JP6319774B2 - 可塑化射出装置の流路切換装置 - Google Patents

可塑化射出装置の流路切換装置 Download PDF

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本発明は、樹脂を溶融する可塑化装置と、溶融された樹脂を計量して射出する射出装置と、樹脂が射出される射出ノズル等の射出部と、からなる可塑化射出装置に設けられて、樹脂の流路を切換えるようになっている流路切換装置に関するものであり、可塑化装置が連続的に樹脂を溶融する連続可塑化方式の可塑化射出装置の流路切換装置に関するものである。
射出装置は、インラインスクリュ式とプランジャ式とに大別できる。インラインスクリュ式は、従来周知のように加熱シリンダ、この加熱シリンダ内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ、スクリュを回転方向と軸方向とに駆動する駆動装置等から構成されている。外周面に設けられているバンドヒータによって加熱シリンダを加熱し、そしてスクリュを回転すると、加熱シリンダの後端部に設けられているホッパから供給される樹脂材料が可塑化して溶融され、スクリュの先端に送られてスクリュが後退する。所定量が計量されたらスクリュの回転を停止する。スクリュを軸方向に駆動すると加熱シリンダの先端に設けられている射出ノズルから溶融樹脂が射出され、金型に充填される。このようなインラインスクリュ式の射出装置は、樹脂の可塑化と射出が同一の装置内で実施される。
プランジャ式も色々な種類があるが、樹脂の可塑化と射出が同一の装置内で実施されるようになっている種類のプランジャ式の射出装置は次のように構成されている。すなわち射出装置は、加熱シリンダ、このシリンダ内に駆動可能に設けられているプランジャ、樹脂材料を溶融する溶融器等から構成され、溶融器はプランジャと一体的に設けられて加熱シリンダ内を軸方向に駆動されるようになっている。このような射出装置において加熱シリンダを加熱して樹脂材料を加熱シリンダに供給しプランジャをゆっくりと後退させると、溶融器によって樹脂が可塑化されてプランジャの先端に送られる。溶融した樹脂がプランジャの先端に所定量計量されたらプランジャを軸方向に駆動して射出する。
インラインスクリュ式の射出装置も、上で説明したようなプランジャ式の射出装置も、樹脂の可塑化と射出とを同一の装置内で実施するようになっているので射出工程においては可塑化は中断することになる。また射出工程後の保圧工程においてもプランジャは停止した状態で所定時間維持されるので、可塑化は中断される。つまり可塑化は間歇的に実施される。可塑化が間歇的に実施されると溶融が不安定になるので、溶融樹脂の品質を一定にするのが難しいという問題がある。また射出工程と保圧工程において可塑化を中断しなければならないので、その分成形サイクルのサイクルタイムが長くなり生産性が低下する問題もある。例えばサイクルタイムの短縮化を図るために可塑化時間を短くするには、加熱シリンダを大口径にして大型のスクリュを設ける、あるいは大型のプランジャと溶融器を設けるようにすればよい。しかしながら、スクリュやプランジャの駆動装置は高出力が必要になり、コストが嵩む。
プランジャ式の射出装置には、このような問題が解決されている他の種類も周知である。つまり所定の種類のプランジャ式の射出装置では、可塑化は射出装置とは別の装置の可塑化装置で実施するようになっている。このような可塑化装置と射出装置は、全体として可塑化射出装置と呼ぶことができる。可塑化装置が射出装置と別に設けられている可塑化射出装置では、可塑化を連続的に実施することができるので、溶融樹脂を一定の品質に維持することができ、サイクルタイムを短縮化することができる。このような可塑化射出装置が、特許文献1、2により提案されている。
特許第3062629号公報 特許第2786243号公報
特許文献1において提案されている可塑化射出装置51は、図7の(ア)に示されているように、樹脂を可塑化つまり溶融する可塑化装置52と、溶融した樹脂を一時的に溜めるアキュムレータ装置53と、溶融した樹脂を射出する射出装置54とから構成されている。可塑化装置52は、加熱シリンダ56とスクリュ57とからなり、ホッパ58から供給される樹脂が溶融して前方に送られるようになっている。アキュムレータ装置53は、シリンダ60と、所定の駆動装置で駆動されるプランジャ61とからなり、可塑化装置52において溶融された樹脂がシリンダ60に供給されるようになっている。射出装置54は、射出シリンダ63と、所定の駆動装置で駆動される射出プランジャ64とからなり、射出シリンダ63の先端には射出ノズル65が設けられている。アキュムレータ装置53に溜められる樹脂は流路を介して射出シリンダ63内に供給されるようになっており、この流路には第1の開閉バルブ67が介装されている。また射出ノズル65に連通する射出シリンダ63内の樹脂の流路には第2の開閉バルブ68が介装されている。この可塑化射出装置51においては、可塑化装置52は射出工程・保圧工程においても可塑化が中断されることなく連続的に可塑化されるようになっており、これを説明する。便宜的に、第1の開閉バルブ67が閉じられアキュムレータ装置53と射出装置54の樹脂の流路が遮断された状態から始める。このとき可塑化装置52において可塑化された樹脂はアキュムレータ装置53のシリンダ60に供給される。これによってプランジャ61は後退し、樹脂が蓄積される。射出1回分に必要な樹脂量より若干少ない量が蓄積されたら、第1の開閉バルブ67を開くと共に第2の開閉バルブ68を閉鎖する。そしてプランジャ61を軸方向に駆動する。そうすると射出装置54の射出シリンダ63に樹脂が供給され、射出プランジャ64は後退する。このとき可塑化装置52は可塑化を継続しているので可塑化装置52からの樹脂も射出装置54に供給される。プランジャ61が停止位置つまり押出完了位置に達したらしばらくこの状態で維持する。そうすると射出装置54には可塑化装置52からの樹脂が引き続き供給される。射出装置54に必要な量の樹脂が計量されたら第1の開閉バルブ67を閉じる。第2の開閉バルブ68を開き、射出プランジャ64を駆動すると樹脂が射出される。保圧工程が完了するまで射出プランジャ64に所定の軸力を印加する。ところで第1の開閉バルブ67を閉じた直後から、可塑化装置51で溶融した樹脂はアキュムレータ装置53へ送られて樹脂の蓄積が開始される。この樹脂は次回の射出に使用される樹脂であり、可塑化装置51において樹脂を連続的に可塑化することができる。以下同様にして運転する。
