実施形態に係る発明は、照射対象に光を照射する照明負荷と;前記照射対象における照明環境設定値である第1情報を入力する入力部と;前記第1情報に基づいて、前記照射対象に関して実現可能な照明環境実現値である第2情報を求めるとともに、前記第2情報を実現するための前記照明負荷に関する照明負荷情報である第3情報とを求める制御部と;前記第2情報及び前記第3情報を表示する表示部と;を具備したことを特徴とする照明システムである。
この照明システムによれば、照明空間を効率的に作り出すことができる。
また、前記入力部は前記第2情報を変更することが可能であり、前記入力部によって前記第2情報を変更すると、前記制御部は、新たに前記第3情報を求めることを特徴とする照明システムである。
この照明システムによれば、第2情報の変更に基づいて、第3情報が変更されるので、照明空間を効率的に作り出すことができる。
また、前記第1情報は、前記照射対象において複数の照明環境設定値を含み、前記制御部は、前記複数の照明環境設定値のうちのいずれかを優先させる設定が可能であって、前記制御部は、前記優先度に基づいて、前記第2情報及び前記第3情報を求めることを特徴とする照明システムである。
この照明システムによれば、照射対象における照明環境設定値の優先度に基づいて、第2情報及び第3情報を求めることができるので、照明空間を効率的に作り出すことができる。
また、前記入力部は、複数の照射対象を選択することが可能であり、前記制御部は、前記複数の照射対象のうちのいずれかを優先させる設定が可能であって、前記制御部は、前記優先度に基づいて実現可能な第2情報及び第3情報を各照射対象毎に求め、これら第2情報及び第3情報を各々表示部に表示することを特徴とする照明システムである。
この照明システムによれば、照射対象の優先度に基づいて第2情報及び第3情報を求めることができるので、照明空間を効率的に作り出すことができる。
また、前記表示部は、前記第3情報を有する表示体を表示することを特徴とする照明システムである。
この照明システムによれば、第3情報を有する表示体が表示部に表示されるので、照明負荷の状態に応じて必要な情報を正確に把握することができる。これにより、照明空間を効率的に作り出すことができる。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(本実施形態)
図1は、本実施形態に係る照明システムを示す模式図である。
図2は、本実施形態に係る照明システムにおいて、照明負荷による照射対象への照射を示す図である。
図1において、照明システム100のブロック図が示されている。図2において、照明負荷30が照射している状態が示されている。
図1に表すように、照明システム100は、調光装置10と、制御装置20と、照明負荷30a、30b、30c(以下、照明負荷30a、30b、30cを総称して照明負荷30と呼ぶ場合がある。)と、を備える。調光装置10は、制御装置20と有線又は無線で電気的に接続されている。制御装置20は、照明負荷30と有線又は無線で電気的に接続されている。例えば、本実施形態の照明システム100は、ホール又は劇場等の屋内照明に使用される。本実施形態の照明システム100を家庭用の照明に用いても良い。
調光装置10は、例えば、調光操作卓である。調光装置10は、入力部11と、表示部12と、制御部13と、送信部14と、を備える。例えば、調光装置10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)及びメモリ等を備える。
調光装置10は、照明負荷30の光属性を調整する。光属性は、照度(明るさ)及び光色を含む。また、照明負荷30の光を調整することで照明負荷30の照度及び光色が調整される。照明負荷30の光を調整することで照明負荷30の調光が行われる。照明負荷30の照射方向が調光装置10によって調整されても良い。
入力部11は、例えば、キーボード及びマウス等である。また、入力部11には、各種のフェーダおよびスイッチが備えられても良い。入力部11は、表示部12と一体化され、例えば、液晶ディスプレイの画面上のタッチパネルでも良い。移動通信機器によって入力部11への入力が行われても良い。
使用者は、入力部11を介して照射対象ににおける照明環境設定値(第1情報)を入力する。照射対象は、被照射面や被照射空間である。照明環境設定値は、例えば、照明空間に対する照射対象の位置、照射対象の照度、照射対象の色温度、及び、照射対象の光色である。例えば、照射対象の照度は、ルクス単位で数値化されて表される。照射対象の色温度は、ケルビン単位で数値化されて表される。照射対象の光色は、単色、又は、RGB等の3原色等によって表される。照明環境設定値は、照射対象の演色性を含んでも良い。
