JP6295242B2 - 搬送台車、搬送台車の駆動制御方法、及び搬送台車の駆動制御プログラム - Google Patents

搬送台車、搬送台車の駆動制御方法、及び搬送台車の駆動制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、指令に基づいてサーボモータを駆動して搬送台車を移動させる搬送台車、搬送台車の駆動制御方法、及び搬送台車の駆動制御プログラムに関する。
従来から、例えば工場内や倉庫内の荷物を自動的に搬送台車で搬送する台車制御システムが知られている。この種のシステムでは、搬送台車がサーボモータを備えたサーボ機器で駆動される。このサーボ機器は、制御部とサーボアンプとサーボモータとを備え、サーボアンプが制御部からの指令位置とサーボモータ内の位置検出器からの現在位置との偏差に応じた駆動電流をサーボモータに供給することにより、サーボモータを駆動する。この種のシステムとして、下記の特許文献1に、物品の積載量に応じてフィードバック制御のゲインを変更する構成が開示されている。
特開2000−99151号公報
サーボ機器では、予期しない外乱等が生じた場合に、指令位置に追従させようとしてサーボモータの駆動を急激に変化させることがある。このような指令位置に対して追従する過渡の動きは、制御部側では制御できない。そのため、予期しない外乱等によって、指令位置に対して現在位置が大きく乖離し、指令位置に追従できなくなってしまうおそがある。また、指令位置に追従しようとして出力トルクが高まり、消費電力も増加してしまうこともある。また、このような過度な動きは安全性を損なってしまうおそれもある。しかし、上記特許文献1に記載されたシステムでは、物品の積載量に応じた適正なゲインでフィードバック制御を行うように構成しているが、指令位置と現在位置との過大な乖離を回避する手段は講じられていない。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、予期しない外乱等によって指令位置と現在位置との乖離が生じるのを回避することができる搬送台車、搬送台車の駆動制御方法、及び搬送台車の駆動制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、サーボモータを駆動して目標位置まで移動するための指令位置を生成する指令位置生成部と、現在位置に基づいて所定の許容値を算出する許容値算出部と、指令位置が許容値算出部により算出された所定の許容値を超えたか否かを判定する許容値判定部と、許容値判定部により指令位置が所定の許容値を超えたと判定された場合に、指令位置を変更する指令位置変更部と、を備えることを特徴とする。
また、現在位置を検出する位置検出部を備え、許容値算出部は、位置検出部から出力された現在位置に基づいて所定の許容値を算出するように構成されていてもよい。また、指令位置変更部は、指令位置が所定の許容値または該所定の許容値を超えない範囲内の所定位置に変更するように構成されていてもよい。また、指令位置生成部は、所定の周期で指令位置を生成し、許容値算出部は、指令位置の生成と同期して現在位置を取得するように構成されていてもよい。また、所定の許容値は、所定の周期の1周期の間に移動する量を含んで設定されることが好ましい。また、指令位置変更部は、指令位置生成部が指令位置を生成するタイミングで指令位置を変更するように構成されていてもよい。
また、本発明では、サーボモータを駆動して目標位置まで移動するための指令位置を生成し、現在位置に基づいて所定の許容値を算出し、指令位置が所定の許容値を超えたか否かを判定し、指令位置が所定の許容値を超えたと判定された場合に、指令位置を変更することを特徴とする。
また、本発明は、サーボモータを駆動して目標位置まで移動するための指令位置を生成する指令位置生成処理と、現在位置に基づいて所定の許容値を算出する許容値算出処理と、指令位置が許容値算出処理により算出された所定の許容値を超えたか否かを判定する許容値判定処理と、許容値判定処理により指令位置が所定の許容値を超えたと判定された場合に、指令位置を変更する指令位置変更処理と、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、現在位置に基づいて所定の許容値を算出し、指令位置が所定の許容値を超えたか否かを判定し、指令位置が所定の許容値を超えたと判定された場合に、指令位置を変更することにより、予期しない外乱等によって指令位置と現在位置との乖離が生じるのを回避することができる。よって、指令位置に対して現在位置が大きく乖離し、指令位置に追従できなくなってしまうことや、指令位置に追従しようとして出力トルクが高まり、消費電力も増加してしまうこと、過度な動きによる安全性を損なってしまうことが防止される。
また、現在位置を検出する位置検出部を備え、許容値算出部は、位置検出部から出力された現在位置に基づいて所定の許容値を算出する場合は、正確な現在位置に基づいて許容値を算出することができる。また、指令位置変更部は、指令位置が所定の許容値または所定の許容値を超えない範囲内の所定位置に変更する場合は、サーボ機器の態様や使用態様などに対応させて許容値に設定することができる。また、指令位置生成部は、所定の周期で指令位置を生成し、許容値算出部は、指令位置の生成と同期して現在位置を取得する場合は、実際の現在位置に近い位置に基づいて許容値を算出することができる。また、所定の許容値は、所定の周期の1周期の間に移動する量を含んで設定される場合は、高い精度の許容値を設定することができる。また、指令位置変更部は、指令位置生成部が指令位置を生成するタイミングで指令位置を変更する場合は、指令位置の変更が遅くならず、変更された指令位置に基づいてサーボモータの駆動制御を実行させることができる。
台車制御システムの実施形態の一例を示すシステム構成図である。 図1に示す台車制御システムにおける1つの給電エリア内の構成を示す概略図である。 図1に示す台車コントローラの構成を示すブロック図である。 台車コントローラと搬送台車との間でやり取りされる指令情報及び状態報告情報を示す図であって、(A)は指令情報を示す図、(B)は状態報告情報を示す図である。 搬送台車のモード及びステータスを示す図である。 図1に示す搬送台車の構成を示すブロック図である。 台車コントローラによる電力制御処理の一例を示すフローチャートである。 走行制御部及びサーボ系の構成を示すブロック図である。 走行制御部による電力制限処理の一例を示すフローチャートである。 サーボモータにおける消費電力、速度、トルク及びトルク制限値の関係を示す波形図である。 走行制御部による指令値設定処理の一例を示すフローチャートである。 変更しなかったときの指令位置、現在の位置及び変更したときの指令位置の波形を示す波形図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、台車制御システムの実施形態の一例を示すシステム構成図である。図1に示すように、台車制御システム1は、台車コントローラ(コントローラ)10から送信される動作指令に基づいて複数台の搬送台車50が所定の動作を実行するシステムである。この台車制御システム1は、少なくとも、地上側に設置された複数のゾーンコントローラ30と、複数台の搬送台車50と、を備えている。また、搬送台車50が移動可能なエリアが複数のエリアに分割されている場合は、台車制御システム1は、分割されたエリアごとにゾーンコントローラ30A,30Bが配置される。
