JP6286287B2 - モータ回生制御装置及びモータ回生制御システム - Google Patents
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Description
は、前記傾斜角度に比例する。
以下、第1の実施形態におけるモータ回生制御装置1について図面を用いて説明する。
図1は第1の実施形態におけるモータ回生制御装置1を適用する電動車両のシステムの構成図である。
電動車両のシステムは、モータ回生制御装置1、ブレーキペダル2、ブレーキ操作検出部3、アクセルペダル4、アクセル操作検出部5、傾斜角度センサ6、SRモータ7、回転角センサ8、バッテリ9を有する。
回転角センサ8は、SRモータ7に備えられている。回転角センサ8は、SRモータ7のロータの回転角度を検出する検出装置であり、例えばレゾルバである。回転角センサ8は、検出した回転角度に応じた出力信号をモータ回生制御装置1に出力する。
図2に示すように、第1の実施形態におけるモータ回生制御装置1は、駆動回路12と、制御装置13とを備えて構成されている。
FET52は、ドレインがバッテリ9の正極に接続され、ソースがダイオード58のカソードに接続される。ダイオード58のアノードは、バッテリ9の負極に接続される。ダイオード59は、カソードがバッテリ9の正極に接続され、アノードがFET53のドレインに接続される。FET53のソースは、バッテリ9の負極に接続される。
ダイオード61は、カソードがバッテリ9の正極に接続され、アノードがFET55のドレインに接続される。FET55のソースは、バッテリ9の負極に接続される。
FET56は、ドレインがバッテリ9の正極に接続され、ソースがダイオード62のカソードに接続される。ダイオード62のアノードは、バッテリ9の負極に接続される。
ダイオード63は、カソードがバッテリ9の正極に接続され、アノードがFET57のドレインに接続される。FET57のソースは、バッテリ9の負極に接続される。
電流センサ20は、SRモータ7が有するコイルLu、Lv、Lwそれぞれに流れる電流を検出して制御装置13に出力する。
要求トルク部132は、不図示の記憶部に予め記憶してある回生ブレーキテーブルを参照し、ブレーキペダル2の操作量に対応した回生ブレーキ力を取得する。回生ブレーキ力は、SRモータ7の回生動作によって、電動車両を減速させる制動力である。
回転速度検出部136は、位置検出部135が出力するロータの回転角を示す信号の単位時間あたりの変化量を検出し、検出した変化量からロータ31の回転速度(回転数)を算出して励磁電流指令設定部133と通電タイミング決定部137とに出力する。
図4に示すように、車両傾斜に応じて、コイルへの励磁電流指令値を変化させる。具体的には、例えば、傾斜角度θに応じて比例的に最大励磁電流値を調整する。登坂路走行時(傾斜角度θが正)には、車両水平時の最大励磁電流指令値に対し最大励磁電流指令値を減少させる。降坂路走行時(傾斜角度θが負)には、車両水平時の最大励磁電流指令値に対し最大励磁電流指令値を増加させる。なお、登坂路走行時において、最大励磁電流指令値をゼロまで減少させることができる。励磁電流指令マップにおける電流値(励磁電流指令値)は、SRモータ7の特性値よりシミュレーションを用いて算出されるか、又は、SRモータ7の実測値により予め定められる。
補正値は、要求トルク部132から取得したブレーキトルク指令値を補正するための値である。傾斜角度θが正、すなわち車両の傾斜が上り(登坂路)である場合、補正値(B2、B1)は、1よりも小さい値になる。そして、傾斜角度θが大きくなるにつれて、補正値が小さくなるように対応付けられている。傾斜角度θが負、すなわち車両の傾斜が下り(降坂路)である場合、補正値(B4、B5)は、1よりも大きい値になる。そして、傾斜角度θが大きくなるにつれて、補正値が大きくなるように対応付けられている。
また、励磁電流決定部133Bは、通電タイミング決定部137に補正ブレーキトルク指令値を出力する。
