JP6347193B2 - 杭継手の回転抑止構造 - Google Patents

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本発明は、一方の杭の端部に他方の杭の端部を連接させた状態で、これらの杭の必要以上の相対回転を抑止するための杭継手の回転抑止構造に関する。
従来より、一方の鋼管杭の端部に他方の鋼管杭の端部を連接させた状態で、これらの杭の相対回転を抑止することを目的として、特許文献1、特許文献2に開示されるような鋼管杭の連接構造が提案されている。
特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、下側の鋼管杭に雌円筒を取り付けるとともに、上側の鋼管杭に雄円筒を取り付けて、雄円筒を雌円筒に挿入することにより、下側の鋼管杭と上側の鋼管杭とを連接させるものである。このとき、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、雄円筒のキー溝形成部と雌円筒のキー溝形成部とが鋼管杭の軸芯方向に一致することになり、これらのキー溝形成部にキー部材を嵌め込むことにより、下側の鋼管杭と上側の鋼管杭との相対回転が抑止されるものとなる。また、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、キー溝形成部のタップ孔とキー部材のボルト孔とに取り付けられたボルトによって、キー部材の脱落が防止されることになる。
特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、下杭にプラグ部材を取り付けるとともに、上杭にソケット部材を取り付けて、プラグ部材の接続部をソケット部材の嵌入部に嵌入することにより、下杭と上杭とを連接させるものである。このとき、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、プラグ部材のキー孔とソケット部材のキー孔とが合致することになり、これらのキー孔にキーを挿入することにより、下杭と上杭との相対回転が抑止されるものとなる。また、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、プラグ部材に取り付けられた係止部材のネジ孔とキーの貫通孔とに取り付けられたボルトによって、キーの脱落が防止されることになる。
特開2004−92291号公報(第7頁、図9) 特開2006−37619号公報(第7頁、図2)
しかし、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、図22に示すように、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91とが所定の相対回転をしたときに、キー溝形成部92のタップ孔とキー部材93のボルト孔とに取り付けられたボルト99を回転軸としてキー部材93が回転することになる。このとき、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、キー部材93からボルト99にせん断力が作用してボルト99が破断することになり、このボルト99の破断によってキー溝形成部92からキー部材93が脱落し、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91との相対回転を抑止できないものとなるという問題点があった。
また、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91とが所定の相対回転をすることによってキー部材93が回転し、キー溝形成部92の側辺92a及び上下辺92bと、キー部材93の側辺93a及び角部93bとが点接触することになる。このとき、特許文献1に開示された鋼管杭の連接構造は、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91との相対回転による回転トルクがキー部材93に局所的に伝達されることになり、局所的に作用した回転力によってキー部材93が変形、破損して、下側の鋼管杭90と上側の鋼管杭91との相対回転を抑止できないものとなるという問題点があった。
特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、図23に示すように、下杭94と上杭95とが所定の相対回転をしたときに、ソケット部材97の係止部材のネジ孔とキー98の貫通孔とに取り付けられたボルト99を回転軸としてキー98が回転することになる。このとき、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、キー98からボルト99にせん断力が作用してボルト99が破断することになり、このボルト99の破断によってキー孔96からキーが脱落し、下杭94と上杭95との相対回転を抑止できないものとなるという問題点があった。
さらに、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、キー98をキー孔96に効率的に挿入するために、キー孔96の側辺96aとキー98の側辺98aとの間隔が所定の大きさとなるようにキー孔96が形成されることが一般的であり、下杭94と上杭95とが所定の相対回転をすることによってキー98が回転し、キー孔96の側辺96aとキー98の変曲部98bとが点接触することになる。このとき、特許文献2に開示された鋼管杭の連接構造は、下杭94と上杭95との相対回転による回転トルクがキー98に局所的に伝達されることになり、局所的に作用した回転力によってキー98が変形、破損して、下杭94と上杭95との相対回転を抑止できないものとなるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、連結ピンにキー部材からせん断力が作用することを回避するとともに、回転力がキー部材に局所的に作用することを回避して、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転を確実に抑止することのできる杭継手の回転抑止構造を提供することにある。