図1に示す例では、台車コントローラ10はLAN(Local Area Network)で他のサーバSやパーソナルコンピュータPと接続されている。また、台車コントローラ10がLANで2台のゾーンコントローラ30A,30Bと接続され、LANでサーバS1やパーソナルコンピュータP1と接続されている。また、ゾーンコントローラ30AはLANで複数のアクセスポイント41A〜44A(図1では「AP」と称する。)と接続され、ゾーンコントローラ30BはLANで複数のアクセスポイント41B〜44B(図1では「AP」と称する。)と接続されている。また、複数のアクセスポイント41A〜44A,41B〜44Bは、それぞれ、複数台の搬送台車50と無線LANを介して通信可能である。
台車コントローラ10は、台車制御システム1を統括制御するサーバである。具体的には、台車コントローラ10は、他のサーバSやパーソナルコンピュータPなどからの所定の物品の搬送要求を受けると、各搬送台車50に対して、搬送要求に対応した所定の物品の搬送作業を指示する搬送指示情報を送信する。搬送作業の指示は、例えば、所定の物品を搬送する搬送台車50のいずれを使用するか、所定の物品の荷すくい位置、所定の物品の荷下ろし位置、搬送台車50のルート(移動経路)、などの指示が含まれる。このとき、台車コントローラ10は、他の搬送台車50との干渉を避けつつ、搬送台車50の集中や混雑を回避するようなルートを適宜決定する。
図1に示すように、搬送台車50が移動可能なエリアは、複数のエリアに分割されている。これらのエリアは給電エリア20A,20Bであり、それぞれゾーンコントローラ30A、30Bが設けられる。各給電エリア20A,20Bには、エリアの面積やエリア内における搬送台車50による作業負荷などに応じた電力量が割り当てられる。各給電エリア20A,20Bに割り当てられる電力量が主電力量となる。これら主電力量は、台車コントローラ10により決定される。例えば、主電力量として給電エリア20Aには3500Wが割り当てられ、給電エリア20Bには4000Wが割り当てられる。
また、台車コントローラ10は、1つの給電エリア(例えば給電エリア20B)から他の給電エリア(例えば給電エリア20A)に搬送台車50を進入させる場合は、進入される側の給電エリアにおけるゾーンコントローラ30に対してエリア進入情報を送信する。このエリア進入情報には、給電エリア20Aに進入する搬送台車50を特定する情報(例えば号機ナンバー情報)及び当該搬送台車50の動作状態(ステータス)を示す情報も含まれている。
ゾーンコントローラ30A,30Bは、それぞれ、給電エリア20A,20B内の搬送台車50の衝突防止制御(ブロッキング制御)を行なうものである。図1に示すように、ゾーンコントローラ30Aは、給電エリア20A内の地上側に設置されている。このゾーンコントローラ30Aは、給電エリア20A内の搬送台車50とアクセスポイント41A〜44Aを介して無線通信を行うことにより、給電エリア20A内の搬送台車50のブロッキング制御を司る。また、ゾーンコントローラ30Bは、給電エリア20B内の地上側に設置されている。このゾーンコントローラ30Bは、給電エリア20B内の搬送台車50とアクセスポイント41B〜44Bを介して無線通信を行うことにより、給電エリア20B内の搬送台車50のブロッキング制御を司る。なお、ゾーンコントローラ30A,30Bを削除し、台車コントローラ10によりブロッキング制御を実行するようにしてもよい。
搬送台車50としては、例えば、天井に設置されたレールに沿って走行する天井走行車が用いられる。なお、搬送台車50としては、天井走行車に限られず、例えば、昇降装置及び移載装置の一方または双方を搭載しない搬送台車や、スタッカークレーン等が用いられてもよい。
なお、搬送台車50が移動可能なエリアが複数のエリアに分割されていない場合(すなわち、給電エリアが1つである場合)は、ゾーンコントローラ30が搬送要求の受け付け、搬送要求に応じた作業内容の決定、搬送台車50のルートの決定などの制御を実行してもよいし、ゾーンコントローラ30を削除してブロッキング制御も含めて台車コントローラ10が台車の制御を実行するようにしてもよい。また、搬送台車50が移動可能なエリアが複数の給電エリア20A,20Bに分割されている場合であっても、台車コントローラ10の機能の一部または全部をゾーンコントローラ30が行うようにしてもよい。また、給電エリアは3つ以上に分割されてもよく、この場合も給電エリアごとにゾーンコントローラを配置してもよい。
図2は、図1に示す台車制御システムにおける1つの給電エリア内の構成を示す概略図である。なお、図2は給電エリア20A内の構成を示している。また、図2においてゾーンコントローラ30Aおよびアクセスポイント41A〜44Aを省略している。また、図2において給電エリア20A内には4台の搬送台車50A〜50Dが進入している。
図2に示すように、給電エリア20A内には、搬送台車50A〜50Dが走行するためのレール(軌道)60が複数の製造装置のロードポートなどに沿って敷設されている。このレール60は、他の給電エリア20B内に敷設されているレールにつながっている。
図2に示す例では、搬送台車50Aは自動で巡回走行(移動走行)を行っている最中であり、搬送台車50Bは自動で荷下ろし位置への移動走行を行っている最中であり、搬送台車50Cは自動で物品を移載(荷すくい)している最中であり、搬送台車50Dは手動(操作者によるリモコン等の手動コントローラ70の操作)でジョグ走行を行っている最中である。
本実施形態では、台車コントローラ10は、給電エリア20Aに供給可能な主電力量の範囲内において、各搬送台車50A〜50Dの動作の状態に応じて、各搬送台車50A〜50Dに割り当てる最大消費電力量を決定する。この最大消費電力量が給電エリア20Aに割り当てられる主電力量のうち各搬送台車50A〜50Dが使用可能(消費可能)な電力量である。
図2に示す例では、自動で巡回走行を行っている搬送台車50Aには、最大消費電力量として1000Wの電力量が割り当てられる。また、自動で荷下ろし位置への移動走行を行っている搬送台車50Bには、最大消費電力量として1300Wの電力量が割り当てられる。また、自動で物品を移載している搬送台車50Cには、最大消費電力量として700Wの電力量が割り当てられる。また、手動でジョグ走行を行っている搬送台車50Dには、最大消費電力量として500Wの電力量が割り当てられる。各搬送台車50A〜50Dは、割り当てられた最大消費電力量の範囲内において走行等の動作を行う。
なお、図2には給電エリア20B内の構成については示していないが、給電エリア20B内の構成は搬送台車の数やレールの配置などを除けば、給電エリア20A内の構成と同一の構成を備えている。したがって、重複する説明を省略する。
図3は、図1に示す台車コントローラの構成を示すブロック図である。また、図4は、台車コントローラと搬送台車との間でやり取りされる指令情報及び状態報告情報を示す図であって、(A)は指令情報を示す図、(B)は状態報告情報を示す図である。図3に示す各部の構成は、CPU(Central Processing Unit )などの演算装置が記憶部に記憶されているプログラムに従って処理を実行することにより実現される。
図3に示すように、台車コントローラ10は、車間制御部31、電力制御部32、及び通信部33を備えている。車間制御部31は、給電エリア20A内の各搬送台車50A〜50Dの動作や各搬送台車50A〜50Dの車間を指令する処理部である。具体的には、車間制御部31は、搬送指示情報に基づいて、給電エリア20A内の搬送台車50A〜50Dの動作や、各搬送台車50A〜50Dのルートを認識する。また、車間制御部31は、各搬送台車50A〜50Dから送信される状態報告情報(図4(B)参照)に基づいて、給電エリア20A内の各搬送台車50A〜50Dのルート上の現在位置、及び各搬送台車50A〜50Dの現在の車間を認識する。そして、車間制御部31は、給電エリア20A内の各搬送台車50A〜50Dに対して動作や車間を指令する指令情報(図4(A)参照)を通信部33に出力する。
