JP6320187B2 - 車両用シートスライド装置の組立装置及び組立方法 - Google Patents

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本発明は車両用シートスライド装置の組立装置及び組立方法に関する。
車両用のシートスライド装置でロアレールに対するアッパレールの摺動を規制及び許容するスライドロック機構として、アッパレール内に支持したロック部材を動作させてロアレールのロック溝(ロック孔)に対して係脱させるタイプが知られている(特許文献1)。
特開2013-18401号公報
シートスライド装置におけるアッパレールは、下方に向けて開口した箱状の基部と、基部の両側壁の下縁から上方に延びる一対の立上り壁とを有するハット状(Ω状)断面を有するものが多い。そして、アッパレール内にロック部材を内蔵する内蔵ロックタイプのスライドロック機構では、アッパレールの基部の内側にロック部材が配置される。ロアレールには、アッパレールの基部の両側壁と一対の立上り壁との間に位置する壁部に複数のロック溝が間欠的に形成されている。アッパレールの基部の両側壁には該基部の内外を連通させる貫通部が形成されており、この貫通部を通してロック部材のロック部がロアレールのロック溝と係脱可能な位置へ突出される。
このような内蔵ロックタイプのスライドロック機構では、アッパレールの側壁に形成する貫通部が、下方に向けて開口しているタイプと、下方に向けて開口せずに閉じられているタイプが知られている。前者のタイプのスライドロック機構は、下方への開口を通してロック部材のロック部を貫通部に進入させることができるため、アッパレールに対するロック部材の組み付けを行いやすい。その一方、アッパレールの貫通部が下方に向けて開口されているため、強度の点で不利になる。後者のタイプのスライドロック機構は、アッパレールの貫通部が下方に開口されていないため強度に優れているが、アッパレールの貫通部に対してロック部材のロック部を挿入可能な方向が限定されるため、ロック部材の組み付けが難しいという問題がある。
特許文献1のシートスライド装置では、後者のタイプのスライドロック機構における組み付けを実現するべく、ロック部材であるロックレバーの構成要素を柄部とロックプレートに分けた上で、柄部をアッパレール内に取り付け、ロックプレートをアッパレールの透孔(貫通部)に対して幅方向に挿入してから高さ方向に移動させて柄部に嵌合させ、さらに柄部とロックプレートをかしめて締結させている。このシートスライド装置では、ロックレバーの前後方向の移動を制限するべく透孔の前後長はロックプレートの前後長と略同一に設定されるため、透孔に対して幅方向にロックプレートを挿入する際に高精度に位置設定可能な設備が必要になる。また、ロックプレートは透孔に対して幅方向へ挿入した後で高さ方向に移動方向を変化させるため、ロックプレートの組み付けのために複合的な動きが可能な複雑な設備が要求される。さらに、ロックレバーを完成させるために柄部とロックプレートを締結させる装置が別途必要となる。従って、特許文献1のシートスライド装置の製造に際しては、高精度かつ複雑で多機能の製造設備が必要でコスト高になってしまう。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、ロック部を進入させる貫通部の上下端が閉じられているアッパレール内にロック部材を内蔵した車両用シートスライド装置で、簡単かつ低コストにアッパレールへのロック部材の組み付けを実現する組立装置及び組立方法を提供することを目的とする。
本発明は、車両床面に固定されるロアレールに対して摺動可能であり、その摺動方向と交差する幅方向に離間する一対の側壁部の上端を天井部で接続した下向き開放形状をなし、一対の側壁部の少なくとも一方に上下方向端部が閉じられた形状の貫通部を貫通形成したアッパレールと、貫通部に挿入されてアッパレールに対する摺動方向への相対移動を制限されるロック部を有して幅方向へ弾性変形可能なロック部材とを備え、貫通部を通して側壁部の側方に突出したロック部がロアレールに形成した被係合部に係脱することによって、ロアレールに対するアッパレールの摺動を規制及び許容する車両用シートスライド装置において、アッパレールにロック部材を取り付けるための組立装置及び組立方法に関するものである。
本発明の組立装置の態様では、ロック部材をアッパレールの上下方向に弾性変形させて支持して、ロック部に対してアッパレールの一対の側壁部の間へ進入する方向への付勢力を付与する支持手段と、アッパレールの幅方向に移動して、支持手段により支持されたロック部材を幅が小さくなる方向に押圧して弾性変形させることが可能な幅方向移動部とを備え、支持手段による支持状態で幅方向移動部によってロック部材を押圧し、付勢力によってロック部をアッパレールの下向き開放部分から一対の側壁部の間に進入させると共に、押圧による弾性変形からの復元力によってロック部を貫通部に挿入させることを特徴としている。
ロック部材はアッパレールの摺動方向に長手方向を向け、該長手方向の中間部分にロック部を有する形態を有しており、組立装置における支持手段は、ロック部材の長手方向端部の位置をアッパレールの上下方向に変化させることが可能で、ロック部がアッパレールに当接する状態で該ロック部と異なる上下方向位置にロック部材の長手方向端部を位置させることでロック部材に上下方向の弾性変形を生じさせるように構成するとよい。
組立装置は、アッパレールの上下方向に移動可能で、幅方向移動部に当接して押圧することにより幅方向への移動分力を与える上下移動部を備えることが好ましい。
ロック部材を弾性変形させるときに、幅方向移動部はロック部に当接して押圧することが好ましい。
