JP6307874B2 - レイヤリング粒子 - Google Patents

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Description

本発明は、固形製剤の分野に関し、詳しくは、有効成分としてイブプロフェン及びイブプロフェンの融点降下を生じる成分を含有するレイヤリング粒子に関する。
頭痛薬や総合感冒薬の有効成分として汎用されているイブプロフェンは融点75〜77℃の低融点薬物であり、さらに酸性基を有するためアルカリ性薬物と配合すると高湿度条件下において吸湿し塩を形成することが知られている。特に抗ヒスタミン薬、解熱鎮痛薬、消化薬と配合すると色調変化や湿潤化といった変化を認めるものが多い(非特許文献1参照)。同じく頭痛薬や総合感冒薬の有効成分として知られるエテンザミドなど多くの成分と混在すると融点降下を引き起こすことが知られている(非特許文献2参照)。有効成分の中でも含有量が多いイブプロフェンの他の成分との相互作用は、粉体のハンドリングを著しく困難にし、付着や凝集を引き起こす他、製品化後に変色等の問題を招来することがあった。
そのため、有効成分としてイブプロフェン及びイブプロフェンの融点降下を生じる成分(以下、適宜に「融点降下成分」と略記する。)を配合した固形製剤では、これらを異なる顆粒等に配合し、二重錠や多層錠として提供すれば、これら成分が同一の製剤中に配合されていても、直接の接触を回避してイブプロフェンの融点降下を防止することが可能であった(非特許文献3参照)。
また、イブプロフェン及び融点降下成分のほか、さらにトラネキサム酸やジメモルファンリン酸塩、クレゾールスルホン酸カリウム,グリチルリチン酸等の他の有効成分を同時配合することで変色を抑制する技術が知られている(特許文献1〜3参照)。
しかしながら、散剤、顆粒剤等を提供する場合には、単に融点降下成分を異なる顆粒等に配合しただけでは充分に接触を回避できず、イブプロフェンの融点降下を充分に抑制することができなかった。
また他の有効成分を添加する手法により安定化を図った場合には、添加した成分により所望以外の好ましくない作用が発現し、副作用を生じる恐れがある。
特許第4832045号公報 特開2005−289904号公報 特開2005−289903号公報 特開平7−277962号公報 特許第4853818号公報
第十六改正日本薬局方解説書 医薬品各条、広川書店、C-576〜C-577 Drug Development and Industrial Pharmacy, 23(6), 561-565 (1997) 粉体工学会 製剤と粒子設計部会編「すぐに役立つ粒子設計・加工技術」じほう,P288-291
これに対し、常套手段としてはイブプロフェン及び融点降下成分を異なる顆粒等に配合した後、少なくともその何れかをフィルムコーティングすることが考えられる(特許文献4及び5参照)。
そこで、フィルム基剤として最もポピュラーなヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を採択し、イブプロフェン及び融点降下成分としてエテンザミドが混在する場合のイブプロフェンの融点降下について検討したところ、ヒプロメロースではイブプロフェンの融点降下を充分に抑制できないことが判明した。
本発明の課題は、有効成分であるイブプロフェンと融点降下成分を同一の顆粒等に配合する手段としてレイヤリング粒子(顆粒)を採択し、イブプロフェンと融点降下成分をレイヤリング粒子の異なる層に配するとともに、これらの層の間に他の成分を含む層(以下、適宜に「中間層」と略記する。)を配し、さらにイブプロフェンの融点降下を抑制するのに最も適した造粒溶剤を選定して、保存安定性や服用性、溶出性に優れた散剤、顆粒剤等のイブプロフェン及び融点降下成分含有固形製剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、レイヤリング粒子のイブプロフェン含有層と融点降下成分含有層の間に中間層を配し、さらに中間層を造粒する際に用いる造粒溶剤としてポリビニルアルコール(以下、適宜に「PVA」と略記する。)を含む溶液を採択した場合にのみイブプロフェンの融点降下を効果的に抑制しうることを見出した。
かかる知見により得られた本発明の態様は次のとおりである。
(1)核粒子と該核粒子を覆う3以上の層からなるレイヤリング粒子であって、イブプロフェン含有層とイブプロフェンの融点降下を生じる成分含有層との間にポリビニルアルコール含有層(ただし、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層である場合を除く。)を有することを特徴とするレイヤリング粒子。
(2)内側から順に、(a)核粒子、(b)イブプロフェン含有層、(c)ポリビニルアルコール含有層(ただし、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層である場合を除く。)、及び(d)イブプロフェンの融点降下を生じる成分含有層、をもって構成されるレイヤリング粒子。
(3)イブプロフェンの融点降下を生じる成分が、エテンザミド、ロキソプロフェン、メキタジン及びこれらの塩類から選ばれる1種又は2種以上である前記(1)又は(2)に記載のレイヤリング粒子。
(4)ポリビニルアルコール含有層がポリビニルアルコールを含む造粒溶剤で造粒された層である前記(1)〜(3)のレイヤリング粒子。
(5)散剤、顆粒剤、微粒剤又はカプセル剤である前記(1)〜(4)のレイヤリング粒子。
本発明により、有効成分としてイブプロフェンと融点降下成分を配合した散剤、顆粒剤等の固形製剤を提供することが可能となった。また、レイヤリング粒子においてイブプロフェン含有層の外側に中間層及び融点降下成分含有層を配することでイブプロフェンに起因する昇華や苦味も抑制され、保存安定性や服用性に優れた固形製剤として提供することが可能となった。
本願発明に係るレイヤリング粒子の模式図を示す。 実施例4で調製した顆粒の50℃下3時間保存後の状態を示す。 比較例5で調製した顆粒の50℃下3時間保存後の状態を示す。 実施例5で調製した顆粒の65℃下2日間保存後の状態を示す。 比較例6で調製した顆粒の65℃下2日間保存後の状態を示す。