ここで、図4(A)に示す指令情報のうち、車間制御部31が出力する動作や車間を指令する情報は、搬送台車を特定する号機ナンバー情報(図4(A)中の「号機No.」)、搬送台車の動作(例えば、移動、荷すくい、・・)を指令する動作指令情報(図4(A)中の「動作指令」)、搬送台車の車間制御を指令する車間制御指令情報(図4(A)中の「車間制御指令」)である。また、車間制御指令情報は、システムクロック(ミリ秒)、目標位置を特定する「ブロック(始端ポイントNo.)」「ユニット(始端ポイントからの距離)」、速度(mm/s)、属性を含んでいる。
また、図4(B)に示す状態報告情報のうち、車間制御部31が各搬送台車50A〜50Dの現在位置や現在の車間を認識するための情報は、搬送台車を特定する号機ナンバー情報(例えば、1〜1500)、搬送台車の現在位置を特定する「ブロック(始端ポイントNo.)」「ユニット(始端ポイントからの距離)」からなる現在位置情報(図4(B)中の「現在位置」)、「ルート上のポイントNo.」「そのポイントまでの距離」「そのポイントまでの時間」からなる車間情報である。
電力制御部32は、給電エリア20A内の搬送台車50の台数を管理するとともに、給電エリア20A内の各搬送台車50に割り当てる最大消費電力量を決定する処理部である。図3に示すように、この電力制御部32は、台数管理部と32Aと、電力量割当部32Bと、を備えている。台数管理部32Aは、給電エリア20A内への搬送台車50の進入を許可するか否かを決定するとともに、給電エリア20A内で走行等の動作を行う搬送台車50の台数を決定する。また、電力量割当部32Bは、台数管理部32Aが決定した給電エリア20A内の搬送台車50の台数、及び搬送台車50の現在の動作状態(ステータス)に応じた最大消費電力量を決定し、決定した最大消費電力量を各搬送台車50に割り当てる。
具体的には、電力制御部32は、給電エリア情報及び供給可能電力情報に基づいて給電エリア20Aに供給可能な主電力量を認識する。また、電力制御部32は、各搬送台車50A〜50Dから送信される状態報告情報(図4(B)参照)に基づいて給電エリア20A内の搬送台車50A〜50Dの現在の動作状態(ステータス)を認識する。また、電力制御部32は、エリア進入情報に基づいて給電エリア20Aに新たな搬送台車の進入があるか否かを認識する。
ここで、図4(B)に示す状態報告情報のうち、電力制御部32が各搬送台車50A〜50Dの動作状態を認識するための情報は、搬送台車を特定する号機ナンバー情報(例えば、1〜1500)、及び搬送台車の動作状態を示すステータス情報(動作情報)である。
そして、電力制御部32の台数管理部32Aは、主電力量、各搬送台車50のステータス(新たに進入する搬送台車がある場合は、その搬送台車のステータス)、給電エリア20A内の搬送台車50の台数、及び給電エリア20Aに進入する搬送台車があるか否かに基づいて、給電エリア20A内の搬送台車の台数を決定する。また、電力制御部32の電力量割当部32Bは、台数管理部32Aが決定した給電エリア20A内の搬送台車50の台数、及び搬送台車50の現在の動作状態(ステータス)に応じて、主電力量のうち、各搬送台車50に割り当てる最大消費電力量を決定する。電力制御部32の電力量割当部32Bは、決定した最大消費電力量を示す電力量情報を通信部33に出力する。
ここで、図4(A)に示す指令情報のうち、電力制御部32が出力する最大消費電力量を示す電力量情報は図4(A)中の「電力制限値」である。
通信部33は、各搬送台車50A〜50Dとの間で情報を例えば100msの通信周期で送受信する処理部である。具体的には、通信部33は、車間制御部31から出力された動作や車間を指令する指令情報、すなわち、図4(A)に示す指令情報のうちの号機ナンバー情報、動作指令情報、車間制御情報を送信バッファにセットする。また、通信部33は、電力制御部32から出力された図4(A)に示す指令情報のうちの電力量情報(「電力制限値」)を送信バッファにセットする。そして、通信部33は、100msの通信周期に同期させて、送信バッファにセットされた指令情報を各搬送台車50A〜50Dに対して送信する。
図3に示すように、各搬送台車50A〜50Dは、台車コントローラ10に対して動作情報を送信する動作情報送信部51と、台車コントローラ10から送信される電力量情報を受信する電力量情報受信部52と、電力量割当部32Bによって割り当てられた電力量の範囲内において動作を実行する動作制御部53と、を備えている。
次に、ステータス(動作状態)の具体例について説明する。図5は、搬送台車のモード及びステータスを示す図である。図5(A)に示すように、本実施形態では、搬送台車50のモードとして、「手動」、「自動」及び「半自動」の3種類が設けられている。「手動」は、操作者が搬送台車50の近くでリモコン(手動コントローラ70)を使用してジョグで搬送台車50を動かすモードである。「自動」は、台車コントローラ10からの指令で自動的に搬送台車50を動かすモードである。「半自動」は、台車コントローラ10またはリモコンをオペレータが使用して自動的に搬送台車50を動かすモードである。
また、図5(B)に示すように、本実施形態では、搬送台車50のステータスとして、「異常・警告」、「未起動」、「アイドル」、「荷すくい走行中」、「荷下ろし走行中」、「移動走行中」、「荷すくい中」、「荷下ろし中」の8種類が設けられている。「異常・警告」は、異常が発生した状態、警告が必要な状態である。「未起動」は、未だ搬送台車50が起動していない状態である。「アイドル」は、停車中において台車コントローラ10からの指令を受けて動作可能な状態である。「荷すくい走行中」は、荷(物品)をすくう位置への移動中の状態である。「荷下ろし走行中」は、荷をおろす位置への移動中の状態である。「移動走行中」は、配車、追い出し、巡回等、移載を含まない走行中の状態である。「荷すくい中」は、昇降台を下降させてレール下方の製造装置のロードポート等の上の荷をグリッパで掴み、昇降台を再び上昇させようとしている最中の状態である。「荷下ろし中」は、昇降台を下降させてグリッパで把持している荷をレール下方の製造装置のロードポート等に下ろし、昇降台を再び上昇させようとしている最中の状態である。
「異常・警告」のステータスには、手動、自動及び半自動のモードが設けられている。また、「異常・警告」以外のステータスには、自動及び半自動のモードが設けられている。例えば、「移動走行中」のステータスの場合、ステータスは、モードが自動のときの「自動移動走行中」とモードが半自動のときの「半自動移動走行中」とに分けられる。同様に、「荷すくい中」のステータスの場合、このステータスは、モードが自動のときの「自動荷すくい中」とモードが半自動のときの「半自動荷すくい中」とに分けられる。ほかのステータスについても同様である。
以上のように、搬送台車50のステータス(動作状態)として複数種類のステータスが設けられているが、ステータスに応じて必要な電力量が異なる。このため、本実施形態では、台車コントローラ10の電力制御部32が、給電エリア20A,20Bに供給可能な主電力量を、各搬送台車50の動作状態に応じた最適な配分で各搬送台車50に割り当てる。そして、各搬送台車50は、割り当てられた最大消費電力量の範囲内において指令された動作を実行する。
