JP6317997B2 - 導電性粒子、導電材料及び接続構造体 - Google Patents

導電性粒子、導電材料及び接続構造体 Download PDF

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Description

本発明は、基材粒子と、該基材粒子の表面上に配置された導電層とを有する導電性粒子に関する。また、本発明は、上記導電性粒子を用いた導電材料及び接続構造体に関する。
異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。上記異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等に使用されている。
上記導電性粒子の一例として、下記の特許文献1では、平均粒径が1〜10μmの基材粒子の表面に、厚さ1〜2nmの下地めっき層と、厚さ20〜100nmの中間めっき層と、厚さ10〜50nmの仕上げめっき層とが順次形成された導電性粒子が開示されている。特許文献1では、上記仕上げめっき層の具体例として、金層及びパラジウム層が挙げられている。特許文献1では、上記基材粒子の表面への上記下地めっき層の形成方法として、スパッタリング法が最適であることが記載されており、更にスパッタリング法以外にも、真空蒸着法やCVD法などの各種めっき法があることが記載される。
下記の特許文献2には、平均粒径が0.1〜100μmのシリコーンゴム粒子の表面に、貴金属被覆層が物理蒸着法で形成された導電性粒子が開示されている。特許文献2では、上記物理蒸着法としては、真空蒸着法も採用できるが、スパッタリング法を用いることが好ましいことが記載されている。上記貴金属被覆層を形成するための貴金属としては、金、銀、銅、白金、パラジウム及びニッケル等が挙げられている。
特開2007−103222号公報 特開2004−238588号公報
特許文献1に記載の導電性粒子では、仕上げめっき層として、パラジウム層を形成して、得られた導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性が低くなるという問題がある。特許文献2に記載の導電性粒子でも、導通信頼性が充分に高くならないことがある。
本発明の目的は、電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性を高めることができる導電性粒子を提供することである。また、本発明の目的は、上記導電性粒子を用いた導電材料及び接続構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された導電層とを備え、前記基材粒子を10%圧縮したときの圧縮弾性率が1000N/mm以上であり、前記導電層が外表面側にパラジウム層を有し、前記パラジウム層100重量%中、パラジウムの含有量が99.9重量%以上である、導電性粒子が提供される。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記パラジウム層の厚みが20nm未満である。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子の表面上に直接前記パラジウム層が配置されている。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子が、樹脂粒子又はコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子である。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子が、前記有機無機ハイブリッド粒子である。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記導電層が外表面に、複数の突起を有する。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記導電性粒子は、前記導電層の外表面上に配置された絶縁物質を備える。
本発明の広い局面によれば、上述した導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、前記接続部が、上述した導電性粒子により形成されているか、又は前記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料により形成されており、前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体が提供される。
本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と該基材粒子の表面上に配置された導電層とを備え、上記基材粒子を10%圧縮したときの圧縮弾性率が1000N/mm以上であり、上記導電層が外表面側にパラジウム層を有し、上記パラジウム層100重量%中のパラジウムの含有量が99.9重量%以上であるので、電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性を高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図4は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す断面図である。 図5は、比較例1で用いたスパッタリング装置の一側面を示す概略図である。 図6は、図5のII−II線に沿う断面の概略図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(導電性粒子)
本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された導電層とを備える。上記基材粒子を10%圧縮したときの圧縮弾性率(10%K値)は1000N/mm以上である。上記導電層は、外表面側にパラジウム層を有する。上記パラジウム層100重量%中、パラジウムの含有量は99.9重量%以上である。
本発明における上述した構成の採用により、本発明に係る導電性粒子を用いて、電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性を高めることができる。さらに、本発明における上述した構成の採用により、導電性粒子を用いた接続構造体において、冷熱衝撃信頼性を高めることができる。
上記基材粒子を10%圧縮したときの圧縮弾性率(10%K値)は1000N/mm以上である。上記10%K値が高いことは、電極間の導通信頼性の向上に大きく寄与する。導通信頼性をより一層高める観点からは、上記10%K値は好ましくは1500N/mm以上、より好ましくは4000N/mm以上である。上記10%K値の上限は特に限定されない。上記10%K値は15000N/mm以下であってもよく、10000N/mm以下であってもよく、6000N/mm以下であってもよい。
上記基材粒子における上記圧縮弾性率(10%K値)は、以下のようにして測定できる。
微小圧縮試験機を用いて、円柱(直径100μm、ダイヤモンド製)の平滑圧子端面で、25℃、圧縮速度0.3mN/秒、及び最大試験荷重20mNの条件下で基材粒子を圧縮する。このときの荷重値(N)及び圧縮変位(mm)を測定する。得られた測定値から、上記圧縮弾性率を下記式により求めることができる。上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」等が用いられる。
10%K値(N/mm)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:基材粒子が10%圧縮変形したときの荷重値(N)
S:基材粒子が10%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:基材粒子の半径(mm)
上記圧縮弾性率は、基材粒子の硬さを普遍的かつ定量的に表す。上記圧縮弾性率の使用により、基材粒子の硬さを定量的かつ一義的に表すことができる。
上記導電層が単層の導電層である場合には、上記導電層はパラジウム層であり、上記基材粒子の表面上に直接上記パラジウム層が配置されている。上記導電層が多層の導電層である場合には、多層の導電層は、外表面側にパラジウム層を有する。
上記パラジウム層100重量%中、パラジウムの含有量は99.9重量%以上である。上記パラジウム層におけるパラジウムの含有量はかなり高い。上記パラジウム層におけるパラジウムの含有量がかなり高いことは、電極間の導通信頼性の向上に大きく寄与する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図1に示すように、導電性粒子1は、基材粒子2と、導電層3とを備える。導電層3は、パラジウム層である。パラジウム層は最表層である。
