JP2021505286A - 自己収縮を伴う胃内デバイス - Google Patents

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Abstract

肥満を治療するためのデバイスおよび方法が提供される。より詳細には、胃内デバイスおよび膨張するためのデバイス、ならびにそれらを製作し、展開し、膨張し、監視し、取り出す方法が提供される。

Description

参照による関連出願の組み込み
[0001]本出願は、2017年12月7日に出願された米国出願第62/596,067号の利益を主張するものである。前述の出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、これによって、明白に本明細書の一部にされる。
[0002]肥満を治療するためのデバイスおよび方法が提供される。より詳細には、胃内デバイス、およびそれらを製作し、展開し、膨張し、監視し、取り出す方法が提供される。
[0003]先進国において、肥満は大きな健康問題である。肥満は、高血圧と、糖尿病と、多くの他の重大な健康問題とを発現させるリスクを上昇させる。米国では、体重過多または肥満の合併症は、成人アメリカ人のほぼ3人に1人を冒していると推定され、年間の医療費は800億ドルを超え、逸失賃金などの間接費を含めて、年間の経済的な総費用は1200億ドルを越える。稀な病理学的症状を除いて、体重増加は、食べ過ぎに直接的に相関する。
[0004]体重を減少させるための非侵襲的方法としては、行動を修正することによって、または食欲を減退させるための薬理学的介入を用いてのどちらかで、カロリーを燃焼させるために代謝活性を増加させることおよび/またはカロリー摂取量を減少させることがある。他の方法としては、胃の容積を減少させる手術と、ストーマのサイズを制限するバンディングと、胃内の空間を占有することによって食べたいという欲求を減退させる胃内デバイスとがある。
[0005]胃内体積占有デバイスは、ごく少量の食物を食べた後に満腹感を患者に提供する。したがって、カロリー摂取量は減らされるが、人間は、膨満感で満たされる。現在入手可能な体積占有デバイスは、多くの欠点を有する。たとえば、複雑な胃の手順が、いくつかのデバイスを挿入するために必要とされる。
[0006]その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,133,315号は、膨張可能なエラストマーバッグとチューブの組み合わせを備える、肥満を減少させるための装置を開示する。このバッグは、嚥下によって患者の胃20に挿入可能である。バッグの遠位にある取り付けられたチューブの端は、患者の口内にあるままである。第2のチューブは、蛇行して鼻腔を通って患者の口に入る。患者の口内に配置されたチューブ端は、患者の鼻を通ってバッグまでの流体連通のための連続的なチューブを形成するために接続される。代替的に、バッグは、胃の手順によって植え込み可能である。バッグは、食物に対する欲求が減退されるように、患者が食べる前に、チューブを通って所望の程度に膨張される。患者が食べた後、バッグが収縮される。チューブは、治療の過程全体を通して患者の鼻または腹腔から延びる。
[0007]その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,259,399号、第5,234,454号、および第6,454,785号は、外科的に植え込まれなければならない、体重コントロールのための胃内体積占有デバイスを開示する。
[0008]その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,416,267号、第4,485,805号、第4,607,618号、第4,694,827号、第4,723,547号、第4,739,758号、および第4,899,747号ならびに欧州特許第246,999号は、内視鏡的に挿入可能である、体重コントロールのための胃内体積占有デバイスに関する。これらのうち、その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,416,267号、第4,694,827号、第4,739,758号、および第4,899,747号は、所望の目的を達成するためにある手段で表面の輪郭が描かれるバルーンに関する。その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,416,267号および第4,694,827号では、バルーンは、胃内腔を通る固体および液体の通過を容易にするためにフレア形中央開口をもつトーラス形状である。その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,694,827号のバルーンは、複数の滑面の凸状突出部を有する。この突出部は、胃壁と接触する表面積の量を減少させ、それによって、胃粘膜との過剰な接触から生じる有害な影響を減少させる。この突出部は、固体および液体が通過し得るバルーンと胃壁との間のチャネルも画定する。その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,739,758号のバルーンは、バルーンが噴門または幽門に対してぴったりと着座するのを防止するブリスターをその周辺に有する。
[0009]その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,899,747号および第4,694,827号のバルーンは、収縮したバルーンおよび解放可能に取り付けられたチューブ類を胃のチューブに押し込むことによって挿入される。その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,723,547号は、そのバルーンを位置決めするために特別に適合された挿入カテーテルを開示する。その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,739,758号では、フィラーチューブがバルーンの挿入を遂行する。その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,485,805号では、バルーンは、患者の咽喉を下って挿入される従来の胃チューブの端に紐によって取り付けられた指サックに挿入される。欧州特許第246,999号のバルーンは、一体型の鉗子をもつ胃内視鏡を使用して挿入される。
[0010]その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,416,267号、第4,485,805号、第4,694,827号、4,739,758号、および第4,899,747号ならびに欧州特許第246,999号では、バルーンは、患者の口から下へ延びるチューブから流体で膨張される。これらの特許では、バルーンはまた、自己シーリング穴(米国特許第4,694,827号、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、注入部位(米国特許第4,416,267号および第4,899,747号、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、自己シーリング充填弁(米国特許第4,485,805号、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、自己閉鎖弁(欧州特許第246,999号、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、またはダックビル弁(米国特許第4,739,758号、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)とともに提供される。その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,723,547号は、細長い太いプラグを使用し、バルーンは、プラグを通って空気源に取り付けられた針を挿入することによって充填される。
[0011]その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,607,618号は、折りたたみ可能な中空構造を形成するために接合された半剛性骨格部材から形成された折りたたみ可能な器具について説明する。この器具は膨張可能でない。この器具は、折りたたまれた器具を解放するエジェクタロッドを有する特に適合されたブジーを使用して胃20に内視鏡的に挿入される。解放されると、器具は、そのより大きく弛緩されたサイズおよび形状に戻る。
[0012]その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,129,915号は、嚥下されることが意図され、温度の影響下で自動的に膨張する胃内バルーンに関する。胃内バルーンが温度の変化によって膨張され得る3つの手段が論じられている。固体酸と無毒性の炭酸塩または重炭酸塩とを備える組成は、体温で溶けるチョコレート、ココアペースト、またはカカオバターのコーティングによって、水から分離される。代替的に、体温で溶ける無毒性の植物性脂肪または動物性脂肪でコーティングされ、水の存在下で留置されるクエン酸およびアルカリ性重炭酸塩は、同じ結果を生じることができる。最後に、固体酸および無毒性の炭酸塩または重炭酸塩は、袋(bladder)を嚥下する直前に破れるには十分であろう低い強度の合成材料の隔離パウチによって水から隔離される。隔離パウチを破ることは、酸と、炭酸塩または重炭酸塩と水とを混合させ、バルーンを即座に拡張させ始めさせる。熱による膨張のトリガリングの短所は、安全な自己膨張胃内バルーンにおいて望ましく必要である膨張のタイミングの制御および再現性の程度をもたらさないことである。
[0013]患者がそれを嚥下し、食物が送達されるのと同じ様式で蠕動がそれを胃へと送達させることによって、またはそれをカテーテルで位置決めすることによって、胃に挿入可能である自由に動く胃内体積占有デバイスが望ましい。
[0014]そのようなデバイスを製造し、展開し、膨張させ、追跡し、収縮させ、取り出すための体積占有デバイスおよび方法が提供される。実施形態のデバイスおよび方法は、体重過多の人と肥満の人とを治療するために用いられ得る。実施形態のデバイスを用いる方法は、取り付けられたカテーテルを用いてまたは用いずに、患者によって嚥下され得る。患者の胃内にくると、デバイスは、あらかじめ選択された体積に、あらかじめ選択された気体または気体の混合物を用いて膨張される。あらかじめ決定された時間期間の後、デバイスは、内視鏡的ツールを使用して除去可能である、または患者の消化管の残りを通過するように、体積が減少することができ、または収縮することができる。
[0015]膨張は、デバイスが患者によって嚥下された後で最初にデバイスと流体連通するままである除去可能なカテーテルの使用によって達成され得る。
[0016]第1の態様では、体積占有コンポーネントと、自己シーリング弁システムと、収縮サブコンポーネントとを含む胃内バルーンシステムが提供される。体積占有コンポーネントは、外表面と内表面とを有するポリマー壁を含む。ポリマー壁の内表面は、体積占有コンポーネントの中央内腔を画定する。自己シーリング弁システムは、ポリマー壁の内表面に取り付けられ、背面オリフィスをもつヘッド構造と、このヘッド構造内に収容された保持構造と、自己シーリング隔壁とを含む。保持構造は、より大きい外側シリンダと同心状に収容された、より小さい内側シリンダを含む。自己シーリング隔壁は、より小さい内側シリンダ内に収容され、膨張カテーテルの針による穿孔のために構成される。収縮サブコンポーネントは、インビボでのあらかじめ選択された時間の期間の推移または経過後に胃内バルーンシステムを収縮させるように構成される。収縮サブコンポーネントは、ベント部材と、解放可能シーリング部材とを有する。ベント部材は、体積占有コンポーネントの中央内腔を壁外表面と流体的に接合させる流体経路を含む。流体経路は、2つの構成、すなわち、開構成およびシール構成を有する。解放可能シーリング部材は、シール構成に流体経路を付勢するようにベント部材と協働する。シーリング部材の解放時、ベント部材は、流体経路をシール構成から開構成に移行させる。流体経路がシール構成をとるとき、気体密シールが、流体経路を通る膨張流体の流れを遮断するように、中央内腔と壁外表面との間に提供される。反対に、流体経路が開構成をとるとき、シーリング部材は解放され、それによって、中央内腔から流体経路を通る膨張流体の流れを可能にし、それによって、体積占有コンポーネントを収縮させる。
[0017]第1の態様の第1の実施形態では、ベント部材は、ヘッド背面オリフィスから壁内表面の方へ延びる円筒状チャネルを含む。外側シリンダの一部分は、円筒状チャネルへと受け入れられる。ベント部材の厚さは、自己シーリング弁システムの外側シリンダの厚さよりも大きい。第1の態様のさらなる実施形態では、解放可能シーリング部材は、経路をシールするように、より大きい外側シリンダに対して円筒状チャネルを付勢する。第1の態様の別のさらなる実施形態では、解放可能シーリング部材は解放され、流体経路は開いている。
[0018]第1の態様の第2の実施形態では、解放可能シーリング部材は、分解時に膨張流体が中央内腔から漏れることを可能にするように構成された生分解性材料または溶解性材料を含む。さらなる実施形態では、解放可能シーリング部材の第1の部分は、解放可能シーリング部材の第2の部分よりも早く分解するように構成される。またさらなる他の実施形態では、解放可能シーリング部材の第1の部分は、解放可能シーリング部材の第1の部分が分解するとき、解放可能シーリング部材の第2の部分が不安定化し、収縮サブコンポーネントから解放され、それによって、体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速するように、解放可能シーリング部材の第2の部分を安定化させるように構成される。
[0019]第1の態様の第3の実施形態では、保持構造は、解放可能シーリング部材の解放時、取り除かれるように構成される。保持構造を取り除くことは、中央内腔を壁外表面と流体的に接合させる、より大きな収縮チャネルを開く。より大きな収縮チャネルが開かれるとき、体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスが加速される。
[0020]第1の態様の第4の実施形態では、解放可能シーリング部材は、ベント部材を閉構成で維持するようにヘッドの外側表面のまわりに固着されたテンション部材(tension member)を含む。このテンション部材は、溶解性材料または分解性材料を含む。あらかじめ決定された時間の期間にわたる体積占有サブコンポーネントの中央内腔内の状況への曝露時、テンション部材の溶解性材料または分解性材料が溶解し、それによって、シーリング部材を解放する。
[0021]第1の態様の第5の実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも60日である。
[0022]第1の態様の第6の実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも6か月である。
[0023]第1の態様の第7の実施形態では、収縮サブコンポーネントのシーリング性質は、処理、コンパクト化、または外部胃圧の印加中の、胃環境への曝露によって、または機械力によって実質的に影響されない。
[0024]第1の態様の第8の実施形態では、胃内バルーンシステムは、少なくとも60日間、胃環境において元の公称容積の75%よりも多くを保持する。
[0025]第1の態様の第9の実施形態では、胃内バルーンシステムは、嚥下可能なバルーン外側容器と、自己シーリング弁システムと解放可能に係合するためのベル形ニードルスリーブをもつ膨張カテーテルと、体積占有コンポーネントを膨張するための膨張流体をもつ膨張システムとをさらに含む。
[0026]第1の態様の第10の実施形態では、胃内バルーンシステムは、正常な蠕動運動によって嚥下可能である。
[0027]第1の態様の第11の実施形態では、流体経路は、中央内腔を壁外表面と流体的に接合させるようにヘッド構造を通って長手方向に延びる貫通ボアを含む。さらなる実施形態では、解放可能シーリング部材は、シール構成に貫通ボアを付勢するテンション部材を含む。テンション部材は、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントを含み、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントの分解は、中央内腔からの膨張流体の漏れを可能にする。またさらなる他の実施形態では、テンション部材は、ばね、テンションバンド(tension band)、縫合糸、キャップ、およびロックのうちの少なくとも1つを含む。別のまたさらなる実施形態では、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントは、あらかじめ決定された時間の期間の後で分解する。いくつかの実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも60日である。他の実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも6か月である。別のさらなる実施形態では、解放可能シーリング部材が解放されるとき、貫通ボアは開いている。
[0028]第1の態様の第12の実施形態では、自己シーリング弁システムは、収縮サブコンポーネントを含む。
[0029]第1の態様の第13の実施形態では、胃内バルーンシステムは、少なくとも1つの追加の収縮サブコンポーネントをさらに含む。
[0030]第1の態様の第14の実施形態では、流体経路は、弾性的に変形可能である。
[0031]第2の態様では、胃内バルーンシステムを収縮させる方法が提供される。この胃内バルーンシステムは、外表面と中央内腔とをもつ体積占有コンポーネントと、インビボでの胃内バルーンシステムの展開以降、あらかじめ選択された時間の期間が経過した後でシステムを収縮させるように構成された収縮サブコンポーネントとを含む。この方法は、あらかじめ決定された時間の期間の後で収縮サブコンポーネントから解放可能シーリング部材を解放するステップと、流体経路をシール構成から開構成に移行させ、それによって、中央内腔が、体積占有コンポーネントの外表面と流体的に接合されるステップと、中央内腔内の膨張流体が、流体経路を通って体積占有サブコンポーネントから流れることを可能にし、それによって、体積占有コンポーネントが収縮させられるステップとを含む。
[0032]第2の態様の第1の実施形態では、解放可能シーリング部材を解放することは、解放可能シーリング部材の溶解性部分または生分解性部分を分解することを含む。さらなる実施形態では、溶解性部分または生分解性部分を分解することは、解放可能シーリング部材の第1の部分を解放可能シーリング部材の第2の部分よりも早く分解することを含む。またさらなる実施形態では、方法は、解放可能シーリング部材の第2の部分を不安定化させ、それによって、体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速させることを含む。
[0033]第2の態様の第2の実施形態では、解放可能シーリング部材を解放することは、収縮サブコンポーネントの少なくとも一部分が体積占有デバイスに入るまたは出ることを可能にすることを含む。
[0034]第2の態様の第3の実施形態では、解放可能シーリング部材を解放することは、テンション部材を解放することを備える。
[0035]第2の態様の第4の実施形態では、シール構成をとるとき、流体経路は、弾性的に変形される。さらなる実施形態では、流体経路をシール構成から開構成に移行させることは、流体経路の弾性変形からの回復を可能にすることを備える。
[0036]第2の態様の第5の実施形態では、解放可能シーリング部材の解放時、保持構造は、より大きい収縮チャネルが開かれるように、ヘッド構造から取り除かれ、それによって、中央内腔を壁外表面と流体的に接合させる。さらなる実施形態では、ヘッド構造から保持構造を取り除くことは、保持構造が中央内腔に入ることを可能にすることを含む。
[0037]第2の態様の第6の実施形態では、解放可能シーリング部材を解放することは、ヘッドの外側表面のまわりに固着されたテンション部材を解放するステップを含む。さらなる実施形態では、溶解性材料または分解性材料は、あらかじめ決定された時間の期間にわたる体積占有サブコンポーネントの中央内腔内の状況に曝露される。いくつかの実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも60日である。いくつかの他の実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも6か月である。
[0038]第2の態様の第6の実施形態では、胃内バルーンシステムは、少なくとも60日間、胃環境において体積占有コンポーネントの元の公称容積の75%よりも多くを保持する。
[0039]第2の態様の第7の実施形態では、患者は、正常な蠕動運動によって胃内バルーンシステムを嚥下する。
[0040]第2の態様の第8の実施形態では、流体経路を移行させることは、ヘッド構造を通って長手方向に延びる貫通ボアを開き、それによって、中央内腔を壁外表面と流体的に接合させるステップを含む。
[0041]第2の態様の第9の実施形態では、解放可能シーリング部材を解放することは、テンション部材を解放することを含み、このテンション部材は、シール構成に貫通ボアを付勢するように構成される。さらなる実施形態では、テンション部材を解放することは、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントを溶解させ、それによって、中央内腔からの膨張流体の漏れを可能にすることを含む。いくつかのさらなる実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間が、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントが溶解する前に過ぎることが可能にされる。いくつかの実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも60日である。いくつかの他の実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも6か月である。
[0042]第3の態様は、体積占有サブコンポーネントと収縮サブコンポーネントとをもつ胃内バルーンシステムを提供する。この体積占有サブコンポーネントは、外表面と、体積占有コンポーネントの中央内腔を画定する内表面とを含む。収縮サブコンポーネントは、体積占有サブコンポーネントの内表面に取り付けられ、インビボでのシステムの展開以降、あらかじめ選択された時間の期間が経過した後で体積占有サブコンポーネントを収縮させるように構成される。収縮サブコンポーネントは、ベント部材と、解放可能シーリング部材とを含む。ベント部材は、中央内腔を体積占有サブコンポーネントの外表面と流体的に接合させる流体経路を含む。流体経路は、シール構成と開構成との間で移行するように構成される。解放可能シーリング部材は、シール構成に流体経路を付勢するようにベント部材と協働する。シーリング部材の解放時、流体経路は、シール構成から開構成に移行する。
[0043]第3の態様の第1の実施形態では、流体経路がシール構成をとるとき、気体密シールが、中央内腔と体積占有サブコンポーネントの外表面との間に提供され、それによって、流体経路を通る膨張流体の流れが実質的に遮断される。
[0044]第3の態様の第2の実施形態では、流体経路が開構成をとるとき、シーリング部材は解放され、それによって、流体経路を通る膨張流体の流れを可能にし、それによって、体積占有コンポーネントが収縮させられる。
[0045]第3の態様の第3の実施形態では、あらかじめ選択された時間の期間は、少なくとも60日である。
[0046]第3の態様の第4の実施形態では、あらかじめ選択された時間の期間は、少なくとも6か月である。
[0047]第3の態様の第5の実施形態では、収縮サブコンポーネントは、円筒状保持構造を同軸状に収容するポリマーヘッドを含む。さらなる実施形態では、保持構造は、より大きい外側シリンダと同心状に収容された、より小さい内側シリンダも含む。別のさらなる実施形態では、解放可能シーリング部材は、生分解性材料または溶解性材料を有する。材料が分解すると、膨張流体が、中央内腔から漏れる。さらに別のさらなる実施形態では、解放可能シーリング部材の第1の部分は、解放可能シーリング部材の第2の部分よりも速い速度で分解する。いくつかの実施形態では、解放可能シーリング部材の第1の部分は、解放可能シーリング部材の第2の部分を安定化させる。したがって、解放可能シーリング部材の第1の部分が分解すると、解放可能シーリング部材の第2の部分が不安定化され、それによって、収縮サブコンポーネントから解放される。したがって、体積占有サブコンポーネントの収縮が加速される。
[0048]第3の態様の第6の実施形態では、ベント構造は、ヘッド構造と、保持構造も含む。解放可能シーリング部材の解放時、保持構造は、ヘッド構造から取り除かれ、それによって、体積占有コンポーネントの中央内腔を壁外表面と流体的に接合させる、より大きい収縮チャネルを開き、それによって、体積占有コンポーネントの収縮のプロセスを加速する。
[0049]第3の態様の第7の実施形態では、ベント構造は、ヘッド構造と、保持構造とをも含む。解放可能シーリング部材は、ヘッドの外側表面のまわりに固着されたテンション部材を含む。ヘッドの外側表面のまわりにテンション部材を固着することは、閉構成でベント部材を維持する。テンション部材は、あらかじめ決定された時間の期間にわたって体積占有サブコンポーネントの中央内腔内の状況に曝露されたとき溶解または分解する溶解性材料または分解性材料を含む。
[0050]第3の態様の第8の実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも60日である。
[0051]第3の態様の第9の実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも6か月である。
[0052]第3の態様の第10の実施形態では、収縮サブコンポーネントのシーリング性質は、処理、コンパクト化、または外部胃圧の印加中の、胃環境への曝露によって、または機械力によって実質的に影響されない。
[0053]第3の態様の第11の実施形態では、胃内バルーンシステムは、少なくとも60日間、胃環境において元の公称容積の75%よりも多くを保持する。
[0054]第3の態様の第12の実施形態では、胃内バルーンシステムは、嚥下可能なバルーン外側容器と、自己シーリング弁システムと解放可能に係合するように構成されたベル形ニードルスリーブをもつ膨張カテーテルと、体積占有コンポーネントを膨張するための膨張流体を含む膨張システムとをも含む。
[0055]第3の態様の第13の実施形態では、胃内バルーンシステムは、正常な蠕動運動によって嚥下可能である。
[0056]第3の態様の第14の実施形態では、流体経路は、ヘッド構造を通って長手方向に延び、中央内腔を壁外表面と流体的に接合させる貫通ボアを含む。さらなる実施形態では、解放可能シーリング部材は、シール構成に貫通ボアを付勢するテンション部材を含む。テンション部材は、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントを含み、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントの分解は、中央内腔からの膨張流体の漏れを可能にする。いくつかのさらなる実施形態では、テンション部材は、ばね、テンションバンド、縫合糸、キャップ、およびロックのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの他のさらなる実施形態では、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントは、あらかじめ決定された時間の期間の後で分解する。いくつかの実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも60日である。他の実施形態では、あらかじめ決定された時間の期間は、少なくとも6か月である。さらに他の実施形態では、解放可能シーリング部材が解放されるとき、貫通ボアは開いている。
[0057]第3の態様の第15の実施形態では、自己シーリング弁システムは、収縮サブコンポーネントを備える。
[0058]第3の態様の第16の実施形態では、胃内バルーンシステムは、少なくとも1つの追加の収縮サブコンポーネントも含む。
[0059]第3の態様の第17の実施形態では、流体経路は、弾性的に変形可能である。
[0060]第3の態様の第18の実施形態では、胃内バルーンシステムは、体積占有サブコンポーネントの壁内表面に取り付けられた自己シーリング弁システムも含む。この自己シーリング弁システムは、背面オリフィスをもつヘッド構造と、このヘッド構造内に収容され、より大きい外側シリンダと同心状に収容された、より小さい内側シリンダを含む保持構造と、膨張カテーテルの針による穿孔のために構成され、より小さい内側シリンダ内に収容された自己シーリング隔壁とを含む。
[0061]患者の胃20の中に留置された2つの胃内バルーン10を示す図。 [0062]自己シーリングバルーン弁システム100と中央内腔を画定するポリマーフィルム壁15と、を含む胃内バルーン10を示す図。 [0063]図2の胃内バルーン(図示せず)と、バルーン外側容器40(「カプセル」)内のバルーンに結合された膨張カテーテル200を含むカプセル40とを含むObalon胃バルーンアセンブリ30を示す図。膨張カテーテル200は、チューブ類210と、ベル形ニードルスリーブ220とを含む。 [0064]ルアーコネクタ240およびチューブ類210と接合されたオーバーモールドされたスリーブ250をもつカテーテルルアーコネクタ240の近位端230の例示的な一実施形態を示す図。 [0065]長手方向軸Aと、金属の保持構造105(または金属の同心のシリンダもしくはチューブ隔壁)と、リップ111をもつポリマーヘッド110と、自己シーリング隔壁(プラグ)114とをもつ自己シーリングバルーン弁システム100のヘッドアセンブリの斜視図。 [0066]図5の自己シーリングバルーン弁システム100の上面図。 [0067]図5の自己シーリングバルーン弁システム100の断面図。この断面は、図6の線7−7に沿っている。保持構造105は、より大きい外側シリンダである部分l05aとより小さい内側シリンダである部分l05bとを含むチューブ隔壁105を含み、内側シリンダl05bは隔壁114を収容し、より大きい外側シリンダ105aはヘッドユニット110を収容し、ヘッドユニット110は、ベル形ニードルスリーブ(図示せず)に対する圧縮力を提供するように構成された材料から作製される。保持リング115は、内側シリンダl05bに対してヘッドユニット110を圧縮する。チューブ隔壁105の内側シリンダ105bは、ベル形ニードルスリーブ(図示せず)をもつ干渉リップのために構成されたリップ105cを含む。外側シリンダ105a全体は、ヘッドユニット110を形成する材料で充填され、この同じ材料の小さい円形リップ111が提供され、この円形リップ111は、内側シリンダ105bの直径よりもわずかに大きく、バルーンの外部表面(図示せず)まで延びる。リング止め具116は、内側シリンダ105bのリップ105cに対して自己シーリング隔壁を圧縮する。 [0068]例示的な一実施形態における、ベル形ニードルスリーブ220に取り付けられた単一内腔230をもつチューブ類210を含む、図3のカテーテル200の遠位端の斜視断面図。ニードルスリーブ220は、中空針230を収容する。チューブ類には、中空針230と接合され、増加された引張強度をカテーテル200に提供する構造部材として機能する引張コード240がある。 [0069]図5〜図7の自己シーリング弁システム100のヘッドユニット110内に着座したときの針230およびベル形ニードルスリーブ220の追加の詳細を示す単一内腔カテーテル200の斜視断面図。 [0070]例示的な一実施形態における、長手方向軸Bをもつ自己シーリング弁システム400の上面斜視図。 [0071]図10の自己シーリング弁システム400の半断面図。断面は、図10の線11−11に沿っている。 [0072]図10の自己シーリング弁システム400の断面図。断面は、図10の線12−12に沿っている。 [0073]図8のベル形ニードルスリーブ220と図10の自己シーリング弁システム400との間の流体接続を示す図。 [0074]例示的な一実施形態における、自己シーリング弁システム500の断面図。この自己シーリング弁システムは、長手方向軸Cと、ヘッドユニット510と、一体型収縮コンポーネント511とを含み、断面は、図10の線12−12に類似した、長手方向軸Cと平行で、これと交差する平面に沿っており、収縮コンポーネント511は係合構成をとり、この係合構成は、限定するものではないが治療期間などのある時間の期間にわたって、膨張状態で、図2の胃内バルーンなどの胃内バルーンを維持するように適合される。 [0075]図14の自己シーリング弁システム500を示す図。収縮コンポーネント511は解放構成をとり、この解放構成は、胃内バルーンが収縮するように胃内デバイスからの膨張流体の解放ことを可能にするように適合され、収縮コンポーネント511は、治療期間の終了時頃または移行の作動時に図14の係合構成から図15Aおよび図15Bの解放構成に移行する。 [0076]別の例示的な実施形態における図14の自己シーリング弁システム500を示す図。 [0077]そのさらなる詳細を示す、図15Aの自己シーリング弁システム500の拡大部分を示す図。 [0078]さらに別の例示的な実施形態における図14の自己シーリング弁システム500を示す図。 [0079]さらなる実施形態における図14の自己シーリング弁システム500を示す図。 [0080]さらなる実施形態における図14の自己シーリング弁システム500を示す図。 [0081]図18の自己シーリング弁システム500の一部分の拡大図。 [0082]係合構成において長手方向軸Dと収縮コンポーネント611とをもつ自己シーリング弁システム600の別の例示的な実施形態の斜視半断面図。 [0083]解放構成をとる図20の自己シーリング弁システム600を示す図。 [0084]別の例示的な実施形態における図20の自己シーリング弁システム600を示す図。 [0085]さらに別の例示的な実施形態における図20の自己シーリング弁システム600を示す図。 [0086]さらに別の例示的な実施形態における図20の自己シーリング弁システム600を示す図。 [0087]別の例示的な実施形態における図20の自己シーリング弁システム600を示す図。 [0088]キャップ1601と、使い捨ての膨張流体容器1602を示す図。 キャップのない、曝露される缶の下部まで延びるチューブ1603の一部分と、使い捨ての膨張流体容器1602を示す図。 [0089]膨張源容器からのフィードバックから取得される、時間(圧力減衰)の関数として圧力を示すグラフ。 [0090]ばね機構またはバルーン内バルーン機構を使用する圧力源のための予想減衰曲線。 [0091]隔離中の膨張流体ディスペンサ1900を示す図。膨張流体ディスペンサ(「ディスペンサ」)は、固着ラッチ1901、膨張流体容器1602を受け入れるように適合された受け入れ空間1902、ばね1904、キャニスタに結合するように構成されたハウジング1905、ディスペンサ1900内で弁膨張流体流を作動するためのレバー1906、ポート1907、および圧力ゲージ1908、を含む 膨張流体容器またはキャニスタ1602とともに膨張流体ディスペンサ1900を示す図。膨張流体ディスペンサ(「ディスペンサ」)は、固着ラッチ1901、膨張流体容器1602を受け入れるように適合された受け入れ空間1902、ばね1904、キャニスタに結合するように構成されたハウジング1905、ディスペンサ1900内で弁膨張流体流を作動するためのレバー1906、ポート1907、および圧力ゲージ1908、を含む。 [0092]膨張流体容器1602と、膨張流体ディスペンサ1900と、伸展チューブ1911と、止めコック1912(「三方向弁」)と、図2および図9A〜図9Cを参照して説明したカテーテルに類似したカテーテル1110、50と、排出シリンジ1913と、図3を参照して説明したバルーンに類似したカプセル被覆バルーン1915、30とを含む、胃バルーンを膨張するための膨張システムを示す図。 [0093]伸展チューブ1911と、図3のObalon胃バルーンアセンブリとともに使用するための三方向弁をもつ止めコック1912とを示す図。 [0094]図3のObalon胃バルーンアセンブリ30とともに使用するための図33の窒素充填システム(「ディスペンサ」)2000とともに使用するための使い捨てのプロシージャキャニスタ(Procedure Canister)(「缶」または「キャニスタ」)2003を示す図。 [0095]固着ラッチ2001と、図32のプロシージャキャニスタ2003を受け入れるように適合された受け入れ空間2002と、ばね2004と、キャニスタ2003に結合するように構成されたハウジング2005と、弁2006と、窒素充填システム2000のゲージの端部と「開」位置にある弁2006とを覆うように構成されたルアーロックプラグ2007をもつポート2007と、圧力ゲージ2008とをもつ窒素充填システム2000(または「ディスペンサ」。図3のObalon胃バルーンアセンブリ30とともに使用するためのもの)を示す図。弁2006は、「開」位置にある。 [0096]使い捨てのプロシージャキャニスタ2003を受け入れることに先立つ、レバー2001が「開」位置にあり、弁3600が「閉」位置にある状態の窒素充填システム2000を示す図。 [0097]使い捨てのプロシージャキャニスタ2003を受け入れた後の、レバー2001が「閉」位置にあり、弁2006が「開」位置にある、図34の窒素充填システム2000と、ポート2007に取り付けられた伸展チューブ1911とを示す図。 [0098]弁2006が「閉」位置にある窒素充填システム2000と、バルーン排出シリンジ1913と、伸展チューブ1911に取り付けられたObalon胃バルーンアセンブリ1915、30と、カテーテル1110、50に取り付けられた三方向弁1912(「閉」位置にある)とを示す図。 [0099]三方向弁が「閉」位置にあり、カプセル1915、40内に含まれるバルーン(図示せず)を取り付けるように伸展チューブ伸展チューブ1911へのカテーテル1110、50の接続を示す図。 [0100]三方向弁1912が「開」位置にある、伸展チューブ1911の止めコックの詳細を示す図。 [0101]弁2006が「開」位置にある窒素充填システムと、バルーン排出シリンジ1913と、三方向弁1912を介して伸展チューブ1911に取り付けられたObalon胃バルーンアセンブリ1915、30とを示した図。膨張流体がキャニスタ2003からカプセル40の中のバルーンに流れることができるように、三方向弁1912が「開」位置にある。 胃内バルーン10を膨張するための膨張システム4800の概略図。 [0102]胃内バルーン10を膨張するための別の膨張システム5000の概略図。 [0103]胃内バルーンが図40の膨張システム4800の例示的な動作において膨張されるにつれて胃内バルーン内の圧力を経時的に示すグラフ。 [0104]胃内バルーンが図41の膨張システム5000の例示的な動作において膨張されるにつれて胃内バルーン内の圧力を経時的に示すグラフ。 [0105]膨張可能な胃内デバイスシステム1915、30ともに使用するためのディスペンサ5200の例示的な実施形態の側面図。ディスペンサの部分は断面図に示され、この断面は図45の線44−44に沿っている。 [0106]部分が切り取られ、タッチスクリーンハウジング5201は図示されず、トンネル5207は想像線で示されている、図44のディスペンサ5200の正面図。 [0107]部分を切り欠き、タッチスクリーンハウジング5201が図示されていない、図44のディスペンサ5200の正面斜視図。 [0108]部分を切り欠き、タッチスクリーンハウジング5201は図示されず、トンネル5207は想像線で示されている、図44のディスペンサ5200の背面斜視図。 [0109]タッチスクリーンハウジング5201を含む、図44のディスペンサ5200の正面図。 [0110]図44のディスペンサ5200とともに使用するための例示的なカテーテル接続アセンブリ5400aの側面図。 [0111]図44のディスペンサ5200とともに使用するための別の例示的なカテーテル接続アセンブリ5400bの側面図。 [0112]図36Bのカテーテル接続アセンブリ5400bがディスペンサ迅速接続解除弁5208に取り付けられた、図44のディスペンサ5200の正面図。 [0113]図44のディスペンサ5200の断面図。この断面は、図46の線51−51に沿っている。 [0114]充填流体キャニスタ2003がキャニスタハウジング5205内で係合され、ロッキング機構5206によって所定の位置にロックされる、図44のディスペンサ5200の正面図。 [0115]図42のディスペンサ5200を使用して膨張可能な胃内デバイスを膨張する際のステップを示す流れ図5500。 [0116]一実施形態におけるディスペンサ5600のコンポーネントの概略図。 [0117]図54のディスペンサ5600の上面図。 [0118]上部シュラウドが除去された、図54のディスペンサ5600の上面図。 [0119]断面が図59の線57−57に沿った、図54のディスペンサ5600の下面断面図。 [0120]さまざまなコンポーネントの位置を示す、図54のディスペンサ5600の概略図。 [0121]図54のディスペンサ5600の上面斜視図。 [0122]コンピュータシステム5635の部分を示すためにシュラウドが除去された、図54のディスペンサ5600の正面斜視図。 [0123]図54のディスペンサ5600の背面斜視図。 [0124]図54のディスペンサ5600を使用して膨張可能な胃内デバイスを膨張する際のステップを示す流れ図5700。
[0125]以下の説明および例は、本発明の実施形態を詳細に示す。当業者は、その範囲によって包含される本発明の多数の変形形態および修正形態があることを認識するであろう。したがって、実施形態の説明は、本発明の範囲を制限すると見なされるべきでない。
