JP6311936B2 - 体内で一時的なインプラントを展開および排出する方法および装置 - Google Patents

体内で一時的なインプラントを展開および排出する方法および装置 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、「Thermally Degradable Biocompatible Constructs and Methods of Degrading」と題する、2013年2月7日に出願された米国特許仮出願第61/762,196号;「Swallowed Intragastric Balloon Filled via Narrow Extracorporeal Tube」と題する、2012年2月21日に出願された米国特許仮出願第61/601,384号;「Delivery String for Gastrointestinal Applications」と題する、2012年5月10日に出願された米国特許仮出願第61/645,601号;
「Hydrogel Driven Valve」と題する、2012年5月16日に出願された米国特許仮出願第61/647,730号;「Fluid Transfer Device for Hydrogel Constructs」と題する、2012年6月22日に出願された米国特許仮出願第61/663,433号;「Hydrogel Driven Valve」と題する、2012年6月25日に出願された米国特許仮出願第61/663,682号;「Fluid Transfer Device for HydrogelConstructs」と題する、2012年6月25日に出願された米国特許仮出願第61/663,683号;「Payload Delivery System and Method」と題する、2012年7月20日に出願された米国特許仮出願第61/674,126号;および「System for Rapid Hydrogel Construct Degradation」と題する、2012年9月12日に出願された米国特許仮出願第61/699,942号の本出願であり、前述の各出願の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、概して、治療効果をもたらすために体内の空間を一時的に塞ぐ装置の分野に関する。
2010年の世界保健機関のデータによれば、15歳超の米国人1億9,800万人が目標体重を超えている。これら人々のうち、8,900万人が過体重(25<肥満度指数<30)、1億900万人が肥満(肥満度指数≧30)と考えられている。全世界では、20歳以上の成人の14億人超が過体重、5億人が肥満である。肥満により患者は、2型糖尿病、心臓病、脳卒中、胆嚢疾患、および筋骨格系障害など、身体障害を引き起こしかねない多くの疾患の危険性が増加する。健康体重の成人と比較すると、肥満の成人は、糖尿病または高血圧症と診断される可能性が3倍以上高い。米国では、癌に関連した死亡のうち、女性の非喫煙者では5例に1例、男性の非喫煙者では7例に1例(50歳以上)が肥満に起因する可能性があると推定されている。平均して、40歳で肥満であった男性および女性は、健康体重の同年齢者よりも、それぞれ5.8年および7.1年寿命が短い。
胃バイパス手術は、肥満度指数(「BMI」)が40超の患者にとって、現在もっとも確実な治療法である。胃バイパス手術は、肥満に関連した合併症を有する、BMIが35〜39の患者にとっても1つの選択肢となる。胃バイパス手術は、被施術者の大多数に食事量の減少と体重減少をもたらす一方で、生活を変える、胃腸管の永久の解剖学的な修正が必要となり、重度の合併症がもたらされる可能性がある。また、胃バイパスおよび関連外科手術は高額でもあり、約22,500ドルかかる(腹腔鏡下手術)。こうした理由から、米国では肥満外科手術は年間約25万件しか行われていない。
肥満外科手術が適切でない過体重および肥満集団の圧倒的大多数にとって、有効かつ手頃な治療介入は、現在ほとんどない。食事療法や運動は依然として肥満への第一の対処法ではあるが、この方法は、肥満の蔓延をせいぜい遅らせるにすぎない。これまでのところ、薬物療法は用量制限副作用があるか、または有意義な長期有効性に欠けている。
普及し始めている低侵襲性の治療介入の1つが胃内バルーンである。胃内バルーンは内視鏡下で、またはその他の方法を用いて留置することができ、一般に、内視鏡下で除去するか、または体の自然の消化過程に頼って除去する必要がある。
本明細書で説明する装置、方法およびシステムは、肥満に対する効果的な治療法を提供することを目的としている。さらに、本明細書に記載する装置、方法およびシステムは、特定の患者集団に限定されるものではなく、肥満以外の臨床領域に適用することも可能である。
本発明は患者の体内空間を占有する装置および方法に関する。具体的には、この装置および方法は胃の空間内に用いることができる。しかしながら、この装置および方法は、体の任意の部分に用いることができる。
第1の実施例において、本開示の医療装置は、被膜、流体移送部材および排出材料から成る装置アセンブリを含み、その中でリザーバーを定義する装置アセンブリの外周を形成する被膜において、排出材料が被膜の少なくとも一部に連結されることにより、被膜と排出材料とが連結されてリザーバーの周囲に物理的障壁を形成し、さらに、被膜が液体不透過性であり、また、流体移送部材が、物理的障壁を通してリザーバーへの流体の送達を可能にし;展開形状と動作形状を有する装置アセンブリにおいて、展開形状が動作形状より小さく、かつ、患者体内の胃の空間内での装置アセンブリの展開を可能にし;物理的障壁によってリザーバー内に保持される充填材料において、この充填材料が、流体が流体移送部材を通して送達されるのに伴って拡張し、装置アセンブリを展開形状から動作形状に拡張させることにより、装置アセンブリが患者体内の胃の空間の少なくとも一部を占有するよう構成され;ならびに、排出材料の外因性物質への曝露により、物理的障壁における少なくとも1つの経路が開放され、充填材料が患者の体に入って展開形状の大きさの縮小をもたらすことが可能となる。本明細書に述べるように、本明細書で使用される外因性の材料、物質および/または刺激は、通常は患者の体内に存在しない任意の材料または物質(または、設置期間を含め、通常は患者の体内で見られない状態)を含むことができる。多くの場合、外因性の材料、物質および/または刺激は、患者の体の外部に由来する。多くの変形例において、そのような外因性トリガーは、装置が体内に設置される期間の制御を可能にする。いくつかの変形例において、外因性材料は、最初にリザーバーを充填するのに用いられる液体である(例えば、特定の浸透圧を有する液体)。その利点の1つとして、潜在患者集団間で生体の化学反応が異なるため、外因性トリガーの使用が、装置の設置時間の変動を小さくし、また、そのような外因性トリガーを利用する装置、方法およびシステムにより患者の転帰が改善することがある。
本明細書に記載する装置および方法の変形例は、以下の2つの具現の可能性を含むことができる:a)分解は時間とともに生じるが、充填液、排出材料、および装置内の初期状態の選択により精巧に制御される;および/または、b)分解は、展開後に外因性刺激を導入することにより生じる。
流体移送部材は、装置の被膜内の簡素な開口部から、導管またはウィック部材まで任意の数のコンポーネントを含むことができる。流体移送部材は、シール可能な流路を任意選択で含むこともできる。
装置の別の変形例において、流体移送部材は近位端と装置端を有する導管をさらに含み、導管の装置端が、患者による嚥下が可能であるよう柔軟であり、かつ、導管が、シール可能な流路と連結されており、導管の長さは、装置アセンブリが患者の体内に設置され、近位端が患者の体外に位置決めされるときに、リザーバーへの流体の送達を可能にする。装置は、シール可能な経路から引き離すと、シール可能な流路から分離可能である導管を含むこともでき、シール可能な経路が、導管の除去時に効果的なシールを形成するよう構成されている。
特定の変形例において、シール可能な流路は、装置アセンブリが動作形状を取り、導管がシール可能な流路から分離されると、圧潰して実質的にシールされるよう構成されている。
装置のさらなる変形例は、近位端と装置端を有する細長い導管をさらに含み、装置端が、患者による嚥下が可能であるよう柔軟であり、シール可能な流路が、リザーバーから被膜の外部まで伸びている柔軟で細長いトンネルを含み、導管の装置端が、柔軟で細長いトンネル構造内に除去可能に設置されることにより、導管の除去時に、柔軟で細長いトンネル構造が、そこで物質の移動に対する抵抗を高め、シールを形成するに至る。
本明細書に記載する流体移送部材はウィック要素をさらに含むことができ、ウィック要素の第1の端部がリザーバーと流体連通し、ウィック要素の第2の端部がシール可能な流路から伸びることにより、患者の胃内に位置決めされると、ウィックが患者の胃からリザーバーに流体を取り込む。
いくつかの変形例において、流路は、装置アセンブリが動作形状を取るのに伴ってウィック要素を圧縮して流路をシールするよう構成されている。さらなる変形例において、ウィック要素は、装置アセンブリが動作形状を取るのに伴ってリザーバーの中に引っ込むことにより、充填材料がリザーバー内で拡張するのに伴って流路がシールされる。
装置の変形例は、少なくとも1つの開口部を有する被膜を含み、また、少なくとも1つの開口部のそれぞれが、排出材料で覆われている。例えば、排出材料は、被膜にある複数の開口部を覆っている複数の個々の部分を含むことができる。排出材料の少なくとも一部は、展開形状の形に近似する形状を任意選択で有し、排出材料の変形量を低減することができる。
さらなる変形例において、開口部を定義する被膜の一部は、排出材料の一部によって機械的に結合され、物理的障壁を閉鎖する。例えば、特定の実施態様において、被膜の少なくとも2つの縁部が、装置アセンブリの内側に設置される。
本開示の装置は、1つまたは複数の排出材料をリザーバーの内側に設置することにより、排出材料を物理的に体液から分離することができる。
本明細書に開示される任意の装置または方法で使用される充填材料は、拡張すると、体内の天然物質と類似した半固形の軟度を有することができる。
本開示は、胃部や体のその他の領域など、患者の体内空間を一時的に占有する方法も含む。そのような方法は、硬質および/または半硬質材料を含まない柔軟な先端部を有する導管を備え、装置アセンブリおよび柔軟な先端部の嚥下を可能にする装置アセンブリを提供するステップであって、柔軟な先端部が、装置アセンブリのリザーバー内に伸びる端部を有するステップ;胃の空間内で装置アセンブリを展開するステップ(展開ステップは、装置を嚥下するよう患者に指示または誘導することを任意選択で含むことができる);供給管を通じて流体を送達することにより、装置アセンブリを動作形状に拡張し、胃の空間内の十分な体積を占有して治療効果をもたらすステップ;ならびに、供給管を装置アセンブリから引き抜くことで、装置アセンブリが自動でシールされ、装置アセンブリが一定期間胃の空間内にとどまることを可能にするステップを含むこともできる。いくつかの変形例において、装置の展開ステップは、装置アセンブリを嚥下するよう患者に指示するステップと同時に、任意選択で、体外の導管の近位端の制御を維持するステップを含む。
本明細書に記載する方法は、排出材料に連結されて物理的障壁を形成する液体不透過性の被膜材料をさらに備える装置アセンブリを含むこともでき、この方法は、排出材料の崩壊を引き起こし、装置アセンブリの大きさを縮小することを可能にする外因性物質を胃の空間に送達するステップをさらに含む。
外因性物質は、体温より高い温度を有する流体を任意選択で含むことができる。外因性物質は、胃の空間内の温度を上昇させて排出材料の崩壊を引き起こす物質を任意選択で含むことができる。さらなる変形例において、外因性物質は、予測的ながら時間を遅延させて排出材料のトリガーを発生させる目的で、充填液中に存在することもできる。
方法の別の変形例において、装置アセンブリは、リザーバー内に、流体と混合すると拡張する充填材料をさらに含み、流体を送達するステップは、流体と充填材料との混合により装置アセンブリが動作形状に拡張するまで流体を送達するステップを含む。
方法の別の変形例は、複数の装置アセンブリを展開することにより、複数の装置アセンブリが体積を占有して治療効果をもたらすステップを含む。
さらなる変形例において、患者の体内空間を一時的に占有するための方法は:装置アセンブリの外部から装置アセンブリのリザーバー内に伸びる吸湿部材と、リザーバー内に設置された充填材料とを有する装置アセンブリを提供するステップであって、装置アセンブリと吸湿部材とが患者によって嚥下され得るステップ;さらに、胃の空間内に位置決めされたのち、吸湿部材が胃の空間内の流体を吸収し、その流体をリザーバーに送達することにより、流体が充填材料と混合し、装置アセンブリが自動でシールされるまで装置アセンブリを動作形状に拡張させ;ならびに、物質を胃の空間に送達し、装置アセンブリの一部を分解させ、拡張した充填材料をリザーバーから流出させ、患者の体内を通過させるステップを含むことができる。
本開示の装置の別の変形例は、被膜、流体移送部材を備える装置アセンブリを含むことができ、その中でリザーバーを定義する装置アセンブリの外周を形成する被膜において、被膜が液体不透過性であり、また、流体移送部材が、リザーバーへの流体の送達を可能にする柔軟で細長い流路を含み;展開形状と動作形状を有する装置アセンブリにおいて、展開形状が動作形状より小さく、かつ、装置アセンブリの嚥下によって患者体内の装置アセンブリの位置決めを可能にし;リザーバー内に保持される充填材料において、この充填材料が、流体が流体移送部材を通して送達されるのに伴って拡張し、装置アセンブリを展開形状から動作形状に拡張させることにより、装置アセンブリが患者体内の胃の空間の少なくとも一部を占有するよう構成され;ならびに、近位端と装置端を有する細長い導管において、装置端が、患者による嚥下が可能であるよう柔軟であり、細長い導管が、流体移送部材を通して流体を送達するよう構成されており、導管の装置端が、柔軟で細長い流路内に除去可能に設置されることにより、導管の除去時に柔軟で細長い流路の流動抵抗が、充填材料の流出を防ぐのに十分である。
