以下、請求可能発明の実施形態を、図を参照しつつ説明する。なお、請求可能発明は、下記実施形態の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、請求可能発明の一実施形態である部品装着装置たる装着モジュール10を複数、示す。これら装着モジュール10は、共通で一体のベース12上に、互いに隣接して1列に配列され、固定されて装着ラインを構成している。複数の装着モジュール10は、回路基材への電子回路部品の装着を分担し、並行して行う。
装着モジュール10については、例えば、特開2004−104075号公報に詳細に記載されており、本請求可能発明に関する部分以外の部分については簡単に説明する。
各装着モジュール10はそれぞれ、本実施形態においては、図1に示すように、部品装着装置の本体たるモジュール本体18,基材搬送装置たる基板搬送装置20,基材保持装置たる基板保持装置22,部品供給装置23,バルク部品供給システム24(図5参照),装着ヘッド25,相対運動付与装置たるヘッド移動装置26,基準マーク撮像装置28(図4参照),部品撮像装置30およびモジュール制御装置32を備えている。
基板搬送装置20は、本実施形態においては、2つの基板コンベヤ34,36を備え、回路基材の一種である回路基板40を複数の装着モジュール10が並ぶ方向と平行な方向であって、水平な方向に搬送する。本実施形態においては、「回路基板」はプリント配線板およびプリント回路板の総称とする。基板保持装置22はモジュール本体18に2つの基板コンベヤ34,36の各々について設けられ、それぞれ、図示は省略するが、回路基板40を下方から支持する支持部材および回路基板40の搬送方向に平行な両側縁部をそれぞれクランプするクランプ部材を備え、回路基板40をその電子回路部品が装着される部品装着面が水平となる姿勢で保持する。本実施形態においては、基板搬送装置20による回路基板40の搬送方向をX軸方向ないし左右方向、基板保持装置22に保持された回路基板40の部品装着面に平行な一平面であって、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向ないし前後方向とする。
本部品供給装置23は、整列部品フィーダたる複数のテープフィーダ50により電子回路部品を供給する。これらテープフィーダ50は、図2に示すように、部品供給台52に着脱可能に取り付けられる。部品供給台52の前部には、複数の被取付部54が設けられている。これら被取付部54はそれぞれ、本実施形態においては、前後方向(図2においては左右方向)に延びる溝56,1対の位置決め穴58,60および左右方向(図2においては紙面に直角な方向)に平行な溝62を備え、左右方向に平行な方向に適宜の間隔を隔てて、本部品供給台52では等間隔に設けられている。部品供給台52にはまた、複数の被取付部54の各位置決め穴58,60の間の部分にコネクタ64が設けられている。なお、装着モジュール10全体については、Y軸方向において部品供給装置23が設けられた側が前側ないし正面であるが、部品供給台52,テープフィーダ50および後述するバルク部品ケース交換ユニットについては逆に、Y軸方向において基板搬送装置20側を前、部品供給装置23側を後とする。
部品供給台52には、その後部の左右方向の両端部にそれぞれ取手66が設けられ(図3には一方の端部の取手66が図示されている)、作業者によりモジュール本体18の基台68に取付け,取外しされ、取り付けられた状態では基台68に固定される。その状態では、部品供給台52の前後方向がY軸方向に平行となり、左右方向がX軸方向に平行となり、部品供給台52の被取付部54が設けられた部分である前部は、モジュール本体18のコラム部70およびカバー72により囲まれた空間(以後、モジュール内空間と称する)内に位置し、後部はモジュール本体18の外へ突出させられている。基台68に被取付部54が設けられ、基台68の一部が部品供給台とされてもよい。
本テープフィーダ50は、特開2004−47951号公報に記載のフィーダと同様に構成されており、簡単に説明する。複数のテープフィーダ50においてそれぞれ電子回路部品は、部品保持テープ76により保持され、テープ化部品78とされて供給される。部品保持テープ76には1種類の電子回路部品が複数、一列に整列した状態で等間隔に保持され、カバーテープ79により覆われる。テープフィーダ50の本体であるフィーダ本体80には、送り装置82,カバーテープ剥離装置84,部品収納装置86,係合装置88およびテープフィーダ制御装置90が設けられている(図2参照)。
送り装置82は電動モータ92を駆動源とし、テープ化部品78を所定の距離、本実施形態においては、部品保持テープ76の電子回路部品の保持間隔に等しい距離ずつ送り、部品保持テープ76に保持されて整列部品である電子回路部品を部品保持テープ76から取り出される部品取出位置に1個ずつ位置決めする。部品取出位置はフィーダ本体80の長手方向ないし前後方向の一端部である前端部に設定され、この部分が部品供給部94を構成し、部品供給部94から電子回路部品が1個ずつ順次供給される。電動モータ92は、本実施形態においては、エンコーダ付きのサーボモータにより構成されている。サーボモータは回転角度の正確な制御が可能な電動回転モータであり、サーボモータに代えてステップモータが使用されてもよい。
係合装置88は、係合部材100が圧縮コイルスプリング102の付勢により、部品供給台52に設けられた溝62の側面106に係合させられ、テープフィーダ50を部品供給台52に固定するものとされている。この固定は、操作部材たるレバー108が作業者によって操作され、係合部材100がスプリング102の付勢力に抗して側面106から離間させられることにより解除される。コイルスプリングは付勢手段の一種である弾性部材たるスプリングである。
テープフィーダ50は、フィーダ本体80の底面に設けられたレール110において被取付部54の溝56に嵌合され、フィーダ本体80の前面に設けられた位置決め突部112,114が位置決め穴58,60に嵌合されるとともに、係合装置88により部品供給台52に固定される。それにより、テープフィーダ50は、長手方向がY軸方向に平行となり、左右方向ないし幅方向がX軸方向に平行な方向となる姿勢で位置決めされるとともに、部品供給台52からの浮上がりを防止された状態で保持される。本実施形態においては、レール110,位置決め突部112,114および係合装置88が整列部品フィーダ取付装置たるテープフィーダ取付装置116を構成し、取付状態では、テープフィーダ50の前部はモジュール内空間内に位置し、レバー108および部品収納装置86はモジュール内空間外に位置する状態となる。
フィーダ本体80にはまた、その前面にコネクタ118が設けられ、部品供給台52のコネクタ64に接続される。それにより、テープフィーダ制御装置90の主体を成すテープフィーダ制御コンピュータ120と、前記モジュール制御装置32の主体を成すモジュール制御コンピュータ122(図15参照)との間における通信およびテープフィーダ50への電力供給が行われるようにされる。電動モータ92は、テープフィーダ制御装置90により制御される。
前記ヘッド移動装置26は、図4に示すように、X軸方向移動装置130およびY軸方向移動装置132を備えている。Y軸方向移動装置132は、モジュール本体18に、部品供給装置23の部品供給部(部品供給台52の全部の被取付部54にテープフィーダ50が取り付けられる場合の部品供給部94により構成される部分)と2つの基板保持装置22とに跨って設けられたリニアモータ134を備え、可動部材たる移動部材としてのY軸スライド136をY軸方向の任意の位置へ移動させる。
