JP6304327B2 - 上部車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、フロントピラーとヒンジピラーとを有する上部車体構造に関する。
一般的に、フロントピラーは、インナパネルと、アウタパネルと、レインフォースメントパネルと、を有する。レインフォースメントパネルは、インナパネルとアウタパネルとの間に配置される。特許文献1は、略C字状の断面を有するレインフォースメントパネルを開示する。
特開2016−68729号公報
ウィンドシールドの縁に沿って延びるフロントピラーの細い形状は、運転者の広い視野の確保に貢献する。特許文献1の技術によれば、レインフォースメントパネルは、略C字状の断面を有するので、互いに対向する一対の板状部分を有することになる。フロントピラーが、ヒンジピラーに溶接されるとき、溶接用のガンは、これらの板状部分の間の空間に挿入される。設計者が、略C字状の断面を細くするならば、これらの板状部分の間の距離は、非常に小さくなる。この結果、車体を製造する作業者は、溶接用のガンをこれらの板状部分の空間に挿入できなくなり、フロントピラーとヒンジピラーとの間の溶接作業の困難性に直面することになる。
本発明は、容易な溶接作業を可能にし、且つ、高い剛性を有する細いフロントピラーを有する上部車体構造を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る上部車体構造は、ヒンジピラーと、前記ヒンジピラーから後方且つ上方に延びる第1レインフォースメントパネルを有するフロントピラーと、を備える。前記ヒンジピラーは、前記第1レインフォースメントパネルに溶接される第2レインフォースメントパネルを含む。前記第1レインフォースメントパネルは、前記第2レインフォースメントパネルから後方且つ上方に延びる主稜線を形成する第1部分と、前記第1部分から延設された第2部分と、を含む。前記第2部分は、前記主稜線から分岐する2つの副稜線を形成する。
上記の構成によれば、第1レインフォースメントパネルの第1部分は、第2レインフォースメントパネルから後方且つ上方に延びる主稜線を形成する部位であるので、第1レインフォースメントパネルは、第1部分において、第2レインフォースメントパネルに溶接されることになる。2つの副稜線を形成する第2部分とは異なり、第1部分は、主稜線を形成するので、設計者は、第1部分の断面に、主稜線から広がる形状を与えることができる。したがって、製造者は、溶接用のガンを第1部分によって部分的に囲まれた領域に容易に差し込むことができる。この結果、製造者は、第1レインフォースメントパネルを第2レインフォースメントパネルに容易に溶接することができる。
第1レインフォースメントパネルの第2部分に形成された2つの副稜線は、主稜線から分岐するので、第1レインフォースメントパネルの強度は、第1部分から第2部分に向けて増大する。上述の如く、第1部分は、第2レインフォースメントパネルに溶接されるので、第1レインフォースメントパネルは、第1部分において、第2レインフォースメントパネルと重なり、第2レインフォースメントパネルと協働して、高い強度を上部車体構造に与えることができる。したがって、上部車体構造は、第1部分及び第2部分の延設領域に亘って、高い強度を有することができる。
上記の構成において、前記第1部分は、V字状の断面を有してもよい。
上記の構成によれば、第1部分は、V字状の断面を有するので、製造者は、溶接用のガンをV字状の断面によって部分的に囲まれた領域に容易に差し込むことができる。この結果、製造者は、第1レインフォースメントパネルを第2レインフォースメントパネルに容易に溶接することができる。
上記の構成において、前記第2部分は、C字状の断面を有してもよい。
上記の構成によれば、第2部分は、C字状の断面を有するので、第1レインフォースメントパネルは、第2部分の延設領域において、高い強度を上部車体構造に与えることができる。
上記の構成において、前記2つの副稜線間の距離は、第1仮想鉛直面において、第1値であり、且つ、前記第1仮想鉛直面よりも後方の第2仮想鉛直面において、前記第1値よりも大きな第2値であってもよい。
