JP6320774B2 - 包帯及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、身体への固定時に伸張させて使用する包帯及びその製造方法に関する。
包帯は通常、伸縮性を有し、手で引っ張って伸張させた状態で、身体への取り付けが行われる。これは、取り付け後に包帯が緩んでこないよう、包帯の張力を増大させることで、包帯を身体にしっかりと固定するためである。しかしながら、包帯をどの程度伸張させればよいかは、作業者の経験や勘で判断される。従って、医師や看護師のような医療従事者であればまだしも、不慣れな者には包帯の取り付けはしばしば困難である。なお、ここでいう「包帯」には、一方の面に粘着層が形成された粘着シートや粘着テープが含まれる。
上記問題に対応するために、伸張度を判断するための図柄が印刷された包帯が公知である(特許文献1,2参照)。この種の包帯では、伸張時に図柄が変形するため、当該変形した図柄を見て、伸張の程度を判断することができる。例えば、特許文献1,2には、長方形や二等辺三角形がそれぞれ正方形や正三角形に変化することで、適切な伸張度を判断することが開示されている。
特開2002−78731号公報 特開2007−37792号公報
しかしながら、注目している長方形や二等辺三角形が正方形や正三角形となっているか否かを目視で判断することは、ある程度は可能であるが、やや正確さに欠ける。このような判断方法では、隣り合う辺の長さが1:1になっているか否かを判断しなければならないが、2本の線が同じ長さとなっているか否かは、端を揃えて同じ方向に並べられていない限り、目視のみで判断することは難しい。従って、包帯の伸張が足りなかったり、逆に伸張させ過ぎたりすることもしばしば起こり得、依然として、巻き付け後に包帯が緩んでしまうことがある。
本発明は、身体への固定に適した伸張度まで伸張していることを正確に判断することが可能な包帯及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係る包帯は、身体への固定時に伸張させて使用する包帯であって、所定の伸縮方向に沿った伸縮性を有する基材を備える。前記基材は、伸張度を判断するための図柄を表示する表示面を有する。前記図柄は、前記基材の伸張前の状態において、少なくとも1つの鋭角又は鈍角を為すように交差する直線状の第1の線及び第2の線を含む。前記第1の線及び前記第2の線は、前記基材が前記身体への固定に適した伸張度まで伸張させられた最適伸張状態において、前記少なくとも1つの鋭角又は鈍角が概ね直角に変化するように構成されている。
ここでは、包帯の表示面に施される図柄には、V字状、T字状又はX字状に交差する直線状の2本の線(第1の線及び第2の線)が含まれる。当該2本の線の為す角は、包帯の伸張前の状態においては鋭角又は鈍角であるが、包帯がその伸縮方向に沿って伸張させられることで変化し、最適伸張状態において概ね直角となる。すなわち、ここでは、2本の線が概ね直角に交差しているか否か、言い換えると、注目している角が概ね90°に変化したか否かを目視で確認することにより、包帯が適切な伸張度に達したことを判断することができる。ところで、2本の線が交差している場合において、人が目視で判断するのであれば、当該2本の線の長さが等しいか否かよりも、2本の線の為す角が直角であるか否かの方が正確に判断し易い。従って、ここでは、包帯が身体への固定に適した伸張度まで伸張していることを正確に判断することができる。
なお、2本の線が「交差」する状態とは、通常、2本の線がある一点で交わる状態を言う。しかしながら、ここでいう2本の線が「交差」する状態には、厳密に言うと2本の線が交わっていないものの、少なくとも一方の線が当該線を延長したならば存在するはずの交差点の近傍で途切れているため、見る者に2本の線が実質的に交差しているように見える又は感じられる状態(図6,7等参照)が含まれるものとする。また、ここでいう「直線状」の線には、全体として真っ直ぐ延びている限り、波線や折れ線等の線も含まれる。さらに、ここでいう「線」とは、一定の幅を有する「線図」を含む概念である。
