以下、本発明の実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機Pについて図面を参照しながら具体的に説明する。
図1及び図2に示すように、パチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の内側に収容される遊技盤14(図4参照)と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部4が形成されたガラス扉3と、このガラス扉3の開口部4に取り付けられた透明なガラス板10と、本体枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7と、を具備している。
ガラス扉3は、左右方向の一端側(例えば、パチンコ機Pに正対して左側)においてヒンジ機構部9を介して本体枠2に連結されており、このヒンジ機構部9を支点として左右方向の他端側(例えば、パチンコ機Pに正対して右側)を本体枠2から開放させる方向に回動可能とされている。また、この他端側には、ガラス扉3を本体枠2に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能となっている。また、ガラス扉3には、ガラス扉3が本体枠2から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ303(図5参照)も設けられている。
さらに、ガラス扉3の上部には上部スピーカ11が左右に1個ずつ取り付けられているとともに、ガラス扉3の右下部には下部スピーカ12が1個取り付けられており、遊技に関する様々な楽曲や効果音を出力することが可能となっている。なお、以下では、上部スピーカ11及び下部スピーカ12をまとめて、スピーカ11,12と呼称する。
また、ガラス扉3の周囲にはLED等の発光体による発光が可能な装飾ランプ13A,13B,13C等が設けられており、これら装飾ランプ13A,13B,13Cでは、遊技の進行に合わせて種々の発光態様を行うことが可能となっている。
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、本体枠2の下部には、遊技球を遊技領域15に向けて発射するための発射装置(図示しない)が取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置に1個ずつ供給される。
また、受皿5が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿8に導かれることになる。この下皿8の底面には、当該下皿8から遊技球を排出するための玉抜き孔8bが形成されている。この玉抜き孔8bは、通常、開閉板(図示しない)によって閉じられているが、玉抜レバー8aを左右にスライドさせることにより、この玉抜レバー8aと一体となって開閉板がスライドし、玉抜き孔8bから下皿8の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、ハンドル7内にあるタッチセンサ7aが、ハンドル7に遊技者が触れたことを検知し、払出・発射制御基板300にタッチ信号を送信する。払出・発射制御基板300は、タッチセンサ7aからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド7cの通電を許可する。そして、ハンドル7の回転角度を変化させると、ハンドル7に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム7bのつまみが回転する。この発射ボリューム7bの検出角度に応じた電圧が、発射装置に設けられた発射用ソレノイド7cに印加される。そして、発射用ソレノイド7cに電圧が印加されると、発射用ソレノイド7cが印加電圧に応じて作動するとともに、ハンドル7の回動角度に応じた発射強度で発射装置が遊技球を遊技領域15へと発射することができるようになっている。また、ハンドル7が初期位置に戻ると、発射ボリューム7bの検出角度が0度となり発射用ソレノイド7cに電圧が印加されなくなり、遊技球の発射が行われなくなる。
前面ボード6の中央部付近には、遊技者が押下操作及び回転操作する演出操作装置(操作部)60が設けられている。この演出操作装置60は、後述するボタン演出を進行させるために用いられるものであって、タッチボタン61と、このタッチボタン61の周囲で回転するセレクタ62と、セレクタ62を時計回り方向や、反時計回りの方向へ回転駆動させる駆動モータ63と、で構成されている。
セレクタ62には図示せぬリング部が設けられ、このリング部と駆動モータ63とがギア(図示せず)で連結されている。そして、駆動モータ63の駆動により、ギアが一方向へ回転するとセレクタ62は時計回り方向に回転し、ギアが別方向へ回転するとセレクタ62は反時計回り方向に回転するようになっている。
演出操作装置60の内部には、タッチボタン61が押下操作されたことを検出する押下操作検出スイッチ61aと、セレクタ62が回転操作されたことを検出する回転操作検出スイッチ62aと、が設けられている(図5参照)。押下操作検出スイッチ61aは、押下操作を検出すると、後述する副制御基板200に押下操作信号を出力する。
駆動モータ63は、セレクタ62を時計回り方向へN度(例えば、15度)だけ回転させた後に、反時計回り方向へ再びN度だけ回転させる小刻みな往復回転を、1秒間に所定回数(例えば5回)行わせることにより、セレクタ62を回転振動させることができる。
本実施形態例のパチンコ機Pには、遊技中に行われる演出として、タッチボタン61の操作有効期間(例えば20秒)内にタッチボタン61の押下操作に基づいて演出が進められるボタン演出(演出条件達成演出)が用意されている。このボタン演出については詳しく後述する。なお、演出操作装置60は、大当たり遊技中における演出や楽曲を選択する際に用いられたり、スピーカ11,12の音量調整のためにも用いられたりする。
本実施形態例では、タッチボタン61の押下操作に基づいてボタン演出が進められる構成になっているが、これに限られず、セレクタ62の回転操作に基づいてボタン演出を進められる構成であっても良い。
また、図3に示すように、このパチンコ機Pは、背面側に、主制御基板100、副制御基板200、払出・発射制御基板300等が設けられている。続いて、図4を参照して、本実施形態に係るパチンコ機Pの構成を詳しく説明していくことにする。
図4に示すように、遊技盤14は、その盤面に遊技領域15を有しており、遊技領域15は、本体枠2に装着した後、ガラス板10を介して観察することができる。遊技領域15は、遊技球を滑走させるガイドレール16aと遊技球規制レール16bとによって略円形状となるように区画形成されており、発射装置9によって打ち出された遊技球はこの遊技領域15内を流下する。また、遊技領域15内には、演出表示装置40と、一般入賞口20と、ゲート22と、ステージ50と、第1始動入賞口24及び第2始動入賞口26と、大入賞口28と、アウト口29等が設けられている。また、遊技領域15内には、多数の遊技釘17(図示のように遊技釘17は遊技盤14上に多数設けられている)と、風車21も設けられている。また、遊技盤14右下方の位置には、特別図柄表示装置30,31と、普通図柄表示装置32と、特別図柄保留表示器33,34と、普通図柄保留表示器35とが設けられている。
第2始動入賞口26は、第1始動入賞口24の右側に離れて位置する経路26A内に設けられている。この経路26Aには、出口26Cと、スライド板26b(可動片26b)が設けられており、経路26A内に入球した遊技球は、出口26Cから遊技領域15に排出されるか、第2第入賞口26へ入賞するか、いずれかにのルートを辿ることとなる。
スライド板26bは、通常では、遊技盤14の前面方向に突出した状態(閉状態)に維持されている。これにより、経路26A内に入球した遊技球が第2始動入賞口26へ入賞することが不可能となっている。この場合、遊技球は経路Cを辿り、出口26Cから遊技領域15に排出されることとなる。一方で、後述する普通図柄の抽選に当選となると、始動入賞口開閉ソレノイド26c(図5参照)に通電がなされて、スライド板26bが遊技盤14の前面から後方にスライドした状態(開状態)に維持される。これにより、経路26A内に入球した遊技球が第2始動入賞口26へ入賞することが可能となる。この場合、遊技球は経路Dを辿り、第2始動入賞口26へ入賞することとなる。
すなわち、第2始動入賞口26は、経路26A内に設けられているとともに、始動入賞口開閉ソレノイド26cが通電されておらず、スライド板26bが閉状態に維持される第1の態様と、始動入賞口開閉ソレノイド26cが通電され、スライド板26bが開状態となる第2の態様とに可動状態が制御される。
発射装置の発射強度が弱〜中のとき(所謂、ぶっこみ狙いで遊技球を発射した場合)には、遊技球がルートRに示すように、遊技領域15の左側の領域18(演出表示装置40の左側)を流下することとなり、第1始動入賞口24に入賞する可能性があることとなる。なお、この場合には、第2始動入賞口26へは入賞することが不可能となっている。このような発射強度で遊技球を発射しながら行う遊技を「左打ち遊技」ともいう。また、このことから、左打ち遊技において主に遊技球が流下することとなる、上記領域18を左打ち領域18ともいう。
また、発射装置の発射強度が中〜強のときには、遊技球がルートLに示すように、遊技領域15の右側の領域19(演出表示装置40の右側)を流下することとなり、第2始動入賞口26に入賞する可能性があることとなる。なお、この場合には、第2始動入賞口26への入賞に比べて低いものの、第1始動入賞口24にも入賞する可能性があるものとしている。このような発射強度で遊技球を発射しながら行う遊技を「右打ち遊技」ともいう。また、このことから、右打ち遊技において主に遊技球が流下することとなる、上記領域19を右打ち領域ともいう。
特別図柄表示装置30,31は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特別図柄(第1特図)係る電子抽選(大当たりの抽選)の結果、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特別図柄(第2特図)に係る電子抽選の結果を表示するためのものである。より具体的には、特別図柄表示装置30,31は、特図に係る抽選結果を、第1特図あるいは第2特図(例えば、数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示する。本実施形態では、特別図柄表示装置30,31として7セグメント表示器が用いられている。この特別図柄表示装置30,31は、演出表示装置40を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤14の右下部分に離れて設けられている。そして、7セグメント表示器を点滅表示させることにより特図が変動し、その点滅が停止して点灯表示に変わることで特図の変動が停止する。この点滅中の時間が、特図(第1特図、第2特図)の変動時間である。
また、本実施形態では、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことに基づく遊技と、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことに基づく遊技とが同時に行われることはなく、その実行順序は遊技球の入賞順である。即ち、先に入賞した始動入賞口に係る遊技が終了してから次の入賞に基づく遊技が行われるようになっている。そのため、第1始動入賞口24と第2始動入賞口26の両方の抽選結果を同時に表示することはない。また、特別図柄表示装置30,31は、第1特図についての変動及び停止に係る表示を行う第1特図表示装置30と、第2特図についての変動及び停止に係る表示を行う第2特図表示装置31とから構成されている。なお、上記した通り、本実施形態では、第1始動入賞口24と第2始動入賞口26の両方の抽選結果が同時に表示されることはないため、2つの始動入賞口24,26に遊技球が入賞したことに基づく抽選の結果を1つの特別図柄表示装置で表示するものとしてもよい。
そして、特図の変動中や後述する大当たり遊技中等、第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとでこの入賞が入賞記憶(保留)として記憶される。より詳細には、第1始動入賞口24に遊技球が入賞した入賞記憶は第1保留として記憶され、第2始動入賞口26に遊技球が入賞した入賞記憶は第2保留として記憶される。
これら両保留は、それぞれ記憶可能な保留の個数を4個に設定し、その個数(記憶されている保留の個数)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器33と第2特別図柄保留表示器34とに表示される。なお、第1特別図柄保留表示器及び第2特別図柄保留表示器34は、それぞれ、2つのLEDから構成されており、例えば、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器33のうち1つのLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の2つのLEDがともに点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の1つのLEDが点灯し、もう1つのLEDは点滅する。さらに、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の2つのLEDが点滅する。なお、第2特別図柄保留表示器34においても、上記と同様に第2保留の個数が表示される。
演出表示装置40は、遊技盤14の略中央部に設けられ、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態では液晶表示装置が用いられている。この演出表示装置40には、画面全体に背景画像が表示されるほか、所定の演出態様の一部として、第1特別図柄表示装置30,31に変動表示される第1特図、または第2特別図柄表示装置31に変動表示される第2特図と同期をとって演出図柄48(48a,48b,48c)が変動表示/停止表示されるようになっている。
また、演出表示装置40には、保留の個数を示す表示(保留表示)を行うための保留表示領域42,44が設けられている。具体的には、演出表示装置40の左下側に第1保留表示領域42が設けられ、演出表示装置40の右下側に第2保留表示領域44が設けられている。そして、第1保留表示領域42と第2保留球表示領域44との間には、現在行われている遊技に係る保留表示の態様を表示するための遊技表示領域43が設けられている。
第1保留表示領域42には、表示領域42a〜42dまで4つの表示領域が設けられており、それぞれ第1保留が1つの場合には表示領域42aに保留表示がなされ、第1保留が2つの場合には表示領域42a及び表示領域42bに保留表示がなされ、第1保留が3つの場合には表示領域42a〜42cの3つに保留表示がなされ、第1保留が4つの場合には表示領域42a〜42dの4つに保留表示がなされるようになっている。また、第2保留表示領域44にも、表示領域44a〜44dまで4つの表示領域が設けられており、保留の個数に応じて表示領域44aから44dに向かって順に保留表示がなされるようになっている。なお、保留表示は、通常は灰色で表示されるが、例えば、所定条件が成立した場合には、青色や黄色、赤色等に変化したり、アイコン等に変化したりするものとなっている。
ゲート22は、遊技球が通過可能な構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのゲート検出スイッチ22aが内蔵されている。また、このゲート22を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄(普図)に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置32が、特別図柄表示装置30,31に隣接して設けられている。この普通図柄表示装置32は、本実施形態では、一つのLEDランプで構成されており、普図当たりのときにLEDランプが点灯し、ハズレのときにはLEDランプが消灯するようになっている。なお、このLEDランプを点滅表示させることにより普図が変動し、その点滅が停止して点灯表示または消灯表示に変わることで普図の変動が停止する。この点滅中の時間が、普図の変動時間である。
そして、普通図柄に係る電子抽選の結果、当たり(普図当たり)となった場合には、第2始動入賞口26への入賞が可能となる。すなわち、始動入賞口開閉ソレノイド26cに通電がなされ、スライド板26bが開状態となる第2の態様に可動状態が制御される。つまり、第2始動入賞口26は、ゲート22での抽選結果に応じて作動する。なお、第2始動入賞口26、スライド板26b及び始動入賞口開閉ソレノイド26cからなる構成は、普通図柄に係る抽選に基づいて作動(開状態/閉状態)することから、「普通電動役物」とも呼ばれる。
そして、普通図柄の上限記憶個数も4個に設定されており、その記憶個数が、上記第1特別図柄保留表示器33及び第2特別図柄保留表示器34と同様の態様によって、普通図柄保留表示器35において表示される。
なお、特別図柄表示装置30,31、普通図柄表示装置32、特別図柄保留表示器33,34及び普通図柄保留表示器35の表示制御は、主制御基板100によって行われている(図5参照)。
演出表示装置40の上方には、演出役物装置41が設けられている。この演出役物装置41は、演出表示装置40の上方から下方に向けて、この演出表示装置40の前面を覆うように可動することが可能な可動役物装置である(構造や機構等は図示しない)。この演出役物装置41は、特定の条件(例えば、大当たりに当選する、スーパーリーチに発展する等)が成立した場合などに作動する。そして、演出役物装置41が作動すると、演出表示装置40の前面の一部が覆われたような形態となる(図示しない)。
また、演出表示装置40の下方には、ステージ50が設けられている、このステージ50は、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ50の中央には溝52が形成されており、この溝52の真下の位置には第1始動入賞口24が配されている。そのため、溝52から落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口24へと導かれる。
アタッカー装置27は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合、及び第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合に所定の回数だけ開放される装置である。つまり、アタッカー装置27は、両始動入賞口24,26での抽選結果に応じて作動する。なお、アタッカー装置27は、特別図柄に係る抽選に基づいて作動(開放/閉鎖)する装置であることから、「特別電動役物」とも呼ばれる。
そして、このアタッカー装置27は、水平な軸を中心として前後方向に開閉する板状の蓋部材27aを備えており、大入賞口開閉ソレノイド27c(図5参照)を駆動することにより蓋部材27aが水平軸回りに回動する構成となっている。そして、蓋部材27aが開いた状態では遊技領域15の下部に設けられた大入賞口28が露呈されるから、遊技者は、その大入賞口28に遊技球を入賞させることができる。
つまり、アタッカー装置27は、常態では蓋部材27aが大入賞口28を閉じているため、大入賞口28に遊技球が入賞することはないが、大当たり遊技に移行すると、蓋部材27aが所定のラウンド数だけ開放されて大入賞口28が露呈されることとなる。このため、大当たり遊技においては、遊技球を大入賞口28内に入賞させることが可能となる。そして、大入賞口28に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。即ち、遊技者は、大入賞口28に遊技球を入賞させることによって出玉を獲得できるのである。なお、大入賞口28は、横長な長方形の開口であり、アタッカー装置27の蓋部材27aは、この大入賞口28の形状とほぼ同じ形状を成している。なお、大当たり遊技の詳細については後述する。
また、一般入賞口20に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、一般入賞口20、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26及び大入賞口28の何れにも入らなかった遊技球は、アウト口29から回収される。なお、一般入賞口20、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、大入賞口28の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検出する、一般入賞口検出スイッチ20a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、大入賞口検出スイッチ28a(図5参照)が設けられている。
次に、図5を用いて、パチンコ機Pを構成する各制御基板等について説明する。
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチやタイマカウンタからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板100の入力側には、一般入賞口検出スイッチ20a、ゲート検出スイッチ22a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板100に入力するようにしている。
また、主制御基板100の出力側には、第2始動入賞口26のスライド板26bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド26cと、アタッカー装置27の蓋部材27aを開閉動作させる大入賞口開閉ソレノイド27cと、が接続される。さらに、主制御基板100の出力側には、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特別図柄保留表示器33、第2特別図柄保留表示器34及び普通図柄保留表示器35が接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。また、主制御基板100は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を払出・発射制御基板300に出力する。
主制御基板100のメインROM100bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、特別図柄の当否結果を判定する際に参照される大当たり決定乱数判定テーブル(図6(a)、図6(b)参照)、特別図柄の種別を決定する際に参照される当たり図柄乱数判定テーブル(図7(a)、図7(b)参照)、アタッカー装置27の開閉パターンを決定する作動テーブル(図8(a)〜(f)参照)、特別遊技の終了後の遊技状態を決定するための遊技状態設定テーブル(図9参照)、変動演出パターンを決定する際に参照される各種テーブル(図10〜図14参照)、普通図柄の当否結果を判定する際に参照される当たり決定乱数判定テーブル(図15参照)、普通図柄の変動時間を決定するための普通図柄変動時間決定テーブル(図16参照)、第2始動入賞口26のスライド板26b(可動片26b)の作動を制御するための開閉制御パターンテーブル(図17参照)等がメインROM100bに記憶されている。これら各種テーブルの具体例は図6乃至図17において、後述する。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板100のメインRAM100cは、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM100cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、判定記憶領域、普図判定記憶領域、普図停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域等が設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図実行フェーズデータ記憶領域、普図実行フェーズデータ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
電源基板600には、この電源基板600に電力を給電するための電源プラグ601が設けられているとともに、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU100aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU100aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンド、押下操作検出スイッチ61aから出力された押下操作信号、または、タイマカウンタ200dからの入力信号に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像・音声制御基板400またはランプ制御基板500に送信する。サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。また、タイマカウンタ200dは、各種演出等に係る時間を計測する機能を有している。
サブROM200bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、主制御基板100から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル(図40参照)、停止表示する演出図柄48の組み合わせを決定するための演出図柄パターン決定テーブル(図示省略)がサブROM200bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
副制御基板200のサブRAM200cは、複数の記憶領域を有している。サブRAM200cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、判定記憶領域(第0記憶領域)、第1保留記憶領域、第2保留記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出・発射制御基板300は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出・発射制御基板300は、払出・発射CPU300a、払出・発射ROM300b、払出・発射RAM300cを備えており、主制御基板100に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出・発射CPU300aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ302、扉開放スイッチ303、タイマカウンタ200dからの入力信号に基づいて、払出ROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板100に送信する。また、払出・発射制御基板300の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置(図示しない)の払出モータ301が接続されている。払出・発射CPU300aは、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出・発射ROM300bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出モータ301を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出・発射RAM300cは、払出・発射CPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、払出・発射制御基板300には、遊技情報出力端子板308が接続されている。この遊技情報出力端子板308は、払出・発射制御基板300を介して主制御基板100において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ700に出力するための基板である。遊技情報出力端子板308は、遊技場内LAN(図示しない)を介してホールコンピュータ700に接続される。
また、払出・発射制御基板300には、下皿8の満タン状態を検出する下皿満タン検出スイッチ304が接続されている。この下皿満タン検出スイッチ304は、賞球として払い出される遊技球を下皿8に導く通路に設けられており、遊技球検出信号が払出・発射制御基板300に入力されるようになっている。そして、下皿8に所定数量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿8に向かう通路内に遊技球が滞留し、下皿満タン検出スイッチ304から払出・発射制御基板300に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出・発射制御基板300は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿8が満タン状態であると判断し、下皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、下皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、下皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
また、払出・発射制御基板300は、タッチセンサ7aからのタッチ信号及び発射ボリューム7bからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド7cを通電制御し、遊技球を発射させる。ここで、発射用ソレノイド7cの回転速度は、払出・発射制御基板300に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射用ソレノイド7cが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
画像・音声制御基板400は、上記演出表示装置40の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、画像ROM、画像RAM、VRAMと、音声CPU、音声ROM、音声RAMとを備えている。この画像・音声制御基板400は、上記副制御基板200に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記演出表示装置40及びスピーカ11,12を接続している。
