JP6306780B1 - 濾過装置 - Google Patents

濾過装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6306780B1
JP6306780B1 JP2017115112A JP2017115112A JP6306780B1 JP 6306780 B1 JP6306780 B1 JP 6306780B1 JP 2017115112 A JP2017115112 A JP 2017115112A JP 2017115112 A JP2017115112 A JP 2017115112A JP 6306780 B1 JP6306780 B1 JP 6306780B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
filtration
drive
reservoir
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017115112A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019000761A (ja
Inventor
敦史 前野
敦史 前野
Original Assignee
四国工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 四国工業株式会社 filed Critical 四国工業株式会社
Priority to JP2017115112A priority Critical patent/JP6306780B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6306780B1 publication Critical patent/JP6306780B1/ja
Publication of JP2019000761A publication Critical patent/JP2019000761A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

【課題】ランニングコストを削減して、メンテナンスを著しく簡単にする。【解決手段】濾過装置は、被濾過液を濾過して異物を分離する濾過ベルト21と、濾過ベルト21の両側縁に連結してなるループ状の駆動ベルト22と、駆動ベルト22に連結してなるループ状の駆動線材12と、駆動線材12を駆動して駆動ベルト22を介して濾過ベルト21を移動する駆動輪11とを備え、濾過ベルト21に供給される被濾過液を濾過ベルト21で濾過して異物を分離する。濾過装置は、濾過ベルト21と駆動ベルト22とを第1のファスナー31を介して脱着自在に連結すると共に、濾過ベルト21の両端縁を第2のファスナー32を介して脱着自在に連結して駆動ベルト22に連結している。【選択図】図3

Description

本発明は、被濾過液を濾過して異物を分離する濾過装置に関し、とくに、被濾過液を切削研削液として含まれるスラッジを異物として分離するのに最適な濾過装置に関する。
本明細書において「切削研削液」は、研削液と切削液の両方を含む意味に使用する。
工作機械である研削盤等の研削機等にクーラント液、研削油等の切削研削液を供給するクーラント装置では、切削研削液を循環させる際にスラッジが混入する。スラッジは、研削屑である切り粉や、砥石の砥粒等である。このような切削研削液に含まれるスラッジの内、大きなスラッジは、濾過して簡単に除去できるが、微細なスラッジの効率的な除去は容易ではない。
本発明者は、液体に含まれるスラッジを除去するために、磁気で誘導して排出する装置を開発した(特許文献1及び2参照)。この装置を図9に示す。この図に示すスラッジの分離装置は、液体が供給される分離槽94と、分離槽94内に配設されて、スラッジSを表面に移動させる非磁性プレート95と、非磁性プレート95の表面に磁気的な吸引力でスラッジSを吸引して排出方向に移動させる磁気コンベア96を備える。非磁性プレート95は、液体に含まれるスラッジSを吸引する吸引部95Aと、吸引したスラッジSを液体の外部に移送する傾斜部95Bと、スラッジSを非磁性プレート95の先端から落下させる落下部95Cとを備える。スラッジSは、磁気コンベア96で非磁性プレート95の吸引部95A上面に吸引され、傾斜部95Bから落下部95Cに移送され、先端の落下部95Cで非磁性プレート95から分離される。
以上の分離装置は、磁気的な吸引力で吸引できる磁性材のスラッジを分離できるが、非磁性材のスラッジ、例えば真鍮やアルミニウムなどのスラッジを効率よく分離できない。非磁性材のスラッジを分離する装置として、使い捨てのペーパーフィルターを使用する分離装置が開発されている(特許文献3参照)。
特許第2880972号公報 特許第3313343号公報 特開2001−314703号公報
以上の分離装置を図10と図11に示す。この分離装置は、ペーパーフィルター81を3枚のディスク82の下縁に沿わせて、ディスク82とペーパーフィルター81との間に切削研削液Lを重力濾過する溜部83を設けている。溜部83を形成するために、3枚のディスク82は所定の間隔離して垂直姿勢に配置して、下縁に沿ってペーパーフィルター81を密着させている。溜部83は、供給される切削研削液Lの漏れを防止するために、ペーパーフィルター81をディスク82の外周縁に密着させている。溜部83に供給される切削研削液Lは、ペーパーフィルター81で濾過されてスラッジSを除去する。濾過されたスラッジSはペーパーフィルター81の表面に付着する。ペーパーフィルター81は、表面にスラッジSが堆積すると単位時間の濾過量が低下する。濾過量が低下すると、溜部83の液面レベルが上昇する。濾過量が低下して、溜部83に定量の切削研削液Lを供給すると、液面レベルが上昇して切削研削液Lがオーバーフローするので、ディスク82を回転して、溜部83の底面に新しいペーパーフィルター81を供給する。新しいペーパーフィルター81は濾過量が多く、液面レベルを低下させる。したがって、ディスク82は溜部83の液面レベルを設定範囲とするように回転される。ペーパーフィルター81の表面に堆積するスラッジSは、スクレーパー84で掻き取って除去される。濾過に使用されたペーパーフィルター81は巻き取られて廃棄される。
さらに、以上の分離装置は、ペーパーフィルター81をディスク82の外周に密着させるために、各ディスク82の下部外周に約半周にわたって添わせるエンドレスベルト85を備えるフィルタ送り機構86を設けている。ペーパーフィルター81は、エンドレスベルト85とディスク82との間に挟まれて、エンドレスベルト85で移動される。エンドレスベルト85は、濾過された切削研削液Lを透過する通液性のベルトである。フィルタ送り機構86は、エンドレスベルト85を移動させて、ペーパーフィルター81を移動させる。
