JP6310962B2 - 感度改良ナノワイヤ電界効果トランジスタバイオセンサ - Google Patents

感度改良ナノワイヤ電界効果トランジスタバイオセンサ Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、米国仮特許出願第61/419,434号(2010年12月3日出願)、および米国仮特許出願第61/494,373号(2011年6月7日出願)の米国特許法第119条第(e)項の利益を主張し、これらの両出願の開示は、その全体が全ての目的のために本明細書に参照することによって援用される。
荷電生体分子、化学物質、およびイオンのリアルタイムおよび無標識感知が、毒素検出、疾患の診断、および薬剤スクリーニング等の多くの用途で有用である。高度に特異的な生体分子検出に対して、蛍光ベースの検出または無標識検出のいずれか一方として分類される種々の光学的感知アプローチが開発されてきた。蛍光ベースの検出は、場合によっては、単一の分子に至るまでの感度を可能にするが、1つの分子あたりのフルオロフォアの不明確な数が、これらの分析の定量的性質を制限する。屈折率変化、光吸収、およびラマン分光検出を含む無標識光学的方法は、比較的簡単であるが、拡張可能性および感度によって妨げられる。
生物官能化受容体層と標的分子との間の特異的結合時に、カンチレバー変位を追跡するために光学的または電気的検出方式のいずれか一方を採用する高感度MEMSベースの機械的バイオセンサが調査されてきた。しかしながら、感度を増加させるために、カンチレバーの寸法は、ナノスケールに縮小されなければならず、それは次に、先端集束中の回折に起因して光学的検出の実行可能性を低下させる。統合ピエゾ抵抗カンチレバーバイオセンサは、光学的検出構成要素を排除するが、これらのデバイスによる準静的表面層の固有の検出は、応力を誘発し、これらのデバイスが、約数秒またはマイクロ秒である、親和性ベースの相互作用の確率的性質を追跡することを妨げる。この制限は、多くの弱結合種の存在下に標的分子がある場合に、特に当てはまる。
準1次元半導体ナノワイヤは、高感度無標識検出用途に対して特異的に好適である。それらのマイクロスケールからナノスケールの体積、および大きい表面積対体積比は、それぞれ、例えば、生化学的分子を検出するための、バルク検出、例えば、放射線、および表面感知に有利である。半導体ナノワイヤは、基板・ゲートFETチャネルとして以前に構成されている。絶縁体層の上の露出Siナノワイヤは、免疫グロブリンについては<100fM、およびDNAについては約10fMの検出限界(LOD)を示してきた。これらの感知ナノワイヤはまた、マイクロ流体モジュールとともに検出システムに組み込まれている。
統合感知システムの採用のために、シリコンナノワイヤ電界効果トランジスタ(Si nwFET)が、それらの拡張可能性および良好な感度により、特に魅力的である。従来のnwFETの一般的な不利点は、デバイスの最終的な性能を妨げる低レベルの出力信号である。本発明は、この必要性および他の必要性に対処する。
一側面では、本発明は、マルチワイヤナノワイヤ電界効果トランジスタ(nwFET)デバイスを対象とする。一実施形態では、デバイスは、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備え、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するようにナノワイヤFETに接続される。感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETはそれぞれ、少なくとも1つの半導体材料を含む。加えて、ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続され、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される。さらなる実施形態では、感知ナノワイヤの第1の端部は、約10°から170°までの間の角度でナノワイヤFETに接続される。
感知ナノワイヤは、一実施形態では、目的とする標的に対して特異的である、複数の固定化捕捉プローブで誘導体化される。さらなる実施形態では、感知ナノワイヤは、遊離アミノ基で誘導体化される。デバイス上に導入される溶液のpHの変化は、アミノ基上の電荷を改変し、したがって、感知ナノワイヤの電気的性質、例えば、コンダクタンスを改変する。感知ナノワイヤからの信号は、より優れた感度を可能にするように、ナノワイヤFETによって増幅される。
別の実施形態では、nwFETデバイスは、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備え、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成し、それにより、T字形構造を生成するように、約90°の角度でナノワイヤFETに接続される。感知ナノワイヤの第1および第2の端部は、一実施形態では、ナノワイヤFETの第1および第2の端部と同じ面内にある。別の実施形態では、感知ナノワイヤの第2の端部は、ナノワイヤFETの第1および第2の端部とは異なる面内にある。
一実施形態では、マルチワイヤナノワイヤ電界効果トランジスタ(nwFET)デバイスが提供される。デバイスは、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備え、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するようにナノワイヤFETに接続され、ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続され、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される。感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETはそれぞれ、少なくとも1つの半導体材料を含む。さらなる実施形態では、感知ナノワイヤの第1の端部は、約10°から約170°までの間の角度でナノワイヤFETに接続される。さらなる実施形態では、ナノワイヤは、シリコン基板上に、例えば、酸化ケイ素上に加工される。その上さらなる実施形態では、感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETは、同じ寸法のうちの約1つ以上(例えば、ほぼ同じ高さ、幅、アスペクト比、および/または長さ)を有する。
別の側面では、本明細書で提供されるナノワイヤFETセンサは、バイオセンサとして使用される。例えば、一実施形態では、感知ナノワイヤは、直接、またはリンカー分子の使用を介してのいずれかによって、複数の固定化捕捉プローブで誘導体化される。一実施形態では、固定化捕捉プローブは、同質であり、すなわち、各プローブは、同じ標的に対して特異的である。別の実施形態では、固定化捕捉プローブは、異質であり、すなわち、少なくとも第1の捕捉プローブは、第1の標的に対して特異的であり、少なくとも第2の捕捉プローブは、第2の標的に対して特異的である。
固定化捕捉プローブは、一実施形態では、特異的結合ペアの一部である。固定化捕捉プローブに対する特異的結合パートナー(すなわち、標的分子)を含んでも含まなくてもよい試験サンプルが、デバイス上に導入される。一実施形態では、サンプルは、電解質溶液、血液標本、または細胞溶解液である。別の実施形態では、サンプルは、生理学的サンプルであり、デバイス上に導入する前に何らかの処理(例えば、PCR)を受ける。サンプルが標的分子を含む場合、デバイスに結合し、電流、静電容量、および抵抗等の種々の電気量の変化が誘発される。一実施形態では、結合事象が起こったかどうかを決定するように、nwFETドレイン電流の変化が読み出される。
一側面では、本発明は、内蔵式トランジスタ様信号増幅機構を導入するように、T字形チャネルを伴う新規のnwFETセンサ構造(T−nwFET)を提供する。ナノワイヤ抵抗および電圧バイアスを設計することによって、感知事象時の感知ナノワイヤ電流(I)の任意の変動が、密接に増幅され、ナノワイヤFETドレイン電流(I)として読み出される。一実施形態では、信号増幅の複数の段階を得るように、複数のデバイスがともに連鎖される。言い換えれば、第1のデバイスからの信号は、増幅された第2の信号を生成するように、第2のデバイスのnwFETによって増幅される。第3のデバイスが連鎖される場合、第2のデバイスからの第2の信号は、増幅された第3の信号を生成するように、第3のデバイスのnwFETによって増幅される。したがって、一実施形態では、本発明は、直列に接続された複数のnwFETデバイスを提供する。さらなる実施形態では、複数のデバイスは、2つ、3つ、4つ、または5つのデバイスを含む。
一実施形態では、本明細書で提供されるデバイスは、トップダウンナノ加工によって加工される。ショットキー接合方式は、加工の熱予算を大幅に削減し、あらゆる複雑なドーパント接合工学技術を排除する。
別の側面では、サンプル中のpHの変化を検出するための方法が提供される。一実施形態では、本方法は、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備える、nwFETデバイスと関連付けられる、基線ドレイン電流(I)を測定するステップを含み、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するように約10°から170°までの間の角度でナノワイヤFETに接続される。ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続され、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される。感知ナノワイヤは、遊離アミノ基で誘導体化される。本方法はさらに、感知ナノワイヤ上に試験サンプルを導入するステップと、サンプルの導入後にIの変化を測定するステップであって、Iの変化は、試験サンプルのpHの変化と関連付けられる、ステップとを含む。
さらに別の側面では、サンプル中の分子の存在または不存在を検出するための方法が提供される。一実施形態では、本方法は、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備える、nwFETデバイスと関連付けられる、基線ドレイン電流(I)を測定するステップを含み、感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETはそれぞれ、少なくとも1つの半導体材料を含み、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するようにナノワイヤFETに接続される。ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続され、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される。感知ナノワイヤは、目的とする標的(被分析物)に対して特異的である、複数の固定化捕捉プローブで誘導体化される。本方法はさらに、感知ナノワイヤ上に試験サンプルを導入するステップと、サンプルの導入後にIの変化を測定するステップであって、Iの変化は、デバイスに結合する目的とする標的(被分析物)と関連付けられる、ステップとを含む。さらなる実施形態では、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するように約10°から170°までの間の角度でナノワイヤFETに接続される。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備えるマルチワイヤナノワイヤ電界効果トランジスタ(nwFET)デバイスであって、該感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETは、各々、少なくとも1つの半導体材料を含み、該感知ナノワイヤの該第1の端部は、該ナノワイヤFETに接続されてノードを形成し、該ナノワイヤFETの該第1の端部は、ソース電極に接続され、該ナノワイヤFETの該第2の端部は、ドレイン電極に接続され、該感知ナノワイヤの該第2の端部は、ベース電極に接続される、nwFETデバイス。
(項目2)
前記感知ナノワイヤの前記第1の端部は、約10°から170°までの間の角度でナノワイヤFETに接続されることにより、ノードを形成する、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目3)
前記少なくとも1つの半導体材料は、IV族半導体材料、III−V族半導体材料、II−VI族半導体、I−VII族半導体材料、IV−VI族半導体材料、IV−VI族半導体材料、V−VI族半導体材料、II−V族半導体材料、酸化物、有機半導体材料、および層状半導体材料から構成される群より選択される、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目4)
