JP6283266B2 - 圧力計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力計測装置の圧力伝送構造に関する。
原子力プラントや石油精製プラント等の化学プラントなどでは、プラント内の流体の圧力測定に、ダイアフラムで受けた流体の圧力を導圧路に内封した封入液によりセンサまで伝達してセンサで検出する圧力計測装置がよく使用される。これらの圧力計測装置では、プラントの安全確保や製品の品質を確保するために使用することから、例えば±1%の圧力測定精度が要求されている。このため、圧力計測装置は、精度維持のために、定期または不定期の検査・調整をおこなう必要がある。
圧力計測装置の精度低下の要因の一つとして、圧力計測装置外部から透過した水素の影響が知られている。すなわち、プラント内の測定流体に含まれる水素(水素分子、水素原子、水素イオン)の一部がプラントの受圧部のダイアフラムを透過した後に、導圧路に充填された封入液中で気泡となって溜まり、導圧路内部の圧力が上昇し、ダイアフラムに加わる圧力の変化をセンサに正しく伝達できなくなってしまう現象がある。
このダイアフラムでの水素透過を防止するために、いくつかの技術が開発されている。例えば、特許文献1には、ダイアフラムの肉厚方向の内部にダイアフラム表面にほぼ平行に広がるアルミニウム、銅、白金及び金の、いずれか又は複数からなる中間層を設けて水素透過を防止することが開示されている。また、特許文献2には、受圧部のダイアフラムを二重にしてその隙間に水素吸蔵合金を封入した気体トラップを設けて水素透過を防止することが開示されている。さらに、特許文献3には、受圧部のダイアフラムの封入液側に水素吸蔵膜を設け、ダイアフラムを透過しようとする水素を前記水素吸蔵膜に吸着する技術が開示されている。
上記の先行技術は、いずれも、ダイアフラムを介してプラントから導圧路の封入液に侵入する水素に着目して、封入液に水素が溜まることを防止するものである。近年、これ以外に、導圧路の封入液の放射線分解や熱分解により水素が発生し、発生した水素がガス化して圧力伝達に悪影響を及ぼす場合もあることが判明した。
特許文献4には、上記の封入液で発生した水素を処置する技術が開示されている。詳しくは、導圧路内部に水素吸蔵材を封入、もしくは、導圧路内壁面に水素吸蔵材を施して、封入液の分解により生じた水素を水素吸蔵材に吸収して、導圧路に水素ガスが溜まることを防止する技術が開示されている。特に、水素吸蔵材は、針金状の棒状水素吸蔵材とし、圧力伝送器の径が細いキャピラリ部へ設置することが開示されている。
特開平9−113394号公報 特開2002−71494号公報 特開2005−114453号公報 特開2014−89171号公報
上記従来技術のうち、特許文献4によれば、封入液の放射線分解や熱分解により発生する水素を、棒状または針金状の水素吸蔵材により吸収して、水素ガスの発生を防止できる。しかし、水素吸蔵材の設置場所については考慮されておらず、設置する場所によっては、圧力計測装置の計測精度や応答性といった性能を低下させたり、寿命を短縮させたりする恐れがある。更には、水素吸蔵効果が低いところに設置することで水素吸蔵が不十分となって、結局のところ水素等の気泡が発生してそのために測定精度が低下する恐れがある。本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、特に、放射線分解や熱分解等により導圧路の封入液に水素が発生しうる稼働環境でも、安定した圧力測定のおこなえる圧力計測装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本願発明のダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから構成し、前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する導圧路に前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設されるようにした。
さらに、詳しくいえば、前記導圧路の管路長より短い前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されて、端部で溶接または接着固定されるか、あるいは、前記針金状の水素吸蔵材が挿通される導圧路を形成する管を屈曲して前記針金状の水素吸蔵材を固定するようにした。
本発明によれば、圧力計測装置の封入液の水素ガスの気泡発生を抑止でき、圧力装置の計測精度の低下を防止できるので、精度検査等の設備の維持管理工数を低減することができる。
