JP6323241B2 - 燃料電池発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池発電システムに係り、特に、燃料電池の出力変更要求に対して迅速に対応する技術に関する。
固体酸化物型燃料電池(SOFC)を自動車に適用する場合には定置用と異なり、起動、停止や、運転条件の変更、即ち出力の変更が頻繁に行われる。特許文献1には、SOFCの運転状態の切り替え時に、定格出力又は負荷電流に応じた発電に必要な燃料ガスや水蒸気、空気の流量を供給するシステムについて開示されている。
しかし、燃料電池の運転状態によってセルの発熱状態が異なるため、定格運転状態に応じた燃料や空気の供給を行なうと、運転状態の切り替え時には、セルの温度が目標とする温度に収束するまでに長時間を要するという問題が生じる。
特開2003−141314号公報
上述したように、従来における燃料電池発電システムでは、燃料電池の運転条件の変更に伴って出力が変更される場合には、所望の出力に達するまでに長時間を要するという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、燃料電池の出力を即時に所望する出力に変更することが可能な燃料電池発電システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本願発明は、燃料電池を第1運転モード、及び第1運転モードよりも高出力、且つ高温度で運転する第2運転モードを含む複数の運転モードのうちのいずれかに切り替えるように、酸化剤ガスの供給量を制御する制御部を備える。制御部は、第1運転モードから第2運転モードへの運転切替時に、カソード極に供給する酸化剤ガス量を、第1運転モードでの定格流量である第1酸化剤ガス供給量を超え、且つ、第2運転モードでの定格流量である第2酸化剤ガス供給量よりも所定流量だけ減量した流量とする時間帯を設ける。また、所定流量は、運転切替時にてカソード極に供給される酸化剤ガスによる放熱量と、第2運転モードでのカソード極に供給される酸化剤ガスによる放熱量との差分である放熱量差分値に基づいて設定される。
本願発明に係る燃料電池発電システムでは、第1運転モードから第2運転モードへの切替時に、カソード極に供給する酸化剤ガス量を、第2酸化剤ガス供給量よりも所定流量だけ減量する流量とした時間帯を設けるので、酸化剤ガスによる放熱が抑制され、燃料電池の出力を即時に所望する出力に変更することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池発電システムの構成を示すブロック図である。 比較例に係る燃料電池発電システムの、第1運転モードから第2運転モードに切り替える際の、セル温度、カソード極に供給する空気量、カソード放熱量等の変化を示す特性図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池発電システムの、第1運転モードから第2運転モードに切り替える際の、セル温度、カソード極に供給する空気量、カソード放熱量の変化を示す特性図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池発電システムの、カソード空気の減少量とセル温度の関係を示す特性図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池発電システムの処理動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池発電システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池発電システムの処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態の説明]
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池発電システム100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、燃料電池発電システム100は、カソード極11a、及びアノード極11bを備えた燃料電池11と、カソード極11aに空気(酸化剤ガス)を供給する第1空気ブロワ12(酸化剤ガス供給部)を備える。更に、第1空気ブロワ12より送出される空気を加熱する空気加熱熱交換器13と、炭化水素燃料等の燃料を供給する第1燃料ポンプ14と、第1燃料ポンプ14より燃料ガス流路Llを経由して送出される燃料を改質してアノード極11bに供給する燃料改質器15と、を備えている。なお、本実施形態では、酸化剤ガスの一例として空気を用いる例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、酸素を含むガスであれば空気以外のものを用いることができる。