前記半導体材料は、シリコンである、項目3に記載のnwFETデバイス。
(項目5)
前記感知ナノワイヤは、前記ナノワイヤFETに直交している、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目6)
前記感知ナノワイヤと前記ナノワイヤFETとは、ほぼ同じ寸法を有する、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目7)
前記感知ナノワイヤおよび前記ナノワイヤFETの幅は、独立して各々、約10nmから約3000nmまでの範囲内、または約50nmから約1000nmまでの範囲内、または約100nmから約500nmまでの範囲内にある、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目8)
前記感知ナノワイヤおよび前記ナノワイヤFETの幅は、約10nm、約25nm、約50nm、約75nm、約100nm、約150nm、約200nm、約250nm、約300nm、約350nm、約400nm、約450nm、約500nm、約1000nm、約2000nm、および約3000nmから構成される群より独立して選択される、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目9)
前記感知ナノワイヤおよび前記ナノワイヤFETの長さは、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm、約100nm、約110nm、約120nm、約150nm、および約200nm、約500nm、約1μm、約2μm、約3μm、約4μm、約5μm、約10μm、約20μm、および約30μmから構成される群より独立して選択される、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目10)
各電極は、金属、金属合金、金属酸化物、金属窒化物、または伝導性ポリマーから加工される、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目11)
前記半導体材料は、最初に半導体基板として存在する、項目2に記載のnwFETデバイス。
(項目12)
前記半導体基板は、シリコン層と、埋め込み酸化物層とを備える、項目11に記載のnwFETデバイス。
(項目13)
前記感知ナノワイヤは、複数の固定化捕捉プローブを用いて誘導体化される、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目14)
前記固定化捕捉プローブは、遊離アミノ基、遊離カルボキシル基、遊離ヒドロキシル基、またはそれらの組み合わせを含む、項目13に記載のnwFETデバイス。
(項目15)
前記感知ナノワイヤは、複数のオリゴヌクレオチド捕捉プローブから誘導体化される、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目16)
第1の端部および第2の端部を有する第2の感知ナノワイヤを備え、該第2の感知ナノワイヤの該第1の端部は、前記ナノワイヤFETに接続されてノードを形成し、該第2の感知ナノワイヤの該第2の端部は、前記第2のベース電極に接続される、項目1に記載のnwFETデバイス。
(項目17)
前記複数の固定化捕捉プローブは、1つ以上のオリゴヌクレオチド、タンパク質、ペプチド、抗原、抗体、またはその断片に結合する、項目14に記載のnwFETデバイス。
(項目18)
前記固定化捕捉プローブは、特定の標的に対して同質である、項目14に記載のnwFETデバイス。
(項目19)
前記固定化捕捉プローブは、少なくとも2つの標的、少なくとも3つの標的、または少なくとも4つの標的に対して同質である、項目14に記載のnwFETデバイス。
(項目20)
前記オリゴヌクレオチドプローブの配列は、ウイルスRNAに対して特異的である、項目14に記載のnwFETデバイス。
(項目21)
前記ウイルスRNAは、インフルエンザRNAである、項目20に記載のnwFETデバイス。
(項目22)
サンプル中のpHの変化を検出するための方法であって、
該方法は、
項目1に記載のデバイスと関連付けられる基線ドレイン電流(I)を測定することと、
項目1に記載のnwFETデバイス上に試験サンプルを導入することであって、該デバイスの前記感知ナノワイヤは、遊離アミノ基を用いて誘導体化される、ことと、
該サンプルの導入後のIの変化を測定することであって、Iの変化は、該試験サンプルのpHの変化と関連付けられる、ことと
を備える、方法。
(項目23)
前記サンプルは、電解質溶液または生理学的サンプルである、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記生理学的サンプルは、血液サンプルである、項目22に記載の方法。
(項目25)
サンプル中の分子の存在または不存在を検出するための方法であって、
該方法は、
項目1に記載のデバイスと関連付けられる基線ドレイン電流(I)を決定することと、
項目1に記載のnwFETデバイス上に試験サンプルを導入することであって、該デバイスの前記感知ナノワイヤは、関心の被分析物に対して特異的な固定化捕捉プローブを用いて誘導体化される、ことと、
該サンプルの導入後の該Iを測定することであって、基線からのIの変化は、該デバイスに結合する該関心の被分析物と関連付けられる、ことと
を備える、方法。
(項目26)
前記サンプルは、電解質溶液または生理学的サンプルである、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記生理学的サンプルは、血液サンプルである、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記関心の被分析物は、インフルエンザRNAまたは前立腺特異抗原(PSA)である、項目25に記載の方法。
(項目29)
サンプル中のガスまたは蒸気の存在または不存在を検出するための方法であって、
該方法は、
項目1に記載のデバイスと関連付けられる基線ドレイン電流(I)を測定することと、
項目1に記載のnwFETデバイス上に試験サンプルを導入することであって、感知ナノワイヤ表面は、該ガスまたは蒸気に対して特異的である、ことと、
該サンプルの導入後の該Iを測定することであって、基線からのIの変化は、該サンプル中に存在し、前記感知ナノワイヤに吸着する該ガスまたは蒸気と関連付けられる、ことと
を備える、方法。
(項目30)
前記ガスまたは蒸気は、有毒である、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記サンプルは、環境サンプルである、項目29に記載の方法。
(項目32)
放射サンプルの存在または不存在を検出するための方法であって、
該方法は、
非放射サンプルの存在下において、項目1に記載のデバイスと関連付けられる基線ドレイン電流(I)を決定することと、
項目1に記載のnwFETデバイス上に試験サンプルを導入することと、
該サンプルの導入後の該Iを測定することであって、基線からのIの変化は、該サンプル中に存在し、該感知ナノワイヤに吸着する前記ガスまたは蒸気と関連付けられる、ことと
を備える、方法。
(項目33)
前記放射サンプルは、光放射線、医療用放射線、またはイオン化放射線を受ける、項目32に記載の方法。
(項目34)
直列に接続される、項目1に記載の複数のnwFETデバイス。
(項目35)
第1の端部および第2の端部を有する第3の感知ナノワイヤをさらに備え、前記第2の感知ナノワイヤの前記第1の端部は、前記ナノワイヤFETに接続されてノードを形成し、該感知ナノワイヤの該第2の端部は、第3のベース電極に接続される、項目16に記載のデバイス。
(項目36)
前記第1の感知ナノワイヤと前記第2の感知ナノワイヤとは、同じノードにおいてナノワイヤFETに接続される、項目16に記載のデバイス。
図1(左)は、本発明のT−nwFETの図面である。図1(右)は、多面nwFETアーキテクチャの図面である。 図2は、本発明とともに使用するための種々のnwFETデバイスアーキテクチャの図面である。 図3は、T−nwFETデバイスに対応する回路図、およびV=4VでnwFETチャネルに沿ってVDS=VSub−S=2Vにおいて抽出されたエネルギーバンド図である。 図4は、ナノワイヤFETの露出した官能化チャネルの略図である(左)。チャネルのコンダクタンスを監視することによって、pHの変動を決定することができる(右)。 図5は、(nwFETチャネルに沿った)ソースとドレインとの間のエネルギーバンド図、および(V>0VSG>0で)異なる感知ゲートバイアス下でのそれぞれの電流の流れ方向である。 図6は、−NH官能化SiナノワイヤFETを用いたpH感知の原則を示す図面である。図中の左の移動は、正電荷を誘発する、pH低減によるプロトン化に対応する。脱プロトン化は、負電荷を誘発する(右の移動)。 図7は、Sentarusを用いたデバイスシミュレーション結果を示すグラフである。生成された3D T−nwFETシミュレーション構造。VSG=4V(左上)およびVSG=−4V(右上)でnwFETチャネルに沿ってVDS=VSub−S=2Vにおいて抽出された、エネルギーバンド図。下のグラフは、ドレインおよびベース電圧の関数としてのデバイスの固有の増幅を示す。 図8は、本発明のマルチワイヤデバイス(T−nwFET)および単一ワイヤnwFET(I−nwFET)の両方に対する被分析物導入および除去の関数としての生成された電流を示す、グラフである。 図9は、設計レイアウトの画像とともに加工された、T−nwFETのウエハおよび金型の写真を示す。 図10は、幅100nmのT−nwFETの原子間力顕微鏡法(AFM)(下)および走査電子顕微鏡法(SEM)画像(上)を示す。 図11は、本発明のSi T−nwFETの基本的DC特性を示すグラフである。 図12(左)は、バックゲート電圧(すなわち、バックゲートバイアス)の関数としてのドレイン電流の変化を示すグラフである。図10(右)は、感知ゲート電圧(すなわち、感知ゲートバイアス)の関数としてのドレイン電流の変化を示すグラフである。 図13(左)は、感知ゲート電流の関数としてのドレイン電流の測定された変化を示すグラフである。図11(右)は、V=1V、V=0V、およびVSG=3Vで抽出された、感知ゲート電流の関数としての増幅比の変化を示すグラフである。 図14は、pHおよびPSA感知のための窒化物で不動態化されたnwFETのSEM画像を示す。左:単一ワイヤSi nwFETセンサ。右:本発明のSi T−nwFETセンサ(マルチワイヤ)。 図15(左)は、APTES処理後の3μm幅シリコンnwFETに結合されたFITCの共焦点顕微鏡画像である。図13(右)は、本発明のT−nwFETによるリアルタイムpH感知測定を示すグラフである。感知ゲート電流およびドレイン電流が、時間の関数として提供される。 図16は、従来的に加工されたSi nwFETと比較した、本発明のT−nwFETを用いたpH感知の結果を示すグラフである。結果が、pHの関数としてのドレイン電流(出力信号)として示されている。感知ゲートおよびバックゲートバイアスが改変された。 図17は、(上)一般ショットキー単一ワイヤnwFET Iおよび(下)ショットキーT−nwFET Iにおける、バルク感知ナノワイヤによる入射顕微鏡光のリアルタイム感知中のサンプリング時間の関数としてのI(ナノワイヤFETドレイン電流)およびI(感知ナノワイヤ電流)を示す、2つのグラフを提供する。各デバイスの中の感知ナノワイヤは、長さ10μmおよび幅100nmである。 図18は、サンプル処理の種々の段階における理論的なセンサ電流対時間(上)およびナノワイヤ温度対時間を示す、2つのグラフである。 図19は、隣接する統合抵抗加熱器を伴う、T−nwFET構造である。 図20は、PSA濃度の関数としてのドレイン電流の測定された変化を示すグラフである。
一側面では、本発明は、ポイントオブケア(POC)診断用途を含む、化学的および生物医学的感知用途のための内蔵式信号増幅機構を有するナノワイヤFETデバイスを提供する(図1および2)。本明細書で提供されるナノワイヤFETセンサは、1つ以上の半導体材料から構成され、特異性および選択性を用いた荷電生体分子の無視覚標識およびリアルタイム電子検出を可能にする。高い表面検出感度は、準1次元ナノワイヤの本質的に大きい表面積対体積比から生じる。電荷・電流信号伝導は、フロントエンドナノワイヤFETにおいて起こり、それにより、寄生、したがって、雑音を最小化する。加えて、この方式は、いずれの撮像機器も必要とせず、センサ自体が容易にインターフェース接続され、および読み出し機器とインターフェース接続される。
以下で提供されるように、ナノワイヤ抵抗および電圧バイアスを設計することによって、感知事象時の感知ナノワイヤ電流(I)の任意の変動が密接に増幅され、ナノワイヤFETドレイン電流(I)として読み出される(図3)。したがって、同じ大きい表面積対体積比の利点を生かして、本明細書で提供されるナノワイヤベースの感知デバイスは、最小の雑音を伴って、内蔵式増幅機構を通した検出感度を増加させる。