第1発明に係る杭継手の回転抑止構造は、一方の杭の端部に他方の杭の端部を連接させた状態で、これらの杭の相対回転を抑止する杭継手の回転抑止構造であって、第1杭の端部と第2杭の端部とを連接させた状態で、第1杭の端部の側面と第2杭の端部の側面とに連続して形成されるキー溝部と、第1杭の端部の側面と第2杭の端部の側面とに亘って前記キー溝部に嵌入されるキー部材とを備え、前記キー溝部は、第1杭の端部の側面で第2杭に対向する端面を切り欠いて形成される第1溝と、第2杭の端部の側面で第1杭に対向する端面を切り欠いて形成される第2溝とを有し、前記第1溝及び前記第2溝の何れか一方又は両方は、第1杭と第2杭との所定の相対回転によって前記キー部材の側辺と接触しながら前記キー部材を回転させる接触点部と、杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられた、第1杭と第2杭との所定の相対回転によって前記キー部材の側辺と円周方向で接触する接触辺部とを有することを特徴とする。
第2発明に係る杭継手の回転抑止構造は、第1発明において、前記第1溝は、第1杭と第2杭との所定の相対回転によって、前記キー部材の側辺と接触しながら前記キー部材を回転させる第1接触点部と、前記第1接触点部に第1杭の円周方向で対向する部位に設けられる第2接触点部と、前記第1接触点部から第1杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられる第1接触辺部と、前記第1接触辺部に第1杭の円周方向で対向、前記第2接触点部から第1杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられる第2接触辺部とを有し、前記第1接触辺部と前記第2接触辺部とは、前記第1接触点部及び前記第2接触点部から第1杭の軸芯の長手方向に向けて互いに離間するように設けられることを特徴とする。
第3発明に係る杭継手の回転抑止構造は、第2発明において、前記第1接触辺部は、前記第1接触点部から第1杭の軸芯の長手方向の前記第1接触点部に対して前記第2溝に近い位置向けて第1杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させた第1外側接触辺部、及び、前記第1接触点部から第1杭の軸芯の長手方向の前記第1接触点部に対して前記第2溝に遠い位置向けて第1杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させた第1内側接触辺部の何れか一方又は両方を有し、前記第2接触辺部は、前記第2接触点部から第1杭の軸芯の長手方向の前記第2接触点部に対して前記第2溝に近い位置に向けて前記第1内側接触辺部と略平行に設けられる第2外側接触辺部、及び、前記第2接触点部から第1杭の軸芯の長手方向の前記第2接触点部に対して前記第2溝に遠い位置に向けて前記第1外側接触辺部と略平行に設けられる第2内側接触辺部の何れか一方又は両方を有することを特徴とする。
第4発明に係る杭継手の回転抑止構造は、第3発明において、前記第2溝は、第1杭と第2杭との所定の相対回転によって、前記キー部材の側辺と接触しながら前記キー部材を回転させる第3接触点部と、前記第3接触点部に第2杭の円周方向で対向する部位に設けられる第4接触点部と、前記第3接触点部から第2杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられる第3接触辺部と、前記第3接触辺部に第2杭の円周方向で対向、前記第4接触点部から第2杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられる第4接触辺部とを有し、前記第3接触辺部は、前記第3接触点部から第2杭の軸芯の長手方向の前記第3接触点部に対して前記第1溝に遠い位置に向けて前記第1内側接触辺部と略平行に設けられる第3内側接触辺部、及び、前記第3接触点部から第2杭の軸芯の長手方向の前記第3接触点部に対して前期第1溝に近い位置に向けて前記第1外側接触辺部と略平行に設けられる第3外側接触辺部の何れか一方又は両方を有し、前記第4接触辺部は、前記第4接触点部から第2杭の軸芯の長手方向の前記第4接触点部に対して前記第1溝に遠い位置に向けて前記第2内側接触辺部と略平行に設けられる第4内側接触辺部、及び、前記第4接触点部から第2杭の軸芯の長手方向の前記第4接触点部に対して前記第1溝に近い位置に向けて前記第2外側接触辺部と略平行に設けられる第4外側接触辺部の何れか一方又は両方を有することを特徴とする。
第5発明に係る杭継手の回転抑止構造は、第1発明〜第4発明の何れかにおいて、前記キー部材は、前記第1溝又は前記第2溝に取り付けられる連結ピンが挿通される貫通孔が形成され、前記連結ピンと前記貫通孔における杭の円周方向側面との間に形成された第1間隙、及び、前記連結ピンと前記貫通孔における杭の円周方向の他側面との間に形成された第2間隙を併せた間隙が、前記キー部材における杭の円周方向の一側辺と前記第1接触点部との間に形成された第3間隙、及び、前記キー部材における杭の円周方向の他側辺と前記第2接触点部との間に形成された第4間隙を併せた間隙より大きいことを特徴とする。
第1発明〜第5発明によれば、第1杭に対して第2杭が所定の相対回転をする過程で、連結ピンにせん断力が作用することを回避して、連結ピンの破断を防止することができ、連結ピンの破断を防止することによって、キー溝部からキー部材が脱落することを防止して、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
また、第1発明〜第5発明によれば、第1杭に対して第2杭が所定の相対回転をした状態で、キー部材の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材が負担することのできる回転トルクを増大させることができ、キー部材の個数を増加させることなく、キー部材の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部からキー部材が脱落することを防止することができ、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