本発明では、有効成分であるイブプロフェンと融点降下成分は同一のレイヤリング粒子中の異なる層に配するとともに、イブプロフェン含有層と融点降下成分含有層との間には必ずPVAを含む造粒溶剤で造粒された中間層を設ける必要があり、この中間層は単にPVAを含有するフィルム層とは異なるものである。
「イブプロフェンの融点降下を生じる成分(融点降下成分)」とは、イブプロフェンと混在することによりイブプロフェンの融点降下を引き起こす成分であり、例えば、エテンザミドやロキソプロフェンナトリウム水和物等の解熱鎮痛成分やカルビノキサミンマレイン酸塩やクロルフェニラミンマレイン酸塩、メキタジン等の抗ヒスタミン成分、デキストロメトルファン臭化水素酸塩やノスカピン等の鎮咳去痰成分の他、ビスイブチアミン等のビタミン類が挙げられる。
「レイヤリング粒子」とは、「核粒子(医薬品に適用可能な基剤からなる核)」に有効成分の他に賦形剤等を配合した粉体を遠心転動造粒等の湿式造粒を経て被覆し調製された幾何平均粒子径200〜850μmの固形の製剤粒子である。
本発明では、イブプロフェンと融点降下成分は同一のレイヤリング粒子中の異なる層に配するとともに、イブプロフェン含有層と融点降下成分含有層との間には必ずPVAを含む造粒溶剤で造粒された中間層を設ける必要があるので、レイヤリング粒子としては、核粒子の外殻に少なくとも3層以上のレイヤリング層を有することになる。
レイヤリング粒子は、内側から順に、核粒子と3層以上のレイヤリング層をもって構成され、イブプロフェンと融点降下成分を異なるレイヤリング層に配する他、両層の間には単なるフィルム層とは異なるPVAを造粒溶剤として造粒されたPVA含有層を有するのが特徴である。もっとも、イブプロフェン含有層を外殻に配するとイブプロフェンに起因する昇華を抑え、刺激のある苦味をマスキングするためにさらにその外側にフィルム層等を設ける必要があるので、レイヤリング粒子をできうる限り小さくし、安価に、効率よく調製するには、内側から順に、(a)核粒子、(b)イブプロフェン含有層、(c)ポリビニルアルコール含有層(ただし、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層である場合を除く。)、及び(d)融点降下成分含有層、をもって構成されるのがもっとも好ましい態様である。
なお、服用性等を考慮し、レイヤリング粒子の最外殻に水溶性高分子等を含有するフィルム層を設けることは差し支えない。
「核粒子」としては粒度の揃ったものが好ましく、例えばセルフィア(商品名:旭化成ケミカルズ製)やノンパレル(商品名:フロイント産業製)など、結晶セルロースや糖類を基剤として調製された球形粒子の他、精製白糖等の糖類からなる微細な結晶が挙げられる。これらの核粒子の大きさは、造粒性と服用性の観点から、100μm〜1mmであり、100μm〜850μmが好ましい。
核粒子に有効成分等を付着させ、レイヤリング層を設ける方法としては、遠心転動造粒機(商品名:CF−360;フロイント産業製)、転動流動層造粒機(商品名:MP−01;パウレック製)またはワースターコラム型の流動層コーティング機(商品名:GPCG−1;グラット製)などを用いた湿式造粒法が挙げられるが、好ましいのは遠心転動造粒機を用いた遠心転動造粒法である。
「イブプロフェン含有層」とは、イブプロフェンの他、イブプロフェンとの相互作用が軽微な各種有効成分や医薬品に適用可能な賦形剤を混合した粉体を、結合溶剤を噴霧しながら被覆し形成した薬物含有レイヤリング層であり、イブプロフェン含有層における有効成分の含有率は50〜80質量%が好ましい。イブプロフェン含有層の造粒に用いられる結合剤としては、イブプロフェンとの相互作用や溶出性への影響が軽微であるヒプロメロース(HPMC)やPVA,プルランが好ましく、造粒溶剤の濃度は通常1〜20w/w%である。また、造粒溶剤は水性溶液であればよく、水の他、必要に応じて水と混和するアルコール等を加えてもよい。
「イブプロフェンの融点降下を生じる成分(融点降下成分)含有層」とは、エテンザミドの他、イブプロフェンの融点降下を生じる有効成分や医薬品に適用可能な賦形剤を混合した粉体を、結合溶剤を噴霧しながら被覆し形成した薬物含有レイヤリング層であり、融点降下成分含有層における有効成分の含有率は40〜80質量%が好ましい。また、味のマスキングのため甘味料や酸味料等の各種矯味剤、香料を配合することが可能である。融点降下成分含有層の造粒に用いられる結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、プルラン,でんぷん糊が挙げられ、造粒溶剤の濃度は通常1〜20w/w%である。また、造粒溶剤は水性溶液であればよく、水の他、必要に応じて水と混和するアルコール等を加えてもよい。
「ポリビニルアルコール(PVA)含有層」は、イブプロフェン含有層と融点降下成分含有層の間に配され、イブプロフェン及び融点降下成分を除く有効成分や賦形剤を含む混合粉体を、PVAを含む造粒溶剤で造粒したレイヤリング層であり、これは単にPVAを含むフィルムコーティング液で被覆されたフィルム層とは異なるものである。
ポリビニルアルコール(PVA)含有層の造粒に用いられる結合剤には、イブプロフェンと融点降下成分の接触を防止し保存安定性を高めるためにポリビニルアルコール(PVA)を用いる必要があり、それ以外にプルランやPVAコポリマー等の他の結合剤を含有させてもよい。PVAを含む造粒溶剤の濃度は1〜20w/w%が好ましい。また、造粒溶剤は水性溶液であれば良く、水の他、必要に応じて水と混和するアルコール等を加えても良い。
「ポリビニルアルコール(PVA)」とは、ポリ酢酸ビニルをけん化して得た重合物で、白色若しくは微黄白色の粉末である。ここで本発明において使用するPVAは、その種類が特に制限されるものではないが、付着力と溶解性を考慮すれば部分けん化物を使用することが好ましく、好ましいけん化度は85〜90モル%品である。
「イブプロフェン及び融点降下成分含有レイヤリング粒子」は、イブプロフェン含有層、融点降下成分含有層及びPVA含有層の他、必要に応じて、イブプロフェンや融点降下成分と配合禁忌の有効成分を含有する層を有し、最外殻をフィルム層で被覆し、散剤、顆粒剤、微粒剤、カプセル剤等として提供されうる。
以下に、実施例、比較例及び試験例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
