JP6310323B2 - 液体封入式防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のエンジンマウント等に使用される液体封入式防振装置に関する。
エンジンマウント等に使用される液体封入式防振装置として、インシュレータとダイアフラムとで囲まれて形成された液室を主液室と副液室とに仕切る仕切部材を備え、当該仕切部材が、主液室と副液室とを連通させる液流路(オリフィス)と、主液室からの圧力を受けて変形することで主液室からの圧力を副液室に伝達する可動膜と、可動膜の周囲部分を支持する膜支持部とを備えた構成の液体封入式防振装置が知られている(特許文献1等参照)。
特開2005−36850号公報
しかしながら、上述した液体封入式防振装置では、支持部材で支持される周囲部分が複雑な形状に形成された可動膜を必要とするため、可動膜の製造コストが高くなる。
本発明は、可動膜の製造コストを低減可能な液体封入式防振装置を提供する。
本発明に係る液体封入式防振装置は、液体を収容する液室を内側に備えたケースと、液室を主液室と副液室とに仕切る仕切部材とを備え、主液室及び副液室は、容積可変に構成され、仕切部材は、円筒状の圧力調整部と、主液室と副液室とを連通させる液流路とを備え円筒状の圧力調整部は、一端が主液室に連通して他端が行き止まりとなる一端開口他端有底の円筒形溝に形成された主液室側液体滞留室と、他端が副液室に連通して一端が行き止まりとなる他端開口一端有底の円筒形溝に形成された副液室側液体滞留室と、円筒形溝に形成された主液室側液体滞留室と円筒形溝に形成された副液室側液体滞留室との間に設けられて主液室側液体滞留室と副液室側液体滞留室とを仕切る円筒形状膜により形成され、主液室側液体滞留室から圧力を受けて変形することで主液室からの圧力を副液室側液体滞留室を介して副液室に伝達する可動膜と、副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝の溝壁により形成されて可動膜が変形した際に当該可動膜と接触して当該可動膜の所定量以上の変形を規制するストッパーと、を備えたので、可動膜を簡単な構成とでき、可動膜の製造コストを低減できる。
また、主液室側液体滞留室を形成する円筒形溝、副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝、可動膜を形成する円筒形状膜、ストッパーを形成する円筒形溝の溝壁が、ケースの中心軸に沿って延長する同軸の円筒形溝、円筒形状膜により形成されたので、可動膜とストッパーとの衝突方向が液体封入式防振装置の振動しやすい方向と直交する方向となるため、感度が低い方向で可動膜が主液室側液体滞留室からの液圧を受けることになり、振動伝達率を小さくでき、また、可動膜とストッパーとの衝突による衝撃力が、ベクトル相殺によって相殺されて、衝撃力が車体に振動として伝わりにくくなる。
また、仕切部材は、円筒状の圧力調整部の内周面を支持する内側支持体と、円筒状の圧力調整部の外周面を支持する外側支持体とを備えたことを特徴とする。
また、圧力調整部は、内側支持体の外周径と対応した内周径に形成され、かつ、外側支持体の内周面と対応した外周径に形成された円筒体に、当該円筒体の中心軸を中心軸とする主液室側液体滞留室を形成する円筒形溝及び副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝が形成され、互いに対向する主液室側液体滞留室を形成する円筒形溝の大径の内周壁と副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝の小径の内周壁との間の膜部が可動膜として形成されたことを特徴とする。
また、主液室側液体滞留室と副液室側液体滞留室と可動膜とストッパーとが、ゴムにより一体に形成されたので、ゴム同士である可動膜とストッパーとの衝突時の衝撃が小さくなり、可動膜が変形してストッパーに衝突する際の衝撃力が車体に振動として伝わりにくくなる。
液体封入式防振装置の縦断面図(実施形態1)。 仕切部材の平面図(実施形態1)。 仕切部材の断面斜視図(実施形態1)。 液体封入式防振装置の要部縦断面図(実施形態2)。 仕切部材の平面図(実施形態2)。 仕切部材の平面図(実施形態3)。 液体封入式防振装置の要部縦断面図(実施形態4)。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
実施形態1
図1乃至図3に示すように、実施形態1による液体封入式防振装置としての自動車用のエンジンマウント1は、液体31を収容した液室3を内側に備えたケース2と、液室3を主液室4と副液室5とに仕切る仕切部材6と備える。