上記の構成によれば、2つの副稜線間の距離は、第1仮想鉛直面において、第1値であり、且つ、第1仮想鉛直面よりも後方の第2仮想鉛直面において、第1値よりも大きな第2値であるので、2つの副稜線間の距離は、主稜線から離れるにつれて大きくなる。したがって、フロントピラーに加わる荷重は、2つの副稜線間の領域、2つの副稜線のうち一方よりも外側の領域及び2つの副稜線のうち他方よりも外側の領域に分散され、これらの領域のうち1つに集中しにくくなる。
上記の構成において、前記2つの副稜線は、前記主稜線から上方に分岐する上副稜線と、前記上副稜線よりも下方で前記主稜線から分岐する下副稜線と、を含んでもよい。
上記の構成によれば、2つの副稜線は、主稜線から上方に分岐する上副稜線と、上副稜線よりも下方で主稜線から分岐する下副稜線と、を含むので、設計者は、2つの副稜線の副稜線が形成された第2部分から主稜線が形成された第1部分に向けて、鉛直方向において細くなる形状をフロントピラーに与えることができる。この結果、上部車体構造は、美しい意匠を有することができる。
上記の構成において、前記上副稜線は、前記下副稜線よりも大きな分岐角で、前記主稜線から分岐してもよい。
上記の構成によれば、上副稜線は、下副稜線よりも大きな分岐角で、主稜線から分岐するので、上副稜線よりも上側の領域は、第1部分と第2部分との間で、傾斜角において、比較的大きく変化する一方で、下副稜線よりも下側の面は、第1部分から第2部分にかけて高い連続性を有することができる。したがって、下副稜線よりも下側の面は、比較的大きな力を第1部分から受け止めることができる。
上記の構成において、前記第1レインフォースメントパネルは、前記フロントピラーと前記ヒンジピラーとによって形成されるコーナ部において、前記第2レインフォースメントパネルに溶接されてもよい。
上記の構成によれば、フロントピラーとヒンジピラーとによって形成されるコーナ部は、一般的に、最も変形しやすいけれども、第1レインフォースメントパネルは、コーナ部において、第2レインフォースメントパネルに溶接されるので、上部車体構造は、コーナ部において高い強度を有することができる。したがって、第1レインフォースメントパネル及び第2レインフォースメントパネルは、コーナ部における変形の抑制に貢献する。
上述の上部車体構造は、容易な溶接作業を可能にし、且つ、高い剛性を有する細いフロントピラーを有することができる。
第1実施形態の上部車体構造の概略的な部分側面図である。 図1に示されるA−A線上の概略的な断面図である。 図1に示される上部車体構造の第1レインフォースメントパネルの概略的な側面図である。 図1に示されるB−B線上の概略的な断面図である。 図1に示される上部車体構造の概略的な断面図である。 図1に示される上部車体構造の概略的な断面図である。 C字型断面及びV字型断面の概略図である。 分岐点からの距離と副稜線間の距離との関係を概念的に表すグラフである。 図1に示される上部車体構造の主稜線、上副稜線及び下副稜線の概略図である。 第2実施形態の第1レインフォースメントパネルの概略的な側面図である。 図1に示されるC−C線上の概略的な断面図である。
<第1実施形態>
ヒンジピラーに向けて細くなるフロントピラーは、車両に、美しい外観を与えることに貢献する。その一方で、製造者は、フロントピラーをヒンジピラーに溶接する溶接工程における困難性に直面する。第1実施形態において、溶接工程における困難性を引き起こすことなく、車両に美しい外観を与えることを可能にする例示的な上部車体構造が説明される。
図1は、第1実施形態の上部車体構造(以下、「車体構造100」と称される)の概略的な部分側面図である。図1を参照して、車体構造100が説明される。
車体構造100は、ヒンジピラーとフロントピラーとを備える。ヒンジピラーには、ヒンジ(図示せず)が取り付けられる。車両のフロントドアは、ヒンジによって、ヒンジピラーに連結される。この結果、フロントドア(図示せず)は、ヒンジピラーのヒンジ周りに回動可能になる。フロントピラーは、ウィンドシールド(図示せず)とフロントドアの窓(図示せず)との間の境界に沿って、ヒンジピラーから後方且つ上方に延びる。