また、使用者は、入力部11を介して、照明空間に関する情報(例えば、照明空間の模式図等)を入力しても良い。使用者が入力部11に入力した情報は、制御部13に送られる。
表示部12は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイである。表示部12は、制御部13によって算出された制御情報(第2情報及び第3情報)を表示する。表示部12による情報の表示例は、後に詳細に説明する。
制御部13は、入力部11に入力された情報に基づいて、照射対象に関して実現可能な照明環境実現値(第2情報)を算出する。照明環境実現値は、例えば、照明空間に対する照射対象の位置、照射対象の照度、照射対象の色温度、及び、照射対象の光色である。
また、制御部13は、入力部11に入力された情報に基づいて、照明環境実現値を実現するための照明負荷30に関する照明負荷情報(第3情報)を求める。例えば、制御部13は、入力部11に入力された情報に基づいて、照射対象を照射するために使用する照明負荷30の数を算出する。また、制御部13は、入力部11に入力された情報に基づいて、使用する照明負荷30の各々についての照度、光色、及び照射方向等に関する数値を算出する。例えば、算出された数値は、照明負荷30の調光出力レベルである調光率(%)として表される。
つまり、制御部13は、入力部11に入力された情報に基づいて、照射条件として、照明環境実現値及び照明負荷情報を含む制御情報を算出する。
例えば、制御部13は、入力部11に入力された情報と、照射対象の照度及び照明負荷30の出力の関係についてのデータと、を比較して制御情報を算出する。照射対象の照度及び照明負荷30の出力の関係についてのデータは、照明空間に対する照射対象の位置、及び、照明負荷30の仕様等に基づいて得ることができる。このようなデータは、テーブルとして予め設定されており、メモリに格納されている。制御部13は、入力部11に入力された情報と、照明負荷30の各々の照度分布図と、を用いて制御情報を算出しても良い。制御部13によって算出された制御情報は、送信部14に送られる。
送信部14は、制御部13から送られた制御情報に基づいて制御信号を生成し、制御装置20に制御信号を送信する。制御信号は、例えば、DMX(Digital Multiplex)信号等である。例えば、使用者が表示部12に表示された制御情報を確認後、送信部14は、制御部13から送られた制御情報に基づいて制御信号を生成することができる。
制御装置20は、例えば、調光制御盤である。制御装置20は、調光装置10から送信された制御信号に基づいて、照明負荷30に供給する調光信号を生成する。調光信号は、照明負荷30a、30b、30cの調光率に応じて定められたデューティ比の異なるPWM(Pulse Width Modulation)信号である。制御装置20から照明負荷30に調光信号を送信することで照明負荷30の光属性が調整される。また、制御装置20は、調光装置10から送信された制御信号に基づいて、照明負荷30の照射方向を制御する方向制御信号を生成して照明負荷30に送信しても良い。
制御装置20には、調光装置10から送信された制御信号に基づいて照明負荷30に電力を供給する電源部が設けられても良い。このような場合、電源部は、照明負荷30a、30b、30cを点灯させる電力を有し、制御信号に応じて変調した電力を照明負荷30a、30b、30cに供給して制御を行う。また、制御信号は、調光装置10から照明負荷30に直接送信されても良い。
照明負荷30は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の照明器具である。制御装置20から送られた調光信号によって照明負荷30の光属性が調整される。照明負荷30の数は任意であり、照明空間や照射対象に基づいて決定することができる。照明負荷30の数は、1つ又は2つでも良く、4つ以上でも良い。
制御装置20から送られた調光信号によって照明負荷30の光属性が調整された後、照明負荷30は、照射空間内の照射対象を照射する。例えば、図2に表すように、照明空間40内の照射対象40Rは、照明負荷30bからの光Lによって照射されている。
以下、表示部12による情報の表示例を説明する。
図3は、本実施形態に係る照明システムの一部を示す模式図である。
図4は、本実施形態に係る照明システムの一部の別の例を示す模式図である。
図5は、本実施形態に係る照明システムの一部の別の例を示す模式図である。
図6は、本実施形態に係る照明システムの一部の別の例を示す模式図である。
図3〜図6において、制御部13からの制御情報が表示部12に表示されている。例えば、使用者が入力部11の入力操作を実行することで、図3〜図6に表されるような、領域12R1及び領域12R2を有する画面が表示部12に表示される。