図6(b)は、回生通電角マップを示す図である。図6(b)に示すように、x軸方向が補正ブレーキトルク指令、y軸方向が回転速度、z軸方向が通電角を示している。回生通電角マップは、各相の各励磁コイルLu,Lv,Lwに対する通電角(例えば、電気角120°以上の値等)と、補正ブレーキトルク指令と回転速度との所定の対応関係を示すマップである。
また、通電タイミング出力部141は、取得した進角と通電角とをPWM出力部142に出力する。
図8は、高回転領域における回生制御時のSRモータ7の回転角度と電流波形との関係を示す波形図である。図8(a)の縦軸方向が巻線インダクタンス、図8(b)の縦方向が巻線電圧、図8(c)の縦方向が巻線電流であり、図8(a)、(b)、(c)各々の横軸方向がロータ31の回転角を示している。
図7、図8に示すように、それぞれの関係をSRモータ7におけるロータ31の回転速度に応じて、低回転領域と高回転領域とに分けて説明する。以下にまず、本実施形態における回生制御について説明し、次に低回転領域と高回転領域における回生制御について説明する。ここでは、コイルLuにおけるインダクタンスと巻線電圧と巻線電流とについて説明するが、コイルLv、Lwについても同様である。
ここで、FET52、53ともにオン状態、すなわち、バッテリ9により供給される電力がコイルLuに印加される状態を供給モードという。また、FET52がオン状態であり、FET53がオフ状態、すなわち、コイルLuに生じた起電力をFET52、コイルLu、ダイオード59に還流させる状態を還流モードという。また、FET52、53がともにオフ状態、すなわち、コイルLuに生じた起電力をバッテリ9に出力する状態を回生モードという。
回生制御において、PWM制御部134は、コイルLuとロータ31が対向する付近で上述の供給モードにより、起電力を得るために電圧をコイルLuに印加する(巻線電圧が正の値になる)ことで、巻線電流が上昇する。巻線電流が励磁電流指令値に達すると、PWM制御部134は、還流モードと回生モードへ切り替えて、コイルLuに生じる起電力をバッテリ9に出力させる(巻線電圧が負の値と0とに変化する)。また、PWM制御部134は、還流モードと回生モードとを切り替えることにより、コイルLuに流れる巻線電流を励磁電流指令値近傍に保つ。
また、電流制御処理部140は、電流差分値が0まで、FET52、54、56それぞれを常にオンにする100%のデューティ比をPWM出力部142に出力する。
通電タイミング出力部141は、位置検出部135から出力されるロータ31の回転角に応じて、FET53、55、57それぞれをオンにし、ロータ31の回転角より進角及び通電角を算出してPWM出力部142に出力する。
PWM出力部142は、電流制御処理部140から出力されたデューティ比と、通電タイミング出力部141から出力された進角及び通電角とに応じて、FET52、54、56それぞれをオンにして、SRモータ7のコイルLu、Lv、Lwそれぞれの通電状態を供給モードにする。
電流制御処理部140は、電流検出部139から出力された電流値が、励磁電流指令値を超えない場合(電流差分値が正の場合)、上述のステップS107に進む。一方、電流制御処理部140は、電流検出部139から出力された電流値が、励磁電流指令値を超える場合(電流差分値が負の場合)、ステップS109に進む。
これにより、SRモータ7のコイルLu、Lv、Lwそれぞれの通電状態が、FET52、54、56のオンとオフとの切り替え、すなわち、PWM制御により、還流モードと回生モードとになり、回生制御される。
図10は、第2の実施形態におけるモータ回生制御装置1Aを適用する電動車両のシステムの構成図である。本実施形態におけるモータ回生制御装置1Aを適用した電動車両のシステムの構成は、第1の実施形態におけるモータ回生制御装置を適用した電動車両のシステムの構成と比べ、傾斜角センサ6が備えられていない。なお、第1の実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
