JP6310361B2 - 黒色塗装金属板 - Google Patents
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本発明で用いる金属板としては、プレコートメタルの原板として用いられるものであれば特に限定されるものではない。例えば、非めっき冷延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板(GI)、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA)、電気亜鉛めっき鋼板(EG)等の鋼板の他、アルミニウム板およびチタン板等を挙げることができる。これらの中でも、溶融亜鉛めっき鋼板(GI)、電気亜鉛めっき鋼板(EG)、アルミニウム板、およびチタン板が好ましい。
上記金属板の少なくとも片面に積層される黒色皮膜は、黒鉛及び黒鉛以外の黒色顔料が含まれた黒色樹脂組成物から形成される。黒色樹脂組成物の全固形分100質量%中、黒鉛及び黒鉛以外の黒色顔料(固形分)の合計含有量が40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。黒鉛及び黒鉛以外の黒色顔料の合計含有量が40質量%を超えると、黒色金属板の曲げ加工性が低下するおそれがある。また、黒鉛及び黒鉛以外の黒色顔料の合計含有量が8質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。
黒鉛は、特に限定されるものではなく、鱗状黒鉛粉、鱗片状黒鉛粉、膨張化黒鉛粉、熱分解黒鉛粉などを用いることができる。黒鉛の質量平均粒子径は0.5〜5μmであることが好ましい。質量平均粒子径が0.5μm未満であると耐摩耗性が不十分となるおそれがあり、質量平均粒子径が5μmを超えると黒色皮膜に欠陥が生じ、曲げ加工性が低下する。また、黒鉛は、市販のものを用いてもよく、例えば、日立化成社製ヒタゾル(登録商標)GA−242B、日立化成社製ヒタゾル(登録商標)GA−651G、日立化成社製ヒタゾル(登録商標)GA−362Gなどが挙げられる。
また、黒鉛には黒色顔料としての役割もあるため、黒色樹脂組成物に黒鉛を含有すると、黒色皮膜は黒くなる。しかし、黒色樹脂組成物に黒鉛だけを含有させても、黒色皮膜表面の黒色度は不十分であり、灰黒色を呈するため、黒色樹脂組成物にはさらに黒鉛以外の黒色顔料も含めている。黒鉛以外の黒色顔料の例としては、カーボンブラック、鉄黒等の無機系顔料、アニリンブラック、ニグロシン等の有機系顔料が挙げられ、中でもカーボンブラックが好ましい。市販されている黒鉛以外の黒色顔料としては、カーボンブラックと水溶性スチレンアクリル樹脂からなる「SAブラックDY−6」(御国色素社製)、カーボンブラックと水溶性アクリル樹脂からなる「AFブラックE−2B」(大日精化工業社製)等が挙げられる。
黒色樹脂組成物は、通常、該組成物で形成される黒色皮膜中に黒鉛及び黒鉛以外の黒色顔料を固定するためのバインダー樹脂を含む。バインダー樹脂は、黒色樹脂組成物の全固形分100質量%中、50質量%以上(より好ましくは60質量%以上)、好ましくは80質量%以下(より好ましくは75質量%以下)含まれることが好ましい。バインダー樹脂の含有量が50質量%未満では、黒色塗装金属板の曲げ加工性が低下するおそれがある。また、バインダー樹脂の含有量が50質量%未満では、皮膜の造膜性が低下し、黒色顔料の固定が不十分になったり、塗布ムラが生じて外観上の問題を招いたりするおそれもある。一方、バインダー樹脂の含有量が80質量%を超えると、相対的に黒色顔料の含有量が減少するため、十分な黒色度が得られないおそれがある。
水分散ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂が水媒体中に分散された水性分散体であり、水分散ポリエステル樹脂を構成するポリエステル樹脂は、多価カルボン酸とグリコールを重縮合して得られるものである。
水分散ポリウレタン樹脂としては、特開2005−199673号公報に記載されている酸価が10〜60mgKOH/gのカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂を好適に用い得る。このカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂は、カルボキシル基を有するポリオールを必須的に用いて合成されるポリウレタン樹脂の水性分散体である。原料としては、1,4−シクロヘキサンジメタノール、平均分子量400〜4000程度のポリテトラメチレングリコール、ジメチロールプロピオン酸等のカルボキシル基を有するポリオール等のポリオール成分と、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等のイソシアネート成分が用いられる。鎖延長剤は、エチレンジアミン等のポリアミン類が好ましい。
