JP6292675B2 - 携帯無線システム - Google Patents

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本発明は、携帯無線システムに関するものであり、より詳しくは、送話機能を備えた親機と、受話機能を備えた子機とからなり、利用者のための案内放送を行うための携帯無線システムに関する。
観光案内や観劇解説のガイド用機器として、無線ガイドシステムがある。このシステムでは、送話機能を備えた親機と、受話機能を備えた子機とからなる携帯無線システムが用いられ、観光案内を例にとると、観光案内人等の解説者が親機に備え付けられたマイクに向かって話しかけた内容が、子機に備え付けられた耳掛け式イヤホン等の受話装置を通して観光客に届けられる仕組みとなっている。こうした無線ガイドシステムでは、約50〜60mの広いエリアをカバーでき、複数の通信路を切り替えて運用することが可能である。
こうした携帯無線システムの運用において、日本国内では、特定小電力ラジオマイク用として割り当てられた806.50〜809.75MHzの周波数帯を用いることができる。そして、互いの通信の混信を避けるために、この周波数帯を16チャンネルの通信路に分割して用いる運用がなされている。この周波数帯を用いる無線機器は、送信出力が所定の範囲内であるという技術基準適合証明(いわゆる「技適」)を受けることにより特定小電力無線局として扱われ、免許を持たない利用者でもこれを用いて無線通信を行うことが可能である。
ところで、上記のように予め割り当てられた周波数帯を複数のチャンネルに分割して用いる運用がなされている場合、当然のことながら、送話側である親機に設定されたチャンネルと、受話側である子機に設定されたチャンネルとが一致していなければ送受話を行うことができない。その一方で、親機と子機との間でいちいちチャンネル設定を一致させる操作は、一見単純ではあるが、子機の数が多くなるとかなり煩雑なものになる。特定小電力ラジオマイク機器に関するものではないが、例えば特許文献1には、電源ONにした時に、通信のために用いる周波数に関する情報を送信機側から受信機側へ微弱電波により送信し、その後、その周波数にて無線通信を行うことを特徴とする模型用無線操縦システムが提案されている。しかし、このシステムでは、こうした通信条件の整合が電源ONにした時に一度だけ行われるものであり、任意のタイミングでそうした整合がなされるものではない。
特開2005−218552号公報
上記のように、日本国内では、特定の周波数帯を用い、かつ所定の送信出力以下である機器については、技適を受けることにより、免許を持たない利用者がそれを用いて無線通信を行うことが可能である。この「特定の周波数帯」は各国において異なっており、日本国内において特定小電力ラジオマイク用として割り当てられた806.50〜809.75MHz帯を用いる機器を海外においてそのまま用いると、違法となる場合がある。したがって、上記の無線ガイドシステムを海外に輸出しようとする場合、用いる周波数帯を各国の基準に適合させた製品を、輸出しようとする国の数だけ用意しなければならず、それを製造するメーカーや輸出業者では多くの在庫を抱えなくてはならなくなる。
また、観光名所等にて複数の観光案内業者が上記のような無線ガイドシステムを用いる場合、予め設定しておいたチャンネルが既に別の業者に使われてしまっていることもあり、そのときには、全ての子機のチャンネルを別のチャンネルに設定し直さなければならない。そのような操作を不慣れな観光客に求めるのは無理があるし、だからといって観光客に配布した子機を回収して設定し直すのも時間の無駄である。どのチャンネルが空いているのかが予めわかっていればこのようなことも無いが、それは現場に出てみないとわからない面もあり、特に多くの観光客の集まる場所では上記のような問題は避けて通れないものになっている。