別の変形例において、患者の体内空間を占有するための医療装置は、被膜、流体移送部材および排出材料を含む装置アセンブリであって、その中でリザーバーを定義する装置アセンブリの外周を形成する表面層において、排出材料が被膜の少なくとも一部に連結されることにより、被膜と排出材料とが連結されてリザーバーの周囲に物理的障壁を形成し、さらに、流体移送部材が、リザーバー内に伸びる柔軟で細長い弁を含む装置アセンブリ;装置アセンブリの外周の外側から伸びる近位端と、柔軟で細長い弁を通って伸びる柔軟な装置端とを有する導管であって、柔軟な装置端が、装置端および装置アセンブリの嚥下を可能にするコンプライアンスを有する導管;物理的障壁によってリザーバー内に保持され、また、流体が流体移送部材を通して送達されるのに伴って拡張し、装置アセンブリを展開形状から動作形状に拡張させることにより、装置アセンブリが動作形状で患者体内の胃の空間の少なくとも一部を占有するよう構成されている充填材料を含み;導管装置端は、動作形状を取ると、柔軟で細長い弁から除去可能であり、柔軟で細長い弁からの装置端の除去時に、柔軟で細長い流路の流動抵抗が、そこから充填材料が流出するのを防ぎ;ならびに、体内で自然に生成されない物質への排出材料の曝露により、排出材料が予測可能な方法で崩壊し、物理的障壁における少なくとも1つの経路が開放される。
患者体内の胃の空間を占有するための医療装置の別の変形例は:被膜および流体移送部材を含む装置アセンブリ、その中でリザーバーを定義する装置アセンブリの外周を形成する表面層;導管であって、装置アセンブリの外周の外に伸びる近位端と、流体移送部材を通って伸びることにより導管がリザーバーと流体連通している装置端とを有する導管であって、導管が、流体を胃の空間からリザーバーに入れる吸湿材料を含む導管;物理的障壁によってリザーバー内に保持され、また、流体が流体移送部材を通して送達されるのに伴って拡張し、装置アセンブリを展開形状から動作形状に拡張させることにより、装置アセンブリが動作形状で患者体内の胃の空間の少なくとも一部を占有するよう構成されている充填材料であって、動作形状において拡張した充填材料が、流体移送部材を閉鎖し、導管がリザーバーに流体を入れるのを防ぐ充填材料を含む。
さらに別の変形例において、被膜全体が排出材料を含むことにより、外因性トリガーが装置全体の崩壊を引き起こし、破壊プロセスを開始することができる。
患者の体内空間を占有するための装置の別の変形例は、被膜、流体移送部材および排出材料を含む装置アセンブリを含み、その中でリザーバーを定義する装置アセンブリの外周を形成する被膜において、排出材料が被膜の少なくとも一部に連結されることにより、被膜と排出材料とが連結されてリザーバーの周囲に物理的障壁を形成し、さらに、被膜が液体不透過性であり、また、流体移送部材が、物理的障壁を通してリザーバーへの流体の送達を可能にし;展開形状と動作形状を有する装置アセンブリにおいて、展開形状が動作形状より小さく、かつ、患者体内の胃の空間内での装置アセンブリの展開を可能にし;リザーバーに流体が入ることで、装置アセンブリを展開形状から動作形状に拡張させることにより、装置アセンブリが患者体内の胃の空間の少なくとも一部を占有し;ならびに、外因性物質の投与により、物理的障壁における少なくとも1つの経路が開放されることにより、流体がリザーバーから出て、展開形状の大きさの縮小がもたらされる。
本明細書に記載する装置は、薬物、製剤またはその他の作用物質の送達のために使用することもでき、これらの品目は、装置の被膜上、リザーバー内、装置の充填材内、または装置の任意の場所に送達することができる。そのような薬剤は、時間とともに排出され得る。
パーツの構成および組み合わせの多様な新しい細部ならびにその他の利点を含む本発明の上記およびその他の特徴を、以下に添付の図面を参照してより具体的に説明し、請求項に記載する。本発明を具現する特定の方法および装置は、例示として示されるものであり、本発明を限定するものでないことが理解されよう。本発明の原理および特徴は、発明の範囲を逸脱することなく、多様かつ多数の実施態様に使用することができる。
本明細書に記載する方法、装置およびシステムの上述およびその他の目的、特徴および利点は、添付の図面と併せて、以下の説明から明らかとなるであろう。添付の図面の参照文字は、各図で同じパーツを示している。各図面は必ずしも正確な縮尺ではなく;本発明の原理を例示することに重点を置いている。図面は次のとおりである:
図1Aは、動作形状を取る前の胃の装置アセンブリの実施例を示す。 図1Bは、体内の空間を占有するのに使用する装置アセンブリの実施例の部分断面図である。 図1Cは、体内の空間を占有するのに使用する装置アセンブリの実施例の部分断面図である。 図1Dは、装置アセンブリが動作形状を取っているときの、図1Aに示す装置の変化例を示す。 図1Eは、膨張、拡張またはその他の方法で遷移して所望の動作形状を実現した後の装置アセンブリを示す。 図1Fは、医師、患者またはその他の介護者が、体から装置アセンブリの排出の開始を要望した後の装置アセンブリの状態を示す。 図2は、その外側の「被膜」が、材料リザーバーまたはポケットを定義する、水和または動作形状にある装置アセンブリまたは構造体を示す。 図3Aは、多様な動作形状を有する装置アセンブリ100のさらなる変形例を示す。 図3Bは、多様な動作形状を有する装置アセンブリ100のさらなる変形例を示す。 図3Cは、多様な動作形状を有する装置アセンブリ100のさらなる変形例を示す。 図3Dは、多様な動作形状を有する装置アセンブリ100のさらなる変形例を示す。 図3Eは、多様な動作形状を有する装置アセンブリ100のさらなる変形例を示す。 図4は、本明細書に記載する装置アセンブリとともに使用するシール可能な流路も有する流体移送部材の変形例を示す。 図5はトンネル弁の変形例を示す。 図6Aは、装置アセンブリの被膜の陥入部の変形例の部分図を示す。 図6Bは、外因性トリガーに反応して装置を開放するのに役立つエネルギー蓄積要素をさらに有する被膜の陥入部を備える装置アセンブリの内部の部分図を示す。 図6Cは外因性トリガーに反応して装置を開放するのに役立つエネルギー蓄積要素をさらに有する被膜の陥入部を備える装置アセンブリの内部の部分図を示す。 図6Dは、排出材料が被膜の表面に設置された装置アセンブリの別の実施例の概略図を示す。 図7Aは装置アセンブリの分解組立図の一例を示す。 図7Bは装置アセンブリの分解組立図の一例を示す。 図8Aは、それ以外は不透過性の材料表面を通る流体透過経路を制御する装置アセンブリの一部のさらなる変形例を示す。 図8Bは、それ以外は不透過性の材料表面を通る流体透過経路を制御する装置アセンブリの一部のさらなる変形例を示す。 図9Aは、1つまたは複数の流体輸送部材を含む、本明細書に記載する装置の別の態様を示す。 図9Bも、これに取り付けられている送達システムを有する装置を示す。 図10Aは、装置アセンブリのリザーバー内の充填材料の拡張によって動かされる弁の実施例である。 図10Bは、装置アセンブリのリザーバー内の充填材料の拡張によって動かされる弁の実施例である。 図10Cは弁の別の変形例を示す。 図10Dは弁の別の変形例を示す。 図10Eは、ハイブリッド流量制御層がそれぞれ概して長方形であり、不透過領域および透過領域が三角形であるハイブリッド弁を示す。 図10Fは弁アセンブリの分解図を示す。1つの流量制御層にある透過領域が、例えば円領域であってよく、また、不透過領域が、円形の透過領域の周囲に配置された環形であってよい。 図11Aは、装置のリザーバー内に伸びる流体ウィックを含む流体輸送部材を有する装置の別の変形例を示す。 図11Bは、液体を液体ウィック構造の吸収ウィック材に吸引させ、さらに、湿ったウィックから引き出す、液体に浸漬された液体ウィック構造の外側部分を示す。 図12Aは、第2の内部バッグ、袋またはその他の容器に流動的に連結された液体ウィック構造の例示的な実施態様を示す。 図12Bは、複数の液体ウィック構造を有する装置の別の実施態様を示す。 図12Cは、2つ以上の従属部分に分かれている単一の液体ウィック構造の内側部分を示す。 図12Dは、リザーバーの内部の一部に装着されているウィック構造を示す。 図13Aは、材料が装置内部から流出するのを防ぐシール可能な流路を形成する、上に説明したトンネル弁の変形例を示す。 図13Bは、図13Aの線13B−13Bに沿った、トンネルの横断面図を示す。 図13Cはトンネル閉鎖を示す。 図14は、別の医療装置に頼ることなく摂取または嚥下によって装置を位置決めする能力を高める、錠剤、カプセル剤、スリーブまたはその他の形態などの経口投与形態の中に入るように圧縮された装置アセンブリを示す。 図15Aは、医療装置適用時に幅広く使用されている材料、架橋ポリアクリル酸または架橋ポリアクリルアミドのいずれかから成るヒドロゲルを示す。 図15Bは、医療装置適用時に幅広く使用されている材料、架橋ポリアクリル酸または架橋ポリアクリルアミドを示す。 図15Cは、さまざまなpHの溶液中のキトサン/ポリ(ビニルアルコール)超多孔質ヒドロゲルの膨潤性能を表す。
以下の例示は本明細書に記載する発明の実施例である。特定の実施態様の特徴の組み合わせ、または特定の実施態様自体の組み合わせは、本開示の範囲内にあると考えられる。本明細書に記載する方法、装置およびシステムは、胃または胃の空間の中で用いられるとして説明されるが、本開示の装置、方法およびシステムは、空間の一時的な占有が必要または有益と考えられる他の身体部分に使用することができる。本開示は、本発明の譲受人に譲渡された、2011年3月2日に出願された米国特許出願公開第2011/0295299号に関し、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
図1Aは胃の装置アセンブリ100の実施例を示す。この実施例では、胃の装置アセンブリまたは構造体100は、長期間、(哺乳類の典型的な)胃に滞留することができる。そのような装置の利点の1つは、構造体100が、部分的または完全に展開すると、胃内で体積を占有し、例えば満腹感を刺激するなどの治療効果をもたらし、また、正常な身体機能により体から通過することに抵抗することである。以下に例示するように、構造体は一般に:展開前構成(図1A);展開済または動作構成(図1D、1E);および排出構成(図1F)の3つの状態から成る。上述したように、装置は体積の占有を含まない治療的有用性(例えば、薬物送達、隣接組織の分離による空洞の形成など)のために使用することもできる。
図1Aは胃2内で位置決めした後の装置100の変形例を示す。本明細書に記載するように、装置100の初期構成は、体内での位置決めを可能にするコンパクトな状態を含む。装置は、錠剤型の構成またはその他の嚥下が可能な任意の形状であり得る。別法として、装置100は、内視鏡型の装置、カテーテルまたはその他の位置決め医療装置を使用して位置決めすることができる。
消化管/胃の空間で使用される装置について、装置アセンブリ100は、自然の摂取または送達システム(カテーテル、内視鏡もしくはその他の医療装置など)の使用によって体内に位置決めすることができる。送達システムは、比較的大きな物体の摂取を容易にする経口投与形態(図示せず)を任意選択で含むことができる。他の実施態様では、システムは、設置された構造体を体の外部から操作または制御することを可能にするテザーを含む。アセンブリ100は、より侵襲的な外科手術または内視鏡手術によって胃に設置することもできる。
図1Aには、胃2内で展開した直後であり、動作する準備ができている装置100を示す。本明細書に述べるように、装置100は、図示する構成で展開することができる。別法として、装置は、患者による嚥下が可能なカプセルまたは錠剤型のケーシング内に収容することができる。嚥下すると、ケーシングは容易に溶解または分解し、図示する構成になる。胃の中の適切な位置に収まると、アセンブリ100は、体内の体積/空間を占有するために拡張し始める。拡張は、(図示するように、任意選択でカテーテル、膨張チューブまたはその他の送達システムを使用し)充填材料の水和またはその他の活性化などの手動膨張によって、体液の吸収によって、装置アセンブリ内に事前に設置されている物質の遠隔作動によって、および/またはアセンブリへの流体の送達によって生じることができる。装置の変形例は、そのような拡張手段の組み合わせも含む。
図1Aに示す変形例は、装置100から患者外部に伸びる部材110を含む。この変形例では、部材110は、装置100の内部に流動的に連結された流体輸送部材を含み、装置100内への物質および/または流体の送達を可能にする。図1Aは、流体の送達により装置内の充填材料108を拡張させるような、流体輸送部材110の変形例に連結可能な例示的な流体源90を示す。例示する本実施例では、流体輸送部材は導管を含む。しかしながら、本明細書に記載する装置の代替的な変形例は、患者の体内に滞留する流体輸送部材を含む。装置100の代替的な変形例は、体内への装置100の適切な設置を確保する送達または位置決めシステムとして機能する部材110も含む。そのような送達システムは、装置内部と流動的に連結されていても、またはされていなくてもよい。以下に説明する変形例では、装置は、体内に残るものの、装置100に引き続き流体を搬送し、動作形状を取ることを可能にする1つまたは複数の流体輸送部材を含むことができる。
