JP6291938B2 - 細径化加工方法及び細径化加工設備 - Google Patents

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Description

この発明は成形ロールを用いて細径部を加工形成する細径化加工方法及び細径化加工設備に関する。
従来、金属製品の成形手法として型鍛造による成形手法が広く行われている。
図14はその一例を示している。
この例は、タービンブレード(動翼)を型鍛造により成形する場合の例で、図中200は鍛造前の加工素材(被加工材)であり、円柱形状をなしている。
ここでは型鍛造として先ず荒打鍛造型を用いて荒打鍛造を行い、厚肉の翼根となるべき第1部分202Aと、薄肉の翼部となるべき第2部分204Aを備えた中間鍛造品206Aを鍛造成形する。
そしてその後、仕上鍛造型を用いて中間鍛造品206Aに仕上鍛造を施し、最終鍛造品206を成形する。
この仕上鍛造によって、第1部分202Aは厚肉の翼根202となり、また第2部分204Aは薄肉の翼部204となる。
尚、ここでは2枚のタービンブレードを翼部204の先端で長手方向に連結した形の連結体として鍛造成形している。
しかしながらこの例の型鍛造では、長手方向に同径の円柱形状の加工素材200から、厚肉の翼根202と薄肉の翼部204とを鍛造することから、その薄肉の翼部204に繋がる形で大量のバリ208が発生し、これが材料歩留りを著しく悪化させてしまう。
加えて荒打鍛造と仕上鍛造とを行うことから、鍛造型として荒打鍛造型と仕上鍛造型との2種の鍛造型(金型)が必要となり、所要の金型コストが高くなってしまう。
タービンブレードは少量生産品であり、1つの鍛造品(タービンブレード)のコストに占める金型の比率は高く、必然的に製品コストが高くなってしまう。
対策として、上記荒打鍛造に代えて、図14に示す円柱形状の被加工材200の、両端部を除いた中間部を細径化する加工を施して、図15に示すように両端部に断面円形の大径部202Bを、それらの間に同じく断面円形の長い細径部204Bを有する予備成形品206Bを成形しておき、この予備成形品206Bに対して仕上鍛造型を用いた仕上鍛造を施すことで、最終鍛造品206を得る方法も考えられる。
この方法によれば、図15に示しているようにバリ208の発生量を効果的に少なくすることができ、材料の歩留り率を飛躍的に向上させることができる。
尚この手法については、下記特許文献1に具体的に開示されている。
但しこの場合、予備成形品206Bをどのようにして加工形成するかが別途問題となる。
通常考えられる方法は、軸方向に同径の図14に示す円柱状の被加工材200から削り出しによって図15に示す予備成形品206Bを得る方法であるが、この場合多くの材料が無駄に失われてしまうとともに、削り出しによって残った部分が鍛えられていないため、強度が低くなってしまう。
他の方法として、被加工材200の中間部を金敷で軸方向に順次に叩いて同部分を鍛伸する方法が考えられる。詳しくは、被加工材200の両端部間の中間部分を金敷で軸方向に沿って順次に逐次的に叩いて行き、その後被加工材200を回転させて再び同様の逐次的な自由鍛造を施し、これを何回も繰り返すことによって予備成形品206Bを得る方法が考えられる。
但しこの場合、細径部204Bの加工のために多くの手間と時間とを要してしまう。
他方このような予備成形品206Bを、予備成形品206Bに対応した形状の凹凸形状を有する鍛造型を用いて型鍛造により一挙に得る方法も考えられるが、その場合、鍛造型による鍛造成形のために大きな力を要し、また予備成形品206Bのための鍛造型を別途に要してしまう問題がある。
以上はタービンブレードを成形する場合の例であるが、同様の問題はその他の様々な金属製品を鍛造成形する場合においても生じ得る。
図16は、自動車のクランクシャフトを型鍛造にて成形する場合の例で、この場合においても最終鍛造品210は円柱形状の素材(被加工材)212に対して型鍛造を施すことで得られるが、その際に細径の軸部214の個所において、これに繋がる形で大量のバリ216が発生し、これが材料歩留り率を大きく低下させてしまう。
対策として、図16(C)に示すように円柱形状の被加工材212の軸方向端部を断面円形の細径部214Bとした予備成形品210Bを得ておいて、これに対して型鍛造を施すことが考えられる。
このようにすれば、細径部214Bから発するバリの量を少なくすることができる。
そしてこの場合においても部分的な細径部214Bをどのようにして加工形成するかが問題となる。
以上は、同一径の単一の細径部を有する予備成形品を加工形成する場合の問題点であるが、太さが即ち径が様々に異なった細径部を軸方向の複数個所に有する加工品を得る場合にも同様の問題を生ずる。
図17はその具体例として、軸方向に沿って段付形状をなす自動車のドライブシャフトの例を示している。
例えばドライブシャフト218の場合、太さ(径)の異なった複数種類の細径部220-1,220-2,220-3,220-4,220-5,220-6,220-7を有する形状をしており、また別のドライブシャフト222の場合、同じく太さ(径)の異なる複数種類の細径部224-1,224-2,224-3,224-4,224-5,224-6,224-7,224-8を有している。
これら複数種類の細径部を有するドライブシャフト218,222をどのようにして造るかが問題となる。
このように軸方向に沿って径が様々に異なる種々の細径部を有する複雑形状のドライブシャフトの場合、これを上記のように金敷にて叩き、逐次的な自由鍛造にてこれを成形することは難しい。