(1)イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
精製白糖(核粒子)1980g及び軽質無水ケイ酸2.0gを転動造粒機(商品名:CF−360;フロイント産業製)に投入し、ヒプロメロース65gを精製水62gと95%エタノール(以下、単に「エタノール」と称する。)558gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらイブプロフェン648g、D−マンニトール90g、軽質無水ケイ酸22.5g及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウム22.5gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体A」と略記する。)783gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュ(目開き850μm)の篩で分級し、イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子1884gを転動造粒機に投入し、ポリビニルアルコール72gを精製水168g及びエタノール120gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら、ブロモバレリル尿素300g、無水カフェイン150g、D−マンニトール40g及び軽質無水ケイ酸15gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体B」と略記する。)505gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(3)イブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子1801gを転動造粒機に投入し、PVA74gを精製水172g及びエタノール123gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらエテンザミド180g、ブロモバレリル尿素213g、D−マンニトール32g及び軽質無水ケイ酸11gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体C」と略記する。)436gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、平均粒子径623μmのイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(4)イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子95gにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム0.9g、クエン酸0.72g、グリチルリチン酸二カリウム1.17g、l−メントール0.07g及び香料0.09gを添加・混合し、イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒を得た。
実施例2
(1)イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
精製白糖(核粒子)1980g及び軽質無水ケイ酸9.0gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース72gを精製水68g及びエタノール616gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらイブプロフェン648g、D−マンニトール90g、結晶セルロース18g、軽質無水ケイ酸9g及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウム9gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体D」と略記する。)774gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子1890g及び軽質無水ケイ酸4.5gを転動造粒機に投入し、ポリビニルアルコール72gを精製水168g及びエタノール168gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらブロモバレリル尿素392g、無水カフェイン147g、D−マンニトール44g及び軽質無水ケイ酸22gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体E」と略記する。)605gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(3)イブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子1723g及び軽質無水ケイ酸4.1gを転動造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース32gをエタノール305gに溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらエテンザミド167g、ブロモバレリル尿素132g、D−マンニトール30g、グリチルリチン酸二カリウム12g及び軽質無水ケイ酸12gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体F」と略記する。)353gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、平均粒子径619μmのイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(4)イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子110gにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム1.05g、クエン酸0.84g、グリチルリチン酸二カリウム0.7g、l−メントール0.042g及び香料0.105gを添加・混合し、イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒を得た。