[0126]本明細書において使用されるという用語「分解性」は幅広い用語であり、その通常の慣習的な意味が当業者に与えられることができ(および、特殊な意味またはカスタマイズされた意味に限定されない)、限定するものはないが、収縮が発生するようにバルーンの構造的完全性が(たとえば、化学的手段、機械的手段、または他の手段(たとえば、光、放射、熱などによって))損なわれるプロセスを指す。分解プロセスは、浸食と、溶解と、分離と、消化と、崩壊と、層間剥離と、粉砕と、他のそのようなプロセスとを含むことができる。
[0127]本明細書において使用されるという用語「嚥下可能」は幅広い用語であり、その通常の慣習的な意味が当業者に与えられることができ(および、特殊な意味またはカスタマイズされた意味に限定されない)、限定するものはないが、外側カプセルおよびその構成要素が正常な蠕動運動を介して胃20に送達されるような患者によるバルーンの摂取を指す。実施形態のシステムは嚥下可能であるが、これらシステムは、嚥下以外の方法による摂取のためにも構成される。システムの嚥下可能性は、少なくとも部分的に、自己膨張システムおよびカテーテルのための外側容器サイズならびに手動膨張システムのための外側容器サイズによって得られる。自己膨張システムの場合、外側カプセルは、内側容器およびその構成要素と、投与の前に注入される賦活剤の量と、バルーンサイズと、バルーン材料厚さとを含むのに十分である。システムは、好ましくは、通常の平均食道直径よりも小さいサイズである。
[0128]本明細書において説明されるのは、経口摂取可能なデバイスである。実施形態では、デバイスは、消化管を通り抜けることができる。デバイスは、たとえば、胃内体積占有デバイスとして有用であってよい。デバイスは、上記で説明された課題および現在の胃内体積占有デバイスにおいて見られる欠点のうちの1つまたは複数を克服する。
[0129]実施形態の主題についてより明確に説明するために、単一の適切なタイトルの小見出しの下で、同じサブコンポーネントの異なる実施形態が説明される。この編成は、異なるサブコンポーネントの実施形態が本発明により組み合わせされ得る様式を制限することを意図したものではない。
嚥下可能な胃内バルーンシステム
[0130]選択された実施形態による嚥下可能で膨張可能な胃内バルーンシステムは、以下のコンポーネント、すなわち、バルーンの内腔への流体の追加のための自己シーリング弁システム(「弁システム」)と、収縮されコンパクト化された状態の胃内バルーン(「バルーン」または「体積占有サブコンポーネント」)と、バルーンを含む外側カプセル、容器、またはコーティング(「外側容器」)とを含む。「膨張アセンブリ」という名称のセクションにおいてより詳細に説明される膨張アセンブリは、摂取または胃内での留置後にバルーンを膨張するために提供される。膨張アセンブリは、限定するものではないが、膨張流体源と、カテーテルおよび/またはチューブ類とを含む。いくつかの実施形態では、膨張流体源は、膨張流体ディスペンサ(「ディスペンサ」)と、ディスペンサとともに使用するための膨張流体の容器(「缶」または「キャニスタ」)とを備える。バルーンへの膨張アセンブリカテーテルまたはチューブ類の解放可能な取り付けを提供する弁が提供される。好ましくは、(たとえば、その内部表面上の)バルーンに取り付けられた自己シーリング弁システムは、「汎用的」である、または嚥下可能なカテーテルもしくは医師支援型カテーテルと適合する。弁システムは、バルーンが患者の胃の中にある間、ニードルアセンブリを含む小型カテーテルを使用したバルーン膨張を可能にする働きをし、バルーン膨張が完了した後のカテーテルの取り外しのための機構を提供する。
[0131]外側容器は、好ましくは、コンパクト化された状態(たとえば、折りたたまれた、および丸められた)のバルーンを組み込む。
[0132]一実施形態の嚥下可能な胃内バルーンシステムの選択されたコンポーネントは、組み立てられていない形でのシステムの構成要素として、放射線不透過性リングをもつシリコーンヘッドと、切り取られた30Dシリコーン隔壁と、ナイロン6接種スペーサと、コンパクト化されたバルーンと、外側容器とを含むことができる。完全に組み立てられた外側容器は、隔壁と位置合わせされたベント穴またはチューブ類の接続のためのポートを含むことができる。以下でさらに論じられるように、いくつかのシステムのコンポーネントは、本明細書において説明される属性を所有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、他の属性および/または値を有するコンポーネントを利用するシステムが用いられ得る。
[0133]実施形態によるデバイスは、患者による摂取および侵襲的な方法に頼る必要のない展開のために意図される。したがって、実施形態のデバイスが、正常な蠕動運動を使用して最小限の不快感とともに患者によって嚥下可能であるコンパクトな送達状態に合致するように動作可能であることが望ましい。胃内に達すると、デバイスが実質的により大きい展開状態を仮定することが望ましい。送達状態から展開状態への移行を達成するために、デバイスは、膨張にさらされる。
[0134]肥満を治療するまたは減量目的をもつ人を支援するために、本明細書において説明される胃内デバイス10のさまざまな実施形態(たとえば、「胃内バルーン」または「バルーン」)は、好ましくは、患者の胃20に送達され、好ましくは少なくとも30日間、患者の胃20の中で膨張状態で維持される(図1を参照されたい)。いくつかの実施形態では、膨張された胃内デバイス10は、1〜3か月の治療継続期間にわたって患者の胃20の中で維持される。その他の実施形態では、デバイス10は、少なくとも6か月間、患者の胃20の中で維持される。さらに追加の実施形態では、デバイス10は、少なくとも9か月間、少なくとも12か月間、またはそれよりも長くにわたって、患者の胃20の中で維持される。複数の胃内デバイス10は、治療継続期間中に患者の胃20に送達されてよい。たとえば、いくつかの実施形態では、(同じサイズの、または2つ以上の異なるサイズの)最大2つまたは3つ以上の膨張された胃内デバイス10は、ある時点で患者の胃20の中に存在してもよいし、治療の経過中に患者の胃20の中に存在してもよい。治療の終了時、デバイス10は、内視鏡的に除去されてよい。他の実施形態では、デバイス10は、治療の終了時などに自己収縮し、下部胃腸管を通過してよい。実施形態では、このデバイス10の自己収縮は、限定するものではないが、約3か月、約6か月、約9か月、約12か月、またはそれよりも長い治療期間などの、あらかじめ決定された治療時間期間の終了時に発生する。適切な程度の膨張を維持し、患者にとっての不快感および/または副作用を減少させるために、患者は、膨張された胃内デバイス10が患者の胃20の中にある間、定期的に服用する1つまたは複数の処方薬が処方されてよい。たとえば、いくつかの実施形態では、プロトンポンプ阻害薬、制吐薬、および/または鎮痙薬が処方されてよい。
外側容器
[0135]図2は、胃内バルーンアセンブリ30を示す。アセンブリ30の胃内バルーン10は、好ましくは、カプセル40または他の残りの構造、含有構造、もしくはコーティング構造(「外側容器」)内で、収縮され折りたたまれた状態で提供される。外側容器40は、好ましくは、標準的な押込み嵌めゼラチンカプセルの形をとり、押込み嵌めは、収縮された/折りたたまれたバルーンを含むことを目的とすることに依拠する。しかしながら、ゼラチンラップは、有利には、いくつかの実施形態において用いられ得る。ゼラチンは、有利には、外側容器40として使用可能である。しかしながら、他の材料、たとえば、セルロース、コラーゲンなども使用に適することができる。好ましくは、外側容器40は、約0.95インチ(2.4cm)から2.5インチ(6.3cm)の長さ(最も長い寸法)と、約0.35インチ(0.9cm)から約0.9インチ(2.4cm)の直径または幅とを有する。外側容器40は、好ましくは各端上に、1つまたは複数の穴、スリット、通路、または他の出口をもつように構成されてよい。外側カプセル40が分解する(たとえば、分離する、溶解する、または別の方法で開く)プロセスは、バルーン10の膨張(カテーテル200を介した膨張)によって引き起こされる圧力増強によって促進される。外側カプセル40は、嚥下とバルーン膨張との間の時間経過を最小にするように、嚥下前にバルーン10を解放するためでなく材料を軟化させるために、短時間、水中に浸漬可能である。外側容器は、膨張チューブニードルアセンブリを収容する穴(たとえば、図8〜図9に示されるなどのベル形ニードルスリーブ220)を備え、カテーテルニードルハウジングの直径は、バルーンアセンブリの押圧または嚥下を容易にするためにその中に収容されたバルーン10を維持しながら針230が自己シーリング弁100に挿入可能であるように、外側容器穴の直径と機械的に適合する(図5〜図7、図9を参照されたい)。一実施形態では、外側容器40はカプセル40である。カプセル40の遠位半分は、コンパクト化されたバルーン10がカプセル40に挿入されるときのカプセル40の前縁によるバルーン10材料の摩耗を防止するために広げられてよい。カプセル40は、ゲルバンドとともに保たれ、膨張がよりすばやく起こり得るようにカプセル40のより迅速な分離を可能にする折りたたまれたバルーン10を包含する2つの部品も備えることができる。外側カプセル40は、摂取された流体摂取(たとえば、水分摂取)との接触により分解し(たとえば、分離する、溶解する、または別の方法で開く)、バルーン/カテーテルチューブが所定の位置にある間に患者に不快感を引き起こさないように、好ましくは5分以内、より好ましくは2分以内に分解する。
[0136]一実施形態では、デバイス(たとえば、胃内バルーン10)は、標準的なサイズのゼラチンカプセル40に嵌合される。カプセル40は、バルーン10が胃20に入る前にカプセル40から解放されないまたは別の方法で展開されないような既知の分解速度を有する材料から形成されてよい(図1を参照されたい)。たとえば、カプセル40の材料としては、1つもしくは複数の多糖類および/または1つもしくは複数の多価アルコールがあり得る。
[0137]代替的に、デバイスは、その送達状態(たとえば、カプセル40の内部で折りたたまれコンパクト化されたバルーン10)では、嚥下を容易にしながらもバルーン10をその送達状態に限定する物質でコーティングされてよい。コーティングは、周囲圧力または陽圧で行われてよい、浸漬プロセス、スパッタリングプロセス、蒸着プロセス、または噴霧プロセスによって加えられてよい。バルーン10は、そのように望まれる場合、ゼラチンテープをバルーン10に巻き付け、次いで、巻き付けられたバルーン10をカプセル40内に留置することによってカプセル化されてもよい。
[0138]いくつかの実施形態では、カプセル化されたまたはコーティングされたデバイスObalon胃バルーンアセンブリ30は、嚥下を容易にするように潤滑されるまたは別の方法で処理される。たとえば、カプセル化されたまたはコーティングされたデバイス30は、患者による嚥下の前に、濡らされてもよいし、加熱されてもよいし、冷却されてもよい。代替的に、カプセル化されたまたはコーティングされたデバイス30は、デバイス30の食道の通過を潤滑する働きをする粘性物質内に浸漬されてよい。可能なコーティングの例は、潤滑性および/または親水性をもつ任意の物質であり、グリセリン、ポリビニルピロリドン(PVP)、石油ゼリー、アロエベラ、シリコン系材料(たとえばDow360)、およびテトラフルオロエチレン(TFE)を含むことができる。コーティングは、スパッタリングプロセス、蒸着プロセス、または噴霧プロセスによっても加えられてよい。
[0139]追加の実施形態では、コーティングまたはカプセル40は、嚥下しやすくするために、1つまたは複数の局所麻酔薬または鎮痛剤が含浸されるまたはこれで処理される。そのような麻酔薬としては、アルチカイン、リドカイン、およびトリメカインなどの、アミノアミドグループの麻酔薬、ならびにベンゾカイン、プロカイン、およびテトラカインなどの、アミノエステルグループの麻酔薬があり得る。そのような鎮痛剤としては、クロラセプティックがあり得る。
[0140]いくつかの実施形態では、カプセル40は、カプセル40が投与されるとき、カプセル40が食道を下るとき、および/またはカプセル40が胃20の中にあるとき、カプセル40が適切に方向付けされるために、ある端に重みが加えられてよい。重みづけコンポーネントとしては、ポリマー材料または膨張反応物があり得る。
胃内バルーン
[0141]本明細書において体積占有サブコンポーネントとも呼ばれる、実施形態の胃内バルーン10は、一般に、外部表面と内表面をもつ内部空洞または内腔とを画定する壁を形成する可撓性材料から形成される。体積占有サブコンポーネント10は、患者の内部寸法および所望の結果によりサイズおよび形状が変わることができる。体積占有サブコンポーネント10は、半適合(semi−compliant)であるように設計され、体積占有サブコンポーネント10が圧力および/または温度の増加とともに伸長または拡張することを可能にしてよい。代替的に、いくつかの実施形態では、体積を増加させるためにほとんど抵抗を与えない適合した(compliant)壁が望ましいことがある。
[0142]いくつかの実施形態では、有利には、球形または楕円形の体積占有サブコンポーネント10が用いられる。体積占有サブコンポーネント10の送達、膨張、および収縮は、2014年2月11日に発行された米国特許第8,647,358号または2013年8月29日に公開された米国特許公報第2013/0226219号に記載される方法のいずれかによって成し遂げられてよく、これら特許の各々は、その全体が本明細書に組み込まれる。
[0143]いくつかの実施形態では、体積占有サブコンポーネント10の壁が、患者の食道を進むときのデバイスのコンパクト化された体積を最小にするように、強度が高いことと薄いことの両方であることが有利である。いくつかの実施形態では、体積占有サブコンポーネント10の壁の材料は、体積占有サブコンポーネント10に高いモジュラス値を付与する二軸延伸をもつように制作される。
[0144]一実施形態では、体積占有サブコンポーネント10は、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル(PVC)、ナイロン6、ナイロン12、またはポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのポリマー物質から構築される。体積占有サブコンポーネント10は、熱可塑性物質などの、気体バリア特性を修正する(経時的に増加させる、減少させる、または変更する)物質の1つまたは複数の層でコーティングされてよい。
[0145]好ましくは、気体バリア材料は、二酸化炭素または体積占有サブコンポーネント10を膨張させるために使用されてよい他の流体に対する低い透過率を有する。バリア層は、基材に対する良好な接着性を有するべきである。バリアコーティング材料としては、生体適合性ポリ(ヒドロキシアミノエーテル)、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、サラン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリ酢酸ビニル、酸化ケイ素(SiOx)、アクリロニトリルコポリマー、またはエチレングリコールおよび少なくとも1つのジオールとのテレフタル酸およびイソフタル酸のコポリマーがある。代替気体バリア材料としては、ポリアミン−ポリエポキシドがあり得る。これらの材料は、一般に、溶媒または水性熱硬化性成分として獲得され、一般的に、予成形品上にスプレーコーティングされ、次いで、完成したバリアコーティングを形成するために熱硬化される。体積占有サブコンポーネント10へのコーティングとして加えられ得る代替気体バリア材料としては、銀またはアルミニウムなどの金属がある。体積占有サブコンポーネント10の気体不透過性を改善するために使用され得る他の材料としては、限定するものではないが、たとえば、以下の表1a〜1bに列挙されるように、金または任意の貴金属、サランでコーティングされたPET、コンフォーマルコーティングなどがある。
[0146]いくつかの実施形態では、体積占有サブコンポーネント10は、射出成形される、ブロー成形される、または回転成形される。そのような成形の直後、または硬化の期間の後のどちらかに、気体バリアコーティングは、適合した壁の中にすでに適用されていない場合、適用されてよい。
[0147]別の実施形態では、胃内体積占有サブコンポーネント10が、体積占有サブコンポーネント10の気体不透過性を改善するために、金属化された表面としてMylarポリエステルフィルムコーティング銀、アルミニウム、またはケルバライト(kelvalite)を使用して形成される。
[0148]体積占有サブコンポーネントの壁が材料の複数の層から構成される場合、ある物質または方法を使用して、そのような複数の層を互いに接続する、取り付ける、または保つことが必要なことがある。そのような物質としては、溶媒またはエーテル系接着剤があり得る。そのような複数の層は、互いに熱接着されてもよい。そのような層が、体積占有サブコンポーネントにされる(たとえば)材料のシートを形成するために互いに取り付けられると、体積占有サブコンポーネント10にされるために(たとえば、ある程度の熱および圧力の印加によって)互いにシールすることを可能にするために、そのような材料に追加の処理ステップを適用することも必要なことがある。したがって、シールするいくつかの材料を体積占有サブコンポーネント10内に追加の層として含むことが有利なことがある。たとえば、体積占有サブコンポーネントに好ましい機械的特性と気体不透過性特性とを付与するPET層とSiOx層の組み合わせからなる体積占有サブコンポーネント10は、そのような体積占有サブコンポーネント10内にシール可能なポリエチレンの層を含むことによってシールされてよい。
[0149]実施形態の別の実施形態によれば、体積占有サブコンポーネント10および収縮コンポーネントの機能は、部分的または全体的のどちらかで組み合わされる。たとえば、体積占有サブコンポーネント10は、所望の時間の期間にわたって胃20の中で分解される物質から形成されてよい。分解プロセスが体積占有サブコンポーネントの壁に割れ目を形成すると、体積占有サブコンポーネント10は収縮し、引き続き分解して、消化管の残りを通過する。
[0150]好ましくは、完全に構築された体積占有サブコンポーネントを受け、内部空洞内の空気のすべてを排気させ、体積占有サブコンポーネント10を所望の送達状態へと折りたたむまたは圧縮する自動化されたプロセスが用いられる。たとえば、体積占有サブコンポーネント10からの空気の排気は、真空または機械的圧力(たとえば、体積占有サブコンポーネントを回転させること)によって作動されてよい。いくつかの実施形態では、送達状態であるとき、体積占有サブコンポーネント10内で生じさせられる折り目の数を最小にすることが望ましい。
[0151]別の実施形態では、体積占有サブコンポーネント10の収縮は、体積占有サブコンポーネント10の壁内の1つまたは複数の注入部位を通して達成され得る。たとえば、2つの自己シーリング注入部位は、体積占有サブコンポーネント10の対向する側面に組み込み可能である。体積占有サブコンポーネント10は、2つの小さい針を用いて体積占有サブコンポーネント10から空気を排気させる固定具内に位置決めされてよい。
[0152]一実施形態では、自己シーリング注入部位は、体積占有サブコンポーネント10の内部に膨張サブコンポーネントの化学元素を挿入するためにさらに使用されてよい。体積占有サブコンポーネントへの化学元素の注入後、同じ針が、体積占有サブコンポーネント10の排気を実行するために使用されてよい。
[0153]体積占有サブコンポーネント10が、たとえば負の真空圧力下または正の外部圧力下で、送達状態に入れられることが望ましいことがある。
[0154]体積占有サブコンポーネント壁材料はまた、最初に穿刺されるまたは引き裂かれると、そのような穿刺または引き裂きの点から比較的容易に引き裂かれるように設計されてもよい。そのような性質は、たとえば、そのような初期引き裂きまたは穿刺によって、次いで範囲が増加し、収縮プロセスを早めるおよび/または最大にするので、体積占有サブコンポーネント10の収縮が体積占有サブコンポーネント10の壁の引き裂きまたは穿刺によって開始された場合に有利なことがある。
[0155]体積占有サブコンポーネント10はまた、その収縮に続く身体からのその通過を容易にする潤滑性物質によってコーティングされてよい。可能なコーティングの例は、潤滑性および/または親水性をもつ任意の物質であり、グリセリン、ポリビニルピロリドン(PVP)、石油ゼリー、アロエベラ、シリコン系材料(たとえばDow360)、およびテトラフルオロエチレン(TFE)を含むことができる。コーティングは、周囲圧力または陽圧で行われてよい、浸漬プロセス、スパッタリングプロセス、蒸着プロセス、または噴霧プロセスによって加えられてよい。
[0156]バルーン複合壁材料は、その内容がその全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,072,583号に記載される構造および組成と類似した構造および組成であってよい。材料は、たとえば、N2、Ar、O2、CO2、SF6、もしくはその混合物、または胃空間濃度をシミュレートする大気(N2、O2、Ar、CO2、Ne、CH4、He、Kr、H2、およびXeの混合物から構成される)などの、好ましくは圧縮気体または非圧縮気体の形をした、流体を含むことができる。いくつかの実施形態では、バルーンは、流体(気体)を保ち、膨張後最大6か月間、好ましくは少なくとも1〜3か月間、許容可能な量を維持することができる。いくつかの充填気体としては、送達のために圧縮可能である無極性大分子気体がある。
[0157]外側容器内の留置の前に、バルーン10は収縮させられ、折りたたまれる。逆の構成では、収縮させられた状態で、バルーン10は平坦であり、逆にされた縫い目は、バルーン10の周囲のまわりに延びる。自己シーリング弁システム100は、収縮させられたバルーン10の中心に近い内腔の内壁に固定される。次いで、バルーン10の壁が折りたたまれる。バルーン10設計の一部として、自己シーリング弁システム100は、可能であるような様式で製造され、好ましくは、外側容器内にバルーンを嵌合するために必要とされるそれ自身の上の折りたたみの数を最小にする(たとえば、2倍または3倍にする)ために「中心からずれて」留置される。たとえば、自己シーリング弁システム100は、有利には、バルーンの中心から1/2r±1/4rのところに留置可能であり、rは、バルーンの中心から隔壁を通って延びる線に沿ったバルーンの半径である。
[0158]本明細書における実施形態とともに使用するための、胃内バルーン10およびこれの製作の追加の説明は、2012年4月24日に発行された米国特許第8,162,969号、2015年7月7日に発行された米国特許第9,072,583号、2014年2月11日に発行された米国特許第8,647,358号、2012年10月23日に発行された米国特許第8,292,911号、2012年6月19日に発行された米国特許第8,202,291号、2013年8月29日に公開された米国公報第2013/0226219号、2016年10月27日に公開された米国公報第2016/0310306号、2016年12月15日に公開された国際公報WO2016/200612、2017年6月8日に公開された米国公報第2017/0156909号、および2017年6月14日に出願された米国特許出願第US15/623,175号に見出されることが可能であり、これらの各々は、その全体が本明細書に組み込まれる。
追跡および可視化サブコンポーネント
[0159]実施形態により追跡および可視化機能をデバイスに組み込むことも有益なことがある。本デバイスの非侵襲性により、医師は、膨張の前または治療の経過中にデバイスの場所および方向を決定する、またはこれを確認することを望むことがある。
[0160]放射線透過マーカは、体積占有サブコンポーネント10がその収縮された状態であるときは、マーカは、可視化機器上で見られたときに濃く見え、体積占有サブコンポーネント10が膨張されているときは、マーカは、可視化機器上で見られたときにあまり濃く見えないように、体積占有サブコンポーネント10が折り目のついた状態または折りたたまれた状態であるとき、体積占有サブコンポーネント10に適用されることがある。代替的に、マーカは、弁、ヘッド、または重りなどのデバイスのさまざまなサブコンポーネントの識別および場所を容易にするように、複数の位置で体積占有サブコンポーネント10に適用されてもよいし、これに組み込まれてもよい。マーカは、体積占有サブコンポーネント10の表面上または体積占有サブコンポーネント10を形成する材料の層の間に印刷または塗装されてもよい。代替的に、以下で説明される金属コーティングは、体積占有サブコンポーネント10を識別するおよび/または配置するためにマーカとして使用されてよい。体積占有サブコンポーネント10を可視化するための金属コーティングとしては、銀、金、タンタル、または任意の貴金属があり得る。代替的に、マーカは、体積占有サブコンポーネント10のすべてまたは一部を覆うエラストマースリーブに適用されてよい。
[0161]別の実施形態では、体積占有サブコンポーネント10は、体積占有サブコンポーネントの膨張時に機械的に変化するサブコンポーネントを組み込み、その機械的な変化は、X線または他の可視化機器を使用して可視化可能である。たとえば、可視化マーカを含む体積占有サブコンポーネント10の機械部分は、体積占有サブコンポーネント10内の圧力の増加時に伸びてよい。
[0162]代替的に、マーカは、体積占有サブコンポーネント10が構築される材料の層の間に配置された金属メッシュを使用して形成されてよい。埋め込まれたマーカによって形成される1つまたは複数のパターンは、体積占有サブコンポーネント10が膨張され、展開された状態であるときに見える。
[0163]マーカ材料が、たとえば、MRI、CT、および超音波などのさまざまな可視化技法を容易にするために体積占有サブコンポーネント10に組み込まれることがあることが想定される。
[0164]体積占有サブコンポーネント10は、体積占有サブコンポーネント10の空洞が破られたことを示すために収縮時に解放される染料またはマーカも含んでよい。そのような染料またはマーカは、たとえば、体積占有サブコンポーネント10が収縮し始めたという標識として患者の尿中で明らかであってよい。
[0165]さらに他の実施形態では、マイクロチップおよび電子的モダリティを用いる他のコンポーネントが、デバイスを配置および識別するために使用されることがある。ペットの識別に利用されるマイクロチップに類似したマイクロチップが、デバイス固有情報とそのおおよその場所とを通信するために使用されることがある。たとえば、ホイートストーンブリッジ回路または他のブリッジ回路が、デバイスに組み込まれてよく、RF「ピングおよびリッスン」技術とともに、デバイスのおおよその場所を決定し、デバイス固有情報を測定および通信するために、システムの一部として使用されてよい。そのようなデバイス固有情報は、体積占有サブコンポーネント10の膨張の度合いを示すことができる内部体積占有サブコンポーネント10圧力を含むことができる。
[0166]さらに他の実施形態では、機械的センサ、化学センサ、視覚センサ、および他のセンサが、デバイスおよび/または患者の内部環境に関する情報を測定する、記録する、および/または送信するためにデバイスの一部として含まれることがある。たとえば、デバイスは、カメラまたはPillcamデバイスの他のイメージングコンポーネントおよび送信コンポーネントのいずれかを含むことがある。追加の例として、デバイスは、胃pH、胃圧力、ホルモンレベル、臓器の健康状態、および臓器の安全性に関する情報を測定する、記録する、および/または送信するセンサを含んでよい。
自己シーリング弁システム
[0167]実施形態では、自己シーリング弁システム100は、本明細書の他の箇所で説明されるような、「汎用的」である、または嚥下可能なカテーテルおよび医師支援型カテーテルと適合する、(たとえば、その内部表面上の)バルーンに取り付けられる。弁システム100は、ニードルアセンブリを含む小型カテーテルを使用したバルーン膨張を可能にする働きをし、膨張が完了した後のカテーテルの取り外しのための機構も提供する。
[0168]図5〜図7および図9は、長手方向軸Aに沿って金属の同心のシリンダ105内に同軸状に収容された自己シーリング隔壁114(「チューブ隔壁」)を含む自己シーリング弁システム100の設計を表す図を示す。自己シーリング弁システム100は、好ましくは、滑らかな外表面を保証するために弁100の一部分のみがバルーン表面の外側にわずかに突き出すように、バルーン材料の下側(たとえば、内表面)に付着される。隔壁114は、好ましくは、20ショアA〜60ショアDのデュロメータを所有する材料からなる。隔壁114は、好ましくは形状が円筒状である、同心の金属の保持構造105のより小さい内側シリンダ105bに挿入されるまたは別の方法でこれに製作される。図9に示されるように、より大きい外側シリンダ105aの中の内側シリンダ105bは、カテーテルニードルスリーブ/ニードルアセンブリ220/230の隔壁114との位置合わせ(たとえば、長手方向または同軸)を制御し、カテーテルニードル230がバルーン材料を穿孔しないような硬いバリア(針止め機構)を提供し、膨張およびその後の針230の抜去の後で弁/隔壁100/114が再シールするように圧縮を提供する。
[0169]同心の弁システム100は、埋込み中の放射線不透性も提供することができ、好ましくは、チタン、金、ステンレス鋼、MP35N(非磁性のニッケル−コバルト−クロム−モリブデン合金)などである。非金属ポリマー材料、たとえば、アクリル、エポキシ、ポリカーボネート、ナイロン、ポリエチレン、PEEK、ABS、もしくはPVC、またはX線下で可視であるように製作される(たとえば、バリウムとともに埋め込まれる)任意の熱可塑性エラストマーもしくは熱可塑性ポリウレタンも使用可能である。
[0170]隔壁114は、圧縮力が膨張後の自己シーリングのために最大にされるように、円錐形とすることができる。自己シーリング隔壁114は、処理/コンパクト化および外側容器40への挿入のためにバルーン10から空気が排気されることを可能にし、膨張カテーテル針230による穿孔を可能にし、次いで、その後の膨張カテーテル200の取り外しおよびカテーテル針230の抜去が、膨張プロセスおよび針抜去/カテーテル取り外し中のバルーン10の外部の気体漏洩を著しく制限する。隔壁114は、圧縮を提供するために機械的嵌合機構を使用して、チューブ隔壁内側シリンダ105bに挿入される。追加のリング116(図7)は、それ自体を再シールするように隔壁材料があらかじめ装填されていることを保証する目的で追加の圧縮を提供するために、内側シリンダ105bの遠位端に留置可能である。リング116(「リング止め具」)は、好ましくは、事実上金属であるが、アクリル、エポキシ、もしくは熱可塑性エラストマー、または熱可塑性ポリウレタンなどの非金属ポリマー材料であってもよい。いくつかの実施形態では、リング止め具116の材料は、好ましくは、内側シリンダ105bと同じ材料、チタンであるが、金、ステンレス鋼、MP35Nなどであってもよい。
[0171]図5〜図7および図9を参照すると、同心の弁ハウジング105(「チューブ隔壁」)のより大きい、外側シリンダ105aは、内側シリンダ105b(50ショアAまたはそれ以上)よりもわずかに硬いデュロメータをもつ材料110(たとえば、「ヘッド」110)を含むが、シリコーンも好ましい。より硬いデュロメータ材料を使用する目的は、膨張のためにニードルスリーブ220に接続されるときシーリングを保証することである。同心の保持構造105の外側シリンダ105a内に配置されたシリコーンは、バルーン壁内部表面(たとえば、図11の要素432)からバルーン10に付着される。外側シリンダ105a全体が充填され、内側シリンダ105bの直径よりもわずかに大きく、バルーン壁外部表面(たとえば、図2の要素480)まで延びるこの同じ材料の小さい円形リップ111が設けられる。リップ111は、ベル形ニードルスリーブ220に適合し、加えられる膨張圧力に耐えるように自己シーリング弁100のカテーテル200への接続を高めるためにシーリングを提供し、カテーテル200の排出距離または取り付け力も増加させる。このシリコーンリップ111は、好ましくは、バルーン外表面480が比較的滑らかなままであり、胃粘膜の摩耗または潰瘍形成を引き起こさないことを保証するために、2mmを超えてバルーン表面480の向こうに突き出さない。リップ111は、膨張および取り外しのためにカテーテル200のニードルスリーブ220に対する圧縮力を提供するように設計され、それによって、膨張カテーテル200のニードルスリーブ220に接続されるとき、接続結合は、好ましくは、膨張中に35PSIの圧力に耐えることができる。次いで、このシールは、結合を分離するために好ましくは40PSIよりも大きいが200PSIよりも小さい水圧を使用して、取り外し中に破られる。好ましくは同心の弁105と同じ材料から作製される、追加の保持リング115は金属と弁シリコーンとの間のシールをさらに高め、適切な機械的嵌合を保証するように追加の機械的支持を提供するために弁システム100内に含まれることができ、硬い(金属の)弁システムからのシリコーン材料の滑り(張力の増加を引き起こす)を損なうことが意図される。
[0172]弁構造は、機械的嵌合機構を使用して、カテーテル200による膨張およびその後のカテーテル200取り外しのための自己シール可能弁100の機能を提供する。しかしながら、プライマーおよび/または接着剤が、自己シーリング弁アセンブリ100の構造内での追加の支持を提供するために使用されてよい。構成は、金属コンポーネントの表面を修正し、所望の機械的/締まり嵌めを提供するために、それらをより粘着性を高くするまたはより滑りやすくする、たとえば、より多くまたはより少なく付着を引き起こすことによって修正可能である。自己シーリング弁100とカテーテル200との間の締まり嵌めは、膨張および/または取り外しのための圧力要件を変更するように修正可能である。追加のアセンブリは、機械的嵌合ならびにカテーテル膨張および取り外し中にアセンブリを支えるために必要とされる引張強度および力を保証するための追加の支持リングが省略可能であるようにシリコーン内で金属部分または同心システムをオーバーモールドすることを含むことができる。
[0173]自己シーリング弁全直径は、直径が8French(2.7mm、0.105インチ)を超えない小型カテーテルシステム(たとえば、図9)に適合するように設計される。全直径は、嚥下を容易にするために、1インチ(2.54cm)を超えず、好ましくは、0.5インチ(1.27cm)よりも小さい。追加の弁は、望まれる場合に追加可能である。しかしながら、収縮させられた/折りたたまれたバルーン10の体積(と、したがって外側容器40の寸法)を可能な限り小さく維持するように単一の弁100を用いることが有利であり得る。弁システム100は、好ましくは、バルーン10に取り付けられ、9lbs(40N)よりも大きいせん断力が、弁システム100を取り除くために必要とされるように結合される。
[0174]図10〜図13は、例示的な一実施形態における、別の自己シーリング弁システム400を示す。自己シーリング弁400は、長手方向軸Bをもつヘッドユニット410を含み、好ましくは、本明細書の他の箇所で説明されるようなポリマーから形成される。図示の例示的な実施形態では、ヘッドユニット410は、頂部部分412と、底部部分413とを含む。頂部部分412は、頂部縁420によって画定された頂部開口418をもつ環状の頂部表面416を含む。底部部分413は、底部縁426によって画定された底部開口424をもつ底部表面422を含む。ヘッドユニット410は、頂部表面416を底部表面422と接合する外表面428を含む。例示的な図示の実施形態では、外表面428、または頂部部分412は、任意選択の肩部分430を含む。肩部分430は、弁システム400の全体的なサイズの最小化を同時に可能にしながら、より大きい頂部表面416を提供する。より大きい頂部表面416は、図11〜図13に示されるものなどの、バルーン壁434の内表面432へのヘッドユニット410の確実な取り付けを容易にする。たとえば、弁システム400は、接着剤435を用いてバルーン内表面432に付着され得る。同時に、より小さいサイズの弁システム400は、折りたたまれたバルーンが、より小さい外側容器またはカプセル40に挿入可能であるように、製造中の胃内バルーンのより密な折りたたみを可能にする。より小さいカプセルサイズは、バルーンを与えられる患者の嚥下しにくさを減少させる。他の実施形態では、弁システム400は肩部分はなく、したがって、その全長に沿って実質的に円筒状である。
[0175]さらに図11〜図14を参照すると、頂部縁420と底部縁426は、円筒状内表面447をもつ同軸貫通チャネル446によって接合される。図示の実施形態では、貫通チャネル446は、ヘッドユニット外表面428と同軸である。貫通チャネル446は、ニードルスリーブ外表面220bと接触および係合するように構成された表面447をもつ実質的に円筒状である(たとえば、図13を参照されたい)。いくつかの実施形態では、貫通チャネル446は、半径方向溝、空洞、ダクト、隆起、または間隙として形作られたリングチャネル450を含む。リングチャネル450は、ベル形ニードルスリーブ220の底部リム220aを協働して受け入れるようなサイズおよび形状にされる。実施形態では、貫通チャネル446は、以下で説明されるように、ニードルスリーブが弁システム400と同軸であり、実質的に長手方向軸Aに沿って中空針230が自己シーリング隔壁414を穿孔するように、弁システム400との係合中にベル形ニードルスリーブ220を中央に置くようなサイズおよび形状にされる。例示的なベル形ニードルスリーブ220が、図8〜図9に示され、本明細書の他の箇所で説明される。図13は、別の例示的なベル形ニードルスリーブ220を示す。追加のベル形ニードルスリーブが見越されている。
[0176]ヘッドユニット410と同軸であるのは、本明細書では保持具またはチューブ隔壁405とも呼ばれる保持構造405である。保持構造405またはその部分は、当技術分野で知られている技法を使用して、ヘッドユニット410内でオーバーモールドされてもよいし、別の方法で埋め込まれてもよい。保持構造405は、同心の外側金属シリンダ405aと内側金属シリンダ405bとをそれぞれ備える。外側シリンダ405aは、内側シリンダ405bおよびヘッドユニット410と同心であり、部分的または全体的にヘッドユニット410に埋め込まれてよい。内側金属シリンダ405bと外側金属シリンダ405aは、下側壁405eによって接合される。下側壁405eは、上側または内側を向いた上側表面405fと、下側または外側を向いた下側表面405gとを含む。内側シリンダ405bは、内側チャネル469を画定する内表面468と、外表面470と、上側開口474を画定する内側硬化内側リップ405cとを含む。縁475aによって画定された下側開口475は、内側シリンダ405bの内表面468を下側壁下側表面405gと接合し、それによって、内側チャネル469は、バルーンの内腔または内部と流体的に接合される、これと流体的に接続される、またはこれと流体連通する。図示の実施形態では、保持構造下側開口475は、下側壁下側表面405gの一部分がバルーンの内腔に露出されるように、ヘッドユニット底部開口424の直径D2よりも小さい直径D1(図12を参照されたい)を含む。追加的に、外側シリンダ405aは、保持構造405が410を使用してヘッド内で固着されるように、ヘッドユニット底部開口424よりも大きい直径D3を含む。ヘッドユニット底部開口424は、露出される下側壁下側表面405gがより少ないまたはないように、示されるよりも小さい直径D2を含むことがあることが見越されている。ヘッドユニット底部開口424の直径D2が、保持構造405上へのオーバーモールドヘッドユニット410よりもむしろ、製造中のヘッドユニット410への保持構造405の挿入を可能にするなどのために、大きいことがあることも見越されている。
[0177]自己シーリング隔壁414は、上側開口474が気体密シールを備え、それを通って自己シーリング隔壁414の一部分が延びるまたは突き出すように、リング止め具416によってリップ内表面468に対して圧縮される。図示の実施形態では、内側シリンダ405bは、自己シーリング隔壁414が完全にバルーン10の中にある、またはバルーン外表面480の下方にあるような長さを含む(たとえば、図12を参照されたい)。しかしながら、内側シリンダ405bの長さは、自己シーリング隔壁414の頂部478がバルーンの外表面480と同一平面上にあるまたはバルーン外表面480よりもわずかに上方に延びるように、より大きくてよいことが見越されている。有利には、バルーン内、またはバルーン外表面480にもしくはこれに隣接して自己シーリング隔壁頂部478を配置することは、患者の胃内にバルーンがある間に胃粘膜の刺激を防止し、それによって、延長された治療期間の実施可能性およびそのような治療中の患者負傷の減少に寄与するように、外表面480が自己シーリング弁システム400の場所において実質的に滑らかであることを保証する。
[0178]図11〜図13に示されるように、弁システム400は、ベル形ニードルスリーブ220を受け入れ係合するようなサイズおよび形状にされる接続チャネル482を含む。図示の実施形態では、接続チャネル482は、ヘッドユニット410の貫通チャネル内表面447、保持構造下側壁405eの上側表面405f、および内側シリンダ外表面470によって画定される。図12に示されるように、ヘッドユニット内表面447と内側シリンダ外表面470との間の距離D4は、その中にベル形ニードルスリーブ220を受け入れるようにサイズおよび形状にされる、または別の方法でそのように構成される。たとえば、図13に示される実施形態では、ニードルスリーブ底部リム220aは、ニードルスリーブ220と自己シーリング弁400との間の締まり嵌めを提供するおよび/またはこれに貢献するように、下側壁上側表面405fに当接し、貫通チャネルリングチャネル450とも係合する。さらに、本明細書の他の箇所で論じられるように、ニードルスリーブ外表面220bは、内表面447を使用してヘッドと摩擦で係合する。同様に、ニードルスリーブ内表面220cは、内側シリンダの外表面と摩擦で係合する。
