JP6306249B1 - 充填材の製造方法、及び充填材の充填方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態である充填材Aの製造方法について説明する。図1は、本実施形態の充填材Aの製造方法を示すフローチャートである。図2(a)〜図2(f)は、本実施形態の充填材Aの製造方法を示す。
充填材Aは、製造された直後は流体(液体)である。充填材Aは、製造された後、一定時間が経過すると固化する。
充填材Aの強度は、時間の経過と共に上昇し、そして、略一定の値に安定する。略一定の値を、硬化強度と記載する。硬化強度は、例えば、N値、又は、一軸圧縮強度で評価される強度を示す。
充填材Aの硬化強度は、充填材Aの重量に対するセメントの重量%に基づいて決定される。充填材Aの重量に対するセメントの重量%が大きくなる程、充填材Aの硬化強度が大きくなる。従って、充填材Aの硬化強度が地盤の埋め戻しに適した強度になるように、セメントの重量%が決定される。
充填材Aは、例えば、0.3(N/mm2)、又は、0.5(N/mm2)の硬化強度を有する。
従って、充填材Aは、製造時に炭酸ナトリウムを添加されることで、従来の充填材に比べて、ブリージングを低減させることができる。
しかし、本実施形態の充填材Aは、早期に強度を発現する。従って、充填材A中のセメントの位置が早期に固定され、セメントの沈下の進行を抑制することができる。その結果、ブリージングを効果的に低減させることができる。
しかし、本実施形態の充填材Aは、早期に強度を発現する。従って、セメントの沈下の進行を抑制することができ、充填材Aの硬化強度のバラツキを抑制することができる。
その結果、充填材Aは、従来の充填材に比べ、ブリージングを低減させることができ、かつ、早期にゲル化して、迅速に硬化強度に到達することができる。
図4に示すように、充填材Aの製造方法は、水に対し、ベントナイト、セメント、及び炭酸ナトリウムの順に複数の材料を添加する。
充填材Aの1時間後のブリージング率は、2%である。充填材Aの3時間後のブリージング率は、3%である。
充填材Aは、45分後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Aは、約1時間後にゲル化した。
図5に示すように、充填材Bの製造方法は、炭酸ナトリウムを2番目に添加する点と、セメントを最後に添加する点とが、充填材Aの製造方法と異なる。具体的には、充填材Bの製造方法は、水に対し、ベントナイト、炭酸ナトリウム、及びセメントの順に複数の材料を添加する。
充填材Bの1時間後のブリージング率は、9%である。充填材Bの3時間後のブリージング率は、15%である。
充填材Bは、2時間後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Bは、約6時間30分後にゲル化した。
図6に示すように、充填材Cの製造方法は、セメントを最初に添加する点と、ベントナイトを2番目に添加する点とが、充填材Aの製造方法と異なる。具体的には、充填材Cの製造方法は、水に対し、セメント、ベントナイト、及び炭酸ナトリウムの順に複数の材料を添加する。
充填材Cの1時間後のブリージング率は、25%である。充填材Cの3時間後のブリージング率は、32%である。
充填材Cは、45分後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Cは、約1時間後にゲル化した。
図7に示すように、充填材Dの製造方法は、複数の材料を添加する順序の全てが、充填材Aの製造方法と異なる。具体的には、充填材Dの製造方法は、水に対し、炭酸ナトリウム、ベントナイト、及びセメントの順に複数の材料を添加する。
充填材Dの1時間後のブリージング率は、25%である。充填材Dの3時間後のブリージング率は、31%である。
充填材Dは、1時間15分後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Dは、約1時間30分後にゲル化した。
図8に示すように、充填材Eの製造方法は、複数の材料を添加する順序の全てが、充填材Aの製造方法と異なる。具体的には、充填材Eの製造方法は、水に対し、セメント、炭酸ナトリウム、及びベントナイトの順に複数の材料を添加する。
充填材Eの1時間後のブリージング率は、38%である。充填材Eの3時間後のブリージング率は、44%である。
充填材Eは、1時間後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Eは、約1時間15分後にゲル化した。
地盤を埋め戻すとは、空所に充填材Aを充填することを示す。
充填材Aは、穴、空隙、又は物体跡に充填された後、ブリージングを低減しつつ硬化することができる。従って、穴、空隙、又は物体跡を充填材Aで良好に埋め戻すことができる。また、充填材Aは、早期にゲル化し、迅速に硬化強度に到達することができる。従って、地盤を充填材Aで迅速に埋め戻すことができる。詳細には、穴、空隙、又は物体跡を充填材Aで迅速に埋め戻すことができる。
次に、図9及び図10を参照して、本発明の実施形態である引抜装置200について説明する。図9は、引抜装置200の概略構成図である。
動作部2は、支持部1を鉛直方向に沿うように移動させる。また、動作部2は、ラフタークレーンである場合、アーム2aの傾斜角度を変更することで、支持部1を水平方向に沿うように移動させることができる。
駆動装置17がケーシング11を回転させる。その結果、掘削歯12が地盤を掘削する。そして、ケーシング11が回転している状態で、動作部2がケーシング11を下降させる。その結果、ケーシング11が地盤中に進入する。
