JP6477335B2 - 鋼管杭継手の回転抑止構造 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の鋼管杭を連結して相対回転を抑止する鋼管杭継手の回転抑止構造に関する。
従来から、継手部に異物が侵入し易いような施工環境であっても、柱状体同士の接合を確実に解除できるものとして、例えば、特許文献1に開示された柱状体の継手構造が提案されている。
特許文献1に開示された柱状体の継手構造は、一方の柱状体の先端部に固着された筒状継手部と、他方の柱状体の先端部に固着されて前記筒状継手部に挿入される軸状継手部と、軸状継手部と筒状継手部との長手方向の相対移動を拘束する移動拘束手段とを備える。
ここで、特許文献1に開示された柱状体の継手構造は、前記移動拘束手段として、軸状継手部の外周部に設けられた第一係合部と、筒状継手部の内周部に設けられた第二係合部とを有する。特許文献1に開示された柱状体の継手構造は、第一係合部と第二係合部とを係合することで、軸状継手部と筒状継手部との長手方向の相対移動が拘束される。
特開2012−172338号公報
特許文献1に開示された柱状体の継手構造9は、図22に示すように、軸状継手部の軸側基部の外周部を部分的に切り欠くことで第一溝91が形成されて、筒状継手部の嵌受部の外周部を部分的に切り欠くことで第二溝92が形成される。特許文献1に開示された柱状体の継手構造9は、軸状継手部を筒状継手部に挿入した状態で、第一溝91と第二溝92とを位置合わせして、第一溝91と第二溝92とに跨るように回転止めキー90が嵌め込まれる。特許文献1に開示された柱状体の継手構造9は、第一溝91に設けたネジ孔にボルト93を締め込み、第一溝91と第二溝92とに跨るように回転止めキー90を固定することで、軸状継手部と筒状継手部との周方向の相対回転が拘束される。
しかし、特許文献1に開示された柱状体の継手構造9は、第一溝91及び第二溝92から回転止めキー90が脱落しないように、第一溝91のネジ孔に締め込まれたボルト93によって回転止めキー90が固定される。このため、特許文献1に開示された柱状体の継手構造9は、図22(a)に示すように、軸状継手部と筒状継手部との周方向の相対回転を回転止めキー90で拘束するときに、回転止めキー90からボルト93に対して、想定以上の大きなせん断力Tが作用したときは、ボルト93が破断するおそれがある。
また、特許文献1に開示された柱状体の継手構造9は、軸状継手部と筒状継手部との相対回転を拘束するときに、図22(b)に示すように、回転止めキー90が周方向で交互に回動することで、回転止めキー90の回転力Rがボルト93に伝達されて、想定以上の大きな回転力Rが作用したときは、ネジ孔からボルト93が次第に緩んで抜け出すおそれがある。このとき、特許文献1に開示された柱状体の継手構造9は、想定以上のせん断力T又は回転力Rが作用してボルト93が破断又は抜け出すことで、第一溝91及び第二溝92から回転止めキー90が脱落して、軸状継手部と筒状継手部との相対回転を拘束できず、施工時の柱状体への回転トルクの伝達が困難となるおそれがあった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、ボルトナット又はイモネジ等を用いることなく、キー溝部から脱落しないようにキー部材を取り付けることで、第1鋼管杭と第2鋼管杭との相対回転をキー部材で抑止することのできる鋼管杭継手の回転抑止構造を提供することにある。
第1発明に係る鋼管杭継手の回転抑止構造は、複数の鋼管杭を連結して相対回転を抑止する鋼管杭継手の回転抑止構造であって、第1鋼管杭と第2鋼管杭とを管長方向で互いに連結する外嵌継手と内嵌継手とを備え、前記外嵌継手は、管長方向の先端側に設けられる外嵌先端部を有して、前記外嵌先端部の外面が切り欠かれることで、前記外嵌先端部に外嵌側キー溝部が形成されて、前記内嵌継手は、管長方向の基端側に設けられる内嵌基端部を有して、前記内嵌基端部の外面が切り欠かれることで、前記内嵌基端部に内嵌側キー溝部が形成されて、前記外嵌継手及び前記内嵌継手は、管長方向で互いに連結したときに、前記外嵌側キー溝部と前記内嵌側キー溝部とを管長方向に連続させたキー溝部が形成されて、前記キー溝部は、管径方向の外側よりも内側を拡開させた係止溝が形成されて、前記外嵌側キー溝部から前記内嵌側キー溝部まで連続して架設されるキー部材が、前記係止溝に嵌め込まれて管径方向に係止され、前記キー部材は、管周方向の両端側よりも中間側を管長方向に円弧状に突出させた延伸部が形成されることを特徴とする。
第2発明に係る鋼管杭継手の回転抑止構造は、第1発明において、前記キー部材は、管径方向の外側よりも内側を延伸させた前記延伸部が形成されることを特徴とする。