本発明の第2観点に係る包帯は、第1観点に係る包帯であって、前記第1の線及び前記第2の線は、前記基材の伸張前の状態において、少なくとも1組の互いに隣接する鋭角及び鈍角を為すように交差し、前記最適伸張状態において、当該鋭角及び当該鈍角が各々概ね直角に変化するように構成されている。
ここでは、包帯の伸張前の状態において、互いに隣接し合計して概ね180°となる鋭角及び鈍角が少なくとも1組存在する。言い換えると、2本の線(第1の線及び第2の線)が鋭角及び鈍角を為してT字状又はX字状に交差する。そして、当該1組の鋭角及び鈍角は、最適伸張状態において各々概ね直角となる。従って、ここでは、合計して概ね180°となる2つの隣接角を比較しながら、各々が概ね90°に達したか否かを判断することができるため、判断の正確性が増すことになる。具体的に説明すると、例えばやや伸張が足りずに、鋭角が85°となり、鈍角が95°に変化したとする。この場合、両角度はそれぞれに見れば90°にも見えるが、両角度に10°の開きがあるため、人は伸張が足りていないことを容易に把握することができる。伸張し過ぎた場合も同様である。従って、ここでは、最適伸張状態に達したことをより直感的に判断することができる。
本発明の第3観点に係る包帯は、第1観点又は第2観点に係る包帯であって、前記第1の線及び前記第2の線は、前記基材の伸張前の状態において、周方向に並ぶ2組の鋭角及び鈍角を為すように交差し、前記最適伸張状態において、当該鋭角及び当該鈍角が各々概ね直角に変化するように構成されている。
ここでは、包帯の伸張前の状態において、周方向に並び合計して概ね360°となる2組の鋭角及び鈍角が存在する。言い換えると、2本の線(第1の線及び第2の線)が鋭角及び鈍角を為してX字状に交差する。そして、当該2組の鋭角及び鈍角は、最適伸張状態において各々概ね直角となる。従って、ここでは、合計して概ね360°となる周方向に並ぶ4つの角を比較しながら、各々が概ね90°に達したか否かを判断することができるため、判断の正確性が増すことになる。具体的に説明すると、例えばやや伸張が足りずに、85°の鋭角が2つ(互いに対頂角となる)となり、95°の鈍角が2つ(互いに対頂角となる)形成されたとする。この場合、これらの角度はそれぞれに見れば90°にも見えるが、隣接角どうしに10°の開きがあるため、人は伸張が足りていないことを容易に把握することができる。伸張し過ぎた場合も同様である。従って、ここでは、最適伸張状態に達したことをより直感的に判断することができる。
本発明の第4観点に係る包帯は、第1観点から第3観点のいずれかに係る包帯であって、前記第1の線及び前記第2の線は、前記伸縮方向に対して異なる角度を為す。
仮に2本の線(第1の線及び第2の線)が伸縮方向に対して同じ角度を為す場合には、最適伸張状態において当該2本の線は、各々伸縮方向に対して45°を為すことになる。一方、2本の線が伸縮方向に対して異なる角度を為す(すなわち、2本の線により形成される角が伸縮方向に対して傾いている)場合には、最適伸張状態において当該2本の線の一方が伸縮方向と為す角度は、45°より小さくなる。ところで、人が両手で包帯を伸縮方向に引っ張るとき、通常、その人の左右の目は伸縮方向か、又はこれに直交する方向に沿っていると考えられる。そうすると、ここでは、2本の線が伸縮方向に対して異なる角度を為しているため、最適伸張状態において2本の線の一方と、人が左右又は上下と感じる方向とが為す角度が、45°より小さくなる。すなわち、2本の線の一方の延びる方向と、人が左右又は上下と感じる方向とのずれが小さくなるため、2本の線の為す角が概ね直角であるか否かをより直感的に判断することができる。
本発明の第5観点に係る包帯は、第1観点から第4観点のいずれかに係る包帯であって、前記図柄は、互いに平行に延びる複数の前記第1の線と、互いに平行に延び、前記基材の伸張前の状態において前記複数の第1の線に対し鋭角及び鈍角を為す複数の前記第2の線とを含む。
