JP6309227B2 - 弾性舗装用ゴムチップ及び弾性舗装材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性舗装材を製造するための弾性舗装用ゴムチップと、この弾性舗装用ゴムチップを用いて製造した弾性舗装材に関する。
歩行している際や、転倒した際などに、路面や床面から身体に加えられる衝撃を和らげることなどを目的として、弾力性を有する弾性舗装材で地面の表層を覆うことが行われている。弾性舗装材としては、これまでに各種のものが提案されている。例えば、特許文献1や特許文献2には、多数の粒状のゴムチップをマット状に結合した弾性舗装材(弾性舗装構造体と衝撃吸収材)が提案されている。しかし、ゴムの比熱は1.6〜2.2J・g−1・K−1程度と大きいため、ゴムチップを結合した弾性舗装材で地面や床面を覆うと、夏などの暑い時期には、日光などにより一旦暖められた地面や床面が冷却されにくくなり、ヒートアイランド現象の一因となることが指摘されている。また、この種の弾性舗装材を保育園の屋外廊下やプールの周囲などの舗装に使用すると、夏の暑い時期などには、熱くてその上を素足で歩けなくなるおそれもあった。
このような実状に鑑みて、これまでには、例えば、特許文献3の段落0011,0012に示されるように、ゴムなどからなる心材(ゴムチップ)に白色顔料を練り込むことにより、その遮熱効果を高めることも提案されている。また、特許文献4に示されるように、ゴムなどからなる心材(ゴムチップ)の表面を赤外線遮蔽粒子(遮熱顔料)で覆うことも提案されている。これらのゴムチップからなる弾性舗装材は、その表面温度の上昇の抑制につき、一定の効果が認められるものではあったが、その効果は限定的であり、必ずしも、その上を歩行する人が体感できる程度の抑制効果が得られるものとはなっていなかった。
特開2003−147710号公報 特開2010−024647号公報 特開2004−218340号公報 特開2009−167661号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、暑い時期でもその表面温度の上昇を抑えることのできる弾性舗装材と、この弾性舗装材の材料として用いられる弾性舗装用ゴムチップを提供するものである。
上記課題は、遮熱顔料を含有する発泡ゴムによって形成され、該発泡ゴムの発泡孔が独立気泡とされたことを特徴とする弾性舗装用ゴムチップを提供することによって解決される。本発明において、「ゴム」とは、天然ゴムや合成ゴムなどの狭義のゴムだけでなく、ゴムと同様に弾性を有するゴム状の材料、例えば各種エラストマーを含む概念である。このように、遮熱顔料を含有する発泡ゴムで弾性舗装用ゴムチップを形成したことにより、それに照射された日光(特に赤外線)を反射させて弾性舗装用ゴムチップへの蓄熱を抑制するだけでなく、独立気泡からなる発泡孔の存在によって弾性舗装用ゴムチップの比熱を小さくし、弾性舗装用ゴムチップの温度が下がりやすくする(弾性舗装用ゴムチップの温度が高温まで上昇しないようにする)ことが可能になる。また、発泡ゴムを用いたことで、弾性舗装用ゴムチップの嵩密度を小さくして、ゴム原料の使用量を抑えることも可能になる。
したがって、本発明の弾性舗装用ゴムチップを結合することにより、嵩密度が小さく、かつ夏などの暑い時期でもその表面温度が上昇しにくい弾性舗装材を得ることも可能になる。この場合、弾性舗装用ゴムチップを結合する手段は、特に限定されないが、バインダを用いると好ましい。というのも、弾性舗装用ゴムチップに形成されている発泡孔が連通気泡であるならば、バインダが連通気泡の内部に入り込み、断熱舗装用ゴムチップの比熱が増大するおそれがあるものの、本発明の弾性舗装用ゴムチップは、発泡孔が独立気泡であるために、そのような心配が無いからである。本発明の弾性舗装材の用途は、特に限定されないが、歩道用弾性舗装材や、外構用弾性舗装材や、競技場用弾性舗装材や、プール用弾性舗装材など、屋外に敷設される弾性舗装材として好適に採用することができる。
