JP6293011B2 - 等化装置、等化方法、及び受信装置 - Google Patents
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Description
最初に、本発明の原理を説明する。実施の形態1においては、等化装置が受け取る受信信号と等化装置が供給(生成)する既知信号との間の相関を示す相関系列(相関結果)cに含まれる雑音の内の、受信信号の有効データとの相関による雑音Wdata、及び、ガウス雑音との相関による雑音Wnoiseは、上記式2を用いて説明した平滑化処理によって十分に抑圧されていることを前提とする。この場合、等化装置が受け取る受信信号と等化装置が供給する既知信号との間の相関を示す相関系列cと、伝送路推定結果としての遅延プロファイルhとの関係を表す行列式は、以下の式3である。
c=Wh (式3)
式3は、図4に示されるような行列式として表記できる。Wは、等化装置が供給する(例えば、等化装置で生成した又は予め等化装置内のメモリに記憶されている)既知信号の自己相関行列である。自己相関行列Wは、M×M(すなわち、M行M列)の要素を含む。式3は、等化装置が受け取る受信信号(到来波)と等化装置が供給する既知信号との間の相関を示す相関系列cが、伝送路特性としての遅延プロファイルhと等化装置が供給する既知信号の自己相関行列Wとの畳み込み演算で表現されることを示している。相関系列cは、M×1(すなわち、M行1列)の要素を含む列ベクトルである。また、遅延プロファイルhは、M×1(すなわち、M行1列)の要素を含む列ベクトルである。
条件−L<(n−m)<Lを満たさなければ(すなわち、(n−m)≦−L又はL≦(n−m)であれば)、W(m,n)=0である、ことを示している。式5におけるpn[k]は、既知信号である。また、既知信号pn[k]の自己相関行列Wは、テプリッツ行列(Toeplitz matrix)である。図5は、式4及び5を満たす行列式を示す図である。図5に示されるように、遅延プロファイルhの列ベクトルのM個(M行)の要素のうち、中央のL個(L行)の要素に遅延プロファイルが存在し(すなわち、中央のL個の要素は0以外の値になり得る要素であり)、その他の要素は0(零)である。また、図5に示されるように、既知信号の自己相関行列Wは、対角上の2L個(2L列)の要素に自己相関値が存在し(すなわち、対角上の領域(破線150内の領域)の要素は0以外の値になり得る要素であり)、その他の要素は0となるバンド行列(band matrix)となる。したがって、等化装置が受け取る受信信号と等化装置が供給する既知信号との間の相関を示す相関系列cである列ベクトルは、M個の要素のうち中央3L個の要素に相関系列が存在し(すなわち、中央3L個の要素は0以外の値になり得る要素であり)、その他の要素は0である。これは、3Lサンプル分の相関を計算する必要があることを意味する。なお、3Lサンプルは、上記した先行技術文献において算出する必要がある相関値のサンプル数であるLサンプルよりも大きい値である。しかし、一般に、既知信号の自己相関行列Wとして+1及び−1の2値の信号が用いられるため、計算量に最も大きく影響する乗算が相関系列cの演算時に発生せず、その結果、算出すべき相関値のサンプル数が増加しても、計算量は増加しない。
c=Xh (式6)
Fc=FXh=FXF−1Fh=GFh (式7)
G=FXF−1 (式8)
Fh=G−1Fc (式9)
実施の形態1によれば、小さな到来波が多数存在する環境でも精度良く伝送路特性を推定することが可能となるが、自己相関雑音抑圧部14にて離散フーリエ変換結果FcであるM×1の列ベクトルに対して、予め計算されたM×Mの逆行列G−1を乗算する必要があり、計算量が比較的多くなる。そこで、実施の形態2においては、実施の形態1と同様に、伝送路推定精度を向上させるとともに、計算量を削減することができる等化装置2を説明する。
c=W′h (式10)
Fc=FW′h=FW′F−1Fh=DFh (式12)
式12において、D=FW′F−1であり、巡回行列W′は、離散フーリエ変換行列Fで対角化されることから、行列Dは、対角行列(diagonal matrix)になることが分かる。
Fh=D−1Fc (式13)
以下に、実施の形態3に係る等化方法を説明する。図10は、実施の形態3に係る等化方法を示すフローチャートである。実施の形態3に係る等化方法は、実施の形態1の等化装置1が実行する処理に対応する。したがって、実施の形態3においては、実施の形態1及び実施の形態1の説明に使用した図をも参照する。実施の形態3に係る等化方法は、例えば、送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルを伝送単位とする受信信号R0の歪を補正する等化方法である。この等化方法は、既知信号pn[k]を供給する既知信号供給ステップST1と、受信信号R0と供給された既知信号との間の相関を示す相関系列cを生成する相関算出ステップST2とを有する。さらに、実施の形態3に係る等化方法は、相関算出ステップST2で生成された相関系列cを離散フーリエ変換して、離散フーリエ変換結果Fcを生成する離散フーリエ変換ステップST3と、離散フーリエ変換結果Fcに、自己相関雑音抑圧係数である逆行列G−1を乗算することで伝送路推定結果Fhを得る自己相関雑音抑圧ステップST4と、伝送路推定結果Fhを用いて受信信号R0の歪を補正する歪補正ステップST5とを有する。自己相関雑音抑圧係数を示す逆行列G−1は、供給された既知信号の自己相関行列Wに基づいて算出された係数である。また、上記式9にある逆行列G−1のM×M個の要素は、予め計算されてメモリ14aに格納されているものとする。
