JP6306864B2 - スラグ水砕水のpH調整方法及びその設備 - Google Patents

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Description

本発明は、スラグ水砕水のpH調整方法及びその設備に関し、さらに詳しくは、溶錬炉で生成されたスラグを水砕した水砕水を循環使用するに際して、水砕水のpH値を適正に安定して保つことができるスラグ水砕水のpH調整方法及びその設備に関する。
銅製錬工程において溶錬炉から分離排出される銅スラグは、酸化鉄、二酸化ケイ素、酸化カルシウムなどが主成分であり、水砕ピットにおいて高圧水によって粉砕することによって水砕スラグとされる。そして、水砕スラグは、例えば、セメントの原料やサンドブラスト材などとして利用されている。スラグを水砕するための水砕水は、一般に安価な工業用水や海水が使用されており、水砕後の水砕水は水砕水中に含まれる固形成分を取り除いた後排水として放流するか、あるいは循環させることにより繰り返して使用される。
例えば、銅スラグの水砕プロセスにおいて、水砕水を何度も循環させる場合には、水砕水中にAs、Cd等の重金属が溶出して濃縮する。このような状態で水砕を継続した場合、生成される水砕スラグの品質(不純物溶出率)に悪影響を与えることから、pH調整を行うことによってAs、Cd等の重金属の溶出を抑制すると共に、水砕水量の1〜10%を循環系から抜き出し(ブリードオフ)、新たな工業用水や水道水を補給水として補給して重金属の濃縮を抑えることが行われている(特許文献1)。尚、水砕水はブリードオフ以外にも水砕時に蒸発し、水砕スラグに付着した状態で搬送されることによっても水量が減少するので、その分の水を新たに補給水として補給する必要がある。
また、銅製錬におけるカラミ(スラグ)を水砕し、粒状化する工程において、循環する水砕水に無機凝集剤及び有機凝集剤を添加し、pHを5〜10に調整後、沈降槽で浮遊物を除去後、水砕水として再使用することにより、ヒ素の溶出性の少ないカラミ粒を得る銅製錬カラミの処理方法、或いはpHを8〜10に調整後、沈降槽で浮遊物を除去後、水砕水として再使用することにより、ヒ素及び又はカドミウムの溶出性の少ないカラミ粒を得る銅製錬カラミの処理方法が特許文献2に開示されている。
しかしながら、従来、ブリードオフ水は系外設備で処理された後に排出及び放流されていたため、完全なクローズドシステムとして成立していなかった。また、放流した分を新たに補給水として給水する必要があるため、補給水として安価な工業用水が確保できない場合、高価な水道水を使用しなければならず高コストになるという問題があった。さらに、ブリードオフ水を処理した処理水は一般に塩類濃度が高く、これを水砕水として循環設備において繰り返した場合には配管内に堆積するスケーリングが発生してしまい処理水の循環が阻害されて安定した操業を継続できないという問題があった。
そのため、この問題を解決すべく本願発明者らは鋭意検討を行い、その結果、特許文献3に示すスラグ水砕水の循環方法及びその設備の提案を行った。すなわち、溶錬炉で生成されたスラグを水砕した水砕水の一部をブリードオフして重金属を除去し、重金属を除去した処理水から更にスケールの発生要因となる物質を除去することにより、水砕水の循環設備内におけるスケールの発生を防止し、ブリードオフ水を系外に排出することなく補給水として循環使用する構成とするものである。すなわち、スラグ水砕設備において水砕時に溶出したAs、Cd、Pb等の重金属を含む水砕水をブリードオフし、As、Cd、Pb等の重金属を除去した後の処理水を放流することなくスケーリング発生要因物質を除去してスケーリングの発生を防止しつつ補給水として再利用可能とすることにより水砕水の循環系を完全にクローズド化することを可能としたものである。
銅スラグの水砕時においては、As,Pb等の重金属が水砕後の水の中に溶出することから、それらの溶出量を最小化するためには冷水槽に戻される循環水や補給水、及びその他の工程水が加えられた後の水砕水のpHを6.0〜7.0、好ましくは6.5に調整することとしていた。
特許第4059864号特許公報 特許第4373965号特許公報 特開2012−224506号公報