ところで、本発明の弾性舗装用ゴムチップにおいて、発泡孔(独立気泡)の直径を小さくしすぎると、多数の発泡孔を均一に形成することが難しくなり、発泡孔が独立気泡とならないおそれがある。このため、発泡倍率を高くすることができず、その結果として、弾性舗装用ゴムチップの比熱や嵩密度を小さく抑えることも困難になる。したがって、発泡孔の直径は、通常、20μm以上とされる。発泡孔の直径は、40μm以上とするとより好ましく、60μm以上とするとさらに好ましい。一方、発泡孔の直径を大きくしすぎると、形成される発泡孔が独立気泡ではなく連通気泡となってしまい、所望の効果が奏されにくくなるおそれがある。このため、発泡孔の直径は、通常、200μm以下とされる。発泡孔の直径は、150μm以下であると好ましく、100μm以下であるとより好ましい。
また、本発明の弾性舗装用ゴムチップにおいて、発泡ゴムの発泡倍率を小さくしすぎると、得られる弾性舗装用ゴムチップの比熱や嵩密度を小さく抑えるのが困難になるおそれがある。このため、発泡ゴムの発泡倍率は、通常、1.1倍以上とされる。発泡ゴムの発泡倍率は、1.3倍以上であると好ましく、1.5倍以上であるとより好ましい。一方、発泡ゴムの発泡倍率を大きくしすぎると、得られる弾性舗装用ゴムチップや、それによって形成される弾性舗装材の強度を維持することが困難になるおそれがある。このため、発泡ゴムの発泡倍率は、通常、3倍以下とされる。発泡ゴムの発泡倍率は、2倍以下であると好ましく、1.8倍以下であるとより好ましい。
以上のように、本発明によって、暑い時期でもその表面温度の上昇を抑えることのできる弾性舗装材と、この弾性舗装材の材料として用いられる弾性舗装用ゴムチップを提供することが可能になる。
本発明に係る弾性舗装材及び弾性舗装用ゴムチップを示した斜視図である。 実施例1の弾性舗装材の表面を拡大して撮影した写真である。 比較例1の弾性舗装材の表面を拡大して撮影した写真である。 実施例1、比較例1及び比較例2の弾性舗装材における表面温度の時間変化を示したグラフである。
* 弾性舗装材及び弾性舗装用ゴムチップの概要
以下、本発明の弾性舗装材と弾性舗装用ゴムチップの好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明に係る弾性舗装材20及び弾性舗装用ゴムチップ10を示した斜視図である。この図1は、図示の便宜を考慮して模式的に示したものであり、弾性舗装材20と弾性舗装用ゴムチップ10と発泡孔11との相対的な寸法や、弾性舗装用ゴムチップ10や発泡孔11の形状や、弾性舗装用ゴムチップ10や発泡孔11の数密度などは、図1に示す弾性舗装材20と実際の製品とで異なる。
本発明に係る弾性舗装材20は、図1に示すように、多数の弾性舗装用ゴムチップ10が結合されて所定形状に形成されたものとなっている。弾性舗装用ゴムチップは、遮熱顔料を含有するゴム材料によって形成されており、それぞれの弾性舗装用ゴムチップ10には、独立気泡からなる発泡孔11が形成されている。弾性舗装用ゴムチップ10を結合する方法は、上述した通り、特に限定されないが、本実施態様においては、バインダを用いて結合している。図1に示す弾性舗装材20は、予めマット状に成形したものを描いているが、弾性舗装材20は、現場で施工してもよい。
