JP6323886B2 - うつ治療剤 - Google Patents

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Description

本発明は、うつ治療剤に関し、N−アセチル−D−マンノサミンを有効成分とする治療薬に関する。
うつ病は、病気による生活障害の最大の原因であり、自殺の要因としても重要視されている病気である(非特許文献1および2)。抗うつ薬は、三環系、四環系、トリアゾロピリジン系、SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor)、SNRI(Serotonin Noradrenalin Reuptake Inhibitor)の5つに大別される。これらの抗うつ薬は、ノルアドレナリンまたはセロトニンまたはある程度のドーパミンの再取り込み阻害作用を有している。しかし、これらの薬物による治療効果は限定的である。
N−アセチル−D−グルコサミンの異性体であるN−アセチル−D−マンノサミンは、例えば、医薬品や医薬品原料となるシアル酸(N−アセチルノイラミン酸)の酵素合成原料として知られている。また、N−アセチル−D−マンノサミンは、その誘導体から、シアル酸誘導体を酵素合成することが可能であり、産業上、重要な物質である。N−アセチル−D−マンノサミンの製造方法として、N−アセチルグルコサミンをアルカリ条件下で異性化する際に、ホウ酸またはホウ酸塩を添加することにより、N−アセチルマンノサミンへのモル変換収率を増大させる方法が知られている(特許文献1)。また、シアル酸を基質としてN−アセチルノイラミン酸リアーゼを反応させることにより、N−アセチル−D−マンノサミンを製造する方法も知られている(特許文献2)。N−マンノサミンのアシル化体を細胞に接触させることにより、細胞表面へのレクチン結合を調節する方法または神経細胞の増殖を調節する方法が提案されている(特許文献3)。特許文献3においては、N−アセチル−D−マンノサミンは、インビトロで軸索成長を促進させることに関してネガティブコントロールとして位置づけられている。
本発明者らは、N−アセチル−D−マンノサミンが脳機能低下の改善や睡眠障害の改善に有効であることを見出している(特許文献4および5)。
特開平10−182685号公報 特開2001−78794号公報 米国特許第6274568号公報 国際公開第2010/027028号 特開2011−178702号公報
日本生物学的精神医学会誌21(3): 155-182, 2010 Practice Guideline for the Treatment of Patients with Major Depressive Disorder, Third Edition, American Psychiatric Association, 2010
うつ病を始めとする精神疾患は、国民の多くが体験する。うつ病は、前記したように、病気による生活障害の最大の原因であって自殺の重要な要因であるとともに、内分泌系、免疫系が変化し、身体疾患の経過にも悪影響を与える。例えば、うつ病は、糖尿病の発症および糖尿病による死亡率を高め、動脈硬化をすすめ、心筋梗塞および脳梗塞のリスクを高め、がんによる死亡率も高めるが、うつ病患者の多くは十分な治療を受けていないのが現状である。本発明の目的は、うつ病に対する有用な抗うつ薬を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、意外にもN−アセチル−D−マンノサミンをうつ病モデル動物に投与することで、症状が顕著に改善することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕 N−アセチル−D−マンノサミンを含有してなる、うつの治療剤。
〔2〕 N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(I)、(IIa)、(IVa)、(IVb)および(IVc):
(式中、Acはアセチル基を示す。)
で示される化合物からなる群より選ばれる化合物またはその塩である、〔1〕に記載の治療剤。
〔3〕 N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(IVa):
で示される化合物である、〔1〕に記載の治療剤。
〔4〕 経口剤、注射剤、点滴剤または外用剤である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の治療剤。
〔5〕 N−アセチル−D−マンノサミンの有効量および医薬として許容されうる担体を含有してなる、うつを治療するための医薬組成物。