更に、アノード極11bより排出される燃料ガスを、燃料改質器15に循環させる燃料循環ブロワ17と、カソード極11aより排出される排気ガスが排気ガス流路L2を経由して導入され、この排気ガスが有する熱により、燃料改質器15を加熱する改質器加熱熱交換器16を備える。また、燃料循環ブロワ17の出力口と排気ガス流路L2との間に設けられ、アノード極11bより排出される燃料ガスの一部を排気ガス流路L2に導入する燃料流路圧力調整弁18と、改質器加熱熱交換器16の入口近傍の排気ガス流路L2に設けられ、排気ガス流路L2を経由して改質器加熱熱交換器16に導入される排気ガスの一部を外部へ排出する排気流路圧力調整弁19と、を備えている。
また、第2空気ブロワ21より供給される空気(酸化剤ガス)と第2燃料ポンプ22より供給される燃料により燃焼して、加熱した空気をカソード極11aの酸化剤ガス供給口に導入する燃焼バーナ23を備えている。
燃料電池11は、例えば、固体酸化物燃料電池(SOFC; Solid Oxide Fuel Cell)であり、アノード極11bに供給される改質された燃料と、カソード極11aに供給される空気により電力を発生させて、この電力をモータ等の電力需要設備に供給する。
燃料改質器15は、改質器加熱熱交換器16より供給される熱により加熱され、第1燃料ポンプ14より供給される燃料を触媒反応を用いて改質し、改質後の燃料(水素ガスを含む改質燃料)を燃料電池11のアノード極11bに供給する。
また、第1空気ブロワ12、第1燃料ポンプ14、第2空気ブロワ21、第2燃料ポンプ22、排気流路圧力調整弁19、燃料流路圧力調整弁18、及び燃料循環ブロワ17は、それぞれ制御部31に接続されている。制御部31は、例えば、CPU、RAM、ROM、及び各種の操作子等からなる装置であり、電力の出力要求に応じて各機器に制御信号を送信して各機器を制御する。特に、制御部31は、第1空気ブロワ12より出力する空気量(酸化剤ガス量)、及び第1燃料ポンプ14より出力する燃料量を制御する。
また、制御部31は、燃料電池11を、第1運転モード、及び該第1運転モードよりも高出力、且つ高温度で運転する第2運転モード、を含む複数の運転モードのうちのいずれかに切り替えるように、第1空気ブロワ12より出力する空気量(酸化剤ガスの供給量)を制御する。
更に、制御部31は、第1運転モードから、第2運転モードに切り替える際に、カソード極11aに供給する空気量を、第1運転モードでの定格流量である第1空気供給量(第1酸化剤ガス供給量)から、第2運転モードでの定格流量である第2空気供給量(第2酸化剤ガス供給量)へ変更する制御を行う。また、第1空気供給量から第2空気供給量への切替時に、第1空気供給量を超え、且つ、第2空気供給量よりも所定流量だけ減量した流量とする時間帯(後述する図3のτ1)を設定する。更に、制御部31は、メモリ(図示省略)等の記憶手段を備えており、該メモリに、第1運転モード及び第2運転モードでの単位時間当たりの放熱量を記憶している。これに加えて、カソード極11aに供給される空気量と、セル温度に基づく放熱量のデータを記憶している。
次に、燃料電池発電システム100の、運転開始時における動作について説明する。本実施形態に係る燃料電池発電システム100は、燃焼バーナ23を駆動してシステムの起動を行う。また、燃焼バーナ23や電気ヒータ(図示省略)等により燃料電池11を加熱することにより、該燃料電池11の運転温度を変化させ、且つ、燃料電池11のカソード極11aに供給する空気量、及びアノード極11bに供給する燃料量を変化させて、出力電力の変化に対応させる。
運転開始時には、初期的な動作として、第2燃料ポンプ22を作動させ、且つ第2空気ブロワ21を起動させることにより、燃焼バーナ23に燃料及び空気を供給する。そして、該燃焼バーナ23を燃焼させ、この燃焼ガスを燃料電池11のカソード極11aに供給する。従って、燃料電池11は、燃焼バーナ23より供給される燃焼ガスにより昇温される。
その後、燃料電池11の温度が、定格温度(例えば、650℃)に達した場合には、燃焼バーナ23を停止し、第1空気ブロワ12の出力に切り替える。この処理では、第1空気ブロワ12を起動することにより、該第1空気ブロワ12より空気(酸化剤ガス)が送出され、この空気は、空気加熱熱交換器13の低温側(熱を吸収する側)を通過し、その後、カソード極11aの酸化剤ガス供給口に導入される。この際、空気加熱熱交換器13の高温側(熱を放出する側)には、改質器加熱熱交換器16より排出される高温のガスが導入される。このため、第1空気ブロワ12より送出される空気は、高温ガスとの間の熱交換により加熱されて、カソード極11aの酸化剤ガス供給口に導入される。
この際、空気加熱熱交換器13で加熱される空気は、通常、燃料電池11の定格温度よりも200〜300℃程度低い温度であるので、燃焼バーナ23から第1空気ブロワ12への切り替え直後には、カソード極11aの温度が一時的に低下する。しかし、発電を開始することに起因する発熱により、カソード極11aの温度が上昇して定格温度に達する。
即ち、カソード極11aに導入された空気は、燃料電池11の発電時に生じる熱エネルギーにより加熱され、燃料電池11の温度とほぼ同一の温度となってカソード極11aの出口より排出される。従って、カソード極11aに供給される空気は、燃料電池11のセルやスタックの冷却材として機能しており、定格運転では燃料電池11の運転温度に対応した発電により発生する熱量と空気を含むガスへの伝達熱量がバランスするように運転条件(空気流量)が設定されている。