特許文献2において提案されている可塑化射出装置71は、図7の(イ)に示されているように、樹脂を可塑化つまり溶融する可塑化装置72と、溶融した樹脂を射出する第1、2の射出装置73、74とから構成されている。可塑化装置72は、加熱シリンダ76とスクリュ77とからなりホッパ78から供給される樹脂を溶融するようになっており、そして第1、2の射出装置は、射出シリンダ80、81と、射出プランジャ82、83とから構成され、可塑化装置72において溶融された樹脂を計量して射出するようになっている。この可塑化射出装置71においては可塑化装置72の先端に流路切換弁85が設けられ、この流路切換弁85から2本の樹脂の流路、すなわち第1、2の樹脂供給流路86、87に分岐して第1、2の射出装置73、74に接続されている。流路切換弁85の切換位置に応じて、第1、2の樹脂供給流路86、87の一方が可塑化装置72と連通し、他方が遮断されることになる。この可塑化射出装置71においては、第1、2の射出装置73、74から射出される樹脂は、第1、2の射出流路89、90を経由して射出ノズル91から射出されるようになっているが、第1、2の射出流路89、90には、第1、2の開閉弁93、94が介装されている。この可塑化射出装置71においても可塑化装置52で連続的に樹脂を可塑化できるようになっているが次のように運転する。第1の開閉弁93を閉鎖した状態で、流路切換弁85を操作して可塑化装置72と第1の樹脂供給流路86を連通させる。そうすると可塑化装置72で可塑化され溶融した樹脂は第1の射出装置73に供給され射出プランジャ82が後退する。所定量が計量されたら、流路切換弁85を操作して可塑化装置72と第2の樹脂供給流路87を連通させる。つまり第1の樹脂供給流路86を遮断する。なお、このとき第2の開閉弁94は予め閉鎖しておく。そうすると可塑化装置52で可塑化された樹脂は第2の射出装置74に供給され、第2の射出装置74において計量が開始される。第1の開閉弁93を開き、第1の射出装置73において射出プランジャ82を駆動して射出工程を実施する。射出後、所定時間保圧工程を実施し、第1の開閉弁93を閉鎖する。第1の射出装置73において射出工程・保圧工程を実施している間に第2の射出装置74において必要な樹脂が計量される。計量が完了したら流路切換弁85を操作して可塑化装置72と第1の樹脂供給流路86を連通させる。これによって第1の射出装置73における計量が開始する。第2の開閉弁94を開き、第2の射出装置74の射出プランジャ83を駆動して射出工程を実施する。所定時間保圧工程を実施後、第2の開閉弁94を閉鎖する。第1の射出装置73に必要な樹脂が計量されたら流路切換弁86を切換える。以下同様にして運転する。
特許文献1に記載の可塑化射出装置51も、特許文献2に記載の可塑化射出装置71も、可塑化装置52、72において連続的に樹脂を可塑化できるようになっているので、溶融した樹脂の品質は一定に維持される。そして可塑化の工程が射出工程・保圧工程によって中断されないので成形サイクルのサイクルタイムを短縮化することができる。つまり特許文献1、2に記載の可塑化射出装置51、71はいずれも優れていると言える。しかしながら解決すべき問題も見受けられる。まず、特許文献1、2に記載の可塑化射出装置51、71における解決すべき問題として、樹脂の流路を切換える流路切換機構が複雑な点を上げることができる。流路切換機構は弁つまりバルブと複数の流路とから構成されている。可塑化射出装置51においては第1、2の開閉バルブ67、68と射出シリンダ63に明けられている流路等から流路切換機構が構成されているし、可塑化射出装置71においては流路切換弁85と第1、2の開閉弁93、94と第1、2の樹脂供給流路86、87と第1、2の射出流路89、90とから流路切換機構が構成されている。つまり流路切換機構が複雑で製造のコストが大きいという問題がある。そしてこれらの流路切換機構においては、バルブが2個以上あり可動部が多いので故障する頻度も高い。流路切換機構が複雑になっているので、メンテナンスのコストが大きいという問題もある。そして特許文献1、2に記載の可塑化射出装置51、71においては、可塑化装置52、72で溶融した樹脂は、流路切換機構を通過するときに、必ず2個のバルブを通過することになる。強化繊維入りの樹脂を対象とする場合には、バルブの開閉時に強化繊維が切断されてしまうが、バルブ1個につき2箇所で強化繊維が切断されることになる。これを図7の(ア)において説明すると、例えば第2の開閉バルブ68においては、符号68a、68bで示されているように、樹脂の流路との接続部が2箇所ある。従って第2の開閉バルブ68を閉鎖するときにこの2箇所68a、68bの近傍の樹脂において強化繊維が切断されてしまう。これは第1の開閉バルブ67も、そして可塑化射出装置71における流路切換弁85、第1、2の開閉弁93、94でも同様であり、これらのバルブを閉鎖するときには、1個のバルブにつき2箇所で強化繊維が切断されることになる。