図11は、実施の形態1又は2の等化装置1又は2を適用した受信装置3の構成を概略的に示すブロック図である。図11に示すように、受信装置3は、アンテナで受信された信号を受け取る受信部31と、受信部31から供給される信号R0に等化処理を施し、補正された信号R1又はR2を出力する等化部(等化装置1又は2)とを有している。このように、等化装置1又は2は、受信装置に適用可能である。なお、受信装置3の構成及び機能は、図示の例に限定されず、種々の変形が可能である。
Claims (23)
- 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化装置であって、
既知信号を供給する既知信号供給部と、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出部と、
前記相関系列を離散フーリエ変換して離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換部と、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を生成する自己相関雑音抑圧部と、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正部と、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号のM行M列(Mは正の整数)の対称行列である自己相関行列のM列の要素の内の、中央の予め決められた数の列の要素以外の要素を0とすることによって変換された行列を用いて算出された係数である、
ことを特徴とする等化装置。 - 前記相関系列は、M行の要素からなる列ベクトルであり、
前記列ベクトルのM行の要素の内の、中央の予め決められた数の行の要素は0以外の値を取り得る要素であり、他の要素は0である、
ことを特徴とする請求項1項に記載の等化装置。 - f(k)を既知信号同士がkサンプルだけずれたときの自己相関値とし、m及びnのそれぞれを0からM−1までの任意の整数とし、W(m,n)をM行M列の前記自己相関行列のm行目でn列目の要素とした場合に、前記自己相関行列を構成する要素W(m,n)は、
条件−L<(n−m)<Lを満たすときには、W(m,n)=f(n−m)であり、
前記条件を満たさないときには、W(m,n)=0である、
ことを特徴とする請求項1項に記載の等化装置。 - 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化装置であって、
既知信号を供給する既知信号供給部と、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出部と、
前記相関系列を離散フーリエ変換して離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換部と、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を生成する自己相関雑音抑圧部と、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正部と、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号の自己相関行列に基づいて算出された係数であり、
前記自己相関行列は、Mを正の整数としたときに、M行M列の対称行列であり、
前記相関系列は、M行の要素からなる列ベクトルであり、
前記列ベクトルのM行の要素の内の、中央の予め決められた数の行の要素は0以外の値を取り得る要素であり、他の要素は0である、
ことを特徴とする等化装置。 - 前記自己相関雑音抑圧係数は、前記自己相関行列から変換された巡回行列を用いて算出されることを特徴とする請求項4に記載の等化装置。
- 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化装置であって、
既知信号を供給する既知信号供給部と、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出部と、
前記相関系列を離散フーリエ変換して離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換部と、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を生成する自己相関雑音抑圧部と、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正部と、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号の自己相関行列に基づいて算出された係数であり、
前記自己相関行列は、Mを正の整数としたときに、M行M列の対称行列であり、
