JP2007242531A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱手段へ電力を供給する電力供給源の容量が不足する場合にも、電力不足に陥ることなく、システムの暖機を行う。
【解決手段】制御部50は、ヒータHnによって加熱される加熱部位の温度に応じて、このヒータHnに対して電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を、ヒータHn毎に行う。この場合、制御手段である制御部50は、複数のヒータHnの中から、電源オンの指示対象となる対象ヒータHnを特定する。そして、制御部50は、この特定された対象ヒータHnのそれぞれの消費電力の総和である総消費電力Ptotalと、二次電池4から供給可能な最大電力Pmaxとを比較し、この比較結果に基づいて、対象ヒータHnのそれぞれに対して電源オンまたは電源オフを指示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに係り、特に、低温時の始動に際して実行される暖機処理に関する。
従来より、燃料極に燃料ガス(例えば、水素)を供給し、酸化剤極に酸化剤ガス(例えば、空気)を供給することにより、これらのガスを電気化学的に反応させて電力を発生する燃料電池を備えた燃料電池システムが知られている。この燃料電池システムは、例えば、車両に搭載され、この車両を駆動する電動モータの電源として使用される。この類の燃料電池システムでは、例えば、低温時には、凍結による反応ガス流路の目詰まりや調圧弁の固着等により、燃料電池システムを始動できないという問題があるため、環境に左右されずに始動を行えることが重要となる。このため、低温始動時には、加熱手段によってシステムの各所を加熱する暖機処理を行う手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−14185号公報
ところで、暖機を有効に行うためには、加熱手段を各所に設けることが好ましいが、加熱手段の数が増えると、加熱手段の消費電力が増大する。そのため、各所に設けられた加熱手段に対して電源オンを指示した場合には、これらの消費電力が、この加熱手段に電力を供給する電力供給源の容量を上回り、電力不足のために暖機処理を行うことができない可能性がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱手段へ電力を供給する電力供給源の容量が不足する場合にも、電力不足に陥ることなく、システムの暖機を行う燃料電池システムを提供することである。
かかる課題を解決するために、本発明は、燃料極に燃料ガスが供給されるとともに、酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより、燃料ガスと酸化剤ガスとを電気化学的に反応させて電力を生成する燃料電池スタックを備えた燃料電池システムにおいて、複数の加熱手段と、電力供給手段と、温度検出手段と、制御手段とを有する燃料電池システムを提供する。ここで、複数の加熱手段は、それぞれが異なる加熱部位に設けられており、電源オンが指示されることにより加熱部位をそれぞれ加熱する。電源供給手段は、加熱手段のそれぞれに対して電力を供給する。温度検出手段は、加熱部位のそれぞれの温度を検出する。制御手段は、加熱手段によって加熱される加熱部位の温度に応じて、この加熱手段に対して電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を、加熱手段毎に行う。この場合、制御手段は、複数の加熱手段の中から、電源オンの指示対象となる対象加熱手段を特定し、この特定された対象加熱手段のそれぞれの消費電力の総和である総消費電力と、電力供給手段から供給可能な最大電力とを比較し、この比較結果に基づいて、対象加熱手段のそれぞれに対して電源オンまたは電源オフを指示する。
本発明によれば、総消費電力と、最大電力との量的な比較を行い、この比較結果に基づいて、対象加熱手段の電源状態を制御することができるので、総消費電力が最大電力を上回るといったケースにおいて、電力不足に陥るといった事態が発生することを抑制することができる。これにより、燃料電池システムの暖気を行うことができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる燃料電池システムを示す構成図である。燃料電池システムは、固体高分子電解質膜を挟んで酸化剤極と燃料極とを対設した燃料電池構造体(燃料電池セル)をセパレータで挟持して、これを複数積層して構成される燃料電池スタック1を備える。この燃料電池スタック1は、燃料極に燃料ガスが供給されるとともに、酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより、これらのガスを電気化学的に反応させて電力を発生する。本実施形態では、燃料ガスとして水素を、酸化剤ガスとして酸素を用いるケースについて説明する。
燃料電池システムには、燃料電池スタック1以外にも、燃料電池スタック1に水素を供給するための水素系10と、燃料電池スタック1に空気を供給するための空気系20と、燃料電池スタック1を冷却するための冷却系40とが備えられている。
水素系10において、燃料ガスである水素は、燃料タンク11(例えば、高圧水素ボンベ)に貯蔵された状態から、水素供給流路L1を介して燃料電池スタック1に供給される。具体的には、燃料タンク11には燃料タンク元弁(図示せず)が設けられており、この燃料タンク元弁が開状態となると、燃料タンク11からの高圧水素ガスは、その下流に設けられた減圧弁(図示せず)によって機械的に所定の圧力まで減圧される。減圧された水素は、減圧弁よりも下流に設けられた水素調圧バルブ12によって更に減圧された後に、燃料電池スタック1に供給される。水素調圧バルブ12は、燃料電池スタック1へ供給される水素圧力が所望の値となるように、後述する制御部50によってその開度が制御される。燃料電池スタック1に供給される水素圧力は、水素供給流路L1の燃料電池スタック1近傍に設けられた水素圧力センサ15によって検出される。
燃料電池スタック1の燃料極側から排出されるガス(未使用の水素を含むガス)は、水素循環流路L2へと排出される。この水素循環流路L2は、他方の端部が水素調圧バルブ12よりも下流側の水素供給流路L1に接続されており、水素循環流路L2には、例えば、水素循環ポンプ13が設けられている。この水素循環ポンプ13を駆動することにより、燃料極側からの排出ガスはその供給側へと循環され、燃料電池スタック1における反応効率の向上を図ることができる。水素循環ポンプ13の駆動量、すなわち、その回転数は、燃料電池スタック1へ供給される水素流量が所望の値となるように、制御部50によって制御される。
ところで、酸化剤ガスとして空気を用いた場合、空気中の窒素が酸化剤極から燃料極に透過するため、水素系におけるガスの窒素濃度が増加し、水素分圧が減少する傾向となる。そのため、水素循環流路L2には、水素系内のガスを排出する水素排出流路L3が接続されている。水素排出流路L3には、パージバルブ14が設けられており、このパージバルブ14の開閉状態を切り替えることにより、水素循環流路L2を流れる排出ガス(窒素、未使用な水素等を含むガス)が外部に排出される。パージバルブ14は、燃料電池スタック1の運転状態に応じて、その開閉状態が制御部50によって制御される。パージバルブ14は、基本的に閉状態に制御されているが、燃料極における窒素濃度を推定して、或いは、所定の周期毎に、必要に応じて閉状態から開状態へと切り替えられる。これにより、未反応な水素とともに窒素が水素系からパージされ、水素分圧の減少を抑制することができる。