つまり可塑化射出装置51、71においては、強化繊維入りの樹脂を使用するとき、強化繊維が切断される箇所が4箇所あることになる。短繊維化するので得られる成形品の強度に影響がでてしまう。流路切換機構の構造が複雑なことによる問題は他にもある。連続的に可塑化が実施されるようになっている可塑化射出装置では樹脂の品質が安定しているので高品質な成形品が得られるメリットがあるが、運転開始時には樹脂の品質が安定していないので、品質が安定するまでは樹脂を外部に排出する必要がある。しかしながら流路切換機構が複雑になっているとこのような排出が容易にできない。特許文献1、2に記載の可塑化射出装置51、71においては、一部の樹脂が長時間滞留する問題もある。具体的にはプランジャ61や、射出プランジャ82、83を最前進位置まで押し込んだときに、これらの先端に残留する樹脂が対象となる。プランジャ61や、射出プランジャ82、83を最前進位置まで押し込んでも、これらはシリンダ60や射出シリンダ80、81の先端部には当接せず、隙間が残る。この隙間の部分の樹脂は射出を繰り返しても残留して滞留しやすい。そうすると樹脂の種類によっては炭化したり品質が低下することがあり、射出プランジャ64、82、83の動作不良を引き起こすこともある。
本発明は、上記したような従来の欠点あるいは問題点を解決した可塑化射出装置を提供することを目的とし、具体的には射出工程・保圧工程においても中断されることなく連続的に可塑化できるようになっている可塑化射出装置に設けられる流路切換装置であって、バルブの個数が可及的に少なく、従って構造がシンプルで故障し難く低コストで提供することができ、強化繊維入りの樹脂を使用する場合であっても切断される強化繊維が少ない流路切換装置を提供することを目的としている。さらに樹脂の長時間の滞留が防止され、従って樹脂の炭化等の品質の低下を防止することができる流路切換装置を提供することも目的としている。そして本発明は、プランジャ式の射出装置を備えた可塑化射出装置の流路切換装置を対象としているが、取付けられる射出装置はどのような運転でも可能であり、具体的にはプランジャのストロークを自由に設定でき操作の自由度が高い可塑化射出装置の流路切換装置を提供することも目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、強化繊維入り樹脂を溶融する可塑化装置と、可塑化装置で溶融した強化繊維入り樹脂を計量すると共にこれを射出する少なくも1台のプランジャ式の射出装置と、強化繊維入り樹脂が射出される射出部とからなる可塑化射出装置に設けられて強化繊維入り樹脂の流路を切換えるようになっている流路切換装置として構成する。流路切換装置は第1〜4の接続流路と、該第1〜4の接続流路が連通する1個のボアと、該ボア内で回転する1本の円柱状の弁体とを設ける。弁体には外周面に円周方向の所定長さの2本の溝を形成し、それによってボアと2本の溝とから独立した2本の流路である第1、2の弁内流路を構成するようにする。第1の接続流路は可塑化装置が、第2の接続流路は射出装置が、第3の接続流路は射出部が、そして第4の接続流路はプランジャ式からなる他の射出装置もしくは強化繊維入り樹脂を外部に排出する排出部が、それぞれ接続されるようになっている。そして弁体を回転して第1の位置に切換えると第1の接続流路と第2の接続流路が第1の弁内流路によって連通すると共に第3の接続流路と第4の接続流路が第2の弁内流路によって連通し、第2の位置に切換えると第1の接続流路と第4の接続流路が第1の弁内流路によって連通すると共に第2の接続流路と第3の接続流路が第2の弁内流路によって連通するように構成する。
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、強化繊維入り樹脂を溶融する可塑化装置と、前記可塑化装置で溶融した強化繊維入り樹脂を計量すると共にこれを射出する少なくも1台のプランジャ式の射出装置と、強化繊維入り樹脂が射出される射出部とからなる可塑化射出装置に設けられて強化繊維入り樹脂の流路を切換えるようになっている流路切換装置であって、前記流路切換装置は第1〜4の接続流路と、該第1〜4の接続流路が連通する1個のボアと、該ボア内で回転する1本の円柱状の弁体とを備え、該弁体には外周面に円周方向の所定長さの2本の溝が形成され、それによって前記ボアと前記2本の溝とから独立した2本の流路である第1、2の弁内流路が構成されており、前記第1の接続流路は前記可塑化装置が、前記第2の接続流路は前記射出装置が、前記第3の接続流路は前記射出部が、そして前記第4の接続流路はプランジャ式からなる他の射出装置もしくは強化繊維入り樹脂を外部に排出する排出部が、それぞれ接続されるようになっており、前記弁体を回転して第1の位置に切換えると前記第1の接続流路と前記第2の接続流路が前記第1の弁内流路によって連通すると共に前記第3の接続流路と前記第4の接続流路が前記第2の弁内流路によって連通し、第2の位置に切換えると前記第1の接続流路と前記第4の接続流路が前記第1の弁内流路によって連通すると共に前記第2の接続流路と前記第3の接続流路が前記第2の弁内流路によって連通するようになっていることを特徴とする流路切換装置として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流路切換装置において、前記第1の弁内流路は前記第2の弁内流路より径が大きく形成されていることを特徴とする流路切換装置として構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の流路切換装置において、前記第2の接続流路は、これに接続される前記射出装置のプランジャが射出時にその先端部が侵入するようになっており、前記第4の接続流路は、これに前記他の射出装置が接続されるとき前記他の射出装置のプランジャが射出時にその先端部が侵入するようになっていることを特徴とする流路切換装置として構成される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の流路切換装置は、前記第1〜4の接続流路のうち、少なくとも1箇所に排出弁が設けられ該排出弁を操作すると外部に樹脂が排出されるようになっていることを特徴とする流路切換装置として構成される。