[0179]図示の実施形態では、自己シーリング弁400は、ヘッドユニット410の中に埋め込まれた、または収容された金属の保持具リング415を含む。保持具リング415は、接続チャネル482へと受け入れられたベル形ニードルスリーブ220との締まり嵌めを提供するおよび/またはこれに貢献するようなサイズおよび形状にされる。たとえば、保持具リング415は、ニードルスリーブ220とヘッド410との間の締まり嵌めを容易にするまたはこれを強化するように、圧力を及ぼすまたは保持具リング内表面と受け入れられたニードルスリーブ220との間に配置されたポリマーヘッド材料を圧縮することがある。本明細書の他の箇所で説明されるように、締まり嵌めは、膨張カテーテル200に自己シーリング弁400のシーリングを提供する。実施形態では、締まり嵌めは、気体密シール、ならびに嚥下およびその後のバルーンの膨張中に弁システム400と膨張カテーテル200との間の係合を維持するのに十分であり、膨張の前に胃内バルーン10に接続された膨張カテーテル200は、それを必要とする患者による嚥下のために構成されたサイズおよび形状である。
[0180]図11〜図13に示されるなどの、いくつかの実施形態では、バルーン壁開口および/または接着剤435の縁486が壁内表面432に自己シーリング弁システム400を付着することは、ニードルスリーブ220の外表面220bに対して押し付け、それによって、ベル形ニードルスリーブ220との締まり嵌めを提供するおよび/またはこれに貢献するように、接続チャネル482の一部分の上に延びるリップまたは突出部411を提供し得る。バルーン壁開口縁486および接着剤488がリップ411を形成しないことがあることが見越されている。
[0181]図13に示されるように、ベル形ニードルスリーブ220は、ベル形ニードルスリーブ220が自己シーリング弁システム400と係合されるとき、中空針230が自己シーリング隔壁414と実質的に同軸であることを保証するように、中空針230と係合するニードルホルダ230bを含む。中空針230は、自己シーリング弁システム400を通って延びてよいが、中空針230は、有利には、バルーン内部表面432の損傷の可能性を減少させるように、ヘッドユニット410の内側貫通チャネル446の中に保持されるようなサイズおよび形状にされてよい。
バルーン複合壁
[0182]バルーン10の複合壁434のために選択された材料は、著しい拡散なしに元の膨脹気体を維持するために最適化されてもよい、あるいはバルーン10が胃内に留置されると部分的または完全に膨張するように、バルーン10の壁を通って拡散するために、胃の環境内に配置された気体、たとえば、CO2、O2、アルゴン、またはN2の拡散を可能にしてもよい。流体(液体または気体)も、内部環境および外部環境に基づいてバルーン10複合壁の拡散方向とそれがいつ均衡状態に達するかとを変更するために、本明細書において説明される膨張カテーテルを使用して、バルーン10の内部に追加可能である。
[0183]窒素、CO2気体、SF6、単一流体(気体)、または気体の混合物によって膨張される胃バルーン10は、バリア性質(流体保持)と、胃環境またはバルーン10の中央内腔内の環境内でpHおよび水分状況に抵抗を付与する性質と、バルーン10の製造および折りたたみ中の胃運動力、インビボでのバルーン10壁の摩耗、および損傷に抵抗する構造上の性質とを提供する複合壁を用いる。バルーン10材料内で用いられるいくつかの材料は、異物(たとえば、食物粒子)を分解するように設計された厳しい胃環境に耐えることができる。胃環境が包含する変数のいくつかは、1.5〜5の胃液pH、約37°Cの温度、90〜100%の相対湿度、胃空間気体内容物の進入、および胃の供給状態に基づいた可変の頻度およびサイクル時間における0〜4psiの一定の胃運動性外部圧力である。胃の運動性によって付与される外部圧力は、バルーン10の表面上での摩耗も引き起こすことができる。バルーン内腔の内部は、自動収縮のタイミングのためのバルーン10内に注入された溶液からの水分または外部湿潤環境により膜を横断して移動した水分を含むことがある。これらの環境ストレスに加えて、壁材料が生体適合性要件を満たし、壁(バリア材料)の全厚が、コンパクト化され、かなりの損傷または滞在なしに嚥下可能なサイズにされた容器(「外側容器」)の内部に留置されるのに十分なほど薄いように構築される。外側容器は、食道(約2.5cmの直径を有する)を越えるのに十分なほど小さい。壁またはバリア材料はまた、バルーン10の構築物に関して熱変形可能およびシール可能であり、システムの気体環境が均衡状態に達するまで初期膨張圧力によって生成される最大10psiの内部気体圧力ならびに胃内腔からの気体分子の進入による圧力を含むことができる接着強度を維持する。バルーン10の複合壁内で使用するための適正を決定するように評価されるフィルム性質としては、pH抵抗、水蒸気透過率、気体バリア性質、機械的強度/摩耗性質、温度抵抗、成形性、屈曲亀裂(Gelbo)抵抗、表面エネルギー(湿潤性)適合性、および熱接着可能性がある。
[0184]複合壁内のさまざまな層は、バルーン10に1つまたは複数の望ましい性質(たとえば、流体保持、水分に対する抵抗、酸性環境に対する抵抗、処理のための湿潤性、および構造強度)を付与することができる。多層予成形システム(「複合壁」)に組み合わせ可能であるポリマー樹脂およびコーティングのリストが表1a〜表1bで提供される。これらのフィルムは、以下で論じられるように、複合壁のための性質の所望の組み合わせを取得するために、タイ(tie)層またはそれらの組み合わせを介して、互いに接着剤による接着、同時押し出し加工、または付着可能である。表1a〜表1bでフィルムコーティングとして識別される材料は、基本ポリマーフィルム、たとえば、PET、ナイロン、または別の構造層に適用されるコーティングとして提供される。
流体保持層
[0185]実施形態では、複数の層を使用するブレンドされたポリマー樹脂は、意図された使用の持続時間にわたって膨張流体を保持することによって膨張されたバルーンの形状および体積を維持するために用いられる。食物包装業界およびプラスチックボトル詰め業界で広く使用されるいくつかのバリアフィルムは、有利には、この目的のためにバルーン10の複合壁内で用いられ得る。好ましくは、バリア材料は、二酸化炭素(または体積占有サブコンポーネントを膨張するために代替的もしくは追加的に使用される他の気体、液体、もしくは流体)に対する低い透過率を有する。これらのバリア層は、好ましくは、基本材料に対する良好な接着性を有する。バリアコーティング材料およびフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ナイロン(PA)およびナイロン−6(PA−6)などのポリアミド、ポリイミド(PI)、液晶ポリマー(LCP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、生体適合性ポリ(ヒドロキシアミノエーテル)、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、サラン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリ酢酸ビニル、酸化ケイ素(SiOx)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、ポリビニルアルコール(PVOH)、ナノポリマー(たとえば、nanoclay)、ポリイミド熱硬化性フィルム、EVALCA EVAL EF−XL、Hostaphan GN、Hostaphan RHBY、RHB MI、Techbarrier HX(SiOxコーティングPET)、Triad Silver(銀金属化されたPET)、Oxyshield 2454、Bicor 84 AOH、アクリロニトリルコポリマー、ならびにテレフタル酸およびイソフタル酸のコポリマーとのエチレングリコールおよび少なくとも1つのジオールがある。代替気体バリア材料としては、ポリアミン−ポリエポキシドがある。これらの材料は、一般的には、溶剤系熱硬化性成分または水性熱硬化性成分として提供され、一般的には、予成形品上に噴霧コーティングされ、次いで、仕上げバリアコーティングを形成するために熱硬化される。体積占有サブコンポーネントにコーティングとして加えられ得る代替気体バリア材料としては、銀またはアルミニウムなどの金属がある。体積占有サブコンポーネントの気体不透過性を改善するために使用されてよい他の材料としては、限定するものではないが、金または任意の貴金属、サランでコーティングされたPET、コンフォーマルコーティングがある。
[0186]膨張流体の拡散を遅延させるために包装業界において使用される1つの方法は、材料を厚くすることである。バルーン10が患者による嚥下のために所望の送達容器サイズに折りたたみ可能であるために、複合壁全厚は、好ましくは、0.004インチ(0.010cm)を超えないので、材料を厚くすることは一般に望ましくない。
[0187]バルーン10の有効寿命の間に胃環境に耐えることが可能である多層ポリマーフィルムとしては、ナイロン12フィルムに接着剤により接着された直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)がある。代替的に、PVDCなどの、バリア性質をもつ追加のフィルム層が、複合壁に追加可能である。
[0188]気体バリア性質を提供する層は、ナイロンなどの「構造」と考えられる樹脂よりも機械的に堅牢ではないので、好ましくは、複合壁内の内側層として置かれる。
構造層
[0189]ポリウレタン、ナイロン、またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの層は、構造的な目的のために複合壁に追加可能であり、最も外側(胃環境の近位またはバルーン10の中央内腔の近位に)層のpH抵抗が、胃20またはバルーン10の中央内腔の酸性環境に耐えることができるならば、好ましくは、そのような層として留置される。
複合壁の製作
[0190]気体バリア層を含む複合壁のさまざまな層は、任意の特定の順序で置かれる必要はないが、酸性度、温度、機械的摩耗に対する優れた抵抗、および優れた生体適合性プロファイルの層は、好ましくは、胃環境と接触する層として用いられる。たとえば、酸性度および温度に対する優れた抵抗をもつ層は、好ましくは、バルーン10の中央内腔と接触する層として用いられる。
[0191]壁のさまざまな層は、単一の層または最大10以上の異なる単層を含むことができる。しかしながら、結果として生じるバルーン10が、嚥下可能カプセルに嵌合するためにコンパクト化されるように、0.001インチ(0.0254cm)〜0.004インチ(0.010cm)厚さのフィルム厚さが望ましい。結果として生じる複合壁は、好ましくは、表1a〜表1bにリストされた各カテゴリに関する良好な性能仕様を有する。
[0192]いくつかの接着剤は、生体適合性の観点から望ましくない溶出物を含むことがあるので、同時押し出し加工されたフィルムが、有利には用いられる。加えて、同時押し出し成形は、材料が、このやり方で組み合わされたときに元の性質を維持し、胃の運動力に曝露されたときに層間剥離を受ける可能性が低いような、より良いブレンディングを可能にする。
[0193]優れた気体バリア性質をもつ類似の性質をもつフィルム、たとえば、2つのフィルム層を複合壁内で組み合わせることは、膨脹気体としての窒素、酸素、CO2、もしくはこれらの混合物を含む胃のバルーン10内での使用に、または製品が留置されることになる外部環境たとえば胃がCO2を含む気体の混合物を含む場合に有利である。そのような複合フィルムの主な利点は、気体バリア性質を犠牲にすることなくフィルム厚さに対する制限が観察可能であることである。そのような構成は、処理損傷(たとえば、製造およびコンパクト化)およびインビボ状況(たとえば、胃の運動力)への曝露による損傷の影響を減少させることにも貢献する。
[0194]特定の一実施形態では、複合壁は、複数の層を含む。第1の層は、胃環境への曝露のために構成された外側保護層である。この層は、機械力、水(蒸気)への曝露、摩耗、および高い酸性度レベルに抵抗する。ナイロン、またはより詳細には、ナイロン12は、有利には、胃環境に曝露される層に用いられることが可能であり、特に機械力に抵抗する。
[0195]一代替実施形態では、ポリウレタンは、6−7ミル厚さの複合壁を生じさせるために、サランにRF溶着される。別の実施形態では、2つのポリウレタン層の間に挟まれたサランの層を備える5層システムが提供される。サラン層とポリウレタン層の各々との間には、タイ層がある。層は、接着剤を使用して、一緒に溶着、同時押し出し加工、または付着可能である。この3層は、次いで、両側でナイロンに押し出し加工され、次いで、最終シーリング層(ポリエチレンなど)が、全複合壁のためにナイロン層のうちの1つに追加される。市販されているまたは製造可能な材料組み合わせの代表的な例が、表2に提供されている。提案される複合壁を支持する3つ以上の層が説明される場合、層(最も内側、すなわち、中央バルーン10内腔と接触する、または最も外側、すなわち、胃環境と接触する)の方向も示される。
[0196]表2にリストされたフィルム樹脂の大部分は、ある程度の気体バリア性質を提供する。したがって、多くは、バルーン10壁を単層フィルムとして形成するために単独で使用可能である。しかしながら、それらはまた、膨脹気体およびバルーン10が留置されることになる外部環境に基づいて所望の気体保持およびバルーン10の実用寿命に関する機械的仕様を満たすために他のフィルム樹脂とともに使用可能である。これらのフィルム樹脂はまた、表1a〜表1bにリストされた気体バリアコーティングでコーティング可能である。追加のフィルム層は、全複合壁を形成するために追加可能である。そのような追加の層は、かなりのバリア性質を付与しないことがあるが、構造的性質および/または機械的性質、水蒸気、湿度、pHなどの影響を受けやすい複合壁の他の層の保護、または他の望ましい性質を提供することができる。フィルム層は、指定された気体保持性質をもつ、少なくとも25日、または最大90日以上にわたる使用に適した胃内バルーン10の要件を満たす複合壁を作製するために、さまざまな接着剤を使用して、同時押し出し加工を介して、積層を介して、および/またはタイ層などを使用して、組み立て可能である。表2は、胃内バルーン10のための複合壁における使用に適した層および層の組み合わせのリストを提供する。市販の組み合わせの複合説明、樹脂略語、構成(単一層、二重層、三重層など)、および商標名がリストされる。示される層の数は、複合壁を製作するために使用される接着剤層またはタイ層を含んでおらず、したがって、6層複合壁は、たとえば、全複合壁を構成する2つまたは3つの接着剤層および/またはタイ層を有することがあり、したがって、層の総数は、最終的な形では8つまたは9つになり得る。本明細書において使用されるという用語「層」は幅広い用語であり、その通常の慣習的な意味が当業者に与えられることができ(および、特殊な意味またはカスタマイズされた意味に限定されない)、限定するものはないが、単一の厚さの同種物質(たとえば、SiOxなどのコーティング、またはPETなどの層)、ならびにその上にコーティングを有する支持層を指す(「コーティング」とは、たとえば、一般的にはコーティング層に構造的支持を提供する基板とともに用いられる材料である)。たとえば、PET−SiOx「層」は本明細書において参照されるが、Si−Oxの層が、支持PET層の上に設けられる。
[0197]特定の実施形態では、複合壁は、0.005インチ以下(5.0ミル以下)の厚さを有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、これより厚い複合壁が許容可能であることがある。一般に、複合壁が0.004インチ(4.0ミル)以下の厚さを有することが望ましい。しかしながら、これより厚い壁も用いられ得る。
バルーンの製作
[0198]バルーン10の良好な機械的強度を保証するために、バルーン10は、好ましくは、バルーン10を形成するために使用されるピースの縁が重なり合っているように形成およびシールされる。これは、任意の適切な方法によって成し遂げられ得る。たとえば、材料の2つのフラットシートは、2つのシートをあらかじめ決定された位置に保つために、磁化された縁をもつフレーム内に留置可能である。たるみが、形成プロセス後にその性質を維持するように材料を方向付けるためにフィルムのピースに追加可能である。フレームは、バルーン10の半球を表す型の上に留置可能である。圧力が加えられる前にたるみがその中に加えられた材料は、半球形のまわりにより均等に分布されるように材料を再度方向付ける。材料は、好ましくは、実質的に均一な肉厚を有する球体または楕円体を作成するために、中央が最も厚く、第2のピースに溶着される両側ではより薄くされる。たとえば、0.0295”フィルムから始まり、フィルムの中央またはその後の頂点は、0.0045”の終了時フィルム厚さを有し、縁は、溶着プロセス中のその後の重なり合いのために0.0265”の終了時厚さを有する。
[0199]弁は、半球のうちの1つの(たとえば、ポリエチレン、PE)側に付着され、反対(たとえば、ナイロン)側から突き出すことができる。1つの半球は、一般的には、最も外側の層としてナイロンからなり、第2の半球は、一般的には、最も外側の層としてポリエチレン(シーリングウェブ)を有する。2つの半球の縁は、好ましくは、少なくとも1mmおよび5mm以下重なり合うように位置合わせされる。2つの半球の位置合わせおよびオーバーレイは、熱成形プロセス中の縁における薄層化を補償するためになされ、次いで、インビボでの縫い目の破裂を阻害する。回転楕円体の各半分は固定具上に留置され、形成プロセスからの過剰分は切り落とされる。多層フィルム上で、シーリング層、PE、または類似の層が、第2のフィルム半分のシーリング層に接着される。これをするために、ナイロンが外部環境に曝露された半球のフィルムが、最も外側の層の上でポリエチレンを用いて半球に接着可能であるように、1つの半分上で球の縁に沿って折りたたまれる。
[0200]次いで、2つのフィルムピースが、ローラボンダ(roller bonder)またはバンドヒータを使用してシールされる。ローラボンダでは、空気圧シリンダが圧縮を提供し、ヒータがシーリング熱を提供し、ボンダをエリアのあちこちに移動させるモータが、適切なシーリングを保証するために必要とされる時間を制御する。バンドヒータでは、加熱要素、圧縮を提供する拡張可能プラグ、およびタイマがある。バンドは、金属、好ましくは銅であり、スプールに似た固定具は、必要とされる圧縮を提供する。異なる融解温度のフィルム層の使用は、最終的なバルーン10構成のバリア層の完全性を保証する助けとなる。2つの類似の材料が溶着される場合、絶縁体が用いられ得る。一実施形態では、1つの球は、外側に向けたナイロン層を備え、第2の球は、外側に向けたPE層を有する。
自発的収縮に対する抵抗をもつバルーン
[0201]胃内バルーン機能不全の最も大きいパーセンテージは、自発的収縮によるものである。自発的収縮は、(1)胃の運動力による胃内バルーン10の外部穿刺、(2)気体および水蒸気の胃環境の取り込みからのバルーン10の増加された内部圧力によるバルーン10の過膨張、ならびに(3)過剰材料の疲労およびバルーン10のその後の穿刺につながるバルーン10の膨張不足により発生することがある。これらの2つの変数を管理し、これらの変数を動的な胃環境に耐えるようにチューニングすることによって、バルーンシステムは、その実用寿命全体を通じて膨張されたままであることを保証するように調整可能である。この胃内バルーン10内での自発的収縮の事例は、複合壁材料および構造の選択とともに開始時膨脹気体の選択によって最小化可能である。胃空間内容物の性質を利用するように複合壁の水蒸気透過性および気体透過性に関する透過性特性の選択は、バルーン10へのおよびこれからの気体の拡散速度が制御されることを可能にすることができる。この方法は、膨張不足および過膨張の防止のためのチューニング可能な方法を可能にする。
[0202]一般に胃バルーン10および肥満とともに見られる別の現象は、胃の適応性弛緩である。胃の適応性弛緩のプロセスでは、胃20は、空間占有デバイスまたは摂取された過剰な食物を収容するために増大する。胃の適応性弛緩のプロセスでは、胃内バルーン10を含む胃20の容積は経時的に増大し、したがって、患者はより空腹になる。しかしながら、経時的にバルーン壁を越える気体拡散と水蒸気透過を制御することによって、バルーンサイズも、減量を維持するように開始時膨脹気体とフィルムの透水性特性と他のインビボ気体透過特性とを選択することによって、経時的に増加可能である。自発的収縮、開始時気体に関する複合壁の透過特性を選択すること、および胃環境からのバルーン10の内部での気体および水の移動を利用することに加えて、バルーン10は、胃の適応性弛緩に応じてその実用寿命にわたって増大するように設計可能である。
[0203]インビボでの胃気体および水環境を模倣するさまざまな外部気体環境に関連してさまざまな開始時膨脹気体が選択された実験が実行された。胃環境は、水、酸(塩酸)、気体の混合物、およびキームス(胃20によって十二指腸に排出される部分的に消化された食物の半流動体状塊)からなる。胃気体は、通常、摂食中に空気を嚥下することから生じる。空気の組成は、窒素(N2)78.084%、酸素(O2)20.9476%、アルゴン(Ar)0.934%、二酸化炭素(CO2)0.0314%、ネオン(Ne)0.001818%、メタン(CH4)0.0002%、ヘリウム(He)0.000524%、クリプトン(Kr)0.000114%、水素(H2)0.00005%、およびキセノン(Xe)0.0000087%である。
[0204]胃腸系内の気体の99%以上を構成する5つの気体は、N2、O2、CO2、H2、およびメタンであり、窒素が主である。胃のpCO2は、局所(内蔵)動脈および排出静脈血のpCO2値に密接に相似する。胃酸の中和も気体を生成することができる。たとえば、胃酸が消化液内の重炭酸塩と反応するとき(たとえば、いくつかの制酸剤中に存在するように)、化学的プロセスは、通常は血流に吸収されるCO2を発生させる。主に結腸細菌による発酵による、腸内での食物の消化は、CO2と、H2と、メタンとを生成する。微生物は、腸内で作られる水素およびメタンのすべての単一の発生源であると思われる。これらは、栄養分の発酵および消化から生じる(果物および野菜からの多糖類は小腸内で消化されない)。硫化水素と、インドールと、アンモニアとを含む少量の2、3の他の気体も生成可能である。
[0205]インビボ環境内での胃内バルーン10の制御された自己膨張は、バルーン10内で半透性または透過性の複合壁を使用し、最初は、N2またはO2などのあらかじめ選択された単一気体でバルーン10を充填させることによって、達成可能である。バルーン10は、内部バルーン10環境とインビボでの外部環境(GI/胃)との間の気体の濃度の違いと水濃度差とを利用して、体積および/または圧力を経時的に増加および/または減少させる。体積および/または圧力の制御された減少を達成するために、インビボ胃腸環境内に存在する他の気体に対してよりも、バルーン10を膨張するために使用される単一気体に対して比較的高い透過性を有する壁が用いられ得る。たとえば、窒素気体が経時的にインビボ環境内で膨脹気体として用いられる場合、バルーン10内の体積および/または圧力は、窒素が酸素透過性壁を通してインビボ環境に拡散するにつれて減少する。同様に、酸素気体が経時的にインビボ環境内で膨脹気体として用いられる場合、バルーン10内の体積および/または圧力は、酸素が酸素透過性壁を通してインビボ環境に拡散するにつれて減少する。インビボ環境(低い方)に対するバルーン10内の単一気体の分圧(高い方)の差分は、平衡状態または恒常性が到達されるまでプロセスを動かす。体積および/または圧力の制御された増加を達成するために、インビボ胃腸環境内に存在する他の気体に対してよりも、バルーン10を膨張するために使用される単一気体に対する比較的低い透過性を有する壁が用いられ得る。たとえば、窒素気体が経時的にインビボ環境内で膨脹気体として用いられる場合、バルーン10内の体積および/または圧力は、CO2などがCO2透過性壁を通してバルーン10に拡散するにつれて増加する。インビボ環境(高い方)に対するバルーン10内の透過性気体の分圧(低い方)の差分は、平衡状態が到達されるまでプロセスを動かす。
[0206]加えて、バルーン10の膨張を維持および/または制御することは、製品の実用寿命を延長するために内部バルーン10環境とバルーン10体積/圧力が必要に応じて増加または減少可能である外部胃環境との間の濃度の差を使用しても、なされ得る。圧力を減少させる1つの理由は、バルーンをあらかじめ伸長するために、窒素のようなより不活性な気体に加えて、CO2などの巨大であるが高い拡散性/可溶性気体分子を用いてバルーン10を最初に膨張することとすることができ、バルーン10から拡散する可溶性気体および元来バルーン10内に存在しない他の気体は、バルーンを充填させるために移動する。
[0207]膨脹気体は、大きい、不活性気体または選択された複合壁を通る低い拡散率を有する気体を備えるバルーン10内の気体の大部分で開始するように選択可能である。胃環境内でより可溶性であるあまり不活性でない気体とともに、不活性気体は、開始時バルーン10膨脹気体組成を備えるように組み合わせ可能である。患者の食事および投薬も、主に胃環境内で作られるCO2濃度影響によって、バルーン10の膨張ステータスに影響/制御することができる。加えて、胃のpHも、CO2濃度に影響する。この特定の方法は、複合壁材料たとえばバリア/非バリアと、バリア壁対非バリア壁を有する場合、拡散する気体がバルーン10内でより長く維持されるかどうかとに基づいた、デバイスの実用寿命のより大きい程度のチューニングを可能にすることもできる。この特定の形の自己膨張は、自己膨張する胃バルーン10(たとえば、最初は、嚥下後に開始されるバルーン10内の反応を生成する気体によって膨張される)、または膨張可能な胃バルーン10(たとえば、内視鏡による支援、経鼻的に送達される、または他の任意の送達方法を用いてまたは用いずに、カテーテルを使用して膨張される)を使用して用いられ得る。方法は、嚥下可能なバルーンと、たとえば内視鏡による方法によって胃20の中に留置されたバルーンとを含む、任意の胃バルーンとともに使用可能である。方法は、有利には、胃内デバイスとともに使用されるために用いられ得る。しかしながら、方法は、たとえば、肺動脈楔入カテーテルおよび尿失禁バルーン10デバイス内で使用するためにも適用可能である。この技術の利点としては、胃の適応性弛緩を補償し、バルーン10が、経時的に体積が増加し得る胃20に適応することを可能にし、それによって、患者の満腹を維持することができることがある。これは、自己膨張バルーンのための、より少量の膨脹気体構成要素で開始することも可能にする。それは、胃バルーンシステムとインビボ胃環境との間の拡散勾配を利用することによって自発的収縮を防止することができる。
[0208]膨張剤としてN2とともに(CO2有りでまたは無しで)使用される特定の一実施形態では、壁層のための多層同時押し出し加工ブレンドが用いられる。1つの構成は、ナイロン12/エチルメチルアクリレート/ポリ塩化ビニリデン/エチルメチルアクリレート/ナイロン12/直鎖状低密度ポリエチレン+低密度ポリエチレン(同時押し出し加工ナイロン12−カプセル化されたPVDC−ナイロン12−LLDPE+LDPE多層とも呼ばれる)である。別の構成は、同時押し出し加工多層ナイロン12/直鎖状低密度ポリエチレン+低密度ポリエチレンである。複合壁構造のための樹脂の選択(ならびに同時押し出し加工方法または接着剤を使用することの選択)は、特定の効果を達成するために、適合性(伸縮性)と、穿刺抵抗と、厚さと、付着と、シーリング接着強度と、方向と、酸抵抗と、気体および水蒸気に対する透過性特性とを制御するように変化され得る。
胃内バルーンシステムの自動自己収縮
[0209]いくつかの実施形態では、胃内バルーン10は、自動収縮または自己収縮とも呼ばれる、収縮のタイミングを確実に制御する機構を備える。実施形態では、バルーン10は自動収縮し、胃を通過し、下部胃腸管を通過し、限定するものではないが、約30日、約60日、または約90日などの、そのあらかじめ決定された実用寿命の終了時に身体から排出される(非自発的)。たとえば、一実施形態では、バルーンは、約3か月間、患者の胃内にあり、次いで、患者の幽門を通過して腸に入るサイズおよび形状に自動収縮または自己収縮するように構成される。腸を通過した後、収縮されたバルーンは、通常の排除プロセスを介して患者の消化器系から通過する。いくつかの実施形態では、バルーンのあらかじめ決定された実用寿命は、少なくとも90日、少なくとも120日、または少なくとも180日である。実施形態では、バルーンのあらかじめ決定された実用寿命は、約7か月、約8か月、約9か月、約10か月、約11か月、または約12か月である。より多くの実施形態では、バルーンのあらかじめ決定された実用寿命は、12か月よりも長い。以下で説明される実施形態では、収縮のタイミングは、外部胃環境を介して(たとえば、温度、湿度、可溶性、および/またはpHの状況によって)、または膨張されたバルーンの内腔内の環境を介して、成し遂げられ得る。内部バルーン環境を操作することによる自己収縮プロセスの開始を制御する一貫性が好ましい。
[0210]いくつかの実施形態では、自己収縮機構は、1つまたは複数のパッチまたは構築中にバルーンに追加される他の構造などの、浸食可能材料を含む。そのような分解性パッチまたは浸食可能パッチは、浸食可能材料、分解性材料、または溶解性材料(天然または合成)から作製され、バルーンの壁に組み込まれる。パッチは、迅速な収縮を引き起こすのに十分な表面積の開口を保証するため、およびバルーンへの胃流体の浸出による再膨張を防止するために十分なサイズである。バルーンパッチは、実質的に滑らかな表面が維持されるようにバルーンに適用可能である材料を備え、好ましくは、単一層材料または多層材料を備える。パッチは、浸食可能材料、崩壊可能材料、分解性材料、または好ましくは組織適合性で、無毒性産物へと分解する、もしくは経時的にゆっくりと加水分解および/もしくは溶解する材料である他のそのような材料を使用して構築される(たとえば、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLG)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリエステルアミド(PEA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHBV)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、芳香族コポリエステル(PBAT)、ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン)(PLCL)、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ−L−乳酸PLAA、プルラン、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ酸無水物、ポリオルトエステル、ポリアリールエーテルケトン(PEEK)、マルチブロックポリエーテルエステル、ポリグレカプロン、ポリジオキサノン、ポリトリメチレンカーボネート、および他の類似の材料)。これらの浸食可能材料、崩壊可能材料、または分解性材料は、単独で、もしくは他の材料と組み合わせて、使用可能である、または浸食不可能ポリマー(たとえば、PETなど)とともに、鋳造/同時押し出し加工され、積層され、および/または浸漬コーティングされ、バルーンの構造内で用いられ得る。分解/浸食は、発生する、胃の環境によって開始される、および/もしくはこれによって制御される(たとえば、温度、湿度、可溶性、および/またはpHの状況によって)、またはパッチが何に曝露されるかに基づいてバルーンの内腔内で制御される(たとえば、湿度および/または得られるpHの状況によって)。ポリマーの厚さならびに分解および曝露の時間に影響する環境も、分解タイミングを容易にすることができる。分解/浸食は、あらかじめ決定されたバルーン実用寿命が完了すると発生するようにタイミングがはかられる(たとえば、膨張は、分解/浸食が、収縮を可能にする開口の形成という結果になる前に、胃内で25から90日間インビボで維持される)。パッチに分解性材料を使用する代わりに(またはこれともに)、パッチは、弱い接着剤を使用してバルーンに付着された、または指定量の時間の後にパッチが適用されたエリアから層状に剥離し、収縮のための膨張流体解放のための開口を可能にするように溶着もしくは付着された、バルーンの残りの壁として、類似の流体保持バリアフィルムまたは同じフィルムを備えることができる。または迅速な収縮に必要であると見なされる場合、バルーン複合壁全体が、浸食可能材料から作製可能である。浸食可能材料またはあらかじめ指定された時間の後に機械的に故障する材料を使用する機構はまた、以下で説明される収縮機構のためのすべての実施形態に関して類似している。分解または浸食のタイミングは、外部胃環境を使用して(たとえば、温度、湿度、可溶性、および/またはpHの状況によって)制御可能である、および/または、バルーンの内腔内の状況によって(たとえば、バルーン内の湿度および/または残留液体のpHの状況によって)制御可能である。
[0211]他の実施形態では、自己収縮機構は、バルーン構造に組み込まれた1つまたは複数のプラグを(任意選択で、別の分解性保持構造とともに)含み、すべてまたは部分的に、上記で説明されたポリマー(たとえば、PLGA、PLAA、PEGなど)に類似した浸食可能、崩壊可能、または分解性の合成ポリマーまたは天然ポリマーからなることができる。プラグは、浸食可能ポリマーに対するあらかじめ選択され予測可能なバルク分解パターンを提供するように、さまざまな表面対体積比を達成するために、さまざまな形状(たとえば、円筒形状または放射形状)に形成可能である。プラグは、隔壁またはプラグ材料がバルーンから飛び出すまたはバルーンの内部に落ち、それによって、流体解放およびバルーンのその後の収縮のための通路を作成するように、分解/浸食が始まった後で科学的に開始可能である解放機構を組み込むことができる。プラグとともに使用可能である機械的な追加としては、あらかじめ決定された位置に(たとえば、非分解性材料または分解性材料の)プラグまたは保持構造もしくはプラグ構造内に収容された圧縮されたばねを保つ分解性/浸食可能/崩壊可能材料がある。より具体的には、収縮を達成する一実施形態は、ハウジングと、半径方向シールと、固体の浸食性コアと、この浸食性コアの外部表面に取り付けられた保護フィルムとを備えることができる。浸食性コアの内部は、内部バルーン液体に曝露される。コアは、ハウジングにシールを押し当てる圧縮力を作る。コアが浸食すると、ハウジングと半径方向シールとの間の圧縮は、ハウジングとシールとの間に隙間ができるまで減少される。隙間があると、気体は、バルーンの内部から外部環境に自由に動くことができる。シールは、ハウジングから出てバルーンに入ることができる。直径、長さ、および材料タイプは、所望の時点に収縮をもたらすために調整可能である。この収縮機構を達成するために使用される各コンポーネントに対する例示的な材料は、以下のとおりとすることができる。ハウジング − 気密シールを形成するために十分な半径方向の力に耐えることが可能である生体適合性構造材料。材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、UHMWPE、チタン、ステンレス鋼、コバルトクロム、PEEK、またはナイロンがあり得る。半径方向シール − 酸性環境に液体バリアおよび気体バリアを提供することが可能である生体適合性弾性材料から構成される。材料としては、シリコン、ポリウレタン、およびラテックスがあり得る。浸食性コア − 所与の環境条件において予測可能な速度で分解することが可能である材料。材料としては、PLGA、PLA、または経時的に完全性を失うことが可能である他のポリ酸無水物、または上記でリストされた、浸食可能特性を提供する任意の材料があり得る。
[0212]ばね機構に対して、材料が分解すると、ばねが解放され、および/またはプラグ/隔壁がバルーンに引き入れられるもしくはバルーンから押し出され、したがって、ばね機構の解放およびプラグの押し出しまたは引き入れによってオリフィスが作成されると、流体を解放する。
[0213]隔壁と、水分を吸収する拡張材料と、水分浸食性材料とを利用する収縮機構。浸食性材料は、水分に曝露されるとき、ゆっくりと浸食し、最終的には水分を吸収する拡張材料を露出する。水分拡張材料が水分を吸収し始めるとき、拡張は、隔壁に取り付けられた隔壁リップまたはリングを押すことによって、隔壁をヘッド内の適所から外れるように引っ張る。隔壁を適所から外れるように引っ張ると、バルーンの即時収縮を引き起こす。所望の時点まで拡張材料を水分から保護するために、拡張材料は、パリレンなどの止水材料、ならびにゆっくりと水分解する材料内に覆われ得る。水分接触は、小さな入口ポートによって制御可能である。この入口ポートは、小さな穴、または制御された様式で水分を吸い取る芯材料とすることができる。所望の収縮時間は、浸食性材料、ブロッキング材料、および入口ポートサイズの組み合わせを通して達成される。
[0214]いくつかの実施形態では、バルーンは、圧縮されたペレットまたは気体を解放するペレットを含む1つまたは複数のプラグをバルーンの壁に組み込むことができる。ペレットは、活性化されるとCO2気体を発する構成要素の任意の組み合わせ(たとえば、重炭酸ナトリウムとクエン酸、または重炭酸カリウムとクエン酸など)からなることができる。ペレットは、上記で説明されたプラグおよびパッチと同様に、好ましくは組織適合性であり、無毒性生産物に分解する、またはゆっくりと加水分解および/もしくは溶解する浸食可能材料、崩壊可能材料、または分解性材料(たとえば、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ−L−乳酸PLAA、プルラン、ポリエチレングリコール、ポリ酸無水物、ポリオルトエステル、ポリアリールエーテルケトン(PEEK)、マルチブロックポリエーテルエステル、ポリグレカプロン、ポリジオキサノン、ポリトリメチレンカーボネート、および他の同様の材料)によって保護される錠剤またはロッドの形態とすることができる。プラグの分解/浸食は、ペレット内で2つ化学物質の反応を開始し、その後、気体(たとえば、CO2)の形成につながる。十分な気体が貯留または作られると、最終的に、軟化ポリマー材料を押し出し、逃れさせるためにCO2気体のためのより大きいチャネルをバルーン内に作成するのに十分な圧力が生成される。胃によってバルーンに加えられる外部圧力(たとえば、圧搾)は、より大きいチャネルを作成するプロセスに貢献することができる。ポリマーからなるプラグの寸法および性質(直径、厚さ、組成、分子量など)は、分解のタイミングを動かす。
[0215]他の実施形態では、上記で説明されたプラグの形状またはサイズに類似した異なる形状またはサイズのプラグまたはパッチは、バルーン収縮を容易にするために半透膜透を含む多層構成においてバルーン内腔内で用いられ得る。プラグまたはパッチは、上記で説明されたのと類似した分解性/浸食性/溶解性材料(たとえば、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、PLAA、プルラン、および他の同様の材料)から作製され、溶質またはオスモライト(グルコース、ショ糖、他の糖、塩、またはそれらの組み合わせなど)の濃縮溶液を含む、半透膜(オスモライトに対して不透過性)によって囲まれた区画を含む。プラグまたはパッチが分解または浸食し始めると、水分子が浸透によって水勾配を下って半透膜を越えて水濃度の高い領域から水濃度の低い領域に動き、区画内の高張液に入る。オスモライトを含む区画は膨らみ、最終的には破裂し、膜と分解されたプラグまたはパッチを押し出し、それによって、新しく作成されたチャネルまたはエリアを通る急速な気体損失を可能にする。
[0216]いくつかの実施形態では、隔壁、入口ポート内部の水分浸食性材料、および水分を吸収する拡張材料から構成されるバルーンが用いられる。浸食性材料は、水分に曝露されるとき、ゆっくりと浸食し、最終的には水分を吸収する拡張材料を露出する。水分拡張性材料が水分を吸収し始めるとき、拡張は、隔壁に取り付けられた隔壁リップまたはリングを押すことによって、隔壁をヘッド内の適所から外れるように引っ張る。隔壁を適所から外れるように引っ張ると、バルーンの即時収縮を引き起こす。所望の時点が到達されるまで拡張材料を水分から保護するために、拡張材料は、パリレンなどの止水材料、ならびにゆっくりと水分解する材料内に覆われ得る。水分接触は、小さな入口ポートによって制御可能である。この入口ポートは、小さな穴、または制御された様式で水分を吸い取る芯材料とすることができる。所望の収縮時間は、浸食材料、ブロッキング材料、および入口ポートサイズの組み合わせを通して達成される。
[0217]自己収縮のための別の機構は、迅速な収縮を保証するためにより大きい表面積を提供することができる強制層間剥離スキームを作ることである。たとえば、3層壁を有するバルーンでは、最も外側の層は、膨張流体(たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)など)を保つのに十分なほど実質的に強く、中間層は、浸食可能材料(たとえば、PVOHなど)から完全になり、内側層は、より弱い材料(たとえば、ポリエチレン(PE)など)からなる。PETまたは最も外側の層は、経時的に浸食する小さいチャネルを作成するために浸食可能材料で「刻み目がつけられる(scored)」またはハッチングされる(hatched)(図23)。これは、胃液がバルーン層に浸透し、十分に浸食可能な材料を分解し始めるように、チャネルを作製する。浸食可能な層が分解または溶解するとき、最も内側の層を構成する材料は、単独で胃の力/環境に耐えるのに十分なほど強くないので、これも、浸食、分解、または溶解する。次いで、バルーンがそれ自身で折りたたまれ、最終的には、下部胃腸管を通過する。浸食可能な層を強い層と弱い層との間に挟ませることは、胃環境によって影響される浸食可能なプラグまたはパッチよりも長い経路を作成することによって、浸食のタイミングを容易にする。刻み目または開口間の距離も、所望の収縮速度を提供するように選択可能である。
[0218]所望の時間の期間が経過した後にバルーンの突然の収縮を提供する別の実施形態では、バルーン全体の複合壁または複合壁のセクション(パッチ)は、製造プロセス中または膨張プロセス中にバルーンの内部に注入された水によってゆっくりと浸透される、いくつかの材料層を含む。この水は、層を通って浸透し、最終的には、実質的に拡張する材料に到達し、薄い外部保護層を破裂させ、気体が漏れバルーンが収縮するために大きい穴を作成する。水拡張材料は、制御可能な量の水分曝露を可能にする、パリレンなどの、コーティングまたはシースを介して液体から保護される。水が拡張材料に到達すると、水は、外側の保護層に力を及ぼし、それを破裂させる。外側層は、弱体化された接着エリアを用いて作成されてもよいし、部分的に刻み目がつけられたエリアを用いて作成されてもよいし、所望の破裂場所を保証し、自動収縮が発生する所望のタイミングを容易にする他の方法を用いて作成されてよい。湿潤な環境と水分拡張中心との間に任意の数の層があってよい。各材料層は、異なる浸食速度(たとえば、速いまたは遅い)を有することができ、収縮が発生することが望まれるあらかじめ決定された時間(たとえば、30日後、60日後、90日後、またはそれ以上)によって選択可能である。周囲層の各々の数と、厚さと、速度とを変化させることによって、収縮する時間は、正確に制御可能である。