バインダー樹脂を架橋するために、黒色樹脂組成物に架橋剤を加えてもよい。反応性の点からはエポキシ系架橋剤が好ましく、ソルビトールポリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル類や、ポリグリシジルアミン類等が挙げられる。このようなエポキシ系架橋剤としては、DIC社製のエピクロン(登録商標)CR75やCR5L等が入手可能である。架橋剤は、黒色樹脂組成物の全固形分100質量%中、0.5〜10質量%とすることが好ましく、1〜5質量%とするのがより好ましい。
黒色樹脂組成物は、さらにコロイダルシリカを含有することが好ましい。これにより、黒色顔料を黒色皮膜中で良好に固定でき、また得られる黒色金属板の耐食性や硬度を向上させることができる。このメカニズムの詳細は不明であるが、腐食環境下においてコロイダルシリカが溶解、溶出して、pHの緩衝作用や不動態皮膜形成作用が生じることに起因すると推測される。さらに、コロイダルシリカを含有させると、黒色樹脂組成物の塗布・乾燥時のはじき防止などにも効果が認められる。
黒色樹脂組成物は、さらにシランカップリング剤を含有していてもよい。シランカップリング剤を含有させることによって、黒色皮膜と金属板との密着性を高めることができる。シランカップリング剤としては、末端にグリシドキシ基を有するシランカップリング剤が好ましく、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランなどが挙げられる。なお、シランカップリング剤は、市販品を用いてもよく、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン「KBM403」(信越化学工業社製)などが挙げられる。
薄型テレビなどの家電分野では、黒色金属板に複雑なプレス加工などが実施される場合が多く、黒色金属板への要求性能として加工性が求められる。そのような場合には、黒色樹脂組成物に水系のワックスを添加することにより、黒色皮膜へ潤滑性を付与して加工性の向上を図ることができる。ワックスとして工業的に好ましいのは、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、変性ワックス、エチレンやプロピレンとの共重合系ワックス、エチレン系共重合ワックスで、これらの酸化物、および、カルボキシル基を付与した誘導体等、また酸基を付与したパラフィン系ワックス、カルナバワックス等である。市販品としては、三井化学社製の「ケミパール(登録商標)W700」、「ケミパール(登録商標)W950」、「ケミパール(登録商標)W900」などのポリエチレンワックスが挙げられる。ワックスは、黒色樹脂組成物中の全固形分100質量%中、0.5質量%以上10質量%以下が好ましく、2質量%以上、5質量%以下がより好ましい。0.5質量%未満であると、黒色皮膜表面に潤滑性が十分に付与されないため、耐摩耗性が不十分となるおそれがあり、10質量%を超えると黒色皮膜表面への潤滑性の付与効果が飽和するおそれがある。
黒色樹脂組成物は、さらにチクソトロピック剤を含有していてもよい。チクソトロピック剤は、例えば、ベントナイト、炭酸カルシウム、カオリン、クレー等のフィラー、重合アマニ油、ひまし油ワックス、ポリオレフィン、シリカゲル、アルミニウム有機酸塩、セルロース、アマイドワックス類、後述のポリアミド系チクソトロピック剤などを用いることができる。
チクソトロピック剤は、組成物100質量%中、0.05質量%以上5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上、2質量%以下がより好ましい。0.05質量%未満であると、黒色樹脂組成物の低せん断速度領域の粘度が十分に高くならないため、塗装直後に均一であるウェット膜を乾燥後まで均一な状態に保持することが困難となり、ウェット膜が流動してしまい、金属板表面に黒色皮膜が存在しない部位が生じるおそれがある。
本発明における黒色皮膜は、上述した金属板の片面または両面に、上記黒色樹脂組成物を所定の乾燥膜厚になるよう塗布し、乾燥させることにより形成することができる。黒色皮膜は、乾燥膜厚で1.7μm以上(好ましくは2.0μm以上、より好ましくは2.5μm以上)であり、6.0μm以下(好ましくは5.0μm以下、より好ましくは4.5μm以下)である。黒色皮膜の膜厚が1.7μm未満であると、耐摩耗性が不十分となる。また、黒色皮膜の膜厚が1.7μm未満であると、黒色皮膜表面の黒色度、ひいては得られる黒色金属板の黒色度が不十分になり、灰黒色を呈することになる。一方、黒色皮膜の膜厚が6.0μmを超えると、黒色度には優れるものの、黒色度のさらなる向上効果は得られにくくなる一方、塗装や乾燥にかかる時間が長くなり、製造コストが上がることになる。また、黒色皮膜の膜厚が厚すぎると、例えば薄型テレビなど家電分野で使用する際に要求される導電性を達成できない場合もある。黒色皮膜は、1層のみでも複数層積層したものでもよい。