実施例3
(1)イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
精製白糖(核粒子)1980g及び軽質無水ケイ酸9.0gを転動造粒機に投入し、ポリビニルアルコール81gを精製水194gとエタノール130gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体D」774gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子1890g及び軽質無水ケイ酸4.5gを転動造粒機に投入し、ポリビニルアルコール72gを精製水168g及びエタノール168gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体E」605gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(3)イブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子1722.5g及び軽質無水ケイ酸4.1gを転動造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース32gをエタノール305gに溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体F」353gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、平均粒子径700μmのイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(4)イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子110gにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム1.05g、クエン酸0.84g、グリチルリチン酸二カリウム0.7g、l−メントール0.042g及び香料0.105gを添加・混合し、イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒を得た。
実施例4
(1)イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
精製白糖(核粒子)1890g及びトウモロコシデンプン33gを転動造粒機(商品名:CF−360;フロイント産業製)に投入し、ポリビニルアルコール31.5gを精製水156gとエタノール234gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらイブプロフェン652g、D−マンニトール90g、デンプングリコール酸ナトリウム45g、軽質無水ケイ酸9g及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウム9gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体G」と略記する。)805gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後メタケイ酸アルミン酸マグネシウム3gを添加した後18メッシュ(目開き850μm)の篩で分級し、イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子(以下、「レイヤリング粒子A」と略記する。)を製造した。
(2)イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆された「レイヤリング粒子A」1287gを転動造粒機に投入し、ポリビニルアルコール21gを精製水101g及びエタノール151gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら、無水カフェイン240g、D−マンニトール480g、トウモロコシデンプン24g及び軽質無水ケイ酸16gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体H」と略記する。)330gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子(以下、「レイヤリング粒子B」と略記する。)を製造した。
(3)イブプロフェン含有層、中間層及びメキタジン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆された「レイヤリング粒子B」700gを転動造粒機に投入し、HPC-L5gを精製水48g及びエタノール48gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらメキタジン15g、D−マンニトール249g、トウモロコシデンプン9g、リボフラビン1g及び軽質無水ケイ酸6gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体I」と略記する。)84gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層、中間層及びメキタジン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(4)イブプロフェン及びメキタジン含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びメキタジン含有層で被覆されたレイヤリング粒子130gに軽質無水ケイ酸1.2gを添加・混合しイブプロフェン及びメキタジン含有顆粒を得た。
実施例5