[0219]代替的に、バルーン材料内の穿孔の上に接着剤により接着された圧力シーリングボタンは、収縮のために提供可能である。ボタンを接着する接着剤は、胃液に由来するまたはバルーンの内部に注入された水分と接触するとき、経時的に浸食する。接着剤が接着して接着剤とボタンとの間に気密シールを作ることがもはやできないとき、バルーンは迅速に収縮する。穴のサイズと接着剤の水分曝露とを制御することによって、浸食時間は正確に予測可能である。
[0220]収縮はまた、隔壁内またはバルーン複合壁に取り付けられた別の類似構造上に一連の接続ポートを作成することによって容易にされ得る。ポートは、ゼラチンなどの、水に溶解するまたは酸に溶解する、生物学的に適合した低透過率物質を使用して構築可能である。穴の直径、穴の数、チャネル幅、およびチャネル長はすべて、溶解パラメータを制御するように調整可能である。ポートおよびチャネル内の材料が溶解されると、バルーン内に捕捉された気体が漏れるための明らかな経路になり、最終的には、収縮されたバルーンという結果になる。水は、胃液とすることができ、または、組み立て時もしくは膨張プロセス中にバルーンの内部に水を含めることによって内部的に制御可能である。気体透過を保証する複数のポート開口があってよい。追加的に、溶解時間と、ポート開口のサイズと、ポート開口の数と、内部チャネルの長さと、内部チャネルの幅と、材料溶解の速度とを制御するように調整可能であるいくつかの変数がある。ポート/チャネルレイアウト設計は、少量の表面積のみが任意の特定の時間に水分に曝露され、それによって、浸食および最終的には収縮の速度を制御することを保証することができる。一代替実施形態では、拡張可能な材料は、収縮を開始するように押し出しコンポーネントを変位させるために用いられる。
[0221]自己収縮のための機構も所有する手動で膨張されたバルーンの実施形態は、同じ場所の膨張および収縮機構を包含するポートであろう。デバイスは、充填時に膨張チューブに取り付けられた、シリコン部品に対してシールする、たとえばナイロンまたはプラスチックの、カテーテルニードルスリーブを備える。デバイスは、膨張およびカテーテルからの取り外しを可能にする、ニードルスリーブに対してシールするシリコンヘッドをさらに備える。シリコンヘッドはまた、部品#7を拡張することによって位置から押し出されるまで、部品#6に対してシールする。たとえばステンレス鋼から製作された針は、バルーンを膨張させる。部品#6と#2との間の圧縮シールは、変位されると、内部気体を出す。たとえばチタンの挿入物は、イメージングの可視性を提供し、部品#2および#4、ならびに部品#6に対する干渉ロック、滑り嵌め、およびプレス嵌めのための堅固な支持を提供する。たとえばシリコンの隔壁は、膨張中に部品#3に対してシールする。ケーシング、たとえば、PEEKまたは硬いプラスチックは、バルーン外側フィルムに接着し、部品#2にシーリング表面を提供する。それは、部品#7が拡張した後のバルーン内部からバルーン外部へのベントを含む。拡張デバイス、たとえば、水蒸気透過率の制御された材料によって取り囲まれるバインダ材料内のポリアクリルアミド(さまざまな厚さにおけるポリウレタンのさまざまなブレンド)は、バルーンの内部で利用可能な水分を使用して取り込み、サイズが膨らむ。部品#5と#6との間のプレス嵌めは、部品#7が水分取り込みから拡張させ始めるまで、部品を所定の位置にしっかりと保つ。
[0222]実施形態では、針とニードルスリーブとを含む膨張カテーテルに適合する自己シーリング弁が含まれる。自己シーリング弁は、膨張プロセス中にニードルスリーブに対してシールされる。自己シーリング弁の遠位にあるのは、チタン、ステンレス鋼、MP35N、またはイメージング可視性ならびに膨張プロセス中の機械的支持を提供する他の任意の放射線不透過性硬質材料の挿入物である。この挿入物の下に、拡張デバイスからなる収縮機構がある。拡張デバイスは、溶質材料、すなわち、既定された水蒸気透過率(MVTR)を有する水分制限材料によって取り囲まれたバインダ材料内に覆われたポリアクリルアミド材料などからなる。水分率制限材料例としては、限定するものではないが、さまざまな厚さにおけるポリウレタンのさまざまなブレンドがある。PEEKなどの硬いプラスチックケーシングは、自己シーリング弁と、放射線不透過性挿入物と、拡張材料と、水分率制限材料とを包含する。硬いプラスチックケースは、外側シールが所定の位置にない場合にバルーンの内部と外部との間で流体が流れることを可能にするであろうベントを含む。放射線不透過性挿入物は、直線運動は可能にするが硬いプラスチックケーシングから排出することは可能にしない、プレス嵌めなどの機械的手段を介して、硬いプラスチックケーシングに結合される。第2の外側シーリング弁は、ケーシングのベントをブロックする硬いプラスチックケーシングに対する気密シールを作成し、拡張デバイスが体積を得ると直線的に動く。バルーンの内部に留置された水分は、拡張デバイスならびに外部胃環境からの関与水分によって吸収される。水分が移動すると、拡張材料は、外側シーリング弁がケーシングのリップを越えて直線的に押されるように十分な圧力を発揮する。これは、内部膨張流体が迅速に圧縮解除し、バルーンを収縮させるベント経路を開く。収縮されたバルーンは、幽門を通り、消化管の残りを通過することを可能にする。バルーンの表面上の1つまたは複数の膨張/収縮ポートが用いられ得る。
[0223]膨張ポートおよび収縮ポートが別個のエンティティである代替実施形態が提供されることがある。デバイスは、部品#1と#3との間に気密シールを提供するために、たとえば、ブナゴムまたは類似のシーリング材料のシールを備える。それは、気密シールが機能せず、内部空気が出ることを可能にするまで、部品#3の表面に沿って摺動する。ベントは、シールが変位すると気体がバルーンから流れることを可能にする。チタンプランジャ、保水具(綿または一定の水分環境を維持するために、水を保持し、それを部品#4の表面に押し当てることが可能であるスポンジ状材料)、ならびにPEEKまたは接着剤を介してバルーンフィルムにシールし、部品#1、2、4、および5に堅固な閉じ込めを提供する他の硬い材料のケーシングも含まれる。この設計は、内部バルーン環境と外部バルーン環境との間の通気と、部品#4に一方向に拡張することを強制する部品#4への水の進入も可能にする。拡張デバイス、たとえば、水蒸気透過率の制御された材料によって取り囲まれるバインダ材料内のポリアクリルアミド(さまざまな厚さにおけるポリウレタンのさまざまなブレンド)は、バルーンの内部で利用可能な水分を使用して取り込む。デバイスは、硬いプラスチックまたは金属から作製された硬い外側ケーシングと、水蒸気透過率制限膜によって取り囲まれた高吸水性コアからなる拡張デバイスと、水分拡張デバイスは体積が増大する間に直線状に動くことが可能である気密シールとを含むことができる。拡張デバイスは、どれくらい多くの水分が拡張デバイスに利用可能であるかに基づいて所与の速度で拡張する。拡張の速度を制御するために、ポリウレタンなどの膜が、高吸収性デバイスに利用可能である所望の水蒸気透過率を制御するために使用される。水蒸気透過率は、材料調製または材料厚さによってチューニング可能である。水蒸気制限膜に対する一定の水分接触を維持するために、綿などのスポンジ状材料は、拡張デバイスのための水分リザーバとして使用可能である。拡張デバイスが、硬い外側ケーシングのリップを越えてシールを押すと、流体は、バルーン内部から外部環境にベントし、バルーンを収縮させ、幽門および消化管の残りを通過させることができる。バルーンは、少なくとも1つの収縮ポートを有することができるが、バルーンが完全に収縮し、腸閉塞を引き起こす残留膨張流体が残っていないように(すなわち、部分的収縮)、バルーンを収縮させるために必要であると見なされるのと同数を有してよい。
[0224]通過を容易にする機構は、下部胃腸系を予測どおりに通過する、より高い確率を有するサイズにバルーンが分解されることを可能にする浸食機構を含む。好ましくは、収縮されるバルーンのサイズは、5cm未満の長さと、2cmの厚さである(幽門括約筋を予測どおりに容易に通過することが示されている類似のサイズのさまざまな異物と同様に)。これは、バルーンに「浸食可能な縫い目」を提供することによって成し遂げられ得る。バルーンを破壊する1つの縫い目が(最低でも)2つの半分へと開く、または、より多くの縫い目が、解離反応で複数のより小さいバルーンピースが生産されるように提供される。使用される縫い目の数は、バルーンの元の表面積と、より容易に胃腸管を予測どおりに通過することができるサイズであるピースにバルーンを解離させるために何が必要とされるかに基づいて、選択可能である。縫い目浸食の速度は、たとえば、外部胃環境pH、液体、湿度、温度、またはそれらの組み合わせによって影響される材料を使用することによって、制御可能である。縫い目は、浸食可能材料のみからなる単一の層であってもよいし、多層であってもよい。自己収縮のタイミングは、たとえば、外部環境ではなくバルーンの内部環境に依存して縫い目材料の反応および/または分解を行う縫い目層の設計によって、さらに制御可能である。内部環境(たとえば、バルーンの内部pH、湿度、または他の要因)によって浸食または分解が開始されるように反応を操作することによって、浸食タイミングに影響し得る個人間の胃の変動(pHなど)の影響が最小にされる。内部バルーン環境は、より湿度の高い内部環境を作成するために注入時に過剰な水を追加することによって操作可能である、または追加される構成要素の量は、pHなどを操作するために変化可能である。
[0225]図14〜図18は、胃内バルーン10とともに使用するための、ヘッドアセンブリ510と収縮サブコンポーネント509とをもつ自己シーリング弁500の例示的な実施形態を示す。自己シーリング弁500は、長手方向軸Cをもつヘッドユニット510を含み、好ましくは、本明細書の他の箇所で説明されるようなポリマーから形成される。図示の例示的な実施形態では、ヘッドユニット510は、頂部部分512と、底部部分513とを含む。頂部部分512は、頂部縁520によって画定された頂部開口518をもつ環状の頂部表面516を含む。底部部分513は、底部縁526によって画定された底部開口524をもつ底部表面522を含む。ヘッドユニット510は、頂部表面516を底部表面522と接合する外表面528を含む。例示的な図示の実施形態では、外表面528、または頂部部分512は、任意選択の肩部分530を含む。任意選択の肩部分530は、弁システム500の全体的なサイズの最小化を同時に可能にしながら、より大きい頂部表面516を提供する。より大きい頂部表面516は、本明細書の他の箇所で説明されるような、バルーン壁434の内表面432へのヘッドユニット510の確実な取り付けを容易にする。たとえば、弁システム500は、接着剤435を用いてバルーン内表面432に付着され得る。同時に、より小さいサイズの弁システム500は、折りたたまれたバルーンが、より小さい外側容器またはカプセル40に挿入可能であるように、製造中の胃内バルーンのより密な折りたたみを可能にする。より小さいカプセルサイズは、バルーンを与えられる患者の嚥下しにくさを減少させる。
[0226]上記で説明された自己シーリング弁440と同様に、頂部開口520と底部開口526は、同軸貫通チャネル546によって接合される。貫通チャネルは、円筒状内表面548を含み、内側シリンダ505bとヘッドユニット510が同軸であるように、その中に保持構造505の内側シリンダ505bを受け入れるようなサイズおよび形状にされる。いくつかの実施形態では、貫通チャネル546はリングチャネル550を含み、リングチャネル550は、半径方向溝、空洞、ダクト、隆起、または間隙として形作られてよい。実施形態では、リングチャネル550は、その中にベル形ニードルスリーブ220の底部リム220aを協働して受け入れるようなサイズおよび形状にされる。好ましくは、貫通チャネル546は、ニードルスリーブ220が弁システム500内で同軸に受け入れられ、実質的に長手方向軸Cに沿って中空針230が自己シーリング隔壁514を穿刺するように、弁システム500との係合中にベル形ニードルスリーブ220を中央に置くようなサイズおよび形状にされる。
[0227]上記で説明される保持構造405に構造および機能が実質的に類似した金属の保持構造505は、ヘッドユニット510に同軸状に受け入れられる。したがって、保持構造505は、下側壁505eによって弁500の背面513の近くで接合された、同心の、同軸外側シリンダ505aと同軸内側シリンダ505bとをそれぞれに含む。下側壁505eは、弁500の頂部開口520に面する上側表面505fを含む。下側表面505gは、底部開口524に面する。内側シリンダ505bは、内側チャネル569を画定する内表面568を含む。内側チャネル569は、カテーテル200の針230が隔壁514を穿刺するとき、膨張流体がバルーン内腔に流れ込むように、バルーン内腔と流体連通する。内側シリンダ505bは、外表面570と、軸Cの方へ湾曲して上側開口574を画定する内側リップ505cとをも含む。下側開口575は、内側シリンダ内表面568を下側壁下側表面505gと接合し、それによって、内側チャネル569は、バルーン10の内腔または内部と流体的に接合される、これと流体的に接続される、またはこれと流体連通する。図示の実施形態では、保持構造外側シリンダ505aは、ヘッドユニット底部開口524の直径D2に等しい直径D3を含む(図14を参照されたい)。この構成は、弁組み立て中に保持構造505が摺動してヘッド510に入ることを可能にする。追加的に、保持構造505は、収縮コンポーネント509が作動されるとき、取り除き可能である。いくつかの環境では、保持構造505全体は、以下でより詳細に説明されるように、バルーン壁を通る拡大された穴を作成するために、バルーン内腔に入ることがある。しかしながら、バルーンは、弁500から保持構造505を部分的にのみ取り除くことによって収縮させられ得ることが見越されている。
[0228]いくつかの実施形態では、弁500は、リング止め具516によってリップ505cの内表面568に対して圧縮された自己シーリング隔壁514を含む。自己シーリング隔壁514を開口574へと圧縮することは、針230が隔壁514から除去されるとき、気体密シールが形成され、バルーンからの膨張流体の漏洩が防止されることを保証する。いくつかの環境では、隔壁514の一部分は、開口574を通って延びるまたは突き出すことがある。図示の実施形態では、内側シリンダ505bは、自己シーリング隔壁514が完全にバルーン10の中にあるように選択された長さを含む。しかしながら、内側シリンダ505bの長さは、自己シーリング隔壁514の頂部578がバルーン外表面480と同一平面上にある、またはそれよりも上方に延びる、のどちらかであるように、より大きくなり得ることが見越されている。
[0229]上記で説明された弁システムと同様に、弁システム500は、ベル形ニードルスリーブ220を受け入れ係合するようなサイズおよび形状にされる接続チャネル582を含む。接続チャネル582は、接続チャネル582が、保持構造505の上側開口518から底部壁505eまで延びる略円筒状の孔であるように、貫通チャネル内表面548、下側壁上側表面505f、および内側シリンダ外表面570によって画定される。ヘッドユニット内表面548と内側シリンダ外表面570との間の距離D4は、ベル形ニードルスリーブ220がその中に受け入れられ得るように選択される。たとえば、上記で説明された底部リムと同様に、ニードルスリーブ底部リム220aは、ニードルスリーブ220と自己シーリング弁500との間の締まり嵌めを提供するおよび/またはこれに貢献するように、下側壁上側表面505eに当接、係合または接触、リングチャネル550と係合することができる。金属の保持具リング515は、弁400に関して説明されるように、摩擦係合と締まり嵌めとを容易にするように、ヘッド510に埋め込まれてよい。
[0230]上記で述べられたように、自己シーリング弁システム500は、収縮サブコンポーネント509を含む。収縮サブコンポーネント509は、あらかじめ決定された時間もしくはあらかじめ選択された時間の経過後に、排出を可能にし、またはバルーン内腔から膨張流体を解放し、それによって、胃内バルーン10を収縮させるように構成される。実施形態では、収縮サブコンポーネントの作動時、膨張流体のかなりの部分が、バルーン内腔から排出される。たとえば、いくつかの実施形態では、膨張流体の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも95%が、バルーン内腔から排出される。実施形態では、収縮サブコンポーネント509が作動されたとき、膨張流体の実質的にすべてがバルーン内腔から排出される。より多くの実施形態では、バルーン内腔から排出される膨張流体の量は、患者に対するかなりの不快感なしに収縮されたバルーンの消化管の通過を可能にするサイズおよび/または構成にバルーン10を収縮させる。
[0231]図示の実施形態では、収縮サブコンポーネント509の作動は、患者へのバルーンの投与後、あらかじめ決定された時間またはあらかじめ選択された時間に発生する。この時間期間は、好ましくは、治療期間の長さである。たとえば、いくつかの実施形態では、あらかじめ選択された時間の期間、または治療期間は、少なくとも30日、少なくとも60日、または少なくとも90日である。一実施形態では、治療期間は、少なくとも6か月の長さである。その他の実施形態では、治療期間は、少なくとも9か月の長さである、少なくとも12か月の長さである、またはさらに長い。
[0232]収縮サブコンポーネント509のさまざまな例示的な実施形態が、図14〜図19に示されている。収縮サブコンポーネント509は、弁500を通る膨張流体の解放または漏洩に対する解放可能または壊れやすいシールを提供する。膨張流体が気体であるいくつかの実施形態では、シールは、気密シールまたは気体密シールである。膨張流体が液体である他の実施形態では、シールは、液密である。収縮サブコンポーネント509は、2つの構成を含む。図14に示されるような第1の構成では、収縮サブコンポーネント509は、それを通る膨張流体の流れに対して、閉鎖される、シールされる、または実質的に遮断される。シール構成(図14)では、シーリング部材586は、それを通る膨張流体の流れに対して閉鎖される収縮サブコンポーネント509の少なくとも一部分を提供するように、ベント部材584を充填、圧縮、または圧壊させる。図15Aおよび図15Bに示されるような第2の構成では、収縮サブコンポーネント509は、膨張流体の流れ(たとえば、矢印590)を可能にするように、アンシールされる、開く、遮断解除される、または解放される。収縮サブコンポーネント509は、収縮サブコンポーネント509の作動時にシール構成(図14)から開構成(図15A〜図15B)に移行することを可能にするように構成される。収縮サブコンポーネント509が開構成であるとき、膨張流体は、図15A〜図15Bの破線矢印590によって示されるように、流れることができる。本明細書の他の箇所で論じされるように、この作動は、治療期間の長さなどの、あらかじめ選択された時間の期間または所望の時間の期間の後に発生する。そのような治療期間は、少なくとも3か月続いてよい。したがって、バルーン10は、少なくとも3か月間、胃20の中で膨張されたままであろう。その時間の終了時またはその近くに、収縮コンポーネント509は、閉構成(図14)から開構成(図15A〜図15B)に移行し、続いて、バルーン10の収縮と、その後の患者の腸を通り、それからの通過が起こる。
[0233]収縮サブコンポーネント509は、流体経路588を提供するように協働するベント部材584とシーリング部材586とを含み、流体経路588は、バルーン中央内腔をバルーン壁外表面480と流体的に接合または接続する。いくつかの実施形態では、流体経路588は、保持部材505の外側シリンダ505aとのベント部材584の相互作用によって画定または形成される。図14〜図19に示される実施形態では、外側シリンダ505aは、流体経路588を提供するように、ベント部材584へと同軸状に受け入れられる。図16に示すように、ベント部材584の厚さT1は外側シリンダ505aの厚さT2よりも大きいので、ベント部材584と外側シリンダ505aとの間の空間は、それらの間の蛇行状の経路を提供する。
[0234]図15Bにおいて最も容易に見られるように、ベント部材584は、内側円筒状表面584aと、外側円筒状表面584bとを含む。これらの内表面584aおよび外表面584bは、長手方向軸Cと同軸である。図16に示されるように、内表面584aと外表面584bは、距離または厚さT1の分、離隔される。外側シリンダ505aは、同軸の円筒状の内表面592aと外表面592bとをも含み、内表面592aと外表面592は端592cで接合される。内表面592aと外表面592bは、外側シリンダ505aがT2の厚さを有するように離隔される。したがって、流体経路588は、(1)ベント部材584の外表面584bおよび外側シリンダ505aの外表面592bによって画定された第1の空間588aと、(2)ベント部材584の内表面584aおよび外側シリンダ505aの内表面592aによって画定された第2の空間と、(3)外側シリンダ505aの端592cに配置された第3の接合空間588cとを備える。流体経路588が開構成であるとき、膨張流体(破線矢印590によって表される)は、底部開口524から、第1の空間588a、第2の空間588b、および第3の空間588cを通って、頂部開口518から流れ出すことができる。
[0235]さらなる実施形態では、ベント部材584は、その中に保持構造505のより大きい外側シリンダ505aを受け入れるようなサイズ、形状、および構成にされたベントチャネル592を含む。たとえば、図14〜図19の図示の実施形態では、ベントチャネル592は円筒状であり、軸Cと同軸である。たとえば、ベントチャネルは、軸Cに垂直にとられた断面が円形であるように見える(図示せず)。ベントチャネル592は、貫通チャネル546と流体的に接続される。図16に示されるように、実施形態では、ベントチャネル592は、保持構造外側シリンダ505aの厚さT2よりも少なくともわずかに大きい厚さT1を含む。ベント部材584が図15A〜図15Bの開構成であるとき、膨張流体590は、外側シリンダ505aのまわりを流れ、ベントチャネル592を通って、貫通チャネル546に入り、これを通って、頂部開口518から流れ出すことができる。代替ベントチャネル592構成が見越されている。
[0236]上記で述べられたように、解放可能シーリング部材586は、シール構成に流体経路588を付勢するようにベント部材584と協働する。たとえば、解放可能シーリング部材586は、経路588をシールするように、より大きい外側シリンダ505aに対してベントチャネル592を付勢する。
[0237]シーリング部材586は、さまざまな形をとってよい。たとえば、図14に示されるように、シーリング部材586は、少なくとも一部分が本明細書の他の箇所で説明されるような、溶解性材料または分解性材料を備える縫合糸である。別の例では、シーリング部材586は、任意選択で異なる速度で分解し得る、複数のより小さい生分解性縫合糸である。シーリング部材586は、ベントチャネル592を圧縮するようにヘッド510のまわりに締められるまたはしっかり掴まされ、それによって、それを通る膨張流体の流れを遮断する。溶解性縫合糸586は、バルーン内腔内の液体に曝露され、これは、治療期間全体を通じて縫合糸を劣化させる。治療期間の終結または終了によって、縫合糸586は、ヘッド510から離脱するまたは解放されるように十分に分解した。シーリング部材586の解放時に、ベント部材584は、上記で説明されたように、シール構成から開構成に流体経路588を移行させる。
[0238]別の実施形態では、図17〜図19に示されるように、シーリング部材586は、少なくとも溶解性部分または分解性部分を有するバンドである。バンドの厚さおよび構造は、ヘッド510からのシーリング部材586の解放の速度またはタイミングを制御するように構成可能である。たとえば、図17に示されるように、バンドは、単一の厚さであってよい。図18〜図19に示される別の例では、バンドは、2つ以上の部分を備えてよく、その各々は、異なる分解速度またはプロファイルを有する。たとえば、解放可能シーリング部材586の第1の部分586aは、シーリング部材586の第2の部分586bよりも速い速度で分解するように構成されてよい。たとえば、バンドは、迅速に溶解できる材料から形成されたコア586aを含んでよい。コア586aは、よりゆっくりした速度で溶解する第2の材料の層586b内でコーティング可能である。したがって、治療期間の第1の部分、好ましくはそのより長い部分の間に、外側層586が分解することがあり、次いで、コア586aが到達されたとき、コア586aは迅速に分解し、ヘッド510から解放される。したがって、治療期間の第1の、延長された部分の間、バンド586は、しっかりとベント部材584を閉鎖しておき、次いで、治療期間の終了に近いとき(たとえば、第2の、より短い期間)、コア586aは、たとえば、数分または数時間以内に、非常に急速に分解し、したがって、自己シーリング膨張ベント100の破局的な故障を引き起こし、バルーン10を迅速に収縮させる。バルーン10の迅速な収縮は、患者の腸管の遮断を防止または回避するように、望ましいことがある。
[0239]いくつかの実施形態では、バンド586のコンポーネントの分解の速度は、それを通る1つまたは複数のチャネル586cを追加することによってさらに制御可能である。たとえば、分解の速度は、より多くのチャネル586cを追加することによって増加可能である。代替的に、分解の速度は、チャネル586cのサイズを修正することによって調整可能である。たとえば、より大きなチャネル586cは、より小さいまたはより狭いチャネル586cよりも大きな表面積と、したがって、これよりも迅速な分解の速度とを提供する。別の実施形態では、解放可能シーリング部材の第1の部分586bは、解放可能シーリング部材の第1の部分586bが分解するとき、解放可能シーリング部材の第2の部分が不安定化し、収縮サブコンポーネントから解放され、それによって、容積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速するように、解放可能シーリング部材586の第2の部分586aを安定化させるように構成される。追加の構成が見越されている。
[0240]上記で説明されたように、解放可能シーリング部材586の解放時、保持構造は、取り除かれるように構成され、それによって、中央内腔を壁外表面と流体的に接合するより大きい収縮チャネルを開き、それによって、体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速させる。
[0241]図20〜図25は、上記で説明され、その説明は参照により本明細書に組み込まれる、自己シーリング弁500に類似した自己シーリング弁システム600の代替実施形態を示す。手短に言えば、自己シーリング弁600は、胃内バルーン10とともに使用するための、ヘッドアセンブリ610と収縮サブコンポーネント609とを含む。自己シーリング弁600は、長手方向軸Eをもつヘッドユニット610を含み、好ましくは、本明細書の他の箇所で説明されるようなポリマーから形成される。ヘッド610は、頂部部分612と、底部部分613とを含む。頂部部分612は、頂部縁620によって画定された頂部開口618をもつ環状の頂部表面616を含む。底部部分613は、底部縁626によって画定された底部開口624をもつ底部表面622を含む。頂部表面616と底部表面622とを接合する外表面628。頂部部分612は、いくつかの実施形態では、肩部分630を含む。
[0242]頂部開口520と底部開口526は、同軸貫通チャネル646によって接合される。貫通チャネル646は、円筒状内表面648を含み、内側シリンダ605bとヘッドユニット610が長手方向軸Eに沿って同軸であるように、その中に保持構造605の内側シリンダ605bを受け入れる。貫通チャネル646は、ニードルスリーブ底部リム220aの受け入れのためのリングチャネル650を含んでよい。追加的に、貫通チャネル646は、中空針230が実質的に長手方向軸Eに沿って自己シーリング隔壁614を穿刺するように、ベル形ニードルスリーブ220を中心に置く。
[0243]金属の保持構造605は、ヘッドユニット610に同軸状に受け入れられる。したがって、保持構造605は、下側壁605eによって接合された、外側シリンダ605aと内側シリンダ605bとをそれぞれに含む。下側壁605eは、上側を向いた表面605fと、下側を向いた表面605gとを含む。内側シリンダ605bは、バルーン内腔と流体連通する内側チャネル669を画定する内表面668を含む。内側シリンダ605bは、外表面670と、上側開口674をもつ内側リップ605cとをも含む。下側開口675は、内側シリンダ内表面668を下側壁下側表面605gと接合し、それによって、内側チャネル669は、バルーンと流体的に接合される。
[0244]いくつかの実施形態では、弁600は、リング止め具616によってリップ605cの内表面668に対して圧縮された自己シーリング隔壁614を含む。いくつかの実施形態では、隔壁614の一部分は、開口674を通って延びるまたは突き出す。
[0245]弁システム600は、ベル形ニードルスリーブ220を受け入れ、これと係合する接続チャネル682を含む。接続チャネル682は、接続チャネル682が、保持構造上側開口618から底部壁605eまで延びる略円筒状の孔であるように、貫通チャネル内表面648と、下側壁上側表面605fと、内側シリンダ外表面670とを備える。金属の保持具リング615は、本明細書の他の箇所で説明されるような、摩擦係合と締まり嵌めとを容易にするように、ヘッド610に埋め込まれてよい。
[0246]図20〜図25に示されるように、自己シーリング弁システム600は、あらかじめ決定された時間の通過後にバルーン内腔から膨張流体を解放し、それによって、胃内バルーン10を収縮させるように構成された、収縮サブコンポーネント609を含む。実施形態では、収縮サブコンポーネント609の作動時、膨張流体のかなりの部分がバルーン内腔から排出される。たとえば、いくつかの実施形態では、膨張流体の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも95%が、バルーン内腔から排出される。実施形態では、収縮サブコンポーネント609が作動されたとき、膨張流体の実質的にすべてがバルーン内腔から排出される。より多くの実施形態では、バルーン内腔から排出される膨張流体の量は、患者に対するかなりの不快感なしに収縮されたバルーンの消化管の通過を可能にするサイズおよび/または構成にバルーン10を収縮させる。
[0247]次に図20および図21を参照すると、収縮サブアセンブリ609は、ベント部材684と解放可能シーリング部材686とを含み、上記で説明されたような、あらかじめ決定された時間の期間の通過後に第1の、閉構成(図20に示される)から開構成(図21に示される)に移行するように構成される。閉構成では、ベント部材684と解放可能シーリング部材686は、バルーンの内腔から胃20への膨張流体の流れを遮断するために気体密シールを形成するように協働し、それによって、バルーンの収縮を防止する。たとえば、解放可能シーリング部材は、ベント部材684を弾性的に変形してシールを作るように、ヘッドユニット610を使用してヘッドのまわりに締められるまたはしっかりと掴まれる。別の例では、解放可能シーリング部材686は、ベント部材684を閉鎖されるように付勢するまたはベント部材684の一部分を塞ぐもしくは詰まらせるのどちらかであるプラグ部材を固着することがある。
[0248]図示の実施形態では、ベント部材684は、ヘッドユニット610を通って長手方向に延び、上側開口692aと下側開口692bとをもつ、少なくとも1つのベントチャネル692を含む。上側開口692aは、上側表面656内に配置され、下側開口692bは、下側表面622内にまたはそれに隣接して配置される。解放可能シーリング部材686が解放されており、ベント部材684が閉構成から開構成に移行されているとき、ベントチャネル692は、上側開口692aと下側開口692bとを流体的に接合または接続する長手方向に延びる流体経路688を提供する。流体経路688が開いているとき、膨張流体690は、バルーン内腔から下側開口692bに入り、ベントチャネル692を通過して、上側開口692aを介して収縮サブアセンブリ609から出て、それによって、バルーン10を収縮させる。いくつかの実施形態では、ベント部材684は、長手方向に延びるリブ684a、隆起、フランジ、またはヘッド外表面628から径方向に延びる肩を含む。リブ684aは、外表面628に隣接するまたはこれと一体であってもよいし、取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、リブ684aは、流体経路688の全体を収容する。他の実施形態では、リブ684aは、流体経路688の長手方向に延びる第1の部分を収容し、流体経路688の第2の部分は、ヘッドユニット610によって収容される。一代替実施形態では、ベント部材684は、ヘッドユニット610内に全体的に収容され、リブ684aはない。追加の構成が見越されている。
[0249]解放可能シーリング部材686は、ベント部材684を閉構成で維持するようにヘッド610の外表面628に取り付けられたまたはこのまわりに固着されたテンション部材687を備える。テンション部材687は、ばね、テンションバンド、縫合糸、キャップ、およびロックのうちの少なくとも1つである。たとえば、図20に示されるように、テンション部材687は、ベント部材684を圧縮、圧壊、または弾性的に変形させ、それによって、ベントチャネル692を遮断する。いくつかの実施形態では、テンション部材687は、ヘッドユニット610のまわりで閉じられたまたは固着されたポリマーまたは金属のバンドまたはストリップである(たとえば、図22〜図23に示される)。他の実施形態では、テンション部材687は縫合糸である(たとえば、図24に示される)。他の実施形態では、テンション部材687はキャップである(たとえば、図25に示される)。
[0250]いくつかの実施形態では、テンション部材687は、上記で説明されたような、あらかじめ決定された時間の期間にわたる体積占有サブコンポーネントの中央内腔内の状況への曝露時に溶解または分解するように構成された溶解性部分687aを含む。図20に示される例示的な実施形態では、テンション部材687は、テンション部材687がヘッドユニット610から離隔され、流体経路688が、下側開口692bのところでまたはこれに隣接して流体流に対して同時に遮断されるように、テンション部材687を取り囲む複数の溶解性リング687aを固着する。図22に示される別の実施形態では、テンション部材687は、下側開口692bにまたはこれに隣接して複数のプラグ687aを固着する。他の実施形態では、プラグ687aは、治療期間中に分解する溶解性材料で開口682bを充填させ、次いで、テンション部材687を解放し、それによって、流体経路688を開く。図23に示される別の実施形態では、テンション部材687は、溶解性材料687aのブロックまたはプラグによってロック位置で固着および/または付勢された解放可能なロック687bを含む。ブロック687aは、治療期間中に分解し、十分に分解されたとき、テンション部材687がデバイス600から落ち、それによって、ベント部材684が弛緩して、流体経路688が開いている第2の構成になることが可能であるように、ロック687bが開く(たとえば、跳ねるまたはこじ開ける)。図24に示される実施形態では、テンション部材687は、治療期間にわたって少なくとも部分的に分解性である縫合糸である。縫合糸は、上記でデバイス500に関して説明されたように構築されてよい。図25に示される実施形態では、テンション部材687は、キャップ、蓋、または少なくとも部分的に分解性であり、ベント部材684の下側開口692bを遮断する類似の閉鎖具である。図示の実施形態では、キャップ687は、閉鎖されるように下側開口692bを付勢する、一体的に形成された、半径方向の、内側に延びるリング部分687cを含む。限定するものではないがリング部分687cなどの、キャップ687の少なくとも一部分は、材料が溶解し、それによって、ヘッドユニット610からキャップを解放するように、分解性材料から形成されてよい。いくつかの実施形態では、キャップ687全体は、分解性材料から形成され、流体経路688を閉構成へと付勢するために、デバイス600の底部部分613の上で押される。
[0251]実施形態では、収縮サブコンポーネント609のシーリング性質は、圧壊したバルーンのカプセルへの挿入中および膨張カテーテルの取り付け中などの、バルーンを処理またはコンパクト化する間、機械力によって実質的に影響されない。さらなる実施形態では、収縮サブコンポーネント509は、バルーンが胃にあるままの間など、外部胃圧の適用によって実質的に影響されない。好ましくは、胃内バルーンシステムは、少なくとも60日間、胃環境において元の公称容積の75%よりも多くを保持するように構成される。
[0252]図示の実施形態では、バルーン10は、1つの収縮サブコンポーネント609のみを含む。しかしながら、バルーン10は、少なくとも1つの追加の収縮サブコンポーネントを備えてよいことが見越されている。たとえば、バルーン収縮の速度は、2つ、3つ、4つ、またはそれよりも多くのデバイス600を提供することによって増加可能である。
[0253]デバイス600は、膨張カテーテル200にバルーン10を接続することおよび/またはバルーン10の膨張に関連づけられたコンポーネントを欠くことがあることが見越されている。たとえば、テンション部材605は、内側シリンダ605bを欠くことがあり、下側壁605eが、下側開口675を完全にシールまたは閉鎖する。
[0254]例示的な一実施形態では、胃内バルーンシステムは、内表面と外表面とをもつ体積占有サブコンポーネント10であって、内表面が中央内腔を画定する、体積占有サブコンポーネント10と、内表面に取り付けられた収縮サブコンポーネント600とを含む。収縮サブコンポーネント600は、上記で説明されたような、インビボでのシステムの展開以降、あらかじめ選択された時間の期間が経過した後で体積占有サブコンポーネント10を収縮させるように構成される。収縮サブコンポーネント600は、中央内腔を体積占有サブコンポーネント10の外表面と流体的に接合させる流体経路688をもつベント部材684を含む。流体経路688は、シール構成と開構成との間で移行するように構成される。収縮サブコンポーネント600は、シール構成に流体経路688を付勢するようにベント部材684と協働する解放可能シーリング部材686も含む。シーリング部材686の解放時に、流体経路688は、シール構成から開構成に移行し、それによって、膨張流体が、体積占有コンポーネント10の内腔から胃20に流れることを可能にする。いくつかの実施形態では、胃内バルーンシステムは、少なくとも1つのデバイス600を含む。他の実施形態では、胃内バルーンシステムは、少なくとも2つのデバイス600を含む。
[0255]実施形態では、流体経路688がシール構成をとるとき、気体密シールが、体積占有サブコンポーネント10の中央内腔と外表面との間に提供される。したがって、流体経路688を通る膨張流体690の流れは、実質的に遮断される。流体経路688が開構成をとるとき、シーリング部材686が解放され、それによって、流体経路688を通る膨張流体690の流れを可能にし、それによって、体積占有コンポーネント10が収縮させられる。
[0256]別の実施形態では、胃内バルーンシステム10を収縮させる方法が提供される。本明細書の他の箇所で説明されるような収縮コンポーネントを含む胃内バルーンシステム10が患者に投与され、膨張カテーテル200から放出された後、収縮コンポーネントは、あらかじめ選択された時間の期間にわたってバルーンからの膨張流体の流れを遮断するように構成される。治療期間の開始後のある時間に、バルーンが患者に投与されたとき、収縮サブコンポーネントが作動されてよい。収縮サブコンポーネントの構成に応じて、作動は、短い、迅速なプロセス、または進んだ(along)、より遅いプロセスのどちらかであってよい。いくつかの実施形態では、収縮コンポーネントの作動は、カテーテルの排出のすぐ後、排出液体が収縮サブコンポーネントの分解性部分と接触すると、開始される。他の実施形態では、そのような分解は、バルーン植え込み後、数週または数か月の期間にわたって開始されないことがある。好ましくは、あらかじめ決定された時間の期間は、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントが溶解し始めるおよび/または溶解し終える前に過ぎることが可能にされる。
[0257]解放可能シーリング部材が収縮サブコンポーネント609から解放されるとき、流体経路688は、シール構成から開構成に移行し、それによって、中央内腔を体積占有コンポーネントの外表面と流体的に接合させる。たとえば、流体経路が開構成に移行すると、流体経路は、テンション部材によって作られた弾性変形から回復することが可能にされる。いくつかの実施形態では、解放可能シーリング部材の解放時に、保持構造がヘッド構造から外れ、それによって、中央内腔を壁外表面と流体的に接合させる、より大きい収縮チャネルを開く。ヘッド構造から保持構造を取り除くことは、保持構造が中央内腔に入ることを可能にすることを含むことがある。さらに、解放可能シーリング部材を解放することは、ヘッドの外側表面のまわりに固着されたテンション部材を解放することを含むことがある。追加的に、上記で説明されたように、テンション部材を解放することは、あらかじめ決定された時間の期間にわたって体積占有サブコンポーネントの中央内腔内の状況に溶解性材料または分解性材料を曝露することを含むことがある。