尚、便宜上、図1では、図の上側を一端側、図の下側を他端側と定義して説明する。
ケース2は、液室形成部材21と、第1の取付部材22と、第2の取付部材23とを備える。
液室形成部材21は、例えば、エチレングリコール、水、シリコーンオイル等の液体31が充填封入される円柱状の液室を形成するゴムにより形成される。
液室形成部材21は、例えば液室の一端側円柱状空間を形成する一端側ゴム部材24と液室の他端側円柱状空間を形成する他端側ゴム部材25とにより構成される。
一端側ゴム部材24は、例えば円柱状のゴムの他端側に他端開口一端側閉塞の有底の一端側円柱状空間を備えるととともに、円柱状のゴムの一端側に第1の取付部材22が連結された構成である。
他端側ゴム部材25は、例えば一端開口他端側閉塞の有底の他端側円柱状空間を備えた箱体に形成される。
そして、一端側ゴム部材24の他端開口部と他端側ゴム部材25の一端開口部とが水密に結合されて形成された円柱状の液室内に図外の注入孔(例えば液室3と後述するボルト締結孔22bとに連通するように形成された注入孔)を介して液体31が充填されて封入されることによって、液室3が形成される。
他端側ゴム部材25の他端側円柱状空間の周壁は、例えば、ゴムにより形成された内周壁28a及び外周壁28bとこれら内周壁28aと外周壁28bとの間に埋め込まれるようにして設けられた補強用の金属製の中間周壁28cとが重ねられて構成される。
他端側ゴム部材25の他端底壁29は、ダイアフラムとして機能する可撓性膜により構成される。
第1の取付部材22は、例えば、金属や硬質合成樹脂等により形成され、他端側の外周面に円形板状の円形鍔22aを備え、かつ、円柱体の一端面から他端に向けて延長するボルト締結孔22bを備えた円筒体により形成される。当該第1の取付部材22の円筒体の他端側及び円形鍔22aの外周縁側が一端側ゴム部材24の一端側に埋設されて、当該第1の取付部材22と一端側ゴム部材24とが連結されている。
第2の取付部材23は、例えば、金属等により形成され、一端側ゴム部材24のゴムの外周面を覆うように一端側ゴム部材24のゴムの外周面に加硫接着などで連結された円筒体により形成される。
即ち、第1の取付部材22と第2の取付部材23とがインシュレータとして機能する一端側ゴム部材24によって弾性連結されている。
後述する仕切部材6の他端側の円環状フランジ61の外周面と他端側ゴム部材25の他端側円柱状空間を形成する箱体の内周面とを水密状態に接触させ、かつ、仕切部材6の一端側の円環状フランジ62の外周面側の他端側周縁面と他端側ゴム部材25の一端開口側に形成された内側環状フランジ面63とを水密状態に接触させ、仕切部材6の一端側の円環状フランジ62の外周面と他端側ゴム部材25の一端開口側の内周面とを水密状態に接触させ、さらに、仕切部材6の一端側の円環状フランジ62の外周面側の一端側周縁面と一端側ゴム部材24の一端側円柱状空間の他端開口端面64とを水密状態に接触させた状態で、第2の取付部材23を形成する円筒体の他端側の内面67と他端側ゴム部材25の中間周壁28cの一端開口側に形成された外側環状フランジ面66とが圧着接合されるように加締められることで、一端側ゴム部材24と他端側ゴム部材25とが連結される。これにより、一端側ゴム部材24の内側の主液室4となる空間と他端側ゴム部材25の内側の副液室5となる空間とが仕切部材6で仕切られ、仕切部材6に形成された液流路(オリフィス)7を介して主液室となる空間と副液室となる空間とが連通した構成となる。
そして、液室形成部材21により形成された液室に図外の注入孔を介して液体31が充填封入されることによって、一端側ゴム部材24の内側に主液室4が形成され、かつ、他端側ゴム部材25の内側に副液室5が形成され、主液室4と副液室5とが仕切部材6で仕切られる。
エンジンマウント1がエンジン及び車体に取り付けられた場合、エンジンの振動が第1の取付部材22に伝達されることで、主液室4と副液室5とが容積を変化させるように構成され、主液室4及び副液室5の容積が変化した場合、液体31が仕切部材6に形成された液流路7を介して主液室4と副液室5とに移動自在となる。
以下、仕切部材6について詳細に説明する。
仕切部材6は、エンジンマウント1の中心軸1Cを中心軸とする円筒体により形成されて液室3を主液室4と副液室5とに仕切るとともに主液室4と副液室5とに連通する液流路(オリフィス)7、圧力調整部8、とを備える。
液流路7は、円板体の外周側にエンジンマウント1の中心軸1Cを中心軸とする環状に設けられる。
