JP6296034B2 - 空調機 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態に係る空調機1の構成図である。図1において、空調機1は、冷房運転及び暖房運転が可能な空調機であり、空調室内機10と、空調室外機70と、空調室外機70と空調室内機10とを接続するための液冷媒連絡配管7、及びガス冷媒連絡配管9とを備えている。
図1において、空調室外機70は、主に、圧縮機73、四路切換弁75、室外熱交換器77、膨張弁79、及びアキュムレータ71を有している。さらに、空調室外機70は室外ファン78も有している。
圧縮機73は、インバータによって運転容量を可変に調節し、ガス冷媒を吸入して圧縮する。圧縮機73の吸込口手前には、アキュムレータ71が配置されており、圧縮機73に液冷媒が直に吸い込まれないようになっている。
室外熱交換器77は、室外空気との熱交換によって内部を流れる冷媒を凝縮又は蒸発させることができる。なお、室外ファン78が、この室外熱交換器77に対面するように配置されており、回転することによって室外空気を取り込んで室外熱交換器77に送風し、冷媒と室外空気との熱交換を促進する。
膨張弁79は、冷媒圧力や冷媒流量の調節を行うために、室外熱交換器77と室内熱交換器13の間の配管に接続され、冷房運転時及び暖房運転時のいずれにおいても、冷媒を膨張させる機能を有している。
図2は空調機1の空調室内機10の斜視図であり、図3は図2における空調室内機10の断面図である。図1、図2及び図3において、空調室内機10には、本体ケーシング11、室内熱交換器13、室内ファン14、及びフレーム17が搭載されている。
本体ケーシング11は、内部に室内熱交換器13、室内ファン14、フレーム17、及び制御部50を収納している。
室内熱交換器13は、クロスフィン型熱交換器であり、室内空気との熱交換によって内部を流れる冷媒を蒸発又は凝縮させ、室内の空気を冷却又は加熱することができる。また、室内熱交換器13は、側面視において両端が下方に向いて屈曲する逆V字状の形状を成し、その下方に室内ファン14が位置する。室内ファン14は、クロスフローファンであり、室内から取り込んだ空気を、室内熱交換器13に当てて通過させた後、室内に吹き出す。室内熱交換器13及び室内ファン14は、フレーム17に取り付けられている。
図4は、空調機1の制御ブロック図である。図1及び図4において、制御部50は、空調室内機10内に内蔵されている室内側制御部50aと空調室外機70内に内蔵されている室外側制御部50bとを有している。室内側制御部50aとリモコン52との間では赤外線信号の送受信が行われる。室内側制御部50aと室外側制御部50bとの間では信号の送受信がワイヤを介して行われる。
リモートコントロールユニット(これ以後、リモコン52とよぶ)は、ユーザーの操作に応じて、空調室内機10及び空調室外機70に内蔵されている制御部と交信して空調機を制御する。
(2−1)垂直風向調整板20
垂直風向調整板20は、吹出口15の長手方向(図3の紙面に垂直な方向)に沿って配置された複数の羽根片201を有している。垂直風向調整板20は、吹出流路18において、後フラップ40よりも室内ファン14に近い位置に配置されている。複数枚の羽根片201は、吹出口15の長手方向に沿って水平往復移動することによって、その長手方向に対して垂直な状態を中心に左右に揺動する。
図5は、図3における前フラップ31及び後フラップ40の拡大断面図である。また、図6は、運転停止時の空調室内機の断面図である。図5及び図6において、前フラップ31は、空調運転が停止している間は収容部130に収容されている。
サブ前フラップ32は、前フラップ31よりも吹出空気の流れの上流側に位置する板状の部材である。サブ前フラップ32は前フラップ31よりも小さいが、サブ前フラップ32は吹出流路18を通った空気を前フラップ31の第1面31aへ導くに十分な大きさに設定されている。
後フラップ40は、図6に示すように吹出口15を塞ぐことができる程度の面積を有している。後フラップ40は、吹出口15を閉じた姿勢のときに外側の面を成す第1面40aと、内側の面を成す第2面40bとを有している。第1面32a及び第2面32bは、後フラップ40が図3及び図5の後方下向きに傾斜した姿勢をとったときには、それぞれ後面及び前面を成す。