空気系20において、酸化剤ガスである空気は、例えば、大気がコンプレッサ21によって加圧され、空気供給流路L4を介して燃料電池スタック1に供給される。この空気供給流路L4には、加湿装置(図示せず)が設けられており、燃料電池スタック1に供給される空気は、燃料電池スタック1の発電性能を低下させない程度に加湿される。燃料電池スタック1の酸化剤極側から排出されるガス(酸素が消費された空気)は、空気排出流路L5を介して外部(大気)に排出される。この空気排出流路L5には、空気調圧バルブ22が設けられている。空気調圧バルブ22は、燃料電池スタック1に供給される空気圧力と空気流量とが所望の値となるように、その開度が、コンプレッサ21の駆動量(回転数)とともに制御部50によって制御される。燃料電池スタック1に供給される空気圧力は、空気供給流路L4の燃料電池スタック1の近傍に設けられた空気圧力センサ27によって検出される。
また、空気系20のコンプレッサ21には、コンプレッサ21を冷却する冷却手段が設けられている。この冷却手段は、冷媒を冷却するラジエータ23と、コンプレッサ21とラジエータ23との間で冷媒(例えば、冷却水)を循環させるコンプレッサ冷却流路L6とを主体に構成されている。コンプレッサ冷却流路L6には、冷媒を循環させる空気系冷媒循環ポンプ24が設けられている。ラジエータ23によって冷却された冷媒は、空気系冷媒循環ポンプ24を駆動させることにより、コンプレッサ21側へと供給される。コンプレッサ21の冷却によって温度が上昇した冷媒は、ラジエータ32へと再度供給され、これにより、冷媒が冷却される。空気系冷媒循環ポンプ24の駆動量(回転数)は、コンプレッサ冷却流路L6を循環する冷媒の温度が所望の値となるように、制御部50によって制御される。コンプレッサ冷却流路L6における冷媒の温度は、この流路に設けられた空気系冷媒温度センサ30によって検出される。
冷却系40は、燃料電池スタック1を冷却する冷媒(本実施形態では、冷却水)が循環するスタック冷却流路L7を有しており、このスタック冷却流路L7には、冷媒を冷却するラジエータ41と、冷媒を循環させる冷却系冷媒循環ポンプ42とが設けられている。ラジエータ41によって冷却された冷媒は、冷却系冷媒循環ポンプ42を駆動することにより、燃料電池スタック1側へと供給される。スタック冷却流路L7は、燃料電池スタック1内においてその流路が細かく分岐しており、これにより、燃料電池スタック1は、その内部が全体に亘り冷却されるようになっている。燃料電池スタック1の冷却によって温度が上昇した冷媒は、スタック冷却流路L7を経由して、ラジエータ41へと再度供給される。冷却系冷媒循環ポンプ42の駆動量(回転数)は、スタック冷却流路L7を循環する冷媒の温度が所望の値となるように、制御部50によって制御される。スタック冷却流路L7における冷媒の温度は、この流路に設けられた冷却系冷媒温度センサ44によって検出される。
また、燃料電池システムにおいて、燃料電池スタック1には出力取出装置2が接続されている。出力取出装置2は、制御部50によって制御され、燃料電池スタック1から必要な出力(例えば、電流)を取り出して、この取り出した出力を負荷装置3(例えば、車両を駆動する電動モータ)や、燃料電池システムを動作させる種々の補機(例えば、水素循環ポンプ13、コンプレッサ21等)に供給する。また、燃料電池システムには、システムの始動時に電源としての機能を担ったり、過渡応答時などに燃料電池スタック1から取り出される電力の不足を補ったりするための二次電池4が備えられている。この二次電池4には、必要に応じて、燃料電池スタック1によって生成された電力が充電される。
さらに、燃料電池システムには、システムの各部を加熱するためのヒータが複数取り付けられている。これらのヒータは、低温時に、凍結等が生じ得るようなシステムの部位(加熱部位)に設けられている。水素系10において、水素循環流路L2には、3つのヒータH11,H13,H15が設けられており、これらのヒータH11,H13,H15は、水素循環流路L2をそれぞれ加熱する。水素循環ポンプ13には、ヒータH12が設けられており、このヒータH12は、水素循環ポンプ13を加熱する。水素圧力センサ15が取り付けられる水素循環流路L2の取付ブロックには、ヒータH14が設けられており、このヒータH14は、水素圧力センサ15を加熱する。また、水素排出流路L3には、2つのヒータH16,H17が設けられており、これらのヒータH16,H17は、水素排出流路L2をそれぞれ加熱する。パージバルブ14には、ヒータH18が設けられており、このヒータH18は、パージバルブ14を加熱する。
また、空気系20において、空気供給流路L4には、2つのヒータH21,H22が設けられており、これらのヒータH21,H22は、空気供給流路L4を加熱する。空気圧力センサ27が取り付けられる空気供給流路L4の取付ブロックには、ヒータH23が設けられており、このヒータH23は、空気圧力センサ27を加熱する。また、空気調圧バルブ22には、2つのヒータH24,H25が設けられており、これらのヒータH24,H25は、空気調圧バルブ22を加熱する。さらに、冷却系40において、スタック冷却流路L7には、3つのヒータH41〜H43が設けられており、これらのヒータH41〜H43は、スタック冷却流路L7を加熱する。これらのヒータHn(n=11〜17,21〜25,41〜43)は、低温状態のシステム始動時に、電源オンが指示されることにより、個々のヒータHnが設けられた加熱部位を加熱する。これらのヒータHnは、その電源状態が制御部50によって制御されており、二次電池4から供給される電力によって動作する。
制御部50は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースを主体に構成されるマイクロコンピュータを用いることができる。この制御部50は、システムの各部を制御することにより、燃料電池スタック1の運転状態を制御する。制御部50は、ROMに記憶された制御プログラムに従い、例えば、水素の圧力・流量制御、空気の圧力・流量制御、および、冷媒の温度制御に関する演算を行う。そして、制御部50は、この演算によって算出された制御量に応じた制御信号を各種アクチュエータに対して出力し、水素調圧バルブ12の開度、空気調圧バルブ22の開度、水素循環ポンプ13の回転数、コンプレッサ21の回転数などを制御する。
また、本実施形態の特徴の一つとして、制御部50は、低温環境下でのシステム始動時には、ヒータHnに対して電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を、ヒータHn毎に行い、燃料電池システムの各加熱部位を加熱する暖機処理を行う。この暖気処理を行う前提として、制御部50には、各種センサからの検出信号が入力されている。
ここで、第1の水素系温度センサ16は、水素圧力センサ15の取付ブロックに設けられており、水素圧力センサ15の温度を検出する。第1の水素系温度センサ16の検出結果は、水素圧力センサ15を加熱するヒータH14の制御を行う際に参照される。第2の水素系温度センサ17は、燃料電池スタック1近傍の水素循環流路L2に設けられており、水素循環流路L2の温度を検出することにより、水素循環流路L2の温度とともに、この水素循環流路L2と位置的に近い水素排出流路L3とパージバルブ14の温度とを検出するセンサである。この第2の水素系温度センサ17の検出結果は、水素循環流路L2を加熱するヒータH11,H13,H15、水素排出流路L2を加熱するヒータH16,H17、および、パージバルブ14を加熱するヒータH18のそれぞれの制御を行う際に参照される。第3の水素系温度センサ18は、水素循環ポンプ13に設けられており、水素循環ポンプ13の温度を検出するセンサである。この第3の水素系温度センサ18の検出結果は、水素循環ポンプ13を加熱するヒータH12の制御を行う際に参照される。
