JP6313606B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、パチンコ機などの遊技機においては、特許文献1に示す遊技機に開示されているように、遊技機の内部状態が確変遊技状態である可能性を示唆する確変潜伏モードを有する遊技機が知られている。
このような確変潜伏モードを採用した遊技機(以下、「従来の遊技機」という)には、例えば、大当たり遊技の終了後から所定回数だけは確変遊技状態、かつ、電サポ状態(時短遊技状態)にするが、この所定回数後からは電サポ状態を終了させて確変潜伏モードに移行させる形態や、2R大当たりや小当たりを契機として確変潜伏モードに移行させる形態などがある。
上記従来の遊技機では、たとえ、電サポ状態が終了したとしても、その後に確変潜伏モードに移行させることにより、未だ確変遊技状態が継続している可能性があるかもしれないという状態を作り出すことができる。
特開2013−176605号公報
しかしながら、上記従来の遊技機では、確変潜伏モードに移行した場合には、このとき移行した確変潜伏モードが本当に確変遊技状態であったとすると、ほどなく大当たり等に当選する可能性が高いので、遊技者はしばらく遊技を続行せざるを得なくなる。
このように、確変潜伏モードに移行すると、本当に確変遊技状態か否かをある程度判別できるまで遊技を続ける必要があるため、遊技のやめ時が見極めにくく、確変遊技状態か否か不明な状態で遊技させられているというストレスを遊技者に与えることとなってしまう。このことから、遊技者が確変潜伏モードを有する遊技機での遊技を敬遠してしまうという事態を招いていることが問題となっている。
本発明は、上記問題を解決するものであり、その目的は、遊技のやめ時が見極めにくく、いつまでも遊技を続けなければならないことにより遊技者に与えるストレスを軽減することのできる遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動領域と、前記第1始動領域への遊技球の入球により第1判定情報を取得する第1判定情報取得手段と、前記第1判定情報取得手段により取得された前記第1判定情報に基づいて、前記遊技領域に設けられた特別可変入賞装置が所定の態様で開閉する大当たり遊技又は前記所定の態様が前記大当たり遊技よりも遊技者に不利な態様の小当たり遊技をおこなうか否かを判定する第1特別遊技判定手段と、前記遊技領域に設けられ、遊技球の入球が不可能若しくは困難な第1の態様、およびこの第1の態様よりも遊技球の入球が容易な第2の態様に変位する可変入賞装置が設けられた第2始動領域と、前記第2始動領域への遊技球の入球により第2判定情報を取得する第2判定情報取得手段と、前記第2判定情報取得手段により取得された前記第2判定情報に基づいて、前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなうか否かを判定する第2特別遊技判定手段と、前記第1特別遊技判定手段による判定が行われると、前記第1判定情報に基づく判定の結果を第1変動時間の経過後に導出する一方、前記第2特別遊技判定手段による判定が行われると、前記第2判定情報に基づく判定の結果を第2変動時間の経過後に導出する判定結果導出手段と、前記判定結果導出手段が、前記第1判定情報に基づく判定の結果を導出するまでの第1変動時間を決定する一方、前記第2判定情報に基づく判定の結果を導出するまでの第2変動時間を決定する変動時間決定手段と、前記第1特別遊技判定手段および前記第2特別遊技判定手段による判定が第1の判定基準で判定される低確率遊技状態、前記第1特別遊技判定手段および前記第2特別遊技判定手段により、前記大当たり遊技をおこなうと判定される割合が前記第1の判定基準よりも高い第2の判定基準にて判定される高確率遊技状態、のいずれか一方の遊技状態を制御する確率遊技制御手段と、前記可変入賞装置を所定の割合で前記第2の態様に変位させる非時短遊技状態または前記所定の割合よりも高い割合で前記可変入賞装置を前記第2の態様に変位させる時短遊技状態で遊技状態を制御する時短遊技制御手段と、所定期間における遊技状態が、前記確率遊技制御手段により前記高確率遊技状態に制御されるとともに、前記時短遊技制御手段により前記時短遊技状態に制御される高確率時短遊技状態、前記確率遊技制御手段により前記高確率遊技状態に制御されるとともに、前記時短遊技制御手段により前記非時短遊技状態に制御される高確率非時短遊技状態、前記確率遊技制御手段により前記低確率遊技状態に制御されるとともに、前記時短遊技制御手段により前記非時短遊技状態に制御される低確率非時短遊技状態、の何れか1つの遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記遊技状態設定手段により設定された遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、前記第1特別遊技判定手段による判定において、前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が得られたことを契機として、前記第2特別遊技判定手段による前記第2判定情報に基づく判定においては、当該判定が実行されても前記大当たり遊技をおこなう旨の判定がなされない第2判定無抽選状態に設定する一方、前記第2特別遊技判定手段による判定において、前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が得られたことを契機として、前記第1特別遊技判定手段による前記第1判定情報に基づく判定においては、当該判定が実行されても前記大当たり遊技をおこなう旨の判定がなされない第1判定無抽選状態に設定する無抽選状態設定手段と、前記判定結果導出手段により、前記第1判定情報に基づく判定の結果として前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が導出された場合、前記第2変動時間が経過していないために前記第2判定情報に基づく判定の結果が未だ導出されていないときには、当該第2変動時間の経過を待たずに、当該第2判定情報に基づく判定の結果として、ハズレを強制的に導出する一方、前記判定結果導出手段により、前記第2判定情報に基づく判定の結果として前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が導出された場合、前記第1変動時間が経過していないために前記第1判定情報に基づく判定の結果が未だ導出されていないときには、当該第1変動時間の経過を待たずに、当該第1判定情報に基づく判定の結果として、ハズレを強制的に導出するハズレ強制導出手段と、前記第1変動時間が経過していないために前記第1判定情報に基づく判定の結果が未だに導出されていないときであって、前記第2判定情報に基づく判定の結果として前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が導出されることで、前記ハズレ強制導出手段により前記第1判定情報に基づく判定の結果としてハズレが強制的に導出された場合に、前記無抽選状態設定手段により設定された前記第2判定無抽選状態を解除する一方、前記第2変動時間が経過していないために前記第2判定情報に基づく判定の結果が未だに導出されていないときであって、前記第1判定情報に基づく判定の結果として前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が導出されることで、前記ハズレ強制導出手段により前記第2判定情報に基づく判定の結果としてハズレが強制的に導出された場合に、前記無抽選状態設定手段により設定された前記第1判定無抽選状態を解除する解除手段と、を備え、前記変動時間決定手段は、前記遊技状態制御手段により遊技状態が前記非時短遊技状態に制御されているときにおいては、前記第2変動時間を、少なくとも前記第1変動時間よりも長い時間にて決定する、ことを特徴としている。
また、上記構成において、前記大当たり遊技には、少なくとも複数の種別が設けられてなり、前記遊技状態設定手段は、前記大当たり遊技の終了後から、前記高確率時短遊技状態に遊技状態を制御するとともに、当該大当たり遊技の種別に応じて、前記高確率時短遊技状態による所定回数の遊技がおこなわれた後に前記高確率非時短遊技状態に設定することを特徴としている。
また、上記構成において、前記遊技状態設定手段は、前記大当たり遊技の終了後から、前記高確率時短遊技状態に遊技状態を制御するとともに、当該大当たり遊技の種別に応じて、前記高確率時短遊技状態による所定回数の遊技がおこなわれた後に前記低確率非時短遊技状態に設定する、ことを特徴としている。
また、上記構成において、前記変動時間決定手段は、前記時短遊技状態においては、前記第2変動時間を、前記第1変動時間と同等または同等以下の時間にて決定する、ことを特徴としている。
本発明によれば、遊技のやめ時が見極めにくく、いつまでも遊技を続けなければならないことにより遊技者に与えるストレスを軽減することのできる遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態例に係るパチンコ機の外観斜視図である。 図1に示すパチンコ機の正面図である。 図1に示すパチンコ機の背面図である。 図1に示すパチンコ機の遊技盤の正面から見た図である。 図1に示すパチンコ機の構成を示すブロック図である。 大当たり決定乱数判定テーブルの詳細を示す図である。 当たり図柄乱数判定テーブルの詳細を示す図である。 アタッカー装置の作動テーブルの詳細を示す図である。 遊技状態設定テーブルの詳細を示す図である。 リーチグループ決定乱数判定テーブルの一部の詳細を示す図である。 ハズレ用のリーチモード決定乱数判定テーブルの一部の詳細を示す図である。 大当たり用のリーチモード決定乱数判定テーブルの一部の詳細を示す図である。 変動パターン乱数判定テーブルの一部の詳細を示す図である。 変動時間決定テーブルの一部の詳細を示す図である。 当たり決定乱数判定テーブルの詳細を示す図である。 普通図柄変動時間決定テーブルの詳細を示す図である。 開閉制御パターンテーブルの詳細を示す図である。 主制御基板におけるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるスイッチ管理処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第2始動入賞口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特別遊技管理処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第1特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄大当たり判定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動演出パターン決定処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第1特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄ハズレ強制停止処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第2特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄大当たり判定処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄変動演出パターン決定処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第2特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄ハズレ強制停止処理を示すフローチャートである。 主制御基板における停止後処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第1特別遊技制御処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第2特別遊技制御処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特別遊技終了処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通遊技管理処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通図柄停止後処理を示すフローチャートである。 主制御基板における可動片制御処理を示すフローチャートである。 副制御基板におけるメイン処理を示すフローチャートである。 副制御基板におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機Pについて図面を参照しながら具体的に説明する。
図1および図2に示すように、パチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の内側に収容される遊技盤14(図4参照)と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部4が形成されたガラス扉3と、このガラス扉3の開口部4に取り付けられた透明なガラス板10と、本体枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7と、を具備している。
ガラス扉3は、左右方向の一端側(例えば、パチンコ機Pに正対して左側)においてヒンジ機構部9を介して本体枠2に連結されており、このヒンジ機構部9を支点として左右方向の他端側(例えば、パチンコ機Pに正対して右側)を本体枠2から開放させる方向に回動可能とされている。また、この他端側には、ガラス扉3を本体枠2に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能となっている。また、ガラス扉3には、ガラス扉3が本体枠2から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ303(図5参照)も設けられている。
さらに、ガラス扉3の上部には上部スピーカ11が左右に1個ずつ取り付けられているとともに、ガラス扉3の右下部には下部スピーカ12が1個取り付けられており、遊技に関する様々な楽曲や効果音を出力することが可能となっている。なお、以下では、上部スピーカ11および下部スピーカ12をまとめて、スピーカ11,12と呼称する。
また、ガラス扉3の周囲にはLED等の発光体による発光が可能な装飾ランプ13A,13B,13C等が設けられており、これら装飾ランプ13A,13B,13Cでは、遊技の進行に合わせて種々の発光態様を行うことが可能となっている。
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、本体枠2の下部には、遊技球を遊技領域15に向けて発射するための発射装置(図示しない)が取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置に1個ずつ供給される。
また、受皿5が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿8に導かれることになる。この下皿8の底面には、当該下皿8から遊技球を排出するための玉抜き孔8bが形成されている。この玉抜き孔8bは、通常、開閉板(図示しない)によって閉じられているが、玉抜レバー8aを左右にスライドさせることにより、この玉抜レバー8aと一体となって開閉板がスライドし、玉抜き孔8bから下皿8の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、ハンドル7内にあるタッチセンサ7aが、ハンドル7に遊技者が触れたことを検知し、払出・発射制御基板300にタッチ信号を送信する。払出・発射制御基板300は、タッチセンサ7aからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド7cの通電を許可する。そして、ハンドル7の回転角度を変化させると、ハンドル7に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム7bのつまみが回転する。この発射ボリューム7bの検出角度に応じた電圧が、発射装置に設けられた発射用ソレノイド7cに印加される。そして、発射用ソレノイド7cに電圧が印加されると、発射用ソレノイド7cが印加電圧に応じて作動するとともに、ハンドル7の回動角度に応じた発射強度で発射装置が遊技球を遊技領域15へと発射することができるようになっている。また、ハンドル7が初期位置に戻ると、発射ボリューム7bの検出角度が0度となり発射用ソレノイド7cに電圧が印加されなくなり、遊技球の発射が行われなくなる。
前面ボード6の中央部付近には、遊技者が押下操作および回転操作する演出操作装置60が設けられている。この演出操作装置60は、中央部分が押下式スイッチ(タッチボタン検出スイッチ61aにより押下操作を検出する)であるタッチボタン61と、周縁部が回転型セレクタ(回転操作検出スイッチ62aにより回動操作を検出する)であるセレクタスイッチ62と、で構成され、発展型の演出(例えば、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する内容の演出)において用いられたり、大当たり遊技中における演出や楽曲を選択する際に用いられたりする。また、スピーカ11,12の音量調整のためにも用いられる。
また、図3に示すように、このパチンコ機Pは、背面側に、主制御基板100、副制御基板200、払出・発射制御基板300等が設けられている。続いて、図4を参照して、本実施形態に係るパチンコ機Pの構成を詳しく説明していくことにする。
図4に示すように、遊技盤14は、その盤面に遊技領域15を有しており、遊技領域15は、本体枠2に装着した後、ガラス板10を介して観察することができる。遊技領域15は、遊技球を滑走させるガイドレール16aと遊技球規制レール16bとによって略円形状となるように区画形成されており、発射装置によって打ち出された遊技球はこの遊技領域15内を流下する。また、遊技領域15内には、演出表示装置40と、一般入賞口20と、ゲート22と、ステージ50と、第1始動入賞口(始動口)24および第2始動入賞口(始動口)26と、第1大入賞口71と、第2大入賞口81と、アウト口29等が設けられている。また、遊技領域15内には、多数の遊技釘17(図示のように遊技釘17は遊技盤14上に多数設けられている)と、風車21も設けられている。また、遊技盤14右下方の位置には、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特別図柄保留表示器33と、第2特別図柄保留表示器34と、普通図柄保留表示器35とが設けられている。
第1始動入賞口24と第2始動入賞口26とは上下方向に間隔を空けて設けられているとともに、第2始動入賞口26は一対の可動片26bを有しており、始動入賞口開閉ソレノイド26c(図5参照)に通電がなされると一対の可動片26bが互いに離れる方向に回動して、第2始動入賞口26の入口を拡大するようになっている。
すなわち、第2始動入賞口26は、始動入賞口開閉ソレノイド26cが通電されておらず、一対の可動片26bが閉状態に維持される第1の態様と、始動入賞口開閉ソレノイド26cが通電され、一対の可動片26bが開状態となる第2の態様とに可動状態が制御される。
そして、第2始動入賞口26が上記第1の態様に制御されているときは、この第2始動入賞口26の真上に位置する第1始動入賞口24が障害物となって、第2始動入賞口26への遊技球の入賞を不可能または困難としている。一方で、第2始動入賞口26が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片26bが受皿として機能し、第2始動入賞口26への遊技球の入球が容易となる。
発射装置の発射強度が弱〜中のとき(所謂、ぶっこみ狙いで遊技球を発射した場合)には、遊技球がルートLに示すように、遊技領域15の左側の領域18(演出表示装置40の左側)を流下することとなり、第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に入賞する可能性があることとなる。このような発射強度で遊技球を発射しながら行う遊技を「左打ち遊技」ともいう。また、このことから、左打ち遊技において主に遊技球が流下することとなる、上記領域18を左打ち領域18ともいう。
また、発射装置の発射強度が中〜強のときには、遊技球がルートRに示すように、遊技領域15の右側の領域19(演出表示装置40の右側)を流下することとなり、第2始動入賞口26に入賞する可能性があることとなる。なお、この場合には、第1始動入賞口24には入賞する可能性がないものとなっている。このような発射強度で遊技球を発射しながら行う遊技を「右打ち遊技」ともいう。また、このことから、右打ち遊技において主に遊技球が流下することとなる、上記領域19を右打ち領域19ともいう。
第1特別図柄表示装置30は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特別図柄(第1特図)に係る電子抽選(大当たりの抽選)の結果を表示するためのものである。また、第2特別図柄表示装置31は、第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特別図柄(第2特図)に係る電子抽選の結果を表示するためのものである。
より具体的には、特別図柄表示装置30,31は、特図に係る抽選結果を、第1特図あるいは第2特図(例えば、数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示する。本実施形態では、特別図柄表示装置30,31として7セグメント表示器が用いられている。この特別図柄表示装置30,31は、演出表示装置40を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤14の右下部分に離れて設けられている。そして、7セグメント表示器を点滅表示させることにより特図が変動し、その点滅が停止して点灯表示に変わることで特図の変動が停止する。この点滅中の時間が、特図(第1特図、第2特図)の変動時間である。
また、本実施形態では、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことに基づく抽選と、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことに基づく抽選とが同時に行われるものとなっている。そのため、第1始動入賞口24と第2始動入賞口26の両方の抽選結果が同時に表示されることがある。
そして、特図の変動中や後述する大当たり遊技中等、第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとでこの入賞が入賞記憶(保留)として記憶される。より詳細には、第1始動入賞口24に遊技球が入賞した入賞記憶は第1保留として記憶され、第2始動入賞口26に遊技球が入賞した入賞記憶は第2保留として記憶される。
これら両保留は、それぞれ記憶可能な保留の個数を4個に設定し、その個数(記憶されている保留の個数)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器33と第2特別図柄保留表示器34とに表示される。なお、第1特別図柄保留表示器33および第2特別図柄保留表示器34は、それぞれ、2つのLEDから構成されており、例えば、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器33のうち1つのLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の2つのLEDがともに点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の1つのLEDが点灯し、もう1つのLEDは点滅する。さらに、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の2つのLEDが点滅する。なお、第2特別図柄保留表示器34においても、上記と同様に第2保留の個数が表示される。
演出表示装置40は、遊技盤14の略中央部に設けられ、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態では液晶表示装置が用いられている。この演出表示装置40には、画面全体に背景画像が表示されるほか、所定の演出態様の一部として、第1特別図柄表示装置30に変動表示される第1特図と同期をとって演出図柄46(46a,46b,46c)が変動表示/停止表示されるようになっている。また、第2特別図柄表示装置31に変動表示される第2特図と同期をとって演出図柄48(48a,48b,48c)が変動表示/停止表示されるようになっている。
また、演出表示装置40には、保留の個数を示す表示(保留表示)を行うための保留表示領域42,44が設けられている。具体的には、演出表示装置40の左端側に第1保留表示領域42が設けられ、演出表示装置40の右下側に第2保留表示領域44が設けられている。
さらに、第1保留表示領域42には、表示領域42a〜42dまで4つの表示領域が設けられており、それぞれ第1保留が1つの場合には表示領域42aに保留表示がなされ、第1保留が2つの場合には表示領域42aおよび表示領域42bに保留表示がなされ、第1保留が3つの場合には表示領域42a〜42cの3つに保留表示がなされ、第1保留が4つの場合には表示領域42a〜42dの4つに保留表示がなされるようになっている。そして、保留球(第1保留)が処理されるときには、表示領域42d→表示領域42c→表示領域42b→表示領域42a、というようにシフトし、表示領域42aに表示されていた保留表示は処理表示領域45上に移動する。この処理表示領域45には、図4に示すように台座を模した形状の画像が表示されている。そして、処理表示領域45上に移動した保留表示は、処理保留表示43として表示される。なお、「保留球が処理される」とは、当該保留球についての抽選結果を導出するために当該保留球に係る特図の変動表示が開始されることをいう。
また、第2保留表示領域44にも、表示領域44a〜44dまで4つの表示領域が設けられており、保留の個数に応じて表示領域44aから44dに向かって順に保留表示がなされるようになっている。なお、第2保留が処理される場合には、表示領域44d→表示領域44c→表示領域44b→表示領域44aというようにシフトし、それまで表示領域44aに表示されていた保留表示は、処理表示領域に移動したり、処理保留表示が表示されたりすることはなく消滅する。
なお、保留表示は、通常は灰色で表示されるが、例えば、所定条件が成立した場合には、青色や黄色、赤色等に変化したり、アイコン等に変化したりするものとなっている。
ゲート22は、左打ち領域18および右打ち領域19にそれぞれ設けられている。そして、このゲート22は、遊技球が通過可能な構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのゲート検出スイッチ22aが内蔵されている。また、このゲート22を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄(普図)に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置32が、特別図柄表示装置30,31に隣接して設けられている。この普通図柄表示装置32は、本実施形態では、一つのLEDランプで構成されており、普図当たりのときにLEDランプが点灯し、ハズレのときにはLEDランプが消灯するようになっている。なお、このLEDランプを点滅表示させることにより普図が変動し、その点滅が停止して点灯表示または消灯表示に変わることで普図の変動が停止する。この点滅中の時間が、普図の変動時間である。
そして、普通図柄に係る電子抽選の結果、当たり(普図当たり)となった場合には、第2始動入賞口26への入賞が可能となる。すなわち、始動入賞口開閉ソレノイド26cに通電がなされ、一対の可動片26bが開状態となる第2の態様に可動状態が制御される。つまり、第2始動入賞口26は、ゲート22での抽選結果に応じて作動する。なお、第2始動入賞口26、一対の可動片26bおよび始動入賞口開閉ソレノイド26cからなる構成は、普通図柄に係る抽選に基づいて作動(開状態/閉状態)することから、「普通電動役物」とも呼ばれる。
そして、普通図柄の上限記憶個数も4個に設定されており、その記憶個数が、上記第1特別図柄保留表示器33および第2特別図柄保留表示器34と同様の態様によって、普通図柄保留表示器35において表示される。
なお、特別図柄表示装置30,31、普通図柄表示装置32、特別図柄保留表示器33,34および普通図柄保留表示器35の表示制御は、主制御基板100によって行われている(図5参照)。
演出表示装置40の上方には、演出役物装置41が設けられている。この演出役物装置41は、演出表示装置40の上方から下方に向けて、この演出表示装置40の前面を覆うように可動することが可能な可動役物装置である(構造や機構等は図示しない)。この演出役物装置41は、特定の条件(例えば、大当たりに当選する、スーパーリーチに発展する等)が成立した場合などに作動する。そして、演出役物装置41が作動すると、演出表示装置40の前面の一部が覆われたような形態となる(図示しない)。