本発明の組立方法の態様では、ロック部材をアッパレールの上下方向に弾性変形させて、アッパレールの一対の側壁部の間へ進入する方向への付勢力を付与しながらロック部をアッパレールに支持するステップと、ロック部材を幅が小さくなる方向に押圧して弾性変形させて、付勢力によってロック部をアッパレールの下向き開放部分から一対の側壁部の間に進入させるステップと、押圧による弾性変形からの復元力によってロック部を貫通部に挿入させるステップとを有することを特徴としている。
組立装置と組立方法のいずれの態様においても、本発明は、アッパレールの一対の側壁部のそれぞれに貫通部が形成され、ロック部材が一対の側壁部のそれぞれの貫通部に挿入されるロック部を幅方向の両側に有しているタイプのシートスライド装置に好適である。組立装置では、ロック部材を両側から個別に押圧して弾性変形させる一対の幅方向移動部を備えるとよい。
また、ロック部材が両側にロック部を有している構成では、ロック部材を両側から時間差をもって押圧し、一方のロック部を対応する貫通部に挿入してから他方のロック部を対応する貫通部に挿入させることで、両側のロック部の相互干渉を防いでスムーズな組み付けを行うことができる。
以上の本発明の組立装置及び組立方法によれば、ロック部を進入させる貫通部の上下端が閉じられているアッパレール内にロック部材を内蔵した車両用シートスライド装置で、ロック部材の弾性変形性を利用して、簡単かつ低コストにアッパレールへのロック部材の組み付けを行うことができる。
車両用シートスライド装置を斜め上から見た分解斜視図である。 同シートスライド装置を斜め下から見た分解斜視図である。 同シートスライド装置におけるスライドロック機構の構成要素と、縦方向に半割したアッパレールの片側部分を斜め上から見た分解斜視図である。 同シートスライド装置におけるスライドロック機構の構成要素と、縦方向に半割したアッパレールの片側部分を斜め下から見た分解斜視図である。 図3におけるアッパレールの前後動規制溝付近とロックバネのロック部付近を拡大して示した分解斜視図である。 ロックバネがロック状態とアンロック状態にあるときの状態を示す模式的な側面図である。 本発明を適用したシートスライド装置の組立装置でアッパレールにロックバネを組み付ける前の状態を示しており、(A)はアッパレールの側方、(B)はアッパレールの端部側から見た図である。 図7に続いてロックバネの後端係止部を下降させた状態を示しており、(A)はアッパレールの側方、(B)はアッパレールの端部側から見た図である。 図8に続いてロックバネの後端係止部に対して係止片を係合可能な位置までアッパレールを移動させた状態を示しており、(A)はアッパレールの側方、(B)はアッパレールの端部側から見た図である。 図9に続いてロックバネの後端係止部をアッパレールの係止片に係合させた状態を示しており、(A)はアッパレールの側方、(B)はアッパレールの端部側から見た図である。 図8の状態から図10の状態になるまでのロックバネの後端係止部とアッパレールの係止片の関係を、(A)から(D)の順に示した側面図である。 図10に続いてロックバネの前端係止部を下降させた状態を示しており、(A)はアッパレールの側方、(B)はアッパレールの端部側から見た図である。 図12に続いてロックバネの片側のロック部をアッパレールの前後動規制溝に挿入させた状態を示しており、(A)はアッパレールの側方、(B)はアッパレールの端部側から見た図である。 図13に続いてロックバネの両側のロック部をアッパレールの前後動規制溝に挿入させた状態を示しており、(A)はアッパレールの側方、(B)はアッパレールの端部側から見た図である。 図14に続いてアッパレールへのロックバネの組み付け後に組立装置を原位置に復帰させた状態を示しており、(A)はアッパレールの側方、(B)はアッパレールの端部側から見た図である。 図12の状態におけるアッパレールとロックバネを平面視した図である。 図13の状態におけるアッパレールとロックバネを平面視した図である。 図14の状態におけるアッパレールとロックバネを平面視した図である。 図12の状態から図15の状態になるまでのアッパレール、ロックバネのロック部及びロック操作ブロックの関係を、図16ないし図18のXIX線に沿う断面で(A)から(I)の順に示した断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。説明の順序として、まず車両用シートスライド装置の構成を述べ、続いてシートスライド装置のロック解除を行うロック解除装置について述べる。なお、以下の説明中の方向は図中に記載した矢線方向を基準とする。左右方向は、シートに着座して前方を向いた状態での左右方向である。
図示を省略した自動車(車両)の車内床面上にシートスライド装置が設けられる。このシートスライド装置は、図1及び図2に分解状態で示すレールユニット10を左右一対並列させており、一対のレールユニット10は互いに左右略対称な構造となっている。以下では、図示されている片側のレールユニット10を代表して説明する。
レールユニット10は車内床面に対して固定されるロアレール20を有している。ロアレール20は前後方向に延びかつ上面が開口した金属製のチャンネル材であり、略水平な底壁21と、底壁21の左右両側部から上方に延びる左右一対の外壁部22と、左右の外壁部22の上縁部から内側に延びる左右一対の天井部23と、左右の天井部23の内側縁部から下方に延びる左右一対の内壁部24とを具備している。左右の内壁部24にはそれぞれ多数のロック歯25が前後方向に等間隔で並べて形成され、隣り合うロック歯25の間に下端が開放したロック溝(被係合部)26が形成されている。図1では左右一対の内壁部24のうち右側の内壁部24のみが見えているが、左側の内壁部24も同様の構成になっている。