特に、第5発明によれば、第1杭に対して第2杭が所定の相対回転をする過程と、所定の相対回転をした状態とにおいて、連結ピンの本体部に貫通孔の側面からせん断力が作用することを回避して、連結ピンの破断を防止することができ、連結ピンの破断を防止することによって、キー溝部からキー部材が脱落することを防止して、第1杭と第2杭との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造を用いて第1杭と第2杭とを連接させた状態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態における第1溝を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態における第1溝を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態における第2溝を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態における第2溝を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態におけるキー溝部を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造のキー部材を示す斜視図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造を示す側方断面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態を用いて第1杭に対して第2杭が右方向に所定の相対回転をする過程を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態を用いて第1杭に対して第2杭が右方向に所定の相対回転をした状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態を用いて第1杭に対して第2杭が左方向に所定の相対回転をする過程を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態を用いて第1杭に対して第2杭が左方向に所定の相対回転をした状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第1実施形態におけるキー部材の製作精度を説明する正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態を用いて第1杭に対して第2杭が右方向に所定の相対回転をする過程を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態を用いて第1杭に対して第2杭が右方向に所定の相対回転をした状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態を用いて第1杭に対して第2杭が左方向に所定の相対回転をする過程を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態を用いて第1杭に対して第2杭が左方向に所定の相対回転をした状態を示す正面図である。 本発明を適用した杭継手の回転抑止構造の第2実施形態におけるキー部材の製作精度を説明する正面図である。 特許文献1に開示された従来の鋼管杭の連接構造において、下側の鋼管杭と上側の鋼管杭とが所定の相対回転をした状態を示す正面図である。 特許文献2に開示された従来の鋼管杭の連接構造において、下杭と上杭とが所定の相対回転をした状態を示す正面図である。
以下、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図1に示すように、第1杭6と第2杭7とを軸芯方向Xで上下方向に連接させた状態で、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止するために用いられる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図2、図3に示すように、第1実施形態において、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとの連接箇所に形成されるキー溝部2と、第1杭6の上端部6aの側面と第2杭7の下端部7aの側面とに亘って、キー溝部2に嵌入されるキー部材5とを備える。
キー溝部2は、第1杭6の上端部6aの側面に形成される第1溝3と、第2杭7の下端部7aの側面に形成される第2溝4とを有する。キー溝部2は、第1杭6の上端部6aと第2杭7の下端部7aとを連接させた状態で、第1杭6の上端部6aの側面と第2杭7の下端部7aの側面とに連続して形成される。
第1溝3は、図4に示すように、第1杭6の上端部6aの側面で、図3に示す第2杭7に対向する第1杭6の上端面6bの一部を切り欠いて溝状に形成される。第1溝3は、第1溝3の左側部3aに設けられる第1接触点部31と、第1溝3の右側部3bに設けられる第2接触点部35とを有する。第1溝3は、第1杭6の円周方向Yにおける第1溝3の中心付近に、挿通孔39が形成される。
また、第1溝3は、図5に示すように、第1接触点部31から第1杭6の軸芯方向Xの外側に向けて、第1杭6の軸芯方向Xに対して直線状に傾斜させて設けられる第1外側接触辺部32と、第1接触点部31から第1杭6の軸芯方向Xの内側に向けて、第1杭6の軸芯方向Xに対して直線状に傾斜させて設けられる第1内側接触辺部33とを有する。
さらに、第1溝3は、第2接触点部35から第1杭6の軸芯方向Xの外側に向けて、第1杭6の軸芯方向Xに対して直線状に傾斜させて設けられる第2外側接触辺部36と、第2接触点部35から第1杭6の軸芯方向Xの内側に向けて、第1杭6の軸芯方向Xに対して直線状に傾斜させて設けられる第2内側接触辺部37とを有する。
第1接触点部31は、第1溝3の左側部3aで、第1杭6の円周方向Yにおける第1溝3の中心に向けて突出するように設けられる。また、第2接触点部35は、第1溝3の右側部3bで、第1接触点部31に第1杭6の円周方向Yで対向する部位に、第1杭6の円周方向Yにおける第1溝3の中心に向けて突出するように設けられる。
