JP6282692B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器に組み込まれ、発信器から発信される磁界を受けて通信可能となるアンテナ装置を備える通信装置に関する。
携帯電話機などの電子機器において、近距離非接触通信の機能を搭載するため、RFID(Radio Frequency Identification)用のアンテナモジュールが用いられている。
このアンテナモジュールは、リーダライタなどの発信器に搭載されたアンテナコイルと誘導結合を利用して通信を行っている。すなわち、このアンテナモジュールは、リーダライタからの磁界をアンテナコイルが受けることによって、それを電力に変換して通信処理部として機能するICを駆動させることができる。
アンテナモジュールは、確実に通信を行うため、リーダライタからのある値以上の磁束をアンテナコイルで受ける必要がある。そのために、従来例に係るアンテナモジュールでは、携帯電話機の筐体にループコイルを設け、このコイルでリーダライタからの磁束を受けている。
ところが、携帯電話機などの電子機器に組み込まれたアンテナモジュールは、機器内部の基板やバッテリーパックなどの金属が、リーダライタからの磁界を受けることによって発生する渦電流のために、リーダライタからの磁束が跳ね返されてしまうため、ループコイルに届く磁束が少なくなってしまった。このようにしてループコイルに届く磁束が少なくなってしまうため、アンテナモジュールは、必要な磁束を集めるためにある程度の大きさのループコイルが必要となり、さらに、磁性シートを用いて磁束を増やすことも必要となる。
上述したように、携帯電話機などの電子機器の基板に流れる渦電流によってリーダライタからの磁束が跳ね返されるが、電子機器の筐体表面には、基板の面方向に向いている磁界の成分があり、この成分を受けることによってアンテナとして機能するというものが特許文献1において提案されている。具体的に、特許文献1では、コイルの占有面積を少なくするため、フェライトコアにコイルを巻いたアンテナ構造が提案されている。
特開2008−35464号公報
上述したように、携帯電話機などの電子機器は基板などの比較的電気をよく流すものが使われているので、磁界を受けた基板に渦電流が発生することにより、磁界を跳ね返してしまう。例えば、携帯電話機の筐体表面で考えると、リーダライタからくる磁界は、筐体表面の外周部分が強くなり、筐体表面の真ん中付近が弱くなる傾向にある。
通常のループコイルを用いるアンテナの場合、ループコイルは、その開口部が、上述した筐体表面の外周部分を通過する磁界をあまり受けることができない携帯電話機の中央部分に位置している。このため、通常のループコイルを用いるアンテナでは、磁界を受ける効率が悪くなっている。
また、特許文献1に記載されたフェライトコアにコイルを巻いて、そのコイルを携帯電話機に組み込んだアンテナ構造では、フェライトコアの断面が磁束を集める面積になるので、フェライトコアの厚みが例えば1mm以上必要になり、携帯電話機の筐体が比較的厚い構造となってしまう。このため、比較的薄型の携帯電話機では、その内部に実装するのが難しい構造である。また、折りたたみ式の携帯電話機に搭載された液晶ディスプレイの裏側に、このアンテナモジュールを組み込む場合には、やはり薄いことが必要となるので、特許文献1に記載のアンテナ構造ではスペースを確保するのが難しい。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、通信特性を維持しつつ、電子機器に組み込んだ際に電子機器の筐体の小型化を図ることが可能な通信装置を提供することを目的とする。
また、本発明の態様は、発信器から発信される磁界を受けて通信可能となる通信装置であって、筐体と、上記筐体内部に設けられ、上記発信器に対向した導電体と、上記発信器と誘導結合されるアンテナコイルが形成されたアンテナ基板と、上記発信器から発信される磁界を、上記アンテナコイルに引き込む磁性シートと、上記アンテナコイルに流れる電流により駆動し、上記発信器との間で通信を行う通信処理部とを備え、上記アンテナコイルは、導線が略平面状に巻回した構成であり、上記導電体と上記筐体の内周壁との間の隙間に配置されて開口部が上記発信器と対向するように該導電体と略平行に設けられ、上記磁性シートが、上記アンテナ基板上に形成された上記アンテナコイルの中心部分に差し込まれることで、上記発信器と対向する筐体面により配向された磁界の進行方向の上流側では上記磁性シートが上記アンテナコイルよりも該発信器側に位置する配置条件と、該配向された進行方向の下流側では該アンテナコイルが該磁性シートよりも該発信器側に位置する配置条件との両方の配置条件を満たすようにして、該アンテナコイルと該磁性シートとが互いに重畳され、上記磁性シートは、上記アンテナコイルの中心部分に差し込まれる方向において、該磁性シートの両端が、該アンテナコイルの両端よりも該中心部分寄りに位置しており、上記アンテナコイルは、少なくとも上記磁性シートが差し込まれる方向の長さが該差し込まれる方向に垂直な方向の長さより短い略矩形形状であり、上記磁性シートと上記アンテナコイルとは、粘着層を介して、互いに重畳された状態が維持され、該粘着層は、上記磁性シートが上記アンテナ基板上に形成された上記アンテナコイルの上記中心部分に差し込まれる方向において、上記磁性シートの両端を越えて、上記アンテナコイルの両端と略一致するように積層されていることを特徴とする。
本発明は、磁性シートがアンテナコイルの中心部分に差し込まれる方向において、磁性シートの両端が、アンテナコイルの両端よりもアンテナコイルの中心部分寄りに位置することにより、磁束を効率よくアンテナコイルの中心部分に引き込むことで通信特性を維持しつつ、電子機器に組み込んだ際に電子機器の筐体の小型化、薄型化を図ることができる。
本発明が適用された通信装置が組み込まれた無線通信システムの構成について説明するための図である。 携帯電話機の筐体内部に配置される通信装置の構成について説明するための図である。 図3(A)は、アンテナモジュールの斜視図であり、図3(B)は、アンテナモジュールの断面図である。 図4(A)及び図4(B)は、本発明が適用されたアンテナモジュールにおいて、磁性シートの両方の端部と、アンテナコイルの両方の端部との位置関係について説明するための図である。 比較例に係るアンテナモジュールにおいて、磁性シートの両方の端部と、アンテナコイルの両方の端部との位置関係について説明するための図である。 アンテナコイルと磁性シートとの幅の差を変化させたときの通信特性の変化について説明するための図である。 図7(A)は、磁性シートの幅と略一致するように粘着層をアンテナ基板の表面に積層した図であり、図7(B)は、アンテナコイルの幅と略一致するように粘着層をアンテナ基板11の表面に積層した図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明が適用された通信装置は、電子機器に組み込まれ、発信器から発信される磁界を受けて通信可能となる装置であって、例えば図1に示すようなRFID(Radio Frequency Identification)用の無線通信システム100に組み込まれて使用される。
無線通信システム100は、本発明が適用された通信装置1と、通信装置1に対するアクセスを行うリーダライタ120とからなる。ここで、通信装置1とリーダライタ120とは、三次元直交座標系xyzのxy平面において互いに対向するように配置されているものとする。
リーダライタ120は、xy平面において互いに対向する通信装置1に対して、z軸方向に磁界を発信する発信器として機能し、具体的には、通信装置1に向けて磁界を発信するアンテナ121と、アンテナ121を介して誘導結合された通信装置1と通信を行う制御基板122とを備える。
すなわち、リーダライタ120は、アンテナ121と電気的に接続された制御基板122が配設されている。この制御基板122には、一又は複数の集積回路チップ等の電子部品からなる制御回路が実装されている。この制御回路は、通信装置1から受信されたデータに基づいて、各種の処理を実行する。例えば、制御回路は、通信装置1に対してデータを送信する場合、データを符号化し、符号化したデータに基づいて、所定の周波数(例えば、13.56MHz)の搬送波を変調し、変調した変調信号を増幅し、増幅した変調信号でアンテナ121を駆動する。また、制御回路は、通信装置1からデータを読み出す場合、アンテナ121で受信されたデータの変調信号を増幅し、増幅したデータの変調信号を復調し、復調したデータを復号する。なお、制御回路では、一般的なリーダライタで用いられる符号化方式及び変調方式が用いられ、例えば、マンチェスタ符号化方式やASK(Amplitude Shift Keying)変調方式が用いられている。
通信装置1は、例えばリーダライタ120とxy平面において対向するように配置される携帯電話機130の筐体131の内部に組み込まれ、誘導結合されたリーダライタ120との間で通信可能となるアンテナコイル11aが実装されたアンテナ基板11を有するアンテナモジュール1aと、アンテナコイル11aに流れる電流により駆動し、リーダライタ120との間で通信を行う通信処理部12とを備える。