現状では、通常これら複雑形状をなすドライブシャフトは、予め軸方向長の長いロールの表面に、ドライブシャフトの形状に対応した複雑形状の凹凸即ち型を形成して成る一対のロールダイスを用い、軸心位置を固定状態とした一対のロールダイスを軸心周りに回転させつつ、それらロールダイスの間に円柱状の素材(被加工材)を挟み込んで、これをロールダイスの回転により被加工材を中心の軸心周りに転動運動させ、被加工材の外面にロールダイスの凹凸形状を転写することで、複雑形状のドライブシャフト218,222等を転造加工しているが、このような転造加工方法では次のような問題がある。
即ちこの転造加工による成形手法では、ロールダイスに、ドライブシャフトの複雑形状に対応した凹凸形状を付与しておかなければならないために、1つのロールダイスに要するコストが高く、加えてこの転造加工による成形手法では、ロールダイスが特定形状の1つのドライブシャフトのみが成形可能な専用のロールダイスとなってしまい、従って形状の異なった他の種類のドライブシャフトを加工成形するためには別途の且つ専用のロールダイスが必要となり、ロールダイスに要するコストが高くなってしまう。
尚、特許文献2には「2ローラダイス型転造装置」についての発明が示され、そこにおいて被加工材(ブランク)に歯車を転造加工する2ローラダイス型転造装置が記載されており、一対の荒ローラダイスと仕上ローラダイスとを軸方向にそれぞれ並設し、被加工材を軸方向に順次位置移動させることで、ブランクに対して荒転造加工と仕上転造加工を連続して行う点が開示されている。
また特許文献3には「転造盤」についての発明が示され、そこにおいて被加工材(ワーク)にねじ形等を転造する転造盤が記載されており、転造加工中は送り装置とワーク保持台の連結を解除して被加工材を軸方向に自由移動可能とし、ロールダイスと被加工材の間にスラスト力が発生した場合には、被加工材を軸方向にスライド移動させることで、被加工材に作用する無理なスラスト力を解消する点が開示されている。
しかしながらこれら特許文献2,3に記載のものは、ロールダイスによる転造加工である点で上記と変りがなく、従ってこれら文献に記載のものでは、ロールダイス(ローラダイス)の成形面の幅を限度として被加工材に塑性変形を付与し得るのみであり、ロールダイスの幅を超えて被加工材の軸方向所定範囲に亘って塑性変形を付与することはできない。
特開2013−18018号公報 特開平9−66332号公報 特開2011−255387号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、棒状の被加工材に対して軸方向の所定部位に断面円形の細径部を少ない力で安価に加工形成することができ、また軸方向に沿って太さ(径)の様々に異なった細径部であっても共通の成形ロールを用いつつ容易に加工形成することを可能とする細径化加工方法及び細径化加工設備を提供することを目的としてなされたものである。
上記課題を解決するための本発明は、(a)棒状の被加工材を回転可能に保持する保持部材と、(b)該被加工材の周方向に単数若しくは複数配置された、平滑な成形面を外周面に備えた成形ロールと、(c)該成形ロールを該被加工材に対し、該被加工材の軸方向に任意の移動量で相対移動させる第1移動手段、及び該被加工材の軸直角方向に任意の移動量で相対移動させる第2移動手段を備えた該成形ロールの相対移動手段と、(d)該成形ロールを回転駆動する回転駆動手段と、(e)該成形ロールにおける幅方向の一方の外側部位および他方の外側部位に、且つ、互いに独立して前記軸直角方向に移動可能に配置された一方の均しロールおよび他方の均しロールと、を有する加工設備を用い、前記被加工材に接触させた前記成形ロールの回転により該被加工材を中心の軸心周りに転動させながら該成形ロールを押し込んで該被加工材を該軸心側に圧下し、断面円形に細径化する細径化動作を、該被加工材の軸方向に沿って同一の若しくは異なった圧下量で施し、前記成形ロールの幅よりも軸方向に長い予定加工範囲に亘って細径部を加工形成するとともに、該成形ロールの幅方向の外側部位で前記被加工材に生じる盛上りを、前記一方の均しロールおよび他方の均しロールの少なくとも何れかで押圧して均し動作させるようになしたものである。
以上のような本発明では、成形ロールを棒状の被加工材に接触させ、成形ロールの回転により被加工材をその中心の軸心周りに転動させながら、成形ロールにて被加工材を圧下し、細径化動作を行わせる。
そしてその細径化動作を、被加工材の軸方向に沿って同一の若しくは異なった圧下量で施し、成形ロールの幅よりも軸方向に長い予定加工範囲に亘って細径部を加工形成する。
いわば本発明は、成形ロールに被加工材に対して転写すべき形を付与しておいて、成形ロールと被加工材との軸方向の相対位置を同一に保ちながら、ロール回転により全形状を一挙に被加工材に写すのと異なって、成形ロールを被加工材の軸方向及び軸直角方向に相対移動させることで、軸方向に長い予定加工範囲に亘って被加工材に対して圧下を行い、所望の細径形状を付与することを技術的思想とするものである。
かかる本発明の加工方法によれば、成形ロールの被加工材に対する軸方向位置を様々に変化させながら、その軸方向位置に応じて成形ロールによる被加工材の圧下量を定めることで、同一の成形ロールを用いつつ、被加工材の、成形ロールの幅よりも軸方向に長い予定加工範囲に亘って同一径の若しくは径の様々に異なった複数の細径部を加工形成することが可能である。
このように本発明の加工方法は、成形ロールの移動により少しずつ部分的に被加工材に加工を加えて行って全体の形状を造るものであるため、被加工材の全加工範囲に亘って一挙に鍛造型にて鍛造加工を施す場合のように、加工に際して著しく大きな力を要するといったことはなく、少ない力で加工を行うことができる。