そして、燃料電池11により、負荷に供給する電力が出力される。即ち、燃料電池11は、車両のモータに電力を供給して該モータを駆動させ、車両を走行させることが可能な状態となる。その後、発電が開始されると、例えば燃料電池11のセル温度が650℃での運転(第1運転モードでの運転)が行われる。
次に、燃料電池発電システム100が稼働状態であるときの、燃料電池11の運転状態について説明する。以下では、一例として、燃料電池11の通常運転時に設定される第1運転モード(例えば、セル温度が650℃)と、高出力時(例えば、車両が高速道路を走行する場合)に設定される第2運転モード(例えば、セル温度が750℃)の場合の関係について説明する。なお、燃料電池11は、第1運転モード、及び第2運転モードを含む複数の運転モードのうちのいずれかの運転モードでの運転が可能である。
図2は、燃料電池11の運転条件を、第1運転モードから第2運転モードに切り替える際の、各数値の変化(本発明を採用しない比較例での変化)を示す特性図である。図2(a)は燃料電池11のセル温度、(b)はカソード極11aに供給する空気量、(c)はカソード極11aを流れる空気への放熱量、(d)はアノード極11bに供給する燃料量を示している。
第1運転モードはセル温度が650℃であり、第2運転モードはセル温度が750℃の高出力運転であるから、運転モードを切り替えるために、セル温度を100℃だけ上昇させる必要がある。通常、温度上昇させるために電熱ヒータ(図示省略)等が用いられる。即ち、燃料電池11の周囲に電熱ヒータを設置し、この電熱ヒータに電力を供給して発熱させ、この熱を燃料電池11に伝達させることにより、該燃料電池11の温度を上昇させる。更に、燃料ガスの温度やカソード空気の温度を上昇させる方法を併用することにより、セル温度を上昇させる。
また、第1運転モードから第2運転モードに切り替える際には、カソード極11aに供給する空気量を、第1運転モードでの定格流量である第1空気供給量(第1酸化剤ガス供給量)から第2運転モードでの定格流量である第2空気供給量(第2酸化剤ガス供給量)に変更する。同様に、アノード極11bに供給する燃料量を、第1運転モードでの流量から第2運転モードに対応する流量に変更する。
具体的には、図2に示す時刻t0にて第1空気ブロワ12の出力、及び第1燃料ポンプ14の出力を切り替えることにより、図2(b),(d)に示すように、空気量、及び燃料量を第2運転モードでの定格流量に変更する。この操作により、図2(a)に示すように、燃料電池11のセル温度が徐々に上昇する。また、図2(c)に示すように、カソード極11aを流れる空気により放出される熱量(放熱量)が上昇する。
そして、図2に示す運転モードの切り替え期間(t0〜t1の期間)では、燃料電池11に電熱ヒータ等による熱が加えられることにより、図2(a)に示すように、セル温度がT1(例えば、650℃;時刻t0)から徐々に上昇し、T2(例えば、750℃;時刻t1)に達する。つまり、第2運転モードでの発電に伴う発熱量と空気により放出される熱量とがバランスした状態となると、燃料電池11のセル温度が第2運転モードでの定格温度に達し、この運転温度で安定する。
このように、運転モードの切り替えは、空気及び燃料ガスと、セルとの熱伝達により徐々にセルの温度を上昇させることにより行われる。従って、運転モードの切り替えを開始してから、実際に運転モードが第1運転モードから第2運転モードに切り替わるまでに長時間(図2に示すt0〜t1間)を要することになり、運転モードの切り替えを迅速に行うことが望まれる。
本実施形態に係る燃料電池発電システム100では、運転モードを第1運転モードから、セル温度が相対的に高い第2運転モードに切り替える際に、カソード極11aに供給する空気量を第2運転モードの定格運転時の供給量である第2空気供給量(第2酸化剤ガス供給量)よりも所定流量だけ減量する量とした期間を設けることにより、モード切り替え時におけるセル温度の上昇を促進する。
図3は、本実施形態に係る燃料電池発電システム100の、運転モード切り替え時における各数値の変化を示す特性図であり、図3(a)は燃料電池11のセル温度、(b)はカソード極11aに供給される空気量、(c)はカソード極11aに供給される空気への放熱量の変化を示している。
図3(b)に示すように、本実施形態に係る燃料電池発電システム100では、運転モードを第1運転モードから第2運転モードに切り替える際の時刻t0にて、第1空気ブロワ12(図1参照)より供給する空気量の増加を抑制する。即ち、図2(b)に示したように、即時に第2運転モードの定格流量である第2空気供給量a2まで上昇させるのではなく、この第2空気供給量a2よりも、所定流量a1だけ少ない流量に設定する。そして、時間τ1の経過後、空気量を徐々に上昇させて、第2空気供給量a2に達するように制御する。即ち、第1運転モードでの定格流量である第1空気供給量から第2運転モードでの定格流量である第2空気供給量への変更時に、第1空気供給量を超え、且つ、第2空気供給量a2よりも所定流量だけ減量した流量とする時間帯τ1を設けている。