導電層3は、基材粒子2の表面上に直接配置されている。導電性粒子1は、基材粒子2の表面が導電層3により被覆された被覆粒子である。
導電性粒子1は、芯物質を有さない。導電性粒子1は表面に突起を有さない。導電性粒子1は球状である。導電層3は外表面に突起を有さない。このように、本発明に係る導電性粒子は突起を有していなくてもよく、球状であってもよい。また、導電性粒子1は、絶縁物質を有さない。但し、導電性粒子1は、導電層3の外表面上に配置された絶縁物質を有していなくてもよい。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図2に示す導電性粒子11は、基材粒子2と、導電層12とを有する。導電層12は、内表面側に第1の導電層12Aと、外表面側に第2の導電層12Bとを有する。第2の導電層12Bは、パラジウム層である。
導電性粒子1と導電性粒子11とでは、導電層のみが異なっている。すなわち、導電性粒子1では、単層の導電層3が形成されているのに対し、導電性粒子11では、多層の導電層12が形成されており、導電層12は第1の導電層12Aと第2の導電層12Bとを有する。
導電層12は、基材粒子2の表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電層12Bとの間に、第1の導電層12Aが配置されている。従って、基材粒子2の表面上に第1の導電層12Aが配置されており、第1の導電層12Aの表面上に第2の導電層12Bが配置されている。
図3は、本発明の第3の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図3に示す導電性粒子21は、基材粒子2と、導電層22、芯物質23と、絶縁物質24とを備える。導電層22は、パラジウム層である。導電層22は、基材粒子2の表面上に直接配置されている。
導電性粒子21は、導電性の表面に突起21aを有する。突起21aは複数である。導電層22は外表面に、複数の突起22aを有する。複数の芯物質23が、基材粒子2の表面上に配置されている。複数の芯物質23は導電層22内に埋め込まれている。芯物質23は、突起21a,22aの内側に配置されている。導電層22は、複数の芯物質23を被覆している。複数の芯物質23により導電層22の外表面が隆起されており、突起21a,22aが形成されている。このように、本発明に係る導電性粒子は導電性の表面に突起を有していてもよい。本発明に係る導電性粒子は、導電層の外表面に突起を有していてもよく、導電層が外表面に突起を有していてもよい。パラジウム層が外表面に突起を有することが好ましい。
導電性粒子21は、導電層22の外表面上に配置された絶縁物質24を有する。導電層22の外表面の少なくとも一部の領域が、絶縁物質24により被覆されている。絶縁物質24は絶縁性を有する材料により形成されており、絶縁性粒子である。このように、本発明に係る導電性粒子は、導電層の外表面上に配置された絶縁物質を有していてもよい。
以下、本発明に係る導電性粒子の他の詳細を説明する。
[基材粒子]
上記基材粒子としては、樹脂粒子、金属を除く無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。上記基材粒子は、金属粒子を除く基材粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることがより好ましい。
上記基材粒子は、樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが更に好ましく、樹脂粒子であってもよく、有機無機ハイブリッド粒子であってもよい。これらの好ましい基材粒子の使用により、電極間の電気的な接続により一層適した導電性粒子が得られる。
上記導電性粒子を用いて電極間を接続する際には、上記導電性粒子を電極間に配置した後、圧着することにより上記導電性粒子を圧縮させる。基材粒子が樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であると、上記圧着の際に上記導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなる。このため、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記樹脂粒子を形成するための樹脂として、種々の有機物が好適に用いられる。上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、及び、エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種もしくは2種以上重合させて得られる重合体等が挙げられる。導電材料に適した任意の圧縮時の物性を有する樹脂粒子を設計及び合成することができ、かつ基材粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、エチレン性不飽和基を複数有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記樹脂粒子を、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得る場合、上記エチレン性不飽和基を有する単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
上記非架橋性の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等の不飽和炭化水素;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等のハロゲン含有単量体等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を、公知の方法により重合させることで、上記樹脂粒子を得ることができる。この方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法、並びに非架橋の種粒子を用いてラジカル重合開始剤とともに単量体を膨潤させて重合する方法等が挙げられる。
上記基材粒子が金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である場合に、上記基材粒子を形成するための無機物としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア及びカーボンブラック等が挙げられる。上記シリカにより形成された粒子としては特に限定されないが、例えば、加水分解性のアルコキシシリル基を2つ以上持つケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記有機無機ハイブリッド粒子は、コアと、該コアの表面上に配置されたシェルとを有するコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。上記コアが有機コアであることが好ましい。上記シェルが無機シェルであることが好ましい。
上記有機コアを形成するための材料としては、上述した樹脂粒子を形成するための樹脂等が挙げられる。
上記無機シェルを形成するための材料としては、上述した基材粒子を形成するための無機物が挙げられる。この無機物は金属ではないことが好ましい。上記無機シェルを形成するための材料は、シリカであることが好ましい。上記無機シェルは、上記コアの表面上で、金属アルコキシドをゾルゲル法によりシェル状物とした後、該シェル状物を焼成させることにより形成されていることが好ましい。上記金属アルコキシドはシランアルコキシドであることが好ましい。
上記ゾルゲル法の具体的な方法としては、コア、水やアルコール等の溶媒、界面活性剤、及びアンモニア水溶液等の触媒を含む分散液に、テトラエトキシシラン等の無機モノマーを共存させて界面ゾル反応を行う方法、並びに水やアルコール等の溶媒、及びアンモニア水溶液と共存させたテトラエトキシシラン等の無機モノマーによりゾルゲル反応を行った後、コアにゾルゲル反応物をヘテロ凝集させる方法等が挙げられる。上記ゾルゲル法において、上記金属アルコキシドは、加水分解及び重縮合することが好ましい。