図6は、図1に示す搬送台車の構成を示すブロック図である。なお、図6に示す搬送台車50は、給電エリア20A内の搬送台車(例えば図2に示す搬送台車50A〜50Dのいずれか)であるものとする。また、本実施形態では、各搬送台車50は、同一構成を備えているものとする。図6に示すように、搬送台車50は、通信ユニット100、走行制御部110、昇降制御部130、移載制御部150、サーボ系120,140,160、電源コントローラ170、及び受電コイル171を備えている。
ここで、図3に示した動作制御部53は、走行制御部110、昇降制御部130、及び移載制御部150で構成される。また、サーボ機器は、通信ユニット100、動作制御部53(走行制御部110、昇降制御部130、及び移載制御部150)、及びサーボ系120,140,160で構成される。
通信ユニット100は、台車コントローラ10からの指令情報を受信し、台車コントローラ10に対して状態報告情報を送信する処理部である。この通信ユニット100は、台車コントローラ10との間で例えば100msの通信周期で情報を送受信する。図3に示した動作情報送信部51及び電力量情報受信部52は、通信ユニット100により実現される。
走行制御部110は、サーボ系120に対して指令を送信することにより、サーボ系120内のサーボモータ(図8参照)を駆動させることにより、搬送台車50の走行制御を実行する。この走行制御部110は、搬送台車50の現在の動作状態に対応する状態報告情報(ステータス情報、現在位置情報、車間情報)を通信ユニット100を介して送信する制御も実行する。
昇降制御部130は、サーボ系140に対して指令を送信することにより、サーボ系140内のサーボモータ(図示せず)を駆動させることにより、搬送台車50に設けられた昇降台(図示せず)の昇降制御を実行する。この昇降制御部130は、昇降台の現在の動作状態に対応する状態報告情報(主にステータス情報)を通信ユニット100を介して送信する制御も実行する。
移載制御部150は、サーボ系160に対して指令を送信することにより、サーボ系160内のサーボモータ(図示せず)を駆動させることにより、搬送台車50の昇降台に設けられたグリッパ(図示せず)による荷の把持および開放制御を実行する。この移載制御部150は、移載装置の現在の動作状態に対応する状態報告情報(主にステータス情報)を通信ユニット100を介して送信する制御も実行する。
電源コントローラ170と受電コイル171とで搬送台車50側の非接触受電装置が構成される。また、レール60(図2参照)に沿って敷設されている誘導線(給電線ともいう。)と、商用電源を非接触給電に適した周波数に変換し、誘導線に電力を送出する給電盤とで、図6に示す非接触給電装置70が構成されている。給電盤が所定の周波数で誘導線に電力を送出すると、誘導線の周囲に磁場が発生する。受電コイル171は、搬送台車50において誘導線と対向する位置に配置されており、誘導線による磁場から電力を受け取る。電源コントローラ170は、受電コイル171が受け取った電力を安定化させ、その電力をサーボ系120,140,160に供給する。
なお、上記したように、台車コントローラ10と搬送台車50とが通信可能に構成されているが、搬送台車50同士も通信可能に構成されている。
次に、本発明に係る台車制御システム1の動作について説明する。
(1)台車コントローラによる電力制御:
図7は、台車コントローラによる電力制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、図7の説明において、台車コントローラ10が電力制御処理を実行するものとする。図7に示す電力制御処理において、台車コントローラ10の電力制御部32は、供給可能電力情報及び給電エリア情報を取得する。また、電力制御部32は、給電エリア20A内の全ての搬送台車50A〜50Dから送信される状態報告情報を通信部33を介して受信する。また、電力制御部32は、エリア進入情報を取得する。このようにして、電力制御部32は、供給可能電力情報、給電エリア情報、状態報告情報、エリア進入情報を取得する(ステップS1)。
そして、電力制御部32は、供給可能電力情報及び給電エリア情報に基づいて、給電エリア20Aに供給可能な主電力量を認識する。また、電力制御部32は、状態報告情報に基づいて、各搬送台車50A〜50Dのステータス(動作状態)及び台数を認識する。さらに、電力制御部32は、エリア進入情報に基づいて、給電エリア20Aに新たな搬送台車の進入があるか否かを認識する。
次に、電力制御部32の台数管理部32Aは、認識した主電力量、各搬送台車50A〜50Dのステータス(新たに進入する搬送台車がある場合は、その搬送台車のステータス)、各搬送台車50A〜50Dの台数、及び給電エリア20Aに進入する搬送台車があるか否かに基づいて、給電エリア20A内の搬送台車の台数を決定する(ステップS2)。
具体的には、給電エリア20A内の搬送台車の台数を決定する方法として以下の方法を用いる。電力制御部32の台数管理部32Aは、エリア進入情報から新たに給電エリア20A内に進入する搬送台車があるか否かを判断する。新たに進入する搬送台車がないと判断した場合は、台数管理部32Aは、給電エリア20A内に現在属している搬送台車50A〜50Dの台数(図2に示す例では4台)を、搬送台車の台数として把握する。一方、新たに進入する搬送台車があると判断した場合は、台数管理部32Aは、給電エリア20A内に現在属している搬送台車50A〜50Dの台数に、新たに給電エリア20Aに進入する搬送台車を加えた台数を、搬送台車の台数として把握する。そして、台数管理部32Aは、搬送台車の台数として把握した全ての搬送台車のステータス(動作状態)を確認する。また、台数管理部32Aは、全ての搬送台車のステータスに対応する最低保障電力量を確認する。ここで、最低保障電力量とは、搬送台車がステータスに対応する動作を実行するために必要な最低限保障すべき電力量をいう。
台数管理部32Aは、全ての搬送台車のステータスに対応する最低保障電力量を足し合わせた合計最低保障電力量が給電エリア20A内に供給可能な主電力量を超えているか否かを判定する。合計最低保障電力量が主電力量を超えていない場合は、台数管理部32Aは、給電エリア20Aへの新たな搬送台車の進入を許可する。合計最低保障電力量が主電力量を超えている場合は、台数管理部32Aは、給電エリア20Aへの新たな搬送台車の進入を拒否(制限)する。
なお、電力制御部32の台数管理部32Aは、ステップS2において、給電エリア20Aへの搬送台車の進入を拒否した場合は、その結果を出力する。台車コントローラ10は、その結果を受けて、搬送台車を待機させたり、ルートの変更などの処理を実行する。
次に、電力制御部32の電力量割当部32Bは、ステップS2で決定した搬送台車の台数、及び各搬送台車のステータスに応じて、各搬送台車の電力制限値(最大消費電力量)を決定する(ステップS3)。具体的には、電力量割当部32Bは、ステップS2で決定した全ての搬送台車に対して、ステータスに対応する標準電力量を電力制限値と決定する。ここで、標準電力量とは、ステータスに対応する動作を実行するのに十分な電力量をいう。
電力量割当部32Bは、全ての搬送台車のステータスに対応する標準電力量を足し合わせた合計標準電力量が給電エリア20A内に供給可能な主電力量を超えているか否かを判定する。合計標準電力量が主電力量を超えている場合は、電力量割当部32Bは、予め設定されているステータスに対応する優先度に基づいて、全ての搬送台車の電力制限値の合計が主電力量の範囲内となり、かつ、全ての搬送台車のうちの少なくとも1台が最低保障電力量を下回らないように、全ての搬送台車に電力制限値を設定する。ここで、搬送要求に対応する搬送作業を効率よく実行するために重要なステータスに対して高い優先度が設定されている。例えば、電力量割当部32Bは、優先度の最も高いステータスの搬送台車には標準電力量を電力制限値として設定し、優先度の低いステータスの搬送台車には最低保障電力量を下回らない範囲で、標準電力量から削減した電力量を電力制限値として設定する。