そして、これに伴って、図3(c)に示すように、セルの発電量が増加しているにも関わらずセルから空気へ本来放熱されるべき熱量(放熱量)が一時的に放出されないため、図3(a)に示すように、セルからの放熱量が減少する。その分だけ、セル温度の上昇を促進することができる。従って、図3(a)に示すように、第1運転モードのセル温度T1から第2運転モードのセル温度T2に、短時間で切り替えることができる。即ち、図2に示した時間t0〜t1よりも短い時間である、図3に示す時間t0〜t2で、セル温度をT1(650℃)から、T2(750℃)に切り替えることができる。
図4は、カソード極11aに供給する空気量を減少する割合と、燃料電池11のセルの温度との関係を示す特性図である。図4において、通常のカソード流量を0%とした場合、−30%は30%の減少を示している。そして、図4から理解されるように、カソード極11aに供給する空気量の減少量が大きいほど、セル温度は上昇する。例えば、カソード極11aに供給する空気量を30%減少させることにより、セル温度を約50℃上昇させることができる。従って、第1運転モードと第2運転モードのセルの温度差が仮に50℃であれば、運転状態切り替え時にカソード空気量を30%減少させることにより、セル温度を所望の温度まで上昇させることができる。なお、カソード極11aに供給する空気には、発電に必要な酸素をセルに供給する重要な役割があるので、空気量を低減する際の最大の低減量は、セルの発電に見合って供給されるアノード極の燃料量に応じた量以上の酸素量を含んでいることを条件として決定される。
図3に示した第1実施形態に対して、図2に示した比較例の場合には、第1運転モードから第2運転モードに切り替える際に、カソード極11aに供給する空気量を、第1運転モードでの定格流量である第1空気供給量から、即時に第2運転モードでの定格流量である第2空気供給量に変更している。従って、図2(c)に示すように、カソード極11aに供給される空気による放熱量は、即時に第2運転モードでの放熱量に切り替わる。
このため、図2(a)に示すように、セル温度は、外部からの熱の供給、即ち外部の加熱装置や、温度上昇された供給ガスからのセルへの伝熱による温度上昇でしか、温度上昇することができない。よって、図2に示すように、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えに要する時間が、t0〜t1の時間となり、図3に示したt0〜t2の時間よりも長くなってしまう。
即ち、本実施形態では、運転モードを第1運転モードから第2運転モードに切り替える際に、図3(b)に示すようにカソード極11aに供給する空気量の増加を一時的に抑制することにより、セル発熱量の増加分の空気による冷却を低減させることができ、セル温度の上昇を促進させることができる。その結果、運転モードの切り替えに要する時間を短縮することができることとなる。
次に、本実施形態に係る燃料電池発電システム100が第1運転モードで稼働運転している場合、運転モードを第2運転モードに切り替える際の、具体的な処理手順について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。この処理は、図1に示した制御部31により、例えば、100[msec]のサンプリング周期で実行される。
初めに、ステップS101において、制御部31は、モード切り替え指示が入力されているか否かを判断する。この処理では、例えば、現在の運転モードが第1運転モード(セル温度650℃で運転するモード)である場合に、第2運転モード(セル温度750℃で運転するモード)に切り替えるための切り替え信号が入力されているか否かを判断する。
この切り替え信号は、例えば、車両が一般道路から高速道路へ進入して運転速度が上昇した場合(例えば、車速が50Km/h から80Km/h に切り替わった場合)や、アクセル開度の変化が発生した場合に、車両のECU等の判断にて出力される。或いは、操作スイッチ(図示省略)を車両の運転者が手動操作することにより与えられる。そして、切り替え信号が入力されている場合には(ステップS101でYES)、ステップS102に処理を進める。また、切り替え信号が入力されていない場合には(ステップS101でNO)、ステップS101に処理を戻す。
ステップS102において、制御部31は、第2運転モードでの単位時間当たりの放熱量(これを、Q2とする)を取得する。この放熱量は、第2運転モードでの運転温度T2(例えば、750℃)に基づいて決定することができる。例えば、制御部31が有するメモリ(図示省略)に、各運転温度に対する単位時間当たりの放熱量を記憶することにより、取得することができる。なお、放熱量とは、カソード極11aを供給される空気がセルから持ち去る熱量のことである。
ステップS103において、制御部31は、現在における単位時間当たりの放熱量(これを、Q1とする)を取得する。この放熱量は、現在のセルの発電量とカソード空気流量、及びセル温度等に基づいて求めることができる。初期的には、第1運転モードとされているので、第1運転モードにおけるセルの放熱量を用いることができる。ここで、放熱量はQ1<Q2となる。また、放熱量Q1は、セル温度が上昇することに伴って増加する。