制御装置13Aは、回生動作モード判別部131、要求トルク部132A、励磁電流指令設定部133、PWM制御部134、位置検出部135、回転速度検出部136A、通電タイミング決定部137、進角通電角マップ部138、電流検出部139、加速度検出部200、基準加速度マップ部201、傾斜判断部202を有する。
要求トルク部132Aは、不図示の記憶部に予め記憶してある回生ブレーキテーブルを参照し、ブレーキペダル2の操作量に対応した回生ブレーキ力を取得する。回生ブレーキ力は、SRモータ7の回生動作によって、電動車両を減速させる制動力である。
傾斜算出部222は、要求トルク部132Aからアクセルペダル4の操作量を示すアクセル信号を取得する。傾斜算出部222は、算出部211から回転速度及び加速度を取得する。傾斜算出部222は、回転速度及び加速度を取得すると、基準加速度マップを基準加速度マップ部201から読み出す。傾斜算出部222は、アクセルペダル4の操作量と回転速度とに応じた基準加速度を、読み出した基準加速度マップから選択する。
傾斜算出部222は、記憶部223に記憶している加速度テーブル読み出し、差分値に基づいた傾斜角度θを取得する。
傾斜算出部222は、加速度テーブルを読み出し、算出した差分値がどの差分値の範囲にあるか判別することで、傾斜角度θを取得する。傾斜算出部222は、取得した傾斜角度θを要求トルク部132Aに出力する。
図15は、第3の実施形態におけるモータ回生制御装置1Bを適用する電動車両のシステムの構成図である。本実施形態におけるモータ回生制御装置1Bを適用した電動車両のシステムの構成は、第1の実施形態におけるモータ回生制御装置1を適用した電動車両のシステムの構成と比べ、後輪11を回転させるのにSRモータ7が2つ搭載されている。それに応じて、回転角センサ8とリアギア10の数も同様に2つ搭載されている。なお、第1の実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
図16に示すように、本実施形態におけるモータ回生制御装置1Bは、2つのSRモータ7の回生制御を行うため、モータ回生制御装置1を2つ備えている。
バッテリ9は、駆動回路12の各々に接続されている。また、バッテリ9は、要求トルク部132の各々に接続されており、要求トルク部132においてバッテリ9の充電状態が検出される。
ブレーキ操作検出部3及びアクセル操作検出部5は、回生動作モード判別部131の各々に接続されている。回生動作モード判別部131は、ブレーキ信号及びアクセル信号を出力する。傾斜角センサ6は、要求トルク部132の各々に接続されている。傾斜角センサ6は、要求トルク部132の各々に傾斜角度θを出力する。
図17は、第4の実施形態におけるモータ回生制御装置1Cを適用する電動車両のシステムの構成図である。本実施形態におけるモータ回生制御装置1Cを適用した電動車両のシステムの構成は、第2の実施形態におけるモータ回生制御装置1Aを適用した電動車両のシステムの構成と比べ、後輪11を回転させるのにSRモータ7が2つ搭載されている。それに応じで、回転角センサ8とリアギア10の数も同様に2つ搭載されている。なお、第2の実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
図18に示すように、本実施形態におけるモータ回生制御装置1Cは、2つのSRモータ7の回生制御を行うため、モータ回生制御装置1Aを2つ備えている。
バッテリ9は、駆動回路12の各々に接続されている。また、バッテリ9は、要求トルク部132Aの各々に接続されている。
ブレーキ操作検出部3及びアクセル操作検出部5は、回生動作モード判別部131の各々に接続されている。回生動作モード判別部131は、ブレーキ信号及びアクセル信号を出力する。
上述した実施形態において、モータ回生制御装置1は、車両の傾斜角度θに応じてブレーキトルク指令値を取得したが、本実施形態は、これに限定されない。例えば、モータ回生制御装置1は、車両の傾斜角度θに応じて直接、励磁電流指令値を補正してもよい。