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの項に記載の流路切換装置において、前記可塑化装置と前記射出部はこれらが前記流路切換装置に接続されるとき同一軸上に配置されるようになっており、前記射出装置と前記他の射出装置はこれらが前記流路切換装置に接続されるとき同一軸上に配置されるようになっていることを特徴とする流路切換装置として構成される。
以上のように本発明は、強化繊維入り樹脂を溶融する可塑化装置と、可塑化装置で溶融した強化繊維入り樹脂を計量すると共にこれを射出する少なくも1台のプランジャ式の射出装置と、強化繊維入り樹脂が射出される射出部とからなる可塑化射出装置に設けられて強化繊維入り樹脂の流路を切換えるようになっている流路切換装置として構成される。この流路切換装置は、第1〜4の接続流路と、該第1〜4の接続流路が連通する1個のボアと、該ボア内で回転する1本の円柱状の弁体とを備え、該弁体には外周面に円周方向の所定長さの2本の溝が形成され、それによってボアと2本の溝とから独立した2本の流路である第1、2の弁内流路が構成されている。そして第1の接続流路は可塑化装置が、第2の接続流路は射出装置が、第3の接続流路は射出部が、そして第4の接続流路はプランジャ式からなる他の射出装置もしくは強化繊維入り樹脂を外部に排出する排出部が、それぞれ接続されるようになっている。そして弁体を回転して第1の位置に切換えると第1の接続流路と第2の接続流路が第1の弁内流路によって連通すると共に第3の接続流路と第4の接続流路が第2の弁内流路によって連通し、第2の位置に切換えると第1の接続流路と第4の接続流路が第1の弁内流路によって連通すると共に第2の接続流路と第3の接続流路が第2の弁内流路によって連通するように構成されている。従って、本発明に係る流路切換装置に、可塑化装置、射出装置、他の射出装置、射出部である射出ノズルが接続された、いわゆる可塑化射出装置においては、弁体を第1の位置にしているときには可塑化装置で溶融した強化繊維入り樹脂は射出装置に供給され、このとき他の射出装置では射出工程と保圧工程とを実施することができ、第2の位置にしているときには可塑化装置で溶融した強化繊維入り樹脂は他の射出装置に供給され、このとき射出装置では射出工程と保圧工程とを実施することができる。つまり可塑化装置は連続的に強化繊維入り樹脂を可塑化することができる。従って強化繊維入り樹脂の品質は均一になるし、射出工程・保圧工程において可塑化を中断しなくて済むので成形サイクルのサイクルタイムの短縮化がはかれる。そしてこのような連続的な可塑化を実現している流路切換装置は、可動部が1個の弁体のみであり構造がシンプルである。従って、流路切換装置を安価に提供することができるし、故障も少ない。またメンテナンスも容易である。そして弁体は1個だけであり、第1の弁内流路は第1、2の位置のいずれにおいても第1の接続流路に連通し、第2の弁内流路は第1、2の位置のいずれにおいても第3の接続流路に連通するように、流路切換弁が回転するようになっている。つまり第1の弁内流路は第1、2の位置のいずれにおいても可塑化装置に連通するようになっている。従って、強化繊維入りの樹脂を使用するとき、弁において切断される繊維は多くない。つまり得られる成形品の強度に影響を与えることがない。また常に第1の弁内流路には可塑化装置から可塑化された新しい強化繊維入り樹脂が流れて、射出装置や他の射出装置に計量されるので、強化繊維入り樹脂の長時間の滞留を確実に防止できる効果が得られる。そして、このように弁体を回転すると、弁の切換途中においても少なくも第1の弁内流路は射出装置に連通した状態が維持される。そうすると第1の弁内流路の容量だけ、樹脂の圧力上昇を緩和するバッファが確保されるので、弁の切換えに伴って一時的に第1の接続流路と第2、4の接続流路とが遮断されても、可塑化装置は強化繊維入り樹脂の可塑化を安定して継続できることが保証される。また、射出装置と他の射出装置とで、射出量の変更が自由でありプランジャのストロークを射出装置によって変更することもでき、射出する樹脂量を任意に制御できる。つまり本発明の流路切換装置は射出時のプランジャの自由な操作に対して制約になることがない。そして他の発明によると、第1の弁内流路は第2の弁内流路より径が大きく形成されている。一般的に可塑化装置から供給される樹脂の圧力に比して、射出装置から射出される強化繊維入り樹脂の圧力は非常に大きい。そうすると第1の弁内流路よりも第2の弁内流路の方が大きな圧力が作用することになる。弁体は回転するようになっていることから回転体であることが明らかであるが、回転体においてこのような圧力の大きさの違いによって偏荷重が発生すると故障や寿命に影響する。しかしながら、この発明では第1の弁内流路は第2の弁内流路より径が大きく形成されているので、流路切換弁に作用する偏荷重の大きさを小さくすることができ、故障や寿命に影響を及ぼさないようにすることができる。他の発明によると、第2の接続流路は、これに接続される射出装置のプランジャが射出時にその先端部が侵入するようになっており、第4の接続流路は、これに他の射出装置が接続されるとき他の射出装置のプランジャが射出時にその先端部が侵入するようになっている。そうすると第2、4の接続流路内の強化繊維入り樹脂も射出することができ、強化繊維入り樹脂が長時間滞留することを防止できる。