図10に示すように、支持部1は、さらに、チャック爪13と、ガイド部14と、ロッド15と、連結ピン15aと、当て板15bと、油圧ジャッキ16とを備える。
図16は、引抜装置200が杭10を引き抜いている状態を示す。図16に示すように、支持部1が杭10を支持した状態で、動作部2が支持部1を上昇させる。その結果、支持部1と共に杭10が上昇する。
図17は、引抜装置200による杭10の引き抜き作業が完了した状態を示す。図17に示すように、支持部1が杭10を支持した状態で、動作部2が支持部1を上昇させることで、杭10が地盤から引き抜かる。その結果、杭10が地盤から除去される。引抜装置200は、ケーシング11に杭10を内包した状態で杭10を引き抜く。
支持部1が連続的に上昇している状態は、支持部1が停止することなく、上昇動作を連続して行うことを示す。この場合、支持部1が上昇動作を行っている状態で、吐出部6が充填材Aを吐出する。その結果、迅速に地盤の埋め戻しを行うことができる。
支持部1が間欠的に上昇している状態は、支持部1が上昇する動作と停止する動作とを交互に行うことを示す。この場合、例えば、支持部1が停止しているタイミングで、吐出部6が充填材Aを吐出する。その結果、吐出部6は安定した姿勢で充填材Aを吐出することができる。
また、杭10を引き抜いてから、杭跡へ充填材Aを供給するまでの間に要する時間を短縮することができ、杭跡が地崩れすることを抑制することが可能となる。
また、吐出部6は、支持部1と共に上昇しながら充填材Aを吐出する。従って、吐出部6は、杭跡の底部から杭跡の上端まで移動しながら、充填材Aを吐出する。従って、吐出部6は、杭跡に対し、充填材Aを精度よく充填することが可能となる。その結果、杭跡に空隙が発生することを抑制することが可能となる。
充填材Fの1時間後のブリージング率は、1%である。充填材Fの3時間後のブリージング率は、1%である。
充填材Fは、45分後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Fは、約1時間後にゲル化した。
また、充填材Fを製造する際に使用するベントナイトの量は、充填材Aを製造する際に使用するベントナイトの量よりも少ない。本実施形態では、充填材Fを製造する際に使用するベントナイトの量は、充填材Aを製造する際に使用するベントナイトの量の半分以下である。従って、充填材Fは、充填材Aに比べ、低コストで製造することができる。また、充填材Fを使用して地盤を埋め戻すことで、地盤の埋め戻しにかかるコストを低減することができる。
2 動作部
6 吐出部
10 杭(物体)
100 充填材の製造装置
A、F 充填材
Claims (7)
- 水と、ベントナイトとを混合し、前記水と前記ベントナイトとが混合した第1混合物を生成する工程と、
前記第1混合物とセメントとを混合し、前記第1混合物と前記セメントとが混合した第2混合物を生成する工程と、
前記第2混合物と炭酸ナトリウムとを混合する工程と
を備え、
充填材の重量に対し、50重量%以上90重量%以下の前記水と、1重量%以上10重量%以下の前記ベントナイトと、10重量%以上40重量%以下の前記セメントと、0.5重量%以上3重量%以下の前記炭酸ナトリウムとを混合する、充填材の製造方法。 - 水と、ベントナイトとを混合し、前記水と前記ベントナイトとが混合した第1混合物を生成する工程と、
前記第1混合物とセメントとを混合し、前記第1混合物と前記セメントとが混合した第2混合物を生成する工程と、
前記第2混合物と炭酸ナトリウムとを混合し、前記第2混合物と前記炭酸ナトリウムとが混合した充填材を生成する工程と、
前記充填材を地盤に供給する供給工程と
を備え、
前記充填材の重量に対し、50重量%以上90重量%以下の前記水と、1重量%以上10重量%以下の前記ベントナイトと、10重量%以上40重量%以下の前記セメントと、0.5重量%以上3重量%以下の前記炭酸ナトリウムとを混合する、充填材の充填方法。 - 前記第2混合物と前記炭酸ナトリウムとを混合し、前記第2混合物と前記炭酸ナトリウムとが混合した前記充填材を生成する工程と、前記充填材を地盤に供給する供給工程とが所定時間内に行われる、請求項2に記載の充填材の充填方法。
- 前記供給工程は、前記充填材を前記地盤に形成された穴に充填する工程を含む、請求項2又は請求項3に記載の充填材の充填方法。
- 前記供給工程は、前記充填材を前記地盤に形成された空隙に充填する工程を含む、請求項2又は請求項3に記載の充填材の充填方法。
- 前記供給工程は、前記地盤に埋まっている物体を引き抜きながら、前記物体の埋まっていた場所へ前記充填材を供給する工程を含む、請求項2又は請求項3に記載の充填材の充填方法。
- 前記ベントナイトの膨潤力が15以上25以下である、請求項1に記載の充填材の製造方法。
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JPH10140155A (ja) * | 1996-11-11 | 1998-05-26 | Chem Grouting Co Ltd | 流動性埋め戻し材及びその製造方法 |
JP2002363970A (ja) * | 2001-06-04 | 2002-12-18 | Seiko Kogyo Kk | 地盤改良体の造成装置 |
JP2004339372A (ja) * | 2003-05-15 | 2004-12-02 | Taiheiyo Cement Corp | 流動性充填材の製造方法 |
JP2015172319A (ja) * | 2014-03-12 | 2015-10-01 | 株式会社鴻池組 | 地中遮水壁構築材料 |
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