本発明の実施形態に係る圧力計測装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の固定状態を示す図である。 第1の実施形態の圧力計測装置の導圧路断面を示す図である。 第1の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の形状(らせん形状)を示す図である。 第1の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態(巻き付け固定)を示す図である。 第1の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態(ループ部)を示す図である。 第1の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態(S字)を示す図である。 第1の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態(90度ひねりループ)を示す図である。 第1の実施形態の圧力計測装置のキャピラリ部の水素吸蔵材の固定状態(ループ部)を示す図である。 第2の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の固定状態を示す図である。 第2の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の固定状態を示す図である。 第3の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の固定状態を示す図である。 第4の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態を示す図である。 第4の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態を示す図である。 第4の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態を示す図である。 第5の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態を示す図である。 第5の実施形態の圧力計測装置の水素吸蔵材の他の固定状態を示す図である。
以下に、本発明を実施するための図面を参照して説明する。
(実施例1)
まず、図1により本実施例の圧力計測装置の全体構成を説明する。図1は、差圧計測装置1の概要を示す図であり、構成を大別すると、差圧計測装置1は置換器部5とキャピラリ部4と本体部3から構成される。本体部3には測定流体100の差圧を電気信号に変換するセンサ11が設けられ、センサ11の出力は出力回路10に入力されて圧力値を出力する。本体部3の構成の詳細は、後述する。
図1に図示する本体部3の左側に測定流体100の高圧側が圧力伝送され、右側には測定流体100の低圧側が圧力伝送される。高圧側と低圧側の圧力伝送は、それぞれ、置換器部5とキャピラリ部4の構成によりおこなわれる。図1では、低圧側の置換器部5とキャピラリ部4は高圧側と同じ構成をもち、図示を省略している。
測定流体100の高圧側の圧力は、受圧ダイアフラム7aで受圧し、置換器部5の導圧路6に封入された封入液8によって、中間ダイアフラム7bに伝送される。中間ダイアフラム7bで受圧した圧は、キャピラリ部4の導圧路6に封入された封入液8により、シールダイアフラム7cに伝送される。測定流体100の低圧側の圧力も同様に、受圧ダイアフラム7aで受圧し、中間ダイアフラム7bを介して、シールダイアフラム7cに伝送されている。
本体部3では、測定流体100の高圧側の圧力と測定流体100の低圧側の圧力を二つの受圧ダイアフラム7cで受圧し、センサ11に入力する。センサ11は、例えば、半導体圧力歪センサにより構成され、圧力歪を電気信号に変換して圧力値を計測する。詳細には、高圧側の受圧ダイアフラム7cで受圧した圧力と、低圧側の受圧ダイアフラム7cで受圧した圧力は、センタダイアフラム7dの両面に伝送されている。そして、センタダイアフラム7dの両面の圧力がセンサ11に伝送されて差圧が測定される。
実施例の圧力計測装置の置換器部5は、原子力プラントや石油精製プラント及び化学プラントなどの設備との接続部である。プラントの測定流体100の圧力を受圧ダイアフラム7aで受け、受圧室壁面13と受圧ダイアフラム7aで囲まれた受圧室に注入された封入液8に伝達する。封入液8は、置換器部5の導圧路6や受圧室壁面13と中間ダイアフラム7bに囲まれた受圧室にも充填されている。受圧ダイアフラム7aで受けた測定流体100の圧力は、導圧路6を介して中間ダイアフラム7bに伝達される。
ここで、封入液8には、プロピレングリコール、シリコーンオイル等が使用される。
キャピラリ部4は、実施例の圧力計測装置の本体部3と置換器部5を接続する。キャピラリ部4の両端には、中間ダイアフラム7bとシールダイアフラム7cが設けられ、封入液が充填されたキャピラリ部4の導圧路6を介して、中間ダイアフラム7bで受圧した圧力がシールダイアフラム7cに伝達される。キャピラリ部4の両端の中間ダイアフラム7bとシールダイアフラム7cは、それぞれ、ダイアフラムと受圧部壁面13とにより受圧室を構成し、導圧路6に連通している。