レールユニット10は、ロアレール20に対して前後方向にスライド可能なアッパレール30を有している。アッパレール30は前後方向に延びかつ下面が開口した金属製のチャンネル材であり、アッパレール30の幅方向(左右方向)に離間して対向する一対の側壁部31bの上端を天井部31aで接続した略下向きコ字形の断面形状(下向き開放形状)をなす基部31と、基部31の左右の側壁部31bの下縁部から上方に延びる左右一対の立上り壁32とを具備している。基部31の天井部31aには、アッパレール30の長手方向に位置を異ならせて複数の貫通孔31cが形成されている。基部31の左右の側壁部31bにはそれぞれ、アッパレール30の長手方向の略中央部に、該長手方向へ所定の間隔で4つの(すなわち左右の側壁部31bで計8つの)前後動規制溝(貫通部)33が形成されている。各前後動規制溝33は上下方向に向く長溝であり、上端が側壁部31bによって閉じられ、下端が側壁部31bと立上り壁32の接続部分によって閉じられた形状となっている。このように上下方向の端部が閉じられた形状に前後動規制溝33を設定したことにより、前後動規制溝33の一部(特に基部31の下向き開口部分に近い下端)を開口させる構成に比べてアッパレール30の剛性を高めることができる。図3ないし図6に示すように、隣接する2つの前後動規制溝33の下端は前後方向に延びる接続溝(貫通部)33aによって接続されている。各立上り壁32には、前後動規制溝33に対向する位置に逃げ孔34が形成されている。
また、基部31の左右の側壁部31bには、前後動規制溝33の後方に、アッパレール30の幅方向の中央に向けて突出してから上方へ曲げられた一対の係止片35がそれぞれ切り起こしにより形成され、前後動規制溝33の前方に、アッパレール30の幅方向の中央に向けて突出する一対の係止片36がそれぞれ切り起こしにより形成されている。一対の係止片35にはそれぞれ上方に向けて開放された上下方向溝35aが形成されており(図11参照)、一対の係止片36は斜め上方に向けて突出している。さらに基部31の前端近傍部には、左右両側壁の下縁付近からアッパレール30の幅方向の中央に向けて内向きに延びる略水平な一対の下側支持部37がそれぞれ切り起こしにより形成されている。アッパレール30の前端開口部と後端開口部にはそれぞれ樹脂製のフロントプロテクタ38とリアプロテクタ39が取り付けられる。
レールユニット10は、スライドロック機構の構成要素として、アッパレール30に装着したロック解除レバー40とロックバネ(ロック部材)50とを具備している。ロック解除レバー40は金属板をプレス成形した前後方向に延びかつ下面が開口した金属製のチャンネル材であり、左右一対の側壁41を有している。ロック解除レバー40の上面には回転接触凸部42が形成されている。ロック解除レバー40の後端部には左右一対の略水平なバネ押圧片43が設けられ、左右の側壁41の前部(回転接触凸部42より前方に位置する部分)の下縁部には上向きのバネ掛け溝44が凹設されている。ロック解除レバー40のうちバネ掛け溝44よりも前方の部分は、左右の側壁41の間にハンドル支持部材47を挿入可能な凹部45となっており、この凹部45の前端上面に、左右の側壁41を接続する前端接続部46が形成されている。ハンドル支持部材47は、凹部45内に支持される状態で上下方向に弾性変形可能な弾性アーム48を有している。
ロックバネ50は金属製の線材を曲折加工した左右対称な部材であり、弾性変形性を有する。ロックバネ50は前後方向に延びる一対の長手部50aを左右方向に並列させ、各長手部50aの長手方向の略中央には外側に向かって略水平に延びる前後一対の(すなわち計4つの)ロック部51が形成されている。図3ないし図5に示すように、個々のロック部51は、左右方向に延びる一対の平行突出部51aの先端を先端接続部51bで接続したU字状をなしており、前後一対のロック部51の間は接続部52で接続されている。図面ではロックバネ50の左側にある一対のロック部51を符号51Lで示し、右側にある一対のロック部51を符号51Rで示しており、左右のロック部51を分けて説明する必要があるときは明細書でも符号51L、51Rを使用する。ロックバネ50の各長手部50aの前端には、左右一対の前端係止片53が外向き略水平に突設されている。ロックバネ50の後端には、左右の長手部50aを接続して左右方向に延びる後端係止部54が形成されている。ロックバネ50の自由状態で、左右の長手部50aの間隔はアッパレール30の一対の側壁部31bの間隔より小さく、左右のロック部51L、51Rの間隔はアッパレール30の一対の側壁部31bの間隔よりも大きい。
ロック解除レバー40は、アッパレール30の前端開口部(基部31の前端部と下側支持部37の間)からアッパレール30内に収納され、回転接触凸部42が基部31の天井部31a(ロアレール20の底壁21と対向する面)に接触する。このとき、ロック解除レバー40の上面のうち回転接触凸部42以外の部分と基部31の天井部31aとの間には隙間があり、ロック解除レバー40は回転接触凸部42と天井部31aの接触箇所を支点として回動(揺動)を行うことが可能である。
ロックバネ50は、後端係止部54を一対の係止片35の上下方向溝35aに係止させ、左右両側のロック部51よりやや前側に位置する部分を上方から左右の係止片36にそれぞれ係止させ、各ロック部51を構成する平行突出部51aをそれぞれ対応する前後動規制溝33に係合させてアッパレール30に支持されている。アッパレール30の立上り壁32に形成した逃げ孔34に各ロック部51が入ることで、立上り壁32と各ロック部51の干渉が防止される。ロックバネ50はさらに、左右の前端係止片53を下方からロック解除レバー4のバネ掛け溝44に係止させ、ロックバネ50の左右の接続部52付近の上面に、ロック解除レバー40の左右のバネ押圧片43が上方から当接する。
