JP6312494B2 - 化学品の電場合成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電場中に設置された触媒を用いる化学品の合成方法に関する。
従来より、原料ガスから化学品を合成する方法として、流通式反応器や回分式反応器が用いられている。さらに、電気エネルギーを補助的に化学反応に用いる例として、固体電解質と一対の電極を用いる方法や、プラズマを使用する方法等が提案されている。
例えば、プラズマを使用する化学反応として、無声放電を使用する方法(特許文献1)、グロー放電を使用する方法(特許文献2)、低温プラズマを使用する方法(特許文献3)、誘電体バリア放電を用いる方法(特許文献4)および放電の種類を問わないもの(特許文献5および6)が提案されており、排ガス浄化や化学品合成などの分野への応用が検討されている。
特開昭60−77112号公報 特開2001−137643号公報 特開2002−241774号公報 特開2001−151507号公報 特開2002−113351号公報 特開2003−260329号公報
前記した従来のプラズマを使用する反応器を用いての反応ガスを効率的に処理する方法は、いずれも電極間に放電が起こることが前提とされており、高電圧を用いて放電を発生させるため消費電力が非常に大きい。
そのため、放電を起こさない条件下で反応ガスを効率的に処理する方法が求められる。この目的を達成するためには、触媒層を放電が起こらない条件の電場下に設置し反応させることが有望と考えられる。しかし、通常、放電を起こさずに均一な電場を触媒層に印加させるためには、電極間距離をあまり長く取ることができない。
したがって、原料ガスの処理量を大きくしようとした場合には、反応管径を大きくする必要があるものの、反応管径を大きくすると、反応管中のデッドスペースが増大し、装置体積当たりの化学品生産量(生産効率)が低下してしまうだけでなく、設置スペースや装置の規模が大きくなってしまうという問題が生じる。
かくして、本発明の目的は、電極間に放電を生じない電圧を印加して化学品を合成する方法に関して、化学品生産量の高い方法を提供することにある。すなわち、放電形成に余分なエネルギーを消費することなく、化学品の生産効率の高い電場合成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、下記構成を見出し、本発明に至った。
一対の電極と、当該電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、当該電極間に設置する触媒とを用い、当該触媒中の空隙に原料ガスを通じて、電極間に放電を生じない電圧を印加することで化学品を合成する方法において、当該電極が筒状または棒状の中心電極と、当該中心電極を覆うように設置された筒状電極からなる一対の電極を用いることを特徴とする化学品の合成方法である。
また、当該電極間の電位勾配が10V/mm以上、1500V/mm以下であることが好ましい。その理由としては、この電位勾配以下であると十分な電場による反応促進効果が得られず、この電位勾配以上であると放電が起こる可能性が高くなり、エネルギー消費量が多くなる懸念が生じる。
また、本発明において、印加する電圧印加手段として、直流、交流、極短パルス電源を用いることができるが、電場形成のためには直流電源であることが好ましい。
当該電場合成方法は、種々の化学品の合成方法に用いることができるが、原料ガスに水素および/または水蒸気と窒素とを用いてアンモニアを合成する方法に適している。
本発明によれば、上記課題の解決により、従来の電場合成法と比較して、体積当たりの化学品生成効率を高めることができるため、用地や設置スペースが限られている場合や、装置コストが問題となる場合において有利に使用することができる。
本発明に係る製造方法に用いる電場合成装置の概略図である。 本発明に係る窒素ガスと水素ガスからアンモニアを合成する方法に用いる電場合成装置の概略図である。 従来の窒素ガスと水素ガスからアンモニアを合成する方法に用いる電場反応装置の概略図である。
以下、本発明にかかる水素製造用触媒および該触媒を用いた水素製造方法について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に限定されることはなく、以下の例示以外についても本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し、実施することができる。
本発明は、以下に述べる化学品合成用反応器を用い、放電を生じない電圧を電極間に印加することで化学品を合成する方法において、当該電極が筒状または棒状の中心電極と、当該中心電極を覆うように設置された筒状電極からなる一対の電極を用いることを特徴とする化学品の合成方法である。
1.化学品合成用反応器
図1は、本発明の化学品合成に用いるための反応器の好ましい実施形態の一例を表す構成概略図である。この図1に基づき、以下に本発明を説明する。