〔6〕 N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(I)、(IIa)、(IVa)、(IVb)および(IVc):
(式中、Acはアセチル基を示す。)
で示される化合物からなる群より選ばれる化合物またはその塩である、〔5〕に記載の医薬組成物。
〔7〕 N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(IVa):
で示される化合物である、〔5〕に記載の医薬組成物。
〔8〕 静脈内、筋肉内、髄液内または経口投与用剤型である、〔5〕〜〔7〕のいずれかに記載の医薬組成物。
〔9〕 うつの治療用医薬を製造するためのN−アセチル−D−マンノサミンの使用。
〔10〕 N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(I)、(IIa)、(IVa)、(IVb)および(IVc):
(式中、Acはアセチル基を示す。)
で示される化合物からなる群より選ばれる化合物またはその塩である、〔9〕に記載の使用。
〔11〕 N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(IVa):
で示される化合物である、〔9〕に記載の使用。

〔12〕 N−アセチル−D−マンノサミンの有効量をそれを必要とする対象に投与する工程を含む、うつの治療方法。
〔13〕 N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(I)、(IIa)、(IVa)、(IVb)および(IVc):
(式中、Acはアセチル基を示す。)
で示される化合物からなる群より選ばれる化合物またはその塩である、〔12〕に記載の治療方法。
〔14〕 N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(IVa):
で示される化合物である、〔12〕に記載の治療方法。
うつ病を罹患した患者が呈する精神症状および身体的症状に対して、N−アセチル−D−マンノサミンは有効である。N−アセチル−D−マンノサミンを有効成分とする本発明の治療剤は、既存の抗うつ薬との併用が可能であり、うつに対する精神療法または身体療法と並行して患者に投与することも可能である。さらに、本発明の治療剤は、うつの再発防止にも有用である。
実施例1の強制水泳試験の概要およびその結果を示す図である。 実施例2の社会的敗北試験の概要およびその結果を示す図である。 実施例3の強制水泳試験の結果を示す図である。左図、*P<0.05;右図、P=0.09(ウェルチのt検定) 実施例4の強制水泳試験の結果を示す図である。P=0.14(スチューデントのt検定)
本発明において「うつ(Depression)」とは、DSM−5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th Edition)に規定される内容をいい、うつ病(Clinical Depression)および抑うつ障害(Depressive Disorders)を包含する。
「うつ」の診断は、DSM−5に規定されている。あるいは、ICD(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)−10にうつ病の診断基準が定められており、基本症状として、以下のうちの少なくとも2つがみられることが基準となっている。
1)抑うつ気分
2)興奮と喜びの喪失
3)活力の減退による易疲労感の増大、活動性の減少
本発明において、N−アセチル−D−マンノサミンとは、下記式(I):
で示される、D−マンノサミンのN−アセチル体であってもよい。式(I)で示される化合物を「ManNAc」と省略する場合がある。
本発明において、N−アセチル−D−マンノサミンとは、上記式(I)で示される単体に限定されるものではなく、その誘導体、前駆体もしくはプロドラッグ、その塩、その溶媒和物(以下、「誘導体等」と省略する場合がある)を含む概念である。
N−アセチル−D−マンノサミンは、例えば、下記式(II)で示される化合物であってもよい。
〔式中、R、R、RおよびRは各々独立して水素(H)、R、−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NRを示し、Rは置換基を有していてもよいC1−7の鎖状炭化水素または環状炭化水素を示し、Rは水素(H)、置換基を有していてもよいC1−7の鎖状炭化水素または環状炭化水素を示す。