X軸方向移動装置130はY軸スライド136に設けられ、Y軸スライド136に対してX軸方向に移動させられるとともに、互いにX軸方向に相対移動させられる可動部材たる移動部材としての第1,第2X軸スライド140,142と、それらスライド140,142をそれぞれ、X軸方向に移動させるX軸スライド移動装置144(図4には第2X軸スライド142を移動させるX軸スライド移動装置が図示されている)とを備えている。2つのX軸スライド移動装置は、X軸スライド移動装置144を示すように、例えば、駆動源たる電動モータ146と、ねじ軸およびナットを含む送りねじ機構148とを含むものとされ、X軸スライド140,142をX軸方向の任意の位置へ移動させ、第2X軸スライド142が水平な移動平面内の任意の位置へ移動させられる。送りねじ機構としてはボールねじ機構が好適である。以下に記載の別の送りねじ機構についても同様である。ヘッド移動装置はX軸スライド上にY軸方向移動装置が設けられたものとされてもよい。
前記装着ヘッド25は第2X軸スライド142に着脱自在に搭載され、第2X軸スライド142の移動に伴って基板保持装置22に対して移動させられ、部品供給装置23の部品供給部と2つの基板保持装置22とに跨る移動領域であるヘッド移動領域内の任意の位置へ移動させられる。
装着ヘッド25は、吸着ノズルによって電子回路部品を保持するものとされている。装着ヘッド25を始めとして、吸着ノズルを保持し、ノズルホルダの数を異にする複数種類の装着ヘッドが用意され、1つが選択的に第2X軸スライド142に取り付けられる。図5に示す装着ヘッド25は、ノズルホルダ170を複数、例えば3個以上、図示の例では12個備え、吸着ノズル172が最大12個保持され得る。
前記基準マーク撮像装置28は、図4に示すように、第2X軸スライド142に搭載され、ヘッド移動装置26により装着ヘッドと共に移動させられて、回路基板40に設けられた基準マーク(図示省略)を撮像する。また、前記部品撮像装置30は、図1に示すように、基台68の基板搬送装置20と部品供給装置23との間の部分に位置を固定して設けられ、撮像対象物たる電子回路部品を下方から撮像する。
装着ヘッド25を説明する。装着ヘッド25は、未だ公開されていないが、本出願人の出願に係る特願2011−206452号の明細書に詳細に記載されており、本請求可能発明に関する部分以外の部分については簡単に説明する。
装着ヘッド25のヘッド本体180には、図5に示すように回転体182が自身の鉛直な軸線まわりに回転可能に支持され、電動モータ184を駆動源とする回転駆動装置186により、鉛直軸線まわりに正逆両方向に任意の角度回転させられる。
12個のノズルホルダ170は、回転体182のホルダ保持部188の外周部の回転体182の回転軸線を中心とする一円周上において適宜の間隔を隔てた12の位置、本実施形態においては等角度間隔の12の位置にそれぞれ、その軸方向が回転体182の回転軸線に平行となる姿勢で軸方向に相対移動可能かつ自身の軸線まわりに回転可能に嵌合されている。これらノズルホルダ170の各々により吸着ノズル172が保持され、その吸着管には、12個のノズルホルダ170の各々に対応して設けられた切換弁装置190の切換えにより、正圧と負圧とが選択的に供給される。
12個の吸着ノズル172は、回転体182がノズルホルダ170の配設角度間隔に等しい角度、間欠回転させられることにより、12個の停止位置に順次、停止させられる。また、ヘッド本体180に固定して設けられたカム194のカム面196,ノズルホルダ170の上端部に設けられたカムフォロワたるローラ198およびノズルホルダ170に嵌装された圧縮コイルスプリング199により、吸着ノズル172は回転体182の回転軸線まわりに旋回させられつつ昇降させられる。
そのため、12個の停止位置における吸着ノズル172の基板保持装置22からの高さ方向の距離は全部が同じではなく、その距離が最も短い停止位置が回路基板40への電子回路部品の装着が行われる装着位置とされ、最も長く、高い停止位置が部品撮像位置とされ、それら装着位置と部品撮像位置との間の停止位置が、後述するバルク部品供給装置から電子回路部品を取り出す部品取出位置とされている。吸着ノズル172によるテープフィーダ50からの電子回路部品の取出しと、テープフィーダ50およびバルク部品供給装置から取り出した電子回路部品の回路基板40への装着とはいずれも装着位置において行われ、装着位置は取出装着位置でもある。
装着位置および部品取出位置にはそれぞれ、昇降装置200,202が設けられ、ノズルホルダ170を昇降させる。これら昇降装置200,202はそれぞれ、図5および図6に示すように、昇降部材204,206,送りねじ機構208,210および電動モータ212,214を含む。装着位置および部品取出位置にはそれぞれ、図6に部品取出位置について示すようにバルブ切換装置218が設けられ、装着位置および部品取出位置に停止させられた吸着ノズル172について設けられた切換弁装置190の切換えを行う。
部品撮像位置には部品撮像装置220が設けられている。部品撮像装置220のカメラ221は反射装置(図示省略)を介して、吸着ノズル172によりテープフィーダ50あるいはバルク部品供給装置250から取り出された電子回路部品を撮像する。また、ヘッド本体180にはノズルホルダ回転駆動装置222が設けられ、ノズルホルダ170を自身の軸線まわりに回転させる。ノズルホルダ回転駆動装置222は電動モータ224を駆動源とし、12個のノズルホルダ170の全部を一斉に回転させる装置とされている。
さらに、ヘッド本体180には、装着ヘッド制御装置230(図15参照)が設けられている。装着ヘッド制御装置230は装着ヘッド制御コンピュータ232を主体として構成され、モジュール制御コンピュータ122に接続され、エンコーダ付サーボモータにより構成された電動モータ184等を制御する。装着ヘッド制御コンピュータ232には、1つを代表的に示すように電動モータ184等の各エンコーダ234が接続されている。
本バルク部品供給システム24は、バルク部品供給装置250を含む。バルク部品供給装置250は、図6に示すように、ヘッド本体180の部品取出位置に対応する部分に設けられており、ヘッド移動装置26により装着ヘッド25と共に基板保持装置22に対して移動させられる。本バルク部品供給装置250は、通路付部品ケース252とバルク部品送込み装置254とを含む。通路付部品ケース252は、図7に示すように、互いに固定されたバルク部品ケース256(以後、部品ケース256と略称する)と部品通路258とを含む。
部品ケース256は、図7および図8に示すように、互いに合わされて固定されたケース部材260,262を含み、案内溝266,凹部268,案内通路270,収容室272および部品受入口274が設けられている。案内溝266は、ケース部材260のケース部材262に合わされる合わせ面280に開口させられた部分円環状を成し、案内通路270は、案内溝266に続く部分円環状溝および上下方向溝がケース部材262およびカバー282により塞がれて成る。収容室272の上部であって、案内溝266と案内通路270との境界部には、そぎ落とし部283が形成されている。凹部268は、ケース部材260の合わせ面280とは反対側の外側面284および上面286に開口して形成されている。
収容室272は、ケース部材262の合わせ面290に開口させられた凹部292がケース部材260によって塞がれて成り、多数の部品294がばら積み状態のバルク部品として収容される。部品294としては、リード線を有しないリードレス電子回路部品が収容され、例えば、コンデンサや抵抗器等、磁性材料製の電極を有する部品(チップ部品)が収容される。収容室272と凹部268とは、凹部268の底壁部296により仕切られている。部品受入口274はケース部材262の上部に設けられ、収容室272内に部品294が入れられる。部品受入口274は開閉部材たるシャッタ298により開閉される。シャッタ298は、圧縮コイルスプリング300により部品受入口274を閉じる向きに付勢されている。
