JP6287620B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に係り、特に、パワー半導体モジュールの構成およびその製造方法に関する。
特許文献1〜7には、第1の樹脂の中に、第2の樹脂で覆われた半導体素子が記載されている。また、特許文献1,4,7には、前記の第1の樹脂が熱可塑性樹脂であり、前記の第2の樹脂が熱硬化性樹脂であることが記載されている。
また、特許文献8の0024段落には、樹脂に直接配線用の銅板を貼り付けるIVONDING法が記載されている。このIVONDING法とは、樹脂シート上に配線となる銅板(銅箔)を打ち抜きプレスにより貼り付ける方法である。
特開平4−92459号公報 特開昭63−42151号公報 特開昭64−37043号公報 特開平1−91498号公報 特開平1−309357号公報 特開昭62−42440号公報 特開昭62−76747号公報 特開2007−73904号公報
上記の半導体装置の樹脂では、現状要望されている耐熱性を十分に満足していない。また、樹脂へ顔料を添加すると、樹脂の不純物濃度が上がり腐食の可能性が高まり、樹脂の耐湿性が低下するという問題が発生する。耐湿性および耐熱性が低い樹脂で被覆された半導体装置が、高温環境下に晒されると、樹脂に割れ、カケまたは剥離などが生じて絶縁破壊を起こす可能性がある。
本発明の目的は、上記の課題を解決して、耐食性が良好で、耐熱性が高く、製造コストを低くできる半導体装置およびその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の半導体装置は、外部端子と、下面に配置された凹部、前記凹部から上面へ貫通し前記外部端子が挿通される外部端子用貫通孔、前記上面から前記凹部へ貫通する樹脂注入孔、および前記凹部から前記上面を貫通する空気抜き孔を備えた第1樹脂部と、前記凹部の底面に配置された絶縁シート部、および前記絶縁シートの前記凹部の底面とは反対面に配置された第1回路部を持ち、前記樹脂注入孔および前記空気抜き孔を塞がない絶縁回路シートと、絶縁板、前記絶縁板の上面に配置された第2回路部、前記絶縁板の下面に配置された金属板を備え前記凹部内に配置された絶縁回路基板と、前記第1回路部および前記第2回路部に電気的に接続された半導体チップと、前記樹脂注入孔と前記凹部と前記空気抜き孔とに充填された第2樹脂部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、第1樹脂部を外側ケースとして用い、第1樹脂部の上面に開けられた樹脂注入孔から第2樹脂部の樹脂を注入できるので、第2樹脂部を形成してから第1樹脂部を形成する方法よりも、金型を簡素化できる。従って、製造コストを低減できる。さらに、絶縁回路シートを第1樹脂部と第2樹脂部の間である第1樹脂部の凹部の底面に配置しているので、耐食性および耐湿性を向上でき、絶縁回路シートの位置決め精度も向上できる。
また、本発明の半導体装置において、前記樹脂注入孔は、前記凹部の中央に配置されることが望ましい。
この構成によれば、第2樹脂部の樹脂の凹部への注入を均一にし易くできる。
また、本発明の半導体装置において、前記樹脂注入孔は、前記凹部に向かって孔の断面積が狭くなっていることが望ましい。第2樹脂部の樹脂の凹部への注入をし易くできる。そして、樹脂注入孔の上部に充填された樹脂と、絶縁回路シートより下側の第2樹脂部との間に凹部に向かって孔の断面積が狭くなっている領域が存在しているため、第1樹脂部と第2樹脂部とが剥離し難いようにアンカー効果を働かせることができる。
また、本発明の半導体装置において、前記樹脂注入孔を塞ぐ蓋を備えていてもよい。
また、本発明の半導体装置において、前記半導体チップと前記第1回路部とを電気的に接続する導電部材を備えることが望ましい。
この構成によれば、絶縁回路シートと第2回路部との間に空間が形成されるため、凹部へ樹脂が注入される際に、樹脂の注入を均一にし易くできる。
また、本発明の半導体装置において、第1樹脂部の材質は、熱可塑性樹脂であることが望ましい。
また、本発明の半導体装置において、第1樹脂部は、着色剤を含有していてもよい。
この構成によれば、絶縁回路シートを第1樹脂部と第2樹脂部の間である第1樹脂部の凹部の底面に配置しているので、第1樹脂部に含有する着色剤が第2樹脂部に影響することを低減できる。従って、耐食性および耐湿性を向上できる。