(1)イブプロフェン含有層、中間層及びロキソプロフェンナトリウム含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆された「レイヤリング粒子B」700gを転動造粒機に投入し、HPC-L3.3gを精製水31g及びエタノール31gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらロキソプロフェンナトリウム水和物204g、D−マンニトール60g、トウモロコシデンプン9g、リボフラビン1g及び軽質無水ケイ酸6gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体J」と略記する。)84gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層、中間層及びロキソプロフェンナトリウム含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン及びロキソプロフェンナトリウム含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びロキソプロフェンナトリウム含有層で被覆されたレイヤリング粒子130gに軽質無水ケイ酸1.2gを添加・混合しイブプロフェン及びロキソプロフェンナトリウム含有顆粒を得た。
比較例1
(1)イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
核粒子としてセルフィア(商品名:旭化成ケミカルズ製)1980gを転動造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース63gをエタノール600gに溶解させた造粒造剤を噴霧しながら「粉体A」783gを徐々に投入した後、タルク27gを投入して造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子1902gを転動造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)42gを精製水150g及びエタノール250gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体B」505gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(3)イブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子1959.2gを転動造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)34gを精製水120g及びエタノール200gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体C」489.6gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、平均粒子径564μmのイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(4)イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子310gにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム3g、クエン酸4.8g、グリチルリチン酸二カリウム3.9g、l−メントール0.3g及び香料0.3gを添加・混合し、イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒を得た。
比較例2
(1)イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
核粒子として精製白糖1980gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース63gを精製水60g及びエタノール540gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体A」783gを徐々に投入して造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子1884gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース42gを精製水40g及びエタノール360gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体B」505gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(3)イブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子1823gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース32gを精製水30g及びエタノール270gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体C」459gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、平均粒子径563μmのイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(4)イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子92.5gにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム0.9g、クエン酸0.72g、グリチルリチン酸二カリウム1.17g、l−メントール0.072g及び香料0.09gを添加・混合し、イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒を得た。
比較例3
(1)イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