部品通路258は、図7および図8に示すように、ブロック状の通路形成体310に形成されている。部品ケース256は、固定手段の一種である複数のボルト312により通路形成体310に着脱可能に固定されており、固定後は一体の通路付部品ケース252として機能する。部品通路258は、案内通路270に続いて形成され、通路付部品ケース252が装着ヘッド25に保持された状態において、その先端部が、部品取出位置に停止させられた吸着ノズル172の下方に至る形状を有する。通路形成体310の部品通路258の先端部に対応する部分には開口314が設けられて部品294の取出しが許容され、その開口314を含む部分が部品供給部316を構成している。
通路形成体310には、複数、本実施形態においては2個の位置決めピン320,322が突設されている。位置決めピン320,322はX軸方向およびY軸方向における位置を異にし、上下方向に設けられ、被位置決め部を構成している。通路付部品ケース252にはまた、その前後方向に隔たった2個所であって、通路形成体310の前部と、ケース部材262の後部とにそれぞれ、下向きの係合面324,326が形成され、被係合部を構成している。通路付部品ケース252がヘッド本体180に取り付けられた状態においてY軸方向が前後方向、部品通路258側が前側、部品受入口274側が後側とする。
さらに、通路付部品ケース252には、ケース部材260の外側面284にRFIDのRFタグ330が設けられている。RFタグ330は通信部および記憶部を備え、収容室272に収容された部品294の種類が記憶させられ、収容部品種類情報保持部を構成している。また、ケース部材262の合わせ面290とは反対側の面332には二次元コード334が設けられ、例えば、部品ケース256の種類および部品ケース256を個々に識別する識別情報たる識別番号が記録されている。
前記バルク部品送込み装置254はバルク部品駆動装置338を含む。本バルク部品駆動装置338は、装着ヘッド25のヘッド本体180に設けられている。本バルク部品駆動装置338は、図9に示すように回転盤340および回転盤駆動装置342を含む。回転盤340は、円板状を成し、軸344によりヘッド本体180にX軸方向に平行な軸線まわりに回転可能に取り付けられている。回転盤340の側面には、その回転軸線を中心とする一円周上に複数、例えば、3個以上の磁石たる永久磁石346が適宜の間隔を隔てて離散的に、本実施形態においては等角度間隔で保持されている。回転盤駆動装置342は回転盤340の上方に設けられた電動モータ350を駆動源とし、その回転が歯車352,354により、回転盤340に同心状に固定された歯車356に伝達され、回転盤340が正逆両方向に任意の角度回転させられる。ヘッド本体180にはまた、2個の位置決め穴360,362がヘッド本体180の下面に開口して形成されている。永久磁石に代えて電磁石を使用してもよい。
ヘッド本体180にはさらに、通路付部品ケース取付装置370が設けられている。通路付部品ケース取付装置370は、本実施形態においては一対のクランプ装置372,374を含む。これらクランプ装置372,374はY軸方向に隔たって設けられ、一方のクランプ装置372を示すように、保持部材たるクランプ爪376および保持部材駆動装置たるクランプ爪駆動装置378を含む。
クランプ爪376は、ヘッド本体180にX軸方向に平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられている。クランプ爪駆動装置378の駆動源たるエアシリンダ380はヘッド本体180に固定され、そのピストンロッド382に一端部が相対回動可能に連結されたリンク384の他端部にクランプ爪376が相対回動可能に連結されている。ピストンロッド382の伸縮により、クランプ爪376が、図10に示すように係合面324に係合し、通路付部品ケース252を下方から保持するクランプ位置と、図9に示すように、係合面324から離間し、通路付部品ケース252を解放するとともに、通路付部品ケース252の下方の空間から外側へ退避したアンクランプ位置とに移動させられる。
さらに、ヘッド本体180には、情報取得装置たるRFIDリーダライタ388のアンテナ390が設けられている。RFIDリーダライタ388が、図15に示すように分離型のアンテナ390を備え、そのアンテナ390がヘッド本体180に設けられ、装着ヘッド25に設けられたコネクタおよびコードによりRFIDリーダライタ388の本体部に接続されているのである。
通路付部品ケース252は、図10に示すように、位置決めピン320,322が位置決め穴360,362に嵌合され、ヘッド本体180に対して水平方向に位置決めされる。そして、クランプ装置372,374の各クランプ爪376が係合面324,326に係合させられることにより、通路形成体310がヘッド本体180に当接させられ、通路付部品ケース252がヘッド本体180に対して上下方向に位置決めされて保持される。この状態では、凹部268に回転盤340が嵌合され、案内溝266の円弧を規定する円の中心が回転盤340の回転軸線と一致する状態となる。そのため、回転盤340の回転により永久磁石346が旋回させられるのに伴って、収容室272内の部品294が永久磁石346により吸引されて下から上へ移動させられるとともに、一部が案内溝266に嵌入させられ、案内溝266から案内通路270に進入する。但し、永久磁石346の旋回につれて移動する部品294のすべてが案内溝266に嵌入し得るわけではなく、案内溝266に嵌入しないで案内溝266と案内通路270との境界付近に移動してきた部品294は、そぎ落とし部283によりそぎ落とされ、収容室272内に落下する。一方、案内通路270に進入した部品294はやがて部品通路258へ進入し、一列に整列した状態で部品供給部316へ移動する。図示は省略するが、部品通路258内の空気は空気吸引装置により吸引され、部品294の部品供給部316への移動を助ける。
以上の説明から明らかなように、案内溝266とそぎ落とし部283とにより、部品294を捌いて、一列に整列させ、案内通路270へ進入させるバルク部品捌き装置392が構成されているのであり、本実施形態においては、この捌き装置392が、前述の回転盤340および回転盤駆動装置342により構成されるバルク部品駆動装置338と共同して、部品294を案内通路270を介して部品通路258へ送り込むバルク部品送込み装置254を構成している。また、本実施形態においては、通路付部品ケース252がバルク部品駆動装置338と切り離し可能とされるとともに、通路付部品ケース取付装置370によってヘッド本体180に着脱可能に取り付けられるようにされており、ヘッド本体180から外して別の通路付部品ケース252を取り付け、交換可能とされている。
上記のように通路付部品ケース252がクランプされた状態では、通路付部品ケース252のRFタグ330がヘッド本体180に固定のアンテナ390を介してRFIDリーダライタ388との間で通信可能となる。通路付部品ケース252は、クランプ装置372,374による保持を解き、ヘッド本体180に対して下方へ移動させることにより位置決めピン320,322が位置決め穴360,362から抜け出させられる。また、凹部268から回転盤340が抜け出させられ、バルク部品駆動装置338の全部をヘッド本体180に残し、装着ヘッド25に保持させたままの状態で通路付部品ケース252をヘッド本体180から取り外すことができる。
本バルク部品供給システム24はまた、バルク部品ケース交換ユニットたる通路付部品ケース交換ユニット400(以後、交換ユニット400と略称する)を含む。本交換ユニット400は、図11に示すように、交換装置本体402,可動部材たる移動部材としてのスライド404,可動部材駆動装置たるスライド駆動装置406およびバルク部品ケース交換装置たる通路付部品ケース交換装置408(図13参照),交換ユニット制御装置409(図15参照)を含み、本部品装着装置においては前記部品供給台52に取り付けられる。