いくつかの実施形態では、ナノワイヤFETデバイスは、ナノワイヤFET(nwFET)に直交している感知ナノワイヤを伴ってT形状にある(図1)。しかしながら、2本のワイヤの他の構成も、本発明での使用に適している(図2)。本明細書で提供されるナノワイヤFETデバイスは、以下でさらに詳細に説明されるような多数の無標識感知および検出分析に適用可能である。例えば、一実施形態では、本明細書で提供されるデバイスは、懸濁液または溶液中の1つ以上の標的分子の存在または不存在、例えば、1つ以上のタンパク質または核酸の存在または不存在を検出するために使用される。別の実施形態では、本明細書で提供されるデバイスは、溶液中のpHの変化を検出するために使用される(図4および6)。さらに別の実施形態では、本明細書で提供されるデバイスは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca2+)、マグネシウム(Mg2+)、塩素(Cl)、およびリン酸水素(HPO 2−)、および炭酸水素塩(HCO )等の1つ以上の生理学的イオンの濃度を監視する。この実施形態では、感知ナノワイヤは、電解質溶液に暴露され、溶液中のイオン濃度の変化は、感知ナノワイヤ電流(I)の変動をもたらす。この変動は、増幅され、ナノワイヤFETドレイン電流(I)として読み出される。
一実施形態では、本発明のデバイスは、従来の1−ナノワイヤFETセンサと比べて、pH検出感度または生理学的イオン感度の少なくとも約10倍、または少なくとも約20倍、または少なくとも約50倍の増加を達成する。
(デバイスアーキテクチャおよび動作)
一実施形態では、本発明は、それぞれ第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、ナノワイヤ電界効果トランジスタ(nwFET)とを備える、ナノ加工センサ構造を対象とする。各ナノワイヤは、半導体材料を含み、一実施形態では、半導体材料は、各ワイヤに対して同じである。したがって、この実施形態では、デバイスのマルチワイヤ部分は、モノリシックである。ナノワイヤは、一実施形態では、半導体基板から加工される。一実施形態では、基板は、ドープした半導体基板である。
感知ナノワイヤは、一実施形態では、環境の変化、例えば、溶液のpH変化を検出するために使用される。別の実施形態では、感知ナノワイヤは、試験サンプル中の標的分子に結合するように設計されている固定化捕捉プローブで誘導体化される。結合事象は、感知ナノワイヤ電流(I)の変動を引き起こす。この変動は、増幅され、ナノワイヤFETドレイン電流(I)として読み出される。一実施形態では、信号増幅の複数の段階を得るために、複数のデバイスが一緒にカスケード接続される。言い換えれば、第1のデバイスからの信号は、増幅された第2の信号を生成するために、第2のデバイスのnwFETによって増幅される。第3のデバイスがカスケード接続される場合、第2のデバイスからの第2の信号は、増幅された第3の信号を生成するために、第3のデバイスのnwFETによって増幅される。したがって、一実施形態では、本発明は、直列に接続された複数のnwFETデバイスを提供する。さらなる実施形態では、複数のデバイスは、2つ、3つ、4つ、または5つのデバイスを含む。
一般的なバイオセンサ機能性の観点から、生体分子受容体(例えば、固定化捕捉プローブ、固定化アミノ基)と信号伝達物質(感知ナノワイヤ)との間のインターフェースは、検出感度を低下させ得る固有の電気的干渉を最小化するように設計されるべきである。この問題は、インターフェースが、次に、長い導線を介して遠隔増幅器またはインピーダンス変換器に接続された場合に、さらに具体化される。これらの基準によれば、生物学的環境と電子デバイスとの間に絶縁体インターフェースを有するFETバイオセンサ構造は、生体分子信号伝導がセンサフロントエンドにおいて起こるので、とりわけ、最も優れたインターフェースを構成する。
低濃度の生体分子を検出するため、特に、単一分子分解能を可能にするために、ナノワイヤFETバイオセンサ出力信号が増幅される必要がある。外因性増幅に関する1つの問題は、追加寄生であり、したがって、デバイスの全体的性能を低下させる。したがって、低減した雑音寄与によって検出感度を高めるために、増幅段階を伝導フロントエンドに最も近づけることが極めて望ましい。本明細書で提供されるデバイスは、ナノワイヤFETを感知ナノワイヤと連結することによって、この目標を達成する。
ナノワイヤFETは、その第1の端部においてソース電極に接続され、その第2の端部においてドレイン電極に接続される。感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するようにナノワイヤFETと交差し、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極(本明細書では「SG」または「感知ゲート」電極とも呼ばれる)に接続される。ソース電極と関連付けられる電圧は、Vと呼ばれ、ドレイン電極と関連付けられる電圧は、Vと呼ばれ、ベース電極と関連付けられる電圧は、VまたはVSGと呼ばれる。
一実施形態では、デバイスの感度は、調節可能である。一実施形態では、感度は、ナノワイヤデバイスの寸法および/または構造を修正することによって調節される。例えば、一実施形態では、ワイヤの一方または両方のアスペクトが改変され、あるいはワイヤの一方または両方の幅または長さが改変される。当業者であれば、ナノワイヤ寸法は、加工後に調整できないことを認識するであろう。
一実施形態では、バックゲートnwFETチャネルとしてのその信号レベルを増加させるために、感知ナノワイヤは、並列で短絡または反復させられる。しかしながら、これはまた、デバイスの設置面積も増加させ、信号対雑音比をわずかに増進するのみであり得る。本発明は、一実施形態では、それぞれ第1の端部および第2の端部を有する、少なくとも2本、少なくとも3本、または少なくとも4本の感知ナノワイヤを備えるnwFETデバイスを対象とし、感知ナノワイヤの第1の端部は、ナノワイヤFETの第1の端部と第2の端部との間の個別ノードにおいて、FETナノワイヤに接続される。各感知ナノワイヤの第2の端部は、Vの対応する電圧を有する、それと関連付けられるベース電極を有する。一実施形態では、各感知ナノワイヤは、同じ固定化捕捉プローブを備える。別の実施形態では、感知ナノワイヤのうちの少なくとも2本は、複数の被分析物の検出を可能にするように、異なる固定化捕捉プローブを有する。
別の実施形態では、感度の調節可能性は、ナノワイヤFETデバイス上の電圧バイアスによって得られる。
上記で提供されるように、本明細書で提供されるナノワイヤデバイスは、マルチワイヤ構造を形成するように、感知ナノワイヤとナノワイヤ電界効果トランジスタおを統合する。一実施形態では、感知ナノワイヤの第1の端部は、ナノワイヤFETの第1の端部と第2の端部との間のノードにおいて、FETナノワイヤ(nwFET)に接続される。2本のワイヤの交差点またはノードは、一実施形態では、nwFETの第1の端部および第2の端部からほぼ等しい距離である。しかしながら、2本のワイヤの交差点(ノード)は、ナノワイヤFETの第1の端部と第2の端部との間の任意の点にあり得る。一実施形態では、nwFETは、Xに等しい第1の端部から第2の端部までの長さを有し、ノードは、約0.01Xから約0.99Xまでの間に存在する。別の実施形態では、nwFETは、Xに等しい第1の端部から第2の端部までの長さを有し、ノードは、約0.1Xから約0.9Xまでの間に存在する。さらに別の実施形態では、nwFETは、Xに等しい第1の端部から第2の端部までの長さを有し、ノードは、約0.3Xから約0.7Xの間に存在する。一実施形態では、nwFETは、Xに等しい第1の端部から第2の端部までの長さを有し、ノードは、約0.05Xに、約0.1Xに、約0.2Xに、約0.3Xに、約0.4Xに、約0.5Xに、約0.6Xに、約0.7Xに、約0.8Xに、約0.9Xに、または約0.95Xに存在する。
本発明のデバイスは、一実施形態では、第1の端部および第2の端部を有する少なくとも1本の感知ナノワイヤを備える。感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するようにナノワイヤFETと接続し、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される(図1および2)。上記で説明されるように、少なくとも1本の感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETはそれぞれ、少なくとも1つの半導体材料を備える。少なくとも1本の感知ナノワイヤは、一実施形態では、直線ナノワイヤ、曲線ナノワイヤ、蛇行性ナノワイヤ、または「L」の形状である。これらの形状は、以下で説明されるように、リソグラフィ工程によって画定される。本発明のnwFETデバイスの種々のアーキテクチャが、図1および2で提供される。一実施形態では、本発明のデバイスは、少なくとも2本の感知ナノワイヤを備え、2本の感知ナノワイヤは、同じノードでnwFETに接続される。別の実施形態では、本発明のデバイスは、少なくとも2本の感知ナノワイヤを備え、2本の感知ナノワイヤは、異なるノードにおいてnwFETに接続される。
少なくとも1本の感知ナノワイヤまたはnwFETのいずれか一方の長さは、一実施形態では、それぞれのナノワイヤの第1の端部と第2の端部との間の最短距離として画定される。一実施形態では、感知ナノワイヤおよび/またはnwFETの長さは、約20nmから約30μmまでの範囲内である。一実施形態では、少なくとも1本の感知ナノワイヤおよびnwFETの長さは、独立して、約20nm、約30nm、約40nm、50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm、約100nm、約110nm、約120nm、約150nm、および約200nm、約500nm、約1μm、約2μm、約3μm、約4μm、約5μm、約10μm、約20μm、または約30μmである。一実施形態では、感知ナノワイヤの長さとナノワイヤFETの長さとは、同じである。別の実施形態では、感知ナノワイヤの長さとナノワイヤFETの長さとは、異なる。
一実施形態では、感知ナノワイヤは、約90°の角度でナノワイヤFETと交差し(すなわち、感知ナノワイヤがナノワイヤFETに対して直角である)「T字形」構成を形成する(図1)。本明細書で提供されるマルチワイヤデバイスは、概して、「T字形」または「Tチャネル」FETと呼ばれるが、デバイスは、直角アーキテクチャに限定されない。本明細書で説明されるように、T字形またはTチャネルデバイスは、感知ナノワイヤが、約10°から約170°までの間の何らかの角度、例えば、約30°から約150°までの間の角度、または約50°から約100°までの間の角度でナノワイヤFETと交差する任意のデバイスを含む。一実施形態では、角度は、(1)FETの第1の端部から(2)FET感知ナノワイヤのノードまで、そこから(3)感知ナノワイヤの第2の端部までといった3つの点を使用して、測定される。
一実施形態では、感知ナノワイヤは、約10°、約20°、約30°、約35°、約40°、約45°、約50°、約55°、約60°、約65°、約70°、約75°、約80°、約85°、または約90°でナノワイヤFETと交差する。
一実施形態では、ナノワイヤFETの第1および第2の端部、ならびに感知ナノワイヤの第1および第2の端部は、同じ面内に存在する(図1、左)。この種類のデバイスは、当業者に公知であるトップダウンナノリソグラフィ技法を使用して加工される。例えば、ネガティブフォトレジストが、一実施形態では、半導体基板(例えば、シリコン)上にスピンされ、ナノワイヤ構造を画定するように製作される(すなわち、この実施形態では、ナノワイヤが半導体材料としてシリコンを含む)。半導体基板は、ドープした基板として提供することができる。フォトレジストが均一な層として半導体基板に適用されるので、各ナノワイヤは、ほぼ同じ高さを有する。ナノワイヤの幅は、マスク分解能、電子ビーム(または紫外線)へのフォトレジストの暴露が均一であるかどうか、およびフォトレジストデベロッパへの暴露が均一であるかどうかに応じていくらか変化するであろう。
本明細書で提供されるnwFETデバイスは、平面デバイスに限定されない(図1、右)。例えば、nwFETデバイスは、多重ステップ工程で加工することができ、それにより、多面デバイスを形成する(図1、右)。したがって、一実施形態では、ナノワイヤFETの第1および第2の端部は、感知ナノワイヤの第2の端部とは異なる面内にある。一実施形態では、そのようなデバイスは、2つのリソグラフィおよびエッチング工程によって加工される。第1のステップは、一実施形態では、底部ナノワイヤFETの設置領域との垂直フィンを画定する。第2のステップは、感知ナノワイヤを形成するように、垂直フィンを垂直柱にパターン化する。
別の実施形態では、本明細書で提供されるデバイスは、平面バルクFETチャネルより上側で合成される垂直半導体柱(感知ナノワイヤチャネル)の形態である。