第3発明に係る鋼管杭継手の回転抑止構造は、第2発明において、前記キー溝部は、管長方向の上側に配置される上側面、及び、下側に配置される下側面に、管長方向に拡開させた一対の前記係止溝が形成されて、前記キー部材は、管長方向の上側に配置される上端面、及び、下側に配置される下端面に、管長方向に延伸させた一対の前記延伸部が形成されることを特徴とする。
第4発明に係る鋼管杭継手の回転抑止構造は、第2発明又は第3発明において、前記キー溝部は、管径方向の外側から内側に向けてテーパ状に傾斜させて、管長方向に拡開させた前記係止溝が形成されて、前記キー部材は、管径方向の外側から内側に向けてテーパ状に傾斜させて、管長方向に延伸させた前記延伸部が形成されることを特徴とする。
第5発明に係る鋼管杭継手の回転抑止構造は、第2発明又は第3発明において、前記キー溝部は、管径方向の外側よりも内側を凹状に形成して、管長方向に拡開させた前記係止溝が形成されて、前記キー部材は、管径方向の外側よりも内側を凸状に形成して、管長方向に延伸させた前記延伸部が形成されることを特徴とする。
発明に係る鋼管杭継手の回転抑止構造は、第1発明〜第発明の何れかにおいて、前記外嵌継手及び前記内嵌継手は、管長方向で互いに相対移動させることで、前記内嵌継手が前記外嵌継手に挿入されて、管周方向で互いに相対回転させることなく、管長方向で互いに連結されることを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、キー部材がキー溝部の係止溝で管径方向に係止されるため、ボルトナット又はイモネジ等を用いてキー部材を固定しなくても、キー溝部からキー部材が脱落しないものとなる。これにより、第1発明〜第発明によれば、破断又は抜け出し等が懸念されるボルトナット又はイモネジ等を用いることなく、キー溝部から脱落しないようにキー部材を取り付けて、第1鋼管杭と第2鋼管杭との相対回転をキー部材で抑止することで、複数の鋼管杭へ回転トルクを伝達させることが可能となる。
第1発明〜第6発明によれば、管周方向の両端側よりも中間側でキー部材の延伸部が突出することで、キー部材を円滑に回動させるとともに、管周方向の両端側での延伸部の接触を緩和して、キー部材の延伸部又はキー溝部の変形、破損等を防止することができる。これにより、第1発明〜第6発明によれば、破断又は抜け出し等が懸念されるボルトナット又はイモネジ等を用いることなく、キー部材の延伸部又はキー溝部の変形、破損等を防止して、キー溝部から脱落しないようにキー部材を取り付けることが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造が用いられる複数の鋼管杭を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造の外嵌継手及び内嵌継手を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造の外嵌継手を示す正面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造の内嵌継手を示す正面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で外嵌継手と内嵌継手との挿入を完了させる前の状態を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で外嵌継手と内嵌継手との挿入を完了させた後の状態を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で外嵌継手と内嵌継手とを嵌合させた状態を示す拡大側面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造のキー溝部を示す拡大正面図であり、(b)は、その拡大側面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造でテーパ状の係止溝にキー部材が嵌め込まれた状態を示す拡大側面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で管径方向の中間部に形成された凹状の係止溝にキー部材が嵌め込まれた状態を示す拡大側面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で管径方向の最も内側に形成された凹状の係止溝にキー部材が嵌め込まれた状態を示す拡大側面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造でテーパ状の延伸部が形成されたキー部材を示す拡大正面図であり、(b)は、その拡大側面図であり、(c)は、その拡大平面