交換装置本体402は、バルク部品ケース交換ユニット取付装置たる通路付部品ケース交換ユニット取付装置410により部品供給台52に取り付けられる。通路付部品ケース交換ユニット取付装置410は、前記テープフィーダ取付装置116と同じ構成を有し、交換装置本体402の長手方向の一端部である前端部の前面に設けられた位置決めピン412,414,交換装置本体402の側板416に設けられた係合装置418および交換装置本体402の下面に設けられたレール420を含み、複数の被取付部54のうちの任意の1つに取り付けられ、部品供給台52に固定される。係合装置418による係合を解くことにより、交換ユニット400をモジュール本体18に取り付けられた部品供給台52から取り外すことができ、交換ユニット400はモジュール本体18に対して着脱可能である。交換装置本体402の前面にはまた、コネクタ422が設けられ、コネクタ64に接続される。部品供給台52に取り付けられた交換ユニット400は、その前部がモジュール内空間内に位置させられ、後部が装着モジュール10から前方へ突出させられている。
スライド駆動装置406は、本実施形態においては、無端のベルト430およびベルト移動装置432を含む。ベルト430は複数のプーリ434に巻き掛けられるとともにスライド404に係合させられており、複数のプーリ434のうちの1つが電動モータ436によって回転させられることによりベルト430が移動させられ、スライド404が交換装置本体402に設けられた案内部材たるガイドレール438に案内されつつ、Y軸方向に移動させられる。複数のプーリ434および電動モータ436等がベルト移動装置432を構成している。
スライド404は、ケース保持部450,452を備えている。通路付部品ケース交換装置408は、図12,図13に示すようにケース保持部450,452をそれぞれ昇降させるケース保持部駆動装置たるケース保持部昇降装置454,456を含む。昇降装置454,456はスライド404の移動方向に平行な方向に並んで設けられており、構成は同じであり、一方の昇降装置454を説明する。
ケース保持部昇降装置454は、移動部材たる昇降部材460と、移動部材駆動装置たる昇降部材駆動装置462とを含む。昇降部材駆動装置462は、駆動源たる電動モータ470と、電動モータ470の回転を直線運動に変換する運動変換機構472とを含む。運動変換機構472は、本実施形態においては、電動モータ470により回転させられるピニオン474と、昇降部材460に上下方向に固定され、ピニオン474と噛み合わされたラック476とを含み、ピニオン474が回転させられることによりラック476が昇降させられ、図14に示すように、昇降部材460が案内部材たる一対のガイドロッド478に案内されつつ上昇端位置と下降端位置とに昇降させられる。昇降部材460の昇降端位置は、ガイドロッド478の両端部にそれぞれ設けられ、ガイドロッド478より大形のストッパ480,482に昇降部材460が当接することにより規定される。
昇降部材460上にケース保持部450が設けられており、ケース保持450,452はスライド404上に、スライド404の移動による移動方向に平行な方向に並んで設けられている。ケース保持部450は、本実施形態においては、通路付部品ケース252が載置される保持台490と、ケース位置決め保持装置(図示省略)とを含み、通路付部品ケース252を着脱可能に保持する。ケース位置決め保持装置は、通路付部品ケース252を水平方向において位置決めするとともに十分な保持力で保持し、この保持力に抗してケース保持部450を通路付部品ケース252に対して下方に移動させることにより、保持が解除されるものとされている。
スライド404はスライド駆動装置406により前進端位置と後退端位置とに移動させられる。前進端位置は、図11に実線で示すように、ケース保持部450,452を交換ユニット400の前端部に位置させる位置であり、後退端位置は、二点鎖線で示すように、ケース保持部450,452を交換ユニット400の後端部に位置させる位置である。交換ユニット400を含む本装着モジュール10においては、ヘッド移動領域は、装着ヘッド25が、前進端位置へ移動させられたスライド404のケース保持部450,452へ移動し、それらとの間において通路付部品ケース252の受渡しを行うことができる領域とされている。したがって、後退端位置は、2つのケース保持部450,452をヘッド移動領域の外側に位置させる第1位置であり、前進端位置は、2つのケース保持部450,452をヘッド移動領域の内側に位置させる第2位置である。また、交換ユニット400の前端部が位置する領域が通路付部品ケース252の交換が行われるバルク部品ケース交換領域であり、後端部が位置する領域がバルク部品ケース256への部品294の補給が行われるバルク部品補給領域であり、スライド404はスライド駆動装置406によりバルク部品補給領域とバルク部品ケース交換領域とに移動させられる。本実施形態においては、バルク部品補給領域はヘッド移動領域の外側に設けられ、装着モジュール10の外に設けられている。スライド404の前進端位置と後退端位置とはそれぞれ図示を省略するストッパにより規定され、電動モータ436は、本実施形態においては、停止位置制御機能を有しないものとされている。
さらに、交換ユニット400には二次元コード500が設けられ、交換ユニット情報保持部を構成している。二次元コード500には、例えば、交換ユニット400を個々に識別する識別情報たる識別番号が記録され、例えば、交換装置本体402の側板416に設けられている。
交換ユニット制御装置409は交換ユニット制御コンピュータ520(図15参照)を主体として構成されており、電動モータ436等を制御する。コンピュータ520は、コネクタ422,64の接続によりモジュール制御コンピュータ122に接続され、通信が行われる。電力供給もコネクタ422,64を介して行われる。
交換ユニット400の後端部であって、バルク部品補給領域に位置する部分には、図11に示すようにバルク部品貯蔵器600(以後、貯蔵器600と略称する)が設けられている。本貯蔵器600はバルク部品貯蔵器移動装置602(以後、貯蔵器移動装置602と略称する)により、スライド404の移動方向であって、ケース保持部450,452の並び方向と平行な方向に移動させられる。本貯蔵器移動装置602は、図16に示すように移動部材たる移動台604と移動部材駆動装置たる移動台駆動装置606とを含む。
移動台604は、本実施形態においては門形を成し、スライド404の移動領域を跨いで設けられている。移動台駆動装置606は、本実施形態においてはエアシリンダ608を駆動源とし、そのピストンロッド610の伸縮により移動台604がガイドレール612に案内されてY軸方向に移動させられ、図16に二点鎖線で示すように、後退端位置に移動させられたスライド404の前側のケース保持部450に対応する第1位置と、実線で示すように後側のケース保持部452に対応する第2位置とに選択的に位置させられる。これら位置は、本実施形態においては、エアシリンダ608のピストンのストロークエンドにより決められる。なお、図11においては、構成を理解し難くなることを回避するために移動台駆動装置606の図示が省略されている。
貯蔵器600は、図17に示すように移動台604上に着脱可能に取り付けられており、貯蔵室620を含む。貯蔵室620は、部品ケース256の収容室272より容量が大きく、部品294が貯蔵される。貯蔵器600の上部には部品投入口622が設けられ、蓋624により開閉される。蓋624は貯蔵器600に回動可能に取り付けられ、ロック装置626により部品投入口622を閉じた状態に保たれる。本ロック装置626はソレノイド628およびプランジャ630を含む。ソレノイド628の励磁,消磁によりプランジャ630は、蓋624の自由端部と、貯蔵器600の部品投入口622を画定する隔壁632とに跨って嵌合され、図17に実線で示すように蓋624を部品投入口622を閉じた閉位置に位置する状態にロックするロック位置と、蓋624の自由端部および隔壁632から抜け出させられ、二点鎖線で示すように蓋624を開くことを許容するアンロック位置とに移動させられる。なお、図17,図18においては、構成を理解し難くなることを回避するために昇降部材駆動装置462の図示が省略されている。
