JP6285217B2 - 自動車のバンパービーム - Google Patents
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特許文献2に記載されたバンパービームは、前記端部が完全に潰し加工され、衝突側フランジと車体側フランジがほぼ密着している。一方、特許文献3に記載されたバンパービームは、前記端部が途中まで潰し加工され、潰し加工された箇所の断面が中空で、衝突側フランジと車体側フランジが互いに所定の間隔を保っている。
一方、凸状に湾曲した衝突側フランジは、通常の平板状フランジに比べて断面積が増え、重量が増加するという問題がある。
一方、このバンパービームにおいても、バンパーステイが車体側に傾斜した端部に取り付けられる。このため、特許文献1に記載されたバンパービームと同様に、オフセットバリア衝突に際し、バンパービームからバンパーステイに伝達される荷重の方向が、バンパーステイの軸方向に対し傾斜するという問題を有する。
上記バンパービームの車体側フランジは、前記取付部において車体幅方向に対し略平行であることが好ましい。また、潰し加工された領域の断面は、前記ウェブが中空部の断面内側に曲げ変形していることが好ましい。
本発明に係るバンパービームは、潰し加工された領域において、衝突側フランジが断面外側に凸状に湾曲しているが、これはもともと平板状のフランジが潰し加工に伴って湾曲したもので、バンパービームの重量増には結びつかない。
なお、本発明に係るバンパービームは、潰し加工されていない箇所(主として両端部の間)の衝突側フランジは平坦であり、フラットバリア衝突に対し、従来のバンパービームと同レベルのエネルギー吸収特性が確保できる。
図1に示すバンパービーム1はアルミニウム合金押出形材を所定長さに切断し、両方の端部のみを車体側に曲げた後、潰し加工を行ったものである。図2に破線で示すように、アルミニウム合金押出形材の当初断面は、互いに平行な衝突側フランジ2aと車体側フランジ3a、及び両フランジを垂直に連結しかつ互いに平行な上ウェブ4a、下ウェブ5a、及び中間ウェブ6aからなり、矩形輪郭を有する。これらのフランジ及びウェブはいずれも平板状である。
次いで、端部7,7のうちバンパーステイ8の取付部を含む領域Aが、車体側から衝突側に向けて途中まで潰し加工される。図2に実線で示すように、潰し加工後のアルミニウム合金押出形材(バンパービーム1)では、上ウェブ4、下ウェブ5及び中間ウェブ6は曲げ変形している。また、衝突側フランジ2は断面外側(衝突側)に湾曲変形し、車体側フランジ3は元の平坦な形状を保ったまま衝突側フランジ2側に寄り、両者の間隔が狭められている。
なお、潰し加工前の各フランジ及びウェブと、潰し加工後の各フランジ及びウェブを区別するため、潰し加工前の各フランジ及びウェブに対しては番号のあとに符号aを付与することとする。
図1において、バンパービーム1の領域A内に設定された取付部にバンパーステイ8が取り付けられている。バンパーステイ8の軸方向は車体前後方向に設定されるが、同方向は前記取付部における車体側フランジ3に対しほぼ垂直である。
次に、必要に応じて(材料が自然時効硬化している場合)、復元処理(通常の時効硬化処理温度より高い温度に加熱して材料を軟化させる処理)を施して成形性を向上させ、続いて潰し加工を行う。潰し加工後、時効硬化処理を施す。ステイの取り付けは時効硬化処理の前後いずれかに行う。
比較例として、復元処理と潰し加工を行わない点のみが実施例のバンパービームと異なるバンパービームを製作した。端部の傾斜角度は車体幅方向に対し10°であり、バンパーステイは傾斜した車体側フランジに接合した。バンパーステイの前フランジはバンパーステイの軸に垂直な面に対し10°傾斜させ、車体幅方向の幅を70mmとし、この前フランジをバンパービームの傾斜した車体側フランジにボルト締結した。実施例と比較例のバンパーステイは、同材質かつ同断面形状のアルミニウム合金押出管からなる。
実施例と比較例のバンパー構造体を用いて、図4に示すように、低速度衝突を模したオフセットバリア衝突試験を行った。バリア15は前面が10°傾斜し、バンパービームの端部の衝突側フランジと平行である。オフセットバリア衝突試験の結果から、エネルギー吸収曲線(荷重−変形量)を求めた。
実施例では、潰し加工を受けたバンパービームが先に変形を始め、続いてバンパーステイが縦に潰れ始め、潰れ切ったところで荷重が急激に立ち上がる。一方、比較例では、バンパーステイが先に潰れ始め、潰れ切ったところで荷重が急激に立ち上がり、その後、バンパービームが圧壊する。その結果、実施例は比較例に比べて初期ピーク荷重が低く、圧壊の進行に伴う荷重の落ち込みが小さい。また、実施例は荷重が急激に立ち上がり始めるまでのストローク(有効ストローク)が長く、有効ストローク内のエネルギー吸収量が比較例より大きい。
2 衝突側フランジ
3 車体側フランジ
4 上ウェブ
5 下ウェブ
6 中間ウェブ
A 潰し加工を行った領域
Claims (4)
- いずれも平板状の衝突側フランジ、車体側フランジ、及び両フランジをつなぐ複数のウェブにより構成された矩形輪郭の断面を有するアルミニウム合金中空押出形材からなり、前記アルミニウム合金中空押出形材の両方の端部が車体側に曲げられ、前記端部の車体側フランジの所定位置にバンパーステイの取付部を有するバンパービームにおいて、前記端部のうち少なくとも前記取付部を含む領域が車体側から衝突側に向けて途中まで潰し加工されていて、前記領域の断面において前記ウェブが曲げ変形しかつ衝突側フランジが断面外側に湾曲変形し、前記領域において前記衝突側フランジと車体側フランジの間隔が端に近いほど狭まり、これにより前記取付部において車体幅方向に対する車体側フランジの傾斜が減少していることを特徴とする自動車のバンパービーム。
- 前記取付部において車体側フランジが車体幅方向に対し略平行であることを特徴とする請求項1に記載された自動車のバンパービーム。
- 前記アルミニウム合金中空押出形材が全長にわたり衝突側フランジを曲げの外側にして曲げ加工されていることを特徴とする請求項1又は2に記載された自動車のバンパービーム。
- 前記領域の断面において前記ウェブが中空部の断面内側に曲げ変形していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された自動車のバンパービーム。
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