一実施形態では、本発明のデバイスは、第1および第2の端部をそれぞれ有する複数の感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有する単一のnwFETチャネルとを有する。各感知ナノワイヤは、その第2の端部と関連付けられるベース電極を有する。各感知ナノワイヤの第1の端部はそれぞれ、nwFETチャネルの第1の端部と第2の端部との間にノードを形成する。加えて、nwFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、nwFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続される。したがって、十字またはプラスまたはアスタリスクの形状のデバイスが、本発明の範囲内である。
上記で提供されるように、本発明のマルチワイヤナノワイヤデバイス(T−nwFET)は、それぞれ半導体材料を含む、感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETを備える。半導体材料は、一実施形態では、最初に、デバイスの加工に使用される半導体基板として存在する。半導体材料は、一実施形態では、ドープした半導体材料を含む。一実施形態では、各ワイヤは、同じ半導体材料を含み、それにより、モノリシックナノワイヤ構造を形成する。一実施形態では、ナノワイヤは、シリコンから構成される。しかしながら、他の半導体材料も、本発明での使用に適している。例えば、一実施形態では、各ナノワイヤは、IV族半導体材料、III−V族半導体材料、II−VI族半導体材料、I−VII族半導体材料、IV−VI族半導体材料、IV−VI族半導体材料、V−VI族半導体材料、II−V族半導体材料、酸化物半導体材料、金属酸化物半導体材料、有機半導体材料、複合半導体材料、ドープした半導体材料、または層状半導体材料を独立して含む。
感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETは、同じ、ほぼ同じ、同様の、または異なる寸法、例えば、同じ、ほぼ同じ、または異なる高さ、幅、直径、長さ、および/またはアスペクト比を有することができる。
図3に図示される同等の回路の助けにより、新規のセンサの固有の増幅機構を理解することができる。2本のワイヤの間の交差点にあり得るノードは、Vとして標識され、このノードからそれぞれの電極までの各ナノワイヤ区画は、ナノワイヤ抵抗を有する直列の理想的ショットキーダイオードとして表される。感知ナノワイヤおよびFETドレイン電流は、以下によって電極電位(例えば、VおよびV)に関係付けられ、
ここで、A、A**、k、φBp、q、R、ΔR、R、およびTは、それぞれ、ダイオード面積、有効リチャードソン定数、ボルツマン定数、ショットキー障壁高さ、電子電荷、感知ナノワイヤ抵抗、感知によるRの変化、ドレインナノワイヤ抵抗、および絶対温度である。(1)および(2)からVを消去することによって、Iを、繰り返しによって解かれなければならない式であるIに関係付けることができる。したがって、電流増幅比(dI/dI)は、数値計算されることができる。一実施形態では、同一のショットキー接点が使用され、したがって、増幅比は、ナノワイヤ抵抗RおよびRならびに電位VおよびVによって決定される。言い換えれば、所望の増幅は、構造設計中のナノワイヤ幾何学形状および/または感知動作中の電圧バイアスによって調節されることができる。
一実施形態では、T−nwFETは、バイアス電圧の組み合わせに依存する。また、達成可能な固有の増幅はまた、デバイスの構造、幾何学形状、および寸法によって決定される。
感知動作中に、ドレイン(V)およびベース(V)接点の両方が、ソース接点に対して正にバイアスされる。標的生体分子の特異的結合による感知ナノワイヤのコンダクタンスの変調は、ゼロではないΔR値をもたらし、式(1)に従ってIを変化させる。それは次に、電位Vを変化させ、ソース接点とドレイン接点との間のエネルギーバンドプロファイルを修正する(図5)。電圧差(V−V)の結果として生じた変化は、検出された信号の適度の増幅が達成されるように、Iの指数関数的変化を引き起こす。
3次元半導体デバイスシミュレーションが、提案された感知デバイスの予測動作および増幅機構を検証するように実行されている(図7)。抽出されたエネルギーバンドプロファイル(図7)は、図5に示されるものに酷似している。
いくつかの実施形態では、電解質溶液(例えば、試験サンプル)中の対イオンによる、結合標的分子電荷の電界スクリーニングを考慮して軽減する必要がある。一般的にデバイ・ヒュッケルスクリーニングとして知られているこの効果は、生理学的流体のような高い背景イオン強度を有する溶液サンプル中でよく見られる。そのような状況では、荷電生体分子の電子検出が依然として達成され得るが、検出された信号レベルは、ほとんどの場合、低すぎて背景レベルと区別できない。
一実施形態では、対イオンデバイスクリーニング長よりもはるかに長い距離において電荷検出を可能にするディスクリーニング電圧バイアス方法が実行される。溶液中の高い電界下では、荷電生体分子と対イオンとの間の相対的速度が非常に高速であって、対イオンが完全なスクリーニング層を形成するほど速く弛緩(または応答)できないので、検出がもたらされる。この現象は、測定されたヴィーン効果を説明するために調べられている。ポアソン・ネルンスト・プランクモデリングアプローチと同様に、同じディスクリーニングシミュレーション能力が、本明細書で提供される理論的分析で実装されている。図7で図示されるように、イオン溶液中のシミュレートされた静電電位は、静電スクリーニングを低減するように、適切な外部バイアスV下で荷電分子から遠く離れて拡張させることができる。
一般的な単一ワイヤnwFETセンサと比較して、本発明のデバイス(T−nwFETセンサ)における感度利点は、2つの方法のうちの少なくとも1つで明示される。一方で、より大きい検出されたバイオマーカー信号を、同じ平均ブランク信号レベル(Iblank)において得ることができる(Idetected)(図8)。代替として、異なるバイアス電圧(図8)を印加することによって、平均Iblankをほぼ同じIdetected値によって低下させることができる。Iblankの雑音がIblank自体に対応するので、Iblankの低減は、次に、検出レベルと、検出レベルおよび定量化限界との両方を低下させるであろう。したがって、一実施形態では、本明細書で提供されるデバイスは、約1fM以上の濃度で存在する試験サンプル中の標的分子の検出を可能にする。これは、限定されたサンプル体積、例えば、小児または幼児からのサンプル中の標的分子の検出を可能にする。
(デバイス加工)
いくらかのトレードオフとともにトップダウンまたはボトムアップ方法のいずれか一方を使用して、従来のSi nwFETを加工することができる(表1)が、ボトムアップアプローチの一般的な不利点は、それらの最終的性能を妨げる低レベルの出力信号である。
Si T−nwFETの一実施形態の概略図が図1で提供される。本明細書で提供されるSi T−nwFETデバイスは、トップダウン方法を使用して設計および加工される。ショットキーソースおよびドレイン接合点を有するデバイスのドーパントを含まない構造は、加工工程を簡略化し、熱負荷を削減する。以下で説明されるように、デバイスのアーキテクチャは、単一ナノワイヤnwFETと比較して、生物学的感知において、例えば、pH検出においてより高い感度を提供する。
上記で説明されるように、デバイスの感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETはそれぞれ、半導体材料を含む。一実施形態では、T−nwFETセンサデバイスは、注入酸素工程による分離によって作製された、配向シリコンオンインシュレータ(SOI)基板上で加工される。別の実施形態では、基板は、接着SOI基板である。しかしながら、半導体材料を含むナノワイヤを提供するように、本明細書で提供されるデバイスを加工するために、他の半導体基板が使用されてもよい。別の実施形態では、デバイスを製造するために、非半導体基板(例えば、ハンドルウエハ)が使用される。この実施形態では、半導体材料は、ワイヤが最終的に材料を含むように、基板の表面上に存在する。
一実施形態では、IV、III−V、II−VI、I−VII、IV−VI、IV−VI、V−VI、II−V族半導体材料、酸化物、有機半導体材料、層状半導体材料、ドープした半導体材料、またはそれらの組み合わせは、デバイス基板、基板の一部分(例えば、層状基板または異なる基板を有する個々のワイヤ)として使用することができ、または基板の表面上に存在することができる。基板は、ウエハとして市販されているが、複数のデバイスは、各ウエハから加工することができる。一実施形態では、半導体ウエハ基板が、本発明の複数のnwFETデバイスを加工するために使用され、デバイスのうちの少なくとも2つは、異なる標的分子(例えば、ウイルス抗原、酵素、または抗体)を検出するように設計および加工される。例えば、一実施形態では、ウエハは、複数のデバイスを備え、複数のデバイスのうちの少なくとも1つは、H1N1インフルエンザウイルスに対して特異的な固定化捕捉プローブを含む、感知ナノワイヤを含み、複数のデバイスのうちの少なくとも1つは、H5N1インフルエンザウイルスに対して特異的な固定化捕捉プローブを含む感知ナノワイヤを含む。
一実施形態では、nwFETデバイス基板は、シリコン、酸化ケイ素、チタン、白金、アルミニウム、または金等の相互接続金属、あるいはそれらの組み合わせを含む。さらなる実施形態では、基板は、当業者に公知であるような多層基板である。基板は、デバイスの多用途を可能にするように頑丈であることが望ましい。
開始半導体層は、一実施形態では、厚さが約5nmから約500nmに及ぶ。例えば、半導体層は、約5nm、約10nm、約50nm、約100nm、約120nm、約140nm、約150nm、約160nm、約180nm、約200nm、約220nm、約240nm、約260nm、約280nm、約300nm、約350nm、約400nm、約450nm、または約500nmの厚さを有する。一実施形態では、基板は、埋め込み酸化物層を含む。さらなる実施形態では、埋め込み酸化物層は、約10nmから約500nmの厚さを有する。埋め込み酸化物層は、別の実施形態では、約10nm、約20nm、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm、約100nm、約120nm、約140nm、約150nm、約160nm、約180nm、約200nm、約220nm、約240nm、約260nm、約280nm、約300nm、約350nm、約400nm、約450nm、または約500nmの厚さを有する。
具体的実施形態では、半導体層は、約190nmの厚さを有する。さらなる実施形態では、半導体は、シリコンである。一実施形態では、基板は、シリコン層と、埋め込み酸化物層とを含み、埋め込み酸化物層の厚さは、約150nmである。一実施形態では、シリコンは、p型である。
一実施形態では、半導体材料は、約5Ω−cmから約200Ω−cmまでを含めた抵抗率を有する。別の実施形態では、半導体材料は、少なくとも約5Ω−cm、少なくとも約10Ω−cm、少なくとも約20Ω−cm、少なくとも約30Ω−cm、少なくとも約40Ω−cm、少なくとも約50Ω−cm、少なくとも約60Ω−cm、少なくとも約70Ω−cm、少なくとも約80Ω−cm、少なくとも約90Ω−cm、少なくとも約100Ω−cm、少なくとも約120Ω−cm、少なくとも約140Ω−cm、少なくとも約160Ω−cm、少なくとも約180Ω−cm、または少なくとも約200Ω−cmの抵抗率を有する。
半導体材料は、一実施形態では、適切な厚さ、例えば、約50nm、または約75nm、または約100nmまで薄くされ、フォトレジスト層が半導体層の上に被覆される。一実施形態では、フォトレジストは、水素シルセスキオキサン(HSQ)を含む。次いで、このフォトレジスト層は、リソグラフィ工程によって、本発明のマルチワイヤ構造、例えば、T字形ナノワイヤ構造、またはワイヤが90°以外の角度で接合されるマルチワイヤ構造の中へ画定される。上記で提供されるように、一実施形態では、複数の感知ナノワイヤは、ナノワイヤFETの第1の端部と第2の端部との間にノードを形成する。
一実施形態では、電子ビームリソグラフィが、本発明のナノワイヤを画定するために使用される。別の実施形態では、ナノインプリントリソグラフィが、本発明のナノワイヤを画定するために使用される。さらに別の実施形態では、光リソグラフィが、本発明のナノワイヤを画定するために使用される。