上記コアの粒径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好ましくは50μm以下、特に好ましくは20μm以下、最も好ましくは10μm以下である。上記コアの粒径が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の電気的な接続により一層適した導電性粒子が得られ、基材粒子を導電性粒子の用途に好適に使用可能になる。例えば、上記コアの粒径が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記導電性粒子を用いて電極間を接続した場合に、導電性粒子と電極との接触面積が充分に大きくなり、かつ導電層を形成する際に凝集した導電性粒子が形成されにくくなる。また、導電性粒子を介して接続された電極間の間隔が大きくなりすぎず、かつ導電層が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記コアの粒径は、上記コアが真球状である場合には直径を意味し、上記コアが真球状以外の形状である場合には、その体積相当の真球と仮定した際の直径を意味する。また、コアの粒径は、コアを任意の粒径測定装置により測定した平均粒径を意味する。例えば、レーザー光散乱、電気抵抗値変化、撮像後の画像解析などの原理を用いた粒度分布測定機が利用できる。
上記シェルの厚みは、好ましくは100nm以上、より好ましくは200nm以上、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下である。上記シェルの厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の電気的な接続により一層適した導電性粒子が得られ、基材粒子を導電性粒子の用途に好適に使用可能になる。上記シェルの厚みは、基材粒子1個あたりの平均厚みである。ゾルゲル法の制御によって、上記シェルの厚みを制御可能である。
上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子を形成するための金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。但し、上記基材粒子は金属粒子ではないことが好ましい。
上記基材粒子の粒子径は、0.1μm以上、5μm以下であることが特に好ましい。上記基材粒子の粒子径が0.1〜5μmの範囲内であると、電極間の間隔が小さくなり、かつ導電層の厚みを厚くしても、小さい導電性粒子が得られる。電極間の間隔をより一層小さくしたり、導電層の厚みを厚くしても、より一層小さい導電性粒子を得たりする観点からは、上記基材粒子の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは2μm以上、好ましくは3μm以下である。上記基材粒子の粒子径は、基材粒子が真球状である場合には、直径を示し、基材粒子が真球状ではない場合には、最大径を示す。
[導電層]
上記導電層は外表面側にパラジウム層を有する。上記導電層は、パラジウム層以外の導電層(第1の導電層)と、パラジウム層(第2の導電層)とを有していてもよい。
上記パラジウム層以外の導電層を形成するための金属は特に限定されない。該金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、タリウム、ゲルマニウム、カドミウム、ケイ素、タングステン、モリブデン、錫ドープ酸化インジウム(ITO)及びはんだ等が挙げられる。上記導電層中で、これらの金属は合金であってもよい。なかでも、電極間の接続抵抗をより一層低くすることができるので、錫を含む合金、ニッケル、銅又は金が好ましく、ニッケル又は銅がより好ましく、ニッケルが更に好ましい。
上記パラジウム層以外の導電層を形成する方法は特に限定されない。上記パラジウム層以外の導電層を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的蒸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを基材粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。なかでも、上記パラジウム層以外の導電層の形成が簡便であるので、無電解めっきによる方法が好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。
上記パラジウム層を形成する方法は、パラジウム層100重量%中のパラジウムの含有量を99.9重量%以上にすることができれば特に限定されない。上記パラジウム層を形成する方法としては、バレルスパッタ法及びイオンプレーティング法等が挙げられる。上記パラジウム層は、パラジウムの含有量を上記下限以上にするために、バレルスパッタ法により形成されていることが好ましく、バレルスパッタ法により形成することが好ましい。
上記バレルスパッタ法の好ましい条件としては、真空度:1×10−3Torr以下、Ar流量:5ccm以下、スパッタリング出力:10W/cm以上、バレル回転数:1〜10rpm、基材粒子の温度:100℃以上の条件が好ましい。
なお、特に無電解めっきによりパラジウム層を形成する場合には、パラジウム層を形成する前の粒子の表面に触媒を多く付ける必要がある場合がある。従って、無電解めっき法によってパラジウム層を形成した場合には、一般に上記パラジウム層におけるパラジウムの含有量は99.9重量%未満になり、99.9重量%以上にはならない。また、無電解めっき法によってパラジウム層を形成した場合には、パラジウム層中に触媒残渣が多く含まれやすい。
上記パラジウム層の内表面(上記基材粒子側の表面)から厚み方向に外側に向かって厚み5nmの領域において、上記パラジウム層がパラジウム以外の成分を含まないか、又は上記パラジウム層がパラジウム以外の成分を含みかつ上記パラジウム層に含まれるパラジウム以外の成分の含有量は50ppm以下であることが好ましい。この場合に、上記パラジウム以外の成分としては、例えば触媒残渣等が挙げられる。また、上記パラジウム以外の成分としては、硫黄、塩素、及びスズ等が挙げられる。
上記導電層の厚み(導電層が多層である場合には、導電層全体の厚み)は、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、更に好ましくは20nm以上、特に好ましくは50nm以上、好ましくは1000nm以下、より好ましくは800nm以下、更に好ましくは500nm以下、特に好ましくは400nm以下、最も好ましくは300nm以下である。上記パラジウム層の厚みは、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、更に好ましくは20nm以上、特に好ましくは50nm以上、好ましくは1000nm以下、より好ましくは800nm以下、更に好ましくは500nm以下、特に好ましくは400nm以下、最も好ましくは300nm以下である。上記導電層及び上記パラジウム層の厚みが上記下限以上であると、導電性粒子の導電性がより一層良好になる。上記導電層及びび上記パラジウム層の厚みが上記上限以下であると、基材粒子と導電層との熱膨張率の差が小さくなり、基材粒子から導電層及びパラジウム層が剥離し難くなる。
上記パラジウム層の厚みは20nm未満であってもよい。本発明における上述した構成の採用により、上記パラジウム層の厚みが20nm未満であっても、電極間の導通信頼性を十分に高めることができる。上記パラジウム層の厚みが薄いと、パラジウムの使用量が少なくなり、環境負荷を低減できる。
上記導電性粒子の粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは5μm以下である。導電性粒子の粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、導電性粒子を用いて電極間を接続した場合に、導電性粒子と電極との接触面積が充分に大きくなり、かつ導電層を形成する際に凝集した導電性粒子が形成されにくくなる。また、導電性粒子を介して接続された電極間の間隔が大きくなりすぎず、かつ導電層が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記導電性粒子の粒子径は、導電性粒子が真球状である場合には、直径を示し、導電性粒子が真球状ではない場合には、最大径を示す。
本発明に係る導電性粒子は、導電性の表面に突起を有することが好ましい。上記導電層は、外表面に突起を有することが好ましい。上記パラジウム層は、外表面に突起を有することが好ましい。導電性粒子により接続される電極の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。さらに、導電性粒子の導電層の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。導電性の突起を有する導電性粒子の使用により、電極間に導電性粒子を配置した後、圧着させることにより、突起により酸化被膜が効果的に排除される。このため、電極と導電性粒子とをより一層確実に接触させることができ、電極間の接続抵抗を低くすることができる。さらに、導電性粒子が表面に絶縁物質を有する場合、又は導電性粒子が樹脂中に分散されて導電材料として用いられる場合に、導電性粒子の突起によって、導電性粒子と電極との間の絶縁物質又は樹脂を効果的に排除できる。このため、電極間の導通信頼性を高めることができる。