以上の分離装置は、使い捨てのペーパーフィルターを使用するので、ランニングコストが高くなる欠点がある。また、以上の分離装置は、3枚のディスクの外周縁にペーパーフィルターを密着して、ディスクとペーパーフィルターとで溜部を形成するので、ペーパーフィルターとディスクとの間に隙間ができると、切削研削液が漏れて捕集効率が低下する。ペーパーフィルターは、フィルタ送り機構のエンドレスベルトでディスクの外周縁に密着されるので、ペーパーフィルターとエンドレスベルトのテンションを最適値にコントロールする必要があり、さらに、エンドレスベルトを介してペーパーフィルターをディスクの外周縁に密着させるために、エンドレスベルトを相当な圧力でディスクの外周縁に押し付ける必要があり、長期間にわたってペーパーフィルターを確実にディスクの表面に密着させて、切削研削液の漏れを阻止するのが極めて難しい欠点がある。また、ペーパーフィルターを通過して切削研削液が、エンドレスベルトを透過してタンクに蓄えられるので、一定の期間毎に、エンドレスベルトの汚れを除去する必要があって、メンテナンスに手間がかかる欠点がある。
本発明者は、以上の欠点を解消することを目的として、使い捨てではない濾過ベルトでもって切削研削液を重力濾過する濾過装置を開発した。この濾過装置は、濾過ベルトの水平移動部分に切削研削液の溜部を設け、この溜部で切削研削液を濾過してスラッジを分離し、分離されたスラッジケーキを、濾過ベルトを移動させて剥離部で分離する。この濾過装置は、濾過ベルトを長期間にわたって使用できるので、ペーパーフィルターに比較してランニングコストを著しく低減できる。しかしながら、この濾過装置においても、濾過ベルトの経時的な劣化を皆無にはできず、破損する前に交換する必要があるが、濾過ベルトの交換に著しく手間がかかる欠点がある。それは、濾過ベルトが無端ベルトのループ状で切り離しできる端部がなく、さらに、その両側縁がループ状のチェーンに固定され、さらにチェーンが一対の駆動輪にかけてループ状に駆動されるからである。水平方向に離して配置している一対の駆動輪に掛けられたチェーンは、上側を水平方向に移動する部分と下側を水平方向に移動する部分とが、その両端部の駆動輪でU曲して移動されてループ状に移動する。この構造で移動するチェーンに固定された濾過ベルトは、上側を水平方向に移動する濾過ベルトの下方が、下側を水平方向に移動する濾過ベルトで閉塞されるので、濾過ベルトの内側に工具や手を入れることができない。さらに、濾過ベルトは、無端ベルト状のループ状に連結していることも、濾過ベルトの内側に工具や手を入れることができない理由となっている。このことは、濾過ベルトの脱着を極めて難しくする原因となる。それは、濾過ベルトの両側縁がチェーンの鎖に設けた固定片にネジ止めされて固定されているからである。
本発明は、従来の以上の欠点を解消するためになされたものである。本発明の目的の一は、ランニングコストを低減し、さらに、メンテナンスを著しく簡単にできる濾過装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の濾過装置は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。濾過装置は、被濾過液を濾過して異物を分離する濾過ベルト21と、濾過ベルト21の両側縁に連結してなるループ状の駆動ベルト22と、駆動ベルト22に連結してなるループ状の駆動線材12と、駆動線材12を駆動して駆動ベルト22を介して濾過ベルト21を移動する駆動輪11とを備え、濾過ベルト21に供給される被濾過液を濾過ベルト21で濾過して異物を分離する。濾過装置は、濾過ベルト21と駆動ベルト22とを第1のファスナー31を介して脱着自在に連結すると共に、濾過ベルト21の両端縁を第2のファスナー32を介して脱着自在に連結して無端ベルト状とし、ループ状の駆動ベルト22に連結している。
以上の濾過装置は、ランニングコストを低減し、さらに、メンテナンスを著しく簡単にできる特徴がある。それは、この濾過装置が、濾過ベルトの交換を極めて簡単にできるからである。この濾過装置が濾過ベルトを簡単に交換できるのは、従来のように、無端ベルトであるループ状の濾過ベルトの両側縁をループ状のチェーンに直接に固定するのではなく、ループ状の駆動線材に固定されたループ状の駆動ベルトに、濾過ベルトの両側縁を連結する構造として、濾過ベルトと駆動ベルトとを第1のファスナーを介して脱着自在に連結すると共に、濾過ベルトの両端縁を第2のファスナーを介して脱着自在に連結して無端ベルトとして、ループ状の駆動ベルトに連結するからである。
以上の濾過装置は、シート状の濾過ベルトの両側縁を第1のファスナーを介してループ状の駆動ベルトに連結し、濾過ベルトの両端縁を第2のファスナーを介して連結することで無端ベルトのループ状としながら駆動ベルトに連結し、この駆動ベルトを介して駆動線材に固定できる。このため、駆動ベルトを駆動線材に連結する作業においては、内側に工具や手を入れるのが抑制されることなく、確実にネジ止めしながら駆動ベルトを駆動線材に固定でき、濾過ベルトを交換する作業においては、駆動線材に固定された駆動ベルトに対して、第1のファスナーを介して簡単かつ速やかに濾過ベルトを連結でき、また濾過ベルトの両端縁を第2のファスナーで連結することで無端ベルトのループ状とすることができる。このように、第1のファスナー及び第2のファスナーを介して濾過ベルトをループ状としながら駆動ベルトに脱着自在に連結する構造は、濾過ベルトの交換にかかる時間を著しく短縮でき、ランニングコストを低減しながら、メンテナンスを簡単にできる。また、駆動ベルトは、濾過ベルトに比べて交換の頻度を極めて少なくできるので、駆動線材に固定された駆動ベルトを交換する手間を極減できると共に、時間経過によって駆動ベルトを交換する際には、内側に工具や手を入れて容易に作業でき、とくに、ネジ止めしながら確実に固定できる。
本発明の濾過装置は、濾過ベルト21を、切削研削液Lである被濾過液を濾過して、切削研削液Lからスラッジを分離する濾材とすることができる。
本発明の濾過装置は、同じ長さの濾過ベルトと駆動ベルトとを連結して移送ベルト10を構成し、駆動線材12よりも長い移送ベルト10を弛緩状態で駆動線材12に連結して、移送ベルト10が長手方向において凹部を形成して、凹部を被濾過液を重力濾過する溜部13とすることができる。