圧力調整部8は、主液室側液体滞留室81と、副液室側液体滞留室82と、ストッパー83と、可動膜84とを備える。
主液室側液体滞留室81は、エンジンマウント1の中心軸1Cを中心軸とする円筒の筒壁に相当する部位が空間となるように形成された一端開口他端有底の円筒形溝により構成される。すなわち、主液室側液体滞留室81は、一端が主液室4に連通して副液室5に最も近い他端が行き止まりとなるように形成されている。
副液室側液体滞留室82は、エンジンマウント1の中心軸1Cを中心軸とする円筒の筒壁に相当する部位が空間となるように形成された他端開口一端有底の円筒形溝により構成される。すなわち、副液室側液体滞留室82は、他端が副液室5に連通して主液室4に最も近い一端が行き止まりとなるように形成されている。
例えば、主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝の筒径は副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝の筒径よりも小さい寸法に形成される。
ストッパー83は、主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝の筒径の小さい方の溝壁を形成する小径ストッパー85と、副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝の筒径の大きい方の溝壁を形成する大径ストッパー86とを備える。大径ストッパー86は、副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝の径の大きい方の溝壁により形成されて後述する可動膜84が変形した際に当該可動膜84と接触して当該可動膜84の所定量以上の変形を規制する。
可動膜84は、主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝と副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝とで挟まれて、主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝の径の大きい方の溝壁及び副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝の径の小さい方の溝壁を形成する円筒部84aを有し、当該円筒部84aの筒の一端が連結部84bを介して大径ストッパー86の一端89と連結され、当該円筒部84aの他端が連結部84cを介して小径ストッパー85の他端90と連結された円筒形状膜により形成される。
即ち、可動膜84は、主液室側液体滞留室81と副液室側液体滞留室82とを仕切るとともに、主液室4からの液圧を主液室側液体滞留室81を介して受けて変形することによって、主液室4の圧力を副液室側液体滞留室82を介して副液室5に伝達する。
主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝、副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝、可動膜84を形成する円筒形状膜は、円筒の中心軸が同じ同軸の円筒形溝、円筒形状膜により形成される。
つまり、図1に示すようなエンジンマウント1の中心軸1Cを通過する当該中心軸1Cに沿った断面において、主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝、副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝、可動膜84を形成する円筒形状膜、小径ストッパー85を形成する溝壁、大径ストッパー86を形成する溝壁が、それぞれ互いに平行に配置された構成の円筒状の圧力調整部8を備える。
仕切部材6は、例えば、円筒状の圧力調整部8と、中空円柱体により構成されて円筒状の圧力調整部8の内周面を支持する内側支持体9と、円筒状の圧力調整部8の外周面を支持する外側支持体10とを備える。
外側支持体10は、円筒体11と、円筒体11の一端縁より円筒体11の中心軸から離れる方向に延長するように形成された円環状フランジ62と、円筒体11の一端縁より円筒体11の中心軸から離れる方向に延長するように形成された円環状フランジ61と、を備えた構成である。円環状フランジ62には、主液室4と液流路7との連通口71が設けられ、円環状フランジ61には、副液室5と液流路7との連通口72が設けられる。