第1外側接触辺部32と第2外側接触辺部36とは、第1杭6の円周方向Yで互いに対向する部位に設けられる。また、第1外側接触辺部32と第2外側接触辺部36とは、第1接触点部31及び第2接触点部35から第1杭6の軸芯方向Xの外側に向けて、第1杭6の円周方向Yに互いに離間するように設けられる。
第1内側接触辺部33と第2内側接触辺部37とは、第1杭6の円周方向Yで互いに対向する部位に設けられる。また、第1内側接触辺部33と第2内側接触辺部37とは、第1接触点部31及び第2接触点部35から第1杭6の軸芯方向Xの内側に向けて、第1杭6の円周方向Yに互いに離間するように設けられる。
第1外側接触辺部32と第2内側接触辺部37とは、互いに略平行となるように、第1杭6の軸芯方向Xに対して傾斜させて設けられる。第1内側接触辺部33と第2外側接触辺部36とは、互いに略平行となるように、第1杭6の軸芯方向Xに対して傾斜させて設けられる。
第2溝4は、図6に示すように、第2杭7の下端部7aの側面で、図3に示す第1杭6に対向する第2杭7の下端面7bの一部を切り欠いて溝状に形成される。第2溝4は、第2溝4の右側部4bに設けられる第3接触点部41と、第2溝4の左側部4aに設けられる第4接触点部45とを有する。
また、第2溝4は、図7に示すように、第3接触点部41から第2杭7の軸芯方向Xの外側に向けて、第2杭7の軸芯方向Xに対して直線状に傾斜させて設けられる第3外側接触辺部42と、第3接触点部41から第2杭7の軸芯方向Xの内側に向けて、第2杭7の軸芯方向Xに対して直線状に傾斜させて設けられる第3内側接触辺部43とを有する。
さらに、第2溝4は、第4接触点部45から第2杭7の軸芯方向Xの外側に向けて、第2杭7の軸芯方向Xに対して直線状に傾斜させて設けられる第4外側接触辺部46と、第4接触点部45から第2杭7の軸芯方向Xの内側に向けて、第2杭7の軸芯方向Xに対して直線状に傾斜させて設けられる第4内側接触辺部47とを有する。
第3接触点部41は、第2溝4の右側部4bで、第2杭7の円周方向Yにおける第2溝4の中心に向けて突出するように設けられる。また、第4接触点部45は、第2溝4の左側部4aで、第3接触点部41に第2杭7の円周方向Yで対向する部位に、第2杭7の円周方向Yにおける第2溝4の中心に向けて突出するように設けられる。
第3外側接触辺部42と第4外側接触辺部46とは、第2杭7の円周方向Yで互いに対向する部位に設けられる。また、第3外側接触辺部42と第4外側接触辺部46とは、第3接触点部41及び第4接触点部45から第2杭7の軸芯方向Xの外側に向けて、第2杭7の円周方向Yに互いに離間するように設けられる。
第3内側接触辺部43と第4内側接触辺部47とは、第2杭7の円周方向Yで互いに対向する部位に設けられる。また、第3内側接触辺部43と第4内側接触辺部47とは、第3接触点部41及び第4接触点部45から第2杭7の軸芯方向Xの内側に向けて、第2杭7の円周方向Yに互いに離間するように設けられる。
第3内側接触辺部43と第4外側接触辺部46とは、互いに略平行となるように、第2杭7の軸芯方向Xに対して傾斜させて設けられる。第3外側接触辺部42と第4内側接触辺部47とは、互いに略平行となるように、第2杭7の軸芯方向Xに対して傾斜させて設けられる。
キー溝部2は、図8に示すように、第1外側接触辺部32と第3外側接触辺部42とが互いに略平行となるように設けられ、第2外側接触辺部36と第4外側接触辺部46とが互いに略平行となるように設けられる。また、キー溝部2は、第1内側接触辺部33と第3内側接触辺部43とが互いに略平行となるように設けられ、第2内側接触辺部37と第4内側接触辺部47とが互いに略平行となるように設けられる。
キー溝部2は、第1溝3の軸芯方向Xの長さと第2溝4の軸芯方向Xの長さとが略同一となるように、第1杭6の上端部6aの側面と第2杭7の下端部7aの側面とに連続して形成される。キー溝部2は、これに限らず、第1溝3の軸芯方向Xの長さと第2溝4の軸芯方向Xの長さとが、如何なる比率によって形成されるものであってもよい。
また、キー溝部2は、これに限らず、第1溝3について、第1接触点部31又は第2接触点部35の何れか一方のみを有するものとしてもよく、また、第1外側接触辺部32又は第1内側接触辺部33、第2外側接触辺部36又は第2内側接触辺部37の何れか一方のみを有するものとしてもよい。また、キー溝部2は、これに限らず、第1溝3の如何なる位置に挿通孔39が形成されたものであってもよい。
さらに、キー溝部2は、これに限らず、第2溝4について、第3接触点部41又は第4接触点部45の何れか一方のみを有するものとしてもよく、また、第3外側接触辺部42又は第3内側接触辺部43、第4外側接触辺部46又は第4内側接触辺部47の何れか一方のみを有するものとしてもよい。また、キー溝部2は、これに限らず、第2溝4に挿通孔39を形成するものとしてもよい。
キー部材5は、図9に示すように、略直方体形状に成型された鋼片等が用いられる。キー部材5は、図4に示す第1溝3の左側部3aと、図6に示す第2溝4の左側部4aとに対向する左側辺51を有する。また、キー部材5は、図4に示す第1溝3の右側部3bと、図6に示す第2溝4の右側部4bとに対向する右側辺52を有する。キー部材5は、右上湾曲部54、右下湾曲部55、左上湾曲部56及び左下湾曲部57を有し、四隅が円弧状に形成される。キー部材5は、これに限らず、四隅が円弧状に形成されないものであってもよい。
キー部材5は、図8に示すキー溝部2に嵌入された状態でキー溝部2の挿通孔39に対応する位置に、キー部材5の厚さを部分的に薄くして形成された段部58と、段部58を貫通させて形成された貫通孔59とを有する。キー部材5は、これに限らず、貫通孔59のみが形成され、段部58が形成されないものであってもよい。