上記画像ROMには、演出表示装置40に表示される演出図柄48や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROMからVRAMに読み出して、演出表示装置40における表示制御をする。なお、画像CPUは、演出表示装置40に対して、背景画像表示処理、演出図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、演出図柄画像、キャラクタ画像は、演出表示装置40の表示画面上において重畳表示される。
また、上記音声ROMには、スピーカ11,12から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、スピーカ11,12における音声出力制御をする。
ランプ制御基板500は、遊技盤14に設けられた盤面ランプ(図示しない)及びガラス扉3に設けられた装飾ランプ13A,13B,13C、演出操作装置60の内部に設けられるとともに、この演出操作装置60を発光させるLED60bを含めた各種発光装置を制御する。また、演出役物装置41を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源(図示しない)を通電制御する。このランプ制御基板500は、200に接続されており、副制御基板200から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
次に、図6〜図17を参照して、メインROM100bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図6(a)、図6(b)は、特別図柄の停止結果を大当たりまたは小当たりとするか否かを判定する際に参照する大当たり決定乱数判定テーブルを示す図である。この大当たり決定乱数判定テーブルは、図6(a)に示す、低確率時において大当たり決定乱数を判定する低確率判定テーブルと、図6(b)に示す、高確率時において大当たり決定乱数を判定する高確率判定テーブルとから構成されている。
具体的に、大当たり決定乱数は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの大当たり決定乱数が取得される。
この大当たり決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
なお、本実施形態において、ハードウェア乱数の乱数生成に係る更新速度は、後述のソフトウェア乱数の更新速度と比較して速くしており、抽出されるカウンタ値(所謂、擬似乱数)のランダム性を向上させている。
ここで、図6(b)に示す高確率判定テーブルは、図6(a)に示す低確率判定テーブルよりも大当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、高確率判定テーブルは、大当たりの当選確率がおよそ1/40、低確率判定テーブルは、大当たりの当選確率がおよそ1/400(所謂、Maxスペック)に設定されている。つまり、高確率判定テーブルの方が、低確率判定テーブルに比べて10倍大当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。
また、小当たりとなる確率は、図6(a)に示す低確率判定テーブルと、図6(b)に示す高確率判定テーブルとにおいて、変わらないものとなっている。より詳しく言うと、低確率判定テーブル及び高確率判定テーブル共に、小当たりの当選確率がおよそ1/400に設定されている。
なお、小当たりは、大当たりと同様にアタッカー装置27が開放する当たりであるものの、賞球がほぼ見込めない、かつ、当該小当たりの当選前後において遊技状態が変化しない当たりのことである。
なお、本実施形態では、第1特図及び第2特図ともに同じ大当たり決定乱数判定テーブル(低確率判定テーブル及び高確率判定テーブル)を参照するものとしている。
また、説明の便宜上、これ以降の説明において、低確率判定テーブルを参照して第1特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態、または低確率判定テーブルを参照して第2特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態のことを「低確率遊技状態」という。また、高確率判定テーブルを参照して第1特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態、または高確率判定テーブルを参照して第2特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態のことを「高確率遊技状態」という。また、後述する、非時短用判定テーブル(図15(a))を参照して普通図柄に係る抽選が行われる遊技状態のことを「非時短遊技状態」といい、時短用判定テーブル(図15(b))を参照して普通図柄に係る抽選が行われる遊技状態のことを「時短遊技状態」という。
図7は、特別図柄の種別を決定する際に参照する当たり図柄乱数判定テーブルを示す図である。この当たり図柄乱数判定テーブルでは、当たり図柄乱数に基づいて、特別図柄の種別が判定される。
具体的には、上述した図6(a)または図6(b)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図7(a)の大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定され、小当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図7(b)の小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定される。なお、図6(a)または図6(b)において、大当たりとも小当たりともならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、当たり図柄乱数判定テーブルによる判定は行われない。
当たり図柄乱数は、上述した大当たり決定乱数と同様に、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの当たり図柄乱数が取得される。
この当たり図柄乱数は主制御基板100内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜99までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、上述した大当たり決定乱数が大当たりまたは小当たりに当選しているか否か(特別図柄の当否)を決定するものであるのに対して、当たり図柄乱数は、特別図柄の種別を決定するためのものである。すなわち、大当たりの内容(種別、ラウンド数、電サポ回数、アタッカー開放パターン)または小当たりの内容(種別)が当たり図柄乱数により決定される。
図7(a)に示すように、大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄1〜特別図柄6までの6つの種別が予め決められている。上述した図6(a)または図6(b)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄1〜特別図柄6のいずれか1つの特別図柄の種別が決定されることになる。
より詳細に説明すると、図7(a)に示す大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいて、当たり図柄乱数の値が0〜49までのものに対して特別図柄1(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「16R特定時短有図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が50〜59までのものに対して特別図柄2(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「12R特定時短有図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が60〜69までのものに対して特別図柄3(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「8R特定時短有図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が70〜74までのものに対して特別図柄4(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「2R特定時短なし図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が75〜89までのものに対して特別図柄5(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「12R通常時短有図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が90〜99までのものに対して特別図柄6(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「8R通常時短有図柄」が対応づけられている)が、それぞれ対応付けられている。なお、上記それぞれの選択される割合は、図示のとおりである。すなわち、「16R特定時短有図柄」が選択される割合が50%と最も高くなっている。
なお、詳しくは後述するが、特別図柄の種別に対応づけられた図柄の組み合わせにおいて、「16R」は大当たり遊技におけるラウンド数が16ラウンドであることを、「12R」はラウンド数が12ラウンドであることを、「8R」はラウンド数が8ラウンドであることを意味している。
そして、「特定」は当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が高確率遊技状態に設定される、所謂、確変当たりを意味し、「通常」は当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が低確率遊技状態に設定される、所謂、通常当たりを、それぞれ意味している。
また、「時短有」は、当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が時短遊技状態に設定される、所謂、電サポ付当たりを意味し、「時短なし」は、当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が非時短遊技状態に設定される(つまり、時短遊技状態にはならない)、所謂、電サポ無し当たりを意味する。なお、本実施形態では大当たり遊技が12ラウンドで構成されていても、実際に賞球を獲得できるラウンドの数(即ち、実質ラウンド数)は8ラウンド分となっている場合がある。また、大当たり遊技が2ラウンドで構成されていても、実際に賞球を獲得できるラウンドの数は0ラウンド分となっている場合もある。
また、図7(b)に示す、小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄A及び特別図柄Bの2つの種別が予め決められている。上述した図6(a)または図6(b)において、小当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄Aまたは特別図柄Bのいずれか1つの特別図柄の種別が決定されることになる。
なお、特別図柄A(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「小当たりA図柄」が対応づけられている)と、特別図柄B(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「小当たりB図柄」が対応づけられている)と、が選択される割合は、図示のとおり同じものとなっている。
なお、上述した図6(a)または図6(b)において、大当たりとも小当たりともならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、ハズレ用の特別図柄0が当該図柄として決定される。この特別図柄0には、特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせとして、「ハズレ図柄」が対応づけられている。
なお、本実施形態では、第1特図及び第2特図ともに同じ当たり図柄乱数判定テーブル(大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブル及び小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブル)を参照するものとしている。
このように、本実施形態では、第1特図及び第2特図において、決定されうる特別図柄の種別が同じであって、かつ、これらは選択される確率が同じであるから、第1特図と第2特図とでの有利/不利は生じない。なお、第1特図と第2特図とで有利/不利を付けるテーブル構成としても良い。例えば、第1特図と第2特図とで確変当たりの割合は同じであるものの、大当たり遊技のラウンド数が第2特図の方が第1特図より有利となるようなテーブル構成としても良い。
図8(a)〜(f)は、アタッカー装置27の開閉パターンが対応づけられた、アタッカー装置27の作動テーブルを示す図である。アタッカー装置27の作動テーブルは、特別図柄の種別ごとに別々のテーブルが設けられている。なお、本実施形態では、第1特図及び第2特図で共通して、図8(a)〜(f)に示す作動テーブルを参照するものとしている。
「ラウンド遊技回数(R)」とは、大当たり遊技中にラウンド遊技が何回実行されるかを定めたものである。本実施形態では、大当たり遊技中のラウンド遊技の回数は16回(R=16、16ラウンド)、12回(R=12、12ラウンド)、8回(R=8、8ラウンド)、2回(R=2、2ラウンド)の4種類がある。また、ラウンド遊技の回数が12ラウンドとなっている大当たり遊技(特別図柄2に係る大当たり遊技、特別図柄5に係る大当たり遊技)であっても、特別図柄の種別が「特別図柄2(12R特定時短有図柄)」の場合には、所定回数目のラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が非常に短く設定されているため、実際に賞球を獲得できるラウンド数(実質ラウンド数)は8ラウンドである。また、特別図柄の種別が「特別図柄4(2R特定時短なし図柄)」の場合には、すべてのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が非常に短く設定されているため、実質ラウンド数は0ラウンドである(つまり、実際に賞球を獲得することは困難である)。なお、小当たり遊技については、ラウンド遊技は行われない。
「開放回数(K)」とは、大当たり遊技中においては、当該大当たり遊技中の1回のラウンド遊技においてアタッカー装置27が開放状態となる回数のことをいい、また、小当たり遊技中においては、当該小当たり遊技中においてアタッカー装置27が開放状態となる回数のことをいう。本実施形態では、大当たり遊技中の1回のラウンド遊技においてアタッカー装置27が開放する回数はすべて1回となっている。すなわち、当該大当たり遊技が、16ラウンドであれば、アタッカー装置27の開放回数は16回となり、12ラウンドであれば、アタッカー装置27の開放回数は12回となり、8ラウンドであれば、アタッカー装置27の開放回数は8回となり、2ラウンドであれば、アタッカー装置27の開放回数は2回となる。一方、小当たり遊技中においてアタッカー装置27が開放する回数は2回となっている。
「開放時間」とは、アタッカー装置27が開放状態に維持される時間のことをいう。本実施形態では、開放時間が「29.0秒」に設定されるラウンド遊技と、開放時間が「0.1秒」に設定されるラウンド遊技とがある。例えば、開放時間が「29.0秒」に設定されたラウンド遊技では、アタッカー装置27が開放状態となってから大入賞口28に遊技球を複数個以上、入賞させることが十分に可能であるが、開放時間が「0.1秒」に設定されたラウンド遊技では、アタッカー装置27が開放状態となっても、0.1秒で直ちに閉じてしまうため、大入賞口28に遊技球を入賞させることは困難である。
「閉鎖時間(インターバル時間)」とは、大当たり遊技の場合には、各ラウンド遊技間にアタッカー装置27が閉鎖する時間のことをいう。また、小当たり遊技の場合には、各開放間にアタッカー装置27が閉鎖する時間のことをいう。
このように、本実施形態では、先に述べた特別図柄(第1特図または第2特図)の種別が決定されると、その種別に基づいて、図8(a)〜(f)に示す第1作動テーブル〜第6作動テーブルのいずれか1つが決まるようになっている。
図8(a)に示す第1作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄1(16R特定時短有図柄)」の場合に決定され、この第1作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜16回目の全てのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「29.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(b)に示す第2作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄2(12R特定時短有図柄)」の場合に決定され、この第2作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜8回目のラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「29.0秒」に設定されるとともに、9回目〜12回目のラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「0.1秒」に設定される大当たり遊技となる。
図8(c)に示す第3作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄3(8R特定時短有図柄)」及び「特別図柄6(8R通常時短有図柄)」の場合に決定され、この第3作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜8回目の全てのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「29.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(d)に示す第4作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄4(2R特定時短なし図柄)」の場合に決定され、この第4作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜2回目の全てのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「0.1秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(e)に示す第5作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄5(12R通常時短有図柄)」の場合に決定され、この第5作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜12回目の全てのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「29.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(f)に示す第6作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄A(小当たりA図柄)」及び「特別図柄B(小当たりB図柄)」の場合に決定され、この第6作動テーブルにより制御された小当たり遊技は、当該小当たり遊技におけるアタッカー装置27の開放回数が2回で、かつ、開放時間が「0.1秒」に設定された小当たり遊技となる。
なお、小当たり遊技(特別図柄A及び特別図柄Bに係る小当たり遊技)に対応づけられているアタッカー装置27の開放パターンは、特別図柄4に係る大当たり遊技に対応付けられているアタッカー装置27の開放パターンと、見た目上は全く同じパターンとしている。このため、小当たり遊技(特別図柄Aまたは特別図柄Bに係る小当たり遊技)、または、特別図柄4に係る大当たり遊技が行われた場合において、これらの当たりの種別をアタッカー装置27の開放態様から識別することは困難なものとなっている。
図9は、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルである。なお、本実施形態では、第1特図及び第2特図で共通して、図9に示す遊技状態設定テーブルを参照するものとしている。
本実施形態に係るパチンコ機Pは、遊技状態として、「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の4つの状態が予め用意されている。「低確モード」は、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態(「低確・非時短」)から成り、「時短モード」は、低確率遊技状態かつ時短遊技状態(「低確・時短」)から成り、「潜確モード」は、高確率遊技状態かつ非時短遊技状態(「高確・非時短」)から成り、「確変モード」は、高確率遊技状態かつ時短遊技状態(「高確・時短」)から成るものである。
本実施形態では、大当たり遊技の終了後から、当該大当たり遊技が行われる契機となった特別図柄(第1特図または第2特図)の種別に応じて、高確/低確のいずれか、時短/非時短のいずれかが決まるものとなっている。さらに、高確の場合には高確率遊技状態が継続する回数(高確率遊技回数(X))が決まり、時短の場合には時短遊技状態が継続する回数(時短遊技回数(J))が決まるものとなっている。このとき決まった高確率遊技回数(X)は、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶され、時短遊技回数(J)は、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶される。
具体的に、特別図柄の種別と、当該特別図柄に係る大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態との対応関係は以下の通りである。
「特別図柄1(16R特定時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回及び時短遊技回数が10000回に設定される。
「特別図柄2(12R特定時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回及び時短遊技回数が10000回に設定される。
「特別図柄3(8R特定時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回及び時短遊技回数が10000回に設定される。
「特別図柄4(2R特定時短なし図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、であれば、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回及び時短遊技回数が0回に設定される。一方、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れかであれば、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回及び時短遊技回数が10000回に設定される。
「特別図柄5(12R通常時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技終了後には、高確率遊技回数が0回及び時短遊技回数が100回に設定される。
「特別図柄6(8R通常時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技終了後には、高確率遊技回数が0回及び時短遊技回数が100回に設定される。
ここで、本実施形態では、低確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/400であり、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/40となっているから、高確率遊技状態において10000回も遊技を行う間には、ほぼ間違いなく大当たりに当選する。加えて、時短遊技回数が10000回付与されるということは、次回の大当たり当選まで「時短遊技状態」が継続することと等しいと言えるものである。すなわち、高確率遊技回数が10000回、時短遊技回数が10000回に決定されると、遊技球をあまり減らすことなく大当たりが連荘することが実質上、確定することになる。
なお、図9(※)には、大当たり遊技終了後の遊技状態との比較のため、小当たり遊技の終了後の遊技状態について記載している。すなわち、小当たり遊技の遊技前及び遊技終了後において遊技状態は何ら変わらない。また、新たに高確率遊技回数(X)が設定されたり、時短遊技回数(J)が設定されたりすることもない。
また、上述した大当たり決定乱数、当たり図柄乱数と同様に、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機として(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機として(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、変動演出パターン(変動態様や変動時間)を決定するための各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数が取得される。
これらの各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)は主制御基板100内にて生成されるソフトウェア乱数である。リーチグループ決定乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜10006までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。また、リーチモード決定乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜250までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。また、変動パターン乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜249までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
上述した各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定するための各種判定テーブルについて、図10〜図14を参照しつつ説明する。
図10に示す、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、リーチグループ決定乱数を判定するためのテーブルであって、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、当該結果を報知する変動演出パターン(変動態様や変動時間)を決定するにあたって参照される判定テーブルである。このリーチグループ決定乱数判定テーブルと、リーチグループ決定乱数とにより、変動演出パターンの決定に用いられるリーチモード決定乱数判定テーブルが属するグループの種別が決定される。
一方、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブルが決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たりであった場合には参照されない。
このリーチグループ決定乱数判定テーブルは、遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、及び、保留数(U)記憶領域(第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域)に記憶されている保留の個数(保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、図10に示すように、遊技状態が非時短遊技状態である場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブルについてのみ説明し、他のリーチグループ決定乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞すると、0〜10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行う時点の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数に応じて、図10に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルとに基づいて、グループの種別が決定される。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第1始動入賞口24への遊技球の入賞により取得された大当たり決定乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該大当たりの抽選時の第1特図の保留数が0または1であった場合には、図10(a)に示す第1判定テーブルが選択され、当該大当たりの抽選時の第1特図の保留数が2または3であった場合には、図10(b)に示す第2判定テーブルが選択される。
また、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第2始動入賞口26への遊技球の入賞により取得された大当たり決定乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該大当たりの抽選時の第2特図の保留数がいかなる個数であっても(すなわち、保留数が0〜3のいずれであっても)、図10(c)に示す第3判定テーブルが選択される。
そして、図10(a)に示すように、第1判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜3999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が4000〜8999であった場合に「Bグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「Cグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「Dグループ」が決定される。