f(k)を既知信号同士がkサンプルだけずれたときの自己相関値とし、m及びnのそれぞれを0からM−1までの任意の整数とし、W(m,n)をM行M列の前記自己相関行列のm行目でn列目の要素とした場合に、前記自己相関行列を構成する要素W(m,n)は、
条件−L<(n−m)<Lを満たすときには、W(m,n)=f(n−m)であり、
前記条件を満たさないときには、W(m,n)=0である、
ことを特徴とする等化装置。 - 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化装置であって、
既知信号を供給する既知信号供給部と、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出部と、
前記相関系列を離散フーリエ変換して離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換部と、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を生成する自己相関雑音抑圧部と、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正部と、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号の自己相関行列から変換された巡回行列を用いて算出された係数であり、
前記自己相関行列は、Mを正の整数としたときに、M行M列の対称行列であり、
f(k)を既知信号同士がkサンプルだけずれたときの自己相関値とし、m及びnのそれぞれを0からM−1までの任意の整数とし、W′(m,n)をM行M列の前記巡回行列のm行目でn列目の要素とした場合に、前記巡回行列を構成する要素W′(m,n)は、
条件−L<(n−m)mod(M−L)<Lを満たすときには、W′(m,n)=f(n−m)であり、
前記条件を満たさないときには、W′(m,n)=0である、
ことを特徴とする等化装置。 - 前記伝送シンボルを構成する前記既知信号の長さはLサンプルであり、前記伝送シンボルを構成する前記有効データの長さはMサンプルであり、Lは正の整数であり、M>3Lであり、
前記相関算出部は、前記相関系列として、3Lサンプル分の相関値を計算するように構成され、
前記離散フーリエ変換部は、前記3Lサンプルの相関値の前後にそれぞれ((M−3L)/2)個の0を挿入することによって、Mサンプルの信号に対して離散フーリエ変換を算出するように構成され、
前記自己相関雑音抑圧部は、前記離散フーリエ変換部で算出された前記Mサンプルの信号に、前記自己相関雑音抑圧係数を乗算することで、Mサンプルの前記伝送路推定結果を計算するように構成された、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の等化装置。 - 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化装置であって、
既知信号を供給する既知信号供給部と、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出部と、
前記相関系列を離散フーリエ変換して離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換部と、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を生成する自己相関雑音抑圧部と、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正部と、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号の自己相関行列に基づいて算出された係数であり、
前記自己相関行列は、Mを正の整数としたときに、M行M列の対称行列であり、
前記伝送シンボルを構成する前記既知信号の長さはLサンプルであり、前記伝送シンボルを構成する前記有効データの長さはMサンプルであり、Lは正の整数であり、M>3Lであり、
前記相関算出部は、前記相関系列として、3Lサンプル分の相関値を計算し、
前記離散フーリエ変換部は、前記3Lサンプルの相関値の前後にそれぞれ((M−3L)/2)個の0を挿入することによって、Mサンプルの信号に対して離散フーリエ変換を算出し、
前記自己相関雑音抑圧部は、前記離散フーリエ変換部で算出された前記Mサンプルの信号に、前記自己相関雑音抑圧係数を乗算することで、Mサンプルの前記伝送路推定結果を計算する、
ことを特徴とする等化装置。 - 前記自己相関雑音抑圧係数は、前記自己相関行列から変換された巡回行列を用いて算出されることを特徴とする請求項9に記載の等化装置。
- 前記自己相関行列は、バンド行列であり、
前記バンド行列において、該バンド行列の対角上を含む予め決められた数の列の要素は0以外の値を取り得る要素である、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の等化装置。 - 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化方法であって、
既知信号を供給する既知信号供給ステップと、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出ステップと、