図1Bは、体内の空間を占有するのに使用する装置アセンブリ100の実施例の部分断面図である。この変形例では、装置アセンブリ100は、流体、固形物質、半固形物質などを含むがこれに限定されないさまざまな物質を保持することができるリザーバーまたはポケット104を形成する材料表面または被膜102を有する。例示する変化例において、リザーバー104は、流体の添加時に大きさが膨潤することが可能な水和ヒドロゲル顆粒などの充填材料108を保持する。しかしながら、リザーバー104内には任意の数の物質を収容することができる。装置および/または方法の代替的な変形例は、充填材料を含まないアセンブリを含み;より正確には、アセンブリを展開してからリザーバー104内に入れることができる。別法として、または組み合わせで、リザーバーには、気体、液体またはその他のゲル状の物質を充填することができる。
他の変形例では、装置アセンブリ100は空のリザーバーを含むことができ、このリザーバーは、体の中で展開させ、その後で充填材料またはその他の物質を充填することができる。例えば、そのような変形例は、導管を通じてリザーバーに送達される液体充填材料を含むことができる。装置を所望の動作形状に拡張させるのに必要な液体の体積は事前に決定することができる。いくつかの変形例において、この体積は、任意の数の圧力検出素子を用いて、導管内の背圧またはリザーバー内の圧力を測定して確認することができる。
図1Bは、流体移送部材に連結された、および/または流体移送部材の一部を形成するシール可能な流路112の変形例も示す。この実施例では、シール可能な流路112は、装置100の被膜102の外周の外側に伸びる。装置100のさらなる変形例は、大幅に短縮されたシール可能な流路112を含むことができる。またさらなる変形例では、装置アセンブリ100は、シール可能な流路112を省略することができる。
本明細書に述べるように、被膜102は、これに連結される排出材料106を含み、排出材料106は、排出材料の分解、活性化または破壊のすぐ後に体からのアセンブリ100の排出の開始を可能にする。装置アセンブリ100が動作形状になると、所定の期間、または患者が所望の治療効果を得るまで動作形状を保持することができる。装置アセンブリ100の体からの排出を開始するには、外因性の材料、物質または刺激を患者に投与する。この物質は、直接的または間接的に排出材料に作用し、障壁を崩壊してリザーバーの内容物が体に曝露されるようにする特性を有する流体またはその他の活性化剤を含むことができる。例えば、外因性物質は排出材料を融解させる加熱流体を含むことができる。別法として、外因性材料は、胃の中の流体の温度および/または酸性度を変化させることにより、流体の特性を強化して、直接的または間接的に排出材料への作用を開始することができる。さらなる変形例において、排出材料は、本明細書に説明するように、障壁を効果的に形成し、外因性刺激(例えば、磁場、超音波、赤外線加熱、コヒーレント光、電磁信号、マイクロ波場など)の使用によって分離または脱落する材料を含むことができる。
図1Bは、排出材料106が、装置100を送達するのに用いられるケーシングの形状および/または大きさに近似する形態である変形例を示す(この実施例では、排出材料106は錠剤型である)。そのような構成の利点の1つは、過剰に折り畳んだり曲げたりすることなく、排出材料106をケーシング内に位置決めすることができることである。
図1Cは、装置アセンブリ100の別の変形例の部分図を示す。この変形例では、排出材料106は、リザーバー104の内部から被膜の縁部を結合するか、または他の方法で接合する。そのような構成は、体の局所環境(例えば胃または消化管内の流体)から排出材料106を保護する。排出材料は、本明細書に記載するように、外因性材料を体に添加することにより、やはり活性化および/または分解され得る。しかしながら、リザーバー内に排出材料を位置決めすることで、被膜102を、装置アセンブリ100の故意でない排出を防ぐ追加的な保護層として機能させることが可能となる。排出材料106は、被膜の縁部を結合する層を含むことができる。
図1Cは、シール可能な流路112の変形例も示す。この実施例では、シール可能な流路112は、被膜102の外周の外側に伸びていない。装置100のさらなる変形例は、大幅に短縮されたシール可能な流路112を含むことができる。またさらなる変形例では、装置アセンブリ100は、シール可能な流路112を省略することができる。
図1Dは、装置アセンブリ100が動作形状を取っているときの、図1Aに示す装置100の変化例を示す。動作形状は、展開状態とは異なる任意の形状を含み、その形状により装置が、治療効果をもたらすために体内の体積または空間を占有するという意図された効果を果たすことができる。例示する実施例では、医師またはその他の医療従事者が、本変形例では導管114を含む流体輸送部材110を介して、リザーバー104に流体を送達し、充填材料108を膨潤させる。本明細書に述べるように、その他の変形例は充填材料を含まない装置アセンブリを含み、導管114は、装置アセンブリが動作形状を実現することを可能にする流体および/またはその他の物質を単に送達する。
体の外側に伸びる導管114を用いると、医師は、導管114を通して水や蒸留水などの水和液を送達することができる。一般に、所定体積の液体は、手動または機械で導管の外側の端部に送り込むことができ、液体の体積は、装置アセンブリの特定の大きさまたは所望の動作状態に基づいて事前に決めておく。いくつかの変形例において、液体の体積は、導管の長さに依存する可能性もある。
導管114は、装置のリザーバー104に物質を移送するのに用いることができる。例示する変形例では、導管114は、装置アセンブリ100が体内で展開した後に、患者の体外からリザーバー104に流体を移送する。別法として、または組み合わせで、流体移送部材は、体内からリザーバーに液体またはその他の流体を移送するウィック型の装置を含むことができる。
図1Eは、装置アセンブリ100が膨張、拡張、またはその他の方法で遷移し、所望の動作形状を実現した後の装置アセンブリ100を示す。医師は、胃の中に挿入した内視鏡(図示せず)、または超音波もしくはX線画像診断などの断層撮影を用いて、装置アセンブリ100の形状を観察することができる。別法として、または組み合わせで、動作形状は、所定体積の流体、液体および/または気体がリザーバー104に送達された後に実現され得る。さらに、装置の変形例は、医師が装置アセンブリ100の方向および/または大きさを確認することができる、1つまたは複数のマーカー(例えばX線不透過性マーカー)116を含むことができる。
上述したように、アセンブリ100のこの特定の変形例は、流路112を通じて被膜102に連結され、リザーバー104内に伸びる導管114を含む。別法として、導管114は、被膜に直接的に連結されていてもよい。装置アセンブリ100が動作状態を実現すると、導管114は、装置アセンブリ100から引き抜くことができる。シール可能な流路112を使用するこれらの変形例では、導管114を引き上げることにより、シール可能な流路112が圧潰または圧縮され、それにより、リザーバー104の内容物が装置アセンブリ100から流出するのを防ぐ。別法として、または組み合わせで、リザーバー104内に設置されたシール可能な流路112は、リザーバー内の圧力増加によりシールされ得る。つまり、リザーバー104内の同一の圧力が、装置100の拡張を引き起こし、また、リザーバーからシール可能な流路112を通って材料が流出できない程度に、シール可能な流路112の閉鎖、圧縮またはその他の直径縮小も引き起こす。
特定の変形例において、導管114は、摩擦のみによってシール可能な流路112内の適切な位置に保たれる。導管の引き上げは、装置100から離れた方向に導管を引っ張ることによって行う。この引き上げ作業の初期段階では、拡張した装置100は一般に、拡張した装置100が食道括約筋に達するまで、導管とともに胃内を上方へ移動する。括約筋によって装置アセンブリのさらなる上方移動が抑えられると、その後にさらに牽引力を加えることで、導管114を流路および患者から引き上げることができる。
導管114を引き上げると、本明細書に記載するように、流路は効果的にシールされ、
流体またはその他の物質のリザーバー内外間の移動を防ぐ。特定の変形例において、流路は、その中に設置された導管またはその他の部材の除去後に、自然にシールされる。さらなる変形例において、流路の長さに沿って作用する拡張した充填材によって引き起こされる静水圧および/または圧力は、流路のシールに役立つことができる。
図1Fは、医師または患者が体から装置アセンブリ100の排出の開始を要望した後の装置アセンブリ100の状態を示す。上に説明したように、外因性材料120が、胃(または可能な場合には体の他の部分)に送達される。外因性材料120(または体外から活性化された体液)が排出材料106に関与するのに伴って、排出材料が、外因性材料により生じた状態に反応し、分解、溶融、破壊し始めるか、または他の方法で不安定になり始めることにより、被膜102の物理的障壁が損なわれる。上述したように、装置のさらなる変形例は、外因性材料の代わりに、またはこれに追加して、外因性刺激とともに使用することができる。例えば、外因性物質は排出材料に直接的に作用することができ、例えば、高温および/または高pH値の物質を供給して排出材料を崩壊させ、充填材料が、胃内の流体と相互作用すること、および/またはリザーバーから胃に入ることを可能にする。別法として、外因性材料は、体内の流体と相互作用し、直接的または間接的に排出材料を活性化および/または分解することができる。
代替的な変形例では、正常な胃環境において、時間の経過により、排出材料、または被膜上の追加領域が分解するか、または不安定になる。そのような場合、追加領域は、所定の時間ののちに装置の排出を確実にする安全機構として機能することができる。例えば、図1Fに示す変形例において、排出材料106の領域の一部は、外因性刺激または外因性材料に反応することができるのに対し、別の排出材料106は、時間とともに破壊することができる。別法として、または組み合わせで、図1Fに示すように、外因性刺激は、外因性材料120と組み合わせて使用し、排出材料の崩壊を引き起こすことができる。別の変形例において、外因性刺激130を用いて、(外因性材料を用いずに)排出材料106に直接的に作用し、排出材料106の崩壊を引き起こし、患者から装置アセンブリ100を排出するプロセスを開始することができる。
図1Fは、装置アセンブリ100が動作形状から縮小するのに伴って、リザーバー104から流出し、被膜102および充填材料108の体からの通過を可能にする充填材料108を示す。特定の変形例において、流出する充填材料108の軟度は、食塊の軟度と同程度またはこれに近似する。充填材料の軟度が、体内を移動する自然発生的な粒子と合っていると、充填材料108が消化管の残りの部分を通過しやすくなる。特定の状況において、排出材料106の不安定性または分解により、体液とリザーバー104の内容物との混合が可能となり、これにより充填材料が液化し、装置アセンブリ100の動作形状または状態からの縮小を促進する。図示はしていないが、装置アセンブリの形状が縮小するのに伴って、消化管の筋肉の蠕動運動が働き、装置100の材料を押し出し、装置100の被膜102の消化管通過を可能にし、最終的に被膜102が体外に排泄される。装置アセンブリの特定の変形例は、胃腸管の通過を助けるために、柔らかな、滑らかな、および/または順応性のある構成を有するように作ることができる。
図1Aから1Fは、患者の体内空間を占有するための装置および方法、特に、胃の空間内で使用するそのような装置の変形例を示す。しかしながら、上述の原理は、以下に記載するように、装置のいくつもの変形例とともに使用することができる。本明細書に述べるように、装置のさまざまな変形例の組み合わせに加え、そのような変形例の特徴の組み合わせは、本開示の範囲内にあると考えられ、そうした組み合わせは、互いに矛盾しない。
図2に示す実施態様では、構造体1000は水和形状または動作形状にあり、一般に扁平楕円体の構造を有し、その外側の「被膜」が材料リザーバーまたはポケット1010を定義する。リザーバー1010は、構造体を動作形状に維持する物質を保持するための内部体積1015を封入する、薄く柔軟な材料表面または被膜1013によって囲まれている。そのような変形例の1つでは、リザーバー1010は充填材料1200を収容し、充填材料1200は、液体または半固形またはゲル状の材料であってよい。一般に、充填材料1200の体積は最初、つまり、構造体1000が展開前の初期状態にあるときには小さい。充填材料1200の体積は構造体の展開後に増加する。図2の構造体1000は、完全に拡張した状態または動作状態を示すが、明確にするために、充填材料1200の代表的な部分のみ図示する。
拡張していない初期状態の構造体1000から動作状態への遷移は、リザーバー1010に封入されている充填材料1200の体積が増加することによりもたらすことができる。さらに、体積は、事前にリザーバー1010内にある充填材料の拡張および/または膨潤によって拡張させることができる。例えば、本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願公開第2011/0295299号に記載されるように、ある例示的な実施態様の初期状態の充填材料1200は、所定体積の乾燥ヒドロゲル顆粒である。この乾燥ヒドロゲル顆粒は、適当な液体、一般に水溶液に曝露されると、乾燥体積の例えば10〜400倍に膨潤することができる。
図2に示す変形例では、医療従事者またはユーザーが胃内で構造体1000を展開すると、胃内の水性液体がリザーバー1010に移動し、液体のスラリーおよび実質的に完全に水和したヒドロゲルを形成する。よく知られているように、ヒドロゲルは周囲の水分を吸収し、ヒドロゲルの膨潤が生じる。図2の実施態様では、乾燥ヒドロゲルの体積は、完全に膨潤した無制約状態でリザーバー1010の体積をわずかに超える体積を有するよう事前に選択する。制約下では、ヒドロゲルは制約体積の限界を超えて膨潤することはできない;しかしながら、制約されたヒドロゲルは、内容物に対して圧力をかけることができ、また圧力をかける。したがって、リザーバー1010は、過度の膨潤ヒドロゲルが充填されると(つまり、膨潤ヒドロゲルの無制約体積が、封入された内部体積1015よりも大きいと)、構造的に自立構造となる。別の実施態様では、リザーバー1010は、別の充填材が充填され、圧力がかけられている。その拡張状態では、リザーバー1010は、外圧下で変形できるほど弾力性があってよく、また、圧力が取り除かれると、その変形前の形状に戻る。またさらなる変形例では、しばらくすると硬化し、独自の骨格構造物となるか、または皮膜を支持するような充填材料を選択することができる。そのような充填材は、胃または消化管内の環境に基づいて最終的に分解するよう選択することができる。