このようにしてアッパレール30とロック解除レバー40にロックバネ50を取り付けると、ロックバネ50は弾性変形することにより上向きの付勢力(弾性力)を発生させ、この付勢力によってロック解除レバー40の回転接触凸部42が基部31の天井部31aに押しつけられ、ロック解除レバー40は天井部31aと回転接触凸部42の接触部を中心にして回転接触凸部42回りに(左右方向の仮想回転軸回りに)揺動可能となる。
ロック解除レバー40とロックバネ50を組み付けた状態のアッパレール30が、ロアレール20の前端開口又は後端開口からロアレール20の内部に挿入され、アッパレール30の立上り壁32がロアレール20の外壁部22と内壁部24の間に形成された空間に入り込む。
さらにロアレール20の外壁部22及び内壁部24とアッパレール30の立上り壁32との間に形成された左右の空間には、それぞれが4つの金属製のベアリングボール56を回転可能に支持した左右一対の下部リテーナ55(図1及び図2)と、それぞれが4つの金属製のベアリングボール58を回転可能に支持した左右一対の上部リテーナ57(図1及び図2)が挿入され、各リテーナ55、57に設けた各ベアリングボール56、58が、立上り壁32の外面と外壁部22の内面、及び立上り壁32の内面と内壁部24の内面にそれぞれ回転可能に接触する。各ベアリングボール56、58を挟むことによって、アッパレール30はその下面がロアレール20の底壁21から上方に離間した状態に維持されると共に、アッパレール30がロアレール20に対して前後方向にスムーズに摺動可能となる。アッパレール30とロアレール20の間には、ロアレール20に対するアッパレール30の前方移動端と後方移動端を決める前後のストッパ手段が設けられる。
レールユニット10において、ロック解除レバー40の前端部に上向きの外力を掛けない状態では、ロックバネ50の付勢力によって、ロック解除レバー40は前端部を下げたロック位置に保持される。ロック解除レバー40がロック位置にあるとき、ロックバネ50の各ロック部51がアッパレール30の前後動規制溝33とロアレール20の対応するロック溝26に係合して、ロアレール20に対するアッパレール30の前後移動を規制する。このロック状態でのロック部51の平行突出部51aを図6に実線で示した。一方、ロックバネ50の付勢力に抗してロック解除レバー40の前端部に上向きの外力を掛けると、ロック解除レバー40は前端部を上げたアンロック位置に回転する。するとロック解除レバー40のバネ押圧片43が接続部52付近を下方に押し下げ、各ロック部51が対応するロック溝26から下方に離脱し、アッパレール30はロアレール20に対して前後方向にスライド可能となる。このロック解除状態でのロック部51の平行突出部51aを図6に二点鎖線で示した。
以上のように個々のレールユニット10を構成した上で、左右一対のレールユニット10を互いに平行にしかつ互いの前後位置を合わせた状態にして(アッパレール30のロアレール20に対するスライド位置も一致させる)、各アッパレール30の天井部31aの上面にシート(図示略)の座部を固定する。さらに、左右のロアレール20を車内床面に固定することにより、スライドシート装置全体が車内床面に取り付けられる。
また、左右一対のレールユニット10のロック解除レバー40に対して不図示のループハンドルを接続する。ループハンドルは金属製のパイプ材を曲げ加工したものであり、その一端と他端を各ロック解除レバー40の凹部45に対して挿入し、この挿入状態がハンドル支持部材47を介して維持される。ハンドル支持部材47は、ループハンドルを抜け止めすると共に、弾性アーム48の付勢力によってループハンドルの上下方向のガタつきを抑える。このように組み付けられたループハンドルを上方に引き上げると、前端接続部46を介して各ロック解除レバー40をアンロック位置へ回動させる力が伝えられる。
続いて、図7ないし図19を参照して、レールユニット10の製造工程でのアッパレール30へのロックバネ50の組み付けを説明する。アッパレール30へのロックバネ50の組み付けは、図7ないし図10、図12ないし図15に示す組立装置100を用いて行う。図7ないし図10、図12ないし図15ではそれぞれ、アッパレール30の側方から見た組立装置100を(A)図、アッパレール30の後端側から見た組立装置100を(B)図で示している。これらの各図では、構造を理解しやすくするために、図7の(A)図を除いてはアッパレール30を断面で示している。
組立装置100は、アッパレール30を支持する下部ユニット60と、下部ユニット60の上方に位置する上部ユニット70を有している。
下部ユニット60は、前後方向に長い板状の支持ベース61と、支持ベース61の長手方向の略中央に設けた一対のロック操作ブロック(幅方向移動部)62、63とを有する。各ロック操作ブロック62、63は、支持ベース61の上面から上方に向けて突出する基部62a、63aの上端に、互いに接近する方向に向けて屈曲された(支持ベース61の幅方向中央に向けて突出する)形状のバネ押圧部62b、63bを有している。基部62aと基部63aにはそれぞれ、バネ押圧部62bとバネ押圧部63bが突出する側と反対側の側部に、上方から下方に進むにつれて支持ベース61の幅方向の中心から離れる傾斜を有するガイド面62c、63cが形成されている。ロック操作ブロック62とロック操作ブロック63は互いのバネ押圧部62bとバネ押圧部63bの端部を対向させた左右略対称の形状をなしており、支持ベース61に対して幅方向(左右方向)に移動してバネ押圧部62bとバネ押圧部63bの間隔を変化させることができる。ロック操作ブロック62とロック操作ブロック63はそれぞれ、支持ベース61の上面に設けた一対の支持突起64との間に挿入した圧縮バネ65によって、バネ押圧部62bとバネ押圧部63bの間隔を大きくする方向へ付勢されている。圧縮バネ65の付勢力によってロック操作ブロック62とロック操作ブロック63の間隔を広げた状態では、バネ押圧部62bとバネ押圧部63bの間隔がアッパレール30の横幅よりも大きくなっており、ロック操作ブロック62とロック操作ブロック63に干渉することなく、上方から支持ベース61上にアッパレール30を載置させることができる。