キー部材5は、図10に示すように、キー溝部2に嵌入された状態で、キー溝部2の挿通孔39とキー部材5の貫通孔59とを重ね合わせて、キー溝部2の挿通孔39とキー部材5の貫通孔59とに連結ピン8を挿通させて、回動可能に取り付けられる。キー部材5は、連結ピン8の頭部81をキー部材5の段部58に当接させることにより、キー溝部2から脱落しないように固定される。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図11に示すように、第1実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をする過程で、キー部材5の左側辺51の一点と第1接触点部31とが接触し、キー部材5の左側辺51の一点と第4接触点部45とが接触する。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をする過程で、キー部材5の右側辺52の一点と第2接触点部35とが接触し、キー部材5の右側辺52の一点と第3接触点部41とが接触する。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の左側辺51及び右側辺52の一点と、第1接触点部31、第2接触点部35、第3接触点部41及び第4接触点部45とが接触しながら、キー部材5が右方向に回転することになる。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1接触点部31、第2接触点部35、第3接触点部41及び第4接触点部45を回転軸としてキー部材5が回転するため、連結ピン8をキー部材5の回転軸とすることを必要としないものとなる。
このため、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をする過程で、連結ピン8にせん断力が作用することを回避して、連結ピン8の破断を防止することができる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、連結ピン8の破断を防止することによって、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止して、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図12に示すように、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の左側辺51と第1内側接触辺部33とが領域A11の範囲で面接触し、キー部材5の左側辺51と第4外側接触辺部46とが領域A41の範囲で面接触する。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の右側辺52と第3内側接触辺部43とが領域A31の範囲で面接触し、キー部材5の右側辺52と第2外側接触辺部36とが領域A21の範囲で面接触する。
このため、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、第1溝3の左側部3a及び第2溝4の左側部4aに対するキー部材5の左側辺51の点接触を回避することができるとともに、第1溝3の右側部3b及び第2溝4の右側部4bに対するキー部材5の右側辺52の点接触を回避することができる。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6と第2杭7との相対回転による回転トルクがキー部材5に局所的に伝達されることを回避して、領域A11、A41、A31及びA21からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させることができ、キー部材5が局所的に変形、破損することを回避することができる。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図13に示すように、第1実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をする過程で、キー部材5の左側辺51の一点と第4接触点部45とが接触し、キー部材5の左側辺51の一点と第1接触点部31とが接触する。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をする過程で、キー部材5の右側辺52の一点と第3接触点部41とが接触し、キー部材5の右側辺52の一点と第2接触点部35とが接触する。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の左側辺51及び右側辺52の一点と、第1接触点部31、第2接触点部35、第3接触点部41及び第4接触点部45とが接触しながら、キー部材5が左方向に回転することになる。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1接触点部31、第2接触点部35、第3接触点部41及び第4接触点部45を回転軸としてキー部材5が回転するため、連結ピン8をキー部材5の回転軸とすることを必要としないものとなる。
このため、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をする過程で、連結ピン8にせん断力が作用することを回避して、連結ピン8の破断を防止することができる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、連結ピン8の破断を防止することによって、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止して、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図14に示すように、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の左側辺51と第1外側接触辺部32とが領域A12の範囲で面接触し、キー部材5の左側辺51と第4内側接触辺部47とが領域A42の範囲で面接触する。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の右側辺52と第3外側接触辺部42とが領域A32の範囲で面接触し、キー部材5の右側辺52と第2内側接触辺部37とが領域A22の範囲で面接触する。
このため、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、第1溝3の左側部3a及び第2溝4の左側部4aに対するキー部材5の左側辺51の点接触を回避することができるとともに、第1溝3の右側部3b及び第2溝4の右側部4bに対するキー部材5の右側辺52の点接触を回避することができる。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6と第2杭7との相対回転による回転トルクがキー部材5に局所的に伝達されることを回避して、領域A12、A42、A32及びA22からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させることができ、キー部材5が局所的に変形、破損することを回避することができる。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
