JP6292611B2 - ポリプロピレン不織布の形状記憶方法 - Google Patents

ポリプロピレン不織布の形状記憶方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリプロピレン不織布の形状記憶方法に関する。
従来からポリプロピレン不織布は様々な場所で利用されている。例えば使い捨てマスクや紙おむつの基材として、更には各種フィルター、衣類カバーや布団カバー等として広く利用されている。
特表2010−521226号公報
しかしながら、ポリプロピレン不織布自体を特定の形状(立体形状)に形状記憶させることができなかったため、用途が限られていたという側面があった。
こういった問題を解消するため、繊維の一部に、例えば形状記憶合金を編み込んでその形状記憶合金を利用して間接的に形状(立体形状)を記憶させようという技術は既に存在している(特許文献1を参照)。しかしこの技術では、性質の異なる繊維(ここでは形状記憶合金製の繊維)が不可避的に混入するため、生地の風合いが損なわれてしまう。また形状記憶されるのは混入されている形状記憶合金部分に過ぎないので、形状記憶の程度(強さ)にも問題があった。形状記憶の程度を上げるには形状記憶合金の配合を増やす必要があり、そうすると本来の生地自体の特性が失われるといった矛盾を生じる。更に、形状記憶合金製の繊維を編み込む必要があるので、単位面積あたりの重量が増加すると共にコストも飛躍的に増加する。
そこで本発明は、形状記憶合金繊維等の形状記憶要素を別途必要とすることなく、ポリプロピレン不織布自体に明確に立体的形状を記憶させることをその課題とするものである。
上記課題を解決するべく、本発明は、ポリプロピレン不織布に形状を記憶させる方法であって、前記ポリプロピレン不織布の少なくとも一部に対して面方向から型を押し当てる押圧工程と、前記型で押圧された押圧部を記憶させたい形状に保持した状態で当該押圧後のポリプロピレン不織布をポリプロピレンのガラス転移点(Tg)以上融点(Tm)未満の温度で加熱処理する工程と、を経ることを特徴とする。また同様に、ポリプロピレン不織布に形状を記憶させる方法であって、前記ポリプロピレン不織布の少なくとも一部に対して型を押し当てる工程と、前記型で押圧された押圧部を記憶させたい形状に近似した形状に保持した状態で当該押圧後のポリプロピレン不織布をポリプロピレンのガラス転移点(Tg)以上融点(Tm)未満の温度で加熱処理する工程と、を経ることを特徴とする。
このような工程を経ることによって、ポリプロピレン不織布に、明確に、所望の立体的形状を記憶させることが可能となった。形状記憶される明確な原理は未だ明らかではないものの、ポリプロピレン不織布に対して面方向から型で押圧することによって、この押圧部分に部分的な配向が起こり、この配向状態が加熱処理によって適度に固定されているのではないかと推測される。特に、本願発明による方法で形状記憶を行った場合は、この押圧部分の柔らかな風合いは失われず、もともとのポリプロピレン不織布の柔軟性を維持しつつ形状記憶だけが発揮される点に最大の特徴がある。
また、前記型自体が所定の温度に維持されていることによって、前記押圧工程と前記加熱処理工程が同時に行われるようにしてもよい。
このようにすれば短時間での処理を実現することができる。
更にこのとき、型が、部位毎に異なる温度となるように維持管理してもよい。
このようにすれば、形状記憶の程度(強さ)を部位毎に変化させることが可能となる。
本発明を適用することで、形状記憶合金繊維等の形状記憶要素を別途必要とすることなく、ポリプロピレン不織布自体に明確に立体的形状を記憶させることができる。
本発明を構成する押圧工程の一例を示した図であって、(a)は形状記憶処理を行う前のポリプロピレン不織布の平面図、(b)は上型と下型の間にポリプロピレン不織布が位置している状態を示した概略図、(c)は型閉めされた状態を示した概略図である。 本発明を構成する加熱処理工程の一例を示した図であって、(a)は押圧工程を経た後のポリプロピレン不織布の概略断面図、(b)はポリプロピレン不織布を形状記憶させたい所望の形状に折り曲げた状態図、(c)はポリプロピレン不織布の形状記憶処理が完了した後の斜視図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例について説明を加える。なお、図面理解容易の為、各部の大きさや寸法を誇張して表現している部分があり、実際の製品等と必ずしも一致しない部分があることを付記しておく。また各図面は符号の向きに見るものとし、当該向きを基本に上下左右、手前、奥と表現する。
形状記憶しようとするポリプロピレン不織布10は、例えば、ニードルパンチ製法、サーマルボンド製法、ケミカルボンド製法等々、種々の製造方法により製造したものが対象となる。
図1に示す通り、まず形状記憶させようとするポリプロピレン不織布10を、型(上型100及び下型200)の間に配置し、所定の圧力を加えて押圧する(押圧工程)。
上型には線状の刃102、104が2本設置されており、一方、下型200にも線状の刃202が1本設置されている。よって、この押圧工程によって、ポリプロピレン不織布10の一部がこれら刃102、104、202によって部分的に押圧される。この押圧された部分が押圧部10a、10b、10cとなる(図2(a)参照)。なお、押圧する力(押圧力)は、形状記憶しようとするポリプロピレン不織布10の目付や種類、刃の厚み、形状記憶の程度(強さ)によって変化させる。
次に、押圧工程を経たポリプロピレン不織布10を押圧部10a、10b、10cに沿って折り畳んだ状態に固定する。この固定方法は特に限定されない。この時、折り曲げる方向は特に限定されないが、押圧工程によって凹んだ側(刃102,104,202が当接した側)が谷折りとなるように折り込むのが望ましい。
次に、この折り畳んだ状態のポリプロピレン不織布10を、ポリプロピレンのガラス転移点(Tg)以上融点(Tm)未満の温度で加熱する(加熱処理)。加熱方法は特に限定されない。また、加熱時間はポリプロピレン不織布10の目付や種類、刃の厚み、形状記憶の程度(強さ)によって変化させる。
この2つの工程を経ることによって、ポリプロピレン不織布10には、明確な折り目が形状記憶される。押圧工程のみ、加熱処理工程のみではこのような形状記憶の状態は発揮されず、両工程を経ることによって初めて、明確な形状記憶が施される。この完成品は、例えば手で引っ張って広げるような行為を行っても、手を離して自由状態となると、形状記憶されていることによって蛇腹の形(ここでは蛇腹の形としているがこれに限られない。)が復元される。更にこの形状記憶された折り目は、ポリプロピレン不織布本来の柔らかな風合いは失われておらず(具体的には折り目部分(押圧部分)が硬化しておらず)、もともとの柔軟性を維持しつつ形状記憶の状態だけが発揮される。
なお、加熱処理を行う工程においては、押圧後のポリプロピレン不織布10を、記憶させたい形状に保持した状態、若しくは、記憶させたい形状に近似した形状に保持した状態で実行する。この「記憶させたい形状」とは、形状記憶処理後に自由状態で保持される形状そのもののことである。一方、「記憶させたい形状に近似した形状」とは、形状記憶処理後に自由状態で保持される形状とは異なるものの、処理後のポリプロピレン不織布を自由状態とすると戻りが生じて記憶させたい形状となる形状のことである。前述した図示例でいえば、図2(c)に示した形状が「記憶させたい形状」とするならば、図2(b)に示した形状が「記憶させたい形状に近似した形状」となる。
なお、上記では上型100と下型200で同時に上下から押圧していたが、片方からずつ順に押圧することも可能である。
また、上記では、形状記憶が折り目線として発揮されているがこれに限定されない。例えば上下型の表面が曲面に形成されており、この型の曲面形状で押圧し、当該曲面形状に沿うように形状記憶させることも可能である。
また、上下型100、200に備わる刃102,104、202自体を所定の温度に管理することによって、押圧すると同時に加熱処理を行うことも可能である。このようにすれば短時間での処理を実現することができる。
また、型(刃)の部位によって維持管理する温度を変化させてもよい。これにより形状記憶の程度(強さ)を部分的に変化させる事ができる。
なお、上記では形状記憶された一枚の布生地が完成品となっているが、これに限らず、このようにして形状記憶した布生地を複数縫製等により繋ぎ合わせ、一つの大きな完成品とすることも可能である。
10・・・ポリプロピレン不織布
10a、10b、10c・・・押圧部
100・・・上型
102、104・・・刃
200・・・下型
202・・・刃