その後、電力制御部32は、ステップS3で決定した各搬送台車の電力制限値を通信部33に出力し、通信部33は、その電源制限値を搬送台車毎の送信バッファにセットする(ステップS4)。そして、通信部33は、通信周期と同期させ、電源制限値情報を含む指令情報を各搬送台車に送信する。
なお、上記ステップS3において、合計標準電力量が主電力量を超えている場合、電力制御部32は、予め設定されているステータスに対応する優先度に基づいて、全ての搬送台車に電力制限値を設定するように構成していたが、そのような構成に限られない。例えば、電力制御部32は、合計標準電力量のうち主電力量を超えた分の電力量を、一律に、全ての搬送台車の標準電力量から削減して、全ての搬送台車の電力制限値の合計が主電力量の範囲内となるように、全ての搬送台車の電力制限値を設定するようにしてもよい。
図7を用いて説明した台車コントローラ10による電力制御の構成では、以下の効果を奏する。すなわち、電力制御部32が各搬送台車50のステータス(動作状態)のそれぞれに応じて、主電力量のうち各搬送台車50が使用可能な電力量を割り当て、各搬送台車50は割り当てられた電力量の範囲内で所定の動作を実行するので、システムで使用可能な主電力量を各搬送台車50のステータスに応じた最適な配分で各搬送台車50に割り当てることができる。したがって、駆動可能な搬送台車50の台数を増加させることができ、搬送効率を向上させることができる。また、台車制御システム1に供給可能な主電力量を効率よく利用することができので、主電力量を抑制することができる。
また、各搬送台車50が、現在の動作に関するステータス情報を所定の周期で台車コントローラ10に送信するので、各搬送台車50の動作に応じて各搬送台車50に割り当てる電力量を随時変更することができる。このため、ロバスト性を有するシステムを提供することができる。また、電力制御部32が、搬送台車50の動作の優先度に応じて、各搬送台車50に電力量を割り当てる場合は、搬送作業にとって重要な動作を行っている搬送台車50に対して十分な電力量を割り当てることができる。その結果、搬送作業の効率の低下が回避される。また、電力制御部32は、各搬送台車50が所定の動作を実行するための最低保障電力量を下回らない範囲で各搬送台車50に電力量を割り当てる場合は、搬送台車50において電力不足に陥らないようにすることができる。
また、搬送台車50が移動可能なエリアが、複数の給電エリア20A,20Bに分割され、給電エリア20A,20Bに応じた主電力量を割り当てる台車コントローラ10を備えている場合は、複数のエリア20A,20Bに分割されたシステム全体の電力効率を向上させることができる。また、台車コントローラ10は、給電エリア20A,20Bのうちいずれかの給電エリアに他の給電エリアから搬送台車が進入することによって、この給電エリアにおける搬送台車50の少なくとも1台において、電力制御部32により割り当てられる電力量が所定の動作を実行するための最低保障電力量を下回る場合は、所定の搬送台車50の給電エリアへの進入を制限する。このような構成により、台車コントローラが管理する給電エリア内の搬送台車50を確実に駆動することができる。
(2)搬送台車の具体的構成:
図8は、走行制御部及びサーボ系の構成を示すブロック図である。なお、図8に示す各部の構成は、CPUなどの演算装置が記憶部に記憶されているプログラムに従って処理を実行することにより実現される。
走行制御部110は、指令生成部111、トルク制限値算出部112、及び許容値算出部113を備えている。また、指令生成部111は、指令位置生成部111a、許容値判定部111b、及び指令位置変更部111cを備えている。指令生成部111の指令位置生成部111aは、台車コントローラ10から送信される指令情報を通信ユニット100を介して受け取る。そして、指令位置生成部111aは、指令情報に含まれる動作指令情報及び車間制御指令情報に基づいて、動作指令情報が示す搬送台車の動作(走行)を、車間制御指令情報が示す位置及び速度で実行させるための動作波形を生成する。
また、指令生成部111の指令位置生成部111aは、生成した動作波形に基づいて、サーボ系120のサーボモータ122の位置(回転量、回転角度)を指令する指令位置を生成する。そして、指令位置生成部111aは、生成した指令位置をサーボ系120のサーボアンプ121に出力するとともに許容値算出部113にも出力する。ここで、指令位置はパルス信号である。1パルスに対するサーボモータ122の位置(回転量、回転角度)が予め決められている。また、パルスの周波数がサーボモータ122の速度(回転数、回転速度)となる。
また、指令生成部111の許容値判定部111bは、許容値算出部113から出力される後述する指令許容値に基づいて、指令位置信号にてサーボアンプ121に指令する位置(以下、指令位置という。)を変更するか否かを判定する。本実施形態では、許容値判定部111bは、指令位置生成部111aが動作波形に基づいて生成した指令位置(台車コントローラ10からの指令情報に基づいて生成された指令位置)が指令許容値を超えたと判定した場合に、指令位置を指令許容値に変更すると判定する。そして、指令生成部111の指令位置変更部111cは、許容値判定部111bが指令位置を変更すると判定した場合は、指令位置を指令許容値に変更し、変更した指令位置をサーボ系120のサーボアンプ121に出力する。
トルク制限値算出部112は、台車コントローラ10から送信される指令情報に含まれる電力制限値(電力量情報)を受け取る。また、トルク制限値算出部112は、サーボアンプ121からフィードバックされるサーボモータ122の現在の速度(以下、現在の速度(回転速度)を「FB速度」という。)を示すフィードバック速度(以下、「FB速度」という。)を受け取る。そして、トルク制限値算出部112は、サーボモータ122からのFB速度と、電力量情報が示す電力制限値(最大消費電力)とに基づいて、サーボモータ122の最大トルクを制限するトルク制限値を算出し、算出したトルク制限値をサーボアンプ121に出力する。
許容値算出部113は、サーボモータ122内に設けられた位置検出部122Aからフィードバックされるフィードバック位置(以下、「FB位置」という。)を受け取る。そして、許容値算出部113は、そのFB位置が示すサーボモータ122の現在の位置(以下、「FB位置」という。)に基づいて、そのFB位置から追従する指令位置として許容される指令許容値を算出する。許容値算出部113は、算出した指令許容値を指令生成部111に出力する。
サーボ系120は、サーボアンプ(駆動制御部)121及びサーボモータ122を備えている。サーボアンプ121は、指令生成部111から出力される指令位置と、サーボモータ122内の位置検出部122Aから出力されるFB位置(このFB位置はパルス信号である)との偏差(差分)を偏差カウンタで算出する。そして、サーボアンプ121は、偏差カウンタで算出した偏差に応じた駆動電流をサーボモータ122に供給し、サーボモータ122の駆動を制御する。この際、サーボアンプ121は、トルク制限値算出部112から出力されるトルク制限値をサーボモータ122のトルクが超えないように、サーボモータ122を駆動する駆動電流を制御する。また、サーボアンプ121は、位置検出部122Aから出力されるFB位置をFB速度に変換し、変換したFB速度をトルク制限値算出部112に出力する。