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で管径方向の中間部に凸状の延伸部が形成されたキー部材を示す拡大正面図であり、(b)は、その拡大側面図であり、(c)は、その拡大平面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で管径方向の最も内側に凸状の延伸部が形成されたキー部材を示す拡大正面図であり、(b)は、その拡大側面図であり、(c)は、その拡大平面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で一方側面及び他方側面にも延伸部が形成されたキー部材を示す拡大平面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で両端側よりも中間側を湾曲するように突出させたキー部材の延伸部を示す拡大正面図であり、(b)は、その拡大側面図であり、(c)は、そのZ−Z線断面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造で両端側よりも中間側を突出させた延伸部の変形例を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造でキー部材の管径方向の全体が凹状の係止溝に嵌め込まれた状態を示す拡大側面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造が用いられる複数の鋼管杭を正回転させた状態を示す正面図であり、(b)は、その逆回転させた状態を示す正面図である。 本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造のキー部材で外嵌継手と内嵌継手との相対回転を抑止した状態を示す拡大正面図である。 (a)は、管周方向で略均一に延伸部を突出させたキー部材が回動する状態を示す正面図であり、(b)は、その両端側よりも中間側で湾曲するように延伸部を突出させたキー部材が回動する状態を示す正面図である。 (a)は、従来の柱状体の継手構造で回転止めキーからボルトにせん断力が伝達される状態を示す拡大正面図であり、(b)は、その回転力が伝達される状態を示す拡大正面図である。
以下、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、地盤上に構築される構造物の基礎杭等の継手として、図1に示すように、断面形状が略円形状等に形成された複数の鋼管杭を連結して、複数の鋼管杭の管周方向Wの相対回転を抑止するために用いられる。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、地盤内8の上方に埋め込まれる第1鋼管杭1と、地盤内8の下方に埋め込まれる第2鋼管杭2とが、複数の鋼管杭として管長方向Yで互いに連結されて、回転トルクを導入した回転圧入工法等により埋設される。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、第1鋼管杭1の下端部と第2鋼管杭2の上端部とを管長方向Yで互いに連結する外嵌継手3と内嵌継手4とを備える。本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、第1鋼管杭1の下端部に略円形状の外嵌継手3が取り付けられて、第2鋼管杭2の上端部に略円形状の内嵌継手4が取り付けられる。
外嵌継手3は、図2に示すように、管長方向Yの先端側に設けられる外嵌先端部34を有して、外嵌先端部34が第2鋼管杭2に向けて、管長方向Yに延びて形成される。外嵌継手3は、管長方向Yの基端側に設けられる外嵌基端部35を有して、外嵌基端部35の上端部が第1鋼管杭1の下端部に溶接等で取り付けられる。
外嵌継手3は、外嵌先端部34から外嵌基端部35までの内周面に、管径方向Xの内側Aから溝状に陥没させた複数の外嵌溝状部32が、管周方向Wで連続的又は断続的に形成される。外嵌継手3は、管長方向Yで2段に亘って外嵌溝状部32が形成されるが、管長方向Yで1段以上の如何なる段数に亘って外嵌溝状部32が形成されてもよい。
外嵌継手3は、図3に示すように、管周方向Wで外嵌溝状部32が溝状に延びることで、管長方向Yで外嵌溝状部32に隣り合う外嵌山部31が、管長方向Yで複数段に亘って形成される。外嵌継手3は、例えば、外嵌溝状部32の管周方向Wの断面形状が略矩形状に形成されて、外嵌山部31の板厚よりも外嵌溝状部32の板厚が小さいものとなる。
外嵌継手3は、管長方向Yで複数段に亘って外嵌山部31が形成されて、管長方向Yの先端側の外嵌山部31の板厚と、管長方向Yの基端側の外嵌山部31の板厚とが、略同一のものとなる。外嵌継手3は、これに限らず、管長方向Yの基端側の外嵌山部31の板厚よりも、管長方向Yの先端側の外嵌山部31の板厚が小さいものとなってもよい。