また、図10(b)に示すように、第2判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜5999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が6000〜8999であった場合に「Bグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「Cグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「Dグループ」が決定される。
さらに、図10(c)に示すように、第3判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜7999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000〜10006であった場合に「Bグループ」が決定される。
また、詳細は後述するが、本実施形態では、第1保留が記憶されると、当該第1保留に基づく変動開始前に、当該第1保留について大当たりの抽選に関する各種判定を行う事前判定処理(所謂、先読み判定処理)が実行される。そして、変動開始時においてグループ種別を決定するとともに、上述の事前判定処理においても、リーチグループ決定乱数判定テーブルに基づき、グループ種別を決定するようになっている。
ここで、グループ種別の決定を行うにあたっては、この決定を行う時点の保留数に応じたリーチグループ決定乱数判定テーブル、すなわち、第1判定テーブルまたは第2判定テーブルのいずれかが参照されるようになっているが、この第1判定テーブル及び第2判定テーブルはいずれも、リーチグループ決定乱数が0〜8999の場合にAグループまたはBグループのいずれかが決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜10006の場合に、CグループまたはDグループのいずれかが決定されるようになっている。したがって、変動開始時における保留数と、事前判定処理を実行する際における保留数とが異なっていたとしても、事前判定処理においてAグループまたはBグループのいずれかのグループ種別が決定された場合には、変動開始時においても、AグループまたはBグループのいずれかのグループ種別が決定され、事前判定処理においてCグループまたはDグループのいずれかのグループ種別が決定された場合には、変動開始時においてもCグループまたはDグループのいずれかのグループ種別が決定される。
リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動演出パターン(変動態様や変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブルを決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブル(図11参照)と、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用リーチモード決定乱数判定テーブル(図12参照)と、を備えている。
また、ハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに、複数設けられている。ここでは、図10に示したリーチグループ決定乱数判定テーブルにおいて、「Aグループ」が決定された場合に参照されるAグループ用判定テーブル(図11(a))と、「Bグループ」が決定された場合に参照されるBグループ用判定テーブル(図11(b))と、「Cグループ」が決定された場合に参照されるCグループ用判定テーブル(図11(c))と、「Dグループ」が決定された場合に参照されるDグループ用判定テーブル(図11(d))と、について説明し、他のハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26へ遊技球が入賞すると、0〜250の数値内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、及び、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
具体的には、例えば、上述したグループの種別の抽選により「Aグループ」が決定された場合に、図11(a)に示すAグループ用判定テーブルが選択され、「Bグループ」が決定された場合に、図11(b)に示すBグループ用判定テーブルが選択され、「Cグループ」が決定された場合に、図11(c)に示すCグループ用判定テーブルが選択され、「Dグループ」が決定された場合に、図11(d)に示すDグループ用判定テーブルが選択される。
そして、図11(a)に示すように、Aグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第1変動テーブルが選択される。
なお、上記「00H」で示す変動モード番号は、副制御基板200へ送信される制御コマンドを構成するEVENTデータであり、このEVENTデータは、1バイトのデータで構成されている。「※※H」という表記において、※には0〜9、A〜Fまでの数字及び文字(16進数表記)が入る。つまり、「※※H」には、「00H」〜「FFH」までの256個の組み合わせを作成することが可能である。なお、このEVENTデータには、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータ「※※H」(※には0〜9、A〜Fまでの数字及び文字(16進数表記)が入る)がそれぞれ対応づけられることにより、「MODE+EVENT」の2バイトのコマンドデータが生成され、このコマンドデータが、副制御基板200に送信される制御コマンド(変動モードコマンド)となる。
なお、ここで決定される変動モード番号には、上述した制御コマンドが副制御基板200に送信されたときに、演出表示装置40における演出図柄48の変動開始からリーチ成立/あるいはリーチ成立せずにハズレ停止するまでの変動態様が対応づけられており、この変動モード番号が決まると、演出表示装置40において演出図柄の変動が開始してからリーチが成立するまでの変動態様、あるいは演出図柄の変動が開始してからリーチが成立せずにハズレ図柄が停止するまでの変動態様が決まることになる。ここでいう、演出図柄の変動が開始してからの変動態様とは、例えば、演出図柄の変動の仕方だけでなく、ステップアップ演出や擬似連演出の実行の有無、背景変化等を含むものである。
また、図11(b)に示すように、Bグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜99であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が100〜250であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。
そして、図11(c)に示すように、第3グループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第3変動テーブルが選択される。
また、図11(d)に示すように、第4グループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜89であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第3変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が90〜250であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第4変動テーブルが選択される。
また、大当たり用判定テーブルは、大当たりの抽選時(すなわち、大当たりの当選時)の遊技状態ごと、及び、大当たりとなった場合に決定された大当たり図柄の種別ごとに複数設けられている。ここでは、非時短遊技状態において第1始動入賞口24に入賞した場合に参照される第1特図用の大当たり用判定テーブル(図12(a))及び小当たり用判定テーブル(図12(b))について説明し、他の大当たり用判定テーブルの説明は省略する。
非時短遊技状態において第1始動入賞口24に遊技球が入賞した場合であって、大当たりに当選したときには、図12(a)に示す第1特図用の大当たり用判定テーブルが選択される。
そして、図12(a)に示す第1特図用の大当たり用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜99であった場合に、「30H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第30変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が100〜199であった場合に、「31H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第31変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が200〜250であった場合に、「32H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第32変動テーブルが選択される。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
また、非時短遊技状態において第1始動入賞口24に遊技球が入賞した場合であって、小当たりに当選したときには、図12(b)に示す第1特図用の小当たり用判定テーブルが選択される。そして、図12(b)に示す第1特図用の小当たり用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「33H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第33変動テーブルが選択される。
変動パターン乱数判定テーブルは、変動演出パターン(変動態様や変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。ここでは、図13(a)〜13(d)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル、第2変動テーブル、第3変動テーブル及び第4変動テーブル、図13(e)〜13(g)に示すように、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル、第31変動テーブル及び第32変動テーブルについて説明し、他の変動パターン乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。この変動パターン乱数と、上述したようにリーチグループ決定乱数またはリーチモード決定乱数により決定された変動パターン乱数判定テーブルとに基づいて、変動パターンが決定される。
例えば、図13(a)に示すように、第1変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(b)に示すように、第2変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜99であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が100〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(c)に示すように、第3変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に、「03H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(d)に示すように、第4変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜119であった場合に「03H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が120〜249であった場合に「04H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(e)に示すように、第30変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に、「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に、「32H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(f)に示すように、第31変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜29であった場合に、「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が30〜109であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が110〜249であった場合に「32H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(g)に示すように、第32変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜59であった場合に、「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が60〜149であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が150〜249であった場合に「32H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動テーブルによっても、所定の変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図示しない)。
なお、上記「00H」等で示す変動パターン番号についても、上述した変動モード番号と同様に、副制御基板200へ送信される制御コマンドを構成するEVENTデータであり、このEVENTデータは、1バイトのデータで構成されている。「※※H」という表記において、※には0〜9、A〜Fまでの数字及び文字(16進数表記)が入る。つまり、「※※H」には、「00H」〜「FFH」までの256個の組み合わせを作成することが可能である。なお、このEVENTデータには、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータ「※※H」(※には0〜9、A〜Fまでの数字及び文字(16進数表記)が入る)がそれぞれ対応づけられることにより、「MODE+EVENT」の2バイトのコマンドデータが生成され、このコマンドデータが、副制御基板200に送信される制御コマンド(変動パターンコマンド)となる。
なお、ここで決定される変動パターン番号には、上述した制御コマンドが副制御基板200に送信されたときに、演出表示装置40における演出図柄のリーチ成立後からの変動態様が対応づけられており、この変動パターン番号が決まると、演出表示装置40において、リーチ成立以降の変動態様が決まることとなる。ただし、変動時間1決定テーブル(図14a))により決定された変動時間が「0秒」であった場合、即ち、リーチ不成立の場合では、決定された変動パターン番号により、演出表示装置40における演出図柄の変動開始から停止するまでの変動態様が決まることとなる。ここでいう、リーチ成立以降の変動態様とは、例えば、ノーマルリーチや、スーパーリーチに発展する、あるいはリーチが一旦ハズレとなってから再始動する逆転リーチ等を経由して大当たりとなる組み合わせまたはハズレとなる組み合わせにて演出図柄が停止するまでの変動態様のことをいう。
本実施形態例では、タッチボタン61の押下操作により演出を進めるボタン演出は、擬似連演出(当たり示唆演出)の実行後に行われるようになっている。なお、「擬似連演出」とは、1回の遊技中に、演出図柄48を変動させた後にハズレを示す態様で仮停止させ、再び演出図柄48を変動させるといった演出表示を繰り返すことによって、実際には1回の遊技であるものの、擬似的に複数回の遊技を行っているかのように見せる演出のことである。詳しくは後述するが、擬似連演出は特図抽選の結果が当たりの可能性を遊技者に示唆することができる。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態及び保留数等に応じて、変動モード番号及び変動パターン番号が決定される。
そして、変動モード番号及び変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するためのものである。本実施形態では、変動モード番号及び変動パターン番号により、変動演出パターンの態様が定められ、また、変動モード番号及び変動パターン番号の組み合わせに対応して、所定の変動時間が定められるようになっている。
図14は、変動時間決定テーブルを示している。上記のように、変動モード番号が決定されると、図14(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応づけられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図14(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応づけられており、決定された変動時間1、変動時間2の合計時間が、大当たりの抽選の結果が報知されるまでの時間、すなわち、変動演出に要する時間(「変動時間」という)となる。
以上のようにして、変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板200に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板200に送信される。副制御基板200においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半(リーチ成立前まで)の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半(リーチ成立後から演出図柄の変動停止まで)の態様が決定されることになる。以下では、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを総称して変動コマンドと呼ぶ場合があるが、その詳細については後述する。
なお、本実施形態では、変動モードコマンドと変動パターンコマンドとにより、変動演出パターンの態様が決定されるものとしたがこれに限られない。例えば、変動パターンコマンドに基づいて変動演出パターンの前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出パターンの後半部分の態様を決定するようにしてもよい。また、変動演出パターンの態様は、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンドまたは変動パターンコマンドのいずれかのみに基づいて決定してもよい。
図15は、当たり決定乱数判定テーブルを示している。遊技球がゲート22を通過すると、第2始動入賞口26のスライド板26bを通電制御するか否かが対応づけられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
具体的に、当たり決定乱数は、ゲート22に遊技球が通過したことを契機に(ゲート検出スイッチ22aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、1つの当たり決定乱数が取得される。
この当たり決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(a)に示す非時短用判定テーブルが参照される。この非時短用判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜1300であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、それ以外の当たり決定乱数(0、1301〜65535)であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はおよそ1/50.41となる。この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動入賞口26のスライド板26bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、スライド板が閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(b)に示す時短用判定テーブルが参照される。この時短用判定テーブルによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、それ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はおよそ1/1.01となる。このため、時短用判定テーブルを参照して抽選が行われると、ほとんどの場合、当たり図柄に当選することとなる。すなわち、時短遊技状態では、第2始動入賞口26のスライド板26bが開状態に制御される割合が、非時短遊技状態に比べて大幅に増加することとなる。
図16は、普通図柄変動時間決定テーブルを示している。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間決定テーブルは、普図抽選によって当たり図柄またはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間決定テーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、変動時間が29秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、変動時間が3秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示装置32が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示装置32が点灯した場合には図17に示す開閉制御パターンテーブルを参照して、第2始動入賞口26のスライド板26bが開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、開放回数(スライド板26bが開状態に制御される回数)、開放時間(始動入賞口開閉ソレノイド26cの通電時間、すなわち、スライド板26bが開状態に制御される時間)、閉鎖時間(始動入賞口開閉ソレノイド26cが複数回通電制御される場合における、各開放間の通電休止時間)が、第2始動入賞口26の制御データとして遊技状態ごとに予め決められている。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であれば、1回の普図当たりに対して、第2始動入賞口26のスライド板26bが1回、0.2秒間だけ開状態に制御される。
一方、遊技状態が時短遊技状態であれば、1回の普図当たりに対して、第2始動入賞口26のスライド板26bが1.2秒間だけ開状態に制御された後、0.8秒間のインターバル(閉鎖時間)をおいてから、再度、第2始動入賞口26のスライド板26bが1.2秒間だけ開状態に制御される。
以上のことから、時短遊技状態では、上述したように、時短用判定テーブルを参照して抽選が行われるため、殆どの場合、普図当たりに当選し、その当選により第2始動入賞口26が1.2秒×2回開放状態となるため、遊技者は、第2始動入賞口26に遊技球を比較的容易に入賞させることができる。従って、時短遊技状態においては、遊技球をあまり減らすことなく遊技を行うことができる。
次に、本実施形態のパチンコ機Pにおける遊技の処理の手順について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図18を用いて、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板600により電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS1)
まず、メインCPU100aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、電源投入に応じて、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM100cに記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板200に送信する各種のコマンドを、メインRAM100cに設けられた演出用伝送データ格納領域に記憶したりする処理を行う。
(ステップS2)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものであり、乱数範囲は「0〜99」となっている。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、当たり図柄乱数値がその乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、変動演出パターンを決定するための乱数(以下、「変動演出乱数」という)である、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、及び、変動パターン乱数を更新する。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS2とステップS3との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図19を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
(ステップS10)
まず、メインCPU100aは、メインCPU100aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS20)
次に、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。この各種タイマカウンタは、特に断る場合を除いて、当該主制御基板100のタイマ割込処理の度に減算され、「0」になると減算を停止する。
(ステップS30)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2と同様に、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を行う。
(ステップS40)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
(ステップS100)
次に、メインCPU100aは、スイッチ管理処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20a、ゲート検出スイッチ22a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、大入賞口検出スイッチ28aの各スイッチに入力があったか否かを判定する処理を行う。このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物(アタッカー装置27)の制御を行うための特別遊技管理処理を行う。この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS1100)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物(第2始動入賞口26、スライド板26b及び始動入賞口開閉ソレノイド26c)の制御を行うための普通遊技管理処理を行う。この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS50)
次に、メインCPU100aは、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー管理処理を行う。具体的には、ガラス扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、下皿8の満タン状態に基づく下皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU100aは、対応するエラー指定コマンド(扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU100aは、対応するエラー解除コマンド(扉閉鎖指定コマンド、満タン状態解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS60)
次に、メインCPU100aは、払出制御管理処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、大入賞口28、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、一般入賞口20に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出・発射制御基板300に送信する。
具体的には、大入賞口検出スイッチ28a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、及び一般入賞口検出スイッチ20aからの検出信号がメインCPU100aに入力された場合に、メインCPU100aは、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタ(大入賞口賞球カウンタ、第1始動入賞口賞球カウンタ、第2始動入賞口賞球カウンタ、一般入賞口賞球カウンタ、いずれも図示しない)を更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを払出・発射制御基板300に送信する。その後、払出・発射制御基板300により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払出コマンドが送信され、メインCPU100aは、当該払出コマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。
(ステップS70)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、始動入賞口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
(ステップS80)
