JP6297191B2 - 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents
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Description
図1(a)は、液体吐出装置を示す概略図である。図1(a)に示すように、リードスクリュー5004は、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転する。キャリッジHCは、リードスクリュー5004の螺旋溝5005に係合するピン(不図示)を有しており、リードスクリュー5004が回転することによって、キャリッジHCは矢印a,b方向に往復移動される。このキャリッジHCには、ヘッドユニット40が搭載されている。
図1(b)は、図1(a)のような液体吐出装置に搭載可能なヘッドユニット40の斜視図である。液体吐出ヘッド41(以下、ヘッドとも称する)はフレキシブルフィルム配線基板43により、液体吐出装置と接続されるコンタクトパッド44に導通している。また、ヘッド41は、インクタンク42と接合されることで一体化されヘッドユニット40を構成している。ここで例示しているヘッドユニット40は、インクタンク42とヘッド41とが一体化されたものであるが、インクタンクを分離できる分離型とすることも出来る。
図2(a)に本発明に係る液体吐出ヘッド41の斜視図を示す。液体吐出ヘッド41は、液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子23を備えた液体吐出ヘッド用基板5と、液体吐出ヘッド用基板5の上に設けられた、流路形成部材としての流路壁部材15と、を有している。
SiH4ガス流量:20〜300sccm
NH3ガス流量:10〜400sccm
N2ガス流量:0〜10slm
CH4ガス流量:0.1〜5slm
HRF電力:200〜900W
LRF電力:8〜500W
圧力:310〜700Pa
温度:300℃〜450℃
これらの条件を調整し、SiH4,NH3,CH4の各プロセスガスの流量比を変更することで、組成比の異なるSixCyNz膜を得ることができる。その結果、表1のA〜Lに示す水準のSixCyNz膜を得ることが出来た。なお、x<25の場合は、想定される成膜条件においては安定した放電ができず、膜を成膜することが出来なかった。なお、本明細書ではSixCyNz膜の各元素の含有割合を原子百分率(at.%)で示している。また、本発明において成膜されるSixCyNz膜においては、上述したCVD法の原料ガス由来の水素が含有されるが、水素含有量は考慮していない。ただし、上述の原料ガスを用いて成膜された膜には、一般的に15〜30(at.%)程度の水素が含まれており、その範囲を大きく逸脱するものでなければ水素が含まれても差し支えない。
本実施形態では図3に示される保護層14を形成する材料としてSixCyNzと表わされる材料を用いる。以下、本実施形態の液体吐出ヘッド41の製造工程について具体的に説明する。
第1の実施形態におけるSixCyNz膜のインクに対する耐浸食性を確認するために以下の実験を行った。まず、シリコン基板上に各SixCyNz膜を成膜した。その後、SixCyNz膜が成膜された基板を20mm×20mmの大きさとなるように割断した。その個片を、70℃に加熱した30ccのpH9程度の顔料インクの中に浸漬し72時間放置した際の溶解量を調べた。その際、基板の端面及び裏面に露出しているSiが溶解することによる影響を無くすために、基板の裏面及び側面をインクに不溶な樹脂で保護した。なお、本実験例による膜厚の測定は反射分光法を用いた光干渉式膜厚計を用いて行った。
第1の実施形態におけるSixCyNz膜の、流路壁部材15との密着性を確認するために以下の実験を行った。まず、上記の各実施例及び比較例によって得られた液体吐出ヘッド41を30ccのpH9程度の顔料インクの中に浸漬し、121℃、100%RHの雰囲気中でプレッシャークッカー試験(PCT試験)を10時間行う。この後に液体吐出ヘッド41の表面を顕微鏡で確認した。
第1の実施形態におけるSixCyNz膜の電気的絶縁性を確認するために以下の実験を行った。まず、膜厚1μmのシリコン熱酸化膜が形成されたシリコン基板上に、第一の電極として用いるために、アルミニウムを主材料とする金属層を600nmの厚さで形成し、2.5mm×2.5mmの大きさとなるように加工する。その後SixCyNz膜を300nmの厚さで成膜し、さらにその上層に第二の電極として用いるためにアルミニウムを主材料とする2mm×2mmの大きさとなり、第一の電極の直上からはみ出ないように600nmの厚さで形成する。その後第一の電極との電気的な接触を取るためのスルーホールをSixCyNz膜に開口した。このようなサンプルを用いて、第一の電極と第二の電極との間に20Vの電圧を加えた際の電流量を測定した。
本発明におけるSixCyNz膜の加工性を確認するために以下の実験を行った。シリコン基板上にSixCyNz膜を成膜し、四フッ化炭素、酸素、アルゴン、三フッ化メタン(CHF3)の混合ガスを用いたドライエッチングでエッチングをした際のエッチングレートを測定した。なお、この際の膜厚の測定方法に関しては実験例1と同様である。
液体吐出ヘッド用基板5に設けられた供給口4をインクが流れる際に、層間絶縁層13の一部もインクに触れるため、使用するインクによっては従来層間絶縁層13として用いられてきたプラズマSiO膜が溶解する可能性がある。特に、液体吐出ヘッド用基板5の小型化のために、供給口4とエネルギー発生素子23との距離を短くすると、層間絶縁層13の溶解がエネルギー発生素子23の位置まで到達しやすくなってしまい、断線を引き起こす可能性がある。
本実施形態は、インクによる層間絶縁層13の溶解を低減するという課題を解決するための実施形態である。したがって、本実施形態では、層間絶縁層13を形成する材料としてSixCyNzと表わされる材料を用いるが、保護層14の材料は特に限定されない。なお、上述の実施形態と同様の構成や製造工程については記載を省略する。
5 液体吐出ヘッド用基板
9 電極
10 発熱抵抗層
14 絶縁保護層
23 エネルギー発生素子
41 液体吐出ヘッド
Claims (9)
- 基体と、前記基体の上に設けられ、液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、を備える液体吐出ヘッド用基板と、
樹脂を含む材料で形成され、前記液体吐出ヘッド用基板とともに流路を構成する流路形成部材と、
前記液体吐出ヘッド用基板と前記流路形成部材との間に設けられ、前記流路に面する部分を備える層と、
を有する液体吐出ヘッドにおいて、
前記層は、SixCyNz(x+y+z=100(at.%),30≦x≦59(at.%),y≧5(at.%),z≧15(at.%))で表わされる材料を含むことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記液体吐出ヘッド用基板は、前記エネルギー発生素子に電気的に接続された配線を備えており、
前記層は、前記配線と前記流路形成部材との間に設けられている、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記液体吐出ヘッド用基板は、前記配線を含む複数の配線層を備える、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記流路形成部材と前記層との間に、前記樹脂とは異なる材料で形成された樹脂層をさらに有する、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記樹脂層はポリエーテルアミド樹脂で形成されている、請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記流路形成部材はエポキシ樹脂で形成されている、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記層の厚さは100nm〜1μmである、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記層は前記流路形成部材と少なくとも一部で接する、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドが搭載可能である液体吐出装置。
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