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、各国における通信条件に柔軟に対応することが可能であり、かつ、現場において親機と子機との間の通信条件の整合を容易に行うことのできる携帯無線システムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、送話又は受話を行う本通信モードと、親機及び子機の間で送話及び受話を行うための条件を無線通信により整合させる初期設定モードとをそれぞれ備え、これら二つのモードでは通信に用いる周波数帯が互いに異なり、親機や子機において予め定められた操作を行うことにより、いつでも本通信モードから初期設定モードへと移行できるようにすることで上記の課題を全て解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、送話機能を備えた親機と、受話機能を備えた子機とからなり、利用者のための案内放送を行うための携帯無線システムであって、上記親機及び子機が、送話又は受話を行う本通信モードと、上記親機及び子機の間で送話及び受話を行うための条件を整合させる初期設定モードとをそれぞれ備え、これら二つのモードでは通信に用いる周波数が互いに異なり、本通信モードにある上記親機において予め定められた操作を行うことにより、上記親機が、第一の周波数にて電文を送信することのできる上記初期設定モードへ移行して、送話に用いる第二の周波数の情報を含んだ初期設定電文を一定時間、又は上記操作を継続する期間にわたって繰り返し送出し、その後上記第二の周波数で送話を行う本通信モードへと移行し、本通信モードにある上記子機において予め定められた操作を行うことにより、上記子機が、上記第一の周波数にて電文を受信することのできる上記初期設定モードに移行して、その際に上記親機から受信した上記初期設定電文に基づいて受話のための通信条件を設定し、その後上記第二の周波数で受話を行う本通信モードへと移行することを特徴とした音声通信用の携帯無線システムである。
上記親機及び子機において上記初期設定モードへ移行するための操作が、スイッチ操作であることが好ましい。
上記第一の周波数における電文の送受信が、微弱電波により行われる、又は特定小電力無線局用として認められた周波数で行われることが好ましい。
上記子機が、上記初期設定モード又は上記本通信モードのいずれにあるのかを表示するためのインジケーターを備えることが好ましい。
本発明によれば、各国における通信条件に柔軟に対応することが可能であり、かつ、現場において親機と子機との間の通信条件の整合を容易に行うことのできる携帯無線システムが提供される。
図1は、本発明の一実施形態の親機における状態遷移を示す簡略図である。 図2は、本発明の一実施形態の親機における状態遷移図である。 図3は、本発明の一実施形態の子機における状態遷移を示す簡略図である。 図4は、本発明の一実施形態の子機における状態遷移図である。
以下、本発明の携帯無線システムの一実施形態について、親機、子機の順でそれぞれ説明する。
[親機]
本実施形態における親機は、利用者のための案内放送を行うための携帯無線システムにおいて、案内者の音声をマイクで拾い、それをデジタル変換して子機に送信する送話機能を備える。この親機は、送話を行う本通信モードと、親機及び子機の間で送話及び受話を行うための条件を整合させる初期設定モードとをそれぞれ備える。これら二つのモードでは通信に用いる周波数が互いに異なり、本通信モードにある親機において予め定められた操作を行うことにより、この親機が、第一の周波数にて電文を送信することのできる初期設定モードへ移行して、送話に用いる第二の周波数の情報を含んだ初期設定電文を一定時間にわたって繰り返し送出し、その後上記第二の周波数で送話を行う本通信モードへと移行する。以下、図面を参照しながら、本実施形態における親機を説明する。図1は、本発明の一実施形態の親機における状態遷移を示す簡略図である。図2は、本発明の一実施形態の親機における状態遷移図である。
まずは、図1を参照しながら、本実施形態の親機について説明する。なお、この親機における音声回路や高周波回路等は周知のものであるので、その説明を省略する。本実施形態における親機は、送話を行う本通信モードと、親機及び子機の間で送話及び受話を行うための条件を整合させる初期設定モードとをそれぞれ備える。既に述べたように、この種の無線通信で認められる周波数帯は国によって異なるし、それぞれの国内においても、運用に際しては許可された周波数帯を複数のチャンネルに分割して通信が行われる。そのため、実際の音声通信を行うに際して、親機と子機との間で用いる周波数を予め整合させておかなければならない。親機と子機との間で所定の周波数で通信をさせてこの整合を行うのが上記初期設定モードであり、実際に送受話を行うのが上記本通信モードである。