キャピラリ部4の両端は、中間ダイアフラム7bとシールダイアフラム7cに接続するフランジとなっているが、キャピラリ部4の央部は、導圧路6となる屈曲可能なステンレス等の細管となっている。これにより、圧力計測装置の設置位置や、プラントの流体測定の位置を自由に設定することができる。
本実施例では、受圧ダイアフラム7aと中間ダイアフラム7bの間のみならず、中間ダイアフラム7b、シールダイアフラム7c、センタダイアフラム7d、センサ11の各部位の間の封入液が封入される箇所はすべて導圧路であるが、特に断りがない限り、導圧路とは、受圧室以外で封入液が封入されている場所を指すものとする。
上記構成の圧力計測装置1において、封入液8の放射線分解や熱分解により、封入液8の液中に水素および炭化水素類(以下水素等と表記する)が許容溶解量を超えて発生・蓄積した場合に、水素ガスが発生する。この気泡発生した水素により測定圧力の検出精度が低下する問題が生じる。この問題は、発生した水素が許容溶解量以上に蓄積しないようにすることで防止できる。そのためのひとつの対策例として、発生した水素を水素吸蔵材に吸着する方法がある。以下、その対策方法を詳細に説明する。この水素の気泡発生は、封入液8の水素許容溶解量が小さいほど顕著となるため、測定流体の絶対圧力が低圧なほど効果がある。
本実施例の水素吸蔵材12には、パラジウムやマグネシウム、バナジウム、チタン、マンガン、ジルコニア、ニッケル、ニオブ、コバルトカルシウム、または、それらの合金などが適用できる。
まず、封入液8の放射線分解や熱分解により発生した水素を針金状の水素吸蔵材に吸収して、水素の気化を防止する場合の、針金状の水素吸蔵材の取り付け位置について説明する。図1に針金状の水素吸蔵材12の取り付け位置の例を示す。導圧路6は、置換器部5、キャピラリ部4、本体部3において各ダイアフラム7a・7b・7c・7dで封入液が分けられている。そのためダイアフラム7a・7b・7c・7dで仕切られた導圧路の区間のそれぞれに針金状の水素吸蔵材12を設ける。これにより、水素が発生しても水素吸蔵材に吸収されるので、気体の水素が発生することはなく、圧力検出精度が低下することはない。
本体部3については、出力回路10などの電気回路があり、一般的に本体部3は設置環境が良いことが多い。このため、封入液8が熱分解や放射線分解して水素等を発生する状態にならない場合が多い。更に、測定流体100に含まれる水素が受圧ダイアフラム7aを介して透過してくる場合には、置換器部5やキャピラリ部4に取り付ける針金状の水素吸蔵材12で吸蔵するため、本体部3まで水素が到達することはほとんどない。このため、本体部3に針金状の水素吸蔵材12を設置する必要がない場合もある。置換器部5とキャピラリ部4と本体部3から成る差圧計測器においては、少なくとも、置換器部5に水素吸蔵材を設置すればよいと言える。
また、ダイアフラム7aを透過して外部から水素が侵入しても、水素吸蔵材12に吸収されるので、気体の水素が発生することはない。したがって、水素吸蔵材12を設置することでダイアフラム7aに水素透過防止のための金等の透過防止膜を形成することを省くこともできる。
次に、図2により、針金状の水素吸蔵材12の取り付け状態を説明する。図2は、置換器部5の拡大図であるが、置換器部5に限定されず、キャピラリ部4や本体部3の導圧路6に、同様にして針金状の水素吸蔵材12を取り付けることができる。
図2に示すとおり、針金状の水素吸蔵材12は導圧路6に挿通され、針金状の水素吸蔵材12の両端もしくは片端を折り曲げて、受圧室壁面13に溶接あるいは接着して固定する(接続部を符号9に示す)。
針金状の水素吸蔵材12を固定することにより、針金状の水素吸蔵材12が移動することがないので、受圧ダイアフラム7aや中間ダイアフラム7bに接触して受圧ダイアフラム7aや中間ダイアフラム7bを破損することがない。また、針金状の水素吸蔵材12の一部が移動して導圧路6に滞留し、導圧路6を閉塞することもない。このように、針金状の水素吸蔵材12を導圧路6に固定することで、計測精度の低下や装置の故障を防止することができる。
また、置換器部5やキャピラリ部4などの導圧路6に挿通することで、針金状の水素吸蔵材12を遍在的に設置することができる。特に、封入液8の放射線分解や熱分解による水素等の発生は高温や放射線にさらされる箇所で発生し、水素ガスの発生は遍在的に起こる。そのため、高温部や高放射線量の導圧路6に針金状の水素吸蔵材12を挿通設置することで、水素が気泡となる前に速やかに発生した水素等を吸蔵できるため、気泡による計測精度低下を抑制できる効果がある。
針金状の水素吸蔵材12の端部を受圧室壁面13に固定するには、溶接や接着剤によりおこなわれる。
ただし、酸素−水素溶接(燃焼ガスとして水素を使用するガス溶接)をおこなうと、燃焼ガスに含まれる高濃度の水素が水素吸蔵材に接触して水素吸蔵する恐れがある。その場合には、水素吸蔵材の水素吸蔵能力が低下する恐れや、水素を吸蔵することによって針金状の水素吸蔵材が脆化して切れる等の事象が発生する恐れがある。このため、酸素−水素溶接は実施に適しておらず、電子ビームやレーザーあるいは、圧着、摩擦撹拌接合をおこなうことが望ましい。