これによって強化繊維入り樹脂が炭化等により劣化することを防止できる。また他の発明によると、流路切換装置は、第1〜4の接続流路のうち、少なくとも1箇所に排出弁が設けられ該排出弁を操作すると外部に強化繊維入り樹脂が排出されるようになっている。排出弁が設けられているので、可塑化射出装置の運転開始時に、品質が安定しない強化繊維入り樹脂を容易に排出することができる。またメンテナンス時や緊急時に樹脂を外部に排出することができ、使い勝手に優れている。さらに他の発明によると、可塑化装置と射出部はこれらが流路切換装置に接続されるとき同一軸上に配置されるようになっており、射出装置と他の射出装置はこれらが流路切換装置に接続されるとき同一軸上に配置されるようになっている。従って、これらから構成される可塑化射出装置はバランス良く配置されることになる。また、全体として強化繊維入り樹脂の流路を最短にすることができ、強化繊維入り樹脂の滞留による劣化を防止できることになる。
本発明の実施の形態に係る流路切換装置を備えた可塑化射出装置を模式的に示す断面図であり、その(ア)、(イ)は、流路切換装置の流路切換弁がそれぞれ第1、2の位置に切換えられているときの可塑化射出装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る流路切換装置を備えた可塑化射出装置を模式的に示す断面図であり、射出装置のプランジャを駆動して射出工程を実施している状態の可塑化射出装置を示す断面図である。 本実施の形態に係る流路切換装置の作用を示す図で、その(ア)〜(ウ)は、流路切換弁が色々な切換位置になっているときの流路切換装置の断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る流路切換装置を備えた可塑化射出装置を示す図で、その(ア)は可塑化射出装置を、その(イ)、(ウ)は流路切換装置に設けられている1個の排出弁を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る流路切換装置を備えた、他の実施の形態に係る可塑化射出装置を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る流路切換装置を示す図で、その(ア)は流路切換装置の斜視図、その(イ)、(ウ)はそれぞれその(ア)において矢視A−A、B−Bで見た流路切換装置の断面図である。 従来例を示す図で、その(ア)、(イ)はそれぞれ特許文献1、2に記載の可塑化射出装置を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態に係る流路切換装置は、可塑化装置と、少なくとも1台のプランジャ式の射出装置と、射出ノズル等の射出部とが接続されて可塑化射出装置が構成されるようになっているが、以下の説明では、図1の(ア)、(イ)に示されている、本実施の形態に係る可塑化射出装置1を例にして説明する。可塑化射出装置1は、樹脂を可塑化つまり溶融する可塑化装置2と、溶融した樹脂を計量しそして射出する第1、2の射出装置4、5と、後で構造を詳しく説明する流路切換装置7と、樹脂を射出する射出部つまり射出ノズル8とから構成されている。可塑化装置2は従来周知のように、加熱シリンダ10とこの加熱シリンダ10内で回転するスクリュ11とから構成され、図には示されていないが加熱シリンダ10の外周面にはヒータが、そして後端部にはホッパが設けられている。従ってヒータで加熱シリンダ10を加熱して、ホッパから材料の樹脂を供給してスクリュ11を回転すると樹脂は可塑化つまり溶融して可塑化装置2の前方に送られることになる。第1、2の射出装置4、5は従来周知のプランジャ式の射出装置からなり、射出シリンダ13、14と、この射出シリンダ13、14内で軸方向に駆動されるプランジャ16、17とから構成されている。
本実施の形態に係る流路切換装置7は、可塑化装置2と第1、2の射出装置4、5と射出部とを接続すると共に樹脂の流路を切換える流路切換機構になっている。本実施の形態においては流路切換装置7は略立方体に形成されている。このような流路切換装置7には、立方体の上面から垂直にボア19が明けられている。このボア19に次に説明する弁体20が挿入され、これらから流路切換弁21が構成されている。ところで、流路切換装置7には、立方体を構成する4面の側面の中心からボア19に連通する貫通孔が明けられている。すなわち第1〜4の接続流路23a、23b、…である。第1の接続流路23aは可塑化装置2に、そして第2、4の接続流路23b、23dはそれぞれ第1、2の射出装置4、5に、第3の接続流路23cは射出ノズル8に接続されるようになっている。
本実施の形態に係る流路切換弁21は、ボア19と弁体20とから構成されているが、弁体20は円柱状を呈し、ボア19内で回転するようになっている。弁体20の外周面には、円周方向の所定長さの溝が2本形成されている。これらの溝は円柱の同一高さ上に形成されており、一方の溝は中心軸から見て0度〜90度の範囲の円弧になるように、他方の溝は180度〜270度の範囲の円弧になるように弁体20の外周面に所定の深さで形成されている。このような弁体20がボア19に挿入されており、一方の溝とボア19とから第1の弁内流路25が、他方の溝とボア19とから第2の弁内流路26が構成されることになる。前記したように弁体20はボア19内で回転できるが、2個の回転位置つまり第1、2の位置を採ることができる。第1〜4の接続流路23a、23b、…は、第1、2の位置に応じて、第1、2の弁内流路25、26によって互いに連通したり遮断されるようになっている。