親機における本通信モードは、送話を行うためのモードであり、待機状態と動作状態との二つの状態を備える。親機は、押しボタンからなる電源スイッチと、同じく押しボタンからなるファンクションキーとを備える。そして、本通信モードにおいてファンクションキーを2秒間押下すると、初期設定モードへと移行する。また、電源オフである停止状態において電源スイッチを50ミリ秒〜2秒間押下すると電源オンとなって本通信モードの待機状態へ移行し、本通信モード又は初期設定モードにおいて電源スイッチを2秒間押下すると停止状態となる。
待機状態は、バッテリーの消費を抑えるために、高周波回路をオフにし、音声回路を間欠的にオンにして、マイクからの音声入力の有無のみを間欠的に調べるモードである。動作状態は、高周波回路及び音声回路をオンにして、マイクからの音声入力をデジタル変換して送信するモードである。本実施形態における親機は、待機状態において音声入力を検知すると動作状態になり、動作状態において一定時間(30秒間)無音状態であることを検知すると待機状態になり、待機状態において長時間(2時間)無音状態であることを検知すると停止状態となる。
初期設定モードは、本通信モードにおいてファンクションキーを2秒間押下することにより移行するモードであり、予め定められた第一の周波数において、送話に用いる第二の周波数の情報を含んだ初期設定電文を30秒間繰り返し送出する。その後、本通信モードへ移行する。
停止状態において、電源スイッチ及びファンクションキーを同時に3秒間押下すると、設定状態へ移行する。設定状態では、この携帯無線システムを用いる国についての情報や、その国に応じた周波数帯においてどのチャンネルを用いて通信を行うのかを設定できる。ここで設定された国情報やチャンネル情報をもとに、送話に用いる第二の周波数を決定し、その内容をメモリへ格納する。また、音声信号を送出する際に識別番号を付加して同じ識別番号となる親機と子機の間のみで通信できるようにすることで、一つのチャンネルをさらに分割して用いることもできるが、そのような場合には、そうした識別番号もここで設定してメモリに格納すればよい。設定状態において電源スイッチを2秒間押下すると、停止状態へと移行する。
次に、図2を参照しながら各状態を詳しく説明する。停止状態は、電源がオフの状態であり、全ての回路が停止している。停止状態で電源スイッチを50ミリ秒〜2秒間押下すると、本通信モードにおける待機状態になる。電源スイッチを50ミリ秒未満の時間だけ押下しても状態は変化しない。不用意にスイッチに触れても動作が変化しないようにするためである。待機状態では、音声回路の電源をオンにして、音声入力の有無を調べる。このとき、電源インジケーターであるLED1を点灯する。音声が100ミリ秒間以上無ければ、音声回路の電源をオフにして、LED1を消灯する。そして、900ミリ秒間待ち、LED1を点灯させ、音声回路の電源をオンにして上記のように音声入力の有無を100ミリ秒間調べる。これを繰り返すことにより、音声回路が間欠的に作動し、LED1が点滅する。この状態では、1秒間に100ミリ秒間だけ動作するので、バッテリーの消費を抑えることができる。なお、待機状態では高周波回路はオフのままである。そして、この状態において音声入力が検知されると、動作状態になる。
動作状態では、音声回路及び高周波回路の電源をオンにしてLED1を点灯させる。そして、メモリに格納された第二の周波数についての情報を読み取り、それに従ってPLL回路を設定する。これにより、デジタル化された音声信号を第二の周波数で送信する。このときの出力は、例えば10mW程度である。音声入力を調べ、音声を検知すると、APO(Auto Power Off)タイマをリセットする。音声入力が30秒以上ないと待機状態になる。動作状態ではLED1が常時点灯となり、使用者に動作状態にあることを知らせる。
本通信モードでは、APOタイマを常に監視しており、音声入力の無い状態が2時間以上継続されると、APOタイマがタイムアップして停止状態に移行する。ただし、音声入力があれば上記のようにAPOタイマがリセットされるので、APOタイマがタイムアップして停止状態に移行するのは、音声入力のない場合だけになる。また、本通信モードにて、電源スイッチを2秒間押下しても停止状態に移行させることができる。なお、図示していないが、APOタイマは、休止状態にて電源スイッチを50ミリ秒〜2秒間押下して本通信モードの待機状態に移行した時にもリセットされる。