上部ユニット70は、支持ベース61の上方に位置する支持体71の下部に前端保持ユニット(支持手段)72、後端保持ユニット(支持手段)73及びベースユニット74を支持し、第1アクチュエータ75によって進退移動される第1シリンダ76を介して支持体71を上下方向に移動可能に支持している。支持体71は前後方向に長く、前端付近に前端保持ユニット72、後端付近に後端保持ユニット73を支持し、前後方向の略中央にベースユニット74を支持している。
前端保持ユニット72は、進退ガイド77に沿って前後方向に可動に支持された柱状部78と、柱状部78の下端部に上下方向へ移動可能に支持された開閉可能なクランプ79を有している。柱状部78の前後方向の移動幅は前後一対のストッパ80a、80bによって決められており、柱状部78は引張バネ81の付勢力によって前方のストッパ80aに当接する方向へ付勢されている。柱状部78とクランプ79の間には圧縮バネ82が挿入されており、クランプ79は柱状部78に対して圧縮バネ82の圧縮量を変化させながら上下方向へ移動可能となっている。
後端保持ユニット73は、支持体71の下部に設けた第2アクチュエータ85によって進退駆動される第2シリンダ86を介して、開閉可能なクランプ87を上下方向に移動可能に支持している。クランプ87は第2シリンダ86に対して、互いの間に挿入した圧縮バネ88の圧縮量を変化させながら上下方向に移動可能となっている。
ベースユニット74は、左右方向に離間して設けた一対の柱状部90、91の下部に一対のガイドブロック(上下移動部)92、93を有している。ガイドブロック92とガイドブロック93にはそれぞれ、上方から下方に進むにつれて互いの間隔を大きくする傾斜のガイド面92aとガイド面93aが形成されている。ガイドブロック92とガイドブロック93は上下方向に位置をずらして設けられており、ガイド面92aの下端部の方がガイド面93aの下端部よりも下方に突出している。ガイドブロック92はロック操作ブロック62の上方に位置し、ガイドブロック93はロック操作ブロック63の上方に位置している。
図7は、組立装置100によってロックバネ50をアッパレール30に組み付ける工程の初期状態を示しており、下部ユニット60によってアッパレール30を保持し、上部ユニット70によってロックバネ50を保持している。詳しくは、アッパレール30は、天井部31aを下方に向けて支持ベース61の上面に載置され、一対の側壁部31bを一対の支持突起64の間に位置させている。上下を反転させて保持されたアッパレール30は、図11(A)ないし図11(D)に示すように、係止片35の上下方向溝35aの開口が下方に向く。上部ユニット70は支持体71を上方に引き上げた状態にあり、前端保持ユニット72のクランプ79がロックバネ50の前端係止片53を把持し、後端保持ユニット73のクランプ87がロックバネ50の後端係止部54を把持し、ロックバネ50を略水平に保持している。前端保持ユニット72は引張バネ81の付勢力によって柱状部78をストッパ80aに当接させた状態にある。
図7の初期状態から、図8に示すように後端保持ユニット73の第2アクチュエータ85を動作させて第2シリンダ86を下方に突出させる。するとアッパレール30に対してクランプ87が、天井部31aと反対側の開放部から基部31内に進入する。この状態では、図11(A)に示すようにロックバネ50の後端係止部54がアッパレール30の係止片35の上下方向溝35aの開口部よりも下方に位置する。ロックバネ50が略水平位置(図7)から後端側を下げた傾斜状態(図8)に変化したことに伴い、前端係止片53の位置が後方に変化して上部ユニット70の前端保持ユニット72を牽引する力が働き、引張バネ81の付勢力に抗して柱状部78がストッパ80bに当接する位置へスライドされる(図8(A)参照)。
続いて、図9のように下部ユニット60の支持ベース61を前方に向けて移動させ、アッパレール30の係止片35の上下方向溝35aとロックバネ50の後端係止部54の前後方向位置を合わせる(図11(B))。位置合わせ後に、図11(C)のように後端保持ユニット73の第2アクチュエータ85を動作させてクランプ87を上方に移動させると、後端係止部54が係止片35の上下方向溝35aに係合すると共に、クランプ87が後端係止部54に対して摺動しながら開いていく。第2アクチュエータ85を動作させて第2シリンダ86をさらに上方に移動させると、図10及び図11(D)のようにクランプ87がロックバネ50から離れて、ロックバネ50の後端係止部54が係止片35に係合した状態が維持される。
続いて、図12に示すように第1アクチュエータ75を動作させて第1シリンダ76を介して支持体71を下方に移動させる。図12は、前端保持ユニット72のクランプ79と後端保持ユニット73のクランプ87がそれぞれアッパレール30の基部31内に進入するまで支持体71を下降させた状態を示している。このとき、図16と図19(A)に示すように、ロックバネ50の各ロック部51は、アッパレール30の基部31(側壁部31b)と立上り壁32の境界部分(前後動規制溝33の閉鎖された端部)に当接して下方への移動が規制される。各ロック部51は、ロック操作ブロック62のバネ押圧部62bとロック操作ブロック63のバネ押圧部63bの間に略水平な形で位置する。この状態で、前後端部(前端係止片53と後端係止部54)よりも中央部(ロック部51)を高くした湾曲形態にあるロックバネ51には、湾曲を解消しようとする復元力が作用する。つまりロック部51には下向きの付勢力が働く。