接着剤を用いて取り付ける場合には、特に置換器部5においては高温にさらされる可能性があり、また、高真空環境で計測する場合には、有機物を含有した接着剤を用いると接着剤からガスが放出され、計測精度を低下させる恐れがある。そのため接着には、無機物、例えばセラミック接着剤を用いることが望ましい。
上記の針金状の水素吸蔵材12の端部を受圧室壁面13に固定する作業は、受圧室壁面13が受圧ダイアフラム7aあるいは中間ダイアフラム7bを溶接するまでの開放されている間におこなう。
図3は、置換器部5やキャピラリ部4などの導圧路6の断面構造を示している。導圧路6の管壁15の内側には封入液8が充てんされており、その一部断面を針金状の水素吸蔵材12が占めている。水素ガスの発生を抑止して計測精度の低下を防止するには、多くの針金状の水素吸蔵材12を設けて水素吸蔵量を増やすことが望ましい。
しかしながら、針金状の水素吸蔵材12の断面積が過大に増大すると、封入液8の圧力伝達に影響が生じて計測性能が低下する可能性がある。最悪の場合には、圧力・差圧計測装置として機能しなくなる可能性がある。また、導圧路6の断面積に対して封入液8の存在する断面積が減ると、圧力計測装置の計測性能のうち具体的には応答時間、すなわち測定流体100の圧力変化が生じてからセンサ11にそれが伝わるまでの時間が遅くなる。これは、圧力伝達の際にはごくわずかではあるが封入液8の移動があり、これを妨げる要因、つまり導圧路6が狭くなることで圧力伝達の応答速度が低下するためである。
発明者らの実験によれば、導圧路6の断面積の約1%に相当する針金状の水素吸蔵材12を取り付けると、それが無い場合と比較して約10%応答時間が長くなった。許容される応答時間は、測定流体100の圧力変化速度や、計測結果を利用して制御する場合の制御系の要求応答時間との兼ね合いで決定されるため、一概に言えないが、応答時間が100%長くなる、すなわち2倍の時間になるのが許容される場合には、針金状の水素吸蔵材12の占有断面割合を導圧路6の断面積の約10%程度までとすればよい。
逆に、導圧路6の断面積に対して小さすぎる場合、つまり針金状の水素吸蔵材12が細い場合、十分に水素等を吸蔵できず、やはり水素気泡が発生して計測性能が低下する。それに加えて、例えば針金状の水素吸蔵材12がパラジウムであれば、水素吸蔵によって脆化して切れる可能性がある。これによって破断した針金状の水素吸蔵合金12の先端部が導圧路内を移動して、ダイアフラム7a・7b・7c・7dを損傷して計測性能を損うことや、故障の原因になる可能性がある。これを回避するために針金状の水素吸蔵材12の導圧路6の断面積に対する占有面積は、実験によれば、0.5%以上とすることが望ましいことが判った。
また、針金状の水素吸蔵材12の太さで示すと、導圧路6面積が3×10^(−6)平方メートル(内径2mm)の場合、針金状の水素吸蔵材12の断面積は3×10^(−8)平方メートル(直径0.2mm)程度であれば、応答時間についてはほとんど影響なく、多くの場合には水素吸蔵量としても十分である。針金状の水素吸蔵材の直径が約0.05mm以下になると、わずかな力で破断するためやはり故障の原因となる。このため、直径が約0.05mmより太い針金状の水素吸蔵材12とすることが望ましい。
本実施例及び以降の実施例において、針金状の水素吸蔵材12の断面形状が円形だけではなく扁平であってもよい。あるいはリボン状のであってもよい。断面形状が扁平またはリボン状とすることで断面形状が円形の場合に比べて針金状の水素吸蔵材12の表面積を多くすることができるため、より水素吸蔵速度を高める効果がある。
圧力計測装置のキャピラリ部4は、置換器部5と本体部3の設置位置に自由度を与えるため、屈曲可能な細管で構成される。このため、キャピラリ部4が屈曲している場合には、キャピラリ部4の導圧路6の経路長が変わり、直線の場合より経路長が短くなる。ダイアフラムを損傷しないように、図2により説明したキャピラリ部4に挿入する針金状の水素吸蔵材12の端部を中間ダイアフラム7bあるいはシールダイアフラム7cのいずれかの受圧室壁面13に固定する場合には、針金状の水素吸蔵材12の全長をキャピラリ部4の長さよりも短くする。これにより、キャピラリ部4の導圧路6の管が屈曲して管の経路長が短くなっても、針金状の水素吸蔵材12が受圧室に突出することがないので、ダイアフラムを損傷することがない。
図2により説明したキャピラリ部4に挿入する針金状の水素吸蔵材12の端部を、中間ダイアフラム7bとシールダイアフラム7cの両方の受圧室壁面13に固定する場合には、キャピラリ部4を屈曲しても、針金状の水素針金状の水素吸蔵材12が受圧室に突出することがないので、ダイアフラムが損傷することがない。しかし、剛性が高まりキャピラリ部4の屈曲性が低下する。このため、針金状の水素吸蔵材12の一方の端部のみを固定する場合に比べて、圧力計測装置の使い勝手が低下する。