以上の濾過装置は、駆動線材よりも長い移送ベルトを弛緩状態で駆動線材に連結して、移送ベルトの長手方向において凹部を形成して溜部を設けるので、濾過ベルトに溜部を設けるために特別な構造を必要とせず、簡単な構造で濾過ベルトに溜部を設けることができる。とくに、移送ベルトの長さを駆動線材よりも長くして溜部を設けるので、駆動線材を水平方向に配置する部分において溜部を設けることができる特徴も実現する。さらに、移送ベルトを駆動線材よりも長くするので、濾過ベルトの両端縁を第2ファスナーで連結する際には、弛緩状態の濾過ベルトの両端縁を容易に接近させて簡単に連結できる。
本発明の濾過装置は、同じ長さの濾過ベルトと駆動ベルトとを連結して移送ベルト10を構成し、移送ベルト10が、幅方向の断面形状において弛緩状態に配置されて幅方向に凹部を設けて、凹部を被濾過液を重力濾過する溜部13とすることができる。
以上の濾過装置は、移送ベルトの幅方向において弛緩状態で配置して幅方向に凹部を設けて溜部を設けるので、濾過ベルトに溜部を設けるために特別な構造を必要とせず、簡単な構造で濾過ベルトに溜部を設けることができる。さらに、移送ベルトは、幅方向において弛緩状態で配置されるので、濾過ベルトの両側縁を第1ファスナーで駆動ベルトに連結する際には、弛緩状態の濾過ベルトの側縁を容易に駆動ベルトに接近させて簡単に連結できる。
本発明の濾過装置は、駆動輪11を回転するモータ3と、このモータ3の回転をコントロールする制御回路4と、溜部13のレベルセンサとを備えて、制御回路4が、レベルセンサが検出する溜部13の液面レベルでモータ3の回転をコントロールして、濾過ベルト21を移動させて溜部13で被濾過液を重力濾過することができる。
以上の濾過装置は、レベルセンサが検出する液面レベルで濾過ベルトの移動を制御するので、溜部における切削研削液のオーバーフローを確実に防止できる。また、溜部の液面レベルを常に高い精度で設定範囲に制御できる。
本発明の濾過装置は、濾過ベルトと駆動ベルトと駆動線材と駆動輪とを内側に配置してなるケーシングを備えて、ケーシングが濾過ベルトと駆動ベルトの上面をカバーする透明の上蓋を備え、ケーシングが上蓋を脱着自在に配置することができる。
以上の濾過装置は、濾過ベルトと駆動ベルトと駆動線材と駆動輪とを内側に配置してなるケーシングが、濾過ベルトと駆動ベルトの上面をカバーする透明の上蓋を脱着自在に配置するので、濾過ベルトの溜部に貯留された被濾過液の濾過状態を外部から視認しながら作業できる。また、着脱自在な上蓋を外すことにより、濾過ベルトと駆動ベルトとをケーシングから露出させて簡単に濾過ベルトを交換できる。
本発明の濾過装置は、駆動線材12をチェーンとし、駆動輪11をスプロケットとすることができる。以上の濾過装置は、駆動線材を駆動輪を介して安定して正確に移動させて、濾過ベルトの移動を正確にコントロールできる。
本発明の一実施例にかかる濾過装置の概略縦断面図である。 図1に示す濾過装置の概略横断面図である。 移送ベルトの平面図である。 濾過ベルトと駆動ベルトの連結構造を示す拡大斜視図である。 濾過ベルトの両端縁の連結構造を示す拡大斜視図である。 駆動線材と駆動ベルトの連結構造を示す拡大断面図であって、図4のVI−VI線断面に相当する図である。 濾過ベルト表面に付着し、剥離されるスラッジを示す参考写真である。 図1に示す濾過装置の排出側を示す横断面図である。 本発明者が先に開発したスラッジ分離装置の概略構成図である。 従来の他のスラッジ分離装置の概略斜視図である。 図10のスラッジ分離装置の断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための濾過装置を例示するものであって、本発明は濾過装置を以下に特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
以下、被濾過液を切削研削液とする濾過装置を詳述するが、本発明は被濾過液を切削研削液に特定するものではなく、他の全ての被濾過液を濾過することができる。
図1の概略縦断面図と、図2の概略横断面図に、本発明の一実施の形態に係る濾過装置100を示す。この図の濾過装置100は、被濾過液を切削研削液Lとするので、切削研削液Lに含まれるスラッジ、特に微細なスラッジをも効果的に分離するのに利用される。濾過装置100は、工作機械50に接続され、工作機械50から排出される切削研削液Lが供給され、切削研削液Lに含まれるスラッジを分離して、工作機械50側に循環させる。工作機械50は、金属を研磨しあるいは切削する切削研削機である。切削研削機は、重研削から超仕上げ用の研削機まで種々の工作機械が使用される。砥石で金属を研削する研削機は、アルミナ製砥石等の一般砥石やダイヤモンド製砥石が使用される。特にドレスアップが容易なことから、アルミナ製砥石が広く利用されているが、アルミナ製砥石を使用すると、砥石が摩耗して微細な砥粒もスラッジに多く含まれる。
図1の濾過装置100は、濾過ベルト21をスラッジの移送ベルト10の主要部とするベルトコンベア1と、ベルトコンベア1を駆動するモータ3と、モータ3の回転を制御する制御回路4と、移送ベルト10上にスラッジを含む切削研削液Lを供給する供給機5とを備える。
さらに、濾過装置100は、濾過ベルト21と駆動ベルト22とからなる移送ベルト10と、移送ベルト10の両側に連結している駆動線材12と、駆動線材12を駆動する駆動輪11とをケーシング2の内側に配置している。ケーシング2は、上方を開口している箱形の本体ケース2Aと、この本体ケース2Aの上方開口部を開閉自在に閉塞して、濾過ベルト21と駆動ベルト22の上面をカバーする透明の上蓋2Bを備える。上蓋2Bは、脱着できるように本体ケース2Aに固定される。この上蓋2Bは、濾過ベルト21を交換するときに本体ケース2Aから外して本体ケース2Aの上方を開口し、濾過ベルト21を交換した後は本体ケース2Aに固定される。図1に示す上蓋2Bは、長手方向に複数に分割されて、各々の上蓋2Bを本体ケース2Aに脱着できるように固定している。本体ケース2Aは、上方開口部に切削研削液Lを供給する供給管5Aを垂直姿勢に配置している。供給管5Aは、分割された上蓋2Bの境界にあって、両側の上蓋2Bに設けた凹部に案内される。供給管5Aの両側の上蓋2Bは、供給管5Aを案内する凹部を設けて、ここに供給管5Aを案内して、本体ケース2Aの上方開口部を閉塞する。
図2の断面図に示す本体ケース2Aは、上蓋2Bをネジ止めする固定プレート2bを周壁2aの上縁に設けている。固定プレート2bは、周壁2aの内側に水平方向に突出して、上蓋2Bを固定する止ネジ28をねじ込む雌ねじ孔(図示せず)を設けている。上蓋2Bは、これを貫通する止ネジ28を固定プレート2bの雌ねじ孔にねじ込んで本体ケース2Aに固定される。上蓋2Bは、止ネジ28を外して本体ケース2Aから取り外される。さらに、図の濾過装置100は、スラッジの除去された清澄な切削研削液、すなわち濾過液Rの受液槽6を上側移送ベルト10Aの下方で下側移送ベルト10Bの上方に配置している。受液槽6は、濾過ベルト21を透過した濾過液Rを濾過タンク7に供給し、濾過タンク7から循環ポンプ8を介して工作機械50に供給する。