一実施形態では、ナノワイヤの幅は、約10nmから約3000nmまでに及ぶ。ワイヤの寸法は、電子ビームリソグラフィ工程によって変化させることができる。各ワイヤは、同じ、ほぼ同じ、または異なる寸法(幅、直径、長さ、アスペクト比)を有することができる。一実施形態では、マルチワイヤ構造のワイヤのうちの少なくとも1本の幅は、約10nm、約20nm、約30nm、約40nm、約50nm、約100nm、約150nm、約200nm、約250nm、約300nm、約500nm、約1μm、約2μm、または約3μmである。さらなる実施形態では、マルチワイヤ構造(すなわち、本発明のnwFET)のうちの2本のワイヤは、同じ幅、ほぼ同じ幅、または異なる幅を有する。さらに別の実施形態では、マルチワイヤ構造(すなわち、本発明のnwFET)のうちの2本のワイヤは、同じ寸法、ほぼ同じ寸法、または異なる寸法を有する。
一実施形態では、感知ナノワイヤおよび/またはnwFETの長さは、約20nmから約30μmまでの範囲内にある。一実施形態では、感知ナノワイヤおよびnwFETのうちのそれぞれの長さは、独立して、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm、約100nm、約110nm、約120nm、約150nmおよび約200nm、約500nm、約1μm、約2μm、約3μm、約4μm、約5μmまたは約10μm、約20μm、または約30μmである。一実施形態では、感知ナノワイヤとナノワイヤFETとの長さは、同じである。別の実施形態では、感知ナノワイヤとナノワイヤFETとの長さは、異なる。
さらに別の実施形態では、マルチワイヤ構造(すなわち、本発明のnwFET)のうちの2本のワイヤは、同じアスペクト比、ほぼ同じアスペクト比、または異なるアスペクト比(幅:高さ)を有する。一実施形態では、各ワイヤのアスペクト比は、約1:1、約1:1.5、約1:2、約1:3、約1:4、約2:1、約2:1.5、約2:3、約3:1、約3.5:1、約4:1から選択される。
いったんマルチワイヤ構造が画定されると、ソース、ドレイン、およびベース電極が形成される。電極は、ナノワイヤ構造にわずかに重複する。本発明とともに使用するための電極は、金属、金属合金、金属酸化物、混合金属酸化物(すなわち、不活性金属または炭素コア上の酸化物被覆)、金属窒化物、または伝導性ポリマーから加工される。一実施形態では、電極のうちの1つ以上は、アルミニウム、炭酸セシウム、カルシウムデンドライト、フッ化リチウム、酸化モリブデン(VI)、ニッケル酸ランタン、ランタンストロンチウムコバルトフェライト、ランタンストロンチウムマンガナイト、酸化マンガンコバルト、酸化ニッケル、酸化ニッケル(II)、酸化バナジウム(III)、酸化バナジウム(V)、グラファイト、炭素、白金、スズ、パラジウム、ニッケル、金、または銀、あるいはそれらの組み合わせから加工される。一実施形態では、電極は、フォトレジストリフトオフによって形成される。さらなる実施形態では、電極は、チタン(Ti)上のスパッタ白金(Pt)の二重層のフォトレジストリフトオフによって形成される。次いで、HSQおよび金属によって保護されていない半導体領域が、反応性イオンエッチング、その後に続いて、例えば、450℃で10分間の高速熱焼鈍によって除去される。焼鈍工程は、一実施形態では、随意的である。しかしながら、高速熱焼鈍は、デバイス性能を強化することに役立つと考えられる。
本明細書で説明されるデバイスは、1つ以上のショットキー接点/接合点(すなわち、金属電極と半導体との間)、または1つ以上の不純物でドープした接点/接合点のいずれか一方、あるいはそれらの組み合わせを含む。両方の種類の接合点が、当業者に公知であり、したがって、当技術分野の通常技量に従って加工することができる。例えば、一実施形態では、不純物ドーパントが、拡散またはイオン注入によって半導体基板に導入される。代替として、ドープした基板は、市販されている。一実施形態では、ドープした基板は、本発明のデバイスを加工するために使用される。さらなる実施形態では、基板は、ドープしたシリコンである。その上さらなる実施形態では、ドーパントは、ホウ素、リン、またはガリウムである。
一実施形態では、センサ全体が、感知ナノワイヤ表面上を除いて、周囲環境から保護される。したがって、感知ナノワイヤ表面を除いたデバイス表面が、検出測定中に試験溶液との相互作用から、デバイスのこれらの部分を保護するように不動態化される。例えば、一実施形態では、デバイスは、感知ナノワイヤ表面より上側を除いて、窒化シリコンの層で覆われる。窒化シリコンは、表面を不動態化し、したがって、検出測定中に試験溶液との任意の相互作用から、これらの表面を制限する。
一実施形態では、感知ナノワイヤは、複数の固定化捕捉プローブで誘導体化される。各感知ナノワイヤ上の固定化捕捉プローブは、同質、すなわち、単一の標的(分子、イオン)に対して特異的、または異質、すなわち、複数の標的(分子、イオン)に対して特異的のいずれか一方となり得る。一実施形態では、複数の捕捉プローブのうちのそれぞれは、少なくとも遊離アミノ基、カルボキシル基、またはヒドロキシル基を含む。さらなる実施形態では、電解質溶液(例えば、生理学的溶液)が、デバイスの感知ナノワイヤ上に導入され、pHの変化が、アミノ基の電荷の変化をもたらす。電荷の変化は、感知ナノワイヤ電流(I)の変動をもたらす。この変動は、増幅され、ナノワイヤFETドレイン電流(I)として読み出される。したがって、ドレイン電流(I)の変化は、溶液のpHの変化と相関性がある。
一実施形態では、各固定化捕捉プローブは、目的とする標的分子との特異的結合ペアを形成する。一実施形態では、感知ナノワイヤは、1つ以上のリンカー分子を通して固定化捕捉プローブで誘導体化される。例えば、一実施形態では、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)分子が、リンカーとして使用される。別の実施形態では、APTES分子は、pHの変化を検出するために使用される(図4、6、および15)。
上記で提供されるように、本発明は、一実施形態では、相互に対して直交する2本のナノワイヤを含む新規のnwFETデバイスを提供する(図1)。デバイスは、一実施形態では、nwFETチャネルに対して直交する感知ナノワイヤ(また、「感知ゲート」または「SG」とも呼ばれる)を追加することによって、Tチャネル構造を形成する(図1)。別の実施形態では、デバイスは、それと関連付けられるベース電極をそれぞれ有する複数の感知ナノワイヤを備える(図2)。
印加された感知ゲート電圧(VSG、本明細書ではVとも呼ばれる)は、バイアス方式(図5)で図示されるように、チャネル全体および中央ノードの電位を変化させる。T−nwFETは、フローティングSGを有する通常のnwFETセンサとして動作する(図5、上)。より正のVSGは、感知ゲート電流(ISG)をソース電流(I)およびドレイン電流(I)に分割するが、Iを有意に変調しない(図5、中央)。したがって、SGの任意の電流または電圧変動は、適度の増幅が達成され得るように、ソース電極におけるショットキー障壁高さおよび/または幅を効果的に変調することができる。より負のVSG(図5、下)は、同様に、ショットキー障壁にわたってSG変調を可能にし、利得を達成するが、基線電流がより高い傾向がある。
(機械的、生物学的、および化学的感知分析)
本発明のデバイスは、一実施形態では、環境応力を感知するために使用される。例えば、一実施形態では、機械的応力が、本発明のデバイスによって検出される。一実施形態では、デバイスは、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備え、感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETはそれぞれ、半導体材料を含み、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するようにナノワイヤFETに接続される。加えて、ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続され、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される。さらなる実施形態では、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するように、約10°から170°までの間の角度(例えば、約30°から150°までの間の角度、または約50°から100°までの間の角度)でナノワイヤFETに接続される。
一実施形態では、感知ナノワイヤがいくらかの機械的応力を受ける場合、例えば、感知ナノワイヤが屈曲させられた場合、感知ナノワイヤ電流(I)が、基線レベルから変化する。感知ナノワイヤ電流(I)は、密接に増幅され、ナノワイヤFETドレイン電流(I)として読み出される。したがって、一実施形態では、本発明のデバイスは、機械的応力を検出するように使用される。
本明細書で提供される方法では、上記で説明されるnwFETデバイスは、1つ以上の目的とする生体分子を検出するpHの変化またはイオン濃度の変化を検出するために使用される。各分析では、試験サンプルが、感知ナノワイヤと接触するようにデバイスに導入される。
本明細書で使用されるように、「試験サンプル」という用語は、1つ以上の目的とする生体分子、イオン、被分析物、または化学物質、すなわち、1つ以上の標的分子または標的イオンを含有する疑いがある、および/またはそれらについて試験されているサンプルを指す。一実施形態では、標的分子は、少なくとも1つの細菌抗原または少なくとも1つの寄生虫抗原である。一実施形態では、インフルエンザウイルスRNAが、本発明のnwFETデバイスを用いた検出のための標的分子として使用される。さらに別の実施形態では、電解質溶液中のカチオンが、検出される標的イオンである。
一実施形態では、試験サンプルは、全血、血清、血漿、間質液、唾液、眼の水晶体液、脳脊髄液、汗、尿、腹水、粘液、鼻汁、痰、滑液、腹膜液、膣液、月経、羊水、精液等を含むが、それらに限定されない、生理学的流体等の生物学的起源に由来する。
別の実施形態では、試験サンプルは、電解質懸濁液または溶液である。一実施形態では、電解質溶液は、荷電官能基を含有する高分子電解質と称される、いくつかの生物学的(例えば、DNA、ポリペプチド)または合成ポリマー(例えば、ポリエチレンスルホン酸)の溶解時に形成される。
生理学的流体のほかに、例えば、環境分析または食品生産分析の実施のために、水、食品等の他の液体サンプルが利用されてもよい。
別の実施形態では、被分析物(標的分子またはイオン)を含有する疑いがあるガス状材料が、試験サンプルとして使用されてもよい。例えば、(有毒または別様の)1つ以上のガスの存在が、本発明のデバイスおよび方法によって検出されてもよい。さらなる実施形態では、ガスは、有毒である、および/または環境起源からのものである。この実施形態では、1つ以上のガスは、被分析物(標的)である。一実施形態では、感知ナノワイヤ電流(I)は、サンプル中のガスの量の関数である。有毒ガスが存在する時に、一実施形態では、それは、感知ナノワイヤの表面に吸着し、次に、感知ナノワイヤ電流を改変する。したがって、この実施形態では、感知ナノワイヤ表面は、固定化プローブの役割を果たす。上記で提供されるように、感知ナノワイヤ電流(I)は、密接に増幅され、ナノワイヤFETドレイン電流(I)として読み出される。したがって、Iの変化は、試験サンプル中の有毒ガスの変化と相関性がある。本発明の標的として使用するためのガスは、アンモニア、ヒ素、アルシン、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素、臭素、一酸化炭素、塩素、ジボラン、塩化シアン、フッ素、ホルムアルデヒド、アジ化水素、硫化水素、二酸化窒素、四酸化オスミウム、ホスゲン、オゾン、アルシン、またはそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。
特定のガスに対する標的選択性を有する半導体酸化物のリストが、以下の表2に提供される。一実施形態では、これらのガスのうちの1つ以上は、環境サンプル中、または空気サンプル中に(例えば、空気品質監視分析で)検出される。
別の実施形態では、試験サンプルは、環境サンプルであり、標的は、サンプル中に存在するガスである。例えば、標的は、一実施形態では、一酸化炭素ガスである。
別の実施形態では、デバイスのnwFETは、試験サンプル中の放射線を検出するように設計されている。1つの放射線感知実施形態では、デバイスは、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備え、感知ナノワイヤの第1の端部は、ノードを形成するように、約10°から170°までの間の角度(例えば、約30°から150°までの間の角度、または約50°から100°までの間の角度)でナノワイヤFETに接続される。加えて、ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続され、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される。感知ナノワイヤ上への放射サンプルの導入時に、感知ナノワイヤの伝導率が改変される。これは、感知ナノワイヤ電流(I)の変化をもたらす。感知ナノワイヤ電流(I)は、密接に増幅され、ナノワイヤFETドレイン電流(I)として読み出される。