車体構造100は、インナパネル(図示せず)とアウタパネル(図示せず)とを備える。インナパネルは、アウタパネルと重ねられ、補強構造が配置される空間を形成する。図1は、インナパネルとアウタパネルとによって形成される空間に配置される補強構造を示す。
車体構造100は、補強構造として、第1レインフォースメントパネル200と、第2レインフォースメントパネル300と、を備える。第1レインフォースメントパネル200は、フロントピラーの一部として用いられる。第2レインフォースメントパネル300は、ヒンジピラーの一部として用いられる。第1レインフォースメントパネル200及び第2レインフォースメントパネル300は、インナパネルとアウタパネルとによって挟まれる。
第2レインフォースメントパネル300は、ヒンジ取付部310と、エルボ部320と、を含む。ヒンジ取付部310は、略鉛直方向に延びる。上述のヒンジは、ヒンジ取付部310に取り付けられる。エルボ部320は、ヒンジ取付部310から後方に湾曲するコーナを形成する。エルボ部320は、ヒンジ取付部310に溶接されてもよい。代替的に、エルボ部320は、ヒンジ取付部310と一体的に形成されてもよい。本実施形態の原理は、第2レインフォースメントパネル300の特定の構造に限定されない。
エルボ部320は、後縁321と、後縁321より前方で湾曲する前縁322と、を含む。後縁321は、図1に示される仮想的な曲率中心点COCを中心とし、所定の中心角θ(θ<90°)の輪郭弧を形成する。後縁321は、後縁321から延びる他の縁部(すなわち、ヒンジ取付部310及び第1レインフォースメントパネル200の輪郭縁)よりも小さな曲率半径で湾曲する。
前縁322は、湾曲縁323と直線縁324とを含む。湾曲縁323は、直線縁324とヒンジ取付部310との間で、後縁321よりも大きな曲率で湾曲する。直線縁324は、湾曲縁323から後方且つ上方に直線的に延びる。直線縁324は、湾曲縁323から離れるにつれて、後縁321に接近する。すなわち、エルボ部320は、ヒンジ取付部310から離れるにつれて細くなる。
以下の説明において、ヒンジ取付部310の近傍におけるエルボ部320の部位は、「基端部325」と称される。基端部325とは反対側におけるエルボ部320の端部は、「先端部326」と称される。第1レインフォースメントパネル200は、先端部326から後方且つ上方に延びる。
第1レインフォースメントパネル200は、第1部分210と、第2部分220と、を含む。第1部分210は、エルボ部320の先端部326に重ねられる。図1は、第1部分210がエルボ部320に重なる重畳領域に引かれたA−A線を示す。
図2は、図1に示されるA−A線上の概略的な断面図である。図1及び図2を参照して、第1レインフォースメントパネル200及び第2レインフォースメントパネル300が更に説明される。
エルボ部320の先端部326は、上フラップ片327と、下フラップ片328と、隆起部329と、を含む。エルボ部320の直線縁324は、上フラップ片327の輪郭を形成する。下フラップ片328は、全体的に、上フラップ片327の下方に位置する。エルボ部320の後縁321は、下フラップ片328の輪郭を形成する。上フラップ片327片及び下フラップ片328それぞれは、上述のインナパネル(図示せず)と上述のアウタパネル(図示せず)とによって挟まれる。隆起部329は、上フラップ片327と下フラップ片328との間で、外方に(すなわち、アウタパネルに向けて)隆起する。隆起部329は、上隆起片331と下隆起片332とを含む。上隆起片331は、下隆起片332と上フラップ片327との間に位置する。下隆起片332は、上隆起片331と下フラップ片328との間に位置する。稜線RGLは、上隆起片331と下隆起片332との間に形成される。上隆起片331及び下隆起片332は、隆起部329の略V字状の断面を形成する。