金属板と黒色皮膜との間にプライマー層を備え、黒色皮膜をトップコート層とすることが好ましい。プライマー層を備えることによって、耐食性が向上する。プライマー層を形成するプライマー層形成用樹脂組成物における好適な構成、製法などは、黒色樹脂組成物での記載と同一となるため、説明を省略する。ただし、プライマー層形成用樹脂組成物においては、黒色顔料は必須成分ではないが、黒色顔料を含むことが好ましく、黒鉛以外の黒色顔料を含むことがより好ましい。
以下では、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を示すものとする。
分光光度計(日本電色工業社製「Spectro Color Meter SQ2000」)を用いて、黒色皮膜表面のL値を測定し、得られたL値を下記式に基づいて変換したL*値により黒色度を評価した。
L*=1.3632L−3.5904
◎:L*≦25
○:25<L*<30
×:L*≧30
砂消しゴム6mm径を摺動試験装置にセットし、黒色皮膜表面に荷重1.6Nをかけながら、摺動距離約26mmを往復させ、下記基準で目視判断した。
◎:100往復後でも素地金属の露出が全く認められない
○:51〜100往復で素地金属が露出
×:50往復以下で素地金属が露出
供試材(黒色金属板)について、JIS Z2371に基づく塩水噴霧(噴霧時間8時間)、休止16時間を1サイクルとする塩水噴霧試験を5サイクル実施した。その後、供試材表面における白錆の発生状況を観察し、下記基準で評価した。
◎:白錆の発生率が10%以下である
○:白錆の発生率が10%を超えているが、20%以下である
×:白錆の発生率が20%を超えている
供試材について、常温で3T曲げを行った後に、テープ剥離試験(使用したテープ:ニチバン社製セロテープ(登録商標)No.405)を実施して、曲げ部(両端部10mmを除く)における塗膜剥離の発生状況を観察し、下記基準で目視判断した。
○:テープ剥離なし
×:テープ剥離あり
新東科学社製HEIDON表面性測定試験機(TYPE;14D)を用いて、下記条件で、黒色皮膜表面上に、SUSボールを一定荷重で加圧しながら摺動させて黒色皮膜表面の動摩擦係数を算出した。
試験荷重:500g
摺動速度:100mm/min
摺動距離:40mm
試験回数:室温で3回(3回の平均値で評価)
摺動冶具:SUSボール10mmφ
(下地処理金属板の作製)
まず、イオン交換水2833質量部に、酸性コロイダルシリカ(日産化学工業社製「スノーテックス(登録商標)O」;固形分濃度20%)150質量部と重リン酸アルミニウム(米山化学社製;固形分濃度50%)7.5質量部とを加え、これにポリアクリル酸(日本純薬社製ジュリマー(登録商標)AC−10−LP;固形分100%)0.3質量部を添加して、下地処理組成物溶液(固形分濃度1.2%)を調製した。
<ポリエステル樹脂含有黒色樹脂組成物の調製及び黒色皮膜の塗布>
ベース樹脂として、Tg40℃、Mn20,000の水分散ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロナール(登録商標)MD−1100、固形分30%)、黒鉛(日立化成社製ヒタゾル(登録商標)GA−242B、質量平均粒子径2μm、固形分32%)、カーボンブラック(御国色素社製SAブラックDY−6、固形分30.5%)、コロイダルシリカ(日産化学工業社製スノーテックス(登録商標)XS、固形分20%)、エポキシ系架橋剤(DIC社製エピクロンCR75)、シランカップリング剤(信越化学工業社製「KBM403」、固形分100%)、ポリエチレンワックス粒子(三井化学社製「ケミパール(登録商標)W−700」、固形分40%、平均粒子径1μm)、ポリアミド系チクソトロピック剤(楠本化成社製ディスパロンAQ−607、固形分15%)を順次添加し、黒色樹脂組成物を調整した。各成分の配合比は、固形分換算で、ポリエステル樹脂41.8〜79.3%、黒鉛0〜40%、カーボンブラック0〜20%、コロイダルシリカ5%、エポキシ系架橋剤2%、シランカップリング剤5%、ポリエチレンワックス粒子3.5%、ポリアミド系チクソトロピック剤0.2%となるように配合した。上記黒色樹脂組成物をイオン交換水で希釈して固形分濃度10%に調整し、ディスパー攪拌機で700rpm×10分攪拌した後、下地処理が施されたEG原板上にバーコーターにて乾燥膜厚が1.2〜2.8μmとなるように塗布し、板温90〜100℃(炉温200℃×12秒)で加熱乾燥して黒色皮膜を備えた金属板を得た。
<ポリウレタン樹脂含有黒色樹脂組成物の調製及び黒色皮膜の塗布>