上記突起は複数であることが好ましい。上記導電性粒子1個当たりの上記導電層の外表面の突起は、好ましくは3個以上、より好ましくは5個以上である。上記突起の数の上限は特に限定されない。突起の数の上限は導電性粒子の粒子径等を考慮して適宜選択できる。
複数の上記突起の平均高さは、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記突起の平均高さが上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の接続抵抗が効果的に低くなる。
[芯物質]
上記芯物質が上記導電層中に埋め込まれていることによって、上記導電層が外表面に複数の突起を有するようにすることが容易である。但し、導電性粒子及び導電層の表面に突起を形成するために、芯物質を必ずしも用いなくてもよい。
上記突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、バレルスパッタ法により導電層を形成する方法、並びに基材粒子の表面にバレルスパッタ法により導電層を形成した後、芯物質を付着させ、更にバレルスパッタ法により導電層を形成する方法等が挙げられる。
上記基材粒子の表面上に芯物質を配置する方法としては、例えば、基材粒子の分散液中に、芯物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、例えば、ファンデルワールス力により集積させ、乾燥させて付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。なかでも、付着させる芯物質の量を制御しやすいため、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、乾燥させて付着させる方法が好ましい。
上記芯物質を構成する物質としては、導電性物質及び非導電性物質が挙げられる。上記導電性物質としては、例えば、金属、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属及び導電性ポリマー等が挙げられる。上記導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン等が挙げられる。上記非導電性物質としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム及びジルコニア等が挙げられる。なかでも、導電性を高めることができ、更に接続抵抗を効果的に低くすることができるので、金属が好ましい。上記芯物質は金属粒子であることが好ましい。
上記金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属、並びに錫−鉛合金、錫−銅合金、錫−銀合金、錫−鉛−銀合金及び炭化タングステン等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。なかでも、ニッケル、銅、銀又は金が好ましい。上記芯物質を形成するための金属は、上記導電層を形成するための金属と同じであってもよく、異なっていてもよい。上記芯物質を形成するための金属は、上記導電層を形成するための金属を含むことが好ましい。上記芯物質を形成するための金属は、ニッケルを含むことが好ましい。上記芯物質を形成するための金属は、ニッケルを含むことが好ましい。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、例えば、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
上記芯物質の平均径(平均粒子径)は、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記芯物質の平均径が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の接続抵抗を効果的に低くすることができる。
上記芯物質の「平均径(平均粒子径)」は、数平均径(数平均粒子径)を示す。芯物質の平均径は、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
[絶縁物質]
本発明に係る導電性粒子は、上記導電層の外表面上に配置された絶縁物質を備えることが好ましい。上記絶縁物質が、パラジウム層の外表面上に配置されていることが好ましい。この場合には、導電性粒子を電極間の接続に用いると、隣接する電極間の短絡を防止できる。具体的には、複数の導電性粒子が接触したときに、複数の電極間に絶縁物質が存在するので、上下の電極間ではなく横方向に隣り合う電極間の短絡を防止できる。なお、電極間の接続の際に、2つの電極で導電性粒子を加圧することにより、導電性粒子の導電層と電極との間の絶縁物質を容易に排除できる。導電性粒子が導電層の外表面に複数の突起を有する場合には、導電性粒子の導電層と電極との間の絶縁物質を容易に排除できる。
電極間の圧着時に上記絶縁物質をより一層容易に排除できることから、上記絶縁物質は、絶縁性粒子であることが好ましい。
上記絶縁物質の材料である絶縁性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン類、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレート共重合体、ブロックポリマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の架橋物、熱硬化性樹脂及び水溶性樹脂等が挙げられる。
上記ポリオレフィン類としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記(メタ)アクリレート重合体としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ブロックポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、及びSBS型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、並びにこれらの水素添加物等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ビニル重合体及びビニル共重合体等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド及びメチルセルロース等が挙げられる。なかでも、水溶性樹脂が好ましく、ポリビニルアルコールがより好ましい。
上記導電層の表面上に絶縁物質を配置する方法としては、化学的方法、及び物理的もしくは機械的方法等が挙げられる。上記化学的方法としては、例えば、界面重合法、粒子存在下での懸濁重合法及び乳化重合法等が挙げられる。上記物理的もしくは機械的方法としては、スプレードライ、ハイブリダイゼーション、静電付着法、噴霧法、ディッピング及び真空蒸着による方法等が挙げられる。なかでも、絶縁物質が脱離し難いことから、上記導電層の表面に、化学結合を介して上記絶縁物質を配置する方法が好ましい。
上記絶縁物質の平均径(平均粒子径)は、導電性粒子の粒子径及び導電性粒子の用途等によって適宜選択できる。上記絶縁物質の平均径(平均粒子径)は好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。絶縁物質の平均径が上記下限以上であると、導電性粒子がバインダー樹脂中に分散されたときに、複数の導電性粒子における導電層同士が接触し難くなる。絶縁性粒子の平均径が上記上限以下であると、電極間の接続の際に、電極と導電性粒子との間の絶縁物質を排除するために、圧力を高くしすぎる必要がなくなり、高温に加熱する必要もなくなる。
上記絶縁物質の「平均径(平均粒子径)」は、数平均径(数平均粒子径)を示す。絶縁物質の平均径は、粒度分布測定装置等を用いて求められる。
[防錆処理]
導電性粒子の腐食を抑え、電極間の接続抵抗をより一層低くする観点からは、上記導電層の外表面は防錆処理されていることが好ましく、上記パラジウム層の外表面は防錆処理されていることが好ましい。
導通信頼性をより一層高める観点からは、上記パラジウム層の外表面は、炭素数6〜22のアルキル基を有する化合物により、防錆処理されていることが好ましい。導通信頼性をより一層高める観点からは、上記パラジウム層の外表面は、アルキルリン酸化合物又はアルキルチオールにより、防錆処理されていることが好ましい。防錆処理により、パラジウム層の表面に、防錆膜を形成できる。