また成形ロールの移動のパターンに応じて加工の形状を定め得ることから、少ない数の成形ロールにて様々な形状を加工形成することが可能であり、加工のための所要コストを安価とすることができる。
本発明では、被加工材の周方向において成形ロールを単数で設けておくことも可能である。
但しこの場合には、被加工材を支える支持部材を別途に設け、それら成形ロールと支持部材とで被加工材を挟み込むようにして、成形ロールによる加工を行わせるようになすのが望ましい。
この場合において、その支持部材としてロール(即ち支持ロール)を用いることができる。
本発明の加工方法では、被加工材に対する成形ロールの軸方向の相対移動を、被加工材からの成形ロールの一時的な離間を伴って間欠的に行い、細径化動作を軸方向に順次に施して行くことができる(請求項2)。
或いは成形ロールの被加工材に対する軸方向の相対移動を、被加工材に対し成形ロールを接触状態に保ちながら連続的に行い、上記細径化動作を軸方向に連続して施して行くことができる(請求項3)。
また上記の細径化動作を軸直角方向に複数段階に行い、被加工材を段階的に軸直角方向に細径化して行くことができる(請求項4)。
また被加工材に対する軸心側への成形ロールの圧下量を軸方向において異ならせることで、径の異なった細径部を被加工材に加工形成することができる(請求項5)。
尚、軸方向の同じ個所に対し、請求項4に従って細径化動作を軸直角方向に複数段階に行う場合(予定加工範囲全体に亘って細径化動作を軸直角方向に複数段階に行う場合も同様)、請求項1及び請求項5に言う圧下量とは、各段階の圧下量を合計した全体の圧下量を意味する。
本発明の加工方法では、また、被加工材の周方向に成形ロールを複数配置し、それら複数の成形ロールを均等な押込量で被加工材に押し込んで細径部を加工形成することができる(請求項6)。
このようにすれば、複数の成形ロールにて被加工材をバランス良く安定的に挟み込み圧下を行い易い。
この場合において、複数の成形ロールを周方向において等間隔で配置しておくことが望ましい。
本発明の加工形成方法ではまた、被加工材の周方向において、成形ロールの幅方向の外側部位で被加工材の外面に接触して押圧する均しロールを配置しておき、成形ロールの幅方向の外側部位で被加工材に生ずる盛上りを、その均しロールにて均し動作させる。
このようにすることで、成形ロールによる圧下によって、成形ロールの幅方向の外側部位で被加工材に生じた盛上りがそのまま残ってしまうのを防ぐことが可能であり、形状良好な加工品を得ることができる。
更に本発明では、成形ロールにおける幅方向の一方の外側部位と他方の外側部位とで、それぞれ被加工材の外面に接触する一方の均しロールと他方の均しロールとを、互いに独立して軸直角方向に移動可能に配置しており、盛上りの均し動作を各均しロールごとに独立して行わせることができる。
均しロールが均し動作する際、成形ロールにおける幅方向の一方の外側部位と他方の外側部位とで被加工材の径が異なっている場合、即ち軸方向において細径部の一方の外側部位と他方の外側部位とで径が異なっている場合、均しロールが盛上りを均し動作すべき軸直角方向位置(径方向位置)も異なったものとなる。
ここにおいて本発明によれば、そのような場合において一方の均しロールと他方の均しロールとにより、良好に被加工材に生ずる盛上りを均し動作することが可能となる(請求項)。
本発明の加工方法は、中空構造の被加工材の加工に適用することも可能であるが、特に中実構造の被加工材の加工に適用して好適である(請求項)。
また、軸方向に沿って径の異なった細径部を複数有する段付形状の形状複雑な加工品の加工方法として適したものである。
本発明の加工方法では、更に、被加工材の予定加工範囲全長に亘る、細径化動作を伴う成形ロールの1回の軸方向移動を1加工パスとして、加工パスを複数回繰り返し行い、細径化を行うようにすることができる(請求項)。
請求項10は加工設備に関するもので、この加工設備は(a)棒状の被加工材を回転可能に保持する保持部材と、(b)該被加工材の周方向に単数若しくは複数配置された、平滑な成形面を外周面に備えた成形ロールと、(c)該成形ロールを該被加工材に対し、該被加工材の軸方向に任意の移動量で相対移動させる第1移動手段、及び該被加工材の軸直角方向に任意の移動量で相対移動させる第2移動手段を備えた該成形ロールの相対移動手段と、(d)該成形ロールを回転駆動する回転駆動手段と、(e)該成形ロールにおける幅方向の一方の外側部位および他方の外側部位に、且つ、互いに独立して前記軸直角方向に移動可能に配置され、前記成形ロールの前記被加工材に対する圧下により該被加工材に生ずる盛上りを均し作用する一方の均しロールおよび他方の均しロールと、(f)前記成形ロールの回転及び前記軸方向と軸直角方向の相対移動を制御し、該成形ローにて該被加工材に予め定めたパターンで圧下による加工を行わせるとともに、前記一方の均しロールおよび他方の均しロールの前記軸直角方向の位置を互いに独立して制御するコントローラと、を有していることを特徴とする。
このような加工設備によれば、上記加工方法を好適に実施することができる。
またこの設備によれば、コントローラによる制御の下に加工を自動化することができる。
この加工設備では、成形ロールの被加工材に対する圧下により被加工材に生ずる盛上りを均し作用する均しロールを備えておき、この均しロールを、成形ロールの幅方向外側部位に配置しておく。
そしてこの均しロールもまた、上記コントローラにて位置制御するようになしておく。