すなわち、特許文献3では、水砕後のスラグ水砕水を沈降ピット及び湿式サイクロンで処理して微細なスラグを除去し、さらにプレートクーラによって水温を30〜40℃とした後で冷水槽に貯えられた水砕水にアルカリ剤を添加することによりpHを6.0〜7.0、好ましくは6.5となるように調整することとしていた。pHが低下するとスラグに含まれるCd、Pbが、逆にpHが上昇するとAsが、スラグから水砕水34に溶出し易くなるからである。しかしながら、銅製錬工程において使用されるスラグ水砕水の量は多量であり、かつ、溶融スラグの量に対して水砕水が不足すると水蒸気爆発を起こして水砕設備を破壊する恐れがあるため水砕樋に水を供給する冷水槽には常時一定量の貯水量を維持しながら操業する必要があり、そのためには冷水槽の容量は例えば100〜1000mであることが必要である。したがって、冷水槽に大量に貯えられた水砕水のpHを6.0〜7.0の範囲に均一に維持することは容易ではなかった。この点、冷水槽に撹拌装置などを設置することも考えられるが撹拌装置の設置や維持管理のための手間やコストがかかる一方、撹拌装置を設置したからといって大量に貯えられた水砕水のpH値を安定的、且つ、均一に6.0〜7.0の範囲に維持することは容易ではない。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、冷水槽に貯えられ、溶錬炉で生成されたスラグを水砕した後の水砕水を、冷水槽に戻されてさらにスラグ水砕のために循環利用可能とするために水砕水のpHを安定的に所定の範囲に維持することが可能なスラグ水砕水のpH調整方法及びその設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、溶錬炉で生成されたスラグを水砕した後の水砕水を循環利用可能とするためにpHを所定の範囲内に維持するためのスラグ水砕水のpH調整方法において、水砕水を循環利用するために冷却する熱交換手段の入口側にpH調整剤を添加する第一のpH調整剤添加部を設けると共に、熱交換手段の出口側に熱交換手段から排出された水砕水のpHを測定する第一のpH監視部を設け、第一のpH監視部によって測定されたpHに基づいて第一のpH調整剤添加部によって添加されるpH調整剤の添加量を調整することにより熱交換手段から排出された水砕水のpHを所定の範囲内に調整することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1記載のスラグ水砕水のpH調整方法において、熱交換手段によって冷却された水砕水を含む水砕水を貯える冷水槽の出口側にさらに第二のpH調整剤添加部を設けると共に、第二のpH調整剤添加部の下流側にさらに冷水槽から供給された水砕水のpHを測定する第二のpH監視部を設け、第二のpH監視部によって測定されたpHに基づいて第二のpH調整剤添加部によって添加されるpH調整剤の添加量を調整することにより冷水槽から供給された水砕水のpHを所定の範囲内に調整することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2記載のスラグ水砕水のpH調整方法において、水砕水のpHを6.5±0.5となるように調整することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、溶錬炉で生成されたスラグを水砕した後の水砕水を循環利用可能とするためにpHを所定の範囲内に維持するためのスラグ水砕水のpH調整設備において、水砕水を循環利用するために冷却する熱交換手段の入口側に設けられ、水砕水にpH調整剤を添加するpH調整剤添加部と、熱交換手段の出口側に設けられ、熱交換手段から排出された水砕水のpHを測定するpH監視部とを備え、pH監視部によって測定されたpHに基づいてpH調整剤添加部によって添加されるpH調整剤の添加量を調整することにより熱交換手段から排出された水砕水のpHを所定の範囲内に調整することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載のスラグ水砕水のpH調整設備において、熱交換手段によって冷却された水砕水を含む水砕水を貯える冷水槽の出口側に設けられた第二のpH調整剤添加部と、第二のpH調整剤添加部の下流側に設けられ、冷水槽から供給された水砕水のpHを測定する第二のpH監視部とをさらに備え、第二のpH監視部によって測定されたpHに基づいて第二のpH調整剤添加部によって添加されるpH調整剤の添加量を調整することにより冷水槽から供給された水砕水のpHを所定の範囲内に調整することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、請求項4又は5に記載のスラグ水砕水のpH調整設備において、熱交換手段は、プレートクーラ又はクーリングタワーであることを特徴とする。