アンテナ基板11には、例えばフレキシブルフラットケーブルなどの可撓性の導線をパターンニング処理などをすることによって形成されるアンテナコイル11aと、アンテナコイル11aと通信処理部12とを電気的に接続する端子部11bとが実装されている。
アンテナコイル11aは、リーダライタ120から発信される磁界を受けると、リーダライタ120と誘導結合によって磁気的に結合され、変調された電磁波を受信して、端子部11bを介して受信信号を通信処理部12に供給する。
通信処理部12は、アンテナコイル11aに流れる電流により駆動し、リーダライタ120との間で通信を行う。具体的に、通信処理部12は、受信された変調信号を復調し、復調したデータを復号して、復号したデータを、当該通信処理部12が有する内部メモリに書き込む。また、通信処理部12は、リーダライタ120に送信するデータを内部メモリから読み出し、読み出したデータを符号化し、符号化したデータに基づいて搬送波を変調し、誘導結合によって磁気的に結合されたアンテナコイル11aを介して変調された電波をリーダライタ120に送信する。
以上のような構成からなる無線通信システム100において、以下では、アンテナモジュール1aの構成について説明する。
アンテナモジュール1aのアンテナコイル11aは、携帯電話機130などの電子機器に組み込んだ際に当該電子機器の小型化を図りつつ、リーダライタ120との間で良好な通信特性を実現する観点から、例えば、図2(A)に示すような三次元直交座標系xyzのxy平面上であって、携帯電話機130の筐体131内部に設けられたバッテリパック133と、筐体131の内周壁131aとの隙間132に配置される。
なお、アンテナモジュール1aは、上述したようにバッテリパック133と筐体131の内周壁131aとの隙間132だけでなく、例えば集積回路基板などの筐体131内部に配置された導電体と筐体の内周壁との隙間に設けるようにしてもよい。本実施例では、アンテナモジュールが、便宜上、板状の導電体として、図2(B)に示すようなバッテリパック133の金属筐体であるリーダライタ120に対向した金属板133aの端部133bと、筐体131の内周壁131aとの間に配置されているものとして説明する。
ここで、図2(B)の断面図で示すように、リーダライタ120に対向する筐体面の具体例として、携帯電話機130に配置されたバッテリパック133の金属筐体である金属板133aは、電気を比較的よく流すので、外部から交流磁界が加わると渦電流が発生し、磁界を跳ね返してしまう。このような外部から交流磁界が加わるときの磁界分布を調べると、リーダライタ120と対向したバッテリパック133の金属板133aの端部133bの磁界が強いという特性を有する。具体的に、アンテナモジュール1aが配置される隙間132の磁界は、y軸方向の成分が大きい。アンテナモジュール1aは、このようなy軸方向に成分が大きい磁界を効率よくアンテナコイル11aに引き込ませるため、図3に示すようにして配置され、アンテナコイル11aに重畳される磁性シート13を備える。
ここで、図3(A)は、xy平面上において磁性シート13が差し込まれたアンテナ基板11の斜視図であり、図3(B)は、xy平面上において磁性シート13が差し込まれたアンテナ基板11の断面図である。
図3(B)に示すように、アンテナモジュール1aでは、リーダライタ120に対向する金属板133aにより配向された磁界の進行方向の上流側では磁性シート13がアンテナコイル11aよりもリーダライタ120側に位置するように配置され、この配向された磁界の進行方向の下流側ではアンテナコイル11aが磁性シート13よりもリーダライタ120側に位置するように配置されるように、磁性シート13が、アンテナ基板11上に形成されたアンテナコイル11aの中心部分11cに差し込まれたものである。
ここで、アンテナ基板11は、上述したようにフレキシブルプリント基板やリジットプリント基板などが用いられるが、特にフレキシブルプリント基板を用いることで、アンテナコイル11aの中央部に切れ込み部を容易に形成することができ、この切れ込み部に磁性シート13を容易に差し込めることができる。このようにして、アンテナモジュール1aは、容易に磁性シート13をアンテナ基板11に差し込むという観点から、フレキシブルプリント基板を用いてアンテナ基板11とすることが好ましい。また、フレキシブルプリント基板を用いることで、当該アンテナモジュール1aを容易に製造することができる。