移送ベルト10は、図3の平面図に示すように、濾過ベルト21と、この濾過ベルト21の幅方向の両側縁に連結している一対の駆動ベルト22とからなる。濾過ベルト21と駆動ベルト22は同じ長さである。濾過ベルト21は、図4と図5の拡大斜視図に示すように、切削研削液Lを濾過してスラッジを除去する濾布21Aを備え、この用途の濾布21Aは、例えば網目を150μmとする。ただし、濾過ベルト21は、濾過する切削研削液や連結する工作機械の種類によって、たとえば網目を30μm以上であって300μm以下、好ましくは50μm以上であって200μm以下の濾布とすることもできる。濾過ベルト21は、濾布21Aの裏面に、濾布21Aで濾過された濾過液Rを透過させる補強シート21Bを積層して多層シートとする。多層シートの濾過ベルト21は、補強シート21Bで補強されて耐久性を向上できる。ただ、濾過ベルト21は、必ずしも多層シートとする必要はなく、単層の濾布とすることもできる。濾過ベルト21は、第1のファスナー31に連結する両側部に、所定の幅の補強バンド23を縫い付けて補強している。補強バンド23は、中間に濾過ベルト21を挟み、濾過ベルト21の両面に積層され、両面の補強バンド23を逢着して濾過ベルト21の両側部を補強している。補強バンド23は、濾過ベルト21と一緒に変形できる可撓性を有する織布などのシート材である。
駆動ベルト22は、濾過ベルト21に連結されて、濾過ベルト21と一緒に変形できる可撓性の織布である。駆動ベルト22は駆動線材12よりも長く、ループ状の駆動線材12に弛緩状態で連結される。駆動ベルト22は所定の間隔で駆動線材12に連結される。駆動ベルト22は、側縁を局部的に一定の間隔で駆動線材12に連結している。図6は、駆動ベルト22と駆動線材12との連結部を示す拡大断面図である。この図の駆動ベルト22は、駆動線材12であるチェーン24のリングプレート24Bに設けた固定片25に、止ネジ26とナット27を介して固定している。チェーン24は、図4と図6に示すように、ローラ24Aの片側にピン24Cを介して連結しているリングプレート24BをL字状に折曲して、外側に突出する固定片25を設けている。固定片25は駆動ベルト22を固定する止ネジ26の連結穴25aを設けている。連結穴25aは、駆動ベルト22を貫通する止ネジ26が挿通される。止ネジ26は先端にナット27がねじ込まれて、駆動ベルト22を固定片25に固定する。駆動ベルト22は駆動線材12のチェーン24よりも長く、弛緩状態でチェーン24の固定片25に連結される。弛緩状態でチェーン24に連結される駆動ベルト22は、チェーン24の固定部の間においても弛緩状態となる。すなわち、駆動ベルト22の固定部間の長さは、チェーン24の隣接する固定片25の間隔よりも多少長く調整される。
駆動ベルト22はループ状で、ループ状の駆動線材12に片側縁を固定している。ただし、駆動ベルト22は、ループ状に連結している駆動線材12に連結され、また、ループ状で無端ベルト状の濾過ベルト21にも連結される。したがって、駆動ベルト22は、必ずしもループ状に連結して、駆動線材12に連結する必要はない。駆動線材12や濾過ベルト21を介してループ状に連結されるからである。
濾過ベルト21は、図3〜図5に示すように、第1のファスナー31を介して駆動ベルト22に脱着できるように連結され、さらに第2のファスナー32を介して端縁を連結してループ状、すなわち無端ベルトとしている。
第1のファスナー31と第2のファスナー32は、図4と図5に示すように、片側の側縁に沿って一定のピッチで互いに噛み合う多数の小片33を固定している2列の布帯34と、布帯34の連結縁に沿って移動して、2列の布帯34を連結し、また分離するスライダー35とからなる。スライダー35は、両側に小片33を案内するガイド溝35aを有し、布帯34を連結する方向に移動して互いに両側の小片33を交互に噛み合い位置に配置して2列の布帯34を連結し、反対方向に移動して噛み合う小片33を分離して布帯34を分離する。
図4は、第1のファスナー31を濾過ベルト21と駆動ベルト22に連結している部分の拡大斜視図である。この図に示す第1のファスナー31は、濾過ベルト21の補強バンド23に一方の布帯34を重ねてラップ部を逢着して、一方の布帯34を濾過ベルト21に連結し、他方の布帯34に駆動ベルト22を重ねてラップ部を逢着して、他方の布帯34を駆動ベルト22に連結している。第1のファスナー31は、スライダー35を連結方向に移動して濾過ベルト21と駆動ベルト22とを連結し、またスライダー35を分離方向に移動して濾過ベルト21を駆動ベルト22から分離する。
図5は、第2のファスナー32が濾過ベルト21の両端縁を連結する部分の拡大斜視図である。この図に示す第2のファスナー32は、濾過ベルト21の端部に設けた補強バンド23に布帯34を重ねてラップ部を逢着して布帯34を濾過ベルト21の端縁に連結している。第2のファスナー32は、一方の布帯34を濾過ベルト21の一方の端部に、他方の布帯34を濾過ベルト21の他の端部に連結して、濾過ベルト21を無端ベルト状に連結する。第2のファスナー32は、スライダー35を連結方向に移動して濾過ベルト21の両端を連結して無端ベルトとし、スライダー35を分離方向に移動して濾過ベルト21の両端を分離して細長いベルト状とする。
ベルトコンベア1は、図1に示すように、モータ3に回転されて移送ベルト10を移動させる駆動輪11を備える。移送ベルト10は、図1〜図3に示すように、両側にループ状の駆動線材12を連結している。駆動線材12が駆動輪11に連結され、駆動輪11を回転させて移送ベルト10は移動される。
駆動線材12はチェーン24で、駆動輪11はチェーン24を連結しているスプロケット11Aである。駆動輪11のスプロケット11Aは、両側の周壁2aの内側に連結されて、チェーン24を駆動する。一方のスプロケット11Aは、モータ3に連結される。駆動輪11をスプロケット11Aとし、駆動線材12をチェーン24とする駆動機構は、モータ3でスプロケット11Aを回転して、移送ベルト10の移動を極めて正確にコントロールできる。ただし、本発明の濾過装置は、駆動線材12をチェーン24に限定せず、伸縮性のない紐状体であって濾過ベルト21を連結できる全ての線材、たとえば可撓性のあるワイヤー等も使用できる。駆動輪11には、駆動線材12を連結して移動できる全てのもの、たとえばプーリなども使用できる。
ベルトコンベア1は、弛緩状態の移送ベルト10でもって、濾過ベルト21で切削研削液Lを重力濾過してスラッジをスラッジケーキSとして堆積する溜部13と、濾過ベルト21の表面に堆積されたスラッジケーキSを溜部13から排出する排出スロープ部14と、排出スロープ部14から排出された濾過ベルト21からスラッジケーキSを分離する剥離部15とを設けている。