また、演出表示装置40の下方には、ステージ50が設けられている、このステージ50は、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ50の中央には溝52が形成されており、この溝52の真下の位置には第1始動入賞口24が配されている。そのため、溝52から落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口24へと導かれる。
第1アタッカー装置70は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合に所定の回数だけ開放される装置である。つまり、第1アタッカー装置70は、両始動入賞口24,26での抽選結果に応じて作動する。なお、第1アタッカー装置70は、特別図柄に係る抽選に基づいて作動(開放/閉鎖)する装置であることから、「特別電動役物」とも呼ばれる。
第1アタッカー装置70は、第1始動入賞口24および第2始動入賞口26の右側に離れて位置する通路70A内に設けられている。この通路70Aには、出口70Cと、スライド板70bが設けられており、通路70A内に入球した遊技球は、出口70Cから遊技領域15に排出されるか、第1アタッカー装置70へ入賞するか、いずれかのルートを辿ることとなる。
スライド板26bは、通常では、遊技盤14の前面方向に突出した状態(閉状態)に維持されている。これにより、通路70A内に入球した遊技球が第1アタッカー装置70内の第1大入賞口71へ入賞することが不可能となっている。この場合、遊技球は経路ACを辿り、出口70Cから遊技領域15に排出されることとなる。
一方で、大当たり遊技に移行すると、第1大入賞口開閉ソレノイド70c(図5参照)に通電がなされて、スライド板70bが遊技盤14の前面から後方にスライドした状態(開状態)に維持される。これにより、通路70A内に入球した遊技球が第1大入賞口71へ入賞することが可能となる。この場合、遊技球は経路ABを辿り、第1大入賞口71へ入賞することとなる。
つまり、第1アタッカー装置70は、常態ではスライド板70bが第1大入賞口71を閉じているため、第1大入賞口71に遊技球が入賞することはないが、大当たり遊技に移行すると、スライド板70bが所定のラウンド数だけ開状態に制御されて第1大入賞口71が露呈されることとなる。このため、大当たり遊技においては、遊技球を第1大入賞口71内に入賞させることが可能となる。そして、第1大入賞口71に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。即ち、遊技者は、第1大入賞口71に遊技球を入賞させることによって出玉を獲得できるのである。なお、大当たり遊技の詳細については後述する。
第2アタッカー装置80は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、小当たりとなって小当たり遊技に移行した場合、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果、小当たりとなって小当たり遊技に移行した場合に所定の回数だけ開放される装置である。つまり、第2アタッカー装置80は、両始動入賞口24,26での抽選結果に応じて作動する。なお、第2アタッカー装置80は、特別図柄に係る抽選に基づいて作動(開放/閉鎖)する装置であることから、「特別電動役物」とも呼ばれる。
そして、この第2アタッカー装置80は、水平な軸を中心として前後方向に開閉する板状の蓋部材80bを備えており、第2大入賞口開閉ソレノイド80c(図5参照)を駆動することにより蓋部材80bが水平軸回りに回動する構成となっている。そして、蓋部材80bが開いた状態では遊技領域15の下部に設けられた第2大入賞口81が露呈されるから、遊技者は、その第2大入賞口81に遊技球を入賞させることができる。
つまり、第2アタッカー装置80は、常態では蓋部材80bが第2大入賞口81を閉じているため、第2大入賞口81に遊技球が入賞することはないが、小当たり遊技に移行すると、蓋部材80bが所定回数だけ開放されて第2大入賞口81が露呈されることとなる。このため、小当たり遊技においては、遊技球を第2大入賞口81内に入賞させることが可能となる。そして、第2大入賞口81に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。即ち、遊技者は、第2大入賞口81に遊技球を入賞させることによって出玉を獲得できるのである。なお、第2大入賞口81は、横長な長方形の開口であり、第2アタッカー装置80の蓋部材80bは、この第2大入賞口81の形状とほぼ同じ形状を成している。なお、小当たり遊技の詳細については後述する。
また、一般入賞口20に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、一般入賞口20、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、第1大入賞口71および第2大入賞口81の何れにも入らなかった遊技球は、アウト口29から回収される。なお、一般入賞口20、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、第1大入賞口71および第2大入賞口81の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検出する、一般入賞口検出スイッチ20a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、第1大入賞口検出スイッチ71a、第2大入賞口検出スイッチ81a(図5参照)が設けられている。
次に、図5を用いて、パチンコ機Pを構成する各制御基板等について説明する。
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチや各種タイマカウンタからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板100の入力側には、一般入賞口検出スイッチ20a、ゲート検出スイッチ22a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、第1大入賞口検出スイッチ71a、第2大入賞口検出スイッチ81aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板100に入力するようにしている。
また、主制御基板100の出力側には、第2始動入賞口26の一対の可動片26bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド26cと、第1アタッカー装置70のスライド板70bを開閉動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド70cと、第2アタッカー装置80の蓋部材80bを開閉動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド80cと、が接続される。
さらに、主制御基板100の出力側には、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特別図柄保留表示器33、第2特別図柄保留表示器34および普通図柄保留表示器35が接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
また、主制御基板100は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を払出・発射制御基板300に出力する。
主制御基板100のメインROM100bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、特別図柄の当否結果を判定する際に参照される大当たり決定乱数判定テーブル(図6(a1)、図6(a2)、図6(b1)、図6(b2)、図6(c1)、図6(c2)参照)、特別図柄の種別を決定する際に参照される当たり図柄乱数判定テーブル(図7(a)〜(c)参照)、第1アタッカー装置70および第2アタッカー装置80の開閉パターンを決定する作動テーブル(図8(a)〜(d)参照)、特別遊技の終了後の遊技状態を決定するための遊技状態設定テーブル(図9参照)、変動演出パターンを決定する際に参照される各種テーブル(図10〜図14参照)、普通図柄の当否結果を判定する際に参照される当たり決定乱数判定テーブル(図15(a)〜(b)参照)、普通図柄の変動時間を決定するための普通図柄変動時間決定テーブル(図16参照)、第2始動入賞口26の一対の可動片26bの作動を制御するための開閉制御パターンテーブル(図17参照)等がメインROM100bに記憶されている。これら各種テーブルの具体例は図6乃至図17において、後述する。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板100のメインRAM100cは、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM100cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、第1判定記憶領域、第2判定記憶領域、普図判定記憶領域、普図停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、第1図柄種別データ処理領域、第1大当たり変動中フラグ記憶領域、第2大当たり変動中フラグ記憶領域、第1特別図柄グループ種別データ処理領域、第1特別図柄変動モード番号データ処理領域、第1特別図柄変動パターン番号データ処理領域、第1特別図柄強制停止フラグ記憶領域、第2特別図柄強制停止フラグ記憶領域、第2図柄種別データ処理領域、第2特別図柄グループ種別データ処理領域、第2特別図柄変動モード番号データ処理領域、第2特別図柄変動パターン番号データ処理領域、タイマカウンタ、変動時間タイマカウンタ、普図変動時間タイマカウンタ等が設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図実行フェーズデータ記憶領域、普図実行フェーズデータ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
電源基板600には、この電源基板600に電力を給電するための電源プラグ601が設けられているとともに、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、パチンコ機Pに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU100aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU100aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンド、または、タッチボタン検出スイッチ61a、回転操作検出スイッチ62a、タイマカウンタ200dからの入力信号に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板400またはランプ制御基板500に送信する。サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。また、タイマカウンタ200dは、各種演出等に係る時間を計測する機能を有している。
副制御基板200のサブROM200bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板100から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示省略)、停止表示する演出図柄46,48の組み合わせを決定するための演出図柄パターン決定テーブル(図示省略)等がサブROM200bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
副制御基板200のサブRAM200cは、複数の記憶領域を有している。
サブRAM200cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、判定記憶領域(第0記憶領域)、第1保留記憶領域、第2保留記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出・発射制御基板300は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出・発射制御基板300は、払出・発射CPU300a、払出・発射ROM300b、払出・発射RAM300cを備えており、主制御基板100に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出・発射CPU300aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ302、扉開放スイッチ303、タイマカウンタからの入力信号に基づいて、払出・発射ROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板100に送信する。また、払出・発射制御基板300の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置(図示しない)の払出モータ301が接続されている。払出・発射CPU300aは、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出・発射ROM300bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出モータ301を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出・発射RAM300cは、払出・発射CPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、払出・発射制御基板300には、遊技情報出力端子板308が接続されている。この遊技情報出力端子板308は、払出・発射制御基板300を介して主制御基板100において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ700に出力するための基板である。遊技情報出力端子板308は、遊技場内LAN(図示しない)を介してホールコンピュータ700に接続される。
また、払出・発射制御基板300には、下皿8の満タン状態を検出する下皿満タン検出スイッチ304が接続されている。この下皿満タン検出スイッチ304は、賞球として払い出される遊技球を下皿8に導く通路に設けられており、遊技球検出信号が払出・発射制御基板300に入力されるようになっている。
そして、下皿8に所定数量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿8に向かう通路内に遊技球が滞留し、下皿満タン検出スイッチ304から払出・発射制御基板300に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出・発射制御基板300は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿8が満タン状態であると判断し、下皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、下皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、下皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
また、払出・発射制御基板300は、タッチセンサ7aからのタッチ信号および発射ボリューム7bからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド7cを通電制御し、遊技球を発射させる。
ここで、発射用ソレノイド7cの回転速度は、払出・発射制御基板300に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射用ソレノイド7cが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
画像制御基板400は、上記演出表示装置40の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、画像ROM、画像RAM、VRAMと、音声CPU、音声ROM、音声RAMとを備えている。この画像制御基板400は、上記副制御基板200に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記演出表示装置40およびスピーカ11,12を接続している。
上記画像ROMには、演出表示装置40に表示される演出図柄48や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROMからVRAMに読み出して、演出表示装置40における表示制御をする。なお、画像CPUは、演出表示装置40に対して、背景画像表示処理、演出図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、演出図柄画像、キャラクタ画像は、演出表示装置40の表示画面上において重畳表示される。
また、上記音声ROMには、スピーカ11,12から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、スピーカ11,12における音声出力制御をする。
ランプ制御基板500は、遊技盤14に設けられた盤面ランプ(図示しない)およびガラス扉3に設けられた装飾ランプ13A,13B,13C、演出操作装置60の内部に設けられるとともに、この演出操作装置60を発光させるLED60bを含めた各種発光装置を制御する。また、演出役物装置41を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源(図示しない)を通電制御する。このランプ制御基板500は、副制御基板200に接続されており、副制御基板200から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
次に、図6〜図17を参照して、メインROM100bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図6(a1)、図6(a2)および図6(c1)は、第1特別図柄の停止結果を大当たりまたは小当たりとするか否かを判定する際に参照する第1特図用大当たり決定乱数判定テーブルを示す図である。この第1特図用大当たり決定乱数判定テーブルは、図6(a1)に示す、低確率時において大当たり決定乱数を判定する第1特図用低確率判定テーブルと、図6(a2)に示す、高確率時において大当たり決定乱数を判定する第1特図用高確率判定テーブルと、図6(c1)に示す、第1特図用無抽選判定テーブルとから構成されている。
また、図6(b1)、図6(b2)および図6(c2)は、第2特別図柄の停止結果を大当たりまたは小当たりとするか否かを判定する際に参照する第2特図用大当たり決定乱数判定テーブルを示す図である。この第2特図用大当たり決定乱数判定テーブルは、図6(b1)に示す、低確率時において大当たり決定乱数を判定する第2特図用低確率判定テーブルと、図6(b2)に示す、高確率時において大当たり決定乱数を判定する第2特図用高確率判定テーブルと、図6(c2)に示す、第2特図用無抽選判定テーブルとから構成されている。
なお、以下では、必要に応じて、第1特図用高確率判定テーブルと第2特図用高確率判定テーブルとをまとめて高確率判定テーブルといい、第1特図用低確率判定テーブルと第2特図用低確率判定テーブルとをまとめて低確率判定テーブルという。また、第1特図用無抽選判定テーブルと第2特図用無抽選判定テーブルとをまとめて無抽選判定テーブルともいう。
具体的に、大当たり決定乱数は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの大当たり決定乱数が取得される。
この大当たり決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
なお、本実施形態において、ハードウェア乱数の乱数生成に係る更新速度は、後述のソフトウェア乱数の更新速度と比較して速くしており、抽出されるカウンタ値(所謂、擬似乱数)のランダム性を向上させている。
ここで、図6(a2)および図6(b2)に示す高確率判定テーブルは、図6(a1)および図6(b1)に示す低確率判定テーブルよりも大当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、高確率判定テーブルは、大当たりの当選確率がおよそ1/137、低確率判定テーブルは、大当たりの当選確率がおよそ1/299(所謂、ミドルスペック)に設定されている。つまり、高確率判定テーブルの方が、低確率判定テーブルに比べて2倍程度、大当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。
さらに、図6(c1)および図6(c2)に示す無抽選判定テーブルでは、判定結果として大当たりとなる乱数の範囲が設けられていない。すなわち、無抽選判定テーブルを参照して大当たり決定乱数の判定が行われる状態では、大当たりとなる抽選結果が得られないこととなる。
また、小当たりとなる確率は、第1特図用の大当たり決定乱数判定テーブルでみれば、第1特図用低確率判定テーブルと第1特図用高確率判定テーブルとでは変わらないものとなっている。同様に、第2特図用の大当たり決定乱数判定テーブルでみれば、第2特図用低確率判定テーブルと第2特図用高確率判定テーブルとでは変わらないものとなっている。言い換えれば、小当たりに当選する確率は、低確率判定テーブルでも高確率判定テーブルでも変化しないものとなっている。
しかしながら、第1特図用の大当たり決定乱数判定テーブルと第2特図用の大当たり決定乱数判定テーブルとにおいて比較すると、小当たりに当選する確率は異なっている。より詳しく言うと、第1特図用の大当たり決定乱数判定テーブルでは、小当たりの当選確率がおよそ1/32であるが、第2特図用の大当たり決定乱数判定テーブルでは、小当たりの当選確率がおよそ1/2.2に設定されている。つまり、第2特図用の大当たり決定乱数判定テーブルの方が、第1特図用の大当たり決定乱数判定テーブルに比べて約15倍程度、小当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。
なお、小当たりは、第2アタッカー装置80が開放する当たりであるものの、賞球がほぼ見込めない、かつ、当該小当たりの当選前後において遊技状態が変化しない当たりのことである。
また、説明の便宜上、これ以降の説明において、第1特図用低確率判定テーブルを参照して第1特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態、または第2特図用低確率判定テーブルを参照して第2特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態のことを「低確率遊技状態」という。また、第1特図用高確率判定テーブルを参照して第1特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態、または第2特図用高確率判定テーブルを参照して第2特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態のことを「高確率遊技状態」という。また、後述する、非時短用判定テーブル(図15(a))を参照して普通図柄に係る抽選が行われる遊技状態のことを「非時短遊技状態」といい、時短用判定テーブル(図15(b))を参照して普通図柄に係る抽選が行われる遊技状態のことを「時短遊技状態」という。
図7は、特別図柄の種別を決定する際に参照する当たり図柄乱数判定テーブルを示す図である。この当たり図柄乱数判定テーブルでは、当たり図柄乱数に基づいて、特別図柄の種別が判定される。
具体的には、上述した図6(a1)または図6(a2)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図7(a)の第1特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定され、小当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図7(c)の小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定される。
また、図6(b1)または図6(b2)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図7(b)の第2特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定され、小当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図7(c)の小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定される。
さらに、図6(c1)または図6(c2)において、小当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図7(c)の小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定される。
なお、図6(a1)または図6(a2)において、大当たりとも小当たりともならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、当たり図柄乱数判定テーブルによる判定は行われない。同様に、図6(b1)、図6(b2)、図6(c1)または図6(c2)において、大当たりとも小当たりともならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、当たり図柄乱数判定テーブルによる判定は行われない。
当たり図柄乱数は、上述した大当たり決定乱数と同様に、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの当たり図柄乱数が取得される。
この当たり図柄乱数は主制御基板100内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜99までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、上述した大当たり決定乱数が大当たりまたは小当たりに当選しているか否か(特別図柄の当否)を決定するものであるのに対して、当たり図柄乱数は、特別図柄の種別を決定するためのものである。すなわち、大当たりの内容(種別、ラウンド数、電サポ回数、アタッカー開放パターン)または小当たりの内容(種別)が当たり図柄乱数により決定される。
図7(a)に示すように、第1特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄1〜特別図柄4までの4つの種別が予め決められている。上述した図6(a1)または図6(a2)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄1〜特別図柄4のいずれか1つの特別図柄の種別が決定されることになる。
より詳細に説明すると、図7(a)に示す第1特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいて、当たり図柄乱数の値が0〜19までのものに対して特別図柄1(第1特別図柄表示装置30に表示される特別図柄の組み合わせは、「4R特定1図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が20〜49までのものに対して特別図柄2(第1特別図柄表示装置30に表示される特別図柄の組み合わせは、「4R特定2図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が50〜84までのものに対して特別図柄3(第1特別図柄表示装置30に表示される特別図柄の組み合わせは、「4R特定3図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が85〜99までのものに対して特別図柄4(第1特別図柄表示装置30に表示される特別図柄の組み合わせは、「2R特定図柄」が対応づけられている)が、それぞれ対応付けられている。なお、上記それぞれの選択される割合は、図示のとおりである。
また、図7(b)に示すように、第2特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄5(つまり、1つの種別のみ)が予め決められている。上述した図6(b1)または図6(b2)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄5が特別図柄の種別として決定されることになる。
より詳細に説明すると、図7(b)に示す第2特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいて、当たり図柄乱数の値が0〜99までのものに対して特別図柄5(第2特別図柄表示装置31に表示される特別図柄の組み合わせは、「16R特定図柄」が対応づけられている)が対応付けられている。