[0258]流体経路688が開構成に移行すると、膨張流体は、流体経路を通って体積占有サブコンポーネントから流れ出し、それによって、体積占有コンポーネントを収縮させる。いくつかの実施形態では、上記で説明されたように、解放可能シーリング部材を解放することは、解放可能シーリング部材の溶解性部分または生分解性部分を分解することを含む。いくつかの実施形態では、解放可能シーリング部材の異なる部分は、異なる速度で分解する。他の実施形態では、解放可能シーリング部材の一部分は、その別の部分を不安定化させ、収縮プロセスを加速する。解放可能シーリング部材が解放されると、収縮サブコンポーネントの少なくとも一部分が体積占有デバイスに入るまたはこれから落ち、それによって、収縮プロセスを加速することがある。追加の収縮サブコンポーネントが、収縮プロセスをさらに加速するために提供されてよい。好ましくは、収縮サブコンポーネントの閉位置から開位置への移行は、患者の食欲に対するバルーンの影響を最大にするように、および収縮されたバルーンによる腸の遮断の可能性を最小にするように、治療期間の終了時に迅速に実質的に発生する。
胃内バルーン膨張システム
[0259]いくつかの実施形態では、体積占有サブコンポーネントは、チューブ類を使用して流体で充填または膨張され、チューブ類は、その後、体積占有サブコンポーネントから取り外され、引き出される。体積占有サブコンポーネントの1つの端は、巻いていないときに口から胃までの食道の長さ全体に及ぶことが可能である十分な長さのチューブ類に接続されたポートを有する。このチューブ類は、体積占有サブコンポーネントが膨張されると体積占有サブコンポーネントから引き離され自己シールすることができる自己シール可能な弁または隔壁をもつ体積占有サブコンポーネントに接続される。医師または他の医療専門家は、患者がデバイスを嚥下するとき、チューブ類の1つの端を固着する。デバイスが胃の中にあると、医師は、チューブを使用して、空気、窒素、他の気体、生理食塩水、純粋などの流体を体積占有サブコンポーネントに送り込み、それによって、体積占有サブコンポーネントを膨張させる。体積占有サブコンポーネントが十分に膨張された後、チューブ類が解放され、患者の内部から引き出し可能である。
[0260]チューブは、いくつかの様式で解放され得る。たとえば、チューブ類は、チューブ類に対して強くない力、または引きを加えることによって取り外され得る。代替的に、チューブ類は、磁気的解放または電子的解放などの遠隔解放を作動させることによって取り外されてもよい。追加的に、チューブ類は、自動排出機構によって体積占有サブコンポーネントから解放されてもよい。そのような排出機構は、膨張された体積占有サブコンポーネントの内部圧力によって作動されてよい。たとえば、排出機構は、それを越えると過剰な圧力を解放し、同時にチューブを解放するように排出機構が開く、特定の圧力に反応してよい。この実施形態は、患者の胃内での体積占有サブコンポーネントの偶発的な過膨張を避ける安全性弁とチューブ類の解放を組み合わせることを通して望ましい特徴を提供する。
[0261]いくつかの実施形態では、体積占有サブコンポーネントが経時的に次第にまたはいくつかのステップで膨張することも有利であることがある。たとえば、気体が所望の収縮時間の前に体積占有サブコンポーネントを漏れる場合、デバイスがその拡張状態で維持するために再膨張することが有益であり得る。
膨張チューブ類
[0262]図3〜図4、図8〜図9、および図30を参照すると、小型カテーテル50、1110によって手動で膨張される胃内バルーンシステム1915、30が、いくつかの実施形態で用いられ得る。このシステムは、好ましくは、「嚥下可能」なままである。送達用バルーン10は、コンパクト化された状態であり、好ましくは直径が4French(1.35mm)よりも大きくない、可撓性の小型カテーテル50、1110に取り付けられる。カテーテル50、1110は、カプセル化されたバルーン10とともに送達のためにカテーテル50、1110の一部分が束ねられるまたはそれ自体に巻き付けられることが可能であり、患者が、胃20への送達のためにカテーテル50、1110とバルーン10の両方を嚥下することを可能にする(図1を参照されたい)ように設計される。バルーン10は、カテーテル50、1110の取り付け(図9と図13とを参照されたい)およびバルーン10が胃内腔に到達次第のバルーン10の膨張のための自己シール可能な弁システム100(図5〜図7と、図9〜図13とを参照されたい)を含むことができる。カテーテル50、1110の近位端は、患者の口のすぐ外に置かれ、膨張流体(気体または液体)を収容することができる膨張流体ディスペンサへの接続を可能にすることができる。膨張後、カテーテル50、1110は、バルーン弁100から取り外され、口を通って引き戻され得る。この方法は、胃内バルーン10がその嚥下可能性を維持することを可能にするが、カテーテル50、1110を介した流体源または流体源の混合物による膨張を可能にする。代替的に、バルーン弁100が、嚥下可能な可撓性カテーテル50、1110または押すことが可能な剛性カテーテルアセンブリのどちらかに適合する、より剛性の、押すことが可能なシステムが、用いられ得る。
[0263]本明細書において説明される膨張カテーテル50、1110(嚥下可能、または投与者支援型で押すことが可能)は、経口的に、追加のツールなしに、バルーンデバイス1915、30を送達するように構成される。投与手順は、意識下鎮静法もしくは他の類似の鎮静手順を必要としない、または送達のために内視鏡検査ツールを必要としない。しかしながら、他のバージョンのデバイス1915、30は、可視化のために内視鏡検査ツールとともに使用可能である、またはバルーンデバイス30が経鼻的にも送達可能であるように適応可能である。
[0264]動作時、膨張カテーテル50、1110の近位端は、膨張源または膨張流体ディスペンサへの接続を可能にする弁またはコネクタに接続される。コネクタ材料は、当技術分野で知られているように、ポリカーボネートなどからなってよく、単一内腔または多内腔のカテーテルチューブ1100に接続することができる。膨張カテーテル50、1110の遠位端は、コンパクト化されゼラチンカプセル40内に収容されているまたはゼラチンバンドを使用してコンパクト化されているバルーン10の自己シーリング膨張弁システム100に接続される(図3)。カテーテルチューブ1100は、好ましくは、直径が1French(0.33mm)から6French(2mm)までである。カテーテル50、1110は、好ましくは、口を過ぎて延び(膨張コネクタまたは弁に接続され)少なくとも胃20の中央まで食道を下るのに十分なほど長く、約50〜60cmである。測定目盛りが、チューブ50の端がどこに配置されているかを識別する助けとなるように、チューブ類またはカテーテル50、1110に追加可能である。膨張のタイミングは、2つの解剖学的な源の間の異なるpHに基づいて食道(pH5〜7)と胃20(pH1〜4)との間の場所の差を決定するpHセンサをチューブ1100に含ませることによって開始可能である、またはあまり閉じ込められない空間(すなわち、胃20)に対する含まれる空間(すなわち、食道)内の予想圧力から導出もしくは検証可能である。カテーテル50、1110は、嚥下のタイミングを考慮する、体温へのチューニング可能な伝達を有するニチノールも含むことができる。カテーテル50、1110は、その各々が別個に膨張および解放可能である、単一のカテーテル50、1110上の一連のカプセル化されたまたはコンパクト化されたバルーン10にも接続可能である。解放されるバルーン10の数は、患者のニーズおよび所望の減量にチューニング可能である。
[0265]カテーテル50、1110は、嚥下可能性を高めるためにコーティングされてよい、または、嚥下しやすくするために、味付けされたバージョンおよび/もしくは1つもしくは複数の局所麻酔薬もしくは鎮痛剤が含浸されるもしくはこれで処理される。そのような麻酔薬としては、アルチカイン、リドカイン、およびトリメカインなどの、アミノアミドグループの麻酔薬、ならびにベンゾカイン、プロカイン、およびテトラカインなどの、アミノエステルグループの麻酔薬があり得る。そのような鎮痛剤としては、クロラセプティックがあり得る。
[0266]別の実施形態では、カテーテル5400aまたは5400bおよびチューブ類5403(「膨張アセンブリ」)が、摂取または胃20内での留置後にバルーン10を膨張するために提供される(図49Aと図49Bとを参照されたい)。図49Aに示されるように、カテーテル5400aは、胃内デバイスとカテーテル5400に対する圧力との間の自動圧力正常化を可能にするためにディスペンサ接続アセンブリ5401に結合された双方向ルアー作動弁5404を備えてよい。そのような構成は、カテーテル5400を、手動構成とは対照的に弁システムを自動化することによって患者に対する使用のためにより安全にし、「プラグアンドプレイ」機能を提供する。図49Aにさらに示されるように、ディスペンサ接続アセンブリ5401は、接続解除弁5208接続ポイントにOリングシール5402も備えてよい。Oリング5402は、接続ポイントにおける圧力漏れを防止するためにシールを提供することができ、代替的に、圧力の解放を防止するのに十分な接着剤またはモールディングから構築されてもよい。接続アセンブリ5401は、逆流防止のために一方向弁5406も備えてよい。たとえば、弁5406は、排出流体の逆流を防止してよい。弁5406は、オペレータが、加圧された内容物をキャニスタ410から胃内デバイスへと解放することを可能にしてよいが、デバイスがキャニスタ410またはディスペンサを空にした後に再度加圧するのを防止してよい。弁5406は、胃内デバイスから圧力を解放することなくカテーテル5400がディスペンサから除去され、別のディスペンサまたは他の適合性のあるデバイスに取り付けられることをさらに可能にしてよい。接続アセンブリ5401は、オペレータがカテーテルチューブを直接的に扱うのを防止するエリア内でオペレータがカテーテルチューブをナビゲートおよび制御することを可能にするために、シールされたナビゲーションポート5405をさらに備えてよい。
[0267]図3の胃内バルーンシステム30、1915とともに使用するためのカテーテル50、1110の追加の説明は、2014年2月11日に発行された米国特許第8,647,358号または2013年8月29日に公開された米国特許公報第2013/0226219号で見つけ出され得、これらの特許の各々は、その全体が本明細書に組み込まれる。
膨張流体容器
[0268]膨張流体容器またはキャニスタ1602または2003は、バルーンの内部に留置される流体の量または体積を制御するために用いられる。これは、たとえば、PVC、ステンレス鋼、または他の適切な材料のキャニスタの形をとることができる。容器は、シリンジの形をとることもできる。用いられる材料は、好ましくは気体の形をとる、たとえば、圧縮されたもしくは圧縮されていないN2、O2、Ar、CO2、Ne、CH4、He、Kr、H2、およびXe、もしくはこれらの混合物、または圧縮されたもしくは圧縮されていない大気(N2、O2、Ar、CO2、Ne、CH4、He、Kr、H2、およびXeの混合物)、または限定するものではないが、SF6と、C26と、C38と、C410と、C48と、C48と、C36と、CF4と、CClF2−CF3とを含む不活性気体、または1つもしく複数の気体の組み合わせ、たとえば、N2とSF6の混合物である、流体(たとえば、液体、気体、または蒸気)を含むことが可能である。選択された実施形態では、以下の気体が、単独で、または他の気体と組み合わせて、膨張流体として用いられ得る。ヘキサフルオロエタン、6フッ化硫黄、パーフルオロプロパン、パーフルオロブタン、パーフルオロペンタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、オクタフルオロシクロブタン、パーフルオロシクロブタン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロメタン、モノクロロペンタフルオロエタン、1,2−ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロメタン、モノクロロトリフルオロメタン、窒素、アルゴン、空気、キセノン、およびオクタフルオロプロパン。
[0269]バルーン複合壁材料およびそれぞれの拡散勾配および気体透過性特性は、膨張されたバルーンに関して経時的に所望の体積プロファイルを提供するように、胃内バルーンの膨張のための流体を選択するために使用される。膨張流体容器材料は、膨張カテーテルのコネクタまたは弁に接続される前の流体の拡散または漏洩がないまたは最小であることを保証するように選択される。膨張流体容器システムは、カテーテルへのコネクタと、圧力ゲージとを含む。膨張流体容器は、任意の適切な材料、たとえば、ステンレス鋼から製作可能である。膨張流体容器は、膨張が成功かどうかまたはバルーン10がシステム内のエラーにより取り外されるべきであるかを医療専門家に通知するスマートチップも含むことができる。
[0270]いくつかの実施形態では、膨張流体容器は、キャニスタまたは容器(可撓性または硬い本体をもつ)、圧搾可能なバッグ、適合したバルーン様チューブなどの形をとる。上記で説明された他の実施形態と同様に、キャニスタまたは容器は、ステンレス鋼、純アルミニウム、アルミニウム合金、黄銅、または別の適切なバリア材料から形成された壁を有する。壁は、内側リザーバまたは空洞を取り囲み、これを画定する。キャニスタは、送達システムが気体を提供するために作動されることを可能にするアクチュエータと、ある構成で弁コンポーネントを保持するように構成された弁カップと、ばねと、アクチュエータとばねとを接続するステムと、弁ステムのまわりで開口をシールするステムガスケットと、弁から缶の底部まで延び、圧力をかけられている気体がキャニスタから流れ出すことを可能にするチューブまたはストローと、ばねを保ち、チューブまたはストローを弁アセンブリに接続するハウジングとを含んでよい。アパーチャは、一般的には、壁の1つの中に設置され、内側リザーバへの開口を提供する。図26A〜図26Bを参照すると、キャニスタは、保管中に流体が内側リザーバを漏れるのを防止するためにアパーチャをシールするように構成されたキャップを含む。キャップが除去されているとき、ストローが見える。ストローの一部分は、キャニスタから外部に突き出す。ストローの残りは、アパーチャを通って、内側リザーバへと延びる。ストローは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、または他の適切なポリマー材料から形成されてよい。いくつかの実施形態のキャニスタは、低圧力勾配流体経路がバルーンの方へ開かれているとき、ストローを介して内側リザーバから膨張流体を解放するように構成される。
[0271]いくつかの実施形態では、既知の内部圧力または気体の量を有する膨張流体容器を使用して胃内バルーン10を膨張させることが望ましい。たとえば、いくつかの実施形態では、たとえば、50cm3以下から400cm3以上、または100cm3から200cm3もしくは300cm3、または125cm3から175cm3、または約150cm3の容積を有するように構成された膨張流体容器で始めることが望ましい。他の実施形態では、他の体積の気体が選択されることがある。いくつかの実施形態では、膨張流体容器は、手順の部位で、たとえば、手順の前に圧縮気体のタンクに膨張流体容器を接続し、所望の容積または圧力が到達されるまで膨張流体容器を充填させることによって、充填される。圧力は、圧力ゲージを使用して監視可能である。他の実施形態では、膨張流体容器は、所望の量の流体であらかじめ充填される。そのような実施形態では、場所の標高(および結果として生じる気圧)は、所望の体積の気体を有する膨張流体容器を提供するために考慮に入れられるべきである。膨張流体容器は、異なるサイズ、色、または各々が調整される標高範囲を示す他の特徴的なマーキングをもつように設計されてよい。
[0272]バルーン10の「嚥下可能性」を維持するため、および手順中の患者の快適さを保証するために、カテーテルが口/食道内に留置される時間の量は、最小にされてよい。膨張のタイミングは、適切に時間を最小にするように選択可能である。外側容器−カテーテルアセンブリは、嚥下されると、胃に到達するのに約3〜120秒かかる。胃の中にくると、膨張流体容器は、カテーテルシステムの弁またはポートに取り付け可能である。膨張タイミングは、カテーテルの長さと、カテーテルチューブの直径と、開始時温度と、開始時圧力とを選択することによって、制御可能である。窒素に理想気体の法則と、ボイルの法則(P11 = P22)とを使用すると、開始時圧力が体温における最終的な目標圧力を考慮に入れる場合、開始時体積/圧力の量は導出可能である。バルーン10の取り外しおよびカテーテル抜去の前に、5分未満、好ましくは2〜3分の、嚥下後膨張時間を有することが望ましい。バルーン10の膨張(好ましくは、3分未満の間に)を導き出すために使用される入力としては、膨張容器容積、膨張流体のタイプ(好ましくは、圧縮気体または圧縮気体混合物)、開始時圧力、カテーテル長さおよび直径、ならびにバルーンの所望の終了時体積および圧力がある。したがって、同じ圧縮気体調合物の使用を仮定すると、直径の差により、より小さい1Frenchまたは2French直径カテーテルシステムは、直径のより大きいカテーテル(たとえば、4Frenchまたは5French)と同じ時間枠で同じ目標バルーン10容積および圧力を達成するために、より低い開始時圧力を必要とする。一般に、同じ流量/体積でより低い圧力で開始すると、膨張時間を増加させることができることが理解される。
[0273]膨張源容器は、圧力減衰システムに基づいて、エンドユーザにフィードバックを提供することができる。バルーン10が適切に膨張されるかどうかを示すために予想開始時圧力および予想終了時圧力がある場合、内視鏡的可視化は必要でない。図12に示される予想圧力出力の各シナリオは、誤検知の可能性を減少させるためにそれ自体の許容差をその周辺に有することができ、膨張流体容器は、バルーン10膨張および取り外しのステータスに関するこれらの許容差に基づいて、フィードバックを提供することができる。膨張容器は、デバイスの場所を決定するために解放され、次いで、バルーンを膨張させることが意図された第2の、より大きいボーラス(bolus)が伴われる、圧力の追加の低体積ボーラスを含む。気体解放は、検出されることが意図されたイベントに基づいて、1つ、2つ、3つ、または複数のボーラスにおいて行われてよい。これは、固定体積のバルーンに基づいた予想終了時圧力がある場合、理想気体の法則に基づいて導き出される。圧力が高いままであり、予想通りに減衰しない場合、これは、システム内の故障(たとえば、バルーン容器40が溶解しなかった、たとえばチューブのねじれまたはカテーテルシステム内の他の故障があるのでバルーン10が食道内で拡張している)を示すことができる。たとえば、膨張流体として窒素のみを使用する成功した減衰の場合、開始時圧力は、バルーン10を250cm3に膨張させるには22〜30PSIであり、ナイロン系材料の場合は1〜2.5psi(0.120kg/cm2)である。成功したバルーン10膨張を示すために、数値演算チップが、圧力曲線およびあらかじめ決定された圧力許容差と膨張の予想タイミングのセットに基づいてシステム内にエラーがあるかどうかまたは膨張が成功したかどうかの、視覚的通知、可聴的通知、もしくは触覚的通知のうちの少なくとも1つを提供する、または通知を医療専門家もしくは管理者に送信する、膨張源容器に追加可能である。
[0274]代替的に、バルーン10は、ばね機構、バルーン内バルーン機構、または他の圧力源を使用することによって、開始時圧力に基づいて充填可能である。これらの機構は、潜在的に、より予測可能な/一貫した圧力減衰曲線という結果になることができ、また、エンドユーザに返されるフィードバックのための付随的な、あらかじめ決定された許容差を有することができる。図13は、圧力源のこれらの方法のための予想減衰曲線を示し、同じく、エンドユーザに戻されるフィードバックのための付随的な、あらかじめ決定された許容差を有する。
膨張流体ディスペンサ
[0275]図29A〜図29Bおよび図30は、膨張流体容器1602と、膨張流体ディスペンサ1900と、任意選択のコネクタアセンブリ1911とを含む膨張システムの例示的な一実施形態を示す。いくつかの実施形態では、図26Aおよび図26Bのキャニスタなどのキャニスタは、胃内バルーン10または他の膨張可能な胃内デバイスに膨張流体を送達するために、膨張流体ディスペンサ1900に結合される。膨張流体ディスペンサ1900は、キャニスタ1602に結合するように構成されたハウジング1905を含む。いくつかの実施形態は、固着ラッチ1903、キャニスタ1602を受け入れるように適合された受け入れ空間、ねじ付き係合特徴、および/またはエアロゾルキャニスタ1602にハウジングをしっかりと結合するように構成された他の特徴を有する。
[0276]ハウジング1905は、エアロゾルキャニスタ1602がハウジング1905内のその固着位置にあるとき、エアロゾルキャニスタ1602のストロー1603と接触するように位置決めされたばね1904も含んでよい。そのような実施形態では、キャニスタ1602が固着位置に至らされると、ばね1904は、ストロー1603に対してキャニスタ1602の方向に力を加え、予備量の膨張流体をキャニスタ1602から解放させる。いくつかの実施形態では、予備量の膨張流体の解放は、エアロゾルキャニスタ1602内の膨張流体を所望の開始時体積または圧力に低下させるように設計される。いくつかの実施形態では、ばね1904の材料、サイズ、および強度は、ばね1904によって及ぼされる力の量と、結果として生じる解放される膨張流体の予備量が、あらかじめ決定されるように選択される。ばね1904の材料、サイズ、および強度は、膨張流体ディスペンサが使用される場所の海抜および平均気圧に従って選択可能である。このようにして、膨張流体ディスペンサは、特定の領域または海抜範囲内での使用のために較正可能であり、標準的なサイズおよび充填容積のキャニスタ1602は、場所に関係なく使用可能である。
[0277]ハウジング1905は、チャネル(たとえば、図44のチャネル5207に類似した)を画定する内側壁も有してよく、このチャネルは、少なくとも部分的にハウジング1905を通って延びる。そのような実施形態では、チャネルの近位入口は、キャニスタがハウジング1905にしっかりと結合されているとき、キャニスタのストローのまわりに位置決めされる。ばね1904は、存在する場合、近位入口の中に設置され得る。チャネルの遠位出口1907は、膨張流体ディスペンサ1900の遠位端に位置決めされ、カテーテル50、1110または他の可撓性チューブ類が接続可能であるポート1907として構成される。さまざまな実施形態では、弁(たとえば、レバー1906に機械的に結合される)は、近位入口1904と遠位出口1907との間のチャネル内に設置され、「閉」位置(たとえば、図36のレバー2006を参照されたい)と「開」位置(たとえば、図29Aのレバー1906を参照されたい)との間で移行するように構成される。閉位置では、弁は、近位入口1904と遠位出口1907との間の流体の流れを遮断する。開位置では、流体の流れは遮断されない。したがって、図30に示されるように、開位置では、膨張流体は、エアロゾルキャニスタ1602、2003の内側リザーバから、キャニスタ1602、2003のストロー1603および膨張流体ディスペンサ1900のチャネルを通って、遠位出口1907から出てカテーテル50、1110に、次いで胃内デバイス30、1915、および/またはポート1907に結合された他のコンポーネントに流れることができる。
[0278]いくつかの実施形態では、膨張流体ディスペンサ1900は、ハウジング1905の外表面上に設置され、弁に機械的に結合されたレバー1906を含む。医学専門家は、弁を開位置と閉位置との間で移行させるために、レバー1906を第1の位置と第2の位置との間で移動させることができる。他の実施形態では、膨張流体ディスペンサ1900は、ハウジング1905の外表面上に設置され、弁に電気的に結合された、ボタン、キー、トグル、またはスイッチを含んでよい。医学専門家によって操作されたとき、ボタン、キー、トグル、またはスイッチは、開くまたは閉じるために電気信号を弁に送ることがある。さらに他の実施形態では、使用者による操作のために構成された任意の適切な弁制御機構は、膨張流体ディスペンサ1900内に存在することがある。
[0279]いくつかの実施形態では、圧力ゲージ1908は、ハウジング1905に結合され、弁と遠位出口1907との間のチャネル内のゲージ圧を検出するように構成される。いくつかのそのような実施形態では、圧力ゲージ1908は、デジタルディスプレイを含む。他の実施形態では、圧力ゲージ1908は、カードと、機械的ダイアルインジケータとを有する。
[0280]いくつかの実施形態では、膨張流体ディスペンサ1900およびキャニスタ1602、2003(または他の膨張流体容器)は、膨張可能な胃内デバイス10に膨張流体を送達するために使用されるより大きい膨張システム2000の一部を形成する。膨張システムの一例が、図33〜図39に提供されている。いくつかのそのような実施形態では、可撓性チューブ類および実質的にカプセル化された胃内デバイスは、膨張流体ディスペンサ2000および膨張流体容器2003に結合される。可撓性チューブ類は、カテーテル50、1110、合成ゴム伸展チューブ1911、または内側内腔を有する他の屈曲可能な細長いデバイスを含んでよい。いくつかの実施形態では、可撓性チューブ類は、三方向弁1912を有する止めコック1912のスポークを介して接続された伸展チューブ1911とカテーテル50、1110の両方を含む(たとえば、図36〜図39を参照されたい)。シリンジ1913は、三方向弁1912の第3のスポークに接続されることがある。システムのこれらのコンポーネントの各々は、上記で詳細に説明されている。
[0281]図33〜図39に示される患者の胃20に膨張可能な胃内デバイス10を送達する1つの方法では、膨張流体ディスペンサ2000は、膨張流体容器2003に最初に結合される。いくつかの実施形態では、この結合は、開位置にあるディスペンサの弁を用いて実行される。膨張流体ディスペンサ2000は、温度、標高、開始時圧力を説明する大気圧補償弁を含むことがある。そこで、現在の標高設定に基づいて、その目標圧力(一定であるが、1〜5psiの範囲に及ぶことができる)にバルーン10を膨張させるために必要とされる最終的な開始時気体モル数を調整する。この補償は、結合時になされ、膨張流体容器2003が、チャネルの近位入口の中に位置決めされたばね2004と接触し、製造設定の環境およびデバイス2000が利用されている現在の環境(たとえば、標高)の違いに基づいた、それからの力を経験するとき、予備量の膨張流体をチャネルの遠位出口2007から出させることがある。圧力ゲージ2008を有するいくつかの実施形態では、弁が開いているとき、膨張流体容器の圧力が監視可能である。いくつかの実施形態では、容器2003内の圧力が250kPa、300kPa、またはそれらの間の任意の値に到達するまで、膨張流体が膨張流体容器2003から出されることが望ましい。他の実施形態では、膨張流体容器2003内の所望の圧力は、前記値を含めて、257kPaから297kPaの間にある。膨張流体容器2003がディスペンサ2000にしっかりと結合され、所望の圧力が到達されると、弁が閉鎖され得る。
[0282]いくつかの実施形態では、伸展チューブ1911、止めコック1912、カテーテル1110、50、排出シリンジ1913、および少なくとも部分的にカプセル化された胃内デバイス1915、30は、互いに取り付けられ、伸展チューブ1911の近位端は、ディスペンサ2000の遠位端上のポート2007に取り付けられる。止めコック1912の三方向弁が、伸展チューブ1911とカテーテルとの間の流体接続を可能にする位置にある状態で、流体は、平衡が到達されるまで、ディスペンサ2000のチャネル(ディスペンサの弁から下流に)と、伸展チューブ1911と、カテーテル50、1110と、カプセル化された胃内デバイス30、1915との間を流れる。圧力ゲージ2008の示度は、一般に、胃内デバイス10内の圧力を反映するべきである。
[0283]膨張可能な胃内デバイス10を患者の胃20に送達するいくつかの方法では、患者は、実質的にカプセル化された胃内デバイス30を胃20に送達するために、実質的にカプセル化された胃内デバイス30を嚥下する。さまざまな実施形態では、カテーテル50、1110は、胃内デバイス30に接続されたままであり、胃20から、食道を通り、少なくとも患者の口へと延びる。いくつかの実施形態では、胃内デバイス30の嚥下および位置決めは、たとえば、蛍光透視法などのX線撮影イメージング方法を使用して監視される。
[0284]胃20に入ると、さまざまな実施形態の胃内デバイス10を取り囲むカプセル40は、溶解し始める。いくつかの実施形態では、カプセル40は、10分未満で溶解する。いくつかの実施形態では、カプセル40は、30秒から4分以内に溶解する。いくつかの実施形態では、検出される圧力は、カプセルが溶解すると、10kPa未満に低下する。いくつかの実施形態では、検出される圧力は、溶解時に7kPa未満に低下する。さまざまな実施形態では、膨張可能な胃内デバイス10を充填させるプロセスは、カプセル40の溶解時に始まることができる。膨張流体で膨張可能な胃内デバイス10を充填させるために、ディスペンサ2000の弁は、開位置に移行される。膨張流体は、システム内で平衡圧力が達成されるまで、実質的に、膨張流体容器2003の比較的高い圧力の内側リザーバから、膨張可能な胃内デバイス10の比較的低い圧力の内側空洞に流れる。いくつかの実施形態では、約150cm3の気体は、大気圧で28psiまたは約450ccに抑圧される、閉じ込められていない空気である。たとえば、N2は、胃内デバイス10へと移動される。いくつかの実施形態では、胃内デバイス10は、約250ccという、胃20内での最終体積を達成する。他の実施形態では、胃内デバイス10は、50〜400cc、好ましくは90〜300cc、または任意の個々の値もしくはそれらの間の範囲の、胃20内での最終体積を達成する。いくつかの実施形態の胃内デバイス10は、5kPa、20kPa、またはそれらの間の任意の値の最終圧力を達成する。一実施形態では、胃内デバイス10内の最終圧力は、8.3kPaからl7.2kPaの間であり、より好ましくは、胃内デバイス10の最終圧力は13.8kPaである。いくつかの実施形態の胃内デバイス10は、5分未満で所望の最終圧力に到達する。いくつかの実施形態では、最終圧力は、約2分で到達される。
[0285]方法のいくつかの実施形態では、システムの圧力が安定化し、平衡に到達すると、カテーテルは、胃内デバイス10から分離され、患者から除去可能である。いくつかの実施形態では、シリンジ1913は、カテーテル50、1110を胃内デバイス10から分離するために使用される。三方向弁1912は、シリンジがカテーテル50、1110および胃内デバイス10と流体接続する位置に移動される。シリンジのプランジャは、迅速に押され、胃内デバイス10からカテーテル50、1110を取り除くのに十分な力(たとえば、動水力)でシリンジ1913からバルーン10の内側空洞に流体を排出する。
自動化された膨張システム
[0286]図40〜図62は、Obalon胃バルーンアセンブリ30とともに使用するための自動化された膨張システムのいくつかの実施形態を示す。いくつかの実施形態では、自動化された膨張システムは、図2および図3に示されるデバイスに類似した膨張可能な胃デバイスに膨張流体を送達するために用いられる。自動化された膨張システムは、最終目標体積への胃内バルーンの膨張を容易にするために膨張システムの1つまたは複数のコンポーネントに機能を実行させるために論理演算を実行するように構成されたプロセッサ、マイクロプロセッサ、またはマイクロチップなどの処理ユニットを有する、コンピュータなどのコンピューティングデバイスを含むことができる。膨張流体容器または膨張流体ディスペンサは、胃内バルーンへの送達のために膨張流体を分注するように構成可能である。コンピューティングデバイスは、読み出し専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)であってよいメモリをさらに含むことができる。メモリは、膨張流体システムの論理演算を実行するように処理ユニットを構成するために命令を規定するデータ値を記憶する1つまたは複数のモジュールを記憶することができる。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスは、ユーザが膨張システムの1つまたは複数のパラメータをプログラムすることを可能にするように構成されたユーザ入力を有するユーザインターフェースを含むことができる。ユーザインターフェースは、膨張システムの動作に関するデータを表示するように構成されたディスプレイをさらに含むことができる。
[0287]コンピューティングデバイスは、自動化された膨張システムの1つまたは複数のコンポーネントからデータを送信および/または受信するための通信モジュールをさらに含むことができる。通信モジュールは、受信機、送信機、および/またはトランシーバを含むことができる。通信モジュールは、任意の適切なワイヤード通信媒体またはワイヤレス通信媒体を介して通信するように構成可能である。いくつかの実施形態では、通信モジュールは、患者の身体を通しての送信が可能な媒体を介して外部デバイスと通信するように構成可能である。
[0288]いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスの通信モジュールは、膨張流体容器または膨張流体ディスペンサに命令を送信するように構成可能である。コンピューティングデバイスのメモリは、胃内バルーンを胃内バルーンの最終目標圧力または初期ボーラス目標圧力に膨張させると推定される膨張流体の初期体積を膨張流体容器または膨張流体ディスペンサに分注させるように処理ユニットを構成する命令を記憶することができる。初期ボーラス目標圧力は、胃内バルーンの所望の最終目標圧力未満の圧力とすることができる。胃内バルーンが、胃内バルーンの最終目標圧力未満の初期ボーラス目標圧力に胃内バルーンを充填させる膨張流体の初期体積を受け入れた後、膨張システムは、本明細書においてさらに説明されるように、最終目標圧力に胃内バルーン内の圧力を上昇させるために膨張流体の1つまたは複数の追加の増分体積を提供するように構成可能である。いくつかの実施形態では、初期ボーラス目標圧力は、胃内バルーンの所望の最終目標圧力よりも大きい圧力とすることができる。胃内バルーンが、胃内バルーンを胃内バルーンの最終目標圧力よりも大きい初期ボーラス目標圧力に充填させるある体積の膨張流体を受け入れた後、膨張システムは、本明細書においてさらに説明されるように、胃内バルーン内の圧力を最終目標圧力に減少させるために、胃内バルーンから膨張流体の1つまたは複数の体積の増分解放を引き起こすように構成可能である。
[0289]膨張流体容器または膨張流体ディスペンサは、コンピューティングデバイスおよび/または膨張システムの1つもしくは複数の他のコンポーネントと通信するように構成された通信モジュールを含むことができる。膨張流体容器または膨張流体ディスペンサは、処理ユニットおよび/または膨張流体容器もしくは膨張流体ディスペンサの論理演算を実行するように処理ユニットを構成する命令を規定するデータ値を記憶するメモリをさらに含んでよい。
[0290]膨張流体システムは、コンピューティングデバイスにデータを提供するように構成された1つまたは複数の圧力センサをさらに含むことができる。圧力センサは、コンピューティングデバイスにデータを送信するための通信モジュールを含むことができる。膨張流体容器の処理ユニットは、1つまたは複数の圧力センサからのデータに基づいて、胃内バルーンを最終目標圧力に膨張させるために分注する膨張流体の1つまたは複数の追加の体積を決定するように構成可能である。いくつかの実施形態では、膨張システムは、バルーン内の圧力を検出するように構成された少なくとも1つの圧力センサを含むことができる。いくつかの実施形態では、膨張システムは、膨張流体容器または膨張流体ディスペンサ内の圧力を検出するように構成された少なくとも1つの圧力センサを含むことができる。
[0291]いくつかの実施形態では、膨張流体システムは、膨張流体容器から受け入れられる膨張流体の圧力を圧力レギュレータの出力におけるより低い所望の値に減少させるように構成された圧力レギュレータを含むことができる。圧力レギュレータから出力される膨張流体は、胃内バルーンに直通することができる。圧力レギュレータによる膨張流体の圧力の減少は、患者に対する害のリスクを減少させるために、安全な圧力で膨張流体が胃内バルーンに入ることを可能にすることができる。さらに、圧力レギュレータによる膨張流体の圧力の減少は、一貫した圧力における膨張流体の送達ことを可能にすることができ、これは、胃内バルーン10を最終目標圧力に膨張させるために分注する膨張流体の追加の体積を決定する際の膨張流体容器または膨張流体ディスペンサの処理ユニットの精度を改善することができる。いくつかの実施形態では、圧力レギュレータは、コンピューティングデバイスおよび/または膨張システムの1つもしくは複数の追加のコンポーネントと通信するように構成可能である。圧力レギュレータは、処理ユニットおよび/または圧力レギュレータの論理演算を実行するように処理ユニットを構成する命令を規定するデータ値を記憶するメモリをさらに含んでよい。たとえば、いくつかの実施形態では、圧力レギュレータは、コンピューティングデバイスおよび/または膨張システムの1つもしくは複数の追加のコンポーネントから受信された、圧力センサデータなどのデータに応じて、圧力レギュレータから出力された膨張流体の圧力を変更するように構成可能である。いくつかの実施形態では、圧力レギュレータは、胃内バルーンを最終目標圧力に膨張させるために分注する膨張流体の追加体積を決定する際に使用するために、コンピューティングデバイスにデータを送信するように構成可能である。圧力レギュレータは、横隔膜スタイルの圧力レギュレータ、ピストンスタイルの圧力レギュレータ、または他の任意の適切な圧力レギュレータとすることができる。
[0292]膨張流体システムは、膨張システムを通る膨張流体の流れを制御するように構成された1つまたは複数の弁をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、膨張流体システムは、圧力レギュレータと胃内バルーンとの間の膨張流体の流れを制御するように位置決めされた弁を含むことができる。圧力センサは、弁が閉じられたとき、圧力センサの示度は胃内バルーン内の圧力を示すように、弁と胃内バルーンとの間に位置決め可能である。いくつかの実施形態では、弁は、胃内バルーン10と流出開口との間に位置決め可能である。胃内バルーン10と流出開口との間に位置決めされた弁は、胃内バルーン内の圧力の減少を容易にするように胃内バルーン10から流出開口への膨張流体の流れを制御するために開かれ得る。膨張システムの弁の各々は、コンピューティングデバイスおよび/または膨張システムの1つもしくは複数の追加のコンポーネントと通信するように構成可能である。各弁は、処理ユニットおよび/または弁の圧力の論理演算を実行するように処理ユニットを構成する命令を規定するデータ値を記憶するメモリをさらに含んでよい。たとえば、各弁は、コンピューティングデバイスまたは膨張システムの1つもしくは複数の追加のコンポーネントから受信された命令に応答して開くまたは閉じるように構成可能である。いくつかの実施形態では、各弁は、コンピューティングデバイスまたは膨張システムの1つもしくは複数の他のコンポーネントにデータを送信することができる。たとえば、各弁は、開または閉として弁のステータスに関するデータを送信することができる。
[0293]自動化された膨張システムは、膨張システムのさまざまなコンポーネント間の膨張流体の流れを容易にするように構成された可撓性チューブ類の1つまたは複数のセクションをさらに含むことができる。
[0294]自動化された膨張システムの一例が、図40に提供されている。図40は、膨張流体容器4805と、第1の圧力ゲージ4810と、圧力レギュレータ4815と、弁4820と、第2の圧力ゲージ4825と、胃内バルーン4830と、コンピューティングデバイス4835とを含む膨張システム4800を示す。膨張システム4800は、膨張流体システム4800の全体にわたる膨張流体の流れを容易にするために可撓性チューブ類4840A〜C(または剛性チャネル)の複数のセクションをさらに含むことができる。胃内バルーン4830は、コネクタ4850において可撓性チューブ類に接続されたカテーテル4845を介して膨張流体を受け入れるように構成可能である。
[0295]膨張流体容器4805は、胃内バルーン4830への送達のための膨張流体を含むことができる。満ちているとき、膨張流体容器4805は、60psiまたは約60psiの圧力を有することができる。コンピューティングデバイス4835からの命令に応答して、膨張流体容器4805は、膨張流体のボーラスを可撓性チューブ類4840Aに分注するように構成可能である。圧力レギュレータ4815は、可撓性チューブ類4840Aから膨張流体を受け入れるように位置決め可能である。圧力レギュレータ4815は、膨張流体の圧力を減少させるように構成可能である。いくつかの実施形態では、圧力レギュレータ4815は、膨張流体の圧力を、5psi、約5psi、4psi、約4psi、3psi、約3psi、2psi、約2psi、1psi、または約1psiに減少させる。いくつかの実施形態では、圧力レギュレータは、圧力レギュレータによって出力される膨張流体の圧力を調整するためにコンピューティングデバイス4835から命令を受信することができる。圧力レギュレータは、膨張流体を可撓性チューブ類4840Bへと出力するように構成可能である。弁4820は、可撓性チューブ類4840Bから膨張流体を受けるように位置決め可能である。弁4820は、弁を通って膨張流体が流れることを可能にするために開かれてもよいし、膨張流体が弁を通って流れるのを防止するために閉じられてもよい。いくつかの実施形態では、弁4820は、コンピューティングデバイス4835から受信された命令に応じて開くまたは閉じるように構成可能である。いくつかの実施形態では、弁4820は、ソレノイド弁とすることができる。弁4820を通って流れる膨張流体は、可撓性チューブ類4840Cへと出力可能である。可撓性チューブ類4840Cを通って流れる膨張流体は、カテーテル4845を通って胃内バルーン4830へと流れ込むことができる。いくつかの実施形態では、胃内バルーン4830の最終目標圧力は2psiまたは約2psiである。いくつかの実施形態では、胃内バルーン4830の最終目標圧力は、2psiから5psiの間または2psiから8psiの間である。8psiを上回る圧力に胃内バルーンを膨張させることは、患者への危害の危険を冒すことがある。