図3に表すように、領域12R1は、実際の照明空間40に対応して表示される照明空間40aと、実際の照射対象40Rに対応して表示される照射対象40R1と、を有する領域である。照明空間40a及び照射対象40R1は、実際の照明空間40及び照射対象40Rをそれぞれ縮小させて表示部12に表示されている。
照射対象40R1には、制御部13からの制御情報に基づいて実際に照射された場合の状態(照射イメージ)が表示される。このような照明空間40a及び照射対象40R1を領域12R1に表示させることで、使用者は、実際の照明空間40及び照射対象40Rを視覚的に把握することができる。
また、領域12R1は、照射対象40Rの照度が表示される領域12aと、照射対象40Rの色温度が表示される領域12bと、を有する領域である。例えば、領域12aには、照度値(lx)が表示される。領域12bには、色温度(K)が表示される。図3において、700lxが領域12aに表示され、3000Kが領域12bに表示されている。このような領域12a及び領域12bが領域12R1に含まれることで、使用者は、照射対象40Rの照度及び色温度を容易に把握することができる。
なお、領域12R1に表示される情報は、第2情報に相当する。
領域12R2には、表示体50が表示されている。表示体50は、文字、記号及び図形等の少なくとも1つを用いて処理内容や対象を簡略的に表示するものである。表示体50は、例えば、アイコンである。表示体50の大きさは、入力部11の入力操作によって変化する。例えば、表示体50の大きさは、画面上の表示体50をクリックすることで拡大変化又は縮小変化する。図3において、表示体50は、照明負荷30を区別するための番号が表される部分(表示体50の上側部分)と、照明負荷30の調光率(%)が表される部分(表示体50の下側部分)と、を有する。照明負荷30を区別するための番号は、チャンネルでも良い。
また、3つの表示体50において、照明負荷30を区別するための番号が表される上側部分に、1、2、3が表示され、照明負荷30の調光率(%)が表される下側部分に、0、50、0が表示されている。照明負荷30a、30b、30cは、番号1、2、3にそれぞれ対応する。また、照明負荷30a、30b、30cは、調光率0%、50%、0%をそれぞれ有する。このような表示体50が領域12R2に表示されることで、使用者は、照明負荷30及びその調光率を容易に把握することができる。
なお、領域12R2に表示される情報は、第3情報に相当する。
照明負荷30を区別するための番号、及び、照明負荷30の調光率(%)は、表示体50の表示内容の一例である。表示体50の表示内容の具体例は、後に詳細に説明する。
図3において、700lxの照度と、3000Kの色温度と、を有する照射対象40Rを形成するためには、50%の調光率を用いた照明負荷30bからの光Lが、照射対象40Rに照射される。つまり、制御部13は、入力部11に入力された情報に基づいて、表示部12に表示されるような結果(制御情報)を算出する。
制御部13の算出結果は、制御信号を介して制御装置20に送られ、制御装置20から送られた調光信号によって照明負荷30の光属性は調整される。光属性の調整後、照明負荷30から照射対象40Rに光が照射される。例えば、図2に表すように、照明負荷30bからの光Lは、照射対象40Rに照射される。
入力部11に入力された情報(照明環境設定値)に優先度が制御部13によって設定されている場合、制御情報(照明環境実現値及び照明負荷情報)は、優先度に基づいて制御部13によって求められ、表示部12に表示される。
例えば、領域12aに表示する照度と、領域12bに表示する色温度と、に優先度を付けることができる。使用者は、照度及び色温度のいずれかを優先するかについて選択できる。入力部11の入力操作によって照度及び色温度の優先順位(優先度)が決定される。使用者の選択後、制御部13は、照度及び色温度の優先順位に基づいて、実現可能な照度及び色温度の数値を算出する。制御部13によって算出された数値は、表示部12の領域12a及び領域12bに照度及び色温度として表示される。また、制御部13によって算出された数値に基づいて、表示部12の領域12R1の照射対象40R1に実際に照射された場合の状態が表示される。また、制御部13は、照射対象40Rに照射する照明負荷30及びその調光率を算出し、算出値が表示部12の領域12R2に表示される。