貯蔵器600にはまた、部品流出路640が設けられている。部品流出路640は上下方向に設けられ、部品流出路640の上端部は、図18に示すように貯蔵室620と連通させられ、部品流出路640の入口642を構成している。部品流出路640は貯蔵器600の下面ないし底面に開口して出口644が設けられている。出口644は、本実施形態においては横断面形状が正方形状を成し、部品流出路640の側面の下部は、図17,図19,図20に示すように出口644に向かって傾斜させられている。
出口644は連通装置650により開閉される。連通装置650は、図17,図20に示すように連通部材652および連通部材駆動装置654を含む。連通部材652は、本実施形態においては円柱状を成し、移動台604に回動可能に取り付けられており、その回動軸線と直交する方向に貫通して連通路656が設けられている。連通路656は、横断面形状が正方形状を成す。連通部材652にはまた、半径方向外向きに突出させられた板状の駆動部658が設けられている。
連通部材駆動装置654は本実施形態においては電動モータ660を備え、連通部材652は、図17に示すように、連通路656が出口644から外れて連通部材652の外周面が出口644を塞ぎ、部品ケース256の部品受入口274との連通を遮断する遮断位置と、図18に示すように、連通路656が鉛直となり、出口644と部品受入口274とを連通させる連通位置とに回動させられる。これら位置は、図示を省略するストッパにより決められる。
また、連通部材652が遮断位置に位置する状態では、駆動部658は、部品ケース256のシャッタ298より上に位置し、移動台604と部品ケース256との相対移動を許容し、シャッタ298が部品受入口274を閉じた閉位置に位置することを許容する非駆動位置に位置する。駆動部658は連通部材652と共に回動させられ、シャッタ298に係合してスプリング300の付勢力に抗して移動させ、部品受入口274を開かせる。連通部材652が連通位置に位置する状態では、駆動部658は駆動位置に位置し、シャッタ298を開位置に位置させ、部品受入口274を開いた状態に保つ。本実施形態においては、シャッタ298が、部品受入口274を開閉する開閉装置の開閉部材を構成し、開閉部材駆動装置の駆動部材である駆動部658を駆動する駆動部材駆動装置と、連通部材駆動装置654とが駆動源を共用しているのであり、部品ケース256に開閉装置の駆動源を設けなくて済む。シャッタ298を閉位置に向かって付勢するスプリング300も開閉部材駆動装置を構成する。
移動台604にはさらに、バルク部品送込み装置678が設けられている。バルク部品送込み装置678は、回転盤680および回転盤駆動装置682を含む。回転盤680は貯蔵器600の側壁に隣接して設けられ、貯蔵器600の幅方向に平行な軸線まわりに回転可能に取り付けられ、その回転軸線を中心とする一円周に沿って複数、例えば、3個以上の磁石たる永久磁石684が等角度間隔に配置されている。回転盤駆動装置682は電動モータ686を駆動源とする。電動モータ686は、本実施形態においてはサーボモータにより構成され、その回転角度はエンコーダ687(図15参照)により検出される。
回転盤680の回転につれて貯蔵室620内の部品294が複数の永久磁石684の各々に吸引され、下方から上方へ移動させられて部品流出路640へ移動させられる。部品流出路640の入口642に到達した部品294は、図18に示すように、部品流出路640を画定する側壁であって、回転盤680の回転軸線と平行な側壁688に当たって移動を止められ、永久磁石684に対する相対回転により吸着から解放されて入口642へ掻き落とされ、部品流出路640へ送り込まれる。本実施形態においては側壁688がバルク部品送込み装置678の掻落とし部を構成している。このバルク部品送込み装置678が貯蔵器用バルク部品送込み装置を構成し、前記バルク部品送込み装置254が供給装置用バルク部品送込み装置を構成している。
また、貯蔵器600には二次元コード700が設けられ、貯蔵器関連情報保持部を構成し、例えば、貯蔵器600を個々に識別する識別情報たる識別番号が記録されている。
移動台駆動装置606,ロック装置626,連通装置650および回転盤駆動装置682は交換ユニット制御装置409により制御される。交換ユニット制御装置409は交換・補給制御装置でもあり、本実施形態においては貯蔵器600,貯蔵器移動装置602およびそれらと共に設けられた装置が、スライド404,スライド移動装置406,通路付部品ケース交換装置408等と共に交換装置本体402に設けられて一体のケース交換・部品補給ユニットとされ、部品供給台52に対する着脱によりモジュール本体18に着脱される。また、スライド404には、ケース保持部450,452の各々に対応して、前記RFIDリーダライタ388の別のアンテナ391が設けられている(図12参照)。
モジュール制御装置32は、駆動回路530を介してリニアモータ134等、装着モジュール10を構成する種々の装置の駆動源等を制御し、制御回路532を介して表示画面534を制御する。制御回路532および表示画面534により報知装置たる表示装置536が構成され、文字,図形等により種々の情報等が表示される。報知装置としては、ランプの点灯,点滅、ブザーの鳴動,音声によるアナウンス,作業者が有する携帯端末への通信等、種々の態様で情報等を報知する装置が採用可能である。
モジュール制御コンピュータ122の入出力インタフェースには、基準マーク撮像装置28および部品撮像装置30の撮像により得られたデータを処理する画像処理コンピュータ540,X軸スライド移動装置144の電動モータ146等に設けられたエンコーダ542(図15には1つが代表して図示されている),RFIDリーダライタ388,テープフィーダ制御コンピュータ120,装着ヘッド制御コンピュータ232および交換ユニット制御コンピュータ520等が接続されている。なお、装着ヘッド25の部品撮像装置220の撮像データは、装着ヘッド制御装置230からモジュール制御コンピュータ122を介して画像処理コンピュータ540へ送られ、処理される。そして、必要なデータがモジュール制御コンピュータ122から装着ヘッド制御コンピュータ232へ送られる。
入出力インタフェースにはまた、他の装着モジュール10のモジュール制御装置32および装着ライン全体を統括制御するライン制御装置544が通信ケーブルを介して接続されている。ライン制御装置544はホストコンピュータを主体として構成されている。さらに、モジュール制御コンピュータ122のRAMには、回路基板40への電子回路部品の装着のための種々のプログラムおよびデータ等が記憶させられている。