本通信モード(待機状態又は動作状態)において、ファンクションキーを2秒間押下することにより、初期設定モードへ移行する。初期設定モードでは、高周波回路をオンにして、PLL回路を予め決められた第一の周波数に設定するとともに、初期設定モードにあることを示すインジケーターであるLED2を点灯させる。そして、親機のメモリに格納された第二の周波数に関する情報や、国情報等、通信に必要な情報に加え、誤り検出のためのCRC情報を含んだ初期設定電文を作成し、これを30秒間にわたって第一の周波数で繰り返し送信する。このように繰り返し送信することにより、親機の周囲に存在する全ての子機に対して確実に初期設定情報を伝えることができる。
第一の周波数としては、例えば802.05MHzが用いられる。これは、親機と子機の両方について出荷時にプリセットされたものであり、日本国内であっても外国であっても同じ周波数が用いられる。そのため、親機から子機への初期設定電文の受け渡しを確実に行うことができる。この周波数は、日本国内では特定小電力無線局(特定小電力ラジオマイク)用として割り当てられた周波数帯に含まれ、日本国内では10mW程度の出力で送信を行うことができる。一方、外国では、この第一の周波数が日本でいう特定小電力無線局用に割り当てられた周波数では無い可能性があり、その場合には、免許の必要ない0.1mW程度の微弱電波で送信を行う。つまり、日本国内と外国とでは、第一の周波数(上記例では802.05MHz)を変えずに、出力だけ変化させて初期設定電文を送信する。これにより、上記のように親機と子機との両方に第一の周波数情報をプリセットしておくことができ、両者の間では初期設定モードにおいて特別な設定を行う(手入力で第一の周波数情報を入力する)ことなく、初期設定電文を送受信することが可能になる。なお、本通信モードにおいて音声通信に用いられる第二の周波数と、初期設定モードにおいて初期設定電文の送信に用いられる第一の周波数とは、互いに異なる周波数が選択される。
上記のように30秒間にわたって第一の周波数で初期設定情報を繰り返し送信した後、LED2を消灯させ、本通信モードの待機状態へと移行する。このように、LED2は、初期設定モードにあるときのみ点灯するので、初期設定モード又は本通信モードのいずれにあるのかを表示するためのインジケーターとして用いることができる。初期設定モードにて、電源スイッチを2秒間押下すると停止状態へ移行する。
停止状態において、ファンクションキー及び電源スイッチを3秒間押下することにより、設定状態へ移行する。設定状態では、高周波回路及び音声回路はオフのまま、国情報の設定や第二の周波数の設定等を行うことができる。ここで設定された各種の情報は、メモリに格納され、必要に応じて読み出される。例えば、本通信モードで用いられる第二の周波数に関する情報は、設定状態において設定されたものがメモリに格納され、上記のように、本通信モードの動作状態にてメモリから読み出されてPLL回路に設定される。設定状態にて電源スイッチを2秒間押下すると停止状態へと移行する。
[子機]
次に子機について説明する。本実施形態における子機は、利用者のための案内放送を行うための携帯無線システムにおいて、親機から送信された音声信号を音声回路にてアナログ変換してイヤホン等の再生装置で再生する受話機能を備える。この子機は、受話を行う本通信モードと、親機及び子機の間で送話及び受話を行うための条件を整合させる初期設定モードとをそれぞれ備える。これら二つのモードでは、通信に用いる周波数が互いに異なり、本通信モードにある子機において予め定められた操作を行うことにより、この子機が、第一の周波数にて電文を受信することのできる初期設定モードに移行して、その際に親機から受信した初期設定電文に基づいて受話のための通信条件を設定し、その後、ここで設定された第二の周波数で受話を行う本通信モードへと移行する。ここでいう第一の周波数及び第二の周波数は、親機の説明で述べた第一の周波数及び第二の周波数にそれぞれ対応する。以下、図面を参照しながら、本実施形態における子機を説明する。図3は、本発明の一実施形態の子機における状態遷移を示す簡略図である。図4は、本発明の一実施形態の子機における状態遷移図である。