このようにして、アンテナモジュール1aは、リーダライタ120に対向する金属板133aにより配向された磁界の進行方向の上流側では磁性シート13がアンテナコイル11aよりもリーダライタ120側に位置するように配置され、この配向された磁界の進行方向の下流側ではアンテナコイル11aが磁性シート13よりもリーダライタ120側に位置するように配置されることで、隙間132に生じる磁界を効率よくアンテナコイル11aに引き込ませることができる。
さらに、アンテナモジュール1aは、隙間132に、アンテナコイル11aの開口部、すなわち中心部分11cが位置するように巻回されているので、携帯電話機130などの電子機器に組み込んだ際に筐体131の小型化を図ることができる。
このようにして、隙間132に生じる磁界を効率よくアンテナコイル11aに引き込ませることができるのは、上述したようにして磁性シート13を配置することによって、金属板133aの端部133bから筐体131の内周壁131aへの磁界成分が、アンテナコイル11aの開口部を効率よく通過するようになるからである。
さらに、アンテナモジュール1aは、後述する性能評価に示すような良好な通信特性と、小型化を両立する観点から、図4(A)及び図4(B)に示すように、アンテナコイル11aの中心部分11cに差し込まれるy軸方向において、略T字形状の磁性シート13の両方の端部13a、13bが、それぞれアンテナコイル11aの両方の端部11d、11eよりも中心部分11c寄りに位置するようにして、アンテナコイル11aに差し込まれている。このように、アンテナモジュール1aでは、磁性シート13とアンテナコイル11aとが差し込まれる方向において、磁性シート13の幅W13をアンテナコイル11aの幅W11よりも短くすることで、例えば図5に示すような比較例に係るアンテナモジュール2aよりも良好な通信特性を実現することができる。
比較例に係るアンテナモジュール2aは、図5に示すように、アンテナコイル21aの中心部分21cに差し込まれるy軸方向において、アンテナコイル21aの両方の端部21d、21eが、磁性シート23の両方の端部23a、23bよりもそれぞれ中心部分21c寄りに位置するようにして、アンテナコイル21aに差し込まれたものである。すなわち、アンテナモジュール2aでは、磁性シート23とアンテナコイル21aとが差し込まれる方向において、アンテナコイル21aの幅W21を磁性シート23の幅W23よりも短くしたものである。
まず、性能評価としては、アンテナモジュール1a、2aとリーダライタ120とを対向させて、x軸方向の相対的な位置関係を変化させたときの通信特性について評価する。
具体的な評価条件としては、次のようにした。リーダライタ120には、ソニー社製461Cを用いた。磁界の発信周波数は、13.56MHzである。また、アンテナモジュール1aのアンテナコイル11aと、アンテナモジュール2aの磁性シート23との外形状は、それぞれxy平面で規定される50mm×8.5mmの矩形状に固定した。
このようにして、W11とW23は、8.5mmに固定し、アンテナコイルと磁性シートとの幅の差、すなわち、W11−W13を0mmから8.5mmまで、W23−W21を0〜3mmまで変化させたときの通信距離の変化を図6に示す。
図6の結果から明らかなように、アンテナモジュール1aでは、磁性シート13とアンテナコイル11aとが差し込まれる方向において、磁性シート13の幅W13をアンテナコイル11aの幅W11よりも短くすることで、良好な通信特性を実現することができる。また、W11−W13は、4mmよりも大きくなると、通信距離が小さくなる。よって、磁性シート13の幅W13は、アンテナコイル11aの幅W11に対する比(W13/W11)が、略1/2〜1未満であることが好ましい。
このようにして、アンテナモジュール1aは、アンテナコイル11aに対して磁性シート13の幅を狭くすると、アンテナモジュール全体幅を狭くすることができる。すなわち、アンテナモジュール1aは、通信特性の向上を図りつつ、モジュール全体をよりスリムにすることができる。
さらに、アンテナモジュール1aは、磁性シート13とアンテナコイル11aとを、図7に示すように、アンテナ基板11及び磁性シート13の少なくとも一方の表面に積層した粘着層14を介して、互いに重畳された状態が維持することが好ましい。ここで、図7(A)は、磁性シート13の端部13a、13bと略一致するように粘着層14をアンテナ基板11の表面に積層したものであり、図7(B)は、アンテナコイル11の端部11d、11eと略一致するように粘着層14をアンテナ基板11の表面に積層したものである。