試験サンプルは、生物学的または非生物学的起源から得られた通りに直接使用されてもよい。試験サンプルは、一実施形態では、サンプルの特徴を修飾するように前処理を受ける。例えば、そのような前処理は、血液から血漿を調製すること、粘性流体を希釈すること等を含んでもよい。前処理の方法はまた、濾過、沈降、希釈、蒸留、混合、濃縮、干渉構成要素の不活性化、試薬の追加、溶解、増幅(例えば、PCR)等を伴ってもよい。また、液体媒体を形成するように、または被分析物を放出するように、固体試験サンプルを修飾することが有益であり得る。
試験サンプルは、一実施形態では、デバイスの感知ナノワイヤと流体連通しているマイクロ流体チャネルを通してデバイス上に導入される。別の実施形態では、試験サンプルは、ピペットを介して、またはロボットを介して、手動で導入される。ガス状標的が試験サンプル中に検出される一実施形態では、サンプルが環境内に流出しないように、サンプルはチャネル内に含有される。
本明細書で使用されるような「核酸」は、デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)の両方を指す。加えて、「核酸」という用語は、ペプチド核酸(PNA)、モルホリノ核酸、ロックド核酸(LNA)、ならびにグリコール核酸およびトレオロース核酸等の人工核酸類自体を包含する。
一実施形態では、PNAは、2−アミノエチル−グリシン結合が、概して、通常のホスホジエステル骨格に取って代わるDNA類似体である。メチルカルボニルリンカーが、天然ならびに非天然ヌクレオチド塩基をアミノ窒素におけるこの骨格に接続する。PNAは、非イオン性(無電荷)で、アキラル分子であり、加水分解(酵素的)開裂の影響を受けない。
本明細書で使用されるように、「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子、またはその免疫学的に活性な部分、すなわち、抗原結合部分を指す。免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分の実施例は、ペプシン等の酵素で抗体を処理することによって生成することができる、F(ab)およびF(ab’)断片を含む。本開示で使用することができる抗体の実施例は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、組み換え抗体、一本鎖Fvs(「scFv」)、親和性成熟抗体、一本鎖抗体、単一ドメイン抗体、F(ab)断片、F(ab’)断片、ジスルフィド結合Fv(「sdFv」)、および抗イディオタイプの(「抗Id」)抗体、および上記のうちのいずれかの機能的に活性なエピトープ結合断片を含むが、それらに限定されない。
本明細書で使用されるような「特異的結合パートナー」という語句は、特異的結合ペアの構成要素である。つまり、分子のうちの1つが、化学的または物理的手段を介して、第2の分子に対して特異的に結合する2つの異なる分子である。一実施形態では、「特異的結合パートナー」は、「固定化捕捉プローブ」としてデバイス上に存在する。一般的な免疫測定の抗原および抗体特異的結合ペアに加えて、他の特異的結合ペアは、ビオチンおよびアビジン、炭水化物およびレクチン、核酸二本鎖、エフェクターおよび受容体分子、補因子および酵素、酵素阻害物質および酵素、ならびに同等物を含むことができる。さらに対して特異的結合ペアは、元の特異的結合構成要素の類似体、例えば、被分析物類似体または1つ以上のアミノ酸位置の中の変異酵素、または変異/改変(すなわち、非相補的)ヌクレオチド配列である構成要素を含むことができる。免疫反応性特異的結合構成要素は、組み換えDNA分子によって形成されるものを含む、抗原、抗原断片、モノクローナルおよびポリクローナルの両方である抗体および抗体断片、ならびにそれらの錯体を含む。
特異的結合パートナーは、いったん試験デバイス上で固定化されると、「固定化特異的結合パートナー」または「固定化捕捉プローブ」と呼ばれる。固定化は、一実施形態では、APTES等のリンカー分子を通したものである。
核酸の実施形態では、特異的結合ペアは、「完全」または「非完全」となり得る。完全特異的結合ペアは、相互に相補的である2つのヌクレオチド配列を含む。1つの非完全特異的結合ペアの実施形態では、2つの核酸配列は、少なくとも1つの位置、または少なくとも2つの位置、または少なくとも3つの位置、または少なくとも4つの位置、または少なくとも5つの位置において非相補的である。例えば、2つの配列の間の不一致、または配列のうちの1つの中に欠損があり得る。核酸突然変異が、一実施形態では、互変異性、脱プリン反応、脱アミノ反応、鎖誤対合によって、または突然変異原(例えば、紫外線)によって引き起こされる。本発明は、一実施形態では、ドレイン電流(I)の違いによって、完全結合ペアと非完全結合ペアとを区別する。
一実施形態では、本発明は、ポイントオブケア診断デバイスとして使用される。ナノ電子バイオセンサは、再生可能な検出方式を含み、多数の被分析物(例えば、ペプチド核酸(PNA)、核酸、抗原、抗体、酵素、ホルモン等)を検出するように調節されることができる。一実施形態では、本明細書で提供されるデバイスは、特異的核酸分子(例えば、ウイルスRNAまたはDNA)を検出するために使用される。インフルエンザ、肝炎、HIV、およびHSVからのウイルスRNAは、一実施形態では、本明細書で提供されるデバイスおよび方法によって検出される。核酸(相補的核酸)に対して特異的な捕捉プローブが、感知ナノワイヤ表面においてナノワイヤFETデバイス上において固定化され、試験サンプルが、デバイス上に導入される。
一実施形態では、生体受容体捕捉プローブ(例えば、PNA)が、感知ナノワイヤ表面上へ固定化され、試験サンプルが上から導入される。標的分子(例えば、ウイルスRNA)は、試験サンプル中に存在する場合、固定化捕捉プローブとの特異的結合ペアを形成する。次いで、結合分子上の電荷から発散される電界が、感知ナノワイヤコンダクタンスを変調/改変するように連結される。ドレイン電流(I)の結果として生じた信号変化は、十分な感度を達成するために、内蔵式ナノワイヤトランジスタによって最小の寄生を伴って密接に増幅され、電子的に読み出される。
多重検出もまた、各個別感知ナノワイヤが独特の標的または疾患に対して特異的である異なる固定化捕捉プローブを含む複数のT−nwFETを用いて、容易に達成される。別の実施形態では、単一のデバイスは、多重検出を提供するために、単一の感知ナノワイヤ上に異なる捕捉プローブを含む。
非特異的結合および偽陽性を制御するために、一実施形態では、2ステップの特異的結合アプローチが実行される。例えば、一実施形態では、試験サンプルが、デバイス上に導入され、感知ナノワイヤと相互作用することが許容される。試験溶液が標的分子を含む場合、それは、特異的結合ペア錯体を形成するように、感知ナノワイヤ上に存在する固定化捕捉プローブに結合するであろう。次に、試験溶液が除去され、特異的結合ペア錯体に結合する付加的な結合試薬が、第2のレベルの特異性を提供するように導入される。これらの方法は、付加的な薬剤および混合ステップを必要とし、当業者によって実装されることができる。
一実施形態では、標的分子は、試験デバイス上にそれを導入する前に、最初に特異的に増幅される。例えば、ポリメラーゼ連鎖反応が、一実施形態では、デバイス上に試験サンプルを導入する前に試験サンプル中の核酸に実行される。別の実施形態では、各結合標的分子上の検出信号(例えば、電子電荷)が、結合標的分子(例えば、核酸またはタンパク質被分析物)の量および/または識別を決定する前に増幅される。
試験サンプルが1つ以上の標的分子を含む場合、それは、感知ナノワイヤ上に存在する1つ以上の固定化捕捉プローブ(すなわち、固定化特異的結合パートナー)を介してデバイスにハイブリッド形成するであろう。ハイブリッド形成に応じて、デバイスのコンダクタンスは、改変される。改変されたコンダクタンスは、結合事象が起こったことを表す。変化の程度はまた、いくつの結合事象が起こったかを示す。
一実施形態では、本発明のnwFETデバイスは、核酸標的分子を検出するために、例えば、診断分析においてウイルス核酸を検出するために使用される。この実施形態では、感知ナノワイヤ表面は、1つ以上の標的核酸に相補的である核酸分子、または1つ以上の標的核酸に相補的であるPNA固定化捕捉プローブで共有結合的に官能化される。次に、標的核酸、例えば、ウイルスRNA標的分子を含み得る試験サンプルが導入される(すなわち、図18のtにおいて)。一実施形態では、その補体への標的の結合および特異的結合ペアの形成時に、T−nwFET電流は、IblankからIdetectedまで増加する。
一実施形態では、試験サンプル中の標的分子は、その特異的結合パートナーに完全には相補的ではなく、したがって、非完全結合ペアが形成される。この実施形態では、特異的結合パートナーの核酸配列の間に少なくとも1つの違いがある。一実施形態では、非完全ペアは、2つの核酸分子を含み、1つの核酸配列は、第2の核酸配列と比較して不一致である欠失を有する。
別の実施形態では、本明細書で提供されるデバイスおよび方法は、タンパク質のアミノ酸配列の変動の検出を可能にする。一実施形態では、固定化捕捉プローブは、タンパク質およびタンパク質の突然変異型に結合する。例えば、第1のタンパク質は、一実施形態では、第2のタンパク質と比較して、アミノ酸突然変異を有する。この実施形態では、デバイスの電気的性質は、どちらの結合事象が起こるか(すなわち、突然変異体または非突然変異体が結合するかどうか)に応じて異なる。
1つの核酸の実施形態では、1つ以上の非標的核酸分子(雑音)または1つ以上の標的核酸分子(図18(上)の実線の曲線)のいずれか一方との塩基対不一致による小数の非特異的結合またはハイブリゼーションが存在する。この実施形態では、固定化捕捉プローブ(特異的結合パートナー)は、非相補的および/または変異配列を含む1つ以上の標的核酸分子を捕捉するよう非相補的であるように設計されている。
2つの異なる捕捉された核酸(すなわち、それぞれ異なる配列を有する2つの標的分子)の配列が、一実施形態では、種々の核酸二本鎖の融解温度によって区別される(すなわち、図18(上)の鎖線のトレース)。定常温度に達した後、一実施形態では、感知ナノワイヤ温度は、連続的および制御可能に上昇させられる(図18、下)。これは、次に、電流Idetected(またはいずれの標的もその補体/特異的結合ペア構成要素に結合されない場合はIblank)を増加させる。
融解分析に必要とされる必要な局所的加熱は、一実施形態では、感知ナノワイヤにごく接近した統合抵抗加熱器を使用して達成される(図19)。別の実施形態では、デバイスは、融解分析を実行するように加熱ブロック上に配置される。抵抗加熱器は、一実施形態では、1つ以上の従来の集積回路製造材料から構築される。例えば、加熱器を製造するために、チタン、白金、ニッケル、またはシリコン、あるいはそれらの組み合わせを使用することができる。
統合抵抗加熱器の構造および性能は、一実施形態では、有限要素シミュレーションを使用して設計される。一実施形態では、ナノワイヤデバイスの温度は、温度依存性nwFET漏出電流を測定することによって、加熱器の入力電流に対して較正される。
1つ以上の塩基対不一致を有する核酸二本鎖(例えば、RNA−PNA、RNA−RNA、DNA−DNA、DNA−RNA、およびDNA−PNA二本鎖)は、それらの完全に相補的な対応物の融解温度(Tm2)よりも低い融解温度(Tm1)を示す。同様に、異なるアミノ酸配列を有するタンパク質は、異なるタンパク質に結合するときに、異なる融解温度を示す。例えば、異なるアミノ酸配列を有する抗体は、一実施形態では、異なる解離定数で同じ抗原に結合し、したがって、異なる融解温度を示す。
融解分析中に非完全結合ペアが形成される一実施形態では、相補的二本鎖(図18の鎖線のトレース)の前にIblankレベル(図18の実線の曲線)付近に戻る前に、それぞれのT−nwFET Idetectedが中間レベルまで低減する。TにおけるIの低減は、その補体からの特異的標的配列の結合および除去を表す(すなわち、標的分子がもはや特異的結合ペアの中に存在しない)。これは、デバイスの再生ならびに標的分子のヌクレオチド配列の変動の検出を可能にする。
本明細書において提供されるデバイスは、複数の使用を可能にするように生成されてもよいが、デバイスは、ある状況下で交換される必要があってもよい。例えば、本発明のデバイスは、Iblankレベルが、分子/粒子の累積的汚染により、経時的にIdetectedに過度に近くなる場合、またはセンサ、加熱器、あるいは固定化捕捉プローブが繰り返しの使用後に(例えば、10〜100回後に)自然に磨滅された場合に、再利用可能ではない場合がある。
一実施形態では、固定化捕捉プローブからの標的核酸または標的タンパク質のデハイブリダイゼーションを可能にするように、すなわち、特異的結合ペア構成要素を分離するために、背景イオン強度および完全対非完全(例えば、不一致核酸鎖)結合ペアに強く依存する対イオン遮蔽電界が、nwFETデバイスに印加される。一実施形態では、検出方式全体の再生が実行される。