また、本発明の半導体装置において、第2樹脂部の材質は、熱硬化性樹脂であることが望ましい。
本発明の半導体装置の製造方法は、第1樹脂部の下面に配置された凹部に、前記凹部の底面から順に絶縁シート部と第1回路部とを形成された絶縁回路シートを設ける絶縁回路シート設置工程と、前記凹部から第1樹脂部の上面へ貫通し外部端子が挿通される外部端子用貫通孔、前記第1樹脂部の上面から前記凹部へ貫通する樹脂注入孔、および前記凹部から前記第1樹脂部の上面を貫通する空気抜き孔が形成される第1樹脂部加工工程と、絶縁板、前記絶縁板の上面に配置された第2回路部、および前記絶縁板の下面に配置された金属板を備えた絶縁回路基板を準備し、前記第1回路部の上に半導体チップとはんだを順に配置し、さらに 前記第1回路部の上に外部端子を配置する第1組み立て工程と、前記第1組み立て工程後の前記外部端子を前記第1樹脂部加工工程後の外部端子用貫通孔に通し、前記凹部内に組み立てられた絶縁回路基板と半導体チップとはんだとを配置する第2組み立て工程と、第2組み立て工程後に、前記樹脂注入孔から樹脂を注入する樹脂注入工程と、前記樹脂注入工程後に前記第1樹脂を硬化させる加熱工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法において、前記絶縁回路シートは、IVONDING法で形成されることが望ましい。
本発明により、前記の課題を解決して、耐食性が良好で、耐熱性が高く、製造コストを低くできる半導体装置およびその製造方法を提供できる。
本発明の実施の形態に係る半導体装置100の要部断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置100の要部製造工程の一部の断面図である。 図2に続く、半導体装置100の要部製造工程の一部の断面図である。 図3に続く、半導体装置100の要部製造工程の一部の断面図である。 比較例1〜6の半導体装置200の要部断面図である。
(実施例1)
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体装置100の要部断面図である。
半導体装置100は、外部端子5と、下面に配置された凹部10、凹部10から上面へ貫通し外部端子5が挿通される外部端子用貫通孔12、上面から凹部10へ貫通する樹脂注入孔11、および凹部10から上面を貫通する空気抜き孔13を備えた第1樹脂部6と、凹部10の底面10aに配置された絶縁シート部7a、および絶縁シート7aの凹部10の底面10aとは反対面に配置された第1回路部7bを持ち、樹脂注入孔11および空気抜き孔13を塞がない絶縁回路シート7と、絶縁板1a、絶縁板の上面に配置された第2回路部1b、絶縁板1aの下面に配置された金属板1cを備え凹部10内に配置された絶縁回路基板1と、第1回路部7bおよび第2回路部1bに電気的に接続された半導体チップ2と、樹脂注入孔11と凹部10と空気抜き孔13とに充填された第2樹脂部6と、を少なくとも備えている。
第1樹脂部6の役割は、樹脂ケースの役割と、第2樹脂部8の樹脂の型枠の役割とがある。半導体装置100の樹脂注入孔11は、凹部10の中央に配置され、凹部10に向かって孔の断面積が狭くなっている。そして、半導体装置100は、樹脂注入孔11の上側を塞ぐ蓋9を備えている。
絶縁回路シート7は、絶縁シート7aと、この絶縁シート7aにIVONDING法などで第1回路部7bとなる銅箔を貼り付けて形成される。絶縁回路シート7の第1回路部7bは、半導体チップ2の主電流が流されるので、第1回路部7bの厚さは主電流の容量に応じた厚さを備えている。
半導体装置100は、半導体チップ2と第1回路部7bとを電気的に接続する導電部材4を備えている。半導体チップ2は、はんだ3で導電部材4と電気的に接合されている。
第1樹脂部6の材質は、熱可塑性樹脂であり、実施例1では、第1樹脂部6は、着色剤を含有していないポリフェニレンサルファイド(PPS)を用いた。第1樹脂部6の熱可塑性樹脂は、スーパーエンジリアリングプラスチックであることが望ましく、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などを用いることができる。スーパーエンジリアリングプラスチックは、耐熱性、機械強度、寸法安定性、および電気絶縁性に優れ、着色も可能である。