Claims (2)

  1. ポリプロピレン不織布に形状を記憶させる方法であって、
    前記ポリプロピレン不織布の少なくとも一部に対して面方向から型を押し当てる押圧工程と、
    前記型で押圧された押圧部を記憶させたい形状に保持した状態で当該押圧後のポリプロピレン不織布をポリプロピレンのガラス転移点(Tg)以上融点(Tm)未満の温度で加熱処理する工程と、を有し、
    前記型自体が所定の温度に維持されていることによって、前記押圧工程と前記加熱処理工程が同時に行われ、
    更に、前記型が、部位毎に異なる温度となるように維持管理されている
    ことを特徴とするポリプロピレン不織布の形状記憶方法。
  2. ポリプロピレン不織布に形状を記憶させる方法であって、
    前記ポリプロピレン不織布の少なくとも一部に対して型を押し当てる工程と、
    前記型で押圧された押圧部を記憶させたい形状に近似した形状に保持した状態で当該押圧後のポリプロピレン不織布をポリプロピレンのガラス転移点(Tg)以上融点(Tm)未満の温度で加熱処理する工程と、を有し、
    前記型自体が所定の温度に維持されていることによって、前記押圧工程と前記加熱処理工程が同時に行われ、
    更に、前記型が、部位毎に異なる温度となるように維持管理されている
    ことを特徴とするポリプロピレン不織布の形状記憶方法。
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