溜部13は、駆動線材12に弛緩状態に連結された濾過ベルト21が、供給される切削研削液Lの重量で凹部となって設けられる。溜部13は、所定量の切削研削液Lを蓄えて重力濾過する。図1と図2の移送ベルト10は、両側に配置している2列の駆動線材12の間隔よりも横幅を広く、さらに、長手方向の全長を駆動線材12よりも長くして、弛緩状態に配置して溜部13を設けている。この移送ベルト10は、長手方向と横方向の両方向に弛緩状態に配置されるので、駆動線材12を水平方向に配置する部分において溜部13を設けることができる。ただ、本発明の濾過装置は、濾過ベルト21の横幅を駆動線材12の間隔よりも広くして横方向にのみ弛緩状態とし、濾過ベルト21の全長を駆動線材12と同じ長さとして長手方向には弛緩状態とすることなく溜部13を設けることもできる。移動方向には、駆動線材12を谷形に移送して、凹部を設けることができるからである。
排出スロープ部14は、駆動線材12を上り勾配に移動して、移送ベルトを溜部13から排出する。駆動線材12は、移送ガイド9に沿って移動して、移動方向が制御される。移送ガイド9は、移送ベルト10の両側に配置している周壁2aの内側に固定されて、移送ベルト10を案内するガイド溝9Aを配置する。移送ガイド9は、摩擦抵抗の小さいプラスチック製の細長いロッドで、駆動線材12の移動軌跡の上下に配置されてガイド溝9Aを形成する。駆動線材12は、ガイド溝9Aに沿って移動して、移送ベルト10を水平方向から上り勾配に移動させる。溜部13は移送ベルト10の水平方向の移動部分に配置され、排出スロープ部14は移送ベルト10が上り勾配に移動する部分に設けられる。
剥離部15は、排出スロープ部14の排出側であって、移送ベルト10のUターン部分、あるいはUターン部分を通過して、スラッジケーキSが濾過ベルト21の下面から重力で落下して剥離される部分に配置される。Uターン部分で弛緩状態にある濾過ベルト21は、剥離部15において表面に付着するスラッジケーキSが極めて剥離しやすく、ほとんどのスラッジケーキSがそれ自体の重量で濾過ベルト21の表面から綺麗に剥離して落下する。
また、弛緩状態として形成する溜部13に切削研削液Lを供給し、溜部13の切削研削液Lの液面レベルを設定値とする移送ベルト10の移動をコントロールして重力濾過する濾過ベルト21は、スラッジが特に剥離しやすい状態で表面に堆積する。この構造は、溜部13の液面レベルをコントロールして所定量の切削研削液Lを蓄えるために、液面レベルが上昇すると濾過ベルト21を移動して、スラッジケーキSの除去された濾過ベルト21を溜部13に移動させる。溜部13に移動された表面にスラッジケーキSのない濾過ベルト21は、網目よりも大きなスラッジのみを表面に堆積して、網目よりも小さいスラッジを透過する。したがって、この状態の濾過ベルト21は微細なスラッジを確実には捕捉しない。時間が経過して表面に堆積するスラッジケーキSが増加すると、スラッジケーキSが濾材を形成して、より微細なスラッジを捕捉して堆積させる。スラッジケーキSが厚くなるにしたがって、スラッジケーキSは微細なスラッジを捕捉して堆積させる。スラッジケーキSが厚くなって、微細なスラッジを堆積するようになると、切削研削液Lの透過率が低下して溜部13の液面レベルが上昇する。液面レベルが上昇すると、スラッジケーキSの堆積されない濾過ベルト21を溜部13に移動して、液面レベルの上昇を制限する。濾過ベルト21が以上の工程を繰り返して切削研削液Lを濾過するので、スラッジケーキSは濾過ベルト21に剥離しやすい状態で堆積させる。それは、微細なスラッジを濾過ベルト21の網目に浸入させることがなく、濾過ベルト21との境界には網目に浸入しない大きなスラッジを堆積し、この上に微細なスラッジを堆積するからである。さらに、濾過ベルト21の表面に堆積するスラッジケーキSは、含有する細長い金属の切削屑が互いに絡まりあって結合し、所定の厚さで一体となって濾過ベルト21から落下して剥離され、濾過ベルト21の表面に殆ど残存しない。
図7の写真は、スラッジケーキSが濾過ベルト21表面から剥離される状態を示している。この図に示すように、スラッジケーキSは一体となって綺麗に濾過ベルト21の表面からそれ自体の重量で落下して剥離される。スラッジケーキSは、一体となって自重で剥離されるので、弛緩状態にある濾過ベルト21のUターン部分で剥離され、またUターン部分を通過して弛緩状態にある濾過ベルト21の下面から重力で落下して剥離される。濾過ベルト21が弛緩状態で切削研削液Lを重力濾過し、さらに弛緩状態でUターンしてスラッジケーキSを剥離する構造は、Uターン部分で、あるいはUターン部分を通過して濾過ベルト21の下面に付着するスラッジケーキSを重力で落下して剥離することに極めて効果がある。それは、弛緩状態にある濾過ベルト21が変形しながら移動するからである。とくにUターン部分を通過するときは、変形しながらUターンして移動されて、表面に付着するスラッジケーキSをより剥離しやすい状態とする。
自重でスラッジケーキSを剥離できる濾過ベルト21は、スクレーパーを使用することなくスラッジケーキSを剥離できるので、スクレーパが濾過ベルト21の表面を擦って損傷させることがなく、濾過ベルト21の使用期間を相当に長くできる。ただ、図1と図8に示すように、スラッジケーキSが剥離しやすいUターン部分に掻き取りブラシ36を配置して、剥離し難いスラッジケーキSを剥離することもできる。この掻き取りブラシ36は、濾過ベルト21のUターン部分に対して平行に配置されたローラー36Aの外周面に、半径方向に突出する多数の毛からなるブラシ36Bを設けており、回転するローラー36Aによりブラシ36Bの先端を濾過ベルト21の表面に接触させて、濾過ベルト21に付着するスラッジケーキSを掻き取るようにしている。ローラー36Aは、モータ39に連結されており、所定の回転速度で回転駆動できるようにしている。この掻き取りブラシ36は、弛緩状態で平面状でない濾過ベルト21の全面に接触する必要はなく、弾性変形するブラシ36Bを濾過ベルト21の表面の凹部に軽く接触させる構造として、局部的に残存する可能性のあるスラッジケーキSを濾過ベルト21から剥離する。
さらに、濾過装置は、Uターン部分を通過して下面にスラッジケーキSの付着する濾過ベルト21の表面に、弾性変形する柔軟なスクレーパー16を接触させて、局部的に剥離されないで残存するスラッジケーキSを除去することもできる。このスクレーパー16は、濾過ベルト21の全面に接触する必要はなく、弾性変形する櫛型、あるいは多数の弾性線材を部分的に濾過ベルト21の表面に軽く接触させる構造として、局部的に残存するスラッジケーキSを濾過ベルト21から簡単に剥離できる。