実施例1では、第2樹脂部8の材質は、熱硬化性樹脂であるマレイミド変性樹脂を用いた。第2樹脂部8の熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、マレイミド樹脂、およびこれらの樹脂の内、少なくともいずれか1つを基本骨格として耐熱性を向上させた変性樹脂、例えば、マレイミド変性エポキシ樹脂、マレイミド変性フェノール樹脂などを用いることができる。
半導体チップ2の下面は、絶縁回路基板1の上側と電気的に接続されている。図示しないが、半導体チップ2の上面には、例えば、ゲート電極パッドやエミッタ電極パッドである表面電極が配置されている。半導体チップ2は、はんだ3で導電部材4と電気的に接続されている。導電部材4は、絶縁回路シート7の第1回路部7bと電気的に接続されている。
半導体装置100の放熱は、絶縁回路基板1の下面に図示しない冷却体を取り付けて行った。この際、シリコーン系の放熱グリスや熱伝導シートなどのサーマルコンパウンドを絶縁回路基板1の下面と冷却体との間に配置し、伝熱性を向上した。
絶縁回路基板基板1としては、より具体的にはAMB(Active Metal Brazing)基板を用いた。AMB基板とは、絶縁板1aとしてセラミック板を用い、第2回路部1bおよび金属板1cとしてそれぞれ厚い銅板を用い、セラミック板と銅板とをろう材で接合したものである。AMB基板の代わりに、絶縁回路基板基板1の下面にある金属板1cの厚みをAMB基板よりも薄くしたDCB(Direct Copper Bonding)基板を用いることもできる。
表1は、耐湿性を示す試験であるプレッシャークッカーバイアス試験(PCBT)の結果、及びUL1557の加速試験条件に準じた耐熱試験の結果をまとめた表である。UL1557に記載の加速試験の内、200℃の耐熱性を保証する条件は、サンプルを試験温度230℃で4800時間保持後、3kV以上の電圧を10s印加することである。同様に、175℃の耐熱性を保証する条件は、サンプルを試験温度200℃で6000時間保持後、3kV以上の電圧を10s印加することである。表1に示したように、実施例1は、PCBTが400h、耐熱性が200℃、第2樹脂部である熱硬化性樹脂の使用量が30gであった。
次に、本発明の半導体装置100の製造方法について説明する。
図2(a)、図2(b)、図2(c)、図3(a)、図3(b)、図3(c)、図4(a)、図4(b)、図4(c)は、半導体装置100の製造方法について、工程順に示した要部製造工程断面図である。
・ 図2(a)に示したように、凹部10を有する第1樹脂部6を例えばトランスファー法で成型して形成する。第1樹脂部6の材質としては無着色の熱可塑性樹脂を用いるとよい。また、この第1樹脂部6は前記したように樹脂ケースとなる。続いて、IVONDING法などで絶縁シート部7a上に第1回路部7bとなる銅箔を貼り付けて絶縁回路シート7を形成する。その絶縁回路シート7の絶縁シート部7aを凹部の底10aに貼り付ける。この工程が、絶縁回路シート設置工程である。
・ 図2(b)に示したように、第1樹脂部6に外部端子用貫通孔12、樹脂注入孔11、空気抜き孔13を形成する。樹脂注入孔11は、凹部10に向かって孔の断面積が狭くなっている。この工程が、第1樹脂部加工工程である。
・ 図2(c)に示したように、銅ピンなどの導電部材4を絶縁回路シート7に固着させる。導電部材4の固着は絶縁回路シート7に孔を形成し、その孔に導電部材4を勘合し、絶縁回路シート7の第1回路部7bと導電部材4とをはんだ付けする。勿論、勘合のみの場合もある。この工程が、第1組み立て工程である。
・ 図3(a)に示したように、AMB基板などの絶縁回路基板1に半導体チップ2および外部端子5を固着させる。半導体チップ2の固着は、はんだ3aを用い、外部端子5は絶縁回路基板1に図示しない孔を形成し、この孔に外部端子5の端部を勘合し、絶縁回路基板1の回路部1aと外部端子5とをはんだ付けする。勿論、勘合のみの場合もある。
・ 図3(b)に示したように、絶縁回路基板1を位置合わせ治具20に配置し、半導体チップ2の例えば、図示しないゲート電極パッドやエミッタ電極パッドなどの表面電極にはんだ板3aを載置し、上方から第1樹脂部6を下して、外部端子5を外部端子用貫通孔12に挿入して、はんだ板3aに導電部材4を接触させる。