第1レインフォースメントパネル200の第1部分210は、上板部211と下板部212とを含む。図2に示される如く、上板部211は、上述の重畳領域において、上隆起片331に隣接する。下板部212は、全体的に、上板部211の下方に位置する。下板部212は、重畳領域において、下隆起片332に隣接する。したがって、上板部211及び下板部212は、エルボ部320の隆起部329によって部分的に囲まれた空間に嵌り込む略V字状の断面を形成する。
主稜線MRGは、上板部211と下板部212との間の境界に沿って形成される。図1に示される如く、主稜線MRGは、エルボ部320が第1部分210に重なる重畳領域を超えて後方且つ上方に延びる。図2に示される如く、主稜線MRGは、重畳領域において、エルボ部320の稜線RGLに重なる。
図3は、第1レインフォースメントパネル200の概略的な側面図である。図4は、図1に示されるB−B線上の概略的な断面図である。図1、図3及び図4を参照して、第1レインフォースメントパネル200が説明される。
図3に示される如く、第1レインフォースメントパネル200の第1部分210は、重畳部分213と露出部分214とを含む。重畳部分213は、エルボ部320の先端部326に重なる。重畳部分213は、上板部211と下板部212とから形成される。露出部分214は、重畳部分213から後方且つ上方に延び、エルボ部320から露出する。露出部分214は、上板部211及び下板部212に加えて、上フラップ片215と、下フラップ片216と、を含む。上板部211及び下板部212は、上フラップ片215及び下フラップ片216から隆起した隆起部217を形成する。上述の主稜線MRGは、隆起部217の稜線である。上フラップ片215及び下フラップ片216は、エルボ部320の上フラップ片327及び下フラップ片328にそれぞれ突き当てられる。代替的に、上フラップ片215及び下フラップ片216は、エルボ部320の上フラップ片327及び下フラップ片328に部分的に重ねられてもよい。上フラップ片215及び下フラップ片216は、エルボ部320の上フラップ片327及び下フラップ片328と協働して、連続的なフラップ面を形成する。エルボ部320の上フラップ片327及び下フラップ片328と同様に、上フラップ片215及び下フラップ片216は、インナパネルとアウタパネルとによって挟まれる。
第1レインフォースメントパネル200の第2部分220は、第1部分210から後方且つ上方に延びる。第2部分220は、上板部221と、下板部222と、上フラップ片225と、下フラップ片226と、を含む。第2部分220の上フラップ片225は、第1部分210の上フラップ片215から連続する。第2部分220の下フラップ片226は、第1部分210の下フラップ片216から連続する。第1部分210の上フラップ片215及び下フラップ片216と同様に、第2部分220の上フラップ片225及び下フラップ片226は、インナパネル(図示せず)とアウタパネル(図示せず)とによって挟まれる。第2部分220の上板部221は、第1部分210の上板部211から連続する。図4に示される如く、第2部分220の上板部221は、第1部分210の上板部211と協働して、上フラップ片215,225から隆起する隆起面を形成する。第2部分220の下板部222は、第1部分210の下板部212から連続する。図4に示される如く、第2部分220の下板部222は、第1部分210の下板部212と協働して、下フラップ片216,226から隆起する隆起面を形成する。
第1レインフォースメントパネル200の第2部分220は、中間板部223を更に含む。中間板部223は、上板部221と下板部222との間に位置する。上板部221、下板部222及び中間板部223は、上フラップ片225及び下フラップ片226から隆起する隆起部224を形成する(図4を参照)。隆起部224は、略C字状の断面を有する。
中間板部223は、上板部221から屈曲し、中間板部223と上板部221との間の境界に沿って延びる上副稜線URGを形成する。中間板部223は、下板部222から屈曲し、中間板部223と下板部222との間の境界に沿って延びる下副稜線LRGを形成する。上副稜線URGは、主稜線MRGから上方に分岐する。下副稜線LRGは、上副稜線URGよりも下方で主稜線MRGから分岐する。本実施形態に関して、2つの副稜線は、上副稜線URGと下副稜線LRGとによって例示される。