次に、メインCPU100aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記ステップS60で作成した外部情報データ、始動入賞口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。また、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特別図柄保留表示器33、第2特別図柄保留表示器34及び普通図柄保留表示器35の各LEDを点灯させるために、上記ステップS70で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力するLED表示出力処理を行う。さらに、メインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
(ステップS90)
次に、メインCPU100aは、ステップS10で退避した情報をメインCPU100aのレジスタに復帰させる。
図20を用いて、主制御基板100のスイッチ管理処理を説明する。
(ステップS110)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ22aが信号を入力したか、すなわち、遊技球がゲート22を通過したか否かを判定する。さらに、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ22aが信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算し、当たり決定乱数として予め用意された乱数範囲(例えば、0〜65535)から1つの当たり決定乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した当たり決定乱数値を記憶する。ただし、普通図柄保留数(G)記憶領域に「4」が記憶されている場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算したり、当たり決定乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した乱数値を記憶したりすることは行わない。
(ステップS120)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口20に入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動入賞口24に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。この第1始動入賞口検出スイッチ処理の詳細については後述する。
(ステップS130)
次に、メインCPU100aは、第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動入賞口26に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。
(ステップS140)
次に、メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口28に入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口28に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタ(C)記憶領域のカウンタを加算して更新する。
図21を用いて、主制御基板100の第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS201)
まず、メインCPU100aは、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力したか否かを判定する。このとき、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力した場合にはステップS202に処理を移す。
(ステップS202)
次に、メインCPU100aは、賞球のために用いる第1始動入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
(ステップS203)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。このとき、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満ではないと判定した場合には、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であると判定した場合には、ステップS204に処理を移す。
(ステップS204)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
(ステップS205)
次に、メインCPU100aは、大当たり決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した大当たり決定乱数値を記憶する。
ここで、第1特別図柄記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部とから構成されており、各記憶部には、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値、及び入賞順序記憶データ(後述する)がそれぞれ記憶されるようになっている。 また、第2特別図柄記憶領域は、第5記憶部〜第8記憶部とから構成されており、上記第1記憶部〜第4記憶部と同様に、各記憶部には、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値、及び入賞順序記憶データがそれぞれ記憶されるようになっている。
(ステップS206)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した当たり図柄乱数値を記憶する。
(ステップS207)
次に、メインCPU100aは、リーチグループ決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチグループ決定乱数値を記憶する。
(ステップS208)
次に、メインCPU100aは、リーチモード決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチモード決定乱数値を記憶する。
(ステップS209)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した変動パターン乱数値を記憶する。
以上より、上記ステップS205〜ステップS209において取得された各種乱数(つまり、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値)は、すべて同じ第1特別図柄記憶領域の所定の記憶部に記憶されることとなる。
(ステップS210)
次に、メインCPU100aは、入賞順序記憶データを抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した入賞順序記憶データを記憶する。 本実施形態では、第1始動入賞口24及び第2始動入賞口26への遊技球の入賞に基づく保留については、その入賞順序を示すデータを始動入賞口の種類を識別するデータとともに第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域に記憶するように構成されている。
具体的に、このように構成された第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域は、入賞順序記憶データを次のように記憶する。 例えば、第1特別図柄記憶領域には、第1始動入賞口24への遊技球の入賞に基づく保留が3個あるとともに、第2特別図柄記憶領域には、第2始動入賞口26への遊技球の入賞に基づく保留が2個あるとする。また、第1始動入賞口24及び第2始動入賞口26に対する遊技球の入賞順序は、1番目の入賞が第1始動入賞口24、2番目の入賞が第2始動入賞口26、3番目の入賞が第1始動入賞口24、4番目の入賞が第2始動入賞口26、5番目の入賞が第1始動入賞口24とする。
このような場合において、第1特別図柄記憶領域では、第1記憶部に入賞順の1番目を示す「1」の入賞順序記憶データ、第2記憶部に入賞順の3番目を示す「3」の入賞順序記憶データ、第3記憶部に入賞順の5番目を示す「5」の入賞順序記憶データをそれぞれ記憶するようになっている。
一方、第2特別図柄記憶領域では、第1特別図柄記憶領域と同様に、第5記憶部に入賞順の2番目を示す「2」の入賞順序記憶データ、第6記憶部に入賞順の4番目を示す「4」の入賞順序記憶データをそれぞれ記憶するようになっている。
なお、その後に、第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞した場合には、第1記憶部または第5記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、「6」「7」・・・というような、入賞順序を識別することができる入賞順序記憶データを、空いている記憶部に記憶するようになっている。そして、本実施形態では、第1始動入賞口24への遊技球の入賞及び第2始動入賞口26への遊技球の入賞のいかんにかかわらず、各始動口への遊技球の入賞順に処理されるようになっている。
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS205〜ステップS209において取得された乱数値を、当該乱数値に基づく変動開始の前に、大当たりの抽選に関する各種判定を行う事前判定処理を実行する。この事前判定処理の詳細については後述する。
(ステップS211)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS550における事前判定処理にて生成された先読み指定コマンド(先読みA指定コマンド、先読みB指定コマンド)を演出用伝送データ格納領域にセットする。この先読み指定コマンドには、少なくとも、上述した変動モード番号に係る情報及び変動パターン番号に係る情報が含まれている。また、先読み指定コマンドには、第1特別図柄保留表示器33に表示される第1保留の個数を更新するために、その保留個数を示す特別図柄保留表示データも含まれている。本ステップS211の処理を終了すると、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。
以上のように、第1始動入賞口24に遊技球が入球した際に、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがある場合には、各乱数値が記憶されていない記憶部の中でもっとも小さい番号の記憶部に各乱数値が記憶され、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合には、各乱数値が抽出(記憶)されずに第1始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。ただし、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合でも、第1始動入賞口24への遊技球の入球に対して賞球が払い出されることとなる。
なお、本実施形態においては、第2始動入賞口検出スイッチ入力処理については詳細な説明を省略するが、第2始動入賞口検出スイッチ26aから信号が入力された場合にも、上記第1始動入賞口検出スイッチ入力処理と同様の処理が行われる。すなわち、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が第1特別図柄記憶領域と第2特別図柄記憶領域とで相違するものの、同様の処理が行われる。
図22を用いて、主制御基板100の事前判定処理を説明する。
(ステップS301)
まず、メインCPU100aは、大当たり決定乱数判定テーブル(図6参照)から、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと、上述のステップS535で取得された大当たり決定乱数値とに基づいて、大当たりの抽選の結果を判定する大当たり判定処理を実行する。その後、当該判定の結果(大当たり、小当たりまたはハズレ)に係るデータをメインRAM100c内に設けられた特図データ処理領域に記憶する。
(ステップS302)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別を判定する特別図柄判定処理を実行する。具体的には、上記ステップS551における判定の結果が大当たりであった場合には、大当たり用当たり図柄乱数判定テーブル(図7(a)参照)を選択し、当該テーブルと、上述のステップS206で取得された当たり図柄乱数値とに基づいて、大当たり図柄の種別を判定する。また、上記ステップS301における判定の結果が小当たりであった場合には、小当たり用当たり図柄乱数判定テーブル(図7(b)参照)を選択し、当該テーブルと、上述のステップS206で取得された当たり図柄乱数値と、に基づいて、小当たり図柄の種別を判定する。一方、上記ステップS301における判定の結果がハズレであった場合には、特別図柄は特別図柄0(ハズレ図柄)であると判定する。そして、当該判定の結果(特別図柄の種別)に係るデータを、メインRAM100c内に設けられた図柄種別データ処理領域に記憶する。また、この特別図柄判定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を判定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
(ステップS303)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS302で判定された特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であるか否かを判定する。このとき、大当たり図柄または小当たり図柄のいずれでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS306に処理を移し、大当たり図柄または小当たり図柄のいずれかであると判定された場合には、ステップS304に処理を移す。
(ステップS304)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS303で判定された特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄のいずれであるか、及び現時点の遊技状態を確認する。
(ステップS305)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS304で確認した特別図柄及び現時点の遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル(大当たり用判定テーブルまたは小当たり用判定テーブルのいずれか、図12参照)を選択する。本ステップS305の処理を終えると、ステップS312に処理を移す。
(ステップS306)
一方、上記ステップS303において、特別図柄がハズレ図柄であると判定された場合には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態、及び現時点の保留数を確認する。
(ステップS307)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS306で確認した現時点の遊技状態及び保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図10参照)を選択する。
(ステップS308)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS205において取得されたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS307で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、に基づいて、グループの種別を判定し、当該グループの種別をメインRAM100c内に設けられたグループ種別データ処理領域に記憶する。
(ステップS309)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS308で判定されたグループの種別が、AグループまたはBグループであるか否かを判定する。このとき、AグループまたはBグループのいずれでもないと判定された場合には、ステップS311に処理を移し、AグループまたはBグループであると判定された場合には、ステップS310に処理を移す。
なお、上述したように、事前判定処理において、AグループまたはBグループのいずれかが決定された場合、変動開始時においても、AグループまたはBグループのグループ種別が決定され、また、事前判定処理において、CグループまたはDグループのいずれかが決定された場合、変動開始時においても、CグループまたはDグループのグループ種別が決定される。したがって、変動開始時においてAグループまたはBグループのいずれかが決定される場合、メインCPU100aは、本ステップS309において、必ずAグループまたはBグループであると判定する。また、変動開始時においてCグループまたはDグループのいずれかが決定される場合、メインCPU100aは、本ステップS309において、必ずCグループまたはDグループであると判定する。
(ステップS310)
次に、メインCPU100aは、先読みA指定コマンドを生成し、事前判定処理を終了する。この先読みA指定コマンドとは、大当たりの抽選の結果がハズレであって、かつ、リーチが行われない変動演出パターンであることが情報として少なくとも含まれたコマンドである。このように、本実施形態では、Aグループ及びBグループに係る変動演出パターンは、リーチが行われない変動演出パターンから構成されている。これに対して、Cグループ及びDグループに係る変動演出パターンは、リーチが必ず行われる変動演出パターンから構成されている。
(ステップS311)
一方、上記ステップS309において、AグループまたはBグループのいずれでもないと判定された場合、メインCPU100aは、上記ステップS308で判定されたグループの種別(つまり、CグループまたはDグループのいずれか)に基づいて、ハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブル(図11参照)を選択する。
(ステップS312)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS305で選択された大当たり用判定テーブル若しくは小当たり用判定テーブル、または、上記ステップS311で選択されたハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルのいずれかと、上記ステップS208で取得されたリーチモード決定乱数値と、に基づいて、変動モード番号及び変動パターン決定乱数テーブルを決定し、このとき決定された変動モード番号をメインRAM100c内に設けられた変動モード番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS313)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS312で決定された変動パターン乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS314)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS209において取得した変動パターン乱数値と、上記ステップS313で選択された変動パターン乱数判定テーブルとに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号をメインRAM100c内に設けられた変動パターン番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS315)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS312で判定された変動モード番号、及び、上記ステップS314で判定された変動パターン番号に対応する先読みB指定コマンドを生成し、事前判定処理を終了する。この先読みB指定コマンドには、大当たりの抽選の結果が大当たり、小当たりまたはハズレのいずれかであって、かつ、リーチが行われる変動演出パターンであることが情報として少なくとも含まれたコマンドである。
以上の処理により、新たに記憶された第1保留について、この第1保留に係る特別図柄の変動開始時に決定される変動モード番号及び変動パターン番号に係る情報が、当該第1保留が記憶された時点で、この情報についてのコマンドが事前に副制御基板200に送信される。
図23を用いて、主制御基板100の特別遊技管理処理を説明する。
(ステップS401)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特別遊技管理処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうち、いずれを実行するかを示すものであり、特図実行フェーズデータ記憶領域に記憶されている。具体的には、この実行フェーズデータは、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
(ステップS500)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「00」であれば、特別図柄変動開始処理を実行する。この特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「01」であれば、特別図柄変動停止処理を実行する。この特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS800)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「02」であれば、停止後処理を実行する。この停止後処理の詳細については後述する。
(ステップS900)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「03」であれば、特別遊技制御処理を実行する。この特別遊技制御処理の詳細については後述する。
(ステップS1000)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「04」であれば、特別遊技終了処理を実行する。この特別遊技終了処理の詳細については後述する。
図24を用いて、主制御基板100の特別図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS501)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。このとき、実行フェーズデータが「00」ではないと判定された場合には、特別図柄変動開始処理を終了し、実行フェーズデータが「00」であると判定された場合には、ステップS502に処理を移す。
(ステップS502)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶された保留個数と第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶された保留個数との和(以下、「総保留個数」と称す。)が「1」以上であるか否かを判定する。このとき、総保留個数が「1」以上ではないと判定された場合には、ステップS511に処理を移し、総保留個数が「1」以上であると判定された場合には、ステップS503に処理を移す。
(ステップS503)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。このとき減算される順番としては、上述した入賞順序記憶データにしたがい、最も早く処理される特図に係る特別図柄保留数(U)記憶領域に記憶されている値から「1」が減算される。
(ステップS504)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS503において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。または、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部〜第8記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部または第5記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部または第5記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値、及び入賞順序記憶データが消去される。
そして、各データが1つ前の記憶部にシフトされる際には、それぞれの記憶部に記憶されている入賞順序記憶データの値から「1」を減算して新たな入賞順序記憶データとして記憶させる。これにより、入賞順序記憶データの値を「1」から「8」までの間で推移させることができる。
(ステップS505)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態に対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択し、この選択したテーブルと、上記ステップS504において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり決定乱数値と、に基づいて大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。
(ステップS506)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上記ステップS505における判定の結果が大当たりまたは小当たりであった場合には、当該判定に用いられた大当たり決定乱数値がいずれの始動入賞口への遊技球の入賞によるものか(すなわち、第1始動入賞口24か、または、第2始動入賞口26か)を確認したうえで、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブルを選択し、選択したテーブルと、上記ステップS504で判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた当たり図柄乱数値と、に基づいて特別図柄の種別を決定する。
一方、上記ステップS505における判定の結果がハズレであった場合には、当該判定に用いられた大当たり決定乱数値がいずれの始動入賞口への遊技球の入賞によるものであっても、ハズレ図柄を決定する。
このようにして決定した特別図柄に対応するデータを、メインCPU100aは、図柄種別データ処理領域に記憶する。この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
(ステップS507)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS506で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に送信されることとなる。
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS614において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたリーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、及び、変動パターン乱数値に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を行う。
(ステップS508)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示装置30または第2特別図柄表示装置31において特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、図柄種別データ処理領域に記憶された情報が、第1保留に係る場合には、第1特別図柄表示装置30において点滅表示が開始され、第2保留に係る場合には、第2特別図柄表示装置31において点滅表示が開始される(変動表示開始処理)。
(ステップS509)
次に、メインCPU100aは、デモ判定フラグに00Hをセットする。すなわち、デモ判定フラグをクリアする。
(ステップS510)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、特別図柄開始処理を終了する。
(ステップS511)
上記ステップS502において、総保留個数が「1」以上ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、デモ判定フラグに01Hがセットされているか否かを判定する。このとき、デモ判定フラグに01Hがセットされている場合には、メインCPU100aは特別図柄変動開始処理を終了し、デモ判定フラグに01Hがセットされていないと判定した場合には、ステップS512に処理を移す。
(ステップS512)
次に、メインCPU100aは、後述するステップS513でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグに01Hをセットする。
(ステップS513)
次に、メインCPU100aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図25を用いて、主制御基板100の変動演出パターン決定処理を説明する。
(ステップS601)
まず、メインCPU100aは、上記ステップS506で決定された特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であるか否かを判定する。このとき、大当たり図柄または小当たり図柄のいずれでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS604に処理を移し、大当たり図柄または小当たり図柄のいずれかであると判定された場合には、ステップS602に処理を移す。
(ステップS602)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS506で決定された、特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄のいずれであるか、及び、現時点の遊技状態を確認する。
(ステップS603)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS602で確認した特別図柄及び遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル(大当たり用判定テーブルまたは小当たり用判定テーブルのいずれか)を選択する。
(ステップS604)