は水素(H)、R、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−C(=O)−CH−Rを示し、Rは置換基を有していてもよいC1−7の鎖状炭化水素または環状炭化水素を示し、Rは水素(H)、置換基を有していてもよいC1−7の鎖状炭化水素または環状炭化水素を示し、Rは置換基を有していてもよいC1−7の鎖状炭化水素または環状炭化水素、−(CH−C(=O)R(nは1〜6の整数であり、RはC1−6アルキルである)、−NH−C(=O)R10(R10は置換基を有していてもよいC1−7の鎖状炭化水素である)、アジド、オキシカルボニル−C1−6アルキル、チオカルボニル−C1−6アルキルを示す。〕
置換基としてはハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を用いることができる。
N−アセチル−D−マンノサミンは、例えば、下記式(IIa)〜(IIc)、(IIIa)〜(IIIc)および(IVa)〜(IVc)で示される化合物であってもよい。式中、Acはアセチル基を示す。
N−アセチル−D−マンノサミンの誘導体等は、文献(Metabolic glycoengineering: Sialic acid and beyond Glycobiology 2009 vol. 19 (12) pp. 1382-1401(特にFig.4)、Metabolic oligosaccharide engineering with N-Acyl functionalized ManNAc analogs: Cytotoxicity, metabolic flux, and glycan-display considerations Biotechnol Bioeng 2011 vol. 109 (4) pp. 992-1006(特にFigure 2))にも記載されており、本発明においても好適に用いることができる。
N−アセチル−D−マンノサミンの塩としては、薬理学的に許容し得る塩、例えば、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などがあげられる。
無機酸との塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩があげられる。
有機酸との塩の例としては、安息香酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩があげられる。
塩基性アミノ酸との塩の例としては、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩があげられ、酸性アミノ酸との塩の例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩があげられる。
溶媒和物としては、好ましくは水和物(例、一水和物、二水和物など)、エタノレートなどがあげられる。
N−アセチル−D−マンノサミンは、好ましくはManNAc、5S−ManNAc、5S−ManNAcF、5S−ManNAcF、5S−ManNAcFまたはその塩であり、より好ましくは5S−ManNAcFである。
N−アセチル−D−マンノサミンは、市販品を用いてもよく、公知の方法により製造したものを用いてもよい。式(I)で示されるN−アセチル−D−マンノサミンの製造方法として、N−アセチルグルコサミンをアルカリ条件下で異性化する方法(特開平10−182685号公報)、シアル酸を基質としてN−アセチルノイラミン酸リアーゼを反応させることにより製造する方法(特開2001−78794号公報)があげられるが、これに限定されるものではない。N−アセチル−D−マンノサミンの誘導体等も、式(I)で示されるN−アセチル−D−マンノサミンを原料として自体公知の方法により製造することができる。
式(IIa)および(IVa)〜(IVc)で示される化合物を総称して、本発明において5S体と称する。5S体のうち、5S−ManNAcの製造方法は、Hasegawa. E. Tanahashi, Y. Hioki, M. Kiso, Carbohydrate Res., 122, 168-173 (1983) に記されている。5S−ManNAcを塩酸で加水分解した後、フルオロ酢酸メチルで処理すると5S−ManNAcFへと導くことができる。5S−ManNAcF、5S−ManNAcFも類似の方法で合成できる。
本発明の剤が治療対象とする「うつ」は、DSM-5に規定され、その診断にあたって、The International Classification of Disorder(ICD)-10の使用が推奨されている。具体的には、一般診療科におけるうつ病の予防と治療のための委員会が作成した「うつ病診療の要点―10」に詳述されている。