本発明に係るスラグ水砕水のpH調整方法及びその設備によれば、熱交換手段の入口の手前で水砕水にpH調整剤を添加することによりpH調整剤が添加された直後に熱交換手段による冷却が行われる際にpH調整剤が水砕水に均一に混合されるようにすると共に、熱交換手段の出口から排出された後の水砕水のpHを監視し、そのpH値に基づき熱交換手段の入口に添加するpH調整剤の添加量を調整することとしたので、水砕水のpH値を均一、且つ、安定に維持することができるという効果がある。これにより冷水槽に貯えられた水砕水のpHを安定に維持することができる。
また、冷水槽からスラグの水砕に供される水砕水のpHを測定し、その測定結果に基づいてその上流側でpH調整剤を添加することとしたので、冷水槽から供給される水砕水のpHを更に安定的に維持し、水砕水の循環利用を可能とするができるという効果がある。
本発明に係るスラグ水砕水のpH調整設備の一実施形態及びスラグ水砕水の循環設備の概要を示すブロック図である。 本発明に係るスラグ水砕水のpH調整方法の処理を示すフローチャートである。 本発明に係るpH調整設備による冷水及び水砕水のpH調整の結果を示す特性図である。
[スラグ水砕水の循環設備の構成]
初めに、スラグ水砕水が循環使用されるスラグ水砕水の循環設備の概要について説明し、その後に本発明に係るスラグ水砕水のpH調整方法及びその設備について好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るスラグ水砕水のpH調整設備の一実施形態の概要を示すブロック図である。
図示されたスラグ水砕水の循環設備1は、概略として、水砕水を貯留する冷水槽2と、冷水槽2から供給される水砕水34が流通すると共に溶融スラグ36が供給されてスラグの水砕が行われる水砕樋3と、水砕樋3を流下されてきた水砕水34によって水砕されたスラグが貯留される水砕ピット4と、水砕ピット4から抜き出された水砕水34を貯えて浮遊物を除去する沈降ピット5と、沈降ピット5で浮遊物が除去された水砕水34を貯えてその一部の水砕水34をブリードオフ水37としてブリードオフすると共に、それ以外の水砕水34を循環水(水砕後の水砕水)38として冷水槽2へ循環させる原水槽6と、原水槽6からブリードオフしたブリードオフ水37に所定の処理を行って返水(処理後の水砕水)32として冷水槽2へ供給するブリードオフ水再生部7と、原水槽6で分離された循環水38のpH調整及び冷水槽2から水砕樋3へ再び供給される水砕水34のpH調整を行うpH調整設備10を備えて構成されている。すなわち、スラグ水砕水の循環設備1は、本発明に係るスラグ水砕水のpH調整設備(以下、単に「pH調整設備」ともいう)10を備えており、pH調整設備10には後述するプレート式熱交換器1が配置されており、原水槽6で分離された循環水38はプレート式熱交換器1によって冷却されると同時にpHの調整が行われて冷水33として冷水槽2に返戻されるようになっている。一方、原水槽6で分離されたブリードオフ水37は、ブリードオフ水再生部7によって重金属及びスケーリング発生要因物質が除去されて返水32として冷水槽2へ戻されて再び水砕水34として供給されるが、水砕水34を再使用する直前でもpH調整設備10によってpHの調整が行われるようになっている。
冷水槽2は、水砕水34を貯えるための水槽であり、水温が30〜40℃でpHが6.0〜7.0(好ましくは6.5)に調整された水砕水が貯えられている。尚、pHを6.0〜7.0(好ましくは6.5)とするのはAsやCd等の重金属の溶出を抑制すると共にスケールの発生を防止して水砕水を循環使用するためである。また、水温を30〜40℃とするのは高温のスラグを効率よく冷却して水砕するためである。図示しないスラグ樋を介して水砕樋3へ供給された溶融スラグ36は水砕樋3を流下してきた水砕水34によって水砕され、水砕スラグとして水砕ピット4内に落下する。尚、水砕水34の一部は処理の途中で蒸発したり、水砕スラグや除去すべき沈殿物などに付着したりして系外へ排出されるので、この排出された分の水砕水を補給するための補給水(例えば、海水、工業用水、上水など)31が冷水槽2に供給されるようになっている。