上記防錆膜は、炭素数6〜22のアルキル基を有する化合物(以下、化合物Aともいう)により形成されていることが好ましい。上記パラジウム層の外表面は、上記化合物Aにより表面処理されていることが好ましい。上記アルキル基の炭素数が6以上であると、銅層の外表面に錆がより一層生じ難くなる。上記アルキル基の炭素数が22以下であると、導電性粒子の導電性が高くなる。導電性粒子の導電性をより一層高める観点からは、上記化合物Aにおける上記アルキル基の炭素数は16以下であることが好ましい。上記アルキル基は直鎖構造を有していてもよく、分岐構造を有していてもよい。上記アルキル基は、直鎖構造を有することが好ましい。
上記化合物Aは、炭素数6〜22のアルキル基を有していれば特に限定されない。上記化合物Aは、炭素数6〜22のアルキル基を有するリン酸エステル又はその塩、炭素数6〜22のアルキル基を有する亜リン酸エステル又はその塩、炭素数6〜22のアルキル基を有するアルコキシシラン、炭素数6〜22のアルキル基を有するアルキルチオール、及び炭素数6〜22のアルキル基を有するジアルキルジスルフィドからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。すなわち、上記炭素数6〜22のアルキル基を有する化合物Aは、リン酸エステル又はその塩、亜リン酸エステル又はその塩、アルコキシシラン、アルキルチオール及びジアルキルジスルフィドからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの好ましい化合物Aの使用により、パラジウム層に錆をより一層生じ難くすることができる。錆をより一層生じ難くする観点からは、上記化合物Aは、上記リン酸エステルもしくはその塩、亜リン酸エステルもしくはその塩、又は、アルキルチオールであることが好ましく、上記リン酸エステルもしくはその塩、又は、亜リン酸エステルもしくはその塩であることがより好ましい。上記化合物Aは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記化合物Aは、銅層の外表面と反応可能な反応性官能基を有することが好ましい。上記化合物Aは、上記絶縁物質と反応可能な反応性官能基を有することが好ましい。上記防錆膜は、パラジウム層と化学結合していることが好ましい。上記防錆膜は、上記絶縁物質と化学結合していることが好ましい。上記防錆膜は、上記パラジウム層及び上記絶縁物質の双方と化学結合していることがより好ましい。上記反応性官能基の存在により、及び上記化学結合により、上記防錆膜の剥離が生じ難くなり、この結果、パラジウム層に錆がより一層生じ難くなり、かつ導電性粒子の表面から絶縁物質が意図せずにより一層脱離し難くなる。
上記炭素数6〜22のアルキル基を有するリン酸エステル又はその塩としては、例えば、リン酸ヘキシルエステル、リン酸ヘプチルエステル、リン酸モノオクチルエステル、リン酸モノノニルエステル、リン酸モノデシルエステル、リン酸モノウンデシルエステル、リン酸モノドデシルエステル、リン酸モノトリデシルエステル、リン酸モノテトラデシルエステル、リン酸モノペンタデシルエステル、リン酸モノヘキシルエステルモノナトリウム塩、リン酸モノヘプチルエステルモノナトリウム塩、リン酸モノオクチルエステルモノナトリウム塩、リン酸モノノニルエステルモノナトリウム塩、リン酸モノデシルエステルモノナトリウム塩、リン酸モノウンデシルエステルモノナトリウム塩、リン酸モノドデシルエステルモノナトリウム塩、リン酸モノトリデシルエステルモノナトリウム塩、リン酸モノテトラデシルエステルモノナトリウム塩及びリン酸モノペンタデシルエステルモノナトリウム塩等が挙げられる。上記リン酸エステルのカリウム塩を用いてもよい。
上記炭素数6〜22のアルキル基を有する亜リン酸エステル又はその塩としては、例えば、亜リン酸ヘキシルエステル、亜リン酸ヘプチルエステル、亜リン酸モノオクチルエステル、亜リン酸モノノニルエステル、亜リン酸モノデシルエステル、亜リン酸モノウンデシルエステル、亜リン酸モノドデシルエステル、亜リン酸モノトリデシルエステル、亜リン酸モノテトラデシルエステル、亜リン酸モノペンタデシルエステル、亜リン酸モノヘキシルエステルモノナトリウム塩、亜リン酸モノヘプチルエステルモノナトリウム塩、亜リン酸モノオクチルエステルモノナトリウム塩、亜リン酸モノノニルエステルモノナトリウム塩、亜リン酸モノデシルエステルモノナトリウム塩、亜リン酸モノウンデシルエステルモノナトリウム塩、亜リン酸モノドデシルエステルモノナトリウム塩、亜リン酸モノトリデシルエステルモノナトリウム塩、亜リン酸モノテトラデシルエステルモノナトリウム塩及び亜リン酸モノペンタデシルエステルモノナトリウム塩等が挙げられる。上記亜リン酸エステルのカリウム塩を用いてもよい。
上記炭素数6〜22のアルキル基を有するアルコキシシランとしては、例えば、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリメトキシシラン、ウンデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリメトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ペンタデシルトリメトキシシラン及びペンタデシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記炭素数6〜22のアルキル基を有するアルキルチオールとしては、例えば、ヘキシルチオール、ヘプチルチオール、オクチルチオール、ノニルチオール、デシルチオール、ウンデシルチオール、ドデシルチオール、トリデシルチオール、テトラデシルチオール、ペンタデシルチオール及びヘキサデシルチオール等が挙げられる。上記アルキルチオールは、アルキル鎖の末端にチオール基を有することが好ましい。
上記炭素数6〜22のアルキル基を有するジアルキルジスルフィドとしては、例えば、ジヘキシルジスルフィド、ジヘプチルジスルフィド、ジオクチルジスルフィド、ジノニルジスルフィド、ジデシルジスルフィド、ジウンデシルジスルフィド、ジドデシルジスルフィド、ジトリデシルジスルフィド、ジテトラデシルジスルフィド、ジペンタデシルジスルフィド及びジヘキサデシルジスルフィド等が挙げられる。
(導電材料)
本発明に係る導電材料は、上述した導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。上記導電性粒子は、バインダー樹脂中に分散され、導電材料として用いられることが好ましい。上記導電材料は、異方性導電材料であることが好ましい。上記導電材料は、電極の電気的な接続に好適に用いられる。上記導電材料は、回路接続材料であることが好ましい。
上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂として、公知の絶縁性の樹脂が用いられる。
上記バインダー樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体及びエラストマー等が挙げられる。上記バインダー樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は、硬化剤と併用されてもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
上記導電材料は、上記導電性粒子及び上記バインダー樹脂の他に、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
本発明に係る導電材料は、導電ペースト及び導電フィルム等として使用され得る。本発明に係る導電材料が、導電フィルムである場合には、導電性粒子を含む導電フィルムに、導電性粒子を含まないフィルムが積層されていてもよい。上記導電ペーストは、異方性導電ペーストであることが好ましい。上記導電フィルムは、異方性導電フィルムであることが好ましい。
上記導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下である。上記バインダー樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間に導電性粒子が効率的に配置され、導電材料により接続された接続対象部材の接続信頼性がより一層高くなる。
上記導電材料100重量%中、上記導電性粒子の含有量は好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは20重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
(接続構造体)
上記導電性粒子を用いて、又は上記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料を用いて、接続対象部材を接続することにより、接続構造体を得ることができる。