本開示に基づくアセンブリ1000は、液体および/または気体に対し実質的に不透過性の材料表面または被膜1013を含むことができる。これらの実施態様では、充填材料1200は、それぞれ液体または気体であってよい。加えて、充填材料1200は、水和すると固形、半固形、または流体状のゲルもしくはスラリーになるヒドロゲルなどの流体膨潤性材料であってよい。図2に示すように、実質的に不透過性の被膜1010を含む実施態様は、被膜を通って流体が移動できるようにする流体輸送部材1100をさらに含む。いくつかの実施例では、上述したように、流体輸送部材は、追加的な流体管に連結してもしなくてもよいシール可能な流路を含む。さらなる変形例において、流体輸送部材は局部的な液体移送部材1100を含むことができ、この部材1100は、被膜1013を通して開口部1020に配置され、リザーバー1010の内外間の流体の移動を促進する。そのような実施例の1つは、「Resorbable Degradation System」と題する、2012年8月11日に出願された米国特許仮出願第61/723,794号に見られ、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
上述したように、装置アセンブリ1000が、実質的に流体不透過性材料表面を有する特定の変形例において、拡張した動作形状の構造体1000は、排出されるまで無期限に胃または体内の他の部分にとどまることができる。したがって、上述したように、本開示の装置は、構造体1000の大きさを動作形状から縮小して最終的に体を通過できるようにする排出材料1400を含むことができる。そのような活性排出材料1400の構成により、構造体の必要に応じた排出が可能となる。上述したように、活性化、分解、またはその他の方法で不安定にされると、排出材料は、リザーバーおよび装置アセンブリから充填材料が移動できるようにする。いくつかの変形例では、排出材料の活性化により、装置1000の被膜1013にある通路が開放される。別法として、または組み合わせで、排出材料の活性化により、リザーバー周囲に障壁を形成する被膜の完全性を低下させることができる。障壁が損なわれると、充填材料は安全に体に入る。手段にかかわらず、排出材料の活性化と充填材料の排出により装置1000が圧潰され、装置1000の体からの(この変形例では下部消化管からの)放出または除去に至る。上述したように、本明細書に記載する装置の変形例は、外因性物質への曝露により活性化される排出材料を含む。
特定の変形例において、動作形状にある装置アセンブリ1000は非常に扁平な楕円体を有し、被膜1013は、柔らかく耐引裂性があり柔軟で、実質的に非弾性であり、かつ非自己接着性の薄いフィルム状の材料であり得る。そのような特徴は、投与のために小さな経口製剤に圧縮する必要のある装置にとって有益であり得る。特定の実施例では、被膜1013は、0.038mm(0.0015インチ)厚のポリエーテルポリウレタンフィルムを含む。簡単な変形例では、扁平楕円体は、材料上面と材料下面を形成する皮膜から作成することができ、材料上面と材料下面とが、図2のシーム1004に示すように互いにシールされる。装置1000をシールするそのような手段の1つは、隣接する材料の外縁部周囲の超音波溶着を含む。以下にさらに詳細に記載するように、可能な組立方法において、材料上面および材料下面は、公称上は同一で実質的に円盤状の材料として形成し、その周囲の大部分を帯状に溶着し、その後で未溶着部分を通して反転(裏返しに)する。アセンブリを反転すると、この溶着した材料が、突出するシーム1004を形成する。
図3A〜3Eは、さまざまな動作形状を有する装置アセンブリ100のさらなる変形例を示す。本明細書に開示される図に示される形状は、装置の可能な変形の実施例であることが理解されよう。図3Aは、ドーナツ形(すなわち、装置アセンブリ100の中央または中央近くに開口部103を有する扁球形)を有する装置100を示す。図3Bは、長方形または正方形のような形を有する装置アセンブリ100を示す。図3Cは、三角形の形をした装置アセンブリ100を示す。この場合も、図示した変形例は追加的に開口部103を含む。いくつかの変形例は接触面を有することができ、また別の変形例は、図示するように、1つまたは複数の開口部103を組み込むことができる。図3Dは、装置アセンブリ100を形成する複数の突出部132を有する形状を有する装置アセンブリ100を示す。突出部の数や方向は、図示したものと異なっていてもよい。図3Eは、三日月形を有する装置アセンブリ100の変形例を示す。
図3A〜3Eに示す装置は、開口部103の内側または形状の外側に設置された排出材料106も示す。図3A〜3Eに示す変形例は、本明細書に記載する装置アセンブリの追加の特徴も含むこともできる。
別法として、排出材料は、機械的に被膜の縁部を閉鎖するフィラメント、クリップ、バンド、キャップまたはその他の構造物を含むことができる。さらに、以下に記載するように、負荷バネまたは圧縮スポンジまたはその他の材料などの蓄積エネルギー源を、排出アセンブリに含めることができ、そのような運動エネルギーは、排出材料の活性化に応じて同様に排出され、これによりそのようなアセンブリの性能も改善することができる。
図4は、本明細書に記載する装置アセンブリとともに使用するためのシール可能な流路1110も有する流体移送部材1100の変形例を示す。この実施例では、流体移送部材1100は、シール可能な流路1110として機能するトンネル弁を通る細長い流体管、つまりチューブも有する。トンネル弁1110は、材料表面の上側1014もしくは下側1016にある開口部、または装置アセンブリのシーム1004の開口部に位置決めすることができる。トンネル弁1110のこの変形例は、装置アセンブリのリザーバー内に伸びる細長い部分1022を含む。いくつかの変形例において、トンネル弁は、シーム1004を超えて、または、上述するように装置アセンブリの外面を超えて伸びることができる。
図4に示すように、流体輸送部材の一部は、開口部1020を形成する2つの層を有することができるトンネル弁1110を含む。開口部1020は、流体輸送部材1100の残りの部分がリザーバーに流体を送達できるようにする流路を形成する。この変形例では、流体輸送部材1100はさらに導管を含む。しかしながら、本明細書に述べるように、流体輸送部材は、装置のリザーバーへの流体の送達を可能にするウィック型装置または任意の流体源を含むことができる。同じく本明細書に述べるように、装置の変形例では、流体輸送部材1100の一部が、トンネル弁1110から分離可能であり、分離により、トンネル弁1110が、リザーバー内から流体またはその他の物質の放出を防ぐことができるようにする。トンネル弁1110のシールは、リザーバー内の圧力を高めることで行うことができる。別法として、または組み合わせで、数多くのその他の機構で、トンネル弁1110の開口部1020のシールまたは閉鎖をもたらすことができる。例えばさらなる変形例では、開口部1020を形成する表面は、接触した状態でシールできるか、または、トンネル弁1110の長さとその柔軟な性質が相まって、拡張ヒドロゲルなどの物質が、トンネル弁の細長い部分1022を通って移動するのを単に困難にすることができる。
図4は、トンネル弁1110を通ってリザーバー内に及ぶように伸びる導管1100も示す。しかしながら、代替的な変形例では、導管1100の装置端は、トンネル弁1110の開口部1020の内部にとどまっていてよい。
図5に示すように、トンネル弁1110の1つの変形例では、トンネル弁1110は、おおよそ大文字のTの形をしており、Tの縦棒は細長い管1022を含み、Tの横棒は、部分的に、上述するように被膜に取り付けることができる拡大された取り付け面を形成する。図5からわかるように、トンネル弁1110は、シーム1004の開口部を通して配置することができる。
トンネル弁を形成するために用いられる材料のいくつかの例に、薄いフィルム状の材料がある。例えば、変形例には、装置の材料表面または被膜に使用される材料に似た特性を有するトンネル弁材料を含む。さらなる材料に、ポリウレタン、ナイロン12およびポリエチレンがあるがこれに限定されない。そのような層は、厚さ0.025〜2.54mm(0.001〜0.1インチ)であってよい。ある実施例では、トンネル弁は厚さ0.038mm(0.0015インチ)である。
上に説明したように、装置アセンブリの変形例は、被膜の一部に連結されて障壁を形成し、装置のリザーバー内の物質を保持する排出材料を含む。図6Aは装置アセンブリ100の被膜102の陥入部126の変形例の部分図を示す。本明細書に説明するように、被膜102は、シーム118において接合された第1の表面122と第2の表面124を含むことができる。シーム118は、排出領域128として機能することを目的とした、任意の数の未接合部分を含むことができる。図示した実施例では、排出領域128は被膜102の陥入部126によって囲まれている。被膜の陥入部126は、被膜102に、タック、折り目、ひだ、膨らみ、拡張部などを含むことができる。別法として、または追加的に、陥入部126は、シーム118内ではなく、被膜102の第1の表面122内または第2の表面124内に形成することができる。
陥入部126の排出領域128は、通常、排出材料106によって流動的にシールされた通路を形成する。排出材料は機械的な閉鎖(例えばステープル型構造、または陥入構造と一緒に束ねるフィラメント)を含むことができる。別法として、または組み合わせで、排出材料106は、陥入部126の縁部の一時的なシールまたはその他の接合を含むことができる。さらなる変形例では、排出材料は被膜の外面から外側に伸びることができる。いくつかの変形例において、排出材料106は、陥入部126上に、外因性物質の送達によって生じる温度上昇による影響を受けるほど被膜の近くに配置される。
装置アセンブリ100の他の変形例は、排出領域128の迅速でより完全な開放を促すエネルギー蓄積要素を含む。図6Bは、被膜102の陥入部126を備える装置アセンブリ100の内部の部分図を示す。図6Aの変形例に関して説明したように、この変形例の排出材料106は、陥入部126を縛ることにより一時的なシールを形成する。この変形例では、エネルギー蓄積要素127は排出領域128の陥入部126内に配置され、さらに、排出材料106で縛られた領域内に配置される。
エネルギー蓄積要素127は、一般に、例えばラテックスフォームなどの圧縮可能な弾性材料である。いくつかの変形例では、エネルギー蓄積要素127は、一般に、陥入部126の直径よりも少なくとも部分的に小さい直径を有する円筒形である。図6Aに示すように、装置100が体内で展開すると、排出材料106はエネルギー蓄積要素の部分で陥入部126の周囲を固く縛られ、それにより、陥入がシールされると同時にエネルギー蓄積要素が圧縮される。エネルギー蓄積要素127における弾性材料のこの圧縮が、陥入部126の周囲を縛られた排出材料において張力を生じ、この張力は、陥入のみをシールするのに用いられる排出材料の結び目における張力よりも大きい。
図6Cは外因性トリガーが用いられて排出材料106が活性化された後の陥入部分126を示す。図に示すように、排出材料はいくつかの小さな部分に分解し、陥入部126が開放され、充填材料を排出する(明確にするために図示せず)。エネルギー蓄積要素によって大きな張力が発生することにより、そうでない場合よりも、より早く、より迅速で、かつより完全に排出材料の分解が促される。
排出材料の例は、ポリ(カプロラクトン)、つまりPCLであってよい。そのような変形例では、PCLは所定温度超で軟化、融解および弱化する。場合によっては、所定温度は正常な体温よりも高い。そのため、そのような変形例では、外因性物質は、体の隣接部位を損傷させることなく、PCLの温度を上昇させることのできる加熱流体を含むことができる。PCL排出材料が分解するのに伴って、排出部分(陥入部126など)の接合領域の構造的完全性が低下する。ある実施例では、排出材料は変性PCLであり、変性には、非変性PCLの融点を、通常の融点からヒトの許容温度にまで下げることが含まれる。
例えば、ナイロン12から成る、要望に応じて分解する構造体は、55DE Lubrizol 2363ポリエーテルポリウレタンとしても知られる0.04mm(1.5ミル)Pellethane(Specialty Extrusions Inc.[米国ペンシルベニア州ロイヤーズフォード]より入手可能)の25.4mm(1インチ)円環を最初に製造することによって構成することができる。ポリ(カプロラクトン)(PCL)(約47℃に等しい融点[Tm]を有する;Zeus Industrial Products[米国サウスカロライナ州チャールストン]より入手可能)の分解性円形パッチは、Pellethane環にRF溶着して穴を塞ぎ、Pellethaneの縁に囲まれたTm変性PCLパッチを作製する。次に、Pellethane縁を、ナイロン12のシートにRF溶着することができ、これをさらなる構造体として用いることができる。
