JP6318944B2 - 杭継手の回転抑止構造 - Google Patents

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Description

本発明は、一方の杭の端部に他方の杭の端部を連接させた状態で、これらの杭の必要以上の相対回転を抑止するための杭継手の回転抑止構造に関する。
従来より、一方の鋼管杭の端部に他方の鋼管杭の端部を連接させた状態で、これらの杭の相対回転を抑止することを目的として、特許文献1、特許文献2に開示されるような鋼管杭の連接構造が提案されている。
特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、下側の鋼管杭に雌円筒を取り付けるとともに、上側の鋼管杭に雄円筒を取り付けて、雄円筒を雌円筒に挿入することにより、下側の鋼管杭と上側の鋼管杭とを連接させるものである。このとき、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、雄円筒のキー溝形成部と雌円筒のキー溝形成部とが鋼管杭の軸芯方向に一致することになり、これらのキー溝形成部にキー部材を嵌め込むことにより、下側の鋼管杭と上側の鋼管杭との相対回転が抑止されるものとなる。また、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、キー溝形成部のタップ孔とキー部材のボルト孔とに取り付けられたボルトによって、キー部材の脱落が防止されることになる。
特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、下杭にプラグ部材を取り付けるとともに、上杭にソケット部材を取り付けて、プラグ部材の接続部をソケット部材の嵌入部に嵌入することにより、下杭と上杭とを連接させるものである。このとき、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、プラグ部材のキー孔とソケット部材のキー孔とが合致することになり、これらのキー孔にキーを挿入することにより、下杭と上杭との相対回転が抑止されるものとなる。また、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、プラグ部材に取り付けられた係止部材のネジ孔とキーの貫通孔とに取り付けられたボルトによって、キーの脱落が防止されることになる。
特開2004−92291号公報(第7頁、図9) 特開2006−37619号公報(第7頁、図2)
しかし、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、図32に示すように、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91とが所定の相対回転をしたときに、キー溝形成部92のタップ孔とキー部材93のボルト孔とに取り付けられたボルト99を回転軸としてキー部材93が回転することになる。このとき、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、キー部材93からボルト99にせん断力が作用してボルト99が破断することになり、このボルト99の破断によってキー溝形成部92からキー部材93が脱落し、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91との相対回転を抑止できないものとなるという問題点があった。
また、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91とが所定の相対回転をすることによってキー部材93が回転し、キー溝形成部92の側辺92a及び上下辺92bと、キー部材93の側辺93a及び角部93bとが点接触することになる。このとき、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91との相対回転による回転トルクがキー部材93に局所的に伝達されることになり、局所的に作用した回転力によってキー部材93が変形、破損して、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91との相対回転を抑止できないものとなるという問題点があった。
特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、図33に示すように、下杭94と上杭95とが所定の相対回転をしたときに、ソケット部材97の係止部材のネジ孔とキー98の貫通孔とに取り付けられたボルト99を回転軸としてキー98が回転することになる。このとき、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、キー98からボルト99にせん断力が作用してボルト99が破断することになり、このボルト99の破断によってキー孔96からキー98が脱落し、下杭94と上杭95との相対回転を抑止できないものとなるという問題点があった。
さらに、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、キー98をキー孔96に効率的に挿入するために、キー孔96の側辺96aとキー98の側辺98aとの間隔が所定の大きさとなるようにキー孔96が形成されることが一般的であり、下杭94と上杭95とが所定の相対回転をすることによってキー98が回転し、キー孔96の側辺96aとキー98の変曲部98bとが点接触することになる。このとき、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、下杭94と上杭95との相対回転による回転トルクがキー98に局所的に伝達されることになり、局所的に作用した回転力によってキー98が変形、破損して、下杭94と上杭95との相対回転を抑止できないものとなるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、せん断力等で破断するおそれのあるボルト等を使用せず、回転力がキー部材に局所的に作用することを回避して、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転を確実に抑止することのできる杭継手の回転抑止構造を提供することにある。
第1発明に係る杭継手の回転抑止構造は、一方の杭の端部に他方の杭の端部を連接させた状態で、これらの杭の相対回転を抑止する杭継手の回転抑止構造であって、第1杭の端部と第2杭の端部とを連接させた状態で、第1杭の端部の側面と第2杭の端部の側面とに連続して形成されるキー溝部と、第1杭の端部の側面と第2杭の端部の側面とに亘って前記キー溝部に嵌入されるキー部材とを備え、前記キー溝部は、第1杭の端部の側面に形成され、第2杭に対向する端面が切り欠かかれた第1溝と、第2杭の端部の側面に形成され、第杭に対向する端面が前記第1溝の第2杭に対向する端面と略同一形状で切り欠かれた第2溝とを有し、前記第1溝及び前記第2溝の何れか一方又は両方は、杭円周方向の側面の少なくとも一部が、杭板厚方向で杭中心方向に向けて拡がるテーパ状に形成され、前記第1溝及び前記第2溝の何れか一方又は両方は、杭円周方向の側面が、杭軸芯方向の上方から下方に向けて傾斜するテーパ状に形成されることを特徴とする。