図3は、分岐点BFPと境界線BDLとを示す。上副稜線URG及び下副稜線LRGは、分岐点BFPにおいて、主稜線MRGから分岐する。境界線BDLは、分岐点BFPを通過する。境界線BDLは、分岐点BFPにおける主稜線MRGの接線に対して直交する直線である。第1部分210は、境界線BDLより前方の部分として定義されてもよい。第2部分220は、境界線BDLより後方の部分として定義されてもよい。
図5Aは、第1レインフォースメントパネル200がエルボ部320に重なる重畳領域における車体構造100の概略的な断面図である。図5Bは、第1レインフォースメントパネル200の第2部分220の延設領域における車体構造100の概略的な断面図である。図1、図5A及び図5Bを参照して、車体構造100が説明される。
図1は、4つの溶接点WS1,WS2,WS3,WS4を示す。第1レインフォースメントパネル200の第1部分210の上板部211は、溶接点WS1,WS2において、エルボ部320の上隆起片331に溶接される。第1レインフォースメントパネル200の第1部分210の下板部212は、溶接点WS3,WS4において、エルボ部320の下隆起片332に溶接される。したがって、第1レインフォースメントパネル200は、フロントピラーとヒンジピラーとによって形成されるコーナ部において、エルボ部320に重なり、溶接されることになる。一般的に、コーナ部は、変形しやすい部位であるけれども、本実施形態の原理によれば、第1レインフォースメントパネル200は、コーナ部において、エルボ部320に重畳並びに溶接されるので、コーナ部に加わる力は、第1レインフォースメントパネル200とエルボ部320とによって受け止められる。力は、第1レインフォースメントパネル200とエルボ部320とに分散されるので、コーナ部は変形しにくい。
第1レインフォースメントパネル200が、エルボ部320に溶接された後、上フラップ片215,225,327及び下フラップ片216,226,328が、インナパネル410及びアウタパネル420に挟まれるように、インナパネル410及びアウタパネル420は、第1レインフォースメントパネル200及び第2レインフォースメントパネル300に取り付けられる(図5A及び図5Bを参照)。
図6は、C字型断面CCS及びV字型断面VCSの概略図である。図3及び図6を参照して、上述の実施形態の原理が、溶接作業にもたらす有利な特徴が説明される。
図6のセクション(a)は、C字型断面CCSを示す。C字型断面CCSは、従来のフロントピラーの断面に相当する。C字型断面CCSは、第1水平壁FHWと、第2水平壁SHWと、鉛直壁VTWと、によって形成される。第1水平壁FHWは、第2水平壁SHWに対向する。鉛直壁VTWは、第1水平壁FHWと第2水平壁SHWとの間で鉛直に延びる。
図6のセクション(b)は、V字型断面VCSを示す。V字型断面VCSは、第1レインフォースメントパネル200の第1部分210の重畳部分213の断面に対応する。V字型断面VCSは、第1斜壁FIWと、第2斜壁SIWと、によって形成される。第1斜壁FIWは、頂点APXから上方に傾斜する。第2斜壁SIWは、頂点APXから下方に傾斜する。頂点APXは、図3に示される主稜線MRG上の点に相当する。
C字型断面CCSの深さ及びV字型断面VCSの深さはともに、「DPH」である。図6は、鉛直に延びる鎖線CHLを示す。図6に示される点P1は、第1水平壁FHWと鎖線CHLとの交点である。図6に示される点P2は、第2水平壁SHWと鎖線CHLとの交点である。図6に示される点P3は、第1斜壁FIWと鎖線CHLとの交点である。図6に示される点P4は、第2斜壁SIWと鎖線CHLとの交点である。点P1,P2,P3,P4は、溶接点に相当する。溶接用のガンは、C字型断面CCS及びV字型断面VCSによって囲まれた空間に挿入される。