本実施形態の空調室内機は、吹出空気の方向を制御する手段として、風向モードごとに前フラップ31、サブ前フラップ32及び後フラップ40の姿勢を変えて吹出空気の方向を調整している。以下、各風向モードについて図面を参照しながら説明する。なお、各風向モードは、自動的に変更されるように制御されることも、ユーザーによってリモコン等を介して選択されることもできる。
後方下向き気流モードは、吹出空気を空調室内機10が設置されている側壁の下部に向けるモードである。後方下向き気流モードでは、吹出空気は、側壁の下部から床面に至り、床面に沿いながら対向する側壁に向かって流れる。
前方下向き気流モードでは、サブ前フラップ32を利用するモードと利用しないモードのいずれかが自動的に又はユーザーにより選択される。
図7は、サブ前フラップ32を利用する前方下向き気流モード時の空調室内機10の断面図である。また図8は、図7における前フラップ31、サブ前フラップ32及び後フラップ40の拡大断面図である。
図9は、サブ前フラップ32を利用しない前方下向き気流モード時の空調室内機10の断面図である。図9において、サブ前フラップ32は収容部16aに収容されており、サブ前フラップ32の第1面32aは、隣接する上隔壁161の延長面上に沿っており、上隔壁161に沿った空気の流れを妨げない。
前方気流モードでは、吹出空気を前方へ勢い良く送り出すサーキュレーション気流モードと、吹出空気を厚く前方へ送り出す中間気流モードが自動的に又はユーザーにより選択される。
図10は、サーキュレーション気流モード時の空調室内機10の部分断面図である。図10において、前フラップ31は水平姿勢、或いは前端を水平前方に向ける姿勢をとっている。サブ前フラップ32は、収容部16aに収容されている。後フラップ40は、第2面40bの平面40baが吹出口形成壁16の下隔壁162の終端の接線の延長上に沿う傾斜姿勢をとっている。下隔壁162も下スクロール172の終端の接線の延長上に沿うように傾斜しているので、あたかも下スクロール172、下隔壁162及び平面40baが1つのスクロール壁を形成しているように並び、空気の流れは妨げられることなく後フラップ40の第2面40b上に導かれる。
図11は、中間気流モード時の空調室内機10の部分断面図である。図11において、前フラップ31は前端を水平よりも上に向ける姿勢をとっている。サブ前フラップ32は、収容部16aに収容されている。後フラップ40は、第2面40bの平面40baが前方下向きに傾斜する姿勢をとっている。
本実施形態では、制御部50は、圧縮機73の起動から室内温度が設定温度の許容範囲に至るまでの初期空調運転モードとして、通常モードと能力抑制モードとを有している。
通常、空調機1では、圧縮機73の起動時、インバータの出力周波数を一定の加減速レートで目標周波数値まで増大させ、室内温度を設定温度に近づけていく。目標周波数は、起動時直前の室内温度と設定温度との差に基づき、制御部50が決定する。
これに対し、能力抑制モードでは、圧縮機73の能力に所定上限値を設定して通常起動モードよりも圧縮機能力を抑制しながら、室内温度を設定温度に近づけていく。能力抑制は、圧縮機73に入力されるインバータ電流を制限することによって行われる。
予備運転とは、入りタイマースイッチ528がオンのときに、予備運転入/切スイッチ530がオン操作された場合、時刻が入りタイマー設定時刻になったときに室内温度が設定温度になっているように、入りタイマー設定時刻よりも早い時刻から自動的に運転を開始するものである。
図13Aにおいて、制御部50はステップS1で入りタイマーがオンになっているか否かを判定し、入りタイマーがオンのときはステップS2へ進み、入りタイマーがオフのときは当該判定を継続する。なお、「入りタイマーがオンになる」とは、入りタイマースイッチ528がオンになることである。
次に、制御部50はステップS2において、予備運転の開始条件が成立しているか否かを判定する。予備運転の開始条件は、以下の通りである。
次に、制御部50はステップS3において、起動時刻補正値tcor及び起動電流補正値Icorを取得する。起動時刻補正値tcor及び起動電流補正値Icorは、先の予備運転終了時に決定されるものであるが、空調機1の据付後や予備運転リセット後など初回運転に相当する場合は、起動時刻補正値tcor=0、起動電流補正値Icor=0に設定される。
次に、制御部50はステップS4において、予備運転開始時刻tyus(図12参照)を決定する。先ず、予備運転時間Y(単位:分)が、外気温度To(単位:℃)、室内温度Tr(単位:℃),設定温度Ts(単位:℃)及び起動時刻補正値tcor(単位:分)をパラメータとして、下記の[1]式に基づいて算出される。