この設備によれば、成形ロールの圧下により被加工材に盛上りが生じることがあっても、均しローラの均し作用でこれを平滑化することが可能であり、且つコントローラによる制御によって均しロールを適正な位置に位置させ、被加工材の必要な個所に対する均し作用を適正に行わせることができる。
以上のような本発明は、被加工材に対して成形ロールの移動により少しずつ部分的に加工を加えて行って全体の形状を造るものであるため、被加工材の全加工範囲に亘って一挙に鍛造型にて鍛造加工を施す場合のように、加工に際して著しく大きな力を要するといったことはなく、少ない力で加工を行うことができる。
また成形ロールの移動のパターンに応じて加工の形状を定め得ることから、少ない数の成形ロールにて様々な形状を加工形成することが可能であり、加工のための所要コストを安価とすることができる。
本発明の一実施形態である細径化加工設備の斜視図である。 図1の細径化加工設備の構成説明図である。 細径化加工設備の図2とは異なる構成説明図である。 図2の成形ロールの作用説明図である。 図3の均しロールの作用説明図である。 本発明の細径化加工方法の一実施形態の説明図である。 図6に続く説明図である。 同実施形態の加工方法を図6,7とは異なる形状に適用した場合の説明図である。 図8の例における均しロールの作用説明図である。 本発明の細径化加工方法で加工形成可能な形状の例を示した図である。 本発明の他の実施形態の加工方法を示した説明図である。 同実施形態の加工方法を図11とは異なる形状に適用した場合の説明図である。 本発明の加工方法における更に他の実施形態の説明図である。 タービンブレードの成形方法についての従来例を示した図である。 図15とは異なる成形方法の例を示した図である。 クランクシャフトの成形方法についての説明図である。 ドライブシャフトの形状例を示した図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本実施形態の細径化加工設備で、12はベース、14は上固定盤である。これらベース12と上固定盤14とは4本のタイロッド16にて上下に連結されている。
上固定盤14には第1の昇降シリンダが組み込まれている。18はその昇降シリンダから延び出したシリンダロッドで、その下端が上昇降プレート(第1の昇降プレート)20に連結され上昇降プレート20がシリンダロッド18の上下動によって図中上下に昇降させられるようになっている。
上昇降プレート20の下面側には、成形ロール(第1の成形ロール)22が下向きに突出する状態で設けられている。
成形ロール22は、その中心の水平な軸心周りに回転可能に、取付部材24にて上昇降プレート20に取り付けられており、成形ロール22が、上昇降プレート20一体に昇降させられるようになっている。
一方上記のベース12には、その上面側に成形ロール(第2の成形ロール)26が、同じく水平な中心の軸心周りに回転可能に設けられている。
この成形ロール26は、取付部材27によってベース12に対し上下に位置固定状態で回転可能に取り付けられている。
ここで上側の成形ロール22と下側の成形ロール26とは、図中左右方向において同一位置に配置され、それぞれが上下に対向せしめられている。
詳しくは、上側の成形ロール22の中心の軸心と下側の成形ロール26の中心の軸心とが互いに平行で、且つ平面視において同じ位置に位置する状態に、成形ロール22と26とが上下に対向せしめられている。
尚、成形ロール22と26とは、そのサイズも形状も同一である。
図2において、34は上,下一対の成形ロール22,26を回転駆動する駆動モータで、この駆動モータ34からは駆動軸36が延び出している。
そしてこの駆動軸36に対して、その回転駆動力を成形ロール22,26に伝達する伝達ロッド40,41が、それぞれギヤ38において連結され、駆動軸36の回転が伝達ロッド40,41のそれぞれに、更には上下一対の成形ロール22,26のそれぞれに伝達されるようになっている。即ちそれら成形ロール22及び26が、駆動モータ34による駆動力によって互いに回転させられるようになっている。
尚図2中の矢印で示しているように、成形ロール22と26とは同じ方向に回転させられる。
即ち、ここでは駆動モータ34、駆動軸36、ギヤ38及び伝達ロッド40,41が回転駆動手段をなしている。
上昇降プレート20の下側には、下昇降プレート(第2の昇降プレート)28が設けられている。
この下昇降プレート28には、図2に示しているように第2の昇降シリンダ30が連結されており、この昇降シリンダ30によって下昇降プレート28が昇降するようになっている。
図2において、32はその昇降シリンダ30から延び出したシリンダロッドである。
ここで上昇降プレート20と下昇降プレート28とは、上記のタイロッド16をガイドロッドとして昇降させられる。
この実施形態において、下昇降プレート28は、上昇降プレート20の昇降時に上昇降プレート20の昇降量の半分の昇降量で且つ半分の速度で昇降せしめられる。
図2において42は、図中左端から右端に到るまで太さ(径)が軸方向に一様な金属製の円柱状の被加工材で、44,46は被加工材42の一端部と他端部とを回転可能に保持する保持部材としてのマニピュレータである。
ここで被加工材42は、その中心の軸心が上成形ロール22及び下成形ロール26の中心軸心と平行、且つ平面視において上成形ロール22,下成形ロール26の軸心と一致する状態に配置される。マニピュレータ44,46の位置がその様に定められている。
マニピュレータ44,46は被加工材42を把持する把持部48,50を有しており、爪52によって被加工材42を把持し、被加工材42と一体に回転する。
この実施形態において、マニピュレータ44,46もまた、下昇降プレート28と同じ昇降量で且つ同じ昇降速度で昇降し、被加工材42を図中上下方向に移動させる。