本発明の剤がうつに対して奏功したか否かは、診断時に使用した複数の質問項目から成るテストまたは動物の行動パターンの解析結果などを利用し、投与前と比べて投与後のテスト結果または行動パターンの改善から確認することができる。
本発明の剤は、N−アセチル−D−マンノサミン単独で、あるいは賦形剤(例えば、乳糖、ショ糖、デンプン、シクロデキストリン等)、場合によっては、香料、色素、調味料、安定剤、保存剤等も含有し、錠剤、丸剤、顆粒、細粒、粉末、ペレット、カプセル、溶液、乳液、懸濁液、シロップおよびトローチ等に製剤化して、医薬または保健機能食品もしくは食品添加物として用いることができる。また、本発明の剤は、研究用試薬として用いることもできる。
本発明の剤に含まれるN−アセチル−D−マンノサミンの量は、本発明の効果を奏する限り特に限定されるものではないが、通常0.0001〜100重量%であり、好ましくは0.001〜99.9重量%である。
また、本発明は、有効量のN−アセチル−D−マンノサミンおよび医薬として許容されうる担体を含有する、うつを治療するための医薬組成物を提供する。
医薬として許容されうる担体としては、例えば、賦形剤(例えば、乳糖、ショ糖、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)、界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等)、溶剤(例えば、水、食塩水、大豆油等)、保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エステル等)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
N−アセチル−D−マンノサミンの有効量は、医薬としての効果を奏する限り特に限定されるものではないが、通常0.0001〜99.5重量%であり、好ましくは0.001〜99.0重量%である。
本発明の剤または医薬組成物は、哺乳動物(例、マウス、ラット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、サル、ヒト)に対して、経口的あるいは非経口的に投与することができる。
本発明は、うつの治療剤としてのN−アセチル−D−マンノサミンを添加してなる食品を提供する。
本発明の「食品」は、食品全般を意味するが、いわゆる健康食品を含む一般食品の他、厚生労働省の保健機能食品制度に規定される特定保健用食品や栄養機能食品等の保健機能食品をも含むものであり、さらにサプリメント、飼料等も本発明の食品に包含される。
食品用途の場合、N−アセチル−D−マンノサミンを、例えば、パン、菓子等の一般食品(いわゆる健康食品を含む)に含有させて用いることもできる。また、N−アセチル−D−マンノサミンを、賦形剤(例えば、乳糖、ショ糖、デンプン等)、場合によっては、香料、色素等と共に、錠剤、丸剤、顆粒、細粒、粉末、ペレット、カプセル、溶液、乳液、懸濁液、シロップおよびトローチ等に製剤化して、特定保健用食品や栄養機能食品等の保健機能食品、サプリメントとして用いることができる。また、本発明の食品は、飼料用途にも適用することができ、家禽や家畜等には、通常の飼料に添加して摂取または投与することができる。
食品または飼料として摂取する場合、食品または飼料の1日当たりの摂取回数および1回当たりの摂取量の目安を概算し、1日摂取量を規定した上で1日摂取量の食品または飼料に含まれるN−アセチル−D−マンノサミンの量を決定する。N−アセチル−D−マンノサミンの含有量は、後述する用量に基づいて決定することができる。
本発明の剤、食品または医薬組成物の摂取または投与量は、摂取または投与対象の年齢、体重、健康状態によって異なり、一概に決定することはできない。例えば、N−アセチル−D−マンノサミンとして、成人1日当たり0.1〜10g、好ましくは0.2g〜7gを1日1回から数回に分けて摂取または投与することができる。N−アセチル−D−マンノサミンの種類によっては、より低用量で摂取または投与することが可能であり、例えば、5S体等の場合、成人1日当たり0.001〜10g、好ましくは0.01g〜10g、好ましくは0.02g〜7gを1日1回から数回に分けて摂取または投与することができる。