点P1から点P2までの距離は、点P3から点P4までの距離に等しい。C字型断面CCSの開口幅は、点P1と点P2との間の距離に一致する。一方、V字型断面VCSの開口幅は、点P3と点P4との間の距離よりも大きい。したがって、V字型断面VCSは、C字型断面CCSよりも溶接用のガンを容易に受け入れることができる。このことは、上述の実施形態の原理が、溶接作業の容易化に貢献することを意味する。
<他の特徴>
設計者は、上述の設計原理に基づいて、様々な特徴を上部車体構造に与えてもよい。以下に、上部車体構造の様々な特徴が説明される。しかしながら、以下の説明は、上述の実施形態の原理を何ら限定しない。
(副稜線間の距離)
図7は、分岐点からの距離と副稜線間の距離との関係を概念的に表すグラフである。図3及び図7を参照して、分岐点からの距離と副稜線間の距離との関係が説明される。
図3は、2つの仮想的な鉛直面VP1,VP2を示す。鉛直面VP2は、鉛直面VP1の後方に設定されている。上副稜線URGと鉛直面との交点から下副稜線LRGと鉛直面との交点までの距離は、副稜線(上副稜線URG及び下副稜線LRG)間の距離として定義されてもよい。本実施形態において、第1仮想鉛直面は、鉛直面VP1によって例示される。第2仮想鉛直面は、鉛直面VP2によって例示される。
図7のグラフの横軸は、分岐点BFPから鉛直面までの距離(後方距離)を表す。図7のグラフの縦軸は、副稜線間の距離を示す。
図7のグラフに示される如く、副稜線間の距離は、対数関数的に増加してもよい。この場合、第1レインフォースメントパネル200の断面は、V字形状から高い強度を有するC字形状に短い距離で変化することができる。C字状の断面は、高い強度を有するための十分な幅を有すると、その後、略一定の幅を有する。したがって、第1レインフォースメントパネル200は、分岐点BFPから離れた位置において、不必要に太くならない。加えて、上副稜線URG及び下副稜線LRGは円滑な曲線を描くことができる。この結果、上副稜線URG及び下副稜線LRG上での荷重の集中は生じにくくなる。
図7のグラフは、鉛直面VP1上における上副稜線URGと下副稜線LRGとの間の距離を記号「D1」で表す。図7のグラフは、鉛直面VP2上における上副稜線URGと下副稜線LRGとの間の距離を記号「D2」で表す。鉛直面VP2は、鉛直面VP1より後方に設定されているので、鉛直面VP2上における上副稜線URGと下副稜線LRGとの間の距離D2は、鉛直面VP1上における上副稜線URGと下副稜線LRGとの間の距離D1よりも大きくなる。本実施形態において、第1値は、距離D1によって例示される。第2値は、距離D2によって例示される。
(分岐角)
2つの副稜線がともに大きな分岐角で主稜線から分岐するならば、第1レインフォースメントパネル200に加わる荷重が、分岐点に集中することもある。分岐点の周囲での荷重集中を回避する技術が以下に説明される。
図8は、主稜線MRG、上副稜線URG及び下副稜線LRGの概略図である。図1及び図8を参照して、上副稜線URG及び下副稜線LRGの分岐角が説明される。
図8は、分岐点BFPにおける主稜線MRGに対する接線TTLを示す。主稜線MRGからの上副稜線URGの分岐角θ1は、接線TTLと、分岐点BFPにおける上副稜線URGの接線と、の間で定められる挟角として定義されてもよい。主稜線MRGからの下副稜線LRGの分岐角θ2は、接線TTLと、分岐点BFPにおける下副稜線LRGの接線と、の間で定められる挟角として定義されてもよい。
分岐角θ2は、非常に小さな値に設定されてもよい。その一方で、分岐角θ1は、分岐角θ2よりも大きな値に設定されてもよい。この場合、主稜線MRGに沿って伝達された力の多くは、下副稜線LRGへ円滑に伝達されるので、分岐点BPFにおける荷重集中は、生じにくい。分岐角θ1は、分岐角θ2よりも大きな値に設定されるので、第1レインフォースメントパネル200の断面は、V字形状から高い強度を有するC字形状に短い距離で変化することができる。
<第2実施形態>
第1レインフォースメントパネルが第2レインフォースメントパネルに長い距離に亘って重畳されるならば、上部車体構造は、高い強度を有することができる。第2実施形態において、第1レインフォースメントパネルを長い距離に亘って第2レインフォースメントパネルに重畳させるための例示的な技術が説明される。