なお、詳しくは後述するが、特別図柄の種別に対応づけられた図柄の組み合わせにおいて、「16R」は大当たり遊技におけるラウンド数が16ラウンドであることを、「4R」はラウンド数が4ラウンドであることを意味している。また、「2R」はラウンド数が2ラウンドであることを意味しているが、本実施形態では大当たり遊技が2ラウンドで構成されていても、実際に賞球を獲得できるラウンドの数は0ラウンド分となっている(所謂、出玉無しの大当たり)。
そして、「特定」は当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が高確率遊技状態に設定される、所謂、確変当たりを意味している。すなわち、本実施形態では、特別図柄1〜4または5のいずれの種別の特別図柄であっても、当該大当たり遊技の終了後からは遊技状態が高確率遊技状態に設定される。所謂、ST機仕様となっている。なお、ST(スペシャルタイム)とは、高確率遊技状態での遊技が所定回数だけ行われると低確率遊技状態に移行する機能のことであり、所謂「回数切り確変」とも呼ばれる。
また、図7(c)に示す、小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄Aおよび特別図柄Bの2つの種別が予め決められている。上述した図6(a1)、図6(a2)、図6(b1)、図6(b2)、図6(c1)または図6(c2)において、小当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄Aまたは特別図柄Bのいずれか1つの特別図柄の種別が決定されることになる。
なお、特別図柄A(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「小当たりA図柄」が対応づけられている)と、特別図柄B(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「小当たりB図柄」が対応づけられている)と、が選択される割合は、図示のとおり同じものとなっている。
なお、上述した図6(a1)、図6(a2)、図6(b1)、図6(b2)、図6(c1)または図6(c2)において、大当たりとも小当たりともならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、ハズレ用の特別図柄0が当該図柄として決定される。この特別図柄0には、特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせとして、「ハズレ図柄」が対応づけられている。
なお、本実施形態では、小当たりの場合のみ、第1特図および第2特図ともに同じ当たり図柄乱数判定テーブル(図7(c)に示す、小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブル)を参照するものとしている。
このように、本実施形態では、第1特図および第2特図において、決定されうる特別図柄の種別が異なっているだけでなく、第2特図の方が第1特図に比べると、遊技者にとって有利なテーブル構成となっている。
図8(a)〜(d)は、第1アタッカー装置70または第2アタッカー装置80の開閉パターンが対応づけられた、アタッカー装置の作動テーブルを示す図である。アタッカー装置の作動テーブルは、特別図柄の種別ごとに別々のテーブルが設けられている。図8からも分かるとおり、本実施形態では、大当たり遊技においては第1アタッカー装置70が作動し、小当たり遊技においては第2アタッカー80が作動するものとしている。
「ラウンド遊技回数(R)」とは、大当たり遊技中にラウンド遊技が何回実行されるかを定めたものである。本実施形態では、大当たり遊技中のラウンド遊技の回数は16回(R=16、16ラウンド)、4回(R=4、4ラウンド)、2回(R=2、2ラウンド)の3種類がある。また、特別図柄の種別が「特別図柄4(2R特定図柄)」の場合には、すべてのラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放時間が非常に短く設定されているため、実質ラウンド数は0ラウンドである(つまり、実際に賞球を獲得することは困難である)。なお、小当たり遊技については、ラウンド遊技は行われない。
「開放回数(K)」とは、大当たり遊技中においては、当該大当たり遊技中の1回のラウンド遊技において第1アタッカー装置70が開放状態となる回数のことをいい、また、小当たり遊技中においては、当該小当たり遊技中において第2アタッカー装置80が開放状態となる回数のことをいう。本実施形態では、大当たり遊技中の1回のラウンド遊技において第1アタッカー装置70が開放する回数はすべて1回となっている。すなわち、当該大当たり遊技が、16ラウンドであれば、第1アタッカー装置70の開放回数は16回となり、2ラウンドであれば、第1アタッカー装置70の開放回数は2回となる。一方、小当たり遊技中において第2アタッカー装置80が開放する回数は2回となっている。
「開放時間」とは、アタッカー装置(第1アタッカー装置70および第2アタッカー装置80共に含む)が開放状態に維持される時間のことをいう。本実施形態では、開放時間が「29.0秒」に設定されるラウンド遊技と、開放時間が「0.1秒」に設定されるラウンド遊技とがある。例えば、開放時間が「29.0秒」に設定されたラウンド遊技では、第1アタッカー装置70が開放状態となってから第1大入賞口71に遊技球を複数個以上、入賞させることが十分に可能であるが、開放時間が「0.1秒」に設定されたラウンド遊技では、第1アタッカー装置70が開放状態となっても、0.1秒で直ちに閉じてしまうため、第1大入賞口71に遊技球を入賞させることは困難である。
同様に、小当たりの場合には、第2アタッカー装置80が開放状態となっても、0.1秒で直ちに閉じてしまうため、第2大入賞口81に遊技球を入賞させることは困難である。
「閉鎖時間(インターバル時間)」とは、大当たり遊技の場合には、各ラウンド遊技間に第1アタッカー装置70が閉鎖する時間のことをいう。また、小当たり遊技の場合には、各開放間に第2アタッカー装置80が閉鎖する時間のことをいう。
このように、本実施形態では、先に述べた特別図柄(第1特図または第2特図)の種別が決定されると、その種別に基づいて、図8(a)〜(d)に示す第1作動テーブル〜第4作動テーブルのいずれか1つが決まるようになっている。
図8(a)に示す第1作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄1(4R特定1図柄)」、「特別図柄2(4R特定2図柄)」または「特別図柄3(4R特定3図柄)」の場合に決定され、この第1作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜4回目の全てのラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放時間が「29.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(b)に示す第2作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄4(2R特定図柄)」の場合に決定され、この第2作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜2回目の全てのラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放時間が「0.1秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(c)に示す第3作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄5(16R特定図柄)」の場合に決定され、この第3作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜16回目の全てのラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放時間が「29.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(d)に示す第4作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄A(小当たりA図柄)」または「特別図柄B(小当たりB図柄)」の場合に決定され、この第4作動テーブルにより制御された小当たり遊技は、当該小当たり遊技における第2アタッカー装置80の開放回数が2回で、かつ、開放時間が「0.1秒」に設定された小当たり遊技となる。
図9は、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルである。
本実施形態に係るパチンコ機Pは、遊技状態として、「低確モード」、「潜確モード」、「確変モード」の3つの状態が予め用意されている。「低確モード」は、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態(「低確・非時短」)から成り、「潜確モード」は、高確率遊技状態かつ非時短遊技状態(「高確・非時短」)から成り、「確変モード」は、高確率遊技状態かつ時短遊技状態(「高確・時短」)から成るものである。
本実施形態では、大当たり遊技の終了後から、当該大当たり遊技が行われる契機となった特別図柄(第1特図または第2特図)の種別に関わらず、必ず高確率遊技状態が継続する回数(高確率遊技回数(X))が決まり、時短遊技状態が継続する回数(時短遊技回数(J))が決まるものとなっている。このとき決まった高確率遊技回数(X)は、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶され、時短遊技回数(J)は、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶される。
具体的に、特別図柄の種別と、当該特別図柄に係る大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態との対応関係は以下の通りである。
「特別図柄1(4R特定1図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「潜確モード」の何れかであれば、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数(X)が200回および時短遊技回数(J)が50回に設定される。一方、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「確変モード」であれば、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数(X)が200回および時短遊技回数(J)が200回に設定される。
「特別図柄2(4R特定2図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「潜確モード」の何れかであれば、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数(X)が200回および時短遊技回数(J)が100回に設定される。一方、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「確変モード」であれば、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数(X)が200回および時短遊技回数(J)が200回に設定される。
「特別図柄3(4R特定3図柄)」、「特別図柄4(2R特定図柄)」または「特別図柄5(16R特定図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数(X)が200回および時短遊技回数(J)が200回に設定される。
なお、図9(※)には、大当たり遊技終了後の遊技状態との比較のため、小当たり遊技の終了後の遊技状態について記載している。すなわち、小当たり遊技の遊技前および遊技終了後において遊技状態は何ら変わらない。また、新たに高確率遊技回数(X)が設定されたり、時短遊技回数(J)が設定されたりすることもない。
また、上述した大当たり決定乱数、当たり図柄乱数と同様に、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機として(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機として(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、変動演出パターン(変動態様や変動時間)を決定するための各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数が取得される。
これらの各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)は主制御基板100内にて生成されるソフトウェア乱数である。
リーチグループ決定乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜10006までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、リーチモード決定乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜250までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、変動パターン乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜249までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
上述した各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定するための各種判定テーブルについて、図10〜図14を参照しつつ説明する。
図10に示す、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、リーチグループ決定乱数を判定するためのテーブルであって、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、当該結果を報知する変動演出パターン(変動態様や変動時間)を決定するにあたって参照される判定テーブルである。このリーチグループ決定乱数判定テーブルと、リーチグループ決定乱数とにより、変動演出パターンの決定に用いられるリーチモード決定乱数判定テーブルが属するグループの種別が決定される。
一方、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブルが決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たりであった場合には参照されない。
このリーチグループ決定乱数判定テーブルは、遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、および、保留数(U)記憶領域(第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域)に記憶されている保留の個数(保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、図10に示すように、遊技状態が非時短遊技状態である場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブルについてのみ説明し、他のリーチグループ決定乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞すると、0〜10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行う時点の遊技状態、始動入賞口の種別、および、保留数に応じて、図10に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルとに基づいて、グループの種別が決定される。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第1始動入賞口24への遊技球の入賞により取得された大当たり決定乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該大当たりの抽選時の第1特図の保留数が0または1であった場合には、図10(a)に示す第1判定テーブルが選択され、当該大当たりの抽選時の第1特図の保留数が2または3であった場合には、図10(b)に示す第2判定テーブルが選択される。
また、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第2始動入賞口26への遊技球の入賞により取得された大当たり決定乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該大当たりの抽選時の第2特図の保留数がいかなる個数であっても(すなわち、保留数が0〜3のいずれであっても)、図10(c)に示す第3判定テーブルが選択される。
そして、図10(a)に示すように、第1判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜3999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が4000〜8999であった場合に「Bグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「Cグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「Dグループ」が決定される。
また、図10(b)に示すように、第2判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜5999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が6000〜8999であった場合に「Bグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「Cグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「Dグループ」が決定される。
さらに、図10(c)に示すように、第3判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜7999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000〜10006であった場合に「Bグループ」が決定される。
リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動演出パターン(変動態様や変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブルを決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブル(図11参照)と、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用リーチモード決定乱数判定テーブル(図12参照)と、を備えている。
また、ハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに、複数設けられている。ここでは、図10に示したリーチグループ決定乱数判定テーブルにおいて、「Aグループ」が決定された場合に参照されるAグループ用判定テーブル(図11(a))と、「Bグループ」が決定された場合に参照されるBグループ用判定テーブル(図11(b))と、「Cグループ」が決定された場合に参照されるCグループ用判定テーブル(図11(c))と、「Dグループ」が決定された場合に参照されるDグループ用判定テーブル(図11(d))と、について説明し、第1特別図柄用の他のハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルの説明は省略する。
また、図11(e)〜(h)は、第2特別図柄用のハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルである。第2始動入賞口26に遊技球が入賞した場合には、そのときの遊技状態に応じて、同グループであっても異なる判定テーブルが選択されるものとなっている。具体的には、非時短遊技状態であれば、図11(e)に示す、非時短時用のAグループ用判定テーブルまたは図11(g)に示す、非時短時用のBグループ用判定テーブルが選択される。一方、時短遊技状態であれば、図11(f)に示すAグループ用判定テーブルまたは図11(h)に示すBグループ用判定テーブルが選択される。なお、図11(f)および図11(h)に示す判定テーブルは、図11(a)および図11(b)に示す判定テーブルとそれぞれ同じものとなっている。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26へ遊技球が入賞すると、0〜250の数値内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、および、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
具体的には、例えば、上述したグループの種別の抽選により「Aグループ」が決定された場合に、図11(a)に示すAグループ用判定テーブルが選択され、「Bグループ」が決定された場合に、図11(b)に示すBグループ用判定テーブルが選択され、「Cグループ」が決定された場合に、図11(c)に示すCグループ用判定テーブルが選択され、「Dグループ」が決定された場合に、図11(d)に示すDグループ用判定テーブルが選択される。
そして、図11(a)に示すように、Aグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第1変動テーブルが選択される。
なお、上記「00H」で示す変動モード番号は、副制御基板200へ送信される制御コマンドを構成するEVENTデータであり、このEVENTデータは、1バイトのデータで構成されている。「※※H」という表記において、※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る。つまり、「※※H」には、「00H」〜「FFH」までの256個の組み合わせを作成することが可能である。
なお、このEVENTデータには、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータ「※※H」(※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る)がそれぞれ対応づけられることにより、「MODE+EVENT」の2バイトのコマンドデータが生成され、このコマンドデータが、副制御基板200に送信される制御コマンド(変動モードコマンド)となる。
なお、ここで決定される変動モード番号には、上述した制御コマンドが副制御基板200に送信されたときに、演出表示装置40における演出図柄(演出図柄46および演出図柄48を共に含む、以下では、単に「演出図柄」ともいう)の変動開始からリーチ成立/あるいはリーチ成立せずにハズレ停止するまでの変動態様が対応づけられており、この変動モード番号が決まると、演出表示装置40において演出図柄の変動が開始してからリーチが成立するまでの変動態様、あるいは演出図柄の変動が開始してからリーチが成立せずにハズレ図柄が停止するまでの変動態様が決まることになる。
ここでいう、演出図柄の変動が開始してからの変動態様とは、例えば、演出図柄の変動のし方だけでなく、ステップアップ演出や疑似連演出の実行の有無、背景変化等を含むものである。
また、図11(b)に示すように、Bグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜99であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が100〜250であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。
そして、図11(c)に示すように、Cグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第3変動テーブルが選択される。
また、図11(d)に示すように、Dグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜89であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第3変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が90〜250であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第4変動テーブルが選択される。
同様に、図11(e)に示すように、非時短時用のAグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「97H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第1変動テーブルが選択される。
また、図11(g)に示すように、非時短時用のBグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「98H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。
また、大当たり用判定テーブルは、大当たりの抽選時(すなわち、大当たりの当選時)の遊技状態ごと、および、大当たりとなった場合に決定された大当たり図柄の種別ごとに複数設けられている。ここでは、非時短遊技状態において第1始動入賞口24に入賞した場合に参照される第1特図用の大当たり用判定テーブル(図12(a))および小当たり用判定テーブル(図12(b))について説明し、他の大当たり用判定テーブルの説明は省略する。
非時短遊技状態において第1始動入賞口24に遊技球が入賞した場合であって、大当たりに当選したときには、図12(a)に示す第1特図用の大当たり用判定テーブルが選択される。
そして、図12(a)に示す第1特図用の大当たり用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜99であった場合に、「30H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第30変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が100〜199であった場合に、「31H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第31変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が200〜250であった場合に、「32H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第32変動テーブルが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、および、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、および、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
また、非時短遊技状態において第1始動入賞口24に遊技球が入賞した場合であって、小当たりに当選したときには、図12(b)に示す第1特図用の小当たり用判定テーブルが選択される。そして、図12(b)に示す第1特図用の小当たり用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「33H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第33変動テーブルが選択される。
また、図12(c)〜(d)は、第2特別図柄用の大当たり用リーチモード決定乱数判定テーブルである。第2始動入賞口26に遊技球が入賞した場合には、そのときの遊技状態に応じて異なる判定テーブルが選択されるものとなっている。具体的には、非時短遊技状態であれば、図12(c)に示す、非時短時用の大当たり用判定テーブルが選択される。また、時短遊技状態であれば、図12(d)に示す大当たり用判定テーブル(図12(a)と同じ内容の判定テーブルである)が選択される。
また、図12(e)〜(f)は、第2特別図柄用の小当たり用リーチモード決定乱数判定テーブルである。第2始動入賞口26に遊技球が入賞した場合には、そのときの遊技状態に応じて異なる判定テーブルが選択されるものとなっている。具体的には、非時短遊技状態であれば、図12(e)に示す、非時短時用の小当たり用判定テーブルが選択される。また、時短遊技状態であれば、図12(f)に示す小当たり用判定テーブル(図12(b)と同じ内容の判定テーブルである)が選択される。