キー部材5は、図11、図13に示すように、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をする過程で、右上湾曲部54又は左上湾曲部56が第2溝4に接触してキー部材5の回転が制限されることのないように、また、右下湾曲部55又は左下湾曲部57が第1溝3に接触してキー部材5の回転が制限されることのないように、軸芯方向Xに所定の長さで形成されて、軸芯方向Xで第1溝3及び第2溝4との間に所定のクリアランスを有するものとなる。
キー部材5は、図15に示すように、キー溝部2に嵌入されて、連結ピン8で取り付けられた状態で、連結ピン8の本体部82と貫通孔59の側面59aとの間に、第1杭6の円周方向Yに所定の間隙L1及び間隙L2が形成される。また、キー部材5は、第1溝3の第1接触点部31とキー部材5の左側辺51との間に、所定の間隙L3が形成され、第1溝3の第2接触点部35とキー部材5の右側辺52との間に、所定の間隙L4が形成される。キー部材5は、間隙L1と間隙L2とを併せた合計の間隙(L1+L2)が、間隙L3と間隙L4とを併せた合計の間隙(L3+L4)よりも大きくなるような製作精度で設計される。
このため、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図12に示す第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、第1溝3の第1接触点部31とキー部材5の左側辺51とが接触することにより、連結ピン8の本体部82と貫通孔59の側面59aとが接触することを回避することができる。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図14に示す第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、第1溝3の第2接触点部35とキー部材5の右側辺52とが接触することにより、連結ピン8の本体部82と貫通孔59の側面59aとが接触することを回避することができる。
このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が右方向又は左方向に所定の相対回転をする過程と、所定の相対回転をした状態とにおいて、連結ピン8の本体部82に貫通孔59の側面59aからせん断力が作用することを回避して、連結ピン8の破断を防止することができる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、連結ピン8の破断を防止することによって、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止して、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
次に、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1の第2実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図16に示すように、第2実施形態において、キー溝部2とキー部材5とを備え、キー溝部2は、第1溝3と第2溝4とを有する。
第1溝3は、第1接触点部31、第2接触点部35、第1外側接触辺部32、第1内側接触辺部33、第2外側接触辺部36及び第2内側接触辺部37を有し、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1の第2実施形態において、さらに、第1内側接触辺部33及び第2内側接触辺部37における第1杭6の軸芯方向Xの下方に、第1杭6の円周方向Yにおける第1溝3の中心に向けて湾曲させて形成された円弧状の第1摺接部34と第2摺接部38とを有する。第1溝3は、第1摺接部34と第2摺接部38とを有することにより、第1内側接触辺部33及び第2内側接触辺部37の下方が円弧状となり、第1溝3の成型を容易にすることができる。
第2溝4は、第3接触点部41、第4接触点部45、第3外側接触辺部42、第3内側接触辺部43、第4外側接触辺部46及び第4内側接触辺部47を有し、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1の第2実施形態において、さらに、第3内側接触辺部43及び第4内側接触辺部47における第2杭7の軸芯方向Xの上方に、第2杭7の円周方向Yにおける第2溝4の中心に向けて湾曲させて形成された円弧状の第3摺接部44と第4摺接部48とを有する。第2溝4は、第3摺接部44と第4摺接部48とを有することにより、第3内側接触辺部43及び第4内側接触辺部47の上方が円弧状となり、第2溝4の成型を容易にすることができる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図17に示すように、第2実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をする過程で、第1溝3の第1摺接部34でキー部材5の左下湾曲部57が当接しながら回転移動するとともに、第1溝3の第2摺接部38でキー部材5の右下湾曲部55が当接しながら回転移動することになる。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をする過程で、第2溝4の第3摺接部44でキー部材5の右上湾曲部54が当接しながら回転移動するとともに、第2溝4の第4摺接部48でキー部材5の左上湾曲部56が当接しながら回転移動することになる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第2実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をする過程で、キー部材5の回転を円滑にすることが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図18に示すように、第2実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、第1溝3の第2摺接部38とキー部材5の右下湾曲部55とが領域A23の範囲で面接触し、第2溝4の第4摺接部48とキー部材5の左上湾曲部56とが領域A43の範囲で面接触する。