核粒子として精製白糖1980gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース63gを精製水60g及びエタノール540gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながらイブプロフェン648g、結晶セルロース90g、軽質無水ケイ酸22.5g及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウム22.5gを混合し粉砕した粉体(以下、「粉体K」と略記する。)783gを徐々に投入して造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子1884gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース42gを精製水40g及びエタノール360gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体B」505gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し中間層被覆粒子を製造した。
(3)イブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子1823gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース32gを精製水30g及びエタノール270gの混液に溶解させた造粒剤を噴霧しながら「粉体C」459gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、平均粒子径552μmのイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(4)イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子154gにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム1.5g、クエン酸1.2g、グリチルリチン酸二カリウム1.95g、l−メントール0.12g及び香料0.15gを添加・混合し、イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒を得た。
比較例4
(1)イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
核粒子として精製白糖1980gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース63gを精製水60g及びエタノール540gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体A」783gを徐々に投入して造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン含有層及びPVA含有フィルム層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆されたレイヤリング粒子1601gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース24g、PVA24g、パラフィン6.4g、カルナウバロウ6.4g、ショ糖脂肪酸エステル1.6g、ポリソルベート−80 1.6g及び酸化チタン16gを精製水480gに溶解・分散させたコーティング液を噴霧し、フィルムコーティングを行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層及びPVA含有フィルム層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(3)イブプロフェン含有層、PVA含有フィルム層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
その後、イブプロフェン含有層及びPVA含有フィルム層で被覆されたレイヤリング粒子1400gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース30gを精製水28g及びエタノール255gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体B」357gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層、PVA含有フィルム層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(4)イブプロフェン含有層、PVA含有フィルム層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層、PVA含有フィルム層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子1401gを転動造粒機に投入し、ヒプロメロース23gを精製水22g及びエタノール200gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体C」340gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、平均粒子径563μmのイブプロフェン含有層、PVA含有フィルム層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(5)イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、PVA含有フィルム層、中間層及びエテンザミド含有層で被覆されたレイヤリング粒子159gにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム1.5g、クエン酸1.2g、グリチルリチン酸二カリウム2.0g、l−メントール0.12g及び香料0.15gを添加・混合し、イブプロフェン及びエテンザミド含有顆粒を得た。
比較例5
(1)イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層で被覆された「レイヤリング粒子A」1287gを転動造粒機に投入し、HPC−L12gを精製水113g及びエタノール113gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら、「粉体H」330gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層及び中間層で被覆されたレイヤリング粒子(以下、「レイヤリング粒子C」と略記する。)を製造した。