剥離部15の下方には、濾過ベルト21から分離して落下するスラッジケーキSをケーシング2から外部に排出する排出コンベア37を配置している。排出コンベア37はスクリュウコンベア37Aで、図8の断面図に示すように、スラッジケーキSの移動方向に向かって上り勾配に傾斜するように配置されて、剥離部15から供給される水分率の高いスラッジケーキSを脱水して外部に排出する。スクリュウコンベア37Aは、先端に排出筒38を連結している。排出筒38はスクリュウコンベア37Aよりも急峻な上り勾配に連結される。排出筒38は、スクリュウコンベア37Aから押し込まれるスラッジケーキSの排出を制限する。排出の制限されたスラッジケーキSは、排出筒38の内部で絞られ、脱水されて排出される。排出筒38は、上り勾配の傾斜角を大きくし、また内径をスラッジケーキSの移送方向に向かって次第に小さくして、排出されるスラッジケーキの水分率を小さくできる。ただ、排出筒38の内径をスラッジケーキSの移送方向に向かって小さくすると、スラッジケーキSをスムーズに排出できなくなる。この弊害は、排出筒38の内径を、スラッジケーキSの移送方向に向かって次第に大きくして解消できる。ただ、排出筒38の内径を次第に大きくすると、排出されるスラッジケーキSの水分率が高くなる。したがって、排出筒38の上り勾配を大きくしてスラッジケーキSの水分率を低く調整し、排出筒38の移送方向における内径を次第に大きく、あるいは同じ内径としてスムーズに排出できる構造とすることもできる。
制御回路4は、モータ3の回転を制御して、溜部13の切削研削液Lがオーバーフローしないように、溜部13の液面レベルを所定の範囲に保持する。図1の制御回路4は、溜部13に蓄える切削研削液Lの液面レベルをレベルセンサ17で検出して、レベルセンサ17からの信号でモータ3の回転を制御する。制御回路4は、レベルセンサ17で検出する検出レベルが設定レベルまで上昇するとモータ3の回転を開始して移送ベルト10を移動させる。モータ3の回転時間は、制御回路4に設けているタイマー18で特定される。タイマー18は、モータ3の回転時間を記憶しており、設定時間をモータ3の回転時間としている。濾過ベルト21はモータ3が回転される状態で移動される。したがって、タイマー18の設定時間によってモータ3が回転される時間は、溜部13に移動する濾過ベルト21の移動量を特定する。濾過ベルト21は、タイマー18の設定時間移動されて、溜部13の一部に、スラッジケーキSの除去された濾過ベルト21を移動させる。タイマー18の設定時間に、溜部13の一部にスラッジケーキSの除去された濾過ベルト21を移動する方法は、溜部13にスラッジケーキSの除去された濾過ベルト21を移動した直後において、溜部13の切削研削液Lは、スラッジケーキSの除去された濾過ベルト21のみでなく、スラッジケーキSを堆積している濾過ベルト21によっても濾過される。この方法は、スラッジケーキSの堆積された濾過ベルト21で微細なスラッジを濾過して捕集効率を高くできる。ただし、本発明の濾過装置は、タイマーの設定時間を、溜部の全体にスラッジケーキSの除去された濾過ベルト21を移動する時間に設定することもできる。この濾過装置は、溜部の全体にスラッジケーキSの除去された濾過ベルト21を移動させるので、濾過ベルト21が移動された状態で切削研削液の単位時間の濾過量を多くして、切削研削液の液面レベルを速やかに低下できる。
制御回路4は、タイマー18によらずレベルセンサ17の信号でモータ3の回転を停止することもできる。この制御回路4は、レベルセンサ17の検出レベルが設定レベルを越えるとモータ3の回転を開始し、検出レベルがあらかじめ設定している最低レベル以下になるとモータ3の回転を停止する。モータ3の回転が開始されると、スラッジケーキSの除去された濾過ベルト21が溜部13に移動して、濾過ベルト21の単位時間の濾過量が増加して液面レベルは低下する。液面レベルが最低レベルまで低下してモータ3の回転が停止されると、溜部13に移動された濾過ベルト21が切削研削液Lを濾過してスラッジを表面に堆積させてスラッジケーキSを形成する。濾過ベルト21の表面に堆積するスラッジケーキSは、濾材となって微細なスラッジを濾過して堆積させる。スラッジが堆積するにしたがって濾過ベルト21の単位時間の濾過量が減少すると液面レベルが上昇する。液面レベルが設定レベルまで上昇すると、再びモータ3が回転してスラッジケーキSの除去された濾過ベルト21を溜部13に移動させる。
濾過ベルト21から剥離されるスラッジケーキSは、厚くして濾過ベルト21から綺麗に剥離できる。一体的に集合して自重で剥離されるからである。スラッジケーキSは、例えば1.5mm以上、好ましくは2mm以上に厚くして、濾過ベルト21の表面から理想的な状態で剥離できる。溜部13から排出される濾過ベルト21表面に堆積されるスラッジケーキSの厚さは、濾過ベルト21の網目の大きさと、溜部13に蓄える切削研削液Lの容積と、濾過ベルト21の移動量と、切削研削液Lのスラッジ含有量とで特定される。濾過ベルト21の網目を小さく、溜部13の容積を大きく、濾過ベルト21の移動量を少なくして排出される濾過ベルト21の表面に堆積するスラッジケーキSは厚くなる。たとえば、濾過ベルト21の網目を150μm、溜部13の容積を5リットル、1分間に溜部13に移動させる濾過ベルト21の移動量を1cmとして、溜部13から排出される濾過ベルト21の表面に堆積するスラッジケーキSの厚さは、3mm〜5mmとなって、濾過ベルト21の表面から極めて綺麗に剥離できる。
レベルセンサ17で濾過ベルト21の移動を制御する制御回路4は、溜部13からの切削研削液Lのオーバーフローを確実に防止できる。ただ、本発明の濾過装置は、レベルセンサを使用することなく、タイマー18で濾過ベルト21の移動と停止を繰り返すデューティーを特定して溜部13の液面レベルを制御し、あるいは濾過ベルト21の移動量をコントロールして液面レベルをコントロールすることもできる。タイマー18で濾過ベルト21の移動と停止を繰り返すデューティーを特定して溜部13の液面レベルを制御する制御回路4は、停止時間に対する移動時間を長くして液面レベルを低下でき、また濾過ベルト21の移動量をコントロールして液面レベルをコントロールする制御回路4は、濾過ベルト21の移動速度を速くして溜部13の液面レベルを低くできるからである。これ等の制御回路4は、溜部13の切削研削液Lがオーバーフローしないように、デューティーを特定し、あるいは濾過ベルト21の移動速度を特定して、溜部13の液面レベルを設定範囲以下にコントロールする。