発明に係る杭継手の回転抑止構造は、第1発明において、前記キー部材は、前記第1溝の杭円周方向の側面及び前記第2溝の杭円周方向の側面の何れか一方又は両方と、前記キー部材の杭円周方向の側面部とが、杭軸芯方向の上方から下方に向けて当接するように前記キー溝部に嵌入されることを特徴とする。
発明に係る杭継手の回転抑止構造は、第1発明又は明において、前記第1溝及び前記第2溝の何れか一方又は両方は、第1杭の端部と第2杭の端部とを連接させる前の状態で、前記キー部材が一時的に挿入されるキー挿入溝が形成されることを特徴とする。
発明に係る杭継手の回転抑止構造は、第発明において、前記キー部材は、前記キー溝部に前記キー部材が嵌入された状態で、前記キー部材の杭軸芯方向の上方から下方に向かう移動を制限するように溶接され、又は、前記キー挿入溝に充填材が充填されることを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、第1杭に対して第2杭が所定の相対回転をした状態で、キー部材の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材が負担することのできる回転トルクを増大させることができ、キー部材の個数を増加させることなく、キー部材の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部からキー部材が脱落することを防止することができ、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転をキー部材で確実に抑止することが可能となる。
また、第1発明〜第発明によれば、第1溝の第1溝側面及び第2溝の第2溝側面の少なくとも一部が、杭板厚方向で杭断面中心に向けて拡がるテーパ状に形成されるため、キー部材がキー溝部に嵌入された状態で、杭板厚方向で杭断面中心の反対側に向けて、キー溝部からキー部材が脱落することを防止することができ、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転をキー部材で確実に抑止することが可能となる。
また、第1発明〜発明によれば、第1溝の第1溝側面及び第2溝の第2溝側面が、杭軸芯方向の上方から下方に向けて傾斜するテーパ状に形成され、キー部材がキー溝部に確実に嵌入されるものとなり、第1杭に対して第2杭が所定の相対回転をした状態で、キー部材の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材が負担することのできる回転トルクを増大させることができ、キー部材の個数を増加させることなく、キー部材の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部からキー部材が脱落することを防止することができ、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転をキー部材で確実に抑止することが可能となる。
特に、第発明によれば、キー部材がキー溝部に嵌入された状態で、キー部材の杭軸芯方向の上方から下方に向かう移動を制限するように、キー部材がキー挿入溝に溶接され、又は、キー挿入溝に充填材が充填されるため、ボルト等を使用することによるボルト等のせん断力等による破断を回避して、キー溝部からキー部材が脱落することを防止することができ、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転をキー部材で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造を用いて第1杭と第2杭とを連接させた状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態におけるキー溝部を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態における第1溝を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態における第2溝を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態におけるキー部材を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態における第1杭の上端部と第2杭の下端部とを連接させる前の状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態における第1杭の上端部と第2杭の下端部とを連接させた後の状態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態におけるキー挿入溝に充填材が充填された状態を示す正面図であり、(b)は、キー部材がキー挿入溝に溶接された状態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態におけるキー挿入溝に鋼部材が設置された状態を示す正面図であり、(b)は、キー挿入溝にボルトが取り付けられた状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態において第1杭に対して第2杭が右方向に所定の相対回転をした状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態において第1杭に対して第2杭が左方向に所定の相対回転をした状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態における第1杭の上端部と第2杭の下端部とを連接させた後の状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態において第1杭に対して第2杭が右方向に所定の相対回転をした状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態において第1杭に対して第2杭が左方向に所定の相対回転をした状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態におけるキー溝部を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態における第1溝を示す図18のA−A断面図であり、(b)は、第2溝を示す図18のB−B断面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態におけるキー部材を