また、第1の空気系温度センサ26は、コンプレッサ21よりも下流側の空気供給流路L4に設けられており、空気供給流路L4の温度を検出するセンサである。この第1の空気系温度センサ26の検出結果は、空気供給流路L4を加熱するヒータH21,H22のそれぞれの制御を行う際に参照される。第2の空気系温度センサ28は、空気圧力センサ27の取り付けブロックに設けられており、空気圧力センサ27の温度を検出する。第2の空気系温度センサ28の検出結果は、空気圧力センサ27を加熱するヒータH23の制御を行う際に参照される。第3の空気系温度センサ29は、空気排出流路L5の燃料電池スタック1近傍に設けられており、空気排出流路L5の温度を検出することにより、空気調圧バルブ22の温度を検出するセンサである。この第3の空気系温度センサ29の検出結果は、空気調圧バルブ22を加熱するヒータH24,H25のそれぞれの制御を行う際に参照される。さらに、冷却系温度センサ43は、スタック冷却流路L7に設けられており、スタック冷却流路L7の温度を検出するセンサである。この冷却系温度センサ43の検出結果は、スタック冷却流路L7を加熱するヒータH41〜H43のそれぞれの制御を行う際に参照される。外気温センサ51は、外気の温度を検出するセンサである。
以下、このような構成を有する燃料電池システムにおいて、システムの始動時に実行される暖気処理を説明する。図2は、第1の実施形態にかかる暖気処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、システムの始動時に読み込まれ、制御部50によって実行される。
ステップ10において、外気温センサ51によって検出される外気温Toutが読み込まれ、この外気温Toutが外気温判定値Toutth以下であるか否かが判断される。この外気温判定値Toutthは、ヒータ加熱による暖機処理を行う必要があるような、外気の低温状態を判定するための判定値であり、例えば、システムに凍結等が生じ得るような外気温度の上限値(例えば、2℃)が、実験やシミュレーションを通じて予め設定されている。このステップ10において否定判定された場合、すなわち、外気温Toutが外気温判定値Toutthよりも大きい場合には(Tout>Toutth)、暖機処理を終了する。一方、ステップ10において肯定判定された場合、すなわち、外気温Toutが外気温判定値Toutth以下の場合には(Tout≦Toutth)、ステップ11に進む。
ステップ11において、電源オンの指示対象となる対象ヒータHnの消費電力の総和(以下「総消費電力」という)Ptotalが算出される。このステップ11の処理では、まず、電源オンの指示対象となる対象ヒータHnが特定される。具体的には、第1から第3の水素系温度センサ16〜18、第1から第3の空気系温度センサ26〜29、および、冷却系温度センサ43の検出値がそれぞれ読み込まれる。読み込まれたそれぞれの検出値を参照し、個々の加熱部位毎に、その温度が制御開始温度以下であるか否かが判断される。この制御開始温度は、ヒータHnによる加熱が必要と認められるような温度の上限値が、実験やシミュレーションを通じて定められたものであり、加熱部位の温度が制御開始温度以下となっている場合には、その加熱部位を加熱すべく、当該加熱部位に該当するヒータHnに対して電源オンが指示されることとなる。例えば、第2の水素系温度センサ17による検出値が制御開始温度以下である場合には、この第2の水素系温度センサ17によって温度が検出される加熱部位、すなわち、水素循環流路L2、水素排出流路L3およびパージバルブ14を加熱するヒータH11,H13,H15,H16〜H18が、対象ヒータHnとして特定されることとなる。このようにして対象ヒータHnが特定されると、個々の対象ヒータHnの和が総消費電力Ptotalとして算出される。本実施形態において、個々のヒータHnは、電源オンが指示された場合、定格電力で動作するようになっている。そのため、対象ヒータHnの定格電力の総和を求めることにより、総消費電力Ptotalが算出される。
ステップ12において、算出された総消費電力Ptotalが、二次電池4から供給可能な最大電力、すなわち、二次電池4の電源容量Pmax以下であるか否かが判断される。二次電池4の電源容量Pmaxは、実験やシミュレーションを通じ取得することができるので、制御部50は、これを内部データとして保持しておき、必要に応じて、この値を読み出す。本実施形態において、二次電池4は、最大で12個のヒータHnを同時に電源オンすることができる程度の電源容量Pmaxを有するものとする。ステップ12において肯定判定された場合、すなわち、総消費電力Ptotalが二次電池4の電源容量Pmax以下の場合には(Ptotal≦Pmax)、ステップ13に進む。一方、ステップ12において否定判定された場合、すなわち、総消費電力Ptotalが二次電池4の電源容量Pmaxよりも大きい場合には(Ptotal>Pmax)、ステップ14に進む。
ステップ13において、通常の温度調節制御が実行される。具体的には、ステップ11において特定された各対象ヒータHnに対して電源オンが指示される。これにより、個々の対象ヒータHnは電源がオン状態となり、加熱部位の加熱が行われる。また、制御部50は、対象ヒータHn毎に、以下に示す制御を行う。まず、対象ヒータHnによって加熱される加熱部位の温度を温度センサから読み込む。そして、この読み込まれた温度が、予め定められた目標温度へと到達した場合には、対象ヒータHnに対して電源オフが指示される。これにより、対象ヒータHnは電源がオフ状態となり、加熱部位の加熱が停止される。また、読み込まれた温度が制御開始温度以下となった場合には、対象ヒータHnに対して電源オンが指示される。この温度調節制御は、ステップ13の処理の開始とともにスタートされたタイマの経過時間を参照し、予め定められた時間(例えば、目標温度へ到達する時間が最も遅い加熱部位の温度が目標温度へと到達するまでに要する時間)が経過することにより終了し、暖機処理を終了する。
ステップ14において、特定されたそれぞれの対象ヒータHnがグループに分類される。このステップ14の処理は、以下に示す手順1,2の順番で進行する。なお、本実施形態では、説明の便宜上、燃料電池システムに設けられている全てのヒータHn(16個)が対象ヒータHnとして特定されているものとする。
(手順1)ヒータグループの分類
まず、対象ヒータHnが、同一の系統に設けられたヒータHnを構成単位とするヒータグループ1〜5に分類される。ヒータグループ1は、水素循環系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH11〜H15がこれに該当する。ヒータグループ2は、水素排出系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH16〜H18がこれに該当する。ヒータグループ3は、空気供給系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH21〜H23がこれに該当する。ヒータグループ4は、空気排出系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH24,H25がこれに該当する。ヒータグループ5は、スタック冷却系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH41〜H43がこれに該当する。制御部50は、個々の対象ヒータHnを処理対象として、ヒータグループ1〜5のいずれかに分類する。
(手順2)制御グループの分類
つぎに、個々のヒータグループ1〜5を処理対象として、グループ内の対象ヒータHnを複数の制御グループに分類する。ヒータグループ内に含まれる対象ヒータHnは、以下に示すルールに従って、個々の制御グループに分類される。第1に、同一のヒータグループ内において、ある対象ヒータHnと、この対象ヒータHnからの熱影響を受ける加熱部位を加熱する対象ヒータHnとが、異なる制御グループに分類される。すなわち、ある対象ヒータHnに対して電源オンを指示することにより、この対象ヒータHnの発熱にともない、その温度が所定値(例えば、2℃)以上上昇する他の対象ヒータHnを特定し、これらの対象ヒータHnが互いに異なる制御グループに分類される。第2に、同一のヒータグループ内において、他の対象ヒータHnからの熱影響を受けない対象ヒータHnは、独立したグループに分類される。