** 弾性舗装材及び弾性舗装用ゴムチップの製造方法
弾性舗装材20の製造方法について説明する。本実施態様において、弾性舗装材20は、弾性舗装用ゴムチップ10を製造するための弾性舗装用ゴムチップ製造工程と、弾性舗装用ゴムチップ10を結合して弾性舗装材20とするための弾性舗装材製造工程とを経ることによって製造される。以下、弾性舗装用ゴムチップ製造工程と、弾性舗装材製造工程とについて、順に詳しく説明する。以下で説明する製造方法は、飽くまで一例であり、本発明に係る弾性舗装材20及び弾性舗装用ゴムチップ10の技術的範囲は、以下で述べる手順で製造されるものに限定されない。
*** 弾性舗装用ゴムチップ製造工程
本実施態様において、弾性舗装用ゴムチップ製造工程は、各種材料を混合してゴム材料を得る混合工程と、混合工程で混合されたゴム材料の加硫を行うとともに発泡させる加硫工程と、加硫工程で加硫されたゴム材料をチップ状に加工するチップ加工工程とを経ることにより行われる。
**** 混合工程
混合工程では、ゴム原料と、遮熱顔料と、加硫剤と、発泡剤の混合を行う。
ゴム原料としては、エチレンプロピレンゴム(EPDM)や、エチレンプロピレンゴム(EPR)や、スチレンブタジエンゴム(SBR)や、ニトリルゴム(NBR)などの合成ゴムのほか、天然ゴム(NR)を採用することができる。本実施態様においては、エチレンプロピレンゴム(EPDM)をゴム原料として使用している。エチレンプロピレンゴム(EPDM)は、耐候性や耐水性に優れており、弾性舗装用ゴムチップ10を形成するものとして好適である。
また、遮熱顔料としては、遮熱効果を有する各種顔料を採用することができるが、特に、赤外線領域の光に対する反射率が高いものが好適に用いられる。本実施態様においては、組成がCrSbTi/MnSbTiで表される赤外線反射型顔料を遮熱顔料として用いている。遮熱顔料の添加量は、特に限定されないが、通常、ゴム原料100重量部に対して5〜20重量部である。
さらに、加硫剤は、従来公知の各種加硫剤を用いることができる。加硫剤の添加量は、特に限定されないが、通常、ゴム原料100重量部に対して1.5〜2.5重量部である。
さらにまた、発泡剤も、従来公知の各種加硫剤を用いることができ、有機系発泡剤又は無機系発泡剤のいずれでも用いることができる。ただし、本発明に係る弾性舗装用ゴムチップ10においては、上述したように、その発泡孔11を独立気泡とする必要があり、さらに発泡孔11の直径を小さくした方が好ましい。このため、発泡剤の種類は、その添加量や加硫温度などとの兼ね合いを考慮しながら、適宜決定する。例えば、発泡剤OBSH(化学名:p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)を好適に採用することができる。発泡剤の添加量は、特に限定されないが、通常、ゴム原料100重量部に対して3〜6重量部である。
混合工程では、上記の材料に加え、必要に応じて、加硫助剤や加硫促進剤や発泡助剤や加工助剤など、他の材料を混合してもよい。
**** 加硫工程
混合工程を終えると、続いて、加硫工程を行う。加硫工程は、混合工程で得られたゴム材料を加硫させるとともに、発泡させる工程である。本実施態様において、加硫工程は、加硫缶成形法により行っている。すなわち、混合工程で練られたゴム材料を、オープンロールなどでシート状又は板状に分出し、加硫缶に入れて所定の圧力及び温度で加硫させる。
加硫温度は、ゴム原料や発泡剤の種類などによっても異なり、特に限定されないが、通常、130〜150℃とされる。
また、加硫時間も、ゴム原料や発泡剤の種類などによっても異なり、特に限定されないが、通常、30〜60時間とされる。
加硫工程を終えたゴム材料は、マット状に成形されており、独立気泡からなる発泡孔11が多数形成されている。
加硫工程で行うゴム材料の発泡倍率は、上述したように、通常、1.1〜3倍の範囲で設定される。本実施態様において、ゴム材料の発泡倍率は1.5倍となっている。