以上のように構成された装着モジュール10では、回路基板40への電子回路部品の装着の一態様として、装着ヘッド25がテープフィーダ50およびバルク部品供給装置50の両方から電子回路部品を取り出して1枚の回路基板40に装着することが行われる。そのため、装着ヘッド25には通路付部品ケース252が保持され、テープフィーダ50および交換ユニット400が部品供給台52に取り付けられる。この通路付部品ケース252を先通路付部品ケース252と称する。装着ヘッド25は、テープフィーダ50からの電子回路部品の取出し時にはヘッド移動装置26によりテープフィーダ50へ移動させられ、吸着ノズル172は回転体182の回転により取出装着位置へ移動させられ、下降させられてテープフィーダ50から電子回路部品を取り出す。バルク部品供給装置250は装着ヘッド25と共に移動しつつ部品294を供給し、回転体182の回転により部品取出位置へ到達した吸着ノズル172は下降させられて部品供給部316から部品294を取り出す。テープフィーダ50では送り装置82によりテープ化部品78が送られて電子回路部品が部品供給部94へ送られ、バルク部品供給装置250では、バルク部品駆動装置338および空気吸引装置の作動により、部品294が部品供給部316へ移動させられ、それぞれ取出しに備えて待機させられる。電子回路部品を保持した吸着ノズル172は順次、部品撮像位置および装着位置へ移動させられ、電子回路部品の保持姿勢の撮像後、装着位置において下降させられて部品294を回路基板40に装着する。装着ヘッド25による電子回路部品の回路基板40への取付けは、特願2011−206452号の明細書に記載されており、詳細な説明は省略する。
先通路付部品ケース252は、供給する部品294がなくなれば、先通路付部品ケース252が供給する部品294と同種の部品294が収容された通路付部品ケース252であって、先通路付部品ケース252とは別の通路付部品ケース252である後通路付部品ケース252と交換される。後通路付部品ケース252は交換ユニット400の2つのケース保持部450,452の一方により保持され、他方のケース保持部は通路付部品ケース252を保持せず、空とされている。
交換時にはスライド404は前進端位置に位置させられてバルク部品ケース交換領域にあり、装着ヘッド25の移動により先通路付部品ケース252が空のケース保持部、図14(a)に示す例では前側のケース保持部450上へ移動させられる。この際、昇降部材460は下降端位置に位置し、ケース保持部450は退避位置に位置する。装着ヘッド25は空のケース保持部450に対して予め設定されたケース受渡位置へ移動させられる。この位置は、先通路付部品ケース252がケース保持部450により、X軸方向およびY軸方向において設定された位置に位置決めされた状態で保持される位置である。
先通路付部品ケース252の移動後、図14(b)に示すように昇降部材460が上昇端位置へ上昇させられ、ケース保持部450がケース受渡位置へ上昇させられる。この位置は、先通路付部品ケース252がケース保持台490上に載置される位置であり、ケース位置決め保持装置により先通路付部品ケース252が保持される。保持後、クランプ装置372,374による先通路付部品ケース252のクランプが解除され、その後、ケース保持部450が退避位置へ下降させられる。それにより、位置決めピン320,322が位置決め穴360,362から離脱させられ、凹部268が回転盤340から外れて、バルク部品駆動装置338の全部を装着ヘッド25に保持させたままの状態で先通路付部品ケース252が装着ヘッド25から外される。案内溝266およびそぎ落とし部283により構成されるバルク部品捌き装置392は、先通路付部品ケース252にあって、先通路付部品ケース252と共に装着ヘッド25から取り外される。
先通路付部品ケース252の取外し後、装着ヘッド25は後通路付部品ケース252を保持するケース保持部、ここではケース保持部452に対して予め設定されたケース受渡位置へ移動させられる。移動後、図14(c)に示すように、昇降部材460が上昇端位置へ上昇させられ、後通路付部品ケース252を保持したケース保持部452がケース受渡位置へ上昇させられる。それにより、後通路付部品ケース252の凹部268に回転盤340が嵌入され、位置決めピン320,322が位置決め穴360,362に嵌合されるとともに、通路形成体310の位置決めピン320,322の周辺部分がヘッド本体180の下面に当接させられる。ケース保持部452の上昇後、クランプ爪376がクランプ位置へ回動させられ、後通路付部品ケース252が水平方向および上下方向に位置決めされた状態で装着ヘッド25により保持されるとともに、バルク部品駆動装置338により、収容室272内の部品294に部品通路258に向かう向きの移動力が付与されることが可能な状態となる。
後通路付部品ケース252が装着ヘッド25において保持され、先通路付部品ケース252となった後、その通路付部品ケース252を保持していたケース保持部452は退避位置へ下降させられ、空のケース保持部452となる。そして、装着ヘッド25は新たな先通路付部品ケース252から供給される部品294の回路基板40の装着を再開する。
一方、交換ユニット400においては、図17に示すように、スライド404が後退端位置へ移動させられてバルク部品補給領域に位置させられる。バルク部品補給領域では移動台604が、ここでは第1位置に位置させられ、貯蔵器600の部品流出路640の出口644が、ケース保持部450に保持された空の先通路付部品ケース252の部品受入口274上に位置させられる。その状態で連通部材652が連通位置へ回動させられるとともに、駆動部658が、ケース保持部450に保持された空の先通路付部品ケース252のシャッタ298を開位置へ移動させ、図18に示すように部品流出路640と部品受入口274とが連通させられて部品294の補給が可能な状態とされる。その状態で回転盤680が回転させられ、部品294が貯蔵室620から部品流出路640へ送り込まれるとともに、出口644,連通路656,部品受入口274を通って収容室272へ流入し、先通路付部品ケース252は後通路付部品ケース252となる。
本実施形態においては、回転盤680の回転量である累積回転角度により収容室272への部品補給量が検出される。回転盤680の回転に伴って、1つの永久磁石684の磁力により吸引され、移動させられて部品流出路640へ送り込まれる部品294の数が予め取得されており、回転盤680の累積回転角度から部品ケース256に流入させられた部品294の数が取得されるのである。
収容室272への部品補給量は、収容室272における部品294の収容量が最大となる量に設定され、その設定量の部品294が貯蔵器600から流出させられるように回転盤680の累積回転角度が決められる。この最大収容量は、本実施形態においては、案内通路270への部品294の円滑な進入を妨げることがない量に設定されている。部品ケース256において永久磁石346の旋回につれて、案内溝266に嵌入しないで案内溝266と案内通路270との境界付近に移動してきた部品294は、そぎ落とし部283によりそぎ落とされ、収容室272内へ落下するのであるが、この落下した部品294が、図18に二点鎖線で示す部品層の上面上に積み上がる。この積み上がった部品294は移動の自由を制限され易いため、自身が案内溝266に円滑に嵌入し難い上、他の部品294の案内溝266への嵌入をも妨げることがあり、そのために案内通路270へ部品294が円滑に進入しなくなり、部品供給部316に部品294が到達しなくなる事態が生じる。積み上がった部品294の高さは、収容室272における部品収容量が多いほど高くなる。そのため、収容室272の最大収容量は、案内溝266に嵌入しないでそぎ落とされ、落下した部品294が部品層の上面上に山積みされても、案内溝266への部品294の嵌入が妨げられない量に設定されるのである。
回転盤680は設定累積回転角度回転させられた後、停止させられる。連通部材652は、回転盤680の停止後、部品流出路640へ送り込まれた部品294の全部が落下して部品ケース256へ入るのに十分な時間の経過後、遮断位置へ移動させられる。それにより、出口644が閉じられるとともに駆動部658が非駆動位置へ移動させられ、シャッタ298が部品受入口274を閉じる。本実施形態においては、エンコーダ687および交換ユニット制御コンピュータ520の回転盤680の累積回転角度を取得する部分が補給量検出装置を構成し、設定累積回転角度回転させられた状態で回転盤680の回転を停止させる部分が自動補給停止装置を構成している。