サーボモータ122は、サーボアンプ121から供給される駆動電流に基づいて駆動(回転駆動)するモータである。このサーボモータ122には、当該サーボモータ122の位置(回転量)を検出する位置検出部122Aが設けられている。この位置検出部122Aは、例えばエンコーダで構成されている。なお、位置検出部122Aは、エンコーダに限られるわけではなく、レーザ距離計や磁気リニアセンサなどの位置センサであってもよい。この位置検出部122Aは、検出したサーボモータ122の現在の位置を示すFB位置をサーボアンプ121及び許容値算出部113に出力する。
なお、走行制御部110または指令生成部111は、通信ユニット100に現在の動作状態(ステータス)を出力する処理部を備えている。昇降制御部130及び移載制御部150においても同様である。通信ユニット100の動作情報送信部51は、走行制御部110、昇降制御部130、及び移載制御部150)から出力された動作状態に基づいて、台車コントローラ10に対して動作情報を含む状態報告情報を送信する。
(3)トルク制限:
搬送台車50は、台車コントローラ10によって割り当てられた最大消費電力量(電力制限値)の範囲内において走行等の動作を行う必要がある。以下、電力制限値に基づくサーボモータのトルクを制限する構成について説明する。
図9は、走行制御部による電力制限処理の一例を示すフローチャートである。なお、図9に示す電源制限処理は、走行制御部110とサーボアンプ121との間の通信周期(例えば0.888msまたは0.444ms)と同じ周期で繰り返し実行される。図9に示すように、走行制御部110のトルク制限値算出部112は、台車コントローラ10から送信される指令情報に含まれる電力制限値を受け取る。また、トルク制限値算出部112は、サーボアンプ121からフィードバックされるフィードバック速度を受け取る。さらに、トルク制限値算出部112は、予め設定されているサーボ系120の各種パラメータを取得する。ここで、各種パラメータとしては、走行駆動部(サーボ系120等)の効率、待機電力などである。
そして、トルク制限値算出部112は、例えばサーボモータ122のFB速度と、電力制限値情報が示す電力制限値(最大消費電力)とを変数とする次の計算式に基づいて、サーボモータ122の最大トルクを制限するトルク制限値τを算出する(ステップS12)。
τ≦(P−α)/((1/η)*(2*π/60)*ω)
ここで、Pは最大消費電力(つまり、電力制限値)[W]を示す。ηは走行駆動部の効率を示す。ωはサーボモータ122の回転数[rpm]=FB速度[0.01rpm]/100を示す。τはサーボモータ122のモータトルク[Nm]=(FBトルク[0.1%]/10)*1.3[Nm]/100を示す。αは待機電力[W]を示す。
そして、トルク制限値算出部112は、算出したトルク制限値をサーボアンプ121に出力(送信)する(ステップS13)。走行制御部110とサーボアンプ121との通信周期は例えば0.888msである(なお、0.444msとされている場合もある)。そこで、トルク制限値算出部112は、ステップS12で算出したトルク制限値をバッファにセットし、通信周期と同期したタイミングでバッファにセットされたトルク制限値をサーボアンプ121に送信する。
図10は、サーボモータにおける消費電力、速度、トルク及びトルク制限値の関係を示す波形図である。図10において、縦軸は電力量[W]を示し、横軸は時間[s]を示している。また、A1はFB速度[0.1rpm]、A2は最大消費電力量(電力制限値)[0.1W]、A3はトルク制限値[0.1%]、A4はフィードバックトルク(現在のサーボモータ122のトルク、図10中「FBトルク」と記す。)[0.1%]、A5はサーボモータ122の消費電力量[0.1W]である。図10に示すように、最大消費電力量(電力制限値)[0.1W]は1300[W]とされている。
トルク制限値算出部112は、FB速度A1及び最大消費電力量A2に基づいてトルク制限値A3を算出する。そして、サーボアンプ121は、図10に示すように、サーボモータ122を駆動する駆動電流を制御することにより、サーボモータ122のFBトルクA4をトルク制限値A3より低い値に制御する。サーボモータ122のFBトルクA4をトルク制限値A3より低い値に制御されると、サーボモータ122の消費電力量A5は最大消費電力量A2以下に制限される。
図9及び図10を用いて説明したトルク制限の構成では、以下の効果を奏する。すなわち、トルク制限値算出部112がサーボモータ122の回転速度および消費可能な電力量に基づいてサーボモータ122のトルク制限値を算出し、サーボアンプ121がサーボモータ122のトルクがトルク制限値を超えない範囲においてサーボモータ122を駆動することにより、外乱等が生じた場合でもトルクを制限することができ、電力消費を抑制することができる。また、外乱等に備えた電力消費のマージンも削減することができる。
また、トルク制限値算出部112が所定周期でサーボモータ122の回転速度を取得し、取得した回転速度および電力量に基づいて所定周期でトルク制限値を算出する場合は、サーボモータ122の回転速度に応じてトルク制限値を随時算出することができる。また、トルク制限値算出部112が台車コントローラ10から送信される電力量情報を受け取り、受け取った電力量情報を用いてトルク制限値を算出する場合は、サーボ機器の外部の台車コントローラ10から消費可能な電力を容易に変更することができる。また、台車コントローラ10が複数のサーボ機器のそれぞれに対して電力量情報を送信する場合は、台車制御システム1に供給可能な主電力量を効率よく利用することができので、主電力量を抑制することができる。
(4)指令位置の変更:
サーボ系120は指令位置とFB位置との距離に応じた速度、トルクでサーボモータ122の駆動制御を行う。しかし、本実施形態では、搬送台車50において使用可能な電力量が電力制限値に制限されているので、サーボモータ122のトルクが電力制限値に応じたトルク制限値に制限される。このため、FB位置が指令位置に追従しなくなり、FB位置が指令位置と乖離してしまうおそれがある。また、外乱によってFB位置と指令位置との乖離が生じることもある。FB位置が指令位置と離れすぎると、サーボ系120が指令位置に追従できなくなってサーボエラーとなるおそれや、指令位置に追従しようとして急加速などの異常な動作が行われるおそれもある。そこで、本実施形態では、指令位置とFB位置とが乖離しないように、指令位置とFB位置が所定以上の離れた場合に、FB位置に合わせて指令位置を変更するように構成している。以下、かかる指令位置を変更する構成について説明する。
図11は、走行制御部による指令値設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図9に示す指令値設定処理は、走行制御部110とサーボアンプ121との間の通信周期(例えば0.888msまたは0.444ms)と同じ周期で繰り返し実行される。図11に示すように、走行制御部110における指令生成部111の指令位置生成部111aは、指令値設定処理が完了したか否かを判定する(ステップS21)。指令値設定処理が完了していないと判定した場合は、指令位置生成部111aは、動作波形を生成する処理(動作波形生成処理)を実行したか否かを判定する(ステップS22)。動作波形生成処理を実行したと判定した場合は、ステップS25に移行する。一方、動作波形生成処理を実行していないと判定した場合は、指令生成部111の指令位置生成部111aは、動作波形生成処理で動作波形を生成する(ステップS23)。そして、指令生成部111の指令位置生成部111aは、生成した動作波形に基づいて、サーボ系120のサーボモータ122の位置(回転量)を指令する指令位置を生成する(ステップS24)。