前記相関算出ステップで生成された前記相関系列を離散フーリエ変換して、離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換ステップと、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を得る自己相関雑音抑圧ステップと、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正ステップと、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号のM行M列(Mは正の整数)の対称行列である自己相関行列のM列の要素の内の、中央の予め決められた数の列の要素以外の要素を0とすることによって変換された行列を用いて算出された係数である、
ことを特徴とする等化方法。 - 前記相関系列は、M行の要素からなる列ベクトルであり、
前記列ベクトルのM行の要素の内の、中央の予め決められた数の行の要素は0以外の値を取り得る要素であり、他の要素は0である、
ことを特徴とする請求項12に記載の等化方法。 - f(k)を既知信号同士がkサンプルだけずれたときの自己相関値とし、m及びnのそれぞれを0からM−1までの任意の整数とし、W(m,n)をM行M列の前記自己相関行列のm行目でn列目の要素とした場合に、前記自己相関行列を構成する要素W(m,n)は、
条件−L<(n−m)<Lを満たすときには、W(m,n)=f(n−m)であり、
前記条件を満たさないときには、W(m,n)=0である、
ことを特徴とする請求項12に記載の等化方法。 - 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化方法であって、
既知信号を供給する既知信号供給ステップと、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出ステップと、
前記相関算出ステップで生成された前記相関系列を離散フーリエ変換して、離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換ステップと、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を得る自己相関雑音抑圧ステップと、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正ステップと、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号の自己相関行列に基づいて算出された係数であり、
前記自己相関行列は、Mを正の整数としたときに、M行M列の対称行列であり、
前記相関系列は、M行の要素からなる列ベクトルであり、
前記列ベクトルのM行の要素の内の、中央の予め決められた数の行の要素は0以外の値を取り得る要素であり、他の要素は0である、
ことを特徴とする等化方法。 - 前記自己相関雑音抑圧係数は、前記自己相関行列から変換された巡回行列を用いて算出されることを特徴とする請求項15に記載の等化方法。
- 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化方法であって、
既知信号を供給する既知信号供給ステップと、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出ステップと、
前記相関算出ステップで生成された前記相関系列を離散フーリエ変換して、離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換ステップと、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を得る自己相関雑音抑圧ステップと、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正ステップと、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号の自己相関行列に基づいて算出された係数であり、
前記自己相関行列は、Mを正の整数としたときに、M行M列の対称行列であり、
f(k)を既知信号同士がkサンプルだけずれたときの自己相関値とし、m及びnのそれぞれを0からM−1までの任意の整数とし、W(m,n)をM行M列の前記自己相関行列のm行目でn列目の要素とした場合に、前記自己相関行列を構成する要素W(m,n)は、
条件−L<(n−m)<Lを満たすときには、W(m,n)=f(n−m)であり、
前記条件を満たさないときには、W(m,n)=0である、
ことを特徴とする等化方法。 - 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化方法であって、
既知信号を供給する既知信号供給ステップと、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出ステップと、
前記相関算出ステップで生成された前記相関系列を離散フーリエ変換して、離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換ステップと、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を得る自己相関雑音抑圧ステップと、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正ステップと、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号の自己相関行列から変換された巡回行列を用いて算出された係数であり、