上記ステップS601で大当たり図柄または小当たり図柄のいずれでもないと判定された場合には、メインCPU100aは、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別を確認するとともに、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数を確認する。
(ステップS605)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS604で確認した始動入賞口の種別、遊技状態及び保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS606)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS504で判定記憶領域(0記憶部)に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS605で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、に基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別をグループ種別データ処理領域に記憶する。
(ステップS607)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS606で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル(ハズレ用判定テーブル)を選択する。
(ステップS608)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS603で選択された大当たり用判定テーブルもしくは小当たり用判定テーブル、または、上記ステップ607で選択されたハズレ用判定テーブルと、上記ステップS504で判定記憶領域(0記憶部)に記憶されたリーチモード決定乱数と、に基づいて、変動モード番号及び変動パターン決定乱数テーブルを決定し、このとき決定された変動モード番号を変動モード番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS609)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS608で決定された変動パターン乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS610)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS609で選択した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS504で判定記憶領域(0記憶部)に記憶された変動パターン乱数と、に基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を変動パターン番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS611)
次に、メインCPU100aは、変動時間決定テーブルと、上記ステップS608で決定された変動モード番号、及び、上記ステップS610で決定された変動パターン番号と、に基づいて、変動時間を決定する。
(ステップS612)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS612において決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。
(ステップS613)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS608で決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、上記ステップS610で決定された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。そして、メインCPU100aは、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを含む変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
図26を用いて、特別図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS701)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。このとき、実行フェーズデータが「01」ではないと判定された場合には、特別図柄変動停止処理を終了し、実行フェーズデータが「01」であると判定された場合には、ステップS702に処理を移す。
(ステップS702)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS611で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、特別図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS703に処理を移す。
(ステップS703)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS506で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30または第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。
(ステップS704)
次に、メインCPU100aは、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS705)
次に、メインCPU100aは、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS706)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットして、特別図柄変動停止処理を終了する。
図27を用いて、停止後処理を説明する。
(ステップS801)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。このとき、実行フェーズデータが「02」ではないと判定された場合には、停止後処理を終了し、実行フェーズデータが「02」であると判定された場合には、ステップS802に処理を移す。
(ステップS802)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS705(図26参照)で停止表示時間カウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。このとき、停止表示時間が経過していないと判定された場合には、停止後処理を終了し、停止表示時間が経過したと判定された場合には、ステップS803に処理を移す。
(ステップS803)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS804)
次に、メインCPU100aは、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがONされているか否かを判定する。このとき、時短遊技フラグがONされていると判定された場合には、メインRAM100cに設けられた時短遊技回数(J)記憶領域における、(J)の値を更新する。具体的には、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶されている(J)から「1」を減算するととともに新たな残り変動回数(J)として記憶し、その記憶された時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定し、時短遊技回数(J)=0であれば、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをOFFにする。また、時短遊技回数(J)=0ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、本ステップS804の処理を実行する。また、時短遊技フラグがONされていないと判定された場合には、本ステップS804においては処理を行わずに、ステップS805に処理を移す。
(ステップS805)
次に、メインCPU100aは、高確回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがONされているか否かを判定する。このとき、高確遊技フラグがONされていると判定された場合には、メインRAM100cに設けられた高確率遊技回数(X)記憶領域における、(X)の値を更新する。具体的には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている(X)から「1」を減算するとともに新たな高確率遊技回数(X)として記憶し、その記憶された高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定し、高確率遊技回数(X)=0であると判定された場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFにする。また、高確率遊技回数(X)=0でないと判定された場合には、メインCPU100aは、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、本ステップS805の処理を実行する。また、高確率遊技フラグがONされていないと判定された場合には、本ステップS805においては処理を行わずに、ステップS806に処理を移す。
(ステップS806)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であるか否かを判定する。このとき、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄のいずれでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS814に処理を移し、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄のいずれかであると判定された場合には、ステップS807に処理を移す。
(ステップS807)
次に、メインCPU100aは、大当たり当選時または小当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であるか、または、時短遊技状態であるかを副制御基板200に送信するための大当たり当選時遊技状態コマンドをセットする。
(ステップS808)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態をリセットする処理を実行する。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域にあるデータをクリアする。
(ステップS809)
次に、メインCPU100aは、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をタイマカウントにセットする。
(ステップS810)
次に、メインCPU100aは、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS811)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄の種別に基づいて、メインRAM100cに作動テーブル(図8参照)をセットする。具体的には、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であれば、その大当たり図柄の種別ごとに決められている作動テーブル(第1作動テーブル〜第5作動テーブルのいずれか、図8(a)〜(e)参照)をセットする。また、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄であれば、第6作動テーブル(図8(f)参照)をセットする。
(ステップS812)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。
(ステップS813)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、この遊技状態指定コマンドには、上記ステップS804で更新された時短回数の情報、上記ステップS805で更新された高確回数の情報も含まれている。これにより、遊技状態指定コマンドを受信した副制御基板200において、時短回数及び高確回数を把握できるようになっている。そして、停止後処理が終了となる。
(ステップS814)
上記ステップS806において、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄のいずれでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、上記ステップS813に処理を移す。
図28を用いて、特別遊技制御処理を説明する。
(ステップS901)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。このとき、実行フェーズデータが「03」ではないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、実行フェーズデータが「03」であると判定された場合には、ステップS902に処理を移す。
(ステップS902)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS809でタイマカウンタにセットされたオープニング時間を経過したか否かを判定する。このとき、オープニング時間が経過していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、オープニング時間が経過したと判定された場合には、ステップS903に処理を移す。
(ステップS903)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理中であるか否かを判定する。このエンディング処理とは、当該特別遊技制御処理においてラウンド遊技回数(R)の残り回数が「0」になった後(大当たり遊技の場合)、または開放回数(K)が最大値に到達した後(小当たり遊技の場合)に行われる待機処理のことをいう。このとき、エンディング処理中であると判定された場合には、ステップS916に処理を移し、エンディング処理中ではないと判定された場合には、ステップS904に処理を移す。
(ステップS904)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別に応じたアタッカー装置27の作動テーブルに基づいて、アタッカー装置27の開閉を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。
(ステップS905)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904において制御される特別遊技は小当たりに係るものであるか否かを判定する。このとき、小当たりであると判定された場合には、ステップS913に処理を移し、小当たりではないと判定された場合には、ステップS906に処理を移す。
(ステップS906)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904の大入賞口開閉制御処理に基づいてラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。このとき、ラウンド遊技が開始された時点ではないと判定された場合には、ステップS908に処理を移し、ラウンド遊技が開始された時点であると判定された場合には、ステップS907に処理を移す。
(ステップS907)
次に、メインCPU100aは、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板200に伝達できるようになっている。
(ステップS908)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904の大入賞口開閉制御処理に基づいてラウンド遊技が終了したか否かを判定する。このとき、ラウンド遊技が終了していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、ラウンド遊技が終了したと判定された場合には、ステップS909に処理を移す。
(ステップS909)
次に、メインCPU100aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)を「1」減算する。
(ステップS910)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS909で減算したラウンド遊技回数(R)が「0」であるか否かを判定する。このとき、ラウンド遊技回数(R)が「0」ではないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、ラウンド遊技回数(R)が「0」であると判定された場合には、ステップS911に処理を移す。
(ステップS911)
次に、メインCPU100aは、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をタイマカウンタにセットする。
(ステップS912)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。なお、エンディングコマンドは、特別図柄の種別ごとに設けられていてもよい。
(ステップS913)
次に、メインCPU100aは、開放時間が経過したか否かを判定する。ここでいう「開放時間」は、第6作動テーブル(小当たり用の作動テーブル、図8参照)に基づくものであるため、開放時間は「0.1秒」となっている。このとき、開放時間を経過していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、開放時間を経過したと判定された場合には、ステップS914に処理を移す。
(ステップS914)
次に、メインCPU100aは、開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)が最大であるか否かを判定する。図8(f)に示すように、小当たりの場合、開放回数は2回となっている。すなわち、開放回数(K)の最大値は「2」となる。このとき、開放回数が最大値であると判定された場合には、上記ステップS911に処理を移し、開放回数が最大値ではないと判定された場合には、ステップS915に処理を移す。
(ステップS915)
次に、メインCPU100aは、開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)を「1」加算する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
(ステップS916)
上記ステップS903において、エンディング処理中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS911でタイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。このとき、当該エンディング時間が経過していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、当該エンディング時間が経過したと判定された場合には、ステップS917に処理を移す。
(ステップS917)
次に、メインCPU100aは、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS918)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
図29を用いて、特別遊技終了処理を説明する。
(ステップS1001)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。このとき、実行フェーズデータが「04」ではないと判定された場合には、特別遊技終了処理を終了し、実行フェーズデータが「04」であると判定された場合には、ステップS1002に処理を移す。
(ステップ1002)
次に、メインCPU100aは、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄または小当たり図柄(ステップS506等において図柄種別データ処理領域に記憶されている)、及び、大当たり当選時の遊技状態(遊技状態バッファに記憶されている)を確認するとともに、上記大当たり図柄または小当たり図柄に応じた遊技状態設定テーブル(図9参照)に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、メインCPU100aは、高確率遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技回数(J)を設定する。
例えば、上記大当たり図柄が特別図柄1であった場合には、高確率遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもONするとともに、高確率遊技回数(X)及び時短遊技回数(J)のいずれにも「10000」をセットする。また、上記大当たり図柄が特別図柄4であった場合には、遊技状態が低確モード(低確率遊技状態、非時短遊技状態)であれば、高確率遊技フラグのみをONするとともに、高確率遊技回数(X)に「10000」をセットし、遊技状態が時短モード(低確率遊技状態かつ時短遊技状態)、潜確モード(高確率遊技状態かつ非時短遊技状態)または確変モード(高確率遊技状態かつ時短遊技状態)のいずれかであれば、高確率遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもONするとともに、高確率遊技回数(X)及び時短遊技回数(J)のいずれにも「10000」をセットする。
また、上記大当たり図柄が特別図柄6であった場合には、時短遊技フラグのみをONするとともに、時短遊技回数(J)に「100」をセットする。
また、終了した特別遊技の実行契機が小当たり図柄であった場合には、当該小当たり図柄が特別図柄Aまたは特別図柄Bのいずれであっても、高確率遊技フラグ及び時短遊技フラグのいずれも変更せず(つまり、現状の)に、高確率遊技回数(X)及び時短遊技回数(J)のいずれも新たにセットすることもしない。
(ステップS1003)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1002で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態設定コマンドには、上記ステップS1002で設定された高確率遊技フラグのON/OFFの情報、時短遊技フラグのON/OFFの情報、高確率遊技回数(X)の情報、時短遊技回数(J)の情報が含まれている。
(ステップS1004)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
図30を用いて、普通遊技管理処理を説明する。
(ステップS1101)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普通遊技管理処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうち、いずれを実行するかを示すものであり、普図実行フェーズデータ記憶領域に記憶されている。具体的には、この普図実行フェーズデータは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
(ステップS1200)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「10」であれば、普通図柄変動開始処理を実行する。この普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS1300)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「11」であれば、普通図柄変動停止処理を実行する。この普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS1400)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「12」であれば、普通図柄停止後処理を実行する。この普通図柄停止後処理の詳細については後述する。
(ステップS1500)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「13」であれば、可動片制御処理を実行する。この可動片制御処理の詳細については後述する。
図31を用いて、主制御基板100の普通図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS1201)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。このとき、普図実行フェーズデータが「10」ではないと判定された場合には、普通図柄変動開始処理を終了し、普図実行フェーズデータが「10」であると判定された場合には、ステップS1202に処理を移す。
(ステップS1202)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判定する。このとき、保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動開始処理を終了し、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS1203に処理を移す。
(ステップS1203)
次に、メインCPU100aは、特別図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
(ステップS1204)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、普通図柄保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、普図判定記憶領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
(ステップS1205)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル(非時短用判定テーブルまたは時短用判定テーブルのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上記ステップS1204で普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。
具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短用判定テーブル(図15(a))を参照して、普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短用判定テーブル(図15(b))を参照して、普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。
(ステップS1206)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1205における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。このとき、当たりではない(つまり、ハズレである)と判定された場合には、ステップS1208に処理を移し、当たりであると判定された場合には、ステップS1207に処理を移す。
(ステップS1207)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄データをメインRAM100c内に設けられた普図停止図柄データ記憶領域に記憶する。
(ステップS1208)
上記ステップS1206で当選判定処理の結果が当たりではない(つまり、ハズレ)と判定された場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データを普図停止図柄データ記憶領域に記憶する。
(ステップS1209)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認する。
(ステップS1210)
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動時間決定テーブル(図16)を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「29秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「3秒」をセットする。
(ステップS1211)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する(普図変動表示開始処理)。
(ステップS1212)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS1213)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットし、普通図柄変動開始処理を終了する。
図32を用いて、普通図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS1301)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。このとき、普図実行フェーズデータが「11」ではないと判定された場合には、普通図柄変動停止処理を終了し、普図実行フェーズデータが「11」であると判定された場合には、ステップS1302に処理を移す。
(ステップS1302)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1210で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、普通図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS1303に処理を移す。
(ステップS1303)
次に、メインCPU100aは、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。
(ステップS1304)
次に、メインCPU100aは、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS1305)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットして、普通図柄変動停止処理を終了する。