例えば、入力部11の入力操作によって、照明環境設定値として、照度800lx、及び、色温度4000Kが入力されたとする。照度の優先度が色温度の優先度より高く設定している場合、図4に表すように、制御部13は、照度及び色温度の優先順位に基づいて、実現可能な照度として800lxを算出し、実現可能な色温度として3800Kを算出する。図4に表すように、算出された数値は、表示部12に表示される。また、制御部13によって算出された数値に基づいて、表示部12の領域12R1の照射対象40R1に実際に照射された場合の状態が表示される。また、制御部13は、照射対象40Rに照射する照明負荷30b、及び、照明負荷30bの調光率60%を算出し、算出値が表示部12の領域12R2に表示される。
制御情報(照明環境実現値及び照明負荷情報)は変更することができる。照明環境実現値が入力部11によって変更されると、照明負荷情報は、制御部13によって新たに求められ、表示部12に表示される。
例えば、使用者が表示部12に表示された結果を確認後、入力部11の入力操作によって、領域12aに表示された照射対象40Rの照度値を変えることができる。照射対象40Rの照度値を変えることで、領域12R1に表示された照射対象40R1の照射状態は変化する。つまり、照射対象40Rの照度値を変えることで、照射対象40Rの照射状態は変化する。また、照射対象40Rの照度値を変えることで、領域12R2に表示された表示体50の内容は変化する。例えば、照射対象40Rの照度値を変えることで、領域12R2に表示された表示体50の調光率は変化する。これにより、使用者が表示部12に表示された照射対象40R1の照射状態を確認後、照射対象40Rの照度値を微調整することができる。
例えば、使用者は、表示部12に表示された図3の表示結果を確認後、領域12aに表示された照射対象40Rの照度値を1000lxに変更することができる。このような場合、入力部11の入力操作によって、照度1000lxが入力された後、制御部13は、実現可能な照度として1000lxを算出する。図5に表すように、算出された数値は、表示部12に表示される。
また、照射対象40Rの照度値が700lxから1000lxに変更されているので、照射対象40Rの照射状態は変化する。さらに、照射対象40Rの照度値が700lxから1000lxに変更されているので、照明負荷30bに対応する表示体50に表示される調光率が50%から70%に変化する。つまり、制御部13は、照射対象40Rの照度値の変更に基づいて、照明負荷30の調光率を新たに算出する。
図6に表すように、表示部12には、複数の照射対象が表示されることができる。例えば、使用者は、入力部11の入力操作によって、照明空間40aの内、照射対象40R2、40R3を選択し、照射対象40R2、40R3について照度及び色温度の数値を入力する。各数値の入力後、制御部13は、照射対象40R2、40R3について実現可能な照度及び色温度の数値を算出する。制御部13によって算出された数値は、表示部12に照度及び色温度として表示される。また、制御部13によって算出された数値に基づいて、照射対象40R2、40R3に実際に照射された場合の状態が表示部12に表示される。また、制御部13は、照射対象40R2、40R3に照射する照明負荷30及びその調光率を算出し、算出値が表示部12に表示される。
図6に表すように、選択された照射対象40R2、40R3は、表示部12の領域12R1に表示される。また、領域12a1に照射対象40R2の照度値1000lx、領域12b1に照射対象40R2の色温度4500Kが表示される。領域12a2に照射対象40R3の照度値700lx、領域12b2に照射対象40R3の色温度3000Kが表示される。
このような場合、1000lxの照度と、4500Kの色温度と、を有する照射対象40R2を形成するためには、50%の調光率を用いた照明負荷30a、30bからの光Lが、照射対象40R2に照射される。700lxの照度と、3000Kの色温度と、を有する照射対象40R3を形成するためには、50%の調光率を用いた照明負荷30cからの光Lが、照射対象40R3に照射される。
複数の照射対象40R2、40R3に優先度を付けても良い。照射対象40R2、40R3のうちのいずれかを優先させる設定が制御部13によって行われる。照射対象40R2、40R3の優先順位に基づいて、実現可能な照度及び色温度の数値が制御部13によって照射対象毎に算出され、表示部12に表示される。また、照射対象40R2、40R3の優先順位に基づいて、照射対象40R2、40R3に照射する照明負荷30及びその調光率が制御部13によって算出され、表示部12に表示される。また、表示部12に実際に照射された場合の状態が照射対象毎に表示される。
例えば、照射対象40R2の優先度が照射対象40R3の優先度より高い場合、制御部13は、照射対象40R2を優先して制御情報を算出することができる。制御部13は、照射対象40R2を優先して、実現可能な照度及び色温度の数値と、照明負荷30及びその調光率と、を照射対象毎に算出することができる。このような場合、照射対象40R2に対して照明負荷30が優先的に振り分けられる。