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態における第1杭の上端部と第2杭の下端部とを連接させる前の状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態における第1杭の上端部と第2杭の下端部とを連接させた後の状態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態におけるキー挿入溝に充填材が充填された状態を示す正面図であり、(b)は、キー部材がキー挿入溝に溶接された状態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態におけるキー挿入溝に鋼部材が設置された状態を示す正面図であり、(b)は、キー挿入溝にボルトが取り付けられた状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態において第1杭に対して第2杭が右方向に所定の相対回転をした状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第3実施形態において第1杭に対して第2杭が左方向に所定の相対回転をした状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第4実施形態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第4実施形態におけるキー溝部を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第4実施形態における第1杭の上端部と第2杭の下端部とを連接させる状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第4実施形態において第1杭に対して第2杭が右方向に所定の相対回転をした状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第4実施形態において第1杭に対して第2杭が左方向に所定の相対回転をした状態を示す斜視図である。 特許文献1に開示された従来の鋼管杭の連接構造において、下側の鋼管杭と上側の鋼管杭とが所定の相対回転をした状態を示す正面図である。 特許文献2に開示された従来の鋼管杭の連接構造において、下杭と上杭とが所定の相対回転をした状態を示す正面図である。
以下、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図1に示すように、第1杭6と第2杭7とを杭軸芯方向Xで上下方向に連接させた状態で、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止するために用いられる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図2に示すように、第1実施形態において、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとの連接箇所に形成されるキー溝部2と、第1杭6の上端部6aの側面と第2杭7の下端部7aの側面とに亘って、キー溝部2に嵌入されるキー部材5とを備える。
キー溝部2は、図3に示すように、第1杭6の上端部6aの側面に形成される第1溝3と、第2杭7の下端部7aの側面に形成される第2溝4とを有する。キー溝部2は、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させた状態で、第1杭6の上端部6aの側面と第2杭7の下端部7aの側面とに連続して形成される。
キー溝部2は、第2溝4の杭軸芯方向Xの長さを、第1溝3の杭軸芯方向Xの長さより長くして、第2溝4の第2溝側面4bの面積が、第1溝3の第1溝側面3bの面積と略同一となるように、第1杭6の上端部6aの側面と第2杭7の下端部7aの側面とに連続して形成される。キー溝部2は、これに限らず、第1溝3の杭軸芯方向Xの長さと、第2溝4の杭軸芯方向Xの長さとが、略同一となるように形成されてもよく、如何なる比率によって形成されるものであってもよい。
第1溝3は、図3、図4に示すように、第1杭6の上端部6aの側面で、第2杭7に対向する第1溝上端面3aが切り欠かれて溝状に形成される。第1溝3は、杭円周方向Yの第1溝側面3bが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。また、第1溝3は、杭円周方向Yの第1溝側面3bが、杭軸芯方向Xの上方から下方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。
第2溝4は、図3、図5に示すように、第2杭7の下端部7aの側面で、第1杭6に対向する第2溝下端面4aが切り欠かれて溝状に形成される。第2溝4は、杭円周方向Yの第2溝側面4bが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。また、第2溝4は、杭円周方向Yの第2溝側面4bが、杭軸芯方向Xの上方から下方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。
キー溝部2は、図4に示す第1溝3の第1溝上端面3aと、図5に示す第2溝4の第2溝下端面4aとが略同一形状となるように形成される。キー溝部2は、図4に示すように、第1杭6の上端部6aの側面で、杭軸芯方向Xで第1杭6の内側となる第1溝下端面3cから連続して、略矩形溝状のキー挿入溝21が形成される。キー溝部2は、これに限らず、如何なる形状のキー挿入溝21が形成されてもよい。
キー挿入溝21は、図3、図4に示すように、杭円周方向Yの挿入溝側面21bが、第1溝下端面3cの杭板厚方向Zで杭断面中心側における幅と略同一の幅で、杭軸芯方向X及び杭板厚方向Zで略直線状にテーパをつけないで形成される。
キー部材5は、図6に示すように、鋼片等が用いられ、杭円周方向Yの側面部5cが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成されるとともに、杭軸芯方向Xの上方から下方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。
キー部材5は、図7に示すように、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させる前の状態で、キー部材5の下部5bが一時的にキー挿入溝21に挿入されて、キー部材5の上部5aが第1溝3に収納される。キー部材5は、図8に示すように、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させた後の状態で、キー溝部2で進退可能に押し上げられて、キー部材5の上部5aが第2溝4に収納されるとともに、キー部材5の下部5bが第1溝3に収納されて、キー溝部2に嵌入される。