ここでは、複数の鋭角及び鈍角を見ながら、最適伸張状態に達したか否かをより直感的に判断することができる。
本発明の第6観点に係る包帯は、第1観点から第5観点のいずれかに係る包帯であって、前記図柄は、互いに平行に延びる3本以上の前記第1の線と、互いに平行に延び、前記基材の伸張前の状態において前記3本以上の第1の線に対し鋭角及び鈍角を為す3本以上の前記第2の線とを含む。
ここでは、複数の鋭角及び鈍角を見ながら、最適伸張状態に達したか否かをより直感的に判断することができる。
本発明の第7観点に係る包帯は、第1観点から第6観点のいずれかに係る包帯であって、粘着層をさらに備える。前記粘着層は、前記基材において前記表示面と反対側の面に形成される。ここでは、以上のような図柄の施された包帯が粘着シートや粘着テープとして実現され得る。
本発明の第8観点に係る包帯の製造方法は、身体への固定時に伸張させて使用する包帯の製造方法であって、シート体を製造するステップと、前記シート体から所望の形状の複数の前記包帯を切り出すステップとを備える。前記シート体は、所定の伸縮方向に沿った伸縮性を有し、伸張度を判断するための図柄を表示する表示面を有する。前記シート体を製造するステップは、前記基材の伸張前の状態において、前記表示面全体に亘って格子状に多数の平行四角形が配列されるように、互いに平行に延びる直線状の多数の第1の線と、互いに平行に延び、前記多数の第1の線に対し鋭角及び鈍角を為すように交差する直線状の多数の第2の線とを含む、前記図柄を形成するステップを含む。前記鋭角及び前記鈍角は、各々、前記シート体が前記身体への固定に適した伸張度まで伸張させられた最適伸張状態において、概ね直角に変形するように構成されている。
上記態様のシート体から多数の包帯を切り出す場合には、これらの包帯に、第1観点に係る2本の線により形成される角を効率的に含ませることができる。従って、第1観点に係る包帯を簡易に量産することができる。
本発明によれば、2本の線が概ね直角に交差しているか否か、言い換えると、注目している角が概ね90°に変化したか否かを目視で確認することにより、包帯が適切な伸張度に達したことを判断することができる。従って、ここでは、包帯が身体への固定に適した伸張度まで伸張していることを正確に判断することができる。
本発明の一実施形態に係る粘着テープ(包帯)の使用前の状態を示す平面図。 使用前の粘着テープの側方断面図。 (A)粘着テープを膝関節に貼り付ける様子を説明する図。(B)粘着テープを膝関節に貼り付けた後の様子を示す図。 (A)伸張前の粘着テープの表示面の部分拡大図。(B)最適伸張状態における粘着テープの表示面の部分拡大図。 粘着テープの図柄に含まれる四角形が変形する様子を説明する図。 変形例に係る伸張前の粘着テープの表示面の部分拡大図。 別の変形例に係る伸張前の粘着テープの表示面の部分拡大図。 さらに別の変形例に係る伸張前の粘着テープの表示面の部分拡大図。 さらに別の変形例に係る伸張前の粘着テープの表示面の部分拡大図。 さらに別の変形例に係る伸張前の粘着テープの表示面の部分拡大図。 さらに別の変形例に係る伸張前の粘着テープの表示面の部分拡大図。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る包帯及びその製造方法の一実施形態について説明する。
<1.包帯の全体構成>
本実施形態に係る包帯は、粘着テープ1として実現される。図1は、使用前の粘着テープ1の平面図であり、図2は、その側方断面図である。図1及び図2に示すように、粘着テープ1は、基材10と、基材10の一方の面に形成されている粘着層2とを備える。また、粘着層2における基材10と反対側の面には、粘着層2を基材10との間で挟み込んで覆う保護シート3が貼付されている。保護シート3は、粘着層2から手で容易に剥離可能である。粘着テープ1の使用時には、保護シート3を剥離して、基材10の片側に粘着層2を露出させる。そして、露出した粘着層2を身体に貼り付けることで、その粘着力により、粘着テープ1を身体に固定することが可能になる。