そして、スライド404が前進端位置へ移動させられ、バルク部品ケース交換領域へ移動させられて通路付部品ケース252の交換に備えて待機させられる。次に先通路付部品ケース252と後通路付部品ケース252との交換が行われるとき、空のケース保持部452が装着ヘッド25から先通路付部品ケース252を受け取り、後通路付部品ケース252を保持して待機していたケース保持部450が後通路付部品ケース252を装着ヘッド25に引き渡す。ケース保持部450,452は交互に第1ケース保持部と第2ケース保持部とになるのである。以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、スライド404,スライド駆動装置406および通路付部品ケース交換装置408がバルク部品ケース移動装置を構成し、補給量検出装置,自動補給停止装置,連通装置650および貯蔵器用バルク部品送込み装置678が部品補給装置として機能し、貯蔵器600およびバルク部品貯蔵器移動装置602が部品補給部を構成し、1つの部品補給部に対して2つの部品ケース256が設けられている。
通路付部品ケース252の交換は、例えば、先通路付部品ケース252に異常が生じ、部品供給不可能となった場合に行われてもよい。
上記先通路付部品ケース252と後通路付部品ケース252との交換時には、モジュール制御コンピュータ122,装着ヘッド制御コンピュータ232および交換ユニット制御コンピュータ520の間において情報がやり取りされ、ケース保持部450,452の上昇等が所定のタイミングで行われるように制御が行われる。
本実施形態においては以上のようにして部品294の供給が行われるのであるが、この供給のいずれかの過程において誤りがあれば、予定外の部品294が回路基板40に装着されて不良基板が生産される恐れがある等の不都合が発生する。そこで、本実施形態においては、以下のように、誤った供給が行われることを防止する対策が採られている。前述のように、情報保持部として、通路付部品ケース252に二次元コード334とRFタグ330とが設けられ、交換ユニット400に二次元コード500が、また貯蔵器600にも二次元コード700がそれぞれ設けられているのはそのためであるが、さらに、貯蔵器600に供給されるべき部品294が収容されて販売されている収容ケースや収容袋の部品収容体にも二次元コードが設けられており、これら二次元コードの表す部品ケース関連情報,ユニット関連情報,貯蔵器関連情報,部品収容体関連情報等を読み取る情報取得装置としてコードリーダ710が設けられ、図15に示すようにモジュール制御コンピュータ122に接続されている。
なお、貯蔵器600と通路付部品ケース252とがそれぞれ、一種類の部品専用であるか、複数の部品に兼用であるかによって、それらに設けられる二次元コード700,334,RFタグ330等の情報保持部の情報が変わる場合と変わらない場合とに分かれ、それに応じて書き換え可能である必要性の有無が以下のように分かれる。
(1) 貯蔵器600,通路付部品ケース252共に一種類の部品に専用
貯蔵器600,通路付部品ケース252共に情報保持部が書き換え不要である。
(2) 貯蔵器600はすべての部品に兼用で、通路付部品ケース252のみが複数種類の部品に兼用
貯蔵器600には情報保持部自体が不可欠ではなく、通路付部品ケース252の情報保持部が書き換え可能であることが必要である。
(3) 貯蔵器600,通路付部品ケース252共に複数種類の部品に兼用
貯蔵器600,通路付部品ケース252の情報保持部が共に書き換え可能であることが必要である。
書き換え可能な情報保持部として、市販の書き換え可能なペーパラベルを使用すれば、すべての場合にバーコードラベルおよびバーコードリーダを使用することも可能となるが、本実施形態においては、情報保持部として書き換え不能の二次元コード700,334,500と書き換え可能なRFタグ330とが併用されている。
また、モジュール制御コンピュータ122には、前述のように、回路基板40への電子回路部品の装着のためのプログラムが記憶させられるのであるが、このプログラムに基づいて、交換ユニット400から供給されるべき部品294の種類と、その種類の部品294を供給するに適した通路付部品ケース252の種類(いかなる外形寸法の部品294を収容し供給し得るものであるかを示す情報)と、部品供給台52の複数の被取付部54のうちのいずれにテープフィーダ50や交換ユニット400が取り付けられるべきかを決定する部品種類・部品ケース種類・取付位置等決定部も設けられており、その決定結果が表示装置536の表示画面534に表示され、作業者はこの表示による指示に従って交換ユニット400の取付作業、交換ユニット400に対する通路付部品ケース252の取付作業および貯蔵器600への部品供給作業を行うようにされている。
なお、貯蔵器600も通路付部品ケース252と同様に複数種類のものを使用可能とすることも可能であり、その場合には同様の指示が行われるようにすることが必要であるが、本実施形態においては、貯蔵器600は回路基板40への装着が予定されているすべての部品294に共通に使用できるものとなっているため、貯蔵器600の種類の指示は行われない。
ただし、貯蔵器600はそれに部品294が収容された状態では、貯蔵器600ごとに識別されることが必要であり、交換ユニット400もそれに取り付けられた貯蔵器600および通路付部品ケース252に部品294が収容された状態では、交換ユニット400ごとに識別されることが必要であるため、それぞれ貯蔵器識別情報およびユニット識別情報を含む二次元コード700および500が設けられている。
目的とする電子回路の生産開始時には、まず、上記表示画面534の指示に従って交換ユニット400がテープフィーダ50と共に、部品供給台52の指定の被取付部54に取り付けられる。それに伴い、交換ユニット制御コンピュータ520からそれに記憶されているユニット関連情報がモジュール制御コンピュータ122に送られ、この情報に基づいて適正な位置に交換ユニット400が取り付けられたか否かが判定され、判定の結果がNOであれば、その旨の表示が表示画面534に行われて、作業者に訂正が指示される。
交換ユニット400の部品供給台52への取付けの前または後に、それの移動台604に貯蔵器600が取り付けられるとともに、ケース保持部450,452に通路付部品ケース252が保持させられるが、この際にも貯蔵器600および通路付部品ケース252の二次元コード700,334がコードリーダ710によって読み取られ、モジュール制御コンピュータ122に送られて適正なものが保持させられたか否かの判定が行われ、不適正であればその旨が表示画面534に表示され、訂正が指示される。
上記貯蔵器600および通路付部品ケース252の交換ユニット400への取付時に両者共空であれば、貯蔵器600には制限がなく、通路付部品ケース252には種類の制限のみがあることとなるため、通路付部品ケース252の二次元コード334のみがコードリーダ710により読み取られてもよい。それに対して、貯蔵器600や通路付部品ケース252に既に部品294が収容されている場合には、その部品294と新たに補給される部品294の種類が同じである必要があるため、そのことの確認も必要である。この確認については後述する。
続いて、交換ユニット400の貯蔵器600に部品294が供給されるが、この際にも、部品収容体に設けられている二次元コードがコードリーダ710により読み取られ、供給されようとしている部品294の種類が予定通りのものであるか否かの判定が行われ、判定の結果がYESであれば、その旨の情報が交換ユニット制御コンピュータ520に送られ、その情報に基づいてロック装置626が解除され、作業者が蓋624を開いて部品収容体の部品294を貯蔵器600に供給することが可能となる。複数の部品収容体から部品を供給する場合には、作業者はすべての部品収容体の二次元コードをコードリーダ710に読み取らせるべきことが義務付けられる。