一実施形態では、完全な融解を確実にするために、感知ナノワイヤの温度は、Tm2をわずかに上回る(すなわち、完全補体のT)ように連続的に上昇させられ、次いで、安定させられる(図18、下)。一実施形態では、温度の安定化後に、全ての融解した核酸および残りの試験サンプル溶液を除去するために、洗剤による再生洗浄ステップが適用される(すなわち、図18のtにおいて)。次いで、感知ナノワイヤ温度が低下させられる。例えば、加熱ブロックが使用される場合、加熱ブロックはオフにされる。同様に、統合抵抗加熱器が使用される場合、これらは、感知ナノワイヤ温度を低下させるようにスイッチをオフにされる。温度の低下および特異的結合ペアの除去は、電流をIblankレベルに戻す。この工程中に、センサ電流は、Iblankにリセットするように監視される(図18、上)。最終的に、T−nwFETは、エネルギー消費を最小化するように、および後続の次の検出サイクルでの再利用のためにデバイスを準備するために、オフにされる(すなわち、図18のtにおいて)。
上記で提供されるように、一実施形態では、本明細書で提供されるマルチワイヤナノワイヤFETデバイスは、完全および非完全結合ペアの形成を可能にする。これらの種類の結合ペアを区別するために、例えば、固定化捕捉プローブへの相補的核酸の結合(すなわち、完全結合ペア)と、同じ固定化捕捉プローブへの非相補的核酸配列の結合(すなわち、非完全結合ペア)とを区別するために、一実施形態では、ある熱力学的因子が考慮される。別の実施形態では、これらの同じ因子は、同じ固定化捕捉プローブへの異なる配列を有する2つのタンパク質の結合(例えば、一方のタンパク質が他方と比較してアミノ酸突然変異を有する)を区別する時に、考慮される。
例えば、以下の因子は、融解分析が実行されてもよいかどうかを決定する際に有用である。
A.Tm1とTm2との間の十分な差(図18)。
B.加熱サイクル中の固定化(例えば、共有結合的に固定化された)プローブの熱安定性。
C.tからtまでの冷却中の核酸溶解物のそれに続く焼鈍または延伸がない。
因子Aに関して、完全に相補的であるか、または塩基対不一致を含む核酸二本鎖の熱安定性に基づくデータが存在する。完全に相補的な二本鎖と比較して、1塩基対不一致を有する二本鎖は、8〜10℃だけ低いTを有し得る。加えて、RNA−PNA二本鎖は、平均でDNA−PNA二本鎖よりも4℃だけ高いTを有するが、両方の二本鎖の種類は、不一致によってほぼ同じ量的Tを示すことが以前に示されている。その結果として、Tの違いは、同じ特異的結合パートナーへの完全補体結合と非完全補体結合とを区別するために利用可能である。これらの考慮はまた、同じ固定化捕捉プローブによって捕捉される様々な配列のタンパク質を取り扱うときにも適用可能である。
一実施形態では、結合は、完全に一致する17中15以上の塩基対を有するときに対して特異的である。そのような一致は、特異的病原体と宿主ゲノムとを区別するために十分である。一実施形態では、nwFETドレイン電流は、2塩基対不一致を有するオリゴヌクレオチド、または固定化捕捉プローブへの完全補体であるオリゴヌクレオチドと比較すると、単一の塩基不一致を有する感知ナノワイヤへのオリゴヌクレオチドの結合時と異なる。
核酸二本鎖についてのT値は、一実施形態では、最初に、最近傍熱力学的モデルを使用して推定され、後に、実験およびデバイス較正中に検証される。
因子BおよびCもまた、本発明によって満たされる。感知ナノワイヤ上への特異的結合パートナー(すなわち固定化捕捉プローブ)の共有結合固定化は、安定するべきであり、例えば、固定化捕捉プローブの解離が200℃以上の温度で起こる一方で、全ての目的とする特異的結合ペアのT値は<100℃である。加えて、たとえ感知ナノワイヤが冷却中に必要な延伸温度に達する場合があっても、この工程に必要な試薬が試験サンプル中に存在しないので、延伸は起こらない。
上記の理論的考慮に加えて、感知ナノワイヤ温度の制御も考慮されるべきである。ナノワイヤの周囲が、ジュール加熱を介して、局所加熱器(図17)または加熱ブロックによって温められるので、実際の標的分子検出の前に、同じサンプル溶液環境内の加熱器の入力電力に対して、ナノワイヤ温度を事前較正することができる。高い温度精度を必要とする用途(例えば、突然変異走査および遺伝子型決定のためのDNA融解分析)とは対照的に、完全二本鎖と非完全二本鎖とのTの十分に大きい差により、ここでの要件は、より緩和される(約数℃)ことに留意されたい。
検出方式の手順持続時間は、一実施形態では、ナノワイヤ温度傾斜および特異的結合ペア(例えば、核酸二本鎖、またはタンパク質・タンパク質錯体)解離速度の両方に依存する。前者は、加熱器(例えば、局所的統合加熱器)の加熱速度およびサンプル溶液体積によって決定される。後者は、特異的結合ペア融解速度によって管理される。再生洗浄ステップを含む熱サイクル全体は、一実施形態では、約10分続く(図18参照)。
一側面では、サンプル中のpHの変化を検出するための方法が提供される。一実施形態では、本方法は、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備えるnwFETデバイスとに関連付けられる基線ドレイン電流(I)を測定するステップを含み、感知ナノワイヤの第1の端部は、約10°から170°までの間の角度(例えば、約30°から150°までの間の角度、または約50°から100°までの間の角度)でナノワイヤFETに接続されてノードを形成する。ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続され、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される。感知ナノワイヤは、遊離アミノ基によって誘導体化される。本方法はさらに、感知ナノワイヤ上に試験サンプルを導入するステップと、サンプルの導入後にIの変化を測定するステップであって、Iの変化は、試験サンプルのpHの変化と関連付けられる、ステップとを含む。
さらに別の側面では、サンプル中の標的分子の存在または不存在を検出するための方法が提供される。一実施形態では、本方法は、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備えるnwFETデバイスと関連付けられる基線ドレイン電流(I)を測定するステップを含み、感知ナノワイヤの第1の端部は、約10°から170°までの間の角度(例えば、約30°から150°までの間の角度、または約50°から100°までの間の角度)でナノワイヤFETに接続されて、ノードを形成する。ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続され、ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続され、感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続される。感知ナノワイヤは、目的とする標的(被分析物)に対して特異的である複数の固定化捕捉プローブによって誘導体化される。本方法はさらに、感知ナノワイヤ上に試験サンプルを導入するステップと、サンプルの導入後にIの変化を測定するステップであって、Iの変化は、デバイスに結合する目的とする標的(被分析物)と関連付けられる、ステップとを含む。
(試験細片)
一実施形態では、本発明のT−nwFETは、バッテリ動作型または自家動力型の手持ち式デジタル計器(グルコースメーターに類似する)の内部に試験細片の形態で医療デバイスに組み込まれる。一実施形態では、試験サンプル(例えば、血液)の小滴が、マルチワイヤ構造を備える試験細片上に配置され、目的とする分子が試験サンプル中に存在したかどうかを決定するように、サンプルが塗布される前および後の電気的性質が比較される。例えば、一実施形態では、デバイスのドレイン電流(I)は、試験細片上へのサンプルの導入時に変更される。
(実施例)
本発明は、以下の実施例を参照することによって、さらに例示される。しかしながら、これらの実施例は、上記で説明される実施形態のように、例示的であり、決して本発明の範囲を限定するものとして解釈されないことに留意されたい。
特に指示がない限り、以下の実施例で使用された材料は、以下の方法および手次に従って調製された。
(デバイス設計および加工)
Si T−nwFETは、CMOS適合工程(図9)を使用して、シリコンオンインシュレータ(SOI)基板上に設計および加工された。10〜20Ohm−cmの抵抗率を有するP型SIMOX(注入酸素による分離)SOIウエハが、開始材料として使用された。各ウエハは、厚さ150nmの埋め込み酸化物(BOX)の上に、厚さ190nmのSOI層を有する。
SOI層は、最初に、50nmまで薄くされ、それに続いて、電子ビームリソグラフィによるTチャネルメサパターン形成を続けた。次いで、通常のリソグラフィを使用したPt/Tiリフトオフによって、ソース、ドレイン、およびSG(ベース)電極が形成された。露出Si領域が、反応性イオンエッチングによって除去され、その後に、金属・Si接点を焼結するために、450℃で10分間の高速熱焼鈍を続けた。
同じ幅のショットキー単一ワイヤFETセンサが、対照の目的で加工された。
仕上がった幅100nmのT−nwFETのAFM(図10、右上)およびSEM画像(図10、下)が、図10に示されている。加工されたSi T−nwFET(および同時加工された単一ワイヤFET)の電気的特性を測定した後、全てのデバイスは、pH感知または被分析物(標的分子)測定中の電解質との任意の相互作用からそれらを不動態化するように、(感知ナノワイヤ領域より上側を除いて)300nmのLPCVD窒化シリコンで覆われた。
(実施例1− Si T−nwFETデバイスの特性化)
nwFETチャネルのDC特性が測定された。デバイスは、長さ10μmおよび幅100nmの感知ナノワイヤおよびナノワイヤFETチャネルを含んだ。
結果は、0.2Vドレイン電圧における逆の閾値下傾斜S約294mV/10進を示した(図11)。加えて、ゲート電圧・ドレイン電流伝達特性が、ドレイン電圧の増加とともに左に偏移された(図11、上)。理論によって拘束されることを所望するわけではないが、偏移は、MOSFETにおけるドレイン誘発型障壁低下(DIBL)効果と同様である、ドレイン電位によるショットキー障壁の低減によるものと考えられた。したがって、オフ状態でのより高い最小ドレイン電流が得られた。
ベース電極(すなわち、感知ナノワイヤ)が浮動させられた時に、様々な基板ゲート電圧VSub(図11(左下)の挿入部分)を伴うソースおよびドレイン電極にわたった出力特性は、従来のショットキーnwFETのものと似ていた。これらのデータは、加工工程の基線完全性を立証した。
浮動しない様々なVを用いて、T−nwFET伝達特性、すなわち、I−VSubも抽出された(図11、左下)。Vが小さい(例えば、<0.5V)時に、T−nwFETは、通常のnwFETとして挙動し、Iは、ドレインからチャネルへ流入する。Vが増加させられる時に、Vもまた、電圧差(V−V)を低減するよう上昇させられるであろう。したがって、上記の方程式(2)によれば、Iは、ゼロまで減少し、最終的に負となる。
また、新規のT−nwFETにおける予測電流増幅が確認された。測定システムから様々な量のIを注入し、それに続いて、それらの誘導体を採取することによって、I−I特性が最初に得られた(図11、右下)。上記で論議されるように、dI/dI比を計算することによって、I挙動と対比した、結果として生じた増幅比が、適切にモデル化された(図11、右下)。より重要なことには、これらの増幅比は、上記の数値的アプローチによって誘導されるような抵抗値によって調整することができる。
大きい正のVSGが、Iを負に変えた(図12、左)。Iの絶対値もまた、図5で説明されるような負のVSGの下での値よりも小さかった(図12、右)。
予測電流増幅が、測定システムからISGを注入することによって確認された(図13、左)。100ほども大きいDC増幅因子(I/ISG)が達成された(図13、右)。
(実施例2− 従来のSi nwFETと比較したSi T−nwFETを用いたpH感知測定)
これらの研究で使用されたTチャネルデバイスは、上記で説明されるように加工された。従来のナノワイヤおよびTチャネルナノワイヤデバイスのSEM画像が図14で提供される。
水素イオン濃度(またはpH)を検出するために、感知Siナノワイヤ表面が最初に、露出アミノ基(−NH)を形成するように、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)分子で官能化された(図6)。これらの基は、プロトン化または脱プロトン化反応を受ける、水素イオンの受容体の役割を果たす。周囲pHの増加は、ナノワイヤ表面上の負電荷密度を増加させ、したがって、ナノワイヤコンダクタンスを変化させる。