前記自己相関行列は、Mを正の整数としたときに、M行M列の対称行列であり、
f(k)を既知信号同士がkサンプルだけずれたときの自己相関値とし、m及びnのそれぞれを0からM−1までの任意の整数とし、W′(m,n)をM行M列の前記巡回行列のm行目でn列目の要素とした場合に、前記巡回行列を構成する要素W′(m,n)は、
条件−L<(n−m)mod(M−L)<Lを満たすときには、W′(m,n)=f(n−m)であり、
前記条件を満たさないときには、W′(m,n)=0である、
ことを特徴とする等化方法。 - 前記伝送シンボルを構成する前記既知信号の長さはLサンプルであり、前記伝送シンボルを構成する前記有効データの長さはMサンプルであり、Lは正の整数であり、M>3Lであり、
前記相関算出ステップにおいて、前記相関系列として、3Lサンプル分の相関値が計算され、
前記離散フーリエ変換ステップにおいて、3Lサンプルの相関値の前後にそれぞれ((M−3L)/2)個の0を挿入することによって、Mサンプルの信号に対して離散フーリエ変換を算出し、
前記自己相関雑音抑圧ステップにおいて、前記離散フーリエ変換ステップで算出された前記Mサンプルの信号に、前記自己相関雑音抑圧係数を乗算することで、Mサンプルの前記伝送路推定結果を計算する、
ことを特徴とする請求項12から18のいずれか1項に記載の等化方法。 - 送信すべき情報を含む有効データと既知信号とから構成される伝送シンボルからなる受信信号の歪を補正する等化方法であって、
既知信号を供給する既知信号供給ステップと、
前記受信信号と前記供給された既知信号との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出ステップと、
前記相関算出ステップで生成された前記相関系列を離散フーリエ変換して、離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換ステップと、
前記離散フーリエ変換結果に、自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を得る自己相関雑音抑圧ステップと、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信信号の歪を補正する歪補正ステップと、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記供給された既知信号の自己相関行列に基づいて算出された係数であり、
前記自己相関行列は、Mを正の整数としたときに、M行M列の対称行列であり、
前記伝送シンボルを構成する前記既知信号の長さはLサンプルであり、前記伝送シンボルを構成する前記有効データの長さはMサンプルであり、Lは正の整数であり、M>3Lであり、
前記相関算出ステップにおいて、前記相関系列として、3Lサンプル分の相関値が計算され、
前記離散フーリエ変換ステップにおいて、3Lサンプルの相関値の前後にそれぞれ((M−3L)/2)個の0を挿入することによって、Mサンプルの信号に対して離散フーリエ変換を算出し、
前記自己相関雑音抑圧ステップにおいて、前記離散フーリエ変換ステップで算出された前記Mサンプルの信号に、前記自己相関雑音抑圧係数を乗算することで、Mサンプルの前記伝送路推定結果を計算する、
ことを特徴とする等化方法。 - 前記自己相関雑音抑圧係数は、前記自己相関行列から変換された巡回行列を用いて算出されることを特徴とする請求項20に記載の等化方法。
- 前記自己相関行列は、バンド行列であり、
前記バンド行列において、該バンド行列の対角上を含む予め決められた数の列の要素は0以外の値を取り得る要素である、
ことを特徴とする請求項12から21のいずれか1項に記載の等化方法。 - 送信すべき情報を含む有効データと既知の疑似ランダム雑音系列で構成される信号を伝送単位とする地上デジタル放送の受信装置であって、
アンテナで受信した信号をベースバンドのデジタル信号に変換する受信部と、
既知の疑似ランダム雑音系列を供給する既知信号供給部と、
前記受信部から出力される信号と前記既知信号供給部から出力される前記既知の疑似ランダム雑音系列との間の相関を示す相関系列を生成する相関算出部と、
前記相関系列を離散フーリエ変換して離散フーリエ変換結果を生成する離散フーリエ変換部と、
前記離散フーリエ変換結果に自己相関雑音抑圧係数を乗算することで伝送路推定結果を生成する自己相関雑音抑圧部と、
前記伝送路推定結果を用いて前記受信部から出力される信号の歪を補正する歪補正部と、
を有し、
前記自己相関雑音抑圧係数は、前記既知信号供給部から出力される前記既知の疑似ランダム雑音系列のM行M列(Mは正の整数)の対称行列である自己相関行列のM列の要素の内の、中央の予め決められた数の列の要素以外の要素を0とすることによって変換された行列を用いて算出された係数である、
ことを特徴とする受信装置。
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