このとき、キー部材5は、図9(a)に示すように、キー溝部2に嵌入された状態で、キー部材5の杭軸芯方向Xの移動を制限するように、キー挿入溝21にモルタル等の充填材22が充填され、キー溝部2から脱落しないように固定される。キー部材5は、これに限らず、キー挿入溝21に樹脂材等の充填材22が充填されてもよく、また、図9(b)に示すように、W部分において、キー部材5の杭軸芯方向Xの移動を制限するように、仮止溶接等によって溶接されてもよい。さらに、キー部材5は、キー溝部2に嵌入された状態で、図10(a)に示すように、ボルト24で固定された角形等の鋼部材23がキー挿入溝21に設置されてもよく、図10(b)に示すように、キー挿入溝21に取り付けられた大きなボルト24で、キー溝部2から脱落しないように固定されてもよい。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図11に示すように、第1実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A1の範囲において杭軸芯方向Xで面当接する。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図12に示すように、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A2の範囲において杭軸芯方向Xで面当接する。
このため、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bに対して、キー部材5の側面部5cが杭軸芯方向Xで点接触することを回避することができる。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6と第2杭7との相対回転による回転トルクがキー部材5に局所的に伝達されることを回避して、領域A1又は領域A2からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させることができ、キー部材5が局所的に変形、破損することを回避することができる。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図11、図12に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、領域A1又は領域A2からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を、キー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1実施形態において、図3に示すように、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bが、杭軸芯方向Xの上方から下方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図6に示すように、キー部材5の側面部5cが、杭軸芯方向Xの上方から下方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図2に示すように、キー部材5がキー溝部2に確実に嵌入されるものとなる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図11、図12に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A1及び領域A2の範囲において杭軸芯方向Xで面当接するものとなる。
これによっても、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図11、図12に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、領域A1又は領域A2からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を、キー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1実施形態において、図4に示すように、第1溝3の第1溝側面3bが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成され、図5に示すように、第2溝4の第2溝側面4bが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の側面部5cが、図6に示すように、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図2に示すように、キー部材5がキー溝部2に嵌入された状態で、杭板厚方向Zで杭断面中心の反対側に向けて、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転をキー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図9に示すように、キー部材5がキー溝部2に嵌入された状態で、キー部材5の杭軸芯方向Xの移動を制限するように、キー部材5がキー挿入溝21に溶接され、又は、キー挿入溝21に充填材22が充填される。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図11、図12に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、回転力によって作用するせん断力等で破断するおそれのあるボルト等を使用することを必要としないものとなる。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、ボルト等を使用することによるボルト等のせん断力等による破断を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転をキー部材5で確実に抑止することが可能となる。
次に、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1の第2実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図13に示すように、第2実施形態においても、キー溝部2とキー部材5とを備え、キー溝部2は、第1溝3と第2溝4とを有する。
キー溝部2は、第1杭6の上端部6aの側面を肉盛溶接等で突出させて形成される第1溝3と、第2杭7の下端部7aの側面を肉盛溶接等で突出させて形成される第2溝4とを有する。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第2実施形態においては、図2に示す第1実施形態と相違して、キー挿入溝21が形成されないものとなる。