水砕ピット4は、高温のスラグを水砕水34によって細かく水砕した水砕スラグと水砕水34を貯える槽である。この水砕ピット4には図示しないバケットエレベータが設けられており、水砕水34によって水砕された水砕スラグをすくい上げて水砕ピット4内から系外に搬送されるようになっている。
沈降ピット5は、水砕ピット4から抜き出された水砕水を貯える槽であり、また、原水槽6は、沈降ピット5から送られてきた水砕水34を一時的に貯留する槽である。水砕水34を循環させて使用する場合にはスラグに含まれる硫黄酸化物が水砕時に水砕水34に溶解してくるので、水砕水34のpHは次第に低下してくる(例えば、6.5から約5.5へ低下)。pHが低下するとスラグに含まれるCd、Pbが、逆にpHが上昇するとAsが水砕水34に溶出し易くなるので、そのような場合には水砕水34の一部を原水槽6でブリードオフし、後述するブリードオフ水再生部7に送り、ここで重金属の除去が行われる。一方、原水槽6でブリードオフされたブリードオフ水37以外の水砕水34は循環水38としてプレート式熱交換器12によって水温30〜40℃に冷却した後、冷水槽2に返戻されて冷水33として再使用される。そして、このプレート式熱交換器12による冷却の際にpH調整が行われるのであるがこれについては後述する。
ブリードオフ水再生部7は、重金属除去部71とスケーリング発生要因物質除去部72とを備えて構成されている。重金属除去部71は、水砕水の一部、具体的には全量の1〜10%をブリードオフして重金属の除去を行う。すなわち、原水槽6からブリードオフされたブリードオフ水37に対してポリ硫酸第二鉄と中和剤(水酸化カルシウム、必要に応じて水酸化ナトリウム等)を添加し、さらには高分子凝集剤を添加することによりpHが所望値(例えば、pH8.0〜11.0)に調整される。これにより重金属が沈殿するので沈殿した重金属を除去することによりブリードオフ水37から重金属が除去される。
また、スケーリング発生要因物質除去部72は水砕水34を循環使用するに際して、濃縮されたカルシウム等が配管内等に付着することによって水砕水34の流通が阻害されることを防止するために、カルシウム等のスケール発生要因物質の除去を行うものである。具体的には、重金属除去部71において重金属を除去した後の水砕水34を貯えると共に、スケール発生の要因となるカルシウム等を結晶化させて除去する際の種晶となるべき物質(例えば、硫酸カルシウム)を生成する反応槽(図示せず)と、それらのスケール発生要因物質を除去するための沈殿槽(図示せず)とを備えている。これにより、水砕水34からスケール発生要因物質が除去されるので配管等にスケールが付着することが防止される。尚、上記実施形態では、ブリードオフ水37から重金属やスケール発生要因物質を除去して水砕水34として再生して循環使用する構成であるが、本発明はそれだけではなく、ブリードオフ水37を系外設備でさらに処理して排水する場合や、例えば水砕水34が新鮮であり循環使用の回数が少ない場合などであって重金属やスケーリング発生要因物質の含有率が低いためにブリードオフを行う必要がなく水砕水34の全てを循環水38として循環利用するような場合も含んでいる。
[スラグ水砕水のpH調整設備の構成]
さて、pH調整設備10は、原水槽6で必要に応じてブリードオフされたブリードオフ水37以外の水砕水34である循環水38を冷却して冷水33とするプレート式熱交換器12と、プレート式熱交換器12から排出された冷水33のpHを監視する第一のpH監視部13と、第一のpH監視部13による監視結果に基づいてプレート式熱交換器12の入口の手前側でpH調整剤39(例えば、NaOH)を循環水38に添加する第一のpH調整剤添加部14を備えた第一のpH調整部10aを備えている。また、pH調整設備10は、冷水槽2に貯えられた水砕水34を水砕樋3へ供給するための配管18に設けられて水砕水34のpHを監視する第二のpH監視部15と、第二のpH監視部15による監視結果に基づいてpH調整剤(例えば、NaOH)35を水砕水34に添加する第二のpH調整剤添加部16を備えた第二のpH調整部10bを備えて構成されている。また、第一のpH調整剤添加部14の上流側には原水槽6から送られる循環水38内の浮遊物(SS:Suspended Solids)を除去するSS除去部11が設けられており、pH調整剤が添加される前に浮遊物SSを除去するようになっている。そして、SS除去部11とプレート式熱交換器12とを連通する配管17にはpH調整剤添加部14の制御に基づいてpH調整剤39を配管17内に添加する薬注ポンプ19が設置される、一方、水砕水34を供給する配管18にはpH調整剤添加部16の制御に基づいてpH調整剤を配管18に添加する薬注ポンプ20が設置されている。尚、pH調整設備10として第一のpH調整部10aのみ或いは第二のpH調整部10bのみを設ける構成とすることも可能である。