図33を用いて、普通図柄停止後処理を説明する。
(ステップS1401)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。このとき、普図実行フェーズデータが「12」ではないと判定された場合には、普通図柄停止後処理を終了し、普図実行フェーズデータが「12」であると判定された場合には、ステップS1402に処理を移す。
(ステップS1402)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1304(図32参照)で普図停止表示時間カウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。このとき、普図停止表示時間が経過していないと判定された場合には、普通図柄停止後処理を終了し、普図停止表示時間が経過したと判定された場合には、ステップS1403に処理を移す。
(ステップS1403)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。このとき、停止表示されている普通図柄が当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS1405に処理を移し、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定された場合には、ステップS1404に処理を移す。
(ステップS1404)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS1405)
上記ステップS1403において、停止表示されている普通図柄が当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
図34を用いて、可動片制御処理を説明する。
(ステップS1501)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。このとき、普図実行フェーズデータが「13」ではないと判定された場合には、可動片制御処理を終了し、普図実行フェーズデータが「13」であると判定された場合には、ステップS1502に処理を移す。
(ステップS1502)
次に、メインCPU100aは、スライド板26bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド26cが通電されているか否かを判定する。このとき、スライド板26bが作動制御中であると判定された場合には、ステップS1505に処理を移し、スライド板26bが作動制御中ではないと判定された場合には、ステップS1503に処理を移す。
(ステップS1503)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを確認する。
(ステップS1504)
次に、メインCPU100aは、開放制御パターンテーブル(図17)を参照し、上記ステップS1503で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド26cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(ステップS1505)
上記ステップS1502において、可動片作動制御中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS1504でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。このとき、通電時間(開放時間)を経過していないと判定された場合には、可動片制御処理を終了し、通電時間を経過したと判定された場合には、ステップS1506に処理を移す。
(ステップS1506)
次に、メインCPU100aは、スライド板26bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド26cの通電の停止を実行する。
(ステップS1507)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(副制御基板200のメイン処理)
図35を用いて、副制御基板200のメイン処理を説明する。
電源基板600により電源が供給されると、サブCPU200aにはシステムリセットが発生し、サブCPU200aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS2000)
まず、サブCPU200aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、電源投入に応じて、サブROM200bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM200cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
(ステップS2100)
次に、サブCPU200aは、変動演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、サブRAM200cに記憶される乱数(変動演出用乱数値、演出図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS2100の処理を繰り返し行う。
なお、変動演出用乱数は副制御基板200内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜255までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
次に、副制御基板200におけるサブCPU200aにより実行される処理について説明する。
(副制御基板200のタイマ割込処理)
図36を用いて、副制御基板200のタイマ割込処理を説明する。なお、図示はしないが、副制御基板200に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、副制御基板のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS2200)
まず、サブCPU200aは、サブCPU200aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS2300)
次に、サブCPU200aは、副制御基板200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
(ステップS2400)
次に、サブCPU200aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、サブRAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。このコマンド解析処理の詳細については後述する。なお、副制御基板200は、主制御基板100から送信されたコマンドを受信すると、図示しない副制御基板200のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、当該ステップS2400において受信したコマンドの解析処理が行われる。
(ステップS2500)
次に、サブCPU200aは、操作信号入力制御処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、押下操作検出スイッチ61aから出力された押下操作信号の入力チェックを行う。なお、当該処理について詳しくは後述する。
(ステップS2600)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの送信バッファにセットされている各種データを画像・音声制御基板400やランプ制御基板500へ送信する。
(ステップS2700)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2200で退避した情報をサブCPU200aのレジスタに復帰させる。
(副制御基板のコマンド解析処理)
図37を用いて、副制御基板200のコマンド解析処理を説明する。
(ステップS2401)
まず、サブCPU200aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したか否かを判定する。このとき、サブCPU200aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあると判定された場合には、ステップS2402に処理を移す。
(ステップS2402)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS2404に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであると判定された場合には、ステップS2403に処理を移す。
(ステップS2403)
次に、サブCPU200aは、デモ演出の内容(演出態様)を決定するデモ演出決定処理を行う。具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS2404)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、先読み指定コマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドが先読み指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS2406に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが先読み指定コマンドであると判定された場合には、ステップS2800に処理を移す。
(ステップS2800)
次に、サブCPU200aは、先読み演出設定処理を実行する。この先読み演出設定処理の詳細については後述する。
(ステップS2405)
次に、サブCPU200aは、先読み指定コマンドを解析して、演出表示装置40における保留表示の保留表示態様を決定するとともに、決定した保留表示態様に対応する保留表示データを画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に送信する保留表示態様決定処理を行う。
この保留表示態様決定処理では、保留表示データを第1保留記憶領域にある第1記憶領域〜第4記憶領域または第2保留記憶領域にある第5記憶領域〜第8記憶領域のうち、第1記憶領域または第5記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている所定の記憶領域にある始動記憶領域に、決定した保留表示データをセットする。具体的には、第1始動入賞口24に対応する先読み指定コマンドである場合には、第1保留記憶領域にある第1記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている記憶領域にある始動記憶領域に決定した保留表示データをセットし、第2始動入賞口26に対応する先読み指定コマンドである場合には、第2保留記憶領域にある第5記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている記憶領域にある始動記憶領域に決定した保留表示データをセットする。これにより、演出表示装置40には、第1保留(U1)及び第2保留(U2)の現在の個数が表示されることとなる。なお、上述したように、本実施形態では、先読み指定コマンドに、入賞した始動入賞口に係る情報や入賞時の保留数に係る情報が含まれているため、例えば、事前判定に係る情報が含まれないコマンドが送信されるような場合であっても、上記保留表示態様決定処理において保留表示データをセットする契機とすることが可能となっている。すなわち、単に、いずれの始動入賞口に入賞したのかを示す情報と入賞時の保留数に係る情報とだけが少なくとも含まれた始動入賞口指定コマンドとして機能させることもできる。
(ステップS2406)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄決定コマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドが図柄決定コマンドではないと判定された場合には、ステップS2408に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが図柄決定コマンドであると判定された場合には、ステップS2407に処理を移す。
(ステップS2407)
次に、サブCPU200aは、受信した図柄決定コマンドの内容に基づいて、演出表示装置40に停止表示させる演出図柄48を決定する演出図柄決定処理を行う。具体的には、図柄決定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄48の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、演出図柄データを示す情報をサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS2408)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS2410に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであると判定された場合には、ステップS2900に処理を移す。なお、先述のように変動パターン指定コマンドには変動モードコマンドと変動パターンコマンドとが含まれている。
(ステップS2900)
次に、サブCPU200aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、演出表示装置40等において実行される変動演出の内容(演出態様)を決定する変動演出設定処理を実行する。具体的には、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する処理を行う。その後、かかる演出パターンに基づいて、演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置13等が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄48の変動態様が決定されることとなる。この変動演出パターン決定処理の詳細については後述する。
(ステップS2409)
次に、サブCPU200aは、第1保留記憶領域及び第2保留記憶領域に記憶されている保留表示データと始動入賞指定コマンドに対応するデータとをシフトさせ、シフトした後の保留表示データの情報を画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に送信する保留表示態様更新処理を行う。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域の順番に、それぞれの記憶領域にある表示記憶領域、始動記憶領域のデータを1つ前の記憶領域にシフトさせる。例えば、第2記憶領域のデータは第1記憶領域にシフトさせ、第3記憶領域のデータは第2記憶領域にシフトさせ、第4記憶領域のデータは第3記憶領域にシフトさせる。ここで、第4記憶領域のデータをシフトさせた後には、新たな第4記憶領域にはブランクデータがセットされ、第4記憶領域のデータがクリアされる。そして、第1保留記憶領域の第1記憶領域の始動記憶領域の保留表示データは、1つ前の記憶領域、すなわち、第0記憶領域の始動記憶領域にシフトさせる。これにより、演出表示装置40には、シフトした後の第1保留(U1)及び第2保留(U2)の個数が表示されることとなる。
(ステップS2410)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドではないと判定された場合には、ステップS2412に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであると判定された場合には、ステップS2411に処理を移す。
(ステップS2411)
次に、サブCPU200aは、演出図柄48を停止表示させるために、上記ステップS2407で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM200cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
(ステップS2412)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS2414に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定された場合には、ステップS2413に処理を移す。
(ステップS2413)
次に、サブCPU200aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を遊技状態記憶領域に記憶する(遊技状態設定処理)。これにより、現在の遊技状態を副制御基板200側にて認識することが可能となる。
(ステップS2414)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドではないと判定された場合には、ステップS2416に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであると判定された場合には、ステップS2415に処理を移す。
(ステップS2415)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技または小当たり遊技の開始演出の内容(演出態様)を決定する特別遊技開始演出決定処理を行う。具体的には、オープニングコマンド及び当該大当たりまたは小当たりに係る演出図柄(上記ステップS2407の演出図柄決定処理において決定した演出図柄)に基づいて特別遊技開始演出パターンを決定し、決定した特別遊技開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した特別遊技開始演出パターンの情報を画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定した特別遊技開始演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS2416)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド遊技開始コマンドではないと判定された場合には、ステップS2418に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定された場合には、ステップS2417に処理を移す。
(ステップS2417)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技中における演出の内容(演出態様)を決定する大当たり演出決定処理を行う。具体的には、ラウンド遊技開始コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。ここでいう、ラウンド遊技開始コマンドに基づく大当たり演出パターンには、例えば、ラウンド遊技ごとの演出態様や複数のラウンド遊技間を跨ぐ演出態様などが含まれる。
(ステップS2418)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを判定する。このとき、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドではないと判定された場合には、コマンド解析処理を終了し、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであると判定された場合には、ステップS2419に処理を移す。
(ステップS2419)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技または小当たり遊技の終了演出の内容(演出態様)を決定する特別遊技終了演出決定処理を行う。具体的には、エンディングコマンドに基づいて特別遊技終了演出パターンを決定し、決定した特別遊技終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した特別遊技終了演出パターンの情報を画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定した特別遊技終了演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。本処理を終了すると、コマンド解析処理が終了する。
次に、図38を用いて、先読み演出設定処理(ステップS2800)について説明する。
(ステップS2801)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS2100で更新された変動演出用乱数値を取得する。
(ステップS2802)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されている先読み指定コマンドを確認するとともに当該コマンドを解析する。具体的には、変動モードに係る情報、変動パターンに係る情報を解析する。ここで解析された結果に基づいて、ステップS2803以下の処理が行われる。
(ステップS2803)
次に、サブCPU200aは、先読み演出実行可否判定処理を実行する。この先読み演出実行可否判定処理では、上記ステップS2802の解析結果に基づいて、先読み演出を実行するか否かの判定を行う。ここでいう判定とは、抽選にて先読み演出の実行を決定することや、所定条件を満たす場合に先読み演出の実行を決定すること等が含まれる。すなわち、本ステップS2803においては、先読み演出の実行の有無が決定される。
(ステップS2804)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2503の判定の結果、先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。このとき、先読み演出の実行が決定されていない場合には、先読み演出設定処理を終了し、先読み演出の実行が決定されている場合には、ステップS2804に処理を移す。
(ステップS2805)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2801において取得した変動演出用乱数値と、上記ステップS2802における解析結果に基づいて、先読み演出の態様を決定する。
具体的には、先読み指定コマンドの解析結果に基づいて、サブROM200bに格納されている先読み演出決定テーブル(図示しない)から1つのテーブルを選択する。このテーブルは、変動演出用乱数値のとり得る乱数範囲内で対応付けられた複数の先読み演出パターンから構成されている。この複数の先読み演出パターンには、現在記憶されている保留を使って、複数の変動演出にわたって関連した内容の演出を連続させる演出パターン(所謂、連続予告を行う演出パターン)や、複数の変動演出の間、特殊な背景や状況下にて演出を行う演出パターン(所謂、ゾーンやモードに突入させる演出パターン)などが含まれている。したがって、当該テーブルと上記ステップS2801で取得した変動演出用乱数値とを照合させることにより1つの先読み演出パターンを決定することができる。
(ステップS2806)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2805において決定した先読み演出パターンを、画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に伝達すべく、先読み演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。これにより、先読み演出設定処理が終了となる。なお、先読み演出実行コマンドが画像・音声制御基板400及びランプ制御基板500に送信されると、この先読み演出実行コマンドに基づいて演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置13、LED60b(演出操作装置60を発光させる光源)が制御される。
次に、図38を用いて、先読み演出設定処理(ステップS2800)について説明する。
(ステップS2801)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS2100で更新された変動演出用乱数値を取得する。
(ステップS2802)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されている先読み指定コマンドを確認するとともに当該コマンドを解析する。具体的には、変動モードに係る情報、変動パターンに係る情報を解析する。ここで解析された結果に基づいて、ステップS2803以下の処理が行われる。
(ステップS2803)
次に、サブCPU200aは、先読み演出実行可否判定処理を実行する。この先読み演出実行可否判定処理では、上記ステップS2802の解析結果に基づいて、先読み演出を実行するか否かの判定を行う。ここでいう判定とは、抽選にて先読み演出の実行を決定することや、所定条件を満たす場合に先読み演出の実行を決定すること等が含まれる。すなわち、本ステップS2803においては、先読み演出の実行の有無が決定される。
(ステップS2804)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2503の判定の結果、先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。このとき、先読み演出の実行が決定されていない場合には、先読み演出設定処理を終了し、先読み演出の実行が決定されている場合には、ステップS2804に処理を移す。
(ステップS2805)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2801において取得した変動演出用乱数値と、上記ステップS2802における解析結果に基づいて、先読み演出の態様を決定する。
具体的には、先読み指定コマンドの解析結果に基づいて、サブROM200bに格納されている先読み演出決定テーブル(図示しない)から1つのテーブルを選択する。このテーブルは、変動演出用乱数値のとり得る乱数範囲内で対応付けられた複数の先読み演出パターンから構成されている。この複数の先読み演出パターンには、現在記憶されている保留を使って、複数の変動演出にわたって関連した内容の演出を連続させる演出パターン(所謂、連続予告を行う演出パターン)や、複数の変動演出の間、特殊な背景や状況下にて演出を行う演出パターン(所謂、ゾーンやモードに突入させる演出パターン)などが含まれている。したがって、当該テーブルと上記ステップS2801で取得した変動演出用乱数値とを照合させることにより1つの先読み演出パターンを決定することができる。
(ステップS2806)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2805において決定した先読み演出パターンを、画像・音声制御基板400とランプ制御基板500に伝達すべく、先読み演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。これにより、先読み演出設定処理が終了となる。なお、先読み演出実行コマンドが画像・音声制御基板400及びランプ制御基板500に送信されると、この先読み演出実行コマンドに基づいて演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置13、LED60b(演出操作装置60を発光させる光源)が制御される。
次に、図39を用いて、変動演出設定処理(ステップS2900)について説明する。
(ステップS2910)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS2100で更新された変動演出用乱数値を取得する。
(ステップS2920)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されている変動パターン指定コマンドを確認するとともに当該コマンドを解析する。ここで解析された結果に基づいて、ステップS2930以下の処理が行われる。
(ステップS2930)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2910において取得した変動演出用乱数値と、上記ステップS2920における解析結果に基づいて、前半の変動演出の態様を決定する。
具体的には、変動パターン指定コマンドに含まれる変動モードコマンドの解析結果に基づいて、サブROM200bに格納されている複数の前半変動演出決定テーブル(図示しない)から1つのテーブルを選択する。このテーブルは、変動演出用乱数値のとり得る乱数範囲内で対応付けられた複数の演出パターンから構成されている。この複数の演出パターンには、リーチ成立前までの演出態様が対応づけられている。したがって、当該テーブルと上記ステップS2910で取得した変動演出用乱数値とを照合させることにより1つの前半用の演出パターンを決定することができる。
(ステップS2940)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2910において取得した変動演出用乱数値と、上記ステップS2920における解析結果に基づいて、後半の変動演出の態様を決定する。
具体的には、変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンコマンドの解析結果に基づいて、サブROM200bに格納されている複数の後半変動演出決定テーブル(図41,図42参照)から1つのテーブルを選択する。このテーブルは、変動演出用乱数値のとり得る乱数範囲内で対応付けられた複数の演出パターンから構成されている。この複数の演出パターンには、リーチ成立後から演出図柄48の停止までに行われる演出態様が対応づけられている。したがって、当該テーブルと上記ステップS2910で取得した変動演出用乱数値とを照合させることにより1つの後半用の演出パターンを決定することができる。なお、本実施形態例では、後半変動演出にボタン演出が含まれることがある。
(ステップS2950)
次に、サブCPU200aは、後半変動演出にボタン演出が含まれているか否かを判定する。このとき、後半変動演出にボタン演出が含まれていると判定された場合には、ステップS2960に処理を移し、ボタン演出が含まれていないと判定された場合には、ステップS2980に処理を移す。
(ステップS2960)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出を実行するにあたっての各種の設定を行うためのボタン演出設定処理を実行する。このボタン演出設定処理については、図43にて後述する。