キー部材5は、図14に示すように、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させた後の状態で、キー溝部2で進退可能に押し上げられて、キー部材5の上部5aが第2溝4に収納されるとともに、キー部材5の下部5bが第1溝3に収納されて、キー溝部2に嵌入される。このとき、キー部材5は、W部分において、キー部材5の杭軸芯方向Xの移動を制限するように、仮止溶接等によって溶接され、キー溝部2から脱落しないように固定される。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図15に示すように、第2実施形態においても、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A1の範囲において杭軸芯方向Xで面当接する。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図16に示すように、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A2の範囲において杭軸芯方向Xで面当接する。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図15、図16に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、領域A1又は領域A2からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を、キー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第2実施形態において、図14に示すように、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bが、杭軸芯方向Xの上方から下方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の側面部5cが、杭軸芯方向Xの上方から下方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図13に示すように、キー部材5がキー溝部2に確実に嵌入されるものとなり、図15、図16に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A1及び領域A2の範囲において杭軸芯方向Xで面当接するものとなる。
これによっても、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図15、図16に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、領域A1又は領域A2からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を、キー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第2実施形態において、図13、図14に示すように、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の側面部5cが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図13に示すように、キー部材5がキー溝部2に嵌入された状態で、杭板厚方向Zで杭断面中心の反対側に向けて、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転をキー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図14に示すように、キー部材5がキー溝部2に嵌入された状態で、キー部材5の杭軸芯方向Xの移動を制限するように、キー部材5がW部分で仮止溶接等によって溶接される。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図15、図16に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、回転力によって作用するせん断力等で破断するおそれのあるボルト等を使用することを必要としないものとなる。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、ボルト等を使用することによるボルト等のせん断力等による破断を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転をキー部材5で確実に抑止することが可能となる。
次に、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1の第3実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図17に示すように、第3実施形態においても、キー溝部2とキー部材5とを備え、キー溝部2は、第1溝3と第2溝4とを有する。
第1溝3は、図18、図19に示すように、第1杭6の上端部6aの側面で、第2杭7に対向する第1溝上端面3aが円弧状に切り欠かれて溝状に形成される。第1溝3は、図19(a)に示すように、杭円周方向Yの第1溝側面3bが、第1溝側面3bの中間部3dまで、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略円弧状に拡がるテーパ状に形成される。
第2溝4は、図18、図19に示すように、第2杭7の下端部7aの側面で、第1杭6に対向する第2溝下端面4aが円弧状に切り欠かれて溝状に形成される。第2溝4は、図19(b)に示すように、杭円周方向Yの第2溝側面4bが、第2溝側面4bの中間部4dまで、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略円弧状に拡がるテーパ状に形成される。
キー溝部2は、第1溝3の第1溝上端面3aと、第2溝4の第2溝下端面4aとが略同一形状となるように形成される。キー溝部2は、図18に示すように、第1杭6の上端部6aの側面で、第1杭6の内側となる第1溝下端面3cから連続して、円弧状に切り欠かれた溝状のキー挿入溝21が形成される。
キー部材5は、杭円周方向Yの側面部5cが、図20に示すように、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成されるとともに、杭軸芯方向Xにテーパをつけないで形成される。
キー部材5は、図21に示すように、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させる前の状態で、キー部材5の下部5bが一時的にキー挿入溝21に挿入されて、キー部材5の上部5aが第1溝3に収納される。キー部材5は、図22に示すように、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させた後の状態で、キー溝部2で進退可能に押し上げられて、キー部材5の上部5aが第2溝4に収納されるとともに、キー部材5の下部5bが第1溝3に収納されて、キー溝部2に嵌入される。