ロックバネ50の各ロック部51を対応する前後動規制溝33に係合させるために、図13のように第1アクチュエータ75を動作させて支持体71をさらに下方に移動させる。支持体71が下方に移動すると、アッパレール30に当接して下方への移動が規制されるクランプ79とクランプ87に対して、柱状部78と第2シリンダ86が下方へ位置を変化させ、この相対移動に伴って圧縮バネ82と圧縮バネ88の圧縮量が増大する。なお、支持体71の下降に伴ってクランプ87がロックバネ50の後端係止部54に対して再度接触し、このときクランプ87が開き後端係止部54の再把持を行う。
支持体71が図13の位置まで下降すると、図13(B)に示すようにベースユニット74のガイドブロック92に形成したガイド面92aがロック操作ブロック62のガイド面62cに当接する。ガイド面92aとガイド面62cの傾斜形状によって、下方へのガイドブロック92の移動からロック操作ブロック62をアッパレール30の幅方向(ロック操作ブロック63に接近させる方向)へ押圧する分力が生じる。すると図19(B)に示すように、バネ押圧部62bが右側のロック部51Rを左方向に向けて押圧してロックバネ50を幅方向に弾性変形させる。より詳しくは、ロック部51Rを有する右側の長手部50aが左側の長手部50aに接近するように弾性変形して、ロックバネ50の幅が小さくなる。このとき、ガイドブロック92とガイドブロック93の上下方向位置のずれによってガイドブロック93はロック操作ブロック63に当接しておらず(図13(B))、左側のロック部51Lはロック操作ブロック63による押圧を受けていないため、ロック部51Rのみが若干斜めになりながら押し込まれてロック部51Lの下側に入り込む。すなわちロック部51Rとロック部51Lの干渉が生じない。前述の通り各ロック部51には下向きの付勢力が作用しているため、ロック部51Rがアッパレール30の側壁部31bと立上り壁32の境界部分を乗り越える位置までバネ押圧部62bによって押圧されると、図19(C)に示すようにロック部51Rが天井部31aと反対の開口部分から基部31内に入り込む。ロックバネ50の長手部50aには、バネ押圧部62bによる幅方向への押圧変形から復元しようとする力が作用するため、基部31内に入り込んでバネ押圧部62bから離れたロック部51Rは、図19(D)と図19(E)に示すように、ロック部51Lから離れる方向に復元移動して対応する前後動規制溝33に挿入される。このとき前後一対のロック部51Rはそれぞれ、先端接続部51bが接続溝33aを通過することによって、アッパレール30の側壁部31bに干渉することなく平行突出部51aを前後動規制溝33内に挿入させることができる。図17は前後一対のロック部51Rを前後動規制溝33に係合させた状態を示している。この状態では、図13(A)に示すようにロックバネ50の左右の長手部50aが互いに異なる湾曲状態となる。
支持体71は、圧縮バネ82と圧縮バネ88の圧縮量を増大させながらさらに図14の位置まで下降される。すると、図14(B)に示すようにベースユニット74のガイドブロック93に形成したガイド面93aがロック操作ブロック63のガイド面63cに当接し、ガイド面93aとガイド面63cの傾斜形状によって、下方へのガイドブロック93の移動からロック操作ブロック63をアッパレール30幅方向(ロック操作ブロック62に接近させる方向)へ押圧する分力が生じる。すると図19(F)に示すように、バネ押圧部63bが左側のロック部51Lを右方向に押圧してロックバネ50を弾性変形させる。より詳しくは、ロック部51Lを有する左側の長手部50aが右側の長手部50aに接近するように弾性変形して、ロックバネ50の幅が小さくなる。このとき、右側のロック部51Rは既に対応する前後動規制溝33に係合する位置にあるため、ロック部51Rに対して干渉することなくロック部51Lが若干斜めになりながら移動する。ロック部51Lがアッパレール30の側壁部31bと立上り壁32の境界部分を乗り越える位置までバネ押圧部63bによって押圧されると、ロックバネ50に作用する下向きの付勢力によって、図19(G)に示すようにロック部51Lが天井部31aと反対の開口部分から基部31内に入り込む。ロックバネ50の長手部50aには、バネ押圧部63bによる幅方向の押圧変形から復元しようとする力が作用するため、基部31内に入り込んでバネ押圧部63bから離れたロック部51Lは、図19(H)と図19(I)に示すように、ロック部51Rから離れる方向に復元移動して対応する前後動規制溝33に挿入される。このとき前後一対のロック部51Lはそれぞれ、先端接続部51bが接続溝33aを通過することによって、アッパレール30の側壁部31bに干渉することなく平行突出部51aを前後動規制溝33内に挿入させることができる。図18は前後一対のロック部51Rに続けて前後一対のロック部51Lを前後動規制溝33に係合させた状態を示している。
このようにして左側のロック部51Lと右側のロック部51Rを対応する前後動規制溝33に順次挿入係合させた後、図15に示すように第1アクチュエータ75を動作させて支持体71を上方に移動させる。このときクランプ79及びクランプ87を開いてロックバネ50の前端係止片53及び後端係止部54に対する保持を解除させる。支持体71の上昇に伴ってガイドブロック92とガイドブロック93による押圧が解除されると、ロック操作ブロック62とロック操作ブロック63がそれぞれ圧縮バネ65の付勢力によって互いの間隔を広くする方向へ移動して初期位置に戻る。また前端保持ユニット72では、クランプ79を経由したロックバネ50からの牽引力を受けなくなるため、柱状部78がストッパ80aに当接する位置に復帰する。図15の組み付け完了状態にあるロックバネ50は、各ロック部51を対応する前後動規制溝33に係合させると共に、後端係止部54を係止片35の上下方向溝35aに係合させて、アッパレール30に支持される。