変動パターン乱数判定テーブルは、変動演出パターン(変動態様や変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。
ここでは、図13(a)〜13(d)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル、第2変動テーブル、第3変動テーブルおよび第4変動テーブル、図13(e)〜13(g)に示すように、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル、第31変動テーブルおよび第32変動テーブルについて説明し、他の変動パターン乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。この変動パターン乱数と、上述したようにリーチグループ決定乱数またはリーチモード決定乱数により決定された変動パターン乱数判定テーブルとに基づいて、変動パターンが決定される。
例えば、図13(a)に示すように、第1変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(b)に示すように、第2変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜99であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が100〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(c)に示すように、第3変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に、「03H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(d)に示すように、第4変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜119であった場合に「03H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が120〜249であった場合に「04H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(e)に示すように、第30変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に、「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に、「32H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(f)に示すように、第31変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜29であった場合に、「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が30〜109であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が110〜249であった場合に「32H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(g)に示すように、第32変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜59であった場合に、「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が60〜149であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が150〜249であった場合に「32H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動テーブルによっても、所定の変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図示しない)。
なお、上記「00H」等で示す変動パターン番号についても、上述した変動モード番号と同様に、副制御基板200へ送信される制御コマンドを構成するEVENTデータであり、このEVENTデータは、1バイトのデータで構成されている。「※※H」という表記において、※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る。つまり、「※※H」には、「00H」〜「FFH」までの256個の組み合わせを作成することが可能である。
なお、このEVENTデータには、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータ「※※H」(※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る)がそれぞれ対応づけられることにより、「MODE+EVENT」の2バイトのコマンドデータが生成され、このコマンドデータが、副制御基板200に送信される制御コマンド(変動パターンコマンド)となる。
なお、ここで決定される変動パターン番号には、上述した制御コマンドが副制御基板200に送信されたときに、演出表示装置40における演出図柄のリーチ成立後からの変動態様が対応づけられており、この変動パターン番号が決まると、演出表示装置40において、リーチ成立以降の変動態様が決まることとなる。
ここでいう、リーチ成立以降の変動態様とは、例えば、ノーマルリーチや、スーパーリーチに発展する、あるいはリーチが一旦ハズレでから再始動する逆転リーチ等を経由して大当たりとなる組み合わせまたはハズレとなる組み合わせにて演出図柄が停止するまでの変動態様のことをいう。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態および保留数等に応じて、変動モード番号および変動パターン番号が決定される。
そして、変動モード番号および変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するためのものである。本実施形態では、変動モード番号および変動パターン番号により、変動演出パターンの態様が定められ、また、変動モード番号および変動パターン番号の組み合わせに対応して、所定の変動時間が定められるようになっている。
図14は、変動時間決定テーブルを示している。上記のように、変動モード番号が決定されると、図14(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応づけられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
本実施形態では、非時短遊技状態(低確率遊技状態または高確率遊技状態に関わらず)において第2始動入賞口26に遊技球が入賞した場合には、非時短時用の判定テーブル(図11(e)、図11(g)、図12(c)、図12(e))が選択される。そして、これら非時短時用の判定テーブルが選択された場合には、変動モード番号として「97H」「98H」「99H」の何れかが対応づけられている。この変動モード番号「97H」「98H」「99H」については、それぞれ対応する変動時間として、36004秒(約10時間)、36008秒(約10時間)、36013秒(約10時間)が対応づけられている。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図14(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応づけられており、決定された変動時間1と変動時間2の合計時間が、大当たりの抽選の結果が報知されるまでの時間、すなわち、変動演出に要する時間(「変動時間」という)となる。
ここで、当該パチンコ機P等の遊技機が設置される遊技場(ホール)では、営業時間が13〜15時間程度(午前9時から午後24時の間の13〜15時間)となっているのが一般的である。そして、変動モード番号が「97H」「98H」「99H」の何れかとなる場合、すなわち、非時短遊技状態において第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、「約10時間」という、極めて長い変動時間が決定されてしまうこととなる。このように、変動時間が約10時間もあるということは、ほぼ終日変動したままの状態が続いて、漸く1回の抽選結果が得られるかどうかといったことになる。したがって、非時短遊技状態においては第2特別図柄についての大当たり抽選は実質行われていないのとほぼ同じこととなる。このように、実質的には大当たり抽選が行われていない状態のことを「無抽選状態」という。
以上のようにして、変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板200に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板200に送信される。副制御基板200においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半(リーチ成立前まで)の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半(リーチ成立後から演出図柄の変動停止まで)の態様が決定されることになる
図15は、当たり決定乱数判定テーブルを示している。遊技球がゲート22を通過すると、第2始動入賞口26の一対の可動片26bを通電制御するか否かが対応づけられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
具体的に、当たり決定乱数は、ゲート22に遊技球が通過したことを契機に(ゲート検出スイッチ22aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、1つの当たり決定乱数が取得される。
この当たり決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(a)に示す非時短用判定テーブルが参照される。この非時短用判定テーブルによれば、当たり決定乱数が1〜63015であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、それ以外の当たり決定乱数(0、63016〜65535)であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はおよそ1/1.04となる。この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、一対の可動片26bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(b)に示す時短用判定テーブルが参照される。この時短用判定テーブルによれば、当たり決定乱数が1〜63015であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、それ以外の当たり決定乱数(0、63016〜65535)であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はおよそ1/1.04となる。
このように、本実施形態では、非時短用判定テーブルと、時短用判定テーブルとにおいて、当たり図柄が決定される当選確率が同じ(およそ1/1.04)になっている。すなわち、非時短遊技状態であっても時短遊技状態と同様に、普図抽選が行われると、ほとんどの場合、当たり図柄に当選することとなる。
図16は、普通図柄変動時間決定テーブルを示している。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間決定テーブルは、普図抽選によって当たり図柄またはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間決定テーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示装置32が変動表示(点滅表示)する。そして、当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示装置32が点灯した場合には図17に示す開閉制御パターンテーブルを参照して、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、開放回数(一対の可動片26bが開状態に制御される回数)、開放時間(始動入賞口開閉ソレノイド26cの通電時間、すなわち、一対の可動片26bが開状態に制御される時間)、閉鎖時間(始動入賞口開閉ソレノイド26cが複数回通電制御される場合における、各開放間の通電休止時間)が、第2始動入賞口26の制御データとして遊技状態ごとに予め決められている。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であれば、1回の普図当たりに対して、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが1回、0.1秒間だけ開状態に制御される。
ここで、本実施形態のパチンコ機Pにおいて、非時短遊技状態における各始動入賞口24,26への入賞率は、概ね以下のようになっている。
[ 第1始動入賞口24への入賞率は、単位時間(1分間)あたり、6個 ]、
[ 第2始動入賞口26への入賞率は、単位時間(1分間)あたり、4〜8個 ]、
なお、上記入賞率からかけ離れない範囲であれば、非時短遊技状態における、普図抽選の当選確率や変動時間、第2始動入賞口26の一対の可動片26bの開放時間や開放回数を適宜設定することが可能である。
一方、遊技状態が時短遊技状態であれば、1回の普図当たりに対して、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが2.9秒間だけ開状態に制御された後、0.8秒間のインターバル(閉鎖時間)をおいてから、再度、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが2.9秒間だけ開状態に制御される。
また、本実施形態のパチンコ機Pにおいて、時短遊技状態における第2始動入賞口26への入賞率は、概ね以下のようになっている。
[ 第2始動入賞口26への入賞率は、単位時間(1分間)あたり、40〜80個 ]
なお、時短遊技状態の場合も同様に、上記入賞率からかけ離れない範囲であれば、時短遊技状態における、普図抽選の当選確率や変動時間、第2始動入賞口26の一対の可動片26bの開放時間や開放回数を適宜設定することが可能である。
以上のことから、非時短遊技状態および時短遊技状態のいずれであっても、ほとんどの場合、普図当たりに当選することとなるが、非時短遊技状態では、その当選により第2始動入賞口26が0.1秒×1回開放状態となるだけであるため、第2始動入賞口26に遊技球が容易に入球することは困難である。稀に1〜2個の遊技球が入球する可能性はあるといえるが、常に容易に入球させることは困難である。従って、非時短遊技状態においては、遊技球を減らすことなく遊技を行うことは不可能である。
一方、時短遊技状態では、その当選により第2始動入賞口26が2.9秒×2回開放状態となるため、遊技者は、第2始動入賞口26に遊技球を比較的容易に入賞させることができる。従って、時短遊技状態においては、遊技球をあまり減らすことなく遊技を行うことができる。
次に、本実施形態のパチンコ機Pにおける遊技の処理の手順について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図18を用いて、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板600により電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS1)
まず、メインCPU100aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、電源投入に応じて、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM100cに記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板200に送信する各種のコマンドを、メインRAM100cに設けられた演出用伝送データ格納領域に記憶したりする処理を行う。
(ステップS2)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものであり、乱数範囲は「0〜99」となっている。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、当たり図柄乱数値がその乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、変動演出パターンを決定するための乱数(以下、「変動演出乱数」という)である、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、および、変動パターン乱数を更新する。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS2とステップS3との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図19を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
(ステップS10)
まず、メインCPU100aは、メインCPU100aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS20)
次に、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。この各種タイマカウンタは、特に断る場合を除いて、当該主制御基板100のタイマ割込処理の度に減算され、「0」になると減算を停止する。
(ステップS30)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2と同様に、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を行う。
(ステップS40)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
(ステップS100)
次に、メインCPU100aは、スイッチ管理処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20a、ゲート検出スイッチ22a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、第1大入賞口検出スイッチ71a、第2大入賞口検出スイッチ81aの各スイッチに入力があったか否かを判定する処理を行う。このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物(第1アタッカー装置70、第2アタッカー装置80)の制御を行うための特別遊技管理処理を行う。この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS2000)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物(第2始動入賞口26、一対の可動片26bおよび始動入賞口開閉ソレノイド26c)の制御を行うための普通遊技管理処理を行う。この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS50)
次に、メインCPU100aは、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー管理処理を行う。具体的には、ガラス扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、下皿8の満タン状態に基づく下皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU100aは、対応するエラー指定コマンド(扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。また、上述のエラー指定コマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU100aは、対応するエラー解除コマンド(扉閉鎖指定コマンド、満タン状態解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS60)
次に、メインCPU100aは、払出制御管理処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、第1大入賞口71、第2大入賞口81、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、および一般入賞口20に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出・発射制御基板300に送信する。
具体的には、第1大入賞口検出スイッチ71a、第2大入賞口検出スイッチ81a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、および一般入賞口検出スイッチ20aからの検出信号がメインCPU100aに入力された場合に、メインCPU100aは、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタ(第1大入賞口賞球カウンタ、第2大入賞口賞球カウンタ、第1始動入賞口賞球カウンタ、第2始動入賞口賞球カウンタ、一般入賞口賞球カウンタ、いずれも図示しない)を更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを払出・発射制御基板300に送信する。その後、払出・発射制御基板300により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払出コマンドが送信され、メインCPU100aは、当該払出コマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。
(ステップS70)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、始動入賞口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
(ステップS80)
次に、メインCPU100aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記ステップS70で作成した外部情報データ、始動入賞口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。また、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特別図柄保留表示器33、第2特別図柄保留表示器34および普通図柄保留表示器35の各LEDを点灯させるために、上記ステップS70で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力するLED表示出力処理を行う。さらに、演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
(ステップS90)
次に、メインCPU100aは、ステップS10で退避した情報をメインCPU100aのレジスタに復帰させる。
図20を用いて、主制御基板100のスイッチ管理処理を説明する。
(ステップS110)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ22aが信号を入力したか、すなわち、遊技球がゲート22を通過したか否かを判定する。さらに、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ22aが信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算し、当たり決定乱数として予め用意された乱数範囲(例えば、0〜65535)から1つの当たり決定乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した当たり決定乱数値を記憶する。ただし、普通図柄保留数(G)記憶領域に「4」が記憶されている場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算したり、当たり決定乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した乱数値を記憶したりすることは行わない。
(ステップS120)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口20に入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動入賞口24に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。この第1始動入賞口検出スイッチ処理の詳細については後述する。
(ステップS220)
次に、メインCPU100aは、第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動入賞口26に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。この第2始動入賞口検出スイッチ処理の詳細については後述する。
(ステップS140)
次に、メインCPU100aは、第1大入賞口検出スイッチ71aまたは第2大入賞口検出スイッチ81aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1大入賞口71または第2大入賞口81の何れかに入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、第1大入賞口検出スイッチ71aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる第1大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第1大入賞口71に入賞した遊技球を計数するための第1大入賞口入球カウンタ(C1)記憶領域のカウンタを加算して更新する。同様に、メインCPU100aは、第2大入賞口検出スイッチ81aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる第2大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第2大入賞口81に入賞した遊技球を計数するための第2大入賞口入球カウンタ(C2)記憶領域のカウンタを加算して更新する。
図21を用いて、主制御基板100の第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS201)
まず、メインCPU100aは、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
このとき、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力した場合にはステップS202に処理を移す。
(ステップS202)
次に、メインCPU100aは、賞球のために用いる第1始動入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
(ステップS203)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。
このとき、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満ではないと判定した場合には、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であると判定した場合には、ステップS204に処理を移す。
(ステップS204)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
(ステップS205)
次に、メインCPU100aは、大当たり決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した大当たり決定乱数値を記憶する。
ここで、第1特別図柄記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部とから構成されており、各記憶部には、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値がそれぞれ記憶されるようになっている。
(ステップS206)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した当たり図柄乱数値を記憶する。
(ステップS207)
次に、メインCPU100aは、リーチグループ決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチグループ決定乱数値を記憶する。