図9は、第2実施形態の第1レインフォースメントパネル200Aの概略的な側面図である。図1、図3及び図9を参照して、第1レインフォースメントパネル200Aが説明される。上述の実施形態の説明は、上述の実施形態と同一の符号が付された要素に援用される。
第1レインフォースメントパネル200Aは、図1を参照して説明された第1レインフォースメントパネル200に代えて利用可能である。
第1実施形態と同様に、第1レインフォースメントパネル200Aは、第2部分220を含む。第1実施形態の説明は、第2部分220に援用される。
第1レインフォースメントパネル200Aは、第1部分210Aを更に含む。第1実施形態と同様に、第1部分210Aは、露出部分214を含む。第1実施形態の説明は、露出部分214に援用される。
第1部分210Aは、露出部分214から前方に延びる重畳部分213Aを更に含む。重畳部分213Aは、図3を参照して説明された重畳部分213よりも長い。
重畳部分213Aは、エルボ部320の先端部326(図1を参照)に重なる。重畳部分213Aは、上板部211Aと、下板部212Aと、三角板部218と、を含む。三角板部218は、露出部分214から前方且つ下方に離間する。上板部211A及び下板部212Aは、三角板部218と露出部分214との間で主稜線MRGを形成する。
三角板部218は、上板部211Aから屈曲し、主稜線MRGから分岐する副稜線SR1を形成する。三角板部218は、下板部212Aから屈曲し、他のもう1つの副稜線SR2を形成する。副稜線SR1,SR2は、主稜線MRGから前方且つ下方に延びる。副稜線SR2は、副稜線SR1よりも下方に分岐する。三角板部218の頂部のうち1つは、副稜線SR1,SR2が主稜線MRGから分岐する分岐点BFQを形成する。
図10は、図1に示されるC−C線上の概略的な断面図である。図1、図9及び図10を参照して、第1レインフォースメントパネル200Aとエルボ部320との重畳が説明される。
図1は、点APYを示す。図9を参照して説明された分岐点BFQが点APYに重なるように、重畳部分213Aは、エルボ部320に重畳される。
図1に示される如く、エルボ部320は、点APYから下方及び前方に広がる中間板片341を含む。上隆起片331は、点APYから前方の領域において、下隆起片332から別れ、中間板片341の縁に沿って延びる。下隆起片332は、点APYから前方の領域において、上隆起片331から別れ、中間板片341の他のもう1つの縁に沿って延びる。
中間板片341は、上隆起片331から屈曲し、中間板片341と上隆起片331との境界に沿って延びる折曲線BL1を形成する。中間板片341は、下隆起片332から屈曲し、中間板片341と下隆起片332との境界に沿って延びる折曲線BL2を形成する。重畳部分213Aが、エルボ部320に重畳されると、折曲線BL1,BL2は、副稜線SR1,SR2にそれぞれ重なる。
図10に示される如く、エルボ部320の隆起部329及び第1レインフォースメントパネル200Aの重畳部分213Aは、C−C線上において、略C字型の断面を有する。C−C線は、A−A線よりも、ヒンジ取付部310に近いので、これらのC字型の断面の開口幅は、A−A線上の開口幅よりも広くてもよい。したがって、製造者は、C−C線の周囲においても、第1レインフォースメントパネル200Aをエルボ部320に溶接することができる。
第2実施形態の設計原理によれば、設計者は、第1実施形態の設計原理に基づく溶接領域よりも広い領域に亘って、第1レインフォースメントパネル200Aをエルボ部320に溶接することができる。第1レインフォースメントパネル200Aは、エルボ部320に広い領域に亘って重なるので、上部車体構造は、フロントピラーとヒンジピラーとによって形成されるコーナ部において高い強度を有することができる。
上述の様々な実施形態の原理は、車両に対する要求に適合するように、組み合わされてもよい。上述の様々な実施形態のうち1つに関連して説明された様々な特徴のうち一部が、他のもう1つの実施形態に関連して説明された上部車体構造に適用されてもよい。