外嵌継手3は、外嵌先端部34の外面34aが切り欠かれることで、外嵌先端部34に外嵌側キー溝部61が形成される。外嵌継手3は、外嵌先端部34の外面34aから内側Aまで貫通させて、管周方向Wの1箇所又は複数箇所に外嵌側キー溝部61が形成されて、例えば、外嵌側キー溝部61が略矩形状に形成されるものとなる。
外嵌継手3は、図2に示すように、管周方向Wで断続的に延びる鋼製等の係止片30が、外嵌山部31よりも管径方向Xの内側Aに突出しないように、各々の外嵌溝状部32に収容される。係止片30は、外嵌溝状部32から管径方向Xに突出する高さを、外嵌山部31よりも小さくして、例えば、管周方向Wの断面形状が略矩形状に形成される。
外嵌継手3は、管周方向Wの1箇所又は複数箇所で、管径方向Xの外側Bから内側Aに向けて、外嵌溝状部32まで貫通させた孔部33が形成される。外嵌継手3は、管周方向Wの複数箇所に孔部33が形成される場合に、外嵌溝状部32に沿って係止片30が収容された位置に、管周方向Wで略均等に離間して複数箇所の孔部33が配置される。
内嵌継手4は、管長方向Yの先端側に設けられる内嵌先端部44を有して、内嵌先端部44が第1鋼管杭1に向けて、管長方向Yに延びて形成される。内嵌継手4は、管長方向Yの基端側に設けられる内嵌基端部45を有して、内嵌基端部45の下端部が第2鋼管杭2の上端部に溶接等で取り付けられる。
内嵌継手4は、内嵌先端部44から内嵌基端部45までの外周面に、管径方向Xの外側Bから溝状に陥没させた複数の内嵌溝状部42が、管周方向Wで連続的又は断続的に形成される。内嵌継手4は、管長方向Yで2段に亘って内嵌溝状部42が形成されるが、管長方向Yで1段以上の如何なる段数に亘って内嵌溝状部42が形成されてもよい。
内嵌継手4は、図4に示すように、管周方向Wで内嵌溝状部42が溝状に延びることで、管長方向Yで内嵌溝状部42に隣り合う内嵌山部41が、管長方向Yで複数段に亘って形成される。内嵌継手4は、例えば、内嵌溝状部42の管周方向Wの断面形状が略矩形状に形成されて、内嵌山部41の板厚よりも内嵌溝状部42の板厚が小さいものとなる。
内嵌継手4は、管長方向Yで複数段に亘って内嵌山部41が形成されて、管長方向Yの先端側の内嵌山部41の板厚と、管長方向Yの基端側の内嵌山部41の板厚とが、略同一のものとなる。内嵌継手4は、これに限らず、管長方向Yの基端側の内嵌山部41の板厚よりも、管長方向Yの先端側の内嵌山部41の板厚が小さいものとなってもよい。
内嵌継手4は、内嵌基端部45の外面45aが切り欠かれることで、内嵌基端部45に内嵌側キー溝部62が形成される。内嵌継手4は、内嵌基端部45の外面45aから内側Aに向けて所定の深さで切り欠いて、管周方向Wの1箇所又は複数箇所に内嵌側キー溝部62が形成されて、例えば、内嵌側キー溝部62が略矩形状に形成されるものとなる。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、図5に示すように、最初に、管長方向Yで第1鋼管杭1と第2鋼管杭2とを互いに連結させるときに、第2鋼管杭2に取り付けられた内嵌継手4が、第1鋼管杭1に取り付けられた外嵌継手3に挿入されるものとなる。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、内嵌継手4を外嵌継手3に挿入するとき、管長方向Yで互いに接近するように直進して相対移動する。外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌先端部34の内周面の内径を、内嵌先端部44の外周面の外径以下とすることで、内嵌継手4の内嵌先端部44が外嵌継手3の外嵌基端部35に向けて内挿されるものとなる。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌溝状部32に係止片30を収容したまま、外嵌山部31よりも内側Aに係止片30を突出させないで、内嵌継手4が外嵌継手3に挿入される。外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌継手3と内嵌継手4との挿入を完了させる前の段階で、外嵌側キー溝部61及び内嵌側キー溝部62の何れかにキー部材5が嵌め込まれる。