排出材料の例に、生体適合性人工ポリマーなどがあり得る。表1は、いくつかの生体適合性材料の関連特性をまとめたもので、この材料は押し出して、またはその他の方法でフィラメント状に製造することができ、また、分解され得る。これらの材料の一部、ポリ(ビニルアルコール)は乾燥環境で安定であるが、湿潤環境では非常に速く溶解する。その他の材料は、苛性溶液(例えば強アルカリ溶液)中で速やかに溶解するか、または高温で速やかに融解するが、これらの条件はすべて、ヒトが許容できる条件を超えている。いくつかの生体適合性ポリマー、例えばメタクリル酸およびメタクリル酸メチルのコポリマーは、生理的に適切なpHを有する液体に溶解する。例えば、pH<7.0では安定した状態を保つが、pH>7.0で溶解する。
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排出部分によりリザーバーが周囲環境に開放されるのに伴って、開口部が装置アセンブリからの開放路をもたらす。開放路により、充填材料などの装置アセンブリの内容物が、胃内容物に曝露され、リザーバーから自由に出て行けるようになる。胃内に移動すると、正常な胃の動きが、装置アセンブリの内容物を空にするのを助け、装置全体と一緒にその内容物が体から出て行けるようにする。いくつかの変形例では、被膜を形成する膜は、構造をほとんど、またはまったく支えない。この構成により、体の自然の圧迫力で、装置アセンブリから適度に粘性のある任意の物質を十分に押し出すことができる。
図6Dは、排出材料106が被膜の表面102に設置された装置アセンブリ100の別の実施例の概略図である。そのような排出材料の1つの実施例は、分解性パッチ106を含み、このパッチは、分解されると、リザーバー104を取り囲む物理的障壁を開放し、充填材料108(膨潤したもの、または膨潤していないもの)が装置アセンブリ100から出ていけるようにする。装置アセンブリ100は、排出材料106を(例えば、ヒートシール、RF溶着、インパルスシール、またはその他の任意の手段によって)接合することができる被膜材料を含む。特定の変形例において、排出材料/分解性パッチ106は、展開後も水およびヒドロゲルに対して不透過性のままであり、「要望に応じて」、外因性物質に反応して、または外因性物質の投与の結果、体内で作り出された状態に反応して分解され得る材料または材料の組み合わせを含む。
ある実施例において、排出材料は厚さ25μmから;厚さ2.5mmの範囲であり得る。別の実施例では、排出材料は融点(Tm)=47℃の変性ポリ(カプロラクトン)(Zeus Industrial Products[米国サウスカロライナ州オレンジバーグ]より入手可能)である。さらなる実施態様では、分解性パッチ106は、ポリ(グリコール酸)またはポリ(L−ラクチド酸)(Poly−Med,Inc[サウスカロライナ州アンダーソン]より入手可能)であってよい。
図7Aおよび7Bは、装置アセンブリ100の分解組立図の一例を示す(明確にするために流体輸送部材は省略)。図示するように、装置アセンブリ100は、上部被膜122と下部被膜124を形成する2層の材料を有する材料被膜を含むことができる。本明細書に述べるように、層は接合してシームを形成することができる。明らかに、シームの存在は任意であり、本開示に基づく装置のいくつかの変形例はシームを含まないか、または材料の同様の種類の接合領域を有し、リザーバーの内容物の物理的境界として被膜を保持する。ここでも、装置アセンブリ100は、最終的に扁平楕円体の形となる形状で示されている。しかしながら、他の形状も本開示の範囲内にある。1つの変形例では、被膜は実質的に非弾性材料122および124を含み、これらの非弾性材料は、本明細書に説明するように、開口部を残して外周の周囲が接合される。装置の形状が、便宜的に扁平楕円体と称されることは理解されよう。別の実施態様では、多体アセンブリを構成するために1つまたは複数の装置を接合してよく、個々の装置は、事前に設計した形状に切断したフィルム状材料の1つまたは複数のシートから組み立てることができる。図7Aは、アセンブリ中央が裏返しの構成である装置100を示す。図示するように、陥入部分126は、排出領域128内に設置されたフィラメント排出材料106および/またはシーリング排出材料106で締めることができる。図7Bは、構造物を反転し、被膜材料122および124によって形成されたリザーバーに充填材料が挿入された後の図7Aの構造体の分解図を示す。
材料表面または被膜
材料または被膜の種類は、意図する投与によって決まる。いくつかの変形例において、被膜は、適度な強度を有する十分な厚さのフィルム状材料を選択するバランスとして選ばれる。例えばいくつかの変形例において、完成構造体をできるだけ体積の小さいカプセルに圧縮できるような引裂抵抗が望まれる場合がある。発明者は、厚さが0.013〜0.1mm(0.5〜4ミル)の薄いフィルムが一般に適していることを確認している。しかしながら、本明細書に記載する装置は、同じ構造体の部分によって厚みが異なるなど、個々の投与に応じて、それより広範囲の厚さを有していてもよい。いくつかの実施態様では、フィルム状材料は、本明細書に記載するように、例えば、弁1110、充填材料排出機構1400、および/または取付接点などで使用できるような、その他の材料に溶着または接着可能でなければならない。
さらなる実施態様では、フィルム状材料は、装置拡張の前後ともに充填材料の透過率が低い。いくつかの実施態様では、フィルム状材料は低い水蒸気透過率を示す。加えて、一部のフィルム状材料は、胃内で見られる多様な条件に対する高い化学的抵抗性も示す。これらの条件には、自然および摂取された食物の内容に応じた、低pH、高塩濃度、高洗浄剤濃度(多くの場合、胆汁塩逆流の形態)、酵素活性(ペプシンなど)および糜粥の多様な化学作用などがある。また、胃の空間で用いられるそうした装置の材料は、治療経過中に胃粘膜と安全に接触可能な生体適合性材料で構成されている必要がある。
本明細書に記載する装置は、胃の装置の実施態様に適した単層または多層フィルムに押し出す、または流し込むことができる多数の熱可塑性エラストマー、熱可塑性オレフィンおよび熱可塑性ウレタンを使用することができる。使用してよいベースレジンの例として、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、二軸延伸ポリプロピレン、ボリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコールコポリマーおよび酢酸エチルビニルなどがある。単層フィルムを含む実施態様もあれば、多層フィルムを含む実施態様もある。別の実施態様は、層分離を防ぐ1つまたは複数の結合層を含む多層フィルムから成る。
いくつかの実施態様では、フィルム状材料は他の材料でコーティングされていてもよい。例えば、いくつかの実施態様では、ヒアルロン酸コーティングを用いて、柔らかさと滑らかさを改善することができる。別の実施態様では、パリレン(登録商標)などのコーティングを塗布して、胃粘膜に曝露されるフィルム表面の化学的抵抗性を改善することができる。いくつかの実施態様では、ワックスコーティング、PVDCコーティング、真空めっきまたはパリレン(登録商標)コーティングをフィルム表面に塗布し、水蒸気透過率を低下させてもよい。
ある実施例では、使用されたフィルム状材料は、38.1μm(1.5ミル)ポリエーテルポリウレタンフィルムで構成されていた。他の実施態様では、フィルム状材料は25.4μm(1ミル)ナイロン12フィルムまたは38.1μm(1.5ミル)LLDPEフィルムである。別の実施例では、フィルム状材料は、ポリウレタンの外層、PVDCまたはEVOHの中間層、ポリウレタンの内層を有する多層から成っていた。
充填材料
一般に、高い膨潤力を有し、半固形の軟度を実現する充填材料は、完成構造体をできるだけ体積の小さい初期状態に圧縮できるようにしながらも、拡張した後も剛性を維持するのに有用である。しかしながら、特に記述しない限り、装置の変形例は、数多くのさまざまな種類の充填材料または充填材料の組み合わせを採用することができる。多様な実験の過程で、質量:質量膨潤力が100〜1000である高吸水性ヒドロゲルポリマーが一般に適切であることが確認されており、本明細書では、質量:質量膨潤力100は、1.0gの乾燥ヒドロゲルが、水分を吸収し、100.0gの半固形質量になることと定義される。
通常、適切なヒドロゲルは、蒸留水存在下で最大限に膨潤し、これらのヒドロゲルのいくつかは、胃内で生じる多様な環境パラメーターの存在下で脱膨潤(結合水の排出)もする。例えば、pH、塩濃度、乳化剤濃度(多くの場合、胆汁塩逆流の形態)、酵素活性(ペプシンなど)および糜粥の多様な化学作用などのパラメーターは、自然および摂取された食物の内容によって決まるが、こうしたパラメーターは、特定のヒドロゲルの膨潤/脱膨潤挙動に影響を及ぼす可能性がある。ヒドロゲルの標準的な膨潤時間は5分〜1時間である。ある変形例では、ヒドロゲルは15分足らずで完全に膨潤し、特定の環境に曝露した後、10分経たないうちに脱膨潤する。多くのヒドロゲルは1〜850μmの粒度分布で供給される。特定の変形例において、胃の適用は、粒度分布が1〜100μmのヒドロゲルの使用が有効である。加えて、ヒドロゲルは、胃腸管と安全に接触することが可能で、胃腸管によって排泄され得る生体適合性材料で構成されている必要もある。胃の構造体の実施態様に適切な膨潤力、膨潤時間および脱膨潤時間を有するそのような生体適合性高吸水性ヒドロゲルポリマーの例には、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド)またはポリ(アクリル酸)およびポリ(アクリルアミド)のコポリマーなどがある。充填材料として使用可能な別のそのような材料は、1〜850μmの粒度分布で、膨潤力が400の架橋ポリ(アクリル酸)である。
形状
先に説明したように、装置の特定の変形例は、図2に示すように、X−Y面に直径を、Z軸に沿って厚みを有する非常に扁平な楕円体に近似する。特定の変形例において、装置アセンブリの拡張寸法は、50.8〜254mm(2〜10インチ)の直径を有することができる。別の実施態様では、構造体の直径は約116.84mm(4.6インチ)である。Z軸の厚みは50.8〜127mm(2〜5インチ)であってよい。しかしながら、装置アセンブリは、特に断りのない限り、特定の寸法に限定されない。以下に示す構造体パラメーターのデータは、扁平楕円体の形状を有する2つの構造体の、実験的に定めた寸法を示す。
Figure 0006311936
液体移送弁
図8Aは、装置アセンブリの部分のさらなる変形例を示す。他の実施態様では液体移送部材は弁150を有し、弁150は開口部148に配置され、それ以外は不透過性の材料表面102を通る流体透過経路を制御する。いくつかの実施態様では、弁150は、透過領域152と不透過領域154とが並置されている多層材料構造を有する。これにより、透過領域152と不透過領域154とが密に並置されて押し合わされていないときには、流体はリザーバーの内外間を移動することができ、また、領域152、154が密に押し合わされているときには、流体の移動が妨げられる。いくつかの実施態様では、弁150は自動閉鎖する。つまり、弁150は、外部活性化なしに、流体移動の実現から、流体移動の阻止に変化する。ある実施態様では、弁150は、拡張する充填材料の圧力増加またはリザーバー内の圧力増加に反応して自動で閉鎖し、例えば、膨潤ヒドロゲルが領域152、154を圧迫して接近させ、障壁を形成する。
上述したように、本明細書に記載する装置アセンブリは、流体をリザーバーに送達する源として機能するウィック型構造を含むことができる。そのようなウィックの一例が、毛管現象によって一方の端部から他方の端部へ液体を運ぶことができるフィラメント材料である。ウィックは、単独方式で、または自動閉鎖弁と一緒に使用することができる。
また他の実施態様では、液体移送機構1100は機械弁を備える。生体適合性材料から成る、適切に小さな寸法の機械弁は当分野ではよく知られており、市販されている。液体移送機構1100として機能する機械弁は、流体がリザーバー1010に入るようにするが、流体がリザーバーから出るのを妨げる一方向弁または「逆止」弁設計を含む。別法として、液体移送機構1100として機能する機械弁は、通常は開放状態であるが、内部の流体圧が外部の流体圧より大きいと自動閉鎖する。
図9Aは本明細書に記載する装置の別の態様を示す。例えば、構造体200は1つまたは複数の流体輸送部材208を含むことができる。本明細書に説明するように、液体供給源208は、流体がリザーバーに入って、未拡張の装置アセンブリ200内に配置された充填材料202と結合できるよう構成されている。いくつかの変形例において、流体輸送部材208は弁210に連結することができ、この弁210は、図9Bに示すように、充填材料202が実質的に水和すると、液体の輸送を低減、阻止、停止する。そのような遮断能力は、装置アセンブリが動作形状にあるとき、胃内容物によって充填材料202が汚染される可能性を低減するので有益である。そのような遮断機構の例を本明細書に記載する。図9Aおよび9Bも、取付接点216に連結されたテザー214またはその他の送達システムを含む装置アセンブリ200の変形例を示す。図9Aは、排出材料206の部分を有する、装置の被膜上の2つの領域を示す。本明細書に述べるように、排出材料は、排出材料の分解、融解および/またはその他の不安定さを引き起こす外因性物質に反応し、リザーバーを体に曝露させる。これにより、リザーバーの内容物が装置から出て、最終的に装置が体外に排出される。
図9Aおよび9Bは、送達システム214、216が取り付けられた装置200も示す。送達システム214、216は、通常は接点216を介して装置200の本体に取り付けられるフィラメントテザー214を含むことができる。取付接点216は、送達システムの構造的に固有のパーツとして設計することができる(すなわち、別個の独立品目として装置本体から除去することができない)。別法として、接点216は、装置200に付加される要素として設計することができる。