次に、制御部50はステップS5において、初期空調運転モードのうちの「能力抑制モード」を選択する。具体的には、制御部50は、起動電流上限値初期値Iupを取得し、その起動電流上限値初期値Iupに起動電流補正値Icorを加算して起動電流上限値Iurを決定する。起動電流上限値初期値Iupは、「冷房運転」、「除湿冷房運転」、「暖房運転」、「加湿暖房運転」毎に個別の値を有している。
次に、制御部50はステップS6において、予備運転を開始する。予備運転開始時の風向はリモコン設定である。風量は自動であるが、「冷房運転・除湿冷房運転」、「暖房運転・加湿暖房運転」毎に異なる値の上限値が設定される。
次に、制御部50はステップS7において、現在時刻の理想室温Trtを算出する。図14は、予備運転開始時刻tyusから入り時刻tesまでの室内温度の上昇予測を示すグラフである。図14において、予備運転開始時刻tyusから入り時刻tesまでの時間で予備運転開示時の室温Trsが設定温度Tsに向かってリニアに上昇しているとの仮定の下では、現在時刻Tcurにおける理想室温Trtは、開始時室温Trsから下記の[2]式に基づいて算出される。
次に、制御部50はステップS8おいて、冷房運転又は除湿冷房運転の場合、室内温度Trが理想室温Trt以上であるか否かを判定する。冷房運転又は除湿冷房運転では、室内温度Trが理想室温Trt以上ならば能力が不足しているので、このままでは入り時刻tesになっても室内温度Trが設定温度Tsの範囲内に入らないと推定する。制御部50は、Tr≧TrtであるときはステップS9Aに進み、Tr≧TrtでないときはステップS9Bに進む。
制御部50は、ステップS9Aに進んだときは、起動電流上限値Iurを上昇させ、ステップS8の再判定を行う。
制御部50は、ステップS9Bに進んだときは、時刻が入り時刻tesに到達したか否かを判定し、時刻が入り時刻tesに到達したと判定したときはステップS10へ進み、時刻が入り時刻tesに到達していないと判定したときはステップS7へ戻る。
次に、制御部50はステップS10おいて、予備運転を終了し、通常運転へ移行する。時刻が入り時刻tesに到達したことにより、制御部50は、室内温度Trが設定温度Tsの範囲内にあるか否かに拘わらず、通常運転へ移行する。
次に、制御部50はステップS11おいて、今回の予備運転時の消費電力Qnを算出する。消費電力Qnは、予備運転中の圧縮機73への入力電流、室外ファン78への入力電流を基に算出される。なお、比較に使用する消費電力Qnは、予備運転の消費電力を「予備運転開始時刻tyusの室内温度Trと設定温度との差の絶対値で除した値を用いるのが好ましい。
次に、制御部50はステップS12おいて、前回の予備運転時の消費電力Qn―1と今回の消費電力Qnとを比較して、次回の予備運転に備えて、起動時刻補正値tcor及び起動電流補正値Icorを決定する。
次に、制御部50はステップS13において、予備運転の停止条件が成立しているか否かを判定する。予備運転の停止条件は、以下のいずれかの条件が成立することである。
(6−1)動作
ここでは、上記ステップS12で説明した予備運転の学習機能について説明する。図15は、起動時刻補正値tcor及び起動電流補正値Icorの変遷を示す説明図である。
図15において、1回目の予備運転は、起動時刻補正値tcor及び起動電流補正値Icorを共に0として行われる。1回目の予備運転では、入り時刻tes到達前に室内温度Trが設定温度Tsの範囲内に入ったので、能力は十分であった。
2回目の予備運転は、1回目の予備運転の能力が十分であったので、消費電力を1回目よりも低くするため起動時刻補正値tcorを0で維持したまま、起動電流補正値Icorを[0−△I]として行った。その結果、2回目の予備運転は、消費電力が1回目よりも低くなった。
先の2回目の予備運転では消費電力が1回目よりも低くなったので、3回目の予備運転ではさらに省エネ運転を行うため、起動時刻補正値tcorを0で維持したまま、起動電流補正値Icorを[0−2△I]とした。その結果、3回目の予備運転では、消費電力が2回目よりも低くなった。
先の3回目の予備運転では消費電力が2回目よりも低くなったので、4回目の予備運転ではさらに省エネ運転を行うため、起動時刻補正値tcorを0で維持したまま、起動電流補正値Icorを[0−3△I]とした。