SS除去部11は、いわゆる湿式サイクロンを備えて構成されており、原水槽6から分離された循環水38から浮遊物を遠心分離によって除去するものである。
プレート式熱交換器12は、プレートクーラとも呼ばれ、細かな流路が多数形成されたプレート板を一定ピッチで複数枚配列し、高温流体と低温流体を1枚おきに流通させることにより熱交換を行うものである。プレートクーラは、プレート板の伝熱面積を増大させているので効率の良い熱交換が可能となる。また、プレートクーラは導入された流体が蒸発・飛散することがない。そのため、循環水38を冷却した場合には循環水38の蒸発・飛散しないので補給水を削減できるという効果もある。高温のスラグを水砕した後の水砕水34は約70℃の温度となっており、プレート式熱交換器12で熱交換することにより約39℃程度に冷却されて冷水33として排出される。プレート式熱交換器12の入口の手前側で循環水38に添加されたpH調整剤39は循環水38が細かな流路が形成されたプレート板内を通過する過程でよく混合されて均一な状態とすることができるので水砕水34のpHを効率良く均一、且つ、安定化させることができる。尚、熱交換器としてプレートクーラに代えてクーリングタワーを用いることもできる。クーリングタワーでは循環水38が液滴となって表面積の大きな充填材を伝って流れ落ちて冷却される間に均一にpH調整剤が循環水38に均一に混合されるので水砕水34のpHを効率良く均一、且つ、安定化させることができる。
第一のpH監視部13及び第二のpH監視部15は、いずれもほぼ同様の構成を有しており、二つの電極を溶液(冷水33)に浸し電極間の電位差からpHを求めるアンチモン電極法やガラス電極法、あるいはイオン応答電界効果トランジスタ(Ion Sensitive Field Effect Transistor)を用いた半導体センサ等が用いられ、これら電極間やセンサの電位がpH値に対応した電流値に変換される。また、第一のpH調整剤添加部14及び第二のpH調整剤添加部16もほぼ同様の構成を備えており、第一のpH監視部13又は第二のpH監視部15の出力信号(電極間やセンサの電位値)を基に薬注ポンプ19,20の回転数や起動のオン/オフの切り替えなどの動作を制御する装置である。尚、薬注ポンプ19,20に代えて電磁バルブを用いることもできる。また、第一のpH監視部13及び第二のpH監視部15あるいは第一のpH調整剤添加部14及び第二のpH調整剤添加部16に図示しない自動記録計やパーソナルコンピュータ等を接続することによりpH値を自動的に記録するように構成することもできる。
[スラグ水砕水の循環設備及びpH調整設備の動作]
次に、スラグ水砕水の循環設備1の動作について説明する。図2は本発明に係るスラグ水砕水の循環設備1の処理を示すフローチャートである。溶錬炉から排出された溶融スラグ36は図示しないスラグ樋を介して水砕樋3に流入され、同時に冷水槽2から供給されて水砕樋3を流下する水砕水34によって溶融スラグ36が水砕される(ステップS1)。水砕された水砕スラグは水砕水34と共に水砕ピット4内に落下する。そして、水砕スラグは水砕ピット4内に設けられた図示しないバケットエレベータによって掬い上げられ、所定の場所へ順次移送される。
水砕ピット4内に溜まった水砕水34の一部は沈降ピット5に送られて沈降ピット5に貯留される(ステップS2)。水砕水34のpHは、スラグに含まれる硫黄酸化物が水砕時に水砕水34へ溶解してくるので、6.5から約5.5へと次第に低下してくる。水砕水34のpHが低下するとCd、Pbが、逆にpHが上昇するとAsが溶出し易くなるので、沈降ピット5に貯留された水砕水34は原水槽6に送り、必要に応じて水砕水34の一部(具体的には、全量の1〜10%)をブリードオフして(ステップS11)、重金属除去部71において重金属の除去を行う(ステップS12)。一方、原水槽6に送られた水砕水34からブリードオフされた以外の水砕水34は、循環水38として浮遊物を除去(ステップS3)した後、プレート式熱交換器12に送られ、このプレート式熱交換器12による熱交換によって水温が30〜40℃に冷却(ステップS4)される。