**** チップ加工工程
チップ加工工程は、加硫工程を終えたゴム材料を、切削などすることにより、チップ状に加工する工程である。これにより、弾性舗装用ゴムチップ10を得ることができる。本実施態様においては、加硫工程においてマット状に成形されたゴム材料を短冊状に切断した後、得られた短冊片をさらに粉砕することにより、チップ状に加工している。
弾性舗装用ゴムチップ10の寸法は、特に限定されない。しかし、弾性舗装用ゴムチップ10が小さくなり過ぎて粉状となってしまうと、後述するようにウレタン樹脂バインダを添加した場合に均一に混ざりにくくなり、弾性舗装用ゴムチップ10の表面に外観を損なう斑点状の塊ができたり、弾性舗装用ゴムチップ10の接着力を阻害したりするおそれがある。このため、弾性舗装用ゴムチップ10の粒径は、通常、0.5mm以上とされる。弾性舗装用ゴムチップ10の粒径は、1mm以上であると好ましく、1.5mm以上であるとより好ましい。
一方、弾性舗装用ゴムチップ10が大きくなり過ぎると、弾性舗装用ゴムチップ10同士の接着面積が小さくなり、接着力が低下するなどして接着不良を生じやすくなるおそれがある。このため、弾性舗装用ゴムチップ10の粒径は、通常、20mm以下とされる。弾性舗装用ゴムチップ10の粒径は、10mm以下であると好ましく、5mm以下であるとより好ましい。
本実施態様において、弾性舗装用ゴムチップ10の粒径は、2〜4mm程度となっている。
*** 弾性舗装材製造工程
弾性舗装材製造工程は、弾性舗装用ゴムチップ製造工程で得られた弾性舗装用ゴムチップ10から弾性舗装材10を製造する工程である。本実施態様において、弾性舗装材製造工程は、弾性舗装用ゴムチップ10にバインダを添加するバインダ添加工程と、バインダ添加工程でバインダが添加された弾性舗装用ゴムチップ10を所定の形状に成形するための成形工程とを経ることにより行われる。
**** バインダ添加工程
バインダ添加工程で添加するバインダの種類は、特に限定されないが、通常、ウレタン樹脂バインダなどの樹脂バインダが用いられる。
また、バインダの添加量は、バインダの種類などによっても異なり、特に限定されないが、弾性舗装用ゴムチップ100重量部に対して、通常、5〜20重量部とされる。
**** 成形工程(プレ成形工程)
成形工程における弾性舗装材20の成形方法は、特に限定されない。本実施態様において、成形工程は、成形金型に弾性舗装用ゴムチップ10を投入し、弾性舗装用ゴムチップ10を加圧及び加熱することにより行われる。
成形工程における弾性舗装用ゴムチップ10のプレス圧力は、特に限定されない。しかし、弾性舗装用ゴムチップ10のプレス圧力を低くしすぎると、得られる弾性舗装材20の強度を確保することが困難になるおそれがある。一方、弾性舗装用ゴムチップ10のプレス圧力を高くしすぎると、得られる弾性舗装材20の比重(嵩密度)が大きくなり過ぎるだけでなく、弾性舗装用ゴムチップ10に形成された発泡孔11が潰れてしまい、弾性舗装材20が所望の性能を発揮できなくなるおそれもある。このため、弾性舗装用ゴムチップ10のプレス圧力は、通常、5〜15MPa、好ましくは、8〜12MPaとされる。
成形工程後における弾性舗装材20の具体的な嵩密度は、弾性舗装用ゴムチップ10に用いたゴム原料やその混合物の種類などによっても異なり、特に限定されない。本発明に係る弾性舗装材20では、その成形工程後における嵩密度を1g/cm以下とすることも容易である。成形工程後における弾性舗装材20の嵩密度は、0.9g/cm以下であると好ましく、0.8g/cm以下であるとより好ましく、0.7g/cm以下であるとさらに好ましい。成形工程後における弾性舗装材20の嵩密度に、特に下限は無いが、弾性舗装材20の強度を考慮すると、通常、0.3g/cm以上、好ましくは、0.4g/cm以上、より好ましくは、0.5g/cm以上とされる。本実施態様において、成形工程後における弾性舗装材20の嵩密度は、約0.6g/cmとなっている。これは、発泡孔を有さない弾性舗装用ゴムチップで形成された弾性舗装材の嵩密度が1.2g/cm程度であることを考慮すると、驚くべき値である。