以下、表示体50の表示内容の具体例を説明する。
図7は、本実施形態に係る照明システムの一部が有するテーブルを示す図である。
図8(a)〜図8(c)は、本実施形態に係る照明システムの一部に表示される表示体を示す図である。
図9は、表示体の具体例を示す図である。
図10(a)〜図10(c)は、本実施形態に係る照明システムの一部に表示される表示体を示す図である。
図11は、表示体の具体例を示す図である。
図7に表すように、表示体50の表示内容を決定するためのテーブル51は、メモリ等に格納されている。表示体50に含まれる情報は、入力部11からの情報、及び、制御部13からの制御情報に基づいて決定される。また、表示部12は、表示体50の表示情報をテーブル51を用いて決定する。例えば、表示体50に含まれる情報の内、表示体50の表示情報がテーブル51によって決定される。調光装置10には、表示体50の表示情報を決定する決定部が別に設けられても良い。
表示体50の大きさと、照明負荷30の状態と、に基づいて、表示体50の表示情報がテーブル51によって変化する。表示体50は、表示サイズと、照明負荷30の配置状態における設定、又は、照明負荷30の照射状態における設定と、に合わせて表示情報を変える。照明負荷30の配置状態における設定とは、照明負荷30が配置される場合の設定(配置時の設定)を意味する。照明負荷30の照射状態における設定とは、照明負荷30が照射される場合の設定(仕込時の設定、明かり設定)を意味する。
テーブル51の縦軸は、仕込時において表示する情報を示している。テーブル51の縦軸に示された数値は、仕込時で表示される表示体50の大きさの比率を示している。表示体50の大きさの比率が、7、6、4と小さくなるにつれて表示体50の大きさが小さくなる。表示体50の大きさの比率の代わりに、表示体50の寸法(ピクセル)、又は、表示体50の大きさ(例えば、大、中、小)が表示されても良い。
テーブル51の縦軸に示された高低は、仕込時において表示する情報の優先度の高低を示している。テーブル51の上側に向かうにつれて、仕込時において表示する情報の優先度は、高くなる。
テーブル51の横軸は、配置時において表示する情報を示している。テーブル51の横軸に示された数値は、配置時で表示される表示体50の大きさの比率を示している。表示体50の大きさの比率が、7、6、4と小さくなるにつれて表示体50の大きさが小さくなる。
テーブル51の横軸に示された高低は、配置時において表示する情報の優先度の高低を示している。テーブル51の右側に向かうにつれて、配置時において表示する情報の優先度は、高くなる。
テーブル51に示された表示体50が表示する情報は、調光レベル、光色、機能状態、定格出力、器具種別、ゴボ、名称、メーカー、型名、カラー・非カラー、器具ID(identification)及びDMXアドレスである。これらの情報は、テーブル51内の特定の位置に配置されている。テーブル51において、縦軸及び横軸が4つの部分でそれぞれ区切られている。テーブル51は、16個の部分で区切られている。
調光レベル、光色、機能状態は、テーブル51内の第1部分51aに配置されている。定格出力は、テーブル51内の第2部分51bに配置されている。器具種別は、テーブル51内の第3部分51cに配置されている。ゴボは、テーブル51内の第4部分51dに配置されている。名称は、テーブル51内の第5部分51eに配置されている。メーカーは、テーブル51内の第6部分51fに配置されている。型名は、テーブル51内の第7部分51gに配置されている。カラー・非カラー、器具ID及びDMXアドレスは、テーブル51内の第8部分51hに配置されている。
調光レベルは、照明負荷30の調光率(%)によって表される。光色は、照明負荷30の光色であって、例えば、単色、又は、RGB等の3原色等によって表される。また、光色は、文字又は色の少なくともいずれかを用いて表される。機能状態は、照明負荷30の機能状態によって表される。定格出力は、照明負荷30の定格出力(V)によって表される。器具種別は、照明負荷30の名称又は形状によって表される。
ゴボは、照明負荷30に用いられる種板の名称又は形状によって表される。名称は、使用者によって決められた照明負荷30の名称、又は、照明負荷30の型名によって表される。メーカーは、照明負荷30のメーカー名によって表される。型名は、照明負荷30の型名によって表される。
カラー・非カラーは、照明負荷30の単色、又は、RGB等の3原色等によって表される。また、カラー・非カラーは、文字、図形又は色の少なくともいずれかを用いて表される。器具IDは、照明負荷30のIDによって表される。DMXアドレスは、照明負荷30のDMXアドレスによって表される。