・ 図3(c)に示したように、位置合わせ治具20と共に全体をリフロー炉21に入れてはんだ付けを行い、第1樹脂部6と絶縁回路基板1が一体化した構造体22を形成する。上記(4)〜(6)が、第2組み立て工程である。
・ 図4(a)に示したように、リフロー炉21から構造体22を取り出し、絶縁回路基板1を熱板23に載置して、熱板23を昇温して160℃で保持しながら第1樹脂部6の樹脂注入孔11から注入器24に入った液状の熱硬化性樹脂8aを注ぎ、無着色の蓋9で樹脂注入孔11を塞ぎ、熱硬化性樹脂を一次硬化させる。この工程が、樹脂注入工程である。
・ 図4(b)に示したように、構造体22を恒温槽25に入れて200℃、1時間程度で前記の熱硬化性樹脂を二次硬化させて第2樹脂部8が形成される。この工程が、加熱工程である。
・ 図4(c)に示したように、構造体22を恒温槽25から取り出して半導体装置100が完成する。蓋9は外観を美しく仕上げるために設けたものであり、必ずしも設ける必要はない。また、第2樹脂部8が樹脂注入孔11の表面まである場合には蓋9は不要となる。
(実施例2)
実施例2は、図1の半導体装置100と同じ構造の半導体装置である。実施例1と実施例2との相違点は、第1樹脂部6の樹脂として赤色の着色材を含有させたPPS樹脂を用いた点である。着色材には、顔料を用いた。着色した蓋9aの色も第1樹脂部6の色に合わせた。
表1に示したように、実施例2は、PCBTが400h、耐熱性が200℃、第2樹脂部である熱硬化性樹脂の使用量が30gであった。第1樹脂部6の基材になる無着色の熱可塑性樹脂に顔料を添加しても、腐食は見られず、耐湿性の低下は起こらなかった。
(実施例3)
実施例3は、図1の半導体装置100と同じ構造の半導体装置である。実施例1と実施例3との相違点は、第1樹脂部6の樹脂として青色の着色剤を含有させたLCP樹脂を用いた点である。表1に示したように、実施例3は、PCBTが400h、耐熱性が200℃、第2樹脂部である熱硬化性樹脂の使用量が30gであった。第1樹脂部6の基材になる無着色の熱可塑性樹脂に顔料を添加しても、腐食は見られず、耐湿性の低下は起こらなかった。
(実施例4)
実施例4は、図1の半導体装置100と同じ構造の半導体装置である。実施例1と実施例4との相違点は、第1樹脂部6の樹脂として黄色の着色剤を含有させたPEEK樹脂を用いた点である。表1に示したように、実施例4は、PCBTが400h、耐熱性が200℃、第2樹脂部である熱硬化性樹脂の使用量が30gであった。第1樹脂部6の基材になる無着色の熱可塑性樹脂に顔料を添加しても、腐食は見られず、耐湿性の低下は起こらなかった。
(実施例5)
実施例5は、図1の半導体装置100と同じ構造の半導体装置である。実施例1と実施例5との相違点は、第1樹脂部6の樹脂として黒色の着色剤を含有させたPPS樹脂を用いた点である。表1に示したように、実施例5は、PCBTが400h、耐熱性が200℃、第2樹脂部である熱硬化性樹脂の使用量が30gであった。第1樹脂部6の基材になる無着色の熱可塑性樹脂に顔料を添加しても、腐食は見られず、耐湿性の低下は起こらなかった。
(比較例1)
図5は、比較例1〜6で構造が共通する半導体装置200の要部断面図である。半導体装置200は、樹脂封止構造の半導体装置200である。半導体装置200は、第1絶縁回路基板51と、第2絶縁回路基板55と、導電部材59と、はんだ60と、半導体チップ61と、はんだ62と、外部端子63と、はんだ64と、樹脂65を備えている。
第1絶縁回路基板51は、第1絶縁板52と、第1絶縁板52のおもて面に配置された第1導電板53と、第1絶縁板52の裏面に配置された第1金属板54とを備えている。第1絶縁回路基板51としては、例えば、AMB基板やDCB基板が用いられる。
半導体チップ61は、第1絶縁回路基板51の第1導電板53上にはんだ60を介して電気的に接続されている。
さらに、半導体チップ61の上方には、第2絶縁回路基板55が配置されている。第2絶縁回路基板55は、例えばポリイミド基板のような第2絶縁板56と、第2絶縁板56のおもて面に配置された第2導電板57と、第2絶縁板56の裏面に配置された第2金属板58とを備えている。
第2導電板57と第2金属板58は、導電部材59と、はんだ62とを介して半導体チップ61に電気的に接続されている。