そして、プレート式熱交換器12から排出された冷水33のpHは第一のpH監視部13によって常時監視されており、そのpH測定値に基づいて冷水33が所望のpH値となるように第一のpH監視部13が第一のpH調整剤添加部14の薬注ポンプ19を動作させ、循環水38に対してpH調整剤39(例えば、NaOH)の添加量を調整し、冷水33のpH値が所定の範囲内となるように制御する(ステップS5)。プレート式熱交換器12内をpH調整剤39が添加された循環水38を巡回させる過程で両者がよく混合されて均一な状態とすることができる。これにより、冷水33のpHひいては水砕水34のpHを効率良く均一、且つ、安定化することができる。尚、プレート式熱交換器12に代えてクーリングタワーを用いることもできる。そして、pH調整剤が均一に混合された冷水33は冷水槽2に戻される(ステップS6)。
一方、原水槽6からブリードオフされたブリードオフ水37はブリードオフ水再生部7に送られ、重金属の除去及びスケーリング発生要因物質除去が行われる。まず、重金属除去部71においてポリ硫酸第二鉄の添加、ついで中和剤(水酸化カルシウム、必要に応じて水酸化ナトリウム等)の添加が順次行われ、さらに高分子凝集剤が添加されてpHが8.0〜11.0、好ましくは10.0〜10.5に調整される。その後、図示しない沈殿槽内に重金属を沈殿させて除去する(ステップS12)。そして、沈殿物は適宜取り出されて図示しないフィルタープレスによって脱水された後、脱水ケーキとして回収される。
重金属が除去されたブリードオフ水37はさらにスケーリング発生要因物質除去部72において、水砕水34を循環使用するに際して、濃縮されたカルシウム等が配管内等に付着することによって水砕水34の流通が阻害されることを防止するために、カルシウム等のスケール発生要因物質の除去が行われる(ステップS13)。重金属が除去された後の処理水のpHは8.0〜11.0であるが、スケーリング発生要因物質除去部72において添加される硫酸によって処理水のpHを7.0〜9.0に調整した後、図示しないポンプによって冷水槽2に返水32として返戻し、再びスラグの水砕に供される(ステップS6)。
冷水槽2から水砕に供される水砕水34のpHは、第二のpH監視部15によって常時監視されており、そのpH測定値に応じて第二のpH監視部15が第二のpH調整剤添加部16の薬注ポンプ20の動作を制御する。薬注ポンプ20は第二のpH調整剤添加部16の制御に応じた量のpH調整剤35(例えば、NaOH)を冷水槽2から供給される水砕水34に添加し、水砕樋3を流通する水砕水34のpH値を6.0〜7.0の範囲内となるように調整する(ステップS7)。このように、循環水38に対するpH調整に加えて水砕水34に対してもpH調整を行うことにより、水砕水34のpHがさらに均一、且つ、安定的に維持することができる。
図3は本発明に係るpH調整設備10による冷水33及び水砕水34のpH調整結果を示す特性図である。この測定は2012年8月27日〜10月28日(横軸)に行ったものである。この間のスラグ水砕量は50〜70ton/h、スラグ水砕水循環水量は600〜700m/hであった。また、第一のpH調整剤添加部14、及び第二のpH調整剤添加部16におけるpH調整剤はNaOHを使用した。第一のpH調整剤添加部14におけるNaOH添加量は10〜100L/h、第二のpH調整剤添加部16におけるNaOH添加量は1〜10L/hの範囲でそれぞれ添加して水砕水のpH調整が行われるようにNaOHの濃度を適宜調整した。図3から明らかなように、管理pHである6.5(基準値)に対して水砕水34のpHは±0.5の範囲内に収まっている。このように、本発明に係るスラグ水砕水のpH調整方法及びその設備によれば、冷水33及び水砕水34のpHを6.0〜7.0に確実に管理できる。
[実施形態の効果]
本実施形態に係るスラグ水砕水のpH調整方法及びその設備によれば、熱交換器12から排出される冷水33のpHを第一のpH監視部13によって監視し、そのpH値に基づいて第一のpH調整剤添加部14によりプレート式熱交換器12の入口に流入する循環水38に添加するpH調整剤の添加量を適宜調整するようにしたので、pH調整剤がプレート式熱交換器12を巡回する過程で循環水に均一に混合され、その結果、pH値を安定して維持することができるという効果がある。
また、SS除去部11を通過した後の循環水38にpH調整剤を添加することとしたのでpH調整剤が無駄に使用されることがないという効果がある。