ここで、キー部材5は、外嵌側キー溝部61及び内嵌側キー溝部62よりも外形寸法を小さくした鋼製等のものが用いられる。キー部材5は、例えば、管長方向Yで下側の内嵌側キー溝部62に嵌め込まれる場合に、外嵌継手3と内嵌継手4との挿入を完了させる前の段階で、キー部材5の上部が内嵌側キー溝部62から管長方向Yの上方に突出する。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、図6に示すように、外嵌継手3と内嵌継手4との挿入を完了させた後の段階で、外嵌側キー溝部61と内嵌側キー溝部62とが、互いに略同一の管周方向Wの位置で、管長方向Yで互いに連続させて配置される。このとき、外嵌継手3及び内嵌継手4は、内嵌側キー溝部62から管長方向Yの上方に突出させたキー部材5の上部が、管長方向Yで上側の外嵌側キー溝部61に嵌め込まれる。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌側キー溝部61と内嵌側キー溝部62とを、互いに略同一の管周方向Wの位置に配置するため、外嵌側キー溝部61と内嵌側キー溝部62とを管長方向Yに連続させたキー溝部6が形成される。外嵌継手3及び内嵌継手4は、管長方向Yで互いに連結したときに、キー部材5がキー溝部6に嵌め込まれて、管長方向Yで外嵌側キー溝部61から内嵌側キー溝部62まで連続してキー部材5が架設される。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌継手3と内嵌継手4との挿入を完了させた後の段階で、外嵌溝状部32と内嵌溝状部42とが、管長方向Yの略同一の位置で、管径方向Xで互いに対向させて配置される。外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌継手3と内嵌継手4との挿入を完了させた後の段階で、管周方向Wで互いに相対回転させずに連結される。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、図7に示すように、内嵌継手4を外嵌継手3に挿入した状態で、管径方向Xの外側Bから孔部33にネジ36を螺合させる。外嵌継手3及び内嵌継手4は、ネジ36の先端で係止片30が管径方向Xの内側Aに向けて押し込まれることで、外嵌溝状部32と内嵌溝状部42とに跨って係止片30が架設されるものとなる。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌溝状部32の管長方向Yの長さと、内嵌溝状部42の管長方向Yの長さとが、略同一のものとなる。このとき、外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌山部31及び内嵌山部41の各々が、外嵌溝状部32と内嵌溝状部42とに跨って架設された係止片30に、管長方向Yで互いに相対移動しないように拘束される。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、外嵌継手3の先端側で外嵌先端部34と内嵌基端部45とが互いに当接されて、内嵌継手4の先端側で内嵌先端部44と外嵌基端部35とが互いに当接される。外嵌継手3及び内嵌継手4は、これに限らず、外嵌継手3の先端側で外嵌先端部34と内嵌基端部45とが互いに離間されてもよく、また、内嵌継手4の先端側で内嵌先端部44と外嵌基端部35とが互いに離間されてもよい。
外嵌継手3及び内嵌継手4は、管長方向Yで互いに接近するように直進させて相対移動させることで、内嵌継手4が外嵌継手3に挿入される。また、外嵌継手3及び内嵌継手4は、管周方向Wで互いに相対回転させることなく、管長方向Yで互いに相対移動させないように係止片30で拘束されることで、管長方向Yで互いに連結されるものとなる。
ここで、キー溝部6は、図8(a)に示すように、外嵌側キー溝部61の管周方向Wの側面61bと、内嵌側キー溝部62の管周方向Wの側面62bとが、管周方向Wの両側で互いに略平行となるように、管長方向Yに連続させて配置される。また、キー溝部6は、図8(b)に示すように、管長方向Yで上側に配置される上側面61aと、管長方向Yで下側に配置される下側面62aとが、管長方向Yで互いに対向させて形成される。
キー溝部6は、図8に示すように、管径方向Xの外側Bよりも内側Aを、管長方向Yに拡開させた一対の係止溝60が、管長方向Yで上側の上側面61aと下側の下側面62aとに形成される。キー溝部6は、これに限らず、上側面61a及び下側面62aの何れかのみに係止溝60が形成されてもよく、また、必要に応じて、外嵌側キー溝部61の側面61b又は内嵌側キー溝部62の側面62bにも係止溝60が形成されてもよい。
キー溝部6は、図9に示すように、上側面61a及び下側面62aが管長方向Yに連続して略直線状に傾斜することで、管径方向Xの外側Bから内側Aに向けてテーパ状に傾斜させて、管長方向Yに拡開させた係止溝60が形成される。キー溝部6は、管径方向Xの外側Bよりも内側Aを管長方向Yに拡開させた係止溝60が形成されることで、キー部材5が係止溝60に嵌め込まれて管径方向Xに係止される。