外部端子63は、第1導電板53上にはんだ64で電気的に接続されている。第1金属板54の下面と外部端子63の一部を除いて、第1絶縁回路基板51と第2絶縁回路基板55と外部端子63と導電部材59と半導体チップ61と各はんだ60,62,64は、樹脂65で封止されている。
第1絶縁回路基板基板51は、セラミック基板のような第1絶縁板52のおもて側および裏側に厚銅板のような第1導電板53と第1金属板54をAMB法で接合した放熱用の絶縁基板であり、おもて側の第1導電板53には回路配線となるパターンが形成されている。
樹脂65は、半導体チップ61、第1絶縁回路基板基板51、第2絶縁回路基板55、および外部端子63の相互間の絶縁性を確保している。半導体装置200では、第2金属板58が樹脂65の中に埋没している。樹脂65としては、黒色に着色されたエポキシ樹脂を用いた。
半導体装置200は、図示しない冷却体に取り付けられて放熱される。この場合、裏側の第1金属板54と冷却体との隙間を埋めて伝熱性を確保するために、一般にシリコーン系の放熱グリスを塗布している。また、放熱グリスの代わりに熱伝導シートを用いることもある。
表1に示したように、比較例1は、PCBTが400h、耐熱性が175℃、熱硬化性樹脂の使用量が100gであった。
(比較例2)
比較例2は、図5の半導体装置200と同じ構造の半導体装置である。比較例1と比較例2との相違点は、比較例2が、樹脂に無着色のマレイミド変性樹脂を用いた点である。無着色とは、樹脂に着色剤を含ませていないという意味である。従って、樹脂の外観の色は、樹脂のナチュラルの色である。このナチュラルな熱硬化樹脂のガラス転移温度Tgは210℃である。表1に示したように、比較例2は、PCBTが400h、耐熱性が175℃、熱硬化性樹脂の使用量が100gであった。
(比較例3)
比較例3は、図5の半導体装置200と同じ構造の半導体装置である。比較例1と比較例3との相違点は、比較例3が、樹脂に赤色の着色剤を含有させたマレイミド変性樹脂を用いた点である。表1に示したように、PCBTは300h、耐熱性は175℃、熱硬化性樹脂の使用量は100gであった。
(比較例4)
比較例4は、図5の半導体装置200と同じ構造の半導体装置である。比較例1と比較例4との相違点は、比較例4が、樹脂に青色の着色剤を含有させたマレイミド変性樹脂を用いた点である。表1に示したように、PCBTは300h、耐熱性は175℃、熱硬化性樹脂の使用量は100gであった。
(比較例5)
比較例5は、図5の半導体装置200と同じ構造の半導体装置である。比較例1と比較例5との相違点は、比較例5が、樹脂に黄色の着色剤を含有させたマレイミド変性樹脂を用いた点である。表1に示したように、PCBTは300h、耐熱性は175℃、熱硬化性樹脂の使用量は100gであった。
(比較例6)
比較例6は、図5の半導体装置200と同じ構造の半導体装置である。比較例1と比較例6との相違点は、比較例6が、樹脂に黒色の着色剤を含有させたマレイミド変性樹脂を用いた点である。表1に示したように、PCBTは300h、耐熱性は175℃、熱硬化性樹脂の使用量は100gであった。
(考察)
表1に示したように、実施例1〜5の試験結果は、比較例1で示した従来の半導体装置200のPCBT300h、耐熱性175℃より優れている。実施例1〜5の結果は、PCBTは400h、耐熱性は200℃であり、比較例3〜6の結果であるPCBT300h、耐熱性175℃より優れている。また、実施例1〜5の結果は、ナチュラル(無着色)の比較例2とを比べると、PCBTは同等であるが耐熱性は優れている。
尚、表1では、熱硬化性樹脂としてマレイミド変性樹脂を例に挙げたが、エポキシ樹脂などの場合も同等の結果が得られる。
一般に、熱可塑性樹脂は熱硬化性樹脂に比べて安価であるため、熱硬化性樹脂の使用量を減らすことで、製造コストを低減できる。具体的には、熱硬化性樹脂(例えば、マレイミド変性樹脂など)の使用量は、図5の半導体装置200の樹脂65では100g程度であり、図1の半導体装置100の第2樹脂8は30g程度にできる。そのため、半導体装置100の製造コストを低減することができる。
1 絶縁回路基板
1a 絶縁板
1b 第2回路部
1c 金属板
2 半導体チップ
3 はんだ
3a はんだ板
4 導電部材
5 外部端子
6 第1樹脂部
7 絶縁回路シート