尚、一方の把持部48には油圧シリンダのシリンダロッド54が連結されている。
シリンダロッド54を有する油圧シリンダは、後述するように、被加工材42に対する加工時に被加工材42の軸方向の伸びを吸収する吸収機構としての働きを有するもので、被加工材42が伸びを生じるとシリンダロッド54がその伸びに追従して図中右方向に引込動作し、即ち油圧シリンダが収縮動作し、被加工材42の伸びを吸収する。
図1及び図3に示しているように、下昇降プレート28の上面には、上成形ロール22と下成形ロール26との間の位置において、被加工材42を間にした図3中上下の両側位置に、各1組の(合せて2組の)均しロールユニット56,58が設けられている。
一方の組の均しロールユニット56は、被加工材42の軸方向に離隔した一対の均しロール60a,60bと、それらを保持して被加工材42の軸直角方向に移動させる移動シリンダ62a,62bとを有している。図3中64a,64bは、それら移動シリンダ62a,62bから突き出したシリンダロッドである。
他方の組の均しロールユニット58もまた同様に、被加工材42の軸方向に離隔した一対の均しロール66a,66bと、それぞれを保持して被加工材42の軸直角方向に移動させる一対の移動シリンダ68a,68bとを有している。図3中70a,70bは、それら移動シリンダ68a,68bにおけるシリンダロッドを示している。
ここで各組の均しロールユニット56,58は、それぞれの各一対の均しロール60a,60b及び66a,66bを、上成形ロール22,下成形ロール26の幅方向の両外側部位で被加工材42の外面に接触させてこれを押圧し、上成形ロール22,下成形ロール26による圧下によって上成形ロール22,下成形ロール26の幅方向の両外側部位で被加工材42が盛上り76(図5参照)を生じたときに、これを均し動作する働きをする。
尚、各組の均しロールユニット56,58それぞれにおいて、一対の移動シリンダ62a,62b及び68a,68bは、それぞれが独立に均しロール60a,60b及び66a,66bを被加工材42の軸直角方向に移動させることができる。
従って均しロール60aと60b及び66aと66bとは、それぞれ被加工材42の軸直角方向において異なった位置に位置して均し動作することが可能である。
尚、図3において図中右側の均しロール,左側の均しロールは被加工材42の周方向の2個所に設けてあるが、場合によってこれらを周方向の1個所にのみ設けておくこと、或いは3個所以上の複数個所に設けておくといったことも可能である。
図2において、15は設備全体の動作を制御するコントローラで、上記上昇降プレート20を昇降させる第1の昇降シリンダ,下昇降プレート28を昇降させる第2の昇降シリンダ30,成形ロール22,26を回転駆動するモータ34,マニピュレータ44,46は、このコントローラ15によってそれぞれ動作制御される。
即ち、成形ロール22,26による被加工材42に対する加工の動作がコントローラ15により動作制御されることで、被加工材42に対する様々な加工が自動的に行われる。
図6及び図7は、上記細径化加工設備10を用いて被加工材42に対し細径化加工を施す際の手順を示している。
図6(I)に示しているように、ここでは成形ロール22を上昇降プレート20とともに上昇させて成形ロール22と26との間を拡げた状態とし、その状態で後退位置に位置させたマニピュレータ44により被加工材42の一端部を保持して、これをマニピュレータ44の前進により軸方向に移動させ、被加工材42を成形ロール22と26との間に挿入する。そして被加工材42の他端部を今一方のマニピュレータ46にて保持する。
このとき成形ロール22,26と被加工材42とは、それぞれの軸心が互いに平行且つ平面視において一致した状態となる。
尚、図6に示しているように一対の成形ロール22及び26は、水平方向即ち成形ロール22,26及び被加工材42の軸心と平行方向に伸び、同方向及び周方向に平滑な面をなす成形面71aを外周面71に備えている。
この外周面71にはまた、成形面71aの幅方向両外側部位にテーパ形状をなす微小幅のテーパ面71bが備えられている。
テーパ面71bは、成形ロール22,26の幅方向のコーナー部を面取りすることによって形成された面である。
次に図6(II)に示しているように、成形ロール22,26を同じ方向に回転させながら成形ロール22を下降させて、一対の成形ロール22,26にて被加工材42を周方向に180°隔たった位置で、即ち上下に対向する位置で挟み込む。
これにより被加工材42を成形ロール22と26との間で転動させ、その状態で成形ロール22,26を被加工材42に対して軸直角方向に移動させ押し込んで、成形ロール22,26にて被加工材42に対して圧下を加える(図4参照)。
このようにすることで、軸方向端部の大径部74に隣接する位置に細径部72A-1を加工形成する。
尚このとき、被加工材42は成形ロール22,26による圧下によって軸方向への伸びを生じるが、この伸びは、マニピュレータ44側のシリンダロッド54の図中右向きの引込動作によって吸収される。即ちシリンダロッド54を有する油圧シリンダの収縮動作によって吸収される。
続いて成形ロール22を上向きに上昇させるとともに、マニピュレータ44,46にて保持した被加工材42を図中上向きに移動させることにより、一対の成形ロール22,26を被加工材42からその軸直角方向に離間させる。
尚このとき、マニピュレータ44,46の移動により被加工材42を、成形ロール22の移動量の半分で且つ半分の速度で上向きに移動させる。
この動きによって、成形ロール22と26及び被加工材42の上下の位置関係が図6(III)に示す状態となる。