図3は、ヒータグループ1において、熱影響を受けるヒータH11〜H15の関係と、制御グループの一例とを示す説明図である。同図において、「○」は、個々のヒータHnが熱影響を受ける、すなわち、どちらか一方のヒータHnに対して電源オンが指示された場合に、そのヒータHnが熱源として作用することにより、他方のヒータHn(具体的には、このヒータHnによって加熱される加熱部位)が2℃以上温度上昇することを示す。また、「×」は、個々のヒータHnの熱影響がないことを示す。同図(a)に示すように、例えば、ヒータH11を基準に考えた場合、このヒータH11は、ヒータH12,H15からの熱影響を受ける関係にあり、ヒータH13,H14からの熱影響を受けない関係にある。また、ヒータH14は、他のヒータH11,H12,H13,H15のいずれからも熱影響を受けない関係にある。このような熱影響を考慮すると、ヒータグループ1は、同図(b)に示すように、ヒータH11,H13を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH12,H15を含む制御グループ(Bグループ)と、ヒータH14を含む制御グループ(その他)とに分類される。制御部50は、同図(a)に示すような、熱影響を受けるヒータH11〜H15の関係を内部データとして保持しており、この内部データを参照した上で、ヒータグループ1に含まれる対象ヒータHnを対象として、これらを制御グループに分類する。
なお、図3(b)に示す制御グループは、ヒータH11を基準に分類した結果であり、これ以外にも制御グループの分類は可能である。例えば、ヒータH12を基準に考えた場合、このヒータH12は、ヒータH11,H13からの熱影響を受ける関係にあり、ヒータH14,H15からの熱影響を受けない関係にある。なお、ヒータH14は、他のヒータH11,H12,H13,H15のいずれからも熱影響を受けない関係にある。この場合、ヒータグループ1は、図4(a)に示すように、ヒータH12,H15を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH11,H13を含む制御グループ(Bグループ)と、ヒータH14を含む制御グループ(その他)とに分類することができる。これと同様に、ヒータH13を基準に考えた場合、ヒータグループ1は、図4(b)に示すように、ヒータH13,H11,H15を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH12を含む制御グループ(Bグループ)と、ヒータH14を含む制御グループ(その他)とに分類することができる。また、ヒータH15を基準に考えた場合、ヒータグループ1は、図4(c)に示すように、ヒータH15,H12,H13を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH11を含む制御グループ(Bグループ)と、ヒータH14を含む制御グループ(その他)とに分類することができる。このように、制御グループの分類は、複数のパターンが考えられるが、ヒータグループ1に含まれるヒータHnのそれぞれに優先順位を付与しておき、対象ヒータHnとして選択されているヒータHnのうち、優先順位の高いヒータHnを基準として制御グループの分類を行うことが好ましい。
ただし、上述した図4(b)と図4(c)の制御グループ分けは、図3(b)の制御グループ分けと、図4(a)の制御グループ分けと同じになる。具体的には、図4(b)の分類のAグループを見ると、ヒータH11とヒータH15は互いに熱影響を受ける関係にあるが、同じAグループに分類されており、この場合、第1の分類ルールを満たしていない。このような場合には、もう一度分類を行うこととする。具体的には、ヒータH11を基準にして、ヒータH11とヒータH15を分類すると、図3(b)に示す制御グループと同じとなる。また、図4(c)の分類のAグループを見ると、ヒータH12とヒータH13は互いに熱影響を受ける関係にあるが、同じAグループに分類されており、この場合、第1の分類ルールを満たしていない。このような場合には、もう一度分類を行うこととする。具体的には、例えば、ヒータH12を基準として、ヒータH12とヒータH13とを分類すると、図4(a)に示す制御グループと同じとなる。
図5は、ヒータグループ2において、熱影響を受けるヒータH16〜H18の関係と、制御グループの一例とを示す説明図である。ヒータグループ2においても、個々の対象ヒータHnは、ヒータグループ1と同様の概念に従って制御グループに分類される。同図(a)に示すように、例えば、ヒータH16を基準に考えた場合、このヒータH16は、ヒータH18からの熱影響を受ける関係にあり、ヒータH17からの熱影響を受けない関係にある。このような熱影響を考慮すると、ヒータグループ2は、同図(b)に示すように、例えば、ヒータH16,H17を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH18を含む制御グループ(Bグループ)とに分類される。
図6は、ヒータグループ3において、熱影響を受けるヒータH21〜H23の関係と、制御グループの一例とを示す説明図である。ヒータグループ3においても、個々の対象ヒータHnは、ヒータグループ1と同様の概念に従って制御グループに分類される。同図(a)に示すように、例えば、ヒータH21を基準に考えた場合、このヒータH21は、ヒータH22からの熱影響を受ける関係にあり、ヒータH23からの熱影響を受けない関係にある。なお、ヒータH23は、他のヒータH21,H22のいずれからも熱影響を受けない関係にある。このような熱影響を考慮すると、ヒータグループ3は、同図(b)に示すように、例えば、ヒータH21を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH22を含む制御グループ(Bグループ)と、ヒータH23を含む制御グループ(その他)とに分類される。
図7は、ヒータグループ4において、熱影響を受けるヒータH24,H25の関係と、制御グループの一例とを示す説明図である。ヒータグループ4においても、個々の対象ヒータHnは、ヒータグループ1と同様の概念に従って制御グループに分類される。同図(a)に示すように、例えば、ヒータH24を基準に考えた場合、このヒータH24は、ヒータH25からの熱影響を受ける関係にある。このような熱影響を考慮すると、ヒータグループ4は、同図(b)に示すように、例えば、ヒータH24を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH25を含む制御グループ(Bグループ)とに分類される。
図8は、ヒータグループ5において、熱影響を受けるヒータH41〜H23の関係と、制御グループの一例とを示す説明図である。ヒータグループ5においても、個々の対象ヒータHnは、ヒータグループ1と同様の概念に従って制御グループに分類される。同図(a)に示すように、例えば、ヒータH41を基準に考えた場合、このヒータH41は、ヒータH42からの熱影響を受ける関係にあり、ヒータH43からの熱影響を受けない関係にある。このような熱影響を考慮すると、ヒータグループ5は、同図(b)に示すように、例えば、ヒータH41,H43を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH42を含む制御グループ(Bグループ)とに分類される。
ステップ15において、所定の周期でリセットされるタイマがスタートされる。
ステップ16において、制御グループ毎に温度調節制御が行われる。具体的には、各ヒータグループ1〜5において、それぞれ分類された制御グループのうち、Aグループに分類された対象ヒータHnに対して電源オンの指示が行われる。これにより、Aグループに該当する個々の対象ヒータHnは電源がオン状態となり、加熱部位の加熱が行われる。この際、Bグループに分類された対象ヒータHnには電源オンが指示されていないので、それらのヒータHnの電源はオフ状態のままとなる。そして、タイマの経過時間を参照し、このタイマがリセットされた段階で、制御グループのうち、Aグループに分類された対象ヒータHnに対して電源オフの指示が行われるとともに、Bグループに分類された対象ヒータHnに対して電源オンの指示が行われる。これにより、Bグループに該当する個々の対象ヒータHnは電源がオン状態となり、加熱部位の加熱が行われる。また、Aグループに該当する対象ヒータHnは電源がオフ状態となる。