圧力調整部8は、例えば、内側支持体9の中空円柱体の外周径と対応した内周径に形成され、かつ、外側支持体10の円筒体11の内周面と対応した外周径に形成された円筒ゴム体に、当該円筒ゴム体の中心軸を中心軸とする主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝及び副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝が形成され、互いに対向する主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝の大径の内周壁と副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝の小径の内周壁との間のゴム膜部が可動膜84として形成され、かつ、主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝の小径の内周壁と円筒ゴム体の内周壁との間のゴム部が小径ストッパー85として形成され、副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝の大径の内周壁と円筒ゴム体の外周壁との間のゴム部が大径ストッパー86として形成された構成である。
そして、ゴムにより形成された圧力調整部8の小径ストッパー85の筒の内周面と合成樹脂等で形成された内側支持体9の中空円柱体の外周面とが接着され、かつ、圧力調整部8の大径ストッパー86の筒の外周面と合成樹脂等で形成された外側支持体10の円筒体11の内周面とが接着されて仕切部材6が構成され、当該仕切部材6が上述したようにケースの内側に設置されたことにより、外側支持体10の円筒体11と円環状フランジ62と円環状フランジ61と他端側ゴム部材25の内周面とで区画された液流路(オリフィス)7が形成される。
例えば、第1の取付部材22がボルト締結孔22bに締結される固定ボルトによって振動発生部としての図外のエンジンに連結され、かつ、第2の取付部材23が図外のブラケットを介して振動受部としての車体に連結されることにより、第2の取付部材23の円筒体の中心軸及びボルト締結孔22bの中心軸となるエンジンマウント1の中心軸1Cに沿ってエンジンから車体に伝達される振動を減衰又は吸収させることが可能なエンジンマウント1となる。
即ち、エンジンの振動が第1の取付部材22に伝達され、第1の取付部材22が主液室4を押し引きすることで、液体31が液流路(オリフィス)7を介して往復して流体共振を起こし、特定の周波数の振動を減衰させたり、特定の周波数の振動伝達率を下げるエンジンマウント1として機能する。
また、振動数が特定の周波数より高くなって、液体31が液流路7を移動しにくくなると、主液室4からの液圧が主液室側液体滞留室81を介して可動膜84に加わって可動膜84が変形することにより、特定の周波数以上の高い周波数の振動伝達率を下げることが可能なエンジンマウント1として機能する。
実施形態1によれば、圧力調整部8を構成する、主液室側液体滞留室81を形成する円筒形溝、副液室側液体滞留室82を形成する円筒形溝、可動膜84を形成する円筒形状膜、小径ストッパー85を形成する溝壁、大径ストッパー86を形成する溝壁が、ケース2の中心軸となるエンジンマウント1の中心軸1Cに沿って延長する同軸の円筒形溝、円筒形状膜により形成されたので、可動膜84が変形して大径ストッパー86に衝突する際の衝撃力が、大径ストッパー86の径に沿った方向においてエンジンマウント1の中心軸1Cを中心として互いに反対方向に同じタイミングで発生する。つまり、可動膜84が変形した場合、可動膜84と大径ストッパー86との衝突による衝撃力が、ベクトル相殺によって相殺されて、衝撃力が車体に振動として伝わりにくくなる。
実施形態1では、主液室側液体滞留室81、副液室側液体滞留室82、ストッパー83、可動膜84を備えた圧力調整部8が、弾性部材としてのゴムによって一体に形成されたので、ゴムの可動膜84が変形した際にゴムの大径ストッパー86に衝突するため、ゴム同士である可動膜84と大径ストッパー86との衝突時の衝撃が小さくなり、可動膜84が変形して大径ストッパー86に衝突する際の衝撃力が車体に振動として伝わりにくくなる。
実施形態1では、主液室側液体滞留室81と副液室側液体滞留室82と可動膜84とストッパー83とが、主液室4と副液室5と仕切部材6とを通過するケース2の中心軸となるエンジンマウント1の中心軸1Cに沿って延長するように形成された。言い換えれば、主液室側液体滞留室81と副液室側液体滞留室82と可動膜84とストッパー83とが、エンジン及び車体に連結されたエンジンマウント1の振動しやすい方向に延長するように形成されたので、可動膜84とストッパー83との衝突方向がエンジンマウント1の振動しやすい方向と直交する方向となるため、感度が低い方向で可動膜84が主液室側液体滞留室81からの液圧を受けることになり、振動伝達率を小さくできる。