図10Aおよび10Bは、装置アセンブリ230のリザーバー236内の充填材料234の拡張によって動かされる弁の一例を示す。弁232は、材料表面または被膜232の開口部238に位置決めされるか、または別の方法で配置される。これにより、弁232が開放構成にあるとき、流体がリザーバー236に流れ込むこと、またはリザーバー236から流れ出ることが可能となる。いくつかの変形例において、開口部238は、通常は材料表面228の全表面積のごく一部を占める。材料表面228は、たいていの場合、装置230が通常浸漬している流体に対し不透過性、または限られた透過性を示す。開口部238は、被膜232で形成された、それ以外は流体密な障壁にある開口部であってよい。
図10Aはリザーバー236内の所定量の充填材料234も示す。いくつかの変形例において、所定量は一般に乾燥質量によって測定する。充填材料234の乾燥質量は、充填材料が完全に水和したとき、拡張した装置230の既知の体積を満たすのに必要な充填材料234の量によって決まる。拡張すると、充填材料はリザーバー236内で圧力をかけ、これが、外部からかかる変形力に抵抗する形状回復力をもたらす。
図10Aは開口部238を覆う弁232も示す。弁232のこの変形例は、充填材料234の作用時に弁が閉鎖するのを助ける、1つまたは複数の流量制御層240を含む。図10Bは充填材料234の拡張を示し、これにより、弁232に対する圧力が増加し、流量制御層240が圧縮されて流路が閉鎖する。
図10Aに戻ると、充填材料234が拡張する前は、弁232が完全に開いている;つまり、弁を通して流体が内側または外側の方向に移動することを可能にしている。その一方で、充填材料234が拡張した後は、通常は水和作用によって、図10Bに示すように弁232が完全に閉鎖する。
いくつかの実施態様では、弁232は充填材料閉じ込め層242を含む。一般に、閉じ込め層242は、少なくとも部分的には流体透過性であり、同時に、構造体230内に、乾燥状態または水和状態の充填材料234を収容することができる。いくつかの実施態様では、充填材料閉じ込め層242は流量制御層でもある;つまり、弁230の1つの層が、弁232の流量制御機能の一部であると同時に、閉じ込め層240の充填材閉じ込め機能を果たすことができる。
図10Cおよび10Dは弁232の別の変形例を示す。この実施例では、弁232は1つより多くの層を含む。図示するように、このハイブリッド弁232は2つの半月形の流量制御層248を含み、それぞれの層が、いくつかの概して半円形(すなわち半月形)の領域250において透過性であり、もう一方の領域252において不透過性であるハイブリッド構造体を有する。1つの層の不透過領域252は第2の層の透過領域と少なくとも相補的である;つまり、1つの層が透過領域を有する部分にもう一方の層が不透過領域を有し;多くの場合、両方の層が不透過性である領域が存在することになる。材料の例に、ポリエステルメッシュを含む透過性パッチおよびラテックスを含む不透過性の半円形パッチなどがある。
図10Dに示すように、ハイブリッド弁232は、1つがもう一方の上部にある、2つの実質的に同一の半月形ハイブリッド流量制御層を備え、2つの層は、第1のハイブリッド制御層の不透過領域252が、第2のハイブリッド流量制御層の流体透過領域250と揃うように向きを合わせる。対称性により、第2のハイブリッド流量制御層の不透過領域252は、第1のハイブリッド流量制御層の流体透過領域250と揃う。2層は外縁の周囲のみを、通常は接着剤で貼り合わせ、それにより、2層の中央領域が離れて自由に動くことができる。
例示的なハイブリッド弁の円形形状は、主に、組み立ておよび取り付け時に簡単に揃えられるよう選択されたデザインであることは、当業者には明らかであろう。ハイブリッド弁の操作の原理(2つの流量制御層が相補的な透過領域と不透過領域を有する)は、弁の周囲の形状、または弁の形状および大きさが適合する開口部の周囲の形状には依存しない。例えば、別の例示的なハイブリッド弁を図10Eに示す。ここでは、ハイブリッド流量制御層248はそれぞれ概して長方形であり、不透過領域252および透過領域250は三角形である。
さらに、どの流量制御層でも透過領域250と不透過領域252とは、同一形状を有している必要はない。例えば、弁アセンブリの分解図を示した図10Fに示すように、1つの流量制御層にある透過領域は例えば円領域であってよく、不透過領域は、円形の透過領域の周囲に配置された環形であってよい。しかしながら、いずれか1つのハイブリッド弁の2つの層が、相補的な透過領域と不透過領域を少なくとも有している必要がある;つまり、2つの層が重なっているとき、装置の外部と連通している透過領域は存在しない。
ハイブリッド弁のこれらの例示的な実施態様では、弁の内側に配置された流量制御層は、好ましくは、透過性パッチを含むメッシュによって閉じ込めを実現している充填材料閉じ込め層としても機能することができる。別法として、独立した最内部の充填材料閉じ込め層を、アセンブリに追加する必要がある。
他の実施態様では、ハイブリッド流量制御層は、透過性材料のパッチと不透過性材料のパッチの端部間を接合することによって製造することができ、接合は、例えば突き合せ接合、または第2の例として重ね接合であってよく、さらに、端部接合した材料の外縁部が、開口部を塞ぐか、または覆うように設計されている。ハイブリッド弁の別の例示的な実施態様では、被膜自体は、流量制御層の1つとして機能することができる。
ウィック交換
図11Aは、流体輸送部材を有する装置300の別の変形例を示す。この流体輸送部材は、装置300のリザーバー304内に伸びる流体ウィック302を備える。通常、流体ウィック構造は、毛管現象によって湿潤端部から乾燥(または「乾燥器」)端部へ流体を運ぶ。例えば、液体ウィック構造302の一方の端部が液体に浸漬され、液体ウィック構造302の他方の端部が空気中に配置されている場合、液体は浸漬された端部からウィック構造302を通って「空気中の」端部へ移動し、「空気中の」端部で、通常、液体が充填材料に吸収されることになる。「空気中の」端部も同じく浸漬した端部となる(つまり、通常、貯留した流体のたまりに浸漬される)まで、液体は液体ウィック構造を通って流れ続ける。
液体ウィック構造302は、吸水性材料、例えば綿パルプの吸収性マトリックス(生理用ナプキンで用いられるものなど)、ポリビニルアセタール(アイウィックで用いられるものなど)、ポリビニルアルコールスポンジ(イヤーウィックで用いられるものなど)、または、例えば手術用スポンジで通常用いられるその他の材料の細片または糸を任意選択で含むことができる。別法として、液体ウィック構造302は、非吸水性材料、例えば毛管路状のナイロンまたはポリエステルの細片または撚り糸を含むことができ、この場合、小さな毛管が、非吸収性材料の内壁の間に形成される。ウィックは酸化セルロースを含むこともできる(Jinan Vincent Medical Products Co.,Ltd[122# East Toutuo Street Huangyan,Jinan、中国山東省]より入手可能)。酸化セルロースは、水を吸収することで知られているが、多糖であるため、水に長時間浸漬されると、最終的には溶解する。
ある変形例では、ウィック構造302は実質的に円形の横断面を有し、この横断面は、ほとんどの場合、直径が2mm超かつ8mm未満であるが、それより大きな直径のウィックも小さな直径のウィックも、それぞれ大きな構造体または小さな構造体に適していると考えられ、限度は、機能性よりむしろ実用性と利便性によって決まる。
ウィック構造302は、材料表面306の開口部を通して、装置300の外部から内部へ流体を運ぶよう設計されており;その長さは、好ましくは、都合のよい外側部分(おそらく2cm)と内側部分SKG2100との合計であり、開口部308から、充填材料を配置することができる内部空間のもっとも離れた部分まで届くほどの長さである。装置のいくつかの変形例では、ウィック302の内側部分は約6cmであり、そのため、典型的な液体ウィック構造302は、最長約8cmの長さであり得る。他の実施態様では、液体ウィック構造302の長さは4cm〜12cmである。しかしながら、いかなる長さの範囲のウィックも、本開示の範囲内である。
ある変形例では、液体ウィック構造302は開口部308を通して装置300に挿入され、装置300はその他の部分では流体に対し不透過性である。開口部308は、液体ウィック構造302の直径の約50%の直径を有するよう設計することができ、液体ウィック構造302が乾燥しているときに、液体ウィック構造302が開口部308に密に、かつ安全に適合することを確実にする。いくつかの実施態様では、開口部308は、液体ウィック構造302の直径の50%未満の直径を有していてもよい。開口部308の最小直径は、液体ウィック構造302における毛管現象の抑圧によって制限される。つまり、液体ウィック構造302の内部構造およびその材料特性次第で、開口部が狭すぎると、液体ウィック構造を通る流体の移動が実質的に遮断されてしまう。
別法として、いくつかの実施態様では、開口部308は、特に液体ウィック構造302が他の手段で安全に保持されている場合、液体ウィック構造の直径の50%より大きい直径を有していてよい。大きい(開口部が液体ウィック構造の直径の50%より大きい)場合、液体ウィック構造302は、運用配置からずれないように、ヒートシール、接着またはその他の方法で、開口部308の適当な位置に付着させることができる。
図11Bに示すように、液体ウィック構造302の構造体、または少なくとも外側部分が液体に浸漬されているとき、液体は、最初に液体ウィック構造302の吸収ウィック材に吸い込まれ、さらに、液体ウィック構造302の内側部分が実質的に飽和状態になるまで、湿潤ウィック材料から乾燥ウィック材料の方へ吸い込まれる。液体は、液体ウィック構造302の表面(具体的には内側部分の端部)に達すると、滴下して流れることができるか、または吸収性の乾燥充填材料と接触することで排出されてもよい。充填材料234は液体を吸収するのに伴って膨潤する。所定量の乾燥充填材料は、完全に拡張すると、構造体に充満してわずかに陽圧になり、水和した密集体234でウィック302の内側部分を取り囲む。この密集体は液体槽と機能的に同等である。液体ウィック構造302の両端部が液体に浸漬すると、液体ウィック構造の毛管現象が停止または大幅に鈍化し、それにより構造体300の内外間の流体の移動が終了する。
図12Aに示すように、液体ウィック構造302のいくつかの例示的な実施態様は、第2の内側のバッグ、袋またはその他の容器310に流動的に連結され、ウィック302の内側部分が、容器310内に設置された充填材料234と確実に直接接触するようにしている。
充填材料234が膨潤するのに伴って、容器310は装置300のリザーバーに充填材料234を排出し、充填材料234は液体ウィック構造302から水分補給を受け続ける。図12Aに示すある実施態様では、第2のバッグ310は水溶性で、バッグ内で部分的に水和したヒドロゲルが膨潤するのに伴って急速に溶解する。他の実施態様では、第2のバッグ310は1つまたは複数の脆弱化したシームを含み、この脆弱化したシームは、ヒドロゲルが膨潤してこれに当たると裂けて開く。また他の実施態様では、第2のバッグ310全体が、構造的に脆弱な、膨潤ヒドロゲルの圧力を抑えることができない透過性材料を含む。また他の実施態様では、第2のバッグ310は縫合により閉じたシームを含み、この縫合は本質的に脆弱または水溶性である。ウィックの端部に限らず、ウィックの任意の部分を容器に連結することができる。例えば、折り畳んだ端部が容器内に位置するようにウィックを折り畳むことができる。
ウィック302は、開口部について上述したように、容器310内の適当な位置に保持することができる。別法として、ウィックの内側部分の先端が、充填材料234と直接接触するよう配置されるように、ヒートシール、接着またはその他の手段で閉鎖してシールすることができる。
いくつかの実施態様では、液体ウィック構造302は、充填材料が完全に拡張するのにかかる時間に対し、比較的ゆっくり液体中で溶解または分解する材料から製造してよい。本実施態様のために選択される材料は、充填材料234を完全に水和させるまで完全性とウィッキング能力を維持するが、充填材料が完全に拡張すると、分解して消失する。そのような材料の例には、セルロース由来の薄い多孔性の織物または不織布材料、およびナノチューブの組み合わせなど小型チューブで作られている「ロープ」などがある。
図12Bは、複数の液体ウィック構造を有する装置300の別の実施態様を示す。この実施態様は、単一のウィック構造302が、両方の端部を通してリザーバーに流体を送達する二重ウィック構造を含む。図示するように、ウィックが装置の被膜の両側を通っていることにより、ウィックが両側で曝露されている。ウィックのこれら2つの外側部分が流体を吸収し、装置の外側とリザーバーとの間で流体を運ぶ。明らかに、単一のウィック構造の両端部の代わりに2つ以上のウィック構造を使用することができる。
図12Cに示すように、他の実施態様では、単一の液体ウィック構造302の内側部分が、2つ以上の従属部分に分かれている。ウィック構造302の従属部分は、装置のリザーバー内の異なる位置に向けられ、水和流体1105をより効率的に分配することができるか、または上に説明したように、各端部を第2の容器に向けることができる。
別の態様では、ウィック構造302は、図12Dに示すように、リザーバーの内部の一部に付着させることができる。上に示すように、ウィックは、最初は装置の外側に伸びている。充填材料が膨潤し、装置が拡張するのに伴って、最初は装置外部にあったウィック部分は、ウィックがリザーバーの内部に付着または固定されているため、装置アセンブリ内部に引き入れられる。
明らかに、ウィック構造の変形例は、本明細書に記載する他の態様や特徴と組み合わせることができる。さらに、本明細書に開示される任意の実施態様は、代替的な実施態様の特徴や実施態様自体と組み合わせることができる。例えば、本明細書に記載するウィックは、本明細書に記載する弁機構と組み合わせることができ、および/または本明細書の各所で説明する排出材料と組み合わせることができる。