また、各ヒータグループ1〜5において、分類された制御グループのうち、その他のグループに分類された対象ヒータHnは、ステップ13に示すように、通常の温度調節制御が行われる。すなわち、加熱部位の温度を検出する温度センサの検出値に応じて、対象ヒータHnに対して電源オンまたは電源オフの指示が行われる。このステップ16における処理は、ステップ16の処理の開始とともにスタートされたタイマの経過時間を参照し、予め定められた時間が経過することにより終了される。
このように本実施形態において、燃料電池スタック1を備えた燃料電池システムは、複数の加熱手段と、電源供給手段と、温度検出手段と、制御手段とを有している。ここで、複数の加熱手段は、それぞれが異なる加熱部位に設けられており、電源オンが指示されることにより加熱部位をそれぞれ加熱するものであり、本実施形態では、ヒータHnがこれに該当する。電力供給手段は、ヒータHnのそれぞれに対して電力を供給するものであり、本実施形態では、二次電池4がこれに該当する。温度検出手段は、加熱部位のそれぞれの温度を検出するものであり、本実施形態では、温度センサ16,17,26,28,29,43がこれに該当する。制御手段は、ヒータHnによって加熱される加熱部位の温度に応じて、このヒータHnに対して電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を、ヒータHn毎に行うものであり、本実施形態では、制御部50がこれに該当する。この場合、制御手段である制御部50は、複数のヒータHnの中から、電源オンの指示対象となる対象ヒータHnを特定する。そして、制御部50は、この特定された対象ヒータHnのそれぞれの消費電力の総和である総消費電力Ptotalと、二次電池4から供給可能な最大電力Pmaxとを比較し、この比較結果に基づいて、対象ヒータHnのそれぞれに対して電源オンまたは電源オフを指示する。
かかる構成によれば、総消費電力Ptotalと、最大電力Pmaxとの量的な比較を行い、この比較結果に基づいて、対象ヒータHnの電源状態を制御することができるので、総消費電力Ptotalが最大電力Pmaxを上回るといったケースにおいて、電力不足に陥るといった事態が発生することを抑制することができる。これにより、燃料電池システムの暖気を行うことができる。
また、本実施形態において、制御部50は、総消費電力Ptotalが最大電力Pmaxよりも大きい場合には、総消費電力Ptotalが最大電力Pmax以下となるように、対象ヒータHnのそれぞれに対して電源オンまたは電源オフを選択的に指示する。また、制御部50は、総消費電力Ptotalが最大電力Pmax以下の場合には、対象ヒータHnによって加熱される加熱部位の温度に応じて、この対象ヒータHnに対して電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を、対象ヒータHn毎に行う。かかる構成によれば、総消費電力Ptotalが最大電力Pmaxよりも大きい場合には、総消費電力Ptotalが最大電力Pmax以下となるように、対象ヒータHnの電源状態が選択的にオン・オフされるので、電力不足に陥ることなく、暖機処理を行うことができる。
また、本実施形態において、制御部50は、総消費電力Ptotalが最大電力Pmaxよりも大きい場合には、対象ヒータHnのそれぞれを2つ以上のグループに分類し、この分類されたグループ毎に、対象ヒータHnに対して電源オンを指示する期間をオフセットさせながら周期的に切り替える。これにより、電力不足に陥るといった不都合を解消しつつ、システム上の各加熱部位を加熱することができるので、燃料電池システムの暖機を有効に行うことができる。
また、本実施形態において、制御部50は、対象ヒータHnのそれぞれのうち、第1の加熱部位を加熱する第1の対象ヒータHnと、この第1の対象ヒータHnからの熱影響を受ける第2の加熱部位を加熱する第2の対象ヒータHnとを異なるグループに分類する。換言すれば、制御部50は、対象ヒータHnのそれぞれのうち、第1の加熱部位を加熱する第1の対象ヒータHnと、この第1の対象ヒータHnの発熱に伴い温度が上昇する第2の加熱部位を加熱する第2の対象ヒータHnとを異なるグループに分類する。これにより、一方のグループに該当する対象ヒータHnからの熱が伝搬し、他方のグループに該当する対象ヒータHnによって加熱される加熱部位の温度が上昇する。そのため、これらのグループ毎に対象ヒータHnの電源状態をオン・オフで切り替えることにより、個々の加熱部位を所望とする温度まで上昇させることが可能となる。なぜなら、一方のグループ(Aグループ)に該当する対象ヒータHnの電源状態がオンで、他方のグループ(Bグループ)に該当する対象ヒータHnの電源状態がオフの場合、Bグループに該当する対象ヒータHnの加熱部位は、Aグループに該当する対象ヒータHnから熱影響を受けているため、温度低下速度が遅くなる。また、一方のグループ(Aグループ)に該当する対象ヒータHnの電源状態がオンで、他方のグループ(Bグループ)に該当する対象ヒータHnの電源状態がオフの場合、Aグループに該当する対象ヒータHnの加熱部位は、Bグループに該当する対象ヒータHnから熱影響を受けているため、温度低下速度が遅くなる。これにより、図9に示すように、個々の加熱部位は、対象ヒータHnがオン状態の温度上昇速度よりも、対象ヒータHnがオフ状態の温度下降速度が遅くなるので、各加熱部位の温度は次第に所望とする温度まで上昇するようになる。このように、燃料電池システムでは、反応ガスの供給流路を介して、或いは、レイアウト上の位置関係に応じて、ヒータHnの熱影響が与えられやすいので、上述したように、熱影響を考慮することにより、暖機処理を効果的に行うことができる。
さらに、本実施形態において、制御部50は、対象ヒータHnのそれぞれのうち、他の対象ヒータHnからの熱影響を受けない第3の加熱部位を加熱する第3の対象ヒータHnに対して、第3の加熱部位の温度に応じて、電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を行う。他の対象ヒータHnからの熱影響を受けない第3の加熱部位を加熱する第3の対象ヒータHnは、上述した制御を行ったとして、温度が次第に低下してしまう可能性があるが、これらの加熱部位において、その温度に応じて温度調節制御を行うことにより、この部位を所望の温度へと上昇させることができる。これにより、システム全体の暖機を有効に行うことができる。
なお、上述した実施形態に示す対象ヒータHnの分類は一例であり、本発明はこれに限定されるものでない。例えば、全てのヒータHnを一つのヒータグループとした上で、或いは、全てのヒータHnを2つヒータグループに分類した上で、この熱影響を考慮して、制御グループの分類を行ってもよい。ただし、ヒータグループの数が少ないと、すなわち、ヒータグループに含まれる対象ヒータHnの数が多くなると、その後の制御グループへの分類において、一方の制御グループへとヒータHnが偏重して分類される可能性がある。
図10は、ヒータグループの一例を示す説明図である。同図に示すように、ヒータグループは、空気の供給系のヒータH21〜H23、冷媒の燃料電池スタック1の入口側のヒータH41〜H43、水素圧力センサ15のヒータH14を含む。このヒータグループの熱影響は、例えば、図10(a)に示すような関係にある。この場合、例えば、ヒータH21を基準に考えた場合、このヒータH21は、ヒータH22からの熱影響を受ける関係にあり、ヒータH23,H41,H42,H43,H14からの熱影響を受けない関係にある。このような熱影響を考慮すると、ヒータグループは、同図(b)に示すように、ヒータH21,H23,H41,H42,H43,H14を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH22を含む制御グループ(Bグループ)とに分類される。