[0296]圧力ゲージ4810は、膨張流体容器4805と圧力レギュレータ4815との間に位置決め可能である。圧力ゲージ4810は、膨張流体容器4805内の圧力が監視されることを可能にすることができる。圧力ゲージ4810は、処理のためにコンピューティングデバイス4835に圧力データを送信するようにさらに構成可能である。たとえば、本明細書において図12を参照して説明されるように、コンピューティングデバイス4835は、膨張システム4800の故障の場合、圧力ゲージ4810から受信された圧力データを監視することができる。
[0297]圧力ゲージ4825は、弁4820と胃内バルーン4830との間に位置決め可能である。弁4820が閉じられているとき、圧力ゲージ4825の示度は、一般に、平衡が到達された後の胃内バルーン4830内の圧力を反映するべきである。圧力ゲージ4825は、処理のためにコンピューティングデバイス4835に圧力データを送信するように構成可能である。
[0298]次に図42を参照すると、膨張システム4800を動作させる一例では、コンピューティングデバイス4835は、膨張流体容器4805から膨張流体システム4800へと(たとえば、チューブ類4840Aへと)膨張流体の初期ボーラス体積C1を分注する命令を提供することができる。膨張流体の初期ボーラスC1体積は、胃内バルーン4830内の最終目標圧力Bまたは最終目標圧力Bよりも小さい初期ボーラス目標圧力を生じさせることが推定される体積であってよい。弁4820は、膨張流体容器4805からの膨張流体の初期ボーラスC1体積の分注の前に開位置にあることができ、または、膨張流体システム4800を通ってバルーン4830へと膨張流体容器の初期ボーラスC1体積が流れ込むことを可能にするために、膨張流体容器4805からの膨張流体の初期ボーラスC1体積の分注後に開かれてよい。
[0299]膨張流体の初期ボーラスC1体積が胃内バルーン4830へと流れ込むことを可能にするのに十分な規定された時間の期間の後、コンピューティングデバイス4835は、閉じるように弁4820に命令を提供するように構成可能である。規定された時間の期間は、コンピューティングデバイス4835によって決定可能である。弁4820が閉じられた後、コンピューティングデバイス4835は、胃内バルーン4830内の圧力が、十分な時間が、平衡が達成されるために可能にされた後、圧力ゲージ4825から受信されたデータに基づいて最終目標圧力Bよりも低いことが決定されたとき、膨張流体容器4805によって分注されることになる膨張流体の追加のボーラス(たとえば、C2、C3)または体積を決定するように構成可能である。上記で説明されたように、弁4820が閉じられ、平衡が達成された(たとえば、図27のグラフ線の平坦な部分によって示されるように)とき、圧力ゲージ4825によって測定される圧力は、一般に、胃内バルーン4830内の圧力を示す。いくつかの実施形態では、コンピューティングシステム4835は、決定された時間の期間の後に平衡が達成されていることを決定するように構成される。他の実施形態では、コンピューティングシステム4835は、圧力ゲージ4825から受信されたデータにおける傾向に基づいて平衡が達成されたことを決定するように構成される。
[0300]コンピューティングデバイス4835が、膨張流体容器4805から分注されることになる膨張流体の追加体積またはボーラス(たとえば、C2、C3)を決定した後、コンピューティングデバイスは、決定された膨張流体の追加体積を分注するように膨張流体容器4805に命令を提供することができる。コンピューティングデバイス4835は、膨張流体の決定された追加体積(たとえば、C2、C3)がバルーン4830へと流れ込むことを可能にするために開くように弁4820に命令をさらに提供することができる。胃内バルーン4830内の圧力の測定、膨張流体ディスペンサ4800によって分注されることになる膨張流体の追加体積の決定、および膨張流体の追加体積の分注は、胃内バルーン4830の最終目標圧力が達成されるまで繰り返され得る。
[0301]図42は、膨張流体の増分体積を分注することによって膨張された胃内バルーンの膨張中に圧力ゲージ4825によって測定される圧力測定の一例を示すグラフを示し、目標最終バルーン圧力Bは、バルーンへの膨張流体の逐次ボーラス(たとえば、Cl、C2、C3)によって増分的に接近される。
[0302]コンピューティングデバイス4835は、第1の圧力ゲージ4810および第2の圧力ゲージ4825からのデータに基づいて膨張システム4800のステータスを決定するようにさらに構成可能である。たとえば、第1の圧力ゲージ4810において測定された圧力および第2の圧力ゲージ4825において測定された圧力が各々、一定の値を上回る場合、胃内バルーン4830は、限定するものではないが、食道内または胃システムと関連づけられた閉じ込められた空間内などに閉じ込められてよいという決定がなされ得る。第1の圧力ゲージ4810において測定される圧力と第2の圧力ゲージ4825において測定される圧力が両方とも、一定の値を下回る場合、膨張システム4800内に漏出があることがあるという決定がなされ得る。さらに、第1の圧力ゲージ4810および第2の圧力ゲージ4825の各々において測定される圧力の一定の範囲は、バルーン4830の成功した膨張を示すことができる。
[0303]別個のコンピューティングデバイス4835が説明されているが、当業者は、コンピューティングデバイスが、たとえば、膨張容器4805またはディスペンサなどの、膨張システム4800の他のコンポーネントの1つの一部であってよいことを認識するであろう。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス4835に関して説明される機能は、代わりに、膨張システム4800の複数の別個のコンポーネントで実行されてよい。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス4835に関しては説明される1つまたは複数の機能は、膨張流体容器4805、第1の圧力ゲージ4810、圧力レギュレータ4815、弁4820、および第2の圧力ゲージ4825のうちの1つまたは複数とともに、1つまたは複数の処理ユニットにおいて実行可能である。
[0304]自動化された膨張システムの別の例が図41に提供されており、図41は、膨張流体容器5005と、第1の圧力ゲージ5010と、圧力レギュレータ5015と、第1の弁5020と、第2の圧力ゲージ5025と、第2の弁5055と、流出開口5060またはベントと、胃内バルーン5030と、コンピューティングデバイス5035とを含む膨張システム5000を示す。膨張システム5000は、膨張流体システム5000の全体にわたる膨張流体の流れを容易にするために可撓性チューブ類5040A〜E(または剛性チャネル)の1つまたは複数のセクションをさらに含むことができる。胃内バルーン5030は、本明細書の他の箇所で説明されるように、コネクタ5045において可撓性チューブ類に接続されたカテーテル5050を介して膨張流体を受け入れるように構成可能である。
[0305]膨張流体容器5005は、胃内バルーン5030への送達のための膨張流体を含むことができる。満ちているとき、膨張流体容器5005は、60psiまたは約60psiの圧力を有することができる。コンピューティングデバイス5035からの命令に応答して、システム5000は、膨張流体容器5005から可撓性チューブ類5040Aへと膨張流体の初期ボーラスを分注するように構成可能である。圧力レギュレータ5015は、可撓性チューブ類5040Aから膨張流体を受け入れるように位置決め可能である。圧力レギュレータ5015は、膨張流体の圧力を減少させるように構成可能である。いくつかの実施形態では、圧力レギュレータ5015は、膨張流体の圧力を、5psi、約5psi、4psi、約4psi、3psi、約3psi、2psi、約2psi、1psi、または約1psiに減少させる。いくつかの実施形態では、圧力レギュレータは、圧力レギュレータによって出力される膨張流体の圧力を調整するためにコンピューティングデバイス5035から命令を受信することができる。圧力レギュレータは、膨張流体を可撓性チューブ類5040Bへと出力するように構成可能である。第1の弁5020は、可撓性チューブ類5040Bから膨張流体を受けるように位置決め可能である。第1の弁5020は、それぞれ、弁を通って膨張流体が流れることを可能にするために開かれてもよいし、膨張流体が弁を通って流れるのを防止するために閉じられてもよい。いくつかの実施形態では、第1の弁5020は、コンピューティングデバイス5035から受信された命令に応じて開くまたは閉じるように構成可能である。いくつかの実施形態では、第1の弁5020は、ソレノイド弁とすることができる。第1の弁5020を通って流れる膨張流体は、可撓性チューブ類5040Cへと出力可能である。可撓性チューブ類5040Cを通って流れる膨張流体は、カテーテル5045を通って胃内バルーン5030へと流れ込むことができる。いくつかの実施形態では、胃内バルーン5030の最終目標圧力は2psiまたは約2psiである。いくつかの実施形態では、胃内バルーン5030の最終目標圧力は、2psiから5psiの間または2psiから8psiの間である。8psiを上回る圧力に胃内バルーンを膨張させることは、患者への危害の危険を冒すことがある。
[0306]圧力ゲージ5010は、膨張流体容器5005と圧力レギュレータ5015との間に位置決め可能である。圧力ゲージ5010は、膨張流体容器5005内の圧力が監視されることを可能にすることができる。圧力ゲージ5010は、処理のためにコンピューティングデバイス5035に圧力データを送信するようにさらに構成可能である。たとえば、本明細書において図41を参照して説明されるように、コンピューティングデバイス5035は、膨張システム5000の故障に対して、圧力ゲージ5010から受信された圧力データを監視することができる。
[0307]圧力ゲージ5025は、第1の弁5020と胃内バルーン5030との間に位置決め可能である。第1の弁5020および第2の弁5055が閉じられているとき、圧力ゲージ5025の示度は、一般に、平衡が到達された後の胃内バルーン5030内の圧力を反映するべきである。圧力ゲージ5025は、処理のためにコンピューティングデバイス5035に圧力データを送信するように構成可能である。
[0308]第2の弁5055は、弁5020からまたは胃内バルーン5030から可撓性チューブ類5040Cを通って流れる膨張流体を受けるように位置決め可能である。第2の弁5055は、第2の弁5055を通って膨張流体が流れることを可能にするために開かれてもよいし、膨張流体が弁5055を通って流れるのを防止するために閉じられてもよい。弁5055を通って流れる膨張流体は、出力開口5060から、したがって、膨張システム5000から、流れることができる。第1の弁5020が開いており、第2の弁5055が開いている場合、第1の弁5020を通って流れる膨張流体は、膨張システム5000から流出開口5060を介して流れることができる。第1の弁5020が閉じられており、第2の弁5055が開いている場合、胃内バルーン内の膨張流体は、膨張システム5000から流出開口5060を介して流れることができる。いくつかの実施形態では、第2の弁5055は、コンピューティングデバイス5035から受信された命令に応じて開くまたは閉じるように構成可能である。いくつかの実施形態では、第2の弁5055は、ソレノイド弁とすることができる。
[0309]第2の弁5055が閉じられている場合、膨張システム5000は、胃内バルーン5030を最終目標圧力に膨張させるために、本明細書において膨張システム4800に関して説明されるのと類似した様式で動作することができる。
[0310]膨張システム5000を動作させる一例では、膨張システム500は、最終目標圧力Bよりも大きい初期ボーラス目標圧力(たとえば、図43のD)に胃内バルーン5030を充填し、第2の弁5055を開くことによってバルーン5030内の圧力を増分的に減少させる(たとえば、図28のE1、E2、E3)ように構成可能である。いくつかの実施形態では、初期ボーラス目標圧力は、5psiもしくは約5psiである、2psiから5psiである、または2psiから8psiである。コンピューティングデバイス5035は、膨張流体の初期ボーラスD体積を膨張流体システム5000へと分注するように膨張流体容器5005に命令を提供することができる。膨張流体の初期ボーラスD体積は、胃内バルーン5030内の最終目標圧力または最終目標圧力Bよりも大きい初期ボーラス目標圧力Dを生じさせることが推定される体積であってよい。第1の弁5020は、膨張流体容器5005からの膨張流体の初期ボーラス体積の分注の前に開位置にあることができ、または、膨張流体システム5000を通ってバルーン5030へと膨張流体容器の初期ボーラスD体積が流れ込むことを可能にするために膨張流体容器5005からの膨張流体の初期ボーラス体積の分注後に開かれてよい。第2の弁5055は、膨張流体が流出開口5060から流れ出すのを防止するために、膨張流体の初期ボーラス体積の分注の前に閉じられ得る。
[0311]膨張流体の初期ボーラスD体積が胃内バルーン5030へと流れ込むことを可能にするのに十分な規定された時間の期間の後、コンピューティングデバイス5035は、閉じるように第1の弁5020に命令を提供するように構成可能である。規定された時間の期間は、コンピューティングデバイス5035によって決定可能である。第1の弁5020が閉じられた後、コンピューティングデバイス5035は、十分な時間が、平衡が達成されるために可能にされた後、胃内バルーン5030内の圧力が、圧力ゲージ5025から受信されたデータに基づいて最終目標圧力Bよりも大きいことが決定されるとき、胃内バルーン5030から除去される、出される、または解放されることになる膨張流体の体積(たとえば、E1、E2、E3)を決定するように構成可能である。第1の弁5020および第2の弁5055が閉じられ、平衡が達成されるとき、圧力ゲージ5025によって測定される圧力は、一般に、胃内バルーン5030内の圧力を示す。いくつかの実施形態では、コンピューティングシステム5035は、決定された時間の期間の後に平衡が達成されていることを決定するように構成される。他の実施形態では、コンピューティングシステム5035は、圧力ゲージ5025から受信されたデータにおける傾向に基づいて平衡が達成されたことを決定するように構成される。
[0312]コンピューティングデバイス5035が、胃内バルーン5030から削除される膨張流体の体積を決定した後、コンピューティングデバイス5035は、膨張流体の決定された体積が胃内バルーン5030から流出開口5060を流れ出ることを可能にするために、決定された時間の長さにわたって(弁5020が閉じられている間)開くように弁5055に命令を提供することができる。弁5055が、膨張流体の決定された体積が胃内バルーン5030から除去されることを可能にした後、コンピューティングデバイスは、閉じるように弁5055に命令を提供することができる。胃内バルーン5030内の圧力の測定、胃内バルーン5030から除去される膨張流体の追加体積の決定、および胃内バルーン5030から流出開口を通した膨張流体の追加体積の分注は、胃内バルーンの最終目標圧力が達成されるまで繰り返し可能である。
[0313]図43は、本明細書において説明されるような、目標内部圧力Bが達成されるまで少量(たとえば、E1、E2、E3)の膨張流体を順次解放するように膨張流体の初期ボーラス体積Dを分注し、次いで、胃内デバイス10の内部圧力を減少させることによって膨張される胃内バルーンの膨張中の圧力ゲージ5025によって測定された圧力測定の一例を示すグラフを示す。
[0314]膨張システム5000のいくつかの動作では、膨張システム5000は、膨張流体容器5005による膨張流体の初期ボーラスD体積の分注に続いて、胃内バルーン5030内の膨張流体の体積を増分的に増加させることと、胃内バルーン5030内の膨張流体の体積を増分的に減少させることの両方を行うように構成可能である。これは、たとえば、胃内バルーン5030内の圧力が、胃内バルーン5030内の圧力の増分的な減少中に最終目標圧力B未満に低下する、または胃内バルーン5030内の圧力の増分的な増加中に最終目標圧力Bを上回って上昇する場合に、望ましいことがある。本明細書において説明されるように、胃内バルーン5030内の圧力は、第1の弁5020が開かれており、第2の弁5055が閉じられているときに、膨張流体容器5005から膨張流体の追加体積を分注することによって増加可能である。胃内バルーン5030内の圧力は、第1の弁5020が閉じられており、第2の弁5055が開いているときに、減少可能である。
[0315]別個のコンピューティングデバイス5035が説明されているが、当業者は、コンピューティングデバイス5035は、たとえば、膨張容器5005などの膨張システム5000の他のコンポーネントのうちの1つの一部であってよいことを認識するであろう。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス5035に関して説明される機能は、代わりに、膨張システム5000の複数の別個のコンポーネントで実行されてよい。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス5035に関して説明される1つまたは複数の機能は、膨張流体容器5005、第1の圧力ゲージ5010、圧力レギュレータ5015、第1の弁5020、および第2の圧力ゲージ5025、および第2の弁5055のうちの1つまたは複数とともに、1つまたは複数の処理ユニットにおいて実行可能である。
[0316]図44〜図52は、本明細書の他の箇所で説明される胃内デバイスシステムとともに使用するための、システム4800またはシステム5000に類似して構成されてよい自動化されたディスペンサ5200を示す。ディスペンサ5200は、あらかじめ決定された位置にキャニスタ2003をロックおよび保持するために、加圧キャニスタ2003を取り囲むハウジング5205を備えてよい。ハウジング5205は、部分的または完全にキャニスタ2003を取り囲んでよく、オペレータがキャニスタ2003内の残りの圧力を測ることを可能にするために視覚的インジケータ(図には示されない)を提供してよい。キャニスタハウジング5205は、オペレータが加圧物質のキャニスタ2003を配設し、あらかじめ決定された位置にロックすることを可能にするために、ロッキング機構5206を備えてよい。ロッキング機構5206は、オペレータが加圧キャニスタ2003を安全に解放および削除することも可能にすることがある。キャニスタハウジング5205に取り付けられるのは、キャニスタ2003の内容物が解放され得る軌道を提供するトンネル5207を部分的に備えるトンネルハウジング5203である。トンネル5207は、キャニスタ2003の内容物の方向性流れを可能にすることができ、プラグ弁5202を通る流れの操縦も可能にすることがある。プラグ弁5202は、トンネル5207内のキャニスタ内容物の流れの中断または防止を可能にするために、トンネル5207に対して直交方向で置かれてよい。トンネル5207は、ベント弁5201を含んでよい。たとえば、プラグ弁5202とキャニスタ410との間に配置されたベント弁5201は、システムと周囲圧力との間の、大気への標準化を可能にし得る。トンネルハウジング5203は、キャニスタの加圧された内容物によって引き起こされるトンネル5207への損傷、またはその構造的完全性を損なうこと、もしくは衝撃、振動などによって引き起こされる他の潜在的な損傷を防止することに関して十分な構造的強度を提供することがある。トンネルハウジング5203は、追加のコンポーネントが配設され得る構造も提供することがある。
[0317]図45にさらに示されるように、トンネルハウジング5203は、トンネル5207がキャニスタ2033の加圧された内容物の流れを向けることを可能にする様式で、キャニスタハウジング5205に接続されてよい。一実施形態では、トンネルハウジング5203は、2つのコンポーネントを一緒に留めるためにOリングシール5209といくつかのねじとを使用して、キャニスタハウジング5205と接続される。接続は、ガスケット、ガスケットシーリング接着剤、または圧力からのコンポーネントの損傷を防止するために十分な他の任意の留め具もしくはシーラーも備えてよい。
[0318]前に述べられたように、トンネルハウジング5203は、追加のコンポーネントの支持のための構造を提供することがある。たとえば、図45は、トンネルハウジング5203がプラグ弁ハンドル5210、タッチセンシティブディスプレイ5204および関連回路5211、迅速切断解除弁5208、ならびにソレノイドベント弁5201のための構造を提供する例示的な一実施形態を提供する。
[0319]プラグ弁5202は、トンネルハウジング5203の外部でプラグ弁5202に取り付けられたプラグ弁ハンドル5210を使用して手動で動作され得る。そのような構成は、オペレータが、トンネル5207によって見られる圧力を手動で調整することを可能にし得る。例示的な一実施形態では、プラグ弁5202は、コンピュータシステムによって提供される命令に応じる場合など、オペレータが弁5202をねじって開き、閉じることを可能にするハンドル5210によって、調整可能であってよい。別の例示的な一実施形態では、弁5202は、コンピュータシステムによって提供される命令に応じる場合など、弁5202を押すまたは引っ張って開き、閉じることによって、調整可能であってよい。別の例示的な実施形態は、(1)オペレータのフィードバックもしくは命令のどちらかによって電子的に作動可能である、または(2)プロセッサからの自動化されたフィードバックを通して電子的に調整可能である、プラグ弁5202を含んでよい。別の例示的な実施形態では、プラグ弁5202は、チャネル5202aがトンネル5207と長手方向に位置合わせされたとき、加圧された充填流体がそれを通って流れることがあり、チャネル5202aがトンネル5207と位置合わせ不良にされたとき、それを通る流れは実質的に遮断されるように、トンネル5207と流体的に係合可能なプラグ弁チャネル5202aを含むことがある。したがって、オペレータは、トンネル5207に対して位置合わせ位置または非位置合わせ位置のどちらかに弁チャネル5202aを動かすために、弁ハンドル5210を回転させることによって加圧流体の流れを制御し得る。代替的に、弁チャネル5202aの位置決めは、回路5211を介して電子的に制御可能である。
[0320]ディスペンサ5200は、システムのオペレータがカテーテル5400aまたは5400bをトンネルハウジング5203の出口ポイントに取り付けることを可能にするために、トンネルハウジング5203の遠位端5203aに固定された迅速切断解除弁5208も備えてよい。トンネル5207は、このようにして、加圧物質の流れをカテーテル5400aまたは5400bへと向け得る。切断解除弁5208は、接着手段または機械的な留め手段を使用してトンネルハウジング5203に留められ得る。例示的な一実施形態では、ハウジング5203と切断解除弁との間の接続は、Oリング5209または他のタイプの密封剤(たとえば、接着剤、ガスケット、溶着)でシールされてよい。切断解除弁5208は、カテーテル接続アセンブリ5400aまたは5400bへの接続のためのポートを提供し得る。切断解除弁5208は、カテーテルアセンブリ5400aもしくは5400bがいつ弁に接続されるか、またはいつ周辺接続がないかに対して、システムにアラートするための電気機械的手段をさらに備えてよい。
[0321]図46〜図47にさらに示されるように、トンネルハウジング5203は、ソレノイドベント弁5201を支持する構造を提供し得る。ソレノイドベント弁5201は、胃内デバイス10内の圧力と周囲大気中の圧力との間の、大気への標準化を可能にし得る。ベント弁5201は、胃内デバイス10と周囲大気との間に圧力差が検出されたときに作動されるソレノイド5201を通る電流によって制御されてよい。例示的な一実施形態では、ソレノイド5201は、カテーテルアセンブリ5401が、カテーテル5400接続に対してシステムにアラートするための電気機械的手段をトリガしたとき、切断解除弁5208へのカテーテル接続アセンブリ5400の接続時に自動的に作動されることがある。別の例示的な実施形態では、ソレノイド5201は、胃内デバイス10の圧力と、圧力トランスデューサが2つの環境間のデルタ(すなわち、Δ、ある一定の量の差または変化)を感知したときは気圧も監視する1つまたは複数の圧力トランスデューサ(図には示されない)によって自動的に作動可能である。
[0322]図46は、キャニスタハウジング5205とトンネルハウジング5203との間のさらなる接続と、ならびに調整可能なプラグ弁5202およびプラグ弁ハンドル5210、ソレノイドベント弁5201、迅速切断解除弁5208、および関連回路5211をもつタッチセンシティブディスプレイ5204に対応するためにトンネルハウジングによって提供される構造的支持とを示す。
[0323]図46は、タッチスクリーンディスプレイ5204の例示的な一実施形態も示す。タッチスクリーンディスプレイ5204は、システムについて、システムのオペレータに情報を提供し得る。たとえば、タッチスクリーンディスプレイ5204は、手順の開始以降経過した時間を示すことができる時間モニタ5303を提供してよい。時間標識5303は、通常のクロック、タイマ、卓上型ストップウォッチ(stop-clock)、またはアラームシステムも提供してよい。オペレータは、これらの特徴を切り替え、タッチスクリーン5204を使用して編集してよい。
[0324]図46は、キャニスタ圧力のリアルタイムインジケータ5304を備えるタッチスクリーンディスプレイ5204をさらに示す。キャニスタ圧力のインジケータ5304は、異なる測定単位または増分で、キャニスタ410の圧力を示すようにオペレータによって調整可能であってよい。
[0325]図46は、カテーテル内部圧力のリアルタイムインジケータ5305を備えるタッチスクリーンディスプレイ5204をさらに示す。キャニスタ圧力のインジケータ5304と同様に、カテーテル圧力インジケータ5305は、異なる測定単位または増分でカテーテル5400内の圧力を示すように、オペレータによって調整可能であってよい。
[0326]図46は、胃内デバイス圧力のリアルタイムインジケータ5306を備えるタッチスクリーンディスプレイ5204をさらに示す。キャニスタ圧力のインジケータ5304と同様に、胃内デバイス圧力インジケータ5306は、異なる測定単位または増分で胃内デバイス圧力を示すようにオペレータによって調整可能であってよい。
[0327]図46は、周囲気圧のリアルタイムインジケータ5307を備えるタッチスクリーンディスプレイ5204をさらに示す。キャニスタ圧力のインジケータ5304と同様に、周囲気圧インジケータ5307は、異なる測定単位または増分で周囲圧力を示すようにオペレータによって調整可能であってよい。
[0328]図46は、タッチスクリーンボタン5308または類似のグラフィカル入力デバイスを備えるタッチスクリーン5204をさらに示す。タッチスクリーンボタン5308は、デバイス5100による問い合わせに応答して、またはバルーン植え込み手順におけるステップの完了時などに、オペレータによって作動されてよい。
[0329]図47および図48は、図29および図30において提供された特徴の異なる図を提供する。
[0330]図48は、タッチスクリーン回路5211およびプラグ弁5202のためのハウジング5301が配設されるディスペンサ5200の像を提供する。ハウジング5301は、オペレータの誤使用、落下、液体溢流、生物学的汚染、または別の危険からの、回路用保護シェルを提供し得る。タッチスクリーンハウジング5301は、オペレータがディスペンサ5200のオンとオフとへの電力を切り替えることを可能にするためにプッシュボタンインターフェース5302をもつ開口を有してよい。電力トグル5302は、タッチセンシティブインターフェース、プッシュボタンインターフェース、スイッチ、または電力のオペレータ変調を可能にする他の任意の装置であってよい。タッチスクリーンハウジング201は、任意の接着手段または機械的な留め手段を通してディスペンサ5200に取り付けてよく、少なくとも1つのOリング、ガスケットシール、または装置をシールするための他の手段をさらに備えてよい。
[0331]図49Aは、胃内デバイスとカテーテル5400に対する圧力との間の自動圧力正常化を可能にするためにディスペンサ接続アセンブリ5401に結合された双方向ルアー作動弁5404を含む例示的なカテーテル5400aの一部分の図を提供する。そのような構成は、カテーテル5400aを、手動構成とは対照的に弁システムを自動化することによって患者に対する使用のためにより安全にし、「プラグアンドプレイ」機能を提供する。図49Aに示される構造および特徴は、以下で詳細に説明される。
[0332]図49Bは、シリンジ作動弁5307を含む別の例示的なカテーテル5400bの一部分の図を提供する。
[0333]図50は、切断解除弁5208上に配設された自己シーリング弁システム5401をもつ図33のディスペンサデバイス5200を示す。
[0334]図51は、タッチスクリーンハウジング5301が配設された、図48、図50〜図51に表示されるデバイスの内部構造を見ることを可能にするディスペンサ5200の切欠図を示す。
[0335]図52は、膨張流体キャニスタ2033が配設されたディスペンサ5200を示す。
[0336]図53は、ディスペンサ5200が胃内デバイスシステムとともに動作し得る例示的な方法5500を示す。最初に、プログラムが、ディスペンサ5200、具体的にプロセッサとメモリユニットとを含んでよい回路素子5211上にロードされる5501。ディスペンサ5200上にロードされるプログラムは、特定のアプリケーションのために調整された複数のプログラムのうちの1つであってもよいし、ディスペンサ5200のオペレータが特定のシチュエーションまたは必要性に従って較正することを可能にする調整可能な特徴をもつ単一のプログラムであってもよい。プログラムは、ディスプレイスクリーン5204上の視覚的フォーマットで指示のセットを提供してもよいし、指示のオーディオセットを提供してもよい。
[0337]図54に付け加えて、ディスペンサ5200は、胃内バルーンの感知された圧力とカテーテル5400aまたは5400bおよびトンネル5207の感知された圧力とを、周囲気圧を標準にするために、ディスペンサと周辺物体とを較正してよい5502。これは、さまざまな海抜の場所における胃内デバイスシステムの使用を可能にし得る。
[0338]ディスペンサ5200はまた、迅速切断解除弁5208へのカテーテル5400aまたは5400bの自己シーリング弁5401の接続を検出し得る5503。切断解除弁5208は、カテーテルアセンブリ5400aもしくは5400bがいつ弁5208に接続されるか、またはいつ周辺接続がないかに対して、システムにアラートするための電気機械的手段をさらに備えてよい。
[0339]図55に付け加えて、ディスペンサ5200は、プレパルスボリューマイザ(pre-pulse volumizer)を作動し得る5504。例示的な一実施形態では、ディスペンサ5200は、バルーンが食道内に閉じ込められているかどうかを決定するために、構成可能な体積と圧力とをキャニスタ2003から胃内バルーンへと解放し得る。別の実施形態では、定量式プレパルスは、ディスペンサ5200が、定量式プレパルス解放進捗としてバルーンの圧力を測定する間、キャニスタ2003内に含まれる高圧気体を短い定期的な用量でカテーテル5400aまたは5400bを通して胃内バルーンへと解放し得る。プレパルスボリューマイザは、胃内バルーンを部分的に膨張させ、デバイスのオペレータが、胃内バルーンが膨張しても安全であるかどうかを決定する5505ことを可能にする。
[0340]図62は、それによってディスペンサ5200のオペレータが、胃内バルーンはさらに膨張されても安全であることを決定すると、オペレータは、プラグ弁を開き、バルーンをその完全に膨張された状態に膨張させ、胃内バルーン内の圧力の示度を提供するために主ボリューマイザを作動させる5506ようにディスペンサ5200に指示する方法をさらに示す。
[0341]図62において説明される方法は、バルーン内のある一定の圧力が検出されると主ボリューマイザの終結5507も含んでよい。
タッチスクリーン
[0342]前に論じられるように、ディスペンサ5200は、タッチスクリーン5204上のユーザジェスチャを検出し、このユーザジェスチャを、実行されるコマンドに変換するために、タッチセンシティブディスプレイ5204をもつ胃内体積占有システムとともに使用するためのコンピュータ実装方法を備えてよい。
[0343]一実施形態では、タッチスクリーン5204は、ディスペンサ5200に取り付けられた、金属、またはポリマー、または他のプラスチック材料などの材料からなるタッチスクリーンハウジング5201の中に収容されてよい。ハウジング201と接触するタッチスクリーン5204の表面積は、ハウジング201と接触するタッチスクリーン5204をシールするためにガスケットまたは接着材料を組み込むことによって、防水にされ得る。ハウジング201は、タッチスクリーン5204がハウジング201に装備されているとき、使用者が、タッチスクリーン5204表面を見て触れることを可能にするために、窓を、一般にタッチスクリーン5204エリアの長さおよび幅にすることができる。
[0344]タッチスクリーン回路5211またはタッチスクリーン5204は、周辺ハードウェア、たとえば、プリンタ、キーボード、マウス、モニタ、ヘッドフォン、およびマイクロホンジャックを取り付けるためのI/Oポートを提供し得る。回路5211またはタッチスクリーン5204は、たとえば、ブルートゥース(登録商標)、Wi−Fi、またはWLANを含むワイヤレス接続のためのオプションも提供し得る。
[0345]例示的な一実施形態では、ディスペンサ5200は、タッチセンシティブスクリーンのないディスプレイ5204を含むことがある。この例では、ディスプレイ5204は、上記で説明されたデータの視覚的ディスプレイを提供することがあり、限定するものではないが、音声駆動、ブルートゥース、Wi−Fi33またはWLAN、一体型ボタン制御、ならびに周辺ハードウェア、たとえば、プリンタと、キーボードと、マウスと、モニタと、ヘッドフォンと、マイクロホンジャックとを取り付けるためのI/Oポートを含む手段を通してユーザインターフェースを可能にすることもある。
[0346]いくつかの実施形態では、タッチセンシティブディスプレイ5204は、たとえば、1つまたは複数のプロセッサ、メモリ(1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含んでよい)、I/Oポート(たとえば、USBポート、マイクロUSBポート、オーディオポートおよびビデオポート、イーサネット(登録商標)、Wi−Fi33、およびRFID)、バッテリ、およびプッシュボタン制御のセットを含むさまざまな電子的要素5211と物理的に統合されてよい。I/Oポートは、ディスペンサ5200の任意の周辺機器の入力と出力とをCPUおよびメモリに結合する。1つまたは複数のプロセッサは、デバイスのためのさまざまな機能を実行しデータを処理するためにメモリ内に記憶されたさまざまなソフトウェアプログラムおよび/または命令のセットを走らせるまたは実行してよい。
[0347]別の例示的な一実施形態では、タッチスクリーン5204は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)と、複数の機能を実行するためのメモリ内に記憶された1つまたは複数のプログラムまたは命令のセットとを表示してよい。例示的な一実施形態では、使用者は、主にタッチセンシティブディスプレイ5204上での指接触およびジェスチャを通して、GUIと相互作用する。いくつかの実施形態では、GUI機能は、デジタル写真撮影と、デジタル録画と、デジタルオーディオ再生と、デジタルビデオ再生と、デバイスおよび胃内システムを用いて複数の手順を実行し、胃内システムおよびシステムに接続された任意の個々のコンポーネントまたはセンサのための診断情報を表示するための命令とを含んでよい。これらの機能を実行するための命令は、1つまたは複数のプロセッサによる実行のために構成されたコンピュータ可読記憶媒体または他のコンピュータプログラム製品内に含まれてよい。プログラミングの完全性は、スタートアップ時の組み合わせログインとパスワードプロンプトとを使用して保護されてよい。プログラミングは、指先検出、スマートカード識別、または磁気読み取り識別の使用を通してさらに暗号化されてよい。これらのパラメータは、ディスペンサ5200の誤使用を防止するために、またはディスペンサ5200の使用への限られたアクセスを可能にするために、さらに実装されてよい。別の例示的な一実施形態では、GUIは、メモリコントローラと、1つまたは複数の処理ユニット(CPU)と、周辺機器インターフェースと、RF回路と、オーディオ回路と、スピーカと、マイクロホンと、入出力(I/O)サブシステムと、他の入力デバイスまたは制御デバイスと、外部ポートとを備えてよい。デバイスは、1つまたは複数の光センサを含んでよい。これらのコンポーネントは、1つまたは複数の通信バスまたは信号線上で通信してよい。
[0348]別の一実施形態では、ディスペンサ5200は、メモリ(1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含んでよい)と、メモリコントローラと、1つまたは複数の処理ユニット(CPU)と、周辺機器インターフェースと、RF回路と、オーディオ回路と、スピーカと、マイクロホンと、入出力(I/O)サブシステムと、他の入力デバイスまたは制御デバイスと、外部ポートとを含んでよい。デバイスは、1つまたは複数の光センサを含んでよい。これらのコンポーネントは、1つまたは複数の通信バスまたは信号線上で通信してよい。
カテーテル
[0349]選択された実施形態による嚥下可能な、自己膨張する、または膨張可能な胃内バルーンシステムは、以下のコンポーネント、すなわち、バルーンの内腔へのもしくは内側容器への流体の追加のための自己シーリング弁システム1000(「弁システム」)と、収縮されコンパクト化された状態のバルーン(「バルーン」)と、バルーンを含む外側カプセル、容器、またはコーティング(「外側容器」)とを含み、外側容器は任意選択である。自己膨張バルーンの場合、1つまたは複数のCO2生成コンポーネントを含む内側カプセルまたは他の容器(「内側容器」)がバルーンの内腔内部に存在し、内側容器は任意選択である。膨張可能なバルーンの場合、膨張流体源、カテーテル5400aまたは5400b、およびチューブ類5403(「膨張アセンブリ」)が、摂取または胃内での留置後にバルーンを膨張するために提供される。自己膨張バルーン構成では、弁は、好ましくは、接着剤または他の手段(たとえば、溶着)によってバルーンの内表面に取り付けられ、針または自己シーリング弁を介してバルーンの内腔に液体賦活剤を注入するための他の手段によるバルーンおよび内側容器の壁の穿刺を防止するために接種スペーサを備える。膨張可能なバルーン構成では、バルーンへのチューブ類の解放可能な取り付けを提供する弁が提供される。好ましくは、膨張可能な構成における(たとえば、その内部表面上の)バルーンに取り付けられた自己シーリング弁システムは、「汎用的」である、または嚥下可能なカテーテル5400aまたは5400bもしくは医師支援型カテーテル5400aまたは5400bと適合する。弁システムは、ニードルアセンブリを含む小型カテーテル5400aまたは5400bを使用したバルーン膨張を可能にする働きをし、膨張が完了した後のカテーテル5400の取り外しのための機構も提供する。
[0350]図49Aに示されるように、カテーテル5400aは、胃内デバイスとカテーテル5400に対する圧力との間の自動圧力正常化を可能にするためにディスペンサ接続アセンブリ5401に結合された双方向ルアー作動弁304を備えてよい。そのような構成は、カテーテル5400を、手動構成とは対照的に弁システムを自動化することによって患者に対する使用のためにより安全にし、「プラグアンドプレイ」機能を提供する。
[0351]図49Aにさらに示されるように、ディスペンサ接続アセンブリ5401は、接続解除弁5208接続ポイントにOリングシール5402も備えてよい。Oリング5402は、接続ポイントにおける圧力漏れを防止するためにシールを提供することができ、代替的に、圧力の解放を防止するのに十分な接着剤またはモールディングから構築されてもよい。
[0352]接続アセンブリ5401は、逆流防止のために一方向弁5406も備えてよい。たとえば、弁5406は、排出流体の逆流を防止してよい。弁5406は、オペレータが、加圧された内容物をキャニスタ2003から胃内デバイスへと解放することを可能にしてよいが、デバイスがキャニスタ2003またはディスペンサ5200を空にした後に再度加圧するのを防止してよい。弁5406は、胃内デバイスから圧力を解放することなくカテーテル5400がディスペンサ5200から除去され、別のディスペンサ5200または他の適合性のあるデバイスに取り付けられることをさらに可能にしてよい。
[0353]接続アセンブリ5401は、オペレータが直接的に取り扱うことを防止するエリア内でオペレータがカテーテルチューブ5403をナビゲートおよび制御することを可能にするために、シールされたナビゲーションポート305をさらに備えてよい。

[0354]上記で論じられたように、プラグ弁5202およびベント弁5201は、ディスペンサ5200と一体化されるように構成されてよい。ベント弁5201は、さまざまな海抜の領域内での胃内バルーンを含む胃内システムの一貫した使用を可能にするために、ディスペンサ5200または胃内デバイス内の圧力を、周囲気圧を標準とするように構成されてよい。ベント弁5201は、周囲気圧に応じて、ある量の圧力、すなわち加圧量の「プレパルス体積」を解放するようにさらに構成されてよい。このプレパルス体積は、カテーテル5400aまたは5400bを迅速切断解除弁5208に接続する時に解放され得る。例示的な一実施形態では、プレパルス体積は3mlであることがある。胃内体積占有デバイスが患者の内部にあるとき、圧力の解放は、胃内バルーンを部分的に膨張させることがある。この圧力は、プレパルスによって提供される圧力の量をプレパルス体積の解放後に検知される圧力の量と比較することによって、患者の身体内でのバルーンの場所に関する情報をディスペンサ5200に提供し得る。たとえば、プレパルス体積がバルーンへと解放されると、カテーテル5400aまたは5400bは、バルーン内の圧力を検知し、タッチスクリーン5204上の表示のために圧力データを送信することがある。提供された圧力データが、7kPaを下回る圧力を示す場合、バルーンは、胃20の中にあり、追加の膨張が安全であるように仮定可能である。圧力が7kPaまたはそれ以上を示す場合、これは、バルーンは依然として食道内にあり、したがって、さらなる膨張が安全でないことを示し得る。例示的な一実施形態では、ディスペンサ5200に取り付けられた圧力センサは、プレパルス体積の解放後に圧力を表示し、胃内バルーンを膨張させるために追加圧力を加えても安全かどうか、またはバルーンは追加圧力に安全でないかどうかを使用者に通知するために、情報をタッチスクリーンディスプレイ5204およびタッチスクリーンディスプレイ回路5211に与える。