(ステップS208)
次に、メインCPU100aは、リーチモード決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチモード決定乱数値を記憶する。
(ステップS209)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した変動パターン乱数値を記憶する。
以上より、上記ステップS205〜ステップS209において取得された各種乱数(つまり、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値)は、すべて同じ第1特別図柄記憶領域の所定の記憶部に記憶されることとなる。
(ステップS210)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS205〜ステップS209において取得された各種乱数(大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値)から第1始動入賞指定コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。また、このとき、第1特別図柄保留表示器33に表示される第1保留数を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM100cの所定領域にセットする。また、第1始動入賞指定コマンドには、上記保留数を示す情報(保留指定情報)も含まれている。本ステップS210の処理を終了すると、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。
以上のように、第1始動入賞口24に遊技球が入球した際に、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがある場合には、各乱数値が記憶されていない記憶部の中でもっとも小さい番号の記憶部に各乱数値が記憶され、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合には、各乱数値が抽出(記憶)されずに第1始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。ただし、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合でも、第1始動入賞口24への遊技球の入球に対して賞球が払い出されることとなる。
図22を用いて、主制御基板100の第2始動入賞口検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS221)
まず、メインCPU100aは、第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
このとき、第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号を入力しなかった場合には、第2始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号を入力した場合にはステップS222に処理を移す。
(ステップS222)
次に、メインCPU100aは、賞球のために用いる第2始動入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
(ステップS223)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。
このとき、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満ではないと判定した場合には、第2始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であると判定した場合には、ステップS224に処理を移す。
(ステップS224)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
(ステップS225)
次に、メインCPU100aは、大当たり決定乱数値を抽出して、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した大当たり決定乱数値を記憶する。
ここで、第2特別図柄記憶領域は、第5記憶部〜第8記憶部とから構成されており、各記憶部には、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値がそれぞれ記憶されるようになっている。
(ステップS226)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数値を抽出して、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した当たり図柄乱数値を記憶する。
(ステップS227)
次に、メインCPU100aは、リーチグループ決定乱数値を抽出して、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチグループ決定乱数値を記憶する。
(ステップS228)
次に、メインCPU100aは、リーチモード決定乱数値を抽出して、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチモード決定乱数値を記憶する。
(ステップS229)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数値を抽出して、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した変動パターン乱数値を記憶する。
以上より、上記ステップS225〜ステップS229において取得された各種乱数(つまり、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値)は、すべて同じ第5特別図柄記憶領域の所定の記憶部に記憶されることとなる。
(ステップS230)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS225〜ステップS229において取得された各種乱数(大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値)から第2始動入賞指定コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。このとき、第2特別図柄保留表示器34に表示される第2保留数を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM100cの所定領域にセットする。また、第2始動入賞指定コマンドには、上記保留数を示す情報(保留指定情報)も含まれている。本ステップS230の処理を終了すると、第2始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。
以上のように、第2始動入賞口26に遊技球が入球した際に、第2特別図柄記憶領域の記憶部に空きがある場合には、各乱数値が記憶されていない記憶部の中でもっとも小さい番号の記憶部に各乱数値が記憶され、第2特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合には、各乱数値が抽出(記憶)されずに第2始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。ただし、第2特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合でも、第2始動入賞口26への遊技球の入球に対して賞球が払い出されることとなる。
図23を用いて、主制御基板100の特別遊技管理処理を説明する。
(ステップS301)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特別遊技管理処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうち、いずれを実行するかを示すものであり、特図実行フェーズデータ記憶領域に記憶されている。具体的には、この実行フェーズデータは、第1特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、第1特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、第1特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、第2特別遊技制御処理の実行を示すデータ「04」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「05」と、第2特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、第2特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、を有している。
(ステップS400)
メインCPU100aは、上記ステップS301でロードした実行フェーズデータの値が「00」であれば、第1特別図柄変動開始処理を実行する。この第1特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS500)
メインCPU100aは、上記ステップS301でロードした実行フェーズデータの値が「01」であれば、第1特別図柄変動停止処理を実行する。この第1特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU100aは、上記ステップS301でロードした実行フェーズデータの値が「10」であれば、第2特別図柄変動開始処理を実行する。この第2特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU100aは、上記ステップS301でロードした実行フェーズデータの値が「11」であれば、第2特別図柄変動停止処理を実行する。この第2特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS800)
メインCPU100aは、上記ステップS301でロードした実行フェーズデータの値が「02」であれば、停止後処理を実行する。この停止後処理の詳細については後述する。
(ステップS900)
メインCPU100aは、上記ステップS301でロードした実行フェーズデータの値が「03」であれば、第1特別遊技制御処理を実行する。この第1特別遊技制御処理の詳細については後述する。
(ステップS1000)
メインCPU100aは、上記ステップS301でロードした実行フェーズデータの値が「04」であれば、第2特別遊技制御処理を実行する。この第2特別遊技制御処理の詳細については後述する。
(ステップS1100)
メインCPU100aは、上記ステップS301でロードした実行フェーズデータの値が「05」であれば、特別遊技終了処理を実行する。この特別遊技終了処理の詳細については後述する。
図24を用いて、主制御基板100の第1特別図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS401)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが第1特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「00」ではないと判定された場合には、第1特別図柄変動開始処理を終了し、実行フェーズデータが「00」であると判定された場合には、ステップS402に処理を移す。
(ステップS402)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶された保留個数(以下、「第1保留数」という)が「1」以上であるか否かを判定する。
このとき、第1保留数が「1」以上ではないと判定された場合には、第1特別図柄変動開始処理を終了し、第1保留数が「1」以上であると判定された場合には、ステップS403に処理を移す。
(ステップS403)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
(ステップS404)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS403において減算された第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に対応する第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。
ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄記憶領域にある判定記憶領域(第0記憶部、以下、「第1判定記憶領域」という)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、第1判定記憶領域に書き込まれるとともに、既に第1判定記憶領域に書き込まれていたデータは第1特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値が消去される。
(ステップS420)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄大当たり判定処理を実行する。この第1特別図柄大当たり判定処理の詳細については後述する。
(ステップS405)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄の種別を決定する第1特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上記ステップS420における判定の結果が大当たりまたは小当たりであった場合には、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブルを選択し、選択したテーブルと、上記ステップS404で第1判定記憶領域に書き込まれた当たり図柄乱数値と、に基づいて第1特別図柄の種別を決定する。
一方、上記ステップS420における判定の結果がハズレであった場合には、ハズレ図柄を決定する。
このようにして決定した第1特別図柄に対応するデータを、メインCPU100aは、第1図柄種別データ処理領域に記憶する。この第1特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、第1特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
(ステップS406)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS405で決定された第1特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された第1特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に送信されることとなる。
(ステップS430)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS404において第1判定記憶領域に書き込まれたリーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、および、変動パターン乱数値に基づいて、変動演出パターンの決定に係る第1特別図柄変動演出パターン決定処理を行う。この第1特別図柄変動演出パターン決定処理の詳細については後述する。
(ステップS407)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示装置30において第1特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1図柄種別データ処理領域に記憶された情報に基づいて、第1特別図柄表示装置30において点滅表示が開始される(第1特別図柄変動表示開始処理)。
(ステップS408)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において第1特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、第1特別図柄開始処理を終了する。
次に、図25を用いて、第1特別図柄大当たり判定処理を説明する。
(ステップS421)
まず、メインCPU100aは、第2大当たり変動中フラグがON(=1)にされているか否かを判定する。この第2大当たり変動中フラグは、第2特別図柄において大当たり又は小当たりに当選したことを契機としてONされるフラグであり、後述する所定条件(後述する第1特別図柄変動停止処理におけるステップS506=YES、図27参照)が成立するまで、その変動表示中以降もONにされ続けるフラグである。そして、この第2大当たり変動中フラグは、第2大当たり変動中フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
このとき、第2大当たり変動中フラグがONされていると判定された場合には、ステップS426に処理を移し、第2大当たり変動中フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS422に処理を移す。
(ステップS422)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態に対応する通常判定テーブル(低確率判定テーブルまたは高確率判定テーブル、図6(a1)および図6(a2)参照)を選択する。
(ステップS423)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS422において選択したテーブルと、上記ステップS404において第1判定記憶領域に書き込まれた大当たり決定乱数値と、に基づいて大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定を実行する。
(ステップS424)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS423の判定において、大当たりの抽選の結果として、大当たりまたは小当たりのいずれかが導出されたか否かを判定する。すなわち、上記ステップS423の判定において、大当たりまたは小当たりのいずれかに当選したか否かを判定する。
このとき、大当たりまたは小当たりのいずれにも当選していない場合には、第1特別図柄大当たり判定処理を終了し、大当たりまたは小当たりのいずれかに当選していた場合には、ステップS425に処理を移す。
(ステップS425)
次に、メインCPU100aは、第1大当たり変動中フラグをON(=1)にして、第1特別図柄大当たり判定処理を終了する。この第1大当たり変動中フラグは、第1特別図柄において大当たり又は小当たりに当選したことを契機としてONされるフラグであり、後述する所定条件(後述する第2特別図柄変動停止処理におけるステップS706=YES、図32参照)が成立するまで、その変動表示中以降もONにされ続けるフラグである。そして、この第1大当たり変動中フラグは、第1大当たり変動中フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
(ステップS426)
一方、上記ステップS421において、第2大当たり変動中フラグがONされていると判定された場合には、メインCPU100aは、第1特図用無抽選判定テーブル(図6(c1)参照)を選択する。この第1特図用無抽選判定テーブルは、上述した通り、第1特別図柄の停止結果を小当たりとするか否かを判定する際に参照する判定テーブルであって、大当たりとするか否かが判定されない判定テーブルである。したがって、第1特図用無抽選判定テーブルを参照した場合には、小当たりに当選と判定される可能性はあるが、大当たりに当選と判定されることはない。すなわち、第1特図用無抽選判定テーブルが参照されている状態とは、第1特別図柄の抽選においては大当たりについての抽選がなされない状態(大当たり無抽選状態)ということになる。
なお、第1特図用無抽選判定テーブルは、遊技状態が低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれであっても、図6(c1)に示す判定テーブルが選択されるものとなっている。これは、小当たりは低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブルにおいてその当選確率が不変であるため、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれであっても1つの無抽選判定テーブルを共通して参照するものとしている。
(ステップS427)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS426において選択したテーブルと、上記ステップS404において第1判定記憶領域に書き込まれた大当たり決定乱数値と、に基づいて大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定を実行する。そして、第12特別図柄大当たり判定処理を終了する。
次に、図26を用いて、主制御基板100の変動演出パターン決定処理を説明する。
(ステップS431)
まず、メインCPU100aは、上記ステップS405で決定された第1特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、大当たり図柄または小当たり図柄のいずれでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS434に処理を移し、大当たり図柄または小当たり図柄の+
いずれかであると判定された場合には、ステップS432に処理を移す。
(ステップS432)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS405で決定された第1特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄のいずれであるか、および、現時点の遊技状態を確認する。
(ステップS433)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS432で確認した第1特別図柄および遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル(大当たり用判定テーブルまたは小当たり用判定テーブルのいずれか)を選択する。
(ステップS434)
上記ステップS431で大当たり図柄または小当たり図柄のいずれでもないと判定された場合には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態、および、現時点の第1保留数を確認する。
(ステップS435)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS434で確認した、遊技状態および第1保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS436)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS404で第1判定記憶領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS435で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、に基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を第1特別図柄グループ種別データ処理領域に記憶する。
(ステップS437)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS436で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル(ハズレ用判定テーブル)を選択する。
(ステップS438)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS433で選択された大当たり用判定テーブルもしくは小当たり用判定テーブル、または、上記ステップS437で選択されたハズレ用判定テーブルと、上記ステップS404で第1判定記憶領域に記憶されたリーチモード決定乱数と、に基づいて、変動モード番号および変動パターン決定乱数テーブルを決定し、このとき決定された変動モード番号を第1特別図柄変動モード番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS439)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS438で決定された変動パターン乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS440)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS439で選択した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS404で第1判定記憶領域に記憶された変動パターン乱数と、に基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を第1特別図柄変動パターン番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS441)
次に、メインCPU100aは、変動時間決定テーブルと、上記ステップS438で決定された変動モード番号、および、上記ステップS440で決定された変動パターン番号と、に基づいて、変動時間を決定する。
(ステップS442)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS441において決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。
(ステップS443)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS438で決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、上記ステップS440で決定された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。そして、メインCPU100aは、生成された変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
図27を用いて、第1特別図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS501)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが第1特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「01」ではないと判定された場合には、第1特別図柄変動停止処理を終了し、実行フェーズデータが「01」であると判定された場合には、ステップS502に処理を移す。
(ステップS502)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS442で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、第1特別図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS503に処理を移す。
(ステップS503)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS405で決定された第1特別図柄を、第1特別図柄表示装置30に停止表示するための停止表示データをセットし、第1特別図柄の停止表示を実行する。
(ステップS504)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS503において停止表示が実行されることとなる第1特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。
このとき、大当たり図柄ではないと判定された場合には、ステップS506に処理を移し、大当たり図柄であると判定された場合には、ステップS505に処理を移す。
(ステップS505)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄強制停止フラグをON(=1)にする。この第2特別図柄強制停止フラグは、第2特別図柄強制停止フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。このフラグがONされることにより、第2特別図柄が変動表示中である場合には、この第2特別図柄が強制的に停止されることとなる。なお、詳細は後述するが、このとき第2特別図柄はハズレ図柄に変更されて強制的に停止することとなる。