受液槽6は、上側移送ベルト10Aと下側移送ベルト10Bの間で、溜部13と排出スロープ部14の下方に配置されて、濾過ベルト21を透過した清澄な濾過液Rを外部に漏らさず受け止める。受液槽6は、排出部に向かって下り勾配に傾斜する底板を有し、排出部に排出管19を介して濾過タンク7に連結している。濾過タンク7は、底部の排出口に循環ポンプ8を連結しており、循環ポンプ8でもって清澄な濾過液Rを工作機械50に循環する。
以上の濾過装置は、以下の工程で切削研削液Lを濾過して含まれるスラッジを分離して清澄な切削研削液Lに再生する。
濾過装置は、工作機械50から排出される切削研削液Lを濾過してスラッジを除去し、清澄な切削研削液Lとして工作機械50に循環する。切削研削液Lは、濾過ベルト21の溜部13に供給される。溜部13の切削研削液Lがオーバーフローしないように、溜部13の液面レベルは設定範囲にコントロールされる。溜部13の液面レベルは、濾過ベルト21の移動をコントロールして制御される。液面レベルが上昇すると濾過ベルト21を移動して、スラッジケーキSの除去された濾過ベルト21を溜部13に移動させる。スラッジケーキSの除去された濾過ベルト21は、単位時間の濾過量が多く液面レベルを低下させる。溜部13で濾過された濾過ベルト21の表面に堆積されたスラッジケーキSは、濾過ベルト21が移動されて排出スロープ部14で溜部13から排出される。溜部13から排出されたスラッジケーキSは、剥離部15において濾過ベルト21から剥離して除去される。溜部13で濾過ベルト21を透過した切削研削液Lは、スラッジが除去されて清澄な濾過液Rとなって受液槽6に落下する。受液槽6の清澄な切削研削液Lは、濾過タンク7から循環ポンプ8を介して工作機械50に循環して使用される。剥離部15において除去されたスラッジケーキSは、排出コンベア37で脱水して外部に排出される。
本発明の濾過装置は、切削機や研削機等の工作機械に連結されて、工作機械から排出される切削研削液からスラッジを分離して清澄な切削研削液として工作機械で有効に再利用する装置に利用される。
100…濾過装置
1…ベルトコンベア
2…ケーシング
2A…本体ケース
2a…周壁
2b…固定プレート
2B…上蓋
3…モータ
4…制御回路
5…供給機
5A…供給管
6…受液槽
7…濾過タンク
8…循環ポンプ
9…移送ガイド
9A…ガイド溝
10…移送ベルト
10A…上側移送ベルト
10B…下側移送ベルト
11…駆動輪
11A…スプロケット
12…駆動線材
13…溜部
14…排出スロープ部
15…剥離部
16…スクレーパー
17…レベルセンサ
18…タイマー
19…排出管
21…濾過ベルト
21A…濾布
21B…補強シート
22…駆動ベルト
23…補強バンド
24…チェーン
24A…ローラ
24B…リングプレート
24C…ピン
25…固定片
25a…連結穴
26…止ネジ
27…ナット
28…止ネジ
31…第1のファスナー
32…第2のファスナー
33…小片
34…布帯
35…スライダー
35a…ガイド溝
36…掻き取りブラシ
36A…ローラー
36B…ブラシ
37…排出コンベア
37A…スクリュウコンベア
38…排出筒
39…モータ
50…工作機械
81…ペーパーフィルター
82…ディスク
83…溜部
84…スクレーパー
85…エンドレスベルト
86…フィルタ送り機構
94…分離槽
95…非磁性プレート
95A…吸引部
95B…傾斜部
95C…落下部
96…磁気コンベア
L…切削研削液
R…濾過液
S…スラッジケーキ

Claims (7)

  1. 被濾過液を濾過して異物を分離する濾過ベルトと、
    前記濾過ベルトの両側縁に連結してなるループ状の駆動ベルトと、
    前記駆動ベルトに連結してなるループ状の駆動線材と、
    前記駆動線材を駆動して前記駆動ベルトを介して前記濾過ベルトを移動する駆動輪とを備え、
    前記濾過ベルトに供給される被濾過液を前記濾過ベルトで濾過して異物を分離する濾過装置であって、
    前記濾過ベルトと前記駆動ベルトとが第1のファスナーを介して脱着自在に連結されると共に、前記濾過ベルトの両端縁が第2のファスナーを介して脱着自在に連結されて前記駆動ベルトに連結してなることを特徴とする濾過装置。
  2. 請求項1に記載される濾過装置であって、
    前記濾過ベルトが、切削研削液である被濾過液を濾過して、切削研削液からスラッジを分離する濾材であることを特徴とする濾過装置。
  3. 請求項1または2に記載される濾過装置であって、
    同じ長さの前記濾過ベルトと前記駆動ベルトとが連結されて移送ベルトを構成しており、
    前記駆動線材よりも長い前記移送ベルトが弛緩状態で前記駆動線材に連結されて、前記移送ベルトが長手方向において凹部を形成して、凹部を被濾過液を重力濾過する溜部としてなることを特徴とする濾過装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載される濾過装置であって、
    同じ長さの前記濾過ベルトと前記駆動ベルトとが連結されて移送ベルトを構成しており、
    前記移送ベルトが、幅方向の断面形状において弛緩状態に配置されて幅方向に凹部を設けて、凹部を被濾過液を重力濾過する溜部としてなることを特徴とする濾過装置。
  5. 請求項3又は4に記載される濾過装置であって、
    前記駆動輪を回転するモータと、
    このモータの回転をコントロールする制御回路と、
    前記溜部のレベルセンサとを備え、
    前記制御回路が、前記レベルセンサが検出する溜部の液面レベルで前記モータの回転をコントロールして、前記濾過ベルトを移動して前記溜部で前記被濾過液を重力濾過することを特徴とする濾過装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載される濾過装置であって、
    前記濾過ベルトと前記駆動ベルトと前記駆動線材と前記駆動輪とを内側に配置してなるケーシングを備え、
    前記ケーシングが前記濾過ベルトと前記駆動ベルトの上面をカバーする透明の上蓋を備え、
    前記ケーシングが前記上蓋を脱着自在に配置してなることを特徴とする濾過装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載される濾過装置であって、
    前記駆動線材がチェーンで、前記駆動輪がスプロケットとしてなることを特徴とする濾過装置。
JP2017115112A 2017-06-12 2017-06-12 濾過装置 Active JP6306780B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017115112A JP6306780B1 (ja) 2017-06-12 2017-06-12 濾過装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017115112A JP6306780B1 (ja) 2017-06-12 2017-06-12 濾過装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6306780B1 true JP6306780B1 (ja) 2018-04-04