上述の実施形態の原理は、様々な車両の上部車体構造に好適に利用される。
100・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車体構造
200,200A・・・・・・・・・・・・・・・第1レインフォースメントパネル
210,210A・・・・・・・・・・・・・・・第1部分
220・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2部分
300・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2レインフォースメントパネル
LRG・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・下副稜線
MRG・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・主稜線
URG・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上副稜線
VP1,VP2・・・・・・・・・・・・・・・・鉛直面
θ1,θ2・・・・・・・・・・・・・・・・・・分岐角

Claims (7)

  1. ヒンジピラーと、
    前記ヒンジピラーから後方且つ上方に延びる第1レインフォースメントパネルを有するフロントピラーと、を備え、
    前記ヒンジピラーは、前記第1レインフォースメントパネルに溶接される第2レインフォースメントパネルを含み、
    前記第1レインフォースメントパネルは、前記第2レインフォースメントパネルから後方且つ上方に延びる主稜線を形成する第1部分と、前記第1部分から延設された第2部分と、を含み、
    前記第2部分は、前記主稜線から上方に分岐する副稜線と、前記上副稜線よりも下方で前記主稜線から分岐する下副稜線と、を形成し、
    前記上副稜線は、前記下副稜線よりも大きな分岐角で、前記主稜線から分岐する
    上部車体構造。
  2. ヒンジピラーと、
    前記ヒンジピラーから後方且つ上方に延びる第1レインフォースメントパネルを有するフロントピラーと、を備え、
    前記ヒンジピラーは、前記第1レインフォースメントパネルに溶接される第2レインフォースメントパネルを含み、
    前記第1レインフォースメントパネルは、前記第2レインフォースメントパネルから後方且つ上方に延びる1つの主稜線を形成するとともに前記第2レインフォースメントパネルに溶接された第1部分と、前記第1部分から延設された第2部分と、を含み、
    前記第2部分は、前記1つの主稜線から分岐する2つの副稜線を形成し、
    前記第1部分は、前記1つの主稜線のみで屈曲したV字状の断面を形成し、
    前記第2部分は、前記2つの副稜線のみで屈曲したC字状の断面を形成する
    上部車体構造。
  3. 前記2つの副稜線は、前記主稜線から上方に分岐する上副稜線と、前記上副稜線よりも下方で前記主稜線から分岐する下副稜線と、を含む
    請求項2に記載の上部車体構造。
  4. 前記2つの副稜線間の距離は、後方に向けて対数関数的に増加する
    請求項2又は3のいずれか1項に記載の上部車体構造。
  5. 前記上副稜線と前記下副稜線との間の距離は、後方に向けて対数関数的に増加する
    請求項1に記載の上部車体構造。
  6. 前記上副稜線は、前記下副稜線よりも大きな分岐角で、前記主稜線から分岐する
    請求項3に記載の上部車体構造。
  7. 前記第1レインフォースメントパネルは、前記フロントピラーと前記ヒンジピラーとによって形成されるコーナ部において、前記第2レインフォースメントパネルに溶接される
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の上部車体構造。
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