(ステップS506)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS503において停止表示が実行されることとなる第1特別図柄が小当たり図柄であるかを判定する。
このとき、小当たり図柄ではないと判定された場合には、ステップS509に処理を移し、小当たり図柄であると判定された場合には、ステップS507に処理を移す。
(ステップS507)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄強制停止フラグをON(=1)にする。このフラグがONされることにより、第2特別図柄が変動表示中である場合には、この第2特別図柄が強制的にハズレ図柄にて停止されることとなる。
(ステップS508)
次に、メインCPU100aは、第2大当たり変動中フラグをOFF(=0)にする。
本ステップS508の処理が実行されるときに、第2大当たり変動中フラグがONとなっていない場合(既にOFFになっている場合)には、メインCPU100aは、当該第2大当たり変動中フラグはそのままにしてステップS509に処理を移す。
一方、本ステップS508の処理が実行されるときに、第2大当たり変動中フラグがONとなっている場合には、当該第2大当たり変動中フラグがOFFにされる。これにより、第2特別図柄にて大当たりまたは小当たりに当選したことを契機として、移行した第1特別図柄の抽選においては大当たりについての抽選がなされない大当たり無抽選状態が一旦解除されることとなる。
(ステップS509)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄が確定したことを示す第1特別図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS510)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄を停止表示する停止表示時間を第1特別図柄停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS511)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において第1特別図柄に係る停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットして、第1特別図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS520)
上記ステップS502において、変動時間が経過していないと判定された場合には、メインCPU100aは、第1特別図柄ハズレ強制停止処理を実行する。この第1特別図柄ハズレ強制停止処理の詳細については後述する。
(ステップS512)
次にメインCPU100aは、上記ステップS520において、停止表示させる当該第1特別図柄として強制的にハズレ図柄が決定されたか否かを判定する。
このとき、強制的にハズレ図柄が決定されていない場合には、第1特別図柄変動停止処理を終了し、強制的にハズレ図柄が決定された場合には、上記ステップS513に処理を移す。
(ステップS513)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS520で決定された第1特別図柄(この場合はハズレ図柄)を、第1特別図柄表示装置30に停止表示するための停止表示データをセットする。そして、上記ステップS509に処理を移し、以降の処理が実行される。
次に、図28を用いて、第1特別図柄ハズレ強制停止処理を説明する。
(ステップS521)
まず、メインCPU100aは、第1特別図柄強制停止フラグがON(=1)にされているか否かを判定する。この第1特別図柄強制停止フラグは、第1特別図柄強制停止フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
このとき、第1特別図柄強制停止フラグがONされていないと判定された場合には、第1特別図柄ハズレ強制停止処理を終了し、第1特別図柄強制停止フラグがONされていると判定された場合には、ステップS522に処理を移す。
(ステップS522)
次に、メインCPU100aは、当該停止表示させる第1特別図柄をハズレ図柄に差替える。具体的には、当該停止表示される第1特別図柄に係る大当たり抽選の結果をハズレに決定しなおす。すなわち、上記ステップS405において決定された第1特別図柄がハズレ図柄に変更される。
(ステップS523)
次に、メインCPU100aは、現在変動時間が経過しておらずに変動表示中である第1特別図柄の変動時間をクリアする(変動時間クリア処理)。これにより、現在変動表示中であった第1特別図柄の変動表示が停止することとなる(図27参照、上記ステップS512→ステップS513における処理)。
(ステップS524)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄強制停止フラグをOFF(=0)にする。そして、第1特別図柄ハズレ強制停止処理を終了する。
このように、本実施形態では、第1特別図柄ハズレ強制停止処理を実行させることとしているので、第2特別図柄にて大当たりまたは小当たりに当選したことを契機として、移行した第1特別図柄の抽選においては大当たりについての抽選がなされない大当たり無抽選状態を解除させることができる。
図29を用いて、主制御基板100の第2特別図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS601)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが第2特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「10」ではないと判定された場合には、第2特別図柄変動開始処理を終了し、実行フェーズデータが「10」であると判定された場合には、ステップS602に処理を移す。
(ステップS602)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶された保留個数(以下、「第2保留数」という)が「1」以上であるか否かを判定する。
このとき、第2保留数が「1」以上ではないと判定された場合には、第2特別図柄変動開始処理を終了し、第2保留数が「1」以上であると判定された場合には、ステップS603に処理を移す。
(ステップS603)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
(ステップS604)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS603において減算された第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に対応する第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部〜第8記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第5記憶部に記憶されているデータは、第2特別図柄記憶領域にある判定記憶領域(第0記憶部、以下、「第2判定記憶領域」という)にシフトさせる。このとき、第5記憶部に記憶されているデータは、第2判定記憶領域に書き込まれるとともに、既に第2判定記憶領域に書き込まれていたデータは第2特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値が消去される。
(ステップS620)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄大当たり判定処理を実行する。この第2特別図柄大当たり判定処理の詳細については後述する。
(ステップS605)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄の種別を決定する第2特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上記ステップS620における判定の結果が大当たりまたは小当たりであった場合には、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブルを選択し、選択したテーブルと、上記ステップS604で第2判定記憶領域に書き込まれた当たり図柄乱数値と、に基づいて第2特別図柄の種別を決定する。
一方、上記ステップS620における判定の結果がハズレであった場合には、ハズレ図柄を決定する。
このようにして決定した第2特別図柄に対応するデータを、メインCPU100aは、第2図柄種別データ処理領域に記憶する。この第2特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、第2特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
(ステップS606)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS605で決定された第2特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された第2特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に送信されることとなる。
(ステップS630)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS604において第2判定記憶領域に書き込まれたリーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、および、変動パターン乱数値に基づいて、変動演出パターンの決定に係る第2特別図柄変動演出パターン決定処理を行う。この第2特別図柄変動演出パターン決定処理の詳細については後述する。
(ステップS607)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄表示装置31において第2特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第2図柄種別データ処理領域に記憶された情報に基づいて、第2特別図柄表示装置31において点滅表示が開始される(第2特別図柄変動表示開始処理)。
(ステップS608)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において第2特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「11」をセットし、第2特別図柄開始処理を終了する。
次に、図30を用いて、第2特別図柄大当たり判定処理を説明する。
(ステップS621)
まず、メインCPU100aは、第1大当たり変動中フラグがON(=1)にされているか否かを判定する。この第1大当たり変動中フラグは、第1特別図柄において大当たり又は小当たりに係る変動表示が行われている場合にONされるフラグである。
このとき、第1大当たり変動中フラグがONされていると判定された場合には、ステップS626に処理を移し、第2大当たり変動中フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS622に処理を移す。
(ステップS622)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態に対応する通常判定テーブル(低確率判定テーブルまたは高確率判定テーブル、図6(b1)および図6(b2)参照)を選択する。
(ステップS623)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS622において選択したテーブルと、上記ステップS604において第2判定記憶領域に書き込まれた大当たり決定乱数値と、に基づいて大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定を実行する。
(ステップS624)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS623の判定において、大当たりの抽選の結果として、大当たりまたは小当たりのいずれかが導出されたか否かを判定する。すなわち、上記ステップS623の判定において、大当たりまたは小当たりのいずれかに当選したか否かを判定する。
このとき、大当たりまたは小当たりのいずれにも当選していない場合には、第2特別図柄大当たり判定処理を終了し、大当たりまたは小当たりのいずれかに当選していた場合には、ステップS625に処理を移す。
(ステップS625)
次に、メインCPU100aは、第2大当たり変動中フラグをON(=1)にして、第2特別図柄大当たり判定処理を終了する。
(ステップS626)
一方、上記ステップS621において、第1大当たり変動中フラグがONされていると判定された場合には、メインCPU100aは、第2特図用無抽選判定テーブル(図6(c2)参照)を選択する。この第2特図用無抽選判定テーブルは、上述した通り、第2特別図柄の停止結果を小当たりとするか否かを判定する際に参照する判定テーブルであって、大当たりとするか否かが判定されない判定テーブルである。したがって、第2特図用無抽選判定テーブルを参照した場合には、小当たりに当選と判定される可能性はあるが、大当たりに当選と判定されることはない。すなわち、第2特図用無抽選判定テーブルが参照されている状態とは、第2特別図柄の抽選においては大当たりについての抽選がなされない状態(大当たり無抽選状態)ということになる。
なお、第2特図用無抽選判定テーブルは、遊技状態が低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれであっても、図6(c2)に示す判定テーブルが選択されるものとなっている。これは、小当たりは低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブルにおいてその当選確率が不変であるため、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれであっても1つの無抽選判定テーブルを共通して参照するものとしている。
(ステップS627)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS626において選択したテーブルと、上記ステップS604において第1判定記憶領域に書き込まれた大当たり決定乱数値と、に基づいて大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定を実行する。そして、第2特別図柄大当たり判定処理を終了する。
次に、図31を用いて、主制御基板100の第2特別図柄変動演出パターン決定処理を説明する。
(ステップS631)
まず、メインCPU100aは、上記ステップS605で決定された第2特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、大当たり図柄または小当たり図柄の何れでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS636に処理を移し、大当たり図柄または小当たり図柄の何れかであると判定された場合には、ステップS632に処理を移す。
(ステップS632)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS605で決定された第2特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄の何れであるか、および、現時点の遊技状態を確認する。
(ステップS633)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS632で確認した遊技状態が時短遊技状態であるか否かを判定する。
このとき、時短遊技状態ではないと判定された場合には、ステップS635に処理を移し、時短遊技状態であると判定された場合には、ステップS634に処理を移す。
(ステップS634)
次に、メインCPU100aは、時短遊技状態用のリーチモード決定乱数判定テーブル(大当たり用判定テーブル(図12(d)参照)または小当たり用判定テーブル(図12(f)参照)のいずれか)を選択する。
(ステップS635)
次に、メインCPU100aは、非時短遊技状態用のリーチモード決定乱数判定テーブル(大当たり用判定テーブル(図12(c)参照)または小当たり用判定テーブル(図12(e)参照)のいずれか)を選択する。
(ステップS636)
上記ステップS631で大当たり図柄または小当たり図柄の何れでもないと判定された場合には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を確認する。
(ステップS637)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS636で確認した遊技状態に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS638)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS604で第2判定記憶領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS637で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、に基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を第2特別図柄グループ種別データ処理領域に記憶する。
(ステップS639)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS636で確認した遊技状態が時短遊技状態であるか否かを判定する。
このとき、時短遊技状態ではないと判定された場合には、ステップS641に処理を移し、時短遊技状態であると判定された場合には、ステップS640に処理を移す。
(ステップS640)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS638で決定されたグループの種別に基づいて、時短遊技状態用のリーチモード決定乱数判定テーブル(ハズレ用判定テーブル(図11(f)、図11(h)参照)を選択する。
(ステップS641)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS638で決定されたグループの種別に基づいて、非時短遊技状態用のリーチモード決定乱数判定テーブル(ハズレ用判定テーブル(図11(e)、図11(g)参照)を選択する。
(ステップS642)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS634で選択された、時短遊技状態用の大当たり用判定テーブルもしくは小当たり用判定テーブル、上記ステップS635で選択された、非時短遊技状態用の大当たり用判定テーブルもしくは小当たり用判定テーブル、上記ステップS640で選択された、時短遊技状態用のハズレ用判定テーブル、または、上記ステップS641で選択された、非時短遊技状態用のハズレ用判定テーブルと、上記ステップS604で第2判定記憶領域に記憶されたリーチモード決定乱数と、に基づいて、変動モード番号および変動パターン決定乱数テーブルを決定し、このとき決定された変動モード番号を第2特別図柄変動モード番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS643)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS642で決定された変動パターン乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS644)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS643で選択した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS604で第2判定記憶領域に記憶された変動パターン乱数と、に基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を第2特別図柄変動パターン番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS645)
次に、メインCPU100aは、変動時間決定テーブルと、上記ステップS642で決定された変動モード番号、および、上記ステップS644で決定された変動パターン番号と、に基づいて、変動時間を決定する。
(ステップS646)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS645において決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。
(ステップS647)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS642で決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、上記ステップS644で決定された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。そして、メインCPU100aは、生成された変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
図32を用いて、第2特別図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS701)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが第1特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「11」ではないと判定された場合には、第2特別図柄変動停止処理を終了し、実行フェーズデータが「11」であると判定された場合には、ステップS702に処理を移す。
(ステップS702)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS646で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、第2特別図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS703に処理を移す。
(ステップS703)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS605で決定された第2特別図柄を、第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、第2特別図柄の停止表示を実行する。
(ステップS704)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS703において停止表示が実行されることとなる第2特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。
このとき、大当たり図柄ではないと判定された場合には、ステップS706に処理を移し、大当たり図柄であると判定された場合には、ステップS705に処理を移す。
(ステップS705)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄強制停止フラグをON(=1)にする。この第1特別図柄強制停止フラグは、第1特別図柄強制停止フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。このフラグがONされることにより、第1特別図柄が変動表示中である場合には、この第1特別図柄が強制的に停止されることとなる。なお、詳細は後述するが、このとき第2特別図柄はハズレ図柄に変更されて強制的に停止することとなる。
(ステップS706)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS703において停止表示が実行されることとなる第2特別図柄が小当たり図柄であるかを判定する。
このとき、小当たり図柄ではないと判定された場合には、ステップS709に処理を移し、小当たり図柄であると判定された場合には、ステップS707に処理を移す。
(ステップS707)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄強制停止フラグをON(=1)にする。このフラグがONされることにより、第1特別図柄が変動表示中である場合には、この第1特別図柄が強制的にハズレ図柄にて停止されることとなる。
(ステップS708)
次に、メインCPU100aは、第1大当たり変動中フラグをOFF(=0)にする。
本ステップS708の処理が実行されるときに、第1大当たり変動中フラグがONとなっていない場合(既にOFFになっている場合)には、メインCPU100aは、当該第1大当たり変動中フラグはそのままにしてステップS709に処理を移す。
一方、本ステップS708の処理が実行されるときに、第1大当たり変動中フラグがONとなっている場合には、当該第1大当たり変動中フラグがOFFにされる。これにより、第2特別図柄にて大当たりまたは小当たりに当選したことを契機として、移行した第1特別図柄の抽選においては大当たりについての抽選がなされない大当たり無抽選状態が一旦解除されることとなる。
(ステップS709)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄が確定したことを示す第2特別図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS710)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄を停止表示する停止表示時間を第2特別図柄停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS711)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において第2特別図柄に係る停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「12」をセットして、第2特別図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS720)
上記ステップS702において、変動時間が経過していないと判定された場合には、メインCPU100aは、第2特別図柄ハズレ強制停止処理を実行する。この第2特別図柄ハズレ強制停止処理の詳細については後述する。
(ステップS712)
次にメインCPU100aは、上記ステップS720において、停止表示させる当該第2特別図柄として強制的にハズレ図柄が決定されたか否かを判定する。
このとき、強制的にハズレ図柄が決定されていない場合には、第2特別図柄変動停止処理を終了し、強制的にハズレ図柄が決定された場合には、上記ステップS713に処理を移し、以降の処理が行われる。
(ステップS713)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS720で決定された第1特別図柄(この場合はハズレ図柄)を、第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットする。そして、上記ステップS709に処理を移し、以降の処理が実行される。
次に、図33を用いて、ハズレ強制停止処理を説明する。
(ステップS721)
まず、メインCPU100aは、第2特別図柄強制停止フラグがON(=1)にされているか否かを判定する。
このとき、第2特別図柄強制停止フラグがONされていないと判定された場合には、第2特別図柄ハズレ強制停止処理を終了し、第2特別図柄強制停止フラグがONされていると判定された場合には、ステップS722に処理を移す。
(ステップS722)
次に、メインCPU100aは、当該停止表示させる第2特別図柄をハズレ図柄に差替える。具体的には、当該停止表示される第2特別図柄に係る大当たり抽選の結果をハズレに決定しなおす。すなわち、上記ステップS605において決定された第2特別図柄がハズレ図柄に変更される。
(ステップS723)
次に、メインCPU100aは、現在変動時間が経過しておらずに変動表示中である第2特別図柄の変動時間をクリアする(変動時間クリア処理)。これにより、現在変動表示中であった第2特別図柄の変動表示が停止することとなる(図32参照、上記ステップS712→ステップS713における処理)。
(ステップS724)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄強制停止フラグをOFF(=0)にする。そして、ハズレ強制停止処理を終了する。
このように、本実施形態では、第2特別図柄ハズレ強制停止処理を実行させることとしているので、非時短遊技状態用の判定テーブルが選択された場合(変動モード番号としては「97H」「98H」「99H」の何れか)において、極めて長い変動時間(約10時間)が選択されていたとしても、これを途中でリセットさせることができる。すなわち、第2特別図柄についての大当たり抽選は実質行われていないのとほぼ同じ状態を一旦解除させることができる。