本発明の医薬(剤または医薬組成物)の投与方法としては、うつに対する予防的および治療的な効果が得られる経路であれば特に限定されない。例えば、非経口的投与(静脈内投与、筋肉内投与、組織内直接投与、鼻腔内投与、皮内投与、髄液内投与など)または経口投与により投与することができ、特に、該医薬をヒトに適用するには、静脈内、筋肉内または経口投与によって投与することができる。また、剤型としても特に制限されることなく、各種投与剤型、例えば、経口剤(顆粒剤、散剤、錠剤、舌下錠、フィルムコーティング剤、舌下フィルム製剤、カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤など)、注射剤、点滴剤、外用剤(経鼻投与製剤、経皮製剤、軟膏剤など)として投与することが可能である。
また本発明は、うつの治療用医薬を製造するためのN−アセチル−D−マンノサミンの使用を提供する。具体的には、N−アセチル−D−マンノサミンを使用したうつの予防、改善または治療用医薬の製造方法を提供する。
本発明の医薬の製造方法は、製剤分野において自体公知の方法を限定なく用いることができる。
本発明の医薬は、1つまたはそれ以上の他の薬物との組み合わせで使用され得、その場合、薬物の組み合わせは互いに、いずれの薬物単独よりも安全であるかまたはより効果的である。このような他の薬物は、当該薬物に関して一般的に使用される経路および量で、本発明の医薬と同時に又は連続して投与され得る。本発明の医薬が1つまたはそれ以上の他の薬物と同時に使用される場合には、このような他の薬物およびN−アセチル−D−マンノサミンを含有する単位剤形中の医薬組成物が好ましい。しかしながら、組み合わせ療法には、N−アセチル−D−マンノサミンおよび1つ以上の他の薬物が異別の重複スケジュールで投与される療法も含まれ得る。1つまたはそれ以上の他の活性成分との組み合わせで使用される場合には、N−アセチル−D−マンノサミン及び前記他の活性成分が、各々単独で使用される場合よりも少量の用量で使用され得ることも想定される。従って、本発明の医薬組成物には、N−アセチル−D−マンノサミンに加え、1つまたはそれ以上の他の活性成分を含有するものが含まれる。上述の組み合わせには、N−アセチル−D−マンノサミンと1つの他の活性化合物だけでなく、2つまたはそれ以上の他の活性化合物との組み合わせが含まれる。
第二の活性成分に対するN−アセチル−D−マンノサミンの重量比は変動し得、各成分の効果的な用量に依存する。一般的に、各々の効果的な用量が使用される。従って、例えば、N−アセチル−D−マンノサミンが別の薬物と組み合わされるとき、他の薬物に対するN−アセチル−D−マンノサミンの重量比は一般的に、約1000:1ないし約1:1000、好ましくは約200:1ないし約1:200の範囲である。N−アセチル−D−マンノサミンと他の活性成分との組み合わせも一般的に、上述の範囲内であるが、各場合において、各活性成分の効果的な用量が使用されるべきである。このような組み合わせにおいて、N−アセチル−D−マンノサミンおよび他の活性薬物は、個別にまたは共に投与され得る。さらに、1つの要素の投与は、他の薬物の投与前、投与と同時、投与後であり得る。
本発明の医薬は、うつの治療に現在用いられている薬物または現在うつの治療剤として開発中の薬物と組み合わせて用いることができる。本発明の医薬は、うつを治療するのに有用であることが本分野で公知の他の化合物との組み合わせで投与され得る。
本発明の医薬は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、ドーパミンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤、セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、セロトニンモジュレータ、ノルエピネフリン−セロトニンモジュレータ、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)を含む抗うつ薬と組み合わせて使用され得る。
SSRIとしては、フルボキサミン、シタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリンおよび医薬として許容されるそれらの塩などがあげられる。
ドーパミンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤としては、ブプロピオンおよび医薬として許容されるその塩などがあげられる。
SNRIとしては、ミルナシプラン、ベンラファキシン、デスベンラファキシン、デュロキセチンおよび医薬として許容されるそれらの塩などがあげられる。
セロトニンモジュレータとしては、ネファゾドン、トラゾドンおよび医薬として許容されるそれらの塩などがあげられる。
ノルエピネフリン−セロトニンモジュレータとしては、ミルタザピンおよび医薬として許容されるその塩などがあげられる。