弾性舗装材20の形状は、弾性舗装材20の用途などによっても異なり、特に限定されない。弾性舗装材20の形状としては、マット状(マットを所定区画に裁断したタイル状を含む。)、シート状又はブロック状、などが例示される。本実施態様においては、図1に示すように、弾性舗装材20をマット状に成形している。弾性舗装材20の表面(特に上面)には、滑り止めや排水のためなどの凹凸や、意匠性を向上するための意匠を施してもよい。
弾性舗装材20をマット状に成形する場合、その厚さは、特に限定されない。しかし、弾性舗装材20を薄くしすぎると、弾性舗装材20の緩衝性能を確保することが困難になるおそれがある。このため、弾性舗装材20の厚さは、通常、2mm以上とされる。弾性舗装材20の厚さは、5mm以上であると好ましく、7mm以上であるとより好ましい。
一方、弾性舗装材20を厚くしすぎると、単位施工面積当たりの弾性舗装用ゴムチップ10の使用量が多くなりすぎてしまう。このため、弾性舗装材20の厚さは、通常、50mm以下とされる。弾性舗装材20の厚さは、30mm以下であると好ましく、20mm以下であるとより好ましい。
本実施態様において、弾性舗装材20の厚さは、約10mmとなっている。
ところで、弾性舗装材20を厚くする場合には、弾性舗装材20を複層構造とすることもできる。例えば、弾性舗装材20における外気(日光)に晒される表層部を、遮熱顔料を加えた本発明の弾性舗装用ゴムチップ10(低比重カラーゴムチップ)で形成し、日光に晒されない下層部を、廃タイヤなどのゴムを粉砕したゴムチップで形成することができる。これにより、弾性舗装材20を、50mm以上の分厚いマット状とすることも可能である。
成形工程を終えると、図1に示すマット状の弾性舗装材20が完成する。弾性舗装材20の表面(特に上面)には、必要に応じて各種コート層を設けることもできる。得られた弾性舗装材20は、所望の施工面に容易に敷設することができる。
**** 成形工程(現場施工工程)
ここまでは、弾性舗装用ゴムチップ10を予め所定形状を有する弾性舗装材20に成形(プレ成形)する場合について説明したが、弾性舗装用ゴムチップ10を現場で施工することにより、弾性舗装材20を成形(現場施工)することも可能である。具体的には、上記の弾性舗装用ゴムチップ製造工程で得られた弾性舗装用ゴムチップ10(必要に応じて、バインダなどが添加された弾性舗装用ゴムチップ10)を施工面に敷いて、平坦に均し、ローラなどで転圧することにより、弾性舗装材20を施工面に直接的に施工することも可能である。
* 実施例
** 実験方法
本発明に係る弾性舗装材の性能を評価するために、光を照射した場合における弾性舗装材の表面温度の変化を測定する試験を行った。弾性舗装材の表面温度の測定は、路面温度上昇抑制舗装研究会(保水性舗装技術研究会)が規定する「保水性舗装の室内照射試験方法」(http://www.coolhosouken.com/images_h2/Test.pdf)に準拠して行った。
** 試料
表面温度の測定は、3種類の弾性舗装材(実施例1、比較例1及び比較例2)の弾性舗装材)についてそれぞれ行った。実施例1、比較例1及び比較例2の弾性舗装材のそれぞれにおける弾性舗装用ゴムチップの配合は、下記表1に示す通りである。
上記表1において、「加硫促進剤M」は、化学名が「2-メルカプトベンゾチアゾール」のチアゾール系加硫促進剤であり、「加硫促進剤TT」は、化学名が「テトラメチルチウラムジスルフィド」のチラウム系加硫促進剤である。また、「発泡剤OBSH」は、化学名が「p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド」の発泡剤であり、「発泡剤DPT」は、化学名が「N,N’−ジニトロソペンタメチレンヒドラジド」の発泡剤である。