ステップS104において、制御部31は、上述のステップS102、及びステップS103の処理で取得した単位時間当たりの放熱量Q1,Q2に基づき、これらの差分である放熱量差分値ΔQ(=Q2−Q1)を算出する。
ステップS105において、制御部31は、上記の処理で求められた放熱量差分値ΔQと、予め設定した放熱量閾値Qthを比較し、放熱量差分値ΔQが放熱量閾値Qth以下であるか否かを判断する。
ステップS105において、ΔQ≦Qthでないと判断された場合には(ステップS105でNO)、ステップS106において、制御部31は、カソード極11aに供給する空気の減少量、即ち、第2空気供給量に対して減少させる空気量(所定流量)を計算する。具体的には、図3(b)に示すように、第2空気供給量a2に対して減少させる所定流量a1を演算する。この演算では、セル温度に基づき、第2運転モードでの運転時の学習値等と制御系内におけるモデルを用いて行う。モデルはカソード極11aへの空気の供給にセルの冷却に係わる応答性を補償するものを用いる。また、運転モード切替時における放熱量差分値ΔQ、即ち、第1空気供給量での放熱量Q1と第2空気供給量での放熱量Q2との差分が小さいほど、所定流量a1を小さく設定する。こうすることにより、より早くセル温度を第2運転モードの温度に到達させることができる。
更に、カソード極11aに供給する空気量の下限値が、アノード極11bに供給する燃料量に応じて設定される最小供給量以上となるように、所定流量a1を設定する。即ち、カソード極11aに供給する空気(酸化剤ガス)は、発電に必要とされる酸素を最低限供給する必要があるので、最小供給量を下回ることを防止する。
その後、ステップS107において、制御部31は、ステップS105の処理で求められた減少量だけカソード極11aに供給する空気量を抑制するように、第1空気ブロワ12(図1参照)を制御する。つまり、図3(b)の時刻t0において、カソード空気量を即時に第2空気供給量a2にするのではなく、該第2空気供給量a2よりも所定流量a1だけ少ない空気量に設定する。その後、ステップS103に処理を戻す。次回のステップS103では、カソード極11aに供給する空気量を低減した運転条件でのセルの放熱量を求め、これを新たな放熱量Q1とする。この際、図3(a)に示すように、セル温度は徐々に上昇するので、前回演算時の放熱量よりも、今回演算時の放熱量の方が大きくなる。従って、時間経過に伴い、ステップS104で求められる放熱量差分値ΔQは小さい数値になる。即ち、Q2が一定でQ1が増加するので、放熱量差分値ΔQは小さくなる。
そして、ΔQ≦Qthであると判断された場合、即ち、放熱量差分値ΔQが放熱量閾値Qth以下になった場合には(ステップS105でYES)、ステップS108において、カソード極11aへ供給する空気量の減量を停止する。即ち、「ΔQ≦Qth」であるということは、カソード極11aに供給する空気量を、第2運転モードにおける空気供給量である第2空気供給量としても問題は無いものと推定されるので、空気量の減量を停止する。そして、カソード極11aに供給する空気量が第2空気供給量a2となるように、第1空気ブロワ12を制御する。その後、ステップS109において、第2運転モードへの切り替えが終了する。
これを、図3(b)の特性図を参照して説明すると、運転モードを切り替えた直後の時刻t0では、第2空気供給量a2よりも所定流量a1だけ少なくなるように、カソード極11aに供給する空気流量が制御される。そして、時間τ1が経過して放熱量差分値ΔQが閾値Qth以下となった場合には、空気量を第2空気供給量a2に上昇させる。こうすることにより、時刻t2において、運転モードが第2運転モードに切り替わることになる。
そして、このような制御を行うことにより、カソード極11aに供給する空気による放熱量が低減するように制御されるので、第1運転モードのセル温度から第2運転モードのセル温度へ迅速に切り替えることができることとなる。
このようにして、第1実施形態に係る燃料電池発電システム100では、第1運転モードから第2運転モードに切り替える際の切り替え期間において、カソード極11aに供給する空気量(酸化剤ガス量)を、第1運転モードでの定格流量である第1空気供給量(第1酸化剤ガス供給量)を超え、且つ、第2運転モードでの定格流量である第2空気供給量a2(第2酸化剤ガス供給量)よりも所定流量a1だけ減量した流量とする時間帯τ1を設けている。従って、カソード極11aに供給される空気に放出される熱量を抑制でき、セル温度の上昇を促進することができる。その結果、第1運転モードから第2運転モードへ切り替える際に、セル温度が速やかに上昇し、早期に第2運転モードへ移行させることができる。
また、運転切替時におけるカソード極11aに供給される空気による放熱量と、第2運転モードでのカソード極11aに供給される空気による放熱量との放熱量差分値ΔQに基づいて、所定流量a1が決定される。従って、放熱量差分値ΔQの大きさに応じた好適な所定流量a1を設定することができ、迅速に第1運転モードから第2運転モードに切り替えることができる。
更に、放熱量差分値ΔQが小さいほど、所定流量a1が小さくなるように設定するので、第1運転モードでの放熱量と第2運転モードでの放熱量の差分が小さい場合には、所定流量a1を小さくすることにより、第2空気供給量に達するまでの時間を短縮化でき、迅速に第1運転モードから第2運転モードに切り替えることができる。