まずは、図3を参照しながら、本実施形態の子機について説明する。なお、この子機における音声回路や高周波回路等は周知のものであるので、その説明を省略する。本実施形態における子機は、受話を行う本通信モードと、親機及び子機の間で送話及び受話を行うための条件を整合させる初期設定モードとをそれぞれ備える。初期設定モードについては、親機で説明したのと同様に、親機と子機との間で所定の周波数で通信をさせて本通信(送受話)における周波数を予め整合させるために設けられる。そして、このモードで整合された周波数にて送受話を行うのが上記本通信モードである。
子機における本通信モードは、受話を行うためのモードであり、待機状態と動作状態との二つの状態を備える。子機は、押しボタンからなる電源スイッチと、同じく押しボタンからなるファンクションキーとを備える。そして、本通信モードにおいてファンクションキーを2秒間押下すると、初期設定モードへと移行する。また、電源オフである停止状態において電源スイッチを50ミリ秒〜2秒間押下すると電源オンとなって本通信モードの待機状態へ移行し、本通信モード又は初期設定モードにおいて電源スイッチを2秒間押下すると停止状態となる。
待機状態は、バッテリーの消費を抑えるために、音声回路をオフにし、高周波回路を間欠的にオンにして、親機からのキャリアの有無のみを間欠的に調べるモードである。動作状態は、音声回路及び高周波回路をオンにして、親機から送信された音声信号をアナログ変換してイヤホン等の再生装置より音声を再生させるモードである。本実施形態における子機は、待機状態において親機からのキャリアを検知すると動作状態になり、動作状態において親機からのキャリアが無くなると待機状態になり、待機状態において長時間(2時間)キャリアの無い状態が継続されると停止状態となる。
初期設定モードは、本通信モードにおいてファンクションキーを2秒間押下することにより移行するモードであり、予め定められた第一の周波数において、親機からの初期設定電文の受信を待機する。既に述べたように、初期設定電文には、送受話に用いる第二の周波数の情報が含まれており、これの受信を完了した子機は、受信された第二の周波数情報をメモリに格納する。メモリに格納された第二の周波数情報は、上記本通信モードにてPLL回路へ設定され、その周波数でキャリア検知及び送受話が行われる。初期設定電文の受信を完了した後、又はその受信を完了しないまま30秒間が経過した後、本通信モードへ移行する。
次に、図4を参照しながら各状態を詳しく説明する。停止状態は、電源がオフの状態であり、全ての回路が停止している。停止状態で電源スイッチを50ミリ秒〜2秒間押下すると、本通信モードにおける待機状態になる。電源スイッチを50ミリ秒未満の時間だけ押下しても状態は変化しない。不用意にスイッチに触れても動作が変化しないようにするためである。待機状態では、高周波回路の電源をオンにしてから、メモリに格納された第二の周波数に関する情報を読み出し、読み出した第二の周波数をPLL回路にセットしてキャリアの有無を調べる。このとき、電源インジケーターであるLED1を点灯する。キャリアが100ミリ秒間以上無ければ、高周波回路の電源をオフにして、LED1を消灯する。そして、900ミリ秒間待ち、LED1を点灯させ、高周波回路の電源をオンにして上記のようにキャリアの有無を100ミリ秒間調べる。これを繰り返すことにより、高周波回路が間欠的に作動し、LED1が点滅する。この状態では、1秒間に100ミリ秒間だけ動作するので、バッテリーの消費を抑えることができる。なお、待機状態では音声回路はオフのままである。そして、この状態においてキャリアが検知されれば動作状態になる。
動作状態では、高周波回路及び音声回路の電源をオンにしてLED1を点灯させる。そして、PLL回路にセットされた第二の周波数にて音声情報を受信し、イヤホン等の再生装置から音声を出力する。APO(Auto Power Off)タイマをリセットして、キャリアを調べる。キャリアがあれば、これを繰り返す。動作状態では、LED1が常時点灯となり、使用者に動作状態であることを知らせる。
動作状態にてキャリアが無い状態が検出されれば、間欠タイマをリセットして、LEDを消灯し、音声回路をオフにし、待機状態になる。待機状態では、最初の100ミリ秒間は連続してキャリアを調べるが、その後は間欠的に調べる。これは、キャリアの瞬断により受信が中断することを防ぐためである。なお、動作状態から待機状態へ移行したときに100ミリ秒間連続してキャリアを調べることは、上記でリセットされた間欠タイマのカウントが100ミリ秒以上になるまでキャリアを調べることで実現できる。