三環系抗うつ薬としては、アミトリプチリン、クロミプラミン、ドキセピン、イミプラミン、トリイミプラミン、アモキサピン、デシプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリンおよび医薬として許容されるそれらの塩などがあげられる。
四環系抗うつ薬としては、ミアンセリン、セチプチリンおよび医薬として許容されるそれらの塩などがあげられる。
トリアゾロピリジン系抗うつ薬としては、塩酸トラゾドンなどがあげられる。
MAOIとしては、フェネルジン、トラニルシプロミン、イソカルボキサジド、セレギリン、モクロベミドおよび医薬として許容されるそれらの塩などがあげられる。
あるいは、増補薬(抗不安薬、抗精神病薬、リチウム塩など)との組合せも可能である。
N−アセチル−D−マンノサミンの投与のための医薬組成物は、単位剤形で都合よく与えることができ、薬学の分野で周知の方法のいずれかによって調製され得る。全ての方法には、1つまたはそれ以上の補助成分を構成する担体と活性成分を一緒にする工程が含まれる。一般的に、医薬組成物は、液体担体または細かく分割された固体担体またはその両者と活性成分を均一かつ完全に混合した後、必要に応じて、製品を望ましい剤形へと成形することによって調製される。医薬組成物において、目的の活性化合物は、疾病のプロセスまたは状態に及ぼす望ましい効果を生じるのに十分な量で包含される。本明細書で使用される「組成物」という用語は、指定された量の指定された成分を含む製品及び指定された量の指定された成分の組み合わせから直接的にまたは間接的に得られる全ての製品を包含するものとする。
経口使用のための医薬組成物は、医薬組成物の製造に関して本分野で公知のいずれかの方法に従って調製され得、このような組成物は、薬学的に上質であり、味のよい調製物を提供するために、甘味料、香料、着色料、保存料からなる群から選択される1つまたはそれ以上の薬剤を含有し得る。錠剤は、錠剤の製造に適した、医薬として許容される無毒の賦形剤との混合された活性成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、例えばトウモロコシデンプン、アルギン酸などの顆粒化剤及び崩壊剤、例えば、デンプン、ゼラチン、アカシアなどの結合剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、滑石などの潤滑剤であり得る。錠剤はコーティングされ得ないか、または胃腸管における崩壊及び吸収を遅延させる公知の技術によってコーティングされ得、これにより、より長時間にわたって持続した作用を提供する。経口使用のための組成物は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カオリンと混合される硬質ゼラチンカプセルとして与えることもでき、または活性成分が水若しくは油媒体、例えばピーナッツ油、液体パラフィン、オリーブ油と混合される軟質ゼラチンカプセルとしても与えることもできる。水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合された活性材料を含有する。油性懸濁液は、適切な油の中に活性成分を懸濁することによって製剤され得る。水中油乳剤も採用され得る。水の添加による水性懸濁液の調製に適した分散可能な粉末及び顆粒によって、分散または湿潤剤、懸濁剤、1つまたはそれ以上の保存料と混合された活性成分が提供される。本発明の医薬組成物は、滅菌済みの注射可能な水性または油性懸濁液の形態であり得る。本発明の医薬は、直腸投与のための坐薬の形態においても投与され得る。局所使用のため、N−アセチル−D−マンノサミンを含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液、懸濁液等が採用され得る。N−アセチル−D−マンノサミンは、吸入によって投与されるためにも製剤され得る。N−アセチル−D−マンノサミンは、本分野で公知の方法による経皮パッチによっても投与され得る。
以下、実施例を示してさらに具体的に本発明を説明する。以下は代表的な実施例を示すものでこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。
実施例1:強制水泳試験(ManNAc経口投与)
<ManNAc投与条件>
ManNAcを飲料水に溶解し、5mg/mlの濃度とした飲水を、若齢マウス(C57BL/6系統、オス)に対して自由飲水投与で10週齢時から14週齢時まで計4週間投与した(ManNAc投与群:16例)。週齢を合わせた対照群のマウスに対しては、飲料水を自由飲水させた(対照群:16例)。