図4に、上記の問題を解決するひとつの方法を示す。図4に示す針金状の水素吸蔵材12は、らせん状に成形されて、導圧路6に挿通されている。針金状の水素吸蔵材12をらせん状にすることで、針金状の水素吸蔵材12が導圧路6の管路方向に容易に伸縮することができる。これにより、針金状の水素吸蔵材12を接続部9で受圧室壁面13に両端固定しても、導圧路6の伸縮に応じて針金状の水素吸蔵材12も伸縮するので、導圧路6の剛性に影響がない。特に、キャピラリ部4では、導圧路6の屈曲に合わせて伸縮するので、置換器部4と本体部3の設置位置の自由度が低下することはない。
さらに、図4のらせん状針金の水素吸蔵材12によれば、水素吸蔵材は、直線の場合より、導圧路6に多くの長さ分取り付けられる。そのため、水素の発生量が多くなる環境に設置する場合には、更に水素等の気泡が発生することを抑制できるため、健全な計測が可能となる期間(すなわち寿命)を長くすることができる効果がある。
上記の実施例では、針金状の水素吸蔵材12の端部を受圧室壁面13に溶接あるいは接着して固定する例を示した。この溶接により固定する方法では、針金状の水素吸蔵材12の端部を筐体14に仮固定して溶接し、その後仮固定を外す工数が伴う。また、接着して固定する場合には、塗布した接着剤を硬化させるために所定の加熱処理を施したりする作業を伴う。このため、作業工程の削減が望まれる。つぎにこのような作業が不要となる針金状の水素吸蔵材12の固定方法について説明する。
図5の針金状の水素吸蔵材12は、両端または片端を筐体14に備える突起部16または穴(図示せず)に巻きつけたり結んだりして固定している。このような突起部16に結びつける固定方法では特別な機材が不要であり、仮固定等の工程も不要であるため速やかに固定をおこなえる。この方法によれば、溶接や接着により針金状の水素吸蔵材12を固定する場合に比べて作業工数を削減することができる。これにより、製造コストを低減でき、安価な差圧計測装置を提供できる。
つぎに、図6〜9により上記の溶接・接着や巻き付け固定とは別の針金状の水素吸蔵材12の固定方法を説明する。針金状の水素吸蔵材12は、水素吸蔵合金から成り、曲げ剛性をもっている。このため、導圧路6を形成する管に針金状の水素吸蔵材12を挿通した後に、図6に示すようなループ状の箇所(ループ部17)を設ける。ループ部17では、針金状の水素吸蔵材12の曲げ剛性により、導圧路を形成する管に曲げ抗力が生じる。この曲げ抗力は、針金状の水素吸蔵材12が導圧路を形成する管の内面を押圧することで生じている。この針金状の水素吸蔵材12が導圧路の管の内面を押圧することで、管の内面と針金状の水素吸蔵材12の間に摩擦力が生じて、針金状の水素吸蔵材12は動きづらくなる。
置換器部5や本体部3の導圧路6には、端部がダイアフラム7a・7b・7c・7dが設けられた閉空間に封入液8が注入されている。この導圧路6の封入液8には流れがなく、針金状の水素吸蔵材12を管の長さ方向に移動する力は生じていない。したがって、上記の導圧路6を形成する管をループ部17に設けたことによる摩擦力により、溶接や接着をおこなわずに、針金状の水素吸蔵材12を保持することができる。
針金状の水素吸蔵材12の端部に導圧路6を形成する管を長さ方向に引っ張る力が生じた場合でも、針金状の水素吸蔵材12がループ部17を締め付けることになり、前記摩擦力がより大きく作用して針金状の水素吸蔵材12の移動や抜けは生じない。
上記の構造は、予め直線状の導圧路6に針金状の水素吸蔵材12を通しておき、導圧路6を曲げるだけで固定できるため容易に製作が可能であり、製作コストの低減が可能となる効果がある。また、溶接や接着剤で固定すると、振動や圧力変動で針金状の水素吸蔵材12に力が加わった場合に金属疲労で破断する恐れがある。これに対して図6に示す例であれば、移動や変動に対して余裕があるため、針金状の水素吸蔵材12に加わる力を低減できる。このため、針金状の水素吸蔵材12に金属疲労が生じにくく、破断しにくいという効果もある。
図6に示した導圧路6を形成する管にループ状の箇所(ループ部17)を設ける方法以外に、図7や図8に示すように導圧路6の管を変形させても同様の効果を得ることができる。
図7は、導圧路6を形成する管をS字状200に形成している。S字状以外にクランク状に形成してもよい。さらに、図8は、図6に示したループ部17を90度ひねったループ部201を設けた例である。この場合も同様の効果を得ることができる。
図9は、キャピラリ部4にも、導圧路6を形成する管にループ状の箇所(ループ部17)を設けて、針金状の水素吸蔵材12を固定する例を示している。図9では、置換器部5は、ループ部17を設ける例を示しているが、置換器部5は、図7や図8に示したS字状部やクランク状部や90度ひねりループ部を設けて、キャピラリ部4はループ部にする組み合わせでもよい。