また、放熱量差分値ΔQが放熱量閾値Qth以下となった場合には、空気量の減量を停止するので、即時に第2運転モードへ切り替えることができる。
更に、カソード極11aに供給する空気の下限値が、アノード極11bに供給する燃料量に応じて設定される最小供給量以上となるように調整されるので、燃料電池11にて酸素不足が生じることなく、発電を円滑に実行することが可能となる。
[第2実施形態の説明]
次に、本発明に係る燃料電池発電システムの第2実施形態について説明する。図6は、第2実施形態に係る燃料電池発電システム100aの構成を示すブロック図である。図6に示す燃料電池発電システム100aは、前述の図1に示した燃料電池発電システム100に計器類を追加した構成である。以下、相違点についてのみ説明する。
図6に示す燃料電池発電システム100aは、燃料電池11のカソード極11aの入口に設けられ、該カソード極11aに導入される空気の温度を測定する入口温度センサTcinと、カソード極11aの出口に設けられ、該カソード極11aから排出される空気の温度を測定する出口温度センサTcoutを備える。更に、燃料電池11のセパレータ温度を測定するセパレータ温度センサTsと、燃料電池11のアノード極11bの出口に設けられ、該アノード極11bから排出されるガスの温度を測定する出口温度センサTaoutと、を備えている。それ以外の構成は、図1と同様であるので、同一符号を付して、構成説明を省略する。
そして、第2実施形態に係る燃料電池発電システム100aでは、第1運転モードから第2運転モードへ切り替える際に、セル温度に基づいて、カソード極11aに供給する空気量を設定することにより、セル温度の上昇を直接的に制御する。即ち、前述した第1実施形態では、セルの放熱量に基づいて空気量を演算したが、第2実施形態では、セル温度に基づいて、カソード極11aに供給する空気量を演算する。なお、以下では、センサを示す符号と、該センサより出力される温度を同一の符号で示すことにする。例えば、入口温度センサTcinで測定される温度を、同一の符号Tcinで示す。
また、本実施形態の燃料電池発電システム100aでは、各センサTcin、Tcout、Ts、Taoutで検出される温度に基づき、燃料電池11のセル温度を算出する。即ち、図7に示す4個のセンサTcin、Tcout、Ts、Taoutは、燃料電池11のセル温度を取得するセル温度取得部としての機能を備えている。
次に、第2実施形態に係る燃料電池発電システム100aの稼働運転時に、第1運転モードから第2運転モードに切り替える際の、具体的な処理手順について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。この処理は、図6に示した制御部31により実行される。この処理は、例えば、100msのサンプリング時間で行われる。
初めに、ステップS301において、制御部31は、モード切り替え指示が入力されているか否かを判断する。この処理では、例えば、現在の運転モードが第1運転モードである場合に、第1運転モードよりもセル温度が相対的に高い第2運転モードに切り替えるための切り替え信号が入力されているか否かを判断する。
この切り替え信号は、前述した第1実施形態と同様に、例えば車両が一般道路から高速道路へ進入して運転速度が上昇した場合(例えば、車速が50Km/hから80Km/hに切り替わった場合)や、アクセル開度の変化が発生した場合に、車両のECU等の判断にて出力される。或いは、操作スイッチ(図示省略)を車両の運転者が手動操作することにより与えられる。そして、切り替え信号が入力されている場合には(ステップS301でYES)、ステップS302に処理を進める。また、切り替え信号が入力されていない場合には(ステップS301でNO)、ステップS301に処理を戻す。
ステップS302において、制御部31は、第2運転モードでのセル温度(これを、q2とする)を取得する。このセル温度は、例えば、750℃であり、メモリ(図示省略)に予め記憶されている。
ステップS303において、制御部31は、現在におけるセル温度(これを、q1とする)を取得する。現在のセル温度は、図6に示したセパレータ温度センサTsで検出されるセパレータ温度Tsに基づき、各温度センサTcin、Tcout、Taoutで検出される各温度を考慮して、総合的に決定することができる。なお、第2運転モードの方が第1運転モードよりもセル温度が高いので、セル温度は、q2>q1である。
ステップS304において、制御部31は、ステップS302、及びステップS303の処理で取得したセル温度q1,q2に基づき、これらの差分である温度差分値Δq(=q2−q1)を算出する。
ステップS305において、制御部31は、ステップS303の処理で取得した運転状態値(例えば、カソード極11aの出入口の温度、アノード極11bの出入口の温度)に基づき、セルの状態が許容される範囲にあるかを判断する。具体的には、燃料電池11のセパレータ温度Tsが許容温度以下であることや、アノード出口温度Taoutが予め与えられた温度範囲に収まっていることを確認する。