尚、図6(I)から図6(II)に示す状態への変化の際の成形ロール22,被加工材42の上下の動きは、図6(II)から図6(III)に示す状態への変化の際の成形ロール22,被加工材42の上下の動きとは逆の動きとなる。
次に成形ロール22,26を被加工材42から離間させた状態で、マニピュレータ44,46により被加工材42を図中左向きに所定ストローク移動させて図6(III)に示す状態とし、続いて図6(IV)に示しているように成形ロール22,26にて被加工材42に対して再び圧下を加える。
詳しくは、既に加工成形した細径部72A-1の隣接部分に対して成形ロール22,26により同じ圧下量で圧下を加え、細径部72A-1に連続した同径の細径部72A-2を加工形成する。
そしてその後、成形ロール22,26の被加工材42からの離間と、被加工材42の軸方向の所定ストロークの移動、更にこれに続く成形ロール22,26の圧下によって、図6(V)に示すように細径部72A-2に連続した同径の細径部72A-3を加工形成する。
以上のようにして軸方向両端部の大径部74と74との間に細径部72A-1,72A-2,72A-3から成る細径部72A全体を加工形成する。
以上のことから分かるように、この実施形態ではマニピュレータ44,46が、成形ロール22,26を被加工材42に対して軸方向に相対移動させる第1移動手段を成しており、また第1の昇降シリンダと昇降プレート20及びマニピュレータ44,46が、成形ロール22,26を被加工材42に対して軸直角方向に相対移動させる第2移動手段を成している。
以上のような加工を行った後、更なる細径化が必要である場合には、図7に示すようにして成形ロール22,26により細径部72Aに対し圧下を加える。
具体的には、図7に示しているように図6に示したのと同様の手順で圧下を行い、細径部72Aを更に圧下量が大で径の小さい細径部72Bに加工形成する。その際の成形ロール22,26,被加工材42の動きは、基本的に図6に示す手順を実行する際の動きと同様である。
このようにして軸方向の両端部の大径部74と74との間に、軸方向に同径の細径部72Bを、成形ロール22,26の幅よりも軸方向に長い所定加工範囲に亘って加工形成する。
尚、図5(B)(イ)に示しているように成形ロール22,26にて被加工材42に対し圧下を加える際、図5(B)(ロ)に示しているように成形ロール22,26の幅方向の両外側部位において、被加工材42に盛上り76が生ずる。
上記の均しロールユニット56,58は、この盛上りを均して平滑化する働きを行う。
詳しくは均しロールユニット56,58は、均しロール60a,66aを成形ロール22,26の幅方向の一方の外側部位で被加工材42の外面に押圧し、また均しロール60b,66bを他方の外側部位で被加工材42の外面に押圧し、それらの部位で被加工材42に生じた盛上り76を各均しロール60a,60b及び66a,66bによって平滑化する。
尚、細径部の幅方向の両外側に位置する部位の径(外径)が同一である場合には、均しロール60aと60bとを1本の連続したロールとし、同様に均しロール66aと66bとを1本の連続したロールとして構成しておくことも可能である。
以上は軸方向に一様な外径で長い細径部を加工形成する場合の例であるが、図8に示しているように成形ロール22,26によって径の異なった細径部78,80等を大径部82,82間に加工形成することも可能である。
この例においては、例えば一旦細径部80を大径部82と82との間に全長に亘り加工形成し、その後細径部80の一部を更に成形ロール22,26によって圧下し、合計の圧下量の多い細径部78を細径部80に隣接して加工形成することが可能である。
尚細径部78と80とを、それぞれの1回の圧下量を異ならせることで、1回の圧下即ち細径化動作で加工形成することも可能である。
尚、図8の細径部を加工形成するに際し、例えば成形ロール22,26によって細径部78を加工形成する際、その細径部78の軸方向の外側部位、つまり成形ロール22,26の幅方向の外側部位における被加工材42の外径は異なったものとなる。即ち両外側部位の外面の軸直角方向位置が異なったものとなる。
この場合、均しロールユニット56,58における一対の均しロール60a,60b及び66a,66bが、それぞれ1本の長いロールにて構成されていると、細径部78の図中右側の外側部位の外面に対して均しロール60a,66aを接触させ押圧することができない。
しかるにこの実施形態では、図9で示すように一対の均しロール60a,60b及び66a,66bが、それぞれ被加工材42の軸直角方向に独立して位置移動可能となしてあるため、細径部78の軸方向外側部位において被加工材42に生ずる盛上り76を良好に均し動作し、平滑化することが可能である。
以上のことから理解できるように、この実施形態の加工方法によれば、様々なバリエーションで単数若しくは2以上の複数の径の異なった細径部を軸方向の異なった位置に有する加工品を、成形ロール22,26による圧下量を軸方向において異ならせることで容易に加工形成することができる。
図10は、そのような加工品のバリエーションの一例を示している。
このうち図10(A)の例は両端の大径部74の間に、軸方向に一様な径の長い細径部72Bを加工形成した場合の例であり、図10(B)は、軸方向の一端部に、本体側の部分よりも細径をなす細径部84を加工形成した場合の例である。
また図10(C)は、軸方向に径の様々に異なった複数の細径部86,90,92,94,96,98,100を加工形成した場合の例である。