また、許容値算出部113は、指令生成部111の指令位置生成部111aが指令位置を生成したタイミングと同期して、位置検出部122Aから出力されるFB位置を受け取る。そして、許容値算出部113は、受け取ったFB位置に基づいて、次の計算式を用いて指令許容値を算出する(ステップS25)。許容値算出部113は、算出した指令許容値を指令生成部111に出力する。
指令許容値の上限値:FB位置+指令速度の時間積分+[指令速度/ポジションゲイン]+許容誤差[mm]
指令許容値の下限値:FB位置+指令速度の時間積分+[指令速度/ポジションゲイン]−許容誤差[mm]
ここで、FB位置は上記のように現在の位置である。また、「指令速度の時間積分」は、現時点で出力される指令位置信号の指令速度で進む量(距離)を示している。なお、許容値算出部113は、指令生成部111から出力される指令位置の周波数に基づいて指令速度を認識することが可能である。また、「速度指令/ポジションゲイン」は、ポジションゲインによる遅れ分の量(距離)を示している。また、ここでは許容誤差をモータの1回転分の移動量(距離)としている。
図11に示す指令値設定処理は、通信周期と同じ周期で実行されるので、指令生成部111は、通信周期と同じ周期で指令位置を生成し、許容値算出部113は、指令位置の生成と同期してFB位置を取得する。したがって、実際の現在位置に近いFB位置に基づいて指令許容値を算出することができる。また、指令許容値は、通信周期の1周期の間に搬送台車50が移動する量を含んで設定される。したがって、高い精度の指令許容値を設定することができる。
指令生成部111の許容値判定部111bは、動作波形に基づいて生成した指令位置が指令許容値を超えたか否かを判定する(ステップS26)。指令位置が指令許容値を超えていないと判定した場合は、指令生成部111の指令位置変更部111cは、指令位置を変更せずに、動作波形に基づいて生成した指令位置をサーボアンプ121に出力(送信)する(ステップS27)。一方、指令位置が指令許容値を超えていると判定した場合は、指令生成部111の指令位置変更部111cは、動作波形に基づいて生成した指令位置を指令許容値に変更する。このように、指令生成部111は、指令位置を生成するタイミングで指令位置を指令許容値に変更するので、指令位置の変更が遅くならず、変更された指令位置に基づいてサーボモータ122の駆動制御を実行させることができる。そして、指令生成部111は、指令許容値を示す指令位置(図11において「指令許容値」と記す。)をサーボアンプ121に出力(送信)する(ステップS28)。
なお、上記したように、走行制御部110とサーボアンプ121との通信周期は0.888msである。したがって、指令生成部111は、ステップS27,S28の送信処理では、指令位置信号をバッファにセットし、通信周期と同期したタイミングでバッファにセットされた指令位置信号をサーボアンプ121に送信する。
図12は、変更しなかったときの指令位置、現在の位置及び変更したときの指令位置の波形を示す波形図である。図12において、縦軸は所定位置から距離[mm]を示し、横軸は時間[s]を示している。また、B1は動作波形に基づいて生成された指令位置であり、B2はFB位置である。また、B3は指令生成部111により変更した後の指令位置、すなわち指令許容値である。
図12に示すように、時間t1においてサーボモータ122が所定速度で駆動を開始した直後は、FB位置B2は指令位置B1と乖離していない。しかし、トルク制限値に基づくトルクの制限や外乱などによって、時間t2から徐々にFB位置B2が指令位置B1と乖離し、時間t3において指令位置B1が指令許容値B3以上になっている。このとき、指令生成部111は、指令位置B1を指令許容値B3に変更した上で指令位置を生成し、その指令位置をサーボアンプ121に出力する。このような処理により、所定距離以上、FB位置B2が指令位置(指令許容値B3)と乖離しなくなる。時間t4において、電力制限値が緩和されたり、外乱がなくなると、サーボモータ122の速度が上昇し、FB位置B2が指令位置B1に近づいていく。その後、サーボモータ122の駆動が止まると、時間t5においてFB位置B2が指令位置B1と一致する。
なお、図8〜図12を用いて、走行制御部110及びサーボ系120におけるトルク制限と指令位置の変更を行う制御について説明したが、昇降制御部130及びサーボ系140において、また移載制御部150及びサーボ系160において、同じようなトルク制限と指令位置の変更を行う制御を実行するようにしてもよい。
具体的には、昇降制御部130においても、走行制御部110における指令生成部111、トルク制限値算出部112及び許容値算出部113と同一または略同一の構成を備え、図9及び図11に示した処理を実行させるようにしてもよい。すなわち、昇降制御部130のトルク制限値算出部が電力量情報及びサーボアンプからのFB速度に基づいてトルク制限値を算出する。そして、サーボアンプが、トルク制限値算出部が算出したトルク制限値で制限されたトルクの範囲内において、サーボモータのトルクを制限して昇降装置を駆動する。また、昇降制御部130の許容値算出部が位置検出部から出力されるFB位置に基づいて指令許容値を算出する。そして、指令生成部の許容値判定部が、指令位置が指令許容値を超えているか否かを判定し、指令位置が指令許容値を超えていると判定した場合に、指令生成部の指令位置変更部が指令位置を指令許容値に変更する。
また、移載制御部150においても、走行制御部110における指令生成部111、トルク制限値算出部112及び許容値算出部113と同一または略同一の構成を備え、図9及び図11に示した処理を実行させるようにしてもよい。すなわち、移載制御部150のトルク制限値算出部が電力量情報及びサーボアンプからのFB速度に基づいてトルク制限値を算出する。そして、サーボアンプが、トルク制限値算出部が算出したトルク制限値で制限されたトルクの範囲内において、サーボモータのトルクを制限して移載装置を駆動する。また、移載制御部150の許容値算出部が位置検出部から出力されるFB位置に基づいて指令許容値を算出する。そして、指令生成部の許容値判定部が、指令位置が指令許容値を超えているか否かを判定し、指令位置が指令許容値を超えていると判定した場合に、指令生成部の指令位置変更部が指令位置を指令許容値に変更する。
以上のように、本実施形態では、すなわち、許容値算出部113が搬送台車50の現在位置に基づいて指令許容値を算出し、指令生成部111の許容値判定部111bが、指令位置が指令許容値を超えたか否かを判定し、指令位置が指令許容値を超えたと判定された場合に、指令生成部111の指令位置変更部111cが指令位置を変更することにより、予期しない外乱や電力量の制限等によって指令位置と現在位置との乖離が生じるのを回避することができる。よって、指令位置に対して現在位置が大きく乖離し、指令位置に追従できなくなってしまうことや、指令位置に追従しようとして出力トルクが高まり、消費電力も増加してしまうこと、過度な動きによる安全性を損なってしまうことが防止される。