図34を用いて、停止後処理を説明する。
(ステップS801)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが第1特別図柄に係る停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「02」であると判定された場合には、ステップS803に処理を移し、実行フェーズデータが「02」ではないと判定された場合には、ステップS802に処理を移す。
(ステップS802)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが第2特別図柄に係る停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「12」ではないと判定された場合には、停止後処理を終了し、実行フェーズデータが「12」であると判定された場合には、ステップS803に処理を移す。
(ステップS803)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS510(図27参照)または上記ステップS710(図32参照)で停止表示時間カウンタ(第1特別図柄停止表示時間カウンタまたは第2特別図柄停止表示時間カウンタ)にセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。
このとき、停止表示時間が経過していないと判定された場合には、停止後処理を終了し、停止表示時間が経過したと判定された場合には、ステップS804に処理を移す。
(ステップS804)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS805)
次に、メインCPU100aは、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがONされているか否かを判定する。
このとき、時短遊技フラグがONされていると判定された場合には、メインRAM100cに設けられた時短遊技回数(J)記憶領域における、(J)の値を更新する。具体的には、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶されている(J)から「1」を減算するととともに新たな残り変動回数(J)として記憶し、その記憶された時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定し、時短遊技回数(J)=0であれば、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをOFFにする。また、時短遊技回数(J)=0ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、本ステップS805の処理を実行する。
また、時短遊技フラグがONされていないと判定された場合には、本ステップS805においては処理を行わずに、ステップS806に処理を移す。
(ステップS806)
次に、メインCPU100aは、高確回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがONされているか否かを判定する。
このとき、高確遊技フラグがONされていると判定された場合には、メインRAM100cに設けられた高確率遊技回数(X)記憶領域における、(X)の値を更新する。具体的には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている(X)から「1」を減算するとともに新たな高確率遊技回数(X)として記憶し、その記憶された高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定し、高確率遊技回数(X)=0であると判定された場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFにする。また、高確率遊技回数(X)=0でないと判定された場合には、メインCPU100aは、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、本ステップS806の処理を実行する。
また、高確率遊技フラグがONされていないと判定された場合には、本ステップS806においては処理を行わずに、ステップS807に処理を移す。
(ステップS807)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄のいずれでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS817に処理を移し、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄のいずれかであると判定された場合には、ステップS808に処理を移す。
(ステップS808)
次に、メインCPU100aは、大当たり当選時または小当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であるか、または、時短遊技状態であるかを副制御基板200に送信するための大当たり当選時遊技状態コマンドをセットする。
(ステップS809)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態をリセットする処理を実行する。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域にあるデータをクリアする。
なお、上記ステップS807において小当たり図柄であると判定された場合(小当たり当選時の場合)には、本ステップS809において、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域にあるデータはクリアされない。
(ステップS810)
次に、メインCPU100aは、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をタイマカウントにセットする。
(ステップS811)
次に、メインCPU100aは、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS812)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄の種別に基づいて、メインRAM100cに作動テーブル(図8参照)をセットする。具体的には、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であれば、その大当たり図柄の種別ごとに決められている作動テーブル(第1作動テーブル〜第3作動テーブルのいずれか、図8(a)〜(c)参照)をセットする。また、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄であれば、第4作動テーブル(図8(d)参照)をセットする。
(ステップS813)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS807において停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、大当たり図柄ではないと判定された場合には、ステップS816に処理を移し、大当たり図柄であると判定された場合には、ステップS814に処理を移す。
(ステップS814)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において第1特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。
(ステップS815)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、この遊技状態指定コマンドには、上記ステップS805で更新された時短遊技回数の情報、上記ステップS806で更新された高確率遊技回数の情報も含まれている。これにより、遊技状態指定コマンドを受信した副制御基板200において、時短遊技回数および高確率遊技回数を把握できるようになっている。そして、停止後処理が終了となる。
(ステップS816)
上記ステップS813において、大当たり図柄ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において第2特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。
(ステップS817)
上記ステップS807において、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄の何れでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、メインCPU100aは、当該停止後処理が第1特別図柄に係る停止後処理であるとき(つまり、上記ステップS801=YESとなった場合)には、特別遊技管理処理において第1特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。
一方、当該停止後処理が第2特別図柄に係る停止後処理であるとき(つまり、上記ステップS802=YESとなった場合)には、特別遊技管理処理において第2特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「10」をセットする。
すなわち、本ステップS816では、実行フェーズデータに「00」または「10」のいずれかがセットされる。そして、上記ステップS815に処理を移す。
図35を用いて、第1特別遊技制御処理を説明する。なお、第1特別遊技とは、大当たり遊技のことである。
(ステップS901)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが第1特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「03」ではないと判定された場合には、第1特別遊技制御処理を終了し、実行フェーズデータが「03」であると判定された場合には、ステップS902に処理を移す。
(ステップS902)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS809でタイマカウンタにセットされたオープニング時間を経過したか否かを判定する。
このとき、オープニング時間が経過していないと判定された場合には、第1特別遊技制御処理を終了し、オープニング時間が経過したと判定された場合には、ステップS903に処理を移す。
(ステップS903)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理中であるか否かを判定する。このエンディング処理とは、当該第1特別遊技制御処理においてラウンド遊技回数(R)の残り回数が「0」になった後(大当たり遊技の場合)に行われる待機処理のことをいう。
このとき、エンディング処理中であると判定された場合には、ステップS912に処理を移し、エンディング処理中ではないと判定された場合には、ステップS904に処理を移す。
(ステップS904)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別に応じた第1アタッカー装置70の作動テーブルに基づいて、第1アタッカー装置70の開閉を行う第1大入賞口開閉制御処理を実行する。
(ステップS905)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904の第1大入賞口開閉制御処理に基づいてラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。
このとき、ラウンド遊技が開始された時点ではないと判定された場合には、ステップS907に処理を移し、ラウンド遊技が開始された時点であると判定された場合には、ステップS906に処理を移す。
(ステップS906)
次に、メインCPU100aは、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板200に伝達できるようになっている。
(ステップS907)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904の第1大入賞口開閉制御処理に基づいてラウンド遊技が終了したか否かを判定する。
このとき、ラウンド遊技が終了していないと判定された場合には、第1特別遊技制御処理を終了し、ラウンド遊技が終了したと判定された場合には、ステップS908に処理を移す。
(ステップS908)
次に、メインCPU100aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)を「1」減算する。
(ステップS909)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS908で減算したラウンド遊技回数(R)が「0」であるか否かを判定する。
このとき、ラウンド遊技回数(R)が「0」ではないと判定された場合には、第1特別遊技制御処理を終了し、ラウンド遊技回数(R)が「0」であると判定された場合には、ステップS910に処理を移す。
(ステップS910)
次に、メインCPU100aは、第1特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をタイマカウンタにセットする。
(ステップS911)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、第1特別遊技制御処理を終了する。なお、エンディングコマンドは、特別図柄の種別ごとに設けられていてもよい。
(ステップS912)
上記ステップS903において、エンディング処理中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS910でタイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該エンディング時間が経過していないと判定された場合には、第1特別遊技制御処理を終了し、当該エンディング時間が経過したと判定された場合には、ステップS913に処理を移す。
(ステップS913)
次に、メインCPU100aは、第1特別遊技が終了したことを示す第1特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS914)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「05」をセットする。そして、第1特別遊技制御処理を終了する。
図36を用いて、第2特別遊技制御処理を説明する。なお、第2特別遊技とは、小当たり遊技のことである。
(ステップS1001)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが第2特別遊技制御処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「04」ではないと判定された場合には、第2特別遊技制御処理を終了し、実行フェーズデータが「04」であると判定された場合には、ステップS1002に処理を移す。
(ステップS1002)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS810でタイマカウンタにセットされたオープニング時間を経過したか否かを判定する。
このとき、オープニング時間が経過していないと判定された場合には、第2特別遊技制御処理を終了し、オープニング時間が経過したと判定された場合には、ステップS1003に処理を移す。
(ステップS1003)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理中であるか否かを判定する。このエンディング処理とは、当該第2特別遊技制御処理において、開放回数(K)が最大値に到達した後(小当たり遊技の場合)に行われる待機処理のことをいう。
このとき、エンディング処理中であると判定された場合には、ステップS1010に処理を移し、エンディング処理中ではないと判定された場合には、ステップS1004に処理を移す。
(ステップS1004)
次に、メインCPU100aは、第2アタッカー装置80の作動テーブルに基づいて、第2アタッカー装置80の開閉を行う第2大入賞口開閉制御処理を実行する。
(ステップS1005)
次に、メインCPU100aは、開放時間が経過したか否かを判定する。ここでいう「開放時間」は、第4作動テーブル(小当たり用の作動テーブル、図8(d)参照)に基づくものであるため、開放時間は「0.1秒」となっている。
このとき、開放時間を経過していないと判定された場合には、第2特別遊技制御処理を終了し、開放時間を経過したと判定された場合には、ステップS1006に処理を移す。
(ステップS1006)
次に、メインCPU100aは、開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)が最大であるか否かを判定する。図8(d)に示すように、小当たりの場合、開放回数は2回となっている。すなわち、開放回数(K)の最大値は「2」となる。
このとき、開放回数が最大値ではないと判定された場合には、ステップS1009に処理を移し、開放回数が最大値であると判定された場合には、上記ステップS1007に処理を移す。
(ステップS1007)
次に、メインCPU100aは、第2特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をタイマカウンタにセットする。
(ステップS1008)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、第2特別遊技制御処理を終了する。なお、エンディングコマンドは、特別図柄の種別(小当たり図柄の種別)ごとに設けられていてもよい。
(ステップS1009)
次に、メインCPU100aは、開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)を「1」加算する。そして、第2特別遊技制御処理を終了する。
(ステップS1010)
上記ステップS1003において、エンディング処理中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS1007でタイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該エンディング時間が経過していないと判定された場合には、第2特別遊技制御処理を終了し、当該エンディング時間が経過したと判定された場合には、ステップS1011に処理を移す。
(ステップS1011)
次に、メインCPU100aは、第2特別遊技が終了したことを示す第2特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS1012)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「05」をセットする。そして、第2特別遊技制御処理を終了する。
図37を用いて、特別遊技終了処理を説明する。
(ステップS1101)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「05」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「05」ではないと判定された場合には、特別遊技終了処理を終了し、実行フェーズデータが「05」であると判定された場合には、ステップS1102に処理を移す。
(ステップ1102)
次に、メインCPU100aは、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄または小当たり図柄(ステップS405等において第1図柄種別データ処理領域に記憶されている)、および、大当たり当選時の遊技状態(遊技状態バッファに記憶されている)を確認するとともに、上記大当たり図柄または小当たり図柄に応じた遊技状態設定テーブル(図9参照)に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、メインCPU100aは、高確率遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技回数(J)を設定する。
例えば、上記大当たり図柄が特別図柄3、特別図柄4または特別図柄5の何れかであった場合には、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグをいずれもONするとともに、高確率遊技回数(X)および時短遊技回数(J)のいずれにも「200」をセットする。
また、上記大当たり図柄が特別図柄1であった場合において、遊技状態が確変モード(高確率遊技状態、時短遊技状態)であれば、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグをONするとともに、高確率遊技回数(X)に「200」をセットし、時短遊技回数(J)に「200」をセットする。一方、遊技状態が低確モード(低確率遊技状態、非時短遊技状態)または潜確モード(高確率遊技状態、非時短遊技状態)であれば、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグをONするとともに、高確率遊技回数(X)に「200」をセットし、時短遊技回数(J)に「50」をセットする。
さらに、上記大当たり図柄が特別図柄2であった場合において、遊技状態が確変モード(高確率遊技状態、時短遊技状態)であれば、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグをONするとともに、高確率遊技回数(X)に「200」をセットし、時短遊技回数(J)に「200」をセットする。一方、遊技状態が低確モード(低確率遊技状態、非時短遊技状態)または潜確モード(高確率遊技状態、非時短遊技状態)であれば、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグをONするとともに、高確率遊技回数(X)に「200」をセットし、時短遊技回数(J)に「100」をセットする。
また、終了した特別遊技の実行契機が小当たり図柄であった場合には、当該小当たり図柄が特別図柄Aまたは特別図柄Bのいずれであっても、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグのいずれも変更せずに、高確率遊技回数(X)および時短遊技回数(J)のいずれも新たにセットすることもしない。
(ステップS1103)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1102で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態設定コマンドには、上記ステップS1102で設定された高確率遊技フラグのON/OFFの情報、時短遊技フラグのON/OFFの情報、高確率遊技回数(X)の情報、時短遊技回数(J)の情報が含まれている。
(ステップS1104)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において第1特別図柄変動開始処理および第2特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」および/または「10」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
なお、本ステップS1104においては、当該終了した特別遊技が実行される契機となった方の特別図柄についての実行フェーズデータがセットされる。すなわち、第1特別図柄を契機として特別遊技が実行された場合には、実行フェーズデータ「00」がセットされ、第2特別図柄を契機として特別遊技が実行された場合には、実行フェーズデータ「10」がセットされる。したがって、本ステップS1104の処理が行われるときに、既に変動表示中である特別図柄については、実行フェーズデータ「00」または「10」がセットされないようになっている。一方、本ステップS1104の処理が行われるときに、変動表示中である特別図柄が無い場合には、実行フェーズデータ「00」および「10」がセットされるようになっている。
図38を用いて、普通遊技管理処理を説明する。
(ステップS2001)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普通遊技管理処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうち、いずれを実行するかを示すものであり、普図実行フェーズデータ記憶領域に記憶されている。具体的には、この普図実行フェーズデータは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
(ステップS2100)
メインCPU100aは、上記ステップS2001でロードした実行フェーズデータの値が「10」であれば、普通図柄変動開始処理を実行する。この普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS2200)
メインCPU100aは、上記ステップS2001でロードした実行フェーズデータの値が「11」であれば、普通図柄変動停止処理を実行する。この普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS2300)
メインCPU100aは、上記ステップS2001でロードした実行フェーズデータの値が「12」であれば、普通図柄停止後処理を実行する。この普通図柄停止後処理の詳細については後述する。
(ステップS2400)
メインCPU100aは、上記ステップS2001でロードした実行フェーズデータの値が「13」であれば、可動片制御処理を実行する。この可動片制御処理の詳細については後述する。
図39を用いて、主制御基板100の普通図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS2101)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「10」ではないと判定された場合には、普通図柄変動開始処理を終了し、普図実行フェーズデータが「10」であると判定された場合には、ステップS2102に処理を移す。
(ステップS2102)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判定する。
このとき、保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動開始処理を終了し、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS2103に処理を移す。
(ステップS2103)
次に、メインCPU100aは、特別図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
(ステップS2104)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、普通図柄保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、普図判定記憶領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
(ステップS2105)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル(非時短用判定テーブルまたは時短用判定テーブルのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上記ステップS2104で普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。
具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短用判定テーブル(図15(a))を参照して、普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短用判定テーブル(図15(b))を参照して、普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。
(ステップS2106)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2105における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。
このとき、当たりではない(つまり、ハズレである)と判定された場合には、ステップS2108に処理を移し、当たりであると判定された場合には、ステップS2107に処理を移す。
(ステップS2107)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄データを普図停止図柄データ記憶領域に記憶する。
(ステップS2108)
上記ステップS2106で当選判定処理の結果が当たりではない(つまり、ハズレ)と判定された場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データを普図停止図柄データ記憶領域に記憶する。