図13Aは、上に説明したトンネル弁の変形例を示す。図示するように、トンネル弁は、材料が装置内部から流出するのを防ぐシール可能な流路を形成する。図13Aは、シール可能な流路を形成するトンネル弁を備えた装置の実施例を示す。図示するように、装置アセンブリ326は流体不透過性材料を含む弁部材330を含み、この流体不透過性材料は、従来既知の任意の方法、または本明細書に説明する方法(接着、溶着、ヒートシールまたはその他の手段を含むがこれに限定されない)で被膜328に安全に接合することができる。トンネル弁にとって有用な材料の例に、ポリウレタン、ナイロン12およびポリエチレンがある。トンネル弁330は、任意の数の流体輸送部材332を含むことができる。図示した変形例では、弁は導管に連結されている。しかしながら、変形例には、トンネル弁内に設置されたウィック型装置が含まれる。
図13Bは、図13Aの線13B−13Bに沿った、トンネル330の横断面図を示す。図示するように、トンネル弁330は流体輸送部材332の一部を形成し、内部/リザーバーと装置アセンブリ内部との間での流体の送達を可能にしている。特定の変形例において、トンネル弁330は、流体輸送部材332の残りの部分から分離可能であってよい。除去すると、図13Cに示すように、トンネル弁が効果的に閉じ、リザーバーからの充填材料の移動を防ぐ程度までトンネル弁330の層が閉じる。特定の変形例ではトンネル弁330が完全に閉じるのに対し、別の変形例ではトンネル330はわずかに開いたままであってよい。トンネル弁の変形例は、押し出しチューブのアセンブリ、または接着、溶着、ヒートシールまたはその他の手段により2つの端部で接合された2つの層のアセンブリを含む。いくつかの変形例において、トンネル弁は0.025〜2.54mm(0.001〜0.1インチ)の壁厚を有する。ある実施例のトンネル弁は厚さ0.038mm(0.0015インチ)であった。さらなる変形例では、トンネル弁は柔軟で、圧縮可能および/または変形可能であってよい。さらなる変形例では、トンネル弁の層は、通路構造(導管またはその他の流体輸送構造など)によって再び開放することができる。
上述したように、トンネル弁は、任意の時点で流体輸送部材の残りの部分を分離できるが、通常は十分な量の流体が装置に送達されてからである。除去は、流体輸送部材の一部に張力をかけることにより行うことができる。トンネル弁の変形例では、トンネル弁の端部に透過性の膜、フィルタまたは弁を取り付けることで、乾燥ヒドロゲルまたはその他の充填材料がトンネルに入り、トンネル弁のシール能力に影響を及ぼすのを防ぐことができる。いくつかの実施態様では、膜またはフィルタは、ポリエステル、ナイロンまたはセルロースなどの透過性織物を含んでいてよい。他の実施態様では、弁は、一方向弁であるダックビル弁またはアンブレラ弁(MiniVAlve[オランダ、オルデンザール]より入手可能)から成るチューブの端部に取り付けられている。別法として、または追加して、充填材料234は、上に説明したような容器に収容することができる。この容器は、充填材料がトンネル弁に入って液体注入時に膨潤し、それにより弁が詰まるのを防ぐ
送達システム
図14に示すように、特定の変形例において、装置アセンブリを圧縮し、別の医療装置に頼ることなく摂取または嚥下によって装置を位置決めする能力を高める錠剤、カプセル、スリーブまたはその他の形態などの経口投与形態352の中に適合させることができる。そのような場合、装置350は経口投与形態352内に収容され、テザー356を任意選択で含むことができる。上に記載した導管は、テザーとして使用することもでき、またその逆も可能であることに注意すべきである。いずれの場合も、テザー356は、テザー356の操作によって胃腸管内で装置350の展開位置を制御できるようにし、また、患者が嚥下できるようにテザー356をはずすことによって、または、より一般的に、テザーを装置350または経口投与形態から分離することによって、装置350の制御を解除して、最終的に投与手順を完了できるようにする。図14は、2つの端部を有することにより、装置350の位置決めにおいて制御性を高めることが可能なテザー356を示す。
送達方法に従って、医療施術者、例えば医師や医師助手、看護師など、通常は医療訓練を受けた者が、本明細書では患者と呼ばれる哺乳類に、テザーを繋げたカプセル型装置を投与する。方法は、経口投与形態を嚥下するよう患者に指示すると同時にテザーを制御するステップを含む。いくつかの実施態様では、テザーの制御ステップには、液体を装置に輸送するチューブの使用を含み、方法は、注射器、ポンプまたはその他の液体送達手段を用いた、チューブを通じての液体の注入も含む。ほとんどの場合、テザーを制御するステップは、第1に、テザーの近位端を患者の外部に確実に保持するステップ、第2に、経口投与形態352の摂取に対応する速度で患者の口と喉にテザーを送り込むことによって患者の手助けをするステップを含む。つまり、通常は施術者がテザーの送り込み速度を調整することで、テザーによる引っ張りに妨げられずに経口投与形態352が食道を進み、それと同時に、患者は口の中にテザーがたまるのを感じることがない。さらなる変形例において、医療施術者は、患者の体外にあるテザー部分を固定することによって(すなわち、室内の固定具や患者の腕に)、テザーを使用することもできる。
方法は、装置の送達距離を制御する任意選択のステップをさらに含む。送達距離とは、基本的に、胃腸管のどのくらい遠くまで装置を進めることができるかということである。典型的な装置は胃内で展開されるよう設計されているが、装置によっては、食道にしか到達しないように設計されていてもよく、また幽門やそれより奧に到達するよう意図することもできる。送達距離を制御するステップは、マーキングしたテザーに取り付けられた装置を用いて最適に実現され、これにより、摂取されたテザーの長さが瞬間送達距離に相当し、この長さが、マーキングしたテザーから直接的に読み取り可能となる。送達距離を制御するこの任意選択ステップの一部は、テザーのさらなる摂取を停止するステップである。
特定の変形例において、経口投与形態352は、胃およびその中の流体に到達すると溶解する。経口投与形態から解放されると、装置350は展開状態または動作形状に自由に拡張する。別法として、装置350は、流体移送部材を通して水和流体を注入すると、動作形状に拡張する。
充填材料の排出
ヒトの胃腸管は、日常の栄養摂取の過程で非常に低温および高温の物質に定期的に曝露されるため、腹部臓器の中でも独特であることが、当業者ならわかるであろう。例えば、胃の温度は、58℃に加熱された温かい食事の摂取後には44℃に上昇するが、20分後には中核体温(37〜39℃)に速やかに戻ることが知られている。さらに、空腹時に55℃の水道水500mLを急速に(2分未満で)摂取すると、胃の温度は1〜2分の間、48℃の高さに達し得る。したがって、融解によって排泄され得ない生体適合性材料は、中核体温(37〜39℃)では理想的に安定した状態を保つが、生体適合性材料付近の温度を材料の融点に上げる計画的治療介入に応じて融解する。胃腸管において、そのような材料は、胃の温度の日々の変動(温かい食事の摂取後など)に耐え、37〜44℃の温度で安定した状態を保つが、計画的治療介入(55℃の水道水500mLの摂取など)に応じて融解する必要がある。
いくつかの実施例では、ある材料、すなわちポリカプロラクトン(PCL)を押し出して高強度モノフィラメントにしており(特開平5−59611号公報)、自然の融点が60℃であることが言及されており、この融点は、おそらくヒトの胃で安全に使用できるものではない。しかしながら、PCLは変性させて、生理学的に比較的許容可能な温度まで融点を下げることができる。さらに、それでも変性ポリマーは、縫合や一縫いに適した高強度モノフィラメントに、または加熱溶着して膜にするのに適したフィルムに押し出すことができる。低い融点(T)を有するPCLフィラメント材料は、Zeus Industrial Products(米国サウスカロライナ州オレンジバーグ)より入手可能であり、仕様により60℃>T>45℃である。
高温の外因性物質の送達
いくつかの変形例では、排出材料106として使用される分解性材料は、哺乳類の胃の環境で自然の分解速度で分解され得る。他の変形例では、分解は、外因性物質120の意図的取り込みにより誘発または影響される。さらなる実施態様では、外因性物質120は、経口で、かつ少なくとも部分的に液体形態で胃に取り込まれる。胃では、外因性物質120が、胃にある胃液と混合し、実質的に構造体を浸す浸漬液になる。別法として、外因性物質120は、錠剤やカプセルなどの固形状態で、通常は液体と一緒に胃に取り入れることができ、これにより、特に胃液と混合したときに、固体が溶解して浸漬液になる。特定の実施態様では、外因性物質120の体外刺激を使用してもよい。
多くの変形例において、排出材料は、分解性パッチ用の薄いフィルムとして、またはフィラメント材料として変性PCL材料を含む。一般に、変性PCLは特定融点(T)で融解し、胃の温度(T)はTよりも低いままである。したがって、PCL用の外因性要因は、TをTより上昇させる高温液体(温度がT)を含む。TをTより上昇させるのに必要とされる外因性要因の温度Tは、システム全体の設計詳細;すなわち、外因性物質120の送達手段、排出材料の設計(すなわち、一縫い、パッチ、結び目など)および変性PCLの特定融点(T)に基づく。
例えば、T=48℃の変性PCLを有する胃内構造体は、T=55℃の水を大量に急速摂取した後に分解する。明らかに、PCL排出材料の位置が、PCLが分解する速度および/または温度に影響を及ぼす可能性がある。体外外因性物質120の温度Tは、胃への移動過程で、また胃にある胃液との混合により、さらに排出材料の配置のために冷却されることを考慮して、PCLの融点より高い。ある実施例では、55℃の水約500mLの急速摂取により、胃の温度Tが少なくとも48℃、つまり変性PCLを溶解/分解させ、かつ装置を開放してそのヒドロゲル内容物を排出させるのに十分な高さに上昇したことがわかった。
別の実施例では、T=50℃の変性PCLを有する胃内構造体は、T=65℃の水道水500mLを内視鏡的に急速注入した後に分解する。65℃は、快適に経口摂取するには高温すぎるが、液体が胃に直接送達される場合には胃が許容できる温度である。別法として、外因性物質120は、経鼻胃チューブを介し、この場合も快適な経口摂取の限界を回避して胃に直接送達してもよい。
別の変形例では、外因性物質を用いて、温度を上昇させるか、または別の方法で体液の状態を変化させ、装置の排出を生じさせることができる。さらなる変形例は、外部のエネルギー源の使用を可能にし、装置の周囲温度を上昇させる。例えば、患者が十分な量の流体を摂取し、その後で外部のエネルギー源(高周波または超音波など)を患者の腹部外側に加え、胃内の流体を所望のTに温める。別の変形例では、外因性物質、例えばマグネシウム元素は、それ自体が胃内で発熱反応を引き起こす。
=50℃の変性PCLを有する胃内装置に外因性物質120を供給するさらに別の方法は、事前に55℃に加熱したアルカリ性溶液(飽和炭酸水素ナトリウムなど)500mLの摂取である。前記溶液は、胃酸と中和すると発熱反応を開始し、胃内容物をPCL融点の50℃より高温に温める。
排出および脱膨潤分解
本発明の特定の実施態様は、ヒドロゲル含有胃内医療装置の急速分解および体積減少のためのシステムを含む。本明細書に開示されるシステムは、以下の3対の材料から成る;分解性装置構造要素、ヒドロゲル、および基本的な化学特性に従って構造要素を分解し、特定のヒドロゲルを脱膨潤させるために選択された調整溶解(または脱膨潤)溶液。システムは、以下のように用いられている:まず、ヒドロゲルを含有する胃内装置を嚥下または摂取させるか、または患者の胃内に挿入する。ヒドロゲルは流体に曝露されると膨潤し、する胃内腔のスペースを占有する。患者または施術する医療従事者により決定される十分な滞留時間ののち、患者はヒドロゲル脱膨潤剤を摂取するか、または投与される。脱膨潤剤(固体、液体または気体の形態であってよい)が、構造要素(一縫い、縫合線、シーム、接着、パッチ、栓またはその他の当技術分野で周知の構造要素)を分解することによって、装置から、封入されたヒドロゲルを排出させる。次いで、脱膨潤剤はヒドロゲルの体積を急速に減少させ、幽門通過および遠位胃腸管の安全な移動を促す。
特定の水性条件に曝露した後に分解しやすい多数の構造要素が、当技術分野で周知である。例として、プラーク、フィルム、モノフィラメント、栓およびその他の構造要素に押し出すことができるポリマーポリカプロラクトンがある。ポリカプロラクトン(DURECT Corporation[アラバマ州バーミングハム]より入手可能)は融点が約60℃で、熱成形、成形または押し出しによって当技術分野で周知の多数の構造要素にすることができる。融点が約40〜60℃の変性PCL(Zeus Industrial Products[米国サウスカロライナ州オレンジバーグ]より入手可能)も、熱成形、成形または押し出しによって当技術分野で周知の多数の構造要素にすることができる。
装置構造要素は、高いpH条件に曝露すると選択的に溶解するが、低いpH条件に曝露しても実質的に構造的に完全なままである材料から製造することもできる。例えば、延伸繊維は、ポリ(メタクリル酸−コ−メタクリル酸メチル)(EUDRAGIT S−100として入手可能)またはポリ(アクリル酸メチル−コ−メタクリル酸メチル−コ−メタクリル酸)コポリマー(EUDRAGIT FS−30Dとして、ともにEvonik Industries[ドイツ、ダルムシュタット]より入手可能)から製造することができる。これらのポリマーは、クエン酸トリエチル(TEC)と調合し、フィラメント状に押し出すことができ、このフィラメントは胃内装置のシームを閉鎖するのに使用することができる。例えば、EUDRAGIT S−100 70%とクエン酸トリエチル30%(Samrudhi Pharmachem[インド、ムンバイ]より入手可能)の混合物を混ぜ合わせ、単軸押出機を用いて繊維状に押し出すことができる。次いで、得られたフィラメントを使用して、ヒドロゲルが充填された胃内装置のシームを縫うことができる。得られた繊維およびシームは、実質的に構造的に安定した状態(例えば、経時変化しない強度などの機械的特性を有する)を保つが、約7より高いpHで(例えば溶解により)速やかに分解する。