上記接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、第1,第2の接続対象部材を接続している接続部とを備え、該接続部が上述した導電性粒子により形成されているか、又は上述した導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料により形成されている接続構造体であることが好ましい。導電性粒子が用いられた場合には、接続部自体が導電性粒子である。すなわち、第1,第2の接続対象部材が導電性粒子により接続される。
図4に、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に断面図で示す。
図4に示す接続構造体51は、第1の接続対象部材52と、第2の接続対象部材53と、第1,第2の接続対象部材52,53を接続している接続部54とを備える。接続部54は、導電性粒子1を含む導電材料を硬化させることにより形成されている。なお、図4では、導電性粒子1は、図示の便宜上、略図的に示されている。導電性粒子1にかえて、導電性粒子11,21等を用いてもよい。
第1の接続対象部材52は表面(上面)に、複数の第1の電極52aを有する。第2の接続対象部材53は表面(下面)に、複数の第2の電極53aを有する。第1の電極52aと第2の電極53aとが、1つ又は複数の導電性粒子1により電気的に接続されている。従って、第1,第2の接続対象部材52,53が導電性粒子1により電気的に接続されている。
上記接続構造体の製造方法は特に限定されない。接続構造体の製造方法の一例としては、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間に上記導電材料を配置し、積層体を得た後、該積層体を加熱及び加圧する方法等が挙げられる。上記加圧の圧力は9.8×10〜4.9×10Pa程度である。上記加熱の温度は、120〜220℃程度である。
上記接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板などの電子部品等が挙げられる。上記接続対象部材は電子部品であることが好ましい。上記導電性粒子は、電子部品における電極の電気的な接続に用いられることが好ましい。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、銀電極、モリブデン電極及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
粒子径が3.0μmであるジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−203」)の表面を、ゾルゲル反応による縮合反応を用いて無機シェル(厚み250nm)により被覆したコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子(基材粒子)を用意した。
基材粒子として上記有機無機ハイブリッド粒子を用いて、バレルスパッタすることにより、基材粒子の表面上にパラジウム層(厚み20nm)を形成した。バレルスパッタの条件は、真空度:5×10−4Torr以下、Ar流量:3ccm以下、スパッタリング出力:50W/cm以上、バレル回転数:6rpm、基材粒子の温度:150℃に設定した。その後、炭素数6〜22のアルキル基を有する化合物を用いて、防錆処理することにより、導電性粒子を得た。
(実施例2)
粒子径が3.0μmであるジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−203」)を用意した。
基材粒子を上記樹脂粒子に変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例3)
パラジウム層を形成する際に、パラジウム層の厚みを5nmに変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例4)
実施例1で得られた有機無機ハイブリッド粒子を用意した。この有機無機ハイブリッド粒子をエッチングし、水洗した。次に、得られた有機無機ハイブリッド粒子及び分散剤を含む分散液と、平均粒径が50〜200nmであるニッケルナノ粒子を含む高分散性のニッケルナノペーストとを混合して、上記有機無機ハイブリッド粒子の表面に、ヘテロ凝集によりニッケルナノ粒子を付着させた。次に、固液分離した後、50℃で5時間真空乾燥を行い、芯物質が付着された有機無機ハイブリッド粒子を得た。
基材粒子を上記芯物質が付着された有機無機ハイブリッド粒子に変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例5)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブが取り付けられた1000mLのセパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル100mmolと、N,N,N−トリメチル−N−2−メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド1mmolと、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩1mmolとを含むモノマー組成物を固形分率が5重量%となるようにイオン交換水に秤取した後、200rpmで攪拌し、窒素雰囲気下70℃で24時間重合を行った。反応終了後、凍結乾燥して、表面にアンモニウム基を有し、平均粒子径220nm及びCV値10%の絶縁性粒子を得た。
絶縁性粒子を超音波照射下でイオン交換水に分散させ、絶縁性粒子の10重量%水分散液を得た。
実施例4で得られた導電性粒子10gをイオン交換水500mLに分散させ、絶縁性粒子の水分散液4gを添加し、室温で6時間攪拌した。3μmのメッシュフィルターでろ過した後、更にメタノールで洗浄し、乾燥し、絶縁性粒子が付着した導電性粒子を得た。
走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、導電性粒子の表面に絶縁性粒子による被覆層が1層のみ形成されていた。画像解析により導電性粒子の中心より2.5μmの面積に対する絶縁性粒子の被覆面積(即ち絶縁性粒子の粒子径の投影面積)を算出したところ、被覆率は30%であった。
(比較例1)
粒子径が3.0μmであるジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−203」)3gに対し、アルカリ脱脂を施した後、酸で中和した。pH6.0に調整したカチオン性高分子液100mLに、上記樹脂粒子を添加し、60℃で1時間攪拌した。その後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾過し、水洗を行った。パラジウム触媒(アトテックジャパン社製「アトテックネネオガント834」)8重量%を含むパラジウム触媒化液100mLに、水洗後の樹脂粒子を添加し、35℃で30分攪拌した。その後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾過し、水洗した。パラジウム触媒液へ繰り返し樹脂粒子を添加して、樹脂粒子の表面に十分な量のパラジウム触媒を付与した。次に、水洗後の樹脂粒子をpH6.0に調整した次亜リン酸ナトリウム液3g/Lに添加し、表面が活性化された樹脂粒子(コア粒子)を得た。その後、表面が活性化された樹脂粒子を蒸留水に浸漬し、超音波分散させた。上記の液を直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾過し、無電解パラジウムめっき液(小島化学薬品社製「パレット」)に、70℃の条件で、表面が活性化された樹脂粒子を浸漬し、無電解パラジウムめっきを行い、樹脂粒子の表面に上、厚み20nmのパラジウム層を形成した。その後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾過し、水洗を3回行った。40℃で7時間真空乾燥した後、解砕により凝集を解して、樹脂粒子の表面上に、厚み20nmのパラジウム層を有する導電性粒子を作製した。
(比較例2)
シリコーンゴム粒子の調製
下記式(1)で表されるメチルビニルシロキサン(粘度600cP)500gと、下記式(2)で表されるメチルビニルシロキサン(粘度30cP)20gとを用意した。
Figure 0006317997
Figure 0006317997
上記式(1)で表されるメチルビニルシロキサン(粘度600cP)500gと、上記式(2)で表されるメチルビニルシロキサン(粘度30cP)20gとを、1Lのガラスビーカーに入れ、ホモミキサーを用いて、2000rpmで撹拌混合した。その後、ポリオキシエチレン(付加モル数=9モル)オクチルフェニルエーテル1g、及び水150gを加えて、6000rpmで撹拌を継続した。この結果、転相が起り、増粘が認められたが、更にそのまま2000rpmで撹拌を行ないながら、水329gを加えて、O/W型エマルジョンを得た。