実施例1、比較例1及び比較例2の弾性舗装材は、上記表1に示すように、発泡剤及び発泡助剤の添加の有無、並びに添加する発泡剤の種類のみが異なり、その他の配合や製造条件は同一である。すなわち、実施例1の弾性舗装材における弾性舗装用ゴムチップは、発泡剤OBSHで発泡させたのに対し、比較例1の弾性舗装材における弾性舗装用ゴムチップは、発泡剤DPTで発泡させている。比較例2の弾性舗装材における弾性舗装用ゴムチップは、発泡自体を行っていない。
図2は、実施例1の弾性舗装材の表面を拡大して撮影した写真である。図3は、比較例1の弾性舗装材の表面を拡大して撮影した写真である。実施例1の弾性舗装材は、図2に示すように、直径50〜70μm(平均約60μm)の発泡孔が独立気泡として形成されている。また、比較例1の弾性舗装材は、図3に示すように、発泡孔が形成されているものの、その直径は、200〜250μmと大きく、発泡孔は、独立気泡としてではなく、連通気泡として形成されている。
** 実験結果
図4は、実施例1、比較例1及び比較例2の弾性舗装材における表面温度の時間変化を示したグラフである。図4を見ると、実施例1、比較例1及び比較例2の弾性舗装材の表面温度は、光の照射開始直後は、殆ど差が認められないものの、数分が経過した頃(温度で言うと、30℃を超えた辺り)から、その差は徐々に開き始めることが分かる。具体的には、実施例1の弾性舗装材は、比較例1及び比較例2の弾性舗装材よりも、温度の上昇速度が遅いことが分かる。
また、実施例1、比較例1及び比較例2の弾性舗装材の表面温度は、光の照射開始から60分を経過した頃から、ほぼ一定の状態となるが、この状態においても、実施例1の弾性舗装材の表面温度は、比較例1及び比較例2の弾性舗装材の表面温度よりも顕著に低くなっていることが分かる。具体的には、実施例1の弾性舗装材の表面温度は、比較例1の弾性舗装材の表面温度と比較すると、4℃前後低くなっており、比較例2の弾性舗装材の表面温度と比較すると、5℃前後低くなっていることも分かる。
以上の実験結果から、本発明に係る実施例1の弾性舗装材は、他の弾性舗装材と比較して、夏などの暑い時期でもその表面温度の上昇を抑えることのできるものであることが分かった。
10 弾性舗装用ゴムチップ
11 発泡孔(独立気泡)
20 弾性舗装材

Claims (3)

  1. 弾性舗装用ゴムチップを製造するための弾性舗装用ゴムチップの製造方法であって、
    ゴム原料と遮熱顔料と加硫剤と発泡剤とが混合されたゴム材料を得る混合工程と、
    混合工程で得られたゴム材料を加硫して発泡させることにより、直径50〜70μmの独立気泡を有する発泡ゴムからなるゴム材料を得る加硫工程と、
    加硫工程を終えたゴム材料を粒径0.5〜5mmのチップ状に加工して弾性舗装用ゴムチップとするチップ加工工程と、
    を経ることを特徴とする弾性舗装用ゴムチップの製造方法
  2. 加硫工程におけるゴム材料の発泡倍率1.1〜倍とする請求項記載の弾性舗装用ゴムチップの製造方法
  3. 請求項1又は2記載の弾性舗装用ゴムチップの製造方法により弾性舗装用ゴムチップを製造した後、
    弾性舗装用ゴムチップ製造工程で得られた弾性舗装用ゴムチップにバインダを添加するバインダ添加工程と、
    バインダ添加工程でバインダが添加された弾性舗装用ゴムチップに5〜15MPaのプレス圧力を印加して所定形状に結合させて弾性舗装材とするプレス成形工程と
    で構成される弾性舗装材製造工程を設けることにより、
    弾性舗装材を製造する弾性舗装材の製造方法
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