5回目の予備運転は、起動電流補正値Icorを3回目と同じ[0−2△I]へ戻して起動電流上限値Iurを上昇させ、起動時刻補正値tcorを[0+△t]として予備運転開始時刻を入り時刻tesから遠ざけて運転時間を少し長くした。その結果、4回目の予備運転では、消費電力が4回目よりも低くなった。
7回目までは消費電力が前回よりも小さくなる傾向であったので、8回目の起動時刻補正値tcorを[0+4△t]とし、起動電流補正値Icorを[0−2△I]として8回目の予備運転を行った。
9回目の予備運転では、起動時刻補正値tcorを8回目より小さい[0+3△t]として予備運転時間を8回目よりも短くし、起動電流補正値Icorを8回目より大きい[0−△I]として起動電流上限値Iurを大きくした。その結果、消費電力は8回目よりも小さくなった。
10回目の予備運転では、起動時刻補正値tcorを[0+3△t]で維持し、起動電流補正値Icorを[0]としたところ、消費電力が9回目よりも大きくなった。これは外部環境の変化によって空調負荷が増加し、制御部50が「このままでは入り時刻tesになっても室内温度Trが設定温度Tsに到達しない」と推定して、起動電流上限値Iurを上昇させた可能性がある。
そこで、11回目の予備運転では、起動時刻補正値tcorを[0+2△t]として予備運転開始時刻tyusを早め、起動電流補正値Icorを9回目と同じ[0−△I]として起動電流上限値Iurを10回目よりも小さくする設定を行った。
図16は、1回目から3回目までの予備運転について学習機能による起動電流上限値Iurの変化を示すグラフである。図16において、縦軸に起動電流、横軸に時刻をとり、予備運転開始時刻tyusから入り時刻tesまでの期間、1回目から3回目までの予備運転それぞれにおける起動電流の変化を描いている。
(7−1)
空調機1では、初期空調運転時に能力抑制モードを選択することができ、通常起動モードよりも圧縮機能力を抑制することができるので、省エネ運転を実現することができるので、省エネ志向の強いユーザーにとって利便性がよい。
空調機1では、予備運転は入り時刻tesに室内温度Trが設定温度Tsに近づくように当該入り時刻tesより前に自動的に運転を開始するので、運転開始から当該入り時刻tesまでは居住者の快適性よりも省エネ性を優先することができる。それゆえ、ユーザーが予備運転を選択したときは、能力抑制モードで予備運転を行うことによって省エネ運転を実現することができる。
空調機1では、直近の予備運転時間、起動電流上限値Iurを補正して予備運転を行うので、直近の運転情報が活かされ、予備運転の都度、運転状態が省エネ運転を実現する理想状態へ収束していく。
空調機1では、予備運転の消費電力を前回と今回とでどちらが優れているのか比較して、次回の予備運転の予備運転時間及び/又は起動電流上限値Iurを決定するので、室内負荷に応じて消費電力を最適化することができる。
空調機1では、予備運転中に、何らかの要因で室内負荷が大きく変動し、補正による運転で入り時刻tesに室内温度Trが設定温度Tsに達しない可能性があっても、その判断を行った上で、制御部50が起動電流上限値Iurの制限を緩和することで対応することができる。
空調機1では、制御部50は、リモコン52のリセットスイッチ534の操作信号を受けたとき、記憶部54に記憶している予備運転時間及び起動電流上限値を消去するリセット機能を有している。転居等により空調機1の据付場所が変更されたときは、空調対象空間の断熱性、気密性などの違いにより室内負荷が変わるので、一旦、リセットさせることが望ましく、そのような場合に用いられる。
上記実施形態では、制御部50が、冷房の予備運転中に入り時刻tes到達時に室内温度Trが設定温度Ts範囲に入るか否かを、その時点の室内温度Trが理想室温Trt以上のときには、入り時刻tes到達時に室内温度Trが設定温度範囲内に入らないと推定して、起動電流上限値Iurを上げる制御を行っている(図13AのステップS8及びステップS9A参照)。
「入り時刻tes(図12参照)に到達しても、室内温度Trが設定温度Tsの範囲内で、且つ、快適な湿度になる」ことはできないと判断し、ステップS9Aにおいて起動電流上限値を上昇させる。
10 空調室内機
50 制御部
50a 室内側制御部
50b 室外側制御部
52 リモコン
54 記憶部
70 空調室外機
73 圧縮機
77 室外熱交換器
528 予備運転選択部
Claims (6)
- 圧縮機(73)、凝縮器、減圧機構および蒸発器の順に冷媒を循環させる蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用する空調機であって、