本実施の形態に係る可塑化射出装置1は、各装置が次のように接続されている。まず可塑化装置2はその先端部が流路切換装置7の所定の側面に接続されている。つまり第1の接続流路23aが明けられている面である。この対面にあたる流路切換装置7の側面に射出ノズル8がその後端部において接続されている。つまり第3の接続流路23cが明けられている面である。これによって可塑化装置2と射出ノズル8は流路切換装置7を介して同一軸上に配置されることになる。第1、2の射出装置4、5は、それぞれの先端部が流路切換ブロックの他の2面の側面に接続されている。つまり第2、4の接続流路23b、23dが明けられている面である。これらの第1、2の射出装置4、5は流路切換装置7を介して同一軸上に配置され、互いに対向している。このように各装置が配置されているので、可塑化装置2と第1、2の射出装置4、5とはそれぞれの軸が直交し、可塑化射出装置1は全体として左右対称になっている。各装置2、4、5、8は、それぞれ第1〜4の接続流路23a、23b、…に連通している。
本実施の形態においては、第1、2の射出装置4、5の射出シリンダ13、14は、その内径が第2、4の接続流路23b、23dの内径よりわずかに小さい。従ってプランジャ16、17を軸方向に駆動すると、図2に示されているように、プランジャ先端部28、29は射出シリンダ13、14の先端部を抜けて第2、4の接続流路23b、23dに侵入し、実質的に弁体20の近傍まで達することができる。あるいはプランジャ先端部28、29は第2、4の接続流路23b、23dを超えてさらに弁体20の溝内に達してもよい。弁体20の溝内に達するようにする場合には、プランジャ先端部28、29の端面は溝の形状に合わせて形成することが好ましい。本実施の形態においては、このようにプランジャ先端部28、29が深く侵入するようになっているので、射出時に流路切換装置7内における樹脂の残留量を最小限にすることができ、樹脂の長時間の滞留による変質を防止できる。
本実施の形態に係る可塑化射出装置1の作用を説明する。まず本実施の形態に係る流路切換装置7において、流路切換弁21を図1の(ア)に示されているように、第1の位置に切換える。そうすると第1、2の接続流路23a、23bは第1の弁内流路25を介して連通する。つまり可塑化装置2と第1の射出装置4が連通する。プランジャ16に所定の軸力を印加しておく。可塑化装置2において加熱シリンダ10を加熱してスクリュ11を回転すると樹脂が溶融して可塑化装置2から第1の射出装置4に供給される。溶融した樹脂の圧力によってプランジャ16が後退する。すなわち計量される。所定量が計量されたら、流路切換弁21を図1の(イ)に示されているように、第2の位置に切換える。そうすると第1、4の接続流路23a、23dは第1の弁内流路25を介して連通する。つまり可塑化装置2と第2の射出装置5が連通する。可塑化装置2は継続して運転し、樹脂を溶融する。そうすると溶融した樹脂は第2の射出装置5に供給される。一方この第2の位置において、第2、3の接続流路23b、23cも第2の弁内流路26を介して連通する。つまり第1の射出装置4と射出ノズル8が連通する。第1の射出装置4においてプランジャ16を軸方向に駆動して射出し、図に示されていない金型に溶融した樹脂を充填する。プランジャ16を最後まで駆動すると、図2に示されているようにプランジャ先端部28が射出シリンダ13を抜けて流路切換装置7内の流路である第2の接続流路23bに侵入する。これによって樹脂の残留量を最小限にすることができる。保圧工程においてプランジャ16に所定の軸力を印加する。金型に充填された樹脂が冷却固化したら、型開きして成形品を取出し、再び金型を型締めする。このような射出工程、保圧工程中においても第2の射出装置5では可塑化装置2から樹脂が供給されているが、第2の射出装置5に所定量の樹脂が計量されたら、図1の(ア)に示されているように、流路切換弁21を第1の位置に切換える。そうすると可塑化装置2と第1の射出装置4が連通し、前記したように第1の射出装置4において計量が開始される。つまり可塑化は中断されない。なお、流路切換弁21を切換えるとき、もしプランジャ先端部28、29が弁体20の溝内に侵入している場合には、安全な位置まで待避する。プランジャ先端部28、29や弁体20が破損するからである。さてこの第1の位置において第2の射出装置5と射出ノズル8も連通する。第2の射出装置5においてプランジャ17を軸方向に駆動して射出し、図に示されていない金型に樹脂を充填する。以下、同様にして成形を繰り返す。
ところで、本実施の形態に係る流路切換装置7においては、流路切換弁21の切換方法あるいは切換方向について格別に留意されている。図3の(ア)には第1の位置における流路切換装置7が模式的に示されており、可塑化装置2から供給される樹脂が第1の弁内流路25を経由して第1の射出装置4に送られ、そして第2の射出装置5から射出される樹脂が第2の弁内流路26を経由して射出ノズル8から射出される様子が示されている。第1の弁内流路25内を流れる樹脂は可塑化された直後の樹脂である一方、第2の弁内流路26内を流れる樹脂は第2の射出装置5内で計量、つまり溜められた樹脂であるので可塑化から若干の時間が経過している。弁体20は、符号36と符号37で示される2方向に回転することができ、いずれの方向に回転しても流路の切換えはできる。例えば符号36の方向に90度回転すると、図3の(イ)に示されているように、可塑化装置2と第2の射出装置5とが連通し、そして第1の射出装置4と射出ノズル8とが連通する。従って、この回転位置を第2の位置としてもよい。しかしながら、このとき可塑化装置2と第2の射出装置5を連通させているのは第2の弁内流路26であり、この流路には図3の(ア)によって説明したように第2の射出装置5から射出された樹脂、つまり可塑化から若干時間が経過している樹脂が存在している。そうするとこの樹脂が再び第2の射出装置5に戻されて滞留することになる。樹脂の滞留時間が長くなると品質の劣化の問題があり好ましくない。そこで本実施の形態においては、弁体20は符号37で示されている方向に回転するようにする。そうすると可塑化装置2と第2の射出装置5は、図3の(ウ)に示されているように、可塑化直後の樹脂しか存在していない第1の弁内流路25を介して連通する。そうすると第2の射出装置5に計量される樹脂は新しいことが保証され、樹脂の滞留を防止できる。従って本実施の形態においてはこの位置を第2の位置にしている。本実施の形態においては、このように第1の弁内流路25は第1、2の位置のいずれにおいても常に可塑化装置2に連通するようにし、第2の弁内流路26は第1、2の位置のいずれにおいても射出ノズル8に連通するようにして、樹脂の滞留を防止している。