次いで、得られたエマルジョンを、錨型撹拌翼による撹拌装置の付いたガラスフラスコに移し、室温(25℃)で撹拌下に、塩化白金酸−オレフィン錯体のトルエン溶液(白金含有量0.05重量%)1gとポリオキシエチレン(付加モル数=9モル)オクチルフェニルエーテル5gとの混合物を添加し、12時間反応を行い、分散液Aを得た。
得られた分散液A中の粒子の平均粒径をコールターカウンター(コールターエレクトロニクス社製)を用いて測定したところ、3μmであった。またこの分散液A数gを風乾して、弾性のある白色のゴム粉末(ゴム粒子(1))を得た。
さらに、3Lのガラスフラスコに、水2290g、上記分散液A580g、及びアンモニア水(濃度28重量%)60gを入れ、水温を10℃とし、翼回転数200rpmの条件で、錨型撹拌翼により撹拌を行った。このときの液のpHは11.2であった。この液にメチルトリメトキシシラン65gを20分かけて滴下し、滴下中に液温を5〜15℃に保ち、更に4時間撹拌を行った。その後、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行い、得られた液を、加圧ろ過器を用いて水の含有量が約30重量%であるケーキ状物とした。次いで、このケーキ状物を、熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕した。得られた粒子(ゴム粒子(2))を光学顕微鏡で観察したところ、この粒子は球状粒子であった。また、界面活性剤を用いて水に分散させて、粒子の平均粒径をコールターカウンターを用いて測定したところ、粒子の平均粒径は3μmであった。なお、このゴム粒子(2)を構成するシロキサン単位中の88モル%が、ジメチルシロキサン単位であった。
比較例1では、上記ゴム粉末(2)の表面をパラジウムで被覆した。パラジウムによる被覆は、特許第2909744号公報に記載の装置を用いて行った。
この装置の略図を図5に示す。また、図6は図5のII−II線に沿う断面図である。
装置の要部は、減圧加熱処理室1、回転式バレル型スパッタリング室2、流体ジェットミル3及び粉末フィルター付捕集器4により構成されている。減圧加熱処理室1は、電気抵抗加熱される容器であって、フィルター5を介して主排気系6及び高度排気系7に連通する。減圧加熱処理室1は減圧加熱処理した微粉末8を回転式バレル型スパッタリング室2に送入する導管10へ落下させるためのスクリューフィーダー9と、これを回転するモーター40とを備える。回転式バレル型スパッタリング室2は、図6に示すように、ボールミルのような構造の回転円筒体であって、支持ロール13と回転モーター14とベルト15とによって回転させられ、制御される。その一方の側壁には、回転軸として機能する軸受機構30を介してシャフト12が挿入され、その先端にターゲット50が対峙して保持されている。また、反対側の側壁からは、回転軸として機能する同様の軸受機構30を介して減圧加熱処理室1に連通する導管10が挿入されている。導管10は、不活性ガス送入パイプ19、排気系6,7に連通している。なお、減圧加熱処理室1と流体ジェットミル3とは、回転式バレル型スパッタリング室2を介して連結する。導管10,11はそれぞれ、弁121及び122を備える。流体ジェットミル3は、モーター20によって高速回転するプロペラ21を備える。流体ジェットミル3の排出側は、弁22を備えた微粉末循環パイプ23に連通し、更に減圧加熱処理室1に連通する。この微粉末循環パイプ23の弁22の下部側から弁24を備えた分岐管により粉末フィルター付捕集器4に連通する。この粉末フィルター付捕集器4は円筒形フィルター25を介して排気系26に連なっている。
先ず、ゴム粒子(2)500gを回転式バレル型スパッタリング室2に入れ、次いで減圧加熱処理室1を2×10−2Torrに減圧し、弁121を閉じ、弁122を解放して、減圧加熱処理室1とスパッタリング室2との連絡を遮断した。その後、アルゴンガスを不活性ガス送入パイプ19より徐々に送入することによって流体ジェットミル3に搬送し、流体ジェットミル3を使用してゴム粒子(2)を一次粒子に分散し、これを減圧加熱処理室1に捕集した。捕集した微粉末を2×10−2Torrに減圧しつつ、ヒーターで200℃に加熱して、乾燥及び脱ガスを30分間行った。次に、あらかじめアルゴンガスで置換された後に脱気された回転式バレル型スパッタリング室2に微粉末を移送した。移送後、回転式バレル型スパッタリング室2を回転数5rpmで回転しつつ、パラジウムターゲットを使用し、2×10−2Torrの減圧下で二極方式マグネトロン方式によるスパッタリング(電力3kW×2個、周波数13.56MHz)を開始した。1時間でスパッタリング処理後のシリコーンゴム粒子全体の約10重量%のパラジウムが、被覆により形成された。スパッタリングを中止して、前述の流体ジェットミル3により分散及び減圧加熱処理を行った後、再び回転式バレル型スパッタリング室2に移送し、パラジウムのスパッタリングを1時間行った。この工程を5回繰り返してパラジウムを被覆した。スパッタリングによる被覆作業終了後は、不活性ガス送入パイプ19を通して回転式バレル型スパッタリング室2にアルゴンガスを導入しつつ、微粉末を含むアルゴンガス流を粉末フィルター付捕集器4に送り込んで、パラジウム被覆済みのシリコーンゴム粉末(導電性粒子)を得た。
(実施例6)
樹脂粒子を10%圧縮したときの圧縮弾性率が1400N/mmである樹脂粒子に変更したこと以外は実施例2と同様にして、導電性粒子を得た。
(参考例A)
比較例1の導電性粒子1gを蒸留水1000mL(比抵抗18MΩ)に分散させ、撹拌機付オートクレーブに入れて0.1MPaの加圧下、121℃で10時間攪拌洗浄した。その後、濾別乾燥させて、導電性粒子を得た。
(実施例7)
攪拌機及び温度計が取り付けられた500mLの反応容器内に、0.13重量%のアンモニア水溶液300gを入れた。次に、反応容器内のアンモニア水溶液中に、メチルトリメトキシシラン4.1gと、ビニルトリメトキシシラン19.2gと、シリコーンアルコキシオリゴマー(信越化学工業社製「X−41−1053」、メトキシ基とエトキシ基とエポキシ基と珪素原子に直接結合したアルキル基とを有する、重量平均分子量:約1600)0.7gとの混合物をゆっくりと添加した。撹拌しながら、加水分解及び縮合反応を進行させた後、25重量%アンモニア水溶液2.4mL添加した後、アンモニア水溶液中から粒子を単離して、得られた粒子を酸素分圧10−17atm、400℃で2時間焼成して、有機無機ハイブリッド粒子を得た。得られた有機無機ハイブリッド粒子の粒子径は3.5μmであった。
上記基材粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例8)
粒子径が2.0μmであるジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製)の表面を、ゾルゲル反応による縮合反応を用いて無機シェル(厚み250nm)により被覆したコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子(基材粒子)を用意した。この基材粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例9)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水804重量部と、25%アンモニア水1.2重量部と、メタノール336.6重量部とを入れ、攪拌下、滴下口から3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM503」)80重量部及びメタノール59.4重量部の混合液を添加して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、縮合反応を行って、メタクリロイル基を有するポリシロキサン粒子(重合性ポリシロキサン粒子)の乳濁液を調製した。反応開始から2時間後、得られたポリシロキサン粒子の乳濁液をサンプリングし、粒子径を測定したところ、粒子径は2.25μmであった。
次いで、乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20%水溶液2重量部をイオン交換水80重量部で溶解した溶液に、シアヌル酸トリアリル(TAC)80重量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製:「V−65」)1.6重量部を溶解した溶液を加え、乳化分散させて単量体成分の乳化液を調製した。