前記圧縮機(73)の能力を制御する制御部(50)と、
設定時刻に室内温度が設定温度に近づくように前記設定時刻より前に自動的に運転を開始させる予備運転を選択するための予備運転選択部(528)と、
前記予備運転の時間である予備運転時間、及び前記圧縮機(73)に入力される電流値の上限である上限電流値を記憶する記憶部(54)と、
を備え、
前記制御部(50)は、運転開始後、室内温度を前記設定温度に近づけていく初期空調運転モードとして、
通常初期空調運転モードと、
前記通常初期空調運転モードよりも圧縮機能力を抑制する第1初期空調運転モードと、
を有し、
前記制御部(50)は、前記予備運転が選択されたとき、前記第1初期空調運転モードで前記予備運転を行い、
前記制御部(50)は、記憶された直近の前記予備運転時間及び/又は前記上限電流値を補正して次回の前記予備運転に用いる学習機能を有し、
前記制御部(50)は、前記予備運転時の消費電力を演算して前記記憶部(54)に記憶させ、前回及び今回の前記予備運転時の消費電力との比較結果に基づいて、次回の前記予備運転の前記予備運転時間及び/又は前記上限電流値を決定する、
空調機(1)。 - 圧縮機(73)、凝縮器、減圧機構および蒸発器の順に冷媒を循環させる蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用する空調機であって、
前記圧縮機(73)の能力を制御する制御部(50)と、
設定時刻に室内温度が設定温度に近づくように前記設定時刻より前に自動的に運転を開始させる予備運転を選択するための予備運転選択部(528)と、
前記予備運転の時間である予備運転時間、及び前記圧縮機(73)に入力される電流値の上限である上限電流値を記憶する記憶部(54)と、
を備え、
前記制御部(50)は、運転開始後、室内温度を前記設定温度に近づけていく初期空調運転モードとして、
通常初期空調運転モードと、
前記通常初期空調運転モードよりも圧縮機能力を抑制する第1初期空調運転モードと、
を有し、
前記制御部(50)は、前記予備運転が選択されたとき、前記第1初期空調運転モードで前記予備運転を行い、
前記制御部(50)は、記憶された直近の前記予備運転時間及び/又は前記上限電流値を補正して次回の前記予備運転に用いる学習機能を有し、
前記制御部(50)は、運転停止時の室内温度、室外温度、前記設定温度及び直近の前記予備運転時間からの補正量に基づいて前記予備運転時間を演算し、
さらに前記制御部(50)は、前記予備運転開始後の室内温度の変化から前記設定時刻における室内温度を推定する、
空調機(1)。 - 前記制御部(50)は、運転停止時の室内温度、室外温度、前記設定温度及び直近の前記予備運転時間からの補正量に基づいて前記予備運転時間を演算し、
さらに前記制御部(50)は、前記予備運転開始後の室内温度の変化から前記設定時刻における室内温度を推定する、
請求項1に記載の空調機(1)。 - 前記制御部(50)は、前記予備運転において前記設定時刻までに前記設定温度にならないと判断したとき、前記予備運転中に前記上限電流値の制限を解除する、
請求項2又は請求項3に記載の空調機(1)。 - 前記制御部(50)は、記憶した前記予備運転時間及び前記上限電流値を消去するリセット機能をさらに有する、
請求項1に記載の空調機(1)。 - 前記空調機(1)は、
前記圧縮機(73)、及び前記凝縮器又は前記蒸発器として機能する室外熱交換器(77)を搭載した空調室外機(70)と、
前記蒸発器又は前記凝縮器として機能する室内熱交換器を搭載し、前記空調室外機(70)に冷媒連絡配管を介して接続される空調室内機(10)と、
によって構成され、
前記制御部(50)は、
前記空調室外機(70)に搭載される室外側制御部(50b)と、
前記空調室内機(10)に搭載される室内側制御部(50a)と、
前記予備運転選択部(528)を搭載し前記室内側制御部(50a)と通信するリモコン(52)と、
を有し、
前記室内側制御部(50a)は、前記リモコン(52)から前記予備運転を選択する指令を受信したとき、前記室外側制御部(50b)に対し、前記第1初期空調運転モードで前記予備運転を行う指令を送信する、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空調機(1)。
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