本実施形態では、基材10は、図1に示す矢印A1の方向に沿った伸縮性を有するように構成されている。そして、粘着テープ1を身体へ取り付ける際には、取り付け後に粘着テープ1が緩んでこないように、基材10を伸縮方向A1に手で引っ張って伸張させる。これにより、粘着テープ1の張力が増大し、粘着テープ1を身体にしっかりと固定することが可能になる。しかしながら、粘着テープ1を身体にしっかりと固定することができるか否かは、基材10が取り付け時において適切な伸張度まで伸張しているか否かによる。そのため、粘着テープ1には、不慣れな者であっても上手に取り付け作業が行えるように、作業者に適切な伸張度を知らせるための工夫が施されている。
具体的には、基材10は、粘着層2と反対側の面に、基材10の伸張度を判断するための図柄を表示する表示面10aを有する。当該図柄は、基材10の伸張に伴って変形し、詳細は後述するが、最適伸張状態において所定の形状となるように設計されている。すなわち、作業者は、変形後の図柄を目で確認することで、最適伸張状態に達したことを直感的に正確に判断することができる。なお、最適伸張状態とは、基材10が身体への固定に適した伸張度に伸張した状態である。
基材10の材質は特に限定されるものではないが、例えば、綿やポリウレタン製の布材とすることができる。また、粘着層2の材質についても、身体への接着性が確保できる限り特に限定されるものではないが、例えば、アクリル系粘着剤とすることができる。保護シート3の材料としても様々なものを選択することができ、例えば、粘着層2と接触する側の面に粘着層2からの剥離を容易にする適当なコーティングを施した紙製とすることができる。
本実施形態に係る粘着テープ1は、膝関節用のテーピングである。そのため、粘着テープ1は、膝関節に適切に貼り付けることができるように、予め所定の形状に形成されている。具体的には、粘着テープ1は、図1に示すように、全体として概ね矩形状であり、両短辺の中央付近から粘着テープ1の中央部15付近に向かって真っ直ぐに延びるスリットS1,S2が形成されている。貼り付けの手順としては、図3(A)に示すように、粘着テープ1の中央部15を膝の裏側に貼り付ける。その後、スリットS1,S2の両側に延びる4本の細長いテープ部分11〜14を、最適伸張状態となるように手で引っ張りながら、図3(B)に示すように、膝頭の周りに巻き付ける。このとき、保護シート3を粘着テープ1から剥がす必要があるが、保護シート3を千切りながら部分的に剥がしてゆくことが好ましい。なお、ここで述べた粘着テープ1の形状は一例であり、粘着テープ1は、用途に併せて様々な形状に形成することが可能である。例えば、肘関節用のテーピングであれば、肘関節を保護するのに適した形状とし得る。また、粘着テープ1の全体形状を単なる矩形状(細長い形状である必要はなく、その場合には、粘着「テープ」というよりも、粘着「シート」と呼ぶことができる)としておき、使用者が適宜鋏等を用いて目的に応じて任意の形状のシート又はテープを切り出せるようにすることもできる。
<2.図柄>
以下、図4及び図5を参照しつつ、本実施形態に係る粘着テープ1の表示面10aに形成される、基材10の伸張度を判断するための図柄について詳細に説明する。
本実施形態では、表示面10a全体に亘って、図4に示すように、多数の第1の線L1と、多数の第2の線L2とが施されている。第1の線L1は、一定の間隔を空けて互いに平行に延びており、第2の線L2も、一定の間隔を空けて互いに平行に延びている。これらの線L1,L2は、直線状に延びており、第1の線L1と第2の線L2とは、互いに交差している。その結果、表示面10a上には、格子状に多数の四角形Bが配列された図柄が形成されている。
より具体的には、第1の線L1と第2の線L2とは、基材10の伸張前の状態において、鋭角及び鈍角を為すように交差している。従って、四角形Bは、基材10の伸張前の状態においては平行四辺形B1である。一方、最適伸張状態においては、第1の線L1と第2の線L2とが為す角は、各々概ね直角に変化する。従って、四角形Bは、最適伸張状態においては長方形B2となり、特に本実施形態では、正方形となる。