また、キー溝部6は、図10、図11に示すように、上側面61a及び下側面62aの一部を管長方向Yで段状に陥没させることで、管径方向Xの外側Bよりも内側Aを凹状に形成して、管長方向Yに拡開させた係止溝60が形成されてもよい。このとき、キー溝部6は、図10に示すように、管径方向Xの中間部に凹状の係止溝60が形成されて、又は、図11に示すように、管径方向Xの最も内側Aに凹状の係止溝60が形成される。
キー部材5は、図12に示すように、管周方向Wの断面形状が略台形状に形成される。キー部材5は、図12(a)、図12(c)に示すように、管周方向Wの一方側面53と他方側面54とが、管周方向Wの両側で互いに略平行となるように配置される。キー溝部6は、図12(a)、図12(b)に示すように、管長方向Yの上側に上端面51が配置されるとともに、管長方向Yの下側に下端面52が配置される。
キー部材5は、図12に示すように、管径方向Xの外側Bよりも内側Aを、管長方向Yに延伸させた一対の延伸部50が、管長方向Yで上側の上端面51と下側の下端面52とに形成される。キー部材5は、これに限らず、上端面51及び下端面52の何れかのみに延伸部50が形成されてもよい。
キー部材5は、図9に示すように、上端面51及び下端面52が管長方向Yに連続して略直線状に傾斜することで、キー溝部6の係止溝60と同様に、管径方向Xの外側Bから内側Aに向けてテーパ状に傾斜させて、管長方向Yに延伸させた延伸部50が形成される。キー部材5は、管径方向Xの外側Bよりも内側Aを管長方向Yに延伸させた延伸部50が形成されて、キー溝部6の係止溝60に延伸部50が嵌め込まれる。
また、キー部材5は、図13、図14に示すように、上端面51及び下端面52の一部を管長方向Yで段状に突出させることで、管径方向Xの外側Bよりも内側Aを凸状に形成して、管長方向Yに延伸させた延伸部50が形成されてもよい。このとき、キー部材5は、図10、図13に示すように、管径方向Xの中間部に凸状の延伸部50が形成されて、又は、図11、図14に示すように、管径方向Xの最も内側Aに凸状の延伸部50が形成されて、キー溝部6の係止溝60に延伸部50が嵌め込まれる。
キー部材5は、図15に示すように、必要に応じて、一方側面53及び他方側面54にも管周方向Wに延伸させた延伸部50が形成されてもよい。このとき、キー部材5は、図15(a)に示すように、管周方向Wでテーパ状に延伸させた延伸部50が形成されて、又は、図15(b)、図15(c)に示すように、管周方向Wで凸状に延伸させた延伸部50が形成されて、キー溝部6の係止溝60に延伸部50が嵌め込まれる。
キー部材5は、図12〜図14に示すように、管周方向Wの両端側Sから中間側Cまで連続して、管周方向Wで略均一に突出させて延伸部50が形成される。また、キー部材5は、図16に示すように、管周方向Wの両端側Sよりも中間側Cを湾曲するように突出させて、管長方向Yに延伸させた延伸部50が形成されてもよい。このとき、キー部材5は、管周方向Wの両端側Sに形成された延伸部50が小さく、管周方向Wの中間側Cに形成された延伸部50が大きくなるように、略円弧状等の延伸部50が形成される。
キー部材5は、管周方向Wの両端側Sよりも中間側Cを屈曲するように突出させて、図17(a)に示すように、略台形状に延伸させた延伸部50、又は、図17(b)に示すように、略段状に延伸させた延伸部50が形成されてもよい。また、キー部材5は、図17(c)に示すように、管周方向Wの両端側Sで延伸部50が面取り等されて、延伸部50の角部が丸みを帯びた形状となることで、管周方向Wの両端側Sよりも中間側Cを突出させてもよい。
キー部材5は、図12〜図17に示すように、管径方向Xの外側Bよりも内側Aを延伸させた延伸部50が形成される。また、キー部材5は、管径方向Xの板厚を小さいものとして、延伸部50が形成されることなく、管周方向Wの断面形状が略矩形状に形成されてもよい。このとき、キー部材5は、図18に示すように、管径方向Xの外面55から内面56まで、キー部材5の管径方向Xの全体が、キー溝部6の係止溝60に嵌め込まれて、キー溝部6の係止溝60で管径方向Xに係止されるものとなる。
第1鋼管杭1及び第2鋼管杭2は、図19に示すように、外嵌継手3と内嵌継手4とで管長方向Yに連結されて、複数の鋼管杭に回転トルクを導入することで、複数の鋼管杭の先端側に設けられた螺旋翼を回転させながら、地盤内8を推進して回転圧入される。このとき、第1鋼管杭1及び第2鋼管杭2は、管長方向Yで互いに連結した状態で、地盤内8で正回転又は逆回転に回転させながら、地盤内8に埋め込まれるものとなる。