テーブル51を区切る数は、使用者によって決めることができる。例えば、縦軸及び横軸が5つの部分でそれぞれ区切られることで、テーブル51が25個の部分で区切られていても良い。区切られた部分に配置する情報の内容及び数は、使用者によって決めることができる。
図8(a)〜図8(c)において、テーブル51に基づいて、配置時に表示体50が表示する情報が示されている。図8(a)は、テーブル51における表示体50の大きさの比率が7である場合、表示体50の表示情報を示している。図8(b)は、テーブル51における表示体50の大きさの比率が6である場合、表示体50の表示情報を示している。図8(c)は、テーブル51における表示体50の大きさの比率が4である場合、表示体50の表示情報を示している。
テーブル51における表示体50の大きさの比率が7である場合、表示体50は、テーブル51内の第2部分51b、第3部分51c、第5部分51e、第7部分51g及び第8部分51hに配置された情報を表示することができる。テーブル51における表示体50の大きさの比率が6である場合、表示体50は、テーブル51内の第3部分51c、第5部分51e、及び第8部分51hに配置された情報を表示することができる。テーブル51における表示体50の大きさの比率が4である場合、表示体50は、テーブル51内の第3部分51c及び第8部分51hに配置された情報を表示することができる。また、テーブル51に配置された情報の全てが、表示体50に表示されなくても良い。
図8(a)〜図8(c)の表示体50を比較すると、図8(a)の表示体50の大きさが大きく、図8(c)の表示体50の大きさが小さい。これにより、図8(a)の表示体50の表示情報が多く、図8(c)の表示体50の表示情報は少ない。また、テーブル51の横軸に示された優先度は、右方向に移動するにつれて高くなる。これにより、図8(c)の表示体50の表示情報の優先度は、図8(a)の表示体50の表示情報の優先度より高い。
図8(a)は、表示体50に、型名、名称、器具種別、カラー・非カラー、器具ID、及びDMXアドレスの計6つのデータが表示されている。図8(b)は、名称、器具種別、カラー・非カラー、器具ID、及びDMXアドレスの計5つのデータが表示されている。図8(c)は、器具種別、カラー・非カラー、器具ID、及びDMXアドレスの計4つのデータが表示されている。例えば、図9に表すように、これらのデータは、表示体50に表示される。なお、図9の表示体50は、図8(a)の表示体50に対応する。
図10(a)〜図10(c)において、テーブル51に基づいて、仕込時に表示体50が表示する情報が示されている。図10(a)は、テーブル51における表示体50の大きさの比率が7である場合、表示体50の表示情報を示している。図10(b)は、テーブル51における表示体50の大きさの比率が6である場合、表示体50の表示情報を示している。図10(c)は、テーブル51における表示体50の大きさの比率が4である場合、表示体50の表示情報を示している。
テーブル51における表示体50の大きさの比率が7である場合、表示体50は、テーブル51内の第1部分51a〜第5部分51eに配置された情報を表示することができる。テーブル51における表示体50の大きさの比率が6である場合、表示体50は、テーブル51内の第1部分51a〜第3部分51cに配置された情報を表示することができる。テーブル51における表示体50の大きさの比率が4である場合、表示体50は、テーブル51内の第1部分51a及び第2部分51bに配置された情報を表示することができる。
図10(a)〜図10(c)の表示体50を比較すると、図10(a)の表示体50の大きさが大きく、図10(c)の表示体50の大きさが小さい。これにより、図10(a)の表示体50の表示情報が多く、図10(c)の表示体50の表示情報は少ない。また、テーブル51の縦軸に示された優先度は、上方向に移動するにつれて高くなる。これにより、図10(c)の表示体50の表示情報の優先度は、図10(a)の表示体50の表示情報の優先度より高い。
図10(a)は、表示体50に、名称、器具種別、調光レベル、光色、及び機能状態の計5つのデータが表示されている。図10(b)は、器具種別、調光レベル、光色、及び機能状態の計4つのデータが表示されている。図10(c)は、調光レベル、光色、及び機能状態の計3つのデータが表示されている。例えば、図11に表すように、これらのデータは、表示体50に表示される。なお、図11の表示体50は、図10(a)の表示体50に対応する。
図7〜図11に表すように、表示部12上の表示体50の大きさが変化し、表示体50の表示情報がテーブル51に基づいて変化することで、使用者は、照明負荷30の状態に応じて必要な情報を正確に把握することができる。例えば、表示体50が、照明負荷30の配置状態における設定において優先度の高いカラー・非カラーを表示し、照明負荷30の照射状態における設定において優先度の高い調光レベルを表示する。