その後、貯蔵器600からケース保持部450,452の一方に保持されている通路付部品ケース252へ設定量の部品294が供給される。その際、供給された部品294の種類の情報が通路付部品ケース252の識別情報と共に、モジュール制御コンピュータ122によって、スライド404に設けられた2つのアンテナ391の各々およびRFIDリーダライタ388(図15参照)を介して通路付部品ケース252のRFタグ330に記録される。そして、通路付部品ケース252が装着ヘッド25に引き渡された際、RFタグ330の情報が装着ヘッド25に設けられたアンテナ390を介してRFIDリーダライタ388により読み取られ、モジュール制御コンピュータ122に送られて、そこにおいて、装着ヘッド25に引き渡された通路付部品ケース252から供給される部品294が予定通りのものであるか否かの判定が行われる。判定の結果、予定通りのものではない場合には、その旨の表示が表示画面534に表示されると共に、装着モジュール10の装着動作が禁止される。
貯蔵器600も通路付部品ケース252も空の場合には、両者が不良品として登録されているものでなく、かつ、通路付部品ケース252の種類が供給されようとしている部品294に適したものであればよいため、貯蔵器関連情報は貯蔵器識別情報を含んでいればよく、部品ケース関連情報は識別情報と種類情報とを含んでいればよい。また、不良品は予め取り除かれているのであれば、識別情報も不可欠ではない。
しかし、実際には、貯蔵器600と通路付部品ケース252との少なくとも一方に既にいくらかの部品294が収容されている場合もある。その場合には、貯蔵器関連情報や部品ケース関連情報が、貯蔵器600や通路付部品ケース252の識別情報と、それらに収容等されている部品294の種類の情報との少なくとも一方を含んでいることが必要である。ただし、関連情報が識別情報のみを含んでいる場合には、モジュール制御コンピュータ122あるいは交換ユニット制御コンピュータ520が識別情報と関連付けて部品種類情報を記憶していることが必要である。いずれにしても関連情報に基づいて、それらにすでに収容されている部品294の種類を特定し得、その種類の部品が補給されようとしている部品294の種類と一致しており、かつ、装着プログラムにより予定されている部品294の種類とも一致していることが確認され得ることが必要なのであり、一致していなければ、その旨が表示画面534に表示されるようにする。また、例えば、貯蔵器用バルク部品送込み装置678の回転盤680を回転させず、貯蔵器600から通路付部品ケース252への部品294の補給を阻止するようにしてもよい。
したがって、本来は、貯蔵器600と通路付部品ケース252とに収容されている部品294の種類が、それらを個別に識別し得る貯蔵器識別情報および部品ケース識別情報と共に関連情報保持部に記録されるようにすることが理想である。しかし、本実施形態においては、構成の簡略化のために、1つの交換ユニット400に取り付けられている貯蔵器600と通路付部品ケース252とに、互いに異なる種類の部品294が収容されることは有り得ないことを前提として、通路付部品ケース252のRFタグ330に記録されている部品294の種類の情報を取得して、それが貯蔵器600に収容されている部品294の種類でもあるとされるようになっている。
なお、貯蔵器600や通路付部品ケース252に収容される部品294の種類が一種類に決まっている場合には、貯蔵器関連情報や部品ケース関連情報が、少なくとも部品種類情報を含むものであればよい。
上記実施形態においては、部品294が容量の大きい貯蔵器600に貯蔵され、それから通路付部品ケース252に設定量ずつ自動的に供給されるようになっているため、作業者が行うべき部品供給作業の回数が少なくて済む利点があるが、貯蔵器600を設けることは不可欠ではなく、作業者により部品収容体から通路付部品ケース252へ直接部品294が供給されるようにすることも可能である。その場合には、コードリーダ710に、部品収容体と通路付部品ケース252との二次元コードあるいはバーコードの表す収容器関連情報や部品ケース関連情報が読み取らされ、不適切であればその旨が表示画面534に表示されるようにする。
また、供給装置用バルク部品送込み装置は、例えば、特開2000−244186号公報に記載されているように、排出促進部材の上下動により、バルク部品ケースに収容されたバルク部品の部品通路への排出が促進される装置とされてもよい。
さらに、バルク部品貯蔵器からバルク部品ケースへのバルク部品の補給量は、バルク部品ケースあるいはバルク部品貯蔵器の重量に基づいて検出してもよく、バルク部品ケースあるいはバルク部品貯蔵器に収容されたバルク部品層の上面の高さに基づいて検出してもよい。重量は、例えば、ロードセルによって検出することができ、バルク部品層の上面の高さは、例えば、近接スイッチあるいは光電センサによって検出することができる。
基材保持装置と装着ヘッドとにバルク部品の回路基材への装着に必要な相対運動を付与する相対運動付与装置は、装着ヘッドと基材保持装置との両方を移動させるとしてもよい。
ここで、図21、図22、図23により別の実施形態の説明をする。この実施形態は主に通路付部品ケース252内の部品294の撹拌に関するものである。
図21は、上記の実施形態に通路付部品ケース252内の部品294がどの程度補給されたかを確認するために部品検出センサ1000が設けられている。部品294が部品検出センサ1000による検出高さを越えるとセンサが反応し部品の補給を止める。この場合、特に撹拌機能がないため部品受入口274の下に部品が集中しがちである。本来ならば、もっと多くの部品294が通路付部品ケース252に入るのであるが、これ以上入れるとケースからあふれることも考えられるため補給を止める必要がある。
そこで、図22のように撹拌機能を設ける。回転盤680にはラチェット歯車1100が設けられ、回転盤が回ると歯車も回る構造である。ラチェット歯車1100が回り始めると、ラチェットバー1102、振動発生バー1106が振動発生軸1104を中心として回動する。その回動と共に振動発生ゴム1108が通路付部品ケース252から離間する。ラチェットバー1102がラチェット歯車1100の段付き部分まで到達し、その後、段付き部分を越える。そうすると、ラチェットバー1102、振動発生バー1106が貯蔵器600に取り付けられた振動発生軸1104を中心として反対側に回動し、元の位置に戻る。その戻る力で振動発生ゴム1108が通路付部品ケース252を振動させる。このような機構により、通路付部品ケース252内の部品294が撹拌される。
図23は撹拌機能のさらに別の例である。回転盤680は貯蔵器600の横を通過すると共に、通路付部品ケース252の横も通過するようになっている。このようにすれば、通路付部品ケース252の横を永久磁石684が通過することになり、貯蔵器600と同様に部品294を動かすことができる。そうすると、部品294が部品ケース掻落し部1200により掻き落とされる。このような一連の動作により、通路付部品ケース252内の部品294が撹拌される。
なお、図21、図22、図23により別の実施形態では、回転運動により撹拌することとしたが、往復運動によるものであっても良い。また、部品検出センサは画像処理装置に置き換えることもできる。さらに、回転盤680に少なくとも1つの振動発生部材を取り付けて、その部材により通路付部品ケース252に振動を与えても良い。そして、通路付部品ケース252を振動装置と連接し、補給時に制御装置の指示により振動を与えるようにしても良い。
また、バルク部品貯蔵器600には部品流出路640などの壁に張り付いたバルク部品を落とすための振動装置がついている場合がある。このような場合、この振動装置から通路付部品ケース252へ振動を伝達させる伝達部材を備え、その部材により通路付部品ケース252に振動を与えても良い。