このように本実施の形態においては、流路切換弁21の弁体20の回転方法が決められているが、これによって他の利点もある。これを説明する。流路切換弁21の切換え中においては、一時的に可塑化装置2と第1、2の射出装置4、5の連通は遮断される。遮断された状態で可塑化装置2が可塑化を継続して樹脂を供給し続けると急激に樹脂の圧力が高くなったり可塑化に影響を与えてしまう。しかしながら上で説明したようにして弁体20を回転すると、流路切換弁21の切換え中であっても、少なくとも第1の弁内流路25は可塑化装置2に連通した状態が維持される。これは第1の弁内流路25が円柱状の弁体20の外周面に形成されている溝から構成されているからであり、弁体20の回転中においても常にこの溝は第1の接続流路23aに接続されるからである。このように流路切換弁21の切換え中においても第1の弁内流路25は可塑化装置2に連通した状態が維持されるので、可塑化装置2と第1、2の射出装置4、5との連通が一時的に遮断されても、この第1の弁内流路25内の樹脂の容量分だけ樹脂が圧縮されて圧力上昇を緩衝することができる。これによって可塑化装置2による連続的な可塑化が影響を受けない。
ところでこのように第1、2の位置にかかわらず、常に第1の弁内流路25が可塑化装置2に連通するようにし、常に第2の弁内流路26が射出部つまり射出ノズル8に連通するようにする場合、第1、2の弁内流路25、26は径の大きさを変えてもよい。具体的には第1の弁内流路25の径は、第2の弁内流路26の径より大きくする。これは可塑化装置2から供給される樹脂の圧力に比して、射出時に第1、2の射出装置4、5から射出される樹脂の圧力がかなり大きいからである。この圧力の大きさの違いによって、第2の弁内流路26には第1の弁内流路25より大きな内圧が作用する。そうすると流路切換弁21つまり弁体20には偏荷重が作用してしまう。この偏荷重によって弁体20がボア19の所定の方向に押し付けられることになり、流路切換弁21が劣化したり故障し易くなってしまう。従って、この偏荷重を小さくするために、第1の弁内流路25の径は、第2の弁内流路26の径より大きくすることが好ましい。
本実施の形態に係る流路切換弁7は色々な変形が可能である。例えば、樹脂を外部に排出することができる排出弁を設けても良い。可塑化射出装置1の運転開始時において可塑化される樹脂の品質が安定していないときや、メンテナンス時、緊急時等に排出するためである。図4の(ア)に示されている可塑化射出装置1’には、排出弁37a、37b、…を備えた流路切換装置7’が設けられている。この実施の形態においては、排出弁37a、37b、…は、第1〜4の接続流路23a、23b、…の全てに設けられている。これらの排出弁37a、37b、…は、この実施の形態において全て同じ構造からなるので、第1の接続流路23aに設けられている排出弁37aについてのみ説明する。排出弁37aは、図4の(イ)に示されているように、ブロック体38と弁体40とから構成されている。ブロック体38には第1の接続流路23aの一部を構成している樹脂流路42と、この樹脂流路42を貫通する貫通孔39とが形成されている。この貫通孔39に所定の形状の弁体40が挿入され、図に示されていない駆動機構によって操作部41が操作されると弁体40が貫通孔39を上下に駆動されるようになっている。弁体40の位置が、図4の(イ)に示されているような位置にあるときには、樹脂流路42つまり第1の接続流路23aは連通し、可塑化装置2から樹脂が流路切換装置7に流れるようになっている。しかしながら運転開始時、メンテナンス時、あるいは緊急時に操作部41を操作して弁体40を図4の(ウ)に示されている位置に駆動する。そうすると樹脂流路42つまり第1の接続流路23aは閉鎖され、そして可塑化装置2からの樹脂は貫通孔39を介して外部に排出される。前記したように、この実施の形態においては、排出弁37a、37b、…は第1〜4の接続流路23a、23b、…の全てに設けられ、とこからでも樹脂を排出できるようになっている。しかしながら、排出弁37a、37b、…は必ずしも4個必要ではなく、1個だけでも樹脂の排出の目的は達成できる。なお、排出弁37a、37b、…の構造は、上で説明した構造に限定される必要はないく、外部に樹脂を排出できるようになっていればどのような構造でもよい。
本実施の形態においては、可塑化射出装置1には2台の射出装置、つまり第1、2の射出装置4、5が設けられ、これらによって交互に射出できるように説明した。しかしながら、本実施の形態に係る流路切換装置7には、射出装置を1台のみ取付けるようにしてもよい。図5には、そのような可塑化射出装置1’’が示されている。この実施の形態に係る可塑化射出装置1’’は、本実施の形態に係る流路切換装置7において、第1〜3の接続流路23a、23b、23cのそれぞれに可塑化装置2、第1の射出装置4、射出ノズル8とが接続されている。しかしながら第4の接続流路23dには、樹脂を外部に排出する排出部45が接続されている。従って、図5に示されているように、流路切換弁21が第2の位置を採る場合には、可塑化装置2から供給される樹脂は排出部45から外部に排出されることになる。排出されるので多少樹脂は無駄になってしまうが、可塑化装置2を連続的に運転できるので、流路切換弁21を第1の位置に切換えて可塑化装置2から第1の射出装置4に供給するとき、常に品質が一定の樹脂を供給することが保証される。