ロックバネ50を組み付けたアッパレール30に対してさらにロック解除レバー40が取り付けられる。ロック解除レバー40の取り付け工程の詳細は省略するが、バネ掛け溝44に対して下方からロックバネ50の前端係止片53を係合させ、ロックバネ50の接続部52付近に対して上方からバネ押圧片43を当接させることで、回転接触凸部42をアッパレール30の天井部31aに押しつける付勢力を受ける。
以上の組立装置100によると、上下方向の両端が閉じられた前後動規制溝33を有するアッパレール30に対して、ロックバネ50を簡単に組み付けることができる。すなわち、アッパレール30の幅方向へ移動するロック操作ブロック62、63でロックバネ50を押圧して幅方向に弾性変形させる操作を行うだけで、ロックバネ50の復元力を利用して、基部31内(一対の側壁部31bの間)への各ロック部51の進入と、前後動規制溝33への各ロック部51の係合とを行わせることができる。ロック操作ブロック62、63によるロックバネ50の押圧は、後端係止部54を係止片35に係合させてアッパレール30に対するロックバネ50の位置が定まった状態で行うため、組立装置100側での厳密な位置合わせを要さずに、アッパレール30の幅方向への押圧力を付与するだけで各ロック部51を対応する前後動規制溝33に確実に係合させることができる。
また、ロック操作ブロック62、63は上部ユニット70の上下方向への移動力を左右方向の押圧力に変換して動作させており、駆動源である第1アクチュエータ75からロック操作ブロック62、63に至る動力伝達経路が簡単かつ小型に構成されている。組立装置100は第1アクチュエータ75の他に第2アクチュエータ85を駆動源として備えているが、第2アクチュエータ85は後端係止部54と係止片35の係合の工程(図7から図10)で用いるものであり、前後動規制溝33に対するロック部51の係合の工程(図12から図15、図19)は、第1アクチュエータ75によるガイドブロック92、93(ベースユニット74)の上下動のみで実行できる。
組立装置100では、左右のガイドブロック92とガイドブロック93によるロック操作ブロック62とロック操作ブロック63の押圧のタイミングを異ならせることにより、片側のロック部51Rを先に前後動規制溝33へ係合させてから他方のロック部51Lを前後動規制溝33に係合させている。これにより、左右のロック部51R、51Lを干渉させずにスムーズな組み付けを実現できる。ロック操作ブロック62とロック操作ブロック63による押圧のタイミングは、左右のガイドブロック92とガイドブロック93の上下方向位置により簡単に設定することができるため、複雑な機構を要さない。
以上のように本発明によると、上下方向の端部が閉じた形状の前後動規制溝33を有するアッパレール30に対して、簡単な構造の組立装置100によって手間がかからず低コストにロックバネ50の組み付けを行うことができる。
以上、図示実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は図示した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない限りにおいて改良や改変が可能である。例えば、図示実施形態の組立装置100では、ロック操作ブロック62、63によってロックバネ50のロック部51を押圧している。この構成は、アッパレール30の基部31内へ挿入させる対象であるロック部51を直接に押圧するので効率が良いが、ロックバネ50に対して必要な弾性変形量を付与させられることを前提として、ロックバネ50のうちロック部51以外の箇所(例えば長手部50a)を押圧することも可能である。
図示実施形態ではロックバネ50が左右両側にロック部51を有しているが、本発明は片側のみにロック部を有するロック部材を備えたタイプのスライドシート装置にも適用が可能である。
図示実施形態の組立装置100は、アッパレール30へのロック部51の挿脱に直接関係するベースユニット74に加えて、ロックバネ50の前端係止片53や後端係止部54を把持する前端保持ユニット72と後端保持ユニット73を備えているが、ロックバネ51におけるロック部51以外の箇所の把持や組み付けについては、異なる構造や手法を採用してもよい。
10 レールユニット
20 ロアレール
21 底壁
22 外壁部
23 天井部
24 内壁部
25 ロック歯
26 ロック溝(被係合部)
30 アッパレール
31 基部
31a 天井部
31b 側壁部
31c 貫通孔
32 立上り壁
33 前後動規制溝(貫通部)
33a 接続溝(貫通部)
34 逃げ孔
35 36 係止片
35a 上下方向溝
37 下側支持部
38 フロントプロテクタ
39 リアプロテクタ
40 ロック解除レバー
41 側壁
42 回転接触凸部
43 バネ押圧片
44 バネ掛け溝
45 凹部
46 前端接続部
47 ハンドル支持部材
48 弾性アーム
50 ロックバネ(ロック部材)
50a 長手部
51(51L 51R) ロック部
51a 平行突出部
51b 先端接続部
52 接続部
53 前端係止片
54 後端係止部
55 下部リテーナ
56 58 ベアリングボール
57 上部リテーナ
60 下部ユニット
61 支持ベース
62 63 ロック操作ブロック(幅方向移動部)
62a 63a 基部
62b 63b バネ押圧部
62c 63c ガイド面