(ステップS2980)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2930及びステップS2940において決定した演出パターンを、画像制御基板400とランプ制御基板500に伝達すべく、演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。これにより、変動演出設定処理が終了となる。そして、上記したステップS2600にて、演出実行コマンドが画像制御基板400及びランプ制御基板500に出力されると、この演出実行コマンドに基づいて演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置13等が制御される。なお、後半変動演出にボタン演出が含まれる場合には、後述するボタン演出入力制御処理等において、ボタン演出に関する複数の演出実行コマンドがサブRAM200cの送信バッファにセットされ、これらコマンドが画像制御基板400及びランプ制御基板500に出力されると、ボタン演出等の実行が開始される。
次に、ボタン演出の概要について図40を用いて説明する。
ボタン演出は、擬似連演出(当たり示唆演出)の終了後に開始される演出であって、タッチボタン61の押下操作に基づいて演出表示装置40の画面40aに表示されている数値(ポイント)を「100」に到達させることを目的とする演出である。なお、以下の説明において、適宜、擬似連演出のことを「ステップ1の演出」と言うことにし、ボタン演出のことを「ステップ2の演出」と言うことにする。なお、本実施形態例の「数値(ポイント)を「100」に到達させること」が本発明の「演出条件」に相当する。
具体的には、図40に示すように、擬似連演出が終了すると、ボタン演出の開始を遊技者に報知するオープニング演出(以下、第1オープニング演出と言う)が画面40aに表示され(図40(a))、この第1オープニング演出後に「連打!」のメッセージが表示されてボタン演出が開始される(図40(b))。このとき、画面40aの右下にポイント「0」が表示されている。このポイントはタッチボタン61が押下される毎に上昇するようになっており(図40(c),(d))、ボタン演出が開始されてから有効時間内にポイントの合計が「100」に到達した場合には、達成の文字が画面40aに表示されて演出条件が達成されたことが遊技者に報知される(図40(e))。
さらに、本実施形態例では、ボタン演出の操作有効期間内に合計ポイントが「100」に到達した場合には、残りの操作有効期間内で再びタッチボタン61の押下操作が遊技者に促され(図40(f)等)、押下操作が行われる毎に更にポイントが追加される追加ボタン演出(特殊演出)が実行される(図40(g),(h))。具体的には、ボタン演出中に合計ポイントが「100」に到達すると、追加ボタン演出の開始を遊技者に報知するオープニング演出(以下、第2オープニング演出と言う)が画面40aに表示され(図40(f))、図40(g)に示すように、追加ボタン演出中にタッチボタン61が押下されると、キャラクタ(同図におけるウサギを模したキャラクタ)及び当該キャラクタに対応付けられた追加ポイント(同図における「30」)が画面40aに表示される。そして、この追加ポイントが合計ポイントに加算されて、合計ポイントが更に上昇変化する。なお、詳しくは後述するが、追加ボタン演出中のタッチボタン61の押下操作毎に表示されるキャラクタ及び追加ポイントは、追加ボタン演出の終了後に実行されるステップ3の演出内容や特図抽選の結果を遊技者に示唆することができるようになっている。
ボタン演出にて演出条件が達成されて追加ボタン演出が実行された場合には、この追加ボタン演出の終了後にスーパーリーチ(以下、ステップ3の演出と言う)に発展し(図40(j))、ボタン演出にて演出条件が達成されずに追加ボタン演出が実行されなかった場合には、失敗演出が実行されて(図示省略)、ステップ3の演出に発展しない。この場合、特図抽選の結果がハズレである旨を遊技者に報知する態様で演出図柄48が停止表示されて、1回の遊技が終了となる。
なお、本実施形態例では、ボタン演出の種類としてボタン演出No.1〜No.3が設けられており、これらボタン演出中におけるタッチボタン61の押下有効回数は最大で20回に限定されている。つまり、ボタン演出の操作有効期間内にタッチボタン61が21回以上押下操作されたとしても、21回目以降の押下操作を無効の操作として取り扱う構成になっている。
次に、複数の後半変動演出パターン決定テーブルのうち代表的なテーブルについて図41及び図42を用いて説明する。
図41及び図42のテーブルには、後半演出(演出パターン)として、後半演出No.1〜No.6がそれぞれ含まれており、後半演出No.1〜No.6はステップ1の演出(擬似連演出)、ステップ2の演出(ボタン演出)、及びステップ3の演出(スーパーリーチ)で構成されている。
後半演出No.1は、擬似連回数が1回の擬似連演出1及びボタン演出No.1で構成され、後半演出No.2は、擬似連演出1、ボタン演出No.2、及び物語演出で構成されている。後半演出No.3は、擬似連回数が2回の擬似連演出2及びボタン演出No.3で構成され、後半演出No.4は、擬似連演出2、ボタン演出No.4、及び実写演出で構成されている。後半演出No.5は、擬似連回数が3回の擬似連演出3、ボタン演出No.5、及び対決演出で構成され、後半演出No.6は、擬似連演出3、ボタン演出No.6、及び対決演出で構成されている。
図41(a)は、変動パターンコマンドが「MODE+02H」に対応する後半変動演出パターン決定テーブルであり、図41(b)は、変動パターンコマンドが「MODE+03H」に対応する後半変動演出パターン決定テーブルであり、図41(c)は、変動パターンコマンドが「MODE+04H」に対応する後半変動演出パターン決定テーブルである。すなわち、図41(a)〜(c)は特図抽選の結果がハズレの場合に参照されるテーブルである。
なお、本実施形態例において、「MODE+02H」に対応する後半変動演出の変動時間は16秒、「MODE+03H」に対応する後半変動演出の変動時間は45秒、「MODE+04H」に対応する後半変動演出の変動時間は60秒、となっている(図14参照)。
図41(a)に示すように、変動演出用乱数0〜99に後半演出No.1、変動演出用乱数100〜159に後半演出No.2、変動演出用乱数160〜239に後半演出No.3、変動演出用乱数240〜255に後半演出No.4がそれぞれ対応付けられている。なお、後半演出No.5及び後半演出No.6に変動演出用乱数が対応付けられていない。
図41(b)に示すように、変動演出用乱数0〜84に後半演出No.1、変動演出用乱数85〜129に後半演出No.2、変動演出用乱数130〜189に後半演出No.3、変動演出用乱数190〜229に後半演出No.4、変動演出用乱数230〜255に後半演出No.5がそれぞれ対応付けられている。なお、後半演出No.6に変動演出用乱数が対応付けられていない。
図41(c)に示すように、変動演出用乱数0〜99に後半演出No.3、変動演出用乱数100〜159に後半演出No.4、変動演出用乱数160〜239に後半演出No.5、変動演出用乱数240〜255に後半演出No.6がそれぞれ対応付けられている。なお、後半演出No.1及び後半演出No.2に変動演出用乱数が対応付けられていない。
図41から明らかなように、図41(a)が参照される場合、すなわち、後半変動演出の変動時間が比較的に短い場合には、後半演出No.1、No.2及びNo.3の選択割合が高く、後半演出No.5,No.6が選択される可能性は無い。これに対し、図41(c)が参照される場合、すなわち、後半変動演出の変動時間が比較的に長い場合には、後半演出No.3、No.4及びNo.5の選択割合が高く、後半演出No.1及びNo.2の選択される可能性は無い。つまり、ボタン演出No.1及びNo.2は後半変動演出の変動時間が短い場合に実行され、ボタン演出No.5及びNo.6は後半変動演出の変動時間が長い場合に実行される構成になっているため、後半変動演出の変動時間の長短に応じて、実行されるボタン演出の種類に違いがあると言える。なお、詳しくは後述するが、ボタン演出No.1,No.2は、ボタン演出No.5,No.6と比較して、タッチボタン61の押下操作回数を遊技者に多く求めるボタン演出となっている。
図42(a)は、変動パターンコマンドが「MODE+30H」に対応する後半変動演出パターン決定テーブルであり、図42(b)は、変動パターンコマンドが「MODE+31H」に対応する後半変動演出パターン決定テーブルであり、図42(c)は、変動パターンコマンドが「MODE+32H」に対応する後半変動演出パターン決定テーブルである。すなわち、図42(a)〜(c)は特図抽選の結果が大当たりの場合に参照されるテーブルである。
なお、「MODE+30H」に対応する後半変動演出の変動時間は16秒、「MODE+31H」に対応する後半変動演出の変動時間は45秒、「MODE+32H」に対応する後半変動演出の変動時間は60秒、となっている。
図42(a)に示すように、変動演出用乱数0〜59に後半演出No.2、変動演出用乱数60〜127に後半演出No.4、変動演出用乱数128〜187に後半演出No.5、変動演出用乱数188〜255に後半演出No.6がそれぞれ対応付けられている。なお、後半演出No.1及び後半演出No.3に変動演出用乱数が対応付けられていない。
図42(b)に示すように、変動演出用乱数0〜29に後半演出No.2、変動演出用乱数30〜89に後半演出No.4、変動演出用乱数90〜179に後半演出No.5、変動演出用乱数180〜255に後半演出No.6がそれぞれ対応付けられている。なお、後半演出No.1及び後半演出No.3に変動演出用乱数が対応付けられていない。
図42(c)に示すように、変動演出用乱数0〜59に後半演出No.4、変動演出用乱数60〜199に後半演出No.5、変動演出用乱数200〜255に後半演出No.6がそれぞれ対応付けられている。なお、後半演出No.1〜No.3に変動演出用乱数が対応付けられていない。
図42から明らかなように、図42(a)〜(c)が参照される場合には、後半演出No.2、No.4〜No.6の選択される可能性はあるが、後半演出No.1及びNo.3の選択される可能性が無いものとなっている。詳しくは後述するが、ボタン演出No.1,No.3は、ボタン演出の演出条件を達成することができない演出であり、ボタン演出No.2、No.4〜No.6は、ボタン演出の目的を達成することのできる演出である。つまり、特図抽選の結果が大当たりの場合には、タッチボタン61の押下操作に基づいてボタン演出の演出条件を達成することが可能になっている。
図41及び図42から明らかなように、図41(a)〜(c)が参照される場合、すなわち、特図抽選の結果がハズレの場合に、ステップ1の演出として擬似連演出1の選択割合が高く、擬似連演出3の選択割合が低くなっている。これに対し、図42(a)〜(c)が参照される場合、すなわち、特図抽選の結果が大当たりの場合に、ステップ1の演出として擬似連演出1の選択割合が低く、擬似連演出3の選択割合が高くなっている。このため、ステップ1の演出である擬似連演出は特図抽選の結果を遊技者に示唆することができる。そして、擬似連演出1〜3のうち擬似連演出3は特図抽選の抽選結果が大当たりとなる可能性の最も高い演出であると言える。
また、図41(a)〜(c)が参照される場合、ステップ3の演出として物語演出の選択割合が高く、対決演出の選択割合が低くなっている。これに対し、図42(a)〜(c)が参照される場合、ステップ3の演出として物語演出の選択割合が低く、対決演出の選択割合が高くなっている。このため、ステップ3の演出は特図抽選の結果を遊技者に示唆することができる。
ここで、図42(a)が参照される場合には、後半演出No.2、No.4〜No.6の選択割合に大差はないが、図42(c)が参照される場合には、後半演出No.5の選択割合が後半演出No.4の選択割合の2倍以上に設定されている。このため、擬似連演出1〜3のうち特図抽選の抽選結果が大当たりとなる可能性の最も高い擬似連演出3が実行される場合には、ボタン演出No.5を含む後半演出No.5が実行される可能性が高いと言える。そして、後述するように、ボタン演出No.5はボタン演出No.2及びNo.4と比較して、より少ない操作回数でボタン演出の演出条件を達成することが可能になっている(図45参照)。このため、特図抽選の結果が大当たりとなる可能性の高い擬似連演出3が実行される場合にはボタン演出における演出条件の達成が容易に設定されていると言える。
なお、図41及び図42以外の後半変動演出パターン決定テーブルは、図41及び図42に示す後半変動演出パターン決定テーブルと構成が同様であるため、図及び説明を省略する。
次いで、図43を用いて、ボタン演出設定処理(ステップS2960)について説明する。
(ステップS2961)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS2940にて決定された後半演出No.を構成するボタン演出No.をボタン演出種類記憶領域に記憶し、ステップS2980に処理を移す。
(ステップS2980)
次に、サブCPU200aは、獲得可能ポイント振分処理を行う。ここで、「獲得可能ポイント」とは、ボタン演出における1回のタッチボタン61の押下操作に基づいて遊技者が獲得可能なポイントのことであり、本実施形態例では、ボタン演出が開始される前に予め獲得可能ポイントが決定される構成になっている。具体的には、獲得可能ポイント振分処理において、サブCPU200aは、上記ステップS2961にてボタン演出種類記憶領域に記憶されたボタン演出No.と、サブROM200bに記憶された獲得可能ポイント振分表(図45参照)とに基づいて、獲得可能ポイントを振り分ける処理を行う。この獲得可能ポイント振分処理について図44〜図46を用いて以下に説明する。
(ステップS2981)
図44に示すように、まず、サブCPU200aは、サブROM200bに記憶された獲得可能ポイント振分表をロードしてステップS2982に処理を移す。
ここで、先述したように、ボタン演出の操作有効期間内におけるタッチボタン61の押下有効回数は最大で20回に限定されており、サブCPU200aは、21回目以降の遊技者によるタッチボタン61の押下操作を無効な操作として取り扱う構成になっている。本実施形態例では、これら20回の押下有効回数が便宜的に4セットに分割されており、これら分割された4セットのそれぞれのセット内で獲得可能なポイント(以下、「セット内獲得可能ポイント」と言う)がボタン演出の種類(ボタン演出No.1〜No.6)毎に獲得可能ポイント振分表(図45参照)で予め定められている。
図45に示すように、獲得可能ポイント振分表には、ボタン演出No.1〜No.6が含まれており、これらボタン演出No.のそれぞれに合計ポイントが対応付けられている。「合計ポイント」とは、ボタン演出において獲得可能なポイントを合計したポイントのことであり、これら合計ポイントがボタン演出の1セット目〜4セット目のそれぞれに「セット内獲得可能ポイント」として振り分けられている。
例えば、ボタン演出No.1に合計ポイントとして99ポイントが対応付けられており、この99ポイントがセット内獲得可能ポイントとして、1セット目に5ポイント、2セット目に60ポイント、3セット目に25ポイント、4セット目に9ポイント、それぞれ振り分けられている。また、例えば、ボタン演出No.5に合計ポイントとして110ポイントが対応付けられており、この110ポイントがセット内獲得可能ポイントとして、1セット目に30ポイント、2セット目に80ポイント、それぞれ振り分けられており、3セット目及び4セット目にはセット内獲得可能ポイントが振り分けられていない。
図45から明らかなように、ボタン演出No.1,No.3は、合計ポイントが100ポイント未満となっているため、ボタン演出の演出条件を達成することができない演出であり、ボタン演出No.2、No.4〜No.6は、合計ポイントが100ポイント以上となっているため、演出条件を達成することのできる演出である。先に述べたように、特図抽選の結果が大当たりとなる場合には、後半演出No.2、No.4〜No.6の選択される可能性はあるが、後半演出No.1及びNo.3の選択される可能性が無い。すなわち、特図抽選の結果が大当たりの場合には、タッチボタン61の押下操作に基づいてボタン演出の演出条件を達成することが可能になっている。
そして、先に述べたように、特図抽選の結果が大当たりとなる場合において、擬似連演出3が実行される場合には、ボタン演出No.5の実行される可能性が高く、擬似連演出1が実行される場合には、ボタン演出No.2の実行される可能性が高い。ここで、図45に示すように、ボタン演出No.5では少なくともタッチボタン61を10回押下することで100ポイントに到達可能となっているが、一方、ボタン演出No.2では少なくともタッチボタン61を16回以上押下しなければ100ポイントに到達できないようになっている。このため、大当たりの可能性の高い擬似連演出3が実行される場合には、ボタン演出における演出条件の達成が容易に設定されていると言え、大当たりの可能性の低い擬似連演出1が実行される場合には、ボタン演出における演出条件の達成が困難に設定されていると言える。
(ステップS2982)
図44に説明を戻し、次に、サブCPU200aは、上記ステップS2982でロードされた獲得可能ポイント振分表を参照して、ボタン演出種類記憶領域に記憶されているボタン演出No.に対応付けられた各セット(1セット目〜4セット目)の「セット内獲得可能ポイント」を抽出してステップS2983に処理を移す。
例えば、ボタン演出種類記憶領域にボタン演出No.1が記憶されている場合には、1セット目、2セット目、3セット目、4セット目の各セット内獲得可能ポイントとして、5ポイント、60ポイント、25ポイント、9ポイントがそれぞれ抽出される。
(ステップS2983)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2982で抽出した各セット内獲得可能ポイントをランダムに5つの「獲得可能ポイント」として分割し、これら分割された5つの「獲得可能ポイント」を押下操作回数に対応するように振り分ける。この具体例について、図46を用いて以下に説明する。
図46(a)は、ボタン演出種類記憶領域にボタン演出No.1が記憶されている場合の例である。1セット目の5ポイント(セット内獲得可能ポイント)が、押下操作回数の1回目〜5回目のそれぞれに「獲得可能ポイント」として1ポイント振り分けられ、2セット目の60ポイント(セット内獲得可能ポイント)が、「獲得可能ポイント」として、6回目に10ポイント、7回目に20ポイント、8回目及び9回目に5ポイント、10回目に20ポイント、それぞれ振り分けられている。同様に、3セット目の25ポイント(セット内獲得可能ポイント)が11回目〜15回目のそれぞれに「獲得可能ポイント」として振り分けられ、4セット目の9ポイント(セット内獲得可能ポイント)が「獲得可能ポイント」として、16回目に1ポイント、17回目に5ポイント、18回目〜20回目にそれぞれ1ポイント振り分けられている。
図46(b)は、ボタン演出種類記憶領域にボタン演出No.5が記憶されている場合の例であって、1セット目の30ポイント(セット内獲得可能ポイント)が、押下操作回数の1回目に5ポイント、2回目に10ポイント、3回目〜5回目にそれぞれ5ポイント振り分けられ、2セット目の80ポイント(セット内獲得可能ポイント)が押下操作回数の6回目に20ポイント、7回目に10ポイント、8回目,9回目にそれぞれ20ポイント、10回目に10ポイント振り分けられている。すなわち、図46(b)に示す具体例は、ボタン演出No.5中にタッチボタン61が9回押下されることにより、演出条件が達成されるように獲得可能ポイントが振り分けられた場合の例である。
なお、図示は省略するが、例えば、ボタン演出種類記憶領域にボタン演出No.5が記憶されている場合において、2セット目の80ポイント(セット内獲得可能ポイント)が押下操作回数の6回目〜9回目にそれぞれ10ポイント、10回目に40ポイント振り分けられるような場合には、ボタン演出No.5中にタッチボタン61が10回押下されることにより、演出条件が達成されるように獲得可能ポイントが振り分けられたことになる。
(ステップS2984)
図44に再び説明を戻し、次に、サブCPU200aは、ステップS2983で振り分けられた「獲得可能ポイント」を押下操作回数に対応付けるようにボタン演出記憶領域にセットして獲得可能ポイント振分処理を終了する。
このように、本実施形態例のボタン演出では、ボタン演出の種類(No.)に応じてタッチボタン61の押下により獲得可能なポイント(合計ポイント)の上限が定められており、この合計ポイントは、ボタン演出の種類に応じて便宜的に2〜4の何れかにセット内獲得可能ポイントとして予め分割されている。そして、サブCPU200aは、ボタン演出の実行前に行われる獲得可能ポイント振分処理において、各セット内獲得可能ポイントがタッチボタン61の押下順毎にランダムに振り分けられる構成になっている。
(ステップS2962)
図43に説明を戻し、次に、サブCPU200aは、サブRAM200cに設けられた押下回数(N)記憶領域に「1」を記憶してステップS2963に処理を移す。なお、押下回数記憶領域に記憶されているNの値は、ボタン演出の操作有効期間内に遊技者がタッチボタン61を押下操作した操作回数から1を減算した値を示すものである。例えば、押下回数記憶領域に「1」が記憶されているということは、次の押下操作が当該ボタン演出における初めての押下操作であることを意味し、押下回数記憶領域に「20」が記憶されているということは、次の押下操作で最大押下有効回数である20回に到達することを意味している。
(ステップS2963)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出記憶領域にセットされた1回目の押下操作回数の獲得可能ポイントを抽出し、この抽出されたポイントをサブRAM200cに設けられた次回獲得可能ポイント記憶領域に次回獲得可能ポイントとしてセットして、ステップS2964に処理を移す。例えば、ボタン演出記憶領域にセットされた1回目の押下操作回数のポイントが「1」の場合には、この「1」が次回獲得可能ポイントとして次回獲得可能ポイント記憶領域にセットされる。
(ステップS2964)
次に、サブCPU200aは、次回獲得可能ポイントに対応するキャラクタを決定しステップS2965に処理を移す。なお、本実施形態例において、例えば、次回獲得可能ポイントが「1」に対応するキャラクタは「ネズミ」を模したキャラクタになっており、「5」に対応するキャラクタは「猫」を模したキャラクタになっている。また、次回獲得可能ポイントが「10」に対応するキャラクタは「豹」を模したキャラクタになっており、「20」に対応するキャラクタは「ライオン」を模したキャラクタになっている(図53参照)。
(ステップS2965)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2964で決定したキャラクタをサブRAM200cに設けられたキャラクタ記憶領域に次回登場キャラクタとしてセットして、ステップS2966に処理を移す。
(ステップS2966)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出の開始時間を確認する。先に述べたように、ボタン演出は、擬似連演出の終了後に開始されるようになっている。例えば、ボタン演出No.5の開始時間は41秒になっている(図53参照)。
(ステップS2967)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2966において確認されたボタン演出の開始時間に基づいて、ボタン演出の待機時間をセットしてステップS2968に処理を移す。
(ステップS2968)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出種別1フラグをONにセットする。このボタン演出種別1フラグはボタン演出種別1フラグ記憶領域において、ON/OFFされるものである。
(ステップS2969)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出待機フラグをONにセットする。このボタン演出待機フラグはボタン演出待機フラグ記憶領域において、ON/OFFされるものである。なお、ボタン演出待機フラグがONにされているときには、押下操作検出スイッチ61aから出力された押下操作信号がサブ制御基板200に入力されたとしても、これを無効な入力信号であるとサブCPU200aが判定する。
(ステップS2970)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2967でセットされたボタン演出の待機時間を計測するためにタイマカウンタ200dをスタートさせる。なお、サブCPU200aは、この待機時間が経過すると、ボタン演出待機フラグをOFFにする。
次に、図47を用いて、副制御基板タイマ割込処理における操作信号入力制御処理(ステップS2500)について説明する。
(ステップS2501)
まず、サブCPU200aは、ボタン演出種別1フラグがONになっているか否かを判断する。このとき、ボタン演出種別1フラグがONの場合にはステップS2520に処理を移し、ボタン演出種別1フラグがOFFの場合にはステップS2502に処理を移す。
(ステップS2520)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出入力制御処理を行う。具体的には、ボタン演出における操作有効時間の計測中に副制御基板200に押下操作信号が入力された場合には、次回獲得可能ポイント記憶領域にセットされた次回獲得可能ポイント獲得ポイントを演出表示装置40の画面40aに表示する制御等が行われる。このボタン演出入力制御処理については図48を用いて後述する。
(ステップS2502)
次に、サブCPU200aは、後述するボタン演出種別2フラグがONにセットされているか否かを判断する。このとき、ボタン演出種別2フラグがONにセットされている場合にはステップS2550に処理を移し、ボタン演出種別2フラグがONにセットされていない場合には操作信号入力制御処理を終了する。
(ステップS2550)
次に、サブCPU200aは、追加ボタン演出入力制御処理を行う。具体的には、追加ボタン演出における操作有効時間の計測中に副制御基板200に押下操作信号が入力された場合には、演出表示装置40の画面40aに表示されている合計ポイント「100」を変化させる制御等が行われる。この追加ボタン演出入力制御処理については図49を用いて後述する。
次に、図48を用いて、ボタン演出入力制御処理(ステップS2520)について説明する。
(ステップS2521)
まず、サブCPU200aは、ボタン演出待機フラグがONになっているか否かを判断する。このとき、ボタン演出待機フラグがONの場合にはステップS2522に処理を移し、ボタン演出待機フラグがOFFの場合にはステップS2528に処理を移す。
(ステップS2522)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2970において計測が開始されてからボタン演出の待機時間が経過しているか否かを判断する。このとき、サブCPU200aは、ボタン演出の待機時間が経過していなければボタン演出入力制御処理を終了し、ボタン演出の待機時間が経過している場合にはステップS2523に処理を移す。
(ステップS2523)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出待機フラグをOFFにして、ステップS2524に進む。
(ステップS2524)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出中フラグをONにする。このボタン演出中フラグとは、サブRAM200cに設けられた、ボタン演出中フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。なお、ボタン演出中フラグがONにされている期間がタッチボタン61の押下操作が有効となる操作有効期間となり、この操作有効期間内において、サブCPU200aは、押下操作検出スイッチ61aから出力された20回の押下操作信号を有効な信号と判定する。
(ステップS2525)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出開始コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。これにより、ボタン演出開始コマンドが画像制御基板400等に送信され、演出表示装置40等において、ボタン演出が開始されることとなる。
なお、本実施形態例のパチンコ機では、ボタン演出の開始前にボタン演出の開始を報知する第1オープニング演出が実行される構成になっているが、この第1オープニング演出が実行されない構成であっても良い。
(ステップS2526)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出時間をセットする。このボタン演出時間とは、ボタン演出が行われる所要時間であり、この所要時間内では遊技者にタッチボタン61の押下操作が促されることとなる。なお、本実施形態例における各ボタン演出の演出時間は、ボタン演出の種類に拘わらず、7秒に設定されている。
(ステップS2527)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2526でセットされたボタン演出時間(7秒)を計測するためにタイマカウンタ200dをスタートさせて、ボタン演出入力制御処理を終了する。
(ステップS2528)
ステップS2521にてNoの場合、すなわち、ボタン演出待機フラグがOFFの場合には当該ステップS2528に処理を移し、サブCPU200aは、ボタン演出中フラグがONになっているかを判断する。このとき、サブCPU200aは、ボタン演出中フラグがONの場合にはステップS2529に処理を移し、ボタン演出中フラグがOFFの場合にはボタン演出入力制御処理を終了する。
(ステップS2529)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2527においてボタン演出時間の計測が開始されてからボタン演出時間(7秒)が経過しているか否かを判断し、ボタン演出時間が経過している場合にはステップS2530に進む。すなわち、ボタン演出の実行されうる所要時間が経過したことにより、当該演出を終了させるか否かが判定される。このとき、ボタン演出時間を経過したと判定された場合にはステップS2530に処理を移し、ボタン演出時間を経過していないと判定された場合にはステップS2532に処理を移す。
(ステップS2530)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出中フラグをOFFにして、ステップS3000に処理を移す。
(ステップS3000)
次に、サブCPU200aは、演出条件達成判別処理を行う。この処理において、ボタン演出の演出条件が達成されたか否かが判別されて、すなわち、演出表示装置40の画面40aに表示されたポイントが「100」に到達したか否かが判別されて、ステップS2531に処理を移す。なお、演出条件達成判別処理については図52を用いて後述する。