タッチディスペンサ
[0355]図54〜図61は、本明細書においてタッチディスペンサと呼ばれる、例示的な自動化された一定圧力ディスペンサ5600を示す。タッチディスペンサ5600は、バルーンが患者の食道内にあるかそれとも胃20の中にあるかを決定するために「プレパルス」と呼ばれるバルーンカプセル40の溶解およびバルーン10の初期開放中に、次いで、使用エラーの可能性を除去し、食道膨張のリスクを減少させるように、その後のバルーン10の膨張中に、弁作動と圧力監視とを実行する。タッチディスペンサ5600は、限定するものではないが、食道または裂孔ヘルニアなどの閉じ込められた空間内での可能なバルーン膨張を検出するように構成され、患者の負傷を防止するようにバルーン膨張を停止する。閉じ込められた空間は、完全に膨張されたバルーンの直径よりも小さい直径を有する。そのような閉じ込められた空間内でのバルーン膨張は、患者をひどく負傷させ、死に至る場合がある。Obalonバルーンシステムの安全性プロファイルを改善することに加えて、膨張プロセスの自動化は、プロセスの信頼性と再現性とを改善し、オペレータエラーの可能性を減少させ、食道膨張のリスクを減少させる。
[0356]一実施形態では、ディスペンサ5600は、バルーン膨張中に少なくとも1つの閉じ込められた空間を検出し、(1)絶対安全な(failsafe)手順に対して医師に指示する、または(2)膨張手順を完全に終わらせ、それによって患者の負傷を防止する、のどちらかを行うように構成される。医師が、絶対安全な手順に従う場合、閉じ込められた空間から胃へとバルーンを移動させ、次いで、バルーン投与手順を続けることが可能であることがある。絶対安全な手順が失敗し、閉じ込められた空間から胃へとバルーンを移動させない場合、ディスペンサ5600は、バルーン投与手順を終えてよい。手順が終えられると、バルーンは、内視鏡検査を介して除去されてよい。別の実施形態では、ディスペンサ5600は、少なくとも2つの閉じ込められた空間を検出するおよび/またはこれらを区別するように構成される。たとえば、患者がバルーンを嚥下するのに成功し、第1の閉じ込められた空間が検出されない場合、ディスペンサは、バルーンが(1)胃または(2)限定するものではないが裂孔ヘルニアなどの別の(たとえば、第2の)閉じ込められた空間のどちらの中にあるかを決定することがある。第2の閉じ込められた空間が検出された場合、ディスペンサは、バルーンを第2の閉じ込められた空間から胃へと移動させるために第2の絶対安全な手順と、次いでバルーン投与手順とともに手順とを実行するように医師に指示することが可能であってよい。そのような第2の絶対安全な手順が失敗した場合、または医師がそのような第2の絶対安全な手順を実行することができない場合、ディスペンサ5600は、バルーンを内視鏡的に除去するように医師に指示するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、バルーンを第2の閉じ込められた空間から胃へと移動させるための第2の絶対安全な手順がないことがあり、ディスペンサ5600は、バルーン投与手順を終える。さらなる実施形態では、バルーンが、第1の閉じ込められた空間および第2の閉じ込められた空間のどちらかなどの閉じ込められた空間内にあると検出された場合、ディスペンサ5600は、気体の一部分をバルーンから大気に出し、それによって、閉じ込められたバルーンによる患者の組織上の圧力または応力を減少させるように構成される。
[0357]図示の実施形態では、タッチディスペンサ5600、または膨張システムは、バルーンが患者の胃20の中にある間、(たとえば、膨張缶5605から)胃内バルーン(たとえば、限定するものではないが、上記で説明されたObalon胃バルーンアセンブリなどの5630)に膨脹気体を移動させるために使用される。加圧された膨張缶5605は、特定の質量のSF6気体とN2気体の混合物であらかじめ充填され、気体内容物と缶5605の実用寿命の純度とを維持するシールを利用する。気体内容物は、膨張缶5605が0〜8000フィート以内の任意の海抜で使用可能であるように十分である、または十分なほど大きい。膨張缶5605は、ディスペンサ5600によって作動されるときのみ缶5605が開くようにディスペンサ5600と係合するように設計される。膨張缶5605は、少なくとも6か月の貯蔵寿命を有する。
[0358]ディスペンサ5600は、患者環境の外部での使用の準備ができており、その準備は、任意のバルーン投与の前に検証される。デバイス5600は、バルーンを適切な圧力に正確に膨張させ、食道または裂孔ヘルニアの損傷の確率を最小にし、自己診断能力を提供し、フィードバックを使用者に提供するために、自動化されたシステムを提供する。バルーンが適切なときに適切な場所(たとえば、胃)に展開されることを保証するために、デバイス5600は、その適切な留置を保証するために必要なときにバルーン膨張圧力を監視および制限する、圧力センサと、レギュレータと、弁とを含む。ディスペンサ5600は、グラフィックユーザインターフェースを提供し、0〜8000フィート以内の任意の海抜におけるバルーン膨張を可能にするように気体流を制御するソフトウェアをもつ、内部コンピューティングデバイス5635、またはコンピューティングコンポーネントを含む。ディスペンサソフトウェアは、それ自体の準備、たとえば、適切に働いていること、バッテリが、バルーン投与および膨張手順全体にわたってディスペンサに給電するのに十分なエネルギーを有すること、膨張缶5605が、バルーン5630を充填するのに十分な量の気体を含むことなどをバルーン投与の前に検証し、手順の完了の前にバルーン完全性(たとえば、バルーンが、胃などの閉じ込められていない空間内で膨張される、および漏洩がない)を検証する。
[0359]図54は、タッチディスペンサ5600の概略図である。図示の実施形態では、ディスペンサ5600は、気体の流れを制御し、閉じ込められた空間内の膨張を検出するために、7つの主なコンポーネント、すなわち、2つの圧力レギュレータ(5615a、5615b)と、2つのゲージ圧センサ(5610、5625)と、3つのソレノイド弁(5620a、5620b、5620c)とを備える。これらのコンポーネントは、閉じ込められた空間内での膨張を防止しながら、適切な圧力にバルーン5630を安全に膨張させるために協調して動作する。
[0360]圧力センサは、ソレノイド弁の制御のためのソフトウェアデバイスにフィードバックを提供する。第1の圧力センサまたは近位圧力センサ5610は、缶5605内の気体圧力を測定する。圧力レギュレータ(5615a、5615b)は、食道留置または裂孔ヘルニア留置の場合に圧力流が制限されるように、膨張缶5605からの気体の流れを制限する。高圧レギュレータ5625aは、バルーン充填手順のプレパルスフェーズのための圧力を調節し、ならびに手順の充填フェーズ中に、制御された圧力を低圧レギュレータ5615bに提供する。システムが、食道などの閉じ込められた空間内にある間にバルーンを充填しようと試みた場合、低圧レギュレータ5615bは、第2の圧力センサ5625における圧力を、患者に害を及ぼす値を下回るように保つ。
[0361]高圧バイパス弁5620aは、コンピューティングデバイス5635の制御下にあり、ディスペンサ5600がプレパルス体積Vppを加圧することを可能にする。高圧バイパス弁5620aは、プレパルス中にのみ開いている。高圧バイパス弁5620aの開放は、適切なバルーン留置(たとえば、バルーンが患者の食道内に閉じ込められていない)を確認し、カプセルが軟化し少なくとも部分的に患者の胃の中で溶解した後にバルーンの開放を容易にするために、必要とされる圧力および体積で気体混合物のプレパルスが流れることを可能にする。高圧バイパス弁5620aの閉鎖は、別のソレノイド制御弁(たとえば、近位弁または制御弁5620b)の使用を可能にする。制御弁5620bは、バルーン膨張または充填中にプレパルス体積Vppを捕捉することと、気体流を制御することとの両方を行う。体積Vppが高圧気体を込められるとき、制御弁5620bは、プレパルス体積Vppを捕捉するために閉じられる。バルーン膨張中、制御弁5620bはバルーン5630に対して開かれ、制御弁5620bは、気体の制御されたパルスをバルーン5630に分注する。第2の圧力センサまたは遠位圧力センサ5625は、圧力レギュレータの下流で圧力を測定し、そのバルーン5630を充填するために分注される気体の量を制御するためにコンピューティングデバイス5635にフィードバック信号を提供し、それによって、正確なバルーン膨張を保証する。遠位三方向弁5620cは、バルーン5630を充填することとバルーン圧力を漏らすことの両方のために使用される。三方向弁5620cがバルーン5630に対して開かれているとき、気体は、プレパルス体積Vppからバルーン5630へと流れることができる。三方向弁5620cが脱気オリフィス5660に対して開かれているとき、気体は、バルーン5630から脱気を通って大気に流れ、それによって、バルーン内の圧力を減少させることができる。制御弁5620bと三方向弁5620cの両方が閉じられているとき、システム5635は、遠位圧力センサ5625を用いて圧力を測定することによって、低圧レギュレータ5615bが適切に機能しているかどうかを決定することができる。高圧バイパス弁5620aも閉じられている(たとえば、3つの弁すべてが閉じられている)とき、高圧レギュレータ5615aの機能は、遠位圧力センサ5625を用いて圧力を測定することによって決定可能である。加えて、ディスペンサ5600は、海抜の間接的な測定として使用される気圧センサ(図示せず)を有し、それからの情報は、ディスペンサ5600が、手順が実行されている標高で必要とされる内部圧力にバルーン5630を膨張させることを保証するために、コンピューティングデバイス5635によって使用される。
[0362]タッチディスペンサ5600は、最大5,000サイクルにわたって使用され得る、耐久性のある再使用可能デバイスである。膨張缶は単回使用デバイスであり、使用後に廃棄されなければならない。実施形態では、ディスペンサは3つのソレノイド弁を含み、これら3つのソレノイド弁は、気体とともに使用し、1〜207kPaを含む動作圧力範囲を有し、漏洩なしにバルーン膨張を制御するように構成される。ディスペンサは、0.1kPa分解能をもつデジタル圧力センサを使用して、圧力を正確に表示する。ディスペンサは、プレパルス中にバルーンがいつ閉じ込められた状態にあるかを検出することが可能である範囲に缶圧を下げるように構成される。これを行うために、ディスペンサは、使用者により調整可能でなく、缶圧を155±25kPaに減少させる圧力レギュレータを含む。ディスペンサは、70kPaを下回るようにバルーン膨張プロセス中の圧力を制限するように構成される。実施形態では、ディスペンサおよび膨張缶は、0〜8000ft(0〜2438m)の標高範囲にわたって8.3〜17.2kPaの範囲内で所望の設定圧力の±0.5kPa以内にバルーンを充填するように構成される。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、少なくとも5000回の手順サイクルを実行し、意図された通りに圧力と機能とを保つように構成される。タッチディスペンサの動的コンポーネントたとえばアクチュエータレバー5640は、缶受け入れ空間5642に挿入された膨張缶とともに意図された範囲の運動を繰り返すことができる。ディスペンサは、アクチュエータレバーが閉じられたとき、膨張缶弁を開くように構成される。タッチディスペンサは、10分の総システム手順時間目標をサポートするために膨張缶の内容物を分注するように構成される。たとえば、いくつかの実施形態では、完全に加圧されたディスペンサおよび膨張缶は、約4〜6分でバルーンを膨張させる。タッチディスペンサは、低バッテリレベルの高度な通知を提供するように構成される。タッチディスペンサは、追加使用の少なくとも10回の手順を可能にする低バッテリアラートを含む。タッチディスペンサは、妥当な量のバルーン展開のために有用であるバッテリ寿命を有するように構成される。バッテリ寿命は、必要に応じて現場で交換可能である標準的なAAバッテリを用いた少なくとも100回の手順が定格とされる。タッチディスペンサは、使用中でないときはバッテリを維持するものとする。いくつかの実施形態では、タッチディスペンサは、前回の使用者入力から40分またはそれ未満で自動的にシャットオフするように構成される。
[0363]いくつかの実施形態では、タッチディスペンサは、漏洩を防止するような手段で膨張缶に対してシールするように構成される。したがって、いくつかの実施形態では、タッチディスペンサ内で係合された膨張缶は、413±7kPaの開始時圧力から5分間で0.7kPaよりも多く漏洩しない。ディスペンサは、信頼性が高いように構成される。したがって、ディスペンサは、プレパルスの場合は130〜180kPa(18.6〜26.1psi)に出力圧力を調節し、バルーン充填の場合は43〜53kPa(6.2〜7.7psi)に出力圧力を調節するように構成される。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、バルーン圧力を安全に解放するように構成される。たとえば、ディスペンサは、7.0kPaを下回るようにシミュレートされた食道内でプレパルスされたバルーン内で圧力を出すように構成される。追加的に、圧力解放中に気体の流れは、ディスペンサの保護シュラウドの内部に向けられる。ディスペンサ圧力センサは、低電力条件中に精度を維持するように構成される。たとえば、ディスペンサ圧力センサは、低バッテリ条件が存在する場合、本明細書の他の箇所で説明されるように精度を維持するように構成される。
[0364]実施形態では、ディスペンサは、最終バルーン圧力が達成されることを保証するのに適切な精度をもつ圧力ゲージを備える。たとえば、いくつかの実施形態では、ディスペンサは、0〜207kPaにわたって±0.8kPa(0.4%)の精度をもつバルーン圧力ゲージ(遠位センサ)を含む。さらなる例では、ディスペンサは、0〜414kPaにわたって±1.6kPa(0.4%)の精度をもつ缶圧ゲージ(近位センサ)を含む。別のさらなる例では、タッチディスペンサの最終的な膨張圧力範囲は、最終圧力バルーンが8.3〜17.2kPaを超えないことを保証するように、9.5〜13kPaを超えない。
[0365]実施形態では、タッチディスペンサは、ディスペンサの実用寿命にわたって精度を維持する1つ、2つ、またはそれ以上の圧力ゲージを備える。たとえば、ディスペンサのバルーン圧力ゲージは、0kPa〜207kPaの5000サイクル後に0〜207kPaにわたって±0.8kPaの精度を有するように構成される。別の例では、缶圧力ゲージは、0kPa〜414kPaの5000回のサイクル後に0〜414kPaにわたって±1.6kPaの精度を有するように構成される。
[0366]実施形態では、ディスペンサおよび膨張缶は、15°C〜25°Cの温度範囲および30〜85%相対湿度(すなわち、RH)で正常に動作するように構成される。さらに、ディスペンサは、0°C〜40°C、および30%〜85%RH、および0〜3000メートル海抜の保管条件に耐えるように構成されてよい。
[0367]Obalonタッチバルーンシステム(「システム」)は、患者に膨満感を提供するように、胃を部分的に充填することによって減量を支援するように設計される。システムは、6か月の期間中に留置される最大3つの胃内バルーンからなる。いくつかの実施形態では、最大3つのバルーンは、8か月、9か月、10か月、11か月、12か月、またはこれよりも長い期間にわたって、患者の胃20の中に留置されてよい。バルーンはカプセルを介して送達されるので、バルーンは、患者が正常な蠕動、または蠕動波を使用することによって嚥下可能である。各バルーンは、最初の3か月以内は個別に留置される。3つのバルーンはすべて、治療期間の終了時に除去される。たとえば、6か月の治療期間の場合、3つのバルーンはすべて、第1のバルーンが留置され(すなわち、患者によって嚥下され、次いで膨張され)てから6か月後に患者の胃20から除去される。
[0368]投与の場合、バルーンおよびカテーテルアセンブリは、本明細書の他の箇所で説明されるように、使用される。いくつかの実施形態では、各バルーンはUSPグレードヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)カプセル内に含まれ、このカプセルはカテーテルに取り付けられる。患者によって嚥下されるとき、バルーンカプセルは、蠕動を介して、薬用カプセルが医薬品を送達する類似した様式でバルーンを送達する。カテーテルは、本明細書の他の箇所で説明されるように、コンパクト化されたバルーンの放射線不透過性自己シーリング弁に事前に取り付けられる。
[0369]投与(留置)手順は、鎮静を必要としない。カプセルおよび取り付けられたカプセルの一部分が、患者によって嚥下される。次いで、カテーテルは、Obalonタッチディスペンサに取り付けられ、Obalonタッチディスペンサは、バルーンを充填するために係合されたObalonタッチカン(窒素−6フッ化硫黄気体混合物を含む缶)を含む。患者がバルーンカプセルを嚥下した後、バルーンが患者の胃20の中にある(たとえば、放射線不透過性マーカによって可視化される)ことを保証するために、X線撮影が膨張の前に実行される。X線撮影方法は、蛍光透視法とデジタルX線撮影法は両方とも、即時イメージングフィードバックとともに低レベルの放射線を使用してバルーンのリアルタイム画像を提供するので、蛍光透視法であってもよいし、デジタルX線撮影法であってもよい。バルーン(たとえば、自己シーリング弁と関連づけられた放射線不透過性マーカ)が胃食道接合部の下方にあり、したがって、患者の食道内に閉じ込められないというX線撮影確認があると、次いで、バルーンが膨張される。
[0370]いくつかの実施形態では、完全に膨張された単一のバルーンは、約250ccの体積をもつ、楕円体、回転楕円体、または偏球である。3つのバルーンが患者の胃の中に留置されるとき、総バルーン体積は約750ccである。しかしながら、バルーンは、より大きいまたはより小さい体積を含んでよいことが見越されている。たとえば、ティーンエイジャー、またはこれよりも幼い人々とともに使用するためのバルーンは、限定するものではないが、約100cc、約125cc、約150cc、約175cc、約200cc、および約225ccなどの、250ccよりも小さい体積とともに構成可能である。別の例では、バルーンは、限定するものではないが、約275cc、約300cc、約325cc、約350cc、約375cc、および約400ccなどの、250ccよりも大きい体積とともに構成される。さらに別の例では、患者は、2つのバルーンのみを受け入れてもよいし、4つものバルーンを受け入れてもよい。
[0371]膨張が完了した後、カテーテルは、バルーン弁から排出され、取り出され、各バルーンが患者の胃の中で自由に動くままにしておく。
[0372]バルーン使用は、植え込みの継続期間にわたるプロトンポンプ阻害薬の併用を必要とすることがある。たとえば、臨床試験は、オメプラゾールの40mg/日または類似の薬剤の等価な投与量の使用が、使用の継続期間にわたって必要とされることを示している。何人かの患者は、投与の少なくとも24時間前に制吐薬と鎮痙薬を必要とすることがあり、そのような薬剤は、バルーン投与を過ぎて最大5日にわたるバルーン使用とともに処方されてよい。実施形態では、既存のGI病状は、手順に対する患者の適格性を決定し、患者がデバイス使用には禁忌でないことを保証するために、包括的な病歴と上部消化管内視鏡検査(たとえば、上部GI)とを行うことによって、バルーンの留置の前に除外される。
[0373]膨張システムは、バルーン投与の前に用意される。最初に、ディスペンサが電源投入され、次いで、ディスペンサレバーが上げられ、缶がシャトルに挿入される。ディスペンサ上のレバーは、缶弁を作動させ、システムを加圧するために閉じられる。システムは、膨張システムが適切に機能していることを保証するために、一連の電気試験と耐圧試験とを実行する。これらの試験が完了すると、ディスペンサは、システムが使用の準備ができていることを示すためにスクリーンを表示する。手順全体を通して、ディスペンサスクリーンは、情報と制御とを使用者に提供するために、圧力示度と、画像と、タッチスクリーンボタンとを表示する。
[0374]バルーンカプセルが嚥下された後、バルーンカテーテルは、タッチ膨張システムに取り付けられる。ディスペンサ内のすべての入口および出口ならびにカテーテル接続はシールされ、缶とバルーンとの間の閉じられた気体経路を維持するために手順中にカテーテル接続が完全に固着されることが絶対必要である。
実施例
実施例1:
[0375]図62は、タッチディスペンサ5600、5200が胃内デバイスシステムとともに動作し得る典型5700を示す。最初に、プログラムが、ディスペンサ5600、具体的にはプロセッサとメモリユニットとを含んでよい回路素子5635上にロードされる5701。ディスペンサ5600上にロードされるプログラムは、特定のアプリケーションのために調整された複数のプログラムのうちの1つであってもよいし、ディスペンサ5600のオペレータが特定のシチュエーションまたは必要性に従って較正することを可能にする調整可能な特徴をもつ単一のプログラムであってもよい。プログラムは、ディスプレイスクリーン上の視覚的フォーマットで指示のセットを提供してもよいし、指示のオーディオセットを提供してもよい。ディスペンサ5600は、胃内バルーンの感知された圧力とカテーテル5645の感知された圧力とプレパルス体積Vppとを、周囲気圧を標準にするために、ディスペンサと周辺物体とを較正してよい。これは、さまざまな海抜の場所におけるディスペンサ5600の使用を可能にする。
[0376]図62に付け加えて、ディスペンサ5600は、キャニスタ5605の存在を検出し得る5702。ディスペンサ5600はまた、ディスペンサ遠位取り付け具5650へのカテーテル5645の自己シーリング弁の接続を検出し得る5503。遠位取り付け具5660は、カテーテル5645がいつ取り付け具に接続されるか、またはいつ遠位接続がないかに対して、システムにアラートするための電気機械的手段をさらに備えてよい。
[0377]図62に付け加えて、ディスペンサ5600は、プレパルスボリューマイザを作動し得る5704。例示的な一実施形態では、ディスペンサ5200は、構成可能な体積と圧力とをプレパルス体積Vppから胃内バルーン5630へと解放し得る。次いで、ディスペンサ5600は、バルーン圧力が第1の安全性閾値の範囲内にあるかどうかを決定する5705。ディスペンサが、バルーン圧力は第1の安全性閾値の範囲内にないことを決定した場合、デバイスは、バルーンが食道などの空間内に閉じ込められていることを決定する。バルーンが食道内に閉じ込められていると決定された場合、医師は、閉じ込められた空間から胃へと閉じ込められたバルーンを動かし得る絶対安全な手順を実行するように指示されてよい5706。絶対安全な手順は、脱気5650を介して、または取り付け具5650からカテーテル5645を接続解除して、バルーン5635内の気体を抜去するためにカテーテル5645に取り付けられたシリンジを使用することを介して、のどちらかで、バルーン内の気体の一部分を出すことを含んでよい。絶対安全な手順は、バルーン5635を食道から胃へと押し込むために水を飲むまたは少量の軟らかい食物を嚥下するように患者に勧めることも含んでよい。絶対安全な手順が実行されると、バルーン投与手順は、ステップ5704に戻ることによって再開されてよい。いくつかの実施形態では、絶対安全な手順5706は、2回以上繰り返されてよい。患者がバルーンを嚥下する(たとえば、食道の閉じ込められた空間から胃へとバルーンを動かす)のに失敗した場合、デバイス5700は、内視鏡検査などを介してバルーンが除去されるように指示してよい。
[0378]バルーン圧力が第1の安全性閾値に合格した5705とき、システムは、バルーン5635を充填し始める。バルーンを充填するために、システムは、Vppに等しい気体の量などの少量の気体をバルーンへと解放する。ある量の気体がバルーンへと解放されるとき、システムは、バルーン圧力が第2の安全性閾値に合格するかどうか、および/またはバルーン圧力が最終目標バルーン圧力に到達したかどうかを決定し得る5707。バルーン圧力が、第2の安全性閾値の範囲内にあるが目標圧力未満である場合(たとえば、ステップ5708)、システムは、別の少量の気体(たとえば、Vpp)をバルーンに送達してよい。バルーン圧力が、第2の安全性閾値の範囲内にあるが目標圧力を上回る場合(たとえば、ステップ5709)、システムは、少量の気体がバルーンから流れ出るまたは流出することを可能にするために、脱気5660を開いてよい。ステップ5708および5709は、バルーン圧力が目標圧力に等しくなる5710まで、反復的に繰り返されてよい。バルーン圧力が目標圧力5710で安定化されると、カテーテル5645は、本明細書の他の箇所で説明されるように、バルーン5630から排出され、患者から除去されてよい。カテーテル5644が除去されると、患者は、自由に帰宅してよい。しかしながら、バルーン圧力が第2の安全性閾値に失敗した5711場合、バルーン5635は、裂孔ヘルニアなどの第2の閉じ込められた空間内に閉じ込められていることがある。いくつかの実施形態では、医師は、バルーン5635を第2の閉じ込められた空間から胃へと動かすために第2の絶対安全な手順を実行し、次いで、バルーン投与手順を継続してよい。他の実施形態では、システムは、バルーン投与手順を終えてよく、任意選択で、バルーンを内視鏡的に除去するように医師に指示してよい。
実施例2:
[0379]タッチディスペンサ5600は、ディスペンサ5600が、バルーン投与手順のプレパルスフェーズおよびバルーン膨張フェーズ中にいつObalonバルーンが解剖学的に限定された空間内にあるかを検出することが可能であることを実証するために、動物モデルにおいて使用された。プレパルスは、バルーンが患者の食道から胃へと安全に通過したかどうかを決定する検出の手段である。プレパルス中、ディスペンサ5600内の少量Vppは、バルーン膨張に使用される圧力よりも高い圧力に充填される。このより高い圧力は、膨張缶からの流れが、缶5605内の圧力から圧力を低下させるために、高圧レギュレータを通るように向けられるので、130〜180kPaに制限される。この高圧体積(たとえば、Vpp)は、次いで、缶から隔離され、カテーテル5645を通ってバルーン5630に送達される。遠位圧力センサ5625によって検出される圧力は、バルーン5630が依然としてカプセルの内部にある間、高いままである。カプセル材料が崩壊すると、バルーンが開き始め、システムは、これをバルーン圧力の減少として検出する。
[0380]ディスペンサは、圧力が60kPa未満になるまで待機し、バルーンの圧力値および圧力減衰の速度に基づいてバルーンの場所を決定する。圧力が60より小さいが17.2kPaよりも大きく、圧力減少の速度が0.2kPa/秒よりも小さい場合、第1の安全性閾値は超えられ、ディスペンサは、バルーンが食道内などの閉じ込められた空間内にあるという兆候を医師に提供する。圧力が、高い速度で17.2kPa未満に引き続き減少する場合、システムは、食道留置を使用者にアラートする前の3秒で0.2kPaよりも小さい変化の速度に関して変化の速度を評価する。圧力が7kPa未満に減少すると、第1の安全性閾値は合格し、バルーンは閉じ込められない。閉じ込められた状態が検出されたときはいつでも、ディスペンサは、解剖学的空間上の圧力を緩和するように、圧力を7kPa未満に脱気する。
[0381]成功したプレパルスの後、ディスペンサは、第1のバルーン充填フェーズ中に11kPaよりも大きい圧力を探すことによって、手順の充填部分中に閉じ込められたバルーンに関して引き続き検知する。ディスペンサが高圧を検知した場合、ディスペンサは、限定するものではないが、音およびディスペンサのタッチスクリーン上の画像などの適切な兆候を介して、使用者にアラートする。ディスペンサまたは使用のための命令は、どのようにして続行するか(たとえば、気体をバルーンから除去することと、水を飲むこと)を使用者に指示し、バルーン投与手順を継続する機会を提供し得る。ディスペンサが別の高圧を検出した場合、ディスペンサは、使用者にアラートする。ディスペンサは、バルーン投与手順を終える最終エラーが示される前に閉じ込められた充填シチュエーションをクリアしようとする3回の試行を可能にすることがある。
[0382]タッチディスペンサを用いてバルーンを膨張させながら、バルーンが食道内に閉じ込められたときに食道の負傷の重症度を評価するために、食道の膨張が、3つの動物において評価された。各動物は、10cm離れた場所において、食道内の3つの場所内で、部分的に膨張された3つのバルーンが使用される。各部分的な展開の場合、プレパルスおよび3つの閉じ込められた圧力シナリオが実行された。ディスペンサが用意された。作成するために、バルーンは、内視鏡検査を介して動物の食道内に留置された。カテーテルはタッチディスペンサに取り付けられ、プレパルス気体が各バルーンに送達された。初期バルーン圧力は高く、約130kPaであった。圧力は減少し始め、バルーンは、膨張するのが観察された。バルーン圧力は、30〜45kPaの間で安定化した。タッチディスペンサは、バルーンが閉じ込められ、バルーンからある量の気体を脱気し、したがってバルーンが収縮するのが観察されたという兆候を提供した。初期の部分的な収縮後、投与手順は、バルーンを動かさずに継続された。バルーンが引き続き膨張したとき、閉じ込められたバルーン兆候が再度提供された。また、ディスペンサは、バルーンを収縮させることが可能であった。これは、ディスペンサが最終警告を表示し、ディスペンサをオフにするように使用者に求める前に、さらに2回なされた。次いで、バルーンは、60ccシリンジを用いて手動で収縮され、動物の食道から除去された。これは、各動物における合計3つのバルーン展開に対して2つの他の場所内でなされた。
[0383]食道検査後、赤みまたは外傷は、内視鏡的に観察されなかった。1匹の動物が犠牲にされ、食道は、剖検にて調べられた。損傷は観察されなかった。組織は、組織学的評価のために送られ、懸念すべき事柄は見られなかった。他の2匹の動物は生き残らされ、30日に犠牲にされ、食道は、剖検にて調べられる。
実施例3:
[0384]窒素充填システムおよび使い捨てプロシージャキャニスタデバイスは、Obalon胃バルーン(OGB)の付属品として提供される。使用に際して、キャップは、使い捨てプロシージャキャニスタの弁から除去される。この使い捨てプロシージャキャニスタはプロシージャキャニスタに挿入され、レバーは、使い捨てキャニスタ上の弁と係合するために閉じられる。より低い圧力勾配の流体路の欠如は、流体が排出しないようにする。窒素充填システムは、ルアー取り付け具を介して付属品キットに取り付けられる。付属品キット上の、3ポートからなる2位置弁は、90°弁を開く前に、閉じられていることが確認される。適切な圧力が、デジタルゲージを介して確認され、次いで、標準的なOGBシステム膨張手順が始まり、流体路は、身体内でバルーンに開かれている。手順後、使い捨てプロシージャキャニスタは、窒素充填システムから除去され、適切に廃棄される。窒素充填システムは、再使用され、たとえば少なくとも1年の実用寿命を有することができる。
[0385]プロシージャキャニスタは、窒素充填システムに嵌合するのに適切なサイズであり、たとえば、弁のないキャニスタの外径は45±1mmである。プロシージャキャニスタは、窒素充填システムに嵌合するのに適切なサイズであり、たとえば、弁のないキャニスタの高さは115±1mmである。プロシージャキャニスタは圧力抵抗性であり、たとえば、18バールの圧力抵抗を有する。プロシージャキャニスタの内容積は、適切な充填圧力でバルーンキットを充填するのに適切であり、たとえば、弁のないキャニスタの縁まで一杯の容積は161±3cm3である。プロシージャキャニスタは適切に加圧され、たとえば、サンプリング直接圧力測定は、±1psiまたは±7kPaの範囲内である。組み立てられたプロシージャキャニスタは気泡漏れがなく、たとえば、加圧された使い捨てキャニスタは、水浴気泡検出試験を介して、漏れがないか視覚的に試験される。キャニスタの体積は、カテーテルを破裂させるのに十分なほど大きくない圧力で十分な空気を可能にし、たとえば、十分に加圧されたキャニスタの圧力は75psiを超えるべきではない。窒素充填システムは、バルーンキットに接続する機能を有する。窒素充填システムは、嚥下カテーテルに接続するルアー取り付け具を含む。窒素充填システムは、膨張に対して有効な弁を有する。
[0386]窒素充填システムは、1/4回転弁を有する。弁は、気体のために設計され、1〜75psiを含む動作圧力範囲を有する。窒素充填システムは、圧力を正確に表示する。窒素充填システムは、0.01psi分解能または0.1KPA解像度をもつデジタルゲージを含む。加圧された窒素充填システムは気泡漏れがなく、たとえば、1.5分間にわたる130°F水浴中での気泡漏れ試験につき、気泡はない。窒素充填システムは、適切な圧力、たとえば、海面の高さで2.0+/−0.5psiにバルーンを充填する。圧力は、バルーン充填圧力を仕様外にしないのに効果的に十分である、組み立てられた窒素充填システムによって保持される。含有される気体の質量は、1年の間に<5psiよりも大きく低下させるべきではない。窒素充填システムは、少なくとも1年間、信頼性が高く、窒素充填システムは、少なくとも1000作動サイクルにわたって良好である。プロシージャキャニスタは、窒素充填システムに適合する。窒素充填システムの動的コンポーネントは、挿入された使い捨てキャニスタとともに、意図された範囲の運動を繰り返すことができる。
[0387]窒素充填システムは、受け器が閉じられているとき、使い捨てディスペンサ弁を開く。窒素充填システムは、5〜10分の総システム手順時間目標をサポートするためにキャニスタの内容物を分注することが可能である。十分に加圧されたキャニスタは、30秒以内に分注可能である。窒素充填システムのデジタルゲージは、低バッテリレベルの事前通知を提供する。デジタルゲージは、低バッテリインジケータを含む。窒素充填システムのデジタルゲージバッテリ寿命は、デバイスのサービス寿命にとって有用であるものとする。デジタルゲージバッテリ寿命は、少なくとも2000時間が定格とされる。バッテリは標準的で、必要に応じて現場で交換可能である。デジタルゲージは、たとえば、前回のボタン押下から60分で自動的に遮断することによって、使用中でないとき、バッテリを維持する。窒素充填システムは、漏洩を防止するために、そのような手段でキャニスタに対してシールする。窒素充填システム内で係合されたキャニスタは、5分にわたって0.1psiよりも多く漏洩しない。窒素充填システムのデジタル圧力ゲージは、電磁的に適合する。窒素充填システムのゲージ示度は読み取りやすく、たとえば、ゲージサイズは、デジタルディスプレイをもつ、少なくとも3”の直径である。窒素充填システムの圧力ゲージは直観的に操作でき、たとえば、ゲージは、明確にラベルされた1つのタッチオンオフボタンを有する。バルーンの膨張のための窒素充填システム上のアクチュエータは直観的であり、たとえば、オン位置とオフ位置のみをもつ、色のついた弁レバーは、窒素充填システムからの初期バルーン充填に使用される。窒素充填システムは窒素充填システムに容易に挿入され、たとえば、窒素充填システム開口は大きく、はっきりと目に見える。
[0388]プロシージャキャニスタによって含まれる窒素の質量は、所望の最終バルーン圧力を達成するのに適切であり、たとえば、キャニスタサンプルは、0.52±0.01グラムの気体を保証するために充填される前後に計量される。窒素充填システムは、最終バルーン圧力が達成されることを保証するために適切な精度をもつデジタルゲージを有し、たとえば、窒素充填システムのデジタルゲージは、フルスケールの0.25%の精度を有する。窒素充填システムは、その実用寿命にわたって精度を維持するデジタルゲージを有し、たとえば、窒素充填システムのデジタルゲージは、0psi〜30psiまたは0KPa〜26kPaの1000サイクル後にフルスケールの0.25%の精度を有する。窒素充填システムは、好ましくは、妥当な環境条件、たとえば、−l8℃〜55℃の温度および30%〜85%の相対湿度の下で、動作される。標高分類システムは、a<2000mの標高(61〜101kPa)において使用される。
[0389]Obalon胃バルーンシステム(「システム」またはOGB)は、胃20を部分的に充填し、満腹を誘発することによって減量を支援するように設計される。システムは、(カテーテル−カプセルアセンブリを介して)胃20の中に非侵襲的に留置され、最大3か月(12週)にわたって胃20の中にある最大3つの胃内バルーンからなる。投与の場合、各バルーンは医療グレードのブタゼラチンカプセル内に含まれ、このカプセルは小型カテーテルに取り付けられる。バルーンカプセルは、薬用カプセルが医薬品を送達するのと同じ様式でバルーンを送達する。カテーテルは、コンパクト化されたバルーンの放射線不透過性自己シーリング弁に事前に取り付けられる。デバイスの投与(留置)の場合、カテーテル/カプセルは、患者によって嚥下される。次いで、カテーテルは、バルーンを充填するために使用される使い捨て窒素充填システムを含むプロシージャキャニスタに取り付けられる。患者がバルーンカプセルを嚥下した後、嚥下後にバルーンが胃20の中にある(放射線不透過性マーカによって可視化される)ことを保証するために、X線撮影がなされる。X線撮影方法は、蛍光透視法は、低レベルの放射線を使用してバルーンのリアルタイム画像を提供するので、蛍光透視法とすることができる。完全に膨張された単一のバルーンは、約250ccの体積をもつ楕円体である。3つのバルーンが留置されるとき、総バルーン体積は750ccである。投与手順は、鎮静を必要としない。膨張が完了した後、カテーテルは、バルーン弁から手動で排出され、医師によって取り出される。各バルーンは、患者の胃20の中で最大3か月間、自由に動くままにしておく。
[0390]バルーン使用は、使用の継続期間にわたるプロトンポンプ阻害薬の併用、たとえば、パントプラゾールの40mg/日または類似の薬剤の等価な投与量を用いることができる。これは、存在するデバイスの忍容性を高めるべきである診断未確定の既存の食道炎および胃炎に対する効果的な治療である可能性が高い。制吐剤および鎮痙剤は、バルーン留置の直後に与えられ、バルーンが胃内にある間、必要に応じて与えられ得る。
[0391]臨床試験は、1つのバルーンが最初に留置可能であり、その後のバルーンは、3か月の期間内に後で留置可能であることを示している(図1)。患者が追加体積を必要とするかどうかの決定は、患者の減量の進捗および報告される満腹レベルに基づいてなされるべきである。追加のバルーンは、第1のバルーン留置と同じ様式で留置され、留置のためにX線撮影のみを必要とする。
[0392]バルーンは、各着席時に患者が食する食物を少なくする助けとなる。バルーンに加えてカロリーのより少ない食物の選択は、減量を容易にする助けとなるにすぎない。バルーンは、第1のバルーンの留置のときから3か月(12週)間、胃20の中に留まることが意図される。留置されたバルーンはすべて、標準的な内視鏡的方法を使用して3か月の終了時に除去される。デバイスは、胃内視鏡検査に熟練した、訓練を受けた医療専門家によって除去される。
[0393]デバイスが使用されることになる健康管理環境は、膨張前に胃20内のバルーン/カプセル留置を確認するために、デバイスが投与されたときに蛍光透視またはデジタルX線へのアクセスを有する。加えて、処方を書く医師は、内視鏡検査ユニットおよび胃内視鏡検査熟練者への即時アクセスを有し、異物取り出し問題は投与中に生じるべきである。胃内視鏡検査機器および異物取り出しの訓練を受けた人が、デバイス除去に用いられる。
[0394]Obalon胃バルーン(「システム」)は、以前に指導者つき体重制御プログラムに失敗した、27以上のBMIをもつ体重過多および肥満の成人における減量のための一時的な使用に適応とされる。Obalon胃バルーンシステムが、食事および行動修正プログラムとともに使用されることが意図されている。最大3つのObalon胃バルーンは、個人の減量の進捗および満腹レベルに基づいて、3か月(l2週)期間にわたって胃20の中に留置されてよい。Obalon胃バルーンに対する最大留置期間は3か月(12週)であり、すべてのバルーンは、その時点でまたはそれよりも早く除去されなければならない。
[0395]すべてのコンポーネントは、非滅菌で供給される。システムは、実際のデバイスと同じ材料、サイズ、形状、および重量のカプセルを含むがバルーンまたはカテーテルは含まないプラセボカプセルアセンブリであって、カプセルは、デバイス重量をシミュレートするために食物グレードの砂糖で充填される、プラセボカプセルアセンブリと、嚥下可能なゼラチンカプセル内に含まれ、1つの使い捨ての可撓性カテーテル送達システムに取り付けられた1つの折りたたまれたバルーンを含むObalon胃バルーンアセンブリと、2つの3cm3シリンジと伸展チューブおよび三方向弁付き止めコックと、60cm3シリンジとを含む付属品キットと、再使用可能コンポーネントであり、デジタル圧力ゲージが取り付けられた使い捨て窒素充填システムとともに使用されるプロシージャキャニスタと、2つのAAAバッテリと、150cm3の窒素で充填された窒素充填システムとを含むことができる。システムを投与および/または除去することとともに使用可能である他の品目としては、小さい清潔なボウル、ボトル入りの水、タイマ/時計、デジタルX線またはX線透視機械、真空吸引源、胃内視鏡、胃内視鏡の作業チャネルに適合した胃内視鏡注射針(最小の長さは6mmとすることができ、最小針ゲージサイズは23とすることができる)、および胃内視鏡の作業チャネルに適合した、V字鰐口型把持鉗子(rat tooth with alligator jaws grasping forceps)(最小開口幅は15mmとすることができる)または二股把持器などの他の市販の内視鏡検査回収ツールがある。