このとき、キー部材5は、図23(a)に示すように、キー溝部2に嵌入された状態で、キー部材5の杭軸芯方向Xの移動を制限するように、キー挿入溝21にモルタル等の充填材22が充填され、キー溝部2から脱落しないように固定される。キー部材5は、これに限らず、キー挿入溝21に樹脂材等の充填材22が充填されてもよく、また、図23(b)に示すように、W部分において、キー部材5の杭軸芯方向Xの移動を制限するように、仮止溶接等によって溶接されてもよい。さらに、キー部材5は、キー溝部2に嵌入された状態で、図24(a)に示すように、ボルト24で固定された角形等の鋼部材23がキー挿入溝21に設置されてもよく、図24(b)に示すように、キー挿入溝21に取り付けられた大きなボルト24で、キー溝部2から脱落しないように固定されてもよい。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図25に示すように、第3実施形態においても、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A1の範囲において杭軸芯方向Xで線状に当接する。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図26に示すように、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A2の範囲において杭軸芯方向Xで線状に当接する。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図25、図26に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、領域A1又は領域A2からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を、キー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第3実施形態において、図19に示すように、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bの少なくとも一部が、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略円弧状に拡がるテーパ状に形成される。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の側面部5cが、図20に示すように、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図17に示すように、キー部材5がキー溝部2に嵌入された状態で、杭板厚方向Zで杭断面中心の反対側に向けて、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転をキー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図23に示すように、キー部材5がキー溝部2に嵌入された状態で、キー部材5の杭軸芯方向Xの移動を制限するように、キー部材5がキー挿入溝21に溶接され、又は、キー挿入溝21に充填材22が充填される。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図25、図26に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、回転力によって作用するせん断力等で破断するおそれのあるボルト等を使用することを必要としないものとなる。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、ボルト等を使用することによるボルト等のせん断力等による破断を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転をキー部材5で確実に抑止することが可能となる。
次に、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1の第4実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図27に示すように、第4実施形態においても、キー溝部2とキー部材5とを備え、キー溝部2は、第1溝3と第2溝4とを有する。ここで、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第4実施形態においては、図2、図17に示す第1実施形態、第3実施形態と相違して、キー挿入溝21が形成されないものとなる。
キー溝部2は、図28に示すように、第1杭6の上端部6aの側面に形成される第1溝3と、第2杭7の下端部7aの側面に形成される第2溝4とを有して、第1溝3の第1溝上端面3aと、第2溝4の第2溝下端面4aとが略同一形状となるように形成される。キー溝部2は、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させた状態で、第1杭6の上端部6aの側面と第2杭7の下端部7aの側面とに連続して形成される。
第1溝3は、第1杭6の上端部6aの側面で、第2杭7に対向する第1溝上端面3aが切り欠かれて溝状に形成される。第1溝3は、杭円周方向Yの第1溝側面3bが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成されるとともに、杭軸芯方向Xにテーパをつけないで略ストレート状に形成される。
第2溝4は、第2杭7の下端部7aの側面で、第1杭6に対向する第2溝下端面4aが切り欠かれて溝状に形成される。第2溝4は、杭円周方向Yの第2溝側面4bが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成されるとともに、杭軸芯方向Xにテーパをつけないで略ストレート状に形成される。
キー部材5は、図29に示すように、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させる前の状態で、あらかじめキー溝部2の第1溝3に挿入されて、キー部材5の下部5bが第1溝3に収納されるとともに、キー部材5の上部5aを第1溝3の第1溝上端面3aから突出させるものとなる。また、キー部材5は、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させた後の状態で、キー部材5の上部5aが第2溝4に収納されることで、キー部材5の上部5aと下部5bとが、キー溝部2の第2溝4と第1溝3とに架設されて、キー溝部2に嵌入されるものとなる。
このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の上部5aを第1溝3の第1溝上端面3aから突出させた状態で、キー部材5の上部5aを第2溝4の下方から容易に挿入することができるものとなる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1溝3と第2溝4との位置合わせのガイドとして、キー部材5の上部5aを用いることができるため、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとの連接作業を容易かつ正確に実施することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図30に示すように、第4実施形態においても、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A1の範囲において杭軸芯方向Xで面当接する。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図31に示すように、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の側面部5cが、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bと、領域A2の範囲において杭軸芯方向Xで面当接する。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図30、図31に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をした状態で、領域A1又は領域A2からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を、キー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第4実施形態において、第1溝3の第1溝側面3b及び第2溝4の第2溝側面4bが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の側面部5cが、杭板厚方向Zで杭断面中心に向けて略直線状に拡がるテーパ状に形成される。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5がキー溝部2に嵌入された状態で、杭板厚方向Zで杭断面中心の反対側に向けて、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転をキー部材5で確実に抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第4実施形態において、図2、図17に示す第1実施形態、第3実施形態と相違して、キー挿入溝21が形成されないものとされて、キー挿入溝21での充填材22の充填や、キー部材5の溶接等を必要としないものとなる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー挿入溝21での充填材22の充填や、キー部材5の溶接等に必要となるコストを削減しながら、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転をキー部材5で確実に抑止することが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、キー溝部2は、第1杭6の上端部6aの側面に形成される第2溝4と、第2杭7の下端部7aの側面に形成される第1溝3とを有するものとしてもよい。このとき、第1溝3は、杭円周方向Yの第1溝側面3bが、杭軸芯方向Xの下方から上方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。第2溝4は、杭円周方向Yの第2溝側面4bが、杭軸芯方向Xの下方から上方に向けて略直線状に傾斜して拡がるテーパ状に形成される。キー溝部2は、第2杭7の下端部7aの側面で、杭軸芯方向Xで第2杭7の内側となる第2溝上端面から連続してキー挿入溝21が形成されてもよい。
また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6と第2杭7とを上下方向に連接させるために用いられるものに限らず、第1杭6と第2杭7とを左右方向に連接させるために用いられるものであってもよい。
1 :杭継手の回転抑止構造
2 :キー溝部
21 :キー挿入溝
21b :挿入溝側面
22 :充填材
23 :鋼部材
24 :ボルト
3 :第1溝
3a :第1溝上端面
3b :第1溝側面
3c :第1溝下端面
3d :中間部
4 :第2溝
4a :第2溝下端面
4b :第2溝側面
4d :中間部
5 :キー部材
5a :上部
5b :下部
5c :側面部
6 :第1杭
6a :上端部
7 :第2杭
7a :下端部
A1 :領域
A2 :領域
X :杭軸芯方向
Y :杭円周方向
Z :杭板厚方向

Claims (4)

  1. 一方の杭の端部に他方の杭の端部を連接させた状態で、これらの杭の相対回転を抑止する杭継手の回転抑止構造であって、
    第1杭の端部と第2杭の端部とを連接させた状態で、第1杭の端部の側面と第2杭の端部の側面とに連続して形成されるキー溝部と、第1杭の端部の側面と第2杭の端部の側面とに亘って前記キー溝部に嵌入されるキー部材とを備え、
    前記キー溝部は、第1杭の端部の側面に形成され、第2杭に対向する端面が切り欠かかれた第1溝と、第2杭の端部の側面に形成され、第杭に対向する端面が前記第1溝の第2杭に対向する端面と略同一形状で切り欠かれた第2溝とを有し、
    前記第1溝及び前記第2溝の何れか一方又は両方は、杭円周方向の側面の少なくとも一部が、杭板厚方向で杭中心方向に向けて拡がるテーパ状に形成され
    前記第1溝及び前記第2溝の何れか一方又は両方は、杭円周方向の側面が、杭軸芯方向の上方から下方に向けて傾斜するテーパ状に形成されること
    を特徴とする杭継手の回転抑止構造。
  2. 前記キー部材は、前記第1溝の杭円周方向の側面及び前記第2溝の杭円周方向の側面の何れか一方又は両方と、前記キー部材の杭円周方向の側面部とが、杭軸芯方向の上方から下方に向けて当接するように前記キー溝部に嵌入されること
    を特徴とする請求項1記載の杭継手の回転抑止構造。
  3. 前記第1溝及び前記第2溝の何れか一方又は両方は、第1杭の端部と第2杭の端部とを連接させる前の状態で、前記キー部材が一時的に挿入されるキー挿入溝が形成されること
    を特徴とする請求項1又は2記載の杭継手の回転抑止構造。
  4. 前記キー部材は、前記キー溝部に前記キー部材が嵌入された状態で、前記キー部材の杭軸芯方向の上方から下方に向かう移動を制限するように溶接され、又は、前記キー挿入溝に充填材が充填されること
    を特徴とする請求項記載の杭継手の回転抑止構造。
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