(ステップS2531)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出種別1フラグをOFFにして、ボタン演出入力制御処理を終了する。
(ステップS2532)
ステップS2529にてNoの場合、すなわち、ボタン演出時間が経過していない場合には当該ステップS2532に処理を移し、サブCPU200aは、後述する演出条件達成フラグがONにセットされているか判断する。このとき、演出条件達成フラグがONにセットされている場合にはボタン演出入力制御処理を終了し、演出条件達成フラグがONにセットされていない場合にはステップS3100に処理を移す。
(ステップS3100)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出実行処理を行う。当該処理が終了するとボタン演出入力制御処理を終了する。このボタン演出実行処理については図50を用いて詳しく後述する。
次に、図49を用いて、追加ボタン演出入力制御処理(ステップS2550)について説明する。
(ステップS2551)
まず、サブCPU200aは、追加ボタン演出待機フラグがONになっているか否かを判断する。このとき、追加ボタン演出待機フラグがONの場合にはステップS2552に処理を移し、追加ボタン演出待機フラグがOFFの場合にはステップS2558に処理を移す。
(ステップS2552)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2537において計測が開始されてから追加ボタン演出の待機時間(1秒)が経過しているか否かを判断する。このとき、サブCPU200aは、追加ボタン演出の待機時間が経過していなければ追加ボタン演出入力制御処理を終了し、追加ボタン演出の待機時間が経過している場合にはステップS2553に処理を移す。
本実施形態例では、追加ボタン演出の待機時間中に追加ボタン演出の実行が開始されることを報知する第2オープニング演出が実行される構成になっているが、この構成に限られず、第2オープニング演出が実行されない構成であっても良い。この場合には、ボタン演出中に演出条件が達成されるとすぐに追加ボタン演出の実行が開始される構成となる。
(ステップS2553)
次に、サブCPU200aは、追加ボタン演出待機フラグをOFFにして、ステップS2554に進む。
(ステップS2554)
次に、サブCPU200aは、追加ボタン演出中フラグをONにする。この追加ボタン演出中フラグとは、サブRAM200cに設けられた、追加ボタン演出中フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
(ステップS2555)
次に、サブCPU200aは、追加ボタン演出開始コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。これにより、追加ボタン演出開始コマンドが画像制御基板400等に送信され、演出表示装置40等において、追加ボタン演出が開始されることとなる。
(ステップS2556)
次に、サブCPU200aは、追加ボタン演出時間をセットする。この追加ボタン演出時間とは、追加ボタン演出が行われる所要時間であり、この所要時間内で遊技者にタッチボタン61の押下操作が促されることとなる。なお、追加ボタン演出は、ステップ3の演出(例えば、スーパーリーチである対決演出等)が開始される前まで実行されるため、追加ボタン演出の演出時間は、ボタン演出の演出条件達成後の1秒経過後からステップ3の演出開始前までの時間となる。
なお、先述のように、演出条件の達成後すぐに追加ボタン演出の実行が開始される構成であっても良いが、この場合には、追加ボタン演出の演出時間は、ボタン演出の演出条件達成タイミングからステップ3の演出開始前までの時間となる。
(ステップS2557)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2556でセットされた追加ボタン演出時間を計測するためにタイマカウンタ200dをスタートさせて、追加ボタン演出入力制御処理を終了する。
(ステップS2558)
ステップS2551にて、追加ボタン演出の待機フラグがOFFの場合には当該ステップに処理を移し、サブCPU200aは、追加ボタン演出中フラグがONになっているかを判断する。このとき、サブCPU200aは、追加ボタン演出中フラグがONの場合にはステップS2559に処理を移し、追加ボタン演出中フラグがOFFの場合には追加ボタン演出入力制御処理を終了する。
(ステップS2559)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2557において追加ボタン演出時間の計測が開始されてから追加ボタン演出時間が経過しているか否かを判断し、追加ボタン演出時間が経過している場合にはステップS2560に進む。すなわち、追加ボタン演出の実行されうる所要時間が経過したことにより、当該演出を終了させるか否かが判定される。このとき、追加ボタン演出時間を経過したと判定された場合には、ステップS2560に処理を移し、追加ボタン演出時間を経過していないと判定された場合には、ステップS3200に処理を移す。
(ステップS2560)
次に、サブCPU200aは、追加ボタン演出中フラグをOFFにして、ステップS2561に処理を移す。
(ステップS2561)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出の演出条件が達成されたことを遊技者に報知するための成功演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。このコマンドが画像制御基板400等に送信されると、演出表示装置40等で成功演出が実行される(図40(i)参照)。
(ステップS2562)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出種別2フラグをOFFにして、追加ボタン演出入力制御処理を終了する。
(ステップS3200)
ステップS2559にて、追加ボタン演出時間が経過していない場合には当該ステップに処理を移し、サブCPU200aは、追加ボタン演出実行処理を行う。この追加ボタン演出実行処理については図51を用いて後述する。
次に、図50を用いて、ボタン演出実行処理を説明する。
(ステップS3101)
まず、サブCPU200aは、押下操作信号が副制御基板200に入力されたか否かを判断する。このとき、押下操作信号が入力されたと判断された場合には、ステップS3102に処理を移し、押下操作信号が入力されていないと判断された場合には、ボタン演出実行処理を終了する。
(ステップS3102)
次に、サブCPU200aは、押下回数(N)記憶領域に記憶されているNの値が20以下であるか否かを判断する。このとき、Nの値が20以下である場合には、ステップS3103に処理を移し、Nの値が20以下でない場合、すなわち、Nの値が21以上である場合には、ボタン演出実行処理を終了する。なお、押下回数記憶領域に記憶されたNの値が21以上であるということは、ボタン演出におけるタッチボタン61の押下操作回数が最大押下有効回数である20回に到達したことを意味している。
なお、上記のように本実施形態例では、ボタン演出におけるタッチボタン61の押下操作回数が最大押下有効回数である20回に到達している場合には、この信号を無効な信号として取り扱う構成になっているが、この構成に限られず、ボタン演出におけるタッチボタン61の押下操作回数が21回以上であっても、これらの信号を有効な信号として取り扱うと共に、当該信号に基づいて獲得可能ポイントを画面40aに表示させないよう制御する構成であっても良い。
(ステップS3103)
次に、サブCPU200aは次回獲得可能ポイント記憶領域にセットされた次回獲得可能ポイントを抽出して、ステップS3104に処理を移す。
(ステップS3104)
次に、サブCPU200aは、次回登場キャラクタ記憶領域にセットされた次回登場キャラクタを抽出してステップS3105に処理を移す。
(ステップS3105)
次に、サブCPU200aは、ステップS3103で抽出した次回獲得可能ポイント及びステップS3104で抽出した次回登場キャラクタに基づいて、獲得ポイント表示コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。これにより、獲得ポイント表示コマンドが画像制御基板400に送信され、タッチボタン61の押下操作に基づいて遊技者が獲得したポイントと、このポイントに対応付けられたキャラクタが演出表示装置40の画面40aに表示される(図53参照)。
例えば、ボタン演出No.5の実行中に初めて遊技者によってタッチボタン61が押下された場合には、5ポイントの画像とキャラクタ(猫を模したキャラクタ)の画像が画面40aに表示される(図53参照)。
(ステップS3106)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cに設けられた合計ポイント記憶領域にステップS3103で抽出した次回獲得可能ポイントを加算記憶してステップS3107に処理を移す。
(ステップS3107)
次に、サブCPU200aは、合計ポイント記憶領域に記憶された合計ポイントが「100」以上であるか、すなわち、ボタン演出の演出条件が達成されたか否かを判断する。このとき、演出条件が達成された場合にはステップS3108に処理を移し、演出条件が達成されていない場合にはステップS3116に処理を移す。
(ステップS3108)
次に、サブCPU200aは、演出条件達成フラグをONにセットしてステップS3109に処理を移す。この演出条件達成フラグとは、サブRAM200cに設けられた、演出条件達成フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
(ステップS3109)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2961でボタン演出種類記憶領域に記憶されたボタン演出No.がNo.4〜No.6の何れかであるかを確認し、ボタン演出No.がNo.4〜No.6の何れかである場合には、ステップS3110に処理を移し、ボタン演出No.がNo.4〜No.6の何れでもない場合には、ボタン演出実行処理を終了する。
先に述べたように、ボタン演出No.がNo.2の場合には、当該ボタン演出中にタッチボタン61を少なくとも16回以上押下操作しなければ、演出条件を達成できない構成になっているため、この場合、サブCPU200aは、ボタン演出の操作有効期間の遅い段階で演出条件が達成されたものとみなして、残りの操作有効期間内で追加ボタン演出を実行しない構成になっている。一方、ボタン演出No.がNo.4〜No.6の場合には、当該ボタン演出中にタッチボタン61を少なくとも15回押下操作すれば、演出条件を達成できる構成になっているため、この場合、サブCPU200aは、ボタン演出の操作有効期間の早い段階で演出条件が達成されたものとみなして、残りの操作有効期間内で追加ボタン演出を実行する構成になっている。なお、ボタン演出No.1及びNo.2の場合には、達成条件を達成することがないため、追加ボタン演出が実行されることはない。
(ステップS3110)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出中フラグをOFFにして、ステップS3111に処理を移す。
(ステップS3111)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出種別1フラグをOFFにして、ステップS3112に処理を移す。
(ステップS3112)
次に、サブCPU200aは、追加ボタン演出の待機時間をセットして、ステップS3113に処理を移す。先に述べたように、追加ボタン演出は、ボタン演出の操作有効期間内に演出条件が達成された場合に限り実行されるようになっており、当該演出条件の達成から1秒経過したタイミングで開始される。このため、サブCPU200aは、本ステップにおいて、追加ボタン演出の待機時間1秒をセットする。なお、演出条件の達成から追加ボタン演出の開始までの間に第2オープニング演出が演出表示装置40の画面40aに表示される(図53参照)。
(ステップS3113)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出種別2フラグをONにセットする。このボタン演出種別2フラグはボタン演出種別2フラグ記憶領域において、ON/OFFされるものである。
(ステップS3114)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3113でセットされた追加ボタン演出の待機時間を計測するためにタイマカウンタ200dをスタートさせる。なお、サブCPU200aは、この待機時間が経過すると、追加ボタン演出待機フラグをOFFにする。
(ステップS3115)
次に、サブCPU200aは、追加ボタン演出待機フラグをONにセットして、ボタン演出実行処理を終了する。この追加ボタン演出待機フラグはボタン演出待機フラグ記憶領域において、ON/OFFされるものである。
(ステップS3116)
ステップS3107にてNoの場合、すなわち、ボタン演出の演出条件が達成されていない場合には、本ステップに処理を移し、押下回数(N)記憶領域に「1」を加算してステップS3117に処理を移す。
(ステップS3117)
次に、サブCPU200aは、押下回数(N)記憶領域に記憶されている押下回数(N)を確認してステップS3118に処理を移す。
(ステップS3118)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出記憶領域にセットされたN回目の押下操作回数に対応付けられた獲得可能ポイントを抽出し、この抽出した獲得可能ポイントを次回獲得可能ポイントとして次回獲得可能ポイント記憶領域にセットして、ステップS3119に処理を移す。
例えば、ボタン演出種類記憶領域にボタン演出No.5が記憶されている場合において、押下回数(N)記憶領域に「2」が記憶されている場合には、次の遊技者によるタッチボタン61の押下操作回数が2回目となるので、ボタン演出記憶領域にセットされている2回目の押下操作回数に対応付けられた獲得可能ポイント「10」を抽出し(図46(b)参照)、この10ポイントが2回目の押下操作で獲得できるポイントとして次回獲得可能ポイント記憶領域にセットされる。
(ステップS3119)
次に、サブCPU200aは、ステップS3118で次回獲得可能ポイント記憶領域に記憶された次回獲得可能ポイントに対応するキャラクタを決定してステップS3120に処理を移す。
(ステップS3120)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3120で決定したキャラクタを次回登場キャラクタ記憶領域に次回登場キャラクタとしてセットし、ボタン演出実行処理を終了する。
次に、図51を用いて、追加ボタン演出実行処理を説明する。
(ステップS3201)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS2100で更新された変動演出用乱数値を取得する(図35参照)。
(ステップS3202)
次に、サブCPU200aは、押下操作信号が副制御基板200に入力されたか否かを判断する。このとき、押下操作信号が入力されたと判断された場合には、ステップS3203に処理を移し、押下操作信号が入力されていないと判断された場合には、追加ボタン演出実行処理を終了する。
(ステップS3203)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3201で取得した変動演出用乱数値及び特図抽選の結果に基づいて追加獲得ポイント抽選を行いステップS3204に処理を移す。
例えば、特図抽選の結果がハズレの場合において、ステップS3201で取得した変動演出用乱数値が0〜99の場合に追加獲得ポイントは「5」、変動演出用乱数値が100〜199の場合に追加獲得ポイントは「10」、変動演出用乱数値が200〜239の場合に追加獲得ポイントは「20」、変動演出用乱数値が240〜255の場合に追加獲得ポイントは「30」となる。一方、特図抽選の結果が大当たりの場合において、ステップS3201で取得した変動演出用乱数値が0〜19の場合に追加獲得ポイントは「5」、変動演出用乱数値が20〜59の場合に追加獲得ポイントは「10」、変動演出用乱数値が60〜139の場合に追加獲得ポイントは「20」、変動演出用乱数値が140〜249の場合に追加獲得ポイントは「30」、変動演出用乱数値が250〜255の場合に追加獲得ポイントは「100」となる。このように、特図抽選の結果がハズレの場合よりも大当たりの場合の方が大きい追加獲得ポイントが抽選により決定されるため、追加獲得ポイントは特図の抽選結果が大当たりとなる可能性を示唆することができる。また、特図抽選の結果が大当たりの場合に限り当該抽選にて追加獲得ポイント「100」が選択される可能性があるため、追加獲得ポイント「100」は遊技者に大当たりが確定することを報知することができる。
(ステップS3204)
次に、サブCPU200aは、ステップS3203の追加獲得ポイント抽選で決定された追加獲得ポイントに対応するキャラクタを決定しステップS3205に処理を移す。
(ステップS3205)
次に、サブCPU200aは、ステップS3203で決定した追加獲得ポイントと、ステップS3204で決定したキャラクタに基づいて、追加獲得ポイント表示コマンド(ポイント表示コマンド)をサブRAM200cの送信バッファにセットし追加ボタン演出実行処理を終了する。これにより、追加獲得ポイント表示コマンドが画像制御基板400に送信され、タッチボタン61の押下操作に基づいて遊技者が獲得したポイントと、このポイントに対応付けられたキャラクタが演出表示装置40の画面40aに表示される。
次に、図52を用いて、ボタン演出の目的が達成されたか否かを判別する演出条件達成判別処理(ステップS3000)について説明する。
(ステップS3001)
まず、サブCPU200aは、演出条件達成フラグがONにセットされているかを確認する。このとき、演出条件達成フラグがONにセットされている場合には、ステップS3002に処理を移し、演出条件達成フラグがONにセットされていない場合には、ステップS3003に処理を移す。
(ステップS3002)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出の演出条件が達成されたことを遊技者に報知するための成功演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。このコマンドが画像制御基板400等に送信されると、演出表示装置40等で成功演出が実行される(図40(i)参照)。
(ステップS3003)
次に、サブCPU200aは、ボタン演出の演出条件が達成されなかったことを遊技者に報知するための失敗演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。このコマンドが画像制御基板400等に送信されると、演出表示装置40等で失敗演出が実行される。
なお、本実施形態例において、追加ボタン演出が実行される場合には追加ボタン演出の実行後に成功演出が実行される構成になっているが(ステップS2561)、先述のように、追加ボタン演出はボタン演出の操作有効期間内で行われる構成になっているので、追加ボタン演出が実行される場合、あるいは、追加ボタン演出が実行されない場合の何れの場合であっても、同時刻に成功演出及び失敗演出は実行される構成になっている。
次に、ボタン演出No.5が実行される場合の具体例について図53を用いて説明する。なお、図53中に示された7秒や38秒等の時間は、演出図柄48の変動開始からの経過時間を表わしたものである。
図53に示す具体例は、メインCPU100aによって決定された変動パターンコマンドが「MODE+32H」である場合の例(特図抽選の結果が当たりとなる場合の例)であって、この変動パターンコマンドに基づいて決定された後半演出が後半演出No.5(ボタン演出No.5)である場合の具体例である(図42(c)参照)。また、当該具体例は、後半演出No.5(ボタン演出No.5)の開始前に行われる獲得可能ポイント振分処理において、獲得可能ポイントが図47(b)に示すように振り分けられた場合を示した具体例である。
0秒〜7秒の区間:
図中に示す0秒のタイミングで演出図柄48の変動が開始され、図中に示す7秒のタイミングで擬似連演出3の実行が開始される。
7秒〜38秒の区間:
擬似連演出3が31秒間に亘り実行される。擬似連演出における擬似連回数は特図抽選の結果を示唆するため、これを見た遊技者は特図抽選の結果が大当たりであるかもしれないと予測することになる。
38秒〜41秒の区間:
第1オープニング演出の実行により、これからボタン演出が実行されることが遊技者に報知される。
41秒〜44秒の区間:
ボタン演出No.5の実行中にタッチボタン61が最初に押下操作されると、演出表示装置40の画面40aに、ポイント「5」と猫を模したキャラクタが表示されると共に、合計ポイント「5」が表示される。1回目の押下操作に続き2回目の押下操作が行われると、ポイント「10」と豹を模したキャラクタが表示されると共に、合計ポイント「15」が表示される。このように、遊技者がタッチボタン61を押下操作する毎に合計ポイントにポイントが加算され、9回目の押下操作に基づいて合計ポイントが「100」に到達する。このとき、ボタン演出No.5において演出条件が達成されたことにより、遊技者は特図抽選の結果が大当たりかもしれないと期待することになる。なお、10回目の押下操作に基づいて「10」ポイントを獲得することが可能であるが、9回目の押下操作で既に「100」に到達しているので、10回目の押下操作が行われたとしても、合計ポイントに変化は生じない。
このように、図53に示す具体例は、遊技者がタッチボタン61を9回押下操作するのに3秒を必要とした場合の例であるが、遊技者の押下操作速度によって、ボタン演出の目的を達成するために必要な時間が変動するのは言うまでもない。
44秒〜45秒の区間:
ボタン演出の操作有効期間内に演出条件を達成し、かつ、ボタン演出の種類がボタン演出No.5であることから、追加ボタン演出が実行される。このため、ボタン演出における演出条件達成から1秒間に亘り第2オープニング演出が実行され、遊技者に追加ボタン演出が実行されることが報知される。
45秒〜48秒の区間:
追加ボタン演出が開始されると、タッチボタン61の押下操作が遊技者に促され、遊技者がタッチボタン61を押下操作する毎に追加獲得ポイント抽選が行われる。先に述べたように、追加獲得ポイント抽選に基づいて決定された追加獲得ポイントは特図抽選の結果が大当たりとなる可能性を示唆するので、タッチボタン61の操作毎に画面40aに表示される追加獲得ポイントは遊技者を一喜一憂させることができる。例えば、特図抽選の結果が大当たりの場合に限り、追加獲得ポイント「100」が決定されるよう構成されている場合には、追加獲得ポイントは大当たりが確定することを遊技者に報知することができる。
48秒以降の区間:
後半演出No.5が実行される場合には、追加ボタン演出の終了後に、ステップ3の演出として対決演出が実行される(図42(c)参照)。このとき、対決演出は特図抽選の結果が大当たりとなる可能性の高い演出であるため、遊技者を高揚させることができる。
以上のように、本実施形態例では、特図抽選の結果が当たりとなる可能性を示唆する擬似連演出(当たり示唆演出)、及び、当該擬似連演出の後に演出条件の達成を目的とするボタン演出(演出条件達成演出)が実行され、擬似連演出1〜3のうち特図抽選の結果が最も当たりとなる可能性の高い擬似連演出3が実行される場合には、この擬似連演出3の実行後にボタン演出No.5またはボタン演出No.6が実行される構成になっている(図41及び図42参照)。そして、図45に示すように、ボタン演出No.5及びボタン演出No.6は他のボタン演出No.と比較してボタン演出における演出条件の達成が容易に設定されているため、少ない操作回数で演出条件の達成を実現させることが可能となる。このように、本実施形態例のパチンコ機Pでは、特図抽選の結果が当たりとなる可能性の高い演出が実行されると、少ない操作回数で演出条件を達成させることのできるボタン演出が実行されるので、ボタン演出におけるタッチボタン61の操作の煩わしさが解消されて遊技性の低下を防止することができる。
そして、本実施形態例のパチンコ機Pでは、ボタン演出(演出条件達成演出)の操作有効期間が終了する前に合計ポイントが「100」に到達して演出条件が達成されると、当該演出条件の達成から当該操作有効期間の終了までの残された期間中に、タッチボタン61の操作を遊技者に促す追加ボタン演出が実行されるので、操作有効期間を有効に活用することができる。
また、追加ボタン演出においてタッチボタン61の押下操作毎に合計ポイント「100」が更に上昇変化して、ステップ3の演出内容や特図抽選の結果を遊技者に示唆することができるため、タッチボタン61の有用性を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態例では、ボタン演出の演出条件が達成された(ステップS3107でYes)場合には、サブCPU200aはボタン演出の種類を確認し、ボタン演出No.がNo.4〜No.6である(ステップS3109でYes)場合に追加ボタン演出を実行し、ボタン演出No.がNo.2である場合に追加ボタン演出を実行しない構成になっている。このように、ボタン演出の種類に基づいて追加ボタン演出を実行するか否かを判断しているので、ボタン演出における制御を簡素なものとして制御負担を軽減することができる。なお、このような構成に限られず、演出条件が達成されたときの残された操作有効期間がどの程度であるかに基づいて、追加演出を実行する構成であっても良い。例えば、演出条件が達成されたときに残された操作有効期間が2秒間以上である場合に追加演出を実行する等、残された操作有効期間内で追加ボタン演出を実行することが適当である場合に、追加演出を実行する構成としても良い。
また、本実施形態例のボタン演出では、図45に示すように、ボタン演出の種類(No.)に応じてタッチボタン61の押下により獲得可能なポイント(合計ポイント)の上限が予め定められており、この合計ポイントは、ボタン演出の種類に応じて便宜的に2〜4の何れかにセット内獲得可能ポイントとして予め分割されている。そして、サブCPU200aは、ボタン演出の実行前に行われる獲得可能ポイント振分処理において、各セット内獲得可能ポイントをタッチボタン61の押下順毎にランダムに振り分けるようになっている。すなわち、本実施形態例のパチンコ機Pは、ボタン演出の種類に応じて、ボタン演出の操作有効期間の何れの段階で遊技者に演出条件を達成させるかを意図的に設定することが可能な構成になっている。これにより、操作有効期間の早い段階で演出条件を達成することのできるボタン演出を実行させることが可能となり、残された操作有効期間内で確実に追加ボタン演出を実行させることができる。しかも、各セット内獲得可能ポイントはランダムに振り分けられるので、ボタン演出において獲得することのできるポイントを不規則なものとすることができる。これにより、遊技性を向上させることができる。
なお、本実施形態例では、ボタン演出は擬似連演出の終了直後に開始される構成になっているが、例えば、擬似連演出(ステップ1の演出)、スーパーリーチ演出(ステップ3の演出)、ボタン演出の順番に各演出が実行される構成であっても良い。
また、本実施形態例では、特図抽選の結果を示唆する演出として擬似連演出が実行され、この擬似連演出の実行後にボタン演出が実行される構成になっているが、擬似連演出とは異なる特図抽選の結果を示唆する演出(例えば、可動役物装置による可動役物演出や、所定のキャラクタやモチーフ等の態様による演出等)の後にボタン演出が実行される構成であっても良く、このような構成としても、本実施形態例の奏する効果、すなわち、操作有効期間を有効に活用することができるという特別な効果を奏することは言うまでもない。
また、本実施形態例では、ボタン演出または追加ボタン演出においてタッチボタン61の押下操作毎に画面40aに表示されるキャラクタは獲得可能ポイントに対応する構成になっているが、この構成に限られず、タッチボタン61の押下操作毎に画面40aに表示されるキャラクタを抽選により決定する構成であっても良い。
また、本実施形態例では、追加ボタン演出における操作有効時間の計測中に副制御基板200に押下操作信号が入力された場合には、演出表示装置40の画面40aに表示されている合計ポイント「100」を変化させるように構成されているが、この構成に限られなくとも良い。例えば、合計ポイント「100」の表示はそのまま保持され、タッチボタン61の押下操作が行われると追加ポイントが表示され、次の押下操作が行われると先に表示されていた追加ポイントが消去されると共に当該押下操作によって次の追加ポイントが表示されるような構成であっても良い。このとき、先の押下操作に基づいて行われた追加獲得ポイント抽選により決定された追加ポイントよりも、後の押下操作に基づいて行われた追加獲得ポイント抽選により決定された追加ポイントの方が高い場合に限り、前の追加ポイントを消去して後の追加ポイントを表示するように構成すると追加ボタン演出の遊技性を向上させることができる。
なお、本実施形態例では、ボタン演出は、後半変動演出中に実行される構成になっているが、この構成に限られず、演出図柄48の変動開始からリーチ成立までの期間中、すなわち、前半変動演出中に行われる構成であっても良い。
また、本実施形態例では、ボタン演出中のタッチボタン61の押下によってボタン演出を進行させる構成になっているが、タッチボタン61の押下操作に替えてセレクタ62の回転操作による構成であっても良い。
なお、賞球数等について、本実施形態では、第1始動入賞口24に1球の入賞(1回の入賞)があった場合の賞球数、及び第2始動入賞口26に1球の入賞(1回の入賞)があった場合の賞球数は、それぞれ1個以上の遊技球を賞球として遊技者に払い出す所定の規定数として設定している。また、第1始動入賞口24に係る賞球と第2始動入賞口26に係る賞球とでは、1回の入賞に対して払い出す賞球数を互いに異ならせてもよいし、同数としてもよい。さらに、特別図柄の当選確率(大当たりの抽選における大当たりの当選確率)や総獲得遊技球数(総獲得賞球数)の期待値(初当たりから時短遊技状状態が終了するまでの一連の期間に得られる平均出球数)に基づいて、1回の入賞に対して払い出す最低賞球数を設定するようにしてもよい。また、特別図柄の当選確率、総獲得遊技球数の期待値、アタッカー装置70の開放回数、アタッカー装置70の開放時間、大入賞口71へ入球可能とする最大入賞個数、大入賞口71の1回の入賞に対して払い出す賞球数が所定の条件を満たした場合、1回の大当たりによる獲得遊技球数が最大となる大当たりの種別に係る最大獲得遊技球数の1/4未満となる最低獲得遊技球数の大当たりの種別を設定してもよい。
なお、本発明は、パチンコ機に限らず、スロットマシン、その他の遊技機に採用しても良い。