実施形態1では、一端が主液室に連通して他端が行き止まりとなるように形成された主液室側液体滞留室81と、他端が副液室に連通して一端が行き止まりとなるように形成された副液室側液体滞留室82と、主液室側液体滞留室81と副液室側液体滞留室82との間に設けられて主液室側液体滞留室81と副液室側液体滞留室82とを仕切るとともに、主液室側液体滞留室81から圧力を受けて変形することで主液室4からの圧力を副液室側液体滞留室82を介して副液室5に伝達する可動膜84と、副液室側液体滞留室82の壁により形成されて可動膜84が変形した際に当該可動膜84と接触して当該可動膜84の所定量以上の変形を規制するストッパー83と、を備えているので、可動膜の端部をストッパー83に連結するだけの簡単な構成の可動膜84を形成すればよく、可動膜84の製造コストを低減できる。
実施形態2
図4;図5に示すように、主液室側液体滞留室81Aが円柱状のゴムに形成されたエンジンマウント1の中心軸1Cを中心軸とする円柱状の空間に液体31が充填されて形成され、副液室側液体滞留室82Aが円柱状のゴムに形成されたエンジンマウント1の中心軸1Cを中心軸とする円筒形溝に液体31が充填されて形成され、互いに対向する主液室側液体滞留室81Aの壁面と副液室側液体滞留室82Aの円筒形溝の壁面との間のゴム部分が可動膜84Aとして機能し、かつ、副液室側液体滞留室82Aの外周を囲む円柱状のゴム部分が可動膜84Aの所定量以上の変形を規制するストッパー83Aとして機能するように構成された圧力調整部8Aを有した仕切部材6Aを備えたエンジンマウント1であってもよい。
尚、圧力調整部8Aのストッパー83Aの筒の外周面と合成樹脂等で形成された外側支持体10Aの円筒体11Aの内周面とが接着されて仕切部材6Aが構成される。
実施形態2のエンジンマウント1によれば、主液室4からの液圧が主液室側液体滞留室81Aを介して可動膜84Aに加わって可動膜84Aが変形することにより、実施形態1のエンジンマウント1と同じ効果が得られる。
実施形態3
圧力調整部8Bを、局所的に1つ以上備えた構成としてもよい。この場合、例えば図6に示すように、エンジンマウント1の中心軸1Cを中心として回転対称に配置された1対以上の圧力調整部8Bを備えた構成とすれば、実施形態1と同様な効果が得られる。
圧力調整部8Bは、主液室側液体滞留室81Bと副液室側液体滞留室82Bと可動膜84Bとストッパー85B;86Bとが、例えば上述した主液室4と副液室5と仕切部材6Bとを通過するケース2の中心軸1Cに沿って延長するように形成された構成のものを用いればよい。圧力調整部8Bは、合成樹脂等で形成された支持体10Bの円柱体11Bの一端面と他端面とに貫通するように当該円柱体11Bに支持されていればよい。
実施形態3の場合、圧力調整部8Bを1つしか備えていなくても、可動膜84Bとストッパー85B;86Bとの衝突方向がエンジンマウント1の振動しやすい方向と直交する方向となるため、感度が低い方向で可動膜84Bが主液室側液体滞留室81Bからの液圧を受けることになり、振動伝達率を小さくできる。
また、図6に示すように、エンジンマウント1の中心軸1Cを中心として回転対称に配置された1対以上の圧力調整部8Bを備えた構成とすれば、実施形態1と同様な効果が得られる。
実施形態4
実施形態1では、主液室側液体滞留室と副液室側液体滞留室と可動膜とが、主液室と副液室と仕切部材とを通過するケースの中心軸に沿って延長するように形成された構成の圧力調整部8を説明したが、少なくとも主液室側液体滞留室の他端側部分と副液室側液体滞留室の一端側部分とが、エンジンマウント1の中心軸1Cと交差する方向、例えば、図7に示すように、少なくとも主液室側液体滞留室81Cの他端側部分81Eと副液室側液体滞留室82Cの一端側部分82Eとが、エンジンマウント1の中心軸1Cと直交する方向に延長して、これら互いに平行に対向する主液室側液体滞留室81Cの他端側部分81Eと副液室側液体滞留室82Cの一端側部分82Eとの間の部分のゴム部分が可動膜84Cとして機能し、かつ、一端側部分82Eよりも副液室5側に位置するゴム部分及びが他端側部分81Eよりも主液室4側に位置するゴム部分が可動膜84Cの所定量以上の変形を規制するストッパー83Cとして機能するように構成された圧力調整部8Cを有した仕切部材6Cを備えたエンジンマウント1であってもよい。