同様に、5mg/mlのManNAc含有飲水を、老齢マウス(C57BL/6系統、オス)に対して自由飲水投与で56週齢時から59週齢時まで計4週間投与した(ManNAc投与群:14例)。週齢を合わせた対照群のマウスに対しては、飲料水を自由飲水させた(対照群:15例)。
<強制水泳試験>
S. C. Dulawa et al., Neuropsychopharmacology (2004) 29, 1321-1330に記載の方法に準じて、直径約28cm、高さ約18cmのプラスチック製バケットに深さ約12cmまで20-25℃の水を満たした水槽内に、マウスを1匹ずつ6分間放置し、マウスの行動をビデオテープに録画した。4つの評価基準:水泳、無動、よじ登り、およびその他に関して採点し、5秒毎に優勢な行動を記録した。1回6分間の実験を3日間繰り返した。結果を図1に示す。
<実験結果>
マウスは、水プールに強制的に入れられると、泳いで岸にたどり着こうとする。しかし、一定の時間がくると、諦めて泳ぐことを止める(無動)。6分間の強制水泳試験は、水槽内の無動を定量することができ、該無動は、うつで観察される「行動的絶望」に類似していることが提案されている。無動時間が長いほどうつ行動が強いことを表し、無動時間が短いほどうつ行動が弱いことを表している。図1に示すように、若齢マウスの対照群では、約2分間の総無動時間が観察されたのに対し、ManNAc投与群では、約1分間の総無動時間が観察された。このことから、ManNAcは、経口投与による抗うつ効果に優れており、うつの著しい改善効果を有することが認められた。
また、図1に示すように、老齢マウスの対照群では、約2分30秒間の総無動時間が観察されたのに対し、ManNAc投与群では、約1分40秒〜2分間の総無動時間が観察された。このことから、ManNAcは、経口投与により、老齢マウスのうつ症状に対しても改善効果を有することが認められた。
<考察>
S. C. Dulawa et al., Neuropsychopharmacology (2004) 29, 1321-1330において、本発明の実施例1と同様の強制水泳試験を実施して、SSRIであるfluoxetineの抗うつ作用を調べている(1325頁、Figure 2)。Figure 2に示されるように、用いたマウスの系統により無動時間は異なるが、BALB/cおよびC57BL/6系統では、薬物非投与群では約125-130秒(約2分間)の無動時間が観察されるのに対し、fluoxetine(10mg/kg/day)投与群では、BALB/c系統で約100秒、C57BL/6系統で約125秒と、無動時間はほとんど減少していない(1325頁、Figure 2 b)。S. C. Dulawa et al.の強制水泳試験で用いたマウスの週齢は明記されていないが、薬物非投与群の無動時間を考慮すると、本発明で若齢マウスを用いた強制水泳試験の結果との対比が可能であると考えられる。本発明の実験結果から、ManNAcは、既存の抗うつ薬と比較しても抗うつ効果に優れていることが認められる。
実施例2:社会的敗北試験
<ManNAc投与条件>
実施例1と同様の条件下で、ManNAcを若齢マウス(C57BL/6系統、オス)に自由飲水投与で10週齢時から14週齢時まで計4週間投与した(ManNAc投与群:14例)。週齢を合わせた対照群のマウスに対しては、飲料水を自由飲水させた(対照群:14例)。
<社会的敗北試験>
攻撃性の高いマウス(攻撃マウス)と一定期間(1時間)同居させたマウスは、その後攻撃マウスに近寄らなくなる。本試験方法は、脳の高次機能を反映し、社会的敗北試験として開発され、社会的不安を評価する系として広く利用されている(Nature (2008) 455,894-902)。ManNAc投与群および対照群を、攻撃マウスと1対1で1日1時間同居させ、敗北ストレスを5日間経験させた。その後、一辺45cmの正方形の区画内の特定の区画内に収容した攻撃マウスと、正方形区画内の特定区画外を自由に行動できるように収容した敗北ストレス経験マウスを5分間同居させた。5分間のうちの後半の3分間に、攻撃マウスが収容されている区画の周囲に設けられた接触ゾーンに敗北ストレス経験マウスが侵入した回数および敗北ストレス経験マウスの匂い嗅ぎ時間を計数した。敗北ストレスを経験しないマウス(非ストレス経験群)も同様に試験した。試験の概要および結果を図2に示す。
<実験結果>
