に減圧し、その後、不活性ガスを流入させて加圧する工程を繰り返す。
次に、不活性ガス置換装置1をパン製造装置に応用した実施例を説明する。前記のように、不活性ガス置換包装装置は、バッチ式不活性ガス置換装置とベルト搬送式不活性ガス置換装置の2種類があると説明したが、先ずバッチ式不活性ガス置換装置について説明する。
図4はパン製造装置の全体の構成の概略図である。この図4を用いて、バッチ式不活性ガス置換装置を備えたパン製造装置を説明する。以下において、小麦粉、イースト、水、塩、砂糖、油脂、乳製品等を混練してパン生地を作る混練工程30から、発酵室31でパン生地をイースト菌で発酵し、発酵したパン生地をオーブン釜32で焼き上げ、バッチ式不活性ガス置換装置33でガス置換してピロー包装機34でピロー包装するまでを手順を追って説明する。
図4の左端部分に示す混練工程30は、小麦粉タンク301内の小麦粉と、イーストタンク302のイーストと、水、塩、砂糖、油脂、乳製品等をポンプ35により混練機36に送り込み、混練機36で混練してパン生地を製造する。混練機36で混練されたパン生地は、発酵室31側に圧送されて、圧送パイプ37から押し出されて小さく裁断されて同期チェン38に設けられた揺動トレイ39(図6参照)上に落とされる。揺動トレイ39は、平行な2本の同期チェン38間に複数枚横方向に平板状の皿が架設され、この横方向に架設された揺動トレイ39が同期チェン38全体に所定の間隔を空けて多数取り付けられている(同期チェン38及び揺動トレイ39の構造は特許文献3を参照)。個々の揺動トレイ39は、オーブン釜32の出口を除き、同期チェン38に支持されて水平状態を維持してパン生地を載置して発酵室31及びオーブン釜32内を移動する。
圧送パイプ37の先端は、横方向(図4の奥行方向)に往復動しながら前記揺動トレイ39上にパン生地を裁断して落とす。落とされたパン生地は揺動トレイ39に載置されて、発酵室31内を、時間をかけて上下に循環する。同期チェン38の速度は、パン生地が発酵室31から出る時までに発酵が完了する速度に設定されている。発酵室31はパン生地がイーストにより発酵するのに適した27℃〜38℃になるように温度管理されている。即ち、図示していないが、発酵室31の壁内に電気抵抗素子が埋設され、温度センサーより常に発酵室31に適した所定温度を維持する。
発酵室31で発酵が完了したパン生地は多孔質の生地となり、同期チェン38によりオーブン釜32側に搬送される。オーブン釜32は厚い耐火壁でできており、オーブン釜32の下部にはバーナ40か配置され、このバーナ40によって、オーブン釜32内が220℃〜280℃に維持され、発酵したパン生地が焼き上げられる。
焼き上げられてパン4は、オーブン釜32の出口41から搬出されるが、図6に示すように揺動トレイ39が反転して焼き上げられたパン4が揺動トレイ39から落下する。バッチ式不活性ガス置換装置33を備えたパン製造装置では、出口41に焼き上げられたパン4を載置する多段の棚が備えられたキャスタ付台車42が配置されており、作業員がこのキャスタ付台車42の棚上にパン4を並べて載置する。なお、図示していないが、伸縮シャトルコンベアによりパンを棚に並べるように構成してもよい。
多段の棚に並べられたパン4は作業員により、バッチ式不活性ガス置換装置33内に搬入されて扉が締められる。このバッチ式不活性ガス置換装置33は、一度にたくさんのパン4をガス置換することができる。このバッチ式不活性ガス置換装置33のチャンバーは、キャスタ付台車42をそのまま収容するようなものでもよいし、キャスタ付台車42から棚の部分を下して収容するような構造であってもよい。
前記バッチ式不活性ガス置換装置33におけるガス置換方法は、前記不活性ガス置換包装方法で説明した方法と同じなので説明は省略する。ただし、図1では窒素ガスを封入したボンベ15や小型の加湿器16からなる加湿窒素ガス発生装置14を図示しているが、本件実施例のような大量生産のパン製造装置では、このようなボンベ15や小型の加湿器16では不適格なので、空気から窒素ガスを分離する窒素ガス分離装置や自動的に湿度を加湿制御できる大型加湿器を用いる。
バッチ式不活性ガス置換装置33によりガス置換が終了したパン4は、作業員によりキャスタ付台車42によりピロー包装機34の整列コンベア43上に等間隔に並べられる。整列コンベア43上には、パン4が空気に晒されないように、窒素ガスを噴き出すためのフード44で覆われている。この窒素ガスの噴き出しによって、ガス置換後のパン4が空気に晒されるのを極力抑える。
なお、後述するようにアキュームコンベアをバッチ式不活性ガス置換装置33の下流側に配置し、このアキュームコンベア上にガス置換したパンを載せ、一列に整列させて整列コンベア43に送り込んで、ピロー包装機34でピロー包装してもよい。前記アキュームコンベア上にも窒素ガスを噴き出すためのフードを設けるのが好ましい。
前記のようなバッチ式不活性ガス置換装置33は、省スペース、多品種のパン4の切り替えが必要な場合に好適である。しかも、多段の棚を備えたキャスタ付台車42は、ガス置換中の前仕込みや、処理後のピロー包装前のストックとして利用することができる。パン4が乗せられたキャスタ付台車42をストックする場合に、空気に晒されないように、窒素ガスブースに待機させるのが好ましい。