図1の化学品合成用反応器(以下「反応器1」とも記載する)は、中心電極2および筒状電極3からなる一対の電極と、当該電極間に電圧を印加する電圧印加手段4と、当該電極間に設置する触媒5から構成される。さらに、反応器1は原料ガス導入口6及び生成化学品排出口7と、前記中心電極2と筒状電極3を電気的に隔離するための絶縁体8を含んでいてもよい。
中心電極2としては、針金状金属、金属筒または金属棒を用いることができ、材質としては、反応条件下で物理的および化学的変化が起こらず、電場形成が可能な程度の導電性を持つものであれば特に限定されない。具体例として、0.5〜5000mmφ、好ましくは2〜500mmφの針金状金属、金属棒若しくは金属筒の電極を用いることができる。
電極の断面形状は円形、四角形など任意の形状であってよい。その電極材質としてはSUS製、チタニウム合金製等を用いることができる。
中心電極2の断面の大きさは、筒状電極3の内部空孔部に挿入できる大きさであれば、任意の大きさであってよい。中心電極2の長さは反応ガス処理量や触媒量に応じて任意に決定してよいが、一例として10〜10000mmの長さのものを用いることができる。また、図2のように絶縁体シール等を設けることで筒状電極3よりも長くしてもよいし、中心電極2全体を筒状電極3の内部に設置してもよいし、絶縁体シールを施した上で一部が筒状電極3の外部に出ていてもよい。
筒状電極3としては、金属筒を用いることができる。その材質としては、電場合成反応条件下で物理的および化学的変化が起こらず、電場形成が可能な程度の導電性を持つものであれば限定されないが、一例としてSUS製、チタニウム合金製等を用いることができる。
金属筒内部の形状は円に限らず、四角形など任意の形状であってよい。一例として、金属筒の外径3〜5100mmφ、好ましくは6〜510mmφ、筒内部の空孔部の内径2〜5010mmφ、好ましくは4〜510mmφのパイプ状の金属筒を用いることができる。筒状電極3の断面の大きさは、内部の空孔部に中心電極2と触媒5を挿入できる大きさであれば任意の大きさであってよい。
筒状電極3の長さは反応ガス流量に応じて任意に決定してよいが、一例として10〜10000mmの長さのものを用いることができる。
中心電極2と筒状電極3は、一方を電圧印加手段4に接続し、もう一方をアースに接続する。どちらの電極を高電圧極に取ってもよいが、安全のために筒状電極3側を接地することが好ましい。図1および2では筒状電極をアースに接続している。電極間距離は触媒5とガスを流通できる空隙が存在し、かつ電場が安定に形成できる距離であれば任意に設定してよい。一例として、1〜300mm、好ましくは2〜10mmである。電極間距離がこれよりも小さいと、触媒を投入することが困難となるほか、ショートや絶縁破壊が起こらないよう保持することが困難となる。また、電極間距離がこれより大きいと、引加電圧が増大し消費電力が大きくなるほか、不要な放電が形成される可能性が高くなる。中心電極2と筒状電極3の位置関係は、中心電極2が筒状電極3の内部に一部でも挿入されていれば特に問わない。
電圧印加手段4は、市販の高電圧電源を用いることができる。高電圧電源としては、直流、交流、極短パルス電源を用いることができるが、電場形成のためには直流電源であることが好ましい。
当該電場合成に用いられる触媒としては、原料ガスからの化学品合成を促進するものであれば、特に限定されない。例えば、本発明の化学品合成用反応器を用いて、原料ガスに窒素と水素を用いてアンモニアを合成する場合には、Pt、Rh、Pd、Ru、Ir、Ni、Co、CeO、NiO、CoO、Co、CuO、ZnO、Mn、Bi、SnO、Fe、Fe、TiO、Nb、MgO、ZrO、La、Sm、Al、SiO、CaO、SrZrOおよびBaZrOから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む触媒など公知の触媒を使用することができる。
触媒の使用量は、特に限定されるものではなく、原料ガスの反応器1への供給量や、生成化学品の需要量、触媒活性などから適宜使用量を算出すればよい。例えば、水素ガスを15mL/min、窒素ガスを45mL/minの速度で反応器1に供給する場合、触媒5として0.6〜0.3mmに整粒したCs/Ru/SrZrOを用いて筒状電極外径22mmφ、内径16mmφ、長さ100mm、中心電極径8mmφ、長さ50mmで反応を行う場合には、触媒を0.5〜11g配置することが好ましい。
触媒層は、中心電極2と筒状電極3の間の体積の3〜100%、好ましくは5〜100%、更に好ましくは10〜100%に相当する空間を占有するように配置される。触媒が電極間距離の3%未満の空間しか占有していない場合は、触媒の量が少ないために効率的に化学品を合成することが難しくなるほか、高電圧電源の運転方法によっては不要な放電が起こる可能性が高くなる。
反応器1は筒状電極3がむき出しになっていてもよいし、絶縁材料からなる外管に被覆されていてもよい。