セルの運転状態値が許容される範囲内である場合には(ステップS305でYES)、ステップS306に処理を進める。また、セルの運転状態値が許容される範囲内でない場合には(ステップS305でNO)、ステップS310に進める。つまり、カソード極11aに供給する空気は、発電に必要とされる酸素を供給することを目的としているので、昇温を促進することを目的として空気量を調整することにより、カソード極11aで必要とされる酸素が供給できないような状況、即ち、運転モード切替後で、セルの運転状態値が許容される範囲から逸脱する場合には、カソード極11aで必要とする空気の供給を優先するので、ステップS310以降の処理で、供給する空気量の減量を停止する。
ステップS306において、制御部31は、ステップS304の処理で求められた温度差分値Δqと、予め設定した温度閾値qthを比較し、温度差分値Δqが温度閾値qth以下であるか否かを判断する。そして、Δq≦qthでないと判断された場合には(ステップS306でNO)、ステップS307において、制御部31は、カソード極11aに供給する空気の減少量、即ち、第2空気供給量に対して減少させる空気量(所定流量)を計算する。具体的には、図3(b)に示すように、第2空気供給量a2に対して減少させる所定流量a1を演算する。この演算では、セル温度に基づき、第2運転モードでの運転時の学習値等と制御系内におけるモデルを用いて行う。モデルはカソード極11aへの空気の供給にセルの冷却に係わる応答性を補償するものを用いる。また、運転モード切替時における温度差分値Δq、即ち、第1運転モードでのセル温度q1と第2運転モードでのセル温度q2との差分が小さいほど、所定流量a1を小さく設定する。こうすることにより、より早くセル温度を第2運転モードの温度に到達させることができる。
ステップS308において、制御部31は、減少させたカソード空気量が、発電に必要な酸素を供給できる空気量(カソード最小流量)以上であるかを判断し、最小流量以上である場合には(ステップS308でYES)、ステップS309に処理を進める。また、最小流量に満たない場合には(ステップS308でNO)、ステップS310に処理を進める。
ステップS309において、制御部31は、ステップS308の処理で求められた減量分だけカソード極11aに供給する空気量が減少するように、第1空気ブロワ12(図6参照)を制御する。その後、ステップS303に処理を戻す。
一方、ステップS306の処理で、Δq≦qthであると判断された場合には(ステップS306でYES)、ステップS310において、カソード極11aへ供給する空気の減量を停止する。即ち、「Δq≦qth」であるということは、セル温度が上昇して第2運転モードにおけるセル温度に近い温度にあるということであり、カソード極11aに供給する空気量を、第2運転モードにおける定格流量である第2空気供給量としても問題は無いものと推定されるので、空気の減量を停止する。即ち、第2空気供給量となるように、第1空気ブロワ12を制御する。その後、ステップS311において、運転モードの切り替えが終了し、第2運転モードへ移行する。
こうして、第1運転モードから第2運転モードに切り替える際には、カソード極11aに供給する空気によるセル温度の低下を低減するように空気量が制御されるので、第1運転モードのセル温度から第2運転モードのセル温度へ迅速に切り替えることができることとなる。
このようにして、第2実施形態に係る燃料電池発電システム100aでは、運転モードを第1運転モードから第2運転モードへ切り替える際には、第2運転モードでのセル温度q2を取得し、更に、現在のセル温度q1を取得し、これらの差分である温度差分値Δqに基づいて、燃料電池11のカソード極11aに供給する空気の減少量である所定流量a1を設定する。
つまり、セル温度q1を、各センサで求められる温度Ts,Tcin,Tcout,Taoutに基づいて演算し、このセル温度q1と、第2運転モードでのセル温度q2との温度差分値Δqに基づいてカソード極11aに供給する空気量の、第2空気供給量a2に対する減少量である所定流量a1を演算する。
そして、図3に示した時間τ1だけカソード極11aに供給する空気量を減量させた後、第2運転モードでのカソード極11aに供給する空気量である第2空気供給量に切り替える。従って、前述した第1実施形態と同様に、第1運転モードから第2運転モードへ切り替える際に、セル温度を速やかに上昇させて、早期に第2運転モードへ移行させることができる。
また、前述した第1実施形態では、カソード極11aに供給する空気量に基づいて、燃料電池の放熱量Q1を算出し、第2運転モードでの放熱量Q2と比較することにより、カソード極11aに供給する空気の減少量を算出した。これに対して、第2実施形態では、燃料電池11の周囲に設けた各温度センサで検出される温度から、燃料電池11のセル温度q1を求め、第2運転モードでのセル温度q2と比較することにより、カソード極11aに供給する空気の減少量である所定流量a1を算出している。従って、前述した第1実施形態よりも、より高精度に空気の減少量である所定流量a1を算出でき、運転モード切替時間の短縮化を図ることができる。