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、領域A11、A41、A31及びA21だけでなく、領域A23及びA43からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させることができ、キー部材5が局所的に変形、破損することを回避することができる。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が右方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図19に示すように、第2実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をする過程で、第1溝3の第2摺接部38でキー部材5の右下湾曲部55が当接しながら回転移動するとともに、第1溝3の第1摺接部34でキー部材5の左下湾曲部57が当接しながら回転移動することになる。また、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をする過程で、第2溝4の第4摺接部48でキー部材5の左上湾曲部56が当接しながら回転移動するとともに、第2溝4の第3摺接部44でキー部材5の右上湾曲部54が当接しながら回転移動することになる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第2実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をする過程で、キー部材5の回転を円滑にすることが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、図20に示すように、第2実施形態において、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、第1溝3の第1摺接部34とキー部材5の左下湾曲部57とが領域A13の範囲で面接触し、第2溝4の第3摺接部44とキー部材5の右上湾曲部54とが領域A33の範囲で面接触する。このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、領域A12、A42、A32及びA22だけでなく、領域A13及びA33からキー部材5の広い範囲に回転力を作用させることができ、キー部材5が局所的に変形、破損することを回避することができる。
これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6に対して第2杭7が左方向に所定の相対回転をした状態で、キー部材5の広い範囲に回転力を作用させて、1個あたりのキー部材5が負担することのできる回転トルクを増大させることができる。本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、キー部材5の個数を増加させることなく、キー部材5の局所的な変形、破損を回避して、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止することができ、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第2実施形態においても、第1杭6に対して第2杭7が所定の相対回転をする過程で、連結ピン8にせん断力が作用することを回避して、連結ピン8の破断を防止することができる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、連結ピン8の破断を防止することによって、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止して、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
キー部材5は、図21に示すように、キー溝部2に嵌入されて、連結ピン8で取り付けられた状態で、連結ピン8の本体部82と貫通孔59の側面59aとの間に、第1杭6の円周方向Yに所定の間隙L1及び間隙L2が形成される。また、キー部材5は、第1溝3の第1接触点部31とキー部材5の左側辺51との間に、所定の間隙L3が形成され、第1溝3の第2接触点部35とキー部材5の右側辺52との間に、所定の間隙L4が形成される。キー部材5は、間隙L1と間隙L2とを併せた合計の間隙(L1+L2)が、間隙L3と間隙L4とを併せた合計の間隙(L3+L4)よりも大きくなるような製作精度で設計される。
このとき、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第2実施形態においても、第1杭6に対して第2杭7が右方向又は左方向に所定の相対回転をする過程と、所定の相対回転をした状態とにおいて、連結ピン8の本体部82に貫通孔59の側面59aからせん断力が作用することを回避して、連結ピン8の破断を防止することができる。これにより、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第2実施形態においても、連結ピン8の破断を防止することによって、キー溝部2からキー部材5が脱落することを防止して、第1杭6と第2杭7との必要以上の相対回転を抑止することが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、本発明を適用した杭継手の回転抑止構造1は、第1杭6と第2杭7とを上下方向に連接させるために用いられるものに限らず、第1杭6と第2杭7とを左右方向に連接させるために用いられるものであってもよい。
1 :杭継手の回転抑止構造
2 :キー溝部
3 :第1溝
3a :左側部
3b :右側部