実際の感知動作中に、SG表面上の周囲pH変動が、そのコンダクタンス、したがって、ISGを直接変化させるように、VSGバイアスが固定された。次いで、中間ノードにおける電位が変調された。これは、次に、ショットキー障壁高さおよび/または幅の変調をもたらし、横断して流れた搬送波を調節した。したがって、トランジスタでのように、増幅が達成された。これらの提案された帯域プロファイルは、デバイスシミュレーションを用いて確認されている(図7)。高い利得を達成するために、感知ナノワイヤおよびチャネル中間ノードの両方の寸法は、ナノスケール寸法、すなわち、本明細書で説明されるデバイスに提供される寸法を有するべきであることに留意されたい。
(従来のSi nwFETとの比較)
Si T−nwFETの感知挙動が、同時加工されたSi nwFETと比較された。2つの組織の画像が図14で提供される。T−nwFETの中の感知ナノワイヤ(感知ゲート)が、窒化シリコン層で不動態化されなかった一方で、デバイスの残りの部分は不動態化された。単一のワイヤデバイスは、窒化シリコンで不動態化されなかった。両方のデバイスは、2%APTESを伴うエタノール中で1時間浸漬され、次いで、エタノールで数回洗い流された。次いで、デバイスは、オーブンの中で100℃にて10分間焼成された。フルオレセインイソチオシアネート(FITC)結合を用いて、安定したAPTES表面官能化が調べられた(図15、左)。
T−nwFETによる、変化する周囲pHのサンプルリアルタイム測定が、図15の右で表示されている。ドレイン電流(すなわち、出力信号)が、増加するpH値とともに減少した。理論によって拘束されることを所望するわけではないが、出力信号と増加するpH値との間の関係は、VSGおよびVBG−Sバイアスの組み合わせに依存すると考えられる。
新規のT−nwFETと同時加工されたnwFETとの間の客観的比較のために、出力信号が抽出され、種々のVSG、VDS、および/またはVBGバイアスの組み合わせのpH値に対して描画された(図16)。各実線は、T−nwFETからのIデータを同じバイアスの組み合わせと結び付けた。鎖線は、代替として、nwFETからのI値を融合した。両方のデバイスは、6から10までの間の周囲のpH変化を追跡することが可能であった。
従来のnwFETと比較して、7から49倍だけ高い感度が、新規のT−nwFETにおいて得られた。感度値が、図16の傾斜から抽出された。検出感度の観点から、VSGはVよりも感度が高いパラメータであることが観察された。
(実施例3− T−nwFETのバルク感知性能)
この研究では、新規のT−nwFETのバルク感知性能が、同時加工されたショットキーI−nwFET(すなわち、単一チャネルナノワイヤ)の感知性能に対して調べられた。光強度が全体を通して一定にとどまるであろうという仮定の下で、プローブステーション顕微鏡光の検出が、研究のために選択された。I−nwFET全体が保護されていなかった一方で、Teflon金型でソースおよびドレインナノワイヤチャネルならびにショットキー接点を遮蔽することによって、T−nwFETの中の感知ナノワイヤのみが露出された。光が、最初に、約1.5秒間オフにされ、次いで、オンにされ、バイアス電圧が、各照明条件で0.6秒間、試験用デバイスに印加された。
(I−nwFETについて)ならびにIおよびI(T−nwFETについて)のリアルタイム測定が、図15に示されるように行われた。入射光が固定VおよびVにおけるナノワイヤ抵抗を低減するため、光があるI−nwFET Iレベルは、暗い場合よりも高かった。しかしながら、T−nwFET IおよびIレベルは、反対の傾向を示した。これは、Rが照明とともに低減するが、電位差(V−V)がさらにもっと低下し、それが、次に、(V−V)降下を誘発すると理解することができる。全ての端子電圧が全体を通して固定されるため、IおよびIの両方は、(1)および(2)に従って減少させられるべきである。
公平な比較のために、I−およびT−nwFETのそれぞれのバイアス電圧は、照明によるI−nwFETでの|ΔI|(90nA)の量がT−nwFETでの|ΔI|(47〜75nA)と同様であるように選択された。そうすることで、感知ナノワイヤのみが照射されたため、T−nwFETでの結果として生じた強化|ΔI|(2.3μA)を、(31〜49の)固有の増幅によって解明することができる。これらの抽出された電流値および対応する電圧バイアスは、以下の表3(事例AおよびC)に記載される。
加えて、2つの関連事例もまた、さらなる洞察を得るように一覧にされている。事例Bでは、VおよびVSubを上昇させることによって、I−nwFETでのより大きい|ΔI|を得ることができたが、事例C(すなわち、より低い感度)と比較して、大幅なIの増加を達成した。T−nwFETでのソースおよびドレインナノワイヤチャネルならびにショットキー接点もまた、事例Dで照射された時に、|ΔI/ΔI|比は、同じ端子電圧を伴う事例Cと対比して低減された。理論によって拘束されることを所望するわけではないが、これは、結果として生じた|ΔI|を低下させる、R(およびR)低減によって説明することができる。最終的に、同じショットキー接点が、対照I−nwFETおよび新規のT−nwFETの両方の中の感知ナノワイヤに作製されたため、上記の増幅効果を、ショットキー障壁修正機構(J.Zhou et al.(2009).Appl.Phys.Lett.,vol.94,pp.191 103)と区別することができる。
(実施例4− 従来のSi nwFETと比較したSi T−nwFETを用いた無標識前立腺特異抗原(PSA)検出)
これらの研究で使用されたTチャネルデバイスは、上記で説明されるように加工された。従来のナノワイヤおよびTチャネルナノワイヤデバイスのSEM画像、ならびにデバイスの図案描写が、それぞれ、図13および図17で提供される。
Siナノワイヤ表面が、アミノ基(−NH)を形成するように、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)分子で官能化された(図6)。
理論によって拘束されることを所望するわけではないが、ナノワイヤ加工における技術的改良は、T−nwFET性能を比例的に、かつ潜在的に超直線的に強化するべきであると考えられる。
(実施例5− H1N1およびH5N1の検出)
これらの研究で使用するための単一および多重チャネルデバイスは、上記で説明されるように加工される。
PNA(TCACTGCAAACTCATGG(配列番号1)およびAGAAGGCCAATCCAGTC(配列番号2))が、N末端上にアルデヒドを伴う捕捉プローブとして、それぞれ、H1N1およびH5N1に合成される。これらの2つの配列は、大表面検出プラットフォームを使用してマイクロ流体デバイスの中のH1N1およびH5N1の結合を区別するために、以前に使用されてきた。PNAプローブは、市販のAPTESリンカー分子を介して、感知ナノワイヤ表面上に共有結合的に固定化される。したがって、ウイルス核酸(例えば、RNA)上の負電荷が、それらの無標識検出を可能にすることができる。
各PNA捕捉プローブは、以下についてウイルス標的配列を検出するように、感知ナノワイヤ上に別々に固定化される。
H1N1:(5’−ATGTAGGACCATGAGTTTGCAGTGAGTAGAAGGICACATTCTGGATTGCC−3’、配列番号3)および
H5N1(5’−GAGGTCATTGACTGGATTGGCCTTCTCCACTATGTAAGACCATTCCGGCA−3’、配列番号4)。
随意に、それらの成功した固定化を確認するために、蛍光標識された相補的核酸分子(すなわち、配列番号3または配列番号4の配列を有する蛍光標識された分子)が、デバイス上に導入され、それに続いて、結合を可視化するように共焦点顕微鏡法が続く。
2つの蛍光標識されていない標的配列が、検出感度および特異性を決定するように、異なる比で混合される。低イオン強度溶液が、試験デバイスへの結合のために使用される。次いで、デバイスの電気的性質が測定される。溶液は、マイクロ流体工学を用いて、または液滴あるいはピペットによって手動でのいずれかで導入される。
次いで、センサ(単一ワイヤまたはマルチワイヤセンサのいずれか一方)は、所望の熱サイクルを実装する良好な温度制御状態において、実験室ホットプレートの上に配置される(図17、下)。ウエハ部品が非常に熱伝導性であるため、センサ温度は、ホットプレート表面の温度に近くなるはずである。次いで、I−nwFETまたはT−nwFET感知ナノワイヤの温度が、温度依存性I−nwFETまたはT−nwFET漏出電流を測定することによって、ホットプレート測定値に対して較正される(その上の緩衝溶液の液滴を用いて)。
次に、H1N1およびH5N1のウイルスRNA標的配列、例えば、上記で提供される配列が、デバイス上に導入される。各標的分子は、その特異的結合パートナーに完全に相補的である。加えて、少なくとも1つまたは2つの不一致を有するウイルスRNA配列が、非完全結合ペアを形成するように導入される。センサ電流が、RNA緩衝溶液の導入および図17(上)のような後続の温度上昇中に監視される。電流降下が、緩衝溶液中の不一致RNAの単なる存在とともに、Tm1において起こるであろうと予期される。そうでなければ、同様の変化が完全相補的RNAのみとともに、Tm2において起こるはずである。したがって、不一致および相補的RNAは、ウイルス分析の感度および特異性を決定するように、異なる比で同じ緩衝溶液に混合される。
次に、ナノワイヤは、わずかにTm2以上に加熱され、その後に、洗剤による再生洗浄ステップが続く。センサ電流は、任意の跳ね返りまたはIblankレベルシフトについて監視される。
本願の全体を通して引用される全ての文書、特許、特許出願、出版物、製品説明、およびプロトコルは、あらゆる目的で、それらの全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。
本明細書で図示および論議される実施形態は、当業者に、本発明を作製および使用するために公知である最良の方法を教示することのみを目的としている。本発明の上記の実施形態の修正および変化例は、上記の教示を踏まえて当業者によって理解されるように、本発明から逸脱することなく可能である。したがって、請求項およびそれらの同等物の範囲内で、本発明は、具体的に説明されるような方法以外に実践されてもよいことが理解される。

Claims (9)

  1. 被分析物の存在または不存在を検出するための方法であって、前記方法は、
    ナノワイヤ電界効果トランジスタ(nwFET)デバイスと関連付けられた基線ドレイン電流(I)を決定することであって、前記nwFETデバイスは、第1の端部および第2の端部を有する感知ナノワイヤと、第1の端部および第2の端部を有するナノワイヤFETとを備え、前記感知ナノワイヤおよび前記ナノワイヤFETは、各々、少なくとも1つの半導体材料を備え、前記感知ナノワイヤの第1の端部は、前記ナノワイヤFETに接続されてノードを形成しており、前記ナノワイヤFETの第1の端部は、ソース電極に接続されており、前記ナノワイヤFETの第2の端部は、ドレイン電極に接続されており、前記感知ナノワイヤの第2の端部は、ベース電極に接続されており、前記ナノワイヤFETは、前記ナノワイヤFETを覆う堆積された層で不動態化されており、前記感知ナノワイヤは、複数の固定化捕捉プローブで誘導体化されている、ことと、
    前記nwFETデバイス上に試験サンプルを導入することであって、前記nwFETデバイスの前記感知ナノワイヤは、関心の被分析物に対して特異的な前記固定化捕捉プローブで誘導体化されており、前記関心の被分析物は、オリゴヌクレオチド、核酸、タンパク質、ペプチド、抗原、抗体、またはその断片のうちの1つ以上である、ことと、
    前記試験サンプルの導入後の前記Iを測定することであって、基線からの前記Iの変化は、前記nwFETデバイスに結合する前記関心の被分析物と関連付けられる、ことと
    を含む、方法。
  2. 前記ソース電極に対して前記ドレイン電極と前記ベース電極との両方に正のバイアスをかけることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ドレイン電極は、前記ベース電極に対して正のバイアスをかけられる、請求項1に記載の方法。
  4. バイアス電圧が前記ドレイン電極および前記ベース電極に印加されることにより、前記基線ドレイン電流は、低下させられる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ベース電極は、前記ソース電極に対して負のバイアスをかけられる、請求項1に記載の方法。
  6. 前記試験サンプルは、電解質溶液または生理学的サンプルである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記生理学的サンプルは、血液サンプルである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記関心の被分析物は、インフルエンザRNAまたは前立腺特異抗原(PSA)である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記堆積された層は、窒化物層である、請求項1に記載の方法。
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