即ち、図7に示すように、主液室側液体滞留室81Cが、エンジンマウント1の中心軸1Cに沿って延長する円筒形溝部分81Fとエンジンマウント1の中心軸1Cと直交する方向に延長する他端側部分81Eとを備え、副液室側液体滞留室82Cが、エンジンマウント1の中心軸1Cに沿って延長する円筒形溝部分82Fとエンジンマウント1の中心軸1Cと直交する方向に延長する一端側部分82Eとを備えた構成とする。
実施形態4のエンジンマウント1であっても、可動膜84Cを簡単な構成とでき、可動膜の製造コストを低減できる。即ち、特定の周波数の振動伝達率を下げることができ、主液室4からの液圧が主液室側液体滞留室81Cの他端側部分81Eを介して可動膜84Cに加わって可動膜84Cが変形することにより、特定の周波数以上の高い周波数の振動伝達率を下げることが可能な安価なエンジンマウント1を提供できる。
尚、仕切部材全体をゴムにより形成してもよい。この場合、仕切部材の組み立てコストを削減できる。
また、可動膜のみを変形可能なゴムにより形成して、ストッパーをゴム以外の合成樹脂等により形成した構成の圧力調整部を用いてもよい。
また、前記実施形態では、図1に示されるように、主液室と副液室とが異なる構造を有しているが、これに限られず、主液室と副液室とが同じ構造を有してもよい。
本発明の液体封入式防振装置は、自動車のエンジンマウント以外に使用しても構わない。
1 エンジンマウント(液体封入式防振装置)、2 ケース、3 液室、
4 主液室、5 副液室、6 仕切部材、7 液流路、31 液体、
81 主液室側液体滞留室、82 副液室側液体滞留室、83 ストッパー、
84 可動膜。

Claims (5)

  1. 液体を収容する液室を内側に備えたケースと、液室を主液室と副液室とに仕切る仕切部材とを備え、
    主液室及び副液室は、容積可変に構成され、
    仕切部材は、
    円筒状の圧力調整部と、
    主液室と副液室とを連通させる液流路とを備え
    円筒状の圧力調整部は、
    一端が主液室に連通して他端が行き止まりとなる一端開口他端有底の円筒形溝に形成された主液室側液体滞留室と、
    他端が副液室に連通して一端が行き止まりとなる他端開口一端有底の円筒形溝に形成された副液室側液体滞留室と、
    円筒形溝に形成された主液室側液体滞留室と円筒形溝に形成された副液室側液体滞留室との間に設けられて主液室側液体滞留室と副液室側液体滞留室とを仕切る円筒形状膜により形成され、主液室側液体滞留室から圧力を受けて変形することで主液室からの圧力を副液室側液体滞留室を介して副液室に伝達する可動膜と、
    副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝の溝壁により形成されて可動膜が変形した際に当該可動膜と接触して当該可動膜の所定量以上の変形を規制するストッパーと、
    を備えたことを特徴とする液体封入式防振装置。
  2. 主液室側液体滞留室を形成する円筒形溝、副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝、可動膜を形成する円筒形状膜、ストッパーを形成する円筒形溝の溝壁が、ケースの中心軸に沿って延長する同軸の円筒形溝、円筒形状膜により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の液体封入式防振装置。
  3. 仕切部材は、円筒状の圧力調整部の内周面を支持する内側支持体と、円筒状の圧力調整部の外周面を支持する外側支持体とを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体封入式防振装置。
  4. 圧力調整部は、内側支持体の外周径と対応した内周径に形成され、かつ、外側支持体の内周面と対応した外周径に形成された円筒体に、当該円筒体の中心軸を中心軸とする主液室側液体滞留室を形成する円筒形溝及び副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝が形成され、互いに対向する主液室側液体滞留室を形成する円筒形溝の大径の内周壁と副液室側液体滞留室を形成する円筒形溝の小径の内周壁との間の膜部が可動膜として形成されたことを特徴とする請求項3に記載の液体封入式防振装置。
  5. 主液室側液体滞留室と副液室側液体滞留室と可動膜とストッパーとが、ゴムにより一体に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置。
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