第1鋼管杭1及び第2鋼管杭2は、図19(a)に示すように、複数の鋼管杭を左回りに正回転させるとともに、図19(b)に示すように、地盤内8の硬さや障害物の存在等に応じて、複数の鋼管杭を右回りに逆回転させる。なお、第1鋼管杭1及び第2鋼管杭2は、右回りを正回転、左回りを逆回転とするものでもよい。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、図20に示すように、複数の鋼管杭を回転させるときに、回転トルクが導入される第1鋼管杭1が第2鋼管杭2に対して相対回転する。本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、キー部材5がキー溝部6に架設されて、キー部材5の一方側面53が外嵌側キー溝部61の側面61bに当接するとともに、キー部材5の他方側面54が内嵌側キー溝部62の側面62bに当接する。
鋼管杭に導入された回転トルクは、キー部材5の一方側面53が外嵌側キー溝部61の側面61bに当接することで、第1鋼管杭1からキー部材5に伝達される。また、鋼管杭に導入された回転トルクは、キー部材5の他方側面54が内嵌側キー溝部62の側面62bに当接することで、キー部材5から第2鋼管杭2に伝達される。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、キー部材5の一方側面53及び他方側面54が、管周方向Wの両側からキー溝部6に挟み込まれるため、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2との相対回転を抑止するものとなる。このとき、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、第1鋼管杭1及び第2鋼管杭2が正回転及び逆回転で交互に回転することで、図21(a)に示すように、キー部材5が左回り及び右回りで交互に回動する。
ここで、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、図9〜図11に示すように、キー部材5の延伸部50が、キー溝部6の係止溝60に嵌め込まれて、又は、図18に示すように、キー部材5の管径方向Xの全体が、キー溝部6の係止溝60に嵌め込まれる。このとき、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、キー部材5がキー溝部6の係止溝60で管径方向Xに係止されるため、ボルトナット又はイモネジ等を用いてキー部材5を固定しなくても、キー溝部6からキー部材5が脱落しないものとなる。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、イモネジ等でキー部材5をキー溝部6に固定しなくても、キー部材5の脱落を防止することができるため、イモネジ等の破断又は抜け出しを懸念することなく、キー部材5をキー溝部6に取り付けることができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、破断又は抜け出し等が懸念されるボルトナット又はイモネジ等を用いることなく、キー溝部6から脱落しないようにキー部材5を取り付けて、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2との相対回転をキー部材5で抑止することで、複数の鋼管杭へ回転トルクを伝達させることが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、図16、図17に示すように、管周方向Wの両端側Sよりも中間側Cで、キー部材5の延伸部50を管長方向Yに湾曲等するように突出させてもよい。本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、管周方向Wの両端側Sよりも中間側Cで略円弧状等に突出させた延伸部50が形成されることで、図21(b)に示すように、キー部材5が左回り及び右回りで交互に回動した場合でも、キー溝部6の上側面61a及び下側面62aで、略円弧状等の延伸部50が摺動するものとなり、キー部材5を円滑に回動させることができる。また、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、キー部材5が左回り及び右回りで交互に回動した場合でも、キー部材5の一方側面53や他方側面54がキー溝部6と接触して、キー部材5の延伸部50とキー溝部6との接触が緩和されるため、キー部材5の延伸部50が大きな力を受けにくく変形しにくいものとなり、キー部材5がキー溝部6から脱落しにくいものとなる。