本通信モードでは、APOタイマを常に監視しており、キャリアの無い状態が2時間以上継続されると、APOタイマがタイムアップして停止状態に移行する。ただし、キャリア入力があれば上記のようにAPOタイマがリセットされるので、APOタイマがタイムアップして停止状態に移行するのは、キャリアの無い場合だけになる。また、本通信モードにて、電源スイッチを2秒間押下しても停止状態に移行させることができる。なお、図示していないが、APOタイマは、休止状態にて電源スイッチを50ミリ秒〜2秒間押下して本通信モードの待機状態に移行した時にもリセットされる。
本通信モード(待機状態又は動作状態)において、ファンクションキーを2秒間押下することにより、初期設定モードへ移行する。初期設定モードでは、高周波回路をオンにして、予め決められた第一の周波数にPLL回路を設定するとともに、初期設定モードにあることを示すインジケーターであるLED2を点灯させる。これにより、第一の周波数にて親機からの初期設定電文を受信することができるようになる。親機から送信された初期設定電文には、第二の周波数に関する情報や、国情報等、通信に必要な情報に加え、誤り検出のためのCRC情報が含まれ、このCRC情報を用いて初期設定電文の受信の成否が判定される。受信が成功した場合、受信された第二の周波数情報をメモリに格納する。既に述べたように、メモリに格納された第二の周波数情報は、上記本通信モードにてPLL回路へ設定され、その周波数でキャリア検知及び送受話が行われる。受信に失敗した場合、再度、親機から送信された初期設定電文の受信を試みる。初期設定電文の受信を成功した後、又はその受信を成功できないまま30秒間が経過した後、LED2を消灯させ、本通信モードの待機状態へ移行する。このように、LED2は、初期設定モードにあるときのみ点灯するので、初期設定モード又は本通信モードのいずれにあるのかを表示するためのインジケーターとして用いることができる。初期設定モードにて、電源スイッチを2秒間押下すると停止状態へ移行する。
親機の説明で述べたように、第一の周波数としては、例えば802.05MHzが用いられる。この周波数は、親機に設定された第一の周波数と同じである。これにより、親機と子機の間では初期設定モードにおいて特別な設定を行う(手入力で第一の周波数情報を入力する)ことなく、初期設定電文を送受信することが可能になる。なお、本通信モードにおいて音声通信に用いられる第二の周波数と、初期設定モードにおいて初期設定電文の送信に用いられる第一の周波数とは、互いに異なる周波数が選択される。
以上のように、本実施形態における親機と子機は、電源が投入された状態でファンクションキーを2秒間押下する、すなわち、予め定められた操作を行うことにより、第一の周波数にて、親機は初期設定電文を送信し、子機は初期設定電文を受信する。したがって、親機と子機とで同じタイミングでファンクションキーを押下すれば、互いに近い位置にある親機と子機との間で通信条件が整合されることになる。これにより、他の利用者との間で混信を起こすこと無く、かつ複雑な操作を行うこと無く、任意のタイミングで観光案内人と観光客との間で通信条件を整合して無線ガイドシステムを利用することができるようになる。つまり、例えば運用の途中で急に他の利用者との混信が予想されるような事態に至ったとき等にも、即座に別のチャンネル(周波数)を親機及び子機の両方に設定して混信を避けることができる。また、外国においては、第一の周波数を用いた親機から子機への初期設定電文の受け渡しを免許の不要な微弱電波で行い、その国で許可された周波数帯にて第二の周波数を設定して送受話に用いることができるので、各国における通信条件に柔軟に対応することが可能である。
以上、本発明の携帯無線システムの一実施形態について説明を行ったが、本発明は以上の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更を加えて実施することができる。