この場合には、一方の制御グループ(Aグループ)に分類されたヒータH23,H41,H42,H43,H14のうち、ヒータH41,H42,H43,H14を対象として、さらに分類を行えばよい。ここで、ヒータH41を基準に考えた場合、このヒータH41は、ヒータH42,H14からの熱影響を受ける関係にあり、ヒータH43からの熱影響を受けない関係にある。このような熱影響をさらに考慮すると、ヒータグループは、同図(c)に示すように、ヒータH21,H23,H41,H43を含む制御グループ(Aグループ)と、ヒータH22,H42,H14を含む制御グループ(Bグループ)とに分類される。なお、第1のヒータ分類ルールに従うと、同図(c)において、ヒータH23は、H21から見ると互いに熱影響を受けない関係なので同じAグループに分類することができるが、ヒータH41からみると互いに熱影響を受けるので同じAグループに分類することができない。このような対象ヒータHnは、どちらのグループにおいても問題なく昇温可能なので、どちらのグループに分類してもよく、本実施形態では、Aグループに分類されている。このような再分類を行うことにより、個々の制御グループに分散されるヒータ数が均一化されるので、電力不足といった事態の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態に示すように、ヒータグループの数を予め多く設定することにより、その後の、制御グループへの分類において、制御グループへの偏重した分類は、先のケースよりも少なくなる。そのため、電力不足といった事態の発生を抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態にかかる燃料電池システムについて説明する。この第2の実施形態の燃料電池システムが、第1の実施形態のそれと相違する点は、加熱部位の熱容量に応じた暖機処理を行う点である。なお、本実施形態のシステム構成は、第1の実施形態のそれと同じであり、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を用いることとし、その詳細な説明は省略する。
図11は、第2の実施形態にかかる暖気処理の手順を示すフローチャートである。まず、ステップ20において、外気温センサ51によって検出される外気温Toutが読み込まれ、この外気温Toutが外気温判定値Toutth以下か否かが判断される。このステップ20において否定判定された場合、すなわち、外気温Toutが外気温判定値Toutthよりも大きい場合には(Tout>Toutth)、ステップ21以降の処理をスキップして、暖機処理を終了する。一方、ステップ20において肯定判定された場合、すなわち、外気温Toutが外気温判定値Toutth以下の場合には(Tout≦Toutth)、ステップ21に進む。
ステップ21において、対象ヒータHnの総消費電力Ptotalが算出される。このステップ21の処理では、第1の実施形態と同様に、第1から第3の水素系温度センサ16〜18、第1から第3の空気系温度センサ26〜29、および、冷却系温度センサ43の検出値を読み込み、加熱部位の温度が制御開始温度以下となっているか否かが判断される。そして、この判断結果に応じて、対象ヒータHnが特定される。対象ヒータHnが特定されると、対象ヒータHnの総消費電力Ptotalが算出される。
ステップ22において、算出された総消費電力Ptotalが二次電池4の電源容量Pmax以下であるか否かが判断される。二次電池4の電源容量Pmaxは、実験やシミュレーションを通じ取得することができるので、制御部50は、これを内部データとして保持しておき、必要に応じてこの値を読み出す。ステップ22において肯定判定された場合、すなわち、総消費電力Ptotalが二次電池4の電源容量Pmax以下の場合には(Ptotal≦Pmax)、ステップ23に進む。一方、ステップ22において否定判定された場合、すなわち、総消費電力Ptotalが二次電池4の電源容量Pmaxよりも大きい場合には(Ptotal>Pmax)、ステップ24に進む。
ステップ23では、第1の実施形態におけるステップ13の処理と同様に、通常の温度調節制御が実行される。
ステップ24において、対象ヒータHnがグループに分類される。このステップ24の処理は、以下に示す手順1,2の順番で進行する。なお、本実施形態では、説明の便宜上、燃料電池システムに設けられている全てのヒータHn(16個)が対象ヒータHnとして特定されているものとする。
(手順1)ヒータグループの分類
まず、対象ヒータHnが、同一の系統に設けられたヒータHnを構成単位とするヒータグループ1〜5に分類される。ヒータグループ1は、水素循環系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH11〜H15がこれに該当する。ヒータグループ2は、水素排出系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH16〜H18がこれに該当する。ヒータグループ3は、空気供給系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH21〜H23がこれに該当する。ヒータグループ4は、空気排出系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH24,H25がこれに該当する。ヒータグループ5は、スタック冷却系のヒータHnを含むグループであり、ヒータH41〜H43がこれに該当する。制御部50は、個々の対象ヒータHnを処理対象として、ヒータグループ1〜5のいずれかに分類する。
(手順2)制御グループの分類
つぎに、個々のヒータグループ1〜5を処理対象として、ヒータグループ内の対象ヒータHnを複数の制御グループに分類する。制御グループの分類を行う前提として、制御部50は、個々のヒータHnと、このヒータHnによって加熱される加熱部位の熱容量レベルとの対応関係を記述したテーブルを内部データとして保持している。熱容量レベルは、熱容量が大きい加熱部位であるか、或いは、熱容量が小さい加熱部位であるかを択一的に示すものであり、この対応関係は、実験やシミュレーションを通じて予め設定されている。制御部50は、内部データを参照し、特定されたそれぞれの対象ヒータHnのうち、熱容量が大きい加熱部位を加熱する対象ヒータHnを一方の制御グループ(Aグループ)に分類し、熱容量が小さい加熱部位を加熱する対象ヒータHnを他方の制御グループ(Bグループ)に分類する。
ヒータグループ1に該当する水素循環系のヒータH11〜H15のうち、熱容量が大きい水素循環ポンプ13を加熱対象とするヒータH12が一方の制御グループ(Aグループ)に分類され、熱容量が小さい水素循環流路L2および水素圧力センサ15を加熱対象とするヒータH11,H13〜H15が他の制御グループ(Bグループ)に分類される。
なお、個々のヒータグループ1〜5に関する制御グループの分類処理において、制御グループを構成する対象ヒータHnと、ヒータグループを構成する対象ヒータHnとの構成が同じとなることも考えられる。このようなケースとしては、ヒータグループを構成する対象ヒータHnの全てが、熱容量が大きい加熱部位に対応するものであること、或いは、熱容量が小さい加熱部位に対応するものであることが挙げられる。ステップ24の手順2において、複数の制御グループに分類することができないヒータグループについては、第1の実施形態に示すように、ステップ14の手順2以降の処理に従うことする。本実施形態では、ヒータグループ1のみが制御グループに分類可能であり、以下、このヒータグループ1を対象として、その説明を行う。
ステップ25において、熱容量が大きい部位を加熱対象とする制御グループ、すなわち、Aグループに分類された対象ヒータHnについて、最終目標温度Tfinalが決定される。この最終目標温度Tfinalは、通常の温度調節制御で用いられる目標温度を参照した上で、この目標温度よりも大きな値に決定される。本実施形態において、最終目標温度Tfinalは、通常の温度調節制御の目標値よりも10℃高い値が用いられる。