[0396]窒素充填システム(「ディスペンサ」)は、ディスペンサが、設備の標高に適切である、または適切なバルーン端圧力を保証するように開始時圧力を調整する気圧補正弁を含むことを最初に保証することによって、使用の準備ができている。適切なディスペンサの使用に失敗することは、収縮されたまたは過大に膨張されたバルーンという結果になり得る。ディスペンサ弁は開位置にある。「オン」ボタンは、ディスペンサゲージをオンにするために押される。伸展チューブおよび三方向弁付き止めコックは、付属品キット包装から除去される。ルアーロックプラグは、ディスペンサの端から除去される。ルアーロックプラグは、ディスペンサを細片がないように保つために、手順が完了した後、保存され、ディスペンサ上に戻される。伸展チューブのルアーコネクタの近位端(付属品キットから)は、弁が開いているディスペンサに接続される。止めコック弁は、気体の流れを停止させるために閉位置にある。キャップは、使い捨てキャニスタから除去される。キャニスタは、このキャップが除去されない場合、ディスペンサに嵌合しないように構成される。レバーが「開」位置にあると、使い捨てキャニスタは、ディスペンサにまっすぐ挿入される。レバーは、あらかじめ決定された位置に使い捨てキャニスタを固着するために、「閉」位置に設定される。ゲージ上の初期示度は、適切なバルーン膨張を保証するために、257kPaから297kPaの間であることが確認される。ディスペンサ上の弁は、弁を時計回りに(右に)回転させることによって閉じられる(図43)。ディスペンサ弁は、バルーン充填ステップに進む前に適切なバルーンカプセルの位置決めとステータスとを保証するために次のステップに進む前は、閉位置にある。3cm3シリンジは、その包装から除去され、1.5mlの室温水で充填され、放置される。水が半分まで入っている小さい清潔なボウル、Obalon胃バルーンカプセルおよびカテーテル送達システムは、包装から除去される。
[0397]患者が、機能しているデバイスを嚥下する前に、プラセボカプセルを最初に嚥下することが推奨される。この手順の目的は、どの患者が、実際のデバイスを留置させるのに良好な候補であり、どの患者がそうでないかを決定することである。プラセボカプセルは、容易に下降するべきである。患者が、問題なくプラセボカプセルを嚥下した場合、バルーン療法を続行することが推奨される。
[0398]Obalonバルーンカプセルは、通常のピル嚥下方法を使用して患者に投与される。内視鏡検査は、留置には必要とされない。蛍光透視法(またはデジタルX線)が、デバイスの膨張の前に胃20の中でのバルーンの留置を検証するために留置手順中に用いられる。既存のバルーンも、別のカプセルを嚥下する前に完全性を確認するために撮像される。合計留置時間は、留置されるバルーンごとに15分未満である。
[0399]患者が万一、強い催吐反射を有する場合、局所麻酔薬が、カプセル投与の直前に使われてよい。バルーンを留置するために、患者は、投与プロセスに影響する可能性のある、口紅、グロス、または皮膚軟化薬を唇につけないことがある。患者は、直立してもよいし、真っ直ぐに座ってもよく、3口の多い水が、カプセル投与の準備をするために投与される。患者は、カテーテルを噛んだり、カテーテル上で口を閉じたり、手でカテーテルを捕まえたり、カテーテルを掴まないように、指示されてよい。カプセル/カテーテルは、10秒以下の間、水のボウルに浸漬させることによって、濡れている。カプセルを水に浸漬させてから1分以内に、患者は、カプセル/カテーテルを手渡されて、カプセルを即時に口に入れて、水を大きなグラスでもう一杯飲んでカプセルを嚥下するように指示される。近位カテーテルポートは、患者の口の外に保持される。嚥下のためのカプセル/カテーテルの口内の留置の時間が記録される。患者は、嚥下後、追加の水またはジュース(少なくとも100ml)が与えられる。患者は、時間全体にわたって座位または立位のままである。患者は、目に見えてバルーンが胃に入っていない場合、カプセル/カテーテルの蠕動を容易にするために、水またはジュースを継続的に飲むように求められる。嚥下されると、カプセル/カテーテルアセンブリの近位端は、バルーンが充填された後まで、患者の口の外にあるままである。カテーテルは、カテーテルが嚥下後どれくらい遠く進んだかを決定する助けとなるために基準ガイドとして使用可能である、またはX線撮影検証有りでもしくは無しで、およびデジタルゲージによって提供される測定有りもしくは無しで使用可能である、マーキングを有してよい。「ブルズアイ(bull's-eye)」マーキングが患者の歯にある場合、これは、バルーンが約45cm食道を下ったことを示し、この時点で、蛍光透視法が、バルーンが胃内にあるかどうかを決定するために使用される。膨張の前に適切なバルーン留置を確認する方法は、X線撮影(蛍光透視法/デジタルX線)を伴うことができる。カテーテルマーキングは、X線撮影をいつ適切に実行するかに関する追加の基準に使用可能である、または胃に進んだ長さを検証するために単独で使用可能である。
[0400]付属品キットからの伸展チューブをもつディスペンサは、ディスペンサに以前に接続された伸展ラインの3方向止めコック上の雄型ルアーポートにカテーテルを接続することによって、バルーンカテーテルに接続される。ルアー取り付け具は、指でぴったりと締められる。ディスペンサ上の弁は、バルーン充填に進む前に適切なバルーンカプセルの位置決めとステータスとを保証するために次のステップに進む前は、閉位置にある。
[0401]嚥下後約1〜2分で、デジタルX線または蛍光透視が、胃内での放射線不透過性バルーンマーカの場所を決定するために、患者が直立したまたは真っ直ぐに座った状態で実行される。嚥下後少なくとも3〜5分で、デバイスの場所の第2の検証が、ディスペンサを使用して実行される。これは、「オン」ボタンを押すことによってディスペンサデジタルゲージをオンにし、ゲージバックライトをオンにし、「オン」ボタンを再度押してオンにし、伸展チューブ類からバルーンへの気体の流れを開くために弁が停止するまで止めコック上の三方向弁を反時計回りに90度回すことによって、成し遂げられる。圧力は、最初は、圧力ゲージ上で約20kPa低下し、次いで、カプセルが溶解すると7kPa未満に進む。これは、約45秒かかるが、4分よりも長くかからない。圧力が7kPaを上回るままである場合、カプセルは十分に溶解していない、またはカテーテルがねじれている。患者により多くの液体を飲ませることによって、カプセル溶解が容易になり得る。圧力は、最大4分間監視される。この後、圧力が7.0kPa未満に低下していない場合、カプセルは溶解していない、またはカテーテルにねじれがある。バルーン充填ステップは、放射線不透過性バルーン弁が胃20の中で可視化され、ディスペンサ圧力ゲージが7.0kPa未満を示すまで、開始されない。膨張中に、(圧力示度または患者症状による)閉じ込められた空間内の膨張の標識がある場合、ディスペンサ上の弁を閉じることによって気体流れを遮断し、ディスペンサからカテーテルを取り外し、60cm3シリンジを用いてバルーンから気体を排気する。次いで、バルーンが、内視鏡的に除去可能である。ゲージが7.0kPa未満を示す場合、バルーンは充填可能である。バルーンは、バルーン充填完了前にカテーテルから接続解除されない。早期接続解除の場合、カテーテルは、カテーテルを押し出すことによって取り出され、次いで、バルーンが内視鏡的に穿刺および除去される。
[0402]使い捨て窒素キャニスタは、単一のバルーンを8.3〜17.2kPaおよび250cm3の体積に充填するためにバルーンへと移動される150cm3の窒素を含む。ゲージが、初期設定膨張圧力から減少した後で安定したままであるとき、バルーンは、約2分で13.8kPaの所望の圧力にて250cm3の所望の体積に充填される。バルーンを充填するために、ディスペンサ弁は、オン/開位置に回転される。弁を開いてから約2分(膨張時間)後に、平衡状態が観察される。ディスペンサのデジタルゲージ上の最終的な読み出し圧力は、安定していると検証され、8.3〜17.2kPaを示す。圧力が、指定された範囲外であるとき、バルーンの内視鏡的除去が実行される。プレフィルドシリンジが、三方向弁をもつ止めコックに取り付けられる。三方向弁をもつ止めコックは、ディスペンサからの気体の流れを閉じるために90度回転される。3方向止めコック弁は、バルーンがその体積を3か月期間にわたって維持しないことがあるようにバルーン内で最終的な開始時圧力を減少させるのを回避するように、プレフィルドシリンジに取り付けられるまで、回転されない。ゲージは、次いで内視鏡的にバルーンを除去する必要性を回避するために、圧力が移動される間ゼロボタンを保つことによって、ゼロにされない。
[0403]カテーテルは、胃の中でバルーン弁からカテーテルを取り外すように、1.5cm3充填されたシリンジプランジャを1回の迅速で慎重な動きで押すことによって、取り出される。カテーテルが第1の試行後に取り外されない場合、第2の1.5cm3の水で充填されたシリンジが、再度カテーテルを除去しようと試みるために使用可能である。第2の試行時、カテーテルは真っ直ぐであり(ねじれがない)、プランジャは迅速で慎重な動きで押されることが保証される。力は、シリンジを押すときに使用され、ステップは、カテーテルが適切に排出されないことを回避するためにゆっくりと実行されない。カテーテルがバルーンに取り付けられたままである場合、第2の3mlシリンジは、半分まで水で充填可能であり、取り外しは、再度試行可能である。取り外しを容易にするために、患者は、催吐反射を減少させる助けとなるために顎をあげ、次いで、カテーテルが患者の口からゆっくりと引き出される。カテーテルとニードルスリーブ内部の針が、針が無傷であることを保証するために可視化される(カプセルデバイスに取り付けられた白い保護ハブ)。針がニードルスリーブの内部にない場合、バルーンが除去される。カテーテルは、ルアーロックを外すことによって、三方向弁をもつ止めコックから分離される。バルーンの場所は、X線または蛍光透視法を使用して再検証可能である。
[0404]使い捨てキャニスタは、ディスペンサから除去され、破棄可能である。除去するために、ディスペンサレバーが「開」位置に動かされ、キャニスタは、ディスペンサの反対側から上に押される、またはディスペンサは逆さまにひっくり返され、使い捨てキャニスタは当然落ちる。ディスペンサは、次のバルーン留置に再使用される。
[0405]患者は、最初の24時間に液体を飲み、次の24時間(留置後最初の48時間)は柔らかい固体に移行するように助言され得る。患者は、アルコール、ソーダ、または他の「発泡性」飲料もしくは炭酸飲料を飲まないように指示される。3日後、患者は、固形食物に戻り、医師によって患者に提供される食事および行動修正プログラムに従うことができる。
[0406]バルーンの留置は内視鏡検査を必要としないが、万一手順中にバルーンの嚥下に関する問題があるまたは未発見の嚥下疾患が検出された場合に、訓練を受けた内視鏡医が直ちに求めに応じられることが望ましい場合がある。以下は、患者が第1の留置試行に成功しなかった場合に考慮されるべきである。デバイスが、嚥下を試みてから30秒後に患者の口の中で咽頭を通過しない場合、カプセルは、口から除去される。新しく濡らされたバルーンカプセル/カテーテルアセンブリが使用される。患者が2回の試行に失敗した場合、この問題は患者と話し合われ、患者がこの治療法の良好な候補のままであるかどうかが決定される。嚥下失敗が不安によるものである場合、患者の不安を減少させる標準的な方法が使用可能である。デバイスの食道通過は、透明な炭酸飲料の使用によって容易にされ得る。
[0407]患者は、満腹の変化(すなわち、増加された空腹感)および/または体重増加は、治療の追加バルーンの根拠とされる可能性があるというしるしである場合があるので、これを報告するように助言される。複数のバルーンが留置されており、患者が満腹レベルの変化(すなわち、早く減少された満腹感)を報告する場合、これは、バルーン収縮のしるしであることがある。バルーン収縮は、必要に応じてX線撮影(フィルムX線、デジタルX線、または蛍光透視)と胃内視鏡検査とを使用して評価可能である。患者は、経験される有害事象の頻度が予想以上であるまたは耐えられなくなった場合に医師に連絡するように助言される。プロトンポンプ阻害薬の併用、たとえば、パントプラゾールの40mg/日または類似の薬剤の等価な投与量は、存在するデバイスの忍容性を高めることがある診断未確定の既存の食道炎および胃炎に対する効果的な治療である可能性が高いので、使用の継続期間にわたって望ましいことがある。制吐剤および鎮痙剤は、バルーン留置の直後に与えられ、バルーンが胃内にある間、必要に応じて与えられ得る。
[0408]使用の12週後、1つまたは複数のバルーンが患者から除去される。手順は、1200mm未満の作業長内視鏡を使用して行われ、内径は、バルーンの穿刺および取り出しのために提案される付属品ツールに適合する。提案されるツールとしては、針器具、たとえば、Teflonスリーブ23G×6mmの注射針もしくは吸引のための内腔を有する類似物、V字鰐口型把持器もしくは2顎把持鉗子(15mmの最小開口幅をもつ)、または同じ最小開口をもつ二股把持器がある。他の取り出しツールは、バルーンを取り出すために許容可能であってよい。取り出し手順は、一般に、異物を取り出すために、胃内視鏡製造業者の指示に従って行われる。実行される内視鏡検査手順は、介入手順または治療手順の手順に類似しているが、固有の製品特徴に従って内視鏡的手法を調整することが推奨され、たとえば、バルーンは、最大量の気体がバルーンから(真空を介して)吸引可能であり、より低い胃膨張度(より少ない通気)は、より簡単なバルーンの穿刺を可能にするように、1回のみ穿刺されるべきである。一般的なカプセルは、ブタゼラチンと、水と、メチルパラベンと、プロピルパラベンと、ラウリル硫酸ナトリウムとを成分として含んでよい。一般的なバルーンは、ナイロンおよびポリエチレン(壁材料として)、シリコーン(弁内)、およびチタン(放射線不透性コンポーネントとして)から構築されてよい。ディスペンサは、一般的には、ステンレス鋼、6061 AL、黄銅、アセタール、およびシリコーンから構築される。キャニスタは、18バールで150cm3の窒素を含む。
[0409]好ましくは、患者は、胃20が空であり、したがって、バルーンが容易に視認できることを保証するために、少なくとも24時間または胃内視鏡手順に関する病院プロトコルに従って絶食させられる。患者は、胃内視鏡手順に関する病院および医師の推奨に従って麻酔がかけられる。胃内視鏡が患者の胃に挿入され、充填されたバルーンのはっきりした像が、胃内視鏡を通して取得される。針器具は、胃内視鏡の作業チャネルを下って挿入される。バルーンの弁が配置され、バルーンが、(より簡単な除去のために可能な場合は弁の対向端で)1回のみ針で穿刺される。吸引が加えられ、大型シリンジ(60cc)または吸引チューブを使用してバルーン気体が吸引される。針は、作業チャネルから除去され、把持器は、作業チャネルを通して挿入される。バルーンは、弁の対向端で把持器を用いて掴まれる。バルーン上をしっかりと掴むと、バルーンは、食道を通ってゆっくりと引き出され、口を通してバルーンを除去する。除去手順は、バルーンの残りがもしあれば、それに対して繰り返される。本発明は、特定の実施形態に関して上記で説明されてきた。しかしながら、上記で説明された以外の他の実施形態も、本発明の範囲内で等しく可能である。上記で説明された方法ステップと異なる方法ステップが、本発明の範囲内で提供されてよい。本発明の異なる特徴およびステップは、説明された組み合わせ以外の組み合わせで組み合わされてよい。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。
[0410]本明細書に引用されるすべての参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる公報および特許または特許出願が、本明細書に含まれる開示と矛盾する範囲まで、本明細書は、任意のそのような矛盾する資料に取って代わるおよび/または優先することが意図される。
[0411]参照により本明細書に組み込まれる公報および特許または特許出願が、本明細書に含まれる開示と矛盾する範囲まで、本明細書は、任意のそのような矛盾する資料に取って代わるおよび/または優先することが意図される。
[0412]別段定義されない限り、すべての用語(技術用語と科学用語とを含む)は、当業者にとって通常の慣習的な意味が与えられるべきであり、本明細書において明確にそのように定義されない限り、特殊な意味またはカスタマイズされた意味に限定されるべきでない。
[0413]本出願において使用される用語および句、ならびにその変形は、別段明確に述べられない限り、制限とは反対に、制限がないと解釈されるべきである。前述の例として、「を含む」という用語は、「限定するものではないが、〜を含む」などを意味すると読まれるべきであり、本明細書で使用される「備える」という用語は、「含む(including)」、「含む(containing)」、または「によって特徴づけられる」と同義であり、包括的であるかまたは制限がなく、追加の列挙されていない要素または方法ステップを除外せず、「例」という用語は、議論中の項目の例示的な例を提供するために使用され、網羅的でなく、そのリストを制限せず、「既知の」、「通常の」、「標準的な」などの形容詞、および類似の意味の用語は、説明される項目を所与の時間期間または所与の時点で利用可能な項目に限定すると解釈されるべきでなく、代わりに、現在または将来の任意のときに利用可能または既知である既知の、通常の、または標準的な技術を包含すると読まれるべきであり、「好ましくは」、「好ましい」、「所望の」、または「望ましい」のような用語および類似の意味の単語の使用は、いくつかの特徴は本発明の構造または機能にとって不可欠である、本質的である、または重要ですらあることを暗示すると理解されるべきでないが、代わりに、本発明の特定の実施形態において利用されることもあり利用されないこともある代替特徴または追加の特徴を強調することが意図されるにすぎない。同様に、「および」という接続詞と結合された項目のグループは、それらの項目のあらゆるものがグループ分けに存在することを必要とすると読まれるべきでなく、むしろ別段に明確に述べられていない限り、「および/または」と読まれるべきである。同様に、「または」という接続詞と結合された項目のグループは、そのグループの間で相互排他性を必要とすると読まれるべきでなく、むしろ別段に明確に述べられていない限り、「および/または」と読まれるべきである。加えて、本出願において使用されるとき、「a」および「an」という冠詞は、冠詞の文法的対象のうちの1つまたは複数(すなわち、少なくとも1つ)を指すと解釈されるべきである。例として、「要素」は、1つの要素または複数の要素を意味する。
[0414]「1つまたは複数の」、「少なくとも」、「限定するものではないが」などの幅広い単語および句または他の同様の句の、いくつかの例における存在は、そのような幅広い句が存在しないことがある例において、より狭いケースが意図されるまたは必要とされることを意味すると読まれないものとする。
[0415]本明細書において使用される成分、反応条件などの量を表現するすべての数字は、すべての例において「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。したがって、それとは反対に指示されない限り、本明細書に記載される数値パラメータは、取得されることが求められる所望の性質に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、本出願の優先権を腫脹する任意の出願における任意の請求項の範囲への等価物の原則の適用を制限する試行としてではなく、各数値パラメータは、有効数字の数と通常の丸め手法とを考慮して解釈されるべきである。
[0416]そのうえ、前述の内容は、明快さと理解の目的で図示および例としてある程度詳細に説明されてきたが、いくつかの変更および修正が実施され得ることは、当業者には明らかである。したがって、説明および例は、本発明の範囲を本明細書において説明される特定の実施形態および例に限定すると解釈されるべきでなく、むしろ、本発明の真の範囲および趣旨に付随するすべての修正形態と代替形態も包含すると解釈されるべきである。

Claims (76)

  1. 胃内バルーンシステムであって、
    a)外表面と、中央内腔を画定する内表面とをもつポリマー壁を有する体積占有コンポーネントと、
    b)前記壁内表面に取り付けられ、
    i)背面オリフィスを備えるヘッド構造と、
    ii)前記ヘッド構造内に収容され、より大きい外側シリンダと同心状に収容された、より小さい内側シリンダを含む保持構造と、
    iii)膨張カテーテルの針による穿孔のために構成され、前記より小さい内側シリンダ内に収容された自己シーリング隔壁と
    を備える自己シーリング弁システムと、
    c)インビボでの前記胃内バルーンシステムの展開以降、あらかじめ選択された時間の期間が経過した後で前記システムを収縮させるように構成された収縮サブコンポーネントと、ここにおいて、前記収縮サブコンポーネントが、
    i)前記中央内腔を前記壁外表面と流体的に接合させる流体経路を備えるベント部材と、ここにおいて、前記流体経路が開構成とシール構成とを備える、
    ii)シール構成で前記流体経路を付勢するように前記ベント部材と協働し、シーリング部材の解放時に、前記ベント部材が前記流体経路を前記シール構成から前記開構成に移行させる、解放可能シーリング部材と
    を備え、ここにおいて、
    iii)前記流体経路が前記シール構成をとるとき、気体密シールが、前記流体経路を通る膨張流体の流れを遮断するように、前記中央内腔と前記壁外表面との間に提供される、およびここにおいて、
    iv)前記流体経路が前記開構成をとるとき、前記シーリング部材が解放され、それによって、前記流体経路を通る前記膨張流体の流れを可能にし、それによって、前記体積占有コンポーネントが収縮させられる
    を備える胃内バルーンシステム。
  2. a)前記ベント部材が、前記ヘッド背面オリフィスから前記壁内表面の方へ延びる円筒状チャネルを備え、
    b)前記外側シリンダの一部分が前記円筒状チャネルへと受け入れられ、
    c)前記ベント部材の厚さが前記外側シリンダの厚さよりも大きい、
    請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  3. 前記解放可能シーリング部材が、前記経路をシールするように、前記より大きい外側シリンダに対して前記円筒状チャネルを付勢する、請求項2に記載の胃内バルーンシステム。
  4. 前記解放可能シーリング部材が解放され、前記流体経路が開いている、請求項2に記載の胃内バルーンシステム。
  5. 前記解放可能シーリング部材が、分解時に膨張流体が前記中央内腔から漏れることを可能にするように構成された生分解性材料または溶解性材料を備える、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  6. 前記解放可能シーリング部材の第1の部分が、前記解放可能シーリング部材の第2の部分よりも早く分解するように構成される、請求項5に記載の胃内バルーンシステム。
  7. 前記解放可能シーリング部材の前記第1の部分が、前記解放可能シーリング部材の前記第1の部分が分解するとき、前記解放可能シーリング部材の前記第2の部分が不安定化し、前記収縮サブコンポーネントから解放され、それによって、前記体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速するように、前記解放可能シーリング部材の前記第2の部分を安定化させるように構成される、請求項6に記載の胃内バルーンシステム。
  8. 前記解放可能シーリング部材の解放時、前記保持構造が取り除かれるように構成され、それによって、前記中央内腔を前記壁外表面と流体的に接合させる、より大きな収縮チャネルを開き、それによって、前記体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速させる、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  9. a)前記解放可能シーリング部材が、前記ベント部材を閉構成で維持するように前記ヘッドの外側表面のまわりに固着されたテンション部材を備え、
    b)前記テンション部材が、あらかじめ決定された時間の期間にわたる前記体積占有サブコンポーネントの前記中央内腔内の状況への曝露時に溶解または分解するように構成された溶解性材料または分解性材料を含む、
    請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  10. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも60日である、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  11. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも6か月である、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  12. 前記収縮サブコンポーネントのシーリング性質が、処理、コンパクト化、または外部胃圧の印加中の、胃環境への曝露によって、または機械力によって実質的に影響されない、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  13. 前記胃内バルーンシステムが、少なくとも60日間、前記胃環境において元の公称容積の75%よりも多くを保持するように構成される、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  14. a)嚥下可能なバルーン外側容器と、
    b)前記自己シーリング弁システムと解放可能に係合するように構成されたベル形ニードルスリーブを有する膨張カテーテルと、
    c)前記体積占有コンポーネントを膨張するための膨張流体を含む膨張システムと
    をさらに備える、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  15. 前記胃内バルーンが、正常な蠕動運動による嚥下のために構成される、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  16. 前記流体経路が、前記中央内腔を前記壁外表面と流体的に接合させるように前記ヘッド構造を通って長手方向に延びる貫通ボアを備える、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  17. a)前記解放可能シーリング部材が、前記シール構成で前記貫通ボアを付勢するように構成されたテンション部材を備え、
    b)テンション部材が、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントを含み、
    c)前記溶解性サブコンポーネントまたは前記分解性サブコンポーネントの分解が、前記中央内腔からの前記膨張流体の漏れを可能にする、
    請求項16に記載の胃内バルーンシステム。
  18. 前記テンション部材が、ばね、テンションバンド、縫合糸、キャップ、およびロックのうちの少なくとも1つを備える、請求項17に記載の胃内バルーンシステム。
  19. 前記溶解性サブコンポーネントまたは前記分解性サブコンポーネントが、あらかじめ決定された時間の期間の後で分解する、請求項17に記載の胃内バルーンシステム。
  20. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも60日である、請求項19に記載の胃内バルーンシステム。
  21. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも6か月である、請求項19に記載の胃内バルーンシステム。
  22. 前記解放可能シーリング部材が解放されるとき、前記貫通ボアが開いている、請求項17に記載の胃内バルーンシステム。
  23. 前記自己シーリング弁システムが前記収縮サブコンポーネントを備える、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  24. 少なくとも1つの追加の収縮サブコンポーネントをさらに備える、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  25. 前記流体経路が弾性的に変形可能である、請求項1に記載の胃内バルーンシステム。
  26. 外表面と中央内腔とをもつ体積占有コンポーネントと、インビボでの胃内バルーンシステムの展開以降、あらかじめ選択された時間の期間が経過した後で前記システムを収縮させるように構成された収縮サブコンポーネントとを備える前記胃内バルーンシステムを収縮させる方法であって、
    a)あらかじめ決定された時間の期間の後で前記収縮サブコンポーネントから解放可能シーリング部材を解放することと、
    b)流体経路をシール構成から開構成に移行させ、それによって、前記中央内腔が、前記体積占有コンポーネントの前記外表面と流体的に接合されることと、
    c)前記中央内腔内の膨張流体が、前記流体経路を通って前記体積占有サブコンポーネントから流れることを可能にし、それによって、前記体積占有コンポーネントが収縮させられることと
    を備える方法。
  27. 解放可能シーリング部材を解放することが、前記解放可能シーリング部材の溶解性部分または生分解性部分を分解することを備える、請求項26に記載の方法。
  28. 溶解性部分または生分解性部分を分解することが、前記解放可能シーリング部材の第1の部分を前記解放可能シーリング部材の第2の部分よりも早く分解することを備える、請求項27に記載の方法。
  29. 前記解放可能シーリング部材の前記第2の部分を不安定化させることと、前記体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速させることとをさらに備える、請求項28に記載の方法。
  30. 解放可能シーリング部材を解放することが、前記収縮サブコンポーネントの少なくとも一部分が前記体積占有デバイスに入るまたはこれから落ちることを可能にすることを備える、請求項26に記載の方法。
  31. 解放可能シーリング部材を解放することが、テンション部材を解放することを備える、請求項26に記載の方法。
  32. 前記シール構成をとるとき、前記流体経路が弾性的に変形される、請求項26に記載の方法。
  33. 前記流体経路を前記シール構成から前記開構成に移行させることが、前記流体経路の前記弾性変形からの回復を可能にすることを備える、請求項32に記載の方法。
  34. 前記解放可能シーリング部材の解放時に、前記ヘッド構造から前記保持構造を取り除き、それによって、前記中央内腔を前記壁外表面と流体的に接合させる、より大きい収縮チャネルを開くことをさらに備える、請求項26に記載の方法。
  35. 前記ヘッド構造から前記保持構造を取り除くことが、前記保持構造が前記中央内腔に入ることを可能にすることを備える、請求項34に記載の方法。
  36. 前記解放可能シーリング部材を解放することが、前記ヘッドの外側表面のまわりに固着されたテンション部材を解放することを備える、請求項26に記載の方法。
  37. 前記テンション部材を解放することが、あらかじめ決定された時間の期間にわたって前記体積占有サブコンポーネントの前記中央内腔内の状況に溶解性材料または分解性材料を曝露することを備える、請求項36に記載の方法。
  38. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも60日である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも6か月である、請求項37に記載の方法。
  40. 少なくとも60日間、前記胃環境において前記体積占有コンポーネントの元の公称容積の75%よりも多くを保持することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
  41. 患者が正常な蠕動運動によって前記胃内バルーンシステムを嚥下することを可能にすることをさらに備える、請求項26に記載の方法。
  42. 流体経路を移行させることが、前記ヘッド構造を通って長手方向に延びる貫通ボアを開き、それによって、前記中央内腔を前記壁外表面と流体的に接合させることを備える、請求項26に記載の方法。
  43. 前記解放可能シーリング部材を解放することが、前記シール構成で貫通ボアを付勢するように構成されたテンション部材を解放することを備える、請求項26に記載の方法。
  44. 前記テンション部材を解放することが、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントを溶解させ、それによって、前記中央内腔からの前記膨張流体の漏れを可能にすることを含む、請求項43に記載の方法。
  45. 前記溶解性サブコンポーネントまたは前記分解性サブコンポーネントを溶解させる前にあらかじめ決定された時間の期間が過ぎることを可能にすることをさらに備える、請求項44に記載の方法。
  46. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも60日である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも6か月である、請求項45に記載の方法。
  48. 胃内バルーンシステムであって、
    a)外表面と、中央内腔を画定する内表面とを含む体積占有サブコンポーネントと、
    b)前記体積占有サブコンポーネントの前記内表面に取り付けられ、インビボでの前記システムの展開以降、あらかじめ選択された時間の期間が経過した後で前記体積占有サブコンポーネントを収縮させるように構成された収縮サブコンポーネントと、ここにおいて、前記収縮サブコンポーネントが、
    i)前記中央内腔を前記体積占有サブコンポーネントの前記外表面と流体的に接合させる流体経路を備えるベント部材と、ここにおいて、前記流体経路が、シール構成と開構成との間で移行させるように構成される、
    ii)前記シール構成で前記流体経路を付勢するように前記ベント部材と協働し、シーリング部材の解放時、前記流体経路が前記シール構成から前記開構成に移行する、解放可能シーリング部材と
    を備える、
    を備える胃内バルーンシステム。
  49. 前記流体経路が前記シール構成をとるとき、気体密シールが、前記中央内腔と前記体積占有サブコンポーネントの前記外表面との間に提供され、それによって、前記流体経路を通る膨張流体の流れが実質的に遮断される、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  50. 前記流体経路が前記開構成をとるとき、前記シーリング部材が解放され、それによって、前記流体経路を通る前記膨張流体の流れを可能にし、それによって、前記体積占有コンポーネントが収縮させられる、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  51. 前記あらかじめ選択された時間の期間が少なくとも60日である、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  52. 前記あらかじめ選択された時間の期間が少なくとも6か月である、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  53. 前記収縮サブコンポーネントが、円筒状保持構造を同軸状に収容するポリマーヘッドを備える、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  54. 前記保持構造が、より大きい外側シリンダと同心状に収容された、より小さい内側シリンダをさらに備える、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  55. 前記解放可能シーリング部材が、分解時に膨張流体が前記中央内腔から漏れることを可能にするように構成された生分解性材料または溶解性材料を備える、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  56. 前記解放可能シーリング部材の第1の部分が、前記解放可能シーリング部材の第2の部分よりも早く分解するように構成される、請求項55に記載の胃内バルーンシステム。
  57. 前記解放可能シーリング部材の前記第1の部分が、前記解放可能シーリング部材の前記第1の部分が分解するとき、前記解放可能シーリング部材の前記第2の部分が不安定化し、前記収縮サブコンポーネントから解放され、それによって、前記体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速するように、前記解放可能シーリング部材の前記第2の部分を安定化させるように構成される、請求項56に記載の胃内バルーンシステム。
  58. ベント構造が、ヘッド構造と保持構造とをさらに備え、ここにおいて、前記解放可能シーリング部材の解放時、前記保持構造が、前記ヘッド構造から取り除くように構成され、それによって、前記中央内腔を前記壁外表面と流体的に接合させる、より大きな収縮チャネルを開き、それによって、前記体積占有サブコンポーネントの収縮のプロセスを加速する、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  59. a)ベント構造が、ヘッド構造と、保持構造とをさらに備え、
    b)前記解放可能シーリング部材が、前記ベント部材を閉構成で維持するように前記ヘッドの外側表面のまわりに固着されたテンション部材を備え、
    c)前記テンション部材が、あらかじめ決定された時間の期間にわたる前記体積占有サブコンポーネントの前記中央内腔内の状況への曝露時に溶解または分解するように構成された溶解性材料または分解性材料を含む、
    請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  60. あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも60日である、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  61. あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも6か月である、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  62. 前記収縮サブコンポーネントのシーリング性質が、処理、コンパクト化、または外部胃圧の印加中の、胃環境への曝露によって、または機械力によって実質的に影響されない、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  63. 前記胃内バルーンシステムが、少なくとも60日間、前記胃環境において元の公称容積の75%よりも多くを保持するように構成される、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  64. a)嚥下可能なバルーン外側容器と、
    b)前記自己シーリング弁システムと解放可能に係合するように構成されたベル形ニードルスリーブを有する膨張カテーテルと、
    c)前記体積占有コンポーネントを膨張するための膨張流体を含む膨張システムと
    をさらに備える、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  65. 前記胃内バルーンシステムが、正常な蠕動運動による嚥下のために構成される、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  66. 前記流体経路が、前記中央内腔を前記壁外表面と流体的に接合するように前記ヘッド構造を通って長手方向に延びる貫通ボアを備える、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  67. a)前記解放可能シーリング部材が、前記シール構成で前記貫通ボアを付勢するように構成されたテンション部材を備え、
    b)テンション部材が、溶解性サブコンポーネントまたは分解性サブコンポーネントを含み、
    c)前記溶解性サブコンポーネントまたは前記分解性サブコンポーネントの分解が、前記中央内腔からの前記膨張流体の漏れを可能にする、
    請求項66に記載の胃内バルーンシステム。
  68. 前記テンション部材が、ばね、テンションバンド、縫合糸、キャップ、およびロックのうちの少なくとも1つを備える、請求項67に記載の胃内バルーンシステム。
  69. 前記溶解性サブコンポーネントまたは前記分解性サブコンポーネントが、あらかじめ決定された時間の期間の後で分解する、請求項67に記載の胃内バルーンシステム。
  70. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも60日である、請求項69に記載の胃内バルーンシステム。
  71. 前記あらかじめ決定された時間の期間が少なくとも6か月である、請求項69に記載の胃内バルーンシステム。
  72. 前記解放可能シーリング部材が解放されるとき、前記貫通ボアが開いている、請求項67に記載の胃内バルーンシステム。
  73. 前記自己シーリング弁システムが前記収縮サブコンポーネントを備える、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  74. 少なくとも1つの追加の収縮サブコンポーネントをさらに備える、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  75. 前記流体経路が弾性的に変形可能である、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
  76. 前記体積占有サブコンポーネントの前記壁内表面に取り付けられた自己シーリング弁システムをさらに備え、前記自己シーリング弁システムが、
    a)背面オリフィスを備えるヘッド構造と、
    b)前記ヘッド構造内に収容され、より大きい外側シリンダと同心状に収容された、より小さい内側シリンダを含む保持構造と、
    c)膨張カテーテルの針による穿孔のために構成され、前記より小さい内側シリンダ内に収容された自己シーリング隔壁と
    を備える、請求項48に記載の胃内バルーンシステム。
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