本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、管周方向Wの両端側Sよりも中間側Cでキー部材5の延伸部50が突出することで、キー部材5を円滑に回動させるとともに、管周方向Wの両端側Sでの延伸部50の接触を緩和して、キー部材5の延伸部50又はキー溝部6の変形、破損等を防止することができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、破断又は抜け出し等が懸念されるボルトナット又はイモネジ等を用いることなく、キー部材5の延伸部50又はキー溝部6の変形、破損等を防止して、キー溝部6から脱落しないようにキー部材5を取り付けることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
例えば、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、第1鋼管杭1に内嵌継手4が取り付けられるとともに、第2鋼管杭2に外嵌継手3が取り付けられてもよい。また、本発明を適用した鋼管杭継手の回転抑止構造7は、第1鋼管杭1又は第2鋼管杭2の端部が切削されることで、第1鋼管杭1又は第2鋼管杭2そのものに外嵌継手3又は内嵌継手4が設けられてもよい。
1 :第1鋼管杭
2 :第2鋼管杭
3 :外嵌継手
30 :係止片
31 :外嵌山部
32 :外嵌溝状部
33 :孔部
34 :外嵌先端部
34a :外面
35 :外嵌基端部
36 :ネジ
4 :内嵌継手
41 :内嵌山部
42 :内嵌溝状部
44 :内嵌先端部
45 :内嵌基端部
45a :外面
5 :キー部材
50 :延伸部
51 :上端面
52 :下端面
53 :一方側面
54 :他方側面
55 :キー部材の外面
56 :キー部材の内面
6 :キー溝部
60 :係止溝
61 :外嵌側キー溝部
61a :上側面
61b :側面
62 :内嵌側キー溝部
62a :下側面
62b :側面
7 :回転抑止構造
8 :地盤内
A :内側
B :外側
C :中間側
S :両端側
W :管周方向
X :管径方向
Y :管長方向

Claims (6)

  1. 複数の鋼管杭を連結して相対回転を抑止する鋼管杭継手の回転抑止構造であって、
    第1鋼管杭と第2鋼管杭とを管長方向で互いに連結する外嵌継手と内嵌継手とを備え、
    前記外嵌継手は、管長方向の先端側に設けられる外嵌先端部を有して、前記外嵌先端部の外面が切り欠かれることで、前記外嵌先端部に外嵌側キー溝部が形成されて、
    前記内嵌継手は、管長方向の基端側に設けられる内嵌基端部を有して、前記内嵌基端部の外面が切り欠かれることで、前記内嵌基端部に内嵌側キー溝部が形成されて、
    前記外嵌継手及び前記内嵌継手は、管長方向で互いに連結したときに、前記外嵌側キー溝部と前記内嵌側キー溝部とを管長方向に連続させたキー溝部が形成されて、
    前記キー溝部は、管径方向の外側よりも内側を拡開させた係止溝が形成されて、前記外嵌側キー溝部から前記内嵌側キー溝部まで連続して架設されるキー部材が、前記係止溝に嵌め込まれて管径方向に係止され
    前記キー部材は、管周方向の両端側よりも中間側を管長方向に円弧状に突出させた延伸部が形成されること
    を特徴とする鋼管杭継手の回転抑止構造。
  2. 前記キー部材は、管径方向の外側よりも内側を延伸させた前記延伸部が形成されること
    を特徴とする請求項1記載の鋼管杭継手の回転抑止構造。
  3. 前記キー溝部は、管長方向の上側に配置される上側面、及び、下側に配置される下側面に、管長方向に拡開させた一対の前記係止溝が形成されて、
    前記キー部材は、管長方向の上側に配置される上端面、及び、下側に配置される下端面に、管長方向に延伸させた一対の前記延伸部が形成されること
    を特徴とする請求項2記載の鋼管杭継手の回転抑止構造。
  4. 前記キー溝部は、管径方向の外側から内側に向けてテーパ状に傾斜させて、管長方向に拡開させた前記係止溝が形成されて、
    前記キー部材は、管径方向の外側から内側に向けてテーパ状に傾斜させて、管長方向に延伸させた前記延伸部が形成されること
    を特徴とする請求項2又は3記載の鋼管杭継手の回転抑止構造。
  5. 前記キー溝部は、管径方向の外側よりも内側を凹状に形成して、管長方向に拡開させた前記係止溝が形成されて、
    前記キー部材は、管径方向の外側よりも内側を凸状に形成して、管長方向に延伸させた前記延伸部が形成されること
    を特徴とする請求項2又は3記載の鋼管杭継手の回転抑止構造。
  6. 前記外嵌継手及び前記内嵌継手は、管長方向で互いに相対移動させることで、前記内嵌継手が前記外嵌継手に挿入されて、管周方向で互いに相対回転させることなく、管長方向で互いに連結されること
    を特徴とする請求項1〜の何れか1項記載の鋼管杭継手の回転抑止構造。
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