撹拌機、温度計、温度コントローラーを備えた内容量0.8Lの合成装置にポリオール成分として保土ヶ谷化学工業社製ポリテトラメチレンエーテルグリコール(平均分子量1,000) を60部、1,4−シクロヘキサンジメタノールを14部、ジメチロールプロピオン酸を20部仕込み、さらに反応溶媒としてN−メチルピロリドン30.0部を加えた。イソシアネート成分としてトリレンジイソシアネートを104部仕込み、80〜85℃に昇温し5時間反応させた。得られたプレポリマーのNCO含有量は、8.9%であった。さらにトリエチルアミン16部を加えて中和を行い、エチレンジアミン16部と水480部の混合水溶液を加えて、50℃で4時間乳化し、鎖延長反応させてカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂水性液を得た(不揮発性樹脂成分29.1%、酸価41.4)。
<ポリエステル樹脂含有黒色樹脂組成物の調製及び黒色皮膜の塗布>
No.1〜18と同様に黒色樹脂組成物を調整した。各成分の配合比は、固形分換算で、ポリエステル樹脂46.8〜66.8%、黒鉛15%、カーボンブラック7.5%、コロイダルシリカ0〜20%、エポキシ系架橋剤0〜6%、シランカップリング剤0〜7%、ポリエチレンワックス粒子0〜10%、ポリアミド系チクソトロピック剤0.2%となるように配合した。上記黒色樹脂組成物をイオン交換水で希釈して固形分濃度10%に調整し、ディスパー攪拌機で700rpm×10分攪拌した後、下地処理が施されたEG原板上にバーコーターにて乾燥膜厚が1.8〜4.0μmとなるように塗布し、板温90〜100℃(炉温200℃×12秒)で加熱乾燥して黒色皮膜を備えた金属板を得た。
<プライマー層形成用樹脂組成物の調製及びプライマー層の塗布>
上記製法で得られたカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂水性液に、コロイダルシリカ(日産化学工業社製スノーテックス(登録商標)XS、固形分20%)、エポキシ系架橋剤(DIC社製エピクロンCR75)、シランカップリング剤(信越化学工業社製「KBM403」、固形分100%)、カーボンブラック(御国色素社製SAブラックDY−6;固形分30.5%)を順次添加し、プライマー層形成用樹脂組成物を調整した。各成分の配合比は、固形分換算で、カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂66〜91%、カーボンブラック0〜15%、コロイダルシリカ1〜20%、エポキシ系架橋剤0〜2%、シランカップリング剤4%となるように配合した。上記プライマー層形成用樹脂組成物をイオン交換水で希釈して固形分濃度10%に調整し、ディスパー攪拌機で700rpm×10分攪拌した後、下地処理が施されたEG原板上にバーコーターにて乾燥膜厚が0.5〜1.3μmとなるように塗布し、板温60〜70℃(炉温170℃×7秒)で加熱乾燥してプライマー層を備えた金属板を得た。ただし、No.51及びNo.52の金属板についてはプライマー層を作製しなかった。
No.1〜18と同様に黒色樹脂組成物を調整した。各成分の配合比は、固形分換算で、ポリエステル樹脂59.8%、黒鉛15%、カーボンブラック7.5%、コロイダルシリカ5%、エポキシ系架橋剤4%、シランカップリング剤5%、ポリエチレンワックス粒子3.5%、ポリアミド系チクソトロピック剤0.2%となるように配合した。上記黒色樹脂組成物をイオン交換水で希釈して固形分濃度10%に調整し、ディスパー攪拌機で700rpm×10分攪拌した後、下地処理が施され、かつ、プライマー層が積層されたEG原板上にバーコーターにて乾燥膜厚が1.8μmとなるように塗布し、板温90〜100℃(炉温200℃×12秒)で加熱乾燥して黒色皮膜及びプライマー層を備えた金属板を得た。ただし、No.51及びNo.52の金属板については、下地処理が施されたEG原板上にバーコーターにて乾燥膜厚が3.6〜5.4μmとなるように黒色樹脂組成物のみを塗布し、板温90〜100℃(炉温200℃×12秒)で加熱乾燥して黒色皮膜のみを備えた金属板を得た。
Claims (4)
- 金属板の少なくとも片面に、膜厚1.7μm以上6.0μm以下の黒色皮膜が積層された黒色塗装金属板であって、
上記黒色皮膜を形成する黒色樹脂組成物には、黒鉛、黒鉛以外の黒色顔料及び架橋剤が含有されており、上記黒色樹脂組成物の全固形分100質量%中、黒鉛の含有量が15質量%以上であり、黒鉛以外の黒色顔料の含有量が5質量%以上であり、
上記黒色皮膜表面のL*値が30未満であり、かつ、上記黒色皮膜表面の動摩擦係数が0.20以下である
ことを特徴とする黒色塗装金属板。 - 上記黒色樹脂組成物の全固形分100質量%中、黒鉛及び黒鉛以外の黒色顔料の合計含有量が40質量%以下である請求項1に記載の黒色塗装金属板。
- 上記黒色樹脂組成物に、さらにワックスが含有されている請求項1又は2に記載の黒色塗装金属板。
- 上記金属板と上記黒色皮膜との間にプライマー層を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の黒色塗装金属板。
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