すなわち、第1の線L1と第2の線L2との交差により形成される角は、基材10の伸張前の状態においては各々鋭角又は鈍角となるが、基材10が伸縮方向A1に沿って伸張させられることで変化し、最適伸張状態において各々概ね直角となる。従って、線L1,L2が概ね直角に交差しているか否か、言い換えると、線L1,L2の交差により形成される角が概ね90°に変化したか否かを目視で確認することにより、粘着テープ1が適切な伸張度に達したことを判断することができる。すなわち、最適伸張状態に達したことを直感的に正確に判断することができる。
なお、本実施形態では、図4に示すように、基材10の伸張前の状態において、第1の線L1間の間隔と第2の線L2間の間隔とは異なっているが、これらを等しくすることもできる。これらを等しくした場合には、基材10の伸張前の平行四辺形B1は、菱形となり、最適伸張状態における長方形B2は、正方形とはならず、単なる長方形となる。また、多数の第1の線L1間の間隔を一定とせずに、変化させてもよい。第2の線L2間の間隔についても同様である。
また、本実施形態では、第1の線L1と第2の線L2とは、X字状に交差している。従って、X字状の交差点の周りには、合計して概ね360°となる4つの角C1〜C4が周方向に配置される。基材10の伸張前の状態においては、一対の対頂角C1,C3は鋭角であり、一対の対頂角C2,C4は鈍角である。なお、本実施形態では、図5に示すように、角C1,C3は、各々75°であり、角C2,C4は、各々105°である。また、上記のとおり、これらの角C1〜C4は、最適伸張状態において各々概ね直角に変化する。従って、周方向に並ぶ4つの角C1〜C4を比較しながら、各々が概ね90°に達したか否かを判断することができ、最適伸張状態に達したか否かについての極めて正確な判断が可能となる。具体的に説明すると、例えばやや伸張が足りずに、85°の鋭角2つと、95°の鈍角2つとが形成されたとする。この場合、これらの角度はそれぞれに見れば90°にも見えるが、隣接角どうしに10°の開きがあるため、人は伸張が足りていないことを容易に把握することができる。伸張し過ぎた場合も同様である。従って、ここでは、最適伸張状態に達したことをより直感的に正確に判断することができる。また、1つの四角形B内の4つの角C1〜C4を比較することによっても、最適伸張状態に達したことを直感的に判断することができる。
また、本実施形態では、図5に示すように、第1の線L1と第2の線L2とは、基材10の伸縮方向A1に対し異なる角度を為している。具体的には、基材10の伸張前の状態において、第1の線L1と伸縮方向A1との為す角は、72°であり、第2の線L2と伸縮方向A1との為す角は、33°である。また、本実施形態では、粘着テープ1の最適な伸張度は、概ね40%である。その結果、最適伸張状態において、角C1〜C4が各々90°となるとともに、第1の線L1と伸縮方向A1との為す角は約66°に変化し、第2の線L2と伸縮方向A1との為す角は約23°に変化する。なお、他の実施形態においては、第1の線L1と第2の線L2とが基材10の伸縮方向A1に対し同じ角度を為すようにすることもできる。
ところで、第1の線L1と第2の線L2とが伸縮方向A1に対して同じ角度を為す場合には、最適伸張状態においてこれらの線L1,L2は、各々伸縮方向A1に対して45°を為すことになる。一方、本実施形態のように、線L1,L2が伸縮方向A1に対して異なる角度を為す(すなわち、線L1,L2の交差により形成される角が伸縮方向A1に対して傾いている)場合には、最適伸張状態において当該線L1,L2の一方と伸縮方向A1との為す角度が、45°より小さくなる(上記の例では、約23°)。ところで、人が両手で基材10を伸縮方向A1に引っ張るとき、通常、その人の左右の目は伸縮方向A1か、又はこれに直交する方向に沿っていると考えられる。そうすると、線L1,L2が伸縮方向A1に対して異なる角度を為している場合には、最適伸張状態において当該線L1,L2の一方と、人が左右又は上下と感じる方向との為す角度が、45°より小さくなる(上記の例では、約23°)。すなわち、線L1,L2の一方の延びる方向と、人が左右又は上下と感じる方向とのずれが小さくなるため、2本の線L1,L2の交差により形成される角が概ね直角であるか否かをより直感的に判断することができる。