図6には、変形された他の実施の形態に係る流路切換装置7’’が示されている。この流路切換装置7’’において弁体20’は略直方体に形成されており、流路切換装置7’’に明けられた直方体の孔31に滑らかにスライド自在に設けられている。弁体20’には4本の溝32、33、34、35が形成されている。溝32と溝33は同一の高さに形成され、それらの下方に溝34と溝35が同一の高さに形成されている。弁体20’をスライドして、第1〜4の接続流路23a、23b、…に溝32、33が整合する第1の位置と、溝34、35が整合する第2の位置とで切換えれば、流路を切換えることができるようになっている。当業者であれば容易に理解できるように、このような流路切換装置7’’によっても本発明を実施することができる。
他の変形も可能である。例えば、本実施の形態において第1、2の射出装置4、5の射出シリンダ13、14は、その内径が第2、4の接続流路23b、23dの内径よりわずかに小さいと説明した。しかしながら内径を等しくしてもよい。この場合、射出シリンダ13、14のボアは流路切換装置7の第2、4の接続流路23b、23dと滑らかに連続することになる。そうするとプランジャ先端部28、29は滑らかに第2、4の接続流路23b、23d内に達するようにすることができる。他の変形も可能である。例えば、プランジャ16、17のプランジャ先端部28、29は、必ずしも第2、4の接続流路23b、23d内に達する必要はない。射出シリンダ13、14の内径を大きくすると、プランジャ先端部28、29は第2、4の接続流路23b、23d内に達することはできなくなるが、プランジャ16、17の射出ストロークが短くても大量の樹脂を射出することができるというメリットがある。さらに他の変形が可能であり、本実施の形態においては射出部は射出ノズル8からなるように説明したが、樹脂をフィルム状に押し出すTダイのようなものも射出部として採用することができる。
1 可塑化射出装置 2 可塑化装置
4 第1の射出装置 5 第2の射出装置
7 流路切換装置 8 射出ノズル
10 加熱シリンダ 11 スクリュ
13、14 射出シリンダ
16、17 プランジャ
19 ボア 20 弁体
21 流路切換弁
23a、23b、23c、23d 第1〜4の接続流路
25 第1の弁内流路 26 第2の弁内流路
28、29 プランジャ先端部
37a、37b、37c、37d 排出弁

Claims (5)

  1. 強化繊維入り樹脂を溶融する可塑化装置と、前記可塑化装置で溶融した強化繊維入り樹脂を計量すると共にこれを射出する少なくも1台のプランジャ式の射出装置と、強化繊維入り樹脂が射出される射出部とからなる可塑化射出装置に設けられて強化繊維入り樹脂の流路を切換えるようになっている流路切換装置であって、
    前記流路切換装置は第1〜4の接続流路と、該第1〜4の接続流路が連通する1個のボアと、該ボア内で回転する1本の円柱状の弁体とを備え、該弁体には外周面に円周方向の所定長さの2本の溝が形成され、それによって前記ボアと前記2本の溝とから独立した2本の流路である第1、2の弁内流路が構成されており、
    前記第1の接続流路は前記可塑化装置が、前記第2の接続流路は前記射出装置が、前記第3の接続流路は前記射出部が、そして前記第4の接続流路はプランジャ式からなる他の射出装置もしくは強化繊維入り樹脂を外部に排出する排出部が、それぞれ接続されるようになっており、
    前記弁体を回転して第1の位置に切換えると前記第1の接続流路と前記第2の接続流路が前記第1の弁内流路によって連通すると共に前記第3の接続流路と前記第4の接続流路が前記第2の弁内流路によって連通し、第2の位置に切換えると前記第1の接続流路と前記第4の接続流路が前記第1の弁内流路によって連通すると共に前記第2の接続流路と前記第3の接続流路が前記第2の弁内流路によって連通するようになっていることを特徴とする流路切換装置。
  2. 請求項1に記載の流路切換装置において、前記第1の弁内流路は前記第2の弁内流路より径が大きく形成されていることを特徴とする流路切換装置。
  3. 請求項1または2に記載の流路切換装置において、前記第2の接続流路は、これに接続される前記射出装置のプランジャが射出時にその先端部が侵入するようになっており、前記第4の接続流路は、これに前記他の射出装置が接続されるとき前記他の射出装置のプランジャが射出時にその先端部が侵入するようになっていることを特徴とする流路切換装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の流路切換装置は、前記第1〜4の接続流路のうち、少なくとも1箇所に排出弁が設けられ該排出弁を操作すると外部に樹脂が排出されるようになっていることを特徴とする流路切換装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の流路切換装置において、前記可塑化装置と前記射出部はこれらが前記流路切換装置に接続されるとき同一軸上に配置されるようになっており、前記射出装置と前記他の射出装置はこれらが前記流路切換装置に接続されるとき同一軸上に配置されるようになっていることを特徴とする流路切換装置。
JP2016030941A 2016-02-22 2016-02-22 可塑化射出装置の流路切換装置 Active JP6319774B2 (ja)

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