例えば、上記の実施形態では、本通信モードにて予め定められた操作(ファンクションキー押下)を行ってから一定時間(30秒間)初期設定モードに移行して初期設定電文を送受信することになっていたが、予め決められた定められた操作を行っている間だけ初期設定モードに移行して初期設定電文を送受信することとしてもよい。この場合、全ての子機が初期設定電文の受信に成功するまで親機は初期設定電文を送信し続けるので、子機における通信条件の整合がより確実に行えることになる。
また、上記の実施形態では、初期設定モードに移行するための操作が押しボタンの押下だったが、これは予め定められた操作であれば何でもよく、例えばスライドスイッチの操作等であってもよい。
また、上記の実施形態では、例えば初期設定モードへの移行のためのファンクションキー押下時間(2秒間)等、各種操作を行うためにその操作を継続する時間がそれぞれ定められていたが、この継続時間は任意に設定されるものであってもよい。これらの設定は、例えば、親機における設定状態で設定され、初期設定電文によりその設定が子機に伝達されるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、第一の周波数として802.05MHzを用いたが、例えば807.05MHz等のように他の周波数を用いてもよく、出荷後に任意の周波数を設定できるようにしてもよい。なお、第一の周波数は、日本における特定小電力無線局用として定められた周波数でなくてもよい。この場合、第一の周波数で初期設定電文を送信するにあたり、免許の不要な微弱電波を用いる必要があるが、特定小電力無線局用として定められた周波数帯の全てを第二の周波数として用いることができる。なお、この場合、第一の周波数での通信は微弱電波によるものになるが、第二の周波数帯での通信は通常レベルの出力で行うことができる。
また、上記の実施形態では、LED1を本通信モードにおける送受信表示として用い、LED2を初期設定モードであることの表示として用いたが、これに加えて、電源オンであることを表示するLED3を用いてもよい。この場合、例えば、LED2として緑色LEDを用い、かつLED3として赤色LEDを用いて、これらのLEDを1つのパッケージとして含む2素子LED構成とすることにより、そのLED表示を電源オン時に赤色、初期設定モード時に緑色とすることができ、省スペースでありながら情報の視認性を向上させることが可能になる。
また、上記の実施形態では、送受話のための通信(すなわち本通信モードにおける通信)がデジタル信号で行われていたが、これをアナログ信号で行ってもよい。

Claims (4)

  1. 送話機能を備えた親機と、受話機能を備えた子機とからなり、利用者のための案内放送を行うための携帯無線システムであって、
    前記親機及び子機が、送話又は受話を行う本通信モードと、前記親機及び子機の間で送話及び受話を行うための条件を整合させる初期設定モードとをそれぞれ備え、これら二つのモードでは通信に用いる周波数が互いに異なり、
    本通信モードにある前記親機において予め定められた操作を行うことにより、前記親機が、第一の周波数にて電文を送信することのできる前記初期設定モードへ移行して、送話に用いる第二の周波数の情報を含んだ初期設定電文を一定時間、又は前記操作を継続する期間にわたって繰り返し送出し、その後前記第二の周波数で送話を行う本通信モードへと移行し、
    本通信モードにある前記子機において予め定められた操作を行うことにより、前記子機が、前記第一の周波数にて電文を受信することのできる前記初期設定モードに移行して、その際に前記親機から受信した前記初期設定電文に基づいて受話のための通信条件を設定し、その後前記第二の周波数で受話を行う本通信モードへと移行することを特徴とした音声通信用の携帯無線システム。
  2. 前記親機及び子機において前記初期設定モードへ移行するための操作が、スイッチ操作である、請求項1記載の音声通信用の携帯無線システム。
  3. 前記第一の周波数における電文の送受信が、微弱電波により行われる、又は特定小電力無線局用として認められた周波数で行われる、請求項1又は2記載の音声通信用の携帯無線システム。
  4. 前記子機が、前記初期設定モード又は前記本通信モードのいずれにあるのかを表示するためのインジケーターを備えた、請求項1〜3のいずれか1項記載の音声通信用の携帯無線システム。
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