(2)イブプロフェン含有層、中間層及びメキタジン含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆された「レイヤリング粒子C」700gを転動造粒機に投入し、HPC-L5gを精製水48g及びエタノール48gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体I」84gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層、中間層及びメキタジン含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(3)イブプロフェン及びメキタジン含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びメキタジン含有層で被覆されたレイヤリング粒子130gに軽質無水ケイ酸1.2gを添加・混合しイブプロフェン及びメキタジン含有顆粒を得た。
比較例6
(1)イブプロフェン含有層、中間層及びロキソプロフェンナトリウム含有層で被覆されたレイヤリング粒子の調製
イブプロフェン含有層及び中間層で被覆された「レイヤリング粒子C」700gを転動造粒機に投入し、HPC-L2.4gを精製水23g及びエタノール23gの混液に溶解させた造粒溶剤を噴霧しながら「粉体J」84gを徐々に投入し造粒を行った。得られた造粒粒子を流動層乾燥機で乾燥し、乾燥後18メッシュの篩で分級し、イブプロフェン含有層、中間層及びロキソプロフェンナトリウム含有層で被覆されたレイヤリング粒子を製造した。
(2)イブプロフェン及びロキソプロフェンナトリウム含有顆粒の調製
得られたイブプロフェン含有層、中間層及びロキソプロフェンナトリウム含有層で被覆されたレイヤリング粒子130gに軽質無水ケイ酸1.2gを添加・混合しイブプロフェン及びロキソプロフェンナトリウム含有顆粒を得た。
[評価方法]
試験例1
実施例1〜3並びに比較例1〜4で調製した各顆粒を分包し、50℃下に3時間保存した後、開封し、各顆粒を取り出して日本薬局方一般試験法粒度試験法に基づき篩分けし、保存前後での18メッシュ(目開き850μm)のふるいを通過しない粗顆粒の割合を比較した.また目視観察により各顆粒の固結・凝集の状態を評価した。
試験例2
実施例4並びに比較例5で調製した各顆粒を分包し、50℃下に3時間保存した後、開封し、目視観察により各顆粒の固結・凝集の状態を評価した。
試験例3
実施例5並びに比較例6で調製した各顆粒を分包し、65℃下に2日間保存した後、開封し、目視観察により各顆粒の固結・凝集の状態を評価した。
[結果]
試験例1
結果を表1に示す。
Figure 0006307874
試験例2
結果を図2及び図3に示す。
試験例3
結果を図4及び図5に示す。
表1から明らかな通り、PVA以外の結合剤を含有する造粒溶剤で造粒した中間層を有する顆粒(比較例1〜3)では50℃保存後に顆粒同士が凝集し、18メッシュの篩を通過しない粗顆粒が多数発生した。
また、イブプロフェン含有層と中間層の間にPVA含有フィルム層を有する顆粒(比較例4)でも同様の粗顆粒の発生が認められた。
一方、イブプロフェン含有層及びエテンザミド含有層をいかなる結合剤を含有する造粒溶剤で造粒したかにかかわらず、PVAを含有する造粒溶剤で造粒した場合(実施例1〜3)には、50℃保存後にも付着・凝集等の変化は認められなかった。
さらに、図2及び図3から明らかな通り、融点降下成分を抗ヒスタミン薬のメキタジンに置換えた場合にも、HPC−Lを含有する造粒溶剤で中間層を造粒した顆粒(比較例5)では、65℃保存後に多数の凝集が発生したのに対し、PVAを含有する造粒溶剤で中間層を造粒した顆粒(実施例4)には、エテンザミドと同様に高温保存後に付着・凝集等の変化は認められなかった。
加えて,図4及び図5からも、融点降下成分を塩基性の解熱鎮痛薬であるロキソプロフェンナトリウムに置換えた場合にも、HPC−Lを含有する造粒溶剤で中間層を造粒した顆粒(比較例6)では、50℃保存後に全体的に固結し大きな凝集塊となったのに対し、PVAを含有する造粒溶剤で中間層を造粒した顆粒(実施例5)には、付着・凝集等の変化は認められなかった。
本発明により、イブプロフェン及びイブプロフェンの融点降下を生じる成分を同時配合した際に懸念されるイブプロフェンの融点降下を防止し、イブプロフェンの融解に起因する付着・凝集を抑制する手法が見出された。これにより、イブプロフェン及びイブプロフェンの融点降下を生じる成分を同時配合した製剤をレイヤリング粒子という態様を通じて、散剤や顆粒剤等の固形製剤として提供することが可能となった。よって、イブプロフェン及びイブプロフェンの融点降下を生じる成分を配合した固形製剤としては従来の二重錠や多層錠に加えてバリエーションが増え、消費者(患者)のニーズにより的確に対応できるようになった。
(a)核粒子
(b)イブプロフェン含有層
(c)ポリビニルアルコール含有層
(d)融点降下成分含有層

Claims (4)

  1. 核粒子と該核粒子を覆う3以上の層からなるレイヤリング粒子であって、イブプロフェン含有層と、エテンザミド、ロキソプロフェン、メキタジン及びこれらの塩類から選ばれる1種又は2種以上であるイブプロフェンの融点降下を生じる成分含有層との間にポリビニルアルコール含有層(ただし、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層である場合を除く。)を有することを特徴とするレイヤリング粒子。
  2. 内側から順に、(a)核粒子、(b)イブプロフェン含有層、(c)ポリビニルアルコール含有層(ただし、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層である場合を除く。)、及び(d)エテンザミド、ロキソプロフェン、メキタジン及びこれらの塩類から選ばれる1種又は2種以上であるイブプロフェンの融点降下を生じる成分含有層、をもって構成されるレイヤリング粒子。
  3. ポリビニルアルコール含有層がポリビニルアルコールを含む造粒溶剤で造粒された層である請求項1又は2の何れか1項に記載のレイヤリング粒子。
  4. 散剤、顆粒剤、微粒剤又はカプセル剤である請求項1〜の何れか1項に記載のレイヤリング粒子。
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