64 支持突起
65 圧縮バネ
70 上部ユニット
71 支持体
72 前端保持ユニット(支持手段)
73 後端保持ユニット(支持手段)
74 ベースユニット
75 第1アクチュエータ
76 第1シリンダ
77 進退ガイド
78 柱状部
79 クランプ
80a 80b ストッパ
81 引張バネ
82 圧縮バネ
85 第2アクチュエータ
86 第2シリンダ
87 クランプ
88 圧縮バネ
90 91 柱状部
92 93 ガイドブロック(上下移動部)
92a 93a ガイド面
100 組立装置

Claims (8)

  1. 車両床面に固定されるロアレールに対して摺動可能であり、上記摺動方向と交差する幅方向に離間する一対の側壁部の上端を天井部で接続した下向き開放形状をなし、上記一対の側壁部の少なくとも一方に上下方向端部が閉じられた形状の貫通部を貫通形成したアッパレール;及び
    上記貫通部に挿入されて上記アッパレールに対する上記摺動方向への相対移動を制限されるロック部を有し弾性変形可能なロック部材;
    を備え、上記貫通部を通して上記側壁部の側方に突出した上記ロック部が上記ロアレールに形成した被係合部に係脱することによって、上記ロアレールに対する上記アッパレールの摺動を規制及び許容する車両用シートスライド装置で、上記アッパレールに上記ロック部材を取り付ける組立装置において、
    上記ロック部材を上記アッパレールの上下方向に弾性変形させて支持して、上記ロック部に上記一対の側壁部の間へ進入する方向への付勢力を付与する支持手段と、
    上記アッパレールの上記幅方向に移動して、上記支持手段により支持された上記ロック部材を幅が小さくなる方向に押圧して弾性変形させることが可能な幅方向移動部と、
    を備え、
    上記支持手段による支持状態で上記幅方向移動部によって上記ロック部材を押圧し、上記付勢力によって上記ロック部を上記アッパレールの下向き開放部分から上記一対の側壁部の間に進入させると共に、上記押圧による弾性変形からの復元力によって上記ロック部を上記貫通部に挿入させることを特徴とする車両用シートスライド装置の組立装置。
  2. 上記ロック部材は上記アッパレールの摺動方向に長手方向を向け、該長手方向の中間部分に上記ロック部を有しており、
    上記支持手段は、上記ロック部材の長手方向端部の位置を上記アッパレールの上下方向に変化させることが可能で、上記ロック部が上記アッパレールに当接する状態で該ロック部と異なる上下方向位置に上記ロック部材の上記長手方向端部を位置させることで上記ロック部材に上記上下方向の弾性変形を生じさせる、請求項1記載の車両用シートスライド装置の組立装置。
  3. 上記アッパレールの上下方向に移動可能で、上記幅方向移動部に当接して押圧することにより上記幅方向への移動分力を与える上下移動部を備える、請求項1または2記載の車両用シートスライド装置の組立装置。
  4. 上記貫通部は上記一対の側壁部のそれぞれに形成され、上記ロック部材は上記一対の側壁部のそれぞれの上記貫通部に挿入される上記ロック部を上記幅方向の両側に有しており、
    上記ロック部材を両側から個別に押圧して弾性変形させる一対の上記幅方向移動部を備える、請求項1ないし3のいずれか1項記載の車両用シートスライド装置の組立装置。
  5. 上記一対の幅方向移動部を個別に押圧する一対の上記上下移動部を備え、該一対の上下移動部が時間差をもって対応する上記幅方向移動部を押圧する、請求項3を引用する請求項4記載の車両用シートスライド装置の組立装置。
  6. 上記ロック部材を弾性変形させるときに上記幅方向移動部は上記ロック部に当接して押圧する、請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両用シートスライド装置の組立装置。
  7. 車両床面に固定されるロアレールに対して摺動可能であり、上記摺動方向と交差する幅方向に離間する一対の側壁部の上端を天井部で接続した下向き開放形状をなし、上記一対の側壁部の少なくとも一方に上下方向端部が閉じられた形状の貫通部を貫通形成したアッパレール;及び
    上記貫通部に挿入されて上記アッパレールに対する上記摺動方向への相対移動を制限されるロック部を有し弾性変形可能なロック部材;
    を備え、上記貫通部を通して上記側壁部の側方に突出した上記ロック部が上記ロアレールに形成した被係合部に係脱することによって、上記ロアレールに対する上記アッパレールの摺動を規制及び許容する車両用シートスライド装置で、上記アッパレールに上記ロック部材を取り付ける組立方法において、
    上記ロック部材を上記アッパレールの上下方向に弾性変形させて、上記一対の側壁部の間へ進入する方向への付勢力を付与しながら上記ロック部を上記アッパレールに支持するステップ;
    上記ロック部材を幅が小さくなる方向に押圧して弾性変形させて、上記付勢力によって上記ロック部を上記アッパレールの下向き開放部分から上記一対の側壁部の間に進入させるステップ;及び
    上記押圧による弾性変形からの復元力によって上記ロック部を上記貫通部に挿入させるステップ;
    を有することを特徴とする車両用シートスライド装置の組立方法。
  8. 上記貫通部は上記一対の側壁部のそれぞれに形成され、上記ロック部材は上記一対の側壁部のそれぞれの上記貫通部に挿入される上記ロック部を上記幅方向の両側に有しており、
    上記ロック部材を両側から時間差をもって押圧し、一方の上記ロック部を対応する上記貫通部に挿入してから他方の上記ロック部を対応する上記貫通部に挿入させる、請求項7記載の車両用シートスライド装置の組立方法。
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