以上のような本実施形態の加工形成方法によれば、成形ロール22,26の軸方向位置(被加工材42の軸方向位置)を様々に変化させ、且つその軸方向位置に応じて成形ロール22,26による被加工材42の圧下量を定めることで、同一の成形ロール22,26を用いながら、被加工材42の、成形ロール22,26の幅よりも軸方向に長い予定加工範囲に亘って、同一径若しくは径の様々に異なった複数の細径部を加工形成することが可能である。
かかる本実施形態の加工方法は、成形ロール22,26の被加工材42に対する相対移動により、少しずつ部分的に加工を加えて行って全体の形状を造るものであることから、被加工材42の全加工範囲に亘って一挙に鍛造型にて鍛造加工を施す場合のように、加工に際して著しく大きな力を要するといったことはなく、少ない力で加工を行うことができる。
また成形ロール22,26の相対移動のパターンに応じて加工の形状を定め得ることから、少ない数の成形ロールにて様々な形状を加工形成することが可能であるとともに、そのことによって所要コストを安価となすことができる。
また本実施形態の加工設備によれば、上記の加工方法を好適に実施することができるとともに、様々な加工を自動化することができる。
またコントローラによる制御の内容をプログラム変更によって容易に変更することができ、様々な形状を有する加工品を簡単に自動的に加工することができる。
図11は本発明の他の実施形態を示している。
この例は、被加工材の軸方向の予定加工範囲の全体に亘って、連続して軸方向に細径部を加工形成して行く場合の例である。
図11において102,104は、それぞれ互いに同一形状をなす上側と下側の成形ロールで、水平方向即ち成形ロール102,104及び被加工材42の軸心と平行方向に伸び、同方向及び周方向に平滑な面をなす成形面105aを外周面105に備えている。
外周面105にはまた、成形面105aを間にした軸方向両側にテーパ面105bが備えられている。
テーパ面105bは、成形ロール102,104を被加工材42に押し込んでこれを変形させ圧下する際に、その変形を助け、案内する。
ここでは成形ロール102,104及び被加工材42を回転させながら、成形ロール102,104を被加工材42に対して軸直角方向に押し込んで所定圧下量で圧下させ、更にその圧下量を保ちつつ成形ロール102,104を被加工材42に対して軸方向に相対移動させることで、被加工材42に、軸方向所定長さ範囲(予定加工範囲)に亘って先ず細径部106Aを加工形成する。
次いで更にその細径部106Aに対して、同じようにして成形ロール102,104による圧下を加えながら、成形ロール102,104を被加工材42の軸方向に連続的に移動させて第2回目の圧下を軸方向に等しい圧下量で行い、以て細径部106Aよりも更に細径の細径部106Bを軸方向に連続的に加工形成する。
同様にして、更に細径をなす細径部106C,106Dを同様の手法にて加工形成する。
因みにここでは、被加工材42の予定加工範囲全長に亘る、細径化動作を伴う成形ロール102,104の1回の軸方向移動を1加工パスとして、合計4加工パスの加工を施し、最終の目的とする径の細径部106Dを、両端部の大径部74と74との間に加工形成している。
尚このように成形ロールを軸方向に連続的に移動させることで細径部を連続的に形成する加工方法を、図6及び図7に示すように成形ロールを、被加工材42からの成形ロールの一時的な離間を伴って間欠的に軸方向に移動させて加工を行う方法と組み合せて、細径部を加工形成するようになすことも可能である。
図11では、軸方向に一様な径の細径部を加工形成するようにしているが、図11に示す加工方法を図12に示しているように軸方向に沿って異なった径の細径部を有する加工品の加工方法として適用することも可能である。
例えば大径部108と108との間に細径部110,112を隣接して加工形成する場合において、図11に示した加工手法を適用することも可能である。
具体的には、ここでは成形ロール102,104の被加工材42に対する圧下量を軸方向に沿って異ならせることで、径の異なった細径部110,112を加工形成する。
このとき、大径部108の図中右端にR形状部(断面円弧形状部)114が、また細径部110の右端に同じくR形状部116があり、且つそれら2つのR形状部114,116の曲率半径が異なっている場合、更には大径部108の図中左端側にテーパ形状部118があるような場合、図6及び図7に示す加工手法によってこのような形状を加工することは難しいが、図11及び図12に示す加工手法によれば、容易にこれらR形状部114,116、更にテーパ形状部118を有する加工品を加工形成することが可能である。
図13は本発明の更に他の実施形態を示している。
この例は、被加工材42に対して中間の大径部120の軸方向の一方の側、具体的にはここでは図中左側に細径部122を、また図中右側にこれよりも径の大きな細径部124を加工形成する場合の例である。
ここでは先ずマニピュレータ44にて被加工材42の図中右端部を保持する一方、今一方のマニピュレータ46を図中左側に退避させておき、即ち被加工材42をマニピュレータ44にて片持状態に保持した状態とし、その状態で成形ロール102,104にて先ず小径側の図中左側の細径部122を、図11に示す手法にて加工形成する。
その後、図中左側のマニピュレータ46を右向きに前進移動させて、これにより細径部122の端部を保持し、一方図中右側のマニピュレータ44を図中右方向に後退させて退避させておき、その状態で今度は成形ロール102,104にて右側の大径側の細径部124を加工形成する。