7a 絶縁シート部
7b 第1回路部
8 第2樹脂部
8a 硬化前の第2樹脂部
9 蓋
10 凹部
10a 凹部の底
11 樹脂注入孔
12 外部端子用貫通孔
13 空気抜き孔
20 位置合わせ治具
21 リフロー炉
22 構造体
23 熱板
24 注入器
25 恒温槽
51 第1絶縁回路基板
52 第1絶縁板
53 第1導電板
54 第1金属板
55 第2絶縁回路基板
56 第2絶縁板
57 第2導電板
58 第2金属板
59 導電部材
60 はんだ
61 半導体チップ
62 はんだ
63 外部端子
64 はんだ
65 樹脂
100 半導体装置
200 半導体装置

Claims (10)

  1. 外部端子と、
    下面に配置された凹部、前記凹部から上面へ貫通し前記外部端子が挿通される外部端子用貫通孔、前記上面から前記凹部へ貫通する樹脂注入孔、および前記凹部から前記上面を貫通する空気抜き孔を備えた第1樹脂部と、
    前記凹部の底面に配置された絶縁シート部、および前記絶縁シートの前記凹部の底面とは反対面に配置された第1回路部を持ち、前記樹脂注入孔および前記空気抜き孔を塞がない絶縁回路シートと、
    絶縁板、前記絶縁板の上面に配置された第2回路部、前記絶縁板の下面に配置された金属板を備え前記凹部内に配置された絶縁回路基板と、
    前記第1回路部および前記第2回路部に電気的に接続された半導体チップと、
    前記樹脂注入孔と前記凹部と前記空気抜き孔とに充填された第2樹脂部と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記樹脂注入孔は、前記凹部の中央に配置されたことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記樹脂注入孔は、前記凹部に向かって孔の断面積が狭くなっていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記樹脂注入孔を塞ぐ蓋を備えたことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記半導体チップと前記第1回路部とを電気的に接続する導電部材を備えたことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    第1樹脂部の材質は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6に記載の半導体装置において、
    第1樹脂部は、着色剤を含有することを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項7に記載の半導体装置において、
    第2樹脂部の材質は、熱硬化性樹脂であることを特徴とする半導体装置。
  9. 第1樹脂部の下面に配置された凹部に、前記凹部の底面から順に絶縁シート部と第1回路部とを形成された絶縁回路シートを設ける絶縁回路シート設置工程と、
    前記凹部から第1樹脂部の上面へ貫通し外部端子が挿通される外部端子用貫通孔、前記第1樹脂部の上面から前記凹部へ貫通する樹脂注入孔、および前記凹部から前記第1樹脂部の上面を貫通する空気抜き孔が形成される第1樹脂部加工工程と、
    絶縁板、前記絶縁板の上面に配置された第2回路部、および前記絶縁板の下面に配置された金属板を備えた絶縁回路基板を準備し、前記第1回路部の上に半導体チップとはんだを順に配置し、さらに 前記第1回路部の上に外部端子を配置する第1組み立て工程と、
    前記第1組み立て工程後の前記外部端子を前記第1樹脂部加工工程後の外部端子用貫通孔に通し、前記凹部内に組み立てられた絶縁回路基板と半導体チップとはんだとを配置する第2組み立て工程と、
    第2組み立て工程後に、前記樹脂注入孔から樹脂を注入する樹脂注入工程と、
    前記樹脂注入工程後に前記第1樹脂を硬化させる加熱工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記絶縁回路シートは、IVONDING法で形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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