また、本実施形態では、図4に示すとおり、粘着テープ1の表示面10aの一部の四角形B内には、装飾性を高めるべく角C1,C3又は角C2,C4を結ぶ直線L3や、ロゴL4等が施されている。しかしながら、これらの直線L3やロゴL4等は省略することも可能であるし、全ての四角形B内に又は四角形Bに重ねた態様で施すこともできる。さらに、直線L1〜L3や四角形B、ロゴL4等の模様には、適宜異なる色彩を付すことができる。
<3.製造方法>
以下、本実施形態に係る粘着テープ1の製造方法について説明する。なお、以下に説明する製造方法は一例であり、粘着テープ1はその他の方法によっても製造することができる。
まず、基材10と同じ素材で、多数の粘着テープ1を切り出せるだけのサイズを有するシート体を製造する。当該シート体の形状は、例えば、矩形状である。このとき、矩形状の一辺に沿って、伸縮方向A1が形成されることが好ましい。後に粘着テープ1を多数切り出すときに、シート体を無駄なく効率的に使用することができるからである。そして、当該シート体の一方の面に、上述したような、多数の第1の線L1及び多数の第2の線L2を有する図柄を印刷する。なお、シート体に図柄を設ける方法は、これに限られず、例えば、シート体の表面にエンボス加工を施してもよいし、或いは、異なる色の繊維を編み込む等して、シート体を製造すると同時に図柄を形成してもよい。
続いて、シート体の図柄が施されている側と反対側の面に、粘着層を形成する。なお、粘着層を形成した後に、図柄を設けるようにしてもよい。
その後、シート体を、多数の粘着テープ1へと切り分ける。なお、既に説明したとおり、切断前のシート体には、上述したような多数の線L1,L2を有する図柄が印刷されている。従って、一定の大きさを有する粘着テープ1であれば、シート体をどのように切り分けようとも、切り分けられた粘着テープ1の全て又は殆どに、第1の線L1及び第2の線L2を1又は複数本含ませることができる。また、周方向に並ぶ角C1〜C4の組や平行四辺形B1についても、1又は複数含ませることができる。従って、粘着テープ1を簡易に量産することができる。その後、各粘着テープ1の粘着層2に保護シート3を張り付ける。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。
<4−1>
上記実施形態では、基材10の伸縮方向は一方向に限られたが、この態様に限られず、例えば、縦横の2方向に伸縮可能な基材10を用いることもできる。
<4−2>
上記実施形態では、粘着テープの態様で包帯が形成されたが、粘着層を有さない包帯とすることもできる。
<4−3>
上記実施形態では、角度や適切な伸張度についての具体的な数値の例を示したが、これらの数値については、選択される基材の適切な伸張度(例えば、概ね30%)に応じて、各角度を適宜設定することができる。
<4−4>
上記実施形態で説明された図柄は一例であり、例えば、図6〜図11に示すように変形することも可能である。
図6及び図7の例では、線L1,L2が一部不連続となっており、厳密に言うと2本の線が交差していない。しかしながら、このような線L1,L2は各々、1本の仮想的な直線を想起させるため、人は2本の線L1,L2の仮想的な交差点の位置を直感的に理解することができる。従って、図6及び図7の例においても、上記実施形態と同様に、線L1,L2の変形による角C1〜C4の変化を理解し、最適伸張状態に達したことを正確に判断することができる。