JP2019000761A JP2019000761A (ja) 2019-01-10

Family

ID=61828606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017115112A Active JP6306780B1 (ja) 2017-06-12 2017-06-12 濾過装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6306780B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111633561A (zh) * 2020-05-13 2020-09-08 扬州明晟新能源科技有限公司 一种光伏玻璃生产用打磨装置的冷却机构
CN114748918A (zh) * 2022-04-07 2022-07-15 北京科技大学 用于累叠挤压装置的连续式滤布机构及滤布快捷换装方法
CN115228140A (zh) * 2022-05-06 2022-10-25 解飞 一种切削液油水分离过滤系统

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021171724A (ja) * 2020-04-27 2021-11-01 株式会社クボタ 濾過装置
CN111922802A (zh) * 2020-07-22 2020-11-13 长沙湖航冶金设备有限公司 一种外圆磨床

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53119677U (ja) * 1977-03-02 1978-09-22
JPS57119714U (ja) * 1981-01-19 1982-07-24
JPH0291607U (ja) * 1988-12-28 1990-07-20
JPH03109611U (ja) * 1990-02-23 1991-11-11
JPH04180805A (ja) * 1990-11-13 1992-06-29 Kiyokuyou Kogyo Kk 連続式濾過装置及びそれに用いられるフィルタ帯

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53119677U (ja) * 1977-03-02 1978-09-22
JPS57119714U (ja) * 1981-01-19 1982-07-24
JPH0291607U (ja) * 1988-12-28 1990-07-20
JPH03109611U (ja) * 1990-02-23 1991-11-11
JPH04180805A (ja) * 1990-11-13 1992-06-29 Kiyokuyou Kogyo Kk 連続式濾過装置及びそれに用いられるフィルタ帯

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111633561A (zh) * 2020-05-13 2020-09-08 扬州明晟新能源科技有限公司 一种光伏玻璃生产用打磨装置的冷却机构
CN114748918A (zh) * 2022-04-07 2022-07-15 北京科技大学 用于累叠挤压装置的连续式滤布机构及滤布快捷换装方法
CN115228140A (zh) * 2022-05-06 2022-10-25 解飞 一种切削液油水分离过滤系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019000761A (ja) 2019-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6306780B1 (ja) 濾過装置
JP6246273B1 (ja) 切削研削液のスラッジ分離装置とスラッジ分離方法
CN101954216B (zh) 用于处理冷却润滑剂的装置
JP5153223B2 (ja) ダーティー液処理装置
FI90838B (fi) Laite purseiden poistamiseksi työkappaleista
US6277276B1 (en) Filter apparatus with magnetic separation
US4421645A (en) Compact universal drum filter settler
US6846421B2 (en) Filtering method and filter chamber sealing arrangement
JP2010064164A (ja) 金属切削加工に使用した使用済切削油に混入された切粉の中の小さな切粉を取り除いて濾過済切削油とする濾過機具、前記濾過機具を組み込んだ濾過装置
WO2004054756A1 (en) Chip discharge conveyor system provided with a separation function
JP3497916B2 (ja) クーラント浄化装置
JPS6028544B2 (ja) マグネチックベルトコンベア式分離装置
JPH11314047A (ja) ク―ラント浄化装置
KR102092366B1 (ko) 절삭유 기름 정제장치
JPH1119847A (ja) 切削液の浄化装置
JPS6014603B2 (ja) メッシュフィルタ装置
JP2013013989A (ja) ワイヤソーの加工液循環装置
JP2005014179A (ja) 工作機械のクーラント処理装置
JP5479046B2 (ja) 研削液に含まれる研削スラッジの分離装置及び分離方法
JP2019141982A (ja) クーラント処理装置
JP4628619B2 (ja) クーラント浄化装置
JP2004027441A (ja) エンドレスドクターブレード装置
JP5498112B2 (ja) 浄化装置
JP7432188B2 (ja) クーラントの浄化装置
JP4896185B2 (ja) 工作機械のクーラント処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6306780

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250