ステップ26において、最終目標温度Tfinalまでの途中段階に設定される中間目標温度Tmidが決定される。この中間目標温度Tmidは、最終目標温度Tfinalよりも小さい値を用いれば足り、例えば、現在の加熱部位の温度と、最終目標温度Tfinalとの中間値を用いることができる。
ステップ27において、Aグループに分類されたヒータH12の加熱部位(水素循環ポンプ13)の目標温度Ttargetが、ステップ26において決定された中間目標値Tmidに設定される。
ステップ28において、Aグループを対象として温度調節制御が開始される。具体的には、Aグループに該当する対象ヒータHn(本実施形態では、ヒータH12)に対して電源オンが指示される。これにより、Aグループに該当するヒータH12は電源がオン状態となり、加熱部位の加熱が行われる。この際、Bグループに分類された対象ヒータHn(本実施形態では、ヒータH11,H13,H14,H15)には電源オンが指示されていないので、それらのヒータHnの電源はオフ状態のままとなる。
ステップ29において、Aグループに該当するヒータH12の加熱部位、すなわち、水素循環ポンプ13の温度が目標温度Ttargetに到達したか否かが判定される。このステップ29において肯定判定された場合、すなわち、第3の水素系温度センサ18からの検出値Tgaが目標温度Ttargetに到達した場合には(Tga≧Ttarget)、ステップ30に進む。一方、ステップ29において否定判定された場合、すなわち、第3の水素系温度センサ18からの検出値Tgaが目標温度Ttargetに到達していない場合には(Tga<Ttarget)、所定時間経過した後に、再度同様の判断を行う。
ステップ30において、Aグループを対象とする温度調節制御が停止される。具体的には、Aグループに該当するヒータH12に対して電源オフが指示される。そして、ステップ31において、Bグループを対象として温度調整制御が開始される。具体的には、Bグループに該当するヒータH11,H13,H14,H15に対して電源オンが指示される。これにより、Bグループに該当するヒータH11,H13,H14,H15は電源がオン状態となり、加熱部位の加熱が行われる。
ステップ32において、Aグループに該当するヒータH12の加熱部位、すなわち、水素循環ポンプ13の温度が、目標温度Ttargetより所定値ΔT(例えば、5℃)以上低下したか否かが判定される。このステップ32において肯定判定された場合、すなわち、第3の水素系温度センサ18からの検出値Tgaが目標温度Ttargetよりも所定値ΔT以上低下している場合には(Tga≦(Ttarget−ΔT))、ステップ33に進む。一方、ステップ32において否定判定された場合、すなわち、第3の水素系温度センサ18からの検出値Tgaが目標温度Ttargetよりも所定値ΔT以上低下していない場合には(Tga>(Ttarget−ΔT))、所定時間経過した後に、再度同様の判断を行う。
ステップ33において、Aグループに分類されたヒータH12の加熱部位(水素循環ポンプ13)の目標温度Ttargetが、ステップ25において決定された最終目標値Tfinalに設定される。
ステップ34において、Bグループを対象とする温度調節制御が停止される。具体的には、Bグループに該当するヒータH11,H13,H14,H15に対して電源オフが指示される。そして、ステップ35において、Aグループを対象として温度調節制御が開始される。具体的には、Aグループに該当するヒータH12に対して電源オンが指示される。これにより、Aグループに該当するヒータH12は電源がオン状態となり、加熱部位の加熱が行われる。この際、Bグループに分類された対象ヒータHn(本実施形態では、ヒータH11,H13,H14,H15)には電源オンが指示されていないので、それらのヒータHnの電源はオフ状態となる。
ステップ36において、Aグループに該当するヒータH12の加熱部位、すなわち、水素循環ポンプ13の温度が目標温度Ttargetに到達したか否かが判定される。このステップ29において肯定判定された場合には(Tga≧Ttarget)、ステップ37に進む。一方、ステップ36において否定判定された場合には(Tga<Ttarget)、所定時間経過した後に、再度同様の判断を行う。
ステップ37において、Aグループを対象とする温度調節制御が停止される。具体的には、Aグループに該当するヒータH12に対して電源オフが指示される。そして、ステップ38において、Bグループを対象として温度調整制御が開始される。具体的には、Bグループに該当するヒータH11,H13,H14,H15に対して電源オンが指示される。これにより、Bグループに該当するヒータH11,H13,H14,H15は電源がオン状態となり、加熱部位の加熱が行われる。
ステップ39において、Aグループに該当するヒータH12の加熱部位、すなわち、水素循環ポンプ13の温度が、目標温度Ttargetより所定値ΔT(例えば、5℃)以上低下したか否かが判定される。このステップ32において肯定判定された場合、すなわち、第3の水素系温度センサ18からの検出値Tgaが目標温度Ttargetよりも所定値ΔT以上低下している場合には(Tga≦(Ttarget−ΔT))、上述した暖機処理を終了する。暖機処理の終了にともない、個々の対象ヒータHnに対して電源オフが指示される。一方、ステップ33において否定判定された場合、すなわち、第3の水素系温度センサ18からの検出値Tgaが目標温度Ttargetよりも所定値ΔT以上低下していない場合には(Tga>(Ttarget−ΔT))、所定時間経過した後に、再度同様の判断を行う。
このように本実施形態において、制御部50は、対象ヒータHnのそれぞれのうち、第1の加熱部位(本実施形態では、水素循環ポンプ13)を加熱する対象ヒータHnを第1のグループに分類し、第1の加熱部位よりも熱容量が小さい第2の加熱部位(本実施形態では、水素循環流路L2および水素圧力センサ15)を加熱する対象ヒータHnを第2のグループ(Bグループ)に分類する。そして、制御部50は、Aグループに該当する対象ヒータHnのそれぞれ(本実施形態では、ヒータH12)に対して電源オンを指示し、水素循環ポンプ13の温度が、予め設定された目標温度Ttargetに到達することを条件に、ヒータH12に対して電源オフを指示するとともに、Bグループに該当する対象ヒータHn(本実施形態では、ヒータH11,H13〜H15)のそれぞれに対して電源オンを指示する。
かかる構成によれば、熱容量が大きい第1の加熱部位の対象ヒータHnを優先的に電源オンし、その後、この対象ヒータHnの電源オフすることで、この第1の加熱部位を熱源として作用させるようにでき、周囲の温度が速く暖機すること可能となる。図12に示すように、一方のグループ(Aグループ)に該当する対象ヒータHnの電源状態がオンで、他方のグループ(Bグループ)に該当する対象ヒータHnの電源状態がオフの場合、Bグループに該当する対象ヒータHnの加熱部位は、Aグループに該当する対象ヒータHnから熱影響を受けているため、温度低下速度が遅くなる。また、一方のグループ(Aグループ)に該当する対象ヒータHnの電源状態がオンで、他方のグループ(Bグループ)に該当する対象ヒータHnの電源状態がオフの場合、Aグループに該当する対象ヒータHnの加熱部位は、Bグループに該当する対象ヒータHnから熱影響を受けているため、温度低下速度が遅くなる。これにより、個々の加熱部位は、対象ヒータHnがオン状態の温度上昇速度よりも、対象ヒータHnがオフ状態の温度下降速度が遅くなるので、各加熱部位の温度は次第に所望とする温度まで上昇するようになる。
また、本実施形態において、制御部50は、目標温度Ttargetを、加熱部位の温度に応じて実行される温度調節制御の温度目標値よりも大きな値に設定する。これにより、この第1の加熱部位を熱源として作用させるようにでき、周囲の温度が速く暖機すること可能となる。