31 :第1接触点部
32 :第1外側接触辺部
33 :第1内側接触辺部
34 :第1摺接部
35 :第2接触点部
36 :第2外側接触辺部
37 :第2内側接触辺部
38 :第2摺接部
39 :挿通孔
4 :第2溝
4a :左側部
4b :右側部
41 :第3接触点部
42 :第3外側接触辺部
43 :第3内側接触辺部
44 :第3摺接部
45 :第4接触点部
46 :第4外側接触辺部
47 :第4内側接触辺部
48 :第4摺接部
5 :キー部材
51 :左側辺
52 :右側辺
54 :右上湾曲部
55 :右下湾曲部
56 :左上湾曲部
57 :左下湾曲部
58 :段部
59 :貫通孔
59a :側面
6 :第1杭
6a :上端部
6b :上端面
7 :第2杭
7a :下端部
7b :下端面
8 :連結ピン
81 :頭部
82 :本体部
X :軸芯方向
Y :円周方向

Claims (5)

  1. 一方の杭の端部に他方の杭の端部を連接させた状態で、これらの杭の相対回転を抑止する杭継手の回転抑止構造であって、
    第1杭の端部と第2杭の端部とを連接させた状態で、第1杭の端部の側面と第2杭の端部の側面とに連続して形成されるキー溝部と、第1杭の端部の側面と第2杭の端部の側面とに亘って前記キー溝部に嵌入されるキー部材とを備え、
    前記キー溝部は、第1杭の端部の側面で第2杭に対向する端面を切り欠いて形成される第1溝と、第2杭の端部の側面で第1杭に対向する端面を切り欠いて形成される第2溝とを有し、
    前記第1溝及び前記第2溝の何れか一方又は両方は、第1杭と第2杭との所定の相対回転によって前記キー部材の側辺と接触しながら前記キー部材を回転させる接触点部と、杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられた、第1杭と第2杭との所定の相対回転によって前記キー部材の側辺と円周方向で接触する接触辺部とを有すること
    を特徴とする杭継手の回転抑止構造。
  2. 前記第1溝は、第1杭と第2杭との所定の相対回転によって、前記キー部材の側辺と接触しながら前記キー部材を回転させる第1接触点部と、前記第1接触点部に第1杭の円周方向で対向する部位に設けられる第2接触点部と、前記第1接触点部から第1杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられる第1接触辺部と、前記第1接触辺部に第1杭の円周方向で対向、前記第2接触点部から第1杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられる第2接触辺部とを有し、
    前記第1接触辺部と前記第2接触辺部とは、前記第1接触点部及び前記第2接触点部から第1杭の軸芯の長手方向に向けて互いに離間するように設けられること
    を特徴とする請求項1記載の杭継手の回転抑止構造。
  3. 前記第1接触辺部は、前記第1接触点部から第1杭の軸芯の長手方向の前記第1接触点部に対して前記第2溝に近い位置向けて第1杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させた第1外側接触辺部、及び、前記第1接触点部から第1杭の軸芯の長手方向の前記第1接触点部に対して前記第2溝に遠い位置に向けて第1杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させた第1内側接触辺部の何れか一方又は両方を有し、
    前記第2接触辺部は、前記第2接触点部から第1杭の軸芯の長手方向の前記第2接触点部に対して前記第2溝に近い位置に向けて前記第1内側接触辺部と略平行に設けられる第2外側接触辺部、及び、前記第2接触点部から第1杭の軸芯の長手方向の前記第2接触点部に対して前記第2溝に遠い位置に向けて前記第1外側接触辺部と略平行に設けられる第2内側接触辺部の何れか一方又は両方を有すること
    を特徴とする請求項2記載の杭継手の回転抑止構造。
  4. 前記第2溝は、第1杭と第2杭との所定の相対回転によって、前記キー部材の側辺と接触しながら前記キー部材を回転させる第3接触点部と、前記第3接触点部に第2杭の円周方向で対向する部位に設けられる第4接触点部と、前記第3接触点部から第2杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられる第3接触辺部と、前記第3接触辺部に第2杭の円周方向で対向、前記第4接触点部から第2杭の軸芯の長手方向に対して傾斜させて設けられる第4接触辺部とを有し、
    前記第3接触辺部は、前記第3接触点部から第2杭の軸芯の長手方向の前記第3接触点部に対して前記第1溝に遠い位置に向けて前記第1内側接触辺部と略平行に設けられる第3内側接触辺部、及び、前記第3接触点部から第2杭の軸芯の長手方向の前記第3接触点部に対して前記第1溝に近い位置に向けて前記第1外側接触辺部と略平行に設けられる第3外側接触辺部の何れか一方又は両方を有し、
    前記第4接触辺部は、前記第4接触点部から第2杭の軸芯の長手方向の前記第4接触点部に対して前記第1溝に遠い位置に向けて前記第2内側接触辺部と略平行に設けられる第4内側接触辺部、及び、前記第4接触点部から第2杭の軸芯の長手方向の前記第4接触点部に対して前記第1溝に近い位置に向けて前記第2外側接触辺部と略平行に設けられる第4外側接触辺部の何れか一方又は両方を有すること
    を特徴とする請求項3記載の杭継手の回転抑止構造。
  5. 前記キー部材は、前記第1溝又は前記第2溝に取り付けられる連結ピンが挿通される貫通孔が形成され、前記連結ピンと前記貫通孔における杭の円周方向側面との間に形成された第1間隙、及び、前記連結ピンと前記貫通孔における杭の円周方向の他側面との間に形成された第2間隙を併せた間隙が、前記キー部材における杭の円周方向の一側辺と前記第1接触点部との間に形成された第3間隙、及び、前記キー部材における杭の円周方向の他側辺と前記第2接触点部との間に形成された第4間隙を併せた間隙より大きいこと
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の杭継手の回転抑止構造。
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