また、本発明の化学品合成用反応器は、さらに当該触媒を加熱する手段を設けることができる。加熱する手段は公知の手段を用いることができ、反応器1を覆うように電気炉、イメージ炉、熱媒体などを設置すること等により達成される。また、原料ガス流路上にガスを加熱するための装置を設置し、反応器1に導入される前に加熱しておいてもよい。触媒活性が低い反応開始時に加熱手段を用いることが特に効果的である。
原料ガス導入口6及び生成化学品排出口7は、反応に必要な原料ガスを導入するためおよび生成した化学品と原料ガスの混合ガスを排出するために設けられる。図1では、触媒層部分と同径のストレート管状となっているが、接続する配管の形状に応じて任意の大きさに変化させてもよい。
絶縁体8は、必要に応じて設置されるものであり、筒状電極3と中心電極2を電気的に絶縁するものである。絶縁体8は同時に、反応ガスが外部にリークしないようにシール用途として用いてもよい。当該材料としては中心電極2と筒状電極3との間に電気的な絶縁性が確保できれば特に限定されないが、テフロン(登録商標)やバイトン(商品名)などの材を用いることができる。
反応器1には必要に応じて触媒5を固定するための触媒支持体を設置してもよい。その材質は特に限定されないが、ショートを防ぐため絶縁体であることが好ましい。具体例として、アルミナ、ジルコニア等の板にガスが流通できるよう孔を形成させたものや、石英ウール、セラミック製ハニカム支持体などを用いることができる。また、中心電極2が直接触媒支持体に接触せず、電場形成に支障がない場合には、筒状電極3と同一の材から構成されていても良い。
2.化学品の合成方法
本発明における化学品の合成方法は、上記反応器に原料ガスを流通させ、中心電極と筒状電極との間に放電を生じない電圧を印加させて化学品を合成する方法である。
原料ガス供給手段としては、反応に必要な任意のガスを反応器1内に導入する方法を備えることができる。一例として、窒素ガスと水素ガスからアンモニアを合成する方法について、図2に基づき以下に説明する。
図2において、反応器1は窒素ガス供給源11と、水素ガス供給源12とを備え、窒素供給源2としては、反応器内に窒素を供給できれば形態は特に限定されず、例えば窒素含有ボンベ、産業用の窒素発生装置等が利用できる。
水素供給源3としては、反応器内に水素を供給できれば形態は特に限定されず、例えば水素含有ボンベ、炭化水素をはじめとする含水素化合物を改質して得られた水素含有ガス、アルカリ水電解や水蒸気電解によって得られた水素含有ガス等が利用できる。また、必要に応じて窒素ガス供給源2および水素ガス供給源3にガス供給用のポンプを含んでも良い。これらのガスは原料ガス導入口を経て反応器1に導入される。
反応中に電極間に印加する電圧としては、絶縁破壊電圧以下の電圧であればよく、具体的には電極間に印加される電場の電位勾配が10V/mm以上、1500V/mm以下となるような電圧を印加することが好ましく、30V/mm以上、1000V/mm以下であることがより好ましい。一例として、窒素ガスと水素ガスからアンモニアを合成する方法においては、中心電極として8mmφのSUS製の棒を用い、筒状電極として内径16mmφのSUS管を用い、0.6〜0.3mmに整粒したCsとRuを担持させたSrZrO触媒(1.5g)を充填して反応させた場合、0.7±0.25kV程度の印加電圧で反応させる。このとき、電極は触媒層に密着しているように設置しており、電極間距離は4mm程度となり、電位勾配は175±62.5V/mmとなる。なお、電圧が上記電圧範囲を超えると、放電が形成される可能性があり、余分に電気エネルギーを消費してしまい、アンモニア合成のエネルギー効率が低下する。
本発明における化学品合成は、常圧で行ってもよいし、必要に応じて圧力を加えて行ってもよい。例えば、アンモニアの合成反応は高圧有利な反応であるため、圧力を加えることによって、アンモニアの生成反応を促進することができる。このとき、本発明の反応器を用いて、反応器内の圧力を102kPa〜40MPa、好ましくは102kPa〜1MPaにして、アンモニア含有ガスの合成を行うことができる。
また、本発明の反応器を用いた化学品合成は、先に述べた加温装置を用いて加温して行ってもよい。一例として、アンモニア合成においては、触媒層温度を室温〜600℃、好ましくは室温〜450℃、更に好ましくは室温〜400℃にして、アンモニアの合成を行うことができる。温度が上昇するにつれて触媒活性が向上し、アンモニア生成量も増加するが、上記温度より高温になると、アンモニア合成反応が熱力学的に不利となるため好ましくない。また、低温での反応は熱力学的には有利であるが、触媒活性が低くなる可能性があるため、上記の温度範囲において適切な反応温度を設定すればよい。
得られた化学品を含むガスは、生成化学品排出口7を経て反応器1から排出される。必要に応じて、排出口より排出されたガスより目的化合物のみを公知の方法で分離し、残ったガスのうち原料ガスをさらに分離し、再度原料ガスとして利用するリサイクル過程を含めても良い。
さらに、本発明におけるアンモニアの合成方法は、必要に応じて直列、並列に設置することもできる。複数の反応器を用いることにより、一度に大量のアンモニアを合成することが可能である。
[実施例]