また、搬送台車50の現在位置を検出する位置検出部122Aを備え、許容値算出部113は、位置検出部122Aから出力された現在位置に基づいて指令許容値を算出する場合は、正確な現在位置に基づいて指令許容値を算出することができる。また、指令生成部111の指令位置変更部111cは、指令位置が指令許容値または指令許容値を超えない範囲内の所定位置に変更する場合は、サーボ機器の態様や使用態様などに対応させて指令許容値に設定することができる。また、指令生成部111の指令位置生成部111aは、所定の周期で指令位置を生成し、許容値算出部113は、指令位置の生成と同期して現在位置を取得する場合は、実際の現在位置に近い位置情報に基づいて指令許容値を算出することができる。また、指令許容値は、通信周期と同じ処理周期の1周期の間に搬送台車50が移動する量を含んで設定される場合は、高い精度の指令許容値を設定することができる。また、指令位置変更部111cは、指令位置生成部111aが指令位置を生成するタイミングで指令位置を変更する場合は、指令位置の変更が遅くならず、変更された指令位置に基づいてサーボモータ122の駆動制御を実行させることができる。
以上の実施形態について説明したが、本発明は図示の構成等に限定されるものではなく、各構成の機能や用途などを逸脱しない範囲で変更は可能である。上記実施形態では、搬送台車50が移動可能なエリアが2つの給電エリア20A,20Bに分割されていたが、3以上に分割されていてもよい。
また、上記実施形態では、各給電エリアのシステムは同じシステムを想定していたが、給電エリアごとに異なるシステムであってもよい。例えば、1つの給電エリアにおけるシステムはスタッカークレーンを利用したシステムで、他の給電エリアにおけるシステムはスタッカークレーンと異なる天井走行車等を利用したシステムであってもよい。
また、上記実施形態では、給電エリアは、搬送台車50が実際に搬送作業を行う製造装置などが配置されたエリアを想定していたが、複数台の搬送台車50が待機するエリア(待機エリア)であってもよい。この待機エリアから搬送台車50が給電エリアに配車される。この待機エリアにおける搬送台車50は走行などの動作に電力が必要であるため、待機エリアにも主電力量が割り当てられる。
また、各搬送台車50の動作状態をビデオカメラ等の撮像装置で撮像し、その映像または画像からパターンマッチング等の手法により各搬送台車50の動作状態を解析して、動作情報として台車コントローラ10が取得するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、トルク制限値算出部112を走行制御部110の中に設けていたが、トルク制限値算出部をサーボアンプ121の中の設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、指令位置を指令許容値に変更するように構成していたが、サーボ系120が指令位置に追従できなくなってサーボエラーとなることや、指令位置に追従しようとして急加速などの異常な動作が行われることのない位置に指令位置を変更すればよい。したがって、指令位置を、指令許容値を超えない範囲内の所定位置に変更するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、指令許容値の上限値を、FB位置+指令速度の時間積分+[指令速度/ポジションゲイン]+許容誤差[mm]の計算式で求め、指令許容値の下限値を、FB位置+指令速度の時間積分+[指令速度/ポジションゲイン]−許容誤差[mm]の計算式で求めていた。しかし、そのような求め方は一例であって、サーボ系120が指令位置に追従できなくなってサーボエラーとなることや、指令位置に追従しようとして急加速などの異常な動作が行われることのない位置を指令許容値とすることができる。
また、上記実施形態における非接触給電システムは、電磁誘導方式を用いたシステムとしていたが、電磁界の共鳴現象を利用した電磁界共鳴方式を用いたシステムであってもよい。また、トロリー等を用いた接触式の給電システムであってもよい。
1 台車制御システム
10 台車コントローラ(コントローラ)
20A,20B 給電エリア
30,30A,30B ゾーンコントローラ
32 電力制御部
50 搬送台車
100 通信ユニット(サーボ機器)
110 走行制御部(動作制御部、サーボ機器)
111 指令生成部
111a 指令位置生成部
111b 許容値判定部
111c 指令位置変更部
112 トルク制限値算出部
113 許容値算出部
120,140,160 サーボ系(サーボ機器)
121 サーボアンプ(駆動制御部)
122 サーボモータ
122A 位置検出部
130 昇降制御部(動作制御部、サーボ機器)
150 移載制御部(動作制御部、サーボ機器)

Claims (11)

  1. サーボモータを駆動して目標位置まで移動するための指令位置を生成する指令位置生成部と、
    現在位置に基づいて所定の許容値を算出する許容値算出部と、
    前記指令位置が前記許容値算出部により算出された前記所定の許容値を超えたか否かを判定する許容値判定部と、
    前記許容値判定部により前記指令位置が前記所定の許容値を超えたと判定された場合に、前記指令位置を変更する指令位置変更部と、を備えることを特徴とする搬送台車。
  2. 前記指令位置変更部は、前記指令位置を進めるように変更することを特徴とする請求項1に記載の搬送台車。
  3. 現在位置を検出する位置検出部を備え、
    前記許容値算出部は、前記位置検出部から出力された前記現在位置に基づいて前記所定の許容値を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送台車。
  4. 前記指令位置変更部は、前記指令位置を、前記現在位置と指令速度で進む量とを加えて算出される値に変更することを特徴とする請求項3に記載の搬送台車。
  5. 前記指令位置変更部は、前記指令位置が前記所定の許容値または該所定の許容値を超えない範囲内の所定位置に変更することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の搬送台車。
  6. 前記指令位置変更部は、前記指令位置を、前記現在位置と指令速度で進む量とを加え許容誤差を差し引いて算出される値に変更することを特徴とする請求項5に記載の搬送台車。
  7. 前記指令位置生成部は、所定の周期で前記指令位置を生成し、
    前記許容値算出部は、前記指令位置の生成と同期して前記現在位置を取得することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の搬送台車。
  8. 前記所定の許容値は、前記所定の周期の1周期の間に移動する量を含んで設定されることを特徴とする請求項7に記載の搬送台車。
  9. 前記指令位置変更部は、前記指令位置生成部が指令位置を生成するタイミングで前記指令位置を変更することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の搬送台車。
  10. サーボモータを駆動して目標位置まで移動するための指令位置を生成し、
    現在位置に基づいて所定の許容値を算出し、
    前記指令位置が前記所定の許容値を超えたか否かを判定し、
    前記指令位置が前記所定の許容値を超えたと判定された場合に、前記指令位置を変更することを特徴とする搬送台車の駆動制御方法。
  11. サーボモータを駆動して目標位置まで移動するための指令位置を生成する指令位置生成処理と、
    現在位置に基づいて所定の許容値を算出する許容値算出処理と、
    前記指令位置が前記許容値算出処理により算出された前記所定の許容値を超えたか否かを判定する許容値判定処理と、
    前記許容値判定処理により前記指令位置が前記所定の許容値を超えたと判定された場合に、前記指令位置を変更する指令位置変更処理と、を実行させることを特徴とする搬送台車の駆動制御プログラム。
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