更に、キャピラリ部4にもS字状部やクランク状部や90度ひねりループ部を設けてもよいが、キャピラリ部4にはループ状部17を設けることが最も良い。これは、キャピラリ部4は、設置位置の自由度をもって圧力計測装置の本体部3と置換器部5を接続するために、屈曲自在な細管で構成されている。このため、S字状部やクランク状部や90度ひねりループ部は、形成しづらいためである。また、ループ部17は、一重のループだけでなく、2重以上の多重ループであってもよい。これにより、キャピラリ部4の細管の余長処理を同時におこなうことができる。
図6〜図9に示したように、針金状の水素吸蔵材12を挿通する導圧路6の途中の経路形状を、直線以外の、針金状の水素吸蔵材12に曲げ抗力が生じる形状とすることにより、針金状の水素吸蔵材12を溶接や接着や巻き付け固定をおこなうことなく、針金状の水素吸蔵材12の管路方向の移動を抑止することができる。
(実施例2)
図10と図11は、第2の実施例であり、針金状の水素吸蔵材12をダイアフラム7a・7b・7c・7dに対向する受圧室壁面13に取り付けて、封入液8の水素を吸蔵する。針金状の水素吸蔵材12は、その端部が受圧室壁面13の接続部9に溶接または接着により固定する。図11は受圧室壁面13を受圧する正面から視た図である。複数本の針金状の水素吸蔵材12を、ダイアフラム7a・7b・7c・7dと筐体部14の溶接部18より内側の受圧部壁面13に固定する。複数本の針金状の水素吸蔵材12を取り付けることで水素吸蔵材の量を増やすことが可能である。この時、針金状の水素吸蔵材12は、導圧路入口19を避けて設置される。このように取り付けることで図1と比較して狭隘な導圧路6に取り付けることが無いため、封入液の圧力伝達性能を阻害することが無く、圧力応答時間が長くなるのを抑制することができる。つまり圧力計測装置の計測性能低下を抑制することができる。
(実施例3)
図12は、第3の実施例であり、針金状の水素吸蔵材12の取り付け位置及びその固定方法を説明する図である。図12において、受圧室壁面13の導圧路入口19付近に溝20を形成し、その中に針金状の水素吸蔵材12を収容する。針金状の水素吸蔵材12の両端や一部を溶接や接着、あるいは図示しない突起部に結ぶことで固定する。このようにすることでダイアフラムに過大な圧力がかかり、受圧室壁面13にダイアフラム7a・7b・7c・7dが接触する場合でも針金状の水素吸蔵材12とダイアフラム7a・7b・7c・7dが接触することが無いためダイアフラム7a・7b・7c・7dの損傷を防ぐことができ、過大な圧力がかかる場合であっても確実に計測できるようになる。
(実施例4)
図13から図15は、第4の実施例であり、受圧室壁面13の針金状の水素吸蔵材12を取り付ける他の例である。
図13において針金状の水素吸蔵材12が、ダイアフラム7a・7b・7c・7dと筐体部14の溶接部18に沿って、溶接部18の近傍に、一部または全周に亘って円弧あるいは輪状に取り付けられる。または、溶接部18の内側に輪状の溝21を形成し、溝21の中に針金状の水素吸蔵材12を収容する方法でも良い。
図14は、図13の受圧室壁面13を受圧する正面から視た図である。円弧あるいは輪状の針金水素吸蔵材12が、ダイアフラム7a・7b・7c・7dと筐体部14の溶接部18の近傍内側に、複数の接続点9で、受圧室壁面13に接着あるいは溶接固定されている。
このように取り付けることで以下の効果がある。第一に、効率よく水素を吸蔵できる点である。測定流体100に含まれる水素が圧力計測装置に蓄積する場合、ダイアフラム7と筐体部14の溶接部18から多く水素等が侵入する。このため、侵入箇所に近接した場所に水素吸蔵材を設置することで、侵入した水素等を直ちに吸蔵し、水素が気泡となることを防ぐことができる。第二に、放射線や熱分解で発生する封入液8の水素等は、封入液8に比べて比重が軽いため上方に蓄積する。そのため蓄積しやすい外周部に針金状の水素吸蔵材12を設置することで水素等を確実に吸蔵することができ、水素ガスの発生を防止する。つまりは確実に圧力計測できるようになる。
第三に、ダイアフラム7a・7b・7c・7dの溶接部18の近傍に設置することにより、ダイアフラム7a・7b・7c・7dと接触して損傷することを防ぐことができる。つまり、ダイアフラムは測定流体100の圧力に応じた変位を伴うが、ダイアフラム7a・7b・7c・7dと筐体部14の溶接箇所は固定されている場所であるため変位が非常に小さい。そのため針金状の水素吸蔵材12を取り付けた場合でもダイアフラム7a・7b・7c・7dに接触することがない。以上のような理由から確実に計測できるようになる効果がある。
図15は、受圧室壁面13に複数の溝21を形成し、そこに針金状の水素吸蔵材12を収容し、溶接や接着により固定する方式である。図13および図14では、1本の溝21に予め定めた量または長さの針金状の水素吸蔵材12をすべて収容したのに対して、図15では複数の溝21に分けて収容した点で異なる。
図15では、複数の同心円の溝21を形成するようにしたが、渦巻き状の溝でもよい。