更に、温度差分値Δqが小さいほど、所定流量a1が小さくなるように設定するので、第1運転モードでのセル温度q1と第2運転モードでのセル温度q2の差分が小さい場合には、所定流量a1を小さくすることにより、第2運転モードのセル温度q2に達するまでの時間を短縮化でき、迅速に第1運転モードから第2運転モードに切り替えることができる。
また、温度差分値Δqが温度閾値qth以下となった場合には、空気量の減量を停止するので、即時に第2運転モードへ切り替えることができる。
更に、運転モードの切り替えを行った後、第2空気供給量に対して空気量を所定流量a1だけ減量している際に、システムの運転状態を示す数値が所定範囲を逸脱する場合には、空気量の減量を停止する。従って、カソード極11aで必要とされる空気量を確実に供給することが可能となる。
また、前述した第2実施形態では、各温度センサで検出される温度Ts,Tcin,Tcout,Taoutを用いてセル温度を算出する例について説明したが、これらの温度Ts,Tcin,Tcout,Taoutを直接的に測定せず、間接的に推定する方法を採用することも可能である。更に、燃料電池11より出力される電流と電圧を測定し、測定した電流、電圧との関係からセル温度を取得することも可能である。この場合には、燃料電池11の出力電流を測定する電流計(図示省略)、及び出力電圧を測定する電圧計(図示省略)がセル温度取得部としての機能を有する。このような構成とすれば、セル温度をより簡単な方法で取得することができ、装置構成を簡素化することができる。
以上、本発明の燃料電池発電システムを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上記した各実施形態では、一例として650℃〜750℃の範囲で燃料電池11の運転温度を変化させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の温度範囲においても適用することができる。設定する温度範囲は、燃料電池11の動作環境に応じて、適宜変更が可能である。
上記した実施形態では、酸化剤ガスの一例として空気を用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、酸素を含む他のガスを用いることも可能である。
11 燃料電池
11a カソード極
11b アノード極
12 第1空気ブロワ
13 空気加熱熱交換器
14 第1燃料ポンプ
15 燃料改質器
16 改質器加熱熱交換器
17 燃料循環ブロワ
18 燃料流路圧力調整弁
19 排気流路圧力調整弁
21 第2空気ブロワ
22 第2燃料ポンプ
23 燃焼バーナ
31 制御部
100,100a 燃料電池発電システム

Claims (5)

  1. カソード極に酸化剤ガスが供給され、アノード極に改質燃料が供給されて発電する燃料電池と、
    前記カソード極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部と、
    前記燃料電池を、第1運転モード、及び該第1運転モードよりも高出力且つ高温度で運転する第2運転モード、を含む複数の運転モードのうちのいずれかに切り替えるように、前記酸化剤ガスの供給量を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記第1運転モードから前記第2運転モードへの運転切替時に、前記カソード極に供給する酸化剤ガス量を、前記第1運転モードでの定格流量である第1酸化剤ガス供給量を超え、且つ、前記第2運転モードでの定格流量である第2酸化剤ガス供給量よりも所定流量だけ減量する流量とした時間帯を設け、
    前記所定流量は、運転切替時にて前記カソード極に供給される酸化剤ガスによる放熱量と、前記第2運転モードでの前記カソード極に供給される酸化剤ガスによる放熱量との差分である放熱量差分値に基づいて設定されること
    を特徴とする燃料電池発電システム。
  2. 前記所定流量は、前記放熱量差分値が小さいほど少なくすること
    を特徴とする請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  3. 前記制御部は、前記放熱量差分値が予め設定した放熱量閾値以下になった場合に、前記第2酸化剤ガス供給量に対する酸化剤ガスの減量を停止すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池発電システム。
  4. 前記制御部は、前記カソード極に供給する酸化剤ガスの供給量の下限値が、前記アノード極に供給する燃料量に応じて設定される最小供給量以上となるように設定すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  5. 前記制御部は、運転モード切替後で、前記第2酸化剤ガス供給量に対して酸化剤ガスを所定流量だけ減量している際に、システムの運転状態を示す数値が所定範囲を逸脱する場合には、酸化剤ガスの減量を停止すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
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