次に、ベルト搬送式不活性ガス置換装置50について説明する。図5はベルト搬送式不活性ガス置換装置50を備えたパン製造装置の全体構成図である。混練工程30、発酵室31、オーブン釜32については前記の実施例と同じであるので、符号を同じくして詳細は省略する。この実施例のベルト搬送式不活性ガス置換装置50は吸引ベルトコンベア51上に真空チャンバー52が配置され、この真空チャンバー52がリンク機構53(図7参照)により吸引ベルトコンベア51の上方に位置するポジションと、吸引ベルトコンベア51と密着するポジションとの間を昇降動する。
図6に示すように、吸引ベルトコンベア51内には、真空ポンプと接続する負圧室54が設けられ、吸引ベルトコンベア51に吸引孔55が多数穿設されている。なお、図示していないが、前記負圧室54には排気路が接続している。前記吸引孔55を介して負圧室54から真空チャンバー52内を真空引きする。さらに、この吸引ベルトコンベア51の表面長手方向には、リブ56が形成され、パン4がリブ56上に乗り、吸引ベルトコンベア51にパン4が密着しないよう配慮している。さらに、吸引ベルトコンベア51上には、パン4が等間隔に載置できるように仕切り57設けられている。
真空チャンバー52上部には、窒素ガスを導入するための管58が接続しており、窒素ガス発生装置(図示せず)に接続している。なお、前記とは逆に、吸引ベルトコンベア51側(吸引孔55)から窒素ガスを流入させ、管58から排気するようにしてもよい。
この真空チャンバー52内は、加圧工程時に大気圧を超えるので、加圧の際の窒素ガス流出を防止するために、真空チャンバー52の内部周縁部にサブチャンバー59が設けられ、このサブチャンバー59に負圧がかけられている。なお、窒素ガスの流入、流出は図示していないが制御弁により制御している。
真空チャンバー52の上流側には、ストックコンベア60が設けられている。図6に示すように、オーブン釜32で焼き上げられたパン4が揺動トレイ39から落下すると、ストックコンベア60に落下して次のガス置換まで待機する。なお、図6に示すように、同期チェン38に取り付けられた揺動トレイ39は、通常、水平に保持されているが、オーブン釜32の出口41付近では、下方に回転してパン4をストックコンベア60上に落下させる。
ベルト搬送式不活性ガス置換装置50の下流側には図7に示すような、アキュームコンベア61が配置され、真空チャンバー52でガス置換されたパン4を一列に並べ、ピロー包装機62に送る。なお、図7では図示していないが、アキュームコンベア61の上部には窒素ガスを噴射するためのフード63が設けられ、パン4が空気に晒されるのを防止している。
上記実施例では、不活性ガス置換装置1を混練工程30や発酵室31、オーブン釜32を備えたパン製造装置に応用した例を説明したが、本発明は必ずしもこのような連続的にパンを製造するパン製造装置である必要はなく、例えば、パン職人が手作業で焼き上げたパンを、本発明の不活性ガス置換装置1を用いてガス置換して包装してもよい。
本発明は、パン類やカステラ等の多孔質の食品に、窒素ガス等の不活性ガスをガス置換する包装装置及び包装方法に応用できる。
1 不活性ガス置換装置
2 アキュームコンベア
3 横ピロー包装機
4 パン
5 ベルトコンベア部
6 配列領域
7 真空チャンバー
8 負圧室
9 吸引孔
10 流入路
11 排気路
12 第1制御弁
13 第2制御弁
14 加湿窒素ガス発生装置
15 ボンベ
16 加湿器
17 ヒータ
18 フード
19 帯状フィルム
20 フォーマ
21 搬送コンベア
30 混練工程
301 小麦粉タンク
302 イーストタンク
31 発酵室
32 オーブン釜
33 バッチ式不活性ガス置換装置
34 ピロー包装機
35 ポンプ
36 混練機
37 圧送パイプ
38 同期チェン
39 揺動トレイ
40 バーナ
41 出口
42 キャスタ付台車
43 整列コンベア
44 フード
50 ベルト搬送式不活性ガス置換装置
51 吸引ベルトコンベア
52 真空チャンバー
53 リンク機構
54 負圧室
55 吸引孔
56 リブ
57 仕切り
58 管
59 サブチャンバー
60 ストックコンベア
61 アキュームコンベア
62 ピロー包装機
63 フード

Claims (4)

  1. パンやカステラ等の多孔質の食品からなる被包装物に、窒素ガス等の不活性ガスをガス置換する不活性ガス置換包装装置であって、
    前記不活性ガス置換包装装置は、多孔質の食品からなる被包装物に不活性ガスをガス置換する真空チャンバーを備えた不活性ガス置換装置と、ガス置換した前記被包装物を包装するピロー包装機とを備え、
    前記不活性ガス置換装置の真空チャンバーには、不活性ガスを加温、加湿するための加湿器が接続し、この加湿器から前記真空チャンバー内に加温、加湿した不活性ガスが流入すると共に、前記真空チャンバー内は、減圧と大気圧以上の加圧が複数回繰り替えされる、ことを特徴とする不活性ガス置換包装装置。
  2. 不活性ガス置換装置の真空チャンバー内の不活性ガスを大気圧以上の加圧から大気圧まで低下させ、真空チャンバー内に前記不活性ガスを通過させてガス圧を小刻みに変動させる、ことを特徴とする請求項1に記載の不活性ガス置換包装装置。
  3. 温水の入った加湿器にはヒータが設けられ、窒素ガスが80℃まで加温された、ことを特
    徴とする請求項1に記載の不活性ガス置換包装装置。
  4. 不活性ガス置換装置の真空チャンバー内の不活性ガスは、0.5気圧までの減圧と、大気圧以上の1.3気圧までの加圧を複数回繰り返す、ことを特徴とする請求項1に記載の不活性ガス置換包装装置。
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