さらに、本実施形態において、目標温度Ttargetは、最終目標温度Tfinalと、この最終目標温度Tfinalよりも低い温度に設定された中間目標温度Tmidとを含む。ここで、制御部50は、初期的に、目標温度Ttargetとして中間目標温度Tmidに設定し、第1の加熱部位が中間目標温度Tfinalに到達することを条件に、目標温度Ttargetとして最終目標温度finalを設定する。かかる構成によれば、図12に示すように、個々のグループの温度が段階的に上昇していくことなるので、部分的に高温状態や低温状態になるといった温度差を抑制することができるので、システム全体として、均一的に暖機を行うことが可能となる。
なお、上述した第1または第2の実施形態において、電源供給手段として二次電池4を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、総消費電力Ptotalが電力供給手段から供給可能な最大電力(電源容量)Pmaxよりも大きいケースは、上述した実施形態に限定されるものでなく、電力変換機(DC・DCコンバータなど)の容量に制限がある場合、ヒータHnと共に他の補機を動かす場合には、ヒータHnと他の補機との総消費電力が電力供給源から供給可能な最大電力Pmaxよりも大きい場合、燃料電池スタック1が低発電可能な場合においてその発電電力を使って暖機処理を行う場合に、ヒータHnと他の補機との総消費電力が燃料電池スタック1の発電電力よりも多い場合などが考えられる。
第1の実施形態にかかる燃料電池システムを示す構成図 第1の実施形態にかかる暖気処理の手順を示すフローチャート ヒータグループ1において、熱影響を受けるヒータH11〜H15の関係と、制御グループの一例とを示す説明図 ヒータグループ1における制御グループの一例を示す説明図 ヒータグループ2において、熱影響を受けるヒータH16〜H18の関係と、制御グループの一例とを示す説明図 ヒータグループ3において、熱影響を受けるヒータH21〜H23の関係と、制御グループの一例とを示す説明図 ヒータグループ4において、熱影響を受けるヒータH24,H25の関係と、制御グループの一例とを示す説明図 ヒータグループ5において、熱影響を受けるヒータH41〜H23の関係と、制御グループの一例とを示す説明図 第1の実施形態にかかる暖機処理の概念説明図 熱影響を受けるヒータH21〜H23,H41〜H43,H14の関係と、制御グループの一例とを示す説明図 第2の実施形態にかかる暖気処理の手順を示すフローチャート 第2の実施形態にかかる暖機処理の概念説明図 第2の実施形態にかかる暖機処理の概念説明図
符号の説明
1 燃料電池スタック
2 出力取出装置
3 負荷装置
4 二次電池
10 水素系
11 燃料タンク
12 水素調圧バルブ
13 水素循環ポンプ
14 パージバルブ
15 水素圧力センサ
16 第1の水素系温度センサ
17 第2の水素系温度センサ
18 第3の水素系温度センサ
20 空気系
21 コンプレッサ
22 空気調圧バルブ
23 ラジエータ
24 空気系冷媒循環ポンプ
26 第1の空気系温度センサ
27 空気圧力センサ
28 第2の空気系温度センサ
29 第3の空気系温度センサ
30 空気系冷媒温度センサ
32 ラジエータ
40 冷却系
41 ラジエータ
42 冷却系冷媒循環ポンプ
43 冷却系温度センサ
44 冷却系冷媒温度センサ
50 制御部
51 外気温センサ

Claims (9)

  1. 燃料極に燃料ガスが供給されるとともに、酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとを電気化学的に反応させて電力を生成する燃料電池スタックを備えた燃料電池システムにおいて、
    それぞれが異なる加熱部位に設けられており、電源オンが指示されることにより前記加熱部位をそれぞれ加熱する複数の加熱手段と、
    前記加熱手段のそれぞれに対して電力を供給する電力供給手段と、
    前記加熱部位のそれぞれの温度を検出する温度検出手段と、
    前記加熱手段によって加熱される前記加熱部位の温度に応じて、当該加熱手段に対して電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を、前記加熱手段毎に行う制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記複数の加熱手段の中から、電源オンの指示対象となる対象加熱手段を特定し、当該特定された対象加熱手段のそれぞれの消費電力の総和である総消費電力と、前記電力供給手段から供給可能な最大電力とを比較し、当該比較結果に基づいて、前記対象加熱手段のそれぞれに対して電源オンまたは電源オフを指示することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御手段は、前記総消費電力が前記最大電力よりも大きい場合には、前記総消費電力が前記最大電力以下となるように、前記対象加熱手段のそれぞれに対して電源オンまたは電源オフを選択的に指示し、
    前記総消費電力が前記最大電力以下の場合には、前記対象加熱手段によって加熱される前記加熱部位の温度に応じて、当該対象加熱手段に対して電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を、前記対象加熱手段毎に行うことを特徴とする請求項1に記載された燃料電池システム。
  3. 前記制御手段は、前記総消費電力が前記最大電力よりも大きい場合には、前記対象加熱手段のそれぞれを2つ以上のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に、前記対象加熱手段に対して電源オンを指示する期間をオフセットさせながら周期的に切り替えることを特徴とする請求項2に記載された燃料電池システム。
  4. 前記制御手段は、前記対象加熱手段のそれぞれのうち、第1の加熱部位を加熱する第1の対象加熱手段と、当該第1の対象加熱手段からの熱影響を受ける第2の加熱部位を加熱する第2の対象加熱手段とを異なるグループに分類することを特徴とする請求項3に記載された燃料電池システム。
  5. 前記制御手段は、前記対象加熱手段のそれぞれのうち、第1の加熱部位を加熱する第1の対象加熱手段と、当該第1の対象加熱手段の発熱に伴い温度が上昇する第2の加熱部位を加熱する第2の対象加熱手段とを異なるグループに分類することを特徴とする請求項3に記載された燃料電池システム。
  6. 前記制御手段は、前記対象加熱手段のそれぞれのうち、他の対象加熱手段からの熱影響を受けない第3の加熱部位を加熱する第3の対象加熱手段に対して、前記第3の加熱部位の温度に応じて、電源オンまたは電源オフを指示する温度調節制御を行うことを特徴とする請求項4または5に記載された燃料電池システム。
  7. 前記制御手段は、前記対象加熱手段のそれぞれのうち、第1の加熱部位を加熱する前記対象加熱手段を第1のグループに分類し、前記第1の加熱部位よりも熱容量が小さい第2の加熱部位を加熱する前記対象加熱手段を第2のグループに分類し、
    前記第1のグループに該当する前記対象加熱手段のそれぞれに対して電源オンを優先的に指示し、前記第1の加熱部位が、予め設定された目標温度に到達することを条件に、第1のグループに該当する前記対象加熱手段のそれぞれに対して電源オフを指示するとともに、前記第2のグループに該当する前記対象加熱手段のそれぞれに対して電源オンを指示することを特徴とする請求項3に記載された燃料電池システム。
  8. 前記制御手段は、前記目標温度を、前記加熱部位の温度に応じて実行される前記温度調節制御の温度目標値よりも大きな値に設定することを特徴とする請求項7に記載された燃料電池システム。
  9. 前記目標温度は、最終目標温度と、当該最終目標温度よりも低い温度に設定される中間目標温度とを含み、
    前記制御手段は、初期的に、前記目標温度として前記中間目標温度に設定し、前記第1の加熱部位が前記中間目標温度に到達することを条件に、前記目標温度として前記最終目標温度を設定することを特徴とする請求項7または8に記載された燃料電池システム。
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