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
(実施例1)
SrZrO 100重量部に対してRuを5重量部、Csを9.9重量部を担持させたCs/Ru/SrZrO触媒1.5gを図2に記載の反応器に充填した。中心電極には8mmφ、長さ200mmのSUS304製の棒状電極を用い、筒状電極には図2のような形状のSUS304製筒(長さ100mm)を用い、触媒層部分の外径は20mmφ、内径は16mmφとした。
このとき、電極間距離は4mm、触媒層長さは7mmであった。本反応器を室温・常圧で水素と窒素の混合ガス(H:N=3:1)を60ml/minで流通させた。ここで、中心電極、筒状電極間に電圧を印加させて30分間アンモニア合成を行った。
(実施例2)
実施例1と同様の触媒6.5gを図2記載の反応器に充填し、中心電極と筒状電極間に印加した電圧を0.92kVとした以外は、実施例1と同様の装置を用いて30分間アンモニア合成を行った。
(比較例1)
実施例1と同様の触媒を1.5gとり、図3記載の反応器に充填した。反応管として外径20mmφ、内径16mmφ、長さ250mmの石英管を用いた。電極21および22として、3mmφのSUS304棒の先端に、幅5mmのSUS304メッシュを巻きつけ、電極面積が反応管内径とほぼ等しくなるようにした電極を用いた。電極21および22と触媒層は密着させ、電極間距離が4mmとなるよう設置した。本反応器を室温に保ち、常圧で水素と窒素の混合ガス(H:N=3:1)を60ml/minで流通させた。ここで、電極21および22の間に0.75kVの電圧を印加させて30分間アンモニア合成を行った。
(比較例2)
実施例1と同様の触媒を6.5gとり、図3記載の反応器に充填した。反応管として外径40mmφ、内径34mmφ、長さ250mmの石英管を用いた。電極21および22として、3mmφのSUS304棒の先端に、幅5mmのSUS304メッシュを巻きつけ、電極面積が反応管内径とほぼ等しくなるようにした電極を用いた。電極21および22と触媒層は密着させ、電極間距離が4mmとなるよう設置した。本反応器を室温に保ち、常圧で水素と窒素の混合ガス(H:N=3:1)を60ml/minで流通させた。ここで、電極21および22の間に0.71kVの電圧を印加させて30分間アンモニア合成を行った。
(アンモニア合成触媒の活性評価)
アンモニア生成量を、触媒層通過後のガス中に含まれるアンモニアをホウ酸トラップ中に捕捉し、当該トラップ溶液をイオンクロマトグラフィーにより分析し、定量したアンモニウムイオン濃度より算出し、導入したN2の転化率の形で示した。
また、装置体積当たりのアンモニア生成量を比較した。ここで、装置体積としては、実施例1および2では筒型電極の体積に相当する31cmを、比較例1および2では反応器1の体積に相当する95cmおよび415cmを用いて計算した。
実施例および比較例に記載した方法で、化学品としてアンモニアを合成した場合のN転化率と、反応管体積当たりのアンモニア生成速度を評価した結果を表1に示す。表1から明らかなように、本発明の合成用反応器において、体積当たりのアンモニア生成速度が優位に増大していることが確認できる。
表1
Figure 0006312494

* 反応管1cm当たり、1時間当たりのアンモニア生成量を表す。
本発明による化学品合成用反応器を用いた化学品の電場合成法では、従来の電場合成法と比較して、体積当たりの化学品生成効率を高めることができるため、用地や設置スペースが限られている場合や、装置コストが問題となる場合において有利に使用することができる。例えば、供給過剰時の再生可能エネルギーの貯蔵、化学品合成、再生可能エネルギーを用いた僻地での肥料用アンモニア供給システム、車載用NOx還元用アンモニア合成装置などに使用することができる。
1:反応器
2:中心電極
3:筒状電極
4:電圧印加手段
5:触媒
6:原料ガス導入口
7:生成化学品排出口
8:絶縁体
11:窒素ガス供給源
12:水素ガス供給源
13:流量制御装置
21:高圧電極
22:接地電極
23:反応管

Claims (2)

  1. 一対の電極と、当該電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、当該電極間に設置する触媒とを用い、当該触媒中の空隙に水素および/または水蒸気と、窒素とを用いた原料ガスを通じて、電極間に放電を生じない電位勾配が10V/mm以上1500V/mm以下の電圧を印加することでアンモニアを合成する方法において、当該電極が筒状または棒状の中心電極と、当該中心電極を覆うように設置された筒状電極からなる一対の電極を用いることを特徴とする、アンモニアの合成方法。
  2. 前記アンモニアの合成方法において、印加する電圧印加手段が直流電源であることを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの合成方法。
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