Claims (6)
- 電動車両に設けられたSRモータに制動トルクを発生させるモータ回生制御装置であって、
アクセルペダルの操作量に応じたブレーキトルク指令値と、前記SRモータの回転速度と、前記SRモータに流す電流の励磁電流指令値とを関連付けた励磁電流指令マップと、
前記ブレーキトルク指令値と前記SRモータの回転速度に基づいて、前記励磁電流指令マップから励磁電流指令値を算出する励磁電流指令設定部と、
前記励磁電流指令値に基づき前記SRモータに流れる電流を制御するPWM制御部と、
前記SRモータの回転速度を検出する回転速度検出部と、
前記回転速度検出部から前回取得した回転速度と今回取得した回転速度とに基づいて加速度を算出する加速度検出部と、
前記SRモータの回転速度、前記アクセルペダルの操作量及び基準加速度がそれぞれ対応づけられている基準加速度マップと、
前記回転速度検出部から取得した前記SRモータの回転速度と、運転者が操作した前記アクセルペダルの操作量とに基づいて、前記基準加速度マップから前記基準加速度を取得し、当該取得した基準加速度と前記加速度検出部で算出された加速度とに基づいて前記電動車両の傾斜角度を算出する傾斜算出部と、
を有し、
前記励磁電流指令設定部は、前記傾斜角度に基づいて前記励磁電流指令値を補正することを特徴とするモータ回生制御装置。 - 励磁電流指令設定部は、前記傾斜角度に応じた補正値を取得し、前記補正値をブレーキトルク指令値又は前記励磁電流指令値に乗算することで前記励磁電流指令値を補正する請求項1に記載のモータ回生制御装置。
- 前記電動車両の登坂路走行時には、車両水平時よりも前記励磁電流指令値を減少させ、前記電動車両の降坂路走行時には、車両水平時よりも前記励磁電流指令値を増加させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモータ回生制御装置。
- 前記励磁電流指令値は、前記傾斜角度に比例することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のモータ回生制御装置。
- 前記アクセルペダルの操作量がオフである場合に、ブレーキペダルの操作量とブレーキトルク指令値とを関連付けた回生ブレーキテーブルから、前記ブレーキペダルの操作量に対応するブレーキトルク指令値を取得する要求トルク部をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のモータ回生制御装置。
- 電動車両に設けられたSRモータと前記SRモータの制動トルクを発生させるモータ回生制御装置とを有するモータ回生制御システムであって、
前記SRモータの回転速度を求める回転速度検出部と、
アクセルペダルの操作量に応じたブレーキトルク指令値と、前記SRモータの回転速度と、前記SRモータに流す電流の励磁電流指令値とを関連付けた励磁電流指令マップと、
前記ブレーキトルク指令値と前記SRモータの回転速度に基づいて、前記励磁電流指令マップから励磁電流指令値を算出する励磁電流指令設定部と、
前記励磁電流指令値に基づき前記SRモータに流れる電流を制御するPWM制御部と、
前記SRモータの回転速度を検出する回転速度検出部と、
前記回転速度検出部から前回取得した回転速度と今回取得した回転速度とに基づいて加速度を算出する加速度検出部と、
前記SRモータの回転速度、前記アクセルペダルの操作量及び基準加速度がそれぞれ対応づけられている基準加速度マップと、
前記回転速度検出部から取得した前記SRモータの回転速度と、運転者が操作した前記アクセルペダルの操作量とに基づいて、前記基準加速度マップから前記基準加速度を取得し、当該取得した基準加速度と前記加速度検出部で算出された加速度とに基づいて前記電動車両の傾斜角度を算出する傾斜算出部と、
を有し、
前記励磁電流指令設定部は、前記傾斜角度に基づいて前記励磁電流指令値を補正することを特徴とするモータ回生制御システム。
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