このようにすることで、アンテナモジュール1aは、磁性シート13の端部が割れて粉落ちしても、粘着層14で受け止めることができ、結果として、携帯電話機130内部に異物が飛散することを防止することができる。特に磁性シート13として、磁気特性が比較的高いフェライトは、焼結部材であり、外力により割れやすく粉落ちし易いため、より適している。さらに、磁性シート13の粉落ちを効率よく防止する観点から、図7(B)に示すような、アンテナコイル11の幅と略一致するように粘着層14をアンテナ基板11の表面に積層することが特に好ましい。
また、アンテナコイル11aが可撓性を有するアンテナ基板11によって形成されるか、また、磁性シート13が柔軟性を有するかのうち、少なくとも一方の条件を満たすことで、差し込み易いことによって粉落ちリスクをより低減することができる点で好ましい。さらに、上述した粘着層14を介して、平面度が偏っていても一方の表面に追従することで、より確実に互いに重畳された状態が維持することができる点で好ましい。
なお、本発明が適用されたアンテナモジュールは、必ずしも隙間132に配置していなくてもよく、例えばアンテナモジュール1aの一部が、リーダライタ120に対向する金属板133aに重畳してもよく、金属板133aの外周部に配置されることで、金属板133aにより配向された磁界を効率よくアンテナコイル11aに引き込むことができる。さらに、本発明が適用されたアンテナモジュールは、磁性シートとアンテナ基板との配置が、上述したリーダライタとの関係で規定される配置条件に限定されず、磁性シートがアンテナコイルの中心部分に差し込まれる方向において、磁性シートの両端が、アンテナコイルの両端よりもアンテナコイルの中心部分寄りに位置するという構成を採用することで、磁束を効率よくアンテナコイルの中心部分に引き込むことで通信特性を維持しつつ、電子機器に組み込んだ際に電子機器の筐体の小型化、薄型化を図ることができる。
1 通信装置、1a、2a アンテナモジュール、11 アンテナ基板、11a、21a アンテナコイル、11b 端子部、11c、21c 中心部分、11d、11e、13a、13b、21d、21e、23a、23b 端部、12 通信処理部、13、23 磁性シート、14 粘着層、100 無線通信システム、120 リーダライタ、121 アンテナ、122 制御基板、130 携帯電話機、131 筐体、131a 内周壁、132 隙間、133 バッテリパック、133a 金属板、133b 端部

Claims (2)

  1. 発信器から発信される磁界を受けて通信可能となる通信装置であって、
    筐体と、
    上記筐体内部に設けられ、上記発信器に対向した導電体と、
    上記発信器と誘導結合されるアンテナコイルが形成されたアンテナ基板と、
    上記発信器から発信される磁界を、上記アンテナコイルに引き込む磁性シートと、
    上記アンテナコイルに流れる電流により駆動し、上記発信器との間で通信を行う通信処理部とを備え、
    上記アンテナコイルは、導線が略平面状に巻回した構成であり、上記導電体と上記筐体の内周壁との間の隙間に配置されて開口部が上記発信器と対向するように該導電体と略平行に設けられ、
    上記磁性シートが、上記アンテナ基板上に形成された上記アンテナコイルの中心部分に差し込まれることで、上記発信器と対向する筐体面により配向された磁界の進行方向の上流側では上記磁性シートが上記アンテナコイルよりも該発信器側に位置する配置条件と、該配向された進行方向の下流側では該アンテナコイルが該磁性シートよりも該発信器側に位置する配置条件との両方の配置条件を満たすようにして、該アンテナコイルと該磁性シートとが互いに重畳され、
    上記磁性シートは、上記アンテナコイルの中心部分に差し込まれる方向において、該磁性シートの両端が、該アンテナコイルの両端よりも該中心部分寄りに位置しており、
    上記アンテナコイルは、少なくとも上記磁性シートが差し込まれる方向の長さが該差し込まれる方向に垂直な方向の長さより短い略矩形形状であり、
    上記磁性シートと上記アンテナコイルとは、粘着層を介して、互いに重畳された状態が維持され、該粘着層は、上記磁性シートが上記アンテナ基板上に形成された上記アンテナコイルの上記中心部分に差し込まれる方向において、上記磁性シートの両端を越えて、上記アンテナコイルの両端と略一致するように積層されていることを特徴とする通信装置。
  2. 上記アンテナコイルは、上記電子機器の上記筐体内部の上記発信器に対向した上記導電体の端部と該筐体の上記内周壁との隙間に該アンテナコイルの上記開口部が位置するように、その開口部を介して幅方向に対向する上記導線が互いに近接するように巻回して設けられる細長い矩形形状であることを特徴とする請求項に記載の通信装置。
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