また、図8の例では、2本の線L1,L2が折れ線状に形成されている。しかしながら、全体として直線状に形成されているため、上記実施形態と同様に、角C1〜C4の変化を理解し、最適伸張状態に達したことを正確に判断することができる。
また、上記実施形態では、2本の線L1,L2がX字状に交差したが、図9の例では、T字状に交差している。しかしながら、この例においても、依然として2つの隣接角C1,C2が存在するため、これらの角C1,C2の変化により、最適伸張状態に達したことを正確に判断することができる。
さらに、図10の例では、2本の線L1,L2がV字状に交差している。しかしながら、この例においても、依然として角C1が存在するため、当該角C1の変化により、最適伸張状態に達したことを直感的に判断することができる。
また、上記実施形態では、最適伸張状態において直角へと変化する角が複数存在したが、図11に示すように、1つの粘着シート上に形成されるこのような角の数は、1つであってもよい。
<4−5>
基材10は、複数本の糸を織り又は編み合わせた布で構成することができるが、このとき、基材10を伸張させたときに当該糸の間隔が広がるように構成すれば、基材10を伸張させたときに表示面10aの色を変化させることができる。特に、伸張前の状態においては表示面10aの裏側に隠れている糸が、伸張後には表示面10aの正面側に出現するような織り又は編み方を採用し、かつ両糸の色を異なるものとしておけば、基材10の色を裏側に隠れていた糸の色へと変化させることができる。或いは、このような裏側に隠れている糸を、紫外線等の光に曝されることで変色する糸としておいた場合にも、基材10を伸張に伴って変色させることができる。そして、色を変化させるこのような構成を採用することにより、上述した図柄の変形を一層際立たせることができる。
1 粘着シート(包帯)
10 基材
10a 表示面
B1 平行四辺形
B2 正方形
L1 第1の線
L2 第2の線
C1〜C4 角

Claims (4)

  1. 身体への固定時に伸張させて使用する包帯であって、
    所定の伸縮方向に沿った伸縮性を有し、伸張度を判断するための図柄を表示する表示面を有する基材、
    を備え、
    前記図柄は、前記基材の伸張前の状態において、前記表示面の全体に亘って格子状に複数の平行四角形が配列されるように、互いに平行に延びる直線状の複数の第1の線と、互いに平行に延び、前記複数の第1の線に対し鋭角及び鈍角を為すように交差する直線状の複数の第2の線とを含み、
    前記鋭角及び前記鈍角は、各々、前記基材が前記身体への固定に適した伸張度まで伸張させられた最適伸張状態において、概ね直角に変形するように構成されている、
    包帯。
  2. 前記第1の線及び前記第2の線は、前記伸縮方向に対して異なる角度を為す、
    請求項1に記載の包帯。
  3. 前記基材において前記表示面と反対側の面に形成される粘着層
    をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の包帯。
  4. 身体への固定時に伸張させて使用する包帯の製造方法であって、
    所定の伸縮方向に沿った伸縮性を有し、伸張度を判断するための図柄を表示する表示面を有するシート体を製造するステップと、
    前記シート体から所望の形状の複数の前記包帯を切り出すステップと
    を備え、
    前記シート体を製造するステップは、前記基材の伸張前の状態において、前記表示面全体に亘って格子状に複数の平行四角形が配列されるように、互いに平行に延びる直線状の複数の第1の線と、互いに平行に延び、前記複数の第1の線に対し鋭角及び鈍角を為すように交差する直線状の複数の第2の線とを含む、前記図柄を形成するステップを含み、
    前記鋭角及び前記鈍角は、各々、前記シート体が前記身体への固定に適した伸張度まで伸張させられた最適伸張状態において、概ね直角に変形するように構成されている、
    包帯の製造方法。

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