ここで、照明システムにおいて、照明器具の明るさや色は、調光装置によって制御され、照射面を考慮して各照明器具を調整することで所望の照明空間を作り出している。また、使用者が照明空間の完成状態を想像する、あるいは、使用者が実地で照明器具の明かりを確認することで、照明器具の各々について調光レベル等の各種パラメータが調節されている。このようなパラメータを調整する作業は、手間がかかり煩雑である。
本実施形態の照明システム100では、入力部11からの情報、及び、制御部13からの制御情報に基づいて、照射対象40R及び照明負荷30に関する照射情報が表示部12に表示される。このような照射情報を表示部12に表示させることで、使用者は、照明空間40及び照射対象40Rを視覚的に把握することができる。また、使用者は、照射対象40Rの照度及び色温度を容易に把握することができる。これにより、使用者は、照明空間40の全体の状態を容易に把握することができる。
また、照明負荷30に関する照射情報が表示体50として表示部12に表示され、表示体50の大きさが変化し、表示体50の表示内容がテーブル51に基づいて変化する。これにより、使用者は、照明負荷30の状態に応じて必要な情報を正確に把握することができる。
本実施形態によれば、照明空間を効率的に作り出す照明システムが提供される。
図12は、本実施形態に係る照明システムを用いた調光方法を示す図である。
照射対象40Rに関する情報を入力する(ステップS110)。照射対象40Rに関する情報は、入力部11を介して照明環境設定値として入力される。例えば、照射対象40Rに関する情報は、照明空間40に対する照射対象40Rの位置、照射対象40Rの照度、照射対象40Rの色温度、及び、照射対象40Rの光色である。使用者が入力部11に入力した情報は、制御部13に送られる。
照射対象40Rに関する情報に基づいて、制御情報を算出する(ステップS120)。制御情報は、制御部13によって照明環境実現値及び照明負荷情報として算出される。例えば、制御部13は、入力部11に入力された情報に基づいて、実現可能な照射対象40Rの照度及び色温度を算出する。例えば、制御部13は、照射対象40Rを照射するために使用する照明負荷30の数を算出する。また、制御部13は、入力部11に入力された情報に基づいて、使用する照明負荷30の各々についての照度、光色、及び照射方向等に関する数値を算出する。
制御情報を表示部12に表示する(ステップS130)。例えば、実際の照明空間40に対応して表示される照明空間40aと、実際の照射対象40Rに対応して表示される照射対象40R1と、を有する領域が表示部12に表示される。また、照射対象40Rの照度が表示される領域12aと、照射対象40Rの色温度が表示される領域12bと、を有する領域が表示部12に表示される。また、照明負荷30に関係した表示体50が表示部12に表示される。表示体50の大きさは変化し、表示体50の表示情報がテーブル51に基づいて変化する。
照明負荷30の制御情報に基づいて制御信号を生成して送信する(ステップS140)。表示部12に表示された表示内容を確認後、送信部14は、制御部13から送られた制御情報に基づいて制御信号を生成し、制御装置20に制御信号を送信する。
制御装置20は、制御信号に基づいて調光信号を生成し、照明負荷30に送信する(ステップS150)。
前述した実施形態の機能を実現するように前述した実施形態の構成を動作させるプログラム(例えば、図12の処理を実行するプログラム)を記憶媒体に記憶させ、記憶媒体に記憶されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も上述の実施形態の範疇に含まれる。コンピュータ読み取り記録媒体は、本実施形態の範囲に含まれる。前述のコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体は、そのコンピュータプログラム自体も上述の実施形態に含まれる。
記録媒体として、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROM等を用いることができる。
前述の記録媒体に記憶されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作し前述の実施形態の動作を実行するものも前述した実施形態の範疇に含まれる。
本実施形態によれば、照明空間を効率的に作り出す照明システムが提供される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。