社会的敗北を経験したマウスは、社会(攻撃マウス)から回避する行動が誘発される。かかる回避行動は、うつで観察される「ひきこもり」に類似している。接触ゾーン侵入回数、接触ゾーン滞在時間および匂い嗅ぎ時間(覗き込み時間)が少ないほどうつ行動が強いことを表し、多いほどうつ行動が弱いことを表している。図2に示すように、接触ゾーン侵入回数では有意差は得られなかったが、非ストレス経験群(飲料水投与、非ストレス経験)は、約30秒間の匂い嗅ぎ行動が観察されるのに対し、敗北ストレス経験マウス(飲料水投与、水)では、約20秒間以下に減少していた。しかし、ManNAc投与群では、非ストレス経験群と同様に約30秒間の匂い嗅ぎ行動が観察された。このことから、ManNAcは、社会的敗北経験で誘発されるうつに対する改善効果にも優れていることが認められた。
実施例3:強制水泳試験(5S−ManNAcF、ManNAc脳室内投与)
<5S−ManNAcF、ManNAc投与条件>
脳室内にカテーテルを移植し、背部にオスミックポンプ(0.11μl/時間、Alzet社、No1004、100μlの容量が28日間で放出される)を連結した8−9週齢マウス(C57BL/6系統、オス)を用いて、生理食塩水に溶解した5S−ManNAcF(0.01、0.1mmol/L)またはManNAc(100mmol/L)を、脳室内に3週間投与した(投与群:各9−10例)。週齢を合わせた対照群のマウスに対しては、生理食塩水を投与した(対照群:各9−10例、SAL)。
<強制水泳試験>
投与3週間後に、実施例1と同様に強制水泳試験を実施した。結果を図3に示す。
<実験結果>
0.1mmol/Lの5S−ManNAcF投与群では、対照群と比べて有意に総無動時間が減少した。このことから、5S−ManNAcFは、脳室内投与による抗うつ効果に優れており、うつの著しい改善効果を有することが認められた。
実施例4:強制水泳試験(5S−ManNAcF脳室内投与)
<5S−ManNAcF投与条件>
実施例3と同様に、5S−ManNAcF(0.01、0.1、1mmol/L投与群:各9−10例)を脳室内投与した。ただし、投与期間は1週間とした。週齢を合わせた対照群のマウスに対しては、生理食塩水を投与した(対照群:各9−10例、SAL)。
<強制水泳試験>
投与1週間後に、実施例1と同様に強制水泳試験を実施した。結果を図4に示す。
<実験結果>
0.1mmol/Lの5S−ManNAcFの投与群では、1週間の投与でも、対照群と比べて総無動時間の減少傾向が認められた。また、5S−ManNAcFは、高用量の1mmol/Lの濃度よりも0.1mmol/Lの濃度における効果が高い傾向が認められた。
本発明により、N−アセチル−D−マンノサミンを有効成分として含有する医薬、食品などが提供される。本発明の医薬または食品の服用または摂取により、うつを治療することができる。
本出願は、日本で出願された特許出願特願2014−102104(出願日:2014年5月16日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。

Claims (7)

  1. N−アセチル−D−マンノサミンを含有してなる、うつの治療剤であって、N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(IIa)、(IVa)、(IVb)および(IVc):
    (式中、Acはアセチル基を示す。)
    で示される化合物からなる群より選ばれる化合物またはその塩である治療剤。
  2. N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(IVa):
    で示される化合物である、請求項1に記載の治療剤。
  3. 経口剤、注射剤、点滴剤または外用剤である、請求項1または2に記載の治療剤。
  4. N−アセチル−D−マンノサミンの有効量および医薬として許容されうる担体を含有してなる、うつを治療するための医薬組成物であって、N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(IIa)、(IVa)、(IVb)および(IVc):
    (式中、Acはアセチル基を示す。)
    で示される化合物からなる群より選ばれる化合物またはその塩である医薬組成物。
  5. N−アセチル−D−マンノサミンが下記式(IVa):
    で示される化合物である、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 静脈内、筋肉内、髄液内または経口投与用剤型である、請求項4または5に記載の医薬組成物。
  7. 下記式(IVa)、(IVb)および(IVc):
    で示される化合物またはその塩。
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