このように取り付けることで、1本の溝21に多くの本数の針金状の水素吸蔵材12を収容する必要が無くなるため、溝21に収容して接着または溶接する際の作業を簡易にできる。つまり、1本の溝21に複数収容するとなると、手で針金状の水素吸蔵材12を複数回溝に巻きつけた状態を保持しつつ溶接するという難しい作業が必要となる。これに対して1本の溝21に1本の針金状の水素吸蔵材12を収容するのであれば、1本を手で押さえて接着または溶接するだけの作業を繰り返せば良いため作業を簡単にできる。この結果として生産コストを低減することができる。
また、図14に示す場合には、複数の針金状の水素吸蔵材12が重なるようにして巻かれるため、下層に位置する針金状の水素吸蔵材は水素等の気泡発生の抑制に貢献できない恐れがある。これに対して図15に示した例であれば、すべての針金状の水素吸蔵材が水素等に接触する機会が増えるため、より高い水素等の吸蔵効果を得ることができる。
(実施例5)
図16及び図17は受圧室壁面13に複数の窪み300を形成し、そこに針金状の水素吸蔵材12を収容し、窪み300を封入液の移動を妨げない手段、例えば網状の部材301で針金状の水素吸蔵材12の移動を防止する方式である。窪み300は受圧部壁面に複数備えることが望ましい。網状の部材301と受圧室壁面13は溶接等の手段で固定する。
このように取り付けることで、図15に比べて溶接箇所が少なくなる。例えば図15に示す取付方法の場合、発明者らの検討によれば、1周1本の針金状の水素吸蔵材12に対して10か所の接続部9が必要であり、それが10本になると100箇所になる。これに対して本実施例であれば、網状の部材301を3箇所溶接302すれば良く、窪み300を8箇所設ける場合には24箇所の溶接302で済む。この結果作業工数を削減でき、さらなる生産コストの低減が可能である。また、図15の場合には、収容できる針金状の水素吸蔵材12の量は周の長さに依存するため封入できる長さが限定されるが、本実施例では、窪み1箇所に入れる針金状の水素吸蔵材12の長さの調整が容易であるため、より多くの針金状の水素吸蔵材12を収容でき、結果としてより水素等の気泡の発生を確実に抑制できる効果がある。
なお、図1から図9に示す実施例は導圧路6に針金状の水素吸蔵材12を設置する例であり、図10から図17に示す実施例は受圧室壁面13に針金状の水素吸蔵材12を設置する例である。導圧路6と受圧室壁面13の相互に針金状の水素吸蔵材12を設置し、組み合わせて実施することも可能である。
さらに、圧力計測装置には、図1に示した差圧計測装置のほかに絶対圧力を計測する圧力計測装置がある。この絶対圧計測装置でも、測定流体の圧力を伝送する置換器部やキャピラリ部の導圧路での水素の気泡発生による測定精度の低下の問題は発生する。絶対圧計測装置でも、上述の実施例を適用すれば、水素の気泡発生による測定精度の低下を防止することができる。
また、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明で分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
1 圧力計測装置
3 本体部
4 キャピラリ部
5 置換基部
6 導圧路
7 ダイアフラム
8 封入液
9 接続部
10 出力回路
11 センサ
12 針金状の水素吸蔵材
13 受圧室壁面
14 筐体
15 管壁
16 突起部
17 ループ部
18 ダイアフラムと筐体の溶接部
19 導圧路入口
20、21 溝
100 測定流体
300 窪み
301 網状の部材
302 溶接部

Claims (14)

  1. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されている場合に、
    前記針金状の水素吸蔵材のひとつの端部が前記受圧室壁面に溶接または接着固定され、
    前記針金状の水素吸蔵材の長さが前記導圧路の管路長より短い
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  2. 請求項1に記載の圧力計測装置において、
    前記針金状の水素吸蔵材は、前記圧力計測装置の封入液の放射線分解もしくは熱分解により生じた水素、または、前記測定流体からダイアフラムを透過した水素を取り込む
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  3. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されている場合に、
    前記針金状の水素吸蔵材の少なくともひとつの端部が、前記受圧室壁面に溶接または接着固定され、
    前記針金状の水素吸蔵材の断面積は、前記導圧路の断面積の10% 以下である
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  4. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されている場合に、
    前記針金状の水素吸蔵材の少なくともひとつの端部が、前記受圧室壁面に溶接または接着固定され、