得られた乳化液を、重合性ポリシロキサン粒子の乳濁液中に添加して、さらに攪拌を行った。乳化液の添加から1時間後、混合液をサンプリングして顕微鏡で観察を行ったところ、重合性ポリシロキサン粒子が単量体を吸収して肥大化していることが確認された。
次いで、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩の20%水溶液8重量部、イオン交換水20.6重量部を加え、窒素雰囲気下で反応液を65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、120℃で2時間真空乾燥させて重合体粒子である基材粒子を得た。得られた重合体粒子の粒子径は3.1μmであった。
上記基材粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(評価)
(1)基材粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)
基材粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)を、上述した方法により、微小圧縮試験機(フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」)を用いて測定した。
(2)パラジウム層100重量%中のパラジウムの含有量
60%硝酸5mLと37%塩酸10mLとの混合液に、導電性粒子5gを加え、パラジウム層を完全に溶解させ、溶液を得た。得られた溶液を用いて、パラジウムの含有量をICP−MS分析器(日立製作所社製)により分析した。
(3)パラジウム層の内表面(基材粒子側の表面)から厚み方向に外側に向かって厚み5nmの領域Rのパラジウム以外の成分の含有量
パラジウム層の厚み方向における各成分の含有量の分布を測定した。パラジウム層の内表面(基材粒子側の表面)から厚み方向に外側に向かって厚み5nmの領域Rにおいて、パラジウム以外の成分の含有量を評価した。
集束イオンビームを用いて、得られた導電性粒子の薄膜切片を作製した。透過型電子顕微鏡FE−TEM(日本電子社製「JEM−2010FEF」)を用いて、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)により、パラジウム層におけるパラジウム層以外の成分の含有量を測定した。
(4)導通信頼性
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製「エピコート1009」)10重量部と、アクリルゴム(重量平均分子量約80万)40重量部と、メチルエチルケトン200重量部と、マイクロカプセル型硬化剤(旭化成ケミカルズ社製「HX3941HP」)50重量部と、シランカップリング剤(東レダウコーニングシリコーン社製「SH6040」)2重量部とを混合し、導電性粒子を含有量が3重量%となるように添加し、分散させ、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、片面が離型処理された厚さ50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに塗布し、70℃の熱風で5分間乾燥し、異方性導電フィルムを作製した。得られた異方性導電フィルムの厚さは12μmであった。
得られた異方性導電フィルムを5mm×5mmの大きさに切断した。切断された異方性導電フィルムを、一方に抵抗測定用の引き回し線を有するアルミニウム電極(高さ0.2μm、L/S=20μm/20μm)を有するガラス基板(幅3cm、長さ3cm)のアルミニウム電極側のほぼ中央に貼り付けた。次いで、同じアルミニウム電極を有する2層フレキシブルプリント基板(幅2cm、長さ1cm)を、電極同士が重なるように位置合わせをしてから貼り合わせた。このガラス基板と2層フレキシブルプリント基板との積層体を、10N、180℃、及び20秒間の圧着条件で熱圧着し、接続構造体を得た。なお、ポリイミドフィルムにアルミニウム電極が直接形成されている2層フレキシブルプリント基板を用いた。得られた接続構造体を85℃及び85%の高温高湿環境に、かつ接続箇所に10mAの直流電流を通電した状態で500時間放置した後の接続抵抗を測定した。
接続抵抗の測定:
得られた接続構造体の対向する電極間の接続抵抗を4端子法により測定した。また、接続抵抗から導通信頼性を下記の基準で判定した。
[導通信頼性の評価基準]
○○:接続抵抗が2.0Ω以下
○:接続抵抗が2.0Ωを超え、3.0Ω以下
△:接続抵抗が3.0Ωを超え、5.0Ω以下
×:接続抵抗が5.0Ωを超える
(5)環境負荷(コスト)
実施例1〜9、比較例1及び参考例Aの手順で導電性粒子を得た場合には、比較例2の手順で導電性粒子を得た場合と比べて、環境負荷をかなり小さくすることができ、かつ製造コストが低かった。
結果を下記の表1に示す。
Figure 0006317997
(6)冷熱衝撃信頼性:接続抵抗
得られた接続構造体を冷熱衝撃試験機(エスペック社製「TSA−72ES」)に放置し、−40℃,30分/100℃,30分を交互に繰り返す条件に、接続構造体を1000サイクルさらした後、対向する電極間の接続抵抗を4端子法により測定した。接続抵抗から、冷熱衝撃信頼性を下記の基準で判定した。
[冷熱衝撃信頼性の判定基準]
○○○:接続抵抗が5.5Ω以下
○○:接続抵抗が5.5Ωを超え、6.0Ω以下
○:接続抵抗が6.0Ωを超え、10.0Ω以下
△:接続抵抗が10.0Ωを超え、15.0Ω以下
×:接続抵抗が15.0Ωを超える
結果を下記の表2に示す。
Figure 0006317997
上記表1,2に示す結果から、パラジウム層の厚みが20nm以下であって、パラジウム層が薄くても、実施例1〜9の導電性粒子では、導通信頼性及び冷熱衝撃信頼性に優れることがわかる。なお、実施例1〜9では、導通信頼性の評価結果はいずれも「○○」であるが、実施例1〜5及び7〜9の導電性粒子よりも実施例6の導電性粒子の方が、接続抵抗は高かった。基材粒子の10%K値が比較的低いためであると考えられる。また、実施例1,4,5では、導通信頼性の評価結果はいずれも「○○」であるが、実施例1の導電性粒子よりも実施例4,5の導電性粒子の方が、接続抵抗が低かった。導電層の外表面に突起があるためである。また、実施例5の導電性粒子では、接続されてはならない電極間が接続され難く、絶縁信頼性に優れていた。導電層の外表面に絶縁物質が配置されているためである。
1…導電性粒子
2…基材粒子
3…導電層(パラジウム層)
11…導電性粒子
12…導電層
12A…第1の導電層
12B…第2の導電層(パラジウム層)
21…導電性粒子
21a…突起
22…導電層(パラジウム層)
22a…突起
23…芯物質
24…絶縁物質
51…接続構造体
52…第1の接続対象部材
52a…第1の電極
53…第2の接続対象部材
53a…第2の電極
54…接続部

Claims (9)

  1. 基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された導電層とを備え、
    前記基材粒子を10%圧縮したときの圧縮弾性率が1000N/mm以上であり、
    前記導電層が外表面側にパラジウム層を有し、
    前記パラジウム層100重量%中、パラジウムの含有量が99.9重量%以上である、導電性粒子。
  2. 前記パラジウム層の厚みが20nm未満である、請求項1に記載の導電性粒子。
  3. 前記基材粒子の表面上に直接前記パラジウム層が配置されている、請求項1又は2に記載の導電性粒子。
  4. 前記基材粒子が、樹脂粒子又はコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  5. 前記基材粒子が、前記有機無機ハイブリッド粒子である、請求項4に記載の導電性粒子。
  6. 前記導電層が外表面に、複数の突起を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  7. 前記導電層の外表面上に配置された絶縁物質を備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料。
  9. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、
    前記接続部が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性粒子により形成されているか、又は前記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料により形成されており、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体。
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