このような手法によって、大径部120を軸方向の中間部に有し、その軸方向の両側に細径部122,124を有する形状の加工品を、成形ロール102,104の軸方向及び軸直角方向の相対移動を伴って加工形成することが可能である。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明は場合によって成形ロールを被加工材の周方向に単数で設けて加工を行うことも可能であり、また成形ロールとして様々な形状のものを用いることが可能である等、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
10 細径化加工設備
15 コントローラ
18 シリンダロッド
20 上昇降プレート
22,102 上成形ロール
26,104 下成形ロール
28 下昇降プレート
30 第2の昇降シリンダ
34 駆動モータ
36 駆動軸
40,41 伝達ロッド
42 被加工材
44,46 マニピュレータ
60a,60b,66a,66b 均しロール
71,105 外周面
71a,105a 成形面
72A,72B 細径部
76 盛上り

Claims (10)

  1. (a)棒状の被加工材を回転可能に保持する保持部材と、(b)該被加工材の周方向に単数若しくは複数配置された、平滑な成形面を外周面に備えた成形ロールと、(c)該成形ロールを該被加工材に対し、該被加工材の軸方向に任意の移動量で相対移動させる第1移動手段、及び該被加工材の軸直角方向に任意の移動量で相対移動させる第2移動手段を備えた該成形ロールの相対移動手段と、(d)該成形ロールを回転駆動する回転駆動手段と、(e)該成形ロールにおける幅方向の一方の外側部位および他方の外側部位に、且つ、互いに独立して前記軸直角方向に移動可能に配置された一方の均しロールおよび他方の均しロールと、を有する加工設備を用い、
    前記被加工材に接触させた前記成形ロールの回転により該被加工材を中心の軸心周りに転動させながら該成形ロールを押し込んで該被加工材を該軸心側に圧下し、断面円形に細径化する細径化動作を、該被加工材の軸方向に沿って同一の若しくは異なった圧下量で施し、前記成形ロールの幅よりも軸方向に長い予定加工範囲に亘って細径部を加工形成するとともに、該成形ロールの幅方向の外側部位で前記被加工材に生じる盛上りを、前記一方の均しロールおよび他方の均しロールの少なくとも何れかで押圧して均し動作させることを特徴とする細径化加工方法。
  2. 請求項1において、前記成形ロールの前記被加工材に対する前記軸方向の相対移動を、該成形ロールの該被加工材からの一時的な離間を伴って間欠的に行い、前記細径化動作を該軸方向に順次に施して行くことを特徴とする細径化加工方法。
  3. 請求項1において、前記成形ロールの前記被加工材に対する前記軸方向の相対移動を、該被加工材に対し該成形ロールを接触状態を保ちながら連続的に行い、前記細径化動作を該軸方向に連続して施して行くことを特徴とする細径化加工方法。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記細径化動作を前記軸直角方向に複数段階に行い、前記被加工材を該軸直角方向に段階的に細径化して行くことを特徴とする細径化加工方法。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記被加工材に対する前記軸心側への前記成形ロールの圧下量を前記軸方向において異ならせることで、該軸方向に沿って径の異なった細径部を前記被加工材に加工形成することを特徴とする細径化加工方法。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、前記被加工材の周方向に前記成形ロールを複数配置し、該複数の成形ロールを均等な押込量で該被加工材に押し込んで前記細径部を加工形成することを特徴とする細径化加工方法。
  7. 請求項1〜6の何れかにおいて、前記一方の均しロールと、前記他方の均しロールとを、前記被加工材の軸直角方向の異なる位置に位置させて、該一方の均しロールと他方の均しロールとを、該異なる位置で前記均し動作させることを特徴とする細径化加工方法。
  8. 請求項1〜の何れかにおいて、前記被加工材が中実構造のものであることを特徴とする細径化加工方法。
  9. 請求項1〜の何れかにおいて、前記被加工材の前記予定加工範囲の全長に亘る、前記細径化動作を伴う前記成形ロールの1回の軸方向移動を1加工パスとして、該加工パスを複数回繰り返し行い、前記細径化を行うことを特徴とする細径化加工方法。
  10. (a)棒状の被加工材を回転可能に保持する保持部材と、
    (b)該被加工材の周方向に単数若しくは複数配置された、平滑な成形面を外周面に備えた成形ロールと、
    (c)該成形ロールを該被加工材に対し、該被加工材の軸方向に任意の移動量で相対移動させる第1移動手段、及び該被加工材の軸直角方向に任意の移動量で相対移動させる第2移動手段を備えた該成形ロールの相対移動手段と、
    (d)該成形ロールを回転駆動する回転駆動手段と、
    (e)該成形ロールにおける幅方向の一方の外側部位および他方の外側部位に、且つ、互いに独立して前記軸直角方向に移動可能に配置され、前記成形ロールの前記被加工材に対する圧下により該被加工材に生ずる盛上りを均し作用する一方の均しロールおよび他方の均しロールと、
    (f)前記成形ロールの回転及び前記軸方向と軸直角方向の相対移動を制御し、該成形ローにて該被加工材に予め定めたパターンで圧下による加工を行わせるとともに、前記一方の均しロールおよび他方の均しロールの前記軸直角方向の位置を互いに独立して制御するコントローラと、
    を有していることを特徴とする細径化加工設備。
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