さらに、冷水槽2から排出される水砕水34のpHを監視し、そのpH値に基づいて水砕水34のpHを第二のpH調整剤添加部16を制御することとしたので、冷水槽2に貯えられた水砕水34のpHの調整に加え、スラグの水砕に供される際にもpHを調整することとしたので水砕水34のpH値をより安定に維持することができるという効果がある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
1 スラグ水砕水の循環設備
2 冷水槽
3 水砕樋
4 水砕ピット
5 沈降ピット
6 原水槽
7 ブリードオフ水再生部
10 スラグ水砕水のpH調整設備
11 SS除去部
12 プレート式熱交換器
13 第一のpH監視部
14 第一のpH調整剤添加部
15 第二のpH監視部
16 第二のpH調整剤添加部
17,18 配管
19,20 薬注ポンプ
31 補給水
32 返水
33 冷水
34 水砕水
35,39 pH調整剤
36 溶融スラグ
37 ブリードオフ水
38 循環水
71 重金属除去部
72 スケーリング発生要因物質除去部

Claims (6)

  1. 溶錬炉で生成されたスラグを水砕した後の水砕水を循環利用可能とするためにpHを所定の範囲内に維持するためのスラグ水砕水のpH調整方法において、
    前記水砕水を循環利用するために冷却する熱交換手段の入口側にpH調整剤を添加する第一のpH調整剤添加部を設けると共に、前記熱交換手段の出口側に前記熱交換手段から排出された水砕水のpHを測定する第一のpH監視部を設け、前記第一のpH監視部によって測定されたpHに基づいて前記第一のpH調整剤添加部によって添加されるpH調整剤の添加量を調整することにより前記熱交換手段から排出された前記水砕水のpHを所定の範囲内に調整することを特徴とするスラグ水砕水のpH調整方法。
  2. 請求項1記載のスラグ水砕水のpH調整方法において、
    前記熱交換手段によって冷却された水砕水を含む水砕水を貯える冷水槽の出口側にさらに第二のpH調整剤添加部を設けると共に、前記第二のpH調整剤添加部の下流側にさらに前記冷水槽から供給された前記水砕水のpHを測定する第二のpH監視部を設け、前記第二のpH監視部によって測定されたpHに基づいて前記第二のpH調整剤添加部によって添加されるpH調整剤の添加量を調整することにより前記冷水槽から供給された前記水砕水のpHを所定の範囲内に調整することを特徴とするスラグ水砕水のpH調整方法。
  3. 請求項1又は2記載のスラグ水砕水のpH調整方法において、
    前記水砕水のpHを6.5±0.5となるように調整することを特徴とするスラグ水砕水のpH調整方法。
  4. 溶錬炉で生成されたスラグを水砕した後の水砕水を循環利用可能とするためにpHを所定の範囲内に維持するためのスラグ水砕水のpH調整設備において、
    前記水砕水を循環利用するために冷却する熱交換手段の入口側に設けられ、前記水砕水にpH調整剤を添加するpH調整剤添加部と、
    前記熱交換手段の出口側に設けられ、前記熱交換手段から排出された前記水砕水のpHを測定するpH監視部と、
    を備え、
    前記pH監視部によって測定されたpHに基づいて前記pH調整剤添加部によって添加されるpH調整剤の添加量を調整することにより前記熱交換手段から排出された前記水砕水のpHを所定の範囲内に調整することを特徴とするスラグ水砕水のpH調整設備。
  5. 請求項4に記載のスラグ水砕水のpH調整設備において、
    前記熱交換手段によって冷却された水砕水を含む水砕水を貯える冷水槽の出口側に設けられた第二のpH調整剤添加部と、
    前記第二のpH調整剤添加部の下流側に設けられ、前記冷水槽から供給された前記水砕水のpHを測定する第二のpH監視部と、
    をさらに備え、
    前記第二のpH監視部によって測定されたpHに基づいて前記第二のpH調整剤添加部によって添加されるpH調整剤の添加量を調整することにより前記冷水槽から供給された前記水砕水のpHを所定の範囲内に調整することを特徴とするスラグ水砕水のpH調整設備。
  6. 請求項4又は5に記載のスラグ水砕水のpH調整設備において、
    前記熱交換手段は、プレートクーラ又はクーリングタワーであることを特徴とするスラグ水砕水のpH調整設備。
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