    前記針金状の水素吸蔵材の断面積は、前記導圧路の断面積の0.5%以上である
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  5. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されている場合に、
    前記針金状の水素吸蔵材の少なくともひとつの端部が、前記受圧室壁面に溶接または接着固定され、
    前記針金状の水素吸蔵材は、らせんを形成している
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  6. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されている場合に、
    前記受圧室壁面あるいは前記導圧路の位置口に突起が設けられ、
    前記針金状の水素吸蔵材の少なくともひとつの端部は、前記突起に結び付けて固定されている
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  7. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されている場合に、
    前記導圧路を形成する管は、前記針金状の水素吸蔵材を挿通した状態で、管の一部をループ形状にした
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  8. 請求項に記載の圧力計測装置において、
    前記キャピラリ部の前記導圧路を形成する管は、前記針金状の水素吸蔵材を挿通した状態で、管の一部を多重ループ形状にした
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  9. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されている場合に、
    前記導圧路を形成する管は、前記針金状の水素吸蔵材を挿通した状態で、管の一部をS字形状またはクランク形状にした
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  10. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記導圧路に挿通されている場合に、
    前記導圧路を形成する管は、前記針金状の水素吸蔵材を挿通した状態で、管の一部を90度ひねりループ形状にした
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  11. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記受圧室壁面に配設されている場合に、
    複数本の前記針金状の水素吸蔵材が、前記受圧室壁面 に並設されている
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  12. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記受圧室壁面に配設されている場合に、
    前記針金状の水素吸蔵材が、前記受圧室壁面の前記ダイアフラムの溶接部の近傍内側に、円弧状または輪状に配設される
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  13. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記受圧室壁面に配設されている場合に、
    前記針金状の水素吸蔵材が、前記受圧室壁面の前記ダイアフラムの溶接部の近傍内側に、窪みを備え、前記窪み内に配設される
    ことを特徴とする圧力計測装置。
  14. ダイアフラムで受圧した測定流体の圧力を導圧路に封入した封入液により圧力センサに伝送して前記圧力センサで前記測定流体の圧力値検出をおこなう圧力計測装置において、
    前記圧力計測装置は、測定流体の圧力を受圧する置換器部と、前記圧力センサを有する本体部と、前記置換器部で受圧した測定流体の圧力を前記本体部に伝送するキャピラリ部とから成り、
    前記置換器部と前記キャピラリ部と前記本体部は、複数のダイアフラムと前記封入液を介して圧力を伝送し、
    少なくとも前記置換器部には、ダイアフラムを有し前記封入液が充填された受圧室の受圧室壁面、または、前記封入液が充填され前記受圧室に連通する前記導圧路に、前記封入液に溶解する水素を取り込む針金状の水素吸蔵材が配設され、
    前記針金状の水素吸蔵材が前記受圧室壁面に配設されている場合に、
    前記針金状の水素吸蔵材が、前記ダイアフラムの外周部に対向して、前記受圧室壁面に複数の同心円状あるいは渦巻き状に配設される
    ことを特徴とする圧力計測装置。
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