(ステップS2109)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認する。
(ステップS2110)
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動時間決定テーブル(図16)を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間タイマカウンタに「10秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間タイマカウンタに「1秒」をセットする。
(ステップS2111)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する(普図変動表示開始処理)。
(ステップS2112)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS2113)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットし、普通図柄変動開始処理を終了する。
図40を用いて、普通図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS2201)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「11」ではないと判定された場合には、普通図柄変動停止処理を終了し、普図実行フェーズデータが「11」であると判定された場合には、ステップS2202に処理を移す。
(ステップS2202)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2110で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、普通図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS2203に処理を移す。
(ステップS2203)
次に、メインCPU100aは、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。
(ステップS2204)
次に、メインCPU100aは、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS2205)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットして、普通図柄変動停止処理を終了する。
図41を用いて、普通図柄停止後処理を説明する。
(ステップS2301)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「12」ではないと判定された場合には、普通図柄停止後処理を終了し、普図実行フェーズデータが「12」であると判定された場合には、ステップS2302に処理を移す。
(ステップS2302)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2204(図40参照)で普図停止表示時間カウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。
このとき、普図停止表示時間が経過していないと判定された場合には、普通図柄停止後処理を終了し、普図停止表示時間が経過したと判定された場合には、ステップS2303に処理を移す。
(ステップS2303)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、停止表示されている普通図柄が当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS2305に処理を移し、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定された場合には、ステップS2304に処理を移す。
(ステップS2304)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS2305)
上記ステップS2303において、停止表示されている普通図柄が当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
図42を用いて、可動片制御処理を説明する。
(ステップS2401)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「13」ではないと判定された場合には、可動片制御処理を終了し、普図実行フェーズデータが「13」であると判定された場合には、ステップS2402に処理を移す。
(ステップS2402)
次に、メインCPU100aは、一対の可動片26bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド26cが通電されているか否かを判定する。
このとき、一対の可動片26bが作動制御中であると判定された場合には、ステップS2405に処理を移し、一対の可動片26bが作動制御中ではないと判定された場合には、ステップS2403に処理を移す。
(ステップS2403)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを確認する。
(ステップS2404)
次に、メインCPU100aは、開放制御パターンテーブル(図17)を参照し、上記ステップS2403で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド26cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)および通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(ステップS2405)
上記ステップS2402において、一対の可動片26bが作動制御中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS2404でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。
このとき、通電時間(開放時間)を経過していないと判定された場合には、可動片制御処理を終了し、通電時間を経過したと判定された場合には、ステップS2406に処理を移す。
(ステップS2406)
次に、メインCPU100aは、一対の可動片26bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド26cの通電の停止を実行する。
(ステップS2407)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
次に、副制御基板200におけるサブCPU200aにより実行される処理について説明する。
(副制御基板200のメイン処理)
図43を用いて、副制御基板200のメイン処理を説明する。
電源基板600により電源が供給されると、サブCPU200aにはシステムリセットが発生し、サブCPU200aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS3000)
まず、サブCPU200aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、電源投入に応じて、サブROM200bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM200cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
(ステップS3100)
次に、サブCPU200aは、変動演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、サブRAM200cに記憶される乱数(変動演出用乱数値、演出図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS3100の処理を繰り返し行う。
なお、変動演出用乱数等は副制御基板200内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜255までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
(副制御基板200のタイマ割込処理)
図44を用いて、副制御基板200のタイマ割込処理を説明する。なお、図示はしないが、副制御基板200に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、副制御基板のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS3200)
まず、サブCPU200aは、サブCPU200aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS3300)
次に、サブCPU200aは、副制御基板200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
(ステップS3400)
次に、サブCPU200aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、サブRAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。なお、副制御基板200は、主制御基板100から送信されたコマンドを受信すると、図示しない副制御基板200のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、当該ステップS3400において受信したコマンドの解析処理が行われる。主制御基板100から送信されるコマンドには、上述した通り、始動入賞指定コマンド、図柄決定コマンド、変動パターン指定コマンド、図柄確定コマンド、遊技状態指定コマンド、オープニングコマンド、ラウンド遊技開始コマンド、エンディングコマンド等がある。副制御基板200では、これらのコマンドの解析結果に基づいて、演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置41、LED60b(演出操作装置60を発光させる光源)等において行われる各種演出の内容を決定する。
(ステップS3500)
次に、サブCPU200aは、タッチボタン検出スイッチ61aおよび回転操作検出スイッチ62aの信号のチェックを行い、演出操作装置60に関する演出入力制御処理を行う。
具体的には、サブCPU200aは、実行中の演出がある場合、この進行状況に応じて、タッチボタン61やセレクタスイッチ62の操作の受け付け可否を判定する。また、サブCPU200aは、タッチボタン検出スイッチ61aや回転操作検出スイッチ62aからの信号が入力された場合には、演出操作装置60が操作されたこと示すコマンドを画像制御基板400やランプ制御基板500に送信する処理を行う。
(ステップS3600)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板400やランプ制御基板500へ送信する。
なお、上記各種データが画像制御基板400およびランプ制御基板500に送信されると、この各種データに基づいて演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置41、LED60b(演出操作装置60を発光させる光源)等が制御される。
(ステップS3700)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3200で退避した情報をサブCPU200aのレジスタに復帰させる。
以上のように、本実施形態によれば、低確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/299であり、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/137となっているから、高確率遊技状態、かつ、時短遊技状態であれば、遊技球をあまり減らすことなく大当たりの当選を期待することができる。
また、本実施形態では、時短遊技状態および非時短遊技状態において、普図抽選にて当選した場合の一対の可動片26bの開放時間等は異なるものの、普図抽選における当選確率が同一となっている。このため、非時短遊技状態であっても、ある程度、第2始動入賞口26への入賞の可能性があり、第2特別図柄における大当たりの抽選を行うことが可能である。
そして、本実施形態によれば、高確率遊技状態であって、非時短遊技状態である(高確率非時短遊技状態)場合には、第2特別図柄における大当たりの抽選では、1回の抽選結果が導出されるまでの変動時間が10時間超に設定される。これにより、第2特別図柄における大当たりの抽選は、ほぼ行われていないのと同様の効果が得られることとなる。すなわち、高確率非時短遊技状態においては、第2特別図柄についての実質的な無抽選状態を作り出すことが可能となる。
本実施形態の構成によれば、以下のように、潜伏モードにおける実質的な大当たりの当選確率を算出することができる。
一例として、例えば、第1特別図柄(以下、「特図A」という)における小当たりの当選確率をPAとし、第2特別図柄(以下、「特図B」という)におけるハズレ以外の当選確率をPBとする。そして、第1特別図柄において、大当たりを抽選可能な状態を状態Aとし、大当たりを抽選不可能な状態(無抽選状態)を状態Bとする。
上記を前提として、(1)状態Aに滞在している場合に状態Bに移行する確率(状態A⇒状態Bへの移行確率)、(2)状態Bに滞在している場合に状態Aに移行する確率(状態B⇒状態Aへの移行確率)、をそれぞれ算出してみると、
(1)状態A⇒状態Bへの移行確率
状態Aに滞在している場合、特図Aにおいて小当たりに当選した場合、特図Bが強制的にハズレで停止する。この場合、直後に特図Bが再び抽選され、この抽選結果がハズレであった場合には状態Aにそのまま滞在するが、この抽選結果がハズレ以外であった場合には状態Bに移行する。
したがって、状態A⇒状態Bへの移行確率は、「特図Aの抽選で小当たりに当選し、かつ、直後の特図Bの抽選でハズレ以外に当選する」確率で算出されるため、
[ PA×PB ]
となる。そして、1回の状態Aにおける平均滞在遊技数は、上記移行確率の逆数となるので、
[ 1/(PA×PB) ]
となる。
(2)状態B⇒状態Aへの移行確率
状態Bに滞在している場合、特図Aにおいて小当たりに当選した場合、特図Bが強制的にハズレで停止する。この場合、直後に特図Bが再び抽選され、この抽選結果がハズレ以外であった場合には状態Bにそのまま滞在するが、この抽選結果がハズレであった場合には状態Aに移行する。
したがって、状態B⇒状態Aへの移行確率は、「特図Aの抽選で小当たりに当選し、かつ、直後の特図Bの抽選でハズレとなる」確率で算出されるため、
[ PA×(1−PB) ]
となる。そして、1回の状態Bにおける平均滞在遊技数は、上記移行確率の逆数となるので、
[ 1/{PA×(1−PB)} ]
となる。
状態Aの遊技状態比率をα、状態Bの遊技状態比率をβとする。ここで、遊技状態比率はこの2つの状態の1回における平均滞在遊技数に等しいので、
[ α:β=1/(PA×PB):1/{PA×(1−PB)} ]
となる。したがって、
[ α×1/{PA×(1−PB)}=β×1/(PA×PB) ]
の等式が成立する。この等式をβについて解くと、
[ β=α×(PA×PB)/{PA×(1−PB)}=α×PB/(1−PB) ]
となり、PAに関係のない等式が成立する。例えば、α=1とすると、
[ β=PB/(1−PB) ]
となる。
以上のことを踏まえて、PB=1/137.105+1/2.19=0.464、を上記式に代入すると、β=0.865、を得る。
そして、潜伏モード(高確率非時短遊技状態)における実質的な大当たりの当選確率(X)は、
[ X=(状態A、かつ確変モードにおける大当たり当選確率×α+状態B、かつ確変モードにおける大当たり当選確率×β)/(α+β) ]
で示される。そして、潜伏モードにおいては、状態Aにおいて確変モードにおける大当たり当選確率は、「1/137.105」であるが、状態Bにおいては大当たりの抽選が行われていない(無抽選)であるため、状態Bにおける大当たり当選確率は、「0」となる。さらに、上記から、α=1、β=0.865、を当てはめて計算すると、
[ X=1/255.750 ]
という結果が算出される。すなわち、潜伏モード(高確率非時短遊技状態)における実質的な大当たりの当選確率(X)は、1/255.750、となる。
このように、本実施形態によれば、遊技状態が高確率遊技状態に設定された場合において、高確率時短遊技状態における大当たりの当選確率(1/137.105)と、実質的な高確率非時短遊技状態における大当たりの当選確率(1/255.750)との間に格差を設けることができるとともに、実質的な高確率非時短遊技状態における大当たりの当選確率(1/255.750)を、低確率非時短遊技状態における大当たりの当選確率(1/299.251)に近い数値(当選確率)にすることが可能となる。これにより、遊技状態が高確率遊技状態に設定されたとしても、必ずしも遊技者にとって有利とはならない状態を作り出すことができる。すなわち、本実施形態によれば、高確率時短遊技状態が終了して高確率非時短遊技状態に移行したときを、遊技者にとっての明確な遊技のやめ時とすることができる。したがって、遊技のやめ時が見極めにくく、いつまでも遊技を続けなければならないことにより遊技者に与えるストレスを軽減させることができる。
なお、本実施形態によれば、高確率非時短遊技状態において、第2特別図柄に係る大当たりの抽選では、1回の抽選結果が導出されるまでの変動時間を10時間超に設定するものとしたが、これにかぎられない。実質的に、第2特別図柄に係る大当たりの抽選での結果が遊技の進行上においてほぼ反映されない程度の時間であればよい。例えば、このときの変動時間(第2特別図柄の変動時間)を、少なくとも1時間以上とすれば、第2特別図柄に係る大当たりの抽選では、1時間に1回の抽選しか行われないため、実質的に第2特別図柄に係る大当たりの抽選において、ほぼ無抽選状態に近い状態を作り出すことが可能である。
なお、本実施形態によれば、非時短遊技状態において、第2特別図柄に係る大当たりの抽選についての変動時間が極めて長くなる判定テーブル(図11(e)、図11(g)、図12(c)、図12(e)および図30参照)を選択するものとしたが、少なくとも高確率非時短遊技状態にて上記判定テーブルが選択されるものであればよい。例えば、低確率非時短遊技状態においては、第2特別図柄に係る大当たりの抽選でハズレとなる場合には上記変動時間が極めて長くなる判定テーブルを選択するが、大当たりや小当たりとなる場合には、上記変動時間が極めて長くなる判定テーブルを選択しないもの(若しくは所定の割合で選択されるもの)としてもよい。このようにすると、低確率非時短遊技状態では、上述したハズレ強制停止処理(図32、図32参照)が行われた場合、第2特別図柄に係る大当たりの抽選についての変動時間がリセットされるため、次の遊技において、第1特別図柄に係る大当たりの抽選で大当たり又は小当たりとなるよりも前に、第2特別図柄に係る大当たりの抽選において大当たりとなることにより、高確率時短遊技状態に遊技状態が移行しうることとなる。このように、非時短遊技状態であっても、低確率非時短遊技状態では、第2特別図柄に係る大当たりの抽選が無抽選状態となるときと、無抽選状態とはならないときとを作り出すことができる。これにより、本実施形態における効果を奏することは勿論、第1特別図柄と第2特別図柄とを有するとともに、これらの図柄が共に変動しうる遊技機において、遊技者の遊技意欲を高める面白みを提供することもできる。
なお、上記実施形態における主制御基板100は、本発明の第1判定情報取得手段、第1特別遊技判定手段、第2判定情報取得手段、第2特別遊技判定手段、変動時間決定手段、確率遊技制御手段、時短遊技制御手段、遊技状態設定手段、遊技状態制御手段、無抽選状態設定手段、ハズレ強制導出手段、解除手段の一例に該当する。
また、上記実施形態における第1特別図柄表示装置30および第2特別図柄表示装置31は、本発明の判定結果導出手段の一例に該当する。
また、上記実施形態における第1始動入賞口24は、本発明の第1始動領域の一例に該当し、第2始動入賞口26は、本発明の第2始動領域の一例に該当する。
P パチンコ機
7 ハンドル
7a タッチセンサ
7b 発射ボリューム
7c 発射用ソレノイド
8 下皿
8a 玉抜レバー
8b 玉抜き孔
11 上部スピーカ
12 下部スピーカ
14 遊技盤
15 遊技領域
16a ガイドレール
16b 遊技球規制レール
17 遊技釘
18 左打ち領域
19 右打ち領域
20 一般入賞口
20a 一般入賞口検出スイッチ
22 ゲート
22a ゲート検出スイッチ
24 第1始動入賞口
24a 第1始動入賞口検出スイッチ
26 第2始動入賞口
26a 第2始動入賞口検出スイッチ
26b (一対の)可動片
26c 始動入賞口開閉ソレノイド
29 アウト口
30 第1特別図柄表示装置
31 第2特別図柄表示装置
32 普通図柄表示装置
33 第1特別図柄保留表示器
34 第2特別図柄保留表示器
35 普通図柄保留表示器
40 演出表示装置
41 演出役物装置
42 第1保留表示領域
42a〜42d 表示領域
44 第2保留表示領域
44a〜44d 表示領域
46(46a、46b、46c) 演出図柄
48(48a、48b、48c) 演出図柄
49 画像
50 ステージ
52 溝
60 演出操作装置
60b LED
61 タッチボタン
61a タッチボタン検出スイッチ
62 セレクタスイッチ
62a 回転操作検出スイッチ
70 第1アタッカー装置
70b スライド板
70c 第1大入賞口開閉ソレノイド
71 第1大入賞口
71a 第1大入賞口検出スイッチ
80 第2アタッカー装置
80b 蓋部材
80c 第2大入賞口開閉ソレノイド
81 第2大入賞口
81a 第2大入賞口検出スイッチ
100 主制御基板
100a メインCPU
100b メインROM
100c メインRAM
200 副制御基板
200a サブCPU
200b サブROM
200c サブRAM
200d タイマカウンタ
300 払出・発射制御基板
300a 払出CPU
300b 払出・発射ROM
300c 払出・発射RAM
301 払出モータ
302 払出球計数スイッチ
303 扉開放スイッチ
304 下皿満タン検出スイッチ
308 遊技情報出力端子板
400 画像制御基板
500 ランプ制御基板
600 電源基板
601 電源プラグ
700 ホールコンピュータ

Claims (2)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動領域と、
    前記第1始動領域への遊技球の入球により第1判定情報を取得する第1判定情報取得手段と、
    前記第1判定情報取得手段により取得された前記第1判定情報に基づいて、前記遊技領域に設けられた特別可変入賞装置が所定の態様で開閉する大当たり遊技又は前記所定の態様が前記大当たり遊技よりも遊技者に不利な態様の小当たり遊技をおこなうか否かを判定する第1特別遊技判定手段と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球の入球が不可能若しくは困難な第1の態様、およびこの第1の態様よりも遊技球の入球が容易な第2の態様に変位する可変入賞装置が設けられた第2始動領域と、
    前記第2始動領域への遊技球の入球により第2判定情報を取得する第2判定情報取得手段と、
    前記第2判定情報取得手段により取得された前記第2判定情報に基づいて、前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなうか否かを判定する第2特別遊技判定手段と、
    前記第1特別遊技判定手段による判定が行われると、前記第1判定情報に基づく判定の結果を第1変動時間の経過後に導出する一方、前記第2特別遊技判定手段による判定が行われると、前記第2判定情報に基づく判定の結果を第2変動時間の経過後に導出する判定結果導出手段と、
    前記判定結果導出手段が、前記第1判定情報に基づく判定の結果を導出するまでの第1変動時間を決定する一方、前記第2判定情報に基づく判定の結果を導出するまでの第2変動時間を決定する変動時間決定手段と、
    前記第1特別遊技判定手段および前記第2特別遊技判定手段による判定が第1の判定基準で判定される低確率遊技状態、前記第1特別遊技判定手段および前記第2特別遊技判定手段により、前記大当たり遊技をおこなうと判定される割合が前記第1の判定基準よりも高い第2の判定基準にて判定される高確率遊技状態、のいずれか一方の遊技状態を制御する確率遊技制御手段と、
    前記可変入賞装置を所定の割合で前記第2の態様に変位させる非時短遊技状態または前記所定の割合よりも高い割合で前記可変入賞装置を前記第2の態様に変位させる時短遊技状態で遊技状態を制御する時短遊技制御手段と、
    所定期間における遊技状態が、
    前記確率遊技制御手段により前記高確率遊技状態に制御されるとともに、前記時短遊技制御手段により前記時短遊技状態に制御される高確率時短遊技状態、
    前記確率遊技制御手段により前記高確率遊技状態に制御されるとともに、前記時短遊技制御手段により前記非時短遊技状態に制御される高確率非時短遊技状態、
    前記確率遊技制御手段により前記低確率遊技状態に制御されるとともに、前記時短遊技制御手段により前記非時短遊技状態に制御される低確率非時短遊技状態、
    の何れか1つの遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
    前記遊技状態設定手段により設定された遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
    前記第1特別遊技判定手段による判定において、前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が得られたことを契機として、前記第2特別遊技判定手段による前記第2判定情報に基づく判定においては、当該判定が実行されても前記大当たり遊技をおこなう旨の判定がなされない第2判定無抽選状態に設定する一方、前記第2特別遊技判定手段による判定において、前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が得られたことを契機として、前記第1特別遊技判定手段による前記第1判定情報に基づく判定においては、当該判定が実行されても前記大当たり遊技をおこなう旨の判定がなされない第1判定無抽選状態に設定する無抽選状態設定手段と、
    前記判定結果導出手段により、前記第1判定情報に基づく判定の結果として前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が導出された場合、前記第2変動時間が経過していないために前記第2判定情報に基づく判定の結果が未だ導出されていないときには、当該第2変動時間の経過を待たずに、当該第2判定情報に基づく判定の結果として、ハズレを強制的に導出する一方、
    前記判定結果導出手段により、前記第2判定情報に基づく判定の結果として前記大当たり遊技又は前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が導出された場合、前記第1変動時間が経過していないために前記第1判定情報に基づく判定の結果が未だ導出されていないときには、当該第1変動時間の経過を待たずに、当該第1判定情報に基づく判定の結果として、ハズレを強制的に導出するハズレ強制導出手段と、
    前記第1変動時間が経過していないために前記第1判定情報に基づく判定の結果が未だに導出されていないときであって、前記第2判定情報に基づく判定の結果として前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が導出されることで、前記ハズレ強制導出手段により前記第1判定情報に基づく判定の結果としてハズレが強制的に導出された場合に、前記無抽選状態設定手段により設定された前記第2判定無抽選状態を解除する一方、前記第2変動時間が経過していないために前記第2判定情報に基づく判定の結果が未だに導出されていないときであって、前記第1判定情報に基づく判定の結果として前記小当たり遊技をおこなう旨の結果が導出されることで、前記ハズレ強制導出手段により前記第2判定情報に基づく判定の結果としてハズレが強制的に導出された場合に、前記無抽選状態設定手段により設定された前記第1判定無抽選状態を解除する解除手段と、
    を備え、
    前記変動時間決定手段は、
    前記遊技状態制御手段により遊技状態が前記非時短遊技状態に制御されているときにおいては、前記第2変動時間を、少なくとも前記第1変動時間よりも長い時間にて決定する、ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記変動時間決定手段は、
    前記時短遊技状態においては、前記第2変動時間を、前記第1変動時間と同等または同等以下の時間にて決定する、ことを特徴とする請求項に記載の遊技機。
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