一部のヒドロゲルは、高塩濃度を有する水溶液に曝露することにより脱膨潤させることができる。図15は、多様な溶質を多様な濃度で含む溶液に曝露した後の、いくつかの架橋ポリアクリル酸ヒドロゲルまたは架橋ポリアクリルアミドヒドロゲルの膨潤度を示す。対象ヒドロゲルはそれぞれ、透過性ポリエステルのメッシュ袋に入れ、記載の環境に連続的に曝露した。
袋は、9.5cm×22.0cmのポリエステルメッシュ片(Ryco[ロードアイランド州リンカーン]のChina Silkとして入手可能)から作り、長辺を半分に折り畳んでから、長辺2辺と短辺1辺を布用接着剤(True Value Hardware[マサチューセッツ州ケンブリッジ]のBish’s Tear Menderとして入手可能)で閉じ、以下の高吸水性ヒドロゲルのうちの1つを1.0g充填した:Waste Lock 770(M2 Polymer Technologies,Inc.より入手可能)、Waste Lock PAM(M2 Polymer Technologies,Inc.より入手可能)、Tramfloc 1001A(Tramfloc[アリゾナ州テンピ]より入手可能)、Water Crystal K(WaterCrystals.comより入手可能)、Hydrosource(Castle International Resources[アリゾナ州セドナ]より入手可能)、ポリ(アクリルアミド−コ−アクリル酸)カリウム塩(Sigma−Aldrichより入手可能)、およびSoil Moist(JRM Chemical[オハイオ州クリーブランド]より入手可能)。袋は、残った短辺に沿って、ポリエステル縫糸の3つのこま結びで閉じ、計量したのち、30mLの水道水を入れたビーカーに入れ、37℃で1時間インキュベートした。袋は、水道水中で30分後および1時間後に計量した。次に、2%塩化ナトリウム350mL、混合ドッグフード(Hill’s Science DietのAdult Advanced Fitness Dry Dog Food 150gを人工胃液[塩化ナトリウム2g、ペプシン3.2g、塩酸7mLに水道水を加えて1Lにする]50mLに混ぜ入れ、水道水を加えて1Lにする)、pH3緩衝液(Micro Essential Laboratory[ニューヨーク州ブルックリン]よりHydrion pH3緩衝液として入手可能)および2.5%塩化カルシウムを含むビーカーに袋を沈水させ、37℃でそれぞれ3.5時間インキュベートした。これらのインキュベーションのそれぞれの間に、350mLの水道水を入れ、37℃でインキュベートしたビーカーに袋を沈水させた。袋は各インキュベーション後に計量した。袋は、異なる媒質での各インキュベーション後に軽くなったが、水道水でのインキュベーション後に質量の大部分が回復した。しかしながら、2.5%塩化カルシウム中では、各袋は質量の相当量を失い、水道水でのインキュベーション後にこの質量を回復することができなかった(データは示さず)。
図15Aに示すヒドロゲルは、医療装置の適用において幅広く用いられている材料、架橋ポリアクリル酸または架橋ポリアクリルアミドから成る。本データから明らかなように、2.5%塩化カルシウムを含む脱膨潤溶液の投与により、10倍以上速やかにヒドロゲルの体積を減少させることができた。したがって、図SGL7に開示したヒドロゲルのいずれかと2.5%塩化カルシウム脱膨潤溶液との組み合わせは、イオン強度に基づく構造体分解のためのシステムを構成する。
図15Bに示すヒドロゲルは、医療装置の適用において幅広く用いられている材料、架橋ポリアクリル酸または架橋ポリアクリルアミドから成る。本データから明らかなように、2.5から成る脱膨潤溶液の投与。このヒドロゲルの組成および製造については文献で報告されている(Gemeinhart,et al,2000)。データから明らかなように、このヒドロゲルの膨潤度はpH3超で急速に増加する。このヒドロゲルは高生体適合性材料から成り、したがって、スペース占有装置の一部として患者が摂取するのに適している。ヒドロゲルは正常な胃環境で膨潤する。装置が除去できる状態になると、低pHの脱膨潤溶液を患者に投与し、ヒドロゲルを速やかに脱膨潤させることができる。
図15Cは、さまざまなpHの溶液中のキトサン/ポリ(ビニルアルコール)超多孔質ヒドロゲルの膨潤性能を表している。このヒドロゲルの組成および製造については文献で報告されている(Gupta,et al,2010)。図15Cに示すように、このヒドロゲルの膨潤度はpH3超で急速に増加する。このヒドロゲルは高生体適合性材料から成り、スペース占有装置の一部として患者が嚥下することができる。このヒドロゲルは、低pH(3未満)の溶液と一緒に嚥下される。装置が除去できる状態になると、高pHの脱膨潤溶液(pH>3)を患者に投与し、ヒドロゲルを速やかに脱膨潤させる。
例示的な実施態様1:急速なヒドロゲル構造体分解のためのシステムの1つの実施態様は、ヒドロゲル含有胃内装置と、装置を開放すると同時にヒドロゲルを脱膨潤させることができる脱膨潤剤とを含む。本例示的な実施態様における構造体は、以下の材料を用いて製造される:袋は、9.5cm×22.0cmのポリエステルメッシュ片(Ryco[ロードアイランド州リンカーン]のChina Silkとして入手可能)から作り、長辺を半分に折り畳んでから、長辺2辺と短辺1辺を布用接着剤(True Value Hardware[マサチューセッツ州ケンブリッジ]のBish’s Tear Menderとして入手可能)で閉じ、Waste Lock 770ヒドロゲル(M2 Polymer Technologies,Inc.より入手可能)1.0gを充填した。袋は、残った短辺に沿って、例えば、47℃で融解するよう処理された変性ポリカプロラクトン糸(Zeus Industrial Products[米国サウスカロライナ州オレンジバーグ]より入手可能)の3つのこま結びで閉じる。対応する溶解液は、55℃に加熱した2.5%塩化カルシウム水溶液を含む。この溶液は、変性ポリカプロラクトン構造要素(袋を閉じている結び目)を分解し、塩感受性ヒドロゲルを脱膨潤させる。
さらなる例示的な実施態様:急速なヒドロゲル構造体分解のためのシステムのさらなる例示的な実施態様は、例示的な実施態様1と同じ方法で製造される。異なる実施態様は、「装置材料」、すなわち、袋を閉じるのに使用する糸、ヒドロゲル材料、溶解組成物の異なる組み合わせを含む。以下の表に、これらの組み合わせを開示する。以下の組み合わせは、例示を目的としているにすぎず、特に断りのない限り、限定を意味するものではない。
Figure 0006311936

Claims (17)

  1. 患者の体内空間を占有するための充填材料とともに使用するための医療装置であって:
    封入されたリザーバー、流体移送部材、および前記リザーバーに伸びる細長い構造物を含む排出部分を含む装置アセンブリ含む医療装置において、前記細長い構造物の内腔が、封入された前記リザーバーから外への路を提供し;
    封入された前記リザーバーが流体不透過性であり;
    前記流体移送部材が、封入された前記リザーバーへの前記充填材料の送達を可能し、前記装置アセンブリを動作形状に拡張するよう構成されており;
    排出材料が、前記リザーバー内に設置されており、また、前記細長い構造物の外部を圧縮して、流体が前記路を通って流れるのを防ぎ;ならびに
    前記細長い構造物が、前記排出材料を前記路から分離することにより、前記排出材料が前記路の完全に外部にとどまり、また、前記排出材料の構造的完全性の低減により前記細長い構造物が開放され、前記流体が開放されるまで、前記排出材料が患者体内の環境から物理的に分離されている医療装置。
  2. 封入された前記リザーバー内に膨潤可能な充填材料をさらに含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記膨潤可能な充填材料がヒドロゲルを含む、請求項に記載の装置。
  4. 患者体内の胃の空間を占有するための医療装置であって:
    被膜および流体移送部材を有する装置アセンブリであって、その中でリザーバーを定義する前記装置アセンブリの外周を形成する前記被膜において、前記被膜が液体不透過性であり、また、前記流体移送部材が、前記リザーバーへの流体の送達を可能にする柔軟で細長い流路を含み;
    さらに、前記被膜が、前記リザーバー内に伸びる通路を有する陥入部を形成する装置アセンブリ;
    前記リザーバー内に設置されており、また、前記陥入部の前記通路の完全に外部に配置されている排出材料であって、前記排出材料が前記陥入部の一部を圧縮して前記通路をシールすることにより、前記排出材料の構造的完全性の低減により前記通路が前記装置アセンブリの外部に対して開放されるまで、前記排出材料が胃の空間から物理的に分離されている排出材料;
    また、展開形状と動作形状を有する前記装置アセンブリにおいて、前記展開形状が前記動作形状より小さく、かつ、患者体内での前記装置アセンブリの位置付けを可能にし;
    さらに、前記流体移送部材が、充填材を前記リザーバー内に送達し、前記装置アセンブリを前記展開形状から前記動作形状に拡張させることにより、前記装置アセンブリが患者体内の胃の空間の少なくとも一部を占有するよう構成されており;ならびに、
    近位端と装置端を有する細長い導管であって、前記装置端が、患者による嚥下が可能であるよう柔軟であり、前記細長い導管が、前記流体移送部材を通して流体を送達するよう構成されており、さらに、前記細長い導管の装置端が、前記柔軟で細長い流路内で除去可能に設置されることにより、前記細長い導管の除去時に前記柔軟で細長い流路の流動抵抗が、充填材料の流出を防ぐのに十分である細長い導管を有する医療装置。
  5. 前記細長い導管が、前記柔軟で細長い流路とスライド可能な適合を有する、請求項に記載の装置。
  6. 前記路を形成する前記陥入部の一部が、前記排出材料によって機械的に結合されている、請求項に記載の装置。
  7. 前記装置アセンブリが、前記展開形状にあるとき、少なくとも5mLの体積に縮小可能である、請求項に記載の装置。
  8. 前記排出材料が、前記路を形成する前記陥入部の一部に機械的に連結されている、請求項に記載の装置。
  9. 前記流体移送部材が、その中に設置されているシール可能な流路および除去可能な導管の両方を有し、近位端および装置端を有する前記導管において、前記装置アセンブリが患者の体内に設置され、前記近位端が患者の体外に位置決めされているときに、前記導管の長さが前記リザーバーへの前記充填材料の送達を可能にし;ならびに
    前記シール可能な流路が、導管の除去時に、それを通って前記充填材料が流れるのを防ぐよう構成されている、
    請求項1に記載の装置。
  10. 前記装置アセンブリが前記動作形状を取り、かつ、前記導管が前記シール可能な流路から脱落すると、前記シール可能な流路がシールされるよう構成されている、請求項に記載の装置。
  11. 前記導管が前記シール可能な流路とスライド可能な適合を有する、請求項に記載の装置。
  12. 患者体内の胃の空間を占有するための医療装置であって:
    展開形状と動作形状を有する装置アセンブリであって、前記展開形状が前記動作形状より小さく、かつ、患者の体内空間での前記装置アセンブリの展開を可能にする装置アセンブリにおいて;
    前記装置アセンブリが:
    流体不透過性であるように構成されている封入されたリザーバー;
    封入された前記リザーバーへの充填材料の送達を可能にするよう構成されている流体移送部材;
    封入された前記リザーバーの外への路を設ける排出部分;ならびに
    排出材料であって、前記排出材料が、前記排出部分の路の完全に外部に設置され、また、前記排出部分の一部を圧縮し、前記路を通って流体が流れるのを防ぐことにより、前記排出材料が、封入された前記リザーバーにより患者体内の環境から物理的に分離され、また、前記排出材料の構造的完全性の低減により前記路が開放され、封入された前記リザーバーから前記充填材料が排出されるまで、患者体内の環境から物理的に分離されたままである排出材料を含む装置アセンブリ
    を含む医療装置。
  13. 前記流体移送部材が、その中に設置されているシール可能な流路および除去可能な導管を有し、近位端および装置端を有する前記導管において、前記装置アセンブリが患者の体内に設置され、前記近位端が患者の体外に位置決めされているときに、前記除去可能な導管の長さが封入された前記リザーバーへの前記充填材料の送達を可能にし、さらに、前記除去可能な導管が、前記リザーバーへの前記充填材料の送達を可能にし、前記装置アセンブリを前記展開形状から前記動作形状に拡張させることにより、前記装置アセンブリが、患者の体内空間の少なくとも一部を占有し;ならびに
    前記シール可能な流路が、前記除去可能な導管の除去時に、それを通って前記充填材料が流れるのを防ぐよう構成されている、請求項12に記載の装置。
  14. 前記装置アセンブリが前記動作形状を取り、かつ、前記除去可能な導管が前記シール可能な流路から脱落すると、前記シール可能な流路がシールされるよう構成されている、請求項13に記載の装置。
  15. 前記除去可能な導管が前記シール可能な流路とスライド可能な適合を有する、請求項13に記載の装置。
  16. 封入された前記リザーバー内に膨潤可能な充填材料をさらに含む、請求項13に記載の